JP2018168364A - 着色硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]着色剤、樹脂、重合性化合物及び重合開始剤を含み、
着色剤として、下記式(I)で表される化合物及び赤色顔料を含む着色硬化性樹脂組成物。
[式(I)中、
aは、式(I)で表される化合物が有する−CO2 -及び−S(O)2O-の合計数を表し、
a)aが1〜10のいずれかの整数である場合、
XはCR8R9を表し、
R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
R2〜R9は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−CO2 -又は−S(O)2O-を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
R2とR3、R3とR4、R4とR5、R6とR7、及び、R8とR9の少なくとも1組は、各々が結合する炭素原子と一緒になって置換基を有していてもよい環を形成してもよく、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。また、該環は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
Rnaは、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表し、該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。Rnaが複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。
Mb+は、ヒドロン又はb価の金属イオンを表す。Mb+が複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。Mb+がヒドロンのとき、該ヒドロンは前記−CO2 -又は−S(O)2O-と一緒になって−CO2H及びS(O)2OHとして存在する。
bは、1〜6のいずれかの整数を表す。
mは、Mb+の個数を表す。
nは、n=b×m/aの関係を満たす数である。
b)aが0である場合、
nは1を表し、かつmは0を表す。
R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R2〜R5は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R2とR3、R3とR4、及び、R4とR5の少なくとも一組は、各々が結合する炭素原子と一緒になって置換基を有していてもよい環を形成してもよく、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R6は、−CO−ORnb1、−CO−NH2、−CO−NH(Rnb1)、−CO−N(Rnb1)2、−CO−H、−CO−Rnb1又は−S(O)2−Rnb1を表す。
ただし、R6が−CO−NH(Rnb1)を表す場合、R2〜R5は、(ib)及び(iib)の少なくとも一方を充足する。
(ib)R2〜R5の少なくとも一つが、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
(iib)R2とR3、R3とR4、及び、R4とR5からなる群から選ばれる少なくとも一組は、各々が結合する炭素原子と一緒になって結合して置換基を有していてもよい環を形成しており、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。R2〜R5のうち環を形成しないものは、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R7は、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。またR7は、R6及びR7が結合する炭素原子と一緒になって環を形成していてもよい。
Xは、式(1a)で表される基を表す。
[式(1a)中、R17b〜R18bは、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R17bとR18bは、各々が結合する炭素原子と一緒になって置換基を有していてもよい環を形成してもよく、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
*1は、イソインドリン環との結合手を表す。]
Rnbは、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表す。Rnbが複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。
Rnb1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜35の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb10−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。Rnb1が複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。
Rnb10は、置換基を有していてもよい炭素数1〜35の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表す。Rnb10が複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。]
[2]式(1a)で表される基が、式(2a)で表される基である[1]に記載の着色硬化性樹脂組成物。
[式(2a)中、R19b〜R20bは、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
Rnbは、前記と同じ意味を表す。
*2は、イソインドリン環との結合手を表す。]
[3]式(I)で表される化合物が、式(II)で表される化合物である[1]に記載の着色硬化性樹脂組成物。
[式(II)中、
R11は、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
R12〜R15は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
R12とR13、R13とR14、及び、R14とR15は、各々が結合する炭素原子と一緒になって置換基を有していてもよい環を形成してもよく、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−、−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。該環は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
R16は、−CO−ORna1、−CO−NH2、−CO−NH(Rna1)、−CO−N(Rna1)2、−CO−H、−CO−Rna1又は−S(O)2−Rna1を表す。
ただし、R16が−CO−NH(Rna1)を表す場合、R12〜R15は、(ix)及び(iix)の少なくとも一方を充足する。
(ix)R12〜R15の少なくとも一つが、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
(iix)R12とR13、R13とR14、及び、R14とR15の少なくとも一組は、各々が結合する炭素原子と一緒になって結合して置換基を有していてもよい環を形成しており、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。また該環は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。R12〜R15のうち環を形成しないものは、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH及び−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
X1は、式(1a−x)で表される基を表す。
[式(1a−x)中、R21〜R22は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
R21とR22とは、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよく、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。該環は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
*1は、イソインドリン環との結合手を表す。]
Rnaは、前記と同じ意味を表す。
Rna1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜35の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna10−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH及び−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。Rna1が複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。
Rna10は、置換基を有していてもよい炭素数1〜35の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表し、Rna10が複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。
axは、式(II)で表される化合物が有する−CO2 -及び−S(O)2O-の合計数であり、0〜10のいずれかの整数を表す。
MXbx+は、ヒドロン又はbx価の金属イオンを表す。MXbx+が複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。MXbx+がヒドロンのとき、該ヒドロンは前記−CO2 -又は−S(O)2O-と一緒になって−CO2H及びS(O)2OHとして存在する。
bxは、1〜6のいずれかの整数を表す。
axが0のときmxは0であり;axが0以外のとき、mxは、MXb+の個数を表す。
axが0のときnxは0であり;axが0以外のとき、nxは、nx=bx×mx/axの関係を満たす数である。]
[4]式(1a−x)で表される基が、式(2a−x)で表される基である[3]に記載の着色硬化性樹脂組成物。
[式(2a−x)中、R23〜R24は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH及び−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
Rnaは、前記と同じ意味を表す。
*2は、イソインドリン環との結合手を表す。]
[5]さらに溶剤を含む[1]〜[4]のいずれかに記載の着色硬化性樹脂組成物。
[6][1]〜[5]のいずれかに記載の着色硬化性樹脂組成物から形成されるカラーフィルタ。
[7][6]記載のカラーフィルタを含む表示装置。
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、さらに溶剤を含むことが好ましい。
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、レベリング剤を含んでもよい。
本明細書において、各成分として例示する化合物は、特に断りのない限り、単独で又は複数種を組合せて使用することができる。
前記着色剤は、式(I)で表される化合物及び赤色顔料を含む。
aは、式(I)で表される化合物が有する−CO2 -及び−S(O)2O-の合計数を表し、
a)aが1〜10のいずれかの整数である場合、
XはCR8R9を表し、
R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
R2〜R9は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−CO2 -又は−S(O)2O-を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
R2とR3、R3とR4、R4とR5、R6とR7、及び、R8とR9の少なくとも1組は、各々が結合する炭素原子と一緒になって置換基を有していてもよい環を形成してもよく、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。また、該環は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
Rnaは、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表し、該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。Rnaが複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。
Mb+は、ヒドロン又はb価の金属イオンを表す。Mb+が複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。Mb+がヒドロンのとき、該ヒドロンは前記−CO2 -又は−S(O)2O-と一緒になって−CO2H及びS(O)2OHとして存在する。
bは、1〜6のいずれかの整数を表す。
mは、Mb+の個数を表す。
nは、n=b×m/aの関係を満たす数である。
b)aが0である場合、
nは1を表し、かつmは0を表す。
R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R2〜R5は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R2とR3、R3とR4、及び、R4とR5の少なくとも一組は、各々が結合する炭素原子と一緒になって置換基を有していてもよい環を形成してもよく、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R6は、−CO−ORnb1、−CO−NH2、−CO−NH(Rnb1)、−CO−N(Rnb1)2、−CO−H、−CO−Rnb1又は−S(O)2−Rnb1を表す。
ただし、R6が−CO−NH(Rnb1)を表す場合、R2〜R5は、(ib)及び(iib)の少なくとも一方を充足する。
(ib)R2〜R5の少なくとも一つが、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
(iib)R2とR3、R3とR4、及び、R4とR5からなる群から選ばれる少なくとも一組は、各々が結合する炭素原子と一緒になって結合して置換基を有していてもよい環を形成しており、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。R2〜R5のうち環を形成しないものは、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R7は、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。またR7は、R6及びR7が結合する炭素原子と一緒になって環を形成していてもよい。
Xは、式(1a)で表される基を表す。
[式(1a)中、R17b〜R18bは、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R17bとR18bは、各々が結合する炭素原子と一緒になって置換基を有していてもよい環を形成してもよく、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
*1は、イソインドリン環との結合手を表す。]
Rnbは、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表す。Rnbが複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。
Rnb1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜35の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb10−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。Rnb1が複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。
Rnb10は、置換基を有していてもよい炭素数1〜35の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表す。Rnb10が複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。]
R1aは、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
R2a〜R9aは、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−CO2 -又は−S(O)2O-を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。R2aとR3a、R3aとR4a、R4aとR5a、R6aとR7a、及び、R8aとR9aの少なくとも1組は、各々が結合する炭素原子と一緒になって置換基を有していてもよい環を形成してもよく、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。また、該環は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
Rnaは、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表し、該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。Rnaが複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。
Mb+は、ヒドロン又はb価の金属イオンを表す。Mb+が複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。
bは、1〜6のいずれかの整数を表す。
aaは、1〜10のいずれかの整数を表す。
maは、Mb+の個数を表す。
naは、na=b×ma/aaの関係を満たす数である。]
R1bは、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R2b〜R5bは、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。R2bとR3b、R3bとR4b、及び、R4bとR5bの少なくとも一組は、各々が結合する炭素原子と一緒になって置換基を有していてもよい環を形成してもよく、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R6bは、−CO−ORnb1、−CO−NH2、−CO−NH(Rnb1)、−CO−N(Rnb1)2、−CO−Rnb1又は−S(O)2−Rnb1を表す。
ただし、R6bが−CO−NH(Rnb1)を表す場合、R2b〜R5bは、(ib)及び(iib)の少なくとも一方を充足する。
(ib)R2b〜R5bの少なくとも一つが置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
(iib)R2bとR3b、R3bとR4b、及び、R4bとR5bからなる群から選ばれる少なくとも一組は、各々が結合する炭素原子と一緒になって結合して置換基を有していてもよい環を形成しており、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。R2b〜R5bのうち環を形成しないものは、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R7bは、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。またR7bは、R6b及びR7bが結合する炭素原子と一緒になって環を形成していてもよい。
Xbは、式(1a)で表される基を表す。
R17bとR18bは、各々が結合する炭素原子と一緒になって置換基を有していてもよい環を形成してもよく、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
*1は、イソインドリン環との結合手を表す。]
Rnbは、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表す。Rnbが複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。
Rnb1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜35の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb10−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。Rnb1が複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。
Rnb10は、置換基を有していてもよい炭素数1〜35の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表す。Rnb10が複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。]
Rnbは、前記と同じ意味を表す。
*2は、イソインドリン環との結合手を表す。]
本明細書において「置換基」は、−COOH及び−S(O)2OHを含まない。また「置換基」は、−CH2−が、−O−、−CO−、−S(O)2−、−NRna−又は−NRnb−に置き換わることで形成される基を含まない。−CH2−が、−O−、−CO−又は−S(O)2−、−NRna−に置き換わることで形成される基を、以下、「基(Z1)」という場合がある。−CH2−が、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わることで形成される基を、以下、「基(Z2)」という場合がある。
R11は、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
R12〜R15は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
R12とR13、R13とR14、及び、R14とR15は、各々が結合する炭素原子と一緒になって置換基を有していてもよい環を形成してもよく、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−、−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。該環は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
R16は、−CO−ORna1、−CO−NH2、−CO−NH(Rna1)、−CO−N(Rna1)2、−CO−H、−CO−Rna1又は−S(O)2−Rna1を表す。
ただし、R16が−CO−NH(Rna1)を表す場合、R12〜R15は、(ix)及び(iix)の少なくとも一方を充足する。
(ix)R12〜R15の少なくとも一つが、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
(iix)R12とR13、R13とR14、及び、R14とR15の少なくとも一組は、各々が結合する炭素原子と一緒になって結合して置換基を有していてもよい環を形成しており、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。また該環は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。R12〜R15のうち環を形成しないものは、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH及び−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
X1は、式(1a−x)で表される基を表す。
[式(1a−x)中、R21〜R22は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
R21とR22とは、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよく、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。該環は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
*1は、イソインドリン環との結合手を表す。]
Rnaは、前記と同じ意味を表す。
Rna1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜35の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna10−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH及び−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。Rna1が複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。
Rna10は、置換基を有していてもよい炭素数1〜35の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表し、Rna10が複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。
axは、式(II)で表される化合物が有する−CO2 -及び−S(O)2O-の合計数であり、0〜10のいずれかの整数を表す。
MXbx+は、ヒドロン又はbx価の金属イオンを表す。MXbx+が複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。MXbx+がヒドロンのとき、該ヒドロンは前記−CO2 -又は−S(O)2O-と一緒になって−CO2H及びS(O)2OHとして存在する。
bxは、1〜6のいずれかの整数を表す。
axが0のときmxは0であり;axが0以外のとき、mxは、MXb+の個数を表す。
axが0のときnxは0であり;axが0以外のとき、nxは、nx=bx×mx/axの関係を満たす数である。]
Rnaは、前記と同じ意味を表す。
*2は、イソインドリン環との結合手を表す。]
R11bは、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R12b〜R15bは、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R12bとR13b、R13bとR14b、及び、R14bとR15bは、各々が結合する炭素原子と一緒になって置換基を有していてもよい環を形成してもよく、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R16bは、−CO−ORnb1、−CO−NH2、−CO−NH(Rnb1)、−CO−N(Rnb1)2、−CO−H、−CO−Rnb1又は−S(O)2−Rnb1を表す。
ただし、R16bが−CO−NH(Rnb1)を表す場合、R12b〜R15bは、(ixb)及び(iixb)の少なくとも一方を充足する。
(ixb)R12b〜R15bの少なくとも一つが、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
(iixb)R12bとR13b、R13bとR14b、及び、R14bとR15bの少なくとも一組は、各々が結合する炭素原子と一緒になって結合して置換基を有していてもよい環を形成しており、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH及び−S(O)2OHを形成することはない。R12b〜R15bのうち環を形成しないものは、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
X1bは、式(1a−xb)で表される基を表す。
[式(1a−xb)中、R21b〜R22bは、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R21bとR22bとは、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよく、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
*1は、イソインドリン環との結合手を表す。]
Rnb、Rnb1は、前記と同じ意味を表す。]
Rnbは、前記と同じ意味を表す。
*2は、イソインドリン環との結合手を表す。]
R1〜R9、R11〜R15、R21〜R24、R1a〜R9a、R1b〜R5b、R7b、R11b〜R15b、R17b〜R24b、Rna、Rna10、Rnb及びRnb10で表される飽和又は不飽和鎖状炭化水素基の炭素数は、好ましくは1〜30であり、より好ましくは1〜20であり、さらに好ましくは1〜15であり、さらにより好ましくは1〜10であり、さらにより一層好ましくは1〜8であり、特に好ましくは1〜5である。Rna1、Rna10、Rnb1及びRnb10で表される飽和又は不飽和鎖状炭化水素基の炭素数は、好ましくは1〜28であり、より好ましくは1〜18であり、さらに好ましくは1〜13であり、さらにより好ましくは1〜8であり、さらにより一層好ましくは1〜6であり、特に好ましくは1〜3である。
該1価の置換基としては、
メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基及びブチルチオ基等の炭素数1〜10のアルキルスルファニル基;
フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;
ニトロ基;
シアノ基;
トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロイソプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロヘプチル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロノニル基、パーフルオロデシル基、パーフルオロシクロヘキシル基、パーフルオロフェニル基等の水素原子の全てをフッ素原子が置換した炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10の炭化水素基;
*−CO−SH;
*−CO−S−CH3、*−CO−S−CH2CH3、*−CO−S−CH2−CH2−CH3、*−CO−S−CH2−CH2−CH2−CH3等のアルキル基(該アルキル基の炭素数は1〜10)と結合した硫黄原子と結合したカルボニル基;
*−CO−S−C6H5等のアリール基(該アリール基の炭素数は6〜20)と結合した硫黄原子と結合したカルボニル基;
*−OP(O)(ORnb2)2;
*−Si(Rnb2)(Rnb3)(Rnb4);等が挙げられる。
前記式中、Rnb2、Rnb3、Rnb4は、同一であってもよく異なっていてもよく、それぞれ置換基を有していてもよい炭素数1〜35の炭化水素基、又は置換基を有していてもよい複素環基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−、−Nnb10−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH及び−S(O)2OHを形成することはない。Rnb10は、前記と同じである。Rnb2、Rnb3、Rnb4の具体例及び好ましい範囲は、炭素数が36以上となる例を含まない以外は、R1と同じである。
ハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;水素原子の全てをフッ素原子が置換した炭素数1〜20の炭化水素基;チオカルボニル基;*−OP(O)(ORnb2)2;*−Si(Rnb2)(Rnb3)(Rnb4);等が好ましく、
ハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;水素原子の全てをフッ素原子が置換した炭素数1〜20の炭化水素基;チオカルボニル基;等がより好ましく、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子;ニトロ基;シアノ基;水素原子の全てをフッ素原子が置換した炭素数1〜10の炭化水素基;チオカルボニル基;等がより好ましい。
基(Z1)、基(Z2)としては、
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、(2−エチル)ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、フェニルオキシ基、及びo−トリルオキシ基等の炭素数が1〜20、より好ましくは炭素数1〜10の炭化水素基が片側に結合したオキシ基;
エポキシ基;
ホルミル基;
アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、tert−ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、(2−エチル)ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、ノナノイル基、ベンゾイル基等の炭素数が2〜22、好ましくは炭素数が2〜12のアシル基(好ましくはアルカノイル基);
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、(2−エチル)ヘキシルオキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基及びオクチルオキシカルボニル基、ノニルオキシカルボニル基、フェニルオキシカルボニル基、o−トリルオキシカルボニル基等の炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10の炭化水素基が結合したオキシカルボニル基;
アミノ基;
N−メチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N−プロピルアミノ基、N,N−ジプロピルアミノ基、N−イソプロピルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N−ブチルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、N−イソブチルアミノ基、N,N−ジイソブチルアミノ基、N−sec−ブチルアミノ基、N,N−ジsec−ブチルアミノ基、N−tert−ブチルアミノ基、N,N−ジtert−ブチルアミノ基、N−ペンチルアミノ基、N,N−ジペンチルアミノ基、N−(1−エチルプロピル)アミノ基、N,N−ジ(1−エチルプロピル)アミノ基、N−ヘキシルアミノ基、N,N−ジヘキシルアミノ基、N−(2−エチル)ヘキシルアミノ基、N,N−ジ(2−エチル)ヘキシルアミノ基、N−ヘプチルアミノ基、N,N−ジヘプチルアミノ基、N−オクチルアミノ基、N,N−ジオクチルアミノ基、N−ノニルアミノ基、N,N−ジノニルアミノ基、N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−エチルメチルアミノ基、N,N−プロピルメチルアミノ基、N,N−イソプロピルメチルアミノ基、N,N−ブチルメチルアミノ基、N,N−tert−ブチルメチルアミノ基及びN,N−フェニルメチルアミノ基等の1つ又は2つの炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜20の炭化水素基で置換されたアミノ基;
スルファモイル基;
N−メチルスルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−エチルスルファモイル基、N,N−ジエチルスルファモイル基、N−プロピルスルファモイル基、N,N−ジプロピルスルファモイル基、N−イソプロピルスルファモイル基、N,N−ジイソプロピルスルファモイル基、N−ブチルスルファモイル基、N,N−ジブチルスルファモイル基、N−イソブチルスルファモイル基、N,N−ジイソブチルスルファモイル基、N−sec−ブチルスルファモイル基、N,N−ジsec−ブチルスルファモイル基、N−tert−ブチルスルファモイル基、N,N−ジtert−ブチルスルファモイル基、N−ペンチルスルファモイル基、N,N−ジペンチルスルファモイル基、N−(1−エチルプロピル)スルファモイル基、N,N−ジ(1−エチルプロピル)スルファモイル基、N−ヘキシルスルファモイル基、N,N−ジヘキシルスルファモイル基、N−(2−エチル)ヘキシルスルファモイル基、N,N−ジ(2−エチル)ヘキシルスルファモイル基、N−ヘプチルスルファモイル基、N,N−ジヘプチルスルファモイル基、N−オクチルスルファモイル基、N,N−ジオクチルスルファモイル基、N,N−オクチルメチルスルファモイル基、N−ノニルスルファモイル基、N,N−ジノニルスルファモイル基、N−フェニルスルファモイル基、N,N−ジフェニルスルファモイル基、N,N−エチルメチルスルファモイル基、N,N−プロピルメチルスルファモイル基、N,N−イソプロピルメチルスルファモイル基、N,N−ブチルメチルスルファモイル基、N,N−tert−ブチルメチルスルファモイル基及びN,N−フェニルメチルスルファモイル基等の1つ又は2つの炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10の炭化水素基で置換されたスルファモイル基;
ホルミルアミノ基;
アセチルアミノ基、プロパノイルアミノ基、ブタノイルアミノ基、2,2−ジメチルプロパノイルアミノ基、ペンタノイルアミノ基、ヘキサノイルアミノ基、(2−エチル)ヘキサノイルアミノ基、ヘプタノイルアミノ基、オクタノイルアミノ基、ノナノイルアミノ基、デカノイルアミノ基、ウンデカノイルアミノ基、ドデカノイルアミノ基、ヘンイコサノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等の炭素数1〜22、好ましくは炭素数1〜12のアルカノイルアミノ基;
ヒドロキシ基;
ホルミルオキシ基、アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ブタノイルオキシ基、2,2−ジメチルプロパノイルオキシ基、ペンタノイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、(2−エチル)ヘキサノイルオキシ基、ヘプタノイルオキシ基、オクタノイルオキシ基、ノナノイルオキシ基及びベンゾイルオキシ基等の炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10のアルカノイルオキシ基;
メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、ペンチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、(2−エチル)ヘキシルスルホニル基、ヘプチルスルホニル基、オクチルスルホニル基、ノニルスルホニル基、デシルスルホニル基、フェニルスルホニル基及びp−トリルスルホニル基等の炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10の炭化水素基が置換したスルホニル基;
カルバモイル基;
N−メチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N−エチルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N−プロピルカルバモイル基、N,N−ジプロピルカルバモイル基、N−イソプロピルカルバモイル基、N,N−ジイソプロピルカルバモイル基、N−ブチルカルバモイル基、N,N−ジブチルカルバモイル基、N−イソブチルカルバモイル基、N,N−ジイソブチルカルバモイル基、N−sec−ブチルカルバモイル基、N,N−ジsec−ブチルカルバモイル基、N−tert−ブチルカルバモイル基、N,N−ジtert−ブチルカルバモイル基、N−ペンチルカルバモイル基、N,N−ジペンチルカルバモイル基、N−(1−エチルプロピル)カルバモイル基、N,N−ジ(1−エチルプロピル)カルバモイル基、N−ヘキシルカルバモイル基、N,N−ジヘキシルカルバモイル基、N−(2−エチル)ヘキシルカルバモイル基、N,N−ジ(2−エチル)ヘキシルカルバモイル基、N−ヘプチルカルバモイル基、N,N−ジヘプチルカルバモイル基、N−オクチルカルバモイル基、N,N−ジオクチルカルバモイル基、N−ノニルカルバモイル基、N,N−ジノニルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基、N,N−ジフェニルカルバモイル基、N,N−エチルメチルカルバモイル基、N,N−プロピルメチルカルバモイル基、N,N−イソプロピルメチルカルバモイル基、N,N−ブチルメチルカルバモイル基、N,N−tert−ブチルメチルカルバモイル基及びN,N−フェニルメチルカルバモイル基等の1つ又は2つの炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10の炭化水素基で置換されたカルバモイル基;
*−COCORnb2;
*−OCON(Rnb2)2;
*−N(Rnb2)COORnb2;等が挙げられる。
前記式中、Rnb2は、同一であってもよく異なっていてもよく、上記と同じ意味を表す。
なお、上記の複素環の結合位は、各環に含まれる任意の水素原子が脱離した部分である。
R1〜R5、R7、R1b〜R5b、R7b、R11b〜R15b、R17b〜R24bで表される複素環基は、環を構成しない−CH2−を含むとき、該−CH2−が、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−で置換されていてもよい。−CH2−が置換されている場合、R1〜R5、R7、R1b〜R5b、R7b、R11b〜R15b、R17b〜R24bで表される複素環基は、上記基(Z2)を含む。
Rnb5は、置換基を有していてもよい炭素数1〜35の炭化水素基、又は置換基を有していてもよい複素環基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb10−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH及び−S(O)2OHを形成することはない。Rnb10は、前記と同じである。Rnb5の具体例及び好ましい範囲は、炭素数が36以上となる例を含まない以外は、Rnb1と同じである。Rnb5を複数含む場合、これらは同一であってもよく、異なっていてもよい。
N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−エチルメチルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N,N−プロピルメチルカルバモイル基、N,N−ジプロピルカルバモイル基、N,N−イソプロピルメチルカルバモイル基、N,N−ジイソプロピルカルバモイル基、N,N−tert−ブチルメチルカルバモイル基、N,N−ジイソブチルカルバモイル基、N,N−ジsec−ブチルカルバモイル基、N,N−ジtert−ブチルカルバモイル基、N,N−ブチルメチルカルバモイル基、N,N−ジブチルカルバモイル基、N,N−ブチルオクチルカルバモイル基、N,N−ジペンチルカルバモイル基、N,N−ジ(1−エチルプロピル)カルバモイル基、N,N−ジヘキシルカルバモイル基、N,N−ジ(2−エチル)ヘキシルカルバモイル基、N,N−ジヘプチルカルバモイル基、N,N−オクチルメチルカルバモイル基、N,N−ジオクチルカルバモイル基、N,N−ジノニルカルバモイル基、N,N−デシルメチルカルバモイル基、N,N−ウンデシルメチルカルバモイル基、N,N−ドデシルメチルカルバモイル基、N,N−イコシルメチルカルバモイル基、N,N−フェニルメチルカルバモイル基及びN,N−ジフェニルカルバモイル基等の2つの炭素数1〜35の炭化水素基で置換されたカルバモイル基等が好ましく、より好ましくは1つ又は2つの炭素数1〜10の炭化水素基で置換されたカルバモイル基等が挙げられる。−CO−NH(Rna2)、−CO−N(Rna2)2において、前記1つ又は2つの炭化水素基で置換されたカルバモイル基では、該炭化水素基が−COO-を有していてもよい。
R17bとR18bとが形成する環は、式(IB)のイソインドリン骨格のエキソメチレン(C=CH2)と結合している。また、R21bとR22bとが形成する環は、式(IIB)のイソインドリン骨格のエキソメチレン(C=CH2)と結合している。R17bとR18bとが形成する環又はR21bとR22bが形成する環をこのエキソメチレン(C=CH2)を含んだ構造として挙げると、例えば、下記群Cの様なカルボニル基とエキソメチレンとカルボニル基とがこの順で並ぶ構造が例示できる。**は、イソインドリン骨格との結合手を表す。
式(IA)で表される化合物としては、R1a〜R9a、Rna2、Mb+、aが以下の通りであるものが好ましい。
R1aとしては、水素原子が好ましい。
R2a〜R5aとしては、水素原子;ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;メトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基;トリフルオロメチル基等のアルキル基に含まれる水素原子の全てがフッ素原子に置き換わった基;塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;ニトロ基;−CO2 -;−S(O)2O-等が好ましい。
R6aとしては、−COO-、−CO−ORna2、−CO−NH2、−CO−NH(Rna2)、−CO−N(Rna2)2、−CO−H、−CO−Rna2又は−S(O)2−Rna2が好ましく、−CO−ORna2、−CO−NH2、−CO−NH(Rna2)、−CO−N(Rna2)2又は−CO−Rna2がより好ましい。
R7aとしては、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−CO2 -又は−S(O)2O-が好ましく、シアノ基がより好ましい。
R8a及びR9aが、各々が結合する炭素原子と一緒になって環を形成しない場合、R8aとしては、−COO-、−CO−ORna2、−CO−NH2、−CO−NH(Rna2)、−CO−N(Rna2)2、−CO−H、−CO−Rna2又は−S(O)2−Rna2が好ましく、−CO−ORna2、−CO−NH2、−CO−NH(Rna2)、−CO−N(Rna2)2又は−CO−Rna2がより好ましく、R9aとしては、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−CO2 -又は−S(O)2O-が好ましく、シアノ基がより好ましい。この場合、R6aとR8aとは、同一の基であることが好ましい。
R8a及びR9aが、各々が結合する炭素原子と一緒になって環を形成する場合、群Aの構造を形成することが好ましく、式(QQ18)で表される環を形成することが好ましい。式(QQ18)において、R25及びR26としては、水素原子が好ましい。
R8a及びR9aは、環を形成しないことも好ましい。
Rna2としては、メチル基、エチル基、ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;フェニル基、トルイル基、エチルフェニル基等の炭素数6〜10の芳香族炭化水素基;ベンジル基(フェニルメチル基ともいう)、2−メチルベンジル基、3−メチルベンジル基、4−メチルベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等の鎖状炭化水素基と芳香族炭化水素基を組み合わせた基であって炭素数7〜15の基;等が好ましく、これらの基は、−CO2 -、−S(O)2O-;を有していてもよく、置換基として、メトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基;メトキシカルボニル基等の炭素数1〜10の炭化水素基が結合したオキシカルボニル基;スルファモイル基;ヒドロキシ基;塩素原子等のハロゲン原子;を有していてもよく、−CO2 -、−S(O)2O-を有するのが好ましい。
Mb+としては、ヒドロン、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+、Cu2+、Fe2+、Mn2+、Al3+、Fe3+、Cr3+及びMn4+からなる群から選ばれる一種が好ましく、ヒドロンがさらに好ましい。
aとしては、1〜5のいずれかの整数が好ましく、2がさらに好ましい。
R1bとしては、水素原子が好ましい。
R2b〜R5bとしては、水素原子;ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;メトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基;トリフルオロメチル基等のアルキル基に含まれる水素原子の全てがフッ素原子に置き換わった基;塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;ニトロ基等が好ましい。
R6bとしては、−CO−ORnb1、−CO−NH2、−CO−NH(Rnb1)、−CO−N(Rnb1)2又は−CO−Rnb1が好ましい。
R7bとしては、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−CO2 -又は−S(O)2O-が好ましく、シアノ基がより好ましい。
R17b及びR18bが、各々が結合する炭素原子と一緒になって環を形成しない場合、R17bとしては、−CO−ORnb5、−CO−NH2、−CO−NH(Rnb5)、−CO−N(Rnb5)2、−CO−H、−CO−Rnb5又は−S(O)2−Rnb5が好ましく、−CO−ORnb5、−CO−NH2、−CO−NH(Rnb5)、−CO−N(Rnb5)2又は−CO−Rnb5がより好ましく、R18bとしては、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基が好ましく、シアノ基がより好ましい。この場合、R6bとR17bとは、同一の基であることが好ましい。
R17b及びR18bが、各々が結合する炭素原子と一緒になって環を形成する場合、群Cの構造を形成するものが好ましく、式(2a)で表される環を形成することがより好ましい。式(2a)において、R19b及びR20bとしては、水素原子が好ましい。
R17b及びR18bは、環を形成しないことも好ましい。
Rnb1、Rnb5としては、メチル基、エチル基、ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;フェニル基、トルイル基、エチルフェニル基等の炭素数6〜10の芳香族炭化水素基;フェニルメチル基、フェニルエチル基等の鎖状炭化水素基と芳香族炭化水素基を組み合わせた基であって炭素数7〜15の基;等が好ましく、これらの基は、置換基として、メトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基;メトキシカルボニル基等の炭素数1〜10の炭化水素基が結合したオキシカルボニル基;スルファモイル基;ヒドロキシ基;塩素原子等のハロゲン原子;を有していてもよい。
R11としては、水素原子が好ましい。
R12〜R15としては、水素原子;ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;メトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基;トリフルオロメチル基等のアルキル基に含まれる水素原子の全てがフッ素原子に置き換わった基;塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;ニトロ基;−CO2 -;−S(O)2O-等が好ましい。
R16としては、−CO−ORna1、−CO−NH2、−CO−NH(Rna1)、−CO−N(Rna1)2又は−CO−Rna1が好ましい。
R21及びR22が、各々が結合する炭素原子と一緒になって環を形成しない場合、R21としては、−CO−ORna2、−CO−NH2、−CO−NH(Rna2)、−CO−N(Rna2)2、−CO−H、−CO−Rna2又は−S(O)2−Rna2が好ましく、−CO−ORna2、−CO−NH2、−CO−NH(Rna2)、−CO−N(Rna2)2又は−CO−Rna2がより好ましく、R22としては、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−CO2 -又は−S(O)2O-が好ましく、シアノ基がより好ましい。この場合、R16とR21とは、同一の基であることが好ましい。
R21及びR22が、各々が結合する炭素原子と一緒になって環を形成する場合、群Bの構造を形成することが好ましく、式(2a−x)で表される環を形成することがより好ましい。式(2a−x)において、R23及びR24としては、水素原子が好ましい。
R21及びR22は、環を形成しないことも好ましい。
Rna1、Rna2としては、メチル基、エチル基、ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;フェニル基、トルイル基、エチルフェニル基等の炭素数6〜10の芳香族炭化水素基;フェニルメチル基、フェニルエチル基等の鎖状炭化水素基と芳香族炭化水素基を組み合わせた基であって炭素数7〜15の基;等が好ましく、これらの基は、置換基として、−CO2 -;−S(O)2O-;メトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基;メトキシカルボニル基等の炭素数1〜10の炭化水素基が結合したオキシカルボニル基;スルファモイル基;ヒドロキシ基;塩素原子等のハロゲン原子;を有していてもよい。
MXbx+としては、ヒドロン、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+、Cu2+、Fe2+、Mn2+、Al3+、Fe3+、Cr3+及びMn4+からなる群から選ばれる一種が好ましい。
axとしては、1〜10のいずれかの整数が好ましく、1〜5のいずれかの整数がより好ましい。
R11bとしては、水素原子が好ましい。
R12b〜R15bとしては、水素原子;ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;メトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基;トリフルオロメチル基等のアルキル基に含まれる水素原子の全てがフッ素原子に置き換わった基;塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;ニトロ基等が好ましい。
R16bとしては、−CO−ORnb1、−CO−NH2、−CO−NH(Rnb1)、−CO−N(Rnb1)2又は−CO−Rnb1が好ましい。
R21b及びR22bが、各々が結合する炭素原子と一緒になって環を形成しない場合、R21bとしては、−CO−ORnb5、−CO−NH2、−CO−NH(Rnb5)、−CO−N(Rnb5)2、−CO−H、−CO−Rnb5又は−S(O)2−Rnb5が好ましく、−CO−ORnb5、−CO−NH2、−CO−NH(Rnb5)、−CO−N(Rnb5)2又は−CO−Rnb5がより好ましく、R22bとしては、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基が好ましく、シアノ基がより好ましい。この場合、R16bとR21bとは、同一の基であることが好ましい。
R21b及びR22bが、各々が結合する炭素原子と一緒になって環を形成する場合、群Cの構造を形成することが好ましく、式(2a−xb)で表される環を形成することがより好ましい。式(2a−xb)において、R23b及びR24bとしては、水素原子が好ましい。
R21b及びR22bは、環を形成しないことも好ましい。
Rnb1、Rnb5としては、メチル基、エチル基、ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;フェニル基、トルイル基、エチルフェニル基等の炭素数6〜10の芳香族炭化水素基;フェニルメチル基、フェニルエチル基等の鎖状炭化水素基と芳香族炭化水素基を組み合わせた基であって炭素数7〜15の基;等が好ましく、これらの基は、置換基として、メトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基;メトキシカルボニル基等の炭素数1〜10の炭化水素基が結合したオキシカルボニル基;スルファモイル基;ヒドロキシ基;塩素原子等のハロゲン原子;を有していてもよい。
−CO−NH(Rna1)、−CO−NH(Rna2)、−CO−NH(Rnb1)、−CO−NH(Rnb5)としては、メチルアミノカルボニル基などの炭素数1〜10のアルキル基が結合したアミノカルボニル基が好ましい。また該アルキル基が結合したアミノカルボニル基、芳香族炭化水素環が結合したアミノカルボニル基などの炭素原子には、−CO2 -が結合していてもよい。
−CO−N(Rna1)2、−CO−N(Rna2)2、−CO−N(Rnb1)2、−CO−N(Rnb5)2としては、ジメチルアミノカルボニル基などの炭素数1〜10のアルキル基が2つ結合したアミノカルボニル基が好ましい。
M1、M2で表されるアルカリ金属原子としては、リチウム原子、ナトリウム原子及びカリウム原子が挙げられる。
酸の使用量は、フタロニトリル化合物1モルに対して、通常1〜20モルであり、好ましくは1〜10モルであり、より好ましくは1〜8モルであり、さらに好ましくは1〜6モルである。
また、化合物(I)の含有率は、着色剤(A)の総量100質量%中、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上、さらに好ましくは3質量%以上、よりいっそう好ましくは5質量%以上、とりわけ好ましくは10質量%以上であり、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、さらに好ましくは70質量%以下、よりいっそう好ましくは60質量%以下である。
本明細書において「固形分の総量」とは、本発明の着色組成物又は着色硬化性樹脂組成物から溶剤(E)を除いた成分の合計量をいう。固形分の総量及びこれに対する各成分の含有量は、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定することができる。
さらに、化合物(I)と赤色顔料の合計の含有率は、着色剤の総量100質量%中、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上、さらに好ましくは50質量%以上、よりいっそう好ましくは80質量%以上、とりわけ好ましくは90質量%以上であり、好ましくは100質量%以下である。
C.I.アシッドイエロー1、3、7、9、11、17、23、25、29、34、36、38、40、42、54、65、72、73、76、79、98、99、111、112、113、114、116、119、123、128、134、135、138、139、140、144、150、155、157、160、161、163、168、169、172、177、178、179、184、190、193、196、197、199、202、203、204、205、207、212、214、220、221、228、230、232、235、238、240、242、243、251;
C.I.リアクティブイエロー2、76、116;
C.I.ダイレクトイエロー2、4、28、33、34、35、38、39、43、44、47、50、54、58、68、69、70、71、86、93、94、95、98、102、108、109、129、132、136、138、141;
C.I.ディスパースイエロー51、54、76;
C.I.ソルベントオレンジ2、7、11、15、26、41、54、56、99;
C.I.アシッドオレンジ6、7、8、10、12、26、50、51、52、56、62、63、64、74、75、94、95、107、108、149、162、169、173;
C.I.リアクティブオレンジ16;
C.I.ダイレクトオレンジ26、34、39、41、46、50、52、56、57、61、64、65、68、70、96、97、106、107;
C.I.ソルベントレッド24、49、90、91、111、118、119、122、124、125、127、130、132、143、145、146、150、151、155、160、168、169、172、175、181、207、218、222、227、230、245、247;
C.I.アシッドレッド73、80、91、92、97、138、151、211、274、289;
C.I.アシッドバイオレット34、102;
C.I.ディスパースバイオレット26、27;
C.I.ソルベントバイオレット11、13、14、26、31、36、37、38、45、47、48、51、59、60;
C.I.ソルベントブルー14、18、35、36、45、58、59、59:1、63、68、69、78、79、83、94、97、98、100、101、102、104、105、111、112、122、128、132、136、139;
C.I.アシッドブルー25、27、40、45、78、80、112;
C.I.ダイレクトブルー40;
C.I.ディスパースブルー1、14、56、60;
C.I.ソルベントグリーン1、3、5、28、29、32、33;
C.I.アシッドグリーン3、5、9、25、27、28、41;
C.I.ベーシックグリーン1;
C.I.バットグリーン1等。
具体的には、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、15、16、17、20、24、31、53、83、86、93、94、109、110、117、125、128、129、137、138、139、147、148、150、153、154、166、173、185、194、214等の黄色顔料;
C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73等のオレンジ色顔料;
C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、60等の青色顔料;
C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38等のバイオレット色顔料;
C.I.ピグメントグリーン7、36、58、59の緑色顔料が挙げられる。
樹脂(B)は、アルカリ可溶性樹脂であることが好ましく、不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体(a)(以下「単量体(a)」という場合がある)に由来する構造単位を有する重合体であることが好ましい。
樹脂(B)は、炭素数2〜4の環状エーテル構造とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(b)(以下「単量体(b)」という場合がある)に由来する構造単位、及びその他の構造単位を有する共重合体であることが好ましい。
その他の構造単位としては、単量体(a)と共重合可能な単量体(c)(ただし、単量体(a)及び単量体(b)とは異なる。以下「単量体(c)」という場合がある)に由来する構造単位、エチレン性不飽和結合を有する構造単位等が挙げられる。
マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、3−ビニルフタル酸、4−ビニルフタル酸、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、ジメチルテトラヒドロフタル酸及び1,4−シクロヘキセンジカルボン酸等の不飽和ジカルボン酸;
メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、5−カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン及び5−カルボキシエチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等のカルボキシ基を含有するビシクロ不飽和化合物;
フマル酸及びメサコン酸を除く上記不飽和ジカルボン酸の無水物等のカルボン酸無水物;
こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕及びフタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕等の2価以上の多価カルボン酸の不飽和モノ〔(メタ)アクリロイルオキシアルキル〕エステル類;
α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸のような、同一分子中にヒドロキシ基及びカルボキシ基を含有する不飽和アクリレート類等が挙げられる。
これらのうち、共重合反応性の点や得られる樹脂のアルカリ水溶液への溶解性の点から、アクリル酸、メタクリル酸及び無水マレイン酸等が好ましい。
単量体(b)としては、例えば、オキシラニル基とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(b1)(以下「単量体(b1)」という場合がある)、オキセタニル基とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(b2)(以下「単量体(b2)」という場合がある)及びテトラヒドロフリル基とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(b3)(以下「単量体(b3)」という場合がある)等が挙げられる。
Xa及びXbは、互いに独立に、単結合、*−Rc−、*−Rc−O−、*−Rc−S−又は*−Rc−NH−を表す。
Rcは、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
*は、Oとの結合手を表す。]
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル;
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル及びイタコン酸ジエチル等のジカルボン酸ジエステル;
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジエトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチル−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−tert−ブトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−シクロヘキシルオキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−フェノキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ビス(tert−ブトキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン及び5,6−ビス(シクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等のビシクロ不飽和化合物;
N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチレート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドカプロエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオネート及びN−(9−アクリジニル)マレイミド等のジカルボニルイミド誘導体;
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン及びp−メトキシスチレン等のビニル基含有芳香族化合物;(メタ)アクリロニトリル等のビニル基含有ニトリル;塩化ビニル及び塩化ビニリデン等のハロゲン化炭化水素;(メタ)アクリルアミド等のビニル基含有アミド;酢酸ビニル等のエステル;1,3−ブタジエン、イソプレン及び2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等のジエン;等が挙げられる。
これらのうち、共重合反応性及び耐熱性の点から、スチレン、ビニルトルエン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−9−イル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デセン−8−イル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デセン−9−イル(メタ)アクリレート、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン及びベンジル(メタ)アクリレート等が好ましい。
このような構造単位としては、(メタ)アクリル酸単位にグリシジル(メタ)アクリレートを付加させた構造単位、無水マレイン酸単位に2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを付加させた構造単位及びグリシジル(メタ)アクリレート単位に(メタ)アクリル酸を付加させた構造単位等が挙げられる。また、これらの構造単位がヒドロキシ基を有する場合は、カルボン酸無水物をさらに付加させた構造単位も、エチレン性不飽和結合を有する構造単位として挙げられる。
必要に応じて、カルボン酸又はカルボン酸無水物と環状エーテルとの反応触媒(例えばトリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等)及び重合禁止剤(例えばハイドロキノン等)等を使用してもよい。
カルボン酸無水物としては、無水マレイン酸、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、3−ビニルフタル酸無水物、4−ビニルフタル酸無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、ジメチルテトラヒドロフタル酸無水物及び5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン無水物等が挙げられる。
アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、グリシジル(メタ)アクリレート/スチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/N−シクロヘキシルマレイミド共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/ビニルトルエン共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル(メタ)アクリレート/トリシクロ[5.2.1.02,6]デセニル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/N−シクロヘキシルマレイミド共重合体、3−メチル−3−(メタ)アクリルロイルオキシメチルオキセタン/(メタ)アクリル酸/スチレン共重合体、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン/(メタ)アクリル酸共重合体並びに特開平9−106071号公報、特開2004−29518号公報及び特開2004−361455号公報の各公報記載の樹脂等が挙げられる。
中でも、樹脂(B)としては、単量体(a)に由来する構造単位及び単量体(b)に由来する構造単位を含む共重合体が好ましい。
樹脂(B)は2種以上を組合せてもよく、この場合は、樹脂(B)は、少なくとも、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/N−シクロヘキシルマレイミド/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/ビニルトルエン共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート共重合体から選ばれる1以上を含むことが好ましい。
また着色硬化性樹脂組成物中、樹脂(B)の含有量は、固形分の総量に対して、好ましくは7〜99質量%であり、より好ましくは13〜99質量%であり、さらに好ましくは15〜95質量%である。
重合性化合物(C)は、重合開始剤(D)から発生した活性ラジカル及び/又は酸によって重合しうる化合物であり、例えば、重合性のエチレン性不飽和結合を有する化合物等であり、好ましくは(メタ)アクリル酸エステル化合物である。
重合開始剤(D)は、光や熱の作用により活性ラジカル、酸等を発生し、重合を開始しうる化合物であれば特に限定されることなく、公知の重合開始剤を用いることができる。重合開始剤(D)としては、O−アシルオキシム化合物、アルキルフェノン化合物、ビイミダゾール化合物、トリアジン化合物及びアシルホスフィンオキサイド化合物等が挙げられる。
等の市販品を用いてもよい。中でも、O−アシルオキシム化合物としては、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)ブタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン及びN−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)−3−シクロペンチルプロパン−1−オン−2−イミン、N−アセトキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)−3−シクロペンチルプロパン−1−オン−2−イミン、N−アセトキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)−3−シクロヘキシルプロパン−1−オン−2−イミンからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン、N−アセトキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)−3−シクロヘキシルプロパン−1−オン−2−イミンがより好ましい。
重合開始助剤(D1)は、重合開始剤によって重合が開始された重合性化合物(C)の重合を促進するために用いられる化合物、もしくは増感剤である。重合開始助剤(D1)を含む場合、通常、重合開始剤(D)と組合せて用いられる。重合開始助剤(D1)としては、アミン化合物、アルコキシアントラセン化合物、チオキサントン化合物及びカルボン酸化合物等が挙げられる。
溶剤(E)としては、例えば、エステル溶剤(分子内に−COO−を含み、−O−を含まない溶剤)、エーテル溶剤(分子内に−O−を含み、−COO−を含まない溶剤)、エーテルエステル溶剤(分子内に−COO−と−O−とを含む溶剤)、ケトン溶剤(分子内に−CO−を含み、−COO−を含まない溶剤)、アルコール溶剤(分子内にOHを含み、−O−、−CO−及び−COO−を含まない溶剤)、芳香族炭化水素溶剤、アミド溶剤及びジメチルスルホキシド等が挙げられる。
芳香族炭化水素溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等が挙げられる。
アミド溶剤としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド及びN−メチルピロリドン等が挙げられる。
これらの溶剤は、2種以上を併用してもよい。
溶剤(E)の含有量は、着色硬化性樹脂組成物の総量中、好ましくは70〜95質量%であり、より好ましくは75〜90質量%である。
レベリング剤(F)としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤及びフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤等が挙げられる。これらは、側鎖に重合性基を有していてもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、分子内にシロキサン結合を有する界面活性剤等が挙げられる。具体的には、トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同SH29PA、同SH30PA、同SH8400(東レ・ダウコーニング(株)製)、KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341(信越化学工業(株)製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF4446、TSF4452及びTSF4460(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)等が挙げられる。
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、充填剤、他の高分子化合物、密着促進剤、酸化防止剤、光安定剤、連鎖移動剤等、当該技術分野で公知の添加剤を含んでもよい。
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、例えば、着色剤(A)、樹脂(B)、重合性化合物(C)、重合開始剤(D)、並びに必要に応じて用いられる溶剤(E)、レベリング剤(F)、重合開始助剤(D1)及びその他の成分を混合することにより調製できる。
化合物(I)、赤色顔料、及び必要に応じて用いられる着色剤(A1)としての顔料は、予め溶剤(E)の一部又は全部と混合し、顔料の平均粒子径が0.2μm以下程度となるまで、ビーズミルなどを用いて分散させることが好ましい。この際、必要に応じて前記顔料分散剤、樹脂(B)の一部又は全部を配合してもよい。このようにして得られた顔料分散液に、残りの成分を、所定の濃度となるように混合することにより、着色硬化性樹脂組成物を調製できる。
混合後の着色硬化性樹脂組成物を、孔径0.1〜10μm程度のフィルタでろ過することが好ましい。
本発明の着色硬化性樹脂組成物から着色パターンを製造する方法としては、フォトリソグラフ法、インクジェット法、印刷法等が挙げられる。中でも、フォトリソグラフ法が好ましい。フォトリソグラフ法は、前記着色硬化性樹脂組成物を基板に塗布し、乾燥させて着色組成物層を形成し、フォトマスクを介して該着色組成物層を露光して、現像する方法である。フォトリソグラフ法において、露光の際にフォトマスクを用いないこと、及び/又は現像しないことにより、上記着色組成物層の硬化物である着色塗膜を形成することができる。このように形成した着色パターンや着色塗膜を本発明のカラーフィルタとすることができる。
作製するカラーフィルタの膜厚は、特に限定されず、目的や用途等に応じて適宜調整することができ、例えば、0.1〜30μm、好ましくは0.1〜20μm、さらに好ましくは0.5〜6μmである。
まず、着色硬化性樹脂組成物を基板上に塗布し、加熱乾燥(プリベーク)及び/又は減圧乾燥することにより溶剤等の揮発成分を除去して乾燥させ、平滑な着色組成物層を得る。
塗布方法としては、スピンコート法、スリットコート法、スリット アンド スピンコート法等が挙げられる。
加熱乾燥を行う場合の温度は、30〜120℃が好ましく、50〜110℃がより好ましい。また加熱時間としては、10秒間〜60分間であることが好ましく、30秒間〜30分間であることがより好ましい。
減圧乾燥を行う場合は、50〜150Paの圧力下、20〜25℃の温度範囲で行うことが好ましい。
着色組成物層の膜厚は、特に限定されず、目的とするカラーフィルタの膜厚に応じて適宜選択すればよい。
露光に用いられる光源としては、250〜450nmの波長の光を発生する光源が好ましい。例えば、350nm未満の光を、この波長域をカットするフィルタを用いてカットしたり、436nm付近、408nm付近、365nm付近の光を、これらの波長域を取り出すバンドパスフィルタを用いて選択的に取り出したりしてもよい。具体的には、水銀灯、発光ダイオード、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ等が挙げられる。
露光面全体に均一に平行光線を照射したり、フォトマスクと着色組成物層が形成された基板との正確な位置合わせを行うことができるため、マスクアライナ及びステッパ等の露光装置を使用することが好ましい。
現像方法は、パドル法、ディッピング法及びスプレー法等のいずれでもよい。さらに現像時に基板を任意の角度に傾けてもよい。
現像後は、水洗することが好ましい。
以下の合成例において、化合物は、質量分析(LC;Agilent製1200型、MASS;Agilent製LC/MSD型)又は元素分析(VARIO−EL;(エレメンタール(株)製))で同定した。
フタロニトリル(東京化成工業(株)製)3部とメタノール300部を混合した。得られた混合物の温度を5℃以下に保ちながら、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)2.71部を、30分かけて滴下し、5℃で6時間撹拌した。得られた混合物の温度を5℃以下に保ちながら、酢酸14部を加えた。得られた混合物に、5−シアノ−4−オキソ−ペンタン酸(Journal of Organic Chemistry,1992,57(18),5005−5013に記載の方法に準じて合成)12部を加え、45℃で26時間撹拌した。得られた混合物をろ過し、残渣を水300部、メタノール300部、N,N−ジメチルホルムアミド15部の順で洗浄した。得られた残渣を60℃で減圧乾燥して、式(I−1)で表される化合物(化合物番号136。以下、化合物(I−1)という場合がある。)を7.4部得た(収率80%)。
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]+ 394
Exact Mass: 393
合成例1の5−シアノ−4−オキソ−ペンタン酸12部を4−(2−シアノアセチル)安息香酸(US2680731に記載の方法に準じて合成)14部としたこと以外は合成例1と同様の方法で合成を行い、式(I−2)で表される化合物(化合物番号46。以下、化合物(I−2)という場合がある。)を10部得た(収率83%)。
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]+ 490
Exact Mass: 489
(1) o−シアノアセチルフェニル酢酸の合成
2−(2−メトキシ−2−オキソエチル)安息香酸(WO2015/100363に記載の方法に準じて合成)18部をTHF540部に溶解させた。得られた混合物の温度を−50℃以下に保ちながら、1mol/L リチウムビス(トリメチルシリル)アミドのヘキサン溶液(関東化学(株)製)371部を、120分かけて滴下し、30分間撹拌した。−50℃以下に保ちながら、アセトニトリル(関東化学(株)製)23部を90分かけて滴下し、25℃まで昇温し、25℃で6時間撹拌した。反応液を水洗し、酢酸エチル抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後溶媒を留去し、残査を酢酸エチル/n−ヘキサン(体積比2/1)で再沈殿により精製し、o−シアノアセチルフェニル酢酸13部を得た(収率69%)。
(2) 式(I−3)で表される化合物(化合物番号73)の合成
フタロニトリル(東京化成工業(株)製)3部とメタノール300部を混合した。得られた混合物の温度を5℃以下に保ちながら、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)2.71部を、30分かけて滴下し、5℃で6時間撹拌した。得られた混合物の温度を5℃以下に保ちながら、酢酸14部を加えた。得られた混合物に、o−シアノアセチルフェニル酢酸11部を加え、45℃で26時間撹拌した。得られた混合物をろ過し、残渣を水300部、メタノール300部、N,N−ジメチルホルムアミド15部の順で洗浄した。得られた残渣を60℃で減圧乾燥して、式(I−3)で表される化合物(化合物番号73。以下、化合物(I−3)という場合がある。)を9部得た(収率71%)。
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]+ 518
Exact Mass: 517
(1) 4−カルボキシ−1−(4−シアノ−3−オキシブチル)ベンゼンの合成
4−カルボキシ−1−ベンゼンプロピオン酸メチル(WO2005/012220に記載の方法に準じて合成)30.0部をTHF900部に溶解させた。得られた混合物の温度を−50℃以下に保ちながら、1mol/L リチウムビス(トリメチルシリル)アミドのヘキサン溶液(関東化学(株)製)576部を、120分かけて滴下し、30分間撹拌した。−50℃以下に保ちながら、アセトニトリル(関東化学(株)製)36部を90分かけて滴下し、25℃まで昇温し、25℃で6時間撹拌した。反応液を水洗し、酢酸エチル抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後溶媒を留去し、残査を酢酸エチル/n−ヘキサン(体積比2/1)で再沈殿により精製し、4−カルボキシ−1−(4−シアノ−3−オキシブチル)ベンゼン26.6部を得た(収率85%)。
(2) 式(I−4)で表される化合物(化合物番号154)の合成
合成例1の5−シアノ−4−オキソ−ペンタン酸12部を4−カルボキシ−1−(4−シアノ−3−オキシブチル)ベンゼン12部としたこと以外は合成例1と同様の方法で合成を行い、式(I−4)で表される化合物(化合物番号154。以下、化合物(I−4)という場合がある。)を7.7部得た(収率60%)。
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]+ 546
Exact Mass: 545
(1) p−シアノアセチルフェニル酢酸の合成
合成例3(1)の2−(2−メトキシ−2−オキソエチル)安息香酸を4−(2−メトキシ−2−オキソエチル)安息香酸に変えた以外は同様に合成を行った。p−シアノアセチルフェニル酢酸13部を得た(収率70%)。
(2) 式(I−5)で表される化合物(化合物番号82)の合成
合成例3(2)のo−シアノアセチルフェニル酢酸をp−シアノアセチルフェニル酢酸に変えた以外は合成例3(2)と同様に合成を行った。式(I−5)で表される化合物(化合物番号82。以下、化合物(I−5)という場合がある。)を8.7部得た(収率68%)。
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]+ 518
Exact Mass: 517
174gのtert−アミルアルコールと金属ナトリウム22.2gを窒素雰囲気下130℃で反応させてナトリウムtert−アミルアルコラートを合成した。これを60℃に加熱し、4−ブロモベンゾニトリル91.0g、琥珀酸ジ−tert−アミルエステル71.05g、tert−アミルアルコール108.9gを加え、液温が85℃以下になるように2時間攪拌した。この懸濁液をさらに18時間以上攪拌し、その後、−10℃に冷却したメタノール200gと水1000gと硫酸49.21gの混合液に加えた。懸濁液の添加が終了した後、0℃に保ち5時間攪拌して反応を完了させた後、固形分を濾過した。固形分は、メタノールと水で交互に、濾液の着色がなくなり、かつ塩の析出がなくなるまで繰り返し洗った。その後、固形分を80℃の真空乾燥機で18時間乾燥し、目的の赤色顔料(A−1)を得た。得量は107gであった。
還流冷却器、滴下ロート及び攪拌機を備えた1Lのフラスコ内に窒素を適量流し窒素雰囲気に置換し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート280部を入れ、攪拌しながら80℃まで加熱した。次いで、アクリル酸38部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルアクリレート及び3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−9−イルアクリレートの混合物289部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート125部の混合溶液を5時間かけて滴下した。一方、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)33部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート235部に溶解した混合溶液を6時間かけて滴下した。滴下終了後、4時間同温度で保持した後、室温まで冷却して、固形分35.0%の共重合体(樹脂B1)の溶液を得た。得られた樹脂B1の重量平均分子量は8800、分散度は2.1、固形分換算の酸価は77mg−KOH/gであった。
溶媒;THF(テトラヒドロフラン)
流速;1.0mL/min
検出器;RI
校正用標準物質 ;TSK STANDARD POLYSTYRENE F−40、F−4、F−288、A−2500、A−500(東ソー(株)製)
上記で得られたポリスチレン換算の重量平均分子量及び数平均分子量の比(Mw/Mn)を分子量分布とした。
還流冷却器、滴下ロート及び攪拌機を備えた1Lのフラスコ内に窒素を適量流し窒素雰囲気に置換し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート371部を入れ、攪拌しながら85℃まで加熱した。次いで、アクリル酸54部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルアクリレート及び3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−9−イルアクリレートの混合物225部、ビニルトルエン(異性体混合物)81部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート80部の混合溶液を4時間かけて滴下した。一方、重合開始剤2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)30部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート160部に溶解した溶液を5時間かけて滴下した。開始剤溶液の滴下終了後、4時間同温度で保持した後、室温まで冷却して、固形分37.5%の共重合体(樹脂B3)の溶液を得た。得られた樹脂B3の重量平均分子量は10600、分散度は2.0、固形分換算の酸価は112mg−KOH/gであった。
装置;K2479((株)島津製作所製)
カラム;SHIMADZU Shim−pack GPC−80M
カラム温度;40℃
(1) 着色硬化性樹脂組成物の調製
表7に示す成分を混合し、ビーズミルを用い化合物(I)を分散させた分散液を調製した。
(A−X1):C.I.ピグメントイエロー185
(A−X2):C.I.ピグメントイエロー139
(B−1):樹脂B1(固形分換算)
(B−2):樹脂B3(固形分換算)
(C−1):ジペンタエリスリトールポリアクリレート(新中村化学工業(株)製「A9550」)
(D−1):式(d)で表される化合物(常州強力電子新材料(株)製)
(E−1):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン(ジアセトンアルコールともいう)
(E−2):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(F−1):ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製)
5cm角のガラス基板(イーグルXG;コーニング社製)上に、着色硬化性樹脂組成物を、ポストベーク後の膜厚が約2〜3μmになるようにスピンコート法で塗布したのち、100℃で3分間プリベークして、着色組成物層を形成した。放冷後、基板上に形成された着色組成物層に、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、80mJ/cm2の露光量(365nm基準)で光照射した。光照射後、オーブン中、230℃で30分間ポストベークを行い、着色塗膜を得た。
得られた着色塗膜について、膜厚を、膜厚測定装置(DEKTAK3;日本真空技術(株)製))を用いて測定した。
得られた着色塗膜について、測色機(OSP−SP−200;オリンパス(株)製)を用いて分光を測定し、C光源の特性関数を用いてCIEのXYZ表色系におけるxy色度座標(x、y)と刺激値Yとを測定した。Yの値が大きいほど明度が高いことを表す。結果を表11、表12に示す。
得られた着色塗膜について、コントラスト計(CT−1:壺坂電機(株)、色彩色差計BM−5A:トプコン社製、光源:F−10、偏光フィルム:壺坂電機(株))を用いてコントラストを測定した。尚、測定時のブランク値は30,000である。結果を表11、表12に示す。
Claims (7)
- 着色剤、樹脂、重合性化合物及び重合開始剤を含み、
着色剤として、下記式(I)で表される化合物及び赤色顔料を含む着色硬化性樹脂組成物。
[式(I)中、
aは、式(I)で表される化合物が有する−CO2 -及び−S(O)2O-の合計数を表し、
a)aが1〜10のいずれかの整数である場合、
XはCR8R9を表し、
R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
R2〜R9は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−CO2 -又は−S(O)2O-を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
R2とR3、R3とR4、R4とR5、R6とR7、及び、R8とR9の少なくとも1組は、各々が結合する炭素原子と一緒になって置換基を有していてもよい環を形成してもよく、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。また、該環は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
Rnaは、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表し、該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。Rnaが複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。
Mb+は、ヒドロン又はb価の金属イオンを表す。Mb+が複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。Mb+がヒドロンのとき、該ヒドロンは前記−CO2 -又は−S(O)2O-と一緒になって−CO2H及びS(O)2OHとして存在する。
bは、1〜6のいずれかの整数を表す。
mは、Mb+の個数を表す。
nは、n=b×m/aの関係を満たす数である。
b)aが0である場合、
nは1を表し、かつmは0を表す。
R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R2〜R5は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R2とR3、R3とR4、及び、R4とR5の少なくとも一組は、各々が結合する炭素原子と一緒になって置換基を有していてもよい環を形成してもよく、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R6は、−CO−ORnb1、−CO−NH2、−CO−NH(Rnb1)、−CO−N(Rnb1)2、−CO−H、−CO−Rnb1又は−S(O)2−Rnb1を表す。
ただし、R6が−CO−NH(Rnb1)を表す場合、R2〜R5は、(ib)及び(iib)の少なくとも一方を充足する。
(ib)R2〜R5の少なくとも一つが、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
(iib)R2とR3、R3とR4、及び、R4とR5からなる群から選ばれる少なくとも一組は、各々が結合する炭素原子と一緒になって結合して置換基を有していてもよい環を形成しており、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。R2〜R5のうち環を形成しないものは、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R7は、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。またR7は、R6及びR7が結合する炭素原子と一緒になって環を形成していてもよい。
Xは、式(1a)で表される基を表す。
[式(1a)中、R17b〜R18bは、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
R17bとR18bは、各々が結合する炭素原子と一緒になって置換基を有していてもよい環を形成してもよく、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。
*1は、イソインドリン環との結合手を表す。]
Rnbは、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表す。Rnbが複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。
Rnb1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜35の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRnb10−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。Rnb1が複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。
Rnb10は、置換基を有していてもよい炭素数1〜35の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表す。Rnb10が複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。] - 式(I)で表される化合物が、式(II)で表される化合物である請求項1に記載の着色硬化性樹脂組成物。
[式(II)中、
R11は、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
R12〜R15は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
R12とR13、R13とR14、及び、R14とR15は、各々が結合する炭素原子と一緒になって置換基を有していてもよい環を形成してもよく、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−、−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。該環は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
R16は、−CO−ORna1、−CO−NH2、−CO−NH(Rna1)、−CO−N(Rna1)2、−CO−H、−CO−Rna1又は−S(O)2−Rna1を表す。
ただし、R16が−CO−NH(Rna1)を表す場合、R12〜R15は、(ix)及び(iix)の少なくとも一方を充足する。
(ix)R12〜R15の少なくとも一つが、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
(iix)R12とR13、R13とR14、及び、R14とR15の少なくとも一組は、各々が結合する炭素原子と一緒になって結合して置換基を有していてもよい環を形成しており、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。また該環は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。R12〜R15のうち環を形成しないものは、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH及び−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
X1は、式(1a−x)で表される基を表す。
[式(1a−x)中、R21〜R22は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
R21とR22とは、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよく、該環が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH又は−S(O)2OHを形成することはない。該環は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
*1は、イソインドリン環との結合手を表す。]
Rnaは、前記と同じ意味を表す。
Rna1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜35の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna10−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH及び−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。Rna1が複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。
Rna10は、置換基を有していてもよい炭素数1〜35の炭化水素基又は置換基を有していてもよい複素環基を表し、Rna10が複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。
axは、式(II)で表される化合物が有する−CO2 -及び−S(O)2O-の合計数であり、0〜10のいずれかの整数を表す。
MXbx+は、ヒドロン又はbx価の金属イオンを表す。MXbx+が複数個存在する場合、これらは同一でも異なっていてもよい。MXbx+がヒドロンのとき、該ヒドロンは前記−CO2 -又は−S(O)2O-と一緒になって−CO2H及びS(O)2OHとして存在する。
bxは、1〜6のいずれかの整数を表す。
axが0のときmxは0であり;axが0以外のとき、mxは、MXb+の個数を表す。
axが0のときnxは0であり;axが0以外のとき、nxは、nx=bx×mx/axの関係を満たす数である。] - 式(1a−x)で表される基が、式(2a−x)で表される基である請求項3に記載の着色硬化性樹脂組成物。
[式(2a−x)中、R23〜R24は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基又は水素原子を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−及び該複素環基が環を構成しない−CH2−を含むときの該−CH2−は、−O−、−CO−、−S(O)2−又は−NRna−に置き換わっていてもよい。ただし、−CH2−が置き換わることで−COOH及び−S(O)2OHを形成することはない。また該炭化水素基及び該複素環基は、−CO2 -及び−S(O)2O-からなる群から選ばれる少なくとも一種を有していてもよい。
Rnaは、前記と同じ意味を表す。
*2は、イソインドリン環との結合手を表す。] - さらに溶剤を含む請求項1〜4のいずれかに記載の着色硬化性樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の着色硬化性樹脂組成物から形成されるカラーフィルタ。
- 請求項6記載のカラーフィルタを含む表示装置。
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