JP2020083982A - 着色硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ、表示装置及び化合物 - Google Patents

着色硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ、表示装置及び化合物 Download PDF

Info

Publication number
JP2020083982A
JP2020083982A JP2018218170A JP2018218170A JP2020083982A JP 2020083982 A JP2020083982 A JP 2020083982A JP 2018218170 A JP2018218170 A JP 2018218170A JP 2018218170 A JP2018218170 A JP 2018218170A JP 2020083982 A JP2020083982 A JP 2020083982A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
represented
carbon atoms
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018218170A
Other languages
English (en)
Inventor
勝成 織田
Katsunari Oda
勝成 織田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2018218170A priority Critical patent/JP2020083982A/ja
Publication of JP2020083982A publication Critical patent/JP2020083982A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】カラーフィルタを作製する工程において、ソルベントグリーン5を着色剤として含む着色硬化性樹脂組成物に比べて着色剤の昇華が低減する着色硬化性樹脂組成物を提供すること。【解決手段】着色剤と、樹脂と、重合性化合物と、重合開始剤とを含む着色硬化性樹脂組成物であって、着色剤が下記式(I)で表される化合物を含む着色硬化性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、着色硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ、表示装置及び化合物に関する。
着色剤は、例えば、繊維材料、液晶表示装置、インクジェット等の分野で反射光又は透過光を利用して色表示するために使用されている。かかる着色剤として、下記式で表されるカラーインデックス(C.I.)ソルベントグリーン5が知られている(特許文献1)。
Figure 2020083982
特開2016−069626号公報
ソルベントグリーン5を含む着色硬化性樹脂組成物が記載されている。
本発明は、カラーフィルタを作製する工程において、ソルベントグリーン5を着色剤として含む着色硬化性樹脂組成物に比べて着色剤の昇華が低減する着色硬化性樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明は、以下の[1]〜[8]を提供するものである。
[1] 着色剤と、樹脂と、重合性化合物と、重合開始剤とを含む着色硬化性樹脂組成物であって、着色剤が下記式(I)で表される化合物を含む着色硬化性樹脂組成物。
Figure 2020083982

[式(I)中、
〜Rは、それぞれ独立して、−COM、−COX若しくは−CON(Z)を表すか、又はR及びR、若しくはR及びRは、それぞれ互いに結合して環を形成する。
但し、R〜Rの少なくとも1つは−COM、−COX又は−CON(Z)を表し、R、R、R及びRは、同時に−COMであることはない。
〜R12は、それぞれ独立して、水素原子、−X、−MM、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM又は−COMを表す。
Mは、水素原子、アルカリ金属原子又は配位子を有していてもよい金属原子を表す。
MMは、アルカリ金属原子又は配位子を有していてもよい金属原子を表す。
Xは、炭素数1〜40の1価の炭化水素基又は炭素数1〜40の1価の複素環基を表す。
前記Xで表される炭素数1〜40の1価の炭化水素基及び炭素数1〜40の1価の複素環基に含まれる水素原子は、−COM、−SOM、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−OM、−MM、−O−R13、−OCO−R13及び−CO13からなる群から選択される少なくとも1種に置き換わっていてもよい。
13は、炭素数1〜40の1価の炭化水素基又は炭素数1〜40の1価の複素環基を表す。
前記X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH(−)−は、−N(−)−に置き換わっていてもよく、
前記X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH=は、−N=に置き換わっていてもよく、
前記X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH−は、−O−、−S−、−S(O)−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
Zは、水素原子、MM又はXを表す。
X、Z、M、MM及びR13がそれぞれ複数存在する場合、それらは互いに同一又は異なっていてよい。]
[2] 式(I)において、
〜Rは、それぞれ独立して、−COM若しくは−COXであるか、又はR及びR、若しくはR及びRは、それぞれ互いに結合して環を形成しているが、R〜Rの少なくとも1つは−COM又は−COXであり、
〜R12は、それぞれ独立して、水素原子、−X、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM、又は−COMであり、
Mは、水素原子又はアルカリ金属原子であり、
Xは、炭素数1〜40の1価の炭化水素基又は炭素数1〜40の1価の複素環基であり、
前記Xで表される炭素数1〜40の1価の炭化水素基及び炭素数1〜40の1価の複素環基に含まれる水素原子は、−COM、−SOM、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−OM、−O−R13、−OCO−R13及び−CO13からなる群から選択される少なくとも1種に置き換わっていてもよく、
前記Xで表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH(−)−は、−N(−)−に置き換わっていてもよく、
前記Xで表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH=は、−N=に置き換わっていてもよく、
前記Xで表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH−基は、−O−、−S−、−S(O)−又は−CO−に置き換わっていてもよく、
Zは、水素原子又はXである、[1]に記載の着色硬化性樹脂組成物。
[3] R〜Rの少なくとも1つは、−COX又は−CON(Z)であり、
〜Rの少なくとも1つが−COXである場合、R〜Rの少なくとも1つは、−COM又は−CON(Z)であり、
〜R12の少なくとも1つは、−X、−MM、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM又は−COMである、[1]に記載の着色硬化性樹脂組成物。
[4] R〜Rの少なくとも1つは−COXであり、及びR〜Rの少なくとも1つは−COMであり、
前記R〜R12の少なくとも1つは、−X、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM又は−COMである、[2]に記載の着色硬化性樹脂組成物。
[5] [1]〜[4]のいずれか一項に記載の着色硬化性樹脂組成物により形成されるカラーフィルタ。
[6] [5]に記載のカラーフィルタを含む表示装置。
[7] 式(IA)で表される化合物。
Figure 2020083982

[式(IA)中、
〜Rは、それぞれ独立して、−COM、−COX若しくは−CON(Z)を表すか、又はR及びR、若しくはR及びRは、それぞれ互いに結合して環を形成する。
但し、R〜Rの少なくとも1つは−COX又は−CON(Z)であり、R〜Rの少なくとも1つが−COXである場合、R〜Rの少なくとも1つは、−COM又は−CON(Z)である。
〜R12は、それぞれ独立して、水素原子、−X、−MM、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM、又は−COMを表す。ただし、R〜R12の少なくとも1つは、−X、−MM、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM又は−COMである。
Mは、水素原子、アルカリ金属原子又は配位子を有していてもよい金属原子を表す。
MMは、アルカリ金属原子又は配位子を有していてもよい金属原子を表す。
Xは、炭素数1〜40の1価の炭化水素基又は炭素数1〜40の1価の複素環基を表す。
前記Xで表される炭素数1〜40の1価の炭化水素基及び炭素数1〜40の1価の複素環基に含まれる水素原子は、−COM、−SOM、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−OM、−MM、−O−R13、−OCO−R13及び−CO13からなる群から選択される少なくとも1種に置き換わっていてもよい。
13は、炭素数1〜40の1価の炭化水素基又は炭素数1〜40の1価の複素環基を表す。
前記X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH(−)−は、−N(−)−に置き換わっていてもよく、
前記X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH=は、−N=に置き換わっていてもよく、
前記X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH−は、−O−、−S−、−S(O)−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
Zは、水素原子、MM又はXを表す。
X、Z、M、MM及びR13がそれぞれ複数存在する場合、それらは互いに同一又は異なっていてよい。]
[8] 式(IA)において、
〜Rは、それぞれ独立して、−COM若しくは−COXであるか、又はR及びR、若しくはR及びRは、それぞれ互いに結合して環を形成しているが、R〜Rの少なくとも1つは−COXであり、R〜Rの少なくとも1つは−COMであり、
〜R12は、それぞれ独立して、水素原子、−X、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM、又は−COMであり、R〜R12の少なくとも1つは、−X、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM又は−COMであり、
Mは、水素原子又はアルカリ金属原子であり、
Xは、炭素数1〜40の1価の炭化水素基又は炭素数1〜40の1価の複素環基であり、
前記Xで表される炭素数1〜40の1価の炭化水素基及び炭素数1〜40の1価の複素環基に含まれる水素原子は、−COM、−SOM、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−OM、−O−R13、−OCO−R13及び−CO13からなる群から選択される少なくとも1種に置き換わっていてもよく、
前記Xで表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH(−)−は、−N(−)−に置き換わっていてもよく、
前記Xで表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH=は、−N=に置き換わっていてもよく、
前記Xで表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH−基は、−O−、−S−、−S(O)−又は−CO−に置き換わっていてもよく、
Zは、水素原子又はXである、[7]に記載の化合物。
本発明によれば、カラーフィルタを作製する工程において、ソルベントグリーン5を着色剤として含む着色硬化性樹脂組成物に比べて着色剤の昇華が低減する着色硬化性樹脂組成物を提供することが可能となる。
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、着色剤(以下、着色剤(A)という場合がある。)と、樹脂(以下、樹脂(B)という場合がある。)と、重合性化合物(以下、重合性化合物(C)という場合がある。)と、重合開始剤(以下、重合開始剤(D)という場合がある。)とを含み、着色剤(A)が式(I)で表される化合物(以下、化合物(I)という場合がある。)を含む。
Figure 2020083982

[式(I)中、
〜Rは、それぞれ独立して、−COM、−COX若しくは−CON(Z)を表すか、又はR及びR、若しくはR及びRは、それぞれ互いに結合して環を形成する。
但し、R〜Rの少なくとも1つは−COM、−COX又は−CON(Z)を表し、R、R、R及びRは、同時に−COMであることはない。
〜R12は、それぞれ独立して、水素原子、−X、−MM、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM又は−COMを表す。
Mは、水素原子、アルカリ金属原子又は配位子を有していてもよい金属原子を表す。
MMは、アルカリ金属原子又は配位子を有していてもよい金属原子を表す。
Xは、炭素数1〜40の1価の炭化水素基又は炭素数1〜40の1価の複素環基を表す。
前記Xで表される炭素数1〜40の1価の炭化水素基及び炭素数1〜40の1価の複素環基に含まれる水素原子は、−COM、−SOM、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−OM、−MM、−O−R13、−OCO−R13及び−CO13からなる群から選択される少なくとも1種に置き換わっていてもよい。
13は、炭素数1〜40の1価の炭化水素基又は炭素数1〜40の1価の複素環基を表す。
前記X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH(−)−は、−N(−)−に置き換わっていてもよく、
前記X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH=は、−N=に置き換わっていてもよく、
前記X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH−は、−O−、−S−、−S(O)−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
Zは、水素原子、MM又はXを表す。
X、Z、M、MM及びR13がそれぞれ複数存在する場合、それらは互いに同一又は異なっていてよい。]
化合物(I)には、その互変異性体やそれらの塩も含まれる。
化合物(I)は、着色剤として使用することができる。
本発明の着色硬化性樹脂組成物には、1種又は2種以上の化合物(I)が含まれていてもよい。
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、重合開始助剤(以下、重合開始助剤(D1)という場合がある。)を含んでいてもよい。
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、溶剤(以下、溶剤(E)という場合がある。)を含んでいてもよい。
着色剤(A)は、化合物(I)以外の着色剤(以下、着色剤(A1)という場合がある。)を含んでいてもよい。
着色剤(A1)には、1種又は2種以上の着色剤が含まれていてもよい。
着色剤(A1)は、黄色着色剤、橙色着色剤、赤色着色剤及び緑色着色剤から選ばれる1種以上を含むことが好ましい。
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、レベリング材(以下、レベリング材(F)という場合がある。)を含んでもよい。
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、酸化防止剤(以下、酸化防止剤(G)という場合がある。)を含んでもよい。
[化合物(I)]
M及びMMで表されるアルカリ金属原子としては、リチウム原子、ナトリウム原子及びカリウム原子等のアルカリ金属原子が挙げられる。
M及びMMで表される配位子を有していてもよい金属原子としては、元素の周期律表の2族〜15族に属する金属原子が挙げられ、好ましくは、Mg、Ca、Sr、Ba、Cd、Ni、Zn、Cu、Hg、Fe、Co、Sn、Pb、Mn、Al、Cr、Rh、Ir、Pd、Ti、Zr、Hf、Si、Geであり、より好ましくは、Mg、Ca、Sr、Ba、Ni、Zn、Cu、Fe、Co、Sn、Mn、Al、Crであり、さらに好ましくは、Mg、Ca、Sr、Ba、Ni、Zn、Cu、Fe、Co、Mn、Al、Crである。
配位子を有していてもよい金属原子の配位子としては、特に制限されず、例えば、ハロゲン原子、NO、NO、SO、CHCO、OH等であってもよい。
配位子を有していてもよい金属原子に配位している化合物(I)と、同一の化合物(I)に含まれる炭素原子、窒素原子、酸素原子又は硫黄原子が、該金属原子に配位していてもよく、複数の同一又は異なる化合物(I)が、それぞれの化合物(I)に含まれる炭素原子、窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を介して該金属原子へ配位することにより、オリゴマー又はポリマーを形成していてもよい。本発明の化合物(I)には、このようなオリゴマー及びポリマーも包含される。ただし、化合物(I)の電荷は0である。
このような、配位子を有していてもよい金属原子を有する化合物(I)は、一般にレーキ顔料と称されるものであってよい。化合物(I)がレーキ顔料である場合、配位子を有していてもよい金属原子は、例えば特開2017−186547に記載されているレーキ化剤に由来するものであってよい。
Mは、水素原子、アルカリ金属原子が好ましく、水素原子、ナトリウム原子、カリウム原子がより好ましい。
MMは、アルカリ金属原子が好ましく、ナトリウム原子、カリウム原子がより好ましい。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が好ましい。
X、R13で表される炭化水素基の炭素数は、1〜40であり、好ましくは1〜30であり、より好ましくは1〜20であり、さらに好ましくは1〜18であり、とりわけ好ましくは1〜12である。
X、R13で表される炭素数1〜40の1価の炭化水素基は、脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基であってもよく、該脂肪族炭化水素基は、飽和又は不飽和であってもよく、鎖状又は環状(脂環式炭化水素基)であってもよい。
X、R13で表される飽和又は不飽和鎖状炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基、トリアコンチル基、ヘントリアコンチル基、ドトリアコンチル基、トリトリアコンチル基、テトラトリアコンチル基、ペンタトリアコンチル基、ヘキサトリアコンチル基、ヘプタトリアコンチル基、オクタトリアコンチル基、ノナトリアコンチル基及びテトラコンチル基等の直鎖状アルキル基等;
イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、2−エチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、2−メチルペンチル基、3−エチルペンチル基、4−メチル−2−ペンチル基、2−プロピルペンチル基、2,3−ジメチル−3−ペンチル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、イソヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−ヘプチル基、3−ヘプチル基、4−ヘプチル基、3−エチルヘプチル基、2,2−ジメチルヘプチル基、2−オクチル基、3−オクチル基、4−オクチル基、2−ノニル基、3−ノニル基、4−ノニル基、5−ノニル基、2−デシル基、3−デシル基、4−デシル基及び5−デシル基等の分枝鎖状アルキル基等;
ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基(アリル基)、1−メチルエテニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、3−メチル−1−ブテニル、1,3−ブタジエニル基、1−(2−プロペニル)エテニル基、1,2−ジメチル−1−プロペニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基及び7−オクテニル基等のアルケニル基;エチニル基、1−プロピニル基、1−オクチニル基及び7−オクチニル基等のアルキニル基;等が挙げられる。飽和又は不飽和鎖状炭化水素基の炭素数は、好ましくは1〜30であり、より好ましくは1〜20であり、さらに好ましくは1〜18であり、とりわけ好ましくは1〜12である。中でも、炭素数1〜12の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基であることが特に好ましい。
X、R13で表される飽和又は不飽和脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、1−メチルシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、1−メチルシクロヘキシル基、2−メチルシクロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、1,2−ジメチルシクロヘキシル基、1,3−ジメチルシクロヘキシル基、1,4−ジメチルシクロヘキシル基、2,3−ジメチルシクロヘキシル基、2,4−ジメチルシクロヘキシル基、2,5−ジメチルシクロヘキシル基、2,6−ジメチルシクロヘキシル基、3,4−ジメチルシクロヘキシル基、3,5−ジメチルシクロヘキシル基、2,2−ジメチルシクロヘキシル基、3,3−ジメチルシクロヘキシル基、4,4−ジメチルシクロヘキシル基、シクロオクチル基、2,4,6−トリメチルシクロヘキシル基、2,2,6,6−テトラメチルシクロヘキシル基及び3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキシル基、4−ペンチルシクロヘキシル基、4−オクチルシクロヘキシル基、4−シクロヘキシルシクロヘキシル基等のシクロアルキル基;シクロヘキセニル基(例えばシクロヘキサ−2−エン、シクロヘキサ−3−エン)、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基等のシクロアルケニル基;ノルボルナン基、アダマンチル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン等が挙げられる。飽和又は不飽和脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜30であり、より好ましくは3〜20であり、さらに好ましくは3〜18であり、とりわけ好ましくは3〜12である。中でも、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基であることが特に好ましい。
X、R13で表される芳香族炭化水素基としては、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、4−ビニルフェニル基、o−イソプロピルフェニル基、m−イソプロピルフェニル基、p−イソプロピルフェニル基、o−tert−ブチルフェニル基、m−tert−ブチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、3,5−ジ(tert−ブチル)フェニル基、3,5−ジ(tert−ブチル)−4−メチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、4−ペンチルフェニル基、2,6−ビス(2−プロピル)フェニル基、2,4,6−トリス(2−プロピル)フェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、4−オクチルフェニル基、4−(2,4,4−トリメチル−2−ペンチル)フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、6−メチル−2−ナフチル基、5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチル基、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル基、フルオレニル基、フェナントリル基、アントリル基、2−ドデシルフェニル基、3−ドデシルフェニル基、4−ドデシルフェニル基、ペリレニル基、クリセニル基及びピレニル基等の芳香族炭化水素基;等が挙げられる。芳香族炭化水素基の炭素数は、好ましくは6〜30であり、より好ましくは6〜20であり、さらに好ましくは6〜18であり、とりわけ好ましくは6〜12である。
X、R13で表される炭化水素基は、上記に挙げた炭化水素基(例えば芳香族炭化水素基と、鎖状炭化水素基及び脂環式炭化水素基の少なくとも1つ)を組合せた基であってもよく、ベンジル基、(2−メチルフェニル)メチル基、(3−メチルフェニル)メチル基、(4−メチルフェニル)メチル基、(2−エチルフェニル)メチル基、(3−エチルフェニル)メチル基、(4−エチルフェニル)メチル基、(2−(tert−ブチル)フェニル)メチル基、(3−(tert−ブチル)フェニル)メチル基、(4−(tert−ブチル)フェニル)メチル基、(3,5−ジメチルフェニル)メチル基、1−フェニルエチル基、1,1−ジフェニルエチル基、フェネチル基、1−メチル−1−フェニルエチル基、(1−ナフチル)メチル基及び(2−ナフチル)メチル基等のアラルキル基;
1−フェニルエテニル基、2−フェニルエテニル基(フェニルビニル基)、2,2−ジフェニルエテニル基、2−フェニル−2−(1−ナフチル)エテニル基等のアリールアルケニル基;
フェニルエチニル基等のアリールアルキニル基;ビフェニリル基、ターフェニリル基等の1つ以上のフェニル基が結合したフェニル基;シクロヘキシルメチルフェニル基、ベンジルフェニル基、(ジメチル(フェニル)メチル)フェニル基等が挙げられる。
X、R13で表される基は、上記に挙げた炭化水素基(例えば鎖状炭化水素基と脂環式炭化水素基)を組合せた基として、例えば、シクロプロピルメチル基、シクロプロピルエチル基、シクロブチルメチル基、シクロブチルエチル基、シクロペンチルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロヘキシルメチル基、2−メチルシクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、アダマンチルメチル基等の1つ以上の脂環式炭化水素基が結合したアルキル基であってもよい。
これらの炭素数は、好ましくは4〜30であり、より好ましくは4〜20であり、さらに好ましくは4〜18であり、とりわけ好ましくは4〜12である。
X、R13で表される炭素数1〜40の1価の複素環基は、環の構成要素としてヘテロ原子を含む基を表す。炭素数1〜40の1価の複素環基としては、単環であってもよいし多環であってもよい。ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子等が挙げられる。
複素環基の炭素数は、好ましくは3〜30であり、より好ましくは3〜20であり、さらに好ましくは3〜18であり、とりわけ好ましくは3〜12である。
窒素原子を含む複素環としては、
アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン及びピペラジン等の単環系飽和複素環;
2,5−ジメチルピロール等のピロール、2−メチルピラゾール、3−メチルピラゾール等のピラゾール、イミダゾール、1,2,3−トリアゾール及び1,2,4−トリアゾール等の5員環系不飽和複素環;
ピリジン、ピリダジン、6−メチルピリミジン等のピリミジン、ピラジン及び1,3,5−トリアジン等の6員環系不飽和複素環;
インダゾール、インドリン、イソインドリン、インドール、インドリジン、ベンゾイミダゾール、キノリン、イソキノリン、5,6,7,8−テトラヒドロ(3−メチル)キノキサリン、3−メチルキノキサリン等のキノキサリン、キナゾリン、シンノリン、フタラジン、ナフチリジン、プリン、プテリジン、ベンゾピラゾール、ベンゾピペリジン等の縮合二環系複素環;
カルバゾール、アクリジン及びフェナジン等の縮合三環系複素環;等が挙げられる。
酸素原子を含む複素環としては、
オキシラン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキサン及び1,4−ジオキサン、1−シクロペンチルジオキソラン等の単環系飽和複素環;
1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン、1,4−ジオキサスピロ[4.5]ノナン等の二環系飽和複素環;
α−アセトラクトン、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン及びδ−バレロラクトン等のラクトン系複素環;
2,3−ジメチルフラン、2,5−ジメチルフラン等のフラン等の5員環系不飽和複素環;
2H−ピラン、4H−ピラン等の6員環系不飽和複素環;
1−ベンゾフラン、4−メチルベンゾピラン等のベンゾピラン、ベンゾジオキソール、クロマン及びイソクロマン等の縮合二環系複素環;
キサンテン、ジベンゾフラン等の縮合三環系複素環;等が挙げられる。
硫黄原子を含む複素環としては、
ジチオラン等の5員環系飽和複素環;
チアン、1,3−ジチアン、2−メチル1,3−ジチアン等の6員環系飽和複素環;
3−メチルチオフェン、2−カルボキシチオフェン等のチオフェン、4H−チオピラン、ベンゾテトラヒドロチオピラン等のベンゾチオピラン等の5員環系不飽和複素環;
ベンゾチオフェン等の縮合二環系複素環等;
チアントレン、ジベンゾチオフェン等の縮合三環系複素環;等が挙げられる。
窒素原子及び酸素原子を含む複素環としては、
モルホリン、2−ピロリドン、2−メチル−2−ピロリドン、2−ピペリドン及び2−メチル−2−ピペリドン等の単環系飽和複素環;
4−メチルオキサゾール等のオキサゾール、2−メチルイソオキサゾール、3−メチルイソオキサゾール等のイソオキサゾール等の単環系不飽和複素環;
ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾオキサジン、ベンゾジオキサン、ベンゾイミダゾリン等の縮合二環系複素環;
フェノキサジン等の縮合三環系複素環;等が挙げられる。
窒素原子及び硫黄原子を含む複素環としては、
3―メチルチアゾール、2,4−ジメチルチアゾール等のチアゾール等の単環系複素環;
ベンゾチアゾール等の縮合二環系複素環;
フェノチアジン等の縮合三環系複素環;等が挙げられる。
なお、上記の複素環基の結合位は、各複素環に含まれる任意の水素原子が脱離した部分である。
上記複素環基は、上記に挙げた複素環と上記に挙げた炭化水素基を組合せた基であってもよく、例えば、テトラヒドロフリルメチル基等が挙げられる。
さらに上記複素環基は、以下の式で表されるものであってもよい。※は結合手を表す。
Figure 2020083982
Xで表される炭素数1〜40の1価の炭化水素基及び炭素数1〜40の1価の複素環基に含まれる水素原子は、−COM、−SOM、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−OM、−MM、−O−R13、−OCO−R13及び−CO13からなる群から選ばれる少なくとも1種に置き換わっていてもよい。Xで表される炭素数1〜40の1価の炭化水素基及び炭素数1〜40の1価の複素環基に含まれる水素原子は、好ましくは、−COM、−SOM、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−OM、−O−R13、−OCO−R13及び−CO13からなる群から選択される少なくとも1種に置き換わっていてもよい。
13は、炭素数1〜40の1価の炭化水素基又は炭素数1〜40の1価の複素環基であり、X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH(−)−は、−N(−)−に置き換わっていてもよく、X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH=は、−N=に置き換わっていてもよく、X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH−は、−O−、−S−、−S(O)−又は−CO−に置き換わっていてもよい。例えばXは、水素原子の1つだけが置き換わったものであってもよいし、−CH−の1つだけが置き換わったものであってもよいし、水素原子の1以上が置き換わると同時に、1以上の−CH−が置き換わったものであってもよいし、水素原子の1以上が置き換わると同時に、1以上の−CH−、−CH(−)−及び−CH=が置き換わったものであってもよい。
Xとしては、例えば下記の
式(Xa−1)〜式(Xa−31);
式(Xb−1)〜式(Xb−32);
式(Xc−1)〜式(Xc−24);
式(Xd−1)〜式(Xd−29);
式(Xe−1)〜式(Xe−15);
式(Xf−1)〜式(Xf−24);
式(Xg−1)〜式(Xg−30);
式(Xh−1)〜式(Xh−19);
式(Xi−1)〜式(Xi−22);
式(Xj−1)〜式(Xj−12);
式(Xk−1)〜式(Xk−23);
式(Xm−1)〜式(Xm−25);
式(Xn−1)〜式(Xn−17);
式(Xo−1)〜式(Xo−31);
式(Xp−1)〜式(Xp−24);及び
式(Xq−1)〜式(Xq−6)
で表される基等が挙げられる。ただし、※は、結合手を表す。
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Xとしては、式(Xa−1)〜式(Xa−31)、式(Xb−1)〜式(Xb−32)、式(Xc−1)〜式(Xc−24)、式(Xd−1)〜式(Xd−29)、式(Xe−1)〜式(Xe−15)、式(Xf−1)〜式(Xf−24)、式(Xg−1)〜式(Xg−30)、式(Xh−1)〜式(Xh−19)、式(Xi−1)〜式(Xi−22)、式(Xj−1)〜式(Xj−12)、式(Xk−1)〜式(Xk−23)、式(Xm−1)〜式(Xm−25)、式(Xn−1)〜式(Xn−17)、式(Xo−1)〜式(Xo−31)、式(Xp−1)〜式(Xp−24)及び式(Xq−1)〜式(Xq−6)で表される基が好ましい。
Xとしては、式(Xa−1)〜式(Xa−31)、式(Xb−1)〜式(Xb−32)、式(Xc−1)〜式(Xc−24)、式(Xj−7)〜式(Xj−12)、式(Xo−1)〜式(Xo−31)、式(Xp−1)〜式(Xp−24)及び式(Xq−1)〜式(Xq−6)がより好ましい。
Xは、−COM、−SOM、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−OM、−MM、−O−R13、−OCO−R13及び−CO13からなる群から選ばれる基を1以上有していてよい炭素数1〜40の1価の炭化水素基、又は−COM、−SOM、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−OM、−MM、−O−R13、−OCO−R13及び−CO13からなる群から選ばれる基を1以上有していてよい炭素数1〜40の1価の複素環基であり、
13は、炭素数1〜40の1価の炭化水素基又は炭素数1〜40の1価の複素環基であり、
前記X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH(−)−は、−N(−)−に置き換わっていてもよく、
前記X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH=は、−N=に置き換わっていてもよく、
前記X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH−は、−O−、−S−、−S(O)−又は−CO−に置き換わっていてもよい基であることが好ましい。
Xは、−COM、−SOM、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−OM、−MM、−O−R13、−OCO−R13及び−CO13からなる群から選ばれる基を1以上有していてよい炭素数1〜40の1価の炭化水素基であり、
13は、炭素数1〜40の1価の炭化水素基であり、
X及びR13で表される1価の炭化水素基を構成する−CH(−)−は、−N(−)−に置き換わっていてもよく、
X及びR13で表される1価の炭化水素基を構成する−CH=は、−N=に置き換わっていてもよく、
X及びR13で表される1価の炭化水素基を構成する−CH−は、−O−、−S−、−S(O)−又は−CO−に置き換わっていてもよい基であることがより好ましい。
Xは、−COM、−SOM、ハロゲン原子、−OM、−O−R13、−OCO−R13及び−CO13からなる群から選ばれる基を1以上有していてよい炭素数1〜40の1価の炭化水素基であり、
13は、炭素数1〜40の1価の炭化水素基であり、
X及びR13で表される1価の炭化水素基を構成する−CH(−)−は、−N(−)−に置き換わっていてもよく、
X及びR13で表される1価の炭化水素基を構成する−CH=は、−N=に置き換わっていてもよく、
X及びR13で表される1価の炭化水素基を構成する−CH−は、−O−、−S−、−S(O)−又は−CO−に置き換わっていてもよい基であることがさらに好ましい。
Xは、−COM、−SOM、ハロゲン原子、−OM、−O−R13、−OCO−R13及び−CO13からなる群から選ばれる基を1以上有していてよい炭素数1〜40の1価の炭化水素基であり、
13は、炭素数1〜40の1価の炭化水素基であり、
X及びR13で表される1価の炭化水素基を構成する−CH−は、−O−に置き換わっていてもよい基であることがとりわけ好ましい。
Xは、−COM、−SOM及び−CO13からなる群から選ばれる基を1以上有していてよい炭素数1〜40の1価の炭化水素基であり、
13は、炭素数1〜40の1価の炭化水素基であり、
X及びR13で表される1価の炭化水素基を構成する−CH−は、−O−に置き換わっていてもよい基であることが一層好ましい。
Xは、炭素数1〜40の1価の炭化水素基であることが好ましく、炭素数1〜30の1価の炭化水素基であることがより好ましく、炭素数1〜20の1価の炭化水素基であることがさらに好ましく、炭素数1〜18の1価の炭化水素基であることがとりわけ好ましく、炭素数1〜12の1価の炭化水素基であることが一層好ましい。
13は、炭素数1〜40の1価の炭化水素基であることが好ましく、炭素数1〜30の1価の炭化水素基であることがより好ましく、炭素数1〜20の1価の炭化水素基であることがさらに好ましく、炭素数1〜18の1価の炭化水素基であることがとりわけ好ましく、炭素数1〜12の1価の炭化水素基であることが一層好ましい。
及びR、又はR及びRが、それぞれ互いに結合して環を形成する場合、R及びR、又はR及びRが、それぞれ互いに*−CO−N(Z)−CO−**又は*−CO−O−CO−**を形成することが好ましく、R及びR、又はR及びRが、それぞれ互いに*−CO−O−CO−**を形成することがより好ましい。*及び**は結合手を表す。
以下、R〜R12で表される−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)2−X、−S(O)2N(Z)2、−CON(Z)2、−N(Z)2、−NHCO−Zについて説明する。
−CO−Zとしては、例えばホルミル基;アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、2,2−ジメチルプロパノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、(2−エチル)ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、ノナノイル基、デカノイル基、ウンデカノイル基、ドデカノイル基、ヘンイコサノイル基、ベンゾイル基、及び上記のXで表される基が結合したカルボニル基等が挙げられる。
−CO−Zとしては、炭素数1〜30の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したカルボニル基が好ましく、炭素数1〜20の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したカルボニル基がより好ましく、炭素数1〜18の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したカルボニル基がさらに好ましく、炭素数1〜12の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したカルボニル基がとりわけ好ましい。
−COXとしては、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、(2−エチル)ヘキシルオキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ノニルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、ウンデシルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基、フェニルオキシカルボニル基、イコシルオキシカルボニル基、及び上記のXで表される基が結合したオキシカルボニル基等が挙げられる。
−COXとしては、炭素数1〜30の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したオキシカルボニル基が好ましく、炭素数1〜20の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したオキシカルボニル基がより好ましく、炭素数1〜18の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したオキシカルボニル基がさらに好ましく、炭素数1〜12の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したオキシカルボニル基がとりわけ好ましい。
−OCO−Zとしては、例えばホルミルオキシ基;アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ブタノイルオキシ基、2,2−ジメチルプロパノイルオキシ基、ペンタノイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、(2−エチル)ヘキサノイルオキシ基、ヘプタノイルオキシ基、オクタノイルオキシ基、ノナノイルオキシ基、デカノイルオキシ基、ウンデカノイルオキシ基、ドデカノイルオキシ基、ヘンイコサノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、エテニルカルボニルオキシ基、2−プロペニルカルボニルオキシ基、及び上記のXで表される基が結合したカルボニルオキシ基等が挙げられる。
−OCO−Zとしては、炭素数1〜30の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したカルボニルオキシ基が好ましく、炭素数1〜20の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したカルボニルオキシ基がより好ましく、炭素数1〜18の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したカルボニルオキシ基がさらに好ましく、炭素数1〜12の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したカルボニルオキシ基がとりわけ好ましい。
−O−Zとしては、例えばヒドロキシ基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、(2−エチル)ヘキシルオキシ基、イコシルオキシ基、1−フェニルエトキシ基、1−メチル−1−フェニルエトキシ基、フェニルオキシ基、2,3−ジメチルフェニルオキシ基、2,4−ジメチルフェニルオキシ基、2,5−ジメチルフェニルオキシ基、2,6−ジメチルフェニルオキシ基、3,4−ジメチルフェニルオキシ基、3,5−ジメチルフェニルオキシ基、2,3−ジシアノフェニルオキシ基、2,4−ジシアノフェニルオキシ基、2,5−ジシアノフェニルオキシ基、2,6−ジシアノフェニルオキシ基、3,4−ジシアノフェニルオキシ基、3,5−ジシアノフェニルオキシ基、4−メトキシフェニルオキシ基、2−メトキシフェニルオキシ基、3−メトキシフェニルオキシ基、4−エトキシフェニルオキシ基、2−エトキシフェニルオキシ基、3−エトキシフェニルオキシ基等、及び上記のXで表される基が結合したオキシ基等が挙げられる。
−O−Zとしては、炭素数1〜30の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したオキシ基、又はヒドロキシ基が好ましく、炭素数1〜20の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したオキシ基、又はヒドロキシ基がより好ましく、炭素数1〜18の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したオキシ基、又はヒドロキシ基がさらに好ましく、炭素数1〜12の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したオキシ基、又はヒドロキシ基がとりわけ好ましい。
−S−Zとしては、例えばメルカプト基;メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、(2−エチル)ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、ウンデシルチオ基、ドデシルチオ基、イコシルチオ基、フェニルチオ基、o−トリルチオ基、及び水素原子が上記のXで表される基に置換したメルカプト基等が挙げられる。
−S−Zとしては、水素原子が炭素数1〜30の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものに置換したメルカプト基、又はメルカプト基が好ましく、水素原子が炭素数1〜20の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものに置換したメルカプト基、又はメルカプト基がより好ましく、水素原子が炭素数1〜18の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものに置換したメルカプト基、又はメルカプト基がさらに好ましく、水素原子が炭素数1〜12の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものに置換したメルカプト基、又はメルカプト基がとりわけ好ましい。
−S(O)2−Xとしては、例えばメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、ペンチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、(2−エチル)ヘキシルスルホニル基、ヘプチルスルホニル基、オクチルスルホニル基、ノニルスルホニル基、デシルスルホニル基、ウンデシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基、イコシルスルホニル基、フェニルスルホニル基、p−トリルスルホニル基、及び上記のXで表される基が結合したスルホニル基等が挙げられる。
−S(O)2−Xとしては、炭素数1〜30の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したスルホニル基が好ましく、炭素数1〜20の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したスルホニル基がより好ましく、炭素数1〜18の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したスルホニル基がさらに好ましく、炭素数1〜12の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したスルホニル基がとりわけ好ましい。
−S(O)2N(Z)2としては例えば、
スルファモイル基;
N−メチルスルファモイル基、N−エチルスルファモイル基、N−プロピルスルファモイル基、N−イソプロピルスルファモイル基、N−ブチルスルファモイル基、N−イソブチルスルファモイル基、N−sec−ブチルスルファモイル基、N−tert−ブチルスルファモイル基、N−ペンチルスルファモイル基、N−(1−エチルプロピル)スルファモイル基、N−ヘキシルスルファモイル基、N−(2−エチル)ヘキシルスルファモイル基、N−ヘプチルスルファモイル基、N−オクチルスルファモイル基、N−ノニルスルファモイル基、N−デシルスルファモイル基、N−ウンデシルスルファモイル基、N−ドデシルスルファモイル基、N−イコシルスルファモイル基、N−フェニルスルファモイル基、及び上記のXで表される基が1つ置換したスルファモイル基等;
N,N−ジメチルスルファモイル基、N,N−エチルメチルスルファモイル基、N,N−ジエチルスルファモイル基、N,N−プロピルメチルスルファモイル基、N,N−ジプロピルスルファモイル基、N,N−イソプロピルメチルスルファモイル基、N,N−ジイソプロピルスルファモイル基、N,N−tert−ブチルメチルスルファモイル基、N,N−ジイソブチルスルファモイル基、N,N−ジsec−ブチルスルファモイル基、N,N−ジtert−ブチルスルファモイル基、N,N−ブチルメチルスルファモイル基、N,N−ジブチルスルファモイル基、N,N−ジペンチルスルファモイル基、N,N−ジ(1−エチルプロピル)スルファモイル基、N,N−ジヘキシルスルファモイル基、N,N−ジ(2−エチル)ヘキシルスルファモイル基、N,N−ジヘプチルスルファモイル基、N,N−オクチルメチルスルファモイル基、N,N−ジオクチルスルファモイル基、N,N−ジノニルスルファモイル基、N,N−デシルメチルスルファモイル基、N,N−ウンデシルメチルスルファモイル基、N,N−ドデシルメチルスルファモイル基、N,N−イコシルメチルスルファモイル基、N,N−フェニルメチルスルファモイル基、N,N−ジフェニルスルファモイル基;及び
上記のXで表される基より選ばれる2種が置換したスルファモイル基等
が挙げられる。
−S(O)2N(Z)2としては、炭素数1〜30の炭化水素基及び上記のXで表される基の好ましいものより選ばれる1種又は2種が置換したスルファモイル基、又はスルファモイル基が好ましく、炭素数1〜20の炭化水素基及び上記のXで表される基の好ましいものより選ばれる1種又は2種が置換したスルファモイル基、又はスルファモイル基がより好ましく、炭素数1〜18の炭化水素基及び上記のXで表される基の好ましいものより選ばれる1種又は2種が置換したスルファモイル基、又はスルファモイル基がさらに好ましく、炭素数1〜12の炭化水素基及び上記のXで表される基の好ましいものより選ばれる1種又は2種が置換したスルファモイル基、又はスルファモイル基がとりわけ好ましい。
−CON(Z)2としては例えば、
カルバモイル基;
N−メチルカルバモイル基、N−エチルカルバモイル基、N−プロピルカルバモイル基、N−イソプロピルカルバモイル基、N−ブチルカルバモイル基、N−イソブチルカルバモイル基、N−sec−ブチルカルバモイル基、N−tert−ブチルカルバモイル基、N−ペンチルカルバモイル基、N−(1−エチルプロピル)カルバモイル基、N−ヘキシルカルバモイル基、N−(2−エチル)ヘキシルカルバモイル基、N−ヘプチルカルバモイル基、N−オクチルカルバモイル基、N−ノニルカルバモイル基、N−デシルカルバモイル基、N−ウンデシルカルバモイル基、N−ドデシルカルバモイル基、N−イコシルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基、及び上記のXで表される基が1つ置換したカルバモイル基等;
N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−エチルメチルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、N,N−プロピルメチルカルバモイル基、N,N−ジプロピルカルバモイル基、N,N−イソプロピルメチルカルバモイル基、N,N−ジイソプロピルカルバモイル基、N,N−tert−ブチルメチルカルバモイル基、N,N−ジイソブチルカルバモイル基、N,N−ジsec−ブチルカルバモイル基、N,N−ジtert−ブチルカルバモイル基、N,N−ブチルメチルカルバモイル基、N,N−ジブチルカルバモイル基、N,N−ブチルオクチルカルバモイル基、N,N−ジペンチルカルバモイル基、N,N−ジ(1−エチルプロピル)カルバモイル基、N,N−ジヘキシルカルバモイル基、N,N−ジ(2−エチル)ヘキシルカルバモイル基、N,N−ジヘプチルカルバモイル基、N,N−オクチルメチルカルバモイル基、N,N−ジオクチルカルバモイル基、N,N−ジノニルカルバモイル基、N,N−デシルメチルカルバモイル基、N,N−ウンデシルメチルカルバモイル基、N,N−ドデシルメチルカルバモイル基、N,N−イコシルメチルカルバモイル基、N,N−フェニルメチルカルバモイル基、N,N−ジフェニルカルバモイル基;及び
上記のXで表される基より選ばれる2種が置換したカルバモイル基等
が挙げられる。
−CON(Z)2としては、炭素数1〜30の炭化水素基及び上記のXで表される基の好ましいものより選ばれる1種又は2種が置換したカルバモイル基、又はカルバモイル基が好ましく、炭素数1〜20の炭化水素基及び上記のXで表される基の好ましいものより選ばれる1種又は2種が置換したカルバモイル基、又はカルバモイル基がより好ましく、炭素数1〜18の炭化水素基及び上記のXで表される基の好ましいものより選ばれる1種又は2種が置換したカルバモイル基、又はカルバモイル基がさらに好ましく、炭素数1〜12の炭化水素基及び上記のXで表される基の好ましいものより選ばれる1種又は2種が置換したカルバモイル基、又はカルバモイル基がとりわけ好ましい。
−N(Z)2としては例えば、
アミノ基;
N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−プロピルアミノ基、N−イソプロピルアミノ基、N−ブチルアミノ基、N−イソブチルアミノ基、N−sec−ブチルアミノ基、N−tert−ブチルアミノ基、N−ペンチルアミノ基、N−ヘキシルアミノ基、N−(2−エチル)ヘキシルアミノ基、N−ヘプチルアミノ基、N−オクチルアミノ基、N−ノニルアミノ基、N−デシルアミノ基、N−ウンデシルアミノ基、N−ドデシルアミノ基、N−イコシルアミノ基、N−フェニルアミノ基、及び上記のXで表される基が1つ置換したアミノ基等;
N,N−ジメチルアミノ基、N,N−エチルメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−プロピルメチルアミノ基、N,N−ジプロピルアミノ基、N,N−イソプロピルメチルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N,N−tert−ブチルメチルアミノ基、N,N−ジイソブチルアミノ基、N,N−ジsec−ブチルアミノ基、N,N−ジtert−ブチルアミノ基、N,N−ブチルメチルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、N,N−ジペンチルアミノ基、N,N−ジ(1−エチルプロピル)アミノ基、N,N−ジヘキシルアミノ基、N,N−ジ(2−エチル)ヘキシルアミノ基、N,N−ジヘプチルアミノ基、N,N−ジオクチルアミノ基、N,N−ジノニルアミノ基、N,N−デシルメチルアミノ基、N,N−ウンデシルメチルアミノ基、N,N−ドデシルメチルアミノ基、N,N−イコシルメチルアミノ基、N,N−フェニルメチルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基;及び
上記のXで表される基より選ばれる2種が置換したアミノ基等
が挙げられる。
−N(Z)2としては、炭素数1〜30の炭化水素基及び上記のXで表される基の好ましいものより選ばれる1種又は2種が置換したアミノ基、又はアミノ基が好ましく、炭素数1〜20の炭化水素基及び上記のXで表される基の好ましいものより選ばれる1種又は2種が置換したアミノ基、又はアミノ基がより好ましく、炭素数1〜18の炭化水素基及び上記のXで表される基の好ましいものより選ばれる1種又は2種が置換したアミノ基、又はアミノ基がさらに好ましく、炭素数1〜12の炭化水素基及び上記のXで表される基の好ましいものより選ばれる1種又は2種が置換したアミノ基、又はアミノ基がとりわけ好ましい。
−NHCO−Zとしては、例えばホルミルアミノ基;アセチルアミノ基、プロパノイルアミノ基、ブタノイルアミノ基、2,2−ジメチルプロパノイルアミノ基、ペンタノイルアミノ基、ヘキサノイルアミノ基、(2−エチル)ヘキサノイルアミノ基、ヘプタノイルアミノ基、オクタノイルアミノ基、ノナノイルアミノ基、デカノイルアミノ基、ウンデカノイルアミノ基、ドデカノイルアミノ基、ヘンイコサノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、及び上記のXで表される基が結合したカルボニルアミノ基等が挙げられる。
−NHCO−Zとしては、炭素数1〜30の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したカルボニルアミノ基が好ましく、炭素数1〜20の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したカルボニルアミノ基がより好ましく、炭素数1〜18の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したカルボニルアミノ基がさらに好ましく、炭素数1〜12の炭化水素基又は上記のXで表される基の好ましいものが結合したカルボニルアミノ基がとりわけ好ましい。
式(I)で表される化合物は、耐熱性向上の点から、R〜Rは、それぞれ独立して、−COM若しくは−COXであるか、又はR及びR、若しくはR及びRは、それぞれ互いに結合して環を形成しているが、R〜Rの少なくとも1つは−COM又は−COXであり、R〜R12は、それぞれ独立して、水素原子、−X、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM、又は−COMであり、Mは、水素原子又はアルカリ金属原子であり、Xは、炭素数1〜40の1価の炭化水素基又は炭素数1〜40の1価の複素環基であり、前記Xで表される炭素数1〜40の1価の炭化水素基及び炭素数1〜40の1価の複素環基に含まれる水素原子は、−COM、−SOM、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−OM、−O−R13、−OCO−R13及び−CO13からなる群から選択される少なくとも1種に置き換わっていてもよく、前記Xで表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH(−)−は、−N(−)−に置き換わっていてもよく、前記Xで表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH=は、−N=に置き換わっていてもよく、前記Xで表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH−基は、−O−、−S−、−S(O)−又は−CO−に置き換わっていてもよく、Zは、水素原子又はXであることが好ましい。
式(I)で表される化合物は、耐熱性向上の点から、R〜R12の少なくとも1つは、−X、−MM、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM又は−COMであることが好ましい。
式(I)で表される化合物は、耐熱性向上の点から、R〜R12の少なくとも1つは、−X、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM又は−COMであることが好ましい。
式(I)で表される化合物は、カラーフィルタを作製する工程において、着色剤の昇華が低減するという点から、R〜R12の少なくとも1つは、−SOM、−COM、−X、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)又は−NHCO−Zであり、該X及びZは、−SOM及びCOMからなる群から選択される基を1以上有することが好ましい。
式(I)で表される化合物は、耐熱性向上の点から、R及びR、又はR及びRが、それぞれ互いに結合して環を形成していることが好ましい。
式(I)で表される化合物は、カラーフィルタを作製する工程において、着色剤の昇華が低減するという点から、R〜Rの少なくとも1つが−COX又は−CON(Z)であり、R〜Rの少なくとも1つが−COXである場合、R〜Rの少なくとも1つは−COM又は−CON(Z)であり、R〜R12の少なくとも1つは、−X、−MM、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM又は−COMであることが好ましい。
式(I)で表される化合物は、カラーフィルタを作製する工程において、着色剤の昇華が低減するという点から、R及びRのいずれか一方は−COX又は−CON(Z)であり、他方は−COM又は−CON(Z)であり、R及びRの少なくとも1つは−COX又は−CON(Z)であることが好ましい。
式(I)で表される化合物は、カラーフィルタを作製する工程において、着色剤の昇華が低減するという点から、R〜Rの少なくとも1つは−COXであり、及びR〜Rの少なくとも1つは−COMであり、R〜R12の少なくとも1つは、−X、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM又は−COMであることが好ましい。
式(I)で表される化合物は、カラーフィルタを作製する工程において、着色剤の昇華が低減するという点から、R及びRのいずれか一方は−COXであり、他方は−COMであり、R及びRの少なくとも1つは−COXであることが好ましい。
式(I)で表される化合物は、カラーフィルタを作製する工程において、着色剤の昇華が低減するという点から、R〜R12の少なくとも一つが、−SOM若しくは−COMであるか、又は−SOM及びCOMからなる群から選択される基を1以上有する基であることが好ましい。すなわち、下記(1)〜(4)のいずれかを少なくとも1つ満たすことが好ましい。
(1)R〜Rの少なくとも一つは−COMである。
(2)R〜Rの少なくとも一つは−COX又は−CON(Z)であり、かつX及びZは−SOM及びCOMからなる群から選択される基を1以上有する基である。
(3)R〜R12の少なくとも一つは、−SOM又は−COMである。
(4)R〜R12の少なくとも一つは、−SOM及び−COMからなる群から選択される基を1以上有する基である。
式(I)で表される化合物は、下記式(IA)で表される化合物であることが好ましい。式(I)で表される化合物が式(IA)で表される化合物である場合、カラーフィルタを作製する工程において、着色剤の昇華がより低減する傾向にある。
Figure 2020083982

[式(IA)中、
〜Rは、それぞれ独立して、−COM、−COX若しくは−CON(Z)を表すか、又はR及びR、若しくはR及びRは、それぞれ互いに結合して環を形成する。
但し、R〜Rの少なくとも1つは−COX又は−CON(Z)であり、R〜Rの少なくとも1つが−COXである場合、R〜Rの少なくとも1つは、−COM又は−CON(Z)である。
〜R12は、それぞれ独立して、水素原子、−X、−MM、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM、又は−COMを表す。ただし、R〜R12の少なくとも1つは、−X、−MM、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM又は−COMである。
Mは、水素原子、アルカリ金属原子又は配位子を有していてもよい金属原子を表す。
MMは、アルカリ金属原子又は配位子を有していてもよい金属原子を表す。
Xは、炭素数1〜40の1価の炭化水素基又は炭素数1〜40の1価の複素環基を表す。
前記Xで表される炭素数1〜40の1価の炭化水素基及び炭素数1〜40の1価の複素環基に含まれる水素原子は、−COM、−SOM、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−OM、−MM、−O−R13、−OCO−R13及び−CO13からなる群から選択される少なくとも1種に置き換わっていてもよい。
13は、炭素数1〜40の1価の炭化水素基又は炭素数1〜40の1価の複素環基を表す。
前記X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH(−)−は、−N(−)−に置き換わっていてもよく、
前記X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH=は、−N=に置き換わっていてもよく、
前記X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH−は、−O−、−S−、−S(O)−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
Zは、水素原子、MM又はXを表す。
X、Z、M、MM及びR13がそれぞれ複数存在する場合、それらは互いに同一又は異なっていてよい。]
式(IA)で表される化合物は、カラーフィルタを作製する工程において、着色剤の昇華がさらに低減するという点から、R〜Rは、それぞれ独立して、−COM若しくは−COXであるか、又はR及びR、若しくはR及びRは、それぞれ互いに結合して環を形成しているが、R〜Rの少なくとも1つは−COXであり、R〜Rの少なくとも1つは−COMであり、R〜R12は、それぞれ独立して、水素原子、−X、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM、又は−COMであり、R〜R12の少なくとも1つは、−X、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM又は−COMであり、Mは、水素原子又はアルカリ金属原子であり、Xは、炭素数1〜40の1価の炭化水素基又は炭素数1〜40の1価の複素環基であり、前記Xで表される炭素数1〜40の1価の炭化水素基及び炭素数1〜40の1価の複素環基に含まれる水素原子は、−COM、−SOM、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−OM、−O−R13、−OCO−R13及び−CO13からなる群から選択される少なくとも1種に置き換わっていてもよく、前記Xで表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH(−)−は、−N(−)−に置き換わっていてもよく、前記Xで表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH=は、−N=に置き換わっていてもよく、前記Xで表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH−基は、−O−、−S−、−S(O)−又は−CO−に置き換わっていてもよく、前記Zは、水素原子又はXであることがより好ましい。
化合物(I)としては、例えば、下記の式(I1)〜(I23)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
式(I1)表される化合物の具体例としては、下記表1〜表2に示す式(I1−1)〜式(I1−199)で表される化合物が挙げられる。
式(I2)で表される化合物の具体例としては、下記表3〜表4に示す式(I2−1)〜式(I2−230)で表される化合物が挙げられる。
式(I3)で表される化合物の具体例としては、下記表5〜表6に示す式(I3−1)〜式(I3−232)で表される化合物が挙げられる。
式(I4)で表される化合物の具体例としては、下記表7に示す式(I4−1)〜式(I4−62)で表される化合物が挙げられる。
式(I5)で表される化合物の具体例としては、下記表8に示す式(I5−1)〜式(I5−46)で表される化合物が挙げられる。
式(I6)で表される化合物の具体例としては、下記表9に示す式(I6−1)〜式(I6−46)で表される化合物が挙げられる。
式(I7)で表される化合物の具体例としては、下記表10〜表11に示す式(I7−1)〜式(I7−152)で表される化合物が挙げられる。
式(I8)で表される化合物の具体例としては、下記表12〜表13に示す式(I8−1)〜式(I8−139)で表される化合物が挙げられる。
式(I9)で表される化合物の具体例としては、下記表14〜表15に示す式(I9−1)〜式(I9−153)で表される化合物が挙げられる。
式(I10)で表される化合物の具体例としては、下記表16〜表17に示す式(I10−1)〜式(I10−137)で表される化合物が挙げられる。
式(I11)で表される化合物の具体例としては、下記表18〜表19に示す式(I11−1)〜式(I11−138)で表される化合物が挙げられる。
式(I12)で表される化合物の具体例としては、下記表20に示す式(I12−1)〜式(I12−46)で表される化合物が挙げられる。
式(I13)で表される化合物の具体例としては、下記表21に示す式(I13−1)〜式(I13−46)で表される化合物が挙げられる。
式(I14)で表される化合物の具体例としては、下記表22〜表23に示す式(I14−1)〜式(I14−124)で表される化合物が挙げられる。
式(I15)で表される化合物の具体例としては、下記表24〜25に示す式(I15−1)〜式(I15−92)で表される化合物が挙げられる。
式(I16)で表される化合物の具体例としては、下記表26〜表27に示す式(I16−1)〜式(I16−92)で表される化合物が挙げられる。
式(I17)で表される化合物の具体例としては、下記表28〜表29に示す式(I17−1)〜式(I17−152)で表される化合物が挙げられる。
式(I18)で表される化合物の具体例としては、下記表30〜表31に示す式(I18−1)〜式(I18−131)で表される化合物が挙げられる。
式(I19)で表される化合物の具体例としては、下記表32〜表36に示す式(I19−1)〜式(I19−387)で表される化合物が挙げられる。
式(I20)で表される化合物の具体例としては、下記表37〜表40に示す式(I20−1)〜式(I20−282)で表される化合物が挙げられる。
式(I21)で表される化合物の具体例としては、下記表41〜表46に示す式(I21−1)〜式(I21−223)で表される化合物が挙げられる。
式(I22)で表される化合物の具体例としては、下記表47〜表48に示す式(I22−1)〜式(I22−122)で表される化合物が挙げられる。
式(I23)で表される化合物の具体例としては、下記表49に示す式(I23−1)〜式(I23−74)で表される化合物が挙げられる。
なお、表1〜表49中の欄に記載されている記号は、それぞれ下記式(ya1)〜式(ya12)で表される基、式(yb1)〜式(yb11)で表される基、式(yc1)〜式(yc13)で表される基、式(yd1)〜式(yd19)で表される基、式(ye1)〜式(ye4)で表される基、式(yf1)で表される基、式(yg1)〜式(yg12)で表される基に対応している。※は、結合手を表す。
また、表1〜表49中の欄に記載されている記号である。
Mg2+は、Mg2+を表し、
Ca2+は、Ca2+を表し、
Sr2+は、Sr2+を表し、
Ba2+は、Ba2+を表し、
Ni2+は、Ni2+を表し、
Zn2+は、Zn2+を表し、
Fe2+は、Fe2+を表し、
Co2+は、Co2+を表し、
Sn2+は、Sn2+を表し、
Mn2+は、Mn2+を表し、
Al3+は、Al3+を表し、
Fe3+は、Fe3+を表し、
Cr3+は、Cr3+を表し、
Sn4+は、Sn4+を表し、
Mn4+は、Mn4+を表し、
Cu2+は、Cu2+を表す。
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
Figure 2020083982
化合物(I)としては、
式(I1−1)〜式(I1−199)で表される化合物、
式(I2−1)〜式(I2−230)で表される化合物、
式(I3−1)〜式(I3−232)で表される化合物、
式(I4−1)〜式(I4−62)で表される化合物、
式(I5−1)〜式(I5−46)で表される化合物、
式(I6−1)〜式(I6−46)で表される化合物、
式(I7−1)〜式(I7−152)で表される化合物、
式(I8−1)〜式(I8−139)で表される化合物、
式(I9−1)〜式(I9−153)で表される化合物、
式(I10−1)〜式(I10−137)で表される化合物、
式(I11−1)〜式(I11−138)で表される化合物、
式(I12−1)〜式(I12−46)で表される化合物、
式(I13−1)〜式(I13−46)で表される化合物、
式(I14−1)〜式(I14−124)で表される化合物、
式(I15−1)〜式(I15−92)で表される化合物、
式(I16−1)〜式(I16−92)で表される化合物、
式(I17−1)〜式(I17−152)で表される化合物、
式(I18−1)〜式(I18−131)で表される化合物、
式(I20−1)〜式(I20−282)で表される化合物、
式(I21−1)〜式(I21−223)で表される化合物、
式(I22−1)〜式(I22−122)で表される化合物、及び
式(I23−1)〜式(I23−74)で表される化合物
が好ましく、
式(I1−1)〜式(I1−199)で表される化合物、
式(I2−1)〜式(I2−230)で表される化合物、
式(I3−1)〜式(I3−232)で表される化合物、
式(I4−1)〜式(I4−62)で表される化合物、
式(I5−1)〜式(I5−46)で表される化合物、
式(I6−1)〜式(I6−46)で表される化合物、
式(I7−1)〜式(I7−152)で表される化合物、
式(I8−1)〜式(I8−139)で表される化合物、
式(I9−1)〜式(I9−153)で表される化合物、
式(I10−1)〜式(I10−137)で表される化合物、
式(I11−1)〜式(I11−138)で表される化合物、
式(I12−1)〜式(I12−46)で表される化合物、
式(I13−1)〜式(I13−46)で表される化合物、
式(I14−1)〜式(I14−124)で表される化合物、
式(I15−1)〜式(I15−92)で表される化合物、
式(I16−1)〜式(I16−92)で表される化合物、
式(I17−1)〜式(I17−152)で表される化合物、
式(I18−1)〜式(I18−131)で表される化合物、
式(I21−1)〜式(I21−223)で表される化合物、及び
式(I22−1)〜式(I22−122)で表される化合物
がより好ましく、
式(I1−1)〜式(I1−199)で表される化合物、
式(I2−1)〜式(I2−230)で表される化合物、
式(I3−1)〜式(I3−232)で表される化合物、
式(I4−1)〜式(I4−62)で表される化合物、
式(I5−1)〜式(I5−46)で表される化合物、
式(I6−1)〜式(I6−46)で表される化合物、
式(I7−1)〜式(I7−152)で表される化合物、
式(I8−1)〜式(I8−139)で表される化合物、
式(I9−1)〜式(I9−153)で表される化合物、
式(I10−1)〜式(I10−137)で表される化合物、
式(I11−1)〜式(I11−138)で表される化合物、
式(I12−1)〜式(I12−46)で表される化合物、
式(I13−1)〜式(I13−46)で表される化合物、
式(I14−1)〜式(I14−124)で表される化合物、
式(I15−1)〜式(I15−92)で表される化合物、
式(I16−1)〜式(I16−92)で表される化合物、
式(I17−1)〜式(I17−152)で表される化合物、及び
式(I18−1)〜式(I18−131)で表される化合物
がさらに好ましい。
化合物(I)は、式(Ia1)で表される化合物、式(Ia2)で表される化合物、式(Ib)で表される化合物、式(Ic)で表される化合物及び式(Id)で表される化合物を含み得る。
式(Ia1)で表される化合物、式(Ia2)で表される化合物及びそれらの混合物は、式(pt1)で表される化合物と式(pt2)で表される化合物との反応(以下、反応Iともいう)により製造することができる。
Figure 2020083982
式(Ia1)で表される化合物、式(Ia2)で表される化合物又はそれらの混合物と、式(pt2)で表される化合物との反応(以下、反応IIともいう)により、式(Ib)で表される化合物を製造することができる。
Figure 2020083982
式(Ib)で表される化合物と式(pt3)で表される化合物との反応(以下、反応IIIともいう)により、式(Ic)で表される化合物を製造することができる。
Figure 2020083982
式(Ic)で表される化合物と式(pt3)で表される化合物との反応(以下、反応IVともいう)により、式(Id)で表される化合物を製造することができる。
Figure 2020083982
式(pt1)〜式(pt3)、式(Ia1)、式(Ia2)、式(Ib)、式(Ic)及び式(Id)中、R〜R12は、前記と同一の意味を表す。
式(Ia1)中、Ra11又はRa12のいずれか1つは−OMであり、残りの1つは−OM、−OX又は−N(Z)である。
M及びZは、前記と同一の意味を表す。
式(Ia2)中、Ra23又はRa24のいずれか1つは−OMであり、残りの1つは−OM、−OX又は−N(Z)である。
式(Ib)中、Rb1又はRb2のいずれか1つは−OMであり、残りの1つは−OM、−OX又は−N(Z)であり、
b3又はRb4のいずれか1つは−OMであり、残りの1つは−OM、−OX又は−N(Z)であり、
式(Ic)中、Rc1、Rc2、Rc3及びRc4のいずれか一つは−OMであり、残りの3つはそれぞれ独立に−OX又は−N(Z)である。
式(Id)中、Rd1、Rd2、Rd3及びRd4は、それぞれ独立に−OX又は−N(Z)である。
式(pt2)中、BBは、Z−O−M又はM−N(Z)で表される化合物である。
式(pt3)中、AAは、X−O−M、M−N(Z)、LG−X、下記式(OX11)で表される化合物、下記式(OX21)で表される化合物又は下記式(OX31)で表される化合物である。
LGは、脱離基を表す。
Figure 2020083982

cd2は、置換基を表す。
式(OX11)で表される化合物の開環反応により得られる下記式(OX12)で表される基又は下記式(OX13)で表される基、
式(OX21)で表される化合物の開環反応により得られる下記式(OX22)で表される基又は下記式(OX23)で表される基、及び
式(OX31)で表される化合物の開環反応により得られる下記式(OX32)で表される基は、Xに含まれる。
Figure 2020083982

[式中、
cd2は、置換基を表す。
※は結合手を表す。]
LGで表される脱離基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、メタンスルホニルオキシ基、トルエンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基等のスルホニルオキシ基等が挙げられる。
反応Iにおける式(pt2)で表される化合物の使用量は、式(pt1)で表される化合物1モルに対して、通常、1〜10モルであり、好ましくは1〜8モルであり、より好ましくは1〜6モルであり、さらに好ましくは1〜4モルである。
反応IIにおける式(pt2)で表される化合物の使用量は、式(Ia1)で表される化合物、式(Ia2)で表される化合物又は式(Ia1)で表される化合物と式(Ia2)で表される化合物との混合物1モルに対して、通常、1〜10モルであり、好ましくは1〜8モルであり、より好ましくは1〜6モルであり、さらに好ましくは1〜4モルである。
反応IIIにおける式(pt3)で表される化合物の使用量は、式(Ib)で表される化合物1モルに対して、通常、1〜10モルであり、好ましくは1〜8モルであり、より好ましくは1〜6モルであり、さらに好ましくは1〜4モルである。
反応IVにおける式(pt3)で表される化合物の使用量は、式(Ic)で表される化合物1モルに対して、通常、1〜10モルであり、好ましくは1〜8モルであり、より好ましくは1〜6モルであり、さらに好ましくは1〜4モルである。
式(pt1)で表される化合物から式(Id)で表される化合物まで、連続的に1ポットで合成することができる。
まず式(pt1)で表される化合物を反応器へ仕込み、反応器中へ式(pt2)で表される化合物を添加して反応させ(反応I)、式(Ia1)で表される化合物、式(Ia2)で表される化合物又はそれらの混合物を得る。そこへ、式(pt2)で表される化合物を添加し、さらに反応させること(反応II)で式(Ib)で表される化合物を得る。次に式(pt3)で表される化合物を反応器中へ添加し、式(Ib)で表される化合物と反応させて(反応III)、式(Ic)で表される化合物を得る。さらに式(pt3)で表される化合物を反応器中へ添加して式(Ic)で表される化合物と反応させること(反応IV)により式(Id)で表される化合物を得る。
反応I、反応II、反応III、及び反応IVは、通常、溶媒の存在下に実施される。
溶媒としては、水;アセトニトリル等のニトリル溶媒;HO−Z、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−オクタノール、フェノール等のアルコール溶媒;H−N(Z)等のアミン溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル溶媒;アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶媒;酢酸エチル等のエステル溶媒;ヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒;トルエン等の芳香族炭化水素溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド及びN−メチルピロリドン等のアミド溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド溶媒が挙げられ、好ましくは水、ニトリル溶媒、HO−Z、アルコール溶媒、H−N(Z)、アミン溶媒、エーテル溶媒、ケトン溶媒、エステル溶媒、芳香族炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒、アミド溶媒及びスルホキシド溶媒が挙げられ、より好ましくは水、アセトニトリル、HO−Z、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−オクタノール、フェノール、H−N(Z)、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロベンゼン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン及びジメチルスルホキシドが挙げられ、さらに好ましくは水、アセトニトリル、HO−Z、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−オクタノール、フェノール、H−N(Z)、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロベンゼン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン及びジメチルスルホキシドが挙げられる。
溶媒の使用量は、反応Iにおける式(pt1)で表される化合物1質量部に対して、反応IIにおける式(Ia1)で表される化合物、式(Ia2)で表される化合物又は式(Ia1)で表される化合物と式(Ia2)で表される化合物との混合物1質量部に対して、反応IIIにおける式(Ib)で表される化合物1質量部に対して、及び反応IVにおける式(Ic)で表される化合物1質量部に対して、通常1〜1000質量部である。
反応温度は、通常−100〜300℃であり、好ましくは−90〜200℃であり、より好ましくは−10〜150℃である。
反応時間は、通常0.5〜300時間である。
反応I〜IVでは、酸又は塩基が共存することが好ましい。
酸としては、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、硫酸、硝酸、フルオロスルホン酸、リン酸等の無機酸;メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸及びp−トルエンスルホン酸等のスルホン酸;酢酸、クエン酸、ギ酸、グルコン酸、乳酸、シュウ酸、安息香酸及び酒石酸等のカルボン酸が挙げられ、好ましくは塩化水素、臭化水素、硫酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸及びカルボン酸が挙げられる。
酸の使用量は、反応Iにおける式(pt1)で表される化合物1モルに対して、反応IIにおける式(Ia1)で表される化合物、式(Ia2)で表される化合物又は式(Ia1)で表される化合物と式(Ia2)で表される化合物との混合物1モルに対して、反応IIIにおける式(Ib)で表される化合物1モルに対して、及び反応IVにおける式(Ic)で表される化合物1モルに対して、通常1〜20モルであり、好ましくは1〜16モルであり、より好ましくは1〜10モルであり、さらに好ましくは1〜8モルである。
塩基としては、トリエチルアミン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、ピリジン、ピペリジン、1,8−diazabicyclo[5.4.0]undec−7−ene、1,5−diazabicyclo[4.3.0]non−5−ene、1,5−diazabicyclo[4.3.0]non−5−ene等の有機塩基、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド、メチルリチウム、ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム及びフェニルリチウム等の有機金属化合物;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウム等の無機塩基が挙げられる。
塩基の使用量は、反応Iにおける式(pt1)で表される化合物1モルに対して、反応IIにおける式(Ia1)で表される化合物、式(Ia2)で表される化合物又は式(Ia1)で表される化合物と式(Ia2)で表される化合物との混合物1モルに対して、反応IIIにおける式(Ib)で表される化合物1モルに対して、及び反応IVにおける式(Ic)で表される化合物1モルに対して、通常1〜20モルであり、好ましくは1〜16モルであり、より好ましくは1〜10モルであり、さらに好ましくは1〜8モルである。
反応混合物から、化合物(I)を取り出す方法は特に限定されず、公知の種々の方法で取り出すことができる。例えば、反応終了後、反応混合物の溶媒を留去することによって、化合物(I)を取り出すことができる。さらに、溶媒を留去した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー及び/又は再結晶等で精製してもよい。また、反応終了後、反応混合物をろ過することによって、化合物(I)を取り出すことができる。また、ろ過した後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー及び/又は再結晶等で精製してもよい。
[着色硬化性樹脂組成物]
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、化合物(I)を含む着色剤(A)、樹脂(B)、重合性化合物(C)及び重合開始剤(D)を含む。本発明の着色硬化性樹脂組成物によれば、着色剤の昇華が低減されたカラーフィルタを形成することができる。本発明の着色硬化性樹脂組成物から形成されるカラーフィルタは、液晶表示装置等の表示装置に好適に用いられる。本発明の着色硬化性樹脂組成物は、好ましくは黄色硬化性樹脂組成物、橙色硬化性樹脂組成物、赤色硬化性樹脂組成物及び緑色硬化性樹脂組成物である。
着色硬化性組成物中の固形分の含有率は、着色硬化性組成物の総量に対して、100質量%以下であり、好ましくは0.01質量%以上100質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以上99.9質量%以下であり、さらに好ましくは0.1質量%以上99質量%以下であり、とりわけ好ましくは1質量%以上90質量%以下であり、一層好ましくは1質量%以上80%以下であり、特に好ましくは1質量%以上70%以下であり、極めて好ましくは1質量%以上60%以下であり、最も好ましくは1質量%以上50質量%以下である。本明細書において「固形分の総量」とは、本発明の着色組成物から溶剤(E)を除いた成分の合計量をいう。固形分の総量及びこれに対する各成分の含有量は、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定することができる。
着色硬化性樹脂組成物中の化合物(I)の含有率は、固形分の総量中、100質量%未満であり、好ましくは0.0001質量%以上99.9999質量%以下であり、より好ましくは0.0001質量%以上99質量%以下であり、さらに好ましくは0.0001質量%以上90質量%以下であり、とりわけ好ましくは0.0001質量%以上80質量%以下であり、一層好ましくは0.0001質量%以上70質量%以下であり、特に好ましくは0.0001質量%以上60質量%以下であり、極めて好ましくは0.0001質量%以上55質量%以下であり、最も好ましくは0.1質量%以上55質量%以下である。
[樹脂(B)]
樹脂(B)は、アルカリ可溶性樹脂であることが好ましく、不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸無水物からなる群より選ばれる少なくとも1種の単量体(以下、「単量体(a)」という場合がある。)に由来する構造単位を有する重合体であることがより好ましい。
樹脂(B)は、炭素数2〜4の環状エーテル構造とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(以下、「単量体(b)」という場合がある。)に由来する構造単位、及びその他の構造単位を有する共重合体であることが好ましい。
その他の構造単位としては、単量体(a)と共重合可能な単量体(ただし、単量体(a)及び単量体(b)とは異なる。以下、「単量体(c)」という場合がある。)に由来する構造単位、エチレン性不飽和結合を有する構造単位等が挙げられる。
本明細書において「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を表す。「(メタ)アクリロイル」及び「(メタ)アクリレート」等の表記も、同様の意味を有する。
単量体(a)としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸及びo−、m−、p−ビニル安息香酸等の不飽和モノカルボン酸;
マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、3−ビニルフタル酸、4−ビニルフタル酸、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、ジメチルテトラヒドロフタル酸及び1,4−シクロヘキセンジカルボン酸等の不飽和ジカルボン酸;
メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、5−カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等のカルボキシ基を含有するビシクロ不飽和化合物;
無水マレイン酸、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、3−ビニルフタル酸無水物、4−ビニルフタル酸無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、ジメチルテトラヒドロフタル酸無水物、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン無水物等の不飽和ジカルボン酸無水物;
こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕及びフタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕等の2価以上の多価カルボン酸の不飽和モノ〔(メタ)アクリロイルオキシアルキル〕エステル;
α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸等、同一分子中にヒドロキシ基及びカルボキシ基を含有する不飽和アクリレート;
等が挙げられる。
これらのうち、共重合反応性の点や得られる樹脂のアルカリ水溶液への溶解性の点から、アクリル酸、メタクリル酸及び無水マレイン酸等が好ましい。
単量体(b)は、炭素数2〜4の環状エーテル構造(例えば、オキシラン環、オキセタン環及びテトラヒドロフラン環からなる群から選ばれる少なくとも1種)とエチレン性不飽和結合とを有する重合性化合物をいう。
単量体(b)は、炭素数2〜4の環状エーテル構造と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する単量体であることが好ましい。
単量体(b)としては、例えば、オキシラニル基とエチレン性不飽和結合とを有する単量体)(以下、「単量体(b1)」という場合がある。)、オキセタニル基とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(以下、「単量体(b2)」という場合がある。)及びテトラヒドロフリル基とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(以下、「単量体(b3)」という場合がある。)等が挙げられる。
単量体(b1)としては、例えば、直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族不飽和炭化水素がエポキシ化された構造を有する単量体(以下、「単量体(b1−1)」という場合がある。)及び脂環式不飽和炭化水素がエポキシ化された構造を有する単量体(以下、「単量体(b1−2)」という場合がある。)が挙げられる。
単量体(b1−1)としては、グリシジル基とエチレン性不飽和結合とを有する単量体が好ましい。
単量体(b1−1)としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、β−エチルグリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルビニルエーテル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、2,3−ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,4−ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,5−ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,6−ビス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,3,4−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,3,5−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン、2,3,6−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン、3,4,5−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン及び2,4,6−トリス(グリシジルオキシメチル)スチレン等が挙げられる。
単量体(b1−2)としては、例えば、ビニルシクロヘキセンモノオキサイド、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン(例えば、セロキサイド(登録商標)2000;(株)ダイセル製)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート(例えば、サイクロマー(登録商標)A400;(株)ダイセル製)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート(例えば、サイクロマー(登録商標)M100;(株)ダイセル製)、式(BI)で表される化合物及び式(BII)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2020083982
[式(BI)及び式(BII)中、Ra及びRbは、互いに独立に、水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基で置換されていてもよい。
a及びXbは、互いに独立に、単結合、*−Rc−、*−Rc−O−、*−Rc−S−又は*−Rc−NH−を表す。
cは、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
*は、Oとの結合手を表す。]
炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。
水素原子がヒドロキシで置換されたアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、2−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等が挙げられる。
及びRとしては、好ましくは水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基が挙げられ、より好ましくは水素原子、メチル基が挙げられる。
アルカンジイル基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基等が挙げられる。
及びXとしては、好ましくは単結合、メチレン基、エチレン基、*−CH−O−及び*−CHCH−O−が挙げられ、より好ましくは単結合、*−CHCH−O−が挙げられる(*はOとの結合手を表す。)。
式(BI)で表される化合物としては、式(BI−1)〜式(BI−15)のいずれかで表される化合物等が挙げられる。中でも、式(BI−1)、式(BI−3)、式(BI−5)、式(BI−7)、式(BI−9)及び式(BI−11)〜式(BI−15)で表される化合物が好ましく、式(BI−1)、式(BI−7)、式(BI−9)及び式(BI−15)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2020083982
式(BII)で表される化合物としては、式(BII−1)〜式(BII−15)のいずれかで表される化合物等が挙げられ、中でも、好ましくは式(BII−1)、式(BII−3)、式(BII−5)、式(BII−7)、式(BII−9)及び式(BII−11)〜式(BII−15)で表される化合物が挙げられ、より好ましくは式(BII−1)、式(BII−7)、式(BII−9)及び式(BII−15)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2020083982
式(BI)で表される化合物及び式(BII)で表される化合物は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。式(BI)で表される化合物及び式(BII)で表される化合物を併用してもよい。式(BI)で表される化合物及び式(BII)で表される化合物を併用する場合、これらの含有比率〔式(BI)で表される化合物:式(BII)で表される化合物〕はモル基準で、好ましくは5:95〜95:5であり、より好ましくは10:90〜90:10であり、さらに好ましくは20:80〜80:20である。
単量体(b2)としては、オキセタニル基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する単量体がより好ましい。
単量体(b2)としては、例えば、3−メチル−3−メタクリルロイルオキシメチルオキセタン、3−メチル−3−アクリロイルオキシメチルオキセタン、3−エチル−3−メタクリロイルオキシメチルオキセタン、3−エチル−3−アクリロイルオキシメチルオキセタン、3−メチル−3−メタクリロイルオキシエチルオキセタン、3−メチル−3−アクリロイルオキシエチルオキセタン、3−エチル−3−メタクリロイルオキシエチルオキセタン、3−エチル−3−アクリロイルオキシエチルオキセタン等が挙げられる。
単量体(b3)としては、テトラヒドロフリル基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する単量体がより好ましい。
単量体(b3)としては、例えば、テトラヒドロフルフリルアクリレート(例えば、ビスコートV#150、大阪有機化学工業(株)製)、テトラヒドロフルフリルメタクリレート等が挙げられる。
単量体(b)としては、得られるカラーフィルタの耐熱性、耐薬品性等の信頼性をより高くすることができる点で、単量体(b1)であることが好ましい。さらに、着色硬化性樹脂組成物の保存安定性が優れるという点で、単量体(b1−2)がより好ましい。
単量体(c)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−9−イル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デセン−8−イル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デセン−9−イル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、プロパルギル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート及びベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル;
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル及びイタコン酸ジエチル等のジカルボン酸ジエステル;
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジメトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジエトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチル−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−tert−ブトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−シクロヘキシルオキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−フェノキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ビス(tert−ブトキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン及び5,6−ビス(シクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等のビシクロ不飽和化合物;
N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチレート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドカプロエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオネート及びN−(9−アクリジニル)マレイミド等のジカルボニルイミド誘導体;
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン及びp−メトキシスチレン等のビニル基含有芳香族化合物;(メタ)アクリロニトリル等のビニル基含有ニトリル;塩化ビニル及び塩化ビニリデン等のハロゲン化炭化水素;(メタ)アクリルアミド等のビニル基含有アミド;酢酸ビニル等のエステル;1,3−ブタジエン、イソプレン及び2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等のジエン;等が挙げられる。
これらのうち、共重合反応性及び耐熱性の点から、スチレン、ビニルトルエン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−9−イル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デセン−8−イル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デセン−9−イル(メタ)アクリレート、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アククリレート及び2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等が好ましい。
樹脂(B)としては、具体的に、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、グリシジル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、グリシジル(メタ)アクリレート/スチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/N−シクロヘキシルマレイミド共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/N−シクロヘキシルマレイミド/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/ビニルトルエン共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル(メタ)アクリレート/トリシクロ[5.2.1.02,6]デセニル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/N−シクロヘキシルマレイミド共重合体、3−メチル−3−(メタ)アクリルロイルオキシメチルオキセタン/(メタ)アクリル酸/スチレン共重合体、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン/(メタ)アクリル酸共重合体並びに特開平9−106071号公報、特開2004−29518号公報及び特開2004−361455号公報の各公報記載の樹脂等が挙げられる。
中でも、樹脂(B)としては、単量体(a)に由来する構造単位及び単量体(b)に由来する構造単位を含む共重合体が好ましい。
樹脂(B)は2種以上を組み合わせてもよく、この場合は、樹脂(B)は、少なくとも、
単量体(a)に由来する構造単位及び単量体(b)に由来する構造単位を含む共重合体を少なくとも1種含むことが好ましく、
単量体(a)に由来する構造単位及び単量体(b1)に由来する構造単位を含む共重合体を少なくとも1種含むことがより好ましく、
単量体(a)に由来する構造単位及び単量体(b1−2)に由来する構造単位を含む共重合体を少なくとも1種含むことがさらに好ましく、
3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/N−シクロヘキシルマレイミド/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/ビニルトルエン共重合体、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート共重合体から選ばれる1以上を含むことがとりわけ好ましい。
樹脂(B)のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは1,000〜100,000であり、より好ましくは1,000〜50,000であり、さらに好ましくは1,000〜30,000であり、とりわけ好ましくは3000〜30000であり、特に好ましくは5,000〜30,000である。
樹脂(B)の分散度[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]は、好ましくは1〜6であり、より好ましくは1〜5であり、さらに好ましくは1〜4である。
樹脂(B)の酸価(固形分換算値)は、好ましくは10〜500mg−KOH/g、より好ましくは20〜450mg−KOH/g、さらに好ましくは20〜400mg−KOH/g、さらにより好ましくは20〜370mg−KOH/gであり、より一層好ましくは30〜370mg−KOH/g、よりさらに一層好ましくは30〜350mg−KOH/g、特に好ましくは30〜340mg−KOH/g、最も好ましくは30〜335mg−KOH/gである。ここで酸価は樹脂(B)1gを中和するに必要な水酸化カリウムの量(mg)として測定される値であり、例えば水酸化カリウム水溶液を用いて滴定することにより求めることができる。
着色硬化性樹脂組成物中、樹脂(B)の含有率は、固形分の総量に対して、100質量%未満であり、好ましくは0.00001質量%以上99.99999質量%以下であり、より好ましくは1質量%以上99質量%以下であり、さらに好ましくは1質量%以上97質量%以下であり、とりわけ好ましくは1質量%以上95質量%以下であり、一層好ましくは3質量%以上90質量%以下であり、特に好ましくは5質量%以上80質量%以下であり、極めて好ましくは10質量%以上70質量%以下である。
[重合性化合物(C)]
重合性化合物(C)は、重合開始剤(D)から発生した活性ラジカル及び/又は酸によって重合しうる化合物であり、例えば、重合性のエチレン性不飽和結合を有する化合物等であり、好ましくは(メタ)アクリル酸エステル化合物である。
エチレン性不飽和結合を1つ有する重合性化合物としては、例えば、ノニルフェニルカルビトールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、N−ビニルピロリドン等、並びに、上述の単量体(a)、単量体(b)及び単量体(c)が挙げられる。
エチレン性不飽和結合を2つ有する重合性化合物としては、例えば、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのビス(アクリロイロキシエチル)エーテル及び3−メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
中でも、重合性化合物(C)は、エチレン性不飽和結合を3つ以上有する重合性化合物であることが好ましい。このような重合性化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールノナ(メタ)アクリレート、トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、エチレングリコール変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレングリコール変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられ、好ましくはジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが挙げられる。
重合性化合物(C)の重量平均分子量は、好ましくは50以上4000以下であり、より好ましくは50以上3500以下であり、さらに好ましくは50以上3000以下であり、とりわけ好ましくは150以上2,900以下であり、特に好ましくは250以上1,500以下である。
重合性化合物(C)の含有量は、着色硬化性樹脂組成物中、固形分の総量に対して、100質量%未満であり、好ましくは0.00001質量%以上99.99999以下であり、より好ましくは1質量%以上99質量%以下であり、さらに好ましくは1質量%以上97質量%以下であり、とりわけ好ましくは1質量%以上95質量%以下であり、一層好ましくは1質量%以上90質量%以下であり、特に好ましくは2質量%以上80質量%以下であり、極めて好ましくは3質量%以上70質量%以下である。
[重合開始剤(D)]
重合開始剤(D)は、光や熱の作用により活性ラジカル、酸等を発生し、重合を開始しうる化合物であれば特に限定されることなく、公知の重合開始剤を用いることができる。
重合開始剤(D)としては、オキシム化合物、例えばO−アシルオキシム化合物等、アルキルフェノン化合物、ビイミダゾール化合物、トリアジン化合物及びアシルホスフィンオキサイド化合物等が挙げられる。
O−アシルオキシム化合物としては、例えば、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)ブタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)−3−シクロペンチルプロパン−1−オン−2−イミン、N−アセトキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)−3−シクロペンチルプロパン−1−オン−2−イミン、N−アセトキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)−3−シクロヘキシルプロパン−1−オン−2−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタン−1−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−{2−メチル−4−(3,3−ジメチル−2,4−ジオキサシクロペンタニルメチルオキシ)ベンゾイル}−9H−カルバゾール−3−イル]エタン−1−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−3−シクロペンチルプロパン−1−イミン及びN−ベンゾイルオキシ−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−3−シクロペンチルプロパン−1−オン−2−イミン等が挙げられる。また、O−アシルオキシム化合物として、イルガキュアOXE01、OXE02(以上、BASF製)及びN−1919((株)ADEKA製)等の市販品を用いてもよい。中でも、O−アシルオキシム化合物としては、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)ブタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン及びN−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)−3−シクロペンチルプロパン−1−オン−2−イミンからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミンがより好ましい。
アルキルフェノン化合物としては、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)プロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−2−ベンジルブタン−1−オン及び2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]ブタン−1−オン等が挙げられる。アルキルフェノン化合物として、イルガキュア369、907、379(以上、BASF製)等の市販品を用いてもよい。
アルキルフェノン化合物としては、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−イソプロペニルフェニル)プロパン−1−オンのオリゴマー、α,α−ジエトキシアセトフェノン及びベンジルジメチルケタールも挙げられる。
ビイミダゾール化合物としては、例えば、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,3−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール(例えば、特開平6−75372号公報、特開平6−75373号公報等参照。)、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(アルコキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(ジアルコキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(トリアルコキシフェニル)ビイミダゾール(例えば、特公昭48−38403号公報、特開昭62−174204号公報等参照。)及び4,4’,5,5’−位のフェニル基がカルボアルコキシ基により置換されているビイミダゾール化合物(例えば、特開平7−10913号公報等参照)等が挙げられる。
トリアジン化合物としては、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−ピペロニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン及び2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
アシルホスフィンオキサイド化合物としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。イルガキュア(登録商標)819(BASF製)等の市販品を用いてもよい。
さらに重合開始剤(D)としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン化合物;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン及び2,4,6−トリメチルベンゾフェノン等のベンゾフェノン化合物;9,10−フェナンスレンキノン、2−エチルアントラキノン及びカンファーキノン等のキノン化合物;10−ブチル−2−クロロアクリドン、ベンジル、フェニルグリオキシル酸メチル及びチタノセン化合物等が挙げられる。
これらは、後述の重合開始助剤(以下、重合開始助剤(D1)という場合がある。)、特にアミン類と組み合わせて用いることが好ましい。
重合開始剤(D)は、好ましくはアルキルフェノン化合物、トリアジン化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物、オキシム化合物及びビイミダゾール化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種を含む重合開始剤であり、より好ましくはオキシム化合物を含む重合開始剤であり、さらに好ましくはO−アシルオキシム化合物を含む重合開始剤である。
重合開始剤(D)の含有率は、樹脂(B)及び重合性化合物(C)の合計量に対して、好ましくは0.001質量%以上60質量%以下であり、より好ましくは0.01質量%以上50質量%以下である。
[重合開始助剤(D1)] 本発明の着色硬化性樹脂組成物は、重合開始助剤(D1)を含有してもよい。重合開始助剤(D1)は、重合開始剤(D)によって重合が開始された重合性化合物(C)の重合を促進するために用いられる化合物、もしくは増感剤である。重合開始助剤(D1)を含む場合、通常、重合開始剤(D)と組み合わせて用いられる。
重合開始助剤(D1)としては、アミン化合物、アルコキシアントラセン化合物、チオキサントン化合物及びカルボン酸化合物等が挙げられる。
アミン化合物としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(通称ミヒラーズケトン)、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン及び4,4’−ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられ、好ましくは4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが挙げられる。また、アミン化合物として、EAB−F(保土谷化学工業(株)製)等の市販品を用いてもよい。
アルコキシアントラセン化合物としては、9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン及び2−エチル−9,10−ジブトキシアントラセン等が挙げられる。
チオキサントン化合物としては、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン及び1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン等が挙げられる。
カルボン酸化合物としては、フェニルスルファニル酢酸、メチルフェニルスルファニル酢酸、エチルフェニルスルファニル酢酸、メチルエチルフェニルスルファニル酢酸、ジメチルフェニルスルファニル酢酸、メトキシフェニルスルファニル酢酸、ジメトキシフェニルスルファニル酢酸、クロロフェニルスルファニル酢酸、ジクロロフェニルスルファニル酢酸、N−フェニルグリシン、フェノキシ酢酸、ナフチルチオ酢酸、N−ナフチルグリシン及びナフトキシ酢酸等が挙げられる。
これらの重合開始助剤(D1)を用いる場合、その含有率は、樹脂(B)及び重合性化合物(C)の合計量に対して、好ましくは0.00001質量%以上60質量%以下であり、より好ましくは0.0001質量%以上50質量%以下である。
[溶剤(E)]
着色硬化性樹脂組成物は、溶剤(E)を含有することができる。溶剤(E)は特に限定されず、当該分野で通常使用される溶剤を用いることができる。
溶剤(E)は、例えば、エステル溶剤(分子内に−CO−O−を含み、−O−を含まない溶剤)、エーテル溶剤(分子内に−O−を含み、−CO−O−を含まない溶剤)、エーテルエステル溶剤(分子内に−CO−O−と−O−とを含む溶剤)、ケトン溶剤(分子内に−CO−を含み、−CO−O−を含まない溶剤)、アルコール溶剤(分子内にOHを含み、−O−、−CO−及び−CO−O−を含まない溶剤)、芳香族炭化水素溶剤、アミド溶剤及びジメチルスルホキシド等が挙げられる。
エステル溶剤としては、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、2−ヒドロキシイソブタン酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸ペンチル、酢酸イソペンチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、シクロヘキサノールアセテート及びγ−ブチロラクトン等が挙げられる。
エーテル溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノール、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、アニソール、フェネトール及びメチルアニソール等が挙げられる。
エーテルエステル溶剤としては、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート及びジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート等が挙げられる。
ケトン溶剤としては、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、アセトン、2−ブタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、4−メチル−2−ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン及びイソホロン等が挙げられる。
アルコール溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール及びグリセリン等が挙げられる。
芳香族炭化水素溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン及びメシチレン等が挙げられる。
アミド溶剤としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド及びN−メチルピロリドン等が挙げられる。
これらの溶剤は、2種以上を併用してもよい。
上記の溶剤のうち、塗布性、乾燥性の点から、1atmにおける沸点が120℃以上180℃以下である有機溶剤が好ましい。溶剤としては、好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、及びN,N−ジメチルホルムアミドが挙げられ、より好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、及び4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン等が挙げられる。
溶剤(E)の含有率は、着色硬化性樹脂組成物の総量に対して、100質量%未満であり、好ましくは99.99質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以上99.9質量%以下、さらに好ましくは1質量%以上99.9質量%以下、とりわけ好ましくは10質量%以上99質量%以下であり、一層好ましくは20質量%以上99%以下であり、特に好ましくは30質量%以上99%以下であり、極めて好ましくは40質量%以上99%以下であり、最も好ましくは50質量%以上99質量%以下である。
[化合物(I)含有液の調製]
本発明の着色硬化性樹脂組成物が溶剤(E)を含む場合、予め化合物(I)と溶剤(E)とを含む化合物(I)含有液を調製した後、該化合物(I)含有液を使用して着色硬化性樹脂組成物を調製してもよい。化合物(I)が溶剤(E)に溶解しない場合、化合物(I)含有液は、化合物(I)を溶剤(E)に分散させて混合することにより調製してもよい。化合物(I)含有液は、着色硬化性樹脂組成物に含有される溶剤(E)の一部又は全部を含んでいてもよい。
化合物(I)含有液の固形分の含有率は、化合物(I)含有液の総量に対して、100質量%未満であり、好ましくは0.01質量%以上99.99質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以上99.9質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以上99質量%以下、とりわけ好ましくは1質量%以上90質量%以下であり、一層好ましくは1質量%以上80%以下であり、特に好ましくは1質量%以上70質量%以下であり、極めて好ましくは1質量%以上60質量%以下であり、最も好ましくは1質量%以上50質量%以下である。
化合物(I)含有液の化合物(I)の含有率は、化合物(I)含有液中の固形分の総量中、100質量%以下であり、好ましくは0.0001質量%以上99.9999質量%以下であり、より好ましくは0.0001質量%以上99質量%以下であり、さらに好ましくは1質量%以上99質量%以下であり、とりわけ好ましくは3質量%以上99質量%以下であり、一層好ましくは5質量%以上99質量%以下である。
化合物(I)は、必要に応じて、ロジン処理、酸性基又は塩基性基が導入された化合物(I)誘導体等を用いた表面処理、高分子化合物等による化合物(I)表面へのグラフト処理、硫酸微粒化法等による微粒化処理、不純物を除去するための有機溶剤や水等による洗浄処理、イオン性不純物のイオン交換法等による除去処理等が施されていてもよい。化合物(I)の粒径は、略均一であることが好ましい。
化合物(I)は、分散剤を含有させて分散処理を行うことで、化合物(I)が化合物(I)含有液の中で均一に分散した状態にすることができる。化合物(I)を複数種使用する場合、それぞれ単独で分散処理してもよいし、複数種を混合して分散処理してもよい。
分散剤としては、界面活性剤等が挙げられ、カチオン系、アニオン系、ノニオン系及び両性のいずれの界面活性剤であってもよい。具体的にはポリエステル系、ポリアミン系及びアクリル系等の界面活性剤等が挙げられる。これらの分散剤は、単独で又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。分散剤としては、商品名で表すと、KP(信越化学工業(株)製)、フローレン(共栄社化学(株)製)、ソルスパース(登録商標)(ゼネカ(株)製)、EFKA(登録商標)(BASF製)、アジスパー(登録商標)(味の素ファインテクノ(株)製)、DISPERBYK(登録商標)(ビックケミー(株)製)、及びBYK(登録商標)(ビックケミー(株)製)等が挙げられる。
化合物(I)含有液が分散剤を含有する場合、該分散剤(固形分)の使用量は、化合物(I)100質量部に対して、例えば0.01質量部以上10000質量部以下であり、好ましくは0.01質量部以上5000質量部以下であり、より好ましくは0.01質量部以上1000質量部以下であり、さらに好ましくは0.1質量部以上500質量部以下であり、とりわけ好ましくは0.1質量部以上300質量部以下であり、一層好ましくは1質量部以上300質量部以下であり、特に好ましくは5質量部以上260質量部以下である。
該分散剤の使用量が前記の範囲にあると、より均一な分散状態の化合物(I)含有液が得られる傾向がある。
化合物(I)と溶剤(E)とを含む化合物(I)含有液を予め調製した後、該化合物(I)含有液を使用して本発明の着色硬化性樹脂組成物を調製する場合、化合物(I)含有液は、着色硬化性樹脂組成物に含有される樹脂(B)の一部又は全部、好ましくは一部を予め含んでいてもよい。樹脂(B)を予め含ませておくことで、化合物(I)含有液の分散安定性をさらに改善できる。
化合物(I)含有液が樹脂(B)を含有する場合、樹脂(B)の含有量は、 化合物(I)100質量部に対して、例えば0.01質量部以上10000質量部以下であり、好ましくは0.01質量部以上5000質量部以下であり、より好ましくは0.01質量部以上1000質量部以下であり、さらに好ましくは0.1質量部以上500質量部以下であり、とりわけ好ましくは0.1質量部以上300質量部以下である。
[着色剤(A1)]
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、化合物(I)以外の着色剤(以下、着色剤(A1)という場合がある。)を含んでいてもよい。着色剤(A1)には、1種又は2種以上の着色剤が含まれていてもよい。着色剤(A1)は、黄色着色剤又は緑色着色剤を含んでいることが好ましい。
着色剤(A1)は、染料であっても顔料であってもよい。染料としては、公知の染料を使用することができ、例えば、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists 出版)及び染色ノート(色染社)に記載されている公知の染料が挙げられる。また、化学構造によれば、アゾ染料、シアニン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、アントラキノン染料、ナフトキノン染料、キノンイミン染料、メチン染料、アゾメチン染料、スクワリリウム染料、アクリジン染料、スチリル染料、クマリン染料、キノリン染料、ニトロ染料、フタロシアニン染料、ペリレン染料等が挙げられる。これらの染料は、単独、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
具体的には、以下のようなカラーインデックス(C.I.)番号の染料が挙げられる。
C.I.ソルベントイエロー4、14、15、23、24、25、38、62、63、68、79、81、82、83、89、94、98、99、117、162、163、167、189;
C.I.ソルベントレッド24、45、49、90,91111、118、119、122、124、125、127、130、132、143、145、146、150、151、155、160、168、169、172、175、181、207、218、222、227、230、245、247;
C.I.ソルベントオレンジ2、7、11、15、26、41、54、56、77、86、99;
C.I.ソルベントバイオレット11、13、14、26、31、36、37、38、45、47、48、51、59、60;
C.I.ソルベントブルー4、5、14、18、35、36、37、38、44、45、58、59、59:1、63、67、68、69、70、78、79、83、90、94、97、98、100、101、102、104、105、111、112、122、128、132、136、139;
C.I.ソルベントグリーン1、3、4、5、7、28、29、32、33、34、35等のC.I.ソルベント染料、
C.I.アシッドイエロー1、3、7、9、11、17、23、25、29、34、36、38、40、42、54、65、72、73、76、79、98、99、111、112、113、114、116、119、123、128、134、135、138、139、140、144、150、155、157、160、161、163、168、169、172、177、178、179、184、190、193、196、197、199、202、203、204、205、207、212、214、220、221、228、230、232、235、238、240、242、243、251;
C.I.アシッドレッド1、4、8、14、17、18、26、27、29、31、33、34、35、37、40、42、44、50、51、52、57、66、73、76、80、87、88、91、92、94、95、97、98、103、106、111、114、129、133、134、138、143、145、150、151、155、158、160、172、176、182、183、195、198、206、211、215、216、217、227、228、249、252、257、258、260、261、266、268、270、274、277、280、281、289、308、312、315、316、339、341、345、346、349、382、383、388、394、401、412、417、418、422、426;
C.I.アシッドオレンジ6、7、8、10、12、26、50、51、52、56、62、63、64、74、75、94、95、107、108、149、162、169、173;
C.I.アシッドバイオレット6B、7、9、15、16、17、19、21、23、24、25、30、34、38、49、72、102;
C.I.アシッドブルー1、3、5、7、9、11、13、15、17、18、22、23、24、25、26、27、29、34、38、40、41、42、43、45、48、51、54、59、60、62、70、72、74、75、78、80、82、83、86、87、88、90、90:1、91、92、93、93:1、96、99、100、102、103、104、108、109、110、112、113、117、119、120、123、126、127、129、130、131、138、140、142、143、147、150、151、154、158、161、166、167、168、170、171、175、182、183、184、187、192、199、203、204、205、210、213、229、234、236、242、243、249、256、259、267、269、278、280、285、290、296、315、324:1、335、340;
C.I.アシッドグリーン1、3、5、6、7、8、9、11、13、14、15、16、22、25、27、28、41、50、50:1、58、63、65、80、104、105、106、109等のC.I.アシッド染料、
C.I.ダイレクトイエロー2、4、28、33、34、35、38、39、43、44、47、50、54、58、68、69、70、71、86、93、94、95、98、102、108、109、129、132、136、138、141;
C.I.ダイレクトレッド79、82、83、84、91、92、96、97、98、99、105、106、107、172、173、176、177、179、181、182、184、204、207、211、213、218、220、221、222、232、233、234、241、243、246、250;
C.I.ダイレクトオレンジ26、34、39、41、46、50、52、56、57、61、64、65、68、70、96、97、106、107;
C.I.ダイレクトバイオレット47、52、54、59、60、65、66、79、80、81、82、84、89、90、93、95、96、103、104;
C.I.ダイレクトブルー1、2、3、6、8、15、22、25、28、29、40、41、42、47、52、55、57、71、76、77、78、80、81、84、85、86、87、90、93、94、95、97、98、99、100、101、106、107、108、109、113、114、115、117、119、120、137、149、150、153、155、156、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、170、171、172、173、188、189、190、192、193、194、195、196、198、199、200、201、202、203、207、209、210、212、213、214、222、225、226、228、229、236、237、238、242、243、244、245、246、247、248、249、250、251、252、256、257、259、260、268、274、275、293;
C.I.ダイレクトグリーン25、27、31、32、34、37、63、65、66、67、68、69、72、79、82等のC.I.ダイレクト染料、
C.I.ディスパースイエロー51、54、76;
C.I.ディスパースバイオレット26、27;
C.I.ディスパースブルー1、14、56、60等のC.I.ディスパース染料、
C.I.ベーシックレッド1、10;
C.I.ベーシックブルー1、3、5、7、9、19、21、22、24、25、26、28、29、40、41、45、47、54、58、59、60、64、65、66、67、68、81、83、88、89;
C.I.ベーシックバイオレット2;
C.I.ベーシックレッド9;
C.I.ベーシックグリーン1;等のC.I.ベーシック染料、
C.I.リアクティブイエロー2、76、116;
C.I.リアクティブオレンジ16;
C.I.リアクティブレッド36;等のC.I.リアクティブ染料、
C.I.モーダントイエロー5、8、10、16、20、26、30、31、33、42、43、45、56、61、62、65;
C.I.モーダントレッド1、2、3、4、9、11、12、14、17、18、19、22、23、24、25、26、27、29、30、32、33、36、37、38、39、41、42、43、45、46、48、52、53、56、62、63、71、74、76、78、85、86、88、90、94、95;
C.I.モーダントオレンジ3、4、5、8、12、13、14、20、21、23、24、28、29、32、34、35、36、37、42、43、47、48;
C.I.モーダントバイオレット1、1:1、2、3、4、5、6、7、8、10、11、14、15、16、17、18、19、21、22、23、24、27、28、30、31、32、33、36、37、39、40、41、44、45、47、48、49、53、58;
C.I.モーダントブルー1、2、3、7、8、9、12、13、15、16、19、20、21、22、23、24、26、30、31、32、39、40、41、43、44、48、49、53、61、74、77、83、84;
C.I.モーダントグリーン1、3、4、5、10、13、15、19、21、23、26、29、31、33、34、35、41、43、53等のC.I.モーダント染料、
C.I.バットグリーン1等のC.I.バット染料等。
さらに、BASFの製品であるルモゲン(登録商標)が挙げられ、ルモゲン(登録商標) F イエロー 083(BASF製)、ルモゲン(登録商標) F イエロー 170(BASF製)、ルモゲン(登録商標) F オレンジ 240(BASF製)及びルモゲン(登録商標) F レッド 305(BASF製)が挙げられる。
顔料としては、公知の顔料を使用することができ、例えば、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)でピグメントに分類されている顔料が挙げられる。これらを単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
具体的には、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、15、16、17、20、24、31、53、83、86、93、94、109、110、117、125、128、129、137、138、139、147、148、150、153、154、166、173、185、194、214、231等の黄色顔料;
C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73等のオレンジ色顔料;
C.I.ピグメントレッド9、97、105、122、123、144、149、166、168、176、177、178、179、180、190、192、209、215、216、224、242、254、255、264、265、266、268、269、273等の赤色顔料;
C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、60等の青色顔料;
C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38等のバイオレット色顔料;
C.I.ピグメントグリーン7、36、58、59、62、63等の緑色顔料;
C.I.ピグメントブラウン23、25等のブラウン色顔料;
C.I.ピグメントブラック1、7、31、32等の黒色顔料
が挙げられる。
着色剤(A1)としては、黄色染料及び黄色顔料(以下、これらを総称して「黄色着色剤」という場合がある)、橙色染料及び橙色顔料(以下、これらを総称して「橙色着色剤」という場合がある)、赤色染料及び赤色顔料(以下、これらを総称して「赤色着色剤」という場合がある)、緑色染料及び緑色顔料(以下、これらを総称して「緑色着色剤」という場合がある)が好ましく、黄色顔料及び緑色顔料がより好ましく、緑色顔料がさらに好ましい。
黄色染料としては、上記染料のうち、色相が黄に分類されている染料、ルモゲン(登録商標) F イエロー 083(BASF製)及びルモゲン(登録商標) F イエロー 170(BASF製)が挙げられ、黄色顔料としては、上記顔料のうち、色相が黄に分類されている顔料が挙げられる。黄色染料のなかでも、ペリレン黄色染料、ルモゲン(登録商標) F イエロー 083(BASF製)及びルモゲン(登録商標) F イエロー 170(BASF製)が好ましく、ルモゲン(登録商標) F イエロー 083(BASF製)及びルモゲン(登録商標) F イエロー 170(BASF製)がより好ましい。
黄色顔料のなかでも、キノフタロン黄色顔料、金属含有黄色顔料、イソインドリン黄色顔料が好ましく、C.I.ピグメントイエロー129、138、139、150、185、231がより好ましく、C.I.ピグメントイエロー138、139、150、185、231がさらに好ましい。
橙色染料としては、上記染料のうち、色相が橙に分類されている染料及びルモゲン(登録商標) F オレンジ 240(BASF製)が挙げられ、橙色顔料としては、上記顔料のうち、色相が橙に分類されている顔料が挙げられる。
橙色染料のなかでも、ペリレン橙色染料及びルモゲン(登録商標) F オレンジ 240(BASF製)が好ましく、ルモゲン(登録商標) F オレンジ 240(BASF製)がより好ましい。
橙色顔料のなかでも、ペリレン橙色顔料が好ましい。
赤色染料としては、上記染料のうち、色相が赤に分類されている染料及びルモゲン(登録商標) F レッド 305(BASF製)が挙げられ、赤色顔料としては、上記顔料のうち、色相が赤に分類されている顔料が挙げられる。
赤色染料のなかでも、ペリレン赤色染料及びルモゲン(登録商標) F レッド 305(BASF製)が好ましく、ルモゲン(登録商標) F レッド 305(BASF製)がより好ましい。
赤色顔料のなかでも、ペリレン赤色顔料が好ましい。
緑色染料としては、上記染料のうち、色相が緑に分類されている染料が挙げられ、緑色顔料としては、上記顔料のうち、色相が緑に分類されている顔料が挙げられる。
緑色顔料のなかでも、フタロシアニン顔料が好ましく、ハロゲン化銅フタロシアニン顔料、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料及びハロゲン化アルミニウム亜鉛フタロシアニン顔料からなる群から選ばれる少なくとも一種がより好ましく、C.I.ピグメントグリーン7、36、58、59、62及び63からなる群から選ばれる少なくとも一種がさらに好ましい。
[着色剤(A1)含有液の調製]
本発明の着色硬化性樹脂組成物が溶剤(E)を含む場合、予め着色剤(A1)と溶剤(E)とを含む着色剤(A1)含有液を調製した後、該着色剤(A1)含有液を使用して着色硬化性樹脂組成物を調製してもよい。着色剤(A1)が溶剤(E)に溶解しない場合、着色剤(A1)含有液は、着色剤(A1)を溶剤(E)に分散させて混合することにより調製できる。着色剤(A1)含有液は、着色硬化性樹脂組成物に含有される溶剤(E)の一部又は全部を含んでいてもよい。
着色剤(A1)含有液中の固形分の含有率は、着色剤(A1)含有液の総量に対して、100質量%未満であり、好ましくは0.01質量%以上99.99質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以上99.9質量%以下であり、さらに好ましくは0.1質量%以上99質量%以下であり、とりわけ好ましくは1質量%以上90質量%以下であり、一層好ましくは1質量%以上80質量%以下であり、特に好ましくは1質量%以上70質量%以下であり、極めて好ましくは1質量%以上60質量%以下であり、最も好ましくは1質量%以上50質量%以下である。
着色剤(A1)含有液中の着色剤(A1)の含有率は、着色剤(A1)含有液中の固形分の総量中、100質量%以下であり、好ましくは0.0001質量%以上99.9999質量%以下であり、より好ましくは0.0001質量%以上99質量%以下であり、さらに好ましくは1質量%以上99質量%以下であり、とりわけ好ましくは3質量%以上99質量%以下であり、一層好ましくは5質量%以上99質量%以下である。
着色剤(A1)は、必要に応じて、ロジン処理、酸性基又は塩基性基が導入された着色剤(A1)誘導体等を用いた表面処理、高分子化合物等による着色剤(A1)表面へのグラフト処理、硫酸微粒化法等による微粒化処理、不純物を除去するための有機溶剤や水等による洗浄処理、イオン性不純物のイオン交換法等による除去処理等が施されていてもよい。着色剤(A1)の粒径は、略均一であることが好ましい。
着色剤(A1)は、分散剤を含有させて分散処理を行うことで、着色剤(A1)が着色剤(A1)含有液の中で均一に分散した状態にすることができる。着色剤(A1)は、それぞれ単独で分散処理してもよいし、複数種を混合して分散処理してもよい。
分散剤としては、界面活性剤等が挙げられ、カチオン系、アニオン系、ノニオン系及び両性のいずれの界面活性剤であってもよい。具体的にはポリエステル系、ポリアミン系及びアクリル系等の界面活性剤等が挙げられる。これらの分散剤は、単独で又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。分散剤としては、商品名で表すと、KP(信越化学工業(株)製)、フローレン(共栄社化学(株)製)、ソルスパース(登録商標)(ゼネカ(株)製)、EFKA(登録商標)(BASF製)、アジスパー(登録商標)(味の素ファインテクノ(株)製)、DISPERBYK(登録商標)(ビックケミー(株)製)、及びBYK(登録商標)(ビックケミー(株)製)等が挙げられる。
着色剤(A1)含有液が分散剤を含有する場合、該分散剤(固形分)の使用量は、着色剤(A1)100質量部に対して、例えば0.01質量部以上10000質量部以下であり、好ましくは0.01質量部以上5000質量部以下であり、より好ましくは0.01質量部以上1000質量部以下であり、さらに好ましくは0.1質量部以上500質量部以下であり、とりわけ好ましくは0.1質量部以上300質量部以下であり、一層好ましくは1質量部以上300質量部以下であり、特に好ましくは5質量部以上260質量部以下である。該分散剤の使用量が前記の範囲にあると、より均一な分散状態の着色剤(A1)含有液が得られる傾向がある。
着色剤(A1)と溶剤(E)とを含む着色剤(A1)含有液を予め調製した後、該着色剤(A1)含有液を使用して、本発明の着色硬化性樹脂組成物を調製する場合、着色剤(A1)含有液は、着色硬化性樹脂組成物に含有される樹脂(B)の一部又は全部、好ましくは一部を予め含んでいてもよい。樹脂(B)を予め含ませておくことで、着色剤(A1)含有液の分散安定性をさらに改善できる。
着色剤(A1)含有液が樹脂(B)を含有する場合、樹脂(B)の含有量は、着色剤(A1)100質量部に対して、例えば0.01質量部以上10000質量部以下であり、好ましくは0.01質量部以上5000質量部以下であり、より好ましくは0.01質量部以上1000質量部以下であり、さらに好ましくは0.1質量部以上500質量部以下であり、とりわけ好ましくは0.1質量部以上300質量部以下である。
着色硬化性樹脂組成物中、化合物(I)及び着色剤(A1)を合せた着色剤(A)の含有率は、固形分の総量に対して、100質量%未満であり、好ましくは0.0001質量%以上99.9999質量%以下であり、より好ましくは0.0001質量%以上99質量%以下であり、さらに好ましくは0.0001質量%以上90質量%以下であり、とりわけ好ましくは0.0001質量%以上80質量%以下であり、一層好ましくは0.0001質量%以上70質量%以下であり、特に好ましくは0.0001質量%以上60質量%以下であり、極めて好ましくは0.0001質量%以上55質量%以下である。
着色剤(A)が化合物(I)及び着色剤(A1)を含有する場合、化合物(I)の含有率は、着色剤(A)の総量中、通常0.0001質量%以上であり、好ましくは0.0003質量%以上であり、より好ましくは0.0005質量%以上であり、さらに好ましくは0.001質量%以上であり、上限は100質量%以下であり、好ましくは99.9999質量%以下であり、より好ましくは99質量%以下であり、さらに好ましくは95質量%以下であり、とりわけ好ましくは90質量%以下である。
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、さらにレベリング剤(F)及び酸化防止剤(G)を含んでもよい。
[レベリング剤(F)]
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、レベリング剤(G)を含んでもよい。
レベリング剤(F)としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤及びフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤等が挙げられる。これらは、側鎖に重合性基を有していてもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、分子内にシロキサン結合を有する界面活性剤等が挙げられる。具体的には、トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同SH29PA、同SH30PA、同SH8400(商品名:東レ・ダウコーニング(株)製)、KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341(信越化学工業(株)製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF4446、TSF4452及びTSF4460(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、分子内にフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤等が挙げられる。具体的には、フロラード(登録商標)FC430、同FC431(住友スリーエム(株)製)、メガファック(登録商標)F142D、同F171、同F172、同F173、同F177、同F183、同F554、同R30、同RS−718−K(DIC(株)製)、エフトップ(登録商標)EF301、同EF303、同EF351、同EF352(三菱マテリアル電子化成(株)製)、サーフロン(登録商標)S381、同S382、同SC101、同SC105(旭硝子(株)製)及びE5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製)等が挙げられる。
フッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤としては、分子内にシロキサン結合及びフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤等が挙げられる。具体的には、メガファック(登録商標)R08、同BL20、同F475、同F477及び同F443(DIC(株)製)等が挙げられる。
レベリング剤(F)を含有する場合、その含有量は、着色硬化性樹脂組成物の総量に対して、通常0.00001質量%以上5質量%以下であり、好ましくは0.00001質量%以上3質量%以下であり、より好ましくは0.0001質量%以上2質量%以下であり、さらに好ましくは0.0001質量%以上1質量%以下である。
レベリング剤(F)の含有量が前記の範囲内にあると、カラーフィルタの平坦性を良好にすることができる。
[酸化防止剤(G)]
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、酸化防止剤(G)を含んでもよい。
着色剤の耐熱性及び耐光性を向上させる観点から、酸化防止剤を単独又は2種以上を組み合わせて用いることが好ましい。酸化防止剤としては、工業的に一般に使用される酸化防止剤であれば特に限定はなく、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤及び硫黄系酸化防止剤などを用いることができる。
前記フェノール系酸化防止剤としては、例えば、イルガノックス1010(Irganox 1010:ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、BASF製)、イルガノックス1076(Irganox 1076:オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、BASF製)、イルガノックス1330(Irganox 1330:3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、BASF製)、イルガノックス3114(Irganox 3114:1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、BASF製)、イルガノックス3790(Irganox 3790:1,3,5−トリス((4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−キシリル)メチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、BASF製)、イルガノックス1035(Irganox 1035:チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、BASF製)、イルガノックス1135(Irganox 1135:ベンゼンプロパン酸、3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ、C7−C9側鎖アルキルエステル、BASF製)、イルガノックス1520L(Irganox 1520L:4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、BASF製)、イルガノックス3125(Irganox 3125、BASF製)、イルガノックス565(Irganox 565:2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ3’,5’−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、BASF製)、アデカスタブAO−80(アデカスタブAO−80:3,9−ビス(2−(3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、(株)ADEKA製)、スミライザーBHT(Sumilizer BHT、住友化学(株)製)、スミライザーGA−80(Sumilizer GA−80、住友化学(株)製)、スミライザーGS(Sumilizer GS、住友化学(株)製)、シアノックス1790(Cyanox 1790、(株)サイテック製)及びビタミンE(エーザイ(株)製)などが挙げられる。
前記リン系酸化防止剤としては、例えば、イルガフォス168(Irgafos 168:トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト、BASF製)、イルガフォス12(Irgafos 12:トリス[2−[[2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフィン−6−イル]オキシ]エチル]アミン、BASF製)、イルガフォス38(Irgafos 38:ビス(2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル)エチルエステル亜りん酸、BASF製)、アデカスタブ329K((株)ADEKA製)、アデカスタブPEP36((株)ADEKA製)、アデカスタブPEP−8((株)ADEKA製)、Sandstab P−EPQ(クラリアント社製)、ウェストン618(Weston 618、GE社製)、ウェストン619G(Weston 619G、GE社製)、ウルトラノックス626(Ultranox 626、GE社製)及びスミライザーGP(Sumilizer GP:6−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンズ[d,f][1.3.2]ジオキサホスフェピン)(住友化学(株)製)などが挙げられる。
前記硫黄系酸化防止剤としては、例えば、チオジプロピオン酸ジラウリル、ジミリスチル又はジステアリル等のジアルキルチオジプロピオネート化合物及びテトラキス[メチレン(3−ドデシルチオ)プロピオネート]メタン等のポリオールのβ−アルキルメルカプトプロピオン酸エステル化合物などが挙げられる。
[その他の成分]
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、充填剤、他の高分子化合物、密着促進剤、光安定剤、連鎖移動剤等、当該技術分野で公知の添加剤を含んでもよい。
密着促進剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−スルファニルプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン及びN−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
[着色硬化性樹脂組成物の製造方法]
本発明の着色硬化性樹脂組成物は、例えば、着色剤(A)、樹脂(B)、重合性化合物(C)、重合開始剤(D)、および、必要に応じて、重合開始助剤(D1)、溶剤(E)、レベリング剤(F)、酸化防止剤(G)およびその他の成分を混合することにより調製できる。
混合は公知又は慣用の装置や条件により行うことができる。
着色剤(A)は、予め溶剤(E)の一部または全部と混合し、着色剤(A)の平均粒子径が0.2μm以下程度となるまで、ビーズミルなどを用いて分散させた着色剤(A)分散液の状態で用いることが好ましい。この際、必要に応じて前記分散剤、樹脂(B)の一部または全部を配合してもよい。
着色剤(A)は、予め溶剤(E)の一部または全部に溶解させて溶液を調製することが好ましい。さらに、該溶液を、孔径0.01μm以上1μm以下程度のフィルタでろ過することが好ましい。
混合後の着色硬化性樹脂組成物を、孔径0.01μm以上10μm程度のフィルタでろ過することが好ましい。
[カラーフィルタ]
本発明の着色硬化性樹脂組成物から、カラーフィルタを形成することができる。着色パターンを形成する方法としては、フォトリソグラフ法、インクジェット法、印刷法等が挙げられる。中でも、フォトリソグラフ法が好ましい。フォトリソグラフ法は、前記着色硬化性樹脂組成物を基板に塗布し、乾燥させて着色硬化性樹脂組成物層を形成し、フォトマスクを介して該着色硬化性樹脂組成物層を露光して、現像する方法である。フォトリソグラフ法において、露光の際にフォトマスクを用いないこと、及び/又は現像しないことにより、上記着色硬化性樹脂組成物層の硬化物である着色塗膜を形成することができる。このように形成した着色パターンや着色塗膜が本発明のカラーフィルタである。
作製するカラーフィルタの膜厚は、特に限定されず、目的や用途等に応じて適宜調整することができ、例えば、0.1〜30μmであり、好ましくは0.1〜20μmであり、さらに好ましくは0.5〜6μmである。
基板としては、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミナケイ酸塩ガラス、表面をシリカコートしたソーダライムガラス等のガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂板、シリコン、前記基板上にアルミニウム、銀、銀/銅/パラジウム合金薄膜などを形成したものが用いられる。これらの基板上には、別のカラーフィルタ層、樹脂層、トランジスタ及び回路等が形成されていてもよい。
フォトリソグラフ法による各色画素の形成は、公知又は慣用の装置や条件で行うことができる。例えば、下記のようにして作製することができる。
まず、着色硬化性樹脂組成物を基板上に塗布し、加熱乾燥(プリベーク)及び/又は減圧乾燥することにより溶剤等の揮発成分を除去して乾燥させ、平滑な着色硬化性樹脂組成物層を得る。
塗布方法としては、スピンコート法、スリットコート法及びスリット・アンド・スピンコート法等が挙げられる。
加熱乾燥を行う場合の温度は、30〜120℃が好ましく、50〜110℃がより好ましい。また加熱時間としては、10秒間〜60分間であることが好ましく、30秒間〜30分間であることがより好ましい。減圧乾燥を行う場合は、50〜150Paの圧力下に、20〜25℃の温度範囲で行うことが好ましい。着色硬化性樹脂組成物層の膜厚は、特に限定されず、目的とするカラーフィルタの膜厚に応じて適宜選択すればよい。
次に、着色硬化性樹脂組成物層は、目的の着色パターンを形成するためのフォトマスクを介して露光される。
該フォトマスク上のパターンは特に限定されず、目的とする用途に応じたパターンが用いられる。露光に用いられる光源としては、250〜450nmの波長の光を発生する光源が好ましい。例えば、350nm未満の光を、この波長域をカットするフィルタを用いてカットしたり、436nm付近、408nm付近、365nm付近の光を、これらの波長域を取り出すバンドパスフィルタを用いて選択的に取り出したりしてもよい。光源の具体例としては、水銀灯、発光ダイオード、メタルハライドランプおよびハロゲンランプが挙げられる。
露光面全体に均一に平行光線を照射することや、フォトマスクと着色硬化性樹脂組成物層が形成された基板との正確な位置合わせを行うことができるため、マスクアライナ及びステッパ等の露光装置を使用することが好ましい。
露光後の着色硬化性樹脂組成物層を現像液に接触させて現像することにより、基板上に着色パターンが形成される。現像により、着色硬化性樹脂組成物層の未露光部が現像液に溶解して除去される。
現像液としては、例えば、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム及び水酸化テトラメチルアンモニウム等のアルカリ性化合物の水溶液が好ましい。
アルカリ性化合物の濃度は、好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.02〜5質量%である。現像液は、界面活性剤を含んでいてもよい。
現像方法は、パドル法、ディッピング法及びスプレー法等のいずれでもよい。さらに現像時に基板を任意の角度に傾けてもよい。
現像後の基板は、水洗されることが好ましい。
さらに、得られた着色パターンに、ポストベークを行うことが好ましい。
ポストベーク温度は、150〜250℃が好ましく、160〜235℃がより好ましい。ポストベーク時間は、1〜120分間が好ましく、10〜60分間がより好ましい。この様にして得られた着色パターンや着色塗膜であるカラーフィルタは、種々の特性を付与する為、さらに表面コート処理に供してもよい。
前記カラーフィルタは、表示装置(例えば、液晶表示装置、有機EL装置、電子ペーパー等)及び固体撮像素子に用いられるカラーフィルタとして、中でも液晶表示装置に用いられるカラーフィルタとして有用である。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前記及び後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、以下においては、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味する。
以下の合成例において、化合物の構造は、質量分析(LC;Agilent製1200型、MASS;Agilent製LC/MSD6130型)で確認した。
樹脂のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)の測定は、GPC法により以下の条件で行った。
装置:HLC−8120GPC(東ソー(株)製)
カラム:TSK−GELG2000HXL
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン
流速:1.0mL/分
分析試料の固形分濃度:0.001〜0.01質量%
注入量:50μL
検出器:RI
校正用標準物質:TSK STANDARD POLYSTYRENE F−40、F−4、F−288、A−2500、A−500(東ソー(株)製)
上記で得られたポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)を分散度とした。
実施例1
3,4,8,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物(東京化成工業(株)製)1.01部とメタノール54部とを混合した。得られた混合物を5℃以下に保ちながら、得られた混合物に、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)1.05部とメタノール13部との混合物)を、30分かけて滴下した。得られた混合物を、室温下で18時間撹拌した。
5℃以下に保ちながら、得られた混合物に、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)0.101部とメタノール6.71部との混合物を滴下した。得られた混合物を、室温下で約3時間30分撹拌した。次に、混合物に、室温下で、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)0.526部を加えた。この混合物を、室温下で約4日間撹拌した。この混合物に、室温下で、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)1.00部を加え、室温下で約8時間撹拌した。得られた混合物に、室温下で、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)1.01部を加えた。この混合物を、室温下で約3時間、60℃下で約1時間撹拌し、室温まで冷却した後、ろ過し、得られた残渣をテトラヒドロフランで洗浄した。得られた残渣を60℃で乾燥させて、式(I7−118)で表される化合物、式(I9−118)で表される化合物及び式(I1−118)で表される化合物を含む混合物0.840部を得た。
Figure 2020083982
<式(I7−118)で表される化合物の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−Na+H−Na] 455
Exact Mass: 500
Figure 2020083982
<式(I9−118)で表される化合物の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−Na+H−Na] 455
Exact Mass: 500
Figure 2020083982
<式(I1−118)で表される化合物の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−Na] 423
Exact Mass: 446
実施例2
1,7−ジブロモ−3,4,8,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物(東京化成工業(株)製)1.00部とメタノール54部とを混合した。
5℃に保ちながら、得られた混合物に、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬工業(株)製)0.748部とメタノール13部との混合物を、30分かけて滴下した。得られた混合物を、室温下で24時間撹拌した。得られた混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した。得られた残渣を乾燥させて、式(I7−41)で表される化合物、式(I8−41)で表される化合物、式(I9−41)で表される化合物、式(I1−41)で表される化合物及び式(I2−41)で表される化合物を含む混合物0.788部を得た。
Figure 2020083982
<式(I7−41)で表される化合物の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−Na+H−Na] 611
Exact Mass: 656
Figure 2020083982
<式(I8−41)で表される化合物の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−Na+H−Na] 611
Exact Mass: 656
Figure 2020083982
<式(I9−41)で表される化合物の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−Na+H−Na] 611
Exact Mass: 656
Figure 2020083982
<式(I1−41)で表される化合物の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−Na] 579
Exact Mass: 602
Figure 2020083982
<式(I2−41)で表される化合物の同定>
(質量分析)イオン化モード=ESI−: m/z=[M−Na] 579
Exact Mass: 602
合成例1
還流冷却器、滴下ロート及び攪拌機を備えたフラスコ内に窒素を適量流し窒素雰囲気に置換し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート280部を入れ、攪拌しながら80℃まで加熱した。次いで、アクリル酸38部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルアクリレート及び3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−9−イルアクリレートの混合物(含有比はモル比で1:1)289部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート125部の混合溶液を5時間かけて滴下した。一方、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)33部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート235部に溶解した溶液を6時間かけて滴下した。滴下終了後、80℃で4時間保持した後、室温まで冷却して、固形分35.0%の共重合体(樹脂B1)の溶液を得た。得られた樹脂B1の重量平均分子量Mwは8800、分散度は2.1、固形分換算の酸価は80mg−KOH/gであった。
[膜厚測定]
膜厚は、DEKTAK3;日本真空技術(株)製を用いて測定した。
[昇華性試験用樹脂組成物(SJS)の調製]
樹脂:メタクリル酸/ベンジルメタクリレート(モル比:30/70)共重合体(田岡化学工業(株)製、重量平均分子量(Mw)10700、酸価70mgKOH/g)33.8%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液 40部;
重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA;日本化薬(株)製) 5.8部;
重合開始剤:N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE01;BASF製)
0.58部;
レベリング剤:ポリエーテル変性シリコーン(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.010部;
溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテル 47部;
溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 6.8部
を混合して昇華性試験用樹脂組成物(SJS)を得た。
[昇華性試験用樹脂塗布膜(SJSM)の形成]
2インチ角のガラス基板(イーグルXG;コーニング社製)上に、上記で得た昇華性試験用樹脂組成物(SJS)をスピンコート法で塗布し、100℃3分間で揮発成分を揮発させた。冷却後、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、150mJ/cm2の露光量(365nm基準)で光照射した。オーブン中で220℃2時間加熱して昇華性試験用樹脂塗布膜(SJSM)(膜厚2.2μm)を形成した。
実施例3
以下の割合で各成分を混合し、ビーズミルを用いて着色剤を分散させて、着色組成物1を得た。
着色剤(A):実施例1で得られた式(I7−118)で表される化合物、式(I9−118)で表される化合物及び式(I1−118)で表される化合物を含む混合物
5.00部;
分散剤溶液(固形分40%) 12.5部;
樹脂(B):樹脂B1溶液 11.4部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 61.1部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 10.0部;
次いで、以下の割合で各成分を混合して着色硬化性樹脂組成物1を得た。
着色組成物1 54.0部;
樹脂(B):樹脂B1溶液 26.0部;
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標)DPHA;日本化薬(株)製) 1.12部;
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF製) 0.225部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 18.7部;
レベリング剤:ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.00630部
[昇華性評価]
2インチ角のガラス基板(イーグルXG;コーニング社製)上に、着色硬化性樹脂組成物1を、スピンコート法で塗布した後、100℃で3分間プリベークして着色硬化性樹脂組成物層を形成した。
放冷後、この着色硬化性樹脂組成物層の膜厚を、DEKTAK3;日本真空技術(株)製を用いて測定した。
この着色硬化性樹脂組成物層が形成された基板に対して、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、60mJ/cmの露光量(365nm基準)で光照射した。
この着色硬化性樹脂組成物層と上記で得た昇華性試験用樹脂塗布膜(SJSM)とを、70μmの間隔を空けた状態で対向させ、220℃で40分間ポストベークを行った。
昇華性試験用樹脂塗布膜(SJSM)の加熱前後の色差(ΔEab*)を測色機(OSP−SP−200;OLYMPUS社製)を用いて測定した。色差(ΔEab*)が5.0以上であれば、着色剤が昇華性を有することを示す。
結果を表50に示す。
表50において、○は、着色剤が昇華性を有しないことを、×は、着色剤が昇華性を有することを示す。
実施例4
実施例1で得られた式(I7−118)で表される化合物、式(I9−118)で表される化合物及び式(I1−118)で表される化合物を含む混合物を、実施例2で得られた式(I7−41)で表される化合物、式(I8−41)で表される化合物、式(I9−41)で表される化合物、式(I1−41)で表される化合物及び式(I2−41)で表される化合物を含む混合物に代えた以外は、実施例3と同様にして、着色組成物2及び着色硬化性樹脂組成物2を得て、昇華性評価を行った。
昇華性評価結果を表50に示す。
比較例1
以下の割合で各成分を混合し、ビーズミルを用いて着色剤を分散させて、着色組成物3を得た。
着色剤(A):ソルベントグリーン5 4.50部;
着色剤(A):実施例1で得られた式(I7−118)で表される化合物、式(I9−118)で表される化合物及び式(I1−118)で表される化合物を含む混合物
0.500部;
分散剤溶液(固形分46%) 10.9部;
樹脂(B):樹脂B1溶液 11.4部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 62.7部;
溶剤(E):4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン 10.0部;
次いで、以下の割合で各成分を混合して着色硬化性樹脂組成物3を得た。
着色組成物3 54.0部;
樹脂(B):樹脂B1溶液 26.0部;
重合性化合物(C):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標)DPHA;日本化薬(株)製) 1.12部;
重合開始剤(D):N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE−01;BASF製) 0.225部;
溶剤(E):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 18.7部;
レベリング剤:ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製) 0.00630部
着色硬化性樹脂組成物1を着色硬化性樹脂組成物3に代えた以外は、実施例3と同様に実施して、昇華性評価を行った。
昇華性評価結果を表50に示す。
Figure 2020083982
上記の結果から、本発明の着色硬化性樹脂組成物では、カラーフィルタを作製する工程において、着色剤の昇華が低減したことがわかった。
本発明の着色硬化性組成物は、カラーフィルタを作製する工程において、着色剤の昇華が低減するので、カラーフィルタや液晶表示装置等の表示装置に好適に用いられる。

Claims (8)

  1. 着色剤と、樹脂と、重合性化合物と、重合開始剤とを含む着色硬化性樹脂組成物であって、着色剤が下記式(I)で表される化合物を含む着色硬化性樹脂組成物。
    Figure 2020083982

    [式(I)中、
    〜Rは、それぞれ独立して、−COM、−COX若しくは−CON(Z)を表すか、又はR及びR、若しくはR及びRは、それぞれ互いに結合して環を形成する。
    但し、R〜Rの少なくとも1つは−COM、−COX又は−CON(Z)を表し、R、R、R及びRは、同時に−COMであることはない。
    〜R12は、それぞれ独立して、水素原子、−X、−MM、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM又は−COMを表す。
    Mは、水素原子、アルカリ金属原子又は配位子を有していてもよい金属原子を表す。
    MMは、アルカリ金属原子又は配位子を有していてもよい金属原子を表す。
    Xは、炭素数1〜40の1価の炭化水素基又は炭素数1〜40の1価の複素環基を表す。
    前記Xで表される炭素数1〜40の1価の炭化水素基及び炭素数1〜40の1価の複素環基に含まれる水素原子は、−COM、−SOM、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−OM、−MM、−O−R13、−OCO−R13及び−CO13からなる群から選択される少なくとも1種に置き換わっていてもよい。
    13は、炭素数1〜40の1価の炭化水素基又は炭素数1〜40の1価の複素環基を表す。
    前記X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH(−)−は、−N(−)−に置き換わっていてもよく、
    前記X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH=は、−N=に置き換わっていてもよく、
    前記X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH−は、−O−、−S−、−S(O)−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
    Zは、水素原子、MM又はXを表す。
    X、Z、M、MM及びR13がそれぞれ複数存在する場合、それらは互いに同一又は異なっていてよい。]
  2. 式(I)において、
    〜Rは、それぞれ独立して、−COM若しくは−COXであるか、又はR及びR、若しくはR及びRは、それぞれ互いに結合して環を形成しているが、R〜Rの少なくとも1つは−COM又は−COXであり、
    〜R12は、それぞれ独立して、水素原子、−X、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM、又は−COMであり、
    Mは、水素原子又はアルカリ金属原子であり、
    Xは、炭素数1〜40の1価の炭化水素基又は炭素数1〜40の1価の複素環基であり、
    前記Xで表される炭素数1〜40の1価の炭化水素基及び炭素数1〜40の1価の複素環基に含まれる水素原子は、−COM、−SOM、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−OM、−O−R13、−OCO−R13及び−CO13からなる群から選択される少なくとも1種に置き換わっていてもよく、
    前記Xで表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH(−)−は、−N(−)−に置き換わっていてもよく、
    前記Xで表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH=は、−N=に置き換わっていてもよく、
    前記Xで表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH−基は、−O−、−S−、−S(O)−又は−CO−に置き換わっていてもよく、
    Zは、水素原子又はXである、請求項1に記載の着色硬化性樹脂組成物。
  3. 〜Rの少なくとも1つは、−COX又は−CON(Z)であり、
    〜Rの少なくとも1つが−COXである場合、R〜Rの少なくとも1つは、−COM又は−CON(Z)であり、
    〜R12の少なくとも1つは、−X、−MM、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM又は−COMである、請求項1に記載の着色硬化性樹脂組成物。
  4. 〜Rの少なくとも1つは−COXであり、及びR〜Rの少なくとも1つは−COMであり、
    前記R〜R12の少なくとも1つは、−X、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM又は−COMである、請求項2に記載の着色硬化性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の着色硬化性樹脂組成物により形成されるカラーフィルタ。
  6. 請求項5に記載のカラーフィルタを含む表示装置。
  7. 式(IA)で表される化合物。
    Figure 2020083982

    [式(IA)中、
    〜Rは、それぞれ独立して、−COM、−COX若しくは−CON(Z)を表すか、又はR及びR、若しくはR及びRは、それぞれ互いに結合して環を形成する。
    但し、R〜Rの少なくとも1つは−COX又は−CON(Z)であり、R〜Rの少なくとも1つが−COXである場合、R〜Rの少なくとも1つは、−COM又は−CON(Z)である。
    〜R12は、それぞれ独立して、水素原子、−X、−MM、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM、又は−COMを表す。ただし、R〜R12の少なくとも1つは、−X、−MM、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM又は−COMである。
    Mは、水素原子、アルカリ金属原子又は配位子を有していてもよい金属原子を表す。
    MMは、アルカリ金属原子又は配位子を有していてもよい金属原子を表す。
    Xは、炭素数1〜40の1価の炭化水素基又は炭素数1〜40の1価の複素環基を表す。
    前記Xで表される炭素数1〜40の1価の炭化水素基及び炭素数1〜40の1価の複素環基に含まれる水素原子は、−COM、−SOM、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−OM、−MM、−O−R13、−OCO−R13及び−CO13からなる群から選択される少なくとも1種に置き換わっていてもよい。
    13は、炭素数1〜40の1価の炭化水素基又は炭素数1〜40の1価の複素環基を表す。
    前記X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH(−)−は、−N(−)−に置き換わっていてもよく、
    前記X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH=は、−N=に置き換わっていてもよく、
    前記X及びR13で表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH−は、−O−、−S−、−S(O)−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
    Zは、水素原子、MM又はXを表す。
    X、Z、M、MM及びR13がそれぞれ複数存在する場合、それらは互いに同一又は異なっていてよい。]
  8. 式(IA)において、
    〜Rは、それぞれ独立して、−COM若しくは−COXであるか、又はR及びR、若しくはR及びRは、それぞれ互いに結合して環を形成しているが、R〜Rの少なくとも1つは−COXであり、R〜Rの少なくとも1つは−COMであり、
    〜R12は、それぞれ独立して、水素原子、−X、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM、又は−COMであり、R〜R12の少なくとも1つは、−X、−CO−Z、−COX、−OCO−Z、−O−Z、−S−Z、−S(O)−X、−S(O)N(Z)、−CON(Z)、−N(Z)、−NHCO−Z、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−SOM又は−COMであり、
    Mは、水素原子又はアルカリ金属原子であり、
    Xは、炭素数1〜40の1価の炭化水素基又は炭素数1〜40の1価の複素環基であり、
    前記Xで表される炭素数1〜40の1価の炭化水素基及び炭素数1〜40の1価の複素環基に含まれる水素原子は、−COM、−SOM、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−OM、−O−R13、−OCO−R13及び−CO13からなる群から選択される少なくとも1種に置き換わっていてもよく、
    前記Xで表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH(−)−は、−N(−)−に置き換わっていてもよく、
    前記Xで表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH=は、−N=に置き換わっていてもよく、
    前記Xで表される1価の炭化水素基及び1価の複素環基を構成する−CH−基は、−O−、−S−、−S(O)−又は−CO−に置き換わっていてもよく、
    Zは、水素原子又はXである、請求項7に記載の化合物。
JP2018218170A 2018-11-21 2018-11-21 着色硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ、表示装置及び化合物 Pending JP2020083982A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018218170A JP2020083982A (ja) 2018-11-21 2018-11-21 着色硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ、表示装置及び化合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018218170A JP2020083982A (ja) 2018-11-21 2018-11-21 着色硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ、表示装置及び化合物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020083982A true JP2020083982A (ja) 2020-06-04

Family

ID=70906477

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018218170A Pending JP2020083982A (ja) 2018-11-21 2018-11-21 着色硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ、表示装置及び化合物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020083982A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022130773A1 (ja) 2020-12-17 2022-06-23 富士フイルム株式会社 組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子、画像表示装置および赤外線センサ
WO2022131191A1 (ja) 2020-12-16 2022-06-23 富士フイルム株式会社 組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子、画像表示装置および赤外線センサ

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56139477A (en) * 1980-03-05 1981-10-30 Hoechst Ag Perylene-3,4,9,10-tetracarboxylic acid- monoanhydride-monoalkali salt, manufacture and usage thereof
JP2000178460A (ja) * 1998-12-15 2000-06-27 Bayer Corp 高度に着色性のペリレン顔料の製法
WO2007007933A1 (en) * 2005-07-11 2007-01-18 Korea Advanced Institute Of Science And Technology Method of in-silico improvement of organisms using the flux sum of metabolites
JP2011170059A (ja) * 2010-02-18 2011-09-01 Jsr Corp レジスト下層膜形成方法、パターン形成方法、および組成物、レジスト下層膜形成材料用添加剤、架橋剤並びにレジスト下層膜
WO2015015962A1 (ja) * 2013-08-01 2015-02-05 Dic株式会社 カラーフィルタ用顔料組成物及びカラーフィルタ
JP2015534542A (ja) * 2012-08-30 2015-12-03 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 有機電子材料のための構成単位としての有利に製造されたナフタレン誘導体およびペリレン誘導体ならびに染料
KR20170026245A (ko) * 2015-08-26 2017-03-08 욱성화학주식회사 페릴렌계 화합물, 이의 제조 방법, 및 이를 포함하는 형광 염료
KR20170111553A (ko) * 2016-03-28 2017-10-12 도레이케미칼 주식회사 광학필름용 유기형광체 및 이를 포함하는 광학필름

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56139477A (en) * 1980-03-05 1981-10-30 Hoechst Ag Perylene-3,4,9,10-tetracarboxylic acid- monoanhydride-monoalkali salt, manufacture and usage thereof
JP2000178460A (ja) * 1998-12-15 2000-06-27 Bayer Corp 高度に着色性のペリレン顔料の製法
WO2007007933A1 (en) * 2005-07-11 2007-01-18 Korea Advanced Institute Of Science And Technology Method of in-silico improvement of organisms using the flux sum of metabolites
JP2011170059A (ja) * 2010-02-18 2011-09-01 Jsr Corp レジスト下層膜形成方法、パターン形成方法、および組成物、レジスト下層膜形成材料用添加剤、架橋剤並びにレジスト下層膜
JP2015534542A (ja) * 2012-08-30 2015-12-03 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 有機電子材料のための構成単位としての有利に製造されたナフタレン誘導体およびペリレン誘導体ならびに染料
WO2015015962A1 (ja) * 2013-08-01 2015-02-05 Dic株式会社 カラーフィルタ用顔料組成物及びカラーフィルタ
KR20170026245A (ko) * 2015-08-26 2017-03-08 욱성화학주식회사 페릴렌계 화합물, 이의 제조 방법, 및 이를 포함하는 형광 염료
KR20170111553A (ko) * 2016-03-28 2017-10-12 도레이케미칼 주식회사 광학필름용 유기형광체 및 이를 포함하는 광학필름

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022131191A1 (ja) 2020-12-16 2022-06-23 富士フイルム株式会社 組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子、画像表示装置および赤外線センサ
WO2022130773A1 (ja) 2020-12-17 2022-06-23 富士フイルム株式会社 組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子、画像表示装置および赤外線センサ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7217774B2 (ja) 着色組成物及び化合物
JP2017114956A (ja) 新規化合物及び着色硬化性樹脂組成物
JP6974081B2 (ja) 着色組成物、着色硬化性組成物、カラーフィルタ、液晶表示装置、及び化合物
JP7241514B2 (ja) 着色組成物、着色硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ及び表示装置
KR20160056294A (ko) 착색 경화성 수지 조성물
JP7079128B2 (ja) 着色硬化性樹脂組成物
JP2020083982A (ja) 着色硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ、表示装置及び化合物
JP6974080B2 (ja) 着色剤として有用な化合物、着色組成物、着色硬化性組成物、カラーフィルタ、及び液晶表示装置
WO2020203514A1 (ja) 着色組成物、化合物、カラーフィルタ及び表示装置
JP7093263B2 (ja) イソインドリン化合物
JP7333221B2 (ja) 着色組成物
JP7478050B2 (ja) 着色組成物
JP7079127B2 (ja) 着色硬化性樹脂組成物
TW202244191A (zh) 化合物、著色樹脂組成物、彩色濾光片及顯示裝置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210930

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220623

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220712

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230117