JP2018167704A - 空調装置 - Google Patents

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健 渡邉
崇宏 中馬
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Abstract

【課題】アイドルストップの実施中における空調を長時間に亘って行うことのできる空調装置、を提供する。【解決手段】空調装置ASは、車両の車室内に吹き出される空気を、冷媒との熱交換によって冷却する熱交換器と、冷媒の循環が停止した後においても空気を冷却し得るように、熱交換器に設けられた蓄冷部と、車室内に吹き出されるように空気を送り出すブロア装置と、車両の内燃機関を一時的に停止させるためのアイドルストップ信号に基づいて、ブロア装置に供給される電流を変化させるリレー装置100と、を備える。【選択図】図3

Description

本開示は、車両に搭載される空調装置に関する。
車両に搭載された空調装置では、内燃機関の駆動力によってコンプレッサを動作させ、これにより冷媒を循環させている。冷媒が循環する経路の途中に設けられた熱交換器(蒸発器)では、内部で蒸発する冷媒と、ブロア装置によって送り込まれる空気との間で熱交換が行われ、空気が冷却される。その後、当該空気は空調風として車室内に吹き出される。
近年では、車両が一時停止している際等において自動的に内燃機関を停止させる、所謂アイドルストップを行う車両が普及している。このような車両では、運転中において比較的頻繁に内燃機関が停止し、その度に空調用のコンプレッサが停止することとなる。
下記特許文献1には、アイドルストップが行われている期間(燃料供給停止制御の実施期間)において、ブロア装置からの送風量を制御装置が自動的に調整することにより、車室内に吹き出される空気の温度を適温とすることのできる空調装置が記載されている。
ところで、コンプレッサが停止した後においても空気の冷却を行い得るように、蓄冷材を収容した蓄冷部が熱交換器に設けられることがある。このような構成の空調装置では、コンプレッサが動作しているときには空気と共に蓄冷材も冷却され、蓄冷材が凝固した状態となる。コンプレッサが停止した後には、凝固した蓄冷材によって引き続き空気の冷却が行われる。空気の冷却は、蓄冷材が融解しその温度が上昇するまで継続される。
特開2007−269218号公報
コンプレッサが停止した状態で、蓄冷材による空気の冷却を長時間継続させるためには、ブロア装置の回転数を低下させて、車室内に吹き出される空気の流量を小さくすることが好ましい。上記特許文献1に記載の空調装置のように、アイドルストップの実施に応じてブロア装置の回転数を自動的に変化させることのできる制御装置を有していれば、上記のように空気の流量を小さくすることは容易である。
しかしながら、運転者の手動操作によってのみブロア装置の回転数が調整されるような、安価な構成の空調装置においては、アイドルストップの実施に応じてブロア装置の動作を自動的に変化させることができない。その結果、アイドルストップの実施中においては、蓄冷材及び熱交換器の温度が短時間で上昇してしまうので、長時間に亘ってアイドルストップの実施を継続することができない。
本開示は、アイドルストップの実施中における空調を長時間に亘って行うことのできる空調装置、を提供することを目的とする。
本開示に係る空調装置は、車両に搭載される空調装置(AS)であって、車両の車室内に吹き出される空気を、冷媒との熱交換によって冷却する熱交換器(10)と、冷媒の循環が停止した後においても空気を冷却し得るように、熱交換器に設けられた蓄冷部(15)と、車室内に吹き出されるように空気を送り出すブロア装置(20)と、車両の内燃機関を一時的に停止させるためのアイドルストップ信号に基づいて、ブロア装置に供給される電流を変化させるリレー装置(100)と、を備える。
このような構成の空調装置では、車両の内燃機関を一時的に停止させるためのアイドルストップ信号に基づいてリレー装置が動作し、これによりブロア装置に供給される電流の大きさが変化する。アイドルストップ信号が制御装置から出力されている期間では、ブロア装置に供給される電流が小さくなるようにリレー装置を構成しておけば、当該期間において車室内に吹き出される空気の流量を自動的に(つまり乗員の操作によることなく)小さくすることができる。これにより、蓄冷部が低温となっている状態が長時間に亘って維持されるので、アイドルストップの実施中における空調を長時間に亘って行うことができる。
このような空調装置は、例えば、ブロア装置の回転数を自動的に調整することのできない安価な空調装置に対し、上記のように構成されたリレー装置を追加するだけで実現することができる。
本開示によれば、アイドルストップの実施中における空調を長時間に亘って行うことのできる空調装置、が提供される。
図1は、空調装置が備える熱交換器の構成を示す図である。 図2は、空調装置が備える熱交換器及びブロア装置の配置を模式的に示す図である。 図3は、空調装置が備える電気回路の構成を示す図である。 図4は、制御装置によって実行される処理の流れを示すフローチャートである。 図5は、空調装置が備える電気回路の構成を示す図である。 図6は、アイドルストップ状態となる前後における空気の流量の変化を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
本実施形態に係る空調装置ASは、不図示の車両に搭載され、当該車両の車室内の空調を行うための装置として構成されている。空調装置ASは、熱交換器10と、ブロア装置20と、電気回路30と、を備えている。先ず図1を参照しながら、熱交換器10の構成について説明する。
熱交換器10は、冷凍サイクルにおいて冷媒が循環する経路(不図示)の途中に配置されるものであり、空気との熱交換によって内部で冷媒を蒸発させる蒸発器(エバポレータ)として機能するものである。熱交換器10には、上記経路の一部に配置された不図示のコンプレッサにより冷媒が送り込まれる。コンプレッサは、車両に備えられた内燃機関の駆動力により動作する。熱交換器10では、送り込まれた冷媒と空気との間で熱交換が行われ、空気が冷却される。当該空気は、空調風として車室内に吹き出される。
熱交換器10は、上部タンク11と、下部タンク12と、チューブ13と、コルゲートフィン14と、蓄冷部15と、を備えている。
上部タンク11は、熱交換器10に対して供給された冷媒を一時的に貯留し、当該冷媒をチューブ13に供給するための容器である。上部タンク11は、細長い棒状の容器として形成されている。上部タンク11は、その長手方向を水平方向に沿わせた状態で、熱交換器10のうち上方側部分に配置されている。
下部タンク12は、上部タンク11と略同一形状の容器である。下部タンク12は、上部タンク11からチューブ13を通って来た冷媒を受け入れるものである。下部タンク12は、上部タンク11と同様にその長手方向を水平方向に沿わせた状態で、熱交換器10のうち下方側部分に配置されている。
チューブ13は、扁平形状の断面を有する細長い配管であって、熱交換器10に複数備えられている。チューブ13の内部には、その長手方向に沿った流路が形成されている。それぞれのチューブ13は、その長手方向を鉛直方向に沿わせており、互いの主面を対向させた状態で積層配置されている。積層された複数のチューブ13が並ぶ方向は、上部タンク11の長手方向と同じである。
それぞれのチューブ13は、その一端が上部タンク11に接続されており、その他端が下部タンク12に接続されている。このような構成により、上部タンク11の内部空間と、下部タンク12の内部空間とは、それぞれのチューブ13内の流路によって連通されている。
冷媒は、チューブ13の内部を通って上部タンク11から下部タンク12へと移動する。その際、熱交換器10を通過する空気との間で熱交換が行われ、これにより冷媒は液相から気相へと変化する。また、空気は冷媒との熱交換により熱を奪われて、その温度を低下させる。
コルゲートフィン14は、金属板を波状に折り曲げることにより形成されたものであって、それぞれのチューブ13の間に配置されている。波状であるコルゲートフィン14のそれぞれの頂部は、チューブ13の外表面に対して当接しており、且つろう接されている。このため、熱交換器10を通過する空気の熱は、チューブ13を介して冷媒に伝達されるだけでなく、コルゲートフィン14及びチューブ13を介しても冷媒に伝達される。つまり、コルゲートフィン14によって空気との接触面積が大きくなっており、冷媒と空気との熱交換が効率よく行われる。
コルゲートフィン14は、互いに隣り合う2本のチューブ13の間に形成された空間(後述の蓄冷部15が配置されている部分を除く)の全体、すなわち、上部タンク11から下部タンク12に至るまでの全範囲に亘って配置されている。ただし、図1においてはその一部のみが図示されており、他の部分については図示が省略されている。
尚、上部タンク11の内部空間、及び下部タンク12の内部空間が仕切り板によって複数に区分された構成とした上で、上部タンク11と下部タンク12との間を冷媒が往復しながら流れるような態様としてもよい。
蓄冷部15は、冷媒が循環しているときに蓄冷を行い、冷媒の循環が停止した後においてもチューブ13等を低温に保つためのものである。蓄冷部15は、細長い棒状の容器として形成されており、その内部には例えばパラフィン等の蓄冷材が充填されている。蓄冷部15は、互いに隣り合う2本のチューブ13の間となる位置に配置され、それぞれのチューブ13によって保持されている。
図1に示されるように、チューブ13とチューブ13との間に形成された複数の空間には、その一部にコルゲートフィン14が配置されており、他の一部に蓄冷部15が配置されている。本実施形態では、左側からコルゲートフィン14、コルゲートフィン14、蓄冷部15、の順となるよう、これらが規則的に配置されている。しかしながら、コルゲートフィン14と蓄冷部15との相対的な位置関係や、これらの配置における規則性の有無は特に限定されない。
空調装置ASが搭載されている車両は、例えば一時停止の際などにおいて内燃機関を自動的に停止させる、所謂アイドルストップを行うことが可能となっている。アイドルストップが行われているときには、内燃機関の停止に伴ってコンプレッサも停止するので、熱交換器10における冷媒の蒸発が行われなくなる。
このとき、蓄冷部15に収容された蓄冷材は、アイドルストップの実施前において冷却されていたために凝固した状態となっている。このため、蓄冷部15、及びその近傍に配置されているチューブ13やコルゲートフィン14は、いずれも低温に維持されている。その結果、アイドルストップの状態となり冷媒の循環が停止していても、熱交換器10を通過する空気は冷却される。このように、アイドルストップの状態に移行した後においても、熱交換器10はその冷却性能をしばらくの間維持することができる。
図2を参照しながら、ブロア装置20の構成について説明する。ブロア装置20は、車室内に吹き出されるように空気を送り出すための装置である。ブロア装置20は、熱交換器10の近傍となる位置に配置されている。ブロア装置20は、ファン21と、ブロアモータBMとを有している。
ファン21は、空気を送り出すための回転翼であって、ブロア装置20に複数枚設けられている。ファン21がブロアモータBMによって回転すると、空気が熱交換器10に向けて送り出される。当該空気は、熱交換器10を通過する際において上記のように冷却された後、空調風として車室内に吹き出される。
ブロアモータBMは、ファン21を回転させるための回転電機である。ブロアモータBMには、後述の電気回路30から駆動用電流が供給される。駆動用電流が大きくなるほど、ブロアモータBMの回転数は大きくなり、熱交換器10を通過する空気の流量(すなわち、車室内に吹き出される空気の流量)も大きくなる。
図3を参照しながら、電気回路30の構成について説明する。電気回路30は、ブロアモータBMに供給される駆動用電流の大きさを調整し、車室内に吹き出される空気の流量を調整するための回路として主に構成されている。電気回路30は、蓄電池BTと、制御装置E1と、ブロアスイッチBLSと、リレー装置100と、を有している。
蓄電池BTは、ブロアモータBMや制御装置E1等に電流を供給するための供給源である。本実施形態では、車両に搭載された補機バッテリが蓄電池BTとして用いられる。蓄電池BTから電流を出力するための線は途中で分岐しており、一方の線が制御装置E1に繋がっている。他方の線は、リレーRM1を介してブロアモータBMに繋がっている。リレーRM1は、制御装置E1によってその開閉が切り換えられるものであり、空調装置ASの動作時においては図3のように閉状態となっている。
蓄電池BTからブロアモータBMに向かって伸びる線の途中には、イグニッションスイッチIGSが設けられている。このため、ブロアモータBMへの電流供給は、イグニッションスイッチIGSが閉状態(ON)となっており、且つリレーRM1が閉状態となっているときにのみ行われる。以下においては、イグニッションスイッチIGS及びリレーRM1が何れも閉状態となっているものとして説明する。
制御装置E1は、内燃機関等の各部の制御を行うための装置であって、所謂ECU(Electronic Control Unit)と称されるものである。制御装置E1は、車両が一時停止している際などにおいて、車両の内燃機関を一時的に停止させるための信号であるアイドルストップ信号を出力し、これにより自動的なアイドルストップを実行する。アイドルストップ信号が出力されている期間においては、内燃機関に対する燃料の供給が一時的に停止された状態となり、内燃機関が停止した状態となる。このとき、空調装置が備える不図示のコンプレッサも停止した状態となる。アイドルストップ信号は、図3に示される線120から出力される。
ブロアスイッチBLSは、ブロア装置20の回転数(つまりブロアモータBMの回転数)を変化させるために、車両の乗員が操作を行う部分として構成されたスイッチである。ブロアスイッチBLSは、車室内のうち運転席の近傍となる位置に設けられている。
ブロアスイッチBLSには、端子T1、T2、T3、T4が設けられている。これらのうち端子T4は接地されている。ブロアスイッチBLSは、乗員が行う操作によって、端子T1と端子T4とが接続されている状態と、端子T2と端子T4とが接続されている状態と、端子T3と端子T4とが接続されている状態と、端子T1、T2、T3のいずれもが端子T4に接続されていない状態と、を切り換えることができる。図3では、これら4つの状態のうち、端子T1と端子T4とが接続されている状態の例が示されている。
後に説明するように、端子T1と端子T4とが接続されているときには、ブロアモータBMに供給される駆動用電流は最も大きくなり、車室内に吹き出される空気の流量も最も大きくなる。このときの空気の流量を示す語として、以下では「High」の語を用いることがある。
また、端子T2と端子T4とが接続されているときには、ブロアモータBMに供給される駆動用電流は上記のときよりも小さくなり、車室内に吹き出される空気の流量は「High」よりも小さくなる。このときの空気の流量を示す語として、以下では「M−High」の語を用いることがある。
端子T3と端子T4とが接続されているときには、ブロアモータBMに供給される駆動用電流は上記のときよりも更に小さくなり、車室内に吹き出される空気の流量は「M−High」よりも小さくなる。このときの空気の流量を示す語として、以下では「M−Low」の語を用いることがある。
端子T1、T2、T3のいずれもが端子T4に接続されていないときには、ブロアモータBMに供給される駆動用電流は最も小さくなり、車室内に吹き出される空気の流量も最も小さくなる。このときの空気の流量を示す語として、以下では「Low」の語を用いることがある。
リレー装置100は、制御装置E1から出力されるアイドルストップ信号に基づいて、ブロア装置20(具体的にはブロアモータBM)に供給される駆動用電流を変化させるための装置である。リレー装置100は、リレーRM2とリレーRM3とを有している。これらの具体的な配置については後に説明する。
制御装置E1からアイドルストップ信号が出力される線120には、リレーコイルRL2、RL3、RL4が互いに並列に接続されている。図3に示されるように、線120はこれらのリレーコイルRL2、RL3、RL4を介して接地されている。
リレーコイルRL2は、リレーRM2を動作させるための電磁力を発生させるコイルである。このようなリレーコイルRL2は、実際にはリレーRM2の一部でありリレーRM2の近傍となる位置に存在しているのであるが、図3の回路図ではリレーRM2から離れた位置に描かれている。図3には、制御装置E1からアイドルストップ信号が出力されていないときの状態が示されている。制御装置E1からアイドルストップ信号が出力され、リレーコイルRL2に電流が流れると、リレーRM2は図3の状態から図5の状態に切り換わる。
リレーコイルRL3は、リレーRM3を動作させるための電磁力を発生させるコイルである。このようなリレーコイルRL3は、実際にはリレーRM3の一部でありリレーRM3の近傍となる位置に存在しているのであるが、図3の回路図ではリレーRM3から離れた位置に描かれている。制御装置E1からアイドルストップ信号が出力され、リレーコイルRL3に電流が流れると、リレーRM3は図3の状態から図5の状態に切り換わる。
リレーコイルRL4は、リレーRM4を動作させるための電磁力を発生させるコイルである。リレーRM4は、後述の電子サーモETに電力を供給するための線の途中となる位置に設けられたリレーである。リレーコイルRL4は、実際にはリレーRM4の一部でありリレーRM4の近傍となる位置に存在しているのであるが、図3の回路図ではリレーRM4から離れた位置に描かれている。制御装置E1からアイドルストップ信号が出力され、リレーコイルRL4に電流が流れると、リレーRM4は図3の状態から図5の状態に切り換わる。
冷凍サイクルにおいて冷媒が循環する経路の途中には、先に説明した熱交換器10の他、不図示の凝縮器(コンデンサ)が配置されている。凝縮器は、気相の冷媒を空気との熱交換によって凝縮させるための熱交換器である。図3に示されるファンモータFMは、この凝縮器に向けて空気を送り出すための回転電機である。ファンモータFMには、蓄電池BTからの電流が供給される。蓄電池BTからファンモータFMに電流を供給するための線の途中には、リレーRM6が設けられている。図3に示されるようにリレーRM6が閉状態となっているときには、ファンモータFMに電流が供給され、ファンモータFMから凝縮器へと空気が送り込まれる。
図3に示される電磁クラッチCLは、内燃機関の駆動力がコンプレッサに伝達されている状態と、伝達されていない状態とを切り換えるための装置である。電磁クラッチCLには、蓄電池BTからの電流が供給される。蓄電池BTから電磁クラッチCLに電流を供給するための線の途中には、リレーRM5が設けられている。図3に示されるようにリレーRM5が閉状態となっているときには、電磁クラッチCLに電流が供給され、内燃機関の駆動力がコンプレッサに伝達されている状態となる。すなわち、熱交換器10や凝縮器を通って冷媒が循環している状態となる。
リレーRM5と電磁クラッチCLとを繋ぐ線は途中で分岐しており、分岐した線の途中にはリレーコイルRL6が設けられている。リレーコイルRL6は、リレーRM6を動作させるための電磁力を発生させるコイルである。このようなリレーコイルRL6は、実際にはリレーRM6の一部でありリレーRM6の近傍となる位置に存在しているのであるが、図3の回路図ではリレーRM6から離れた位置に描かれている。図3のようにリレーRM5が閉状態となっており、リレーコイルRL6に電流が流れているときには、リレーRM6は閉状態となっている。図5のようにリレーRM5が開状態となっており、リレーコイルRL6に電流が流れていないときには、リレーRM6は開状態となっている。
電磁クラッチCLに電流を供給するための線の途中、及び、リレーコイルRL6に電流を供給するための線の途中には、プレッシャースイッチPSが設けられている。プレッシャースイッチPSは、通常時においては閉状態となっているリレーである。冷媒の圧力が上昇し過ぎたことが検知されると、プレッシャースイッチPSは開状態に切り換わる。このようなプレッシャースイッチPSが設けられていることにより、冷媒の圧力が上昇し過ぎて空調装置の一部が破損してしまうような事態が防止されている。
電子サーモETは、熱交換器10の表面温度が低下し過ぎた際において冷媒の循環を一時的に停止させることにより、熱交換器10に着霜が生じてしまうことを防止するためのものである。図3に示される線130は、電子サーモETに駆動用の電力を供給するための線である。蓄電池BTから線130に至る経路の途中には、リレーRM4及びエアコンスイッチACSがそれぞれ設けられている。
図3に示されるように、制御装置E1からアイドルストップ信号が出力されていないときには、リレーコイルRL4に電流が流れないためリレーRM4は閉状態となっている。
エアコンスイッチACSは、空調装置を動作又は停止させるために、車両の乗員が操作を行う部分として構成されたスイッチである。エアコンスイッチACSは、先に説明したブロアスイッチBLSと同様に、車室内のうち運転席の近傍となる位置に設けられている。図3のように、リレーRM4及びエアコンスイッチACSの両方が閉状態となっている時には、電子サーモETには駆動用の電力が供給される。
電子サーモETには、温度センサTS1が設けられている。温度センサTS1は、熱交換器10の表面温度を測定するためのセンサであって、具体的にはサーミスタである。
電子サーモETには、蓄電池BTからリレーRM1を介して伸びる線140が接続されている。線140の途中となる位置には、リレーコイルRL5が設けられている。リレーコイルRL5は、先に述べたリレーRM5を動作させるための電磁力を発生させるコイルである。このようなリレーコイルRL5は、実際にはリレーRM5の一部でありリレーRM5の近傍となる位置に存在しているのであるが、図3の回路図ではリレーRM5から離れた位置に描かれている。
温度センサTS1で測定された熱交換器10の表面温度が所定値よりも高いときには、電子サーモETは、リレーコイルRL5に電流が流れるように内部のリレー(不図示)を切り換える。リレーコイルRL5に電流が流れているときには、図3に示されるように、リレーRM5は閉状態となる。
温度センサTS1で測定された熱交換器10の表面温度が上記の所定値以下になると、電子サーモETは、リレーコイルRL5に電流が流れないように内部のリレーを切り換える。この場合、リレーRM5は図に示されるような開状態となり、電磁クラッチCLに電流が供給されなくなる。これによりコンプレッサの動作が停止するので、熱交換器10には冷媒が供給されなくなる。
尚、線130からの駆動用の電力が電子サーモETに供給されなくなったときにも、リレーコイルRL5には電流が流れなくなる。この場合も、上記と同様にコンプレッサの動作が停止し、熱交換器10には冷媒が供給されなくなる。
電子サーモETと制御装置E1との間は、信号線150によって繋がれている。制御装置E1は、信号線150を介して電子サーモETから送信される信号に基づいて、電子サーモETの動作状態を把握している。
ブロアモータBMは、線110の途中となる位置に設けられている。線110は、ブロアモータBMに駆動用電流を供給するための線である。線110の一方側の端部はリレーRM1に接続されており、線110の他方側の端部は接地されている。線110には、ブロアモータBMの他、抵抗R1、R2、R3が直列に並ぶように配置されている。
線110のうち、抵抗R2と抵抗R3との間の点P3には、線113の一端が接続されている。線113の他方側の端部は、ブロアスイッチBLSが有する端子T3に接続されている。
線110のうち、抵抗R1と抵抗R2との間の点P2には、線112の一端が接続されている。線112の他方側の端部はリレーRM3に接続されている。リレーRM3と、ブロアスイッチBLSが有する端子T2との間は、線122によって接続されている。リレーRM2が図3の状態となっているときには、点P2と端子T2との間が接続された状態となっている。一方、リレーRM3が図5の状態となっているときには、端子T2及び端子T3の両方が、線113を介して点P3に接続された状態となっている。
線110のうち、ブロアモータBMと抵抗R1との間の点P1には、線111の一端が接続されている。線111の他方側の端部はリレーRM2に接続されている。リレーRM2と、ブロアスイッチBLSが有する端子T1との間は、線121によって接続されている。リレーRM2が図3の状態となっているときには、点P1と端子T1との間が接続された状態となっている。一方、リレーRM2が図5の状態となっているときには、端子T1及び端子T3の両方が、線113を介して点P3に接続された状態となっている。
リレー装置100の状態が図3の状態となっており、且つ、端子T1と端子T4とが接続されている状態、すなわち、流量が「High」となるようにブロアスイッチBLSが設定されている状態について説明する。この状態においては、ブロアモータBMに供給される駆動用電流は、点P1、線111、線121、端子T1を順に通る経路で流れる。当該経路には、抵抗R1、R2、R3のいずれも存在しないので、当該経路の全体における電気抵抗値は小さい。このため、この状態においては、ブロアモータBMに供給される駆動用電流が最も大きくなり、車室内に吹き出される空気の流量は最も大きな「High」となる。
リレー装置100の状態が図3の状態となっており、且つ、端子T2と端子T4とが接続されている状態、すなわち、流量が「M−High」となるようにブロアスイッチBLSが設定されている状態について説明する。この状態においては、ブロアモータBMに供給される駆動用電流は、点P1、抵抗R1、点P2、線112、線122、端子T2を順に通る経路で流れる。当該経路には、抵抗R1が存在しているので、当該経路の全体における電気抵抗値はその分だけ大きくなる。このため、この状態においては、ブロアモータBMに供給される駆動用電流が少し小さくなり、車室内に吹き出される空気の流量は「High」よりも小さい「M−High」となる。
リレー装置100の状態が図3の状態となっており、且つ、端子T3と端子T4とが接続されている状態、すなわち、流量が「M−Low」となるようにブロアスイッチBLSが設定されている状態について説明する。この状態においては、ブロアモータBMに供給される駆動用電流は、点P1、抵抗R1、点P2、抵抗R2、点P3、線113、端子T3を順に通る経路で流れる。当該経路には、抵抗R1と抵抗R2とが存在しているので、当該経路の全体における電気抵抗値はその分だけ大きくなる。このため、この状態においては、ブロアモータBMに供給される駆動用電流が更に小さくなり、車室内に吹き出される空気の流量は「M−High」よりも小さい「M−Low」となる。
リレー装置100の状態が図3の状態となっており、且つ、端子T1、T2、T3のいずれもが端子T4に接続されていない状態、すなわち、流量が「Low」となるようにブロアスイッチBLSが設定されている状態について説明する。この状態においては、ブロアモータBMに供給される駆動用電流は、点P1、抵抗R1、点P2、抵抗R2、点P3抵抗R3を順に通る経路で流れる。当該経路には、抵抗R1、R2、R3の全てが存在しているので、当該経路の全体における電気抵抗値は最も大きくなる。このため、この状態においては、ブロアモータBMに供給される駆動用電流が最も小さくなり、車室内に吹き出される空気の流量は最も小さな「Low」となる。
以上のように、リレー装置100の状態が図3の状態となっているときには、空調装置ASから車室内に吹き出される空気の流量は、ブロアスイッチBLSの状態に応じて4段階に切り換えられる。
図4を参照しながら、制御装置E1によって実行される処理の流れについて説明する。図4に示される一連の処理は、所定の制御周期が経過する毎に、制御装置E1によって繰り返し実行されるものである。
最初のステップS01では、アイドルストップ条件が成立しているかどうかが判定される。「アイドルストップ条件」とは、自動的なアイドルストップを実行するために必要な条件として、予め設定されていたものである。アイドルストップ条件の例としては、例えば、車速が0となってから所定期間が経過したことや、車室内の気温が所定温度を下回っていること、等が挙げられる。
アイドルストップ条件が成立している場合には、ステップS02に移行する。ステップS02では、制御装置E1から線120へとアイドルストップ信号が出力される。アイドルストップ信号の出力に伴って、内燃機関に対する燃料の供給が停止され、内燃機関は停止した状態となる。これにより、車両はアイドルストップ状態に移行する。尚、ステップS02に移行した際において既にアイドルストップ状態となっていた場合には、引き続きその状態が維持される。
ステップS01においてアイドルストップ条件が成立していなかった場合には、ステップS03に移行する。ステップS03では、制御装置E1からのアイドルストップ信号の出力が停止される。アイドルストップ信号の停止に伴って、内燃機関は再始動され、内燃機関に対する燃料の供給が再開される。これにより、車両はアイドルストップ状態から通常の状態(内燃機関が動作している状態)に移行する。尚、ステップS03に移行した際において既に内燃機関が動作していた場合には、引き続きその状態が維持される。
制御装置E1からアイドルストップ信号が出力されているときの状態について、図5を参照しながら説明する。当該状態においては、線120にアイドルストップ信号が出力されることにより、リレーコイルRL2、RL3、RL4のそれぞれには電流が流れる。これに伴うリレーRM2の動作によって、線121と線113とが繋がった状態となる。またリレーRM3の動作によって、線122と線113とが繋がった状態となる。更に、リレーRM4は開状態になる。
リレーRM4が開状態となることにより、電子サーモETには線130からの駆動用電力が供給されなくなる。このため、リレーコイルRL5には電流が流れなくなり、リレーRM5は開状態となる。電磁クラッチCLへの電流供給が停止され、コンプレッサの動作が停止するので、熱交換器10には冷媒が供給されなくなる。
リレーRM5が開状態になると、リレーコイルRL6にも電流が流れなくなる。これにより、リレーRM6は開状態となり、ファンモータFMへの電流供給も停止される。
このように、アイドルストップ信号が出力されると、冷媒の循環及びファンモータFMの動作が停止される。ただし、ブロアモータBMに対する駆動用電流の供給は継続して行われる。このため、アイドルストップ信号が出力されているときにもブロアモータBMは動作し続けるので、車室内には空気が吹き出される。既に述べたように、熱交換器10では蓄冷部15によって空気が冷却されるので、車室内には低温の空気が吹き出される。
ブロアスイッチBLSは乗員によって手動で操作されるものであるから、アイドルストップ信号の出力が開始される前後で、ブロアスイッチBLSの状態は変わらない。例えば図3のように端子T1と端子T4とが接続されていた場合には、アイドルストップ信号が出力された後も、端子T1と端子T4とは引き続き接続されたままの状態となっている。
端子T1と端子T4とが接続されている状態、すなわち、流量が「High」となるようにブロアスイッチBLSが設定されている状態で、アイドルストップ信号が出力された場合について説明する。この場合、アイドルストップ信号が出力された後にブロアモータBMに供給される駆動用電流は、点P1、抵抗R1、点P2、抵抗R2、点P3、線113、線121、端子T1を順に通る経路で流れる。当該経路には抵抗R1と抵抗R2とが存在しているので、ブロアモータBMに供給される駆動用電流の大きさは、端子T3と端子T4とが接続されているときの大きさと同じになる。このため、車室内に吹き出される空気の流量は「M−Low」となる。
端子T2と端子T4とが接続されている状態、すなわち、流量が「M−High」となるようにブロアスイッチBLSが設定されている状態で、アイドルストップ信号が出力された場合について説明する。この場合、アイドルストップ信号が出力された後にブロアモータBMに供給される駆動用電流は、点P1、抵抗R1、点P2、抵抗R2、点P3、線113、線122、端子T2を順に通る経路で流れる。当該経路には抵抗R1と抵抗R2とが存在しているので、ブロアモータBMに供給される駆動用電流の大きさは、端子T3と端子T4とが接続されているときの大きさと同じになる。このため、車室内に吹き出される空気の流量は「M−Low」となる。
端子T3と端子T4とが接続されている状態、すなわち、流量が「M−Low」となるようにブロアスイッチBLSが設定されている状態で、アイドルストップ信号が出力された場合について説明する。この場合、アイドルストップ信号が出力された後にブロアモータBMに供給される駆動用電流は、点P1、抵抗R1、点P2、抵抗R2、点P3、線113、端子T3を順に通る経路で流れる。当該経路には抵抗R1と抵抗R2とが存在しているので、ブロアモータBMに供給される駆動用電流の大きさは、アイドルストップ信号が出力される前と同じになる。つまり、車室内に吹き出される空気の流量は「M−Low」のままとなる。
端子T1、T2、T3のいずれもが端子T4に接続されていない状態、すなわち、流量が「Low」となるようにブロアスイッチBLSが設定されている状態で、アイドルストップ信号が出力された場合について説明する。この場合、アイドルストップ信号が出力された後にブロアモータBMに供給される駆動用電流は、点P1、抵抗R1、点P2、抵抗R2、点P3、抵抗R3を順に通る経路で流れる。当該経路には、抵抗R1、R2、R3の全てが存在しているので、ブロアモータBMに供給される駆動用電流の大きさは、アイドルストップ信号が出力される前と同じになる。つまり、車室内に吹き出される空気の流量は「Low」のままとなる。
以上のような空気の流量の変化を表にまとめると、図6のようになる。図6の表のうち左欄に示されているのは、アイドルストップ信号が出力される前の時点におけるブロアスイッチBLSの状態(以下では「スイッチ状態」とも称する)に対応する空気の流量である。図6の表のうち右欄に示されているのは、アイドルストップ信号が出力された後において車室内に吹き出される空気の流量である。
図6に示されるように、スイッチ状態に対応する空気の流量が「High」又は「M−High」のいずれかであった場合には、アイドルストップ信号が出力された後の空気の流量は「M−Low」に変化する。スイッチ状態に対応する空気の流量が「M−Low」又は「Low」のいずれかであった場合には、アイドルストップ信号が出力された後の空気の流量は変化しない。
いずれの場合であっても、アイドルストップ信号が出力された後の空気の流量は、「M−Low」又は「Low」の小さな流量となる。蓄冷部15の内部にある蓄冷材の、空気による加熱が抑制されるので、蓄冷材が凝固している状態は長時間に亘って維持される。つまり、熱交換器10を通過する空気を、蓄冷部15によって冷却し得る状態が、比較的長時間に亘って維持されることとなる。
以上のように、本実施形態に係る空調装置ASは、車両の内燃機関を一時的に停止させるためのアイドルストップ信号に基づいて、ブロア装置20(具体的にはブロアモータBMである、以下同様)に供給される電流を変化させるリレー装置100を備えている。このリレー装置100は、制御装置E1からアイドルストップ信号が出力されると、ブロア装置20に供給される電流が小さくなるように動作する。このため、アイドルストップ信号が出力されている期間においては、車室内に吹き出される空気の流量が自動的に(つまり乗員の操作によることなく)小さくなる。これにより、蓄冷部15が低温となっている状態が長時間に亘って維持されるので、アイドルストップの実施中における空調が長時間に亘って行われる。
図6に示されるように、アイドルストップ信号が出力された後において吹き出される空気の流量は、常に同じなのではなく、アイドルストップ信号が出力される前の時点におけるブロアスイッチBLSの状態(スイッチ状態)に応じて異なる流量となっている。換言すれば、リレー装置100は、アイドルストップ信号が出力される前の時点におけるブロアスイッチBLSの状態、であるスイッチ状態(図6の左欄)に基づいて、アイドルストップ信号が出力された後にブロア装置20に供給される電流の大きさ、であるアイドルストップ時電流(図6の右欄に対応する電流)を変化させるように構成されている。
具体的には、スイッチ状態に対応するブロア装置の回転数が高いとき(例えばスイッチ状態が「High」のとき)には、当該回転数が低いとき(例えばスイッチ状態がLowのとき)に比べてアイドルストップ時電流が大きくなり、その結果として吹き出される空気の流量も大きくなるように、リレー装置100が構成されている。
ところで、スイッチ状態に拘らず、アイドルストップ信号が出力された後の空気の流量を常に「Low」に切り換えるような構成とすることも考えられる。しかしながら、そのような構成においては、スイッチ状態が「High」であった場合には、アイドルストップ状態への移行に伴って空気の流量が「High」から「Low」へと急激に低下してしまうこととなる。そのような急激な変化は、乗員に違和感や不快感を与えてしまうので好ましくない。
そこで、本実施形態では、空気の流量を上記のように常に「Low」に落とすのではなく、スイッチ状態が「High」等であった場合には「M−Low」にまでしか落とさないように、リレー装置100が構成されている。このため、吹き出される空気の流量が急激に変化してしまうようなことはなく、乗員に違和感や不快感を与えてしまうことが防止される。
本実施形態では、上記のアイドルストップ時電流を、スイッチ状態に基づいて2段階(「M−Low」又は「Low])で変化させ得るように、リレー装置100が構成されている。リレー装置100が有するリレーの数を増やすなどして、アイドルストップ時電流を3段階以上に変化させ得るような構成としてもよい。
本実施形態に係る空調装置ASでは、ブロアモータBMの回転数を状況に応じて調整するような機能を、制御装置E1が有していない安価な構成であるにも拘らず、アイドルストップ時において空気の流量を低下させるような適切な制御を実現している。
本実施形態に係る電気回路30は、従来の電気回路に対し、リレー装置100、リレーコイルRL2、RL3、RL4、及びリレーRM4を新たに追加した構成となっている。図3に示されるように、新たに追加されたこれら要素のうちリレー装置100は、コネクタCN1とコネクタCN2との間となる位置に設けられている。また、リレーコイルRL2、RL3、RL4は、コネクタCN5と、コネクタCN1と、コネクタCN2との間となる位置に設けられている。更に、リレーRM4は、コネクタCN3とコネクタCN3との間となる位置に設けられている。
本実施形態では、これらの新たに追加された要素の全てが、コネクタCN1等の接続によって追加されている。つまり、従来の電気回路に対して新たな部品をコネクタCN1の接続によって追加するだけで、上記に説明したような、吹き出される空気の流量を自動的に変化させる制御を実現している。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
AS:空調装置
10:熱交換器
15:蓄冷部
20:ブロア装置
100:リレー装置

Claims (5)

  1. 車両に搭載される空調装置(AS)であって、
    前記車両の車室内に吹き出される空気を、冷媒との熱交換によって冷却する熱交換器(10)と、
    冷媒の循環が停止した後においても空気を冷却し得るように、前記熱交換器に設けられた蓄冷部(15)と、
    前記車室内に吹き出されるように空気を送り出すブロア装置(20)と、
    前記車両の内燃機関を一時的に停止させるためのアイドルストップ信号に基づいて、前記ブロア装置に供給される電流を変化させるリレー装置(100)と、を備える空調装置。
  2. 前記車両に搭載された制御装置から前記アイドルストップ信号が出力されると、
    前記リレー装置は、前記ブロア装置に供給される電流が小さくなるように動作する、請求項1に記載の空調装置。
  3. 前記ブロア装置の回転数を変化させるために、乗員が操作を行う部分であるブロアスイッチ(BLS)、を更に備え、
    前記リレー装置は、
    前記アイドルストップ信号が出力される前の時点における前記ブロアスイッチの状態、であるスイッチ状態に基づいて、
    前記アイドルストップ信号が出力された後に前記ブロア装置に供給される電流の大きさ、であるアイドルストップ時電流を変化させる、請求項2に記載の空調装置。
  4. 前記スイッチ状態に対応する前記ブロア装置の回転数が高いときには、当該回転数が低いときに比べて前記アイドルストップ時電流が大きくなるように、前記リレー装置が構成されている、請求項3に記載の空調装置。
  5. 前記アイドルストップ時電流を、前記スイッチ状態に基づいて2段階で変化させ得るように、前記リレー装置が構成されている、請求項4に記載の空調装置。
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