JP2018167568A - ガゼット袋の製造方法 - Google Patents

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和正 芝田
和美 長谷川
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和美 長谷川
盛稔 小國
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盛稔 小國
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Abstract

【課題】内容量が大きく内容物を充填し易いガゼット袋を、歩留まり良く効率的に、かつ安価に製造することが可能なガゼット袋の製造方法を提供する。
【解決手段】ガゼット袋Pの製造方法は、マチ構成体を形成するマチ構成体形成工程、マチ構成体を裏側の胴材形成用の合成樹脂フィルム上に載置する載置工程、帯状部材を利用してマチ構成体を合成樹脂フィルムに固着させる帯状部材融着工程、底部の折り込み部を形成するための挟み込み工程、マチ構成体および底部の折り込み部形成用の合成樹脂フィルムを挟み込んだ表裏2枚の合成樹脂フィルムをヒートシールするヒートシール工程、ヒートシールされた合成樹脂フィルム積層体を所定の形状で裁断してガゼット袋P,Pを得る裁断工程を有している。製造されるガゼット袋Pは、折り込み材3a,3bの上端際が帯状部材10によって胴材2bにヒートシールされている。
【選択図】図8

Description

本発明は、食品、薬品、化粧品、洗剤等の各種の液体や粉体等の包装用袋として使用される合成樹脂フィルムからなるガゼット袋の製造方法に関するものである。
従来、食品、薬品、化粧品、洗剤等の各種の液体や粉体等の包装用袋として、単一の合成樹脂フィルムや複数の合成樹脂フィルムを積層した積層フィルム等で形成した三方袋、パウチやガゼット袋(多くの内容物を充填できるように左右両サイド等に、所謂、マチを設けたもの)等が広く使用されている。
また、ガゼット袋を連続的に製造する方法としては、マチの部分を形成するためのマチ成形材を、前後面となる胴材を形成するための2枚のフィルムの間に介在させ、しかる後に、底部を形成するためのフィルムを、胴材を形成するための2枚のフィルムの搬送方向と同一方向に搬送させながら、それらのフィルムの間に挟み込んだ後に、所定の部位を断続的にヒートシールし、裁断することによって、左右両サイドおよび底部にマチを形成したガゼット袋を連続的に製造する方法が知られている(特許文献1)。
特許4436521号公報
しかしながら、上記特許文献1の如きガゼット袋の製造方法は、同一形状のガゼット袋を1個ずつしか製造することができないので、きわめて製造効率が悪い、という不具合がある。また、特許文献1の製造方法では、マチを構成している折り込み材(マチ成形材)が上端の開口部まで至った状態のガゼット袋が形成されるが、そのようなガゼット袋は、上端の開口部から内容物を充填する際に折り込み材(マチ成形材)が邪魔になるため(内容物を充填するノズルと干渉するため)、内容物の充填作業を効率的に行うことが困難である。
本発明の目的は、上記従来のガゼット袋の製造方法が有する問題点を解消し、内容量が大きく内容物を充填し易いガゼット袋を、歩留まり良く、効率的に、かつ、安価に製造することが可能なガゼット袋の製造方法を提供することにある。
本発明の内、請求項1に記載された発明は、合成樹脂フィルムによって、表裏の胴材の左右両側にマチが設けられており、かつ、頭部に開口部が設けられたガゼット袋を製造するための製造方法であって、下記の(a)〜(e)の工程を有することを特徴とするものである。
(a)長尺な帯状の合成樹脂フィルムの左右を折り返すとともに所定の長さ毎に裁断してマチ構成体を形成するマチ構成体形成工程
(b)形成された所定の長さのマチ構成体を、表裏何れか片側の胴材形成用の長尺な帯状の第一の合成樹脂フィルムの上に、長手方向が互いに直交し、かつ、第一の合成樹脂フィルムの長手方向に沿って所定の長さを隔てて等間隔となるように、左右2列に所定の間隔をあけて並べて載置する載置工程
(c)熱融着層を有する長尺な2本の帯状部材を、第一の合成樹脂フィルムの上に左右2列に載置された複数のマチ構成体の内側の各端縁を覆うように別々に熱融着させることによって、複数のマチ構成体を第一の合成樹脂フィルムに左右2列で固着させる帯状部材融着工程
(d)複数のマチ構成体を固着してなる第一の合成樹脂フィルムの上に、他側の胴材形成用の長尺な帯状の第二の合成樹脂フィルムを被覆させて、挟み込まれた複数のマチ構成体の幅方向の各中央部分を長手方向に沿って一定の幅でヒートシールするとともに、各マチ構成体の外側の端縁際を一定の幅でヒートシールすることによって、複数のマチ構成体と第一の合成樹脂フィルムと第二の合成樹脂フィルムとを固着させてなる合成樹脂フィルム積層体を形成するヒートシール工程
(e)形成された合成樹脂フィルム積層体を、左右2列になった状態で挟み込まれた複数のマチ構成体の2つ列の間と、挟み込まれた複数のマチ構成体の幅方向の中央のヒートシール部分とにおいて裁断することによってガゼット袋を形成する裁断工程
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記帯状部材融着工程(c)と前記ヒートシール工程(d)との間に、下記の(f)の工程を有することを特徴とするものである。
(f)帯状部材に熱融着されていない各マチ構成体の外側の端縁を、上下に二股の先細状になるように折り曲げて、その折り曲げられた各マチ構成体の外側の端縁に、下側の折り込み部形成用の二つ折りした長尺な帯状の第三の合成樹脂フィルムを挟み込む挟み込み工程
請求項3に記載された発明は、合成樹脂フィルムによって、表裏の胴材の左右両側にマチが設けられており、かつ、頭部に開口部が設けられたガゼット袋を製造するための製造方法であって、下記の(a)〜(e)の工程を有することを特徴とするものである。
(a)長尺な帯状の合成樹脂フィルムの左右を折り返すとともに所定の長さ毎に裁断してマチ構成体を形成するマチ構成体形成工程
(b)形成された所定の長さのマチ構成体を、表裏何れか片側の胴材形成用の長尺な帯状の第一の合成樹脂フィルムの上に、長手方向が互いに直交し、かつ、第一の合成樹脂フィルムの長手方向に沿って所定の長さを隔てて等間隔となり、なおかつ、外端縁が第一の合成樹脂フィルムの外側の端縁より内側に位置するように揃えて載置する載置工程
(c)熱融着層を有する長尺な2本の帯状部材を、第一の合成樹脂フィルムの上に載置された複数のマチ構成体の2つの端縁を覆うように別々に熱融着させることによって、複数のマチ構成体を第一の合成樹脂フィルムに固着させる帯状部材融着工程
(d)複数のマチ構成体を固着してなる第一の合成樹脂フィルムの上に、他側の胴材形成用の長尺な帯状の第二の合成樹脂フィルムを被覆させて、挟み込まれた複数のマチ構成体の幅方向の各中央部分および長手方向の中央部分を一定の幅でヒートシールすることによって、複数のマチ構成体と第一の合成樹脂フィルムと第二の合成樹脂フィルムとを固着させてなる合成樹脂フィルム積層体を形成するヒートシール工程
(e)形成された合成樹脂フィルム積層体を、挟み込まれた複数のマチ構成体の長手方向の中間、および、幅方向の中央のヒートシール部分とにおいて裁断することによってガゼット袋を形成する裁断工程
請求項1に記載のガゼット袋の製造方法によれば、内部において折り込み材の上端際が帯状部材によって胴材に固着されたガゼット袋を、一度に2個ずつ連続的に製造することができる。したがって、当該製造方法によれば、内容量が大きく(内容物を充填するノズルが折り込み材と干渉しないため)内容物を充填し易いガゼット袋を、簡潔なプロセスによって、歩留まり良く、効率的に、かつ、安価に製造することが可能となる。
請求項2に記載のガゼット袋の製造方法によれば、内容量が非常に大きく内容物を充填し易い上、きわめて自立性の高いガゼット袋を、簡潔なプロセスによって、歩留まり良く、効率的に、かつ、安価に製造することが可能となる。
請求項3に記載のガゼット袋の製造方法によれば、内容量の大きいガゼット袋を、きわめて簡潔なプロセスによって、非常に効率的に生産することが可能となる。
ガゼット袋の製造方法(実施例1)におけるマチ構成体形成工程を示す説明図である(aは、合成樹脂フィルムの左右を折り返した状態を示したものであり、bは、左右を折り返した合成樹脂フィルムの対峙した端縁を繋ぎ止めるとともに所定の間隔で裁断した状態を示したものであり、cは、bにおける繋ぎ止め部分の鉛直端面(合成樹脂フィルムの長手方向と直交した鉛直端面)を示したものである)。 ガゼット袋の製造方法(実施例1)における載置工程を示す説明図である。 ガゼット袋の製造方法(実施例1)における帯状部材融着工程を示す説明図である。 ガゼット袋の製造方法(実施例1)における挟み込み工程(前段)を示す説明図である。 ガゼット袋の製造方法(実施例1)における挟み込み工程(後段)を示す説明図である。 ガゼット袋の製造方法(実施例1)におけるヒートシール工程(前段)を示す説明図である。 ガゼット袋の製造方法(実施例1)におけるヒートシール工程(後段)および裁断工程を示す説明図である。 実施例1の製造方法により製造されたガゼット袋を示す説明図である(aは正面図であり、bはaにおけるA−A線端面図であり、cはaにおけるB−B線端面図であり、dはaにおけるC−C線端面図であり、eはaにおけるD−D線端面図である)。 実施例1の製造方法により製造されたガゼット袋の左右の折り込み材および底部の折り込み材を示す説明図である(aは正面図であり、bは左側の折り込み材の下端際の左側面の端面図(すなわち、aにおける矢印E方向の矢視図)であり、cは左側の折り込み材と底部の折り込み材とを分離した状態の斜視図である)。 ガゼット袋の製造方法(実施例2)におけるヒートシール工程を示す説明図である。 実施例2の製造方法により製造されたガゼット袋を示す説明図である(aは正面図であり、bはaにおけるA−A線端面図であり、cはaにおけるB−B線端面図であり、dはaにおけるC−C線端面図である)。 ガゼット袋の製造方法(変更例)における帯状部材融着工程を示す説明図である。 ガゼット袋の製造方法(変更例)におけるヒートシール工程(後段)および裁断工程を示す説明図である。
本発明に係る製造方法においては、ガゼット袋の形成材料として合成樹脂フィルム(あるいは合成樹脂シート)が用いられる。ここでいう合成樹脂フィルム(あるいは合成樹脂シート)とは、食品、薬品、化粧品、洗剤等の包装材料として用いられる単一の合成樹脂フィルム、あるいは複数の合成樹脂フィルムを積層した積層フィルム、もしくは合成樹脂フィルムと紙やアルミ箔等とを積層した積層フィルム等のことである。本発明に係るガゼット袋に用いられる合成樹脂フィルム(あるいは合成樹脂シート)は、少なくとも片面(内面)が熱接着性を有している必要がある。
そのような合成樹脂フィルムとしては、ポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のベースフィルムに、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等の熱接着性フィルムを積層したラミネートフィルム等を好適に用いることができる。また、そのようなラミネートフィルムの中間にポリエステルフィルムやナイロンフィルム等を挟み込んだ3層以上のラミネートフィルムも好適に用いることができる。
なお、ベースフィルムや中間層を形成するフィルムは、未延伸のものを用いることも可能であるし、一軸延伸あるいは二軸延伸したものを用いることも可能である。また、ベースフィルムと熱接着性フィルムとの界面、ベースフィルムと中間層を形成するフィルムとの界面、中間層を形成するフィルムと熱接着性フィルムとの界面には、必要に応じて、金属箔層や金属蒸着層を設けることも可能である。一方、合成樹脂フィルムの厚みは、特に限定されないが、内容物に対する保存性能や耐破袋強度等の面から、40〜250μmであると好ましく、110〜180μmであるとより好ましい。
本発明に係るガゼット袋の製造方法は、上記した合成樹脂フィルムを、上記したマチ構成体形成工程(a)、載置工程(b)、帯状部材融着工程(c)、ヒートシール工程(d)および裁断工程(e)を含む製造工程によって、所定の態様で積層し、その積層体の所定の部分をヒートシールし、所定の部位で裁断することによりガゼット袋(すなわち、上部を開口した左右に所謂マチ(折込部分)を有する袋状体)を製造するものである。また、本発明に係るガゼット袋の製造方法においては、帯状部材融着工程(c)とヒートシール工程(d)との間に、底部の折り込み部を形成するための挟み込み工程(f)を実施することも可能である。
各ヒートシール(ガゼット袋の側方、底部等のシール部の形成、帯状部材のヒートシール等)および裁断は、ガゼット製袋機を用いて、一連の加工として実施することも可能であるし、バッチ(非一連)の加工として実施することも可能である。なお、ヒートシールの温度は、特に限定されないが、ポリエチレン(直鎖状低密度ポリエチレン)フィルムを熱接着性フィルムとする合成樹脂フィルムを用いる場合には、170〜210℃の範囲内にするのが好ましい。
また、本発明に係る製造方法によって製造されるガゼット袋は、正面視で概ね矩形のものであるが、その大きさは特に限定されず、高さ、幅ともに概ね50〜350mmの範囲内で、必要に応じて調整することができる。また、本発明に係る製造方法によって製造されるガゼット袋は、左右両サイドおよび/または底部にマチ(内向きに二つ折りに折り込んだ部分)を設けたものであるが、当該マチの幅(二つ折り部分の幅)も、特に限定されず、左右両サイドおよび底部のマチについては、概ね10mm〜ガゼット袋の幅の半分未満の範囲内で必要に応じて調整することができる。
以下、本発明に係るガゼット袋の製造方法について実施例に基づいてより詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例の態様に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更することが可能である。
[実施例1]
<ガゼット袋の製造方法>
図1〜7は、実施例1の製造方法によりガゼット袋を製造する様子を示したものであり、実施例1の製造方法では、まず、図1(a)の如く、所定の厚み(総厚み157μm)を有する長尺な一定幅(略210mm)の帯状の合成樹脂フィルム(片面が熱接着性を有するもの)Fの左右を折り返して(熱接着性の面が外側になるように折り返して)、折返し部41,41を形成する(なお、折返し部41,41以外の部分をベース部42とする)。しかる後、それらの折返し部41,41の対峙した端縁同士に跨がるように、合成樹脂フィルムFと同じ合成樹脂フィルム製で一定幅(約5mm幅)の長尺状の離反防止テープ44を、熱接着性の面が内側になるように重ねてヒートシールすることにより、折返し部41,41の対峙した端縁同士を繋ぎ止めて、筒状体を形成する。
また、そのように筒状にした合成樹脂フィルムFを、長手方向と直交するように所定の間隔で(約190mm間隔で)裁断することによって、マチ構成体43,43・・を形成する(マチ構成体形成工程)。しかる後、それらのマチ構成体43,43・・を、裏側の胴材形成用の所定の厚み(総厚み157μm)を有する一定幅(略450mm幅)の長尺な帯状の合成樹脂フィルムF(第一の合成樹脂フィルム)の上に載置する(図2参照)。そのようにマチ構成体43,43・・を合成樹脂フィルムFの上に載置する際には、合成樹脂フィルムFの熱接着性を有する面を内側にして、マチ構成体43,43・・の長手方向が合成樹脂フィルムFの長手方向と直交し、隣り合うマチ構成体43,43・・同士の間隔(図2におけるα)が所定の間隔(約10mm)となるように調整する。加えて、各マチ構成体43,43・・を、それらの外端縁E,E・・と合成樹脂フィルムFの左右の端縁とを揃え、各マチ構成体43,43・・の内側の端縁同士が一定の間隔(図2におけるβ)となるようにして、左右2列に載置する(載置工程)。
しかる後、図3の如く、表裏両面が熱接着性を有する所定の厚み(総厚み45μm)で一定幅(略20mm幅)の長尺な帯状部材10,10を利用して、合成樹脂フィルムFの上に2列に載置されたマチ構成体43,43・・の内側の端縁際を、合成樹脂フィルムFに固着させる。すなわち、2本の帯状部材10,10を、それぞれ、左右2列に並んだマチ構成体43,43・・の内側の端縁際を覆うように、合成樹脂フィルムFの長手方向に沿うように一直線状に配置させて、当該帯状部材10を連続的にヒートシールすることによって、マチ構成体43,43・・を構成する合成樹脂フィルムFの外面と帯状部材10とを融着させるとともに、マチ構成体43,43の周囲の部分において、合成樹脂フィルムFの内面(熱接着性を有する面)と帯状部材10とを融着させる(ヒートシール部Ha)。そして、そのように帯状部材10,10を連続的にヒートシールすることによって、それらの帯状部材10,10を介して、マチ構成体43,43・・を合成樹脂フィルムFに固着させる(帯状部材融着工程)。
上記の如く、帯状部材10,10を介して、マチ構成体43,43・・を合成樹脂フィルムFに固着させた後には、図4の如く、各マチ構成体43,43・・の外側の端縁(帯状部材に熱融着されていない側の端縁)Eを先細状に折り曲げる。すなわち、各マチ構成体43,43・・のベース部42を、外端縁Eの中心から左右に45°傾斜した2つの線に沿うように山折りすると同時に、マチ構成体43,43・・の折返し部41,41を、接合部分の外端から左右に45°傾斜した2つの線に沿うように山折りする。さらに、それらのベース部42の2本の山折り線と折返し部41,41の2本の山折り線との交点(図4のγ,γ)同士を結ぶ直線に沿うように、折返し部41,41を谷折りする。
しかる後、下側の折り込み部形成用の所定の厚み(総厚み157μm)を有する一定幅(略125mm幅)の長尺な帯状の合成樹脂フィルムF,F(合成樹脂フィルムFと同じ合成樹脂フィルムからなる第三の合成樹脂フィルム)を、合成樹脂フィルムFの左右の両外側から、ローラーR,Rを利用して、二つ折りにした状態(熱接着性の面が外側になるように二つ折りにした状態)で、マチ構成体43,43・・の外端縁際のベース部42の折り曲げ部分(先細状の部分)の上に、連続的に導き入れる。
そして、そのようにマチ構成体43,43・・の外端縁際のベース部42の折り曲げ部分(先細状の部分)の上に合成樹脂フィルムFを導き入れた後には、図5の如く、マチ構成体43,43・・の折返し部41,41の外端縁際の折り曲げ部分(先細状の部分)を、180°折り返して、合成樹脂フィルムFの上側に載置する(そのように、マチ構成体43,43・・の折返し部41,41の外端縁際の折り曲げ部分を合成樹脂フィルムFの上側に載置することによって、二つ折りされた合成樹脂フィルムFが、上下に二股の先細状になるように折り曲げられたマチ構成体43,43・・の外端縁際によって挟み込まれた状態となる)。
上記の如く、マチ構成体43,43・・の外端縁際に、二つ折りされた合成樹脂フィルムFを挟み込んだ後には、図6の如く、それらの合成樹脂フィルムF、マチ構成体43,43・・および合成樹脂フィルムFからなる積層物の上に、合成樹脂フィルムF,Fと同じ合成樹脂フィルムである表側の胴材形成用の所定の厚み(総厚み157μm)を有する一定幅(略450mm幅)の長尺な帯状の合成樹脂フィルムF(第二の合成樹脂フィルム)を、左右の端縁が合成樹脂フィルムFの左右の端縁と合致するように被覆させる。そして、そのように合成樹脂フィルムFを被覆させた後には、重なり合った2枚の合成樹脂フィルムF,Fの左右の端縁際の部分(マチ構成体43,43・・および合成樹脂フィルムFが挟み込まれた部分の外端縁際)を、一定の幅(約13mm幅)でヒートシールする(ヒートシール部Hb)。
さらに、そのように重なり合った2枚の合成樹脂フィルムF,Fの左右の端縁際の部分をヒートシールするのと並行して、図7の如く、2枚の合成樹脂フィルムF,Fの間に挟み込まれたマチ構成体43,43・・の幅方向の中央部分を、一定の幅(約26mm幅)でヒートシールする(ヒートシール部Hc)。そのように2枚の合成樹脂フィルムF,Fの左右の端縁際の部分と、マチ構成体43,43・・の幅方向の中央部分をヒートシールすることによって、2枚の合成樹脂フィルムF,F、マチ構成体43,43・・および合成樹脂フィルムF,Fからなる合成樹脂フィルム積層体46が形成される。
そして、上記の如く、合成樹脂フィルム積層体46を形成した後には、その合成樹脂フィルム積層体46を、所定の態様で裁断する。すなわち、連続的に長尺状に形成される合成樹脂フィルム積層体46を、重なり合った2枚の合成樹脂フィルムF,Fの左右の中間(すなわち、合成樹脂フィルムF,Fの間で2列に並んだ左右のマチ構成体43,43・・の内側の端縁際を覆った帯状部材10,10の中間(図7におけるδの位置))、および、マチ構成体43,43・・の幅方向の中央のヒートシール部Hcの略中央(図7におけるεの位置)において裁断する(裁断工程)。そのように合成樹脂フィルム積層体46を裁断することによって、一辺を開口し、左右にマチを設け、底部に折り込み部を設けたガゼット袋P,P・・を連続的に形成することができる。
<ガゼット袋の構成>
図8は、上記の如く形成されたガゼット袋Pを示したものである。ガゼット袋Pは、合成樹脂フィルムFから形成された表側の胴材2a、合成樹脂フィルムFから形成された裏側の胴材2b、合成樹脂フィルムFから形成された左右の折り込み材3a,3b、合成樹脂フィルムFから形成された底部の折り込み材4、および帯状部材10を、所定の態様で重ね合わせて、所定の箇所をヒートシールすることにより、上部を開口した袋状に形成されている。
表裏の胴材2a,2bは、厚さ15μmのナイロンフィルム(ベースフィルム)の上に、アルミ蒸着を施した厚さ12μmのポリエステルフィルム(中間層)を、アルミ蒸着面がナイロンフィルムと接合するように積層し、さらにその上に、厚さ130μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(熱接着性フィルム)を積層してなる合成樹脂フィルムによって略矩形に形成されており、縦×横=220mm×105mmの大きさを有している。
そして、それらの胴材2a,2bの左右の両側部には,それぞれ、胴材2a,2bと同じ合成樹脂フィルムによって形成された折り込み材3a,3bが、所定の幅(約47.5mm幅)の二つ折りになった状態で挟み込まれている。また、胴材2a,2bの底部には,それぞれ、胴材2a,2bと同じ合成樹脂フィルムによって形成された折り込み材4が、所定の幅(折り込み材3a,3bと同一幅)の二つ折りになった状態で挟み込まれている。表裏の胴材2a,2bは、それぞれ、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(熱接着性フィルム)層を内側にした状態で配置されており、折り込み材3a,3bは、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム層を表裏の胴材2a,2bの裏面側にした状態で配置されている。
また、ガゼット袋Pの上端際の部分(上端から約35mm下側の部分)においては、帯状部材10によって折り込み材3a,3bが裏側の胴材2bの内面(裏面)に固着された状態になっている。当該帯状部材10は、厚さ15μmのナイロンフィルム(ベースフィルム)の上下に、それぞれ、厚さ20μmの直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルムを積層してなる三層構造の合成樹脂フィルムによって、縦(上下幅)×横=20mm×105mmの帯状(テープ状)に形成されている(したがって、帯状部材10においては、表裏両面が熱接着性面として機能する)。
そして、ガゼット袋Pの上端際の部分(上端から約35mm下側の部分)においては、帯状部材10が、内側から折り込み材3a,3bに押し当てられた状態で、裏側の胴材2bの外側から加熱されることによって、折り込み材3a,3bおよび裏側の胴材2bにヒートシールされている。そして、帯状部材10によるヒートシール部分の内の下側の部分(折り込み材3a,3bを覆った部分)においては、図8(c)の如く、中央では、帯状部材10の外面と胴材2bの裏面(内面)とが融着し合っており、左右両側では、それぞれ、帯状部材10の外面と折り込み材3a,3bの裏面とが融着し合っている。さらに、その折り込み材3a,3bの裏面と融着し合った帯状部材10の外側においては、裏側の胴材2bの裏面(内面)と折り込み材3a,3bの裏面とが融着し合っている。一方、帯状部材10によるヒートシール部分の内の上側の部分においては、帯状部材10の外面と胴材2bの裏面(内面)とが融着し合っている。上記の如く、ガゼット袋Pは、上端際の部分(上端から約35mm下側の部分)において、帯状部材10によって左右の折り込み材3a,3bの上端縁際が裏側の胴材2bにヒートシールされていることにより、表裏の胴材2a,2bの上端に、内容物を充填するための面積の大きな開口部Oが形成された状態になっている。
一方、ガゼット袋Pの左右の側縁際の胴材2a,2bと折り込み材3a,3bとの積層部分においては、一定幅(約8mm)の帯状の側方シール部5,5・・が設けられており、当該側方シール部5,5・・においては、表側の胴材2aの裏面と折り込み材3a,3bの裏面、および、裏側の胴材2bの裏面と折り込み材3a,3bの裏面が、それぞれ融着し合っている(図8(b)参照)。また、前方側(胴材2a側)の側方シール部5,5・・の上端際の帯状部材10によるヒートシール部分においては、胴材2aの裏面(内面)と帯状部材10の内面とが融着し合っている。さらに、前方側(胴材2a側)の側方シール部5,5・・の内の帯状部材10によるヒートシール部分より上方の部分においては、胴材2aの裏面(内面)と胴材2bの裏面(内面)とが融着し合っている。
また、ガゼット袋Pの下端際においては、表裏の胴材2a,2bの間に、底部の折り込み材4が挟み込まれている(すなわち、折り込み部が形成されている)。図9は、ガゼット袋Pにおける左右両サイドの折り込み材3a,3bおよび底部の折り込み材4を示したものである。左右の各折り込み材3a,3bの下端際の部分は、それぞれ、断面(鉛直な断面)M字状になるように中側へ斜めに折り曲げられており、それらの屈曲部分F,Fの内部に、横長な帯状体を二つ折りにしてなる底部の折り込み材4の左右の両端際が挟み込まれている。なお、当該底部の折り込み材4は、胴材2a,2b,折り込み材3a,3bと同様な合成樹脂フィルム(合成樹脂フィルムF)によって形成されており、裏面(熱接着性面)を外向きにした状態で二つ折りされている。さらに、それらの左右の折り込み材3a,3bおよび底部の折り込み材4の表裏の外側に、胴材2a,2bが重ねられた状態になっている。
そして、ガゼット袋Pの左右の側方シール部5,5・・の下端際の部分においては、断面M字状の屈曲部分Fの外側では、表側の胴材2aの裏面と折り込み材3a,3bの裏面、および、裏側の胴材2bの裏面と折り込み材3a,3bの裏面が、それぞれ融着し合っており、屈曲部分Fの内側では、折り込み材3a,3bの裏面と底部の折り込み材4の裏面が融着し合っている。
また、底部の折り込み部(折り込み材4が挟み込まれた部分)の下端縁際の部分を一定の高さ(約8mm)の帯状にヒートシールすることによって底シール部15,15が形成されている。そして、それらの底シール部15,15においては、表側の胴材2aの裏面と折り込み材4の裏面、および、裏側の胴材2bの裏面と折り込み材4の裏面が、それぞれ融着し合っている。
<ガゼット袋の使用方法>
上記の如く構成されたガゼット袋Pは、ヒートシールされていない上端縁の大きな開口部O(表側の胴材2aと裏側の胴材2bとの間の部分)から、内容物(液状物、ゲル状物あるいは半固形物等)を充填させて用いられる。そして、そのように内容物を充填させた後に、上端縁の開口部Oの胴材2aと胴材2bとをヒートシールすることによって、一定の高さ(約5mm〜10mm)で帯状の頭シール部を形成するとともに密封する。なお、頭シール部は、左右の側方シール部5,5と重なり合うように形成する。
上記の如くガゼット袋Pに内容物を充填させると、折り込み材3a,3bの二つ折りになった部分(上端際以外の部分)が拡がって矩形状の側面を形成する。また、底部付近において折り込み材4が拡がって矩形状の底面を形成する。それゆえ、内容物を充填させたガゼット袋Pは、きわめて安定した状態で起立させることができる。
<ガゼット袋の製造方法による効果>
上記したガゼット袋Pの製造方法は、以下の(a)〜(e)の工程を有したものであるため、内部において折り込み材3a,3bの上端際が帯状部材10によって裏側の胴材2bに固着されたガゼット袋Pを、一度に2個ずつ連続的に製造することができる。したがって、この製造方法によれば、内容量が非常に大きく(内容物を充填するノズルが折り込み材3a,3bと干渉しないため)内容物を充填し易いガゼット袋Pを、簡潔なプロセスによって、歩留まり良く、効率的に、かつ、安価に製造することができる。
(a)長尺な帯状の合成樹脂フィルムFの左右を折り返すとともに所定の長さ毎に裁断してマチ構成体43,43・・を形成するマチ構成体形成工程
(b)形成された所定の長さのマチ構成体43,43・・を、裏側の胴材形成用の長尺な帯状の第一の合成樹脂フィルムFの上に、長手方向が互いに直交し、かつ、第一の合成樹脂フィルムFの長手方向に沿って所定の長さを隔てて等間隔となるように、左右2列に所定の間隔をあけて並べて載置する載置工程
(c)熱融着層を有する長尺な2本の帯状部材10,10を、第一の合成樹脂フィルムの上に左右2列に載置された複数のマチ構成体43,43・・の内側の各端縁を覆うように別々に熱融着させることによって、複数のマチ構成体43,43・・を第一の合成樹脂フィルムFに左右2列で固着させる帯状部材融着工程
(d)複数のマチ構成体43,43・・を固着してなる第一の合成樹脂フィルムFの上に、表側の胴材形成用の長尺な帯状の第二の合成樹脂フィルムFを被覆させて、挟み込まれた複数のマチ構成体43,43・・の幅方向の各中央部分を長手方向に沿って一定の幅でヒートシールするとともに、各マチ構成体43,43・・の外側の端縁際を一定の幅でヒートシールすることによって、複数のマチ構成体43,43・・と第一の合成樹脂フィルムFと第二の合成樹脂フィルムFとを固着させてなる合成樹脂フィルム積層体46を形成するヒートシール工程
(e)形成された合成樹脂フィルム積層体46を、左右2列になった状態で挟み込まれた複数のマチ構成体43,43・・の2つ列の間と、挟み込まれた複数のマチ構成体43,43・・の幅方向の中央のヒートシール部分とにおいて裁断することによってガゼット袋P,Pを形成する裁断工程
また、上記したガゼット袋Pの製造方法においては、帯状部材融着工程(c)とヒートシール工程(d)との間に、下記の挟み込み工程(f)が実施される。したがって、上記したガゼット袋Pの製造方法によれば、当該挟み込み工程(f)において二つ折りした状態で第一の合成樹脂フィルムFと第二の合成樹脂シートFとの間に挟み込まれた第三の合成樹脂フィルムFが、製造後のガゼット袋Pにおいて底部の折り込み材4となり、内容物を充填したときに底面として機能するため、製造されるガゼット袋Pをきわめて自立性の高いものとすることができる。
(f)帯状部材10,10に熱融着されていない各マチ構成体43,43・・の外側の端縁を、上下に二股の先細状になるように折り曲げて、その折り曲げられた各マチ構成体43,43・・の外側の端縁に、下側の折り込み部形成用の二つ折りした長尺な帯状の第三の合成樹脂フィルムFを挟み込む挟み込み工程
[実施例2]
図10は、実施例2の製造方法によりガゼット袋Pを製造する様子を示したものであり、当該製造方法においては、底部に折り込み部を設けるための挟み込み工程(f)を実施しない。すなわち、実施例2の製造方法は、実施例1と同様な帯状部材融着工程(c)において、帯状部材10,10を介して、マチ構成体43,43・・を合成樹脂フィルムFに固着させた後に、それらの合成樹脂フィルムF、帯状部材10,10、およびマチ構成体43,43・・からなる積層物の上に、表側の胴材形成用の所定の厚みを有する一定幅の長尺な帯状の合成樹脂フィルムF(第二の合成樹脂フィルム)を、左右の端縁が合成樹脂フィルムFの左右の端縁と合致するように被覆させる。
そして、そのように合成樹脂フィルムFを被覆させた後には、重なり合った2枚の合成樹脂フィルムF,Fの左右の端縁際の部分(マチ構成体43,43・・が挟み込まれた部分の外端縁際)を、一定の幅(約13mm幅)でヒートシールする(ヒートシール部Hb)。さらに、そのように2枚の合成樹脂フィルムF,Fの左右の端縁際の部分をヒートシールするのと並行して、2枚の合成樹脂フィルムF,Fの間に挟み込まれたマチ構成体43,43・・の幅方向の中央部分を、一定の幅(約26mm幅)でヒートシールする(ヒートシール部Hc)。
加えて、そのように2枚の合成樹脂フィルムF,Fの左右の端縁際の部分、およびマチ構成体43,43・・の幅方向の中央部分をヒートシールするのと同時に、マチ構成体43,43・・の幅方向の中央のヒートシール部Hcとマチ構成体43,43・・の外側の端縁際のヒートシール部Hbとに跨がるように、一定幅(約7mm幅)の傾斜状(ヒートシール部Hcに対して約±45°の傾斜状)にヒートシールを施す(ヒートシール部Hd)。そのようにマチ構成体43,43・・の外側の端縁際および幅方向の中央部分等をヒートシールすることによって、2枚の合成樹脂フィルムF,Fおよびマチ構成体43,43・・からなる合成樹脂フィルム積層体46が形成される。
そして、上記の如く、2枚の合成樹脂フィルムF,Fおよびマチ構成体43,43・・からなる合成樹脂フィルム積層体46を形成した後には、その合成樹脂フィルム積層体46を、実施例1の製造方法と同様な態様で裁断する(裁断工程)ことによって、一辺を開口し、左右にマチを設けたガゼット袋P,P・・を連続的に形成することができる。なお、実施例2のガゼット袋Pの製造方法は、底部に折り込み部を設けるための挟み込み工程(f)を実施しない以外は、実施例1のガゼット袋Pの製造方法と同じである。
<ガゼット袋体の構成>
図11は、実施例2の製造方法で形成されたガゼット袋Pを示したものである。ガゼット袋Pの下端縁際には、底シール部7が略一定の高さ(約13mm)の帯状に形成されており、側方シール部5,5・・の下端際の部分と重なり合っている。そして、当該底シール部7の中央の部分においては、表側の胴材2aの裏面と裏側の胴材2bの裏面とが融着し合っており、底シール部7の左右の部分においては、それぞれ、胴材2a,2bの裏面と折り込み材3a,3bの裏面とが融着し合っている。
また、ガゼット袋体1の左右の下端縁際には、左右の側方シール部5,5・・から底シール部7に至るように、それぞれ一定幅(約7mm)の帯状の傾斜シール部20,20・・が設けられており、それらの傾斜シール部20,20・・は、水平方向に対して約45°傾斜した状態になっている。また、傾斜シール部20,20・・の外側の端縁は、側方シール部5,5・・と重なり合っており、また、傾斜シール部20,20・・の内側の端縁(下端縁)は、底シール部7と重なり合っている。
さらに、底シール部7の左右両端際の部分(マチの部分)には、それぞれ、スポット融着部19,19が設けられている。当該スポット融着部19,19においては、二つ折りした折り込み材3a,3bを貫通するように略半楕円状の貫通孔(図示せず)が設けられており、それらの貫通孔を介して、表側の胴材2aの裏面と裏側の胴材2bの裏面とが直接的に融着し合っている。実施例2の製造方法によって形成されるガゼット袋Pのその他の部分の構成は、実施例1の製造方法によって形成されるガゼット袋Pの構成と同じである。
<ガゼット袋の製造方法による効果>
上記した実施例2のガゼット袋Pの製造方法も、実施例1のガゼット袋Pの製造方法と同様に、マチ構成体形成工程(a)、載置工程(b)、帯状部材融着工程(c)、ヒートシール工程(d)、裁断工程(e)を有しているので、ガゼット袋Pを簡潔なプロセスで歩留まり良く効率的にかつ安価に生産することができる。
<ガゼット袋の製造方法の変更例>
本発明に係るガゼット袋の製造方法は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、使用される合成樹脂製フィルムの材質、形成されるガゼット袋の大きさ(高さ、幅、マチの幅、底部の折り込み部の幅等)、底シール部、側方シール部、傾斜シール部の形状等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更できる。たとえば、本発明に係るガゼット袋の製造方法で使用される合成樹脂フィルムは、上記実施形態の如く、ナイロンフィルムとポリエステルフィルムとポリエチレンフィルム(直鎖状低密度ポリエチレンフィルム)とを積層させたものに限定されず、他の材質の合成樹脂フィルムを積層させたものでも良い。なお、合成樹脂フィルムとして、ナイロンフィルムとポリエステルフィルムとポリエチレンフィルム(直鎖状低密度ポリエチレンフィルム)とを積層させたものを用いた場合には、ガゼット袋の強度が良好なものとなるとともに、ガゼット袋の製造が容易なものとなる。
また、本発明に係るガゼット袋の製造方法は、上記実施形態の如く、載置工程において、「所定の長さのマチ構成体を、長尺な帯状の第一の合成樹脂フィルムの上に、長手方向が互いに直交し、かつ、第一の合成樹脂フィルムの長手方向に沿って所定の長さを隔てて等間隔となるように、外端縁を揃えて左右2列に載置するもの」に限定されず、図12の如く、載置工程において、「所定の長さのマチ構成体43,43・・を、第一の合成樹脂フィルムFの上に、長手方向が互いに直交し、かつ、第一の合成樹脂フィルムFの長手方向に沿って所定の長さを隔てて等間隔となり、なおかつ、外端縁が第一の合成樹脂フィルムFの外側の端縁より内側に位置するように揃えて載置するもの」に変更することも可能である。すなわち、左右の折り込み材3a,3bの2つの端縁(長手方向に対して垂直な端縁)際を2本の帯状部材10,10によって固着(ヒートシール)する位置を、第一の合成樹脂フィルムFの左右の端縁際にすることも可能である。
なお、かかる構成を採用する場合には、マチ構成体43,43・・の長さを第一の合成樹脂フィルムFの幅よりも小さくするとともに、ヒートシール工程(d)において、図13の如く、複数のマチ構成体43,43・・を固着してなる第一の合成樹脂フィルムFの上に、第二の合成樹脂フィルムFを被覆させて、挟み込まれた複数のマチ構成体43,43・・の幅方向の各中央部分および長手方向の中央部分を一定の幅でヒートシールすることによって(それぞれ、ヒートシール部Hc、ヒートシール部Hd)、複数のマチ構成体43,43・・と第一の合成樹脂フィルムFと第二の合成樹脂フィルムFとを固着させてなる合成樹脂フィルム積層体46を形成し、かつ、裁断工程において、形成された合成樹脂フィルム積層体46を、挟み込まれた複数のマチ構成体43,43・・の長手方向の中間(図13におけるε)、および、幅方向の中央のヒートシール部分(図13におけるδ)とにおいて裁断する必要がある。そのような製造方法によってガゼット袋を製造する場合でも、実施例1や実施例2のガゼット袋の製造方法と同様に、内容量が非常に大きく内容物を充填し易いガゼット袋を簡潔なプロセスで歩留まり良く効率的にかつ安価に生産することができる。
また、上記した実施例2の製造方法の如く、底部に折り込み部を形成しない場合には、2枚の合成樹脂フィルムに挟み込まれるマチ構成体の外側の端縁付近に傾斜シール部を設ける工程ではなく、2枚の合成樹脂フィルムに挟み込まれるマチ構成体の外側の端縁付近に、中側から外側にかけて次第に幅広になるように(正面視が略三角形状になるように)テーパ状のシール部を設ける工程を採用することも可能である。
また、マチ構成体を裏側の胴材形成用の合成樹脂フィルムに固着させるための帯状部材は、上記実施形態の如く、ナイロンフィルム(ベースフィルム)の上下に、それぞれ、LLDPEフィルムを積層してなる三層構造の合成樹脂フィルムからなるものに限定されず、異なる合成樹脂によって形成された合成樹脂フィルムからなるものに変更することも可能である。さらに、帯状部材の層構造や厚みも、必要に応じて適宜変更することができる。また、帯状部材は、上記実施形態の如く、横長で単純なテープ状のものに限定されず、所定の部分の上下幅を異ならせたものや、貫通孔を設けたもの等でも良い。
また、マチ構成体形成工程において、合成樹脂フィルムの左右の折返し部(合成樹脂フィルムの左右を折り返して形成された部分)の対峙した端縁(あるいは端縁の一部)を繋ぎ止めるための方法は、上記実施形態の如く、熱接着性を有する長尺な帯状の離反防止テープを対峙した端縁を跨がるようにヒートシールする方法に限定されず、接着剤等を用いて長尺な帯状の離反防止部材を接着する方法や、合成樹脂フィルムの左右を一定幅で互いに重なり合うように折り返して、その重なり合った部分を所定の間隔で融着あるいは接着する方法、合成樹脂フィルムの左右を一定幅で互いに重なり合うように折り返して、その重なり合った部分を所定の間隔で、あるいは連続的に超音波シールする方法や、合成樹脂フィルムの左右を折り返して、それぞれの端縁際を、被折返し部分(ベース部分)に、所定の間隔で、あるいは連続的に超音波シールする方法等に変更することも可能である。
加えて、本発明に係るガゼット袋の製造方法は、上記実施形態の如く、マチ構成体形成工程において、合成樹脂フィルムの左右の折返し部の対峙した端縁全体を繋ぎ止めるものに限定されず、合成樹脂フィルムの左右の折返し部の対峙した端縁の一部を繋ぎ止めるものに変更することも可能である。なお、合成樹脂フィルムの左右の折返し部の対峙した端縁全体を繋ぎ止める構成を採用した場合には、帯状部材融着工程において、マチ構成体を胴材形成用の第一の合成樹脂フィルムに固着させる際に、マチ構成体の形状が崩れにくくなる、というメリットがある。
さらに、本発明に係るガゼット袋の製造方法は、上記実施形態の如く、マチ構成体形成工程で連続的に形成されるマチ構成体を、載置工程において、第一の合成樹脂フィルムの左右いずれかの片側から挿入して第一の合成樹脂フィルム上に2列に載置するものに限定されず、マチ構成体形成工程で連続的に形成されるマチ構成体を、載置工程において、第一の合成樹脂フィルムの左右両側から1個ずつ挿入して第一の合成樹脂フィルム上に2列に載置するもの等に変更することも可能である。かかる構成を採用する場合には、載置工程に要する時間を短縮することができる、というメリットがある。
また、本発明に係るガゼット袋の製造方法は、上記実施形態の如く、裏側の胴材形成用の長尺な帯状の合成樹脂フィルムにマチ構成体を固着させるものに限定されず、表側の胴材形成用の長尺な帯状の合成樹脂フィルムにマチ構成体を固着させるものでも良い。加えて、本発明に係るガゼット袋の製造方法は、上記実施形態の如く、内容物を充填した後に上端縁の開口部をそのままヒートシールして用いるガゼット袋の製造方法に限定されず、上端縁の開口部にスパウトを装着して用いるガゼット袋の製造方法でも良い。スパウトを装着する場合には、ガゼット袋の上端縁にスパウトを鉛直に装着することも可能であるし、ガゼット袋の上端縁の角(コーナー部分)を裁断してスパウトを斜めに傾けて装着することも可能である。
本発明のガゼット袋の製造方法は、上記の如く優れた効果を奏するものであるから、各種のガゼット袋を製造するための方法として好適に用いることができる。
1・・ガゼット袋
2a,2b・・胴材
3a,3b・・折り込み材
4・・折り込み材
10・・帯状部材
・・第一の合成樹脂フィルム
・・第二の合成樹脂フィルム
・・第三の合成樹脂フィルム
43・・マチ構成体
O・・開口部

Claims (3)

  1. 合成樹脂フィルムによって、表裏の胴材の左右両側にマチが設けられており、かつ、頭部に開口部が設けられたガゼット袋を製造するための製造方法であって、
    下記の(a)〜(e)の工程を有することを特徴とするガゼット袋の製造方法。
    (a)長尺な帯状の合成樹脂フィルムの左右を折り返すとともに所定の長さ毎に裁断してマチ構成体を形成するマチ構成体形成工程
    (b)形成された所定の長さのマチ構成体を、表裏何れか片側の胴材形成用の長尺な帯状の第一の合成樹脂フィルムの上に、長手方向が互いに直交し、かつ、第一の合成樹脂フィルムの長手方向に沿って所定の長さを隔てて等間隔となるように、左右2列に所定の間隔をあけて並べて載置する載置工程
    (c)熱融着層を有する長尺な2本の帯状部材を、第一の合成樹脂フィルムの上に左右2列に載置された複数のマチ構成体の内側の各端縁を覆うように別々に熱融着させることによって、複数のマチ構成体を第一の合成樹脂フィルムに左右2列で固着させる帯状部材融着工程
    (d)複数のマチ構成体を固着してなる第一の合成樹脂フィルムの上に、他側の胴材形成用の長尺な帯状の第二の合成樹脂フィルムを被覆させて、挟み込まれた複数のマチ構成体の幅方向の各中央部分を長手方向に沿って一定の幅でヒートシールするとともに、各マチ構成体の外側の端縁際を一定の幅でヒートシールすることによって、複数のマチ構成体と第一の合成樹脂フィルムと第二の合成樹脂フィルムとを固着させてなる合成樹脂フィルム積層体を形成するヒートシール工程
    (e)形成された合成樹脂フィルム積層体を、左右2列になった状態で挟み込まれた複数のマチ構成体の2つ列の間と、挟み込まれた複数のマチ構成体の幅方向の中央のヒートシール部分とにおいて裁断することによってガゼット袋を形成する裁断工程
  2. 前記帯状部材融着工程(c)と前記ヒートシール工程(d)との間に、下記の(f)の工程を有することを特徴とする請求項1に記載のガゼット袋の製造方法。
    (f)帯状部材に熱融着されていない各マチ構成体の外側の端縁を、上下に二股の先細状になるように折り曲げて、その折り曲げられた各マチ構成体の外側の端縁に、下側の折り込み部形成用の二つ折りした長尺な帯状の第三の合成樹脂フィルムを挟み込む挟み込み工程
  3. 合成樹脂フィルムによって、表裏の胴材の左右両側にマチが設けられており、かつ、頭部に開口部が設けられたガゼット袋を製造するための製造方法であって、
    下記の(a)〜(e)の工程を有することを特徴とするガゼット袋の製造方法。
    (a)長尺な帯状の合成樹脂フィルムの左右を折り返すとともに所定の長さ毎に裁断してマチ構成体を形成するマチ構成体形成工程
    (b)形成された所定の長さのマチ構成体を、表裏何れか片側の胴材形成用の長尺な帯状の第一の合成樹脂フィルムの上に、長手方向が互いに直交し、かつ、第一の合成樹脂フィルムの長手方向に沿って所定の長さを隔てて等間隔となり、なおかつ、外端縁が第一の合成樹脂フィルムの外側の端縁より内側に位置するように揃えて載置する載置工程
    (c)熱融着層を有する長尺な2本の帯状部材を、第一の合成樹脂フィルムの上に載置された複数のマチ構成体の2つの端縁を覆うように別々に熱融着させることによって、複数のマチ構成体を第一の合成樹脂フィルムに固着させる帯状部材融着工程
    (d)複数のマチ構成体を固着してなる第一の合成樹脂フィルムの上に、他側の胴材形成用の長尺な帯状の第二の合成樹脂フィルムを被覆させて、挟み込まれた複数のマチ構成体の幅方向の各中央部分および長手方向の中央部分を一定の幅でヒートシールすることによって、複数のマチ構成体と第一の合成樹脂フィルムと第二の合成樹脂フィルムとを固着させてなる合成樹脂フィルム積層体を形成するヒートシール工程
    (e)形成された合成樹脂フィルム積層体を、挟み込まれた複数のマチ構成体の長手方向の中間、および、幅方向の中央のヒートシール部分とにおいて裁断することによってガゼット袋を形成する裁断工程
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