JP2018167541A - 多色レーザマーキング用シート及びマーキングされた多色レーザマーキングシート並びに多色レーザマーキングシートの製造方法 - Google Patents

多色レーザマーキング用シート及びマーキングされた多色レーザマーキングシート並びに多色レーザマーキングシートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多色レーザマーキング用シート、多色レーザマーキングシート、多色レーザマーキングシートの製造方法に関し、マーキング部分の良好な耐摩耗性とレーザマーキング時のフクレ抑制を両立させて高品質化を図ることを目的とする。【解決手段】レーザ光を受けて発色、発熱するレーザ光吸収材で構成される第1発色層12、第1発色層12の発熱によって当該第1発色層12で発色とは異なる色で発色される透過視認可能な透明度の感熱発色材で構成される第2発色層13及び透過視認可能な透明度の保護層14により構成された多色レーザマーキング用シート11に対し、第1発色層12に弱出力レーザ光で第1発色部21を発現させ、第1発色層12に弱出力レーザ光と同一波長のレーザ光の照射で発現された第1発色部21A上に第2発色部22が発現された多色レーザマーキングシート11Aの構成とする。【選択図】図1

Description

本発明は、シート上にレーザ光によりマーキングを行う多色レーザマーキング用シート及びマーキングされた多色レーザマーキングシート並びに多色レーザマーキングシートの製造方法に関する。
近年、例えばICカード等の種々のカードが普及しており、これらカード上に表示させる情報等を偽造防止も含めて鮮明に形成させる手段としてレーザマーキングの技術が知られている。このようなレーザマーキングによっても多色とすることが望まれると共に、高品質にマーキングすることが望まれる。
従来、レーザマーキングの技術として、以下の特許文献等に記載されているものが知られている。特許文献1には、熱可塑性樹脂、有彩色着色剤、黒色物質が含有されるシート上に2つの異なるエネルギーを有するレーザー光を異なる位置に照射するもので、低エネルギーレーザー光により黒色物質を消滅若しくは変色させて有彩色着色剤色を発色させ、高エネルギーレーザー光により有彩色着色剤を分解、飛散させて有彩色着色剤色の濃度が低下した色若しくは白色を発色させることが記載されている。
また、特許文献2には、多色マーキングではないが、透明レーザーマーキングシートとして、ポリカーボネート樹脂を主成分とする透明樹脂のスキン層、ポリカーボネート樹脂を主成分とする透明樹脂及びレーザー光エネルギー吸収材で構成されるコア層、同様のスキン層を、全厚み50〜300μm、コア層が全体厚みの20〜80%で構成させたもので、当該スキン層の厚さを20%以上とさせることでレーザー光照射によるコア層マーキング部の発泡によるいわゆる「フクレ」を抑制させ、マーキング部分の耐磨耗性を向上させることが記載されている。
さらに、特許文献3には、支持体上に、特定の波長を吸収する光熱変換材料を含有した光熱変換層と加熱冷却で発消色する記録層とを一体として複数積層させ、各光熱変換層に対応したそれぞれの波長の光を照射して多色でマーキングすることが記載されている。
再表2013/031399号公報 特開2010−194757号公報 特開2007−098735号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、レーザー光により有彩色着色剤を分解、飛散させて発色させることから、飛散物がゴミとしてシート上に付着するという問題があり、一方でシート上に保護層を設けることはレーザー照射時に分解、飛散した物質が内部に残って「フクレ」が発生する場合があるという問題がある。上記特許文献2の技術では、「フクレ」を抑制させる構成としているが、コア層にレーザー照射で分解、飛散する物質が含まれる場合には、レーザー照射時に分解、飛散した物質が内部に残って「フクレ」が発生する場合があるという問題がある。さらに、特許文献3の技術では、光熱変換層と加熱冷却で発消色する記録層とを一体として、色数分に応じて積層させるものであることから、色数だけ層と異波長レーザーが必要となってコスト高を招き、また、厚膜化してしまうという問題がある。
そこで、本発明は上記課題に鑑みなされたもので、レーザマーキング時のゴミ発生を防止すると共にフクレを抑制し、厚膜化することなく多色化を図る多色レーザマーキング用シート、多色レーザマーキングシート及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明では、レーザ光を受けて発色すると共に発熱するレーザ光吸収材により構成される第1発色層と、前記第1発色層上の全部又は一部に設けられ、当該第1発色層の前記発熱によって当該第1発色層で発色する色と異なる色で発色される所定種類の感熱発色材により構成される第2発色層と、を有する構成とする。
請求項2,3の発明では、請求項1記載の多色レーザマーキング用シートに対し、「前記第2発色層は、透過視認可能な透明度で前記第1発色層上の全面に設けられる」構成とし、
「前記第2発色層は、異なる色で発色する複数種の感熱発色材が種類ごとに使用されたそれぞれの領域を有する」構成とする。
請求項4の発明では、レーザ光吸収材により構成されてレーザ光で照射された部分にマーキングされた複数の第1発色部が発現されている第1発色層と、所定種類の感熱発色材により構成され、前記第1発色層の前記複数の第1発色部の内の所定の第1発色部上で発現されている所定数の第2発色部を有する第2発色層と、を有する構成とする。
請求項5,6の発明では、請求項4記載の多色レーザマーキングシートに対し、「前記第2発色層は、前記第2発色部以外の領域が、前記第1発色層の少なくとも前記第1発色部上に透過視認可能な透明度で設けられる構成とし、
「前記第2発色層が、異なる色で発色する複数種の感熱発色材が種類ごとに使用されたそれぞれの領域を有し、当該領域ごとに前記第1発色層の前記所定の第1発色部上に異なる色で発色された第2発色部がそれぞれ位置される」構成とする。
請求項7の発明では、レーザ光吸収材により構成された第1発色層上の全部又は所定部分に所定種類の感熱発色材により構成された第2発色層が設けられた多色レーザマーキング用シートに、レーザ光によりマーキングを行う多色レーザマーキングシートの製造方法であって、前記多色レーザマーキング用シートの所定部分に対し、前記第1発色層に焦点を合致させて前記第2発色層側より弱出力レーザ光を照射して当該第1発色層上の所定部分に第1発色部を発現させる工程と、前記多色レーザマーキング用シートの所定部分に対し、前記第1発色層に焦点を合致させて前記第2発色層側より弱出力レーザ光と同一波長の強出力レーザ光を照射して当該第1発色層上の所定部分を第1発色部とさせ、当該第1発色部の形成の際に生じる熱で層上に位置された第2発色層の部分に第2発色部を発現させる工程と、を含む構成とする。
請求項8,9の発明では、請求項7記載の多色レーザマーキングシートの製造方法であって、「前記多色レーザマーキング用シートにおける第2発色層は、前記第1発色層上の全面に透過視認可能な透明度で設けられる」構成とし、
「前記第2発色層は、異なる色で発色する複数種の感熱発色材が種類ごとに使用されたそれぞれの領域を有する」構成とする。
請求項1の発明によれば、第1発色層を、レーザ光を受けて発色すると共に発熱するレーザ光吸収材により構成させ、第2発色層を第1発色層上の全部又は一部に設けられ、当該第1発色層の前記発熱によって当該第1発色層で発色する色と異なる色で発色される所定種類の感熱発色材により構成させることにより、第1発色層に弱出力レーザ光で発色させ、第1発色層を弱出力レーザ光と同一波長の強出力レーザ光で発熱させて第2発色層で当該第1発色層とは異なる色で発色させることが可能となり、2つの発色層でレーザ光の波長を変えることなく多色化を実現させることができるものであり、その際に第1発色層や第2発色層に対してレーザ光吸収材及び感熱発色材を分解や飛散をさせることなくレーザマーキングされるものであるからゴミの付着を防止させることができると共に、第1発色部や第2発色部でのフクレを抑制することができ、また厚膜化することなく多色化させることができるものである。
請求項2,5,8の発明によれば、第2発色層を透過視認可能な透明度で前記第1発色層上の全面に設ける構成とすることにより、第1発色層を容易に発色させることができるものである。
請求項3,6,9の発明によれば、第2発色層に異なる色で発色する複数種の感熱発色材を使用したそれぞれの領域を設け、当該領域ごとに異なる色で発色ささせる構成とすることにより、一の層上で多色表示とさせることができるものである。
請求項4の発明によれば、第1発色層及び第2発色層を有し、第1発色層にはレーザ光吸収材が使用されてレーザ光で照射された部分にマーキングされた複数の第1発色部が発現され、第2発色層には所定種類の感熱発色材が使用されて第1発色層の複数の第1発色部の内の所定の第1発色部上に所定数の第2発色部が発現された構成とすることにより、第1発色層や第2発色層に対してレーザ光吸収材及び感熱発色材を分解や飛散をさせることなくレーザマーキングさせることによるゴミの付着を防止すると共に、第1発色部や第2発色部でのフクレを抑制させることができ、また厚膜化することなく多色化させることができるものである。
請求項7の発明によれば、第1発色層と第2発色層とを順に有する多色レーザマーキング用シートの所定部分に対し、第1発色層に焦点を合致させて第2発色層側より弱出力レーザ光を照射して当該第1発色層上の所定部分に第1発色部を発現させ、上記多色レーザマーキング用シートの所定部分に対し、第1発色層に焦点を合致させて第2発色層側より弱出力レーザ光と同一波長の強出力レーザ光を照射して当該第1発色層上の所定部分を第1発色部とさせることで生じる熱で層上に位置された第2発色層の部分に第2発色部を発現させる多色レーザマーキングシートの製造方法の構成とすることにより、波長の異なるレーザ光を使用することなく、第1発色層や第2発色層に対してレーザ光吸収材及び感熱発色材を分解や飛散をさせることなくレーザマーキングさせてゴミの発生を防止すると共に、第1発色部や第2発色部でのフクレを抑制して厚膜化することなく多色レーザマーキングシートを作製することができるものである。
本発明に係る多色レーザマーキング用シート及び多色レーザマーキングシートの第1実施形態の構成図である。 図1の多色レーザマーキングシート製造の工程図である。 図1の多色レーザマーキング用シート及び多色レーザマーキングシートにおける第2発色層の他の構成説明図(1)である。 図1の多色レーザマーキング用シート及び多色レーザマーキングシートにおける第2発色層の他の構成説明図(2)である。 図1の多色レーザマーキング用シート及び多色レーザマーキングシートにおける第1発色層の他の構成説明図である。 本発明に係る多色レーザマーキングシートの第2実施形態の構成図である。
以下、本発明の実施形態を図により説明する。なお、図に示す断面図は、理解しやすいように寸法を無視している。
図1に、本発明に係る多色レーザマーキング用シート及び多色レーザマーキングシートの第1実施形態の構成図を示す。図1(A)において、多色レーザマーキング用シート11は、第1発色層12上の全面に第2発色層13が設けられ、当該第2発色層13上に保護層14が設けられて構成される。
上記第1発色層12は、レーザ光を通過させる透明若しくは有色の樹脂にレーザ光吸収材を含ませた形態として構成される。当該樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンテレフタレートグリコール(PET−G)、ポリカーボネート(PC)、ポリ塩化ビニル(PVC)などが使用される。また、上記レーザ光吸収材は、レーザ光を吸収して熱に変換すると共に所定の色に変色するもので、例えば、黒色に変色するものとしてフタロシアニン系染料、シアニン系染料、金属錯体染料、ジインモニウム系染料が使用される。なお、黒色以外の染料を使用してもよい。当該第1発色層12の厚みは、例えば50μm〜100μmとしている。
上記第2発色層13は、ここでは透過視認可能な透明度の感熱発色材により構成され、例えば第1発色層12上に感熱発色材を塗工により形成される。ここでの透明度とは視認可能な程度としての意味合いである。上記感熱発色材としては、例えば、ロイコ色素、顕色剤及びバインダを含んで構成される。上記ロイコ色素は、公知のもので、例えば、フタリド化合物、アザフタリド化合物、フルオラン化合物などが挙げられる。上記顕色剤は、ロイコ色素と組み合わせて使用される公知のもので、例えば、フェノール化合物などが挙げられる。上記バインダは、透明、半透明であり、反応不活性の性質を有し、乾燥後に十分な強度とされるもので、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)系、ウレタン系、スチレン系、アクリル系などが挙げられる。当該第2発色層13の厚みは、例えば5μm〜100μmとしている。
上記保護層14は、透明、半透明のもので、例えば、PET、PET−G、PC、PVCなどが挙げられる。当該保護層14の厚みは、例えば50μm〜100μmとしている。当該保護層14は、例えば第2発色層13が塗工された第1発色層12に低温の熱ラミネートや粘着剤等で接着し積層することにより形成される。
続いて、図1(B)に示す多色レーザマーキングシート11Aは、図1(A)の多色レーザマーキング用シート11にレーザ光によりマーキングしたものとして示したもので、単に円形のマーキングとして示すが、文字、図形としてマーキングできることは当然である。すなわち、多色レーザマーキングシート11Aは、保護層14側から見て、黒色の第1発色部21が所定数発現されていると共に、上記感熱発色材に赤色を発現させる材料を使用された場合として、第1発色部21の黒と混色された色(紫系)の第2発色部22が所定数発現されている。
すなわち、図1(C)に示すように、第1発色層12の所定部分に第1発色部21が発色され、透明又は半透明の第2発色層13及び透明又は半透明の保護層14を介して視認可能に発現されている。また、第1発色層12の所定部分に第1発色部21A(第1発色部21の違いは後述する)が発現され、当該第1発色部21A上の第2発色層13の部分に第2発色部22が発現されているものである。
そこで、図2に、図1の多色レーザマーキングシート製造の工程図を示す。まず、図2(A)において、多色レーザマーキング用シート11の所定部分に対し、保護層14側より第1発色層12に焦点を合致させ、弱出力レーザ光31を照射する。すると、第1発色層12に含まるレーザ光吸収材が当該弱出力レーザ光31を吸収し、黒色に発色すると共に発熱する。
上記発熱に伴い、図2(B)に示すように、第1発色層12に含有される樹脂成分におけるレーザ光吸収材の黒色化した部分が炭化して黒色となり、黒色の第1発色部21として発現される。すなわち、上記弱出力レーザ光31の「弱出力」とは、上記レーザ光吸収材が発熱しても、当該発熱が第2発色層13の感熱発色材を変化させない温度とする程度の意である。
続いて、図2(C)において、多色レーザマーキング用シート11の上記第1の発色部21以外の所定部分に対し、保護層14側より第1発色層12に焦点を合致させ、強出力レーザ光32を照射する。すると、第1発色層12に含まるレーザ光吸収材が当該強出力レーザ光32を吸収し、黒色に発色(第1発色部21Aとする)すると共に高温で発熱する。
上記発熱に伴い、図2(D)に示すように、第1発色層12に含有される樹脂成分におけるレーザ光吸収材の黒色化した部分が炭化(黒色)し(第1発色部21A)、同時に当該部分と対向している第2発色層13の感熱発色材に熱が伝わり、当該感熱発色材に対応した色に変化されて当該色の第2発色部22が発現される。すなわち、上記強出力レーザ光32の「強出力」とは、上記レーザ光吸収材が高温で発熱することで、当該高温の発熱により第2発色層13の感熱発色材を変化させる温度とする程度の意である。
上記のように、弱出力のレーザ光31により黒色の第1発色部21を、強出力レーザ光32によって当該感熱発色材に応じた色の第2発色部22を発現させることで多色レーザマーキング用シート11上に、保護層14側からに見てコントラストのある色の発色部を発現させて図1(B)、(C)に示すような多色レーザマーキングシート11Aが作製されるもので、材料の分解、飛散を伴わない現象で発色させているために、いわゆるフクレを発生させることなく発色させることができるものである。
なお、第1発色層12上の全面に設けられている第2発色層13を透過視認可能な透明度としていることから、第1発色層12を容易に発色させることができ、また、保護層14側から見て第1発色部21を視認可能とさせるものである。
すなわち、波長の異なるレーザ光を使用することなく、多色マーキングを実現することができると共に、保護層14によりマーキング部分の良好な耐摩耗性を実現し、また、第1発色層12や第2発色層13に対してレーザ光吸収材や感熱発色材を分解や飛散をさせることなくレーザマーキングさせてゴミの発生を防止することができると共に、第1発色部21や第2発色部22でのフクレを抑制し、ひいては多色レーザマーキングシート11Aの高品質化を図ることができるものである。
ここで、図3及び図4に、図1の多色レーザマーキング用シート及び多色レーザマーキングシートにおける第2発色層の他の構成説明図を示す。図3(A)は、第1発色層12上であって、第2発色部22を発現させる領域上に第2発色層13を設け、当該領域以外の領域上に透過視認可能な透明度の透過部材層15を設けたものである。透過部材層15は、例えば、第2発色層13を構成した部材のうち、上記バインダのみで構成したものを使用することができる。また、図3(B)は、図3(A)の透過部材層15に代えて、当該領域まで保護層14を設けたものである。
上記構成とすることは、第1発色層12上に第1発色部21を発現させるに際し、第2発色層13は何ら寄与するものではないことから、あえて第2発色層13を設ける必要はなく、レーザ光を透過させる部材とすれば足りるからである。これらのことは以下に示す実施形態においても同様である。
また、図4においては、第2発色層13を発色させるに際して、第1発色層12上に、一の色(例えば赤色)を発現させる種類の感熱発色材の第2発色層13Aと別の異なる色(例えば青色)を発現させる種類の感熱発色材の第2発色層13Bを適宜な位置に並設させた構成としたものである。この場合、第2発色層13Aと第2発色層13Bは、例えば、第2発色層13Aを塗布して形成した後、第2発色層13Aと重ならない位置に第2発色層13Bを塗布して形成することにより、別の異なる色を発現させる種類の感熱発色材を塗り分けることで並設させるものである。
すなわち、第1発色層12に焦点を合致させて強出力レーザ光を照射することで、第1発色層12に炭化(第1発色部21A)をさせる際の高温の熱により第2発色層13の一の色の感熱発色材を反応させて一の色の第2発色部22Aを発現させ、第1発色層12の他の部分に焦点を合致させて強出力レーザ光を照射することで、第1発色層12に対する炭化(第1発色部21B)をさせる際の高温の熱により第2発色層13の一の色の感熱発色材を反応させて他の色の第3発色部22Bを発現させたものである。
このような構成とすることにより、一の層上で多色表示とさせることができるものである。このことは、以下の実施形態においても同様である。なお、感熱発色材により構成される第2発色層13を、紫外線硬化型の樹脂に感熱発色材を含有させて形成させることとすると、第2発色層13は摩耗性に耐え得るものとなり、保護層を設ける必要がない。
続いて、図5に、図1の多色レーザマーキング用シート及び多色レーザマーキングシートにおける第1発色層の他の構成説明図を示す。上記実施形態では、第1発色層12を所定の樹脂にレーザ光吸収材を含ませたものとして示したが、図5においては、上述のようなレーザ光吸収材のみで第1発色層12Aを構成したもので、例えば樹脂基材16上に形成させたものである。
全体としては、樹脂基材16上に第1発色層12Aを設け、当該第1発色層12A上に第2発色層13を設け、当該第2発色層13上に保護層14を設けた多色レーザマーキング用シート11である。すなわち、第1発色層12Aに焦点を合致させて弱出力レーザ光を照射することで、当該部分のレーザ光吸収材を黒化し、その際の熱で下層の樹脂基材16を炭化させて第1発色部21を発現させ、他の領域であって、第1発色層12Aに焦点を合致させて強出力レーザ光を照射することで、高温の熱により第1発色層12A及び樹脂基材16の当該部分のレーザ光吸収材を炭化すると共に、当該高温の熱により上層の第2発色層13の当該部分の感熱発色材を発色化させるものである。
このように構成することによっても図1(B)、(C)のような多色レーザマーキングシート11Aとすることができるものである。
次に、図6に、本発明に係る多色レーザマーキングシートの第2実施形態の構成図を示す。図6に示す多色レーザマーキングシート11Aは、図1(B)、(C)に示す多色レーザマーキングシートを第1発色層12同士の背面側を対向させて、ベース基材41の両面にそれぞれ例えば接着層40により貼着されたものである。
すなわち、上記多色レーザマーキングシート11Aは、表裏両面に多色でマーキングさせたものである。この場合、ベース基材41は、一方面のマーキングが他方面で視認できないように透過視認不能な透明度とすることが必要である。
なお、上記実施形態において保護層を形成した構成を例に挙げているが、保護層は必須の構成としなくても、厚膜化することなく多色レーザマーキングが可能となる効果を奏することができるものであり、一方で、レーザマーキング時のゴミの発生防止とフクレ抑制とを両立させることが可能となる。
本発明の多色レーザマーキング用シート及びマーキングされた多色レーザマーキングシート並びに多色レーザマーキングシートの製造方法は、媒体上にレーザ光を用いて情報等をマーキングするシートの製造、使用、販売等の産業に利用可能である。
11 多色レーザマーキング用シート
11A 多色レーザマーキングシート
12,12A 第1発色層
13,13A,13B 第2発色層
14 保護層
15 透過部材層
16 樹脂基材
21,21A,21B 第1発色部
22,22A 第2発色部
22B 第3発色部
31 弱出力レーザ光
32 強出力レーザ光
40 接着層
41 ベース基材

Claims (9)

  1. レーザ光を受けて発色すると共に発熱するレーザ光吸収材により構成される第1発色層と、
    前記第1発色層上の全部又は一部に設けられ、当該第1発色層の前記発熱によって当該第1発色層で発色する色と異なる色で発色される所定種類の感熱発色材により構成される第2発色層と、
    を有することを特徴とする多色レーザマーキング用シート。
  2. 請求項1記載の多色レーザマーキング用シートであって、前記第2発色層は、透過視認可能な透明度で前記第1発色層上の全面に設けられることを特徴とする多色レーザマーキング用シート。
  3. 請求項1又は2記載の多色レーザマーキング用シートであって、前記第2発色層は、異なる色で発色する複数種の感熱発色材が種類ごとに使用されたそれぞれの領域を有することを特徴とする多色レーザマーキング用シート。
  4. レーザ光吸収材により構成されてレーザ光で照射された部分にマーキングされた複数の第1発色部が発現されている第1発色層と、
    所定種類の感熱発色材により構成され、前記第1発色層の前記複数の第1発色部の内の所定の第1発色部上で発現されている所定数の第2発色部を有する第2発色層と、
    を有することを特徴とする多色レーザマーキングシート。
  5. 請求項4記載の多色レーザマーキングシートであって、前記第2発色層は、前記第2発色部以外の領域が、前記第1発色層の少なくとも前記第1発色部上に透過視認可能な透明度で設けられることを特徴とする多色レーザマーキングシート。
  6. 請求項4又は5記載の多色レーザマーキングシートであって、前記第2発色層が、異なる色で発色する複数種の感熱発色材が種類ごとに使用されたそれぞれの領域を有し、当該領域ごとに前記第1発色層の前記所定の第1発色部上に異なる色で発色された第2発色部がそれぞれ位置されることを特徴とする多色レーザマーキングシート。
  7. レーザ光吸収材により構成された第1発色層上の全部又は所定部分に所定種類の感熱発色材により構成された第2発色層が設けられた多色レーザマーキング用シートに、レーザ光によりマーキングを行う多色レーザマーキングシートの製造方法であって、
    前記多色レーザマーキング用シートの所定部分に対し、前記第1発色層に焦点を合致させて前記第2発色層側より弱出力レーザ光を照射して当該第1発色層上の所定部分に第1発色部を発現させる工程と、
    前記多色レーザマーキング用シートの所定部分に対し、前記第1発色層に焦点を合致させて前記第2発色層側より弱出力レーザ光と同一波長の強出力レーザ光を照射して当該第1発色層上の所定部分を第1発色部とさせ、当該第1発色部の形成の際に生じる熱で層上に位置された第2発色層の部分に第2発色部を発現させる工程と、
    を含むことを特徴とする多色レーザマーキングシートの製造方法。
  8. 請求項7記載の多色レーザマーキングシートの製造方法であって、前記多色レーザマーキング用シートにおける第2発色層は、前記第1発色層上の全面に透過視認可能な透明度で設けられることを特徴とする多色レーザマーキングシートの製造方法。
  9. 請求項7又は8記載の多色レーザマーキングシートの製造方法であって、前記第2発色層は、異なる色で発色する複数種の感熱発色材が種類ごとに使用されたそれぞれの領域を有することを特徴とする多色レーザマーキングシートの製造方法。
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