JP2018167504A - 化粧シートおよびそれを用いた金属化粧部材および金属化粧板 - Google Patents
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金属基材に貼り付けが可能な、着色した非ポリ塩化ビニル系プラスチックフィルムを基材とする積層体であって、
該金属基材側から、着色プラスチックフィルム層、印刷層、透明樹脂層、表面保護層の順に積層されており、
該表面保護層は架橋しており、
該透明樹脂層はポリエチレン樹脂からなり、
該透明樹脂層はJIS Z 1702による引っ張り試験において、引っ張り速度50mm/分の条件で、降伏点が歪率100%を超えるものであることを特徴とする化粧シートである。
である。
前記ポリエチレン樹脂中に、分子量1000〜2500のラジカル捕捉剤(HALS)が添加されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の化粧シートである。
前記ラジカル捕捉剤(HALS)はグラフト重合されたものであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の化粧シートである。
前記ポリエチレン樹脂が、架橋されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の化粧シートである。
前記ポリエチレン樹脂は、電子線により架橋していることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の化粧シートである。
請求項1〜請求項6のいずれかに記載の化粧シートを、アルミニウム部材にラッピング加工して貼り付けてあることを特徴とする、金属化粧部材である。
請求項1〜請求6のいずれかに記載の化粧シートを、金属板に貼り付けてあることを特徴
とする、金属化粧板である。
0)の金属板側にプライマー層(3)を設けることができる。こうして得られた金属化粧板(20)は、住居などの外装用途、あるいは半外装用途として好適に用いることができる。
1.下記の材料構成で、本発明による化粧シート、および金属化粧板を作成した。
(着色プラスチックフィルム層):
リケンテクノス社製OW(厚さ70μm)
(アンカーコート層):
東洋モートン社製TM593:三井化学社製タケネートA80=4:1に配合。
酢酸エチル溶剤で固形分20%に希釈。
木目の印刷柄の上からグラビア印刷法で塗布。塗布量は1g/m2とした。
(印刷層):
グラビア印刷法により、アクリル系印刷インキを用いて、木目柄の印刷を施した。
(透明樹脂層):
2種2層共押出機+Tダイを使用。
透明樹脂組成物(厚さ80μm)+マレイン酸変性エチレン樹脂(厚さ10μm)三井化学社製アドマーSE810を共押出し、マレイン酸変性エチレン樹脂側が前記アンカーコート側になるよう積層した。
ノバテックLD LC604(日本ポリエチレン社製、分岐型低密度ポリエチレン、MFR=8:190℃):99.2
チヌビン326(BASFジャパン社製、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、分子量315.8):0.5
チヌビン622(BASFジャパン社製、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤、分子量3100〜4000):0.3
なし。
(表面保護層):
透明樹脂層の上から、下記の配合の表面保護層を塗布した。
アクリルポリオール:100質量部、
ビューレットタイプのヘキサメチレンイソシアネート:10質量部、
紫外線吸収剤:BASFジャパン社製チヌビン1130を7質量部、
ラジカル捕捉剤、BASFジャパン社製チヌビン292を4質量部、
球状シリカ:平均粒形11μmを塗布。
塗布量は9g/m2とした。
塗布後、40℃で3日間の養生を行いイソシアネートとの反応を完了させた。
(裏面プライマー層):
ポリエステルポリオール、イソシアネート硬化剤、平均粒系4μmの球状シリカ配合のコート剤を塗布した。
塗布量は1g/m2とした。
アルミニウム部材および溶融亜鉛メッキ鋼板。
(アルミニウム部材):
アルミニウム製角柱を用いて、ラッピング加工で基材表面を被覆した。
(金属板):
ロールコーターを用いて、溶融亜鉛メッキを施した鋼板にウレタン変性ポリエステルポリオール/ポリイソシアネート系接着剤を塗布した。
塗布量は5g/m2(dry)とした。
200℃3分間加熱の後、化粧シートの基材シート側と金属板とを貼り合わせ、ゴムロール圧着後に水槽で急冷した。
(引っ張り試験用試験片):
コロナ処理などの表面処理を施していない透明なポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムをキャリアとして、前記透明樹脂層を押出し製膜したのち、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムから剥離して、JIS Z 1702による引っ張り試験用の試験片を作成した。
(引っ張り試験結果)
JIS Z 1702による透明樹脂層の引っ張り試験を、速度50mm/分で行なった。
結果は降伏点が歪率100%を超えるものであった。
1.下記の材料構成で、本発明による化粧シート、および金属化粧板を作成した。
(着色プラスチックフィルム層):実施例1と同様である。
(アンカーコート層):実施例1と同様である。
(印刷層):実施例1と同様である。
(透明樹脂層):実施例1とは、透明樹脂組成物の配合が異なる。
2種2層共押出機+Tダイを使用。
透明樹脂組成物(厚さ80μm)+マレイン酸変性エチレン樹脂(厚さ10μm)三井化学社製アドマーSE810を共押出し、マレイン酸変性エチレン樹脂側が前記アンカーコート側になるよう積層した。
エボリューSP1071C(プライムポリマー社製、直鎖状ポリエチレン、MFR=10:90℃):99.2
チヌビン326(BASFジャパン社製、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、分子量315.8):0.5
チヌビン622(BASFジャパン社製、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤、分子量3100〜4000):0.3
(表面保護層):実施例1と同様である。
(裏面プライマー層):実施例1と同様である。
(アルミニウム部材):実施例1と同様である。
(金属板):実施例1と同様である。
(引っ張り試験用試験片):実施例1と同様である。
(引っ張り試験結果):実施例1と同様である。
結果は降伏点が歪率100%を超えるものであった。
1.下記の材料構成で、本発明による化粧シート、および金属化粧板を作成した。
(着色プラスチックフィルム層):実施例1と同様である。
(アンカーコート層):実施例1と同様である。
(印刷層):実施例1と同様である。
(透明樹脂層):実施例1とは、透明樹脂組成物の配合が異なる。
2種2層共押出機+Tダイを使用。
透明樹脂組成物(厚さ80μm)+マレイン酸変性エチレン樹脂(厚さ10μm)三井化学社製アドマーSE810を共押出し、マレイン酸変性エチレン樹脂側が前記アンカーコート側になるよう積層した。
エボリューSP1071C(プライムポリマー社製、直鎖状ポリエチレン、MFR=10:90℃):99.2
チヌビン326(BASFジャパン社製、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、分子量315.8):0.5
アデカスタブLA68(ADEKA社製、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤、分子量1900〜2000):0.3
(表面保護層):実施例1と同様である。
(裏面プライマー層):実施例1と同様である。
(アルミニウム部材):実施例1と同様である。
(金属板):実施例1と同様である。
(引っ張り試験用試験片):実施例1と同様である。
(引っ張り試験結果):実施例1と同様である。
結果は降伏点が歪率100%を超えるものであった。
1.下記の材料構成で、本発明による化粧シート、および金属化粧板を作成した。
(着色プラスチックフィルム層):実施例1と同様である。
(アンカーコート層):実施例1と同様である。
(印刷層):実施例1と同様である。
(透明樹脂層):実施例1とは、透明樹脂組成物の配合が異なる。
2種2層共押出機+Tダイを使用。
透明樹脂組成物(厚さ80μm)+マレイン酸変性エチレン樹脂(厚さ10μm)三井化学社製アドマーSE810を共押出し、マレイン酸変性エチレン樹脂側が前記アンカーコート側になるよう積層した。
エボリューSP1071C(プライムポリマー社製、直鎖状ポリエチレン、MFR=10:90℃):89.5
チヌビン326(BASFジャパン社製、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、分子量315.8):0.5
KOKANOX XJ100H(日本ポリエチレン社製、ヒンダードアミングラフトポリエチレン樹脂、分子量100000以上):10
(表面保護層):実施例1と同様である。
(裏面プライマー層):実施例1と同様である。
(アルミニウム部材):実施例1と同様である。
(金属板):実施例1と同様である。
(引っ張り試験用試験片):実施例1と同様である。
(引っ張り試験結果):実施例1と同様である。
結果は降伏点が歪率100%を超えるものであった。
1.下記の材料構成で、本発明による化粧シート、および金属化粧板を作成した。
(着色プラスチックフィルム層):実施例1と同様である。
(アンカーコート層):実施例1と同様である。
(印刷層):実施例1と同様である。
(透明樹脂層):実施例1とは、透明樹脂組成物の配合が異なる。
2種2層共押出機+Tダイを使用。
透明樹脂組成物(厚さ80μm)+マレイン酸変性エチレン樹脂(厚さ10μm)三井化学社製アドマーSE810を共押出し、マレイン酸変性エチレン樹脂側が前記アンカーコート側になるよう積層した。
エボリューSP1071C(プライムポリマー社製、直鎖状ポリエチレン、MFR=10:90℃):89.5
チヌビン326(BASFジャパン社製、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、分子量315.8):0.5
KOKANOX XJ100H(日本ポリエチレン社製、ヒンダードアミングラフトポリエチレン樹脂、分子量100000以上):10
加速電圧175kV、吸収線量100kGyの条件で、電子線照射あり。
(表面保護層):実施例1と同様である。
(裏面プライマー層):実施例1と同様である。
(アルミニウム部材):実施例1と同様である。
(金属板):実施例1と同様である。
(引っ張り試験用試験片):実施例1と同様である。
(引っ張り試験結果):実施例1と同様である。
結果は降伏点が歪率100%を超えるものであった。
1.下記の材料構成で、本発明による化粧シート、および金属化粧板を作成した。
(着色プラスチックフィルム層):実施例1と同様である。
(アンカーコート層):実施例1と同様である。
(印刷層):実施例1と同様である。
(透明樹脂層):実施例1とは、透明樹脂組成物の配合が異なる。
2種2層共押出機+Tダイを使用。
透明樹脂組成物(厚さ80μm)+マレイン酸変性エチレン樹脂(厚さ10μm)三井化学社製アドマーSE810を共押出し、マレイン酸変性エチレン樹脂側が前記アンカーコート側になるよう積層した。
ノバテックHD HJ560(日本ポリエチレン社製、分岐型低密度ポリエチレン、MFR=7:190℃):99.2
チヌビン326(BASFジャパン社製、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、分子量315.8):0.5
チヌビン622(BASFジャパン社製、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤、分子量3100〜4000):0.3
(表面保護層):実施例1と同様である。
(裏面プライマー層):実施例1と同様である。
(アルミニウム部材):実施例1と同様である。
(金属板):実施例1と同様である。
(引っ張り試験用試験片):実施例1と同様である。
(引っ張り試験結果):実施例1〜4と異なる。
結果は降伏点が歪率100%以下であった。
1.下記の材料構成で、本発明による化粧シート、および金属化粧板を作成した。
(着色プラスチックフィルム層):実施例1と同様である。
(アンカーコート層):実施例1と同様である。
(印刷層):実施例1と同様である。
(透明樹脂層):実施例1とは、透明樹脂組成物の配合が異なる。
2種2層共押出機+Tダイを使用。
透明樹脂組成物(厚さ80μm)+マレイン酸変性エチレン樹脂(厚さ10μm)三井化学社製アドマーSE810を共押出し、マレイン酸変性エチレン樹脂側が前記アンカーコート側になるよう積層した。
プライムPP Y−2000GP(プライムポリマー社製、ホモポリプロピレン、引っ張り弾性率1500MPa、MFR=16:230℃):99.2
チヌビン326(BASFジャパン社製、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、分子量315.8):0.5
チヌビン622(BASFジャパン社製、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤、分子量3100〜4000):0.3
(表面保護層):実施例1と同様である。
(裏面プライマー層):実施例1と同様である。
(アルミニウム部材):実施例1と同様である。
(金属板):実施例1と同様である。
(引っ張り試験用試験片):実施例1と同様である。
(引っ張り試験結果):実施例1〜4と異なる。
結果は降伏点が歪率100%以下であった。
1.下記の材料構成で、本発明による化粧シート、および金属化粧板を作成した。
(着色プラスチックフィルム層):実施例1と同様である。
(アンカーコート層):実施例1と同様である。
(印刷層):実施例1と同様である。
(透明樹脂層):実施例1とは、透明樹脂組成物の配合が異なる。
2種2層共押出機+Tダイを使用。
透明樹脂組成物(厚さ80μm)+マレイン酸変性エチレン樹脂(厚さ10μm)三井化学社製アドマーSE810を共押出し、マレイン酸変性エチレン樹脂側が前記アンカーコート側になるよう積層した。
プライムPP Y−2045GP(プライムポリマー社製、ランダムポリプロピレン、引っ張り弾性率630MPa、MFR=24:230℃):99.2
チヌビン326(BASFジャパン社製、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、分子量315.8):0.5
チヌビン622(BASFジャパン社製、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤、分子量3100〜4000):0.3
(表面保護層):実施例1と同様である。
(裏面プライマー層):実施例1と同様である。
(アルミニウム部材):実施例1と同様である。
(金属板):実施例1と同様である。
(引っ張り試験用試験片):実施例1と同様である。
(引っ張り試験結果):実施例1〜4と異なる。
結果は降伏点が歪率100%以下であった。
1.下記の材料構成で、本発明による化粧シート、および金属化粧板を作成した。
(着色プラスチックフィルム層):実施例1と同様である。
(アンカーコート層):実施例1と同様である。
(印刷層):実施例1と同様である。
(透明樹脂層):実施例1とは、透明樹脂組成物の配合が異なる。
2種2層共押出機+Tダイを使用。
プライムTPO F−3900(プライムポリマー社製、ホモポリプロピレン、引っ張り弾性率430MPa、MFR=4.5:230℃):99.2
チヌビン326(BASFジャパン社製、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、分子量315.8):0.5
チヌビン622(BASFジャパン社製、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤、分子量3100〜4000):0.3
(表面保護層):実施例1と同様である。
(裏面プライマー層):実施例1と同様である。
(アルミニウム部材):実施例1と同様である。
(金属板):実施例1と同様である。
(引っ張り試験用試験片):実施例1と同様である。
(引っ張り試験結果):実施例1〜4と異なる。
結果は降伏点が歪率100%以下であった。
・ アルミニウム部材の角部クラック:金属化粧部材の角部表面を目視にて、クラック、白化の有無を判定。
有:不合格
無:合格
・ 金属板の折り曲げ部クラック:折り曲げ加工後において、金属化粧板の折り曲げ部表面を目視にてクラック、白化の有無を判定。
有:不合格
無:合格
・ 鉛筆硬度試験:鉛筆で表面に傷がつかない、限界の硬度を求める。
B以上で合格とする。
400時間以上で合格とする。
評価結果を表1に示す。
このように、本発明によれば、着色した非ポリ塩化ビニル系プラスチックフィルムに印刷を施した上に透明層を設けてなる化粧シートにおいて、金属板に貼り合せた金属化粧板、あるいは角部を有する金属部材に巻きつけて貼りあわせる金属部材に用いて、耐傷性能に優れ、かつ角部や折り曲げ部において化粧シート表層の割れや白化を起こすことのない、化粧シートおよびそれを用いた金属化粧板および金属化粧部材を提供することが可能であることを検証することができた。
2・・・印刷層
3・・・プライマー層
4・・・透明樹脂層
5・・・表面保護層
6・・・金属基材
10・・・化粧シート
20・・・金属化粧板
Claims (8)
- 金属基材に貼り付けが可能な、着色した非ポリ塩化ビニル系のプラスチックフィルムを基材とする積層体であって、
該金属基材側から、着色プラスチックフィルム層、印刷層、透明樹脂層、表面保護層の順に積層されており、
該表面保護層は架橋しており、
該透明樹脂層はポリエチレン樹脂からなり、
該透明樹脂層はJIS Z 1702による引っ張り試験において、引っ張り速度50mm/分の条件で、降伏点が歪率100%を超えるものであることを特徴とする化粧シート。 - 前記ポリエチレン樹脂は、気相法もしくは液相法によって重合された、密度0.910〜0.925の直鎖状ポリエチレン樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の化粧シート。
- 前記ポリエチレン樹脂中に、分子量1000〜2500のラジカル捕捉剤(HALS)が添加されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の化粧シート。
- 前記ラジカル捕捉剤(HALS)はグラフト重合されたものであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の化粧シート。
- 前記ポリエチレン樹脂が、架橋されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の化粧シート。
- 前記ポリエチレン樹脂は、電子線により架橋していることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の化粧シート。
- 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の化粧シートを、アルミニウム部材にラッピング加工して貼り付けてあることを特徴とする、金属化粧部材。
- 請求項1〜請求6のいずれかに記載の化粧シートを、金属板に貼り付けてあることを特徴とする、金属化粧板。
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