JP2018165161A - パレット - Google Patents

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【課題】軽量で取り扱いが容易で、衝撃及び振動の吸収性に優れたパレットを提供する。【解決手段】パレット1は、荷物Lが載置される載置面21を有する板状の第1発泡体2と、第1発泡体2の下方に配される緩衝体4とを備える。緩衝体4は、第1発泡体2よりも硬度が低く、かつ、密度が高い。【選択図】 図1

Description

本発明は、パーソナルコンピュータ等の精密機械及び苺や桃等の果物の保管及び輸送に好適に用いられるパレットに関する。
従来から、荷物の保管及び荷役車両を用いた輸送には、木製のパレット(例えば、特許文献1参照)が適用されている。上記パレットは、積層板の間に低反発スチレン系エラストマーを配して、防振性が高められている。
しかしながら、上記木製のパレットは、重量が10kgと重く、取り扱いが容易ではない。また、上記木製のパレットを上記精密機械や、表面が柔らかい果物の輸送に用いた場合、輸送に伴う衝撃や振動によって、機械の構成部品や果物の表面に損傷を及ぼすおそれがあり、さらなる改良が期待されている。
実登第3177476号公報
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、軽量で取り扱いが容易で、衝撃及び振動の吸収性に優れたパレットを提供することを主たる目的としている。
本発明は、荷物が載置される載置面を有する板状の第1発泡体と、前記第1発泡体の下方に配される緩衝体とを備え、前記緩衝体は、前記第1発泡体よりも硬度が低く、かつ、密度が高いことを特徴とするパレットである。
本発明に係る前記パレットにおいて、前記第1発泡体の下端部は、前記緩衝体の上端部が埋め込まれる第1凹部を有することが望ましい。
本発明に係る前記パレットにおいて、前記第1凹部の深さD1は、前記緩衝体が元の形状に復元可能な最大圧縮率まで圧縮されたときの厚みより大きいことが望ましい。
本発明に係る前記パレットにおいて、前記第1発泡体を支持する複数の脚部を含み、前記緩衝体の下方に配される第2発泡体をさらに備え、前記緩衝体は、前記第2発泡体よりも硬度が低く、かつ、密度が高いことが望ましい。
本発明に係る前記パレットにおいて、前記第2発泡体の上端部は、前記緩衝体の下端部が埋め込まれる第2凹部を有することが望ましい。
本発明に係る前記パレットにおいて、前記第2凹部の深さD2は、前記緩衝体が元の形状に復元可能な最大圧縮率まで圧縮されたときの厚みより大きいことが望ましい。
本発明に係る前記パレットにおいて、前記第1発泡体を支持する複数の脚部を含み、前記緩衝体の下方に配される第2発泡体をさらに備え、前記緩衝体は、前記第2発泡体よりも硬度が低く、かつ、密度が高く、前記第2発泡体の上端部は、前記緩衝体の下端部が埋め込まれる第2凹部を有し、前記第1凹部の深さD1と前記第2凹部の深さD2の和D1+D2は、前記緩衝体が元の形状に復元可能な最大圧縮率まで圧縮されたときの厚みより大きいことが望ましい。
本発明に係る前記パレットにおいて、前記緩衝体は、EN ISO 1856の規定に準拠して測定された圧縮永久歪みが5%以下であることが望ましい。
本発明に係る前記パレットにおいて、前記緩衝体は、DIN 53513の規定に準拠して測定された機械損失係数が0.05〜0.65であることが望ましい。
本発明に係る前記パレットにおいて、前記第1発泡体は、ポリスチレン−ポリエチレン共重合体を発泡材料とすることが望ましい。
本発明に係る前記パレットにおいて、前記緩衝体は、前記第1発泡体とは異なる発泡樹脂によって構成され、前記第1発泡体よりも発泡倍率が小さいことが望ましい。
本発明に係る前記パレットにおいて、前記第2発泡体は、前記載置面と平行に延び、各脚部を繋ぐ連結部を含むことが望ましい。
本発明に係る前記パレットにおいて、前記連結部は、地面に接する接地面を有することが望ましい。
本発明に係る前記パレットにおいて、前記連結部は、該連結部を厚さ方向に貫通する貫通穴を有することが望ましい。
本発明のパレットは、荷物が載置される載置面を有する板状の第1発泡体と、第1発泡体の下方に配される緩衝体とを備える。載置面を含むパレットの本体部分が緩衝体よりも密度の低い第1発泡体によって形成されているので、従来の木製パレットよりも軽量で取り扱いが容易となる。また、緩衝体は、第1発泡体よりも硬度が低いので、衝撃及び振動の吸収性に優れる。従って、第1発泡体自体が有する衝撃及び振動の吸収作用が緩衝体によって一層強化され、軽量かつ衝撃及び振動の吸収性に優れたパレットが容易に得られる。
本発明のパレットの一実施形態の概略構成を示す斜視図である。 図1のパレットを上方から視た分解斜視図である。 図1のパレットを下方から視た分解斜視図である。 図1乃至3のパレットの断面図である。 荷物が積載された図4のパレットが、地面から大きな衝撃を受けたときの緩衝体及びその周辺部を拡大して示す断面図である。 第1発泡体、第2発泡体及び緩衝体を構成する発泡樹脂の硬度を示すグラフである。 図4のパレットの変形例の断面図である。 図4のパレットの別の変形例の断面図である。 図4のパレットのさらに別の変形例の断面図である。 図1のパレットを実施例として含む複数種類のパレットについての落下試験の要領を示す写真である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1乃至図4は、本実施形態のパレット1の概略構成を示している。パレット1は、第1発泡体2と、第2発泡体3と、緩衝体4とを備えている。
第1発泡体2は、例えば、ポリスチレン−ポリエチレン共重合体等を発泡させた第1発泡樹脂によって構成されている。ポリスチレン−ポリエチレン共重合体を発泡させた樹脂は、通常の発泡ポリスチレン(EPS)と比較すると柔軟性に富み、ビーズの欠落による第1発泡体2の破損や摩耗を抑制しうる。
第1発泡体2は、板状に形成され、荷物Lが載置される載置面21を有している。載置面21のサイズは、長さ1200mm×幅1000mm(又は長さ1100mm×幅1100mm)であり、本パレット1は、重量が500kgの荷物Lの輸送に適している。荷物L及び第1発泡体2の周囲には、必要に応じてPP(ポリプロピレン)バンド5が巻回され、荷物Lの位置ずれや荷崩れが防止される。
第2発泡体3は、第1発泡体2の下方に配される。第2発泡体3は、例えば、ポリスチレン−ポリエチレン共重合体等を発泡させた第2発泡樹脂によって構成されている。本実施形態では、第1発泡樹脂及び第2発泡樹脂には同一の発泡樹脂が適用されている。第1発泡樹脂及び第2発泡樹脂には異なる発泡樹脂が適用されていてもよく、発泡倍率が異なる同一の発泡樹脂が適用されていてもよい。
第2発泡体3は、第1発泡体2を支持する複数の脚部31を含んでいる。脚部31は、平面視及び側面視で矩形状に形成されている。脚部31は、第2発泡体3の四隅を含むグリッド状に配列された複数箇所に配されている。隣り合う脚部31の間には、荷役車両(図示せず)のフォークを挿入するためのフォーク挿入空間32が形成されている。これにより、荷物を積載したパレット1は、荷役車両を用いて容易に移動可能とされる。
緩衝体4は、第1発泡体2と第2発泡体3との間に配される。本実施形態では、緩衝体4は、第1発泡樹脂及び第2発泡樹脂とは異なる発泡樹脂によって構成されている。より具体的には、緩衝体4は、エーテル系又はエステル系のポリウレタンエラストマーによって構成されている。緩衝体4は、複数の板状の発泡樹脂が層状に貼り合わせられてなる構成であってもよい。エーテル系のポリウレタンエラストマーは耐水性に優れ、エステル系のポリウレタンエラストマーは強度に優れる。
ポリウレタンエラストマーによって構成される発泡樹脂は、ポリスチレン−ポリエチレン共重合体によって構成される発泡樹脂よりも、元の形状に復元可能な最大圧縮率が大きく、その最大圧縮率は70〜80%である。なお、ポリスチレン−ポリエチレン共重合体によって構成される発泡樹脂の上記最大圧縮率は、4〜8%程度である。
本実施形態の緩衝体4は、第1発泡体2と脚部31との間に配されている。平面視及び側面視で矩形状に形成されたブロック体である。緩衝体4は、例えば、両面粘着テープ(図示せず)によって、第1発泡体2及び第2発泡体3と固着される。緩衝体4は、接着剤によって第1発泡体2等と固着されていてもよい。これにより、第1発泡体2、第2発泡体3及び緩衝体4が、一体化される。
本発明のパレット1では、載置面21を含むパレット1の本体部分が緩衝体4よりも密度の低い第1発泡体2によって形成されているので、従来の木製パレットよりも軽量で取り扱いが容易となる。例えば、上記発泡ポリスチレン−ポリエチレン共重合体によって製造された第1発泡体2及び第2発泡体3を主要部とする本実施形態のパレット1は、2.0kg前後の重量であり、女性の作業者にも運搬が容易である。また、パレット1の軽量化によって荷物及びパレット1の総重量が抑制され、特に空輸時の輸送費が大幅に削減される。
また、緩衝体4は、第1発泡体2及び第2発泡体3よりも硬度(静的ヤング率)が小さいので、衝撃及び振動の吸収性に優れる。従って、第1発泡体2及び第2発泡体3自体が有する衝撃及び振動の吸収作用が緩衝体4によって一層強化され、軽量かつ衝撃及び振動の吸収性に優れたパレット1が容易に得られる。
同一の樹脂材料を発泡させて成る発泡樹脂では、通常、その硬度及び密度は発泡倍率に依存し、発泡倍率の大きい発泡樹脂は、硬度及び密度が共に低くなる傾向にある。しかしながら、本実施形態では、ポリスチレン−ポリエチレン共重合体よりも発泡前の硬度が低いエーテル系ポリウレタンエラストマーによって緩衝体4が構成されているので、エーテル系ポリウレタンエラストマーの発泡倍率をポリスチレン−ポリエチレン共重合体の発泡倍率よりも小さく抑制しつつ、緩衝体4の硬度を第1発泡体2及び第2発泡体3よりも高く設定できる。これにより、第1発泡体2及び第2発泡体3よりも、硬度が低くかつ密度が高い緩衝体4を容易に実現できる。
図2及び3に示されるように、第1発泡体2の下端部には、第1凹部24が形成されている。第1凹部24は、第1発泡体2の下端面23から緩衝体4の上端部に対応する形状で上方に陥没する。そして、第1凹部24には、緩衝体4の上端部が埋め込まれる。これにより、第1凹部24に対して緩衝体4が正確かつ強固に位置決めされ、第1発泡体2に対する緩衝体4の水平方向の位置ずれが抑制される。
同様に、図2及び4に示されるように、第2発泡体3の上端部には、第2凹部34が形成されている。本実施形態の第2凹部34は、脚部31の上端部に形成されている。第2凹部34は、第2発泡体3の上端面33から緩衝体4の下端部に対応する形状で下方に陥没する。そして、第2凹部34には、緩衝体4の下端部が埋め込まれる。これにより、第2凹部34に対して緩衝体4が正確かつ強固に位置決めされ、第2発泡体3に対する緩衝体4の水平方向の位置ずれが抑制される。
図5は、大きな衝撃荷重を受けたときの緩衝体4及びその周辺部を示している。荷物L(図1参照)が載置されたパレット1に衝撃が加えられると、緩衝体4は、大きく圧縮変形しながら、衝撃を吸収する。衝撃荷重が過度に大きい場合、緩衝体4が、第1凹部24及び第2凹部34に空間に収容される程度に圧縮され、第1発泡体2の下端面23と第2凹部34の上端面33とが接触する。これにより、衝撃荷重が分散され、第1発泡体2及び第2発泡体3の破壊が抑制されると共に、緩衝体4の過度の圧縮が抑制される。
第1凹部24の深さD1と第2凹部34の深さD2の和D1+D2と、無負荷時の緩衝体4の厚さT(図4参照)の比(D1+D2)/Tは、緩衝体4が元の形状に復元可能な最大圧縮率より大きいことが望ましい。すなわち、和D1+D2は、緩衝体4が元の形状に復元可能な最大圧縮率まで圧縮されたときの厚みより大きいのが望ましい。上記比(D1+D2)/Tが緩衝体4の上記最大圧縮率より大きい場合、図5に示される状態の緩衝体4の圧縮率は上記最大圧縮率より小さくなるので、衝撃が収まった後、緩衝体4は元の形状に容易に復元する。これにより、大きな衝撃や振動が繰り返される状況でパレット1が使用される場合であっても、緩衝体4の減衰作用が維持される。
上記第1凹部24及び第2凹部34のうち、一方のみが設けられ、他方が省略されていてもよい。第1凹部24のみが設けられる形態では、第1凹部24の深さD1と、無負荷時の緩衝体4の厚さTの比(D1)/Tは、緩衝体4が元の形状に復元可能な最大圧縮率より大きいことが望ましい。すなわち、和D1は、緩衝体4が元の形状に復元可能な最大圧縮率まで圧縮されたときの厚みより大きいのが望ましい。第2凹部34のみが設けられる形態では、第2凹部34の深さD2と、無負荷時の緩衝体4の厚さTの比(D2)/Tは、緩衝体4が元の形状に復元可能な最大圧縮率より大きいことが望ましい。すなわち、D2は、緩衝体4が元の形状に復元可能な最大圧縮率まで圧縮されたときの厚みより大きいのが望ましい。これらにより、大きな衝撃や振動が繰り返される状況でパレット1が使用される場合であっても、緩衝体4の減衰作用が維持される。
図6は、第1発泡体2、第2発泡体3を構成するポリスチレン−ポリエチレン共重合体発泡樹脂及び緩衝体4を構成するエーテル系ポリウレタン発泡樹脂の静的ばね定数(撓み−荷重曲線)の測定値を示している。測定に用いられたポリスチレン−ポリエチレン共重合体発泡樹脂のサイズは、長さ125mm、幅125mm、厚さ25mmであり、エーテル系ポリウレタン発泡樹脂のサイズは、長さ100mm、幅100mm、厚さ25mmである。なお、各発泡樹脂の静的ばね定数は、株式会社島津製作所製のAG−IS50kNを用いて、毎分11.4mmのストローク(撓み)で各発泡樹脂を圧縮した際の荷重を測定することにより取得された。
図1に示される本実施形態のパレット1を重量500kgの荷物Lの輸送に用いる場合、第1発泡体2、第2発泡体3を構成する発泡樹脂には、発泡倍率が20〜40のポリスチレン−ポリエチレン共重合体発泡樹脂が好適に用いられる。このような共重合体発泡樹脂として、発泡倍率が30である上記共重合体発泡樹脂Aの静的ばね定数が、図6において実線の曲線C1で表される。
上記パレット1を重量500kg未満の荷物Lの輸送に用いる場合、緩衝体4には、許容面圧(許容できる単位面積あたりの静荷重)が0.005〜0.20N/mm2の上記ポリウレタン発泡樹脂が好適に用いられる。このようなポリウレタン発泡樹脂として、許容面圧が0.19N/mm2であるポリウレタン発泡樹脂Bの静的ばね定数が破線の曲線C2で、許容面圧が0.04N/mm2であるポリウレタン発泡樹脂Cの静的ばね定数が一点鎖線の曲線C3で、許容面圧が0.01N/mm2であるポリウレタン発泡樹脂Dの静的ばね定数が二点鎖線の曲線C4で、それぞれ表される。
図6では、横軸に撓み量[mm]、縦軸に荷重[N]が表されているので、各発泡樹脂の静的ばね定数は、各曲線C1乃至C4の傾きで表される。一般に発泡樹脂の静的ばね定数は、撓み及び荷重に依存して変動することが知られている。本実施形態のパレット1で用いられるいずれの発泡樹脂も、荷重の増加に対して静的ばね定数が漸増する第1領域R1と、荷重の増加に対して略一定の静的ばね定数で撓みが増加する第2領域R2と、荷重の増加に対して静的ばね定数が漸減する第3領域R3と、荷重の増加に対して略一定の静的ばね定数で撓みが増加する第4領域R4とを有している。
図6では、上記曲線C1についてのみ、第1領域R1、第2領域R2、第3領域R3及び第4領域R4が明示されているが、他の曲線C2乃至C4についても同様である。第1領域R1、第2領域R2、第3領域R3及び第4領域R4は、荷重の増加に対応して、この順で分布する。
緩衝体4を構成するポリウレタン発泡樹脂の第2領域での静的ばね定数は、想定される衝撃荷重、受圧面積(緩衝体4の平面視での面積)及び緩衝体4の厚さ等に応じて適宜定められる。
上記ポリウレタン発泡樹脂の第2領域での静的ばね定数が共重合体発泡樹脂の第2領域R2での静的ばね定数に対して過度に小さい場合、大きな衝撃荷重を支えるために、受圧面積を大きく設計する必要があり、十分なフォーク挿入空間32を確保することが困難となる。また、小さな衝撃荷重に対しても最大圧縮率に達しやすく、緩衝体4によって衝撃を十分に吸収できなくなるおそれがある。また、第1発泡体2、第2発泡体3が有する衝撃吸収作用が十分に発揮されなくなるおそれがある。
上記ポリウレタン発泡樹脂の第2領域での静的ばね定数が共重合体発泡樹脂の第2領域R2での静的ばね定数に対して過度に大きい場合、緩衝体4によって比較的小さい衝撃や振動を十分に吸収できなくなるおそれがある。また、第1発泡体2が過度に変形し、載置面21に搭載される荷物Lにかかる荷重が不均一となるおそれがある。
上記観点から、特に好ましい共重合体発泡樹脂の第2領域R2での静的ばね定数は、2000〜3000N/mmであり、特に好ましいポリウレタン発泡樹脂の第2領域での静的ばね定数は、150〜300N/mmである。
各発泡樹脂の硬度は、例えば、アスカーA型硬度計(高分子計器株式会社製)を用いて測定されうる。23℃における共重合体発泡樹脂の望ましい上記硬度は、38〜48である。23℃におけるポリウレタン発泡樹脂の望ましい上記硬度は、6〜36であり、特に望ましい上記硬度は、15〜21である。
緩衝体4は、EN ISO 1856の規定に準拠して測定された圧縮永久歪みが5%以下であることが望ましい。このような緩衝体4は、衝撃が収まった後、緩衝体4は元の形状に復元しやすく、大きな衝撃や振動が繰り返される状況でパレット1が使用される場合であっても、緩衝体4の減衰作用が維持される。
緩衝体4は、DIN 53513の規定に準拠して測定された機械損失係数が0.05〜0.65であることが望ましい。機械損失係数が0.05未満の場合、衝撃や振動の減衰が不十分となり、衝撃や振動を受けた時の荷物の揺れや跳ね上がり(バウンド)が大きくなるおそれがある。機械損失係数が0.65を超える場合、緩衝体4が十分に変形できず、衝撃の吸収が不十分となるおそれがある。
なお、緩衝体4には、上述したポリウレタン発泡樹脂が特に望ましいが、第1発泡体よりも硬度(静的ばね定数)が低く、かつ、密度が高くて、衝撃吸収性に優れた他の材料、例えば、シリコーンを主原料とするゲル状の樹脂が適用されていてもよい。
図1乃至4に示されるように、緩衝体4は、第1凹部24及び第2凹部34に埋め込まれることと相まって、フォーク挿入空間32に突出しないように、第1発泡体2と第2発泡体3とによって挟持されている。これにより、フォークと緩衝体4との接触が回避され、緩衝体4の損傷が抑制される。
図2乃至4に示されるように、第2発泡体3は、各脚部31を繋ぐ連結部35を含んでいる。連結部35は、第1発泡体2の載置面21と平行に延びている。
荷役車両を用いた荷物Lの積み卸し作業にあっては、パレット1は斜めに傾いた姿勢で地面等に降ろされることがある。この場合、複数の脚部31のうち一部の脚部31のみが地面に対して傾いた姿勢で接触し、荷物Lの荷重が集中するため、一部の脚部31と緩衝体4との固着が解かれ、脚部31が緩衝体4から脱落するおそれがある。
本実施形態では、連結部35によって隣り合う脚部31が連結されているので、パレット1が傾いた姿勢で地面等に降ろされる場合であっても、荷物Lの荷重が連結部35を介してすべての脚部31に分散される。これにより、緩衝体4からの脚部31の脱落が抑制されうる。
連結部35は、地面に接する接地面36を有している。これにより、各脚部31の下端部で第2発泡体3が閉じた構造となるため、脚部31の変形が抑制され、緩衝体4からの脚部31の脱落がより一層抑制されうる。
連結部35には、貫通穴37が設けられている。貫通穴37は、連結部35を厚さ方向に貫通する。これにより、接地面36の側から脚部31が視認されうる。
パレット1は、例えば、図3に示されるように、第1発泡体2、第2発泡体3及び緩衝体4の天地を逆にした状態で組み立てられる。このとき、第2発泡体3の連結部35に貫通穴37が設けられているので、接地面36の側から脚部31が視認できるため、第1発泡体2及び緩衝体4に対する第2発泡体3の位置合わせが容易となり、
作業効率が高められる。
図7は、図4のパレット1の変形例であるパレット1Aの断面図である。パレット1Aのうち、以下で説明されてない部分については、上述したパレット1の構成が採用されうる。
パレット1Aは、連結部35Aが、第2発泡体3Aの上端部に設けられ、各脚部31の上端部を連結する点で、上記パレット1とは異なる。第1発泡体2、緩衝体4及び脚部31の構成は、パレット1と同等である。このため、パレット1Aは、パレット1と同等の衝撃吸収性能を有する。
図8は、図4のパレット1の別の変形例であるパレット1Bの断面図である。パレット1Bのうち、以下で説明されてない部分については、上述したパレット1の構成が採用されうる。
パレット1Bは、上記連結部35が廃されている点で、上記パレット1とは異なる。このため、第2発泡体3Bが複数に分割され、それぞれが脚部31の上端部で緩衝体4に固着される。第1発泡体2、緩衝体4及び脚部31の構成は、パレット1と同等である。このため、パレット1Bは、パレット1と同等の衝撃吸収性能を有する。パレット1Bでは、さらなる軽量化とコストダウンを図ることが可能となる。
図9は、図4のパレット1のさらに別の変形例であるパレット1Cの断面図である。パレット1Cのうち、以下で説明されてない部分については、上述したパレット1の構成が採用されうる。
パレット1Cでは、上記第2発泡体3が省略され、第1発泡体2Cの本体部分から下方に複数の脚部25が突出して形成されている。第1発泡体2Cの下端部すなわち脚部25の下端部には、第1凹部24が形成され、第1凹部24に緩衝体4の上端部が埋め込まれる。
緩衝体4の構成は、パレット1と同等である。このため、パレット1Cは、パレット1と同等の衝撃吸収性能を有する。なお、緩衝体4の下端面には、緩衝体4を保護するための保護プレート6が設けられている。パレット1Cでは、さらなる軽量化とコストダウンを図ることが可能となる。
以上、本発明のパレット1が詳細に説明されたが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施される。すなわち、パレット1は、少なくとも荷物Lが載置される載置面21を有する板状の第1発泡体2と、第1発泡体2の下方に配される緩衝体4とを備え、緩衝体4は、第1発泡体2よりも硬度が低く、かつ、密度が高く構成されていればよい。
図1の基本構造をなす、パレット1等が表1の仕様に基づいて試作された。各パレットの長さは1200mm、幅は1000mmである。実施例1では、図6の曲線C3で硬度が表されるポリウレタン発泡樹脂Cにて形成された緩衝体が用いられ、その長さは100mm、幅は100mm、厚さは25mmである。
実施例及び比較例の各パレットは、図10に示される要領にて、載置面に500kgの荷重が加えられ、300mmの高さから落下させたときの加速度が測定された。加速度の数値が小さいほど、パレットの衝撃吸収性能が優れている。
表1に示されるように、実施例のパレットは、比較例に対して落下時の加速度が小さく、衝撃吸収性能に優れていることが確認された。
1 :パレット
2 :第1発泡体
3 :第2発泡体
4 :緩衝体
21 :載置面
23 :下端面
24 :第1凹部
31 :脚部
33 :上端面
34 :第2凹部
35 :連結部
36 :接地面
37 :貫通穴
A :共重合体発泡樹脂
B :ポリウレタン発泡樹脂
C :ポリウレタン発泡樹脂
D :ポリウレタン発泡樹脂
L :荷物

Claims (14)

  1. 荷物が載置される載置面を有する板状の第1発泡体と、
    前記第1発泡体の下方に配される緩衝体とを備え、
    前記緩衝体は、前記第1発泡体よりも硬度が低く、かつ、密度が高い、パレット。
  2. 前記第1発泡体の下端部は、前記緩衝体の上端部が埋め込まれる第1凹部を有する請求項1記載のパレット。
  3. 前記第1凹部の深さD1は、前記緩衝体が元の形状に復元可能な最大圧縮率まで圧縮されたときの厚みより大きい請求項2記載のパレット。
  4. 前記第1発泡体を支持する複数の脚部を含み、前記緩衝体の下方に配される第2発泡体をさらに備え、
    前記緩衝体は、前記第2発泡体よりも硬度が低く、かつ、密度が高い請求項1記載のパレット。
  5. 前記第2発泡体の上端部は、前記緩衝体の下端部が埋め込まれる第2凹部を有する請求項4記載のパレット。
  6. 前記第2凹部の深さD2は、前記緩衝体が元の形状に復元可能な最大圧縮率まで圧縮されたときの厚みより大きい請求項5記載のパレット。
  7. 前記第1発泡体を支持する複数の脚部を含み、前記緩衝体の下方に配される第2発泡体をさらに備え、
    前記緩衝体は、前記第2発泡体よりも硬度が低く、かつ、密度が高く、
    前記第2発泡体の上端部は、前記緩衝体の下端部が埋め込まれる第2凹部を有し、
    前記第1凹部の深さD1と前記第2凹部の深さD2の和D1+D2は、前記緩衝体が元の形状に復元可能な最大圧縮率まで圧縮されたときの厚みより大きい請求項2記載のパレット。
  8. 前記緩衝体は、EN ISO 1856の規定に準拠して測定された圧縮永久歪みが5%以下である請求項1乃至7のいずれかに記載のパレット。
  9. 前記緩衝体は、DIN 53513の規定に準拠して測定された機械損失係数が0.05〜0.65である請求項1乃至8のいずれかに記載のパレット。
  10. 前記第1発泡体は、ポリスチレン−ポリエチレン共重合体を発泡材料とする請求項1乃至9のいずれかに記載のパレット。
  11. 前記緩衝体は、前記第1発泡体とは異なる発泡樹脂によって構成され、前記第1発泡体よりも発泡倍率が小さい請求項1又は2に記載のパレット。
  12. 前記第2発泡体は、前記載置面と平行に延び、各脚部を繋ぐ連結部を含む請求項4乃至7のいずれかに記載のパレット。
  13. 前記連結部は、地面に接する接地面を有する請求項12記載のパレット。
  14. 前記連結部は、該連結部を厚さ方向に貫通する貫通穴を有する請求項13記載のパレット。
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