JP2005147277A - 防振パレット - Google Patents
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Abstract
【課題】積載物への振動伝達を低減する防振パレットにおいて、パレットの十分な剛性を確保するとともに、フォーク挿入時の作業性を悪化させることなく、該パレットの高さを規格内に収める。
【解決手段】天板11、底板12及びそれらを連結する複数の連結補強板13,13,…によって閉断面構造のパレット本体部1を構成する。前記天板11と底板12の底面部12aとの間に形成される空間を前記連結補強板13,13,…によって仕切り、フォーク挿入のためのフォーク挿入スペース14を形成する。前記底板12に複数の開口部12c,12c,…を設けて、該開口部12c,12c,…に上側が弾性部21である脚部2を貫通させて、該脚部2によって前記天板11を支持させる。
【選択図】 図1
【解決手段】天板11、底板12及びそれらを連結する複数の連結補強板13,13,…によって閉断面構造のパレット本体部1を構成する。前記天板11と底板12の底面部12aとの間に形成される空間を前記連結補強板13,13,…によって仕切り、フォーク挿入のためのフォーク挿入スペース14を形成する。前記底板12に複数の開口部12c,12c,…を設けて、該開口部12c,12c,…に上側が弾性部21である脚部2を貫通させて、該脚部2によって前記天板11を支持させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、積載物への振動伝達を低減する防振パレットに関し、特に、パレットの剛性及びフォークリフト等のフォークの挿入スペースを確保しつつ、規格内の高さを有するパレットの構造の技術分野に属する。
従来より、比較的、大きい物品や重量物等を運搬する際には、パレット上に物品を積載して、フォークリフトやクレーン等を用いて運搬する方法が一般的に知られている。このパレットは、JIS等の規格によりその寸法が決められていて、例えば、物品を積載するための平坦な積載面を有する板部材と、この板部材を所定量、浮かせた状態で下側から支持する複数の脚部とにより構成され、その板部材の下側にフォークリフト等のフォークを挿入して、運搬するようになっている。
また、上述のような構成を有するパレット以外にも、天板及び底板の2枚の板部材の間に複数の支持部材が配設され、該2枚の板部材の間に形成される空間にフォークリフト等のフォークを挿入して運搬するように構成されたものもある。
一方、振動や衝撃に弱い精密機器等をパレット上に積載して運搬する際には、振動や衝撃から積載物を保護する必要があるため、例えば、特許文献1に開示されるように、2枚の板部材の間に発泡樹脂成形体を配設し、この発泡樹脂成形体によって外部から伝達される振動や衝撃を吸収するようにしたものが知られている。
実開平6−72838号公報
しかしながら、上述のように、発泡樹脂成形体などの弾性体により支持される防振パレットでは、積載物の重量が重いと、前記弾性体は高さ方向に縮み、パレットの天板が下方向に沈んでしまう。そのため、該天板の下側のスペースをフォークリフトのフォーク差込口として利用している従来のパレットでは、該フォーク差込口の高さ寸法が小さくなり、フォーク挿入時の作業性が悪化する。
また、一般的に、パレットは、重い積載物にも耐えられるようにその剛性を大きくする必要があるため、天板の厚さを所定以上の厚さにする必要がある。
したがって、パレット上に物品を積載した状態でもフォーク差込口のスペースを確保し、且つパレットの剛性も確保しようとすると、弾性体の高さを或る程度、高くするとともに、天板も厚くする必要があり、パレット全体の高さを従来の規格に収めることが困難になる。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、積載物への振動伝達を低減する防振パレットにおいて、パレット本体部の支持構造に工夫を凝らし、パレットの十分な剛性を確保するとともに、フォーク挿入時の作業性を悪化させることなく、規格内の高さを有するパレットを得ることにある。
前記目的を達成するために、本発明に係る防振パレットでは、パレット本体部を、天板、底板及び連結補強板からなる閉断面構造のものとして、その剛性を確保するとともに、弾性体を備えた脚部を、底板に設けた開口部を貫通して天板を支持するように配設して、フォーク差込口のスペースを確保しつつ、パレット全体の高さを規格内に収めるようにした。
具体的には、請求項1の発明では、物品の積載されるパレット本体部を下方から支持する複数の脚部に、前記物品への振動伝達を低減するための弾性体を備える防振パレットを前提とする。そして、前記パレット本体部は、上下に所定空間を空けて配置した略矩形状の天板及び底板の間に、平面視で縦横いずれか一方向に延びるように複数の連結補強板を配設して、閉断面構造としたものであり、前記複数の脚部は、それぞれ、前記底板に形成された開口部を貫通して、前記天板を支持するように配設されているものとする。
この構成により、天板、底板及びそれらを連結する連結補強板によって閉断面構造のパレット本体部が構成されるため、1枚の板からなるパレット本体部に比べて剛性を大きくすることができる。しかも、弾性体を備えた脚部を、該パレット本体部の底板に設けた開口部に貫通させて、天板を支持するように配設したので、該脚部の一部がパレット本体部の天板と底板との間に位置することになり、弾性体の変形を見越して所要の脚部高さを確保しながら、パレット本体部の下方に突出する脚部の高さは低くすることができる。
すなわち、天板及び底板からなる二重構造によってパレット本体部の剛性を確保するとともに、該脚部の弾性体による振動や衝撃の吸収特性を悪化させることなく、従来の規格品と同等のパレット高さを実現することができる。
さらに、上述のように脚部を配設することで、パレットに荷物が積載されて脚部が縮んだときでも、天板と底板とが一体に沈むだけで、フォークリフトのフォークを挿入するスペースとして利用される両者の間隔は変化しないため、フォーク挿入時の作業性の悪化を防止することができる。
したがって、積載物への振動伝達特性に影響を与えることなく、パレットの十分な剛性を確保し、且つフォーク挿入のためのスペースを確保するとともに、規格内の高さに収まる防振パレットを実現することができる。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、連結補強板は、フォークの挿入されるフォーク挿入方向に延びていて、2枚1組でそれぞれ脚部を挟むように配置されているものとする。これにより、パレットを運搬するフォークリフトのフォークは連結補強板に沿って挿入されるため、該連結補強板は、フォークからパレットの脚部を保護する保護部材としての役割を果たし、脚部の損傷が防止される。
請求項3の発明では、請求項1または2のいずれか一つの発明において、それぞれ脚部を挟む各組の連結補強板の長手方向両端部には、天板と底板との間を塞ぐように蓋部材が配設されているものとする。このことにより、脚部を挟む2枚の連結補強板の両端部が塞がれるため、そこに誤ってフォークを挿入することがなくなり、脚部の損傷をより確実に防止することができる。また、前記蓋部材は、2枚の連結補強板と交差するように配設されるため、剛性を大きくすることができる。
請求項4の発明では、請求項1〜3のいずれか一つの発明において、脚部の下端部は底板の下面よりも下方に位置するとともに、該底板の上面よりも上方に位置する脚部の上側部分の少なくとも一部が弾性体により構成されているものとする。
このことにより、パレット上に物品が積載されて脚部が縮んだとき、この脚部の下側部分が底板の開口部に囲まれるように位置することになり、この状態でパレットに水平方向の力が作用した場合には、前記脚部の下側部分が前記底板の開口部の周縁に当接して、パレット本体部の横揺れを防止することになる。
つまり、従来のパレットでは、横揺れ防止用のストッパを設ける必要があったが、上述のような構成にすることで、ストッパを別に設けることなく、横揺れを防止することができる。
請求項5の発明では、請求項4の発明において、パレット本体部の底板に形成された開口部の周縁には弾性部材が配設されているものとする。これにより、パレットに水平方向の力が作用して、脚部がパレット本体部の底板の開口部周縁に当接する場合、その周縁に配設された弾性部材が弾性変形して、当接の際の衝撃や振動を吸収する。
請求項6の発明では、請求項4または5のいずれか一つの発明において、脚部の上側部分の長さが天板の下面と底板の上面との間隔以上に設定され、且つその上側部分の下端には前記底板の開口部周縁に係合する係合部が設けられているものとする。
このことにより、その長さが天板の下面と底板の上面との間隔以上に設定されている脚部の上側部分は、その上端がパレット本体部の天板の下面に当接する一方、下端の係合部が底板の開口部周縁に係合されて、天板と底板との間に弾性体が予圧縮された状態で保持されることになり、前記脚部をパレット本体部に対して確実に位置決めすることができる。
請求項7の発明では、請求項1〜6の発明のいずれか一つにおいて、脚部の弾性体を、高減衰ゴムとする。このことにより、振動を効果的に減衰させることができ、防振パレットの振動減衰特性が向上する。
請求項1の発明によれば、天板、底板及び連結補強板によって閉断面構造のパレット本体部を構成するとともに、脚部を前記底板に形成された開口部に貫通させて、前記天板を支持するように配設したため、防振パレットの十分な剛性を確保し、且つ荷物の積載時でもフォーク挿入用のスペースを確保しながら、規格内の高さに収まる防振パレットを実現できる。
請求項2の発明によれば、2枚1組でそれぞれ脚部を挟むように連結補強板を配置したため、フォーク挿入時の前記脚部の損傷を防止することができ、さらに、請求項3の発明によれば、前記連結補強板の両端を塞いで、誤ってフォークが挿入されないようにしたため、フォーク挿入時の脚部の損傷をより確実に防止できる。
請求項4の発明によれば、脚部の下側部分をストッパとして利用することで、別にストッパ等を設けることなく、該パレット本体部の横揺れを防止することができる。
請求項5の発明によれば、底板の開口部の周縁に弾性部材を配設して、脚部との当接の際の衝撃を緩和することができる。
請求項6の発明によれば、弾性体を備えた脚部の上側部分を予圧縮状態となるようにして天板と底板との間に挟持させたため、該脚部をパレット本体部に対し確実に位置決めできる。
請求項7の発明によれば、脚部の弾性体として高減衰ゴムを用いることで、防振パレットの振動減衰特性を向上できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図3は、本発明の実施形態に係る防振パレットAの概略構成を示しており、この防振パレットAは、その上に貨物等を積載物として積載するとともに、該積載物への振動伝達を低減するように構成されたものである。なお、図1は、防振パレットの概略構成を斜視図で示したものであり、図2(a)は、防振パレットAの天板の一部を切り欠いた状態の上面図で、同図(b)は、後述の蓋部材を省略した側面図である。また、図3(a)は、防振パレットAの脚部の一部を切り欠いてその構造を示す部分断面図であり、同図(b)は脚部を下方から見た底面図である。
具体的には、前記防振パレットAは、貨物等(図示省略)をその上面に積載する略直方体形状のパレット本体部1と、該パレット本体部1内に少なくとも一部が配設され、該パレット本体部1を下方から弾性支持する複数の脚部2,2,…とにより構成される。
そして、前記パレット本体部1は、平面視で略矩形状の天板11及び底板12を組み合わせた二重構造のものであり、その2枚の板の間に、前後方向にフォークリフト等のフォークが挿入されるようになっている。また、前記底板12は、略矩形状の板部材の両端を上方に折り曲げて、上下に延びる壁部を形成したものであり、この底板12の本体部が前記パレット本体部1の底面部12aを構成し、壁部がそれぞれパレット本体部1の左右両側の側面部12b,12b(連結補強板)を構成している。そして、前記天板11と底板12の底面部12aとの間には、両者を連結する複数の連結補強板13,13,…が前後方向に長くなるように配設されていて、これにより、該天板11と底面部12aとの間に形成される空間がフォークリフトのフォークを挿入するためのフォーク挿入スペース14,14と前記脚部2を配設するための脚部配設スペース15,15,15とに仕切られた閉断面構造となっている。
上述のように前記パレット本体部1を構成することにより、一枚の板部材で構成する場合に比べて、天板11の板厚が同じ厚さでも前記パレット本体部1の剛性を大きくすることができるため、該パレット本体部1の剛性を確保するために天板11の板厚を大きくする必要がなくなり、パレット全体の高さを低く抑えることができるとともに、パレット全体の重量も軽量化することができる。
また、前記脚部配設スペース15は、連結補強板13,13,…によって前記フォーク挿入スペース14から仕切られているため、脚部2をフォークから保護することができ、該脚部2の損傷を防止することができる。
なお、前記底板12は、底面部12aと側面部12bとを別部材によって構成するようにしてもよい。また、前記パレット本体部1を構成する各板部材は、木製パレットよりも耐久性があり、繰り返し使用可能な鋼板等の金属材料を用いるのが好ましい。
前記各脚部配設スペース15の底部に相当する前記底面部12aには、それぞれ、略円形状の複数の開口部12c,12c,…が形成されていて、詳しくは後述するように、該開口部12c,12c,…を前記各脚部2が貫通するようになっている。そして、この開口部12の下側には、図3に示すように、平面視で略矩形状の高減衰ゴム等の弾性材料からなる弾性部材17がその下方から押え板18によって前記底板12の底面部12aに取り付けられている。該弾性部材17及び押え板18の中央付近には、それぞれ、略円形状の穴部17a,18aが形成されていて、該穴部17a,18aを前記脚部2が貫通するようになっている。つまり、前記弾性部材17は、開口部12に脚部2を貫通させた状態で、後述する脚部2の先端部22の外周を囲むように位置付けられる。
また、前記各脚部配設スペース15は、図1及び図2(a)に示すように、それぞれ、その長手方向の両端部を蓋部材16,16によって塞がれており、これにより、防振パレットAの前記フォーク挿入スペース14に前後方向にフォークが挿入される際、該脚部配設スペース15に誤ってフォークが挿入されるのを防いで、フォーク挿入時の前記脚部2の損傷をより確実に防止することができる。しかも、前記蓋部材16は2枚の連結補強板13,13を連結するように配設されるため、前記パレット本体部1の剛性をより大きくすることができる。
前記脚部2は、図2(b)及び図3に示すように、仕切板21aとゴム部材21bとが交互に積み重ねられた弾性部21(上側部分)と、その下側に位置して略円柱状の樹脂成形品からなる先端部22(下側部分)とが一体的に形成されたものであり、パレット本体部1の底面部12aの開口部12cを貫通するとともに、前記弾性部21がパレット本体部1の天板11と底面部12aとの間に位置するように配設されている。つまり、前記弾性部21は、前記パレット本体部1内に配設される一方、前記先端部22は、底板12の底面部12aの上面よりも下方に位置していて、該先端部22の先端が前記パレット本体部1の下方に突出するように配設されている。
このように前記脚部2を配設することで、パレット上に貨物等が積載されて前記弾性部21が変形した状態でも、所要の脚部高さを確保し、且つ該脚部2の振動減衰特性を悪化させることなく、パレット全体の高さを低く抑えることができる。
また、パレット上に貨物等を積載した状態でも、図4に示すように、前記脚部2の先端部22は、前記パレット本体部1の開口部12で前記弾性部材17に囲まれる位置にあるため、該パレット本体部1が脚部2に対して水平方向に相対変位する場合には、前記先端部22が弾性部材17に当接してその変位を規制する。これにより、前記パレット本体部1の横揺れを防止することができるとともに、当接する際の衝撃や振動を前記弾性部材17によって吸収することができる。
なお、本実施形態では、前記脚部2が前記パレット本体部1の四隅及び中央部の計5カ所に配設されているが、これに限らず、積載物の重量や前記パレット本体部1の大きさ等に応じて前記脚部2の個数や配置を変更するようにしてもよい。
前記弾性部21の詳しい構造は、図3に拡大して示すように、円板状の仕切板21a,21a,…同士の間に、それぞれ、高減衰ゴムからなり、略円形状の断面を有するリング状のゴム部材21b,21b,21bを挟んだものであり、その高さは、前記天板11と底板12との間隔よりも若干、大きくなるように形成されている。そして、前記各仕切板21aの上下両面にはそれぞれ所定の高さを有するピン部21c,21c,…が設けられていて、これにより、その上下に配設されたゴム部材21b,21bと連結されるようになっている。
より詳しくは、図3において、前記弾性部21の軸線Zよりも右側の部分では、前記ゴム部材21b,21b,21bに、それぞれ、上下方向に貫通する複数の穴部21d,21d,…が形成されており、該穴部21d,21d,…は、それぞれ、上側の径が下側の径よりも大きくて、途中に段部21eが形成されるようになっている。そして、前記穴部21dには、前記仕切板21aの上面に固定されたピン部21cが下方から嵌挿されていて、該ピン部21cの頭部が前記段部21dに係合することにより、前記ゴム部材21bとその下方に配設される仕切板21aとが連結されている。
一方、前記弾性部21の軸線Zよりも左側の部分では、図示は省略するが、上述の右側部分と同様に、前記ゴム部材21b,21b,21bに複数の穴部21d,21d,…が設けられていて、上述の右側部分とは異なり、前記穴部21d,21d,…には、その上側の径が下側の径よりも小さくなるように該穴部21dの途中に段部21eが形成されている。そして、この穴部21d,21d,…に、前記仕切板21a,21a,…の下面に固定されたピン部21cが上方から嵌挿されることで、前記ゴム部材21bとその上方に配設される仕切板21aとが連結されている。
このように前記弾性部21を構成することで、前記ゴム部材21b,21b,21bは、それぞれ、その上下に配設される前記仕切板21a,21a,…にピン部21c,21c,…を介して連結され、弾性部21全体が一体的に変形するようになっている。
以上のような前記脚部2の構成により、パレット上の積載物の荷重を支持することができるとともに、パレット本体部1に上下方向の力が作用する場合、その上下方向の振動を前記弾性部21の弾性変形によって低減することができ、前記パレット本体部1上の積載物に振動や衝撃が伝達するのを防止することができる。
また、前記弾性部材17の上面は、図3に示すように、前記脚部2の弾性部21の下端、すなわち仕切板21aの下面に当接していて、前記天板11と底板12との間隔よりも若干、大きめに形成された前記弾性部21をその下方から上方に向かって押さえつけるようになっている。これにより、前記弾性部21は、予圧縮状態で前記天板11と底板12との間に配設されることになり、脚部2が前記パレット本体部1から脱落したり、移動したりすることなく、簡単な構成で該脚部2を該パレット本体部1に対して確実に位置決めすることができる。
したがって、以上のような構成により、パレット本体部1を天板11、底板12及びそれらを連結する連結補強板13からなる閉断面構造としたため、1枚の板部材でパレットを構成する場合に比べて、該パレット本体部1を軽くしながら、その剛性を大きくすることができる。しかも、前記底板12に開口部12cを設けて、脚部2を該開口部12cに貫通させ、その一部を天板11と底板12との間に配設することで、前記パレット本体部1の下方に突出する前記脚部2の高さを低く抑えることができ、これにより、パレット全体の高さを規格内に収めることができる。
さらに、前記パレット本体部1及び脚部2を上述のような構成にすることにより、図4に示すように、パレット上に貨物等を積載した状態でも、前記脚部2の弾性部21が貨物等の積載していない無負荷状態よりも下方に縮んで、前記パレット本体部1がそのまま下方に沈むだけで、天板11と底板12との間隔、すなわちフォーク挿入スペースの高さは影響を受けないため、フォーク挿入時の作業性の悪化を防止することができる。
つまり、パレットの剛性を十分に確保し、且つ貨物等を積載した状態でもフォーク挿入のためのスペースを確保しながら、パレット全体の高さを規格内に収めることができる。
(その他の実施形態)
本発明の構成は、前記実施形態に限定されるものではなく、それ以外の種々の構成を包含するものである。すなわち、前記実施形態では、脚部2の弾性部21を、図3(a)に示すようにリング状のゴム部材21bとその仕切板21aとにより構成するようにしているが、これに限らず、例えばブロック状の高減衰ゴムなどのように上下方向の振動を減衰することができるものであれば、どのような構成のものであってもよい。
本発明の構成は、前記実施形態に限定されるものではなく、それ以外の種々の構成を包含するものである。すなわち、前記実施形態では、脚部2の弾性部21を、図3(a)に示すようにリング状のゴム部材21bとその仕切板21aとにより構成するようにしているが、これに限らず、例えばブロック状の高減衰ゴムなどのように上下方向の振動を減衰することができるものであれば、どのような構成のものであってもよい。
また、前記実施形態では、脚部2の弾性部21を、その高さがパレット本体部1の天板11と底板12との間隔よりも若干、大きくなるように構成しているが、これに限らず、前記弾性部21の上方にスペーサ等を配設して、該弾性部21を該スペーサと底板12との間で予圧縮の状態で保持するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、弾性部材17に高減衰ゴムなどの弾性材料を用いるようにしているが、これに限らず、脚部2を係止することができ、且つ水平方向の衝撃や振動を吸収できるものであれば何でもよい。
さらに、前記実施形態では、脚部2の先端部22を柱状の樹脂成形品によって構成しているが、この限りではなく、例えば、材料に金属材料等を用いるようにしてもよいし、形状を筒状にしてもよい。すなわち、積載物及びパレット本体部1の重量を支持することができるものであれば、どのような材料及び形状であってもよい。
以上説明したように、本発明の防振パレットは、パレットの剛性を確保し、その高さを規格内に収め、且つ貨物等を積載した状態でもフォーク挿入のスペースを確保しながら、十分な防振特性を得ることができるので、例えば精密機器等を運搬する場合に特に有用である。
A 防振パレット
1 パレット本体部
2 脚部
11 天板
12 底板
12a 底面部
12b 側面部(連結補強板)
12c 開口部
13 連結補強板
14 フォーク挿入スペース
15 脚部配設スペース
16 蓋部材
17 弾性部材
21 弾性部(上側部分、弾性体)
22 先端部(下側部分)
1 パレット本体部
2 脚部
11 天板
12 底板
12a 底面部
12b 側面部(連結補強板)
12c 開口部
13 連結補強板
14 フォーク挿入スペース
15 脚部配設スペース
16 蓋部材
17 弾性部材
21 弾性部(上側部分、弾性体)
22 先端部(下側部分)
Claims (7)
- 物品の積載されるパレット本体部を下方から支持する複数の脚部に、前記物品への振動伝達を低減するための弾性体を備える防振パレットであって、
前記パレット本体部は、上下に所定空間を空けて配置した略矩形状の天板及び底板の間に、平面視で縦横いずれか一方向に延びるように複数の連結補強板を配設して、閉断面構造としたものであり、
前記複数の脚部は、それぞれ、前記底板に形成された開口部を貫通して、前記天板を支持するように配設されていることを特徴とする防振パレット。 - 請求項1において、
連結補強板は、フォークの挿入されるフォーク挿入方向に延びていて、2枚1組でそれぞれ脚部を挟むように配置されていることを特徴とする防振パレット。 - 請求項1及び2のいずれか一つにおいて、
それぞれ脚部を挟む各組の連結補強板の長手方向両端部には、天板と底板との間を塞ぐように蓋部材が配設されていることを特徴とする防振パレット。 - 請求項1〜3のいずれか一つにおいて、
脚部の下端部は底板の下面よりも下方に位置するとともに、該底板の上面よりも上方に位置する脚部の上側部分の少なくとも一部が弾性体により構成されていることを特徴とする防振パレット。 - 請求項4において、
パレット本体部の底板に形成された開口部の周縁には弾性部材が配設されていることを特徴とする防振パレット。 - 請求項4及び5のいずれか一つにおいて、
脚部の上側部分の長さが天板の下面と底板の上面との間隔以上に設定され、且つその上側部分の下端には前記底板の開口部周縁に係合する係合部が設けられていることを特徴とする防振パレット。 - 請求項1〜6のいずれか一つにおいて、
脚部の弾性体は、高減衰ゴムであることを特徴とする防振パレット。
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