JP4301497B2 - パレットサポータを取り付け可能なパレット - Google Patents

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Description

本発明は、フォークリフトトラックのリフトフォークを挿入するための挿入孔が設けられた荷物の載置運搬具としてのパレットに関する。特に、パレットサポータを取り付け可能なパレットに関するものである。
荷物を載せたままのパレットを垂直方向に段積みするために、あるいはパレット上に載せた荷物の保護又は荷崩れ防止等のために、パレットサポータと呼ばれる金属製枠体を取り付け可能に構成された合成樹脂製パレットが知られている(特許文献1及び2参照)。一般にパレットサポータは、4本の支持脚(縦枠又は支持ポストともいう)と、それらの支持脚同士を所定間隔を隔てて連結する水平連結材(横枠又は棚枠ともいう)とからなっている。パレットには、例えばその上面の四隅において各支持脚の下端部を密に嵌合するための嵌合孔(計4つ)が形成されており、各嵌合孔に各支持脚の下端部を嵌入することでパレットサポータがパレットに取り付けられる。この取り付け状態では、支持脚間に配設された水平連結材によって各支持脚の高さ方向中程同士又は上端部同士が連結されることに加え、パレットそのものによって支持脚の下端部間の距離を固定化しつつ支持脚の下端部同士が連結されることにより、パレット上でのパレットサポータ骨格が確固たるものとなる。
このような合成樹脂製パレットにあっては、特定の水平連結材で連結される2本の支持脚がそれぞれ差し込まれる2つの嵌合孔間の距離が、当該2本の支持脚間の距離(つまり水平連結材の長さ)に合致するように、各嵌合孔の位置が定められている。このため、パレットサポータ付きパレットの使用環境の温度が大きく変化した場合、例えば常温環境から冷凍倉庫内のマイナス数十℃という環境へ移した場合に、嵌合孔周辺に亀裂が入る等してパレットが破損したり、パレットサポータの一部が変形したりすることがあった。
というのも、一般に金属の線膨張率と固体合成樹脂の線膨張率とは一桁異なっており、同じ温度変化であっても固体合成樹脂の膨張収縮量は金属の膨張収縮量の約10倍にもなる。例えば、常温(約23℃)下において、水平連結材で連結される2本の支持脚間の距離L1及びパレットの2つの嵌合孔間の距離L2がともに700mmに設定されていたとする。このパレットサポータ付きパレットが常温環境から極低温環境に移されることで、金属製パレットサポータの支持脚間距離L1が700−0.5=699.5mmになったと仮定すると、合成樹脂製パレット自体の低温収縮によってパレットの嵌合孔間距離L2は700−5=695mmとなり、支持脚間距離L1と嵌合孔間距離L2との間に4.5mmものギャップが生ずる計算となる。これほど大きな収縮ギャップが潜在的に存在すると、嵌合孔及びそれに密に嵌合している支持脚下端部の双方に過大な機械的負荷がかかり、パレット嵌合孔周辺の破損やパレットサポータの変形をもたらす原因となる。
実開昭57−74126号公報(全文明細書、図1〜図3) 実開昭57−154635号公報(全文明細書、図1,図2)
本発明は、使用環境の温度が大きく変化した場合でも、パレットサポータとの嵌合又は係合部位に過大な機械的負荷がかかることがなく、パレットの破損やパレットサポータの変形を防止することができるパレットサポータを取り付け可能なパレットを提供することにある。
請求項1の発明は、上下方向に平行に延びた1対の支持脚の中間部を連結部で連結してなるH状枠体を対にして対向配置し、それら両H状枠体の間に差し渡されて互いに平行に延びた1対の上端間連結材によって前記支持脚の上端部同士の間を連結した金属製のパレットサポータを取り付け可能なパレットであって、リフトフォーク挿入孔が設けられた合成樹脂製のパレット本体、並びに、そのパレット本体の荷物積載面側に設けられて、前記H状枠体毎に、前記各支持脚の下端部を挿入可能な1対ずつの嵌合部及び係合部を備え、前記嵌合部を、全水平方向で前記支持脚を位置決め可能な構造とする一方、前記係合部を前記H状枠体毎の1対の前記支持脚を結ぶ水平方向で前記支持脚の相対変位を許容しかつそれ以外の水平方向で前記支持脚を位置決め可能なガイド溝状とし、1対ずつの前記嵌合部及び前記係合部を点対称に配置したことを特徴とするパレットである。
請求項1によれば、合成樹脂製のパレット本体に金属製パレットサポータを構成する1対のH状枠体を装着するには、各H状枠体が有する1対の支持脚パレット本体の嵌合部及び係合部に挿入する。すると、嵌合部に挿入された一方の支持脚は全水平方向への移動を規制され、係合部に挿入された他方の支持脚は、H状枠体の1対の支持脚を結ぶ水平方向の相対変位を許容されかつそれ以外の水平方向で位置決めされた状態になる。これにより、パレットサポータのうち1対の支持脚の中間部を連結する連結部とパレット本体との間の熱変形量の差は、係合部に沿って支持脚が相対変位することで吸収され、パレットの嵌合部及び係合部の破損や、パレットサポータの変形が防止される。
請求項2の発明は、請求項1に記載のパレットにおいて、前記嵌合部及び前記係合部のうちの少なくとも一方は、前記パレット本体に装着される金属製保持具であって、前記支持脚を垂直方向に挿入可能な筒部を構成する側壁部と、その支持脚からの垂直荷重を受け止める脚受け部と、当該金属製保持具が受け持つ垂直荷重をパレット本体に面接触して伝達する荷重伝達部とを具備してなる金属製保持具によって構成されていることを特徴とする。
請求項2によれば、金属製パレットサポータの支持脚と嵌合又は係合する部位が金属製保持具で構成され、且つ、合成樹脂製パレット本体に面接触する荷重伝達部を備えた金属製保持具の当該荷重伝達部を介してパレットサポータからの垂直荷重がパレット本体に伝達される構造となっている。それ故、パレットサポータからの垂直荷重が、金属に比べて相対的に脆弱な合成樹脂からなるパレット本体の局部(極めて狭い範囲)に集中することが無く、樹脂製パレットが荷重集中によって破損する可能性が大幅に低減される。尚、前記荷重伝達部が前記側壁部の外側に設けられたフランジ部であることは好ましい。
各請求項に記載のパレットによれば、上下方向に平行に延びた1対の支持脚の中間部を連結部で連結してなるH状枠体を対にして対向配置し、それら両H状枠体の間に差し渡されて互いに平行に延びた1対の上端間連結材によって前記支持脚の上端部同士の間を連結した金属製のパレットサポータを取り付けた状況下で、使用環境の温度が大きく変化した場合でも、線膨張率が大きく異なるパレット本体とパレットサポータとの間の膨張量又は収縮量の差は、ガイド溝状に延びた係合部に沿って支持脚が相対変位することで吸収され、パレットの嵌合部及び係合部の破損やパレットサポータの変形を確実に防止することができる。
本発明の一実施形態たるパレットを図面を参照しつつ説明する。図1及び図2に示すように、パレットの本体10は、平面矩形状(本例は1100mm×1100mmの平面正方形状)で所定高さ(本例は高さ140mm)を有する平盤状直方体として構成されており、パレット本体10にはその正面側から背面側に貫通する一対のリフトフォーク挿入孔11が設けられている。パレット本体10は、例えばポリエチレン(線膨張率:1.1〜1.3×10-4/℃)からできている。
図2(A)に示すように、パレット本体の上面(荷物積載面)側には、金属製保持具としての2つの第1金具21及び2つの第2金具22がパレット本体10に埋め込まれるような形で装着されている。第1金具21と第2金具22とはそれぞれペア(対)をなし、第1及び第2金具対はそれぞれパレット本体10の左辺及び右辺に沿った位置に配置されている。また、2つの第1金具21及び2つの第2金具22はそれぞれ対角線位置に配置されている。即ち、2つの第1金具21及び2つの第2金具22は、パレット本体10に点対称に配置されている。なお、本例では、パレット本体10の左辺及び右辺に沿って並んだ第1金具21と第2金具22との間隔は約700mmに設定され、パレット本体10の左右方向に並んだ第1金具21と第2金具22との間隔は約1030mmに設定されている。
図1に示すように、パレット上には前記4つの金具21,22を介して金属製パレットサポータが取り付けられる。このパレットサポータは、一対のH状枠体40及び一対の上端間連結パイプ44から構成されている。
各H状枠体40は、互いに所定間隔(本例では約700mm)を隔てつつ垂直に延びる第1及び第2の支持脚41,42と、両支持脚41,42を連結する連結部としての2本の水平連結材43とを備えている。支持脚41,42及び水平連結材43はそれぞれ長尺な丸パイプから構成されている。2本の水平連結材43が各支持脚41,42の高さ方向中程位置にて両支持脚を連結することにより、当該枠体40が全体としてH字形状に組み立てられると共に両支持脚41,42間の間隔が固定化される。
各上端間連結パイプ44は、水平に延びる丸パイプの両端部に垂直に延びるパイプ連結部45を結合して構成されている。各パイプ連結部45はH状枠体の支持脚41,42の上端部に嵌合可能となっている。それ故、各上端間連結パイプ44の2つのパイプ連結部45がそれぞれ支持脚41,42の上端部に嵌合することで、対向配置された2つのH状枠体40の上端部同士が2つの上端間連結パイプ44によって連結される。本例では、上端間連結パイプ44の水平長さは約1030mmに設定されている。
次に、パレット本体10に装着される第1及び第2金具21,22、並びに、それらの金具が装着されるパレット本体10の要部について更に詳細に説明する。
図3(A)及び(C)に示すように、第1金具21は、いずれもスチール(線膨張率:1.0〜1.1×10-5/℃)からなる4点の部品(2つのアングル状側壁構成部品33,34、底板構成部品35及びフランジ構成部品36)を溶接して組み立てたものであり、組み立て完了後には図3(A)及び(D)に示すような構造をなす。即ち、第1金具21は、前後一対の側壁部23と、左右一対の側壁部24と、側壁部内側の下端寄り位置に固定された底板部25と、側壁部外側の上端寄り位置に固定されたフランジ部26とを備えてなる。4つの側壁部23,24は、前記H状枠体40の一支持脚(41又は42)の下端部を垂直方向に挿入及び離脱可能な筒部27を構築する。
第1金具21では、4つの側壁部により構築される筒部27はその水平方向断面が正方形状をなすと共に、その正方形の一辺の長さ(即ち対向する2つの側壁部23又は24における内壁面間距離W1)が前記支持脚41の下端部の外径Dに略一致するように設定されている。本例ではD≒W1=29mmである。このため、支持脚41の下端部が第1金具21の筒部内に嵌入された場合、4つの側壁部23,24は筒部27内で支持脚41が前後方向及び左右方向(つまり全ての水平方向)に移動するのを完全に規制する。第1金具21の筒部内に固定された底板部25は、当該筒部27に挿入される支持脚41の下端部を支持することでその支持脚41からの垂直荷重を受け止める脚受け部として機能する。第1金具21の筒部の外側に固定されたフランジ部26は、パレット本体10の一部に面接触することで当該第1金具21が受け持つ垂直荷重をパレット本体10に伝達する荷重伝達部として機能する。尚、前記4つの側壁部のうちの左右の側壁部24には、底板部25よりも下側においてボルト挿通孔28が貫通形成されている。
図3(B)に示す第2金具22もその基本構造は第1金具21と同じである。即ち、第2金具22は、前後一対の側壁部23と、左右一対の側壁部24と、側壁部内側の下端寄り位置に固定された底板部25と、側壁部外側の上端寄り位置に固定されたフランジ部26とを備えてなる。各部(23〜26)の機能も第1金具の場合と同じである。但し、第2金具22では、前後2つの対向側壁部23間の距離W2と、左右2つの対向側壁部24間の距離W1とが異なっており、これら4つの側壁部23,24により構築される筒部27は、その水平方向断面が長方形状となっている。本例ではD≒W1=29mm、W2=40mmであり、前後の側壁部間の距離W2は前記支持脚42の下端部の外径Dよりも大きく設定されている。このため、支持脚42の下端部が第2金具22の筒部内に挿入された場合でも、左右の側壁部24は筒部27内で支持脚42が左右方向に移動するのを完全に規制するが、前後の側壁部23は原則として筒部27内で支持脚42が移動するのを規制せず、W2−D≒11mmの寸法差を最大値として支持脚42が第2金具22の筒部27内を前後方向に相対変位する余地がある。この意味で、左右の側壁部24は、前後方向への支持脚42の相対変位を許容するガイド溝を構成する。
図2(A),図4及び図5に示すように、パレット本体10の左辺及び右辺における角寄りの位置(隅部)には、第1金具21又は第2金具22を収容するための凹部13が設けられている。特に図4及び図5は第2金具22用の凹部13を示す。これらの図面からわかるように、各凹部13は平面視矩形状をなすと共に、パレット本体10の一側辺に隣接する位置において垂直方向に貫通した貫通孔として提供されている。各凹部(貫通孔)13は金具21又は22を完全収容し得るだけの深さを備えており、金具をパレット本体10に装着した際、金具21又は22の上端がパレット本体10の荷物積載面よりも上方に突出しないようになっている。第1金具用の凹部13は第1金具21の筒部形状に対応した平面視正方形状をなし、第2金具用の凹部13は第2金具22の筒部形状に対応した平面視長方形状をなしている。尚、第2金具用の凹部13は、その長方形状の長辺がパレット本体10の左辺又は右辺と平行になるように左辺又は右辺に沿って延びている。
各凹部13の上端域には荷物積載面に対して若干窪んだ段差部14が設けられている。この段差部14の上面は、各金具のフランジ部26が面接触可能な水平面となっており、金具21又は22から伝達される垂直荷重を受け止める荷重受け面として機能する。更に各凹部13の下端域には、凹部13の側壁部においてボルト挿通孔15が貫通形成されている。なお、本実施形態のパレット本体10は、その上面又は下面のいずれもが荷物積載面として使用し得るような上下対称構造をなしている。このため、パレット本体10が裏返されてその下面が荷物積載面として使用される場合をも考慮して、各凹部13の下端域にも前記同様の段差部14が設けられ、又、各凹部上端域の側壁部にも前記同様のボルト挿通孔15が貫通形成されている。
図6に示すように、第1金具用又は第2金具用の凹部13には、それぞれ対応する金具が挿入配置される。各金具のフランジ部26が凹部上端域の段差部14に着座したとき、凹部下端域のボルト挿通孔15と金具のボルト挿通孔28とが一致する。それらボルト挿通孔15に対してボルト17を挿通した後、ボルト17にナット18を螺着することで、各金具がパレット本体10に締結されて凹部13から抜き取り不能となる。
本実施形態のパレットでは図2(A)に示すように、パレット本体10の左辺の後辺寄り位置及び右辺の辺寄り位置のそれぞれに第1金具21が装着されると共に、パレット本体10の左辺の前辺寄り位置及び右辺の辺寄り位置のそれぞれに第2金具22が装着される。2つの第1金具21は、前記H状枠体の第1支持脚41を嵌合させるための嵌合部を構成する。そして、第1金具21の4つの側壁部23,24により、第1支持脚41を垂直方向に挿入及び離脱可能且つ全ての水平方向に相対変位不能に嵌合させる筒部27が構築される。他方、2つの第2金具22は、前記H状枠体の第2支持脚42を係合させるための係合部を構成する。各第2金具22は、平面視長方形状の筒部27の長辺がパレット本体10の左辺又は右辺と平行になるように配置されているため、パレット本体10へのH状枠体40の装着時には、前記左辺又は右辺と平行な方向への第2支持脚42の相対変位が許容される。つまり、第2金具22の4つの側壁部23,24により、第2支持脚42を垂直方向に挿入及び離脱可能、第1及び第2支持脚41,42を結ぶ方向に相対変位可能、且つ前記第1及び第2支持脚41,42を結ぶ方向に対して直交する水平方向に相対変位不能に係合させるガイド溝状の筒部27が構築される。
さて、本実施形態のパレットに上述のような金属製パレットサポータを取り付ける際には、先ず各H状枠体40の第1及び第2支持脚41,42を、それぞれ対応するパレットの左辺又は右辺の第1及び第2金具21,22に挿入する。第1支持脚41の下端部が第1金具21の筒部27内に挿入(嵌合)されると、両者の寸法関係により第1支持脚41は前後左右全ての方向への水平移動を規制されるが、当該筒部27内での自転的回動までは規制されない。他方、第2支持脚42の下端部が第2金具22の筒部27内に挿入(係合)されると、支持脚下端部の外径Dと第2金具22の筒部27を構成する左右側壁部24間の間隔W1との寸法関係(D≒W1)により、第2支持脚42は当該筒部27内で左右方向への水平移動を規制される。つまり、第1及び第2支持脚41,42がそれぞれ対応する第1及び第2金具21,22の筒部内に挿入されると、パレットの荷物積載面上での第1支持脚41の位置が決まるのみならず、その第1支持脚41を旋回軸とするH状枠体40の旋回が、第2支持脚42の下端部と第2金具22の左右側壁部24との係合関係に基づいて規制される。また、両支持脚41,42間の間隔はH状枠体40が備える一対の水平連結材43によって固定化されている。それ故、第2金具22の筒部27がパレットの左辺又は右辺に沿った方向(即ち第1及び第2支持脚を結ぶ方向)への第2支持脚42の相対変位を許容するようなガイド溝形状をなしていても、両支持脚41,42の位置が確定し、パレット本体10に対してH状枠体40が前後左右にがたつくこと無く(つまり水平方向への移動不能に)取り付けられる。
図1に示すように、パレットの荷物積載面の左辺及び右辺に沿ってそれぞれH状枠体40を立設した後、左右のH状枠体40の第1支持脚41の上端部同士および第2支持脚42の上端部同士を一対の上端間連結パイプ44で連結することにより、パレット本体10へのパレットサポータの取り付けが完了する。尚、各上端間連結パイプ44は2つの支持脚の上端部間の距離をほぼ固定するが、各支持脚における上下端部間の距離は長く、しかも連結パイプ44の各パイプ連結部45は各支持脚の上端部に対し多少のクリアランスを持って差し込まれているので、各上端間連結パイプ44が2つの支持脚の下端部間の距離を伸縮する余地がないほど完全に固定することはない。パレットサポータによって囲まれたパレット上には、例えば冷凍食品を収めた段ボール箱などの荷物が積載される。
荷物を積載したパレットサポータ付きパレットは、冷凍倉庫等の例えば−20℃〜−30℃又はそれ以下といった極低温環境に置かれることがある。常温環境から極低温環境に移されたとき、スチール製のパレットサポータもポリエチレン製のパレット本体10も共に収縮する。但し、スチールとポリエチレンとでは線膨張率が大きく異なるため、パレットサポータとパレット本体10との収縮量の差(収縮ギャップ)が問題となる。この点、本実施形態のパレットによれば、第2金具22の筒部27がパレットの左辺又は右辺に沿った方向(即ち第1及び第2支持脚を結ぶ方向)への第2支持脚42の相対変位を許容するようなガイド溝形状をなしているため、かなり大きな収縮ギャップが生じても、その収縮ギャップは第2金具22の筒部27内を第2支持脚42が相対変位することで吸収されてしまう。例えば、パレットサポータの主要部を構成するH状枠体40の2つの支持脚41,42間の間隔L1が縮み量ΔL1だけ縮むのに比較して、パレット本体10における第1及び第2金具21,22間の間隔(=L1)の縮み量ΔL2が大きい場合でも、両縮み量の差(ΔL2−ΔL1)は、第2金具22の筒部27に確保された前後方向への変位余地(最大でW2−Dの変位余地)の範囲内に収まってしまう。
従って、環境温度の著しい低下に起因してH状枠体40が収縮する以上にパレット本体10が大きく収縮したとしても、H状枠体40の2つの支持脚41,42が、それぞれ対応する金具21,22の前後側壁部23を互いに接近する方向に過度に押圧することがない。つまり、収縮ギャップに基づいて第1及び第2支持脚41,42が第1及び第2金具21,22の側壁部23に荷重を及ぼすことがない。加えて、各支持脚41,42を受け容れる嵌合部又は係合部としての金具21,22は合成樹脂よりも強い金属でできている。それ故、パレットの嵌合部及び係合部の破損やパレットサポータ(H状枠体40)の変形が確実に防止される。また、パレットの嵌合部及び係合部に対してH状枠体40の支持脚41,42を抜き差しする作業に支障をきたすこともない。
パレットサポータ付きパレットの使用環境の温度が著しく上昇した場合でも、前記と同様、パレットサポータとパレット本体10との膨張量の差(膨張ギャップ)は、第2金具22の筒部27内を第2支持脚42が相対変位することで吸収されるため、膨張ギャップによるパレットの嵌合部及び係合部の破損やパレットサポータの変形は生じない。また、温度が著しく異なった状態のパレット及びパレットサポータの取り付け又は取り外し作業に支障が生ずることもない。
このように本実施形態によれば、環境温度の変化に基づくパレット本体10とパレットサポータとの間の収縮量又は膨張量の差に起因して、第1支持脚用の嵌合部(第1金具21)及び第2支持脚用の係合部(第2金具22)に対し収縮方向又は膨張方向への負荷が及ぶことがなく、パレットの破損やパレットサポータの変形を防止することができる。また、第1金具21及び第2金具22の各々が受け止めるパレットサポータからの垂直荷重は、各金具のフランジ部27を介してパレット本体10の前記段差部14の上面(荷重受け面)に対して面接触状態で伝達されるため、パレット本体10の局部への荷重集中がなく、合成樹脂製パレット本体10の耐久性が高められる。
なお、図1並びに図2(A)及び(B)に示すように、パレット本体10の上面及び下面にはそれぞれ4本の滑り止めバンドB1,B2が貼着されている。各滑り止めバンドはゴム等の滑り止め素材からできており、パレット本体10の左辺及び右辺と平行に延びるように設けられている。パレット本体10は前述のように上下対称であり、上面側の4本のバンドB1と下面側の4本のバンドB2とは等価な関係にある。パレットサポータ付きパレットを複数個垂直方向に段積みした場合、図1に二点鎖線で示唆するように、上段パレットの下面の4本の滑り止めバンドB2は、下段パレットサポータの2つの上端間連結パイプ44に対しほぼ直角に交差した状態で接触する。この交差接触により、下段パレットサポータに対する上段パレットの滑りが防止され、パレットサポータ付きパレットの安定した段積みが実現される。
上記実施形態では、本発明に係る嵌合部び係合部を金属製保持具(21,22)で構成したが、合成樹脂製パレット本体10の荷物積載面の所定位置に、前記嵌合部として機能し得る孔、凹部又は凸部等、及び、前記係合部として機能し得る長孔、溝又は一対の平行突条等をパレット本体10に一体成形してもよい。つまり、前記嵌合部や係合部がパレット本体10に一体化した合成樹脂部で提供されてもよい。
パレットサポータが取り付けられたパレットの斜視図。 (A)はパレットの平面図、(B)はパレットの正面図。 (A)は第1金具の斜視図、(B)は第2金具の斜視図、(C)は第1金具の分解斜視図、(D)は(A)及び(B)におけるP−P線での断面図。 金具取り付け前におけるパレット本体の一隅を拡大して示す斜視図。 図4のQ−Q線での部分断面図。 金具取り付け後における図5相当の部分断面図。
符号の説明
10… パレットの本体、11…リフトフォーク挿入孔、21…第1金具(第1支持脚用の嵌合部を構成する金属製保持具)、22…第2金具(第2支持脚用の係合部を構成する金属製保持具)、23…前後側壁部、24…左右側壁部、25…底板部(脚受け部)、26…フランジ部(荷重伝達部)、27…筒部、40…H状枠体(パレットサポータの主要部)、41…第1の支持脚、42…第2の支持脚、43…水平連結材(パレットサポータの連結部)、44…上端間連結パイプ(パレットサポータの一部)、B1,B2…滑り止めバンド(帯状の滑り止め材)。

Claims (2)

  1. 上下方向に平行に延びた1対の支持脚の中間部を連結部で連結してなるH状枠体を対にして対向配置し、それら両H状枠体の間に差し渡されて互いに平行に延びた1対の上端間連結材によって前記支持脚の上端部同士の間を連結した金属製のパレットサポータを取り付け可能なパレットであって、
    リフトフォーク挿入孔が設けられた合成樹脂製のパレット本体、並びに、そのパレット本体の荷物積載面側に設けられて、前記H状枠体毎に、前記各支持脚の下端部を挿入可能な1対ずつの嵌合部及び係合部を備え、
    前記嵌合部を、全水平方向で前記支持脚を位置決め可能な構造とする一方、前記係合部を前記H状枠体毎の1対の前記支持脚を結ぶ水平方向で前記支持脚の相対変位を許容しかつそれ以外の水平方向で前記支持脚を位置決め可能なガイド溝状とし、
    1対ずつの前記嵌合部及び前記係合部を点対称に配置したことを特徴とするパレット。
  2. 記嵌合部及び前記係合部のうちの少なくとも一方は、前記パレット本体に装着される金属製保持具であって、前記支持脚を垂直方向に挿入可能な筒部を構成する側壁部と、その支持脚からの垂直荷重を受け止める脚受け部と、当該金属製保持具が受け持つ垂直荷重をパレット本体に面接触して伝達する荷重伝達部とを具備してなる金属製保持具によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載のパレット。
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