JP2008189228A - かご車 - Google Patents

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真太郎 岡崎
Isamu Kawahara
勇 川原
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鉄也 守谷
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Abstract

【課題】略矩形状の床部材1の左右両側及び後側に、それぞれ上下方向に長い側パネル2〜4を配置してなる、かご車Aにおいて、壊れやすい菓子類等にも対応し得る非常に柔らかな防振特性を実現しながら、傾きや揺れの生じ難いものとする。
【解決手段】床部材1を上板10及び下板11からなる二重構造とし、それらの間に防振素子5を内蔵する。防振素子5の主ばねであるコイルばね50は、ダメージを受けやすい菓子類の運搬にも適した非常に柔らかなものとし、これを予圧縮した状態で配設する。コイルばね50の外周に3つのリングゴム51を嵌着させて、コイルばね50が所定以上、圧縮されると副ばねとして機能するようにし、防振素子5のストロークを規制する。これにより、非常に柔らかな特性でありながら、折り畳み式の床部材1にも適用可能なコンパクトな防振素子5を得る。
【選択図】 図3

Description

本発明は、背の高いかご状の容器にキャスターを取り付けてなる、所謂かご車に関し、特に菓子類のようなダメージを受けやすい物品を運搬するための防振構造に係る。
一般にかご車は、ロールボックスパレットとも呼ばれ、かご状の容器の下部にキャスターを取り付けて、容易に移動できるようにしたものであり(例えば特許文献1を参照)、工場や物流倉庫内で物品の運搬に利用されるとともに、そのままトラックの荷台に積み込まれて店舗等に送られ、所謂通箱としても利用されている。
そのようなかご車は通常、矩形状の床パネルの左右及び後側にそれぞれ格子状や網状の側パネルを立設して、積み荷を囲むように比較的高い側壁を形成しており、荷物をかなり高積みすることができるので、前記のような運搬用途のみならず、倉庫内での保管や店舗における陳列用途にも利用される。
特許第3762485号公報
ところで、一部の菓子類や果物等のように非常にダメージを受けやすい物品を、例えば樹脂製のコンテナに収容し、これをかご車に積み上げて運搬することがあり、工場や倉庫、店舗内の比較的フラットな床上を移動する場合には、あまり問題はないものの、屋外を移動する際には路面の凹凸を拾って細かな振動を受けることになり、例えば菓子類の一部が崩れたり、苺のような柔らかな果物の場合はその表面が潰れたりする虞れがある。
また、前記のかご車をそのままトラックに積み込んで輸送するときには、かご車同士が衝突することも考えられ、さらに、通常のトラックのサスペンションは比較的硬いので、菓子類や果物等のような軽荷重の運搬時には路面の凹凸による振動が伝わり、前記と同様の状態になる。
この点、例えばゴムやウレタンのクッション材のような防振素子を内蔵したクッション・キャスターは知られており、これを用いて積み荷への振動の伝達を軽減することも考えられるが、このようなキャスターに用いられるクッション材は、あまり柔らかなものではないので、前記菓子類等の運搬に適するほどの振動軽減性能は得られない。
すなわち、本願の発明者らが実際に菓子類をかご車に積んで店舗へ運搬し、その間に受ける振動の様子を調べたところ、屋外においてかご車を押して移動する際に問題となる振動は概略10Hz付近のものであり、この振動を効果的に軽減できるほど柔らかなクッション材をキャスターに内蔵すると、かご車のように背が高く、しかも高積みするものでは僅かなことで大きく傾いたり、揺れたりするようになってしまい、甚だ運搬し難い上に、バランスを崩して転倒する虞れもあるからである。
さらに、トラック輸送時にはかご車の側壁にラッシングベルトをかけて固定するため、クッション・キャスターによる振動軽減性能は大きく損なわれることになるし、かご車同士の衝突に対しては効果が得られない。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、元々背が高い上に荷物を高く積み上げる、というかご車の特徴に着目して、壊れやすい菓子類等にも対応し得る非常に柔らかな防振素子を用いながら、大きな傾きや揺れは生じ難いものとすることにある。
前記の目的を達成するために、この発明では、防振素子をキャスターに内蔵するのではなく、二重構造とした床部材に内蔵することにより、それを非常に柔らかなものとしても、かご車全体は大きく傾いたり揺れたりしないようにした。
具体的に、請求項1の発明は、略矩形状の床部材上に積載した荷物を左右両側及び後側から囲むように、それぞれ上下方向に長い側パネルを配置して、平面視で前方に開放するコ字状の側壁を形成するとともに、この側壁の下部に複数のキャスターを取り付けてなるかご車が対象である。
そして、前記床部材を、略平坦な上面を有する載置板と、その下方に所定の隙間を設けて配置した架台とにより構成し、載置板は複数の防振素子を介して架台に支持せしめるとともに、架台は前記側壁の下部に支持せしめるものとした。
前記のように床部材が載置板と架台との二重構造とされ、それらの間に防振素子が介設されているので、かご車を移動させる際に路面の凹凸に起因する細かな振動が架台にまでは伝達されても、載置板及びその上の荷物への振動伝達は軽減される。そして、防振素子を非常に柔らかなものとして、比較的ダメージを受けやすい菓子類や果物等の運搬にも適したものとすることができる。
すなわち、そうして防振素子を非常に柔らかなものとすると、これにより支持される載置板は傾いたり揺れたりしやすくなるが、そうなるのは載置板だけであって、かご車全体は傾いたり揺れたりしやすくはならないから、その移動がし難くなることはなく、バランスを崩す虞れもないのである。
但し、かご車は、床部材を跳ね上げて折り畳めるようになっているものが多く、床部材の厚みが大きいと折り畳み機構が複雑になったり、折り畳みがし難くなったりすることになるから、前記のように載置板と架台との間に配設するのであれば、防振素子の変形量(ストローク)はあまり大きくすることはできない。
そこで、床部材の架台の後縁が側壁の後側パネルの下縁に回動可能に連結されて、前記のように折り畳み可能な場合には、防振素子を、前記床部材の載置板からの荷重を常に受けるように該載置板に連結された主ばねと、この主ばねが所定量、圧縮された後に前記荷重を受けるように配置された副ばねと、を有するものとするのが好ましく、特に副ばねを弾性体によって形成して、前記主ばねに摺接するように配置するのがよい(請求項2)。
こうすれば、防振素子の主ばねを非常に柔らかなものとしても、これが所定量、圧縮されれば副ばねが機能して、防振素子全体としての圧縮変形を規制するようになるので、その全体の変形量を載置板と架台との間の狭いスペースに見合うものとしながら、菓子類等の運搬にも適した非常に柔らかな特性を実現できる。
しかも、副ばねを弾性体によって形成し、主ばねの圧縮変形に際して摺動摩擦抵抗を付与するようにすれば、載置板の揺れに減衰を与えることができるので、このことによっても、かご車の移動がしやすくなる。尚、前記のように副ばねが機能し始める主ばねの圧縮変形量(前記所定量)は、路面の凹凸に起因する振動の振幅を考慮して設定すればよい。
より具体的には、主ばねをコイルばねによって構成し、これを床部材の載置板と架台との間に予圧縮状態で配置するとともに、副ばねは、横断面形状が略円形のリング状ゴム部材を前記コイルばねの外周に複数、嵌着させて構成すればよい(請求項3)。
そうして略円形断面のリング状ゴム部材からなる副ばねを用いると、これは圧縮に伴いばね定数の増大するプログレッシブ特性を有するものとなるので、主ばねの圧縮に伴い載置板からの荷重を受け始める初期の当たり(衝撃)を和らげながら、その後は速やかにばね定数を立ち上げて、防振素子の圧縮変形を適切に規制することができる。
また、主ばねであるコイルばねを予圧縮しているので、それを非常に柔らかなものとしても、載置板上に荷物を積載した状態(振動の入力しない静止状態)で大きく沈み込むことがなく、載置板と架台との間の狭いスペースに収める上で有利になる。
しかも、そうして予圧縮されているコイルばねは、リバウンドのときにも載置板から離れることがないから、一旦、離れたコイルばねが再び接触する際の衝撃は発生し得ない。つまり、コイルばねの圧縮時及びリバウンド時の双方で物品への衝撃を抑制することができ、このことも菓子類等の運搬には好適である。
ところで、前記のように床部材に内蔵する防振素子の個数は少ない方がコスト面で有利であるが、その一方で、防振素子の個数が少なければ載置板の支持点が少なくなるから、載置板自体の剛性を高くしないと、その撓みによって生じる膜振動が問題となる虞れがある。
この点について、上述したように物品をコンテナに収容した上で、かご車の床部材に積載する場合には、このコンテナの剛性を利用することが考えられる。すなわち、かご車の積み荷が、物品を収容して床部材上の所定位置に載置されるコンテナであって、その下面形状が予め定められた矩形状である場合には、このコンテナの下面の4隅近傍にそれぞれ対応するように防振素子を配置するのが好ましい(請求項4)。
こうすれば、中間に載置板を挟んでコンテナの下面の4隅近傍が、それぞれ防振素子によって支持されることになるから、コンテナを安定して支持することができるとともに、載置板自体の剛性は低くても、それが防振素子とコンテナとの間に挟まれて膜振動し難くなる。言い換えれば、その分、載置板を薄くすることができ、かご車の軽量化や低コスト化に有利になる。
より好ましいのは、床部材の左右方向よりも前後方向に長い形状のコンテナを使用し、これを床部材の左右方向に並べて2つ以上、載置する場合に、床部材の載置板の下面に、その左右方向の略全体に亘って延びる補強部を、前後方向については前記コンテナの長さ未満の間隔を空けて設けるとともに、この補強部に沿って防振素子を並設することである(請求項5)。
この構成では、載置板の下面に設けた補強部によって、その左右方向の剛性を高めることができるとともに、前後方向についてはコンテナが載置板を介して補強部の上に架け渡された状態になるので、これを利用して剛性を高めることができ、載置板の膜振動を抑制できる。また、補強部に沿って防振素子を並設することにも載置板の撓みを抑える作用がある。コンテナは載置板上に左右方向に並ぶことになるから、それを前後方向に積み降ろす作業は容易なものである。
尚、上述したように床部材に内蔵した防振素子を非常に柔らかなものとすると、これにより支持される載置板のみが傾いたり揺れたりするようになって、その上に高積みされた荷物が側壁の内面にぶつかる虞れがあるから、その側壁の内面には緩衝材を配設するのが好ましいといえる(請求項6)。
以上、説明したように、本発明に係るかご車は、床部材を載置板及び架台の二重構造とし、その間に配設した防振素子によって載置板上の荷物への振動の伝達を軽減するようにしたから、ダメージを受けやすい菓子類の運搬にも適した非常に柔らかな防振素子を用いたとしても、そのことによってかご車全体が傾いたり揺れたりしやすくなることはなく、その移動がし難くなることも、バランスを崩す虞れもない。
また、防振素子に主ばねと副ばねとを備えれば(請求項2)、前記のように非常に柔らかなばね特性としながら、折り畳み可能な床部材にも内蔵し得るコンパクトなものとすることができる。
さらに、前記主ばねをコイルばねによって構成し、これを予圧縮状態とするとともに、その外周に複数のリング状ゴム部材を嵌着させて副ばねを構成することで(請求項3)、圧縮時及びリバウンド時の双方で物品に衝撃が加わることを防止できる。
さらにまた、積み荷であるコンテナの形状に合わせて防振素子を配置したり、載置板の下面に補強部を設けることで(請求項4、5)、載置板自体の剛性は低くても、その膜振動による不具合を抑えることができ、かご車の軽量化や低コスト化に有利な構造となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1には、本発明に係るかご車Aの一実施形態を示し、このかご車Aには、例えば菓子類や果物等、比較的ダメージを受けやすい物品が樹脂製のコンテナC,C,…に収容されて積み込まれる。図2に一例を示すように、コンテナC,C,…は、上方に開放した扁平な矩形ボックス状で床部材1の前後方向に長いものであり、図3にも示すように、この例では床部材1の左右方向に並んで2つ載置され、その上に所定段数、積み上げられるようになる。
そうして高く積み上げられる複数のコンテナC,C,…を、かご車Aの前側から見て、左右両側及び背後側から囲むように、かご車Aの左右両側及び後側にはそれぞれ上下方向に長い矩形状の側パネル2〜4が配置されて、平面視で前方に開放するコ字状の側壁を構成している。
前記床部材1は、詳細な構造については後述するが、略同じ形状の上板10(載置板)及び下板11(架台)の二重構造で、全体としてはやや厚肉の矩形板状である。上板10は、複数の防振素子5,5,…によって下板11の上方に支持されており、その上面は、コンテナCの積み降ろしがしやすいように略平坦に形成されている。また、下板11の後縁は左右一対のヒンジ金具6,6(図1(a)には左側のみ示す)によって後側パネル4の下縁に回動可能に連結されており、これにより床部材1全体がその後縁に沿う水平軸の周りに回動して、図1(a)のように起立して折り畳まれるようになっている。
前記左右両側及び後側の側パネル2〜4は、それぞれ、金属製パイプからなる矩形状の外枠フレーム20,30,40と、その内部に格子状に設けられた金属製の縦材21,31,41及び横材22,32,42と、からなり、左右の側パネル2,3の後縁が、それぞれ上下一対のヒンジ金具7,7によって後側パネル4の左右両縁に回動可能に連結されている。このことで、左右の各側パネル2,3は、それぞれ後縁に沿った鉛直軸の周りに回動し、前記のように折り畳んだ床部材1に重ねられて、図1(a)のように後側パネル4の前側に折り畳まれる。
また、左右の側パネル2,3には、それぞれの下縁における前端及び後端近傍にて内方に延びるように矩形片部23,…が設けられており、図1(b)や図2のようにかご車Aを使用する際に、床部材1を倒伏させると、その下板11の左右両縁を下方から前記矩形片部23,…により支持するようになっている。この矩形片部23,…は、いずれもリベット留めによって側パネル2,3の外枠フレーム20,30に固定されており、その下面には、それぞれキャスター8,8,…が取り付けられている。
尚、図1、2に示す符号9は、左右の両側パネルの前縁同士を所定の高さにて結ぶように配置されたステーであり、このステー9は、左側パネル2との連結部において上下に回動可能とされる一方、右側パネル3との連結部は着脱自在とされている。また、図示は省略するが、床部材1の前縁付近における左右方向の略中央部には、それを起立させた状態で後側パネル4に係止するための機構が設けられている。
次に、本発明の特徴部分である床部材1の防振構造について詳しく説明すると、図3に示すように床部材1の上板10は、例えばメッキ鋼板により矩形状に形成され、その外周縁が略全周に亘って下方に折り曲げられた枠部10aとされている。上板10の後縁の左右両方の端部付近には、それぞれ、下板11の後縁に連結されるヒンジ金具6,6との干渉を避けるように窪みが設けられており、この窪みの部位には前記枠部10aは形成されていない。
また、同図(a)に破線で示すように、上板10の下面には、その長手方向である左右方向の略全体(全長)に亘って長尺状の補強部材12が配設されている。この補強部材12も例えば鋼板を折り曲げてなり、同図(b)に示すように横断面が下方に開放するコ字状にされて、その上面を上板10の下面にリベット留めされている。こうして上板10の長手方向に亘る補強部材12,12,…を設けたことで、その剛性を長手方向について高くすることができる。
この例では3本の補強部材12,12,…が上板10の前後方向に略等間隔を空けて並設されており、そのうちの前後両端側の2つの間隔がコンテナCの前後方向の長さよりも狭く設定されている。このため、上板10上に載置されるコンテナCは、該上板10を介して3つの補強部材12に架け渡された状態になり、下方の補強部材12,12,…とともに上板10を格子状に挟んで押さえつけるようになる。このことで、上板10自体の剛性は低くても、それが膜振動し難くなる。
一方の下板11は、基本的に上板10と同じくメッキ鋼板等により矩形状に形成され、外周縁には上方に折り曲げられた枠部11aが設けられている。下板11は上板10よりもやや小さく、その枠部11aは上板10の枠部10aの内方に収まるようになっている。また、下板11の後縁には、ヒンジ金具6,6との連結部11b,11bが設けられ、下板11の上面には、上板10の前後両端側の2つの補強部材12,12にそれぞれ下方から対向するように、同じ補強部材が上下を逆にして配設されている(以下、上板10のものを上側補強部材12、下板11のものを下側補強部材13と呼んで、区別する)。
そうして上下に対向する二組の補強部材12,13の間に収容されるようにして、防振素子5,5,…が配設されている。この例では、前後の各組において各々上下に対向する補強部材12,13の間に、その長手方向の両端部及び中央部に位置するように3つずつ、合計6個の防振素子5,5,…が配置されている。こうして防振素子5,5,…が補強部材12によって補強された部位を支持することから、上板10の撓みを防止しやすい。
また、そのような防振素子5,5,…の配置は、上板10上に載置されるコンテナCの形状に対応したものであり、防振素子5,5,…は、図3(a)に仮想線で示すコンテナCの下面の4隅近傍にそれぞれ対応して配置されている。このことで、コンテナCはその下面の4隅近傍をそれぞれ防振素子5,5,…によって支持される安定すした支持状態になる。また、上板10が防振素子5,5,…とコンテナCとによって挟まれることによって、膜振動し難くなるともいえる。
ここで、防振素子5の構造について詳しくは、図4に拡大して示すように、この実施形態の防振素子5は、上板10及び下板11の間に軸線を上下方向に向けて配置され、主ばねとして機能するコイルばね50と、その外周に嵌着されて摺動摩擦抵抗を付与するとともに、コイルばね50が所定量、圧縮されたときには副ばねとして機能するリングゴム51,51,…と、を備えている。
前記コイルばね50の上下両端は、それぞれ、上側補強部材12の下面と下側補強部材13の上面とに当接していて、上板10からの荷重を常に受けるようになっている。また、コイルばね50は、図4(a)に示す無負荷状態、即ち上板10上に荷物の載っていない状態でも所定長さ(例えば3〜5mmくらい)は予圧縮された状態になっている。
すなわち、コイルばね50の内部にはその軸心に沿って延びるように芯棒52が配置され、一例として皿ねじにより構成された芯棒52の上端が、上側補強部材12を介してナット53により上板10に締結される一方、この芯棒52のの下端側は、下側補強部材13及び下板11にそれぞれ形成された開口13a,11cに挿通されて、さらに下方へ延びており、その下端部にゴム製のストッパ部材54が取り付けられている。
前記ストッパ部材54は、芯棒52の下端部にナット55によって締結されており、このナット55を回動させることでストッパ部材54の位置を調整して、コイルばね50を予圧縮することができる。こうして予圧縮することで、上板10と下板11との間の狭いスペースに収めることができるので、コイルばね50を非常に柔らかなものとしても、その自然長を十分に長くして、予め設定された積み荷の重量(定格負荷)を受け止められるようにすることができる。
また、前記のように予圧縮されているコイルばね50は、圧縮後のリバウンド時にも、端部が補強部材12,13から離れることがないので、一旦、離れたコイルばね50が再び接触する際の衝撃は発生し得ない。その上さらに、そうして予圧縮されたコイルばね50は、それに外嵌されたリングゴム51,51,…を含めて防振素子5の位置決めをするものとなり、例えば床部材1を折り畳むときに異音が発生することを防止する。
一方で、リングゴム51,51,…は、この例では高減衰ゴムにより横断面形状が略円形とされたものが、コイルばね50の軸心方向に重ねて3つ配設され、通常はその上端が、補強部材12の下面から離れている。すなわち、図4(a)の無負荷状態において、リングゴム51,51,…の上端と上方に対峙する上側補強部材12の下面との間には例えば8〜10mmくらいの隙間があり、同図(b)に示す定格負荷状態(上板10上に予め設定した重量の荷物が載った状態)でも3〜5mmくらいの隙間が形成される。
また、前記の定格負荷状態では、ストッパ部材54の上面と下板11の下面との間にも4〜6mmくらいの隙間があり、結局、上板10は、上下に合わせて7〜11mmくらいのストロークを有するようになる。この状態で、例えばかご車Aの移動に伴い、路面の凹凸に起因する細かな振動が入力すると、コイルばね50の伸縮によって上板10が下板11に対し上下に変位するようになり、このコイルばね50が非常に柔らかなものであることから、上板10への振動の伝達が十分に軽減されるようになる。
より具体的には、かご車Aに例えば菓子類等の物品を収容したコンテナC,C,…を所定数、積み込んで移動させる場合に、路面の凹凸に起因する細かな振動のうちで問題になるのは10Hz付近のものなので、この実施形態では定格負荷状態での防振素子5の固有振動数が5Hz程度になるように、コイルばね50を非常に柔らかなものとしている。このことで、前記の振動を効果的に吸収して、菓子類等へのダメージを与えないようにすることができる。
言い換えると、この実施形態のかご車Aでは、前記のように菓子類等のダメージを受けやすい物品を運搬する定格負荷状態において、路面の凹凸に起因する細かな振動を吸収するために、防振素子5の固有振動数を5Hz程度にするとともに、7〜11mm程度のストロークを確保したものである。
但し、かご車Aの移動中には、誤って歩道の縁のような段差にキャスター8,8,…をぶつけてしまうこともあり、防振素子5には、前記のように良好に吸収し得る細かな振動よりも大きな突き上げが加わることになる。このとき防振素子5のコイルばね50は大きく圧縮され、リングゴム51,51,…の上端が上側補強部材12の下面に当接して荷重を受けるようになり、これが副ばねとして機能して、防振素子5全体としての圧縮変形を規制するようになる。
こうして2段階に動作する防振素子5のばね特性は、一例を図5に示すようなものになり、コイルばね50が所定量(4〜6mmくらい)予圧縮されていることから、図示の如くその間はばね力を生じない。また、定格負荷を含む所定範囲(±3〜5mmくらいの範囲)ではコイルばね50(主ばね)のみが機能し、非常に柔らかな(グラフの傾きが緩やかな)特性となるが、リングゴム51,51,…が副ばねとして機能するようになると、ばね力が立ち上がって、変形を規制するようになる。
ここで、この実施形態では個々のリングゴム51の横断面形状が略円形であることから、それが圧縮に伴い潰れてばね定数の増大するプログレッシブ特性を有し、図示の如く、上板10の荷重を受け始める初期の当たりは非常に柔らかく、その後は速やかに反力を立ち上げるようになっている。つまり、前記のように段差にキャスター8,8,…をぶつけてしまい、大きな突き上げが加わったときでも、防振素子5において衝撃を十分に緩和することができる。
さらに、大きく圧縮されたコイルばね50のリバウンド時には、上板10が下板11に対し定格負荷状態よりも高い位置まで上昇することになるが、このときにはストッパ部材54の上面が下板11の下面に当接して(図4(a)参照)、それ以上の上板10の上昇を規制する。よって、コイルばね50は予圧縮されたままになり、その上端が上側補強部材12の下面から離れることがないので、一旦、離れたコイルばね50が再び接触する際の衝撃は発生し得ず、リバウンドの際にも衝撃の緩和が図られる。
尚、前記リバウンドの際にストッパ部材54が下板11の下面に当接する際の衝撃は、そのゴム材料の選定によって十分に緩和することができる。また、図3(a)に示すように、補強部材12,13の長手方向に並んで隣り合う防振素子5,5,…の中間には、前記防振素子5の芯棒52、ナット53,55及びストッパ部材54からなるストッパ機構が配設されており、リバウンドの際には防振素子5,5,…の部位(この例では6箇所)だけでなく、より多くの部位にて衝撃を緩和しつつ受け止めることができる。
したがって、この実施形態に係るかご車Aによると、例えば菓子類や果物のようなダメージを受けやすい物品をコンテナC,C,…に収容して床部材1上に積み込んだ定格負荷状態において、それらが防振素子5,5,…を介して非常に柔らかく支持されるようになり、かご車Aを移動させる際に路面の凹凸に起因する細かな振動が入力しても、この振動を効果的に吸収して、物品にはダメージを与えないようにすることができる。
そうして非常に柔らかな防振素子5,5,…によって支持していることから、床部材1の上板10は傾いたり揺れたりしやすくなるが、それは上板10だけであり、かご車A全体としては大きく傾いたり、揺れたりしやすくはならないから、その移動がし難くなることはなく、バランスを崩す虞れもない。
しかも、この実施形態では、防振素子5,5,…のコイルばね50に外嵌させた副ばねとしてのリングゴム51,51,…が、コイルばね50の伸縮に対して摺動摩擦抵抗を付与することで、前記のような上板10の揺れを減衰させることができる。
さらに、路面の段差等による突き上げを受けたとしても、前記リングゴム51,51,…が副ばねとして機能することで、防振素子5,5,…の過大な圧縮変形は規制され、しかも、その圧縮時及びリバウンド時の双方で衝撃を十分に緩和することができる。
斯くして、防振素子5,5,…の主ばね(コイルばね50)を、菓子類等にもダメージを与えない非常に柔らかな特性としながら、副ばね(リングゴム51,51,…)によりストロークを制限することができ、折り畳み式床部材1の狭いスペースにも配置できるものである。
尚、本発明に係るかご車の構成は、前記実施形態のものに限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。すなわち、前記の実施形態では、防振素子5の主ばねをコイルばねとし、副ばねを3つのリングゴム51,51,…によって構成しているが、これに限るものではない。例えば副ばねとしては2つ或いは4つ以上のリングゴム51,51,…を用いることができるし、それらに代えてゴムの円筒部材を用いることもできる。また、リングゴム51,51,…の横断面形状が円形に限らないことは言うまでもない。
また、前記のかご車Aでは、その床部材1を上板10及び下板11により構成しているが、例えば下板11に代えて枠状の架台を用いることもできる。
また、前記のかご車Aでは、一例として物品をコンテナC,C,…に収容し、床部材1上に左右に並べて2つ載置するようにしているが、2つではなく3つ以上でもよいことは言うまでもない。この場合にも各コンテナの下面の4隅近傍にそれぞれ対応するように防振素子5,5,…を配置するのが好ましい。
また、前記のかご車Aにおいて、図示はしないが、載置するコンテナCの位置決めをするための突部、突条等を床部材1の上板10上面における後縁付近に設けることもできる。こうすれば、コンテナCを、その下面の4隅近傍にそれぞれ防振素子5,5,…が位置するようにして載置することが容易になり、しかも、そのための突部や突条が積み降ろしの邪魔になることはない。
但し、必ずしもコンテナCの下面の4隅近傍に対応付けて防振素子5,5,…を配置する必要はない。また、物品をコンテナC,C,…に収容して積載することにも限定されず、物品を直接、床部材1に載置することも勿論、可能である。さらに、防振素子5,5,…は前記実施形態のように上下の補強部材12,13の間に収容する必要もない。
さらに、前記のかご車Aにおいて、側パネル2〜4の上部の内面に例えば粘着テープによってウレタンスポンジ等のクッション材(緩衝材)を貼り付けるようにしてもよい。こうすれば、上述の如く床部材1の上板10が揺れても、その上に高積みされたコンテナC,C,…が側壁にぶつかって受ける衝撃を緩和できる。
さらにまた、本発明のかご車は、前記実施形態のように金属製の床部材1や側パネル2〜4を有するものに限定されず、それらを主に樹脂材料により形成したかご車にも適用可能である。
以上説明したように、本発明は、ダメージを受けやすい物品の運搬にも適する一方で、大きく傾いたり、揺れたりしやすくはならず、移動の容易なかご車を提供できるので、例えば菓子類や果物等の運搬に用いて有用である。
かご車の外観を示す斜め前方からの斜視図であり、(a)は床部材を折り畳んだ状態を、また(b)はそれを倒して使用する状態を示す。 コンテナを積載したときの図1(b)相当図である。 床部材の(a)平面図、及びそのb-b線における(b)断面図である。 防振素子の(a)無負荷状態及び(b)定格負荷状態を示す拡大断面図である。 防振素子のばね特性の一例を示す説明図である。
符号の説明
A かご車
C コンテナ(荷物)
1 床部材
10 上板(載置板)
11 下板(架台)
12,13 補強部材(補強部)
2〜4 側パネル
5 防振素子
50 コイルばね(主ばね)
51 リングゴム(リング状ゴム部材:副ばね)
8 キャスター

Claims (6)

  1. 略矩形状の床部材上に積載した荷物を左右両側及び後側から囲むように、それぞれ上下方向に長い側パネルを配置して、平面視で前方に開放するコ字状の側壁を形成するとともに、この側壁の下部に複数のキャスターを取り付けてなる、かご車であって、
    前記床部材は、略平坦な上面を有する載置板と、その下方に所定の隙間を設けて配置され、複数の防振素子を介して前記載置板を支持する一方、前記側壁の下部に支持された架台と、からなることを特徴とする、かご車。
  2. 床部材は、その架台の後縁が側壁の後側パネルの下縁に回動可能に連結されて、折り畳み可能に構成され、
    防振素子は、前記床部材の載置板からの荷重を常に受けるように、該載置板に連結された主ばねと、この主ばねが所定量、圧縮された後に前記荷重を受けるように配置された副ばねと、を有し、
    前記副ばねが弾性体によって形成され、前記主ばねに摺接するように配置されている、請求項1に記載のかご車。
  3. 主ばねがコイルばねからなり、床部材の載置板と架台との間に予圧縮状態で配置され、
    副ばねは、前記コイルばねの外周に嵌着された複数のリング状ゴム部材からなり、このリング状ゴム部材の横断面形状が略円形である、請求項2に記載のかご車。
  4. 荷物は、物品を収容して床部材上の所定位置に載置されるコンテナであって、その下面形状が予め定められた矩形状であり、
    前記コンテナの下面の4隅近傍にそれぞれ対応するように防振素子が配置されている、請求項1〜3のいずれか1つに記載のかご車。
  5. コンテナは、床部材の左右方向よりも前後方向に長い形状であって、該床部材の左右方向に並んで2つ以上、載置されるものであり、
    前記床部材の載置板の下面には、その左右方向の略全体に亘って延びる補強部が、前後方向については前記コンテナの長さ未満の間隔を空けて設けられ、
    防振素子が前記補強部に沿って並設されている、請求項4に記載のかご車。
  6. 側壁の内面に緩衝材が配設されている、請求項1〜5のいずれか1つに記載のかご車。
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