JP2018165152A - 小型ダクト付き船舶及び船舶への小型ダクト適用判断方法 - Google Patents
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Abstract
Description
プロペラを覆うタイプの大型ダクトは、ダクトプロペラと呼ばれ、プロペラと一体で荷重度の高い場合に有効な推進器として扱われている。この理由は、プロペラとダクトとの干渉が大きく、この干渉を考慮した性能を推進器として扱う方が合理的だからである。
一方、プロペラ前方のプロペラ直径よりやや小さい中型ダクトは、省エネ装置として扱われ、推進器とは見なされていない。この理由は、ダクトとプロペラの干渉がそれほど大きくなく、むしろ船体とダクトの干渉が大きいからである。
したがって、中型ダクトの性能試験では、船体にダクトを装備したままで抵抗試験を実施する。これはダクトが船体の一部であるという認識に基づく。
そして、このダクトは、上流側の内直径よりも下流側の内直径が小さく、ダクトの内面に、プロペラへの流れを対向流として形成する固定翼の機能を兼ねる。ダクトは、プロペラの回転方向と逆方向に捻られている支柱を介して船体の船尾管又は船尾管を覆う船体端部に取り付けられている。
特許文献5には、プロペラの翼根部でのピッチをやや大きくし、中央部で減少させ、翼端部で再び増加させた推進装置が開示されている。
特許文献6には、プロペラピッチがプロペラの翼根部で最大値となり翼端部で最小値となる、つまり、半径方向にピッチが減少する逓減ピッチのプロペラが開示されている。
また、各特許文献に開示された中型ダクトは、効率を支配するプロペラの半径方向の負荷分布をダクトとの干渉を利用して最適化するものではない。また、干渉の期待できる大型ダクトは、キャビテーションの問題があり、プロペラ径の大きい大型船には採用が困難である。
また、特許文献5は、プロペラの翼端部でのピッチを大きくしているため、プロペラの翼端部においてキャビテーションが増加してしまう。
一方で、実海域における馬力低減効果は、プロペラとダクトとの関係だけでなく、船体の船型によっても大きく影響する。
また、プロペラ負荷条件はプロペラ荷重度と同じ意味であり、プロペラが発生する推力を、水流の動圧×プロペラ円面の面積で割った数値である。
また、本発明の小型ダクト付き船舶によれば、ダクトは、プロペラの直径の20%以上50%以下であるため、小型軽量で摩擦抵抗が小さく、低振動、低騒音、低コストでプロペラの効率を高めることができる。
図1は本発明の実施形態による小型ダクト付き船舶の概略構成図、図2(a)は同船舶に用いる小型ダクトの要部を示す一部断面側面図、図2(b)は同図(a)のA−A断面図、図3は同船舶に用いる他の小型ダクトの要部を示す一部断面構成図、図4は逓減ピッチプロペラと通常プロペラのピッチ分布を示すグラフ、図5は逓減ピッチプロペラと通常プロペラの流速分布を示すグラフ、図6は小型ダクト付き船舶におけるダクトの後端とプロペラの前縁との距離による流速分布を示すグラフである。
船体1は、例えばタンカーやバルク船、LPG船、PCC船である。実海域中におけるプロペラ負荷条件(Ct)が1.0以上で渦抵抗が10%以上である。
なお、ダクト20の直径Ddin、Ddoutは、前端、後端が曲面を成している場合は外面と内面との接点から計測した寸法を基本とするが、簡便的に前端、後端の外端面あるいは内端面から計測した寸法を用いることもできる。
プロペラ10の直径Dpの20%以上50%以下のダクト20とすることで、ダクト20は、小型軽量で摩擦抵抗が小さく、低振動、低騒音、低コストでプロペラ10の効率を高めることができる。
また、ダクト20の幅W(長さ)は、干渉効果を高め、また船尾部への当接や抵抗増加を避けるため、直径Dpに対して20%以上60%以下であることが好ましい。特に、大型船を含めて広く一般の船舶に適用する上では、ダクト20の幅Wは、直径Dpに対して25%以上50%以下であることがより好ましい。
ダクト20を、支柱20a、20b、20c、20dを介して船体1の船尾管10b又は船尾管10bを覆う船体端部1aに取り付けることで、流れを前方の全面から取り込み、プロペラ10との干渉を強めて効率向上を図れるとともに、ダクト20の後付けを容易に行うことができる。これは既存船に後付でダクト20を取り付ける場合に利点が大きいが、新造船に取り付ける場合も、従来のように船体1の外板へ加工を要しないため利点を有している。
支柱は最低2本、最大5本とすることが好ましく、ダクト20の外側に更に支柱を設けることも可能である。
なお、支柱20eはダクト20の外側に設け、ダクト20の内面には流れを回転する固定翼を専用に設けてもよいが、支柱20eにより流れを回転することにより支柱20eが固定翼を兼ねることができ、構成が簡素化される。
また、固定翼としての支柱20eの捻りをプロペラ10に近づくに従って大きくすることで、プロペラ10の効率が更に向上する。
また、固定翼としての支柱20eの最大捻り角度をプロペラ10のピッチ比の15倍以上25倍以下とすることで、プロペラ10の出口流れを更に捻れがない流れにでき、プロペラ10の効率が更に向上する。
なお、ダクト20の断面は図3(d)に示すように、内側に凸の翼型形状をしていてもよい。また、支柱20eの断面形状も図3(e)に示すように、翼型形状をしていてもよい。この場合、支柱20eの捩り方向は有効な効果を生じるように流れに合わせて翼型形状の上側、下側が選択可能である。
ダクト20の断面を内側に凸の翼型形状とする、また支柱20eの断面形状を翼型形状とすることにより、船体を前方に推進する揚力をさらに増加させることができる。
プロペラ10は、ボス11の半径をr1、翼根部を半径r1から半径r2とする。半径Rは1/2Dpであり、Hはピッチである。翼根部は、プロペラ10の直径Dpの20%以上40%以下である。
本実施の形態によるプロペラ10のピッチHは、プロペラ10の翼根部で最大値となり翼端部で最小値となる、半径R方向に減少する逓減ピッチとしている。図4に示す比較例は一定ピッチを示している。
本実施の形態によるプロペラ10のピッチHは、プロペラ10の翼根部(r1からr2)で最大値Hmaxとなり、最大値Hmaxを、ピッチHの最小値Hminに対して推進効率とキャビテーション発生抑制を考慮して120%以上160%以下としている。
Vはプロペラ10の流入側の流速、Vxはプロペラ10の流出側の流速で、V及びVxはいずれも軸方向の流速である。
図5に示すように、本実施の形態では比較例に対して、r1/Rが0.2から0.6において流速分布が向上している。
すなわち図5では、プロペラ10を逓減ピッチとすることにより、プロペラ10の中心付近(翼根部)の流速分布が改善されるため、ダクト20が直径Ddinの小さい小型のダクト20であってもよいことを示唆している。ダクト20を小型化できることにより、プロペラ10の翼根部の流速を増加させ、翼根部におけるプロペラ10のピッチの増加と相まって干渉を高めることができる。また、ダクト20は、軽量で低コストでの製作が可能となり、表面積が小さいことから摩擦抵抗の低減にも繋がる。また、小型のダクト20であることにより、相対的に速度の遅いプロペラ10の翼根部の流速を高めるため、キャビテーションの発生を抑制でき、プロペラ10の損傷や振動、騒音の発生が防止できる。さらに、プロペラ10のピッチが、翼根部で最大値となり翼端部で最小値となる半径方向に減少する逓減ピッチであるため、プロペラ10の翼端部で発生するキャビテーションも抑制できる。
距離Lは、プロペラ10の直径Dpの15%以下において、プロペラ10とダクト20との干渉が顕著に表れており、距離LをDpの10%未満とすることで更にプロペラ10の半径R方向の負荷分布に大きな影響を与えている。また、距離Lを長くしすぎると、ダクト20は船体1に当接してしまう。距離LをDpの10%未満とすることで、ダクト20が船体1に当接することを防止し、前方の全面から流れを取り込むことが困難になることを防止できる。
図7は、プロペラの前縁とダクトの後端との距離を変化させた場合とダクトを設けない場合の推進効率を示すグラフ、図8は、プロペラの前縁とダクトの後端との距離を変化させた場合の推力変化を示すグラフである。
また、試験対象船のプロペラ10は、Dp(プロペラ直径)=7m、H/D(0.7R)(ピッチ位置)=0.67、EAR(展開面積比)=0.45、Rake(翼傾斜)=−216.7mm、Z(翼数)=4、Boss Ratio(ボス比)=0.1586、Skew(翼の反り)=20degとし、Dp=0.148559m、H/D(0.7R)=0.67、EAR=0.45、Rake=−4.6mm、Z=4、Boss Ratio=0.1586、Skew=20degをモデルプロペラとして用いた。
本実験は、波浪中における船速低下を模擬するため、回転数一定のまま船速を低下させ、プロペラ荷重度を増加させた状態での自航試験を行った。
実施例1としてプロペラ10の前縁とダクト20の後端22との距離L=Dp×6%、実施例2としてL=Dp×3%、実施例3としてL=Dp×1%を用い、ダクト20を用いないものを比較例として示している。
実施例1から実施例3は、船速比0.75から1までのいずれにおいても比較例よりも推進効率が上回っている。
実施例2は実施例1よりも推力が増加し、実施例3は実施例2よりも推力が増加している。
図8に示すように、プロペラ10の前縁とダクト20の後端22との距離Lは小さいほど推力が増加する。
ここで、プロペラ負荷条件(Ct)とは、プロペラ荷重度と同じ意味であり、プロペラが発生する推力を、水流の動圧×プロペラ円面の面積で割った数値である。また、渦抵抗とは、船体の抵抗としての粘性抵抗であって、船体面の摩擦抵抗以外の船型により発生する渦に起因した粘性抵抗である。より詳しくは、粘性抵抗として(粘性)摩擦抵抗と(粘性)圧力抵抗があるが、渦抵抗は(粘性)圧力抵抗のうちの渦成分による抵抗である。
船体の船尾では流線がねじれることで船体の長手方向に軸を持つ渦が発生し、粘性抵抗として渦抵抗を生じる。渦抵抗は、船型の3次元影響を表す形状影響を、船の肥厚化による影響と流線のねじれによる影響の2つに分けた場合の後者にあたる。船体の抵抗を極限まで減らすと流線が局地線に沿った渦なし船型となるが、その場合の抵抗は前者のみとなり、上記の渦抵抗は発生しない。渦抵抗の求め方は、粘性抵抗から渦なし船型の抵抗を差し引くことで求められる。
渦抵抗が○○%という表現は、船体の造波抵抗を含めた全抵抗に対する渦抵抗の割合を言う。
なお、プロペラ負荷条件(Ct)及び渦抵抗には、同種の現象を取り扱う他の物理量での表現も含むものとする。
プロペラ負荷条件(Ct)は、T/(1/2ρV2Sp)であり、Tはスラスト力(推進力)、ρは水の密度、Vはプロペラの流入側の流速、Spはプロペラの円盤面積である。
タンカーやバルク船は、プロペラ負荷条件(Ct)が2から4程度、渦抵抗(%)が15から27程度である。また、LPG船は、プロペラ負荷条件(Ct)が2から3.5程度、渦抵抗(%)が12から15程度である。また、PCC船は、プロペラ負荷条件(Ct)が1から1.8程度、渦抵抗(%)が10から16程度である。また、コンテナ船は、プロペラ負荷条件(Ct)が0.2から1程度、渦抵抗(%)が7から14程度である。
図9に示すように、タンカーやバルク船では、馬力低減率が6%程度であり、プロペラ負荷条件(Ct)が3以上、渦抵抗(%)が23以上の時の馬力低減率は8%となっている。
また、LPG船では馬力低減率が4%程度、PCC船では馬力低減率が2%程度である。
これに対して、コンテナ船では、馬力低減効果を得ることができない。
図9に示す、タンカーやバルク船、LPG船、PCC船、コンテナ船の主要項目の値は、図10に示す通りである。図10において、Lは垂線間長さ、Bは船の幅、Cbは方形係数、dは船の喫水である。
特に、渦抵抗とプロペラ負荷条件との関係から、本実施形態による小型ダクトを適用することで馬力低減効果を得られる船体(船種)を特定できる設計方法を採用することで、タンカーやバルク船以外に、プロペラ負荷条件(Ct)が3.5以下で渦抵抗が15%以下である、LPG船やPCC船での馬力低減効果を見出すことができた。
従来、通常のダクトをLPG船やPCC船に適用しても効果は期待できないとされていた。しかし、ダクトの直径を、プロペラの直径の20%以上50%以下として小型ダクト化を図った上、逓減ピッチプロペラを用いることにより、これらの船であっても効果が期待できる。なお、翼端の耐キャビテーション条件が許容できる場合は、プロペラの途中までピッチを減少させる逓減ピッチであってもよい。また、通常ピッチプロペラであっても小型ダクトと組み合わせることにより、馬力低減効果は多少落ちるが、従来のダクトと比較して、LPG船、PCC船での効果が期待できる。
なお、船舶への小型ダクトの適用の判断に当っては、適用対象とする船舶について、実海域中におけるプロペラ負荷条件(Ct)と渦抵抗とを設計やシミュレーション、また模型実験等から算出する。そして、プロペラ負荷条件(Ct)が1.0以上で渦抵抗が10%以上であるか、更にプロペラ負荷条件(Ct)が3.5以下で渦抵抗が15%以下であるかを判定し、小型ダクトの適用の判断と馬力低減効果の推定を行ってもよい。又は、予め定めた図9等に代表される船舶の船種とプロペラ負荷条件(Ct)及び渦抵抗(%)の関係に適用し、船種を決める。そして、プロペラ負荷条件(Ct)が1.0以上で、渦抵抗が10%以上になっているかを判定し、小型ダクトの適用の判断と馬力低減効果の推定を行ってもよい。
この方法で、船舶への小型ダクトの適用を判断した後の最適化は、船舶の諸元や寸法の微調整もあるが、主に小型ダクトとプロペラの最適化を行う。
小型ダクトは、実海域において平水よりさらに効率改善効果が増すよう、そのダクト形状や取り付け位置が工夫され、プロペラとの干渉がより増加する設計となっている。そのため、プロペラ設計は、ダクトと一体で実施する必要がある。
まず、小型ダクトとして船体の伴流を考慮した形状や寸法を定める。この小型ダクトは、プロペラに近接させプロペラの吸い込み作用の大きいところで作動することを前提に設計している。そのため、特にダクト後縁部に工夫がされ、ダクト内部はダクトの無い場合に比べ大きく加速される。そのため、プロペラのピッチは従来プロペラの翼根部近くのピッチを増加させる設計としなくてはならない。
次に、プロペラの設計を行う。プロペラのピッチを考慮した詳細な設計は、渦格子法によるダクトとプロペラの干渉計算を利用してプロペラ形状を決定するのが良いが、簡易的な設計指針でも十分に実用的な意味で問題ないプロペラ設計が可能と考える。
すなわち、まず従来の方法でプロペラを設計し、次にプロペラのピッチ分布を変更するに当り、予め用意した船種による複数種の変更パターンを適用し、ピッチ分布を求める。
そして、プロペラ特性を確認し、不都合がある場合は、条件変更を行って上記計算を繰り返す。また、場合によってはダクトの形状や、寸法にまで遡って最適化を行う。
プロペラが既に装着されている既存船の場合は、小型ダクトをプロペラとの関係において最適化を行う。但し、既存船であってもプロペラの交換も含めて最適化を行う場合は、この限りではなく、上記と同様に小型ダクトとプロペラの最適化を行う。
なお、図9に示すコンテナ船、PCC船、LPG船、タンカー、バルク船は、船種の一例であって、別の呼称を持つ船種であっても、渦抵抗とプロペラ負荷条件(Ct)から数値的に当てはまる船種は、本願発明の適用の対象とする。
本実施形態におけるプロペラ10及びダクト20の基本構成は図2で示した上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態では、ダクト20の中心線をプロペラ10の中心線に対して、ダクト20の前方(前端21)が上方となるように、角度αだけ傾けて設置したものである。ここで角度αは、10度以下とすることが好ましい。
本実施形態におけるプロペラ10及びダクト20の基本構成は図2で示した上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態では、ダクト20の中心線をプロペラ10の中心線に対して、ダクト20の前方(前端21)が下方となるように、角度βだけ傾けて設置したものである。ここで角度βは、5度以下とすることが好ましい。
図11及び図12に示す実施形態のように、ダクト20の前方を、上方に10度以下、下方に5度以下の範囲で傾けて設置する。従って、例え製作が比較的簡単な軸対称形状のダクトを用いたとしても、船体毎に異なる伴流に合わせ、非軸対称形状のダクトと同程度の推進性能を得ることができる。
本実施形態におけるプロペラ10及びダクト20の基本構成は図2で示した上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態では、ダクト20を、側面視で、上辺24が下辺25より長い逆台形形状とすることで、ダクト20の下端部で発生した抗力を減少させるとともに、ダクト20の上端部で推力の向上を図ることができる。
なお、ダクト20の上辺24を、下辺25の長さの1倍より大きく2倍以下とすることで、抗力の減少と推力の向上を図りつつ、プロペラ中心部での吸い込み効果を高めることができる。
なお、本実施の形態によるダクトとしては直径の全周に亘ってダクトが構成された例を挙げたが、本発明の思想は、ダクトが有効に機能する部分を残して全周の一部を切除した形状のダクトにも適用が可能である。
1a 船体端部
10 プロペラ
10b 船尾管
11 ボス
20 ダクト
20a、20b、20c、20d 支柱(固定翼)
Dp プロペラの直径
Ddin ダクトの前端の直径
Ddout ダクトの後端の直径
H ピッチ
L ダクトの後端とプロペラの前縁との距離
Claims (17)
- 船体の船尾に取り付けるプロペラと、前記プロペラの前方に取り付けるダクトとを有するダクト付き船舶において、前記船体を、実海域中におけるプロペラ負荷条件が1.0以上3.5以下で、渦抵抗が10%以上15%以下の船体とし、前記ダクトの直径を、前記プロペラの直径の20%以上50%以下の小型ダクトとしたことを特徴とする小型ダクト付き船舶。
- 前記プロペラのピッチを、半径方向に減少する逓減ピッチとしたことを特徴とする請求項1に記載の小型ダクト付き船舶。
- 前記ピッチが前記プロペラの翼根部で最大値となり、前記ピッチの前記最大値を、前記ピッチの最小値に対して120%以上160%以下としたことを特徴とする請求項2に記載の小型ダクト付き船舶。
- 前記ダクトの後端と前記プロペラの前縁との距離を、前記プロペラの直径の0.5%以上10%未満としたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の小型ダクト付き船舶。
- 前記ダクトの断面形状を内側に凸形状とし、前記凸形状の突出度を、前記ダクトの上流側において大きくしてキャンバー比を6%以上16%以下としたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の小型ダクト付き船舶。
- 前記ダクトを、上流側の内直径よりも下流側の内直径が小さい加速型ダクトとしたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の小型ダクト付き船舶。
- 前記ダクトの中心線を前記プロペラの中心線と一致させたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の小型ダクト付き船舶。
- 前記ダクトの中心線を前記プロペラの中心線に対して、前記ダクトの前方が、上方に10度以下、下方に5度以下の範囲で傾けて設置したことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の小型ダクト付き船舶。
- 前記ダクトの内面に、前記プロペラへの流れを対向流として形成する固定翼を有したことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の小型ダクト付き船舶。
- 前記固定翼が前記プロペラの回転方向と逆方向に捻られていることを特徴とする請求項9に記載の小型ダクト付き船舶。
- 前記固定翼の捻りを前記プロペラに近づくに従って大きくしたことを特徴とする請求項10に記載の小型ダクト付き船舶。
- 前記固定翼の最大捻り角度を前記プロペラのピッチ比の15倍以上25倍以下としたことを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の小型ダクト付き船舶。
- 前記船尾に前記ダクトを取り付ける支柱が前記固定翼を兼ねていることを特徴とする請求項9から請求項12のいずれかに記載の小型ダクト付き船舶。
- 前記ダクトを、側面視で、上辺が下辺より長い逆台形形状としたことを特徴とする請求項1から請求項13のいずれかに記載の小型ダクト付き船舶。
- 前記ダクトの前記上辺を、前記下辺の長さの1倍より大きく2倍以下としたことを特徴とする請求項14に記載の小型ダクト付き船舶。
- 前記ダクトを既存の船舶に後付けしたことを特徴とする請求項1から請求項15のいずれかに記載の小型ダクト付き船舶。
- 請求項1から請求項16のいずれかに記載の小型ダクト付き船舶の前記船体への小型ダクトの適用を判断する船舶への小型ダクト適用判断方法であって、適用対象とする前記船舶について、実海域中におけるプロペラ負荷条件と渦抵抗とを算出し、又は、予め定めた前記船舶の船種と前記プロペラ負荷条件及び前記渦抵抗の関係に適用し、前記プロペラ負荷条件と前記渦抵抗を考慮して、前記小型ダクトを適用することを特徴とする船舶への小型ダクト適用判断方法。
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