JPH10264890A - 船舶における推進装置 - Google Patents

船舶における推進装置

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JPH10264890A
JPH10264890A JP7636597A JP7636597A JPH10264890A JP H10264890 A JPH10264890 A JP H10264890A JP 7636597 A JP7636597 A JP 7636597A JP 7636597 A JP7636597 A JP 7636597A JP H10264890 A JPH10264890 A JP H10264890A
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JP
Japan
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propeller
pitch
radius
smaller
length ratio
Prior art date
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Pending
Application number
JP7636597A
Other languages
English (en)
Inventor
Masafumi Miyamoto
雅史 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プロペラ効率の向上を図り得る船舶における推
進装置を提供する。 【解決手段】船尾部のプロペラ前方位置に、プロペラ半
径よりも小さい半径を有する筒状のダクトを配置すると
ともに、このダクト後端部におけるダクトの半径位置と
同じ半径位置でのプロペラピッチが最小となるようにな
し、この半径位置を中心にして、プロペラ半径に対する
長さ比(r/RP )が±20%である半径位置における
プロペラピッチを所定の基準設計ピッチとなし、この長
さ比が+20%より大きいプロペラ先端側部分および長
さ比が−20%より小さいプロペラボス側部分における
プロペラピッチを、基準設計ピッチより大きくするとと
もに、プロペラ半径に対する長さ比が+20%より小さ
くかつ−20%より大きい範囲においては、プロペラピ
ッチを基準設計ピッチより小さくしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶における推進
装置に関し、特にプロペラの前方にノズルを配置した推
進装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、船舶の中には、その推進性能の向
上を図るために、船体船尾部でかつプロペラの前方位置
に、プロペラ外径よりも小さい径のダクトを設けたも
の、またはプロペラの外周部にプロペラ全体を覆うよう
にダクトを設けたものがある。このダクトにより、推力
を発生させたり、プロペラ回りの流れを改善するもので
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の推進装
置の構成によると、プロペラの前方位置に設けられたダ
クトは、ダクト自身による推力の発生、またはプロペラ
回りの流れの改善を図ったものであり、直接、プロペラ
効率を向上させるものではなかった。
【0004】そこで、本発明は、直接、プロペラ効率の
向上を図り得る船舶における推進装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の第1の手段は、船尾部のプロペラ前方位置
に、プロペラ半径よりも小さい半径を有する筒状のダク
トを配置するとともに、このダクト後端部におけるダク
トの半径位置と略々同じ半径位置でのプロペラピッチが
最小となるようになし、この半径位置を中心にして、プ
ロペラ半径に対する長さ比が±20%である半径位置に
おけるプロペラピッチを所定の基準設計ピッチとなし、
この長さ比が+20%より大きいプロペラ先端側部分お
よび長さ比が−20%より小さいプロペラボス側部分に
おけるプロペラピッチを、基準設計ピッチより大きくす
るとともに、プロペラ半径に対する長さ比が+20%よ
り小さくかつ−20%より大きい範囲においては、プロ
ペラピッチを基準設計ピッチより小さくした船舶におけ
る推進装置である。
【0006】また、本発明の第2の手段は、船尾部のプ
ロペラ前方位置に、プロペラ直径よりも小さい筒状のダ
クトを配置するとともに、このダクト後端部の面積に対
応する等価半径と略々同じ半径位置におけるプロペラピ
ッチが最小となるようになし、この半径位置を中心にし
て、プロペラ半径に対する長さ比が±20%である半径
位置におけるプロペラピッチを所定の基準設計ピッチと
なし、この長さ比が+20%より大きいプロペラ先端側
部分および長さ比が−20%より小さいプロペラボス側
部分におけるプロペラピッチを、基準設計ピッチより大
きくするとともに、プロペラ半径に対する長さ比が+2
0%より小さくかつ−20%より大きい範囲において
は、プロペラピッチを基準設計ピッチより小さくした船
舶における推進装置である。
【0007】上記の各構成によると、プロペラの前方位
置に、ノズルを配置するとともに、そのプロペラピッチ
を、ノズルを装備した場合におけるプロペラへの平均流
入速度に応じて変化させたので、プロペラ効率を改善さ
せることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態におけ
る船舶の推進装置を、図1〜図6に基づき説明する。
【0009】図1〜図3に示すように、本実施の形態に
おける推進装置1は、船体船尾部2のプロペラ3の前方
位置に、プロペラ半径RP よりも小さい半径r(r0
を有する断面が円形の筒状ダクト4が配置されるととも
に、図4に示すように、このダクト4の後端部における
ダクト4の半径位置r0 と同じ(または略々同じ)半径
位置R0 でのプロペラピッチ(翼ピッチ)が最小となる
ようにされ、またこの半径位置R0 を中心にして、プロ
ペラ半径RP に対する長さ比(半径比=r/R P )が±
20%である半径位置におけるプロペラピッチが所定の
基準設計ピッチとなるようにされ、さらにこの長さ比が
+20%より大きいプロペラ先端側部分および長さ比が
−20%より小さいプロペラボス側部分においては、プ
ロペラピッチが基準設計ピッチより大きくされるととも
に、プロペラ半径RP に対する長さ比が+20%より小
さくかつ−20%より大きい範囲においてはプロペラピ
ッチが基準設計ピッチより小さくされたものである。
【0010】なお、上記所定の基準設計ピッチとは、船
舶の主機の馬力、プロペラの回転数に適合するととも
に、半径方向で一様なピッチを有するプロペラにおける
ピッチを示す。
【0011】ここで、上記のようなプロペラピッチ分布
とした理由について説明する。通常の所定ピッチ(基準
設計ピッチ)で形成されたプロペラの前方位置に、ダク
トを装備した場合と装備しない場合とにおけるプロペラ
の前進方向での平均流入速度の速度比[VX /V(V:
平均流入速度)]の分布を示すと、図5のようになる。
【0012】すなわち、ダクトを装備した場合における
プロペラへの平均流入速度VX は、ダクトを装備しない
場合に比べて、ダクトの後端部における半径位置近傍
(例えば、長さ比で60%の位置)で最も遅く、その半
径位置から長さ比で±20%の位置では、ダクトを装備
しない場合とほぼ同一の速度となり、プロペラボス側に
近づくと早くなり、逆に、プロペラ先端側に近づくにつ
れて同じ速度となる。
【0013】本発明は、このような、ダクトを装備した
場合における共通の傾向性に着目して、プロペラ効率の
向上を図ったものである。すなわち、プロペラへの平均
流入速度にプロペラピッチを適合させようとすると、図
4に示すように、ダクト4の後端部における半径位置r
0 で最も小さく、それを中心にして長さ比で±20%の
位置でのプロペラピッチを、基準設計ピッチとなし、こ
れよりプロペラボス寄り部分およびプロペラ先端寄り部
分においては、プロペラピッチを基準設計ピッチより大
きくし、かつ+20%と−20%との間では、プロペラ
ピッチを基準設計ピッチより小さくすればよい。
【0014】そして、図6に、本実施の形態における推
進装置、すなわちプロペラを使用した場合の馬力係数に
ついての実験結果を示す。図6中、実線は本実施の形態
におけるプロペラによる結果を示し、波線は基準設計ピ
ッチで形成した場合のプロペラによる結果を示してい
る。
【0015】この図6から、本実施の形態におけるプロ
ペラの方が、すなわちプロペラの半径位置に応じて、そ
のピッチを変化させた方が、全ての半径位置において、
同一の基準設計ピッチで形成したものよりも、馬力係数
で約2%の向上が確認された。
【0016】なお、馬力係数Pは、下記に示す式にて
表される。 P=2πnQ/(ρ∇2/33 )・・・ 但し、式中、 n:プロペラ回転数 Q:トルク ∇:排水容積 V:船速 このように、本実施の形態におけるプロペラのように、
プロペラ翼における半径方向でのピッチを、ダクトを装
備した場合におけるプロペラの平均流入速度に応じて変
化させたので、プロペラピッチを変化させない場合に比
べて、馬力係数の改善、すなわちプロペラ効率の向上を
図ることができる。
【0017】なお、従来例で説明したダクトは、ダクト
により推力を発生させることにより、プロペラが負担す
る荷重度を小さくすることで、プロペラ効率の向上を間
接的に図るものであるが、これに適したプロペラとし
て、プロペラ先端部の幅を大きくする形状も考えられる
が、プロペラの翼端部での推力分担率は、後述するよう
に小さく、本発明のように、推力分担率が大きい部位で
のプロペラ効率の改善を、ピッチ分布を適合させること
により達成させるようにしたものではない。
【0018】プロペラ推力の半径方向での分布T(x)
は、下記の式(Schoenherrの式)で近似することがで
き、この式より、プロペラボス側および先端側での推
力分担率が小さいことがわかる。
【0019】 T(x) =3.5x2 (1−x)0.5 ・・・ 但し、式中、 x=r/RP r :プロペラ軸からの距離 RP :プロペラ半径 ところで、上記実施の形態においては、ダクトとして断
面が円形のものについて説明したが、円形以外の形状、
例えば楕円形状のものなどにも適用することができる。
【0020】このような場合、ダクト後端部における半
径位置としては、どの位置の半径を採用するかが問題と
なるが、そのダクト後端部における断面積(楕円形の場
合には、楕円の面積)を求め、この断面積を円形の面積
とした場合における半径、すなわち等価半径を求めて、
この等価半径位置(またはこの等価半径位置と略々同じ
位置)において、プロペラピッチが最小となるようにす
る。
【0021】そして、この等価半径位置を中心にして、
プロペラ半径に対する長さ比が±20%である半径位置
におけるプロペラピッチが所定の基準設計ピッチとさ
れ、この長さ比が+20%より大きいプロペラ先端側部
分および長さ比が−20%より小さいプロペラボス側部
分におけるプロペラピッチが、基準設計ピッチより大き
くされるとともに、プロペラ半径に対する長さ比が+2
0%より小さくかつ−20%より大きい範囲において
は、プロペラピッチが基準設計ピッチより小さくされ
る。
【0022】この場合も、上記実施の形態と同様に、馬
力係数の改善、すなわちプロペラ効率の向上が図られ
る。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明の各構成によると、
プロペラの前方位置に、ノズルを配置するとともに、そ
のプロペラピッチを、ノズルを装備した場合におけるプ
ロペラへの平均流入速度に応じて変化させたので、プロ
ペラ馬力の改善、すなわちプロペラ効率の改善を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における推進装置の側面図
である。
【図2】図1のA−A矢視図である。
【図3】同実施の形態の推進装置におけるプロペラ翼の
要部正面図である。
【図4】同実施の形態の推進装置におけるプロペラピッ
チの状態を示すグラフである。
【図5】同実施の形態の推進装置におけるダクトの作用
を説明するグラフである。
【図6】同実施の形態の推進装置におけるプロペラ効率
の改善を示すグラフである。
【符号の説明】
1 推進装置 2 船体船尾部 3 プロペラ 4 ダクト

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】船尾部のプロペラ前方位置に、プロペラ半
    径よりも小さい半径を有する筒状のダクトを配置すると
    ともに、このダクト後端部におけるダクトの半径位置と
    略々同じ半径位置でのプロペラピッチが最小となるよう
    になし、この半径位置を中心にして、プロペラ半径に対
    する長さ比が±20%である半径位置におけるプロペラ
    ピッチを所定の基準設計ピッチとなし、この長さ比が+
    20%より大きいプロペラ先端側部分および長さ比が−
    20%より小さいプロペラボス側部分におけるプロペラ
    ピッチを、基準設計ピッチより大きくするとともに、プ
    ロペラ半径に対する長さ比が+20%より小さくかつ−
    20%より大きい範囲においては、プロペラピッチを基
    準設計ピッチより小さくしたことを特徴とする船舶にお
    ける推進装置。
  2. 【請求項2】船尾部のプロペラ前方位置に、プロペラ直
    径よりも小さい筒状のダクトを配置するとともに、この
    ダクト後端部の面積に対応する等価半径と略々同じ半径
    位置におけるプロペラピッチが最小となるようになし、
    この半径位置を中心にして、プロペラ半径に対する長さ
    比が±20%である半径位置におけるプロペラピッチを
    所定の基準設計ピッチとなし、この長さ比が+20%よ
    り大きいプロペラ先端側部分および長さ比が−20%よ
    り小さいプロペラボス側部分におけるプロペラピッチ
    を、基準設計ピッチより大きくするとともに、プロペラ
    半径に対する長さ比が+20%より小さくかつ−20%
    より大きい範囲においては、プロペラピッチを基準設計
    ピッチより小さくしたことを特徴とする船舶における推
    進装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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