JP7326172B2 - 船舶 - Google Patents

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Description

本開示は、船舶に関する。
船舶の推進効率は、船体の抵抗とプロペラ効率、船体とプロペラの相互影響から決定され、近年の地球環境への負担低減への流れもあり、かつてない高効率化が求められている。また、船舶の排出ガス規制も始まろうとしており、今まで主流であった軽油を用いたディーゼル機関から、LNGなどの低硫黄成分燃料を用いたガスタービンや蒸気タービンへのシフトも進んでいる。その中で、船舶の電化も進み、同時に電化に適した船体やプロペラの検討が進行すると考えられる。
従来のエンジン駆動のプロペラにおいては、船内にエンジンを配置しそこから直接プロペラを駆動する必要があるため、プロペラの配置や基数、直径などに制約がある。一方で、船舶の電化が進むと、通常の船体から伸びる軸駆動型プロペラだけでなく、POD型プロペラなどの採用が容易になり、上記制約は小さくなる。このため、適した配置等を決めることにより、推進性能の向上が期待できる。
ここで、電化に限らず、複数のプロペラを用いて推進力を発生させるものがある(例えば、特許文献1~3参照)。例えば、特許文献1では、通常の軸駆動型プロペラと船体から延びる支柱を中心に旋回可能なアジマス機構を備えたアジマス型プロペラとの組み合せとし、巡行航行時と低速操船時の推進システムを変更することで、低速操船時の操船性能を向上すると共に騒音や振動を低減させる方法が示されている。また、特許文献3では、船尾部に複数のプロペラを上下方向に間隔をあけて配置することで、喫水状態により駆動するプロペラの個数を変更し、推進性能を向上する技術が示されている。
特表2005-526665号公報 特開2007-22447号公報 実開昭62-95999号公報
しかしながら、これらの例においては複数のプロペラを配置しているものの、低速時の操縦性向上や喫水に合わせた最適化など、船舶の運航全体に対して部分的な改善を目指すにとどまっている。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、船舶の運航全体に対して、推進効率を向上することが可能となる船舶を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示に係る船舶は、船体と、前記船体の船尾側に設けられたプロペラとを有する船舶であって、前記プロペラの基数をn、前記プロペラの直径をD、前記船体の水線幅をB、前記船体の喫水をd、とした場合に、nD/√(Bd)が4以上35以下であり、前記船体の垂線間長Lppの12.5%の長さ前記プロペラの位置から船首側にある前記船体の範囲内に、全ての前記プロペラの回転中心軸線の延長線が位置する
また、本開示に係る船舶は、船体と、前記船体の船尾側に設けられたプロペラとを有する船舶であって、前記プロペラの基数をn、前記プロペラの直径をD、前記船体の水線幅をB、前記船体の喫水をd、とした場合に、n×Σ(D/√(Bd))が4以上35以下であり、前記船体の垂線間長Lppの12.5%の長さ前記プロペラの位置から船首側にある前記船体の範囲内に、全ての前記プロペラの回転中心軸線の延長線が位置する
本開示の船舶によれば、船舶の運航全体に対して、推進効率を向上することが可能となる。
本開示の第1実施形態に係る船舶の下部を船尾側から見た概略図である。 本開示の第1実施形態に係る船舶のパラメータ「nD/√(Bd)」と出力BHPとの関係を示す特性線図である。 本開示の第1実施形態に係る船舶のパラメータ「nD/√(Bd)」と出力BHPとの関係を示す特性線図である。 本開示の第1実施形態に係る船舶のパラメータ「nD/√(Bd)」と出力BHPとの関係を示す特性線図である。 本開示の第1実施形態に係る船舶と比較例のパラメータ「nD/√(Bd)」を示すグラフである。 本開示の第2実施形態に係る船舶の概略側面図である。 本開示の第2実施形態に係る船舶の船尾側を示す概略側面図である。 本開示の第2実施形態に係る船舶の下部を船尾側から見た概略図である。 本開示の第3実施形態に係る船舶の下部を船尾側から見た概略図である。 本開示の第3実施形態に係る船舶の船尾側を示す概略側面図である。 本開示の第4実施形態に係る船舶の下部を船尾側から見た概略図である。 本開示の第4実施形態に係る船舶の船尾側を示す概略側面図である。 本開示の第5実施形態に係る船舶の船尾側を示す概略側面図である。 本開示の第7実施形態に係る船舶の船尾側を示す概略側面図である。
<第1実施形態>
本開示の第1実施形態に係る船舶について、図1~図5を参照して以下に説明する。
(船舶の構成)
図1に示す第1実施形態に係る船舶10は、船体11と、船体11の船尾側に設けられた複数、具体的には6基の同様のプロペラ12とを有している。6基のプロペラ12は、それぞれがPOD型推進器13を構成している。すなわち、プロペラ12(a)がPOD型推進器13(a)を、プロペラ12(b)がPOD型推進器13(b)を、プロペラ12(c)がPOD型推進器13(c)を、プロペラ12(d)がPOD型推進器13(d)を、プロペラ12(e)がPOD型推進器13(e)を、プロペラ12(f)がPOD型推進器13(f)を、それぞれ構成している。POD型推進器13は、繭型をした楕円体の中に電動モータを内蔵し、この電動モータでプロペラ12を回転するものである。POD型推進器13は、具体的には、プロペラ12のハブ側を駆動するハブドライブ方式のPOD型推進器である。
6基のプロペラ12は、船体11の前後方向(長さ方向)の位置を合わせている。言い換えれば、全てのプロペラ12が、船体11の前後方向に直交する同一面に配置されている。よって、6個のPOD型推進器13が、船体11の前後方向(長さ方向)の位置を合わせて、船体11の型幅方向に対称状に配置されている。
また、6基のプロペラ12のうちの5基のプロペラ12(a)~12(e)は、船体11のこれらプロペラ12(a)~12(e)と前後方向の位置が合う部分の船底15の形状に沿って配置されている。これら5基のプロペラ12(a)~12(e)は、船体11の型幅方向に対称状に配置されている。すなわち、これら5基のプロペラ12(a)~12(e)のうちの1基のプロペラ12(a)が船体11の型幅方向の中央に配置され、この1基のプロペラ12(a)の型幅方向両側に2基のプロペラ12(b),12(c)が配置され、これら3基のプロペラ12(a)~12(c)の全体の両側に2基のプロペラ12(d),12(e)が配置されている。これら5基のプロペラ12(a)~12(e)は船底15との距離がほぼ同等に配置されている。また、これら5基のプロペラ12(a)~12(e)のうちの型幅方向中央のプロペラ12(a)の下側に、このプロペラ12(a)と型幅方向の位置を合わせて、6基のプロペラ12のうちの残り1基のプロペラ12(f)が配置されている。
図1においては、船底15の下側に、二点鎖線A~Eで伴流の速度分布を示している。船底15の下側に示す二点鎖線A~Eは、それぞれが同等速度となる位置を結んだ線となっている。これらの二点鎖線A~Eは、船底15に近い線ほど伴流が大となる。船底15に最も近い二点鎖線Aは、船底15にほぼ沿っているが、この二点鎖線Aに隣り合う次の二点鎖線Bは、型幅方向両側は船底15にほぼ沿うものの型幅方向の中央が下側に突出している。この二点鎖線Bに隣り合う次の二点鎖線Cも、同様に型幅方向両側は船底15にほぼ沿うものの型幅方向の中央が下側に突出している。この二点鎖線Cに隣り合う次の二点鎖線Dも、同様に型幅方向両側は船底15にほぼ沿うものの型幅方向の中央が下側に若干突出している。この二点鎖線Dに隣り合う次の二点鎖線Eは、船底15にほぼ沿う形状となっている。そして、伴流が大きい二点鎖線Cの形状に合わせて、二点鎖線Cと船底15との間の範囲に6基のプロペラ12が配置されている。プロペラ12は、船体11から生じる伴流の大きな箇所に設置されることで効率が良くなることから、このように船尾の伴流が大きい箇所に配置されている。
ここで、理想的なプロペラ効率は、流入速度が同等な場合には必要な推力と回転円面積(プロペラ面積)との関係から求められ、単位面積当たりの推力が小さい方が効率は良いとされている。すなわち、同じ船舶に対しては可能な限りプロペラ12の直径を大きくする、またはプロペラ12の基数を増やすなどのプロペラ面積を増やす工夫が重要となる。このため、第1実施形態では、上記のように船体11の船尾側に複数、具体的には6基のプロペラ12を配置している。なお、プロペラ12の基数は、3基以上が良い。
ここで、プロペラ12の基数をn、プロペラ12の直径をD、船体11の水線幅をB、船体11の喫水をd、とし、これらで構成されるパラメータ「nD/√(Bd)」を定義する。
なお、喫水dは、船舶10の全ての運行状態のうちのいずれかの状態における喫水dであり、例えば、満載喫水や計画喫水である。船体11の水線幅Bも同様、船舶10の全ての運行状態のうちのいずれかの状態における水線幅である。
このパラメータ「nD/√(Bd)」は、水面下の船体11の横断面の最大面積に対するプロペラ12の面積の比であるプロペラ断面積比とプロペラ12の基数との積である数値に、プロペラ12の基数を乗じたパラメータとなっている。
水面下の船体11の横断面の最大面積Sは、
=B×d
で求められる。
プロペラ面積Sは、
=n×πD/4
で求められる。
プロペラ断面積比Cは、
/S=π/4×nD/(Bd)
で求められる。
両辺にプロペラ基数を乗じると、
/S×n=π/4×nD/(Bd)×n
となる。
この式から、
√(S/S×n)×√(4/π)=nD/√(Bd)
となる。
この式の両辺にプロペラ基数をさらに乗じると、
√(S/S×n)×√(4/π)×n=nD/√(Bd)
となる。
この式の右辺をパラメータとする。
このパラメータ「nD/√(Bd)」と、所定の同じ推進を行うために必要な出力BHPとの関係は、図2~図4に示す特性となる。出力BHPは、同じ推進を行うために必要な出力であるため、小さくても同じ推進ができる方が推進効率が高い船舶となる。
図2に示すように、パラメータ「nD/√(Bd)」が4以上である場合、パラメータ「nD/√(Bd)」が4未満である場合よりも、出力BHPが低くなることがわかる。また、パラメータ「nD/√(Bd)」が35以下である場合、パラメータ「nD/√(Bd)」が35より大きい場合よりも、出力BHPが低くなることがわかる。これらのことから、パラメータ「nD/√(Bd)」が4以上35以下であれば、出力BHPの低下に効果があって、推進効率を向上できることがわかる。
一般的に、大きなプロペラ面積を取ることで推進効率の向上を図ることが可能となるが、特にパラメータ「nD/√(Bd)」が4以上となることで、4未満である場合にほぼ一定であった出力BHPが下がり始めることから推進効率が向上することがわかる。ただし、駆動系付加物による抵抗増加などがあるため、プロペラ断面積比が大きければ大きいほど推進効率が向上するとは限らない。いくつかの船種に対する検討の結果、パラメータ「nD/√(Bd)」が35以下である場合が出力BHPの低下に効果があること確認された。
図3に示すように、特に、パラメータ「nD/√(Bd)」が5以上である場合、パラメータ「nD/√(Bd)」が5未満である場合よりも、出力BHPが低くなる。パラメータ「nD/√(Bd)」が15以下である場合、パラメータ「nD/√(Bd)」が15より大きい場合よりも、出力BHPが低くなる。パラメータ「nD/√(Bd)」が5以上15以下であれば、パラメータ「nD/√(Bd)」が4以上35以下である場合よりも、出力BHPが低側の狭い範囲となる。これらのことから、パラメータ「nD/√(Bd)」が5以上15以下であれば、出力BHPの低下にさらに効果があって、推進効率をさらに向上できることがわかる。
図4に示すように、さらに、パラメータ「nD/√(Bd)」が7以上である場合、パラメータ「nD/√(Bd)」が7未満である場合よりも、出力BHPが低くなる。パラメータ「nD/√(Bd)」が10以下である場合、パラメータ「nD/√(Bd)」が10より大きい場合よりも、出力BHPが低くなる。パラメータ「nD/√(Bd)」が7以上10以下であれば、パラメータ「nD/√(Bd)」が5以上15以下である場合よりも、出力BHPが低側の狭い範囲となる。これらのことから、パラメータ「nD/√(Bd)」が7以上10以下であれば、出力BHPの低下にさらに効果があって、推進効率をさらに向上できることがわかる。
(作用効果)
第1実施形態に係る船舶10によれば、パラメータ「nD/√(Bd)」が4以上35以下となるようにプロペラ12の基数とプロペラ12の面積とを設定している。これにより、船舶10の運航全体に対して、推進効率を向上することが可能となる。
ここで、第1実施形態に係る船舶において、このパラメータ「nD/√(Bd)」が5以上15以下となるようにプロペラ12の基数とプロペラ12の面積とを設定すれば、船舶10の運航全体に対して、さらに推進効率を向上することが可能となる。
また、第1実施形態に係る船舶において、このパラメータ「nD/√(Bd)」が7以上10以下となるようにプロペラ12の基数とプロペラ12の面積とを設定すれば、船舶10の運航全体に対して、さらに推進効率を向上することが可能となる。
図5に、プロペラが一つの1軸船と、プロペラが2つの2軸船と、タグボートと、第1実施形態に係る船舶10とで、パラメータ「nD/√(Bd)」を比較した結果を示す。1軸船、2軸船およびタグボートは、いずれもパラメータ「nD/√(Bd)」が4未満となる。1軸船は、パラメータ「nD/√(Bd)」が4未満の中で最も低く、2軸船が次に低く、タグボートが次に低い。このように、1軸船、2軸船およびタグボートは、いずれもパラメータ「nD/√(Bd)」が4未満であるのに対し、第1実施形態は、パラメータ「nD/√(Bd)」が4以上となり、4以上35以下の範囲に入る。
なお、プロペラ12については、FPP(Fixed Pitch Propeller:固定ピッチプロペラ)であっても、CPP(Controllable Pitch Propeller:可変ピッチプロペラ)であっても良い。上記したようにPOD型推進器13を構成するプロペラ12であっても良いが、船体11内に設けられたモータから軸を通して駆動される軸駆動型プロペラであっても良い。一つ以上のプロペラ12は、POD型推進器13等、船体11の外に配置されたモータで駆動されるものであるのが良い。
第1実施形態に係る船舶10は、比較的小型のプロペラ12を複数基(3基以上)設置することにより、伴流による効率向上を図ることができると共に、プロペラ面積を増加させることでプロペラ効率の向上を図ることができる。これにより、船舶10の運航全体に対して、推進効率を向上することが可能となる。
船舶の推進効率は、船体の抵抗とプロペラ効率、船体とプロペラの相互影響から決定され、近年の地球環境への負担低減への流れもあり、かつてない高効率化が求められている。また、船舶の排出ガス規制も始まろうとしており、今まで主流であった軽油を用いたディーゼル機関から、LNGなどの低硫黄成分燃料を用いたガスタービンや蒸気タービンへのシフトも進んでいる。その中で、プロペラ12を電動化することも行われている。また、従来のエンジン駆動のプロペラ12においては、船内にエンジンを配置しそこから直接プロペラを駆動する必要があるため、プロペラの配置や基数、直径などに制約がある。船舶の電化が進むと、通常の船体から伸びる軸駆動型プロペラだけでなく、POD型推進器等の採用が容易となり、上記制約は小さくなり、プロペラの配置や基数、直径などの自由度が上がる。
第1実施形態に係る船舶10は、比較的小型のプロペラ12を船体11に複数基設置するため、プロペラ12の配置や基数、直径などの自由度が高い電動化に適している。そして、プロペラ12を電動化することにより、地球環境への負担低減を図りつつ、上記パラメータ「nD/√(Bd)」を所定の範囲に入るように設定することで、船舶10の運航全体に対して、推進効率の向上を図ることができる。言い換えれば、運航全体に対して電化のメリットを生かす船舶10となる。
なお、以上は、複数のプロペラ12の直径が同等の場合を説明したが、複数のプロペラ12の直径が異なる場合は、プロペラ12の基数をn、プロペラ12の直径をD、船体11の水線幅をB、船体11の喫水をd、とし、水面下の船体横断断面面積に対するプロペラ面積とプロペラ基数の積である数値にプロペラ基数を乗じたパラメータ「n×Σ(D/√(Bd))」を定義する。この場合も、n×Σ(D/√(Bd))が4以上35以下である船舶10とする。好ましくは、n×Σ(D/√(Bd))が5以上15以下である船舶10とする。よりこの好ましくは、n×Σ(D/√(Bd))が7以上10以下である船舶10とする。
例えば、
B=50m
d=10m
D=6mのプロペラ12を2基
D=4mのプロペラ12を4基
の船舶10は、
n×Σ(D/√(Bd))=(2+4)×{6/√(50×10)+6/√(50×10)+4/√(50×10)+4/√(50×10)+4/√(50×10)+4/√(50×10)}=7.51となる。
<第2実施形態>
本開示の第2実施形態に係る船舶について、主に図6~図8を参照して第1実施形態に対する相違部分を中心に説明する。
(船舶の構成)
第2実施形態に係る船舶10では、図6,図7に示すように、船体11の垂線間長Lpp(Length between perpendiculars)の12.5%の長さLxだけプロペラ12の位置から船首側にある船体11の範囲内に、全てのプロペラ12の回転中心軸線の延長線が位置している。言い換えれば、全てのプロペラ12は、それぞれの回転中心軸線が、プロペラ12の設置位置から長さLxだけ上流にある船体11の形状と重なる。さらに言い換えれば、全てのプロペラ12は、それぞれの設置位置から、それぞれの回転中心軸線の延長線上において、長さLxだけ船首側に行った点Xが、この点Xを含んで上下方向および型幅方向に広がる面での船体11の断面の範囲内にある。
ここで、プロペラ12は伴流を大きく受ける場所に設置した方が性能が良くなる特性を有する。伴流は船体11に生じた境界層によるところが大きく、船体11の形状と伴流分布には大きな相関がある。
図8においては、図1と同様、船底15の下側に、二点鎖線A~Eで伴流の速度分布を示している。また、図8においては、プロペラ12(a)~12(f)の位置から垂線間長Lppに対して12.5%上流の船体11の形状の一例を破線Yで示している。いくつかの船種に対する検討の結果、図8に破線Yで示す例のように、プロペラ12(a)~12(f)に流入する伴流は、プロペラ12(a)~12(f)の位置から垂線間長Lppに対して12.5%上流の船体11の船底15の形状と強い相関があることが分かった。
このため、第2実施形態に係る船舶10では、全てのプロペラ12(a)~12(f)が、それぞれの位置から船舶10の垂線間長Lppの12.5%の長さLxだけ船首側にある船体11の範囲内に、回転中心軸線の延長線が位置するように配置されている。
(作用効果)
第2実施形態に係る船舶10によれば、伴流による効率を一層向上させることができるため、船舶10の運航全体に対して、推進効率を一層向上することが可能となる。
<第3実施形態>
本開示の第3実施形態に係る船舶について、主に図9,図10を参照して第1,第2実施形態に対する相違部分を中心に説明する。
(船舶の構成)
第1,第2実施形態では、全てのプロペラ12が、船体11の前後方向に直交する同一面に配置されていたが、第3実施形態では、第1,第2実施形態に対して、複数のプロペラ12が、船体11の前後方向に位置をずらしている点を変更している。
第3実施形態においても、複数のプロペラ12は、それぞれが、プロペラ12のハブ側を駆動するハブドライブ方式のPOD型推進器13を構成している。それぞれがプロペラ12を有する複数のPOD型推進器13(a)~13(f)が、図10に示すように、船体11の前後方向に位置をずらして配置されている。すなわち、POD型推進器13(a)~13(f)は、最も船首側にPOD型推進器13(f)が、POD型推進器13(f)の船尾側にPOD型推進器13(b),13(c)が、POD型推進器13(b),13(c)の船尾側にPOD型推進器13(a)が、POD型推進器13(a)の船尾側にPOD型推進器13(d),13(e)が、それぞれ配置されている。その結果、図9に示す複数のプロペラ12(a)~12(f)も、船体11の前後方向に、POD型推進器13(a)~13(f)と同様に位置をずらすことになる。複数のプロペラ12(a)~12(f)は、船体11からの伴流下で効率が良くなるように船体11の前後方向に位置をずらして配置されている。
(作用効果)
第3実施形態に係る船舶10によれば、複数のプロペラ12が、船体11の前後方向に位置をずらしていることにより、複数のプロペラ12を船体11からの伴流が大きい箇所に効率良く配置できると共に、プロペラ12間の相互干渉の影響の排除若しくは有効利用が可能となる。
<第4実施形態>
本開示の第4実施形態に係る船舶について、主に図11,図12を参照して第1~第3実施形態に対する相違部分を中心に説明する。
(船舶の構成)
第4実施形態では、第3実施形態に対して、複数のプロペラ12が、船体11の型幅方向および上下方向のうちの少なくともいずれか一方において部分的に位置を重ね合わせている点が相違している。言い換えれば、第4実施形態では、複数のプロペラ12が、船体11の型幅方向および上下方向のうちの少なくともいずれか一方においてオーバーラップして配置されている。
第4実施形態では、具体的に、4基のプロペラ12が型幅方向に対称状に設けられており、船体11側の型幅方向中央とその両側とに3基のプロペラ12が設けられている。すなわち、船体11側の型幅方向中央にプロペラ12(a)が、船体11側かつプロペラ12(a)の両側にプロペラ12(b),12(c)が設けられている。これら3基のプロペラ12(a)~12(c)は、船底15からの距離がほぼ等しくなっている。これら3基のプロペラ12(a)~12(c)のうちの型幅方向中央のプロペラ12(a)の鉛直下方に1基のプロペラ12(d)が設けられている。
そして、船体11側の3基のプロペラ12(a)~12(c)が、上下方向において位置を重ね合わせている。船体11側の3基のプロペラ12(a)~12(c)は、そのうちの型幅方向中央のプロペラ12(a)が、その型幅方向一側に隣り合うプロペラ12(b)と型幅方向の位置を重ね合わせており、その型幅方向他側に隣り合うプロペラ12(c)とも型幅方向の位置を重ね合わせている。なお、船体11側の3基のプロペラ12(a)~12(c)のうち、型幅方向両外側のプロペラ12(b),12(c)同士は、型幅方向の位置を重ね合わせておらず、上下方向のみ位置を重ね合わせている。船体11側の3基のプロペラ12(a)~12(c)は、これらの回転中心軸線の方向に沿って見ると、型幅方向中央のプロペラ12(a)と、その型幅方向一側に隣り合うプロペラ12(b)とが重なって見え、型幅方向中央のプロペラ12(a)と、その型幅方向他側に隣り合うプロペラ12(c)とが重なって見える一方、型幅方向両外側のプロペラ12(b),12(c)同士は、重なって見えない。
また、船体11側かつ型幅方向中央のプロペラ12(a)と、その鉛直下方のプロペラ12(d)とが、型幅方向および上下方向の両方向において位置を重ね合わせている。船体11側かつ型幅方向中央のプロペラ12(a)とその鉛直下方のプロペラ12(d)とは、これらの回転中心軸線の方向に沿って見ると重なって見える。なお、型幅方向中央下側のプロペラ12(d)は、船体11側かつ型幅方向両外側のプロペラ12(b),12(c)とは、型幅方向および上下方向の両方向において位置を重ね合わせているものの、これらの回転中心軸線の方向に沿って見ても重なっては見えない。
第4実施形態では、複数のプロペラ12は、それぞれがPOD型推進器13を構成している。すなわち、プロペラ12(a)がPOD型推進器13(a)を、プロペラ12(b)がPOD型推進器13(b)を、プロペラ12(c)がPOD型推進器13(c)を、プロペラ12(d)がPOD型推進器13(d)を、それぞれ構成している。それぞれがプロペラ12を有する複数のPOD型推進器13(a)~13(d)も、プロペラ12(a)~12(d)と同様に、型幅方向および上下方向のうちの少なくともいずれか一方において部分的に位置を重ね合わせている。図12に示すように、POD型推進器13(a)~13(d)は、最も船首側にPOD型推進器13(a)が、POD型推進器13(a)の船尾側にPOD型推進器13(b),13(c)が、POD型推進器13(b),13(c)の船尾側にPOD型推進器13(d)が、それぞれ配置されている。その結果、図11に示す複数のプロペラ12(a)~12(d)も、船体11の前後方向に、POD型推進器13(a)~13(d)と同様に位置をずらすことになる。
(作用効果)
第4実施形態に係る船舶10によれば、複数のプロペラ12が、船体11の前後方向に位置をずらしており、船体11の型幅方向および上下方向のうちの少なくともいずれか一方において位置を重ね合わせていることにより、複数のプロペラ12を船体11からの伴流が大きい箇所に効率良く配置できると共に、プロペラ12から生じる旋回流を後ろに配置されたプロペラ12が回収することでCRP(Contra Rotating Propeller:二重反転プロペラ)のような働きをさせて、高効率化を図ることができる。
<第5実施形態>
本開示の第5実施形態に係る船舶について、主に図13を参照して第1~第4実施形態に対する相違部分を中心に説明する。
(船舶の構成)
第5実施形態では、第1~第4実施形態に対して、複数のプロペラが、船体11内に設けられた電動モータから軸を通して駆動される軸駆動型プロペラ21と、POD型推進器13を構成するプロペラ12(図13では図示略)とを含むように変更している。言い換えれば、複数のプロペラが、軸駆動型プロペラ21とPOD型推進器13のプロペラ12(図13では図示略)との組み合わせとなっている。
図13では、一例として、第4実施形態のPOD型推進器13の一つにかえて軸駆動型プロペラ21を設けている。具体的には、第4実施形態の4基のプロペラ12のうち、型幅方向中央下側のPOD型推進器13のプロペラ12にかえて軸駆動型プロペラ21が設けられている。よって、船体11側に複数のPOD型推進器13が設けられ、これらPOD型推進器13の下側に軸駆動型プロペラ21が設けられている。
(作用効果)
POD型推進器13のプロペラ12(図13では図示略)は、モータ等の駆動部が船体11の外に出る形となり、船体抵抗増加の原因となる。第5実施形態に係る船舶10によれば、軸駆動型プロペラ21とPOD型推進器13とを組み合わせて使うことで、抵抗増加とプロペラ効率増加のバランスを考えた設計をすることが可能となる。例えば、船体11から軸を出すことが可能な箇所に対しては軸駆動型プロペラ21を使用し、軸を出すことが困難な箇所のみをPOD型推進器13とすることで抵抗増加を抑えることが可能となる。したがって、POD型推進器13による抵抗増加を抑えることができるため、推進性能向上を図ることが可能となる。
<第6実施形態>
本開示の第6実施形態に係る船舶について、第1~第5実施形態に対する相違部分を中心に説明する。
(船舶の構成)
第6実施形態では、第1~第5実施形態に対して、複数のPOD型推進器13のうちの一つ以上を、船体11から延びる支柱を中心に旋回可能なアジマス機構を有するものとする点が相違する。言い換えれば、複数のプロペラ12のうちの少なくともいずれか一つが、アジマス機構を有するPOD型推進器13を構成している。例えば、第5実施形態のように、船体11内に設けられたモータから軸を通して駆動される軸駆動型プロペラ21とPOD型推進器13との組み合わせの場合においても、複数のPOD型推進器13のうちの一つ以上を旋回可能なアジマス機構を有するものとすることが可能である。
(作用効果)
第6実施形態に係る船舶10によれば、一つ以上のPOD型推進器13にアジマス機構を設けることで、旋回性能を向上させることが可能となる。例えば、これによって舵が不要となれば船体抵抗が低下し、更なる推進性能向上を目指すことができる。また、港内操船時においても大きなメリットを得ることが可能となる。
<第7実施形態>
本開示の第7実施形態に係る船舶について、主に図14を参照して第1~第6実施形態に対する相違部分を中心に説明する。
(船舶の構成)
第7実施形態では、第1~第6実施形態に対して、複数のPOD型推進器13のうちの一つ以上を、船尾側ほど上側に位置するように上下方向に傾ける。これにより、傾いたPOD型推進器13のプロペラ12(図14では図示略)も、その回転中心軸線が船尾側ほど上側に位置するように上下方向に傾くことになる。図14では、複数のPOD型推進器13のうちの一つのPOD型推進器13を抽出して示している。
言い換えれば、POD型推進器13は、船体11の形状に沿うように、船尾側ほど上側に位置するように傾いている。POD型推進器13は、船体11からの吹き上げ流れに合わせて吹き上げ流れに沿うように傾いている。このようにPOD型推進器13が傾いていることで、プロペラ12(図14では図示略)の回転中心軸線も、船体11の形状に沿うように、船尾側ほど上側に位置するように傾いており、船体11からの吹き上げ流れに合わせて吹き上げ流れに沿うように傾いている。
(作用効果)
第7実施形態に係る船舶10によれば、一つ以上のPOD型推進器13を、プロペラ12の回転中心軸線が船尾側ほど上側に位置するように傾いて設けることで、プロペラ12の回転中心軸線を船体11からの吹き上げ流れに合わせることができ、これによってプロペラ効率を向上することができる。また、船底近傍に流速を与えることで、船底摩擦抵抗を低減することも可能となる。
<第8実施形態>
本開示の第8実施形態に係る船舶について、第1~第7実施形態に対する相違部分を中心に説明する。
(船舶の構成)
第8実施形態では、第1~第7実施形態に対して、複数のプロペラ12が、運行形態に応じて駆動数が変更されるように構成されている。例えば、軽荷状態ではプロペラ12を数基停止させたり、港内等、低速航行時はプロペラ12を数基停止させるなどの制御を行う。
(作用効果)
第8実施形態に係る船舶10によれば、最適なプロペラ運用が可能となり、運航形態に合わせて主機出力を適正化することができる。
なお、以上の第1~第8実施形態では、POD型推進器13として、プロペラ12の回転中心側であるハブ側を駆動するハブドライブ方式のPOD型推進器13を例にとり説明したが、プロペラの外周側であるリム側を駆動するリムドライブ方式のPOD型推進器とすることも可能である。
<付記>
本開示の各実施形態に記載の船舶10は、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る船舶10は、船体11と、前記船体11の船尾側に設けられたプロペラ12,21とを有する船舶10であって、前記プロペラ12,21の基数をn、前記プロペラ12,21の直径をD、前記船体11の水線幅をB、前記船体11の喫水をd、とした場合に、nD/√(Bd)が4以上35以下である。
この船舶10によれば、その運航全体に対して、推進効率を向上することが可能となる。
(2)第2の態様に係る船舶10は、(1)の船舶10であって、前記nD/√(Bd)が5以上15以下である。
この船舶10によれば、その運航全体に対して、さらに推進効率を向上することが可能となる。
(3)第3の態様に係る船舶10は、(2)の船舶10であって、前記nD/√(Bd)が7以上10以下である。
この船舶10によれば、その運航全体に対して、さらに推進効率を向上することが可能となる。
(4)第4の態様に係る船舶10は、船体11と、前記船体11の船尾側に設けられたプロペラ12,21とを有する船舶10であって、前記プロペラ12,21の基数をn、前記プロペラ12,21の直径をD、前記船体11の水線幅をB、前記船体11の喫水をd、とした場合に、n×Σ(D/√(Bd))が4以上35以下である。
この船舶10によれば、その運航全体に対して、推進効率を向上することが可能となる。
(5)第5の態様に係る船舶10は、(4)の船舶10であって、前記n×Σ(D/√(Bd))が5以上15以下である。
この船舶10によれば、その運航全体に対して、さらに推進効率を向上することが可能となる。
(6)第6の態様に係る船舶10は、(5)の船舶10であって、前記n×Σ(D/√(Bd))が7以上10以下である。
この船舶10によれば、その運航全体に対して、さらに推進効率を向上することが可能となる。
(7)第7の態様に係る船舶10は、(1)から(6)のいずれか一つの船舶10であって、前記船体11の垂線間長Lppの12.5%の長さ前記プロペラ12,21の位置から船首側にある前記船体11の範囲内に、前記プロペラ12,21の回転中心軸線の延長線が位置している。
この船舶10によれば、伴流による効率を一層向上させることができるため、その運航全体に対して、推進効率を一層向上することが可能となる。
(8)第8の態様に係る船舶10は、(1)から(7)のいずれか一つの船舶10であって、前記プロペラ12,21は、複数あって、一の前記プロペラ12,21と他の前記プロペラ12,21の位置は、前記船体11の前後方向にずれている。
この船舶10によれば、複数のプロペラ12,21を船体11からの伴流が大きい箇所に効率良く配置できると共に、プロペラ12,21間の相互干渉の影響の排除若しくは有効利用が可能となる。
(9)第9の態様に係る船舶10は、(1)から(8)のいずれか一つの船舶10であって、前記プロペラ12,21は、複数あって、一の前記プロペラ12,21と他の前記プロペラ12,21の位置は、前記船体11の型幅方向および上下方向のうちの少なくともいずれか一方において部分的に重なり合っている。
この船舶10によれば、複数のプロペラ12,21を船体11からの伴流が大きい箇所に効率良く配置できると共に、プロペラ12,21から生じる旋回流を後ろに配置されたプロペラ12,21が回収することでCRP(Contra Rotating Propeller:二重反転プロペラ)のような働きをさせて、高効率化を図ることができる。
(10)第7の態様に係る船舶10は、(1)から(9)のいずれか一つの船舶10であって、前記プロペラ12,21は、複数あって、軸駆動型プロペラ21と、POD型推進器13を構成するプロペラ12とを含んでいる。
この船舶10によれば、軸駆動型プロペラ21とPOD型推進器13とを組み合わせて使うことで、抵抗増加とプロペラ効率増加のバランスを考えた設計をすることが可能となる。
(11)第11の態様に係る船舶10は、(1)から(10)のいずれか一つの船舶10であって、前記プロペラ12は、アジマス機構を有するPOD型推進器13を構成するものである。
この船舶10によれば、POD型推進器13にアジマス機構を設けることで、旋回性能を向上させることが可能となる。
(12)第12の態様に係る船舶10は、(1)から(11)のいずれか一つの船舶10であって、前記プロペラ12,21は、回転中心軸線が船尾側ほど上側に位置するように傾いて設けられている。
この船舶10によれば、プロペラ12,21の回転中心軸線を船体11からの吹き上げ流れに合わせることができ、これによってプロペラ効率を向上することができる。
(13)第10の態様に係る船舶10は、(1)から(12)のいずれか一つの船舶10であって、前記プロペラ12,21は、複数あり、運行形態に応じて駆動数が変更されるように構成されている。
この船舶10によれば、最適なプロペラ運用が可能となり、運航形態に合わせて主機出力を適正化することができる。
10 船舶
11 船体
12 プロペラ
13 POD型推進器
15 船底
21 軸駆動型プロペラ

Claims (12)

  1. 船体と、
    前記船体の船尾側に設けられたプロペラとを有する船舶であって、
    前記プロペラの基数をn、
    前記プロペラの直径をD、
    前記船体の水線幅をB、
    前記船体の喫水をd、
    とした場合に、
    D/√(Bd)が4以上35以下であり、
    前記船体の垂線間長Lppの12.5%の長さ前記プロペラの位置から船首側にある前記船体の範囲内に、全ての前記プロペラの回転中心軸線の延長線が位置する船舶。
  2. 前記nD/√(Bd)が5以上15以下である請求項1に記載の船舶。
  3. 前記nD/√(Bd)が7以上10以下である請求項2に記載の船舶。
  4. 船体と、
    前記船体の船尾側に設けられたプロペラとを有する船舶であって、
    前記プロペラの基数をn、
    前記プロペラの直径をD、
    前記船体の水線幅をB、
    前記船体の喫水をd、
    とした場合に、
    n×Σ(D/√(Bd))が4以上35以下であり、
    前記船体の垂線間長Lppの12.5%の長さ前記プロペラの位置から船首側にある前記船体の範囲内に、全ての前記プロペラの回転中心軸線の延長線が位置する船舶。
  5. 前記n×Σ(D/√(Bd))が5以上15以下である請求項4に記載の船舶。
  6. 前記n×Σ(D/√(Bd))が7以上10以下である請求項5に記載の船舶。
  7. 前記プロペラは、複数あって、一の前記プロペラと他の前記プロペラの位置は、前記船体の前後方向にずれている請求項1からのいずれか一項に記載の船舶。
  8. 前記プロペラは、複数あって、一の前記プロペラと他の前記プロペラの位置は、前記船体の型幅方向および上下方向のうちの少なくともいずれか一方において部分的に重なり合っている請求項1からのいずれか一項に記載の船舶。
  9. 前記プロペラは、複数あって、軸駆動型プロペラと、POD型推進器を構成するプロペラとを含む請求項1からのいずれか一項に記載の船舶。
  10. 前記プロペラは、アジマス機構を有するPOD型推進器を構成する請求項1からのいずれか一項に記載の船舶。
  11. 前記プロペラは、回転中心軸線が船尾側ほど上側に位置するように傾いて設けられている請求項1から10のいずれか一項に記載の船舶。
  12. 前記プロペラは、複数あり、運行形態に応じて駆動数が変更されるように構成されている請求項1から11のいずれか一項に記載の船舶。
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