JP2000016373A - 低粘性抵抗の肥大船船型 - Google Patents

低粘性抵抗の肥大船船型

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JP2000016373A
JP2000016373A JP10353274A JP35327498A JP2000016373A JP 2000016373 A JP2000016373 A JP 2000016373A JP 10353274 A JP10353274 A JP 10353274A JP 35327498 A JP35327498 A JP 35327498A JP 2000016373 A JP2000016373 A JP 2000016373A
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JP
Japan
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hull
cross
semi
elliptical
shape
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JP10353274A
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English (en)
Inventor
Yoshikazu Kasahara
良和 笠原
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T70/00Maritime or waterways transport
    • Y02T70/10Measures concerning design or construction of watercraft hulls

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低粘性抵抗の肥大船船型を提供することを目
的とする。 【解決手段】 肥大船船型において、船体11の推進方
向に直交する面での船首部12及び船尾部13の少なく
とも一方の断面形状が、満載喫水線以下で半楕円形状を
なしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶の船体形状に
起因する粘性抵抗を低減し、エネルギー消費、すなわち
船舶の推進に必要な馬力を減少させ、省エネルギーに寄
与する肥大船船型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】肥大船の全抵抗成分の割合は、摩擦抵抗
が65〜70%、形状抵抗が15〜20%、造波抵抗そ
の他が10〜15%である。粘性抵抗は摩擦抵抗と形状
抵抗の和であるから全抵抗の80〜90%を占めること
となる。
【0003】低速で大量輸送を行なうタンカー等の肥大
船では、全抵抗の殆どが粘性抵抗である。船の省エネル
ギーに関する提案は、渦や伴流の増加等流体中に消費し
たエネルギーを回収することを目的とするものが殆どで
ある。しかし、消費したエネルギーを100%完全に回
収することは不可能であるから、抵抗を低減して、流体
中へ消費するエネルギーを少なくする方が、効率を上げ
るために得策である。
【0004】船体形状に起因する抵抗は形状抵抗であ
り、船体形状の改良により全抵抗に対して最大20%の
抵抗減少が得られることとなる。
【0005】形状抵抗の生ずる主な原因は二つ考えられ
る。一つは船体の前進方向に直交する面内で船体に沿う
方向での圧力分布の不均一性から生ずる流れ(船体の前
進方向に直交する流れであって、以下これを「二次流
れ」という。)が生ずること、もう一つは船尾部におい
て流れが剥離し、縦渦が生じることである。後者の流れ
の剥離は設計上の制約がなければ十分に防ぐことは可能
であるが、前者の二次流れは前進方向に直交する面での
断面形状(以下「横断面形状」という)が図8及び図9
に示すような従来の船型の横断面形状(図8及び図9中
の横断面形状を示す曲線に添えた数字は図1に示す位置
に対応する。)を採用する限り、船体に沿う方向での圧
力分布が不均一であるため、なくすことができない。
又、現状の船型は上記の従来の船型形状に関して最小と
思われる二次流れをもつまでに改善されている。したが
って、この従来の横断面形状の船型では、これ以上、二
次流れを小さくすることはきわめて困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】船体の横断面形状に沿
う圧力分布の不均一性をなくし、二次流れをなくすに
は、横断面形状を満載喫水線以下で半円形とすれば良
い。かかる横断面形状を半円形、半楕円形とした船型
は、欧州特許出願、公開番号218564に開示されて
いるものが知られている。
【0007】この公知技術は、船体内に収容される貨物
タンクの横断面が円形又は楕円形であるために、これに
付随して船体の横断面が半円形、半楕円形となったもの
である。この形状は、かかる事情にもとづき、船体中央
部について提案したものであり、船首、船尾の横断面形
状については何ら言及されていない。
【0008】しかし、二次流れを小さくできるかどうか
は、船首そして船尾の横断面形状をどのようにするかに
より大きく左右される。
【0009】本発明は、タンカー等の肥大船において、
全抵抗に大きな割合を占める粘性抵抗を極小とし、船体
の周囲の流体中に消費するエネルギーを最小にすること
により、伝達馬力を最小にして高い省エネルギー効果を
図ることのできる低粘性抵抗の肥大船船型を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的は、肥大船船型において、船体の前進方向に直交する
面での船首部及び船尾部の少なくとも一方の横断面形状
が、満載喫水線以下で半楕円形状をなしていることによ
って達成される。
【0011】かかる船首もしくは船尾、さらには両者の
横断面形状を半楕円とすることにより、二次流れが極め
て小さくなる。しかも船体中央部での形状を適宜決定で
きるので、その積載能力を制限しない。
【0012】かかる本発明において、積載能力をできる
限り大きくするには、船体の船体中央部での断面形状が
略箱型をなしていることが好ましい。
【0013】又、プロペラ軸を支持する部分における船
体形状が円筒状をなしていることが望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面にもとづき、本発
明の実施の形態を説明する。
【0015】図1は本実施形態の船体の側面形状であっ
て、前進方向での位置を船尾で0そして船首で10とし
て両者間を10等分して示している。
【0016】本実施形態の船体11の横断面形状は、船
首部12では図2のごとく、船尾部13では図3のごと
くになっている。図2及び図3において、複数の船体形
状曲線が描かれているが、各曲線は図1に示された位置
1〜10の各位置における船体の横断面形状を示すもの
である。例えば、図2において内側に位置している曲線
10は、図1に示される位置10における横断面形状で
ある。図2及び図3に見られる各曲線は、満載時の喫水
線以下で、半楕円形状となっている。しかし、本発明で
は、船首部12そして船尾部13のいずれか一方が喫水
線以下で半楕円の横断面形状を有していれば十分であ
る。両者の横断面形状が半楕円をなしていればさらに良
い。また、その場合、積載能力を大きくしたいときに
は、船体中央部を略箱型にしてもよい。
【0017】このように、船首部12及び船尾部13の
少なくとも一方の横断面形状を喫水線以下で半楕円形と
することにより、船体に沿う方向での圧力分布を均一に
し、二次流れが極小となりこれに起因する形状抵抗が激
減される。
【0018】また、船体中央部でもその横断面形状が喫
水線以下で半楕円形をなしていることが好ましいが、そ
の形状は積載能力及び喫水深さに大きく影響するので、
同じ半楕円でも、船体の幅方向の長軸をもつような半楕
円形を採用することが得策である。
【0019】さらに、プロペラ軸支持部分での船体構造
は従来の形状では粘性抵抗の低減には効果があまり見ら
れない。また、船の伝達馬力(必要馬力)は、 伝達馬力=有効馬力/推進効率 で表わされる。
【0020】有効馬力は、 有効馬力=抵抗×速度/75 であり、推進効率は次式となる。
【0021】 推進効率={推進減少係数/有効伴流係数}×船後プロペラ効率比 ×プロペラ単独効率 ={(1−t)/(1−w)}×ηR×η0 推力減少係数(1−t)のtは、船が前進する際に船の
抵抗(R)だけでなく、プロペラが船尾で作動するために
生ずる付加抵抗を加えた推力(T)が必要であり、この付
加された抵抗と推力の比になる。すなわち、 t=(T−R)/T である。
【0022】有効伴流係数(1−w)は、プロペラ直径に
相当する円のプロペラ作動時の平均流速(Va)を船の
前進速度(V)で除した無次元値である。
【0023】1−w=Va/V プロペラ単独効率(η0)は、一様流中における効率で
あり、船後プロペラ効率比(ηR)は、プロペラが船尾
伴流中で作動した場合の効率とプロペラ単独効率の比で
あり、通常1.0〜1.03程度の上昇となる。
【0024】上記の伝達馬力の式から判るように少ない
抵抗と大きな推進効率が伝達馬力減少の効果が大きい。
そのために、本発明では、推進効率を構成する要素たる
有効伴流係数を減少させるためにプロペラ軸を支持する
部分における船体形状を円筒形状とした。これにより伴
流(w)が増加して有効伴流係数(1−w)の減少とな
り、推進効率が増加するという効果が得られる。この様
子を、図4に従来船の形状と比較して、プロペラ軸を支
持する部分14の形状に関し、好ましい実施形態として
示した。
【0025】
【実施例】船体横断面形状に長軸を幅方向にとった半楕
円形とした本発明の実施例とする船型の模型船の水槽試
験を実施して、効果を確認した。実船の要目は、垂線間
長さ(図1における位置10と位置0との間の距離)=
321M、幅=58M、満載喫水=19.2M、載貨重
量=258,000Tonのタンカーである。模型船は
1/41.26の尺度模型で試験を曳航水槽で実施し
た。また、本実施例の船体横断面積と同等の横断面積の
従来型船型の模型船の水槽試験を実施し、比較例とし
た。
【0026】図5は、本実施例の船体横断面形状に長軸
を幅方向に有する半楕円形とした船尾部の船体表面の圧
力係数Cpの深さ方向分布を示しており、船底キール位
置から喫水線位置までの深さ方向の分布状況を本実施例
のものを△で、従来船型のものを○で表している。
【0027】この船体表面の圧力係数CpはCp=(p
−p0)/{1/2)×ρV2}で表され、ここで、 p:圧力 p0:静圧力 ρ:密度 V:速度 である。
【0028】図5から、従来船型の船体表面の圧力係数
が−0.2から0までの値をとり、不均一であるの対し
て、本実施例の船体表面の圧力係数はほぼ−0.05の
値で均一であることが確認できる。
【0029】図6に本発明の船尾部の流れの様子を船体
断面形状に交差するポテンシャル流線(非粘性流体とし
て船体まわりの流れを計算して得られる流れ)を示す。
ここで複数の船体形状曲線に添えた数字は図3と同様に
図1に示された各位置における船体の横断面形状曲線で
あることを示す。
【0030】図7に比較例として従来船型の船尾部の流
れの様子を表す。
【0031】図6で示すごとく本発明では船体断面形状
に交差するポテンシャル流線の間隔がほぼ均一になって
いる。
【0032】一方、図7に示すごとく従来船型では船体
断面形状に交差するポテンシャル流線の間隔が不均一で
ある。
【0033】本発明では船体に沿う方向の圧力分布がほ
ぼ均一であるため、二次流れが生じないため、形状抵抗
を低減できる。
【0034】かかる本実施例では、従来型船型と比較し
て、抵抗で12%の減少、伝達馬力では7%の節減効果
が得られた。
【0035】
【発明の効果】本発明は、以上のように、船体の前進方
向に直交する面での船首部及び船尾部の少なくとも一方
の断面形状を、満載喫水線以下で半楕円形状として、二
次流れを極力小さく抑制することができるようにしたの
で、船体の周囲の流体中に消費するエネルギーを最小と
することができ、伝達馬力を最小にして高い省エネルギ
ー効果を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての船型の断面図であ
る。
【図2】図1の船型の船首部での横断面形状を示す図で
ある。
【図3】図1の船型の船尾部での横断面形状を示す図で
ある。
【図4】他の実施形態を示す船尾部の側面図である。
【図5】本発明の実施例の船型と従来船型についての船
体表面上の圧力係数分布の比較を示す図である。
【図6】実施例の船型の船尾横断面形状とポテンシャル
流線を示す図である。
【図7】従来船型の船尾横断面形状とポテンシャル流線
を示す図である。
【図8】従来の船型の船首部での横断面形状を示す図で
ある。
【図9】従来の船型の船尾部での横断面形状を示す図で
ある。
【符号の説明】
11 船体 12 船首部 13 船尾部 14 プロペラ軸を支持する部分

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 肥大船船型において、船体の前進方向に
    直交する面での船首部及び船尾部の少なくとも一方の断
    面形状が、満載喫水線以下で半楕円形状をなしているこ
    とを特徴とする低粘性抵抗の肥大船船型。
  2. 【請求項2】 船体の船体中央部での断面形状が略箱型
    をなしていることとする請求項1に記載の低粘性抵抗の
    肥大船船型。
  3. 【請求項3】 プロペラ軸を支持する部分における船体
    形状が円筒状をなしていることとする請求項1又は請求
    項2に記載の低粘性抵抗の肥大船船型。
JP10353274A 1998-04-27 1998-12-11 低粘性抵抗の肥大船船型 Pending JP2000016373A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014115567A1 (ja) * 2013-01-25 2014-07-31 独立行政法人海上技術安全研究所 小型ダクト付き船舶及び船舶への小型ダクト適用判断方法

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