JP2018161307A - 下駄 - Google Patents
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Abstract
【課題】直立した状態を維持することを補助することができるとともに、特に、ボイストレーニング時に使用することで発声の矯正、改良を図ることができる一本歯の下駄を提供する。【解決手段】足を載置するための底板30と、底板30の上面側に設けられる鼻緒10と、底板30の下面側に設けられる一本の歯と、を有する下駄1であって、底板30の上面の先端側において、足を底板30に載置したときに足の指が接触する部分の少なくとも一部の範囲に、底板30の先端に連れて底板30の厚みが小さくなる傾斜部33を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、下駄に関する。さらに詳述すると、ボイストレーニング時の使用に適した一本歯の下駄に関する。
一般に下駄は、足を載せるための台(底板、台板ともいう)と、台の上面に設けられた鼻緒と、台の下面側に設けられた2本の歯を有する履物である。
一方、台の下面側に歯を一本のみ有する一本歯の下駄が知られている。一本歯の下駄は、天狗下駄とも呼ばれており、バランスを取ることが難しいものであるが、坂道でも水平を保ちつつ歩行することができるため、古くから坂道歩行や山登りの際に用いられている。
近年、一本歯の下駄を履いて歩行することで、姿勢の矯正や健康促進に効果があることが知られている。例えば、特許文献1には、足を載せる台板と、台板の上面に設けられた鼻緒と、台板の下面に設けられた一本歯とを備え、一本歯が台板の前後方向の中央付近に位置し、台板の上面に足裏と3点で接触するインソールが設けられるとともに、前後のインソールの間に台板の左右方向に延びる凹部5が設けられ、かつ、一本歯の前側と後側の各位置に転倒防止用の突出部が設けられている下駄が開示されている。
特許文献1に記載の下駄は、下駄を履いた状態で静止したり、歩行したりすることで、体のバランスを保つために多くの筋肉や神経が作動して、筋肉や神経を強化、活性させることを目的としている。この特許文献1に記載の下駄は、転倒防止用の突出部が設けられていることからも明らかなように、静止した姿勢を維持することが難しい。
一方、本発明者らは鋭意検討した結果、バランスを取ることが難しい一本歯の下駄を履いてボイストレーニング(発声練習)を行うことで、ボイストレーニングを受ける人の発声の矯正、改良等に効果があることを知見した。しかしながら、ボイストレーニングは、原則として、直立した姿勢で行う必要があり、バランスを取ることが難しい一本歯の下駄を履いた状態で直立することが要求される。
しかしながら、直立した姿勢を維持することが難しい特許文献1に記載の下駄では、ボイストレーニング時の使用には適さず、これまで、ボイストレーニング時に使用することに適した一本歯の下駄は存在していなかった。
そこで本発明は、一本歯の下駄において直立した状態を維持することを補助することができるとともに、特に、ボイストレーニング時に使用することで発声の矯正、改良を図ることができる下駄を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る下駄は、足を載置するための台と、前記台の上面側に設けられる鼻緒と、前記台の下面側に設けられる一本の歯と、を有する下駄であって、前記台の上面の先端側において、足を前記台に載置したときに足の指が接触する部分の少なくとも一部の範囲に、該台の先端に連れて該台の厚みが小さくなる傾斜部を有するものである。
本発明によれば、一本歯の下駄において直立した状態を維持することを補助することができるとともに、特に、ボイストレーニング時に使用することで発声の矯正、改良を図ることができる。
以下、本発明に係る構成を図1から図11に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態に係る下駄は、足を載置するための台(底板30)と、台の上面側に設けられる鼻緒(鼻緒10)と、台の下面側に設けられる一本の歯(歯20)と、を有する下駄(下駄1)であって、台の上面の先端側において、足を台に載置したときに足の指が接触する部分の少なくとも一部の範囲に、該台の先端に連れて該台の厚みが小さくなる傾斜部(傾斜部33)を有するものである。また、第1の実施形態に係る下駄は、歯は、台の短手方向に沿って設けられ、台は、長手方向の長さが15cm以下であり、台の長手方向における歯の中点は、台の長手方向における台の中点よりも後端側であるものである。なお、括弧内は実施形態での符号、適用例を示す。
第1の実施形態に係る下駄は、足を載置するための台(底板30)と、台の上面側に設けられる鼻緒(鼻緒10)と、台の下面側に設けられる一本の歯(歯20)と、を有する下駄(下駄1)であって、台の上面の先端側において、足を台に載置したときに足の指が接触する部分の少なくとも一部の範囲に、該台の先端に連れて該台の厚みが小さくなる傾斜部(傾斜部33)を有するものである。また、第1の実施形態に係る下駄は、歯は、台の短手方向に沿って設けられ、台は、長手方向の長さが15cm以下であり、台の長手方向における歯の中点は、台の長手方向における台の中点よりも後端側であるものである。なお、括弧内は実施形態での符号、適用例を示す。
図1は第1の実施形態に係る下駄1の一例を示す平面図、図2は図1に示す下駄1の底面図、図3は図1に示す下駄1の側面図、図4は図1に示す下駄1の正面図である。また、図5は第1の実施形態に係る下駄1の一実施例を示す写真、図6は左右両方の下駄1の一実施例を示す写真である。
図1〜図4に示すように、下駄1は、足を載置するための台としての底板30の上面側に鼻緒10が設けられているとともに、底板30の下面側に歯20を一本のみ有する一本歯の下駄1である。なお、図1〜図4は、左足用の下駄1を示しているが、図6に示されるように、左足用の下駄1Lは、対となる右足用の下駄1Rとともに、一足として使用されることは勿論である。また、以下、下駄1の長手方向を長さ方向、短手方向を幅方向ともいい、使用時における足のつま先側を先端側、踵側を後端側ともいう。
第1の実施形態に係る下駄1は、底板30の長さ方向での長さが一般的な下駄に比して短くなっており、鼻緒10に足を通して足を載置したとき、足の踵側の少なくとも一部は、底板30に載置できないようになっている。底板30の長さ方向での長さは、例えば、15cm以下であることが好ましい。
また、下駄1の底板30、歯20の材質としては、桐、杉などの木材を用いることが好ましいが、特に限られるものではなく、プラスチックなどの樹脂部材や軽金属を用いることもできる。また、鼻緒10の材質としては、絹、麻などを用いることが好ましいが、特に限られるものではなく、皮革、プラスチックなどの樹脂部材などを用いることもできる。
以下、下駄1の各部の詳細について説明する。鼻緒10は、足の第1指(親指)と第2指(人差し指)との間に挟まれる前紐11と、足の上面および側面を固定する分岐紐12と、を有している。
前紐11は、底板30の先端側に形成された前穴31に挿通されて、底板30の下面側において留め具13により固定される。また、底板30の上面側では、分岐紐12を挿通するために輪が形成されてなり、輪に分岐紐12が挿通される。
分岐紐12は、前紐11の輪に挿通されることで前紐11と連結されるとともに、底板30の後端側に形成された後穴32a,32bに挿通される。以下の説明では、前紐11との連結箇所から後穴32a側の分岐紐12を分岐紐12aといい、前紐11との連結箇所から後穴32b側の分岐紐12を分岐紐12bともいう。
分岐紐12a,12bは、後穴32a,32bにそれぞれ挿通されて、後穴32a,32bを挿通した分岐紐12a,12bは、底板30の下面側において、その両端部が結ばれる。分岐紐12a,12bの下面側での結び具合を調整することにより、分岐紐12の上面側への張り具合を調整することができ、鼻緒10が足を抑える具合を調整することができる。なお、分岐紐12a,12bを底板30の下面側において、前紐11と同様に留め具を用いて固定するようにしてもよい。
下駄1の使用時には、底板30と分岐紐12aの下部との間に足の第1指が挿通され、底板30と分岐紐12bの下部との間に足の第2指から第5指(小指)までが挿通されることで、足の上面および側面の少なくとも一部が固定される。
歯20は、底板30の幅方向に沿って設けられる。また、歯20の長さ方向での中点cは、底板30の長さ方向の中点よりも底板30の後端側となる。
また、歯20の底部には、図3および図4に示すように、ゴムなどからなる弾性部材21が貼付されていることが好ましい。また、図4に示すように、弾性部材21の幅方向の両端部が傾斜部21aを有するテーパー形状を有していることが好ましい。また、図3に示すように、弾性部材21の底部21bは、ギザ歯状に形成されていることが好ましい。
底板30は、第1指側の先端部の角がカットされた形状を有するとともに、第2指から第5指側の先端部の角が大きくカットされた形状を有する。また、後端側の2つの角についてもカットされ丸みのある形状を有している。
底板30は、図3および図5に示されるように、上面の先端側において、足を底板30に載置したときに足の指が接触する部分の少なくとも一部の範囲に傾斜部33を有している。傾斜部33は、例えば、1.5cm程度の幅を有して形成される。
傾斜部33は、底板30の先端に行くに連れて底板30の厚みが小さくなる形状を有している。傾斜部33は、下駄1を履いた時に、足の裏の少なくとも一部が接触し、足の指を内側に曲げた時(丸めた時)に足の指の裏側で、傾斜部33を押圧できる範囲で設けられる。
なお、第1の実施形態では、傾斜部33は、断面が弧状に形成されているが(図3)、直線状に形成されるものであってもよい。また、傾斜部33は、必ずしも底板30の先端まで形成されている必要はなく先端側の一部の範囲に形成されているものであればよい。また、第1の実施形態では、足の第1指から第5指までの範囲に形成されているが、少なくとも足の第2指から第5指までの範囲に形成されていればよく、第1指側に形成されていないものであってもよい。
また、傾斜部33には、足の指の滑りを防止するために、滑り止めのためのシート状の滑り止め部材(図示せず)を貼付することも好ましい。
上述のように、一本歯の下駄1は、バランスを取ることが難しく、特に、歩行時よりも立ち止まった時の方がより、バランスを取って維持することは難しい。加えて、第1の実施形態に係る下駄1は、底板30の長さを短くして、足裏の踵側が底板30に載置できないようになっているため、さらにバランスを取って直立することは難しくなっている。
これに対し、本実施形態に係る下駄1は、底板30の先端側に傾斜部33を形成したことで、足の指の裏側で、傾斜部33に力をかけて握持した状態とすることを可能とし、バランスを維持して直立状態とすることを補助している。
また、底板30の先端側の底部には、図3に示すように、ゴムなどからなる弾性部材34が貼付されていることが好ましい。また、弾性部材34の底部も、歯20の底部の弾性部材21と同様にギザ歯状に形成されていることが好ましい。
ここで、ボイストレーナーを業としている本発明者らによる鋭意検討の結果、ボイストレーニングをする際に、バランスを取ることが難しい一本歯の下駄を履いて立ったままの状態で行うことで、立っている時の姿勢が改善されて、声量の増大など、声に変化が生じることを知見した。
これは、一本歯であることにより、体幹部や下半身など、正しく直立した状態でいるために必要な全身の筋肉がバランス良く鍛えられ、良い姿勢へと矯正されるためである。
また、一本歯の歯の位置によって鍛えられる筋肉やバランスは変化するという仮定の元、本発明者らは、実験的に一本歯の下駄1の歯の位置を変更しつつ、複数の被験者に対して、その効果を確認し、その結果、「声を出しやすくする」ために必要な筋肉を鍛え、姿勢矯正を行う上で、好ましい歯の位置(表1)を得たものである。また、併せて、鼻緒10の位置や歯20の高さ、底板30のサイズ等の各部の寸法を、表1に示されるような値とすることで、ボイストレーニング時の使用に最適な下駄1とするものである。なお、表1に示す寸法例は、本発明に係る下駄の一実施例であって、各部の値はこれに限られるものではないのは勿論である。
このボイストレーニングに好適な下駄1の寸法例について図1〜図3を参照して、表1に示す。
以上説明した第1の実施形態に係る下駄1によれば、ボイストレーニング時に使用することで発声の矯正、改良を図ることができる。このとき、下駄1の底板30の先端側に、足の裏で押圧できる傾斜部33を形成したことで、バランスを維持することが難しい一本歯の下駄において、立ったままの状態を維持することを可能としている。また、歯20の位置や、各部の寸法を最適な位置とすることで、声を出すために必要な筋肉を鍛えるとともに、姿勢矯正を可能としたものである。
[第2の実施形態]
以下、本発明に係る下駄の他の実施形態について説明する。なお、上記実施形態と同様の点についての説明は適宜省略する。
以下、本発明に係る下駄の他の実施形態について説明する。なお、上記実施形態と同様の点についての説明は適宜省略する。
第2の実施形態に係る下駄は、足を載置するための台(底板30)と、台の上面側に設けられる鼻緒(鼻緒10)と、台の下面側に設けられる一本の歯(歯20)と、を有する下駄(下駄1)であって、台の上面の先端側において、足を台に載置したときに足の指が接触する部分の少なくとも一部の範囲に、該台の先端に連れて該台の厚みが小さくなる傾斜部(傾斜部33)を有するものである。また、第2の実施形態に係る下駄は、歯は、台の短手方向に沿って設けられ、台は、長手方向の長さが21cm以上であり、台の長手方向における歯の後端から台の後端までの長さをaとし、歯の前端から台の先端までの長さをbとしたとき、歯は、b>2.5aを満たす位置に設けられるものである。なお、括弧内は実施形態での符号、適用例を示す。
図7は第2の実施形態に係る下駄1の一例を示す平面図、図8は図7に示す下駄1の底面図、図9は図7に示す下駄1の側面図である。
第2の実施形態に係る下駄1は、底板30の長さ方向での長さが一般的な下駄と同様の長さを有し、鼻緒10に足を通して足を載置したとき、足の裏全体を底板30に載置できるようになっている。底板30の長さ方向での長さは、例えば、21cm以上であることが好ましい。
また、歯20は、底板30の幅方向に沿って設けられる。歯20の長さ方向の位置は、底板30の後方に寄って設けられ、バランスがとりづらい位置としている。ここで、歯20の長さ方向の位置は、歯20の長さ方向後端から底板30の後端までの長さをaとし、歯20の長さ方向前端から底板30の先端までの長さをbとしたとき、次式(1)を満たす位置に形成されることが好ましい。
b>2.5a ・・・(1)
b>2.5a ・・・(1)
上述のように、一本歯の下駄1は、バランスを取ることが難しく、特に、歩行時よりも立ち止まった時の方がより、バランスを取って維持することは難しい。加えて、第2の実施形態に係る下駄1は、底板30の長さは通常の下駄と同様であるが、歯20が後端側に大きく寄った位置に形成されているため、さらにバランスを取って直立することは難しくなっている。
これに対し、第2の実施形態に係る下駄1は、底板30の先端側に傾斜部33を形成したことで、足の指の裏側で、傾斜部33に力をかけて握持した状態とすることを可能とし、バランスを維持して直立状態とすることを補助している。
また、第2の実施形態に係る下駄1のように、底板30の長さは通常の下駄と同様である構成において、実験的に一本歯の下駄1の歯の位置を変更しつつ、複数の被験者に対して、その効果を確認し、その結果、「声を出しやすくする」ために必要な筋肉を鍛え、姿勢矯正を行う上で、好ましい歯の位置(表2)を得たものである。また、併せて、鼻緒10の位置や歯20の高さ、底板30のサイズ等の各部の寸法を、表2に示されるような値とすることで、ボイストレーニング時の使用に最適な下駄1とするものである。なお、表2に示す寸法例は、本発明に係る下駄の一実施例であって、各部の値はこれに限られるものではないのは勿論である。
このボイストレーニングに好適な下駄1の寸法例について図7〜図9を参照して、表2に示す。
以上説明した第2の実施形態に係る下駄1によれば、ボイストレーニング時に使用することで発声の矯正、改良を図ることができる。特に、下駄1の底板30の先端側に、足の裏で押圧できる傾斜部33を形成したことで、バランスを維持することが難しい一本歯の下駄において、立ったままの状態を維持することを可能としたものである。また、歯20の位置や、各部の寸法を最適な位置とすることで、声を出すために必要な筋肉を鍛えるとともに、姿勢矯正を可能としたものである。
なお、第1および第2の実施形態では、歯20を底板30の幅方向全域に沿って設けられる例について説明したが、必ずしも幅方向全域に歯20が設けられていることは必要ではなく、所定の範囲であってもよい。また、歯20の向きはこれに限られるものではなく、例えば、歯20をスケート靴のように長さ方向に沿って設けてもよい。また、底板30の幅方向に対して所定の傾きを有する位置に設けてもよい。
[第3の実施形態]
第3の実施形態に係る下駄は、足を載置するための台(底板30)と、台の上面側に設けられる鼻緒(鼻緒10)と、台の下面側に設けられる一本の歯(歯20)と、を有する下駄(下駄1)であって、台の上面の先端側において、足を台に載置したときに足の指が接触する部分の少なくとも一部の範囲に、該台の先端に連れて該台の厚みが小さくなる傾斜部(傾斜部33)を有するものである。また、第3の実施形態に係る下駄は、台の下面側に、歯の台の長手方向における位置を調整可能な調整機構部(調整機構部40)を有するものである。なお、括弧内は実施形態での符号、適用例を示す。
第3の実施形態に係る下駄は、足を載置するための台(底板30)と、台の上面側に設けられる鼻緒(鼻緒10)と、台の下面側に設けられる一本の歯(歯20)と、を有する下駄(下駄1)であって、台の上面の先端側において、足を台に載置したときに足の指が接触する部分の少なくとも一部の範囲に、該台の先端に連れて該台の厚みが小さくなる傾斜部(傾斜部33)を有するものである。また、第3の実施形態に係る下駄は、台の下面側に、歯の台の長手方向における位置を調整可能な調整機構部(調整機構部40)を有するものである。なお、括弧内は実施形態での符号、適用例を示す。
図10は第3の実施形態に係る下駄1の一例を示す底面図である。図11は図10のA−A’断面図である。なお、図11において鼻緒10の図示は省略している。
第1及び第2の実施形態において、一本歯の下駄1を用いたボイストレーニングにおいては歯20の位置や、各部の寸法が重要となること、および、好適な寸法例について説明した。これに加え、第3の実施形態に係る下駄1は、使用者に応じて、歯20の位置を調整可能な調整機構部40を備えるものである。
調整機構部40は、図10及び図11に示すように、底板30の下面から所定の深さで掘られることで形成された2本の凹部41に、歯20に設けられた2本の凸部42を嵌合させて、凹部41に凸部42を案内して往復動作可能とすることで、歯20の底板30に対する位置を変位させるものである。なお、ここでは、凹部41およびこれに嵌合する凸部42を2つとしているが、凹部41および凸部42の形成数はこれに限られるものではない。
また、調整機構部40の構成は、図10及び図11に示す例に限られるものではなく、歯20の長さ方向での位置を調整可能な機構を有するものであればよい。例えば、底板30の下面に複数の調整穴を設けるとともに、歯20に突起部を設けておき、歯20の突起部を差し込む穴の位置で歯20の位置を調整するものであってもよい。
また、第3の実施形態では、凹部41と凸部42のクリアランスを極めて小さいものとして、歯20の調整は工具などで歯20を叩くことで歯20の位置を調整可能としているが、凹部41に凸部42がスムーズに往復動作できるようにするとともに、歯20の位置決め後に、歯20の位置を固定するロック機構を有するものであってもよい。
また、第3の実施形態では、第1の実施形態の下駄1に調整機構部40を適用した例について説明したが、第2の実施形態の下駄1に、調整機構部40を適用してもよいのは勿論である。
以上説明した第3の実施形態に係る下駄1によれば、歯20の調整を可能とすることで、さらに、使用者の一人一人に最適な歯20の位置に調整することが可能となる。
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
1,1L,1R 下駄
10 鼻緒
11 前紐
12(12a,12b) 分岐紐
13 留め具
20 歯
21 弾性部材
21a 傾斜部
21b 底部
30 底板
31 前穴
32a,32b 後穴
33 傾斜部
34 弾性部材
40 調整機構部
41 凹部
42 凸部
10 鼻緒
11 前紐
12(12a,12b) 分岐紐
13 留め具
20 歯
21 弾性部材
21a 傾斜部
21b 底部
30 底板
31 前穴
32a,32b 後穴
33 傾斜部
34 弾性部材
40 調整機構部
41 凹部
42 凸部
Claims (6)
- 足を載置するための台と、
前記台の上面側に設けられる鼻緒と、
前記台の下面側に設けられる一本の歯と、を有する下駄であって、
前記台の上面の先端側において、足を前記台に載置したときに足の指が接触する部分の少なくとも一部の範囲に、該台の先端に連れて該台の厚みが小さくなる傾斜部を有することを特徴とする下駄。 - 前記歯は、前記台の短手方向に沿って設けられ、
前記台は、長手方向の長さが15cm以下であり、
前記台の長手方向における前記歯の中点は、前記台の長手方向における前記台の中点よりも後端側であることを特徴とする請求項1に記載の下駄。 - 前記歯は、前記台の短手方向に沿って設けられ、
前記台は、長手方向の長さが21cm以上であり、
前記台の長手方向における前記歯の後端から前記台の後端までの長さをaとし、前記歯の前端から前記台の先端までの長さをbとしたとき、
前記歯は、次式(1)、
b>2.5a ・・・(1)
を満たす位置に設けられることを特徴とする請求項1に記載の下駄。 - 前記傾斜部に、滑り止め部材を貼付したことを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の下駄。
- 前記台の下面側に、前記歯の前記台の長手方向における位置を調整可能な調整機構部を有することを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載の下駄。
- 前記調整機構部は、
前記台の下面に形成された2本の凹部に、
前記歯に設けられた2本の凸部を嵌合させて案内するものであることを特徴とする請求項5に記載の下駄。
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JP2017060525A JP2018161307A (ja) | 2017-03-27 | 2017-03-27 | 下駄 |
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- 2017-03-27 JP JP2017060525A patent/JP2018161307A/ja active Pending
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