JP2018160994A - 電子機器、及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】モータの温度が過剰に高くなるのを抑制でき、しかも、モータを過剰に休止させてしまうこともない電子機器、及びプログラムを提供すること。【解決手段】電子機器は、モータと、温度検出部と、制御部とを備える。制御部は、モータの温度を推定し、推定される温度がモータの作動中に上限温度域を上回ったら、モータへの電力の供給を中止するかモータへ供給される電力を低減する。推定される温度が上限温度域を下回ったら、モータへの電力の供給状態を元の状態に復帰させる。温度検出部によって検出される温度が第一温度よりも高い第二温度である場合には、上限温度域として第一温度域よりも低い温度域となる第二温度域を設定する。【選択図】図3

Description

本開示は、電子機器、及びプログラムに関する。
自動原稿送り装置(Automatic Document Feeder;以下、ADFと略称する。)を備えた画像読取装置において、ADFの動力源となるモータの温度を推定し、その推定温度が所定の上限を超えたら、モータを暫く休止させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。このような技術を利用すれば、モータを休止させている期間にモータからの放熱を図ることができ、モータの温度が過剰に高くなるのを抑制することができる。
特許第3908805号公報
ところで、画像読取装置が高温環境(例えばモータの雰囲気温度が40℃を上回る環境。)で使用される場合には、画像読取装置が低温環境(例えばモータの雰囲気温度が40℃以下の環境。)で使用される場合に比べ、モータからの放熱効率が低下する。そのため、環境温度が高くなるほど、実際のモータの温度は上昇しやすくなる傾向がある。
ここで、高温環境であっても実際のモータの温度が上限を超える前の時点で確実にモータを休止させるには、単にモータの温度を高めに推定するという手法も考え得る。しかし、モータの温度を高めに推定すると、画像読取装置が低温環境で使用される際には、実際のモータの温度がそれほど上昇していないにもかかわらず、モータの温度が過剰に高めに推定されてしまう。この場合、実際のモータの温度が上限を超えるまでには、まだ十分な余裕があるにもかかわらず、モータを休止させる制御が実行されることになり、装置の稼働率が低下してしまう、という問題を招く。
本開示の一局面においては、モータの温度が過剰に高くなるのを抑制でき、しかも、モータを過剰に休止させてしまうこともない電子機器、及びプログラムを提供することが望ましい。
本開示の一態様は、電子機器であって、モータと、モータの外部において温度を検出する温度検出部と、モータを制御する制御部とを備え、制御部は、モータの温度を推定する温度推定処理と、モータの作動中に、温度推定処理によって推定される温度が上限温度域を上回ったら、モータへの電力の供給を中止するかモータへ供給される電力を低減することにより、モータの温度が上昇するのを抑制する昇温抑制処理と、昇温抑制処理を実行した後、温度推定処理によって推定される温度が上限温度域を下回ったら、モータへの電力の供給状態を昇温抑制処理の実行前の状態に復帰させる復帰処理と、温度検出部によって検出される温度が第一温度である場合には、上限温度域として第一温度域を設定し、温度検出部によって検出される温度が第一温度よりも高い第二温度である場合には、上限温度域として第一温度域よりも低い温度域となる第二温度域を設定する上限温度域変更処理とを実行するように構成されている。
このように構成された電子機器によれば、モータの作動中に、温度推定処理によって推定される温度が上限温度域を上回ったら、昇温抑制処理が実行される。これにより、モータにおける発熱が抑制され、モータの温度が過剰に高くなるのを防ぐことができる。また、昇温抑制処理を実行した後、温度推定処理によって推定される温度が上限温度域を下回ったら、復帰処理が実行される。これにより、モータへの電力の供給状態が昇温抑制処理の実行前の状態に復帰する。
さらに、この電子機器では、上限温度域変更処理が実行される。これにより、温度検出部によって検出される温度が第一温度である場合には、上限温度域として第一温度域が設定される。一方、温度検出部によって検出される温度が第一温度よりも高い第二温度である場合には、上限温度域として第一温度域よりも低い温度域となる第二温度域が設定される。
そのため、モータの外部における温度が高い場合には、上限温度域が低くなり、温度推定処理によって推定される温度が上限温度域を上回りやすくなる。したがって、より早いタイミングで昇温抑制処理が実行されるようになり、その分だけモータの温度上昇が抑制される。よって、例えば、外気温が高い地域で機器が使用されている、あるいはモータの近くに熱源がある、といった高温環境下で電子機器が使用される場合であっても、モータの温度が過剰に高くなるのを適切に防止ないしは抑制することができる。
また、モータの外部における温度が低い場合には、上限温度域が高くなり、温度推定処理によって推定される温度が上限温度域を上回りにくくなる。したがって、より遅いタイミングで昇温抑制処理が実行されるようになり、その分だけモータの作動可能な期間が長くなる。よって、例えば、外気温が低い地域で機器が使用されている、あるいはモータの近くにある熱源が作動していない、といった低温環境下で電子機器が使用される場合であれば、モータが頻繁に休止状態になるのを回避することができる。
また、本開示の別の一態様は、プログラムであって、モータと、モータの外部において温度を検出する温度検出部と、モータを制御する制御部とを備えた電子機器において、制御部に、モータの温度を推定する温度推定処理と、モータの作動中に、温度推定処理によって推定される温度が上限温度域を上回ったら、モータへの電力の供給を中止するかモータへ供給される電力を低減することにより、モータの温度が上昇するのを抑制する昇温抑制処理と、昇温抑制処理を実行した後、温度推定処理によって推定される温度が上限温度域を下回ったら、モータへの電力の供給状態を昇温抑制処理の実行前の状態に復帰させる復帰処理と、温度検出部によって検出される温度が第一温度である場合には、上限温度域として第一温度域を設定し、温度検出部によって検出される温度が第一温度よりも高い第二温度である場合には、上限温度域として第一温度域よりも低い温度域となる第二温度域を設定する上限温度域変更処理とを実行させるためのプログラムである。
このように構成されたプログラムによれば、上述した通りの作用、効果を奏する電子機器を構成することができる。
図1は複合機の内部構成を示すブロック図である。 図2は温度制御処理のフローチャートである。 図3は制限値補正処理のフローチャートである。
次に、本開示の一態様について、例示的な実施形態を挙げて説明する。
[複合機の構成]
以下に例示するのは、図1に示すように、本開示の一態様に相当する構成を備えた複合機1(Multifunction Peripheral;MFP)である。複合機1は、画像形成ユニット2と、画像形成ユニット2の上方に配置された読取ユニット3とを備える。画像形成ユニット2の上面には開口(図示略。)が設けられている。読取ユニット3は、画像形成ユニット2の開口を閉鎖する閉位置と開放する開位置との間で変位可能に構成されている。読取ユニット3を開位置へ変位させれば、画像形成ユニット2の内部に設けられた構成のメンテナンス等を行うことができる。
読取ユニット3は、フラットベッド部5(以下、FB部5と称する。FBはFlatbedの略称。)と、FB部5の上方に配置された自動原稿送り部7(以下、ADF部7と称する。ADFはAutomatic Document Feederの略称。)とを備える。FB部5の上面には、透明な板材(例えばガラス板又はアクリル樹脂板。)によって構成されたプラテン(図示略。)が設けられている。ADF部7は、プラテンを覆う第一位置とプラテンを外部に露出させる第二位置との間で変位可能に構成されている。ADF部7を第二位置へ変位させれば、画像の読み取り対象となる原稿をプラテンの上に載せたりプラテンの上から取り除いたりすることができる。また、ADF部7を第一位置へ変位させれば、ADF部7は、プラテンの上に載せられた原稿を押さえる原稿カバーとして機能する。
画像形成ユニット2には、制御部10、画像形成部11、表示・入力部12、及び通信部13等が設けられている。制御部10は、周知のCPU101、ROM102、RAM103、及びNVRAM104等を備える。CPU101は、ROM102やRAM103に記憶された制御プログラムに従って所定の処理を実行し、これにより、複合機1の各部が制御される。RAM103には、CPU101が処理の実行中に一時的に使用するデータ等、複合機1の電源が断たれた場合に消失しても問題がないデータが記憶される。NVRAM104には、複合機1を管理する上で必要なデータや、利用者が任意に変更可能な設定データ等、複合機1の電源が断たれた場合でも保持したいデータが記憶される。
画像形成部11は、記録ヘッド111、サーミスタ112、第一モータ113、及び第二モータ114等を備える。記録ヘッド111は、本実施形態の場合、カット紙等の被記録媒体に対してインクジェット方式で画像を形成可能に構成されている。ただし、画像形成部11は、インクジェット方式以外の周知の記録方式(例えば、電子写真方式等。)で画像を形成可能に構成されていてもよい。サーミスタ112は、記録ヘッド111の温度を検出するために設けられている。第一モータ113は、記録ヘッド111が搭載された第一キャリッジ(図示略。)を往復移動させるための動力源である。第二モータ114は、被記録媒体を搬送する搬送機構を駆動するための動力源である。
表示・入力部12は、液晶ディスプレイ、及びタッチパネル等によって構成される。液晶ディスプレイには、複合機1に関する情報が表示される。また、液晶ディスプレイには、タッチパネルでの操作に必要なボタン類の画像などが表示され、そのような画像に対するタッチ操作が行われたことを、液晶ディスプレイに重ねて配置された透明なタッチパネルで検出可能に構成されている。通信部13は、無線LANに対応した通信インターフェース装置、及び有線LANに対応した通信インターフェース装置によって構成される。
FB部5には、読取部15が設けられている。読取部15は、イメージセンサ151、及び第三モータ152等を備える。イメージセンサ151は、一方向に配列された複数の読取素子を備える一次元イメージセンサである。本実施形態の場合、イメージセンサ151としては、密着イメージセンサ(CIS;Contact Image Sensor)が採用されている。第三モータ152は、イメージセンサ151が搭載された第二キャリッジ(図示略。)を往復移動させるための動力源である。イメージセンサ151は、複数の読取素子がプラテンに向けられた状態で第二キャリッジに搭載される。第二キャリッジは、プラテンの一面に沿って往復移動する。第二キャリッジの移動方向は、イメージセンサ151の読取素子の配列方向(主走査方向)に直交する方向(副走査方向)とされている。
ADF部7には、搬送部17が設けられている。搬送部17は、第四モータ171等を備える。搬送部17には、周知のADFが備える各種ローラ(例えば、吸入ローラ、分離ローラ、搬送ローラ、排出ローラ等。)が設けられ、これらのローラによってシートを所定の搬送経路に沿って搬送可能に構成される。第四モータ171は、上述の各種ローラを回転駆動するための動力源である。
FB部5の上面にあるプラテンによって支持された読み取り対象物の画像を読み取る場合は、イメージセンサ151が、第二キャリッジとともに副走査方向へ往復移動し、例えば往動時に透明なプラテンを通して読み取り対象物の画像を読み取る。
搬送部17によって搬送されるシートの画像を読み取る場合は、イメージセンサ151が、所定の読み取り位置で静止する。読み取り位置で静止したイメージセンサ151の上方には、ADF用のプラテンが配設されている。搬送部17によって搬送されるシートは、搬送経路に沿って搬送される際にADF用のプラテンの上面に接触しつつ搬送される。イメージセンサ151は、ADF用のプラテンを通して、搬送部17によって搬送されるシートの画像を読み取る。
なお、複合機1は、図1に示した構成以外にも、制御部10への入力を行う構成や制御部10からの出力を行う構成を備えるが、これらの構成は周知であり、本開示の要部には関連しないので、本明細書での説明は省略する。
[温度制御処理]
次に、複合機1において実行される第四モータ171に対する温度制御処理について、図2に基づいて説明する。温度制御処理は、複合機1の電源スイッチ(図示略。)がオンにされた際に開始され、以降は、電源スイッチがオフにされるまで繰り返し実行される。
温度制御処理を開始すると、CPU101は、第四モータ171の温度の推定値θ(以下、単に推定値θと称する。)に対して初期値θintをセットする(S10)。推定値θは、CPU101において推定する第四モータ171の温度に対応する値を持つ変数である。この推定値θは、初期値θintに対する相対値で第四モータ171の温度上昇の程度を表現可能な数値であればよく、一般的な温度の単位(例えば「℃」や「K」)で第四モータ171の温度を表現した場合の数値とは一致しない数値となってもよい。例えば、本実施形態の場合、初期値θintは0とされているが、これは0℃や0Kを意味する値ではない。ただし、複合機1が実際の室温を測定可能なセンサ類を有している場合は、その測定値を初期値θintとして採用してもよい。
続いて、CPU101は、第四モータ171の作動を開始させる開始条件が成立したか否かを判断する(S20)。S20では、例えば、ADF部7に搬送対象となるシートがセットされていること、スキャン、コピー、又はファクシミリ送信などのジョブの実行が表示・入力部12における入力操作又は複合機1と通信可能な外部装置(例えば図示しないPC(Personal Computer))における入力操作で指示されたこと、当該ジョブの実行を妨げるような別のジョブを実行中でないこと、各部の状態がジョブの実行を妨げない状態にあること(例えば、ロックされるべき箇所がアンロックされた状態にはなっていないことなど。)、及びその他ハードウェア等にエラーが発生していないこと、といった複数の判定項目が全て成立した場合に開始条件が成立したと判断する(S20:YES)。また、これら複数の判定項目のうちの一つでも成立しない場合には開始条件が成立していないと判断する(S20:NO)。
S20で開始条件が成立したと判断した場合(S20:YES)、CPU101は、まず、動作モードやその動作モード毎の詳細設定(以下、動作モード等と称する。)に応じて、加算定数A、補正定数R、及び制限値θlimを設定する(S30)。加算定数Aは、第四モータ171を作動条件に従って作動させたときの温度変化を考慮してあらかじめ設定された値であり、推定される温度上昇率に応じて変わる値である。補正定数Rは、実機の特性に応じて判定条件を微調整するために設定される値である。制限値θlimは、推定値θが上限以上になったか否かを判定するためのしきい値である。補正定数R、及び制限値θlimは、第四モータ171を停止させるかを判断する際に利用される。
これら加算定数A、補正定数R、及び制限値θlimには、動作モード等に応じた値が設定される。例えば、動作モードがスキャンモードであっても、モノクロ300dpiが設定された場合と、カラー600dpiが設定された場合とでは、モノクロ300dpiの方が第四モータ171の回転が速く、カラー600dpiの方が第四モータ171の回転が遅い。第四モータ171を低速駆動すると、搬送されるシート一枚当たりの第四モータ171の発熱量は大きくなる。そのため、加算定数Aや補正定数Rは、カラー600dpiの場合の方がモノクロ300dpiの場合よりも大きくされる等、動作モード等に応じて各値が設定される。
また、画像形成部11が作動する場合(例えば、動作モードがコピーモードである場合等。)には、画像形成部11での発熱に起因して第四モータ171の雰囲気温度が上昇する。そのため、このような場合は、画像形成部11が作動しない場合(例えば、動作モードがスキャンモードである場合等。)よりも、制限値θlimが小さく設定される。これにより、画像形成部11が作動する場合には、画像形成部11が作動しない場合よりも、推定値θが早めに制限値θlimに到達するようにして、第四モータ171の温度上昇を抑制することができる。
このように動作モード等に応じて、最適な加算定数A、補正定数R、及び制限値θlimを設定するため、各値は複数通りある動作モード等それぞれに応じた値が実機での実測に基づいて用意され、それらの値がROM102に記憶されている。S30では、設定された動作モード等に基づいて、動作モード等に対応する各値をROM102から読み出し、それらの各値を以降の処理で利用する加算定数A、補正定数R、及び制限値θlimとして設定する。
続いて、CPU101は、第四モータ171の作動を開始させる(S40)。これにより、ADF部7においてシートの搬送が開始される。そして、CPU101は、推定値θが制限値θlim未満であるか否かを判断する(S50)。S50において、推定値θが制限値θlim未満である場合は(S50:YES)、第四モータ171の温度が制限値には至っていないと推定でき、引き続き第四モータ171が作動する状態を継続することができる。すなわち、ADF部7における、シートの搬送、読取等の動作が実行される。
次に、CPU101は、推定値θに対して加算定数Aを加算した値θ+Aを新たな推定値θとする演算θ+A→θを実行する(S60)。これにより、推定値θには、第四モータ171の作動に伴う温度上昇分の値が加算される。
続いて、CPU101は、イメージセンサ151による原稿の読み取りを実行する(S70)。S70では、あらかじめ定められたライン数分の画像を読み取る。何ライン分の画像を読み取るかは、動作モード等に応じて異なっていてもよい。
続いて、CPU101は、第四モータ171の作動を終了させる終了条件が成立したか否かを判断する(S80)。S80では、例えば、ADF部7において全てのシートが搬送された結果、センサ(図示略。)でシートが検知されなくなったこと、紙詰まりなどのエラーが発生したこと、及びその他ハードウェア等にエラーが発生したこと、といった複数の判定項目のうち、いずれか一つが成立した場合に終了条件が成立したと判断する(S80:YES)。また、これら複数の判定項目がいずれも成立しない場合には終了条件が成立していないと判断する(S80:NO)。
S80で終了条件が成立していないと判断した場合(S80:NO)、S50へ戻る。以降、推定値θが制限値θlim未満で(S50:YES)、かつ終了条件が成立していない場合(S80:NO)、CPU101は、処理ステップS50−S80を繰り返し実行する。これにより、第四モータ171が作動してADF部7が動作している間は、第四モータ171が所定量(例えば所定時間又は所定パルス数。)駆動されるたびに推定値θに対して加算定数Aが加算され(S60)、第四モータ171の温度上昇に対応するように推定値θが更新される。なお、S60を実行する前又は後には、所定時間のウェイト処理(図示略。)を実行することにより、S50−S80の繰り返し処理を実行する周期が調整される。このような繰り返し処理の周期は、CPU101にかかる負荷と推定値θの算出精度との兼ね合いに基づいて最適化される。
S80で終了条件が成立したと判断した場合(S80:YES)、CPU101は、第四モータ171を停止させる(S90)。S90では、第四モータ171への通電が停止される。そして、S90を終えたら、S20へ戻る。これにより、CPU101は、再び上述の開始条件が成立したか否かの判断を行う(S20)。S20で開始条件が成立していないと判断した場合は(S20:NO)、第四モータ171が停止状態のままとなる。この場合、CPU101は、推定値θが初期値θintよりも大か否かを判断する(S100)。
S100において推定値θが初期値θintよりも大であると判断した場合(S100:YES)、CPU101は、推定値θを減算定数Sで除算した値θ/Sを推定値θから減算した値θ−θ/Sを新たな推定値θとする演算θ−θ/S→θを実行する(S110)。減算定数Sは、第四モータ171に対する電流の供給を停止した場合における第四モータ171の温度変化(すなわち、第四モータ171の放熱特性。)を考慮してあらかじめ設定された値であり、ROM102に記憶されている。
S110を終えたら、S20へ戻る。また、S100において推定値θが初期値θint以下であると判断した場合は(S100:NO)、S110を実行しないままS20へ戻る。以降、S20で開始条件が成立していないと判断される場合(S20:NO)、CPU101は、処理ステップS20,S100,S110を繰り返し実行する。これにより、第四モータ171が停止している間は、推定値θが初期値θintよりも大である限り(S100:YES)、S110が繰り返し実行される。
その結果、第四モータ171が駆動されない状態で時間が経過することによる、第四モータ171の温度低下に対応するように推定値θが更新される。なお、S110を実行する前又は後には、所定時間のウェイト処理(図示略。)を実行することにより、S20,S100,S110の繰り返し処理を実行する周期が調整される。このような繰り返し処理の周期は、CPU101にかかる負荷と推定値θの算出精度との兼ね合いに基づいて最適化される。
さて、以上説明したような処理において、第四モータ171の作動中にはS60が繰り返し実行される結果、推定値θが制限値θlim以上に達することがある。その場合は、S50において、推定値θが制限値θlim以上と判断され(S50:NO)、CPU101は、推定値θから補正定数Rを減算した値θ−Rを新たな推定値θとする演算θ−R→θを実行する(S120)。その上で、CPU101は、推定値θが制限値θlim未満であるか否かを改めて判断する(S130)。
S130において、推定値θが制限値θlim未満である場合は(S130:YES)、S60へと戻る。これにより、S50では推定値θが制限値θlim以上と判断された場合でも、処理ステップS50−S80を繰り返し実行する状態に復帰する。このような処理を行うと、実機で第四モータ171の実温度を測定した結果から、推定値θと第四モータ171に実温度との間に幾らか乖離があると判明した場合に、それに応じた補正定数Rを設定しておくことで、直ちにS130以降の処理へと進むのを抑制できる。なお、推定値θと第四モータ171に実温度との間に大きな乖離がなければ、補正定数Rとして0を設定しておけばよい。
一方、S130において、推定値θが制限値θlim以上である場合は(S130:NO)、S90へと進む。これにより、CPU101は、第四モータ171を停止させ(S90)、S20へ戻る。この場合、S20では開始条件が成立していないと判断され(S20:NO)、S100へと進む。これにより、推定値θが初期値θintよりも大であれば(S100:YES)、S110を実行してS20へと戻る。
S20では、既に説明した複数の判定項目の他に、推定値θがしきい値(θlim−ΔT)未満となったことも判定項目の一つとして、複数の項目が全て成立した場合に開始条件が成立したと判断する。しきい値(θlim−ΔT)は、制限値θlimよりも温度差ΔT分だけ低温とされた値である。推定値θが制限値θlimを超えたことにより、S90を経てS20へと戻った場合、推定値θがしきい値(θlim−ΔT)以上である間は、S20で否定判断がなされ、S100−S110が実行される。
そして、S110が繰り返し実行された結果、推定値θがしきい値(θlim−ΔT)未満となった場合には、S20において開始条件が成立していると判断され(S20:YES)、S30へと進む。これにより、S30以降の処理が再開され、第四モータ171への電力の供給状態が、S130,S90による昇温抑制処理を実行する前の状態に復帰する。
つまり、この複合機1においては、制限値θlimが上限値で、しきい値(θlim−ΔT)が下限値となる上限温度域と、推定値θとの大小関係に基づき、推定値θが上限温度域を上回れば第四モータ171を停止させ、推定値θが上限温度域を下回れば第四モータ171の作動を再開する。これにより、制限値θlimがしきい値(θlim−ΔT)以上になっても、制限値θlimが制限値θlimを上回るまでは、第四モータ171を作動させることができる。
温度差ΔTが小さめの値になっていると、第四モータ171が早期に作動を再開するという利点はあるが、第四モータ171が作動を再開しても早々に作動を停止するという欠点がある。その一方、温度差ΔTが大きめの値になっていると、第四モータ171が作動を再開した際により長期にわたって作動を継続できるという利点はあるが、第四モータ171が作動を再開するまでに時間を要するという欠点がある。したがって、温度差ΔTをどの程度の値にするかは、第四モータ171の作動停止から作動再開までに要する時間と、第四モータ171の作動再開から作動停止に至るまでの時間との兼ね合いを考慮して最適化すればよい。
[制限値補正処理]
次に、複合機1において実行される制限値補正処理について、図3に基づいて説明する。制限値補正処理は、ADF部7において一つのジョブが実行される際に、そのジョブの実行に先立って実行される。制限値補正処理を開始すると、CPU101は、まず、環境温度Tを検出する(S210)。本実施形態の場合、環境温度Tは、上述のサーミスタ112(本開示でいう温度検出部の一例に相当。)によって検出される。
上述の通り、サーミスタ112は、記録ヘッド111の温度を検出するために設けられているものである。ただし、複合機1が気温の高い環境に設置されていれば、その気温に応じてサーミスタ112は高い温度を検出し、複合機1が気温の低い環境に設置されていれば、その気温に応じてサーミスタ112は低い温度を検出する。したがって、このサーミスタ112を利用すれば、複合機1が設置された環境の気温を検出するための専用のサーミスタを設けなくても済む。
しかも、上述の通り、画像形成部11が作動する場合(例えば、動作モードがコピーモードである場合等。)には、画像形成部11での発熱に起因して第四モータ171の雰囲気温度が上昇する。そのため、このような場合は、画像形成部11が作動しない場合(例えば、動作モードがスキャンモードである場合等。)よりも、制限値θlimが小さく設定される。このように制限値θlimを小さく設定するに当たって、サーミスタ112で温度を検出すれば、画像形成部11での発熱の程度を適正に加味して、制限値θlimを補正することができる。したがって、複合機1が設置された環境の気温を検出するための専用のサーミスタを設ける場合よりも、画像形成部11での発熱を反映した補正を行うことができる。
続いて、CPU101は、環境温度Tが制御発動温度Teよりも大か否かを判断する(S220)。本実施形態の場合、制御発動温度Teは40℃に設定されている。環境温度Tが制御発動温度Teよりも大の場合は(S220:YES)、S230を実行してからS240へと進み、環境温度Tが制御発動温度Te以下の場合は(S220:NO)、S230を実行することなくS240へと進む。すなわち、本実施形態の場合は、環境温度Tが40℃を超えたときにS230が実行される。
S230において、CPU101は、制限値θlimの値を補正する(S230)。具体的には、環境温度Tから制御発動温度Teを減算して得られる温度差に対し、変換係数αを乗算し、その乗算結果となる値を補正前の制限値θlimから減算して、その減算結果となる値を新たな制限値θlimとして設定する。変換係数αは、機種毎の特性及び第四モータ171の特性に応じてあらかじめ決められる値である。本実施形態の場合は、環境温度Tが40℃を超えると、環境温度Tが高くなるほど、より低温となる制限値θlimが設定されることになる。S240では、ADF部7の駆動を開始し(S240)、ADF部7におけるジョブが実行される。
以上のような制限値補正処理がADF部7でのジョブ毎に実行されることにより、ジョブ単位で最新の環境温度Tが取得されて、その温度に応じて制限値θlimが設定される。したがって、例えば、画像形成部11において印刷ジョブが実行された結果、第四モータ171付近においても雰囲気温度が上昇しているような場合には、その雰囲気温度が反映された制限値θlimが設定され、第四モータ171が想定以上に高温になるのを抑制することができる。
[効果]
以上説明した通り、上記複合機1によれば、制御部10は、第四モータ171の温度に相当する推定値θを推定する温度推定処理(S10−S30,S50−S60,S80,S100−S130)と、第四モータ171の作動中に、推定値θが上限温度域の上限値に相当する制限値θlimを上回ったら(S130:NO)、第四モータ171への電力の供給を中止することにより、第四モータ171の温度が上昇するのを抑制する昇温抑制処理(S130,S90)と、昇温抑制処理を実行した後、推定値θが上限温度域の下限値に相当するしきい値(θlim−ΔT)を下回ったら(S20:YES)、第四モータ171への電力の供給状態を昇温抑制処理の実行前の状態に復帰させる復帰処理(S20−S40)と、サーミスタ112によって検出される温度が第一温度(制御発動温度Te以下の温度。)である場合には、上限温度域として第一温度域(上限値θlim、下限値(θlim−ΔT)の温度域。)を設定し、サーミスタ112によって検出される温度が第一温度よりも高い第二温度(制御発動温度Te超過の温度。)である場合には、上限温度域として第一温度域よりも低い温度域となる第二温度域(上限値(θlim-(T−Te)×α)、下限値(θlim-(T−Te)×α−ΔT)の温度域。)を設定する上限温度域変更処理(S230)とを実行するように構成されている。
そのため、第四モータ171の作動中に、温度推定処理によって推定される温度が上限温度域を上回ったら、昇温抑制処理が実行される。これにより、第四モータ171における発熱が抑制され、第四モータ171の温度が過剰に高くなるのを防ぐことができる。また、昇温抑制処理を実行した後、温度推定処理によって推定される温度が上限温度域を下回ったら、復帰処理が実行される。これにより、第四モータ171への電力の供給状態が昇温抑制処理の実行前の状態に復帰する。
さらに、この複合機1では、上限温度域変更処理が実行されることにより、第四モータ171の外部における温度が高い場合には、上限温度域が低くなり、温度推定処理によって推定される温度が上限温度域を上回りやすくなる。したがって、より早いタイミングで昇温抑制処理が実行されるようになり、その分だけ第四モータ171の温度上昇が抑制される。よって、例えば、外気温が高い地域で機器が使用されている、あるいは第四モータ171の近くに熱源がある、といった高温環境下で複合機1が使用される場合であっても、第四モータ171の温度が過剰に高くなるのを適切に防止ないしは抑制することができる。
なお、本実施形態の場合、サーミスタ112によって検出される温度が制御切り替え温度以上である場合に(S220:YES)、上限温度域変更処理(S230)が実行されるので、第四モータ171の温度が上昇するのを抑制することができる。また、サーミスタ112によって検出される温度が制御切り替え温度よりも低い場合には(S220:NO)、上限温度域変更処理(S230)が実行されない。したがって、上限温度域変更処理(S230)が実行されない場合には、その分だけ制御部10での処理が簡素化され、制御部10にかかる負荷を軽減できる。
また、本実施形態の場合、サーミスタ112によって検出される温度Tが高い場合ほど、第二温度域(上限値(θlim-(T−Te)×α)、下限値(θlim-(T−Te)×α−ΔT)の温度域。)は温度域が低くなる。したがって、サーミスタ112によって検出される温度Tが高くなるほど、早めに昇温抑制処理が実行されるので、高温環境においても適切に第四モータ171の温度上昇を抑制することができる。
また、本実施形態の場合、制御部10は、複合機1にジョブが与えられる毎に、温度推定処理、昇温抑制処理、復帰処理、及び上限温度域変更処理を実行する。したがって、例えば装置の起動時にのみ上限温度域が設定されるような構成とは異なり、複数のジョブを処理する期間内にサーミスタ112によって検出される温度に変化があった場合でも、そのような温度の変化にきめ細かく対応することができる。
また、本実施形態の場合、サーミスタ112としては、画像形成ユニット2内にある記録ヘッド111の温度を検出するために設けられたサーミスタが利用されている。そのため、記録ヘッド111の温度を検出するためのサーミスタ112とは別に、専用のサーミスタを設けなくても済み、その分だけ部品点数を削減することができる。
[他の実施形態]
以上、本開示の電子機器について、例示的な実施形態を挙げて説明したが、上述の実施形態は本発明の一態様として例示されるものにすぎない。すなわち、本発明は、上述の例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内において、様々な形態で実施することができる。
例えば、上記実施形態においては、ADF部7に設けられた第四モータ171を例に挙げて温度制御に関する説明を行ったが、第一モータ113、第二モータ114、及び第三モータ152に対し、同様な温度制御処理を実行してもよい。
また、上記実施形態においては、推定値θが制限値θlimを上回ったら、第四モータ171への電力の供給を中止していたが、電力供給を完全には停止せず、推定値θが制限値θlimを上回ったら、通常よりも微弱な電流を第四モータ171へ供給する状態に切り替わるように構成してもよい。この場合でも、第四モータ171の温度を低下させることができ、しかも、第四モータ171へ微弱な電力が供給されるので、その電力を利用して、第四モータ171の回転子を回転させないように保持することが可能となる。
また、上記実施形態においては、S220での判断結果に応じて、環境温度Tが制御発動温度Teよりも大の場合にS230を実行していたが、S220を省略して、全ての温度域でS230を実行するように構成してもよい。この場合、低温域では、環境温度Tから制御発動温度Teを減算して得られる温度差が負の値になるため、そのような負の値を制限値θlimから減算すると、制限値θlimが補正前よりも大きい値になる。
したがって、この場合、上述の第四モータ171を停止させるタイミングは、補正前よりも遅れることになる。ただし、このような補正がなされる場合は、環境温度Tが低い場合なので、第四モータ171の温度上昇率も低下する。したがって、第四モータ171を停止させるタイミングが若干遅れても、第四モータ171の温度が過剰に高くなることはなく、第四モータ171を停止させるタイミングが若干遅れる分だけ、ADF部7を連続して作動させることができる期間を延ばすことができる。
また、上記実施形態においては、制限値θlimを補正することにより、第四モータ171を停止させるタイミングを調節していたが、上述の実施形態を見れば明らかなように、上述の温度制御処理において、制限値θlimを小さくするというのは、初期値θintから制限値θlimまでの数値幅を狭めることに意味がある。すなわち、上述の温度制御処理は、初期値θintから制限値θlimまでの数値幅を狭めることにより、同じペースで推定値θが加算されても、より早く制限値θlimに到達するようにしているのである。したがって、初期値θintから制限値θlimまでの数値幅を狭める手法としては、上述の実施形態で示した通り、制限値θlimを環境温度Tに応じて小さくしてもよいが、初期値θintを環境温度Tに応じて大きくしてもよい。
また、上記実施形態においては、記録ヘッド111の温度を検出するために設けられたサーミスタ112を、本開示でいう温度検出部として利用する例を示したが、他のサーミスタを利用してもよい。他のサーミスタの例としては、例えば、第四モータ171の温度管理をするために専用のサーミスタを設けてもよいし、記録ヘッド111以外の温度管理のために設けられたサーミスタを、第四モータ171の温度管理をするためのサーミスタとして兼用してもよい。
記録ヘッド111以外の温度管理のために設けられたサーミスタとしては、例えば、インクジェット方式の画像形成部11では、インクの温度管理をするためのサーミスタを備えている場合があるので、そのようなサーミスタを利用してもよい。インクの温度管理をするためのサーミスタであれば、記録ヘッド111が作動しても上述のサーミスタ112よりは昇温しにくいので、記録ヘッド111の作動状態により影響を受けにくくなる。
したがって、記録ヘッド111の作動に伴って第四モータ171が熱的な影響を受けやすい場合には、上述の実施形態のような構成を採用するとよい。一方、記録ヘッド111が作動しても第四モータ171が熱的な影響を受けにくい場合には、インクの温度管理をするためのサーミスタを利用して、第四モータ171の温度管理をするようにしてもよい。
なお、上記各実施形態における一つの構成要素によって実現していた機能を、複数の構成要素によって実現するように構成してもよい。また、複数の構成要素によって実現していた機能を一つの構成要素によって実現するように構成してもよい。また、上記各実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記各実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれる全ての態様が本開示の実施形態に該当する。
[補足]
以上説明した例示的な実施形態から明らかなように、本開示の電子機器は、更に以下に挙げるような構成を備えていてもよい。
まず、本開示の電子機器において、制御部は、温度検出部によって検出される温度が、あらかじめ定められた制御切り替え温度以上である場合に、上限温度域変更処理を実行し、温度検出部によって検出される温度が、制御切り替え温度よりも低い場合には、上限温度域変更処理を実行しないように構成されていてもよい。
このように構成された電子機器によれば、温度検出部によって検出される温度が制御切り替え温度以上である場合に、上限温度域変更処理が実行されるので、モータの温度が上昇するのを抑制することができる。また、温度検出部によって検出される温度が制御切り替え温度よりも低い場合には、上限温度域変更処理が実行されないので、制御部での処理が簡素化され、制御部にかかる負荷を軽減できる。
また、本開示の電子機器において、制御部は、上限温度域変更処理において、温度検出部によって検出される温度が高い場合ほど連続的又は段階的に低くなる温度域を、上限温度域として設定してもよい。
このように構成された電子機器によれば、温度検出部によって検出される温度が高い場合ほど連続的又は段階的に低くなる温度域が、上限温度域として設定される。したがって、温度検出部によって検出される温度が高くなるほど、早めに昇温抑制処理が実行されるので、高温環境においても適切にモータの温度上昇を抑制することができる。
また、本開示の電子機器において、制御部は、電子機器に与えられるジョブに対応する処理を開始する際にモータを作動させ、ジョブに対応する処理を終了する際にモータを停止させるように構成され、制御部は、電子機器にジョブが与えられる毎に、温度推定処理、昇温抑制処理、復帰処理、及び上限温度域変更処理を実行するように構成されていてもよい。
このように構成された電子機器によれば、ジョブ単位で温度推定処理、昇温抑制処理、復帰処理、及び上限温度域変更処理が実行される。したがって、例えば装置の起動時にのみ上限温度域が設定されるような構成とは異なり、複数のジョブを処理する期間内に温度検出部によって検出される温度に変化があった場合でも、そのような温度の変化にきめ細かく対応することができる。
また、本開示の電子機器において、シートを所定の搬送経路に沿って搬送する搬送部、及び搬送部によって搬送されるシートの画像を読み取る読取部を有する読取ユニットと、被記録媒体に対して画像を形成する画像形成部を有する画像形成ユニットとを備え、モータは、読取ユニットに設けられて、搬送部を駆動可能に構成され、温度検出部は、画像形成ユニット内にある検出対象の温度を検出するために、画像形成ユニットに設けられたサーミスタであってもよい。
このように構成された電子機器によれば、読取ユニット及び画像形成ユニットを備えた複合機の場合、画像形成ユニット内には、画像形成ユニット内にある検出対象の温度を検出するためにサーミスタが設けられている。したがって、このサーミスタを上述の温度検出部として利用すれば、読取ユニットに専用のサーミスタを設けなくても済み、その分だけ部品点数を削減することができる。
1…複合機、2…画像形成ユニット、3…読取ユニット、5…フラットベッド部(FB部)、7…自動原稿送り部(ADF部)、10…制御部、101…CPU、102…ROM、103…RAM、104…NVRAM、11…画像形成部、111…記録ヘッド、112…サーミスタ、113…第一モータ、114…第二モータ、12…表示・入力部、13…通信部、15…読取部、151…イメージセンサ、152…第三モータ、17…搬送部、171…第四モータ。

Claims (6)

  1. モータと、
    前記モータの外部において温度を検出する温度検出部と、
    前記モータを制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、
    前記モータの温度を推定する温度推定処理と、
    前記モータの作動中に、前記温度推定処理によって推定される温度が上限温度域を上回ったら、前記モータへの電力の供給を中止するか前記モータへ供給される電力を低減することにより、前記モータの温度が上昇するのを抑制する昇温抑制処理と、
    前記昇温抑制処理を実行した後、前記温度推定処理によって推定される温度が前記上限温度域を下回ったら、前記モータへの電力の供給状態を前記昇温抑制処理の実行前の状態に復帰させる復帰処理と、
    前記温度検出部によって検出される温度が第一温度である場合には、前記上限温度域として第一温度域を設定し、前記温度検出部によって検出される温度が前記第一温度よりも高い第二温度である場合には、前記上限温度域として前記第一温度域よりも低い温度域となる第二温度域を設定する上限温度域変更処理と
    を実行するように構成されている
    電子機器。
  2. 請求項1に記載の電子機器であって、
    前記制御部は、前記温度検出部によって検出される温度が、あらかじめ定められた制御切り替え温度以上である場合に、前記上限温度域変更処理を実行し、前記温度検出部によって検出される温度が、前記制御切り替え温度よりも低い場合には、前記上限温度域変更処理を実行しない
    電子機器。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電子機器であって、
    前記制御部は、前記上限温度域変更処理において、前記温度検出部によって検出される温度が高い場合ほど連続的又は段階的に低くなる温度域を、前記上限温度域として設定する
    電子機器。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の電子機器であって、
    前記制御部は、前記電子機器に与えられるジョブに対応する処理を開始する際に前記モータを作動させ、前記ジョブに対応する処理を終了する際に前記モータを停止させるように構成され、
    前記制御部は、前記電子機器に前記ジョブが与えられる毎に、前記温度推定処理、前記昇温抑制処理、前記復帰処理、及び前記上限温度域変更処理を実行するように構成されている
    電子機器。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の電子機器であって、
    シートを所定の搬送経路に沿って搬送する搬送部、及び前記搬送部によって搬送されるシートの画像を読み取る読取部を有する読取ユニットと、
    被記録媒体に対して画像を形成する画像形成部を有する画像形成ユニットと
    を備え、
    前記モータは、前記読取ユニットに設けられて、前記搬送部を駆動可能に構成され、
    前記温度検出部は、前記画像形成ユニット内にある検出対象の温度を検出するために、前記画像形成ユニットに設けられたサーミスタである
    電子機器。
  6. モータと、前記モータの外部において温度を検出する温度検出部と、前記モータを制御する制御部とを備えた電子機器において、前記制御部に、
    前記モータの温度を推定する温度推定処理と、
    前記モータの作動中に、前記温度推定処理によって推定される温度が上限温度域を上回ったら、前記モータへの電力の供給を中止するか前記モータへ供給される電力を低減することにより、前記モータの温度が上昇するのを抑制する昇温抑制処理と、
    前記昇温抑制処理を実行した後、前記温度推定処理によって推定される温度が前記上限温度域を下回ったら、前記モータへの電力の供給状態を前記昇温抑制処理の実行前の状態に復帰させる復帰処理と、
    前記温度検出部によって検出される温度が第一温度である場合には、前記上限温度域として第一温度域を設定し、前記温度検出部によって検出される温度が前記第一温度よりも高い第二温度である場合には、前記上限温度域として前記第一温度域よりも低い温度域となる第二温度域を設定する上限温度域変更処理と
    を実行させるためのプログラム。
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