JP2018159221A - 地盤探査方法および貫入試験機 - Google Patents
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Abstract
Description
そのため、施工段階でトンネル掘削機周辺の地盤探査を行う場合がある。例えば、特許文献1には、カッターヘッドのビットに設置したセンサーにより掘削時の振動を測定する地盤探査方法が開示されている。
また、特許文献2には、カッターヘッドに設置した発信部と受信部とを利用して切羽前方の地盤に対して弾性波探査を行う方法が開示されている。
また、特許文献2の弾性波探査は、設備が大掛かりであるとともに、解析に時間を要してしまう。そのため、工期短縮化および工事費の低減化の妨げとなっていた。
このような観点から、本発明は、比較的簡易な設備により施工中のトンネル掘削機周辺の地盤を把握することを可能とした地盤探査方法および貫入試験機を提案することを課題とする。
かかる地盤探査方法によれば、探査棒の貫入抵抗(先端抵抗や周面摩擦力等)、貫入力や貫入量等によってトンネル掘削機周囲の地盤の硬軟をリアルタイムかつ容易に判断することができる。そのため、地層の急な変化や、想定外の地盤の露出などに対して、適切に対応することができ、ひいては、トンネル施工をより安全かつより経済的に施工することができる。また、カッターヘッドを回転させることで、探査棒を貫入させる位置を所望の位置に移動させることができるため、試験実施個所の位置決めが容易である。なお、地盤に貫入した前記探査棒により間隙水圧を測定してもよい。
かかる貫入試験機によれば、簡易な機構により構成されているため、比較的安価である。また、当該貫入試験機は、大きな設置スペースを必要としないため、取り付け個所が限定されるカッターヘッドにも設置することができる。なお、前記探査棒は、前記カッターヘッドの径方向に対して進退可能に設けられていてもよいし、前記トンネル掘削機の進行方向に対して進退可能に設けられていてもよい。
第一の実施形態に係るシールド掘削機(トンネル掘削機)1は、図1(a)および(b)に示すように、トンネル軸回りに回転するカッターヘッド2と、カッターヘッド2の後方に配置され、このカッターヘッド2の駆動手段21を有する円筒状の掘削機本体3と、カッターヘッド2と掘削機本体3との間に形成されたチャンバ4と、カッターヘッド2の内部に設けられた貫入試験機5とを備えている。
カッターヘッド2の前面には、地山の切削するための複数のカッタービット22が固定されている。なお、カッタービット22の数、配置、形状等は限定されるものではない。
本実施形態のカッターヘッド2は、コピーカッター26を備えている。コピーカッター26は、トンネルの掘削径を必要に応じて拡径するための部材であって、カッターヘッド2の径方向に対して進退可能に設けられている。なお、コピーカッター26は、必要に応じて設ければよく、省略してもよい。
探査棒6は、カッターヘッド2の径方向に進退可能である。すなわち、探査棒6は、カッターヘッド2の内部から外側に向けて進出可能に設けられている。探査棒6は、押出手段7から付与された押出力よって進退する。本実施形態の探査棒6は、鋼棒からなる探査棒本体61と、探査棒本体61の先端に固定された先端コーン62により構成されている。なお、探査棒本体61は、鋼棒に限定されるものではなく、例えば鋼管であってもよい。また、先端コーン62は必要に応じて設置すればよい。本実施形態の先端コーン62は円錐状を呈しているが、先端コーン62の形状は限定されるものではない。
本実施形態の探査棒6は、カッターヘッド2からの突出長が最大300mmとなる長さを有している。なお、探査棒6のカッターヘッド2からの突出長は、限定されるものではなく、適宜決定すればよい。
貫入試験機5は、図示しない制御手段に接続されている。貫入試験機5は、制御手段から送信された信号により、押出手段7を起動させて、探査棒6を進退させる。
貫入試験機5は、比較的小型で大きな設置スペースを必要としないため、取り付け個所が限定されるカッターヘッド2に設置することができる。また、貫入試験機5は、簡易な機構により構成されているため、安価である。
第二の実施形態に係るシールド掘削機(トンネル掘削機)1は、図3(a)および(b)に示すように、トンネル軸回りに回転するカッターヘッド2と、カッターヘッド2の後方に配置され、このカッターヘッド2の駆動手段21を有する円筒状の掘削機本体3と、カッターヘッド2と掘削機本体3との間に形成されたチャンバ4と、カッターヘッド2の内部に設けられた第一貫入試験機51と、第二貫入試験機52とを備えている。
カッターヘッド2の前面には、地山の切削するための複数のカッタービット22が固定されている。なお、カッタービット22の数、配置、形状等は限定されるものではない。
旋回リングは、掘削機本体3の内部に配設された駆動手段21の動力により回転する。旋回リングが回転すると、支持部材24を介して接続されたカッターヘッド2も回転する。本実施形態のカッターヘッド2は、コピーカッター26を備えている。
チャンバ4は、カッターヘッド2により掘削された土砂が一時的に滞留する空間である。チャンバ4と掘削機本体3との内部は、掘削機本体3の前面に形成された隔壁33を介して分離されている。チャンバ4内に投入された土砂は、隔壁33を貫通して配設される土砂搬送手段31を介してトンネル坑外へ搬送される。
第二探査棒64は、シールド掘削機1の掘進方向に進退可能である。すなわち、第二探査棒64は、カッターヘッド2の内部から外側に向けて進出可能に設けられている。第二探査棒64は、第二押出手段72に付与された押出力よって進退する。本実施形態の第二探査棒64は、鋼棒からなる探査棒本体61と、探査棒本体61の先端に固定された先端コーン62により構成されている。この他の第二探査棒64の詳細は、第一の実施形態で示した探査棒6と同様なため、詳細な説明は省略する。
本実施形態の第一探査棒63および第二探査棒64は、カッターヘッド2からの突出長が最大400mmとなる長さを有している。なお、第一探査棒63および第二探査棒64のカッターヘッド2からの突出長は、限定されるものではなく、適宜決定すればよい。
地盤探査は、カッターヘッド2を回転させることにより、複数個所で行う。
この他の第二の実施形態の貫入試験機5および地盤探査方法の作用効果は、第一の実施形態に示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
例えば、前記各実施形態では、シールド掘削機1に貫入試験機5を設置する場合について説明したが、貫入試験機5を設定するトンネル掘削機は限定されるものではなく、例えば、TBMや推進機であってもよい。
前記各実施形態では、探査棒6がカッターヘッド2の径方向またはシールド掘削機1の進行方法に対して進退可能に設けられている場合について説明したが、探査棒6の進退方向は限定されるものではない。すなわち、探査棒6は、カッターヘッド2の径方向またはシールド掘削機1の進行方法に対して傾斜していてもよい。
また、探査棒6はコーン状の鋼製棒であってもよい。
また、探査棒6は、地盤Gに圧入する場合に限定されるものではなく、例えば、地盤Gに打ち込んでもよい。この場合には、地盤G内に所定長貫入するまでの打撃回数により地山状況を判断すればよい。
また、探査棒6による貫入試験方法は限定されるものではない。例えば、標準貫入試験、CBR試験、平板載荷試験、電気式コーン貫入試験、スウェーデン式サウンディング試験などを採用してもよい。また、複数の貫入試験方法を併用して行ってもよい。
2 カッターヘッド
3 掘削機本体
4 チャンバ
5 貫入試験機
6 探査棒
7 押出手段
G 地盤
Claims (5)
- カッターヘッドの内部から外側に向けて進出可能に設けられた探査棒を、前記カッターヘッド周囲の地盤に貫入するとともに、前記探査棒を地盤に貫入した際の貫入値を測定することを特徴とする、地盤探査方法。
- 地盤に貫入した前記探査棒により間隙水圧を測定することを特徴とする、請求項1に記載の地盤探査方法。
- トンネル掘削機のカッターヘッドに装備された貫入試験機であって、
前記カッターヘッドの内部から外側に向けて進出可能に設けられた探査棒と、
前記探査棒に押出力を付与する押出手段と、を備えていることを特徴とする、貫入試験機。 - 前記探査棒が、前記カッターヘッドの径方向に対して進退可能に設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の貫入試験機。
- 前記探査棒が、前記トンネル掘削機の進行方向に対して進退可能に設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の貫入試験機。
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