JP2018157136A - 熱電変換モジュール - Google Patents

熱電変換モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP2018157136A
JP2018157136A JP2017054288A JP2017054288A JP2018157136A JP 2018157136 A JP2018157136 A JP 2018157136A JP 2017054288 A JP2017054288 A JP 2017054288A JP 2017054288 A JP2017054288 A JP 2017054288A JP 2018157136 A JP2018157136 A JP 2018157136A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoelectric conversion
type thermoelectric
type
conversion element
thermal expansion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017054288A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6957916B2 (ja
Inventor
皓也 新井
Koya Arai
皓也 新井
中田 嘉信
Yoshinobu Nakada
嘉信 中田
雅人 駒崎
Masahito Komazaki
雅人 駒崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2017054288A priority Critical patent/JP6957916B2/ja
Publication of JP2018157136A publication Critical patent/JP2018157136A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6957916B2 publication Critical patent/JP6957916B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

【課題】P型熱電変換素子とN型熱電変換素子との熱伸縮差による熱応力の発生を抑制でき、接合信頼性、熱伝導性及び導電性に優れた熱電変換モジュールを提供する。【解決手段】P型熱電変換部材が、P型熱電変換素子と導電性を有するP型側導電性部材とが配線基板の対向方向に積層された構成とされ、N型熱電変換部材が、N型熱電変換素子と導電性を有するN型側導電性部材とが配線基板の対向方向に積層された構成とされており、P型熱電変換素子の平均線熱膨張係数をαA、高さをHAとし、N型熱電変換素子の平均線熱膨張係数をαB、高さをHBとし、P型側導電性部材の平均線熱膨張係数をαC、高さをHCとし、N型側導電性部材の平均線熱膨張係数をαD、高さをHDとしたときに、{(αA×HA)+(αC×HC)}/{(αB×HB)+(αD×HD)}が0.8以上1.2以下に構成される。【選択図】 図1

Description

本発明は、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子とを直列に配列した熱電変換モジュールに関する。
熱電変換モジュールは、配線基板(絶縁基板)の間に、一対のP型熱電変換素子とN型熱電変換素子とを、P型、N型、P型、N型の順に交互に配置されるように、電気的に直列に接続した構成とされ、配線の両端を直流電源に接続して、ペルチェ効果により各熱電変換素子中で熱を移動させる(P型では電流と同方向、N型では電流と逆方向に移動させる)、あるいは、両配線基板間に温度差を付与して各熱電変換素子にゼーベック効果により起電力を生じさせるもので、冷却、加熱、あるいは発電としての利用が可能である。
ところで、熱電変換モジュールのP型熱電変換素子、N型熱電変換素子の両熱電変換素子の熱電変換材料に、線熱膨張係数や電気抵抗率が異なる異種材料を用いることがある。また、熱電変換モジュールにおいては、高温作動になるほど高効率であることから、中高温型の熱電変換モジュールが多く開発されている。例えば、中温型(300〜500℃程度)の熱電変換モジュールの熱電変換材料として、N型熱電変換素子にはマグネシウムシリサイド、P型熱電変換素子にはマンガンシリサイドを用いることが有望とされている。
しかし、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子との両熱電変換素子の熱電変換材料に、線熱膨張係数の異なる材料を用いた場合は、熱電変換モジュールを熱源に設置すると、線熱膨張係数の大きな材料からなる熱電変換素子には圧縮応力が生じ、線熱膨張係数の小さな材料からなる熱電変換素子には引張応力が生じるため、その線熱膨張係数差(熱伸縮差)が、配線基板との接合不良や、熱応力による熱電変換素子の破断等の原因となる。
そこで、例えば特許文献1では、複数の熱電変換素子(熱電半導体材料)を接続する配線(電極)に多孔性金属材料を用いることにより、配線に柔軟性を与えて、熱伸縮差による熱応力を緩和する試みがなされている。
特開2007‐103580号公報 特開2013‐12571号公報 特許第5540289号公報
しかし、特許文献1では、配線に多孔性金属材料を用いており、これらの部材自体に電流が流れる構成とされている。このため、配線の内部抵抗(熱抵抗及び電気抵抗)が大幅に上昇し、熱電変換モジュールの出力を大幅に低下させるおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子との熱伸縮差による熱応力の発生を抑制でき、接合信頼性、熱伝導性及び導電性に優れた熱電変換モジュールを提供することを目的とする。
本発明の熱電変換モジュールは、対向配置される一組の配線基板の間にP型熱電変換素子を有するP型熱電変換部材とN型熱電変換素子を有するN型熱電変換部材とが組み合わされて配列され、前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とが前記配線基板を介して電気的に直列に接続された熱電変換モジュールであって、前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とが平均線熱膨張係数の異なる熱電変換材料からなり、前記P型熱電変換部材が、前記P型熱電変換素子と、導電性を有するP型側導電性部材と、が前記配線基板の対向方向に積層された構成とされ、前記N型熱電変換部材が、前記N型熱電変換素子と、導電性を有するN型側導電性部材と、が前記配線基板の対向方向に積層された構成とされており、前記P型熱電変換素子の平均線熱膨張係数をα、高さをHとし、前記N型熱電変換素子の平均線熱膨張係数をα、高さをHとし、前記P型側導電性部材の平均線熱膨張係数をα、高さをHとし、前記N型側導電性部材の平均線熱膨張係数をα、高さをHとしたときに、{(α×H)+(α×H)}/{(α×H)+(α×H)}が0.8以上1.2以下に構成される。
また、本発明の熱電変換モジュールは、対向配置される一組の配線基板の間にP型熱電変換素子を有するP型熱電変換部材とN型熱電変換素子を有するN型熱電変換部材とが組み合わされて配列され、前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とが前記配線基板を介して電気的に直列に接続された熱電変換モジュールであって、前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とが平均線熱膨張係数の異なる熱電変換材料からなり、前記P型熱電変換部材が、前記P型熱電変換素子と、導電性を有するP型側導電性部材と、が前記配線基板の対向方向に積層された構成とされ、前記N型熱電変換部材が、前記N型熱電変換素子により構成されており、前記P型熱電変換素子の平均線熱膨張係数をα、高さをHとし、前記N型熱電変換素子の平均線熱膨張係数をα、高さをHとし、前記P型側導電性部材の平均線熱膨張係数をα、高さをHとしたときに、{(α×H)+(α×H)}/(α×H)が0.8以上1.2以下に構成される。
また、本発明の熱電変換モジュールは、対向配置される一組の配線基板の間にP型熱電変換素子を有するP型熱電変換部材とN型熱電変換素子を有するN型熱電変換部材とが組み合わされて配列され、前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とが前記配線基板を介して電気的に直列に接続された熱電変換モジュールであって、前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とが線熱膨張係数の異なる熱電変換材料からなり、前記P型熱電変換部材が、前記P型熱電変換素子により構成され、前記N型熱電変換部材が、前記N型熱電変換素子と、導電性を有するN型側導電性部材と、が前記配線基板の対向方向に積層された構成とされており、前記P型熱電変換素子の平均線熱膨張係数をα、高さをHとし、前記N型熱電変換素子の平均線熱膨張係数をα、高さをHとし、前記N型側導電性部材の平均線熱膨張係数をα、高さをHとしたときに、(α×H)/{(α×H)+(α×H)}が0.8以上1.2以下に構成される。
両熱電変換素子の平均線熱膨張係数が異なると、その熱伸縮の違い(熱伸縮差)により、配線基板に接続されている熱電変換素子が剥がれる場合や、熱電変換素子にクラックが生じる場合がある。熱電変換素子が剥がれた場合や熱電変換素子にクラックが生じた場合には、電気が流れなくなったり、電気伝導度が大幅に低下して、熱電変換モジュールが動作不能になったり、動作不能に至らなくても発電量が大幅に低下するおそれがある。なお、平均線熱膨張係数は、100℃における線熱膨張係数と、300℃における線熱膨張係数と、500℃における線熱膨張係数と、の各線熱膨張係数の平均値とされる。
そこで、本発明においては、P型熱電変換部材とN型熱電変換部材との少なくとも一方を、熱電変換素子に導電性を有する導電性部材を積層した熱電変換部材により構成することにより、使用環境(100℃、300℃、500℃)におけるP型熱電変換部材とN型熱電変換部材との熱伸縮差を、軽減することにしている。これにより、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子との熱伸縮差による熱応力の発生を抑制でき、接合信頼性、熱伝導性及び導電性に優れた熱電変換モジュールを構成できる。また、P型熱電変換素子及びN型熱電変換素子を異なる熱電変換材料により形成できるので、使用する熱電変換材料の選択肢を広げることができる。
なお、上記の{(α×H)+(α×H)}/{(α×H)+(α×H)}、{(α×H)+(α×H)}/(α×H)、又は(α×H)/{(α×H)+(α×H)}の比率が、0.8未満もしくは1.2を超える場合は、P型熱電変換部材とN型熱電変換部材との熱伸縮差が大きくなり、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子との熱伸縮差による熱応力の発生を抑制することが難しくなる。
本発明の熱電変換モジュールにおいて、前記P型側導電性部材は、前記P型熱電変換素子の電気抵抗率の1%以下の電気抵抗率を有し、かつ、100W/mK以上の熱伝導率を有する金属材料からなるとよい。
本発明の熱電変換モジュールにおいて、前記N型側導電性部材は、前記P型熱電変換素子の電気抵抗率の1%以下の電気抵抗率を有し、かつ、100W/mK以上の熱伝導率を有する金属材料からなるとよい。
電気抵抗率が低く、熱伝導率が高い金属材料を導電性部材に用いることで、熱電変換素子と導電性部材とを積層したことにより、電気抵抗率を増加させることや、熱伝導率を低下させることを防止できる。
本発明の熱電変換モジュールにおいて、前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とのうちの電気抵抗率が高い方の熱電変換素子を有する前記P型熱電変換部材又は前記N型熱電変換部材のいずれかに、前記P型側導電性部材又は前記N型側導電性部材が積層されるとよい。
平均線熱膨張係数の異なるP型熱電変換素子とN型熱電変換素子とを用いた場合において、両熱電変換素子の電気抵抗率(熱電変換素子の内部抵抗)が不揃いの場合は、電気抵抗率が低い方の熱電変換素子の電気抵抗率により、熱電変換モジュール内に流れる電流量を抑制することになる。
特許文献2では、内部抵抗の高い熱電変換素子の断面積を、内部抵抗の低い熱電変換素子よりも大きくすることで電気抵抗率の増加を抑制し、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子との内部抵抗を揃えて、出力を向上させる試みがなされている。また、特許文献3では、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子のゼーベック効果により生じる電流を等しくするために、P型熱電変換素子(p型素子)とN型熱電変換素子(n型素子)とを全て同じ素子形状にし、接続するP型熱電変換素子とN型熱電変換素子の素子数の組み合わせを変更することにより、両者の発電特性を揃え、最大発電量を得ることが記載されている。
しかし、特許文献2又は特許文献3のように、熱電変換素子の断面積の大きさを変更したり、対となるP型熱電変換素子とN型熱電変換素子の素子数を変更したりすると、熱電変換素子の充填率や素子数が少なくなってしまい、結果的に出力を低下させるおそれがある。
本発明の熱電変換モジュールでは、電気抵抗率が高い方の熱電変換素子に導電性部材を積層して熱電変換部材を構成することで、導電性部材の高さ分だけ電気抵抗率が高い熱電変換部材の高さを短くでき、内部抵抗を小さくできる。このように、各熱電変換部材の熱電変換素子の高さを制御することで、各熱電変換素子の充填率を下げることなく各熱電変換部材の内部抵抗を揃えることができ、両熱電変換部材の平均線熱膨張係数差と電気抵抗率差との双方を同時に軽減できる。
本発明によれば、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子との熱伸縮差による熱応力の発生を抑制でき、熱電変換モジュールの接合信頼性、熱伝導性及び導電性を向上できる。
本発明の第1実施形態の熱電変換モジュールを示す要部縦断面図であり、P型熱電変換部材とN型熱電変換部材との双方に導電性部材を積層した場合を説明するものである。 本発明の第2実施形態の熱電変換モジュールを示す要部縦断面図であり、P型熱電変換部材にP型側導電性部材を積層した場合を説明するものである。 本発明の第3実施形態の熱電変換モジュールを示す要部縦断面図であり、N型側熱電変換部材にN型側導電性部材を積層した場合を説明するものである。 本発明の第4実施形態の熱電変換モジュールを示す要部縦断面図であり、P型熱電変換部材にP型側導電性部材を積層した場合を説明するものである。 本発明の第5実施形態の熱電変換モジュールを示す要部縦断面図であり、P型熱電変換部材に積層するP型側導電性部材を配線基板の配線層と一体に形成した場合を説明するものである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に、本発明の実施形態の熱電変換モジュール101を示す。この熱電変換モジュール101は、対向配置される一組の配線基板2A,2Bの間に、P型熱電変換素子31を有するP型熱電変換部材3とN型熱電変換素子41を有するN型熱電変換部材4とが組み合わされて配列され、P型熱電変換素子31とN型熱電変換素子41とが配線基板2Aを介して電気的に直列に接続された構成とされる。
一組の配線基板2A,2Bは、図1に示されるように、熱電変換部材3,4が接合される配線層11A又は11Bと、配線層11A,11Bの熱電変換部材3,4との接合面とは反対面に接合された絶縁層12とを有する構成とされる。また、図1の上側の一方の配線基板2Aには、隣り合うP型熱電変換部材3とN型熱電変換部材4とを接続する1個の配線層11Aが形成されている。また、図1の下側の他方の配線基板2Bには、P型熱電変換部材3とN型熱電変換部材4とが個別に接続される2個の配線層11Bが形成されている。
絶縁層12は、一般的なセラミックス、例えばアルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si)等の熱伝導性が高く、絶縁性を有する部材により形成される。配線層11A,11Bは、アルミニウム又銅を主成分とする材料(アルミニウム、アルミニウム合金、銅又は銅合金)からなり、面状に形成されている。なお、配線層11A,11Bの大きさ(平面サイズ)は、配線層11A,11Bに接続される熱電変換部材3,4の大きさに応じて、熱電変換部材3,4の端面の面積よりも若干大きく設定されている。また、絶縁層12は、各配線層11A,11Bの周囲、及び各配線層11Bの間に幅2mm以上のスペースを確保できる程度の平面形状に形成されている。
図1に示されるように、両熱電変換部材3,4のうち、P型熱電変換部材3は、P型熱電変換素子31と、導電性を有するP型側導電性部材32とが、配線基板2A,2Bの対向方向に積層された構成とされる。また、N型熱電変換部材4は、N型熱電変換素子41と、導電性を有するN型側導電性部材42とが、配線基板2A,2Bの対向方向に積層された構成とされる。
P型熱電変換素子31とN型熱電変換素子41とは、平均線熱膨張係数の異なる熱電変換材料からなる。なお、平均線熱膨張係数は、100℃における線熱膨張係数と、300℃における線熱膨張係数と、500℃における線熱膨張係数と、の各線熱膨張係数の平均値とされる。
P型熱電変換部材3を構成するP型熱電変換素子31、及びN型熱電変換部材4を構成するN型熱電変換素子41の熱電変換材料としては、テルル化合物、スクッテルダイト、充填スクッテルダイト、ホイスラー、ハーフホイスラー、クラストレート、シリサイド、酸化物、シリコンゲルマニウムなどがあり、ドーパントによりP型とN型の両方をとれる化合物と、P型かN型のどちらか一方のみの性質をもつ化合物がある。
代表的な熱電変換材料の平均線熱膨張係数を、表1に示す。なお、熱電変換材料の平均線熱膨張係数は、ドーパントや組成により変わるため、表1に示す値は参考値である。また、表1に示した熱電変換材料の他の材料を用いることもできる。
Figure 2018157136
P型熱電変換部材3を構成するP型側導電性部材32は、P型熱電変換素子31の電気抵抗率の1%以下の電気抵抗率を有し、かつ、100W/mK以上の熱伝導率を有する金属材料を用いることが好ましい。なお、P型側導電性部材32は、電気抵抗率を1×10−7Ωm以下とすることがより好ましい。
N型熱電変換部材4を構成するN型側導電性部材42は、N型熱電変換素子41の電気抵抗率の1%以下の電気抵抗率を有し、かつ、100W/mK以上の熱伝導率を有する金属材料を用いることが好ましい。なお、N型側導電性部材42は、電気抵抗率を1×10−7Ωm以下の低抵抗率であることがより好ましい。
以下の表2に、本発明に用いられる、代表的な金属材料と、その平均線熱膨張係数とを示す。
Figure 2018157136
表2に示すような、電気抵抗率が低く、熱伝導率が高い金属材料を導電性部材32,42に用いることで、P型熱電変換素子31とP型側導電性部材32、N型熱電変換素子41とN型側導電性部材42を積層することにより、P型熱電変換部材3及びN型熱電変換部材4の電気抵抗率を増加させることや、熱伝導率を低下させることを防止できる。
次に、このように構成されるP型熱電変換部材3とN型熱電変換部材4との関係について、説明する。
P型熱電変換素子31の平均線熱膨張係数をαとし、高さをHとする。N型熱電変換素子41の平均線熱膨張係数をαとし、高さをHとする。P型熱電変換素子31に積層されるP型側導電性部材32の平均線熱膨張係数をαとし、高さをHとする。N型熱電変換素子41に積層されるN型側導電性部材42の平均線熱膨張係数をαとし、高さをHとする。また、各平均線熱膨張係数α,α,α,αは、それぞれ100℃と300℃と500℃における線熱膨張係数の平均値とする。
一般的な熱電変換モジュールとして、P型熱電変換部材とN型熱電変換部材との高さが等しい場合、すなわち、P型熱電変換素子31とP型側導電性部材32とが積層されたP型熱電変換部材3の高さ(H+H)と、N型熱電変換素子41とN型側導電性部材42とが積層されたN型熱電変換部材4の高さ(H+H)とが等しい場合について考える。
なお、P型熱電変換素子31とP型側導電性部材32とが積層されたP型熱電変換部材3の高さ(H+H)と、N型熱電変換素子41とN型側導電性部材42とが積層されたN型熱電変換部材4の高さ(H+H)の公差は、±0.1mmとされる
この場合において、{(α×H)+(α×H)}/{(α×H)+(α×H)}を0.8以上1.2以下に構成することにより、P型熱電変換部材3とN型熱電変換部材4との熱伸縮差を軽減できる。
P型熱電変換素子31の平均線熱膨張係数αとN型熱電変換素子41の平均線熱膨張係数αとの関係がα>αとのとき、{(α×H)+(α×H)}/{(α×H)+(α×H)}が0.8以上1.2以下となる関係式を満たすには、P型側導電性部材32の平均線熱膨張係数αとN型側導電性部材42の平均線熱膨張係数αとの関係がα<αとなるようなP型側導電性部材32とN型側導電性部材42とを用いる。また、P型側熱電変換素子31の平均線熱膨張係数αとN型側熱電変換素子41の平均線熱膨張係数αとの関係がα<αとのとき、{(α×H)+(α×H)}/{(α×H)+(α×H)}が0.8以上1.2以下となる関係式を満たすには、P型側導電性部材32の平均線熱膨張係数αとN型側導電性部材42の平均線熱膨張係数αとの関係がα>αとなるようなP型側導電性部材32とN型側導電性部材42とを用いる。このように、{(α×H)+(α×H)}/{(α×H)+(α×H)}を0.8以上1.2以下の範囲内となるように各材料を選定することで、使用環境(100℃、300℃、500℃)における両熱電変換部材3,4の熱伸縮差を低減させた熱電変換モジュール101を構成できる。
したがって、P型熱電変換素子31とN型熱電変換素子41との熱伸縮差による熱応力の発生を抑制でき、接合信頼性、熱伝導性及び導電性に優れた熱電変換モジュール101を構成できる。また、P型熱電変換素子31及びN型熱電変換素子41を異なる熱電変換材料により形成できるので、使用する熱電変換材料の選択肢を広げることができる。
なお、上記の{(α×H)+(α×H)}/{(α×H)+(α×H)}の比率が、0.8未満もしくは1.2を超える場合は、P型熱電変換部材3とN型熱電変換部材4との熱伸縮差が大きくなり、P型熱電変換素子31とN型熱電変換素子41との熱伸縮差による熱応力の発生を抑制することが難しくなる。
また、図2に示す熱電変換モジュール102のように、N型熱電変換素子41にはN型側導電性部材を積層しない場合、つまり、P型熱電変換素子31のみにP型側導電性部材32を積層する場合は、{(α×H)+(α×H)}/(α×H)が0.8以上1.2以下の範囲内となるように熱電変換モジュール102の各材料を選定する。
{(α×H)+(α×H)}/(α×H)を0.8以上1.2以下の範囲内となるように各材料を選定することにより、使用環境(100℃、300℃、500℃)におけるP型熱電変換部材3とN型熱電変換部材4との熱伸縮差を軽減できる。
一方、図3に示す熱電変換モジュール103のように、P型熱電変換素子31にはP型側導電性部材を積層しない場合、つまり、N型熱電変換素子41のみにN型側導電性部材42を積層する場合は、(α×H)/{(α×H)+(α×H)}が0.8以上1.2以下の範囲内になるように熱電変換モジュール103の各材料を選定する
(α×H)/{(α×H)+(α×H)}を0.8以上1.2以下の範囲内となるように各材料を選定することにより、使用環境(100℃、300℃、500℃)におけるP型熱電変換部材3とN型熱電変換部材4との熱伸縮差を軽減できる。
なお、上記の第1〜第3実施形態の熱電変換モジュール101〜103では、P型熱電変換部材3とN型熱電変換部材4の高温側又は低温側の一方のみに導電性部材32,42を配設していたが、導電性部材32,42を高温側と低温側との双方に分けて配設することもできる。
例えば、第2実施形態の熱電変換モジュール102のようにP型熱電変換素子31のみにP型側導電性部材32を積層する場合は、図4に示す第4実施形態の熱電変換モジュール104のように、P型熱電変換部材3を構成するP型側導電性部材を、P型熱電変換部材31の高温側に積層されるP型側導電性部材32Aと、低温側に積層されるP型側導電性部材32Bとに分けて配設できる。この場合、P型熱電変換素子31に積層されるP型側導電性部材の高さHは、高温側のP型側導電性部材32Aの高さHC1と、低温側のP型熱電変換素子の高さHC2とを合わせた高さ(HC1+HC2)となるから、第2実施形態の熱電変換モジュール102と同様に、{(α×H)+(α×H)}/(α×H)を0.8以上1.2以下の範囲内、すなわち、[(α×H)+{α×(HC1+HC2)}]/(α×H)を0.8以上1.2以下の範囲内となるように各材料を選定することにより、使用環境(100℃、300℃、500℃)におけるP型熱電変換部材3とN型熱電変換部材4との熱伸縮差を軽減できる。
また、上記の第1〜第4実施形態の熱電変換モジュール101〜103では、導電性部材32,42を配線基板2A,2Bの各配線層11A,11Bと別体に形成していたが、P型側導電性部材32やN型側導電性部材42を配線層11A,11Bと同一材料で構成する場合には、これらを一体に形成することもできる。
例えば、第2実施形態の熱電変換モジュール102のようにP型熱電変換素子31のみにP型側導電性部材32を積層する場合は、図5に示す第5実施形態の熱電変換モジュール105のように、P型側導電性部材に相当する部分32Cを配線層に相当する部分11Cと一体に形成できる。この場合、P側熱電変換素子31に積層されるP型側導電性部材に相当する部分32Cの高さHは、図5に示すように、全体の高さHC3から、P型熱電変換部材3とN型熱電変換部材4とを接続する配線層に相当する部分11Cの高さHC4を引いた高さ(HC3−HC4)となるから、第2実施形態の熱電変換モジュール102と同様に、{(α×H)+(α×H)}/(α×H)を0.8以上1.2以下の範囲内、すなわち、[(α×H)+{α×(HC3−HC4)}]/(α×H)を0.8以上1.2以下の範囲内となるように各材料を選定することにより、使用環境(100℃、300℃、500℃)におけるP型熱電変換部材3とN型熱電変換部材4との熱伸縮差を軽減できる。
次に、表1に示す熱電変換材料のうち、環境への影響が少なく、資源埋蔵量も豊富なシリサイド系材料が注目されていることから、シリサイド系材料を用いた熱電変換モジュールの実施形態の一例について説明する。
表1に示される熱電変換材料のうち、マグネシウムシリサイド(MgSi)は、中高温型のN型熱電変換素子の熱電変換材料として有名である。マグネシウムシリサイドは、P型化が困難であることから、π型モジュール(熱電変換モジュール)には、N型熱電変換素子とは異種材料の熱電変換材料からなるP型熱電変換素子が用いられる。そこで、本実施形態では、N型熱電変換素子の熱電変換材料にマグネシウムシリサイドを用い、P型熱電変換素子の熱電変換材料には、P型熱電変換素子に多用されるマンガンシリサイド(HMS:MnSi1.73)を用いて説明を行う。
例えば、図2に示すように、N型熱電変換部材4をN型熱電変換素子41のみで構成する。一方、P型熱電変換部材3は、P型熱電変換素子31とP型側導電性部材32とが積層された構成とする。このように構成される熱電変換モジュール102について、(4)式と(5)式とに当てはめて検討する。
N型熱電変換素子41は、前述したようにマグネシウムシリサイド(MgSi)からなり、平均線熱膨張係数αは15×10−6/℃程度である。また、P型熱電変換素子31は、マンガンシリサイド(MnSi1.73)からなり、平均線熱膨張係数αは8×10−6/℃程度である。このため、マグネシウムシリサイドのN型熱電変換素子41とマンガンシリサイドのP型熱電変換素子31との組み合わせでは、N型熱電変換素子41の平均線熱膨張係数αはP型熱電変換素子31の平均線熱膨張係数αよりも小さくなる。
N型熱電変換素子41の平均線熱膨張係数をαとP型熱電変換素子31の平均線熱膨張係数αとの関係は、α>αであるから、(4)式を満たすには、P型側導電性部材32に、平均線熱膨張係数αがN型熱電変換素子41の平均線熱膨張係数αの値(15×10−6/℃)よりも高い材料を用いる必要がある。表2に示されるように、平均線熱膨張係数が15×10−6/℃よりも高い材料には、例えばアルミニウム(23×10−6/℃)、銅(17×10−6/℃)がある。
例えば、P型側導電性部材32にアルミニウムを用いた場合、P型側導電性部材32の平均線熱膨張係数αは、表2に示されるように、23×10−6/℃とされる。また、そして、N型熱電変換部材4(N型熱電変換素子41)の高さHとP型熱電変換部材3の高さ(H+H)とを等しい高さH=(H+H)とし、N型熱電変換素子41の高さH=1、P型熱電変換素子31の高さH=X、P型側導電性部材32の高さH=(1−X)とした場合、(α×H)+(α×H)}/(α×H)が0.8以上1.2以下の範囲内となるようにXを算出する。例えば、(α×H)+(α×H)}/(α×H)=1とした場合、各パラメータの値を代入することにより、X=0.53を算出できる。つまり、N型熱電変換素子41の高さH=1のとき、P型熱電変換素子31の高さH=0.53、P型側導電性部材32の高さH=0.47となる。したがって、マンガンシリサイドからなるP型熱電変換素子31の高さHとアルミニウムからなるP型側導電性部材32の高さHとの比率H:Hを約5:5とすることで、P型熱電変換部材3とN型熱電変換部材4との熱伸縮差をほぼ0にすることができる。
また、P型側導電性部材32に銅を用いた場合、P型側導電性部材32の平均線熱膨張係数αは、表2に示されるように、17×10−6/℃とされる。そして、高さH=1、高さH=X、高さH=(1−X)とした場合、(α×H)+(α×H)}/(α×H)=1より、X=0.22を算出できる。したがって、マンガンシリサイドからなるP型熱電変換素子31の高さHと銅からなるP型側導電性部材32の高さHとの比率H:Hを約2:8とすることで、P型熱電変換部材3とN型熱電変換部材4との熱伸縮差をほぼ0にすることができる。
また、マンガンシリサイドからなるP型熱電変換素子31は、マグネシウムシリサイドからなるN型熱電変換素子41よりも、電気抵抗率が2倍程度高い。このため、電気抵抗率が高い方のP型熱電変換部材3にP型側導電性部材32を積層することで、P型側導電性部材32の高さHの分だけ、電気抵抗率が高いP型熱電変換素子31の高さHを短くでき、P型熱電変換部材3の内部抵抗を小さくできる。つまり、各熱電変換部材を構成する熱電変換素子の高さを制御することで、各熱電変換素子の充填率を下げることなく各熱電変換部材の内部抵抗を揃えることができる。したがって、両熱電変換部材の線熱膨張係数差と電気抵抗率差との双方を同時に軽減できる。
また、マグネシウムシリサイドのN型熱電変換素子41とマンガンシリサイドのP型熱電変換素子31との組み合わせからなる熱電変換モジュール102では、P型熱電変換素子31の高さHとP型側導電性部材32の高さHとの比率H:Hを5:5とすることで、P型熱電変換部材3とN型熱電変換部材4との平均線熱膨張係数と内部抵抗との双方を揃えることができる。したがって、この場合に用いるP型側導電性部材32としては、アルミニウムが最適である。なお、熱電変換素子の電気抵抗率(内部抵抗)は、熱電変換材料のドーパント濃度等により変化することから、これに対応した熱電変換素子の高さや導電性部材の選定等を決定することが望ましい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記以外の種々の変更を加えることも可能である。
表3に示す組み合わせにより、P型熱電変換部材とN型熱電変換部材とを形成し、これらのP型熱電変換部材とN型熱電変換部材とをそれぞれ1個ずつ組み合わせて一組の配線基板の間に配列し、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子とが配線基板を介して電気的に直列に接続された熱電変換モジュールを作製した。
各P型熱電変換部材のP型熱電変換素子は、25℃における底面サイズを5mm×5mm、高さHを表3に示す高さとし、角柱状に形成した。また、P型熱電変換部材のP型側導電性部材は、25℃における底面サイズを5mm×5mm、高さHを表3に示す高さとし、角柱状に形成した。なお、P型熱電変換素子の高さ方向の両表面には、ニッケルをメタライズした。そして、No.9,10,105のP型熱電変換部材においては、P型熱電変換素子のみで構成した。また、その他のP型熱電変換部材は、P型側導電性部材にアルミニウム(Al)又はニッケル(Ni)を用いた場合には、P型熱電変換素子とP型側導電性部材とをAl-Si系ろう材によりろう付けし、P型側導電性部材に銅(Cu)を用いた場合には、P型熱電変換素子とP型側導電性部材との接合面を銀めっき後、銀ペーストを用いた銀焼結法により接合して形成した。また、No.21,22では、P型熱電変換素子の高さ方向の両面に、P型側導電性部材を表3記載の高さHの半分の高さのP型側導電性部材をそれぞれ接合した。例えば、No.21の場合、P型熱電変換素子の高さ方向の両面にそれぞれ高さ2.5mmのP型側導電性部材を接合した。
各N型熱電変換部材のN型熱電変換素子は、25℃における底面サイズを5mm×5mm、高さHを表3に示す高さとし、角柱状に形成した。また、N型熱電変換部材のN型側導電性部材は、25℃における底面サイズを5mm×5mm、高さHを表3に示す高さとし、角柱状に形成した。なお、N型熱電変換素子の高さ方向の両表面には、ニッケルをメタライズした。そして、No.1〜4,6〜8,11,100〜102,104,105のN型熱電変換部材においては、N型熱電変換素子のみで構成した。また、その他のN型熱電変換部材は、N型側導電性部材としてアルミニウム(Al)又はニッケル(Ni)を用いた場合には、N型熱電変換素子とN型側導電性部材とをAl-Si系ろう材によりろう付けし、N型側導電性部材に銅(Cu)を用いた場合には、N型熱電変換素子とN型側導電性部材との接合面を銀めっき後、銀ペーストを用いた銀焼結法により接合して形成した。また、No.22では、N型熱電変換素子の高さ方向の両面に、N型側導電性部材を表3記載の高さHの半分の高さのN型側導電性部材をそれぞれ接合した。すなわち、No.22では、N型熱電変換素子の高さ方向の両面にそれぞれ高さ1mmのN型側導電性部材を接合した。
また、P型熱電変換素子の平均線熱膨張係数をα、高さをHとし、N型熱電変換素子の平均線熱膨張係数をα、高さをHとし、P型側導電性部材の平均線熱膨張係数をα、高さをHとし、N型側導電性部材の平均線熱膨張係数をα、高さをHとしたときの比率{(α×H)+(α×H)}/{(α×H)+(α×H)}を表3に記載した。なお、P型側導電性部材及びN型側導電性部材が存在しない場合は、高さH,Hを0として、比率を算出した。
配線基板を構成する配線層は、純度99.99質量%以上のアルミニウム(いわゆる4Nアルミニウム)からなる厚さ0.4mmのアルミニウム板を用いた。また、絶縁層は、厚さ0.6mmの窒化アルミニウムを用いた。そして、一組の配線基板と、P型熱電変換部材及びN型熱電変換部材との間にAl‐Si系ろう材を配置し、加熱炉内で、加圧力(接合荷重):0.3MPa、接合温度:585℃で加熱焼成することにより、配線層と各熱電変換部材とを接合し、P型熱電変換部材とN型熱電変換部材とが1個ずつ直列に接続された熱電変換モジュールを作製した。
そして、得られた熱電変換モジュールに対し、一方の配線基板(高温側)は電気ヒータで450℃〜300℃の間を30分サイクルで昇温、降温を繰り返し、他方の配線基板(低温側)はチラー(冷却器)により60℃に保持して、48時間のサイクル試験を行い、高温側におけるP型熱電変換素子とP型側導電性部材との接合信頼性を評価した。
接合信頼性は、熱電変換モジュールの高温側及び低温側の配線基板と、P型側導電性部材及びN型側導電性部材との接合界面を超音波探査像(SAT像)で観察し、全ての接合界面において接合率が90%以上のものを「OK」、一部分でも90%未満の箇所があった場合を「NG」とした。
表3に結果を示す。
Figure 2018157136
表3からわかるように、No.1〜22の熱電変換モジュールでは、接合信頼性が良好であることが確認された。このように、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子とを異なる熱電変換材料で形成した場合であっても、熱電変換素子に導電性を有する導電性部材を積層し、{(α×H)+(α×H)}/{(α×H)+(α×H)}を0.8以上1.2以下とすることで、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子との熱伸縮差による熱応力の発生を抑制でき、接合信頼性に優れた熱電変換モジュールを得ることができる。
2A,2B 配線基板
3 P型熱電変換部材
4 N型熱電変換部材
11A,11B 配線層
11C 配線層に相当する部分
12 絶縁層
31 P型熱電変換素子
32,32A,32B P型側導電性部材
32C P型側導電性部材に相当する部分
41 N型熱電変換素子
42 N型側導電性部材
101,102,103,104,105 熱電変換モジュール

Claims (6)

  1. 対向配置される一組の配線基板の間にP型熱電変換素子を有するP型熱電変換部材とN型熱電変換素子を有するN型熱電変換部材とが組み合わされて配列され、前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とが前記配線基板を介して電気的に直列に接続された熱電変換モジュールであって、
    前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とが平均線熱膨張係数の異なる熱電変換材料からなり、
    前記P型熱電変換部材が、前記P型熱電変換素子と、導電性を有するP型側導電性部材と、が前記配線基板の対向方向に積層された構成とされ、
    前記N型熱電変換部材が、前記N型熱電変換素子と、導電性を有するN型側導電性部材と、が前記配線基板の対向方向に積層された構成とされており、
    前記P型熱電変換素子の平均線熱膨張係数をα、高さをHとし、前記N型熱電変換素子の平均線熱膨張係数をα、高さをHとし、前記P型側導電性部材の平均線熱膨張係数をα、高さをHとし、前記N型側導電性部材の平均線熱膨張係数をα、高さをHとしたときに、
    {(α×H)+(α×H)}/{(α×H)+(α×H)}が0.8以上1.2以下に構成されることを特徴とする熱電変換モジュール。
  2. 対向配置される一組の配線基板の間にP型熱電変換素子を有するP型熱電変換部材とN型熱電変換素子を有するN型熱電変換部材とが組み合わされて配列され、前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とが前記配線基板を介して電気的に直列に接続された熱電変換モジュールであって、
    前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とが平均線熱膨張係数の異なる熱電変換材料からなり、
    前記P型熱電変換部材が、前記P型熱電変換素子と、導電性を有するP型側導電性部材と、が前記配線基板の対向方向に積層された構成とされ、
    前記N型熱電変換部材が、前記N型熱電変換素子により構成されており、
    前記P型熱電変換素子の平均線熱膨張係数をα、高さをHとし、前記N型熱電変換素子の平均線熱膨張係数をα、高さをHとし、前記P型側導電性部材の平均線熱膨張係数をα、高さをHとしたときに、
    {(α×H)+(α×H)}/(α×H)が0.8以上1.2以下に構成されることを特徴とする熱電変換モジュール。
  3. 対向配置される一組の配線基板の間にP型熱電変換素子を有するP型熱電変換部材とN型熱電変換素子を有するN型熱電変換部材とが組み合わされて配列され、前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とが前記配線基板を介して電気的に直列に接続された熱電変換モジュールであって、
    前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とが平均線熱膨張係数の異なる熱電変換材料からなり、
    前記P型熱電変換部材が、前記P型熱電変換素子により構成され、
    前記N型熱電変換部材が、前記N型熱電変換素子と、導電性を有するN型側導電性部材と、が前記配線基板の対向方向に積層された構成とされており、
    前記P型熱電変換素子の平均線熱膨張係数をα、高さをHとし、前記N型熱電変換素子の平均線熱膨張係数をα、高さをHとし、前記N型側導電性部材の平均線熱膨張係数をα、高さをHとしたときに、
    (α×H)/{(α×H)+(α×H)}が0.8以上1.2以下に構成されることを特徴とする熱電変換モジュール。
  4. 前記P型側導電性部材は、前記P型熱電変換素子の電気抵抗率の1%以下の電気抵抗率を有し、かつ、100W/mK以上の熱伝導率を有する金属材料からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱電変換モジュール。
  5. 前記N型側導電性部材は、前記N型熱電変換素子の電気抵抗率の1%以下の電気抵抗率を有し、かつ、100W/mK以上の熱伝導率を有する金属材料からなることを特徴とする請求項1又は3に記載の熱電変換モジュール。
  6. 前記P型熱電変換素子と前記N型熱電変換素子とのうちの電気抵抗率が高い方の熱電変換素子を有する前記P型熱電変換部材又は前記N型熱電変換部材のいずれかに、前記P型側導電性部材又は前記N型側導電性部材が積層されることを特徴とする請求項2又は3に記載の熱電変換モジュール。
JP2017054288A 2017-03-21 2017-03-21 熱電変換モジュール Active JP6957916B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017054288A JP6957916B2 (ja) 2017-03-21 2017-03-21 熱電変換モジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017054288A JP6957916B2 (ja) 2017-03-21 2017-03-21 熱電変換モジュール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018157136A true JP2018157136A (ja) 2018-10-04
JP6957916B2 JP6957916B2 (ja) 2021-11-02

Family

ID=63715744

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017054288A Active JP6957916B2 (ja) 2017-03-21 2017-03-21 熱電変換モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6957916B2 (ja)

Citations (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06310765A (ja) * 1993-04-22 1994-11-04 Komatsu Electron Kk 熱電素子およびこれを用いた熱電装置
JPH07263755A (ja) * 1991-03-04 1995-10-13 Merukoa Japan Kk 導電材接合素子をもつ電磁気回路
JPH07321379A (ja) * 1994-05-24 1995-12-08 Komatsu Electron Kk 熱電装置の製造方法
JPH10209509A (ja) * 1997-01-24 1998-08-07 Ngk Insulators Ltd 熱電変換装置およびその製造方法
WO1999022411A1 (en) * 1997-10-24 1999-05-06 Sumitomo Special Metals Co., Ltd. Silicon based conductive material and process for production thereof
JPH11274577A (ja) * 1998-03-26 1999-10-08 Matsushita Electric Works Ltd 熱電モジュール
JP2003100972A (ja) * 2001-09-26 2003-04-04 Kyocera Corp 光伝送モジュール用パッケージ
JP2003309294A (ja) * 2002-02-12 2003-10-31 Komatsu Ltd 熱電モジュール
JP2004063585A (ja) * 2002-07-25 2004-02-26 Toshiba Corp 熱電素子用電極材およびそれを用いた熱電素子
JP2005237171A (ja) * 2004-02-23 2005-09-02 Aisin Seiki Co Ltd 熱電変換装置
JP2006086510A (ja) * 2004-08-17 2006-03-30 Nagoya Institute Of Technology 熱電変換装置及びその製造方法
JP2006319119A (ja) * 2005-05-12 2006-11-24 Daikin Ind Ltd 熱電モジュール
JP2009081286A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Toyota Motor Corp 熱電変換モジュール
JP2009099686A (ja) * 2007-10-15 2009-05-07 Sumitomo Chemical Co Ltd 熱電変換モジュール
JP2010027895A (ja) * 2008-07-22 2010-02-04 Konica Minolta Holdings Inc 熱電変換素子
JP2010226103A (ja) * 2009-02-24 2010-10-07 Esuto:Kk 熱電変換装置
JP2010245400A (ja) * 2009-04-08 2010-10-28 Kobe Steel Ltd 複合積層板及びその製造方法
JP2012042305A (ja) * 2010-08-18 2012-03-01 Etou Denki Kk 熱流センサの製造方法及び該製造方法に用いる治具
JP2013021048A (ja) * 2011-07-08 2013-01-31 Toyota Industries Corp 熱電変換装置
WO2013146646A1 (ja) * 2012-03-30 2013-10-03 ウシオ電機株式会社 半導体レーザ装置
JP2013229472A (ja) * 2012-04-26 2013-11-07 Denso Corp 半導体装置
WO2015114987A1 (ja) * 2014-01-29 2015-08-06 Ngkエレクトロデバイス株式会社 パワーモジュール用基板とその製造方法とそのパワーモジュール用基板を用いたパワーモジュール
JP2016157749A (ja) * 2015-02-23 2016-09-01 日立化成株式会社 熱電変換モジュール
JP2017022275A (ja) * 2015-07-10 2017-01-26 三菱電機株式会社 太陽電池および太陽電池の製造方法

Patent Citations (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07263755A (ja) * 1991-03-04 1995-10-13 Merukoa Japan Kk 導電材接合素子をもつ電磁気回路
JPH06310765A (ja) * 1993-04-22 1994-11-04 Komatsu Electron Kk 熱電素子およびこれを用いた熱電装置
JPH07321379A (ja) * 1994-05-24 1995-12-08 Komatsu Electron Kk 熱電装置の製造方法
JPH10209509A (ja) * 1997-01-24 1998-08-07 Ngk Insulators Ltd 熱電変換装置およびその製造方法
WO1999022411A1 (en) * 1997-10-24 1999-05-06 Sumitomo Special Metals Co., Ltd. Silicon based conductive material and process for production thereof
JPH11274577A (ja) * 1998-03-26 1999-10-08 Matsushita Electric Works Ltd 熱電モジュール
JP2003100972A (ja) * 2001-09-26 2003-04-04 Kyocera Corp 光伝送モジュール用パッケージ
JP2003309294A (ja) * 2002-02-12 2003-10-31 Komatsu Ltd 熱電モジュール
JP2004063585A (ja) * 2002-07-25 2004-02-26 Toshiba Corp 熱電素子用電極材およびそれを用いた熱電素子
JP2005237171A (ja) * 2004-02-23 2005-09-02 Aisin Seiki Co Ltd 熱電変換装置
JP2006086510A (ja) * 2004-08-17 2006-03-30 Nagoya Institute Of Technology 熱電変換装置及びその製造方法
JP2006319119A (ja) * 2005-05-12 2006-11-24 Daikin Ind Ltd 熱電モジュール
JP2009081286A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Toyota Motor Corp 熱電変換モジュール
JP2009099686A (ja) * 2007-10-15 2009-05-07 Sumitomo Chemical Co Ltd 熱電変換モジュール
JP2010027895A (ja) * 2008-07-22 2010-02-04 Konica Minolta Holdings Inc 熱電変換素子
JP2010226103A (ja) * 2009-02-24 2010-10-07 Esuto:Kk 熱電変換装置
JP2010245400A (ja) * 2009-04-08 2010-10-28 Kobe Steel Ltd 複合積層板及びその製造方法
JP2012042305A (ja) * 2010-08-18 2012-03-01 Etou Denki Kk 熱流センサの製造方法及び該製造方法に用いる治具
JP2013021048A (ja) * 2011-07-08 2013-01-31 Toyota Industries Corp 熱電変換装置
WO2013146646A1 (ja) * 2012-03-30 2013-10-03 ウシオ電機株式会社 半導体レーザ装置
JP2013229472A (ja) * 2012-04-26 2013-11-07 Denso Corp 半導体装置
WO2015114987A1 (ja) * 2014-01-29 2015-08-06 Ngkエレクトロデバイス株式会社 パワーモジュール用基板とその製造方法とそのパワーモジュール用基板を用いたパワーモジュール
JP2016157749A (ja) * 2015-02-23 2016-09-01 日立化成株式会社 熱電変換モジュール
JP2017022275A (ja) * 2015-07-10 2017-01-26 三菱電機株式会社 太陽電池および太陽電池の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6957916B2 (ja) 2021-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6563039B2 (en) Thermoelectric unicouple used for power generation
JP2012124469A (ja) 熱電素子及び熱電モジュール
JP2003309294A (ja) 熱電モジュール
JP6507745B2 (ja) 熱電変換モジュール
CN111433923A (zh) 绝缘传热基板、热电转换模块及绝缘传热基板的制造方法
JP7196432B2 (ja) 熱電変換モジュール、及び、熱電変換モジュールの製造方法
JP2009081286A (ja) 熱電変換モジュール
US20180287517A1 (en) Phase change inhibited heat-transfer thermoelectric power generation device and manufacturing method thereof
JP2018148085A (ja) 熱電変換モジュール
JP2012069626A (ja) 熱発電デバイス
JP2018137374A (ja) 熱電変換モジュール、及び、熱電変換モジュールの製造方法
JP6957916B2 (ja) 熱電変換モジュール
KR102304603B1 (ko) 열전모듈
JP7052200B2 (ja) 熱電変換モジュール
WO2014200884A1 (en) Thermoelectric module and method of making same
KR20200021842A (ko) 열전 모듈
WO2019244692A1 (ja) 熱電変換モジュール、及び、熱電変換モジュールの製造方法
JP3588355B2 (ja) 熱電変換モジュール用基板及び熱電変換モジュール
WO2018163958A1 (ja) 熱電変換モジュール及びその製造方法
JP2006013200A (ja) 熱電変換モジュール用基板、熱電変換モジュール、冷却装置及び発電装置
WO2021157565A1 (ja) 熱電変換構造体
KR20170046006A (ko) 열전소자 및 이를 포함하는 열전모듈
KR102623077B1 (ko) 열전 소자 및 그 제조 방법
JP2017076744A (ja) 熱電変換モジュール及び熱発電装置
KR102423607B1 (ko) 열전 모듈

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190925

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200818

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201005

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210413

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210421

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210907

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210920

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6957916

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150