JP2018154716A - トリュフ風味付与剤 - Google Patents

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厚憲 内藤
Atsunori Naito
厚憲 内藤
祐佳 柳田
Yuka Yanagida
祐佳 柳田
元太郎 那須
Gentaro Nasu
元太郎 那須
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Abstract

【課題】トリュフ風味を増強することが可能なトリュフ風味付与剤を開発することを課題とした。【解決手段】メチル(メチルスルフィニル)メチルスルフィド[Methyl(methyl sulfinyl)methyl sulfide]をトリュフ風味付与剤として利用する。当該成分についてはオリーブオイル等の食用オイルに含有させておくと利用し易く好ましい。さらに、上記成分に加えて、2,3,5-トリチアヘキサンを含有させることでトリュフ風味を増強することができ好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、トリュフ風味付与剤に関するものである。
トリュフは高級キノコであり、欧米では珍味であり高級食材として利用されており、料理の材料とされている。独特の芳香があり、種々の料理に利用されている。
一方、トリュフは、ヨーロッパを中心に生産されるが、生産量が十分ではなく品不足の状態が続いている。ここで、トリュフの香気を利用することができれば、簡便に当該トリュフ風味を得ることができ、食品産業の発達に一層寄与するものとなる。
ここで、当該トリュフ風味フレーバを香料によって再現する方法として、ジチオアセタールを含有する香気成分に関する、白トリュフ香気成分の組成物につい以下の技術が開示されている。
特開2002−212588 当該先行技術は、確かにトリュフ風味を再現するのに、利用可能性の高いものである。すなわち、先行技術に開示された香気成分は、確かにトリュフ風にはなる。しかし、トリュフ風味の点では、十分とはいえず改良の余地があった。
そこで、本発明の発明者らはこの点を種々検討し、トリュフ風味を増強したトリュフ風味付与剤を開発することを課題とした。
本発明者らは、実際のトリュフを利用して種々の実験を試みた。種々の研究の結果、トリュフの香気成分の一つである2,4−ジチアペンタン[2,4-dithiapentane(CAS 1618-26-4)]を利用し、当該成分を食用オイルに含有させた状態で、加熱することによってトリュフ風味を呈するトリュフ風味オイルとする方法を見出した。
さらに、当該加熱により得られたトリュフ風味オイルについて、鋭意研究・分析を行い、当該トリュフ風味オイルの風味のキーとなる成分を特定することを試みた。
その結果、当該キー成分がメチル(メチルスルフィニル)メチルスルフィド[Methyl(methyl sulfinyl)methyl sulfide(FAMSO)]であることを見出して、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本願第一の発明は、
“メチル(メチルスルフィニル)メチルスルフィドを含有するトリュフ風味付与剤。”
である。
次に、当該メチル(メチルスルフィニル)メチルスルフィド「Methyl(methyl sulfinyl)methyl sulfide(FAMSO)」については、食用オイルに含有させることが好ましい。
すなわち、本願第二の発明は、
「食用オイルとメチル(メチルスルフィニル)メチルスルフィドを含有するトリュフ風味付与剤。」、である。
次に、第二の発明における食用オイルは、オリーブオイルであることが好ましい。
すなわち、本願第三の発明は、
「前記食用オイルがオリーブオイルである請求項2に記載のトリュフ風味付与剤。」、である。
さらに、上記のトリュフ風味付与剤が、さらに、2,3,5-トリチアヘキサンを含有することによって、よりトリュフ風味を増強することができる。
すなわち、本願第四の発明は、
「前記トリュフ風味付与剤がさらに、2,3,5-トリチアヘキサンを含有する請求項1〜3のいずれかに記載のトリュフ風味付与剤。」、である。
以下に、本発明の内容について実施例を交えて説明する。但し、本発明はこれらの実施態様に限定されるものではない。
─トリュフ─
トリュフとは、子のう菌類セイヨウショウロ目のきのこをいう。カシ属の植物の根に寄生し,径3〜10センチメートルの塊状で,地下に育つ。独特の芳香があり,貴重な食品素材として珍重されている。フランス料理等の西洋料理でしばしが利用される。特に、ヨーロッパにおいて生産量が多い。
─メチル(メチルスルフィニル)メチルスルフィド─
本発明でいうメチル(メチルスルフィニル)メチルスルフィドはMethyl(methyl sulfinyl)methyl sulfide(FAMSO)(CAS 1618-26-4)であり、以下の構造式を有する。
Figure 2018154716

本メチル(メチルスルフィニル)メチルスルフィド[Methyl(methyl sulfinyl)methyl sulfide(FAMSO)]については、合成することが可能である。また、市販されており購入することもできる。
さらに、例えば2,4−ジチアペンタン(2,4-dithiapentane)を加熱して製造することができる。具体的には、当該2,4−ジチアペンタン(2,4-dithiapentane)を食用オイルに含有させておき、加熱する方法が挙げられる。この場合の加熱温度としては、特に限定されないが、概ね90℃〜160℃位の温度範囲が一般的である。特に100℃〜140℃位の温度範囲がより好ましい。加熱時間としては、低温度であれば長く、高温度であれば短くすることが好ましい。具体的には、10分〜60分程度である。
また、実際のトリュフを加熱した後に蒸留等により、その香気成分を抽出したものを用いることもできる。さらに、有機合成により製造することも勿論可能である。
─食用オイル─
本発明のメチル(メチルスルフィニル)メチルスルフィド[Methyl(methyl sulfinyl)methyl sulfide(FAMSO)]については、当該化合物を直接利用することもできるが、食用オイルに含有させておくと利用しやすい。
本発明にいう食用オイルとしては種々のオイルを利用することができるが、すなわち、植物油脂、動物油脂等の種々の食用オイルを使用することができる。より、具体的には、植物油脂としては、パーム油、菜種油、米油、コーン油、オリーブ油、白絞油、ひまわり油等の種々の植物油脂が挙げられる。また、動物油脂としては、豚脂、牛脂、鶏油等の種々のオイルを利用することができる。
また、食用オイルのうちでは、米油、コーン油、菜種油、オリーブ油を好適に利用するこができる。特にオリーブ油がより好ましい。
尚、本発明においては、食用オイルにメチル(メチルスルフィニル)メチルスルフィドを含んでいればよいため、当該、食用オイルに他の香気成分や、その他の成分を含んでいてもよいことは勿論である。
─他の成分─
他の成分として、使用する食用オイルに対して、該食用オイルの劣化を防止する観点から、トコロフェロール、アスコルビン酸モノパルミテート、緑茶抽出物(カテキン)、ローズマリー抽出物等の抗酸化剤等を含有させることができる。
さらに、本発明のトリュフ風味剤において、他の風味を付与する成分として以下の2,3,5-トリチアヘキサン(2,3,5-trithiahexane)を利用することが好ましい。
Figure 2018154716
本2,3,5-trithiahexaneを添加することで、トリュフ風味を一層増強することが可能となる。また、これに加えて、2,4−ジチアペンタン(2,4-dithiapentane)を利用するとよりトリュフ風味が増強されて好ましい。
Figure 2018154716

これらの成分(2,3,5-トリチアヘキサン、2,4−ジチアペンタン)については、例えば、メチル(メチルスルフィニル)メチルスルフィドを食用オイルに含有させたトリュフ風味付与剤とするのであれば、同時に添加して含有させておくことができる。
─本トリュフ風味付与剤の使用方法─
本発明のトリュフ風味付与剤は、各種食品に添加して当該食品にトリュフ風味を付与することができる。また、スープや調味オイルに添加することでトリュフ風味を付与することができる。例えば、チルド、冷凍食品や各種の即席食品(乾燥食品・レトルト食品等)に広く風味付与の目的で利用することができる。
また、実際のトリュフ自体に添加することで当該トリュフ風味を増強することもできる。さらに、食品に限られず種々の日用品等にも利用することが可能である。このように様々な場面での利用が可能である。
以下の本発明の実施例について説明する。但し、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[試験例1]各風味付与剤の単独配合の場合
メチル(メチルスルフィニル)メチルスルフィド[Methyl(methyl sulfinyl)methyl sulfide(FAMSO)]及びこれに構造的に類似する類縁の化合物について、単独でトリュフ風味付与できるかを試験した。試験例1に記載する各種化合物について、それぞれの風味を感じる濃度が異なるため(力価が異なるため)、その風味を感じる濃度範囲を設定した後、官能試験を実施した。
具体的には、2,3,5-トリチアヘキサン(2,3,5-trithiahexane)については、その0.002gを菜種油99.998gに溶解させて調製した(比較例1)。2,4−ジチアペンタン(2,4-dithiapentane)については、その0.04gを菜種油99.96gに溶解して調製した(比較例2)。Methyl(methyl sulfinyl)methyl sulfide(FAMSO)については、その0.4gを菜種油99.6gに溶解させて調製した(実施例1)。各試験区分(比較例及び実施例)を表1に示す。
Figure 2018154716
各試験区について、カップに各オイルを0.01g採取して、お湯を100g注ぎ、トリュフ風味が付与されているか評価した。官能評価は、熟練のパネラー5名により行い、トリュフ風味の強弱によって0〜9の10段階で評価した。尚、0:トリュフの風味が弱い⇔ 9:トリュフの風味が強い、の評価で行った。結果を表2に示す。
Figure 2018154716

実施例1に示すようにメチル(メチルスルフィニル)メチルスルフィド[Methyl(methyl sulfinyl)methyl sulfide]を単独で利用した場合、本来のトリュフ風味に近い風味を実現することができた。一方、2,4−ジチアペンタン(2,4-dithiapentane)及び2,3,5-トリチアヘキサン(2,3,5-trithiahexane)を単独で使用するだけでは、トリュフ風味が不足していることが判明した。
[試験例2]各種風味付与剤を組み合わせた配合とした場合
試験例1で用いた化合物についてこれらを併用することで、より強くトリュフ風味を得れるかを試験した。各試験区分を表3に示す。
Figure 2018154716
評価結果を表4に示す。尚、官能評価は試験例1と同様に行った。
Figure 2018154716
結果として、メチル(メチルスルフィニル)メチルスルフィド[Methyl(methyl sulfinyl)methyl sulfide]と共に2,3,5-トリチアヘキサン(2,3,5-trithiahexane)を使用することでよりトリュフ風味を増強することができた(実施例2)。
また、実施例2においてさらに、2,4−ジチアペンタン(2,4-dithiapentane)を追加することでよりトリュフ風味を増強することができた(実施例3)。
[試験例3]他の風味付与剤を配合した場合
試験例2で使用した化合物に追加して他の構造的に類似する類縁の化合物について、組合せてトリュフ風味が得られるかを試験した。各化合物を溶解させる食用オイルとして菜種油を用い、以下の表5に記載の配合を用いて各種の風味付与剤を調製した。
Figure 2018154716

次に、官能評価の結果を表6に示す。
Figure 2018154716

結果として、メチル(メチルスルフィニル)メチルスルフィド[Methyl(methyl sulfinyl)methyl sulfide]を利用することでトリュフ風味を増強することができた。また、同時に添加する類縁化合物としては、ジメチルトリスルフィド(dimethyl trisulfide)(実施例4)やジメチルテトラスルフィド(dimethyl tetrasulfide)(実施例5)に比べて、2,3,5-トリチアヘキサン(2,3,5-trithiahexane)を使用することでよりトリュフ風味を増強することができた(実施例2)。また、試験例2においても記載したが、上記にさらに、2,4−ジチアペンタン(2,4-dithiapentane)を追加することでよりトリュフ風味を増強することができた(実施例3)。

Claims (4)

  1. メチル(メチルスルフィニル)メチルスルフィドを含有するトリュフ風味付与剤。
  2. 食用オイルとメチル(メチルスルフィニル)メチルスルフィドを含有するトリュフ風味付与剤。
  3. 前記食用オイルがオリーブオイルである請求項2に記載のトリュフ風味付与剤。
  4. 前記トリュフ風味付与剤がさらに、2,3,5-トリチアヘキサンを含有する請求項1〜3のいずれかに記載のトリュフ風味付与剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018163373A (ja) * 2016-12-27 2018-10-18 積水化学工業株式会社 液晶表示素子用シール剤及び液晶表示素子
FR3138267A1 (fr) 2022-07-28 2024-02-02 Le Clair de la Plume Procédé d’extraction, de concentration et de conservation d’arômes naturelles de truffes sans autre excipient sur un support sec

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