JP2018154624A - ドライアイ、目の乾き予防又は改善用組成物、凝り予防又は改善用組成物、並びに、ドライアイ、目の乾き及び凝り予防又は改善用組成物 - Google Patents

ドライアイ、目の乾き予防又は改善用組成物、凝り予防又は改善用組成物、並びに、ドライアイ、目の乾き及び凝り予防又は改善用組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】、より少ない摂取量で効果を得ることのできるビルベリー果実抽出物を含有してなる、ドライアイ、目の乾き予防又は改善用組成物、凝り予防又は改善用組成物、及び、これら両方の効果を有する組成物、を提供する。【解決手段】本発明の一観点は、凍結乾燥されたビルベリー果実抽出物を含有してなるドライアイ、目の乾き予防又は改善用組成物である。また、他の一観点は、凍結乾燥されたビルベリー果実抽出物を含有してなる凝り予防又は改善用組成物である。更に、本発明の他の一観点は、凍結乾燥されたビルベリー果実抽出物を含有してなるドライアイ、目の乾き及び凝り予防又は改善用組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、ビルベリー抽出物を含むドライアイ、目の乾き予防又は改善用組成物、及び、ビルベリー抽出物を含む凝り予防又は改善用組成物に関する。さらには、これらの複合的な効果を発揮する、ビルベリー抽出物を含むドライアイ、目の乾き及び凝り予防又は改善用組成物に関する。
ビルベリー(Vaccinium myrtillus)は、ツツジ科スノキ属の小果樹で、北欧を中心に自生する野生種のブルーベリーである。
ビルベリーの果実は、古くからジュースやジャムとして親しまれており、ヨーロッパではビルベリー果実の機能性に関する研究が盛んに行われている。ビルベリーにはポリフェノール類の一種であるアントシアニンが含まれており、抗血管新生、抗菌、抗糖尿病、抗がん、抗肥満作用等、様々な生体活性を有しているとの報告がある。
ところで近年、情報技術の発達に伴い、VDT作業を長時間行う機会が増加している。「VDT作業」とは、ディスプレイ、キーボード等のVDT(Visual Display Terminals)を使用した作業をいう。VDT作業においては、瞬目回数の低下(非特許文献1)や、不完全瞬目による目の乾燥(非特許文献2)の症状を引き起こすことが報告されている。特に、VDTの光源の多くは発光ダイオード(LED)であり、発せられるブルーライトの過剰な暴露によって時間依存的に活性酸素の産生が起こることが報告されており(非特許文献3、4)、この活性酸素が眼精疲労やドライアイ、目の乾きの原因となるといわれている。
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ところで、ブルーベリー由来のアントシアニンに関しては眼精疲労に効果があるといわれているが、ビルベリー果実抽出物とドライアイ、目の乾きに対する効果については容量反応関係を含めて効果において不明である。また、経済的な観点から、より少ない摂取量で効果が得られることが望まれている。摂取量が少なくて済むことは商品のコストを下げることにつながり、消費者にとってより使いやすい商品の提供が可能となる。
そこで、本発明は上記課題に鑑み、より少ない摂取量で効果を得ることのできるビルベリー果実抽出物を含有してなる、ドライアイ、目の乾き予防又は改善用組成物、凝り予防又は改善用組成物、及び、これら両方の効果を有する組成物、を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題についてビルベリー果実抽出物に基づき研究を進めた結果、凍結乾燥されたビルベリー果実抽出物によると、少ない摂取量でドライアイ、目の乾き、肩こりや首の凝りを改善することができる効果を発見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の一観点に係るドライアイ、目の乾き予防又は改善用組成物は、凍結乾燥されたビルベリー果実抽出物を含有してなるものである。
また、本発明の他の一観点に係る凝り予防又は改善用組成物は、凍結乾燥されたビルベリー果実抽出物を含有してなるものである。
また、本発明の他の一観点に係るドライアイ、目の乾き及び凝り予防又は改善用組成物は、凍結乾燥されたビルベリー果実抽出物を含有してなるものである。
また、本発明の他の一観点に係るドライアイ、目の乾き及び凝り予防又は改善用組成物の製造方法は、ビルベリー果実から含水エタノールを用いてビルベリー抽出物を得るステップ、ビルベリー抽出物に対し凍結乾燥を行うステップ、を備えるものである。
以上、本発明によって、より少ない摂取量で効果を得ることのできるビルベリー果実抽出物を含有してなる、ドライアイ、目の乾き予防又は改善用組成物、凝り予防又は改善用組成物、及び、これら両方の効果を有する組成物、を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる形態による実施が可能であり、以下に示す実施形態、実施例において記載された例示にのみ限定されるわけではない。
本発明の一実施形態は、ドライアイ、目の乾き予防又は改善用組成物(以下「本組成物」という。)に係るものであって、具体的には、凍結乾燥されたビルベリー果実抽出物を含有してなるものである。
本組成物において「ビルベリー果実抽出物」は、ビルベリー(学名:Vaccinium myrtillus L.、英名Bilberry)の果実から抽出することによって得られるものである。
ビルベリー果実抽出物の原料としては、上記植物原料そのもの、乾燥果実、破砕物、ピューレ、及び生果汁の少なくともいずれかを使用することが望ましい。
またビルベリー果実抽出物は、上記原料をそのまま又は適宜必要な加工をおこなった加工物に対し溶媒抽出を行うことによって得られる。この抽出物には、抽出液を濾過して得られた濾液、抽出液から溶媒を除去して濃縮した濃縮液、抽出液から不純物等を除去して得られた精製液、更にはこれら液から液分を蒸発させて固形物としたものが含まれる。なお抽出液を濃縮する方法としては、蒸発式濃縮、膜濃縮等の任意の方法で行うことができる。また、精製する方法としては、例えば合成吸着樹脂、活性炭、イオン交換樹脂、セファデックス、バイオゲル等のゲル濾過剤、カラムクロマトグラフィー、再結晶等を単独で又は組み合わせて用いることで実現できる。
またここで、溶媒抽出に用いられる溶媒としては、限定されるわけではないが、水、アルコール及びグリセリンの少なくともいずれかであることが好ましく、より好ましくは含水アルコールである。ここで用いられるアルコールとしては、限定されるわけではないがメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール及びブタノールの少なくともいずれかであることが好ましく、エタノールであることがより好ましい。
また、含水エタノールの場合、エタノールの重量%としては20重量%以上99重量%以下であることが好ましく、より好ましくは40重量%以上90重量%以下、更に好ましくは60重量%以上90重量%以下である。
また、本組成物に係るビルベリー果実抽出物は、凍結乾燥によって乾燥されたものである。凍結乾燥は、限定されるわけではないが、例えば、ビルベリー果実抽出物を低温で急速に凍結するステップ、減圧して乾燥させるステップを含む方法を用いることができる。また凍結するステップにおける凍結温度としては、ビルベリー果実抽出物を凍結することができる限りにおいて限定されるわけではないが−10℃以下−50℃以下であることが現実的な範囲であり好ましい。またこのステップにおける凍結速度としては、急速であることがビルベリー果実抽出物の均一な分散状態を維持することができる観点から好ましく、例えば−5℃/時間以上−20℃/時間以下の速度であることが好ましい。またこの場合において、ビルベリー果実抽出物の固形分の濃度としては、凍結できる程度であれば限定されるわけではないが5重量%以上50重量%以下であることが好ましく、より好ましくは10重量%以上40重量%以下、更に好ましくは30重量%である。なお濃度が低い場合、より細かな抽出物の粒子を得ることができる観点から好ましい。また、減圧して乾燥させるステップでは、更に、室温において減圧するステップ、減圧状態において加温して乾燥させるステップを備えていることが好ましい。ここで減圧の値としては、1000Pa以下であることが好ましく、より好ましくは500Pa以下、更に好ましくは100Pa以下である。またここで減圧する時間としては乾燥できる限りにおいて限定されるわけではないが10時間以上50時間以下であることが好ましい。また、加温する温度としては限定されるわけではないが20℃以上80℃以下であることが好ましく、より好ましくは30℃以上60℃以下、更に好ましくは40℃以下である。この範囲とすることで、有効成分の分解を抑えてより効率的な抽出物の粒子を得ることができる。またこの加温の時間としても限定されるわけではないが、例えば1時間以上10時間以下であることが好ましい。
本組成物では、ビルベリー果実抽出物を凍結乾燥することで、有効成分(アントシアニン)の構造を安定的に維持した状態の果実抽出物を得ることが可能となり、さらにより細かい粒子を得られることで、有効成分の眼内への移行率を高め、ドライアイ(目の乾き)症状の予防及び改善をより少量で実現することができる。これに対し、例えばスプレー乾燥等では、加熱によって乾燥を行うためビルベリー果実抽出物内における有効成分が高熱によって分解され、効果が薄くなってしまう。なお、凍結乾燥によって得られるビルベリー果実抽出物と他の方法による乾燥による果実抽出物は見た目の色からして大きく異なり、その香りも残すことができる。また、凍結乾燥によると、他の方法、例えばスプレー乾燥品よりも微粉化が進み、より効果の高い化合物になると考えられる。具体的には、粒度分布において10%粒子径(d10)が4μm以下となる状態を達成でき、場合によっては3μm以下も達成できる。なおこの粒度分布は粒度分布測定装置によって測定可能である。このようにすることで、非常に水に溶解しやすい果実抽出物を得ることができる。例えば本組成物ではエキス50mgを水50mlに転化した後の分散性や溶解性を確認すると、噴霧乾燥では分散性が悪く、一部沈降し、ゆっくりと溶け出して溶解が確認できるまで480秒程度かかる一方、本組成物では分散性が良くすみやかに溶解し、2〜3秒程度で溶解するため非常に高いことが確認できている。
また、本組成物において、有効成分はビルベリー由来アントシアニンであると考えられており、このビルベリー由来アントシアニンは、本組成物の重量に対し、30重量%以上50重量%以下の範囲、好ましくは35重量%以上40重量%含有する範囲である。
また本組成物では、上記凍結乾燥されたビルベリー果実抽出物の他、下記の用途に従い賦形剤、着色剤、甘味剤、懸濁化剤を含ませてもよい。なお、賦形剤としては限定されるわけではないが例えばデキストリンを用いることができる。
また、本組成物は食品、医薬、又は化粧品としての形態をとり、特に食品の場合、機能性表示食品、健康食品としての形態をとりうる。更に食品の場合、固形物だけではなく飲料としての形態もとりうる。
また本組成物が食品であるときの形態は、例えばドリンク、キャンデー、ゼリー、グミなどのデザート類とする形態を挙げることができ、健康食品、機能性表示食品であるときの形態は、例えば錠剤、ハードカプセル、ソフトカプセル、顆粒、ドリンクなどの形態を挙げることができる。
また本組成物が医薬品である場合、医薬品としての形態は、錠剤、カプセル剤、丸剤、液剤、乳剤を挙げることができる。投与方法は特に限定されるものではないが、経口投与可能な形態であることが望ましい。また製剤的に許容できる範囲で様々の担体を加えることができる。担体としては例えば賦形剤、着色剤、甘味剤、懸濁化剤等を挙げることができる。
また本組成物におけるビルベリー果実抽出物の含有量としては、想定される摂取量に合わせて適宜調整可能であるが、例えば錠剤、カプセル剤、丸剤である場合、一粒あたり10重量%以上95重量%以下含んでいることが好ましく、より好ましくは15重量%以上である。
また本組成物によるドライアイ、目の乾き予防又は改善の効果を得るためには、ビルベリー果実抽出物500mg/日以下摂取することで足り、好ましくは100mg以上400mg以下、より好ましくは300mg以下、更に好ましくは160mg以下であり、確実には120mg/日以上であれば効果を得ることができる。
ところで、本組成物には、ドライアイ、目の乾き予防又は改善効果の他、首や肩の凝りを予防する又は改善する効果がある。なお、この効果を得ることができる範囲も、後述の実施例の記載から明らかとなるが、上記と同様である。
以上、本発明によって、より少ない摂取量で効果を得ることのできるビルベリー果実抽出物を含有してなる、ドライアイ、目の乾き予防又は改善用組成物、凝り予防又は改善用組成物、及び、これら両方の効果を有する組成物、を提供することができる。
ここで実際に、上記実施形態に係る組成物を製造し、その効果を確認した。以下具体的に説明する。
(1)ビルベリー果実抽出物の製造
ビルベリー(Vaccinium myrtillus)の冷凍果実を粉砕し、その粉砕物に含水エタノールを加え、抽出を行った後、ろ過し出液を得た。ろ過液を濃縮した後、樹脂精製を行い、精製液を得た。精製液を濃縮した後、ビルベリー果実抽出物を得た。
そして、このビルベリー果実抽出物(固形分)を30重量%含む濃縮液に対し、−30℃で5時間保持させて冷凍し、その後凍結乾燥機に移し、室温で100Paまで減圧し乾燥させた。そしてさらに30℃まで昇温し、上記と同様100Paの減圧下で乾燥させた。この抽出物中のアントシアニン類の含量を、高速液体クロマトグラフィーにより測定したところ、ビルベリー果実抽出物全量に対し36重量%であった。なお、凍結乾燥によると、果実特有のにおいが残っていた。
(2)臨床試験
健常な日本人成人で、眼の疲労の自覚症状があり、そして日常的にTVゲーム・PC・スマートフォンの使用またはVDT作業を1日4時間以上行う者を被験者とした。
そして臨床試験では一粒当たりビルベリー果実抽出物40mg(ビルベリー由来アントシアニン14.4mg含有)を含むハードカプセルを用いた。なお、プラセボは被験食品と同じ外観になるよう、食品添加物着色料製剤などを充填した。
そして、健常な日本人成人22名を介入群とプラセボ群に分け、介入群はビルベリー果実抽出物を6週間120mg/日摂取するよう又は6週間160mg/日摂取するようにし、プラセボ群は同じ粒数のプラセボカプセルを6週間摂取するようにした。
そして、摂取前および摂取6週間後に涙液の量を測定するシルマーテストおよび目の乾き、肩凝りに関する体感を評価した。なお体感の評価においては、摂取前検査および摂取6週間後検査の際に60分間のポータブルゲームによるVDT負荷前後の2回を行った。
(3)120mg/日摂取時のシルマーテスト結果
介入群において、6週間の摂取前後に試験紙の濡れた部分の長さが左眼で80.2%(p=0.037)、右眼で16.9%(p=0.10)、左右平均で44.5%(p=0.032)増加した。さらに、摂取6週間後の群間比較では、右眼の涙液量が介入群において、プラセボと比べ、有意に増加した(p=0.048)。同様の傾向が左右の平均値においても有意差は認められなかったもののプラセボ群に比べて、介入群では類液量の増加傾向が認められた(p=0.07)。
(4)120mg/日摂取時の目の乾きに関する体感
摂取6週間後の自覚症状の質問票で「眼が乾いた感じがする(VDT負荷試験後)」の項目で、介入群において、有意に自覚症状スコアが低下した(p=0.018)。
(5)160mg/日摂取時のシルマーテスト
介入群において、6週間の摂取前後に試験紙の濡れた部分の長さが左眼で11.3%、右眼で50.2%、左右平均で20.6%増加した。一方、プラセボ群ンにおいて、6週間の摂取前後に試験紙の濡れた部分の長さが左眼で52.2%、右眼で21.9%、左右平均で40.0%減少した。摂取6週間後の群間比較では、優位眼の涙液量が介入群において、プラセボと比べ、有意に増加した(p=0.024)。同様の傾向が左右の平均値においても有意差は認められなかったもののプラセボ群に比べて、介入群では類液量の増加傾向が認められた(p=0.071)。
(6)160mg/日摂取時の目の乾きに関する体感
摂取6週間後の自覚症状の質問票で「眼が乾いた感じがする(VDT負荷試験後)」の項目では介入群がプラセボ群と比べ、自覚症状スコアが有意に低下した(p=0.044)。
(7)120mg/日摂取時の肩凝りの改善効果
摂取6週間後の自覚症状「首、肩がこる(VDT負荷試験後)」の項目では介入群がプラセボ群と比べ、自覚症状スコアが低下した(プラセボ群:4.5±1.8;介入群3.4±1.0、p=0.09)。
(8)160mg/日摂取時の肩凝りの改善効果
自覚症状の質問票で「首、肩がこる(VDT負荷試験前)」においては、摂取前後に介入群のスコアが有意に低下した(p=0.004)。また摂取6週間後においても、介入群がプラセボ群と比べ、有意に低下した(p=0.004)。
さらに、自覚症状の質問票で「首、肩がこる(VDT負荷試験後)」においては、摂取前後に介入群のスコアが有意に低下した(p=0.038)。また摂取6週間後においても、介入群がプラセボ群と比べ、有意に低下した(p=0.029)。
(凍結乾燥物における粒度分布)
ところで、凍結乾燥物における粒度分布について確認を行った。上記(1)と同様の方法にてビルベリー果実抽出物を得る作業を行い、この抽出物に対してビルベリー果実抽出物(固形分)の濃度を10重量%、30重量%とそれぞれ異ならせて凍結乾燥を行った。
この結果、10重量%では最小粒子径が0.159μm、10%粒子径(d10)が3.29μmと極めて低いことを確認した。また30重量%においても、最小粒子径が0.159μm、10%粒子径(d10)が2.76μmと極めて低いことを確認した。なおスプレー乾燥では最小径であっても0.63μm、10%粒子径(d10)は6.86μmと大きい値であった。これは、ビルベリー果実抽出物の場合、凍結乾燥によってより細かな粒径のものがその有効成分の分解を受けることなく小さくできていることを意味する。これは、より小さく体内に取り込まれることが可能となり、眼への移行率が高くなることを意味する。
以上、上記テストによって、より高いコストパフォーマンス、VDT作業に由来するドライアイ、目の乾き、首や肩の凝りに対するより高い効果を持つビルベリー抽出物を含む組成物を得ることができるのを確認した。特に、本実施例のビルベリー由来アントシアニンは眼への移行率も高く、アントシアニンを効果的に眼内に届けることができること、より高い効果を得ることができる。

Claims (10)

  1. 凍結乾燥されたビルベリー果実抽出物を含有してなるドライアイ、目の乾き予防又は改善用組成物。
  2. 前記ビルベリー果実抽出物は、ビルベリー由来アントシアニンを30%以上50%以下の範囲で含有する請求項1記載のドライアイ、目の乾き予防又は改善用組成物。
  3. 1日当たりの摂取量が120mg以上500mg以下の範囲である請求項1記載のドライアイ、目の乾き予防又は改善用組成物。
  4. 凍結乾燥されたビルベリー果実抽出物を含有してなる凝り予防又は改善用組成物。
  5. 前記ビルベリー果実抽出物は、ビルベリー由来アントシアニンを30%以上50%以下の範囲で含有する請求項4記載の凝り予防又は改善用組成物。
  6. 1日当たりの摂取量が120mg以上500mg以下の範囲である請求項4記載の凝り予防又は改善用組成物。
  7. 凍結乾燥されたビルベリー果実抽出物を含有してなるドライアイ、目の乾き及び凝り予防又は改善用組成物。
  8. 前記ビルベリー果実抽出物は、ビルベリー由来アントシアニンを30%以上50%以下の範囲で含有する請求項7記載のドライアイ、目の乾き及び凝り予防又は改善用組成物。
  9. 1日当たりの摂取量が120mg以上500mg以下の範囲である請求項7記載のドライアイ、目の乾き及び凝り予防又は改善用組成物。
  10. ビルベリー果実から含水エタノールを用いてビルベリー抽出物を得るステップ、
    前記ビルベリー抽出物に対し凍結乾燥を行うステップ、を備える、ドライアイ、目の乾き及び凝り予防又は改善用組成物の製造方法。


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