JP2018154087A - 塗装鋼板およびその製造方法、ならびにシャッタースラット - Google Patents

塗装鋼板およびその製造方法、ならびにシャッタースラット Download PDF

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Kenji Sakado
健二 坂戸
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丈人 原
裕樹 山口
Hiroki Yamaguchi
裕樹 山口
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Koichiro Ueda
耕一郎 上田
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Abstract

【課題】長期間にわたり耐傷付き性および耐食性の低下を抑制できる塗装鋼板を提供すること。【解決手段】塗装鋼板は、鋼板と、前記鋼板の少なくとも一方の面に配置された表層塗膜とを有する。前記表層塗膜は、ポリエステル−メラミン樹脂、アクリル−メラミン樹脂またはこれらの組み合わせをベース樹脂とし、ポリエチレン粒子にフッ素樹脂粒子が結合しているワックス粒子を含む。前記表層塗膜の表面における前記ワックス粒子の量に対する、前記表層塗膜の膜厚の1/2の深さで露出させた面における前記ワックス粒子の量の割合が、50%〜100%の範囲内である。【選択図】図1

Description

本発明は、塗装鋼板およびその製造方法、ならびに前記塗装鋼板を用いたシャッタースラットに関する。
建築物の開口部に設けられるシャッターは、鋼板などの金属板で構成される複数のスラットと称される部材を、互いに回動可能に連結することで構成されている。スラットを構成する金属板としては、意匠性や成形加工性、耐食性などの観点から塗装鋼板が用いられることが多い。
一般的に、スラット用の塗装鋼板には、ロール成形による成形が可能であること(成形加工性)や、シャッター開閉時のスラット間の摩擦に対する耐傷付き性などが要求される。成形加工性および耐傷付き性を両立するために、上塗り塗膜中にポリエチレンワックス(ポリエチレン樹脂粒子)を添加したスラット用の塗装鋼板が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2004−034591号公報
上記のように上塗り塗膜中にワックスを添加することで、成形加工性および耐傷付き性を両立したスラット用の塗装鋼板を提供できる。このように耐傷付き性に優れる塗装鋼板を用いたシャッターは、開閉時のスラット間の摩擦により傷が付きにくいため、耐食性にも優れていると期待される。しかしながら、本発明者は、このような塗装鋼板を用いたシャッターであっても、時間の経過とともに耐傷付き性および耐食性が顕著に低下することを見出した。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、長期間にわたり耐傷付き性および耐食性の低下を抑制できる塗装鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、この塗装鋼板を用いたシャッタースラットを提供することも目的とする。
本発明者らは、ワックス粒子を表層塗膜中にある程度均一に分散させることで、上記課題を解決することができることを見出し、さらに検討を加えて本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の塗装鋼板およびシャッタースラットに関する。
[1]鋼板と、前記鋼板の少なくとも一方の面に配置された、ポリエステル−メラミン樹脂、アクリル−メラミン樹脂またはこれらの組み合わせをベース樹脂とし、ポリエチレン粒子にフッ素樹脂粒子が結合しているワックス粒子を含む表層塗膜と、を有し、前記表層塗膜の表面の赤外吸収スペクトルにおける1700〜1750cm−1の範囲における最大強度に対する2850〜2900cm−1の範囲における最大強度の割合に対する、前記表層塗膜の膜厚の1/2の深さで露出させた面の赤外吸収スペクトルにおける1700〜1750cm−1の範囲における最大強度に対する2850〜2900cm−1の範囲における最大強度の割合の割合が、0.5〜1.0の範囲内である、塗装鋼板。
[2]前記ワックス粒子の平均粒子径は、1〜8μmの範囲内であり、前記表層塗膜中の前記ワックス粒子の含有量は、0.2〜5.0質量%の範囲内である、[1]に記載の塗装鋼板。
[3]前記表層塗膜の膜厚は、前記ワックス粒子の平均粒子径の2〜10倍の範囲内である、[1]または[2]に記載の塗装鋼板。
[4]前記鋼板と前記表層塗膜との間に配置された、エポキシ樹脂、ポリエステルまたはこれらの組み合わせをベース樹脂とする下層塗膜をさらに有する、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の塗装鋼板。
[5]前記表層塗膜は、フッ素樹脂粒子が結合していないポリエチレン粒子を実質的に含まない、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の塗装鋼板。
[6]前記鋼板の他方の面に配置された、第2の下層塗膜と、前記第2の下層塗膜の上に配置された、第2の表層塗膜と、をさらに有する、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の塗装鋼板。
[7]前記第2の下層塗膜は、エポキシ樹脂、ポリエステルまたはこれらの組み合わせをベース樹脂とし、前記第2の表層塗膜は、ポリエステル−メラミン樹脂、アクリル−メラミン樹脂またはこれらの組み合わせをベース樹脂とし、ポリエチレン粒子にフッ素樹脂粒子が結合しているワックス粒子を含む、[6]に記載の塗装鋼板。
[8]前記表層塗膜の膜厚は、前記第2の表層塗膜の膜厚よりも厚い、[6]または[7]に記載の塗装鋼板。
[9][1]〜[8]のいずれか一項に記載の塗装鋼板を含むシャッタースラット。
また、本発明は、以下の塗装鋼板の製造方法に関する。
[10]鋼板の少なくとも一方の面に、ポリエステル−メラミン樹脂、アクリル−メラミン樹脂またはこれらの組み合わせをベース樹脂とし、ポリエチレン粒子にフッ素樹脂粒子が結合しているワックス粒子を含む塗料を塗布する工程と、前記鋼板に塗布された前記塗料を焼き付けて、表層塗膜を形成する工程と、を有し、前記鋼板に塗布された前記塗料は、前記鋼板に塗布されてから20秒以内に焼き付けられ始める、塗装鋼板の製造方法。
本発明によれば、長期間にわたり耐傷付き性および耐食性の低下を抑制できる、塗装鋼板およびシャッタースラットを提供することができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る塗装鋼板の構成を示す模式図である。 図2は、従来の塗装鋼板の構成を示す模式図である。 図3は、上塗り塗膜の赤外吸収スペクトルの例である。 図4は、耐傷付き性試験を説明するための模式図である。
本発明に係る塗装鋼板は、少なくとも鋼板の表面(第1の面)に所定のワックス粒子を含む表層塗膜を有する。ここで鋼板の表面とは、シャッタースラットとして用いられた場合に主として外部に面する面をいう。
たとえば、本発明に係る塗装鋼板が1コートの塗装鋼板である場合は、本発明に係る塗装鋼板は、塗膜として、鋼板の表面に形成された所定のワックス粒子を含む表層塗膜のみを有する。また、本発明に係る塗装鋼板が2コートの塗装鋼板である場合は、本発明に係る塗装鋼板は、鋼板の表面に形成された下層塗膜(「下塗り塗膜」ともいう)と、下層塗膜の上に形成された所定のワックス粒子を含む表層塗膜(「上塗り塗膜」ともいう)とを有する。シャッタースラットとして用いられた場合の耐久性の観点からは、本発明に係る塗装鋼板は、下層塗膜および表層塗膜を有することが好ましい。本発明に係る塗装鋼板は、これらの例に限定されず、鋼板の表面にさらに別の塗膜(例えば中層塗膜)を有していてもよい。
また、本発明に係る塗装鋼板は、鋼板の裏面(第2の面)にも塗膜を有することが好ましい。この場合も、シャッタースラットとして用いられた場合の耐久性の観点からは、本発明に係る塗装鋼板は、鋼板の裏面に形成された第2の下層塗膜と、第2の下層塗膜の上に形成された第2の表層塗膜とを有することが好ましい。また、第2の表層塗膜も、所定のワックス粒子を含むことが好ましい。
図1は、本発明の一実施の形態に係る塗装鋼板の構成を示す模式図である。この例では、塗装鋼板100は、鋼板110、鋼板110の表面(第1の面)の上に形成された下層塗膜120および表層塗膜130、ならびに鋼板110の裏面(第2の面)の上に形成された第2の下層塗膜140および第2の表層塗膜150を有する。表層塗膜130および第2の表層塗膜150は、いずれも所定のワックス粒子(フッ素樹脂/ポリエチレン粒子)160を含んでいる。ワックス粒子(フッ素樹脂/ポリエチレン粒子)160は、表層塗膜130の表層にのみ存在するのではなく、表層塗膜130中にある程度均一に分散している(図2を比較参照)。表層塗膜130および第2の表層塗膜150は、さらに他のワックス粒子としてフッ素樹脂粒子170を含んでいてもよい。
以下、本発明に係る塗装鋼板の各構成要素について説明する。
(塗装原板)
塗装原板となる鋼板の種類は、特に限定されない。塗装原板の例には、冷延鋼板、亜鉛めっき鋼板、Zn−Al合金めっき鋼板、Zn−Al−Mg合金めっき鋼板、アルミニウムめっき鋼板、ステンレス鋼板(オーステナイト系、マルテンサイト系、フェライト系、フェライト・マルテンサイト二相系を含む)などが含まれる。耐食性や耐傷付き性、成形加工性などの観点からは、塗装原板は、溶融亜鉛めっき鋼板またはZn−Al−Mg合金めっき鋼板であることが好ましい。鋼板は、脱脂や酸洗などの公知の塗装前処理が施されていてもよい。鋼板の板厚は、特に限定されず、シャッターの種類などに応じて適宜設定されうる。たとえば、鋼板の板厚は、0.3〜2mm程度である。
鋼板には、塗装鋼板の耐食性および塗膜密着性(耐傷付き性)を向上させる観点から、化成処理が施されていることが好ましい。化成処理の種類は、特に限定されない。化成処理の例には、クロメート処理、クロムフリー処理、リン酸塩処理などが含まれる。環境負荷低減の観点からは、クロムフリーの化成処理が好ましい。
化成処理は、公知の方法で実施されうる。たとえば、化成処理液をロールコート法、スピンコート法、スプレー法などの方法で鋼板の表面に塗布し、水洗せずに乾燥させればよい。乾燥温度および乾燥時間は、水分を蒸発させることができれば特に限定されない。生産性の観点からは、乾燥温度は、到達板温で60〜150℃の範囲内が好ましく、乾燥時間は、2〜10秒の範囲内が好ましい。化成処理皮膜の付着量は、耐食性および塗膜密着性の向上に有効な範囲内であれば特に限定されない。たとえば、クロメート皮膜の場合、全Cr換算付着量が5〜100mg/mとなるように付着量を調整すればよい。また、クロムフリーのTi−Mo複合皮膜の場合、10〜500mg/mとなるように付着量を調整すればよい。また、クロムフリーのフルオロアシッド系皮膜の場合、フッ素換算付着量で0.5〜500mg/mおよび/または総金属元素換算付着量で0.1〜500mg/mの範囲内となるように付着量を調整すればよい。また、クロムフリーのリン酸塩皮膜の場合、5〜500mg/mとなるように付着量を調整すればよい。
(下塗り塗膜)
下層塗膜および第2の下層塗膜(これらを「下塗り塗膜」ともいう)は、鋼板または化成処理皮膜の表面に形成される。下塗り塗膜は、塗装鋼板の耐食性や、上塗り塗膜(表層塗膜、第2の表層塗膜)の鋼板に対する密着性(耐傷付き性)などを向上させる。前述のとおり、下塗り塗膜は、任意に形成される塗膜であり、上塗り塗膜のみで耐食性や耐傷付き性を十分に向上させることができる場合は形成されなくてもよい。
下塗り塗膜を構成する樹脂(ベース樹脂)の種類は、特に限定されないが、エポキシ樹脂、ポリエステルまたはこれらの組み合わせが好ましい。エポキシ樹脂は、鋼板および上塗り塗膜との密着性が高いため、成形加工による塗膜剥離を抑制できる。一方で、エポキシ樹脂は比較的硬い樹脂であるため、加工部の塗膜割れを抑制する観点からは、ポリエステルが好ましい。
下塗り塗膜は、耐食性を向上させる観点から、防錆顔料を含むことが好ましい。防錆顔料の種類は、特に限定されない。たとえば、防錆顔料として、クロム酸ストロンチウムやクロム酸亜鉛などのクロメート系防錆顔料が使用できる。クロメート系防錆顔料は、非クロメート系防錆顔料やポリリン酸塩などとの併用も可能であるが、下塗り塗膜の樹脂成分100質量部に対するこれらの合計量は、5〜150質量部の範囲であることが好ましい。また、特許第3389191号公報に記載されている、多孔質シリカ粒子にカルシウムイオンをイオン交換により結合させた腐食抑制剤(A)を防錆顔料として下塗り塗膜に添加してもよい。この場合は、腐食抑制剤(A)からのカルシウムイオンの溶出を抑制する観点から、下塗り塗膜にポリリン酸塩(B)も添加することが好ましい。腐食抑制剤(A)とポリリン酸塩(B)との比率は、重量比でA:B=60:40〜5:95の範囲内であることが好ましい。また、下塗り塗膜の樹脂成分100質量部に対する腐食抑制剤(A)およびポリリン酸塩(B)の合計量は、5〜150質量部の範囲内であることが好ましい。
下塗り塗膜は、耐傷付き性を向上させる観点から、骨材を含むことが好ましい。下塗り塗膜中に骨材を添加して下塗り塗膜の表面粗度を大きくすることで、下塗り塗膜と上塗り塗膜(表層塗膜、第2の表層塗膜)の接触面積が増大し、下塗り塗膜に対する上塗り塗膜の付着強度が向上する。これにより、塗装鋼板の耐傷付き性を向上させることができる。骨材の種類は、特に限定されない。たとえば、骨材は、アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリアミドなどの樹脂からなる粒子;シリカ、ガラス、炭化ケイ素、窒化ホウ素、ジルコニア、アルミナ・シリカなどの無機化合物からなる粒子である。
骨材の粒径は、特に限定されないが、以下の式(1)および式(2)を満たすことが好ましい。以下の式(1)および式(2)において、d10は、個数基準の累積粒度分布における骨材の10%粒子径(μm)である。d90は、個数基準の累積粒度分布における骨材の90%粒子径(μm)である。Tは、下塗り塗膜における骨材が存在しない部分の膜厚(μm)である。以下の式(1)を満たさない場合、下塗り塗膜の表面粗度が小さくなり、耐傷付き性を効果的に向上させることができないおそれがある。以下の式(2)を満たさない場合、下塗り塗膜から骨材が脱離しやすくなり、耐傷付き性が低下してしまうおそれがある。
10≧0.6T …(1)
90<2.0T …(2)
なお、上記式(1)および式(2)の粒径は、例えばコールターカウンター法によって測定されるが、他の測定方法により測定された粒径であっても、上記式(1)および式(2)を満たしていれば、耐傷付き性を効果的に向上させることができる。たとえば、下塗り塗膜中の骨材の粒径は、以下の手順で測定されうる。まず、塗装鋼板を切断し、切断面を研摩する。次いで、切断面を電子顕微鏡で観察して、下塗り塗膜の断面像を得る。次いで、その断面像の視野に存在する全ての骨材について長辺長さおよび短辺長さを測定し、個々の平均粒子サイズを算出する。次いで、粒子サイズが小さいものから粒子数をカウントしていき、全粒子数の10%になったところの粒径をd10、90%になったところの粒径をd90として算出する。
骨材の配合量は、特に限定されないが、下塗り塗膜の固形分に対して1体積%以上かつ10体積%未満の範囲内が好ましい。合計配合量が1体積%未満の場合、耐傷付き性を効果的に向上させることができないおそれがある。合計配合量が10体積%以上の場合、防錆顔料の溶出が過剰に阻害され、耐食性が低下してしまうおそれがある。
下塗り塗膜の膜厚は、特に限定されないが、1〜10μmの範囲内が好ましい。膜厚が1μm未満の場合、耐食性を十分に向上させることができないおそれがある。一方、膜厚が10μm超の場合、塗料の乾燥時にワキが発生しやすくなり、塗装鋼板の外観が劣化したり(塗料乾燥時のワキの発生など)、塗装鋼板の加工性が低下したりするおそれがある。また、下塗り塗膜の膜厚を10μm超としても、コストに対する効果が小さい。
下塗り塗膜は、公知の方法で形成されうる。たとえば、ベース樹脂、防錆顔料および骨材を含む下塗り塗料を塗装原板(鋼板)の表面に塗布し、到達板温150〜280℃で10〜60秒間焼き付ければよい。なお、焼き付け温度が150℃未満の場合、十分に塗料を焼き付けることができず、下塗り塗膜の機能を十分に発揮させることができないおそれがある。一方、焼き付け温度が280℃超の場合、過度の焼き付けにより、下塗り塗膜と上塗り塗膜との間の密着性が低下してしまうおそれがある。下塗り塗料の塗布方法は、特に限定されず、プレコート鋼板の製造に使用されている方法から適宜選択すればよい。そのような塗布方法の例には、ロールコート法、フローコート法、カーテンフロー法、スプレー法などが含まれる。
(上塗り塗膜)
表層塗膜および第2の表層塗膜(これらを「上塗り塗膜」ともいう)は、鋼板、化成処理皮膜または下塗り塗膜(下層塗膜、第2の下層塗膜)の上に形成された、最も外側に位置する塗膜である。少なくとも鋼板の表面に形成される上塗り塗膜(表層塗膜)は、所定のワックス粒子(この後説明するフッ素樹脂/ポリエチレン粒子)を含む。鋼板の裏面に形成される上塗り塗膜(第2の表層塗膜)は、所定のワックス粒子(フッ素樹脂/ポリエチレン粒子)を含んでいなくてもよいが、所定のワックス粒子(フッ素樹脂/ポリエチレン粒子)を含んでいることが好ましい。上塗り塗膜は、塗装鋼板の意匠性や耐傷付き性、耐食性などを向上させる。
本発明に係る塗装鋼板では、ワックス粒子を上塗り塗膜中に適切に分散させる観点から、上塗り塗膜を構成する樹脂(ベース樹脂)として、短時間の焼き付けで硬化する樹脂を使用する。また、シャッタースラットとして用いられた場合の耐久性の観点からは、上塗り塗膜を構成する樹脂(ベース樹脂)は、耐候性を有することが必要である。これらの観点から、上塗り塗膜を構成する樹脂(ベース樹脂)は、ポリエステル−メラミン樹脂、アクリル−メラミン樹脂またはこれらの組み合わせである。
上塗り塗膜を構成するポリエステル−メラミン樹脂は、ポリエステルおよびメラミン化合物(硬化剤)を含む熱硬化性樹脂組成物を熱硬化させることで得られる樹脂である。ポリエステルおよびメラミン化合物を含む樹脂組成物(塗料)は、100℃前後の温度で硬化を開始する。また、メラミン化合物による架橋反応は自己縮合反応を含むため、ポリエステルおよびメラミン化合物は連鎖的に硬化する。このため、ポリエステルおよびメラミン化合物を含む樹脂組成物は、低温かつ短時間で焼き付けられうる。その結果として、ワックス粒子の塗膜表面への移動を抑制することができる。
ポリエステルとしては、水酸基含有ポリエステルが使用される。水酸基含有ポリエステルの例には、オイルフリーポリエステル、(油変性)アルキド樹脂およびこれらの樹脂の変性物が含まれる。オイルフリーポリエステルは、多塩基酸成分と多価アルコール成分とのエステル化物からなる樹脂である。多塩基酸成分の例には、無水フタル酸やイソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、コハク酸、フマル酸、アジピン酸、セバシン酸、無水マレイン酸などの二塩基酸、およびこれらの酸の低級アルキルエステル化物が含まれる。アルキド樹脂は、前述のオイルフリーポリエステルの多塩基酸成分および多価アルコール成分に加えて、油脂肪酸も既知の方法で反応させた樹脂である。油脂肪酸の例には、ヤシ油脂肪酸や大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸、トール油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、キリ油脂肪酸などが含まれる。また、メラミン化合物の例には、イミノ基型、メチロールイミノ基型、メチロール基型または完全アルキル基型のメラミン化合物が含まれる。
上塗り塗膜を構成するアクリル−メラミン樹脂は、アクリルポリマーおよびメラミン化合物(硬化剤)を含む熱硬化型アクリル樹脂組成物を熱硬化させることで得られる樹脂である。アクリルポリマーおよびメラミン化合物を含む樹脂組成物(塗料)は、100℃前後の温度で硬化を開始する。また、メラミン化合物による架橋反応は自己縮合反応を含むため、アクリルポリマーおよびメラミン化合物は連鎖的に硬化する。このため、アクリルポリマーおよびメラミン化合物を含む樹脂組成物は、低温かつ短時間で焼き付けられうる。その結果として、ワックス粒子の塗膜表面への移動を抑制することができる。
アクリルポリマーを構成するモノマーの例には、メタクリル酸メチル(MMA)、アクリル酸メチル(MA)、アクリル酸エチル(ME)、アクリル酸ブチル(MB)、メタクリル酸ブチル(BMA)などが含まれる。また、メラミン化合物の例には、イミノ基型、メチロールイミノ基型、メチロール基型または完全アルキル基型のメラミン化合物が含まれる。
なお、上記のポリエステルまたはアクリルポリマーとメラミン化合物とを含む樹脂組成物において、硬化剤としてメラミン化合物の代わりにブロックイソシアネート化合物を用いることで、上塗り塗膜を構成する樹脂(ベース樹脂)をポリエステル−ウレタン樹脂またはアクリル−ウレタン樹脂にすることが考えられる。しかしながら、ブロックイソシアネート化合物を含む樹脂組成物(塗料)は、ブロック剤の解離温度以上に加熱されてから硬化を開始する。ブロック剤の解離温度は140〜180℃程度と比較的高温であるため、ブロックイソシアネート化合物を含む樹脂組成物は、メラミン化合物を含む樹脂組成物よりも高温でかつ長時間にわたり焼き付けられる必要がある。その結果として、ワックス粒子の塗膜表面への移動を十分に抑制することができない。したがって、本発明に係る塗装鋼板においては、ポリエステル−ウレタン樹脂およびアクリル−ウレタン樹脂は、上塗り塗膜を構成する樹脂(ベース樹脂)として好ましくない。
少なくとも鋼板の表面に形成される上塗り塗膜(表層塗膜)は、ポリエチレン粒子にフッ素樹脂粒子が結合しているワックス粒子(以下「フッ素樹脂/ポリエチレン粒子」ともいう)を含む。鋼板の裏面に形成される上塗り塗膜(第2の表層塗膜)は、フッ素樹脂/ポリエチレン粒子を含んでいなくてもよいが、フッ素樹脂/ポリエチレン粒子を含んでいることが好ましい。
本発明に係る塗装鋼板では、鋼板の表面に形成される上塗り塗膜(表層塗膜)について、ワックス粒子を上塗り塗膜中に適切に分散させる観点から、ワックス粒子として、フッ素樹脂/ポリエチレン粒子を使用する。
従来の塗装鋼板のように、ワックス粒子としてポリエチレン粒子(比重:約1.0)をベース樹脂(比重:約1.4〜1.8)中に添加すると、ポリエチレン粒子は、ベース樹脂よりも比重がかなり軽いため短時間で上塗り塗膜の表層に移動してしまう。その結果、図2に示されるように、従来の塗装鋼板では、ワックス粒子(ポリエチレン粒子)260が上塗り塗膜130の表層に濃化している。このような塗装鋼板では、上塗り塗膜が耐候劣化して減耗してしまうと、上塗り塗膜表面におけるワックス粒子の量が顕著に減少してしまう。このため、このような塗装鋼板は、上塗り塗膜が減耗してしまう環境では、短期間で耐傷付き性が顕著に低下してしまう。
一方、本発明に係る塗装鋼板のように、ワックス粒子としてフッ素樹脂/ポリエチレン粒子(比重:約1.2)をベース樹脂(比重:約1.4〜1.8)中に添加すると、この結合体粒子は、ベース樹脂よりも比重が少し軽いためゆっくりと上塗り塗膜の表層に移動する。その結果、図1に示されるように、本発明に係る塗装鋼板では、ワックス粒子(フッ素樹脂/ポリエチレン粒子)160が上塗り塗膜の下半分よりは上半分の方に濃化するものの、上塗り塗膜の上半分ではある程度均一に分散している。したがって、本発明に係る塗装鋼板では、上塗り塗膜が耐候劣化して減耗してしまっても、上塗り塗膜表面におけるワックス粒子の量があまり減少しない。このため、本発明に係る塗装鋼板は、上塗り塗膜が減耗してしまう環境であっても、長期間にわたり耐傷付き性を維持することができる。
なお、ワックス粒子としてフッ素樹脂粒子(比重:約2.1〜2.2)のみを使用した場合は、フッ素樹脂粒子は、ベース樹脂よりも比重がかなり重いため上塗り塗膜の表層にほとんど移動しない。このため、このような塗装鋼板は、初期の耐傷付き性が不十分である。したがって、ワックス粒子としてフッ素樹脂粒子(比重:約2.1〜2.2)のみを使用することは、好ましくない。
フッ素樹脂/ポリエチレン粒子の構成は、特に限定されない。たとえば、1つのポリエチレン主粒子の表面に多数の微細なフッ素樹脂粒子が結合することで、フッ素樹脂/ポリエチレン粒子が形成されていてもよい。また、複数のポリエチレン粒子と複数のフッ素樹脂粒子がランダムに結合することで、フッ素樹脂/ポリエチレン粒子が形成されていてもよい。
フッ素樹脂/ポリエチレン粒子に含まれるポリエチレン粒子を構成するポリエチレンの種類は、特に限定されない。ポリエチレンの例には、高密度ポリエチレンや低密度ポリエチレン、変性ポリエチレン、酸化ポリエチレンなどが含まれる。ポリエチレン粒子の平均粒子径は、特に限定されないが、例えば3〜10μmである。フッ素樹脂/ポリエチレン粒子に含まれるフッ素樹脂粒子を構成するフッ素樹脂の種類は、特に限定されないがポリテトラフルオロエチレンが好ましい。フッ素樹脂粒子の平均粒子径は、特に限定されないが、例えば3〜10μmである。
ポリエチレン粒子にフッ素樹脂粒子が結合しているワックス粒子としては、例えばCERAFLOUR996やCERAFLOUR998(いずれもビックケミー・ジャパン株式会社)、FluoroSLIP231(Shamrock Technologies社)などを使用することができる。
鋼板の表面に形成される上塗り塗膜(表層塗膜)では、フッ素樹脂/ポリエチレン粒子(ワックス粒子)は、ある程度均一に分散している。具体的には、上塗り塗膜の表面におけるフッ素樹脂/ポリエチレン粒子の量に対する、上塗り塗膜の膜厚の1/2の深さで露出させた面におけるフッ素樹脂/ポリエチレン粒子の量の割合が、0.5〜1.0の範囲内である。すなわち、本発明に係る塗装鋼板では、上塗り塗膜の膜厚の1/2の深さで露出させた面におけるフッ素樹脂/ポリエチレン粒子(ワックス粒子)の量は、上塗り塗膜の表面におけるフッ素樹脂/ポリエチレン粒子(ワックス粒子)の量の半分以上である。本発明に係る塗装鋼板では、ワックス粒子としてポリエチレン粒子ではなくフッ素樹脂/ポリエチレン粒子を使用しているため、ワックス粒子を上塗り塗膜中にある程度均一に分散させることができる。なお、上塗り塗膜の膜厚の1/2の深さで露出させた面におけるフッ素樹脂/ポリエチレン粒子(ワックス粒子)の量が、上塗り塗膜の表面におけるフッ素樹脂/ポリエチレン粒子(ワックス粒子)の量よりも大きい場合、使用開始時の上塗り塗膜表面におけるフッ素樹脂/ポリエチレン粒子(ワックス粒子)が少なく、耐傷付き性が不十分となるおそれがあるので好ましくない。
上塗り塗膜内の2つの特定の面(例えば、上塗り塗膜の表面と、上塗り塗膜の膜厚の1/2の深さで露出させた面)の間におけるフッ素樹脂/ポリエチレン粒子(ワックス粒子)の量の比較は、赤外分光法で得られた赤外吸収スペクトル(IRスペクトル)におけるベース樹脂のピーク強度に対するワックス粒子のピーク強度の割合を当該2つの特定の面の間で比較することで行う。図3は、ベース樹脂がポリエチレン−メラミン樹脂であり、フッ素樹脂/ポリエチレン粒子がPTFE/ポリエチレン粒子である上塗り塗膜の、赤外吸収スペクトルの例である。この図に示されるように、ベース樹脂のピーク強度は、1700〜1750cm−1の範囲における最大強度(C=O結合)とし、フッ素樹脂/ポリエチレン粒子のピーク強度は、2850〜2900cm−1の範囲における最大強度(C−H結合)とする。すなわち、本発明に係る塗装鋼板では、上塗り塗膜の表面の赤外吸収スペクトルにおける1700〜1750cm−1の範囲における最大強度に対する2850〜2900cm−1の範囲における最大強度の割合に対する、上塗り塗膜の膜厚の1/2の深さで露出させた面の赤外吸収スペクトルにおける1700〜1750cm−1の範囲における最大強度に対する2850〜2900cm−1の範囲における最大強度の割合の割合は、0.5〜1.0の範囲内である。上塗り塗膜の膜厚の1/2の深さの面は、例えばミクロトームなどを用いて上塗り塗膜の表面を膜厚が1/2になるまで研削することで露出させることができる。
フッ素樹脂/ポリエチレン粒子の平均粒子径d50は、特に限定されず、上塗り塗膜の膜厚などに応じて適宜設定される。ここで、平均粒子径d50は、個数基準の累積粒度分布における骨材の50%粒子径(μm)である。耐傷付き性を適切に向上させる観点からは、フッ素樹脂/ポリエチレン粒子の平均粒子径は、1〜8μmの範囲内であることが好ましい。フッ素樹脂/ポリエチレン粒子の平均粒子径が1μm未満の場合、フッ素樹脂/ポリエチレン粒子が摩擦によりすぐに消耗してしまうため、耐傷付き性を向上させにくい。一方、フッ素樹脂/ポリエチレン粒子の平均粒子径が8μm超の場合、フッ素樹脂/ポリエチレン粒子が摩擦や鋼板の変形、衝撃などにより脱落しやすくなり、時間の経過とともに耐傷付き性および耐食性が低下しやすくなるおそれがある。
フッ素樹脂/ポリエチレン粒子の粒径は、例えばレーザ回折・散乱法によって測定されるが、他の測定方法により測定された粒径であっても、上記の条件を満たしていれば、耐傷付き性を効果的に向上させることができる。たとえば、エタノールなどの有機溶剤に分散させたフッ素樹脂/ポリエチレン粒子の粒径は、粒度分布測定装置SALD−7100(株式会社島津製作所)を用いて回分セル方式で測定することが可能である。また、上塗り塗膜中のフッ素樹脂/ポリエチレン粒子の粒径は、以下の手順で測定されうる。まず、塗装鋼板を切断し、切断面を研摩する。次いで、切断面を電子顕微鏡で観察して、上塗り塗膜の断面像を得る。次いで、その断面像の視野に存在する全てのフッ素樹脂/ポリエチレン粒子について長辺長さおよび短辺長さを測定し、個々の平均粒子サイズを算出する。次いで、粒子サイズが小さいものから粒子数をカウントしていき、全粒子数の50%になったところの粒径をd50として算出する。
上塗り塗膜中のフッ素樹脂/ポリエチレン粒子の含有量は、特に限定されず、上塗り塗膜の膜厚などに応じて適宜設定される。耐傷付き性を適切に向上させる観点からは、上塗り塗膜中のフッ素樹脂/ポリエチレン粒子の含有量は、0.2〜5.0質量%の範囲内であることが好ましい。フッ素樹脂/ポリエチレン粒子の含有量が0.2質量%未満の場合、耐傷付き性を十分に付与することができないおそれがある。一方、フッ素樹脂/ポリエチレン粒子の含有量が5.0質量%超の場合、フッ素樹脂/ポリエチレン粒子が消失した部位を起点として腐食が生じやすくなるおそれがある。また、フッ素樹脂/ポリエチレン粒子の含有量が5.0質量%超としても、コストに対する効果が小さい。
上塗り塗膜は、さらに他のワックス粒子を含んでいてもよい。他のワックス粒子の例には、フッ素樹脂粒子が含まれる。フッ素樹脂粒子は、耐侯性に優れるとともに、塗膜の中層および下層にも分散しやすいため、長期的に効果を発揮する。一方で、上塗り塗膜は、他のワックス粒子として、フッ素樹脂粒子が結合していないポリエチレン粒子を含まないことが好ましい。ポリエチレン粒子は、塗膜表層に濃化しやすいが耐侯性に劣る。したがって、塗膜表面のポリエチレン粒子が耐侯劣化により消失することで、上塗り塗膜による遮蔽性が低下してしまい、その結果として耐食性が低下してしまうおそれがある。
上塗り塗膜は、透明でもよいが、任意の着色顔料を配合して着色されていてもよい。着色顔料の例には、酸化チタン、炭酸カルシウム、カーボンブラック、鉄黒、チタンイエロー、ベンガラ、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー、群青、コバルトグリーン、モリブデン赤などの無機顔料;CoAl、CoCrAl、CoCrZnMgAl、CoNiZnTi、CoCrZnTi、NiSbTi、CrSbTi、FeCrZnNi、MnSbTi、FeCr、FeCrNi、FeNi、FeCrNiMn、CoCr、Mn、Co、SnZnTiなどの金属成分を含む複合酸化物焼成顔料;Al、樹脂コーティングAl、Niなどのメタリック顔料;および、リソールレッドB、ブリリアントスカーレットG、ピグメントスカーレット3B、ブリリアントカーミン6B、レーキレッドC、レーキレッドD、パーマネントレッド4R、ボルドー10B、ファストイエローG、ファストイエロー10G、パラレッド、ウォッチングレッド、ベンジジンイエロー、ベンジジンオレンジ、ボンマルーンL、ボンマルーンM、ブリリアントファストスカーレット、バーミリオンレッド、フタロシアニンブロー、フタロシアニングリーン、ファストスカイブルー、アニリンブラックなどの有機顔料;が含まれる。また、上塗り塗膜には、体質顔料などの他の顔料を配合してもよい。体質顔料の例には、硫酸バリウム、酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウムなどが含まれる。
上塗り塗膜の膜厚は、特に限定されないが、フッ素樹脂/ポリエチレン粒子の平均粒子径の2〜10倍の範囲内であることが好ましい。上塗り塗膜の膜厚がフッ素樹脂/ポリエチレン粒子の平均粒子径の2倍未満の場合、フッ素樹脂/ポリエチレン粒子が脱落したときに上塗り塗膜による遮蔽性が顕著に低下して、耐食性が低下してしまうおそれがある。一方、上塗り塗膜の膜厚がフッ素樹脂/ポリエチレン粒子の平均粒子径の10倍超の場合、フッ素樹脂/ポリエチレン粒子を添加してもコストに対する効果が小さくなるおそれがある。たとえば、上塗り塗膜の膜厚は、5〜30μm程度である。鋼板の表面に形成された上塗り塗膜(表層塗膜)の膜厚および鋼板の裏面に形成された上塗り塗膜(第2の表層塗膜)の膜厚は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。通常は、鋼板の表面に形成された上塗り塗膜(表層塗膜)の膜厚は、鋼板の裏面に形成された上塗り塗膜(第2の表層塗膜)の膜厚よりも厚い。
上塗り塗膜は、公知の方法で形成されうる。たとえば、ベース樹脂およびフッ素樹脂/ポリエチレン粒子を含む上塗り塗料を塗装原板(鋼板)または下塗り塗膜の上に塗布し、到達板温200〜280℃で20〜80秒間焼き付ければよい。このとき、上塗り塗料を塗布してから焼き付けを開始するまでの時間は、20秒以内が好ましく、10秒以内がより好ましい。鋼板に塗布された塗料内では、ワックス粒子(例えばフッ素樹脂/ポリエチレン粒子)が時間の経過とともに塗膜の表面に向かって移動するため、上塗り塗料を塗布してから焼き付けを開始するまでの時間が長くなるほど、ワックス粒子が上塗り塗膜の表面近傍に濃化してしまう。なお、焼き付け温度が200℃未満の場合、短時間で十分に塗料を焼き付けることができないため、ワックス粒子としてフッ素樹脂/ポリエチレン粒子を使用しても上塗り塗膜の表面近傍にフッ素樹脂/ポリエチレン粒子が濃化してしまうおそれがある。一方、焼き付け温度が280℃超の場合、過度の焼き付けによる樹脂の酸化劣化により、成形加工性や耐候性、耐食性などの特性が十分に発揮されないおそれがある。上塗り塗料の塗布方法は、特に限定されず、プレコート鋼板の製造に使用されている方法から適宜選択すればよい。そのような塗布方法の例には、ロールコート法、フローコート法、カーテンフロー法、スプレー法などが含まれる。
(効果)
本発明に係る塗装鋼板は、上塗り塗膜の表面近傍だけでなく内部まである程度均一にワックス粒子(フッ素樹脂/ポリエチレン粒子)が分散しているため、上塗り塗膜が耐候劣化により減耗しても、長期間にわたり耐傷付き性を維持することができる。したがって、本発明に係る塗装鋼板は、屋外においても長期間にわたり腐食を抑制することもできる。このように、本発明に係る塗装鋼板は、成形加工性に優れ、かつ短期および長期の耐傷付き性および耐食性に優れている。したがって、本発明に係る塗装鋼板は、例えば外気に露出し、かつ太陽光に照射されうる部分に使用される、シャッタースラットなどへの適用に好適である。
以下、本発明について実施例を参照して詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されない。
1.塗装鋼板の作製
塗装原板として、板厚0.5mmの溶融亜鉛めっき鋼板(基材:SPCC、両面めっき付着量:90g/m)を準備した。塗装原板の表面を酸洗(4%塩酸)および水洗した後、酸系の表面調整処理液(NPC700;日本ペイント株式会社)を塗布し、さらに湯洗し、乾燥させた。表面調整した塗装原板の表面にクロメート処理液(NRC300;日本パーカライジング株式会社)をCr換算付着量が40mg/mとなるようにバーコーターで塗布し、100℃で15秒間加熱して、化成処理皮膜を形成した。
化成処理した塗装原板の第1の面(表面)に、エポキシ樹脂系の下塗り塗料(ファインタフC;日本ペイント・インダストリアルコーティングス株式会社)をバーコーターで塗布し、到達板温210℃で50秒間焼き付けて、膜厚5μmの下塗り塗膜(下層塗膜)を形成した。下塗り塗料は、防錆顔料としてクロム酸ストロンチウムを、骨材としてシリカ粒子を含んでいる。次いで、下塗り塗膜の表面に、表1〜表4に示す組成の上塗り塗料をバーコーターで塗布し、表1〜表4に示す時間静置した後、到達板温220℃で60秒間焼き付けて、表1〜表4に示す膜厚の上塗り塗膜(表層塗膜)を形成した。
また、塗装原板の第2の面(裏面)に、第1の面に塗布したものと同一の下塗り塗料をバーコーターで塗布し、到達板温210℃で50秒間焼き付けて、膜厚5μmの下塗り塗膜(第2の下層塗膜)を形成した。次いで、下塗り塗膜の表面に、第1の面に塗布したものと同一の上塗り塗料をバーコーターで塗布し、第1の面と同一の条件で焼き付けて、膜厚7μmの上塗り塗膜(第2の表層塗膜)を形成した。各塗装鋼板において、第1の面に形成された上塗り塗膜(表層塗膜)の組成と、第2の面に形成された上塗り塗膜(第2の表層塗膜)の組成とは、実質的に同一である。
作製した各塗装鋼板について、第1の面の上塗り塗膜の表面と当該上塗り塗膜の膜厚の1/2の深さで露出させた面との間で、赤外分光法で得られた赤外吸収スペクトルにおけるワックス粒子のピーク強度を比較することで、第1の面の上塗り塗膜の表面におけるワックス粒子の量に対する、当該上塗り塗膜の膜厚の1/2の深さで露出させた面におけるワックス粒子の量の割合を確認した。具体的には、ベース樹脂のピーク強度として、1700〜1750cm−1の範囲における最大強度(C=O結合)を決定し、ワックス粒子のピーク強度として、2850〜2900cm−1の範囲における最大強度(C−H結合)を決定した。そして、ワックス粒子の(相対)量として、ベース樹脂のピーク強度に対するワックス粒子のピーク強度の割合を算出した。上塗り塗膜の膜厚の1/2の深さで露出させた面における赤外吸収スペクトルを測定する際には、ミクロトームを用いて上塗り塗膜の表面を膜厚が1/2になるまで研削した。
各塗装鋼板について、上塗り塗料/上塗り塗膜の組成と、第1の面の上塗り塗膜の膜厚、ワックス粒子の平均粒子径d50に対する第1の面の上塗り塗膜の膜厚の割合、上塗り塗料の塗布から焼き付けの開始までの静置時間を表1〜表4に示す。
ベース樹脂の種類の列において、「PS−M」は、ポリエステル−メラミン樹脂(NYV;日本ペイント・インダストリアルコーティングス株式会社)である。「PMMA」は、アクリル樹脂(SP−E41;日本ペイント・インダストリアルコーティングス株式会社)である。「PS−U」は、ポリエステル−ウレタン樹脂(KP1101;関西ペイント株式会社)である。
また、ワックス粒子の種類の列において、「PTFE/PE1」は、ポリエチレン粒子にポリテトラフルオロエチレン粒子が結合している平均粒子径d50が5μmのワックス粒子(CERAFLOUR 998;ビックケミー・ジャパン株式会社)である。「PTFE/PE2」は、ポリエチレン粒子にポリテトラフルオロエチレン粒子が結合している平均粒子径d50が7μmのワックス粒子(CERAFLOUR 997;ビックケミー・ジャパン株式会社)である。「PE」は、ポリテトラフルオロエチレン粒子が結合していない平均粒子径d50が7μmのポリエチレン粒子(CERAFLOUR 925;ビックケミー・ジャパン株式会社)である。「PE+PTFE」は、ポリテトラフルオロエチレン粒子が結合していない平均粒子径d50が7μmのポリエチレン粒子(CERAFLOUR 925;ビックケミー・ジャパン株式会社)と、平均粒子径d50が3.5μmのポリテトラフルオロエチレン粒子(ルブロンL−2;ダイキン工業株式会社)とを1:1で混合したものである。各ワックス粒子の平均粒子径d50は、空気分級機(エアロファインクラシファイア AC−20;日清エンジニアリング株式会社)を用いて表1〜表4に示す値に調整した。なお、「PE+PTFE」の平均粒子径d50は、ポリエチレン粒子およびポリテトラフルオロエチレン粒子を混合前にそれぞれ別個に分級することで調整した。ワックス粒子の平均粒子径d50は、粒度分布測定装置SALD−7100(株式会社島津製作所)を用いてレーザ回折・散乱法によって測定される個数基準の累積粒度分布における粒子径である。
Figure 2018154087
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2.評価試験
(1)耐傷付き性試験
各塗装鋼板から2枚の板材を切り出し、一方の板材に第2の面(裏面)の上塗り塗膜(第2の表層塗膜)が外側となるように半径0.5mmの曲げ加工を行った。図4に示されるように、曲げ加工を行っていない板材(評価試験片)の第1の面(表面)の上塗り塗膜に、曲げ加工を行った板材の曲げ加工部の上塗り塗膜(第2の表層塗膜)を接触させて、垂直方向に20kgf(約196N)の荷重を加えた。曲げ加工部の幅(板材の幅)は、70mmであった。この状態で、曲げ加工を行った板材を10往復/分の速度で摺動させて(往復での合計移動幅66mm)、往復200回ごとに曲げ加工を行っていない板材(評価試験片)の第1の面(表面)の上塗り塗膜の状態を評価した。上塗り塗膜の傷が軽微な場合を「○」、著しい傷が発生した場合を「△」、下塗り塗膜またはめっき鋼板が露出した場合を「×」と評価した。試験は、「×」と評価した時点または往復1000回摺動させた時点で終了した。
各塗装鋼板の耐傷付き性試験の評価結果を表5〜表8に示す。
Figure 2018154087
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表5および表6の結果から、上塗り塗膜の表面と膜厚の1/2の深さの部分とでワックス粒子の分布率の変化が小さい本発明に係る塗装鋼板は、往復600回摺動させても上塗り塗膜にほとんど傷が付いておらず、耐傷付き性に優れることがわかる。特に、ワックス粒子の平均粒子径が1〜8μmの範囲内であり、かつ上塗り塗膜中のワックス粒子の含有量が0.2〜5.0質量%の範囲内であり、かつ上塗り塗膜の膜厚がワックス粒子の平均粒子径の10倍以下である塗装鋼板は、往復1000回摺動させても上塗り塗膜にほとんど傷が付いておらず、より耐傷付き性に優れることがわかる。
一方、表7および表8の結果から、上塗り塗膜の表面と膜厚の1/2の深さの部分とでワックス粒子の分布率の変化が大きい比較例に係る塗装鋼板の多くは、往復600回摺動させると上塗り塗膜に著しい傷が付いてしまい、耐傷付き性に劣ることがわかる。なお、今回の耐傷付き性試験の条件では、ワックス粒子としてポリエチレン粒子を多量に使用した一部の比較例に係る塗装鋼板では、往復600回摺動させても上塗り塗膜にほとんど傷が付いていなかった。しかしながら、この次に説明するように、これらの塗装鋼板であっても、より厳しい条件で行った耐久性試験では、本発明に係る塗装鋼板とは異なり、上塗り塗膜に著しい傷が付き、この傷を起点として錆が発生してしまった。
(2)耐久性試験
各塗装鋼板について、シャッターでの実使用を想定した耐久性を評価した。屋外で使用されるシャッターは、(A)耐候劣化による塗膜の減耗、(B)シャッターの開閉による塗膜への傷付き、および(C)塩害および降雨による腐食、に繰り返し曝される。この点を考慮して、(a)耐候性試験、(b)耐傷付き性試験、および(c)促進耐食性試験、の組み合わせを繰り返すことで、各塗装鋼板の耐久性を評価した。上記(a)、(b)および(c)を順に1回ずつ行うことを1サイクルとし、1サイクルごとに第1の面(表面)の上塗り塗膜の傷の発生状態および塗装鋼板の第1の面(表面)における錆の発生状態を観察した。上塗り塗膜の傷および錆の発生が無い場合を「○」、軽微な傷または錆が発生した場合を「△」、著しい傷または錆が発生した場合を「×」と評価した。3サイクル繰り返した時点で「○」であれば、その塗装鋼板はシャッターでの実使用に必要な耐久性を有しているといえる。試験は、「×」と評価した時点または5サイクル繰り返した時点で終了した。
(a)耐候性試験
JIS B 7753:2007(サンシャインカーボンアーク灯式の耐光性試験機及び耐候性試験機)に準拠した耐候性試験を行うことで、塗膜の耐候劣化を促進させた。ブラックパネル温度は63℃とし、噴霧条件は120分サイクルとした。耐久性試験1サイクル内における耐候性試験の試験時間は480時間とした。
(b)耐傷付き性試験
上記「(1)耐傷付き性試験」と同一条件で、曲げ加工を行っていない板材(試験片)の第1の面(表面)の上塗り塗膜に対して曲げ加工を行った板材の第2の面(裏面)の上塗り塗膜(第2の表層塗膜)を摺動させた(図4参照)。耐久性試験1サイクル内における往復回数は50回とした。
(c)促進耐食性試験
JIS K 5600−7−9:2006(サイクル腐食試験方法−塩水噴霧/乾燥/湿潤)に準拠した促進耐食性試験を行うことで、腐食を促進させた。サイクル条件はサイクルA(8時間/サイクル)とした。耐久性試験1サイクルにおける促進耐食性試験の試験時間は80時間(10サイクル)とした。
各塗装鋼板の耐久性試験の評価結果を表9〜表12に示す。
Figure 2018154087
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Figure 2018154087
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表9および表10の結果から、上塗り塗膜の表面と膜厚の1/2の深さの部分とでワックス粒子の分布率の変化が小さい本発明に係る塗装鋼板は、3サイクル繰り返しても上塗り塗膜の傷および錆がほとんど発生しておらず、シャッターに必要な耐久性を有していることがわかる。特に、ワックス粒子の平均粒子径が1〜8μmの範囲内であり、かつ上塗り塗膜中のワックス粒子の含有量が0.2〜5.0質量%の範囲内であり、かつ上塗り塗膜の膜厚がワックス粒子の平均粒子径の2〜10倍の範囲内である塗装鋼板は、5サイクル繰り返しても上塗り塗膜の傷および錆がほとんど発生しておらず、より優れた耐久性を有していることがわかる。
一方、表11および表12の結果から、上塗り塗膜の表面と膜厚の1/2の深さの部分とでワックス粒子の分布率の変化が大きい比較例に係る塗装鋼板は、3サイクル繰り返すと上塗り塗膜の傷または錆が発生してしまい、シャッターに必要な耐久性を有していないことがわかる。
本発明に係る塗装鋼板は、長期間にわたり耐傷付き性および耐食性の低下を抑制できるため、シャッターのスラットに好適である。
100 塗装鋼板
110 鋼板
120 下層塗膜
130 表層塗膜
140 第2の下層塗膜
150 第2の表層塗膜
160 ワックス粒子(フッ素樹脂/ポリエチレン粒子)
170 フッ素樹脂粒子
260 ワックス粒子(ポリエチレン粒子)

Claims (10)

  1. 鋼板と、
    前記鋼板の少なくとも一方の面に配置された、ポリエステル−メラミン樹脂、アクリル−メラミン樹脂またはこれらの組み合わせをベース樹脂とし、ポリエチレン粒子にフッ素樹脂粒子が結合しているワックス粒子を含む表層塗膜と、を有し、
    前記表層塗膜の表面の赤外吸収スペクトルにおける1700〜1750cm−1の範囲における最大強度に対する2850〜2900cm−1の範囲における最大強度の割合に対する、前記表層塗膜の膜厚の1/2の深さで露出させた面の赤外吸収スペクトルにおける1700〜1750cm−1の範囲における最大強度に対する2850〜2900cm−1の範囲における最大強度の割合の割合が、0.5〜1.0の範囲内である、
    塗装鋼板。
  2. 前記ワックス粒子の平均粒子径は、1〜8μmの範囲内であり、
    前記表層塗膜中の前記ワックス粒子の含有量は、0.2〜5.0質量%の範囲内である、
    請求項1に記載の塗装鋼板。
  3. 前記表層塗膜の膜厚は、前記ワックス粒子の平均粒子径の2〜10倍の範囲内である、請求項1または請求項2に記載の塗装鋼板。
  4. 前記鋼板と前記表層塗膜との間に配置された、エポキシ樹脂、ポリエステルまたはこれらの組み合わせをベース樹脂とする下層塗膜をさらに有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の塗装鋼板。
  5. 前記表層塗膜は、フッ素樹脂粒子が結合していないポリエチレン粒子を実質的に含まない、請求項1〜4のいずれか一項に記載の塗装鋼板。
  6. 前記鋼板の他方の面に配置された、第2の下層塗膜と、
    前記第2の下層塗膜の上に配置された、第2の表層塗膜と、
    をさらに有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の塗装鋼板。
  7. 前記第2の下層塗膜は、エポキシ樹脂、ポリエステルまたはこれらの組み合わせをベース樹脂とし、
    前記第2の表層塗膜は、ポリエステル−メラミン樹脂、アクリル−メラミン樹脂またはこれらの組み合わせをベース樹脂とし、ポリエチレン粒子にフッ素樹脂粒子が結合しているワックス粒子を含む、
    請求項6に記載の塗装鋼板。
  8. 前記表層塗膜の膜厚は、前記第2の表層塗膜の膜厚よりも厚い、請求項6または請求項7に記載の塗装鋼板。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の塗装鋼板を含むシャッタースラット。
  10. 鋼板の少なくとも一方の面に、ポリエステル−メラミン樹脂、アクリル−メラミン樹脂またはこれらの組み合わせをベース樹脂とし、ポリエチレン粒子にフッ素樹脂粒子が結合しているワックス粒子を含む塗料を塗布する工程と、
    前記鋼板に塗布された前記塗料を焼き付けて、表層塗膜を形成する工程と、を有し、
    前記鋼板に塗布された前記塗料は、前記鋼板に塗布されてから20秒以内に焼き付けられ始める、
    塗装鋼板の製造方法。
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