JP2018153804A - 水処理装置および加湿装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】殺菌成分を含んだ処理水を生成する水処理装置において、処理水の供給対象との位置関係に関する制約を減らして使い勝手を向上させる。
【解決手段】水通路(45)において、第1導入側絶縁部(70)と第2導入側絶縁部(75)と放電水槽(50)のそれぞれを、密閉容器状に形成する。導入側絶縁部(70,75)を介して水道管(5)を放電水槽(50)に接続し、放電水槽(50)を給水ヘッダ(82a,82b)に接続する。水通路(45)は、給水ヘッダ(82a,82b)の給水用開口だけにおいて大気に開放された気密構造となっている。このため、加圧された水道水を水通路(45)に供給すると、水通路(45)において水が流通する。
【選択図】図2

Description

本発明は、放電によって生じた殺菌成分を含んだ処理水を生成させる水処理装置と、水処理装置を備えた加湿装置とに関するものである。
従来より、放電によって殺菌成分を発生させ、その殺菌成分を利用した水の浄化や、その殺菌成分を含んだ処理水の生成を行う水処理装置が知られている。
特許文献1には、この種の水処理装置によって構成された殺菌水生成装置を備える加湿装置が開示されている。この殺菌水生成装置は、水中に形成した気泡中で放電を生起させて殺菌成分を発生させ、その殺菌成分を含んだ殺菌水(処理水)を生成する。殺菌水生成装置において生成した殺菌水は、重力によって加湿エレメントへ供給される。
特開2015−190702号公報
特許文献1に開示された殺菌水生成装置において、放電によって殺菌成分を発生させるための処理槽は、上面が開放されている。このため、処理槽において生成した殺菌水を加湿エレメントへ確実に供給するには、単に処理槽を加湿エレメントの上方に配置するだけでなく、処理槽から加湿エレメントまでの落差(距離)を充分に確保する必要がある。このように、特許文献1の殺菌水生成装置は、殺菌水の供給対象である加湿エレメントとの位置関係について制約があり、使い勝手の点で問題があった。
この問題の解決策としては、殺菌水生成装置で生成した殺菌水を、ポンプで加湿エレメント等の供給対象へ供給することが考えられる。しかし、ポンプが必要となるので、装置の構成の複雑化や製造コストの上昇を招く。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、殺菌成分を含んだ処理水を生成する水処理装置において、構成の複雑化や製造コストの上昇を抑えつつ、処理水の供給対象との位置関係に関する制約を減らして使い勝手を向上させることにある。
第1の発明は、水処理装置を対象とする。そして、密閉容器状に形成され、殺菌成分を含んだ処理水を生成させる水処理槽(50)と、加圧された水を供給する給水設備に接続され、該給水設備から供給された水を上記水処理槽(50)へ導入する導入通路(60)と、上記水処理槽(50)に接続されて該水処理槽(50)から上記処理水を導出する導出通路(80)とを備え、上記導入通路(60)と上記水処理槽(50)と上記導出通路(80)とが水通路(45)を構成し、上記水通路(45)は、上記導出通路(80)の終端部だけにおいて大気に開放される気密構造となっているものである。
第1の発明の水通路(45)では、給水設備から供給された水が導入通路(60)を通って水処理槽(50)へ供給され、水処理槽(50)において生成した処理水が導出通路(80)を通って処理水の供給先へ送られる。給水設備から導入通路(60)へ流入する水は、加圧された状態(圧力が大気圧よりも高い状態)となっている。導入通路(60)の始端部の圧力は、給水設備から供給された水の圧力と実質的に等しい。一方、大気に開放された導出通路(80)の終端部は、その圧力が大気圧と実質的に等しい。また、水通路(45)は、導出通路(80)の終端部だけにおいて大気に開放される気密構造となっている。このため、水通路(45)は、導入通路(60)の始端部から導出通路(80)の終端部に至るまでの全体において、内圧が大気圧よりも高い状態に保たれる。そして、水通路(45)では、導入通路(60)の始端部と導出通路(80)の終端部の圧力差によって、導入通路(60)の始端部から導出通路(80)の終端部へ向かって水が流れる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記水処理槽(50)は、放電を生起させるための第1電極(55a)及び第2電極(55b)を有し、放電によって殺菌成分を生成するように構成されているものである。
第2の発明において、水処理槽(50)は、放電によって殺菌成分を生成し、給水設備から供給された水に殺菌成分を付与することによって処理水を生成する。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記水処理槽(50)は、該水処理槽(50)の内部空間を上記第1電極(55a)が配置される第1槽(54a)と上記第2電極(55b)が配置される第2槽(54b)に仕切る電気絶縁性の仕切板(52,56)を備え、上記仕切板(52,56)には、該仕切板(52,56)を貫通して水中に位置する放電孔(58)が形成され、上記水処理槽(50)は、上記放電孔(58)に形成された気泡(C)中で放電を生起させるように構成されるものである。
第3の発明において、第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧を印加すると、水中に位置する放電孔(58)において気泡(C)が形成され、第1槽(54a)の水と第2槽(54b)の水の間に電位差が生じる。そして、放電孔(58)に形成された気泡(C)において、第1槽(54a)側の気液界面と第2槽(54b)側の気液界面の間で絶縁破壊が生じると、気泡(C)内において放電が生起する。その結果、第1槽(54a)及び第2槽(54b)の水中において、水酸ラジカルや過酸化水素などの殺菌成分が生成する。
第4の発明は、上記第3の発明において、上記導出通路(80)は、上記水処理槽(50)の上記第1槽(54a)から上記処理水を導出する第1導出管(81a)と、上記水処理槽(50)の上記第2槽(54b)から上記処理水を導出する第2導出管(81b)とを備え、上記第1導出管(81a)は、上記第1槽(54a)に開口する始端が、上記第1電極(55a)の下端および上記放電孔(58)よりも上方に配置され、上記第2導出管(81b)は、上記第2槽(54b)に開口する始端が、上記第2電極(55b)の下端および上記放電孔(58)よりも上方に配置されるものである。
第4の発明の第1槽(54a)において、水面が第1導出管(81a)の始端に達するまでは、水が第1導出管(81a)へ流入しない。このため、第1槽(54a)の水面は、第1電極(55a)の下端および放電孔(58)よりも上方に位置する。また、この発明の第2槽(54b)において、水面が第2導出管(81b)の始端に達するまでは、水が第2導出管(81b)へ流入しない。このため、第2槽(54b)の水面は、第2電極(55b)の下端および放電孔(58)よりも上方に位置する。従って、この発明の水処理槽(50)では、常に第1電極(55a)と第2電極(55b)が水に浸かった状態になると共に、常に放電孔(58)が水中に位置する。
第5の発明は、上記第3の発明において、上記導入通路(60)は、上記給水設備に接続する導入側集合通路(63)と、上記導入側集合通路(63)を上記水処理槽(50)の上記第1槽(54a)に接続する第1導入側分岐通路(64a,65a)と、上記導入側集合通路(63)を上記水処理槽(50)の上記第2槽(54b)に接続する第2導入側分岐通路(64b,65b)とを備え、上記第1導入側分岐通路(64a,65a)と上記第2導入側分岐通路(64b,65b)のそれぞれには、流入する水と流出する水を電気的に絶縁するように構成された導入側絶縁部(70,75)が設けられるものである。
ここで、第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧が印加された状態では、第1槽(54a)及び第2槽(54b)の水の電位が、給水設備から導入側集合通路(63)へ供給される水の電位と異なる。このため、第1槽(54a)及び第2槽(54b)の水が導入側集合通路(63)を流れる水と導通している場合は、第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧が印加された状態において、導入通路(60)を通じて水処理槽(50)へ水を供給できない。
これに対し、第5の発明では、第1導入側分岐通路(64a,65a)に第1導入側絶縁部(70)を設けることによって、第1槽(54a)の水が導入側集合通路(63)の水から電気的に絶縁される。また、この発明では、第2導入側分岐通路(64b,65b)に第2導入側絶縁部(75)を設けることによって、第2槽(54b)の水が導入側集合通路(63)の水から電気的に絶縁される。そのため、この発明では、第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧が印加されて水処理槽(50)において放電が生起している状態において、導入通路(60)を通じて水を水処理槽(50)へ供給することが可能となる。
第6の発明は、上記第5の発明において、上記導入側絶縁部(70,75)は、空気が封入された密閉容器状に形成され、流入する水と流出する水の間に空気を介在させることによって、流入する水と流出する水を電気的に絶縁するように構成されるものである。
第6の発明において、導入側絶縁部(70,75)は、その入口から出口に至る水の流れを分断し、分断された水の間に空気を介在させることによって、流入する水と流出する水を電気的に絶縁する。導入側絶縁部(70,75)は、密閉容器状に形成されている。そのため、圧力が大気圧よりも高い水が水通路(45)へ供給されている状態では、導入側絶縁部(70,75)の内圧が大気圧よりも高い状態に保たれる。
第7の発明は、上記第3の発明において、上記導出通路(80)は、上記水処理槽(50)の上記第1槽(54a)に接続する第1導出側分岐通路(81a,85a)と、上記水処理槽(50)の上記第2槽(54b)に接続する第2導出側分岐通路(81b,85b)と、上記第1導出側分岐通路(81a,85a)及び上記第2導出側分岐通路(81b,85b)に接続する導出側集合通路(84)とを備え、上記第1導出側分岐通路(81a,85a)には、上記第1槽(54a)の水を上記導出側集合通路(84)の水から電気的に絶縁する第1導出側絶縁部(90)が設けられ、上記第2導出側分岐通路(81b,85b)には、上記第2槽(54b)の水を上記導出側集合通路(84)の水から電気的に絶縁する第2導出側絶縁部(95)が設けられるものである。
ここで、第1槽(54a)から流出した処理水と第2槽(54b)から流出した処理水が合流する導出側集合通路(84)の水の電位は、第1槽(54a)及び第2槽(54b)の水の電位と異なる。このため、第1槽(54a)及び第2槽(54b)の水が導出側集合通路(84)を流れる水と導通している場合は、第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧が印加された状態において、導出通路(80)を通じて水処理槽(50)から処理水を流出させることができない。
これに対し、第7の発明では、第1導出側分岐通路(81a,85a)に第1導出側絶縁部(90)を設けることによって、第1槽(54a)の水が導出側集合通路(84)の水から電気的に絶縁される。また、この発明では、第2導出側分岐通路(81b,85b)に第2導出側絶縁部(95)を設けることによって、第2槽(54b)の水が導出側集合通路(84)の水から電気的に絶縁される。そのため、この発明では、第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧が印加されて水処理槽(50)において放電が生起している状態において、導出通路(80)を通じて水処理槽(50)から処理水を流出させることが可能となる。
第8の発明は、上記第7の発明において、上記第1導出側絶縁部(90)と上記第2導出側絶縁部(95)のそれぞれは、空気が封入された密閉容器状に形成され、流入する水と流出する水の間に空気を介在させることによって、流入する水と流出する水を電気的に絶縁するように構成されるものである。
第8の発明では、導出側絶縁部(90,95)は、その入口から出口に至る水の流れを分断し、分断された水の間に空気を介在させることによって、流入する水と流出する水を電気的に絶縁する。導出側絶縁部(90,95)は、密閉容器状に形成されている。そのため、圧力が大気圧よりも高い水が水通路(45)へ供給されている状態では、導出側絶縁部(90,95)の内圧が大気圧よりも高い状態に保たれる。
第9の発明は、上記第3の発明の水処理装置(40)を備え、該水処理装置(40)の水処理槽(50)において生成した処理水を気化させて空気を加湿する加湿装置を対象とする。そして、上記水処理装置(40)の水処理槽(50)の第1槽(54a)から供給された上記処理水を空気と接触させて気化させるための第1加湿エレメント(23a)と、上記第1加湿エレメント(23a)から電気的に絶縁され、上記水処理装置(40)の水処理槽(50)の第2槽(54b)から供給された上記処理水を空気と接触させて気化させるための第2加湿エレメント(23b)とを備える一方、上記水処理装置(40)の上記導出通路(80)は、上記水処理槽(50)の上記第1槽(54a)の上記処理水を、上記第1加湿エレメント(23a)の処理水が上記第1槽(54a)の上記処理水と電気的に導通状態となるように、上記第1加湿エレメント(23a)へ供給する第1供給通路(81a,82a)と、上記水処理槽(50)の上記第2槽(54b)の上記処理水を、上記第2加湿エレメント(23b)の処理水が上記第2槽(54b)の上記処理水と電気的に導通状態となるように、上記第2加湿エレメント(23b)へ供給する第2供給通路(81b,82b)とを備え、更に、上記水処理装置(40)は、第1電極(55a)と第2電極(55b)に交番電圧を印加する交番型電源(42)を備えるものである。
第9の発明では、加湿装置(1)に第1加湿エレメント(23a)と第2加湿エレメント(23b)とが設けられる。第1加湿エレメント(23a)には、第1供給通路(81a,82a)を通って水処理槽(50)の第1槽(54a)の処理水が供給される。第1加湿エレメント(23a)の処理水は、第1供給通路(81a,82a)を流れる処理水を介して、第1槽(54a)の処理水と導通する。また、第2加湿エレメント(23b)には、第2供給通路(81b,82b)を通って水処理槽(50)の第2槽(54b)の処理水が供給される。第2加湿エレメント(23b)の処理水は、第2供給通路(81b,82b)を流れる処理水を介して、第2槽(54b)の処理水と導通する。
第9の発明において、水処理装置(40)には、交番型電源(42)が設けられる。交番型電源(42)が第1電極(55a)と第2電極(55b)に交番電圧を印加すると、第1槽(54a)の水と第2槽(54b)の水の電位差が正と負に交互に切り換わる。上述したように、第1加湿エレメント(23a)の処理水は第1槽(54a)の処理水と導通し、第2加湿エレメント(23b)の処理水は第2槽(54b)の処理水と導通する。このため、第1加湿エレメント(23a)の水と第2加湿エレメント(23b)の水の電位差も、正と負に交互に切り換わる。
ここで、加湿エレメントにおいて水が気化すると、水に溶けていたカルシウムが析出して加湿エレメントに付着するおそれがある。一方、第9の発明において、第1加湿エレメント(23a)の水と第2加湿エレメント(23b)の水の電位差は、正と負に頻繁に入れ替わる。そして、第1加湿エレメント(23a)と第2加湿エレメント(23b)のうち水の電位が高い方では、カルシウムが析出せずにイオン化する。このため、加湿エレメントに付着するスケールの量が減少する。
本発明において、水通路(45)は、導出通路(80)の終端部だけにおいて大気に開放される気密構造となっている。このため、水通路(45)では、導入通路(60)の始端部と導出通路(80)の終端部の圧力差によって、導入通路(60)の始端部から導出通路(80)の終端部へ向かって水が流れる。従って、本発明によれば、処理水の供給対象と水処理槽(50)の高低差が殆ど無い状態でも、ポンプを用いずに処理水を水処理槽(50)から供給対象へ供給することが可能となる。その結果、構成の複雑化や製造コストの上昇を抑えつつ、処理水の供給対象と水処理槽(50)の位置関係に関する制約を減らして、水処理装置(40)の使い勝手を向上させることができる。
上記第4の発明では、第1導出管(81a)の始端の位置と、第2導出管(81b)の始端の位置とを適切に設定することによって、第1電極(55a)と第2電極(55b)が水に浸かった状態に保たれると共に、放電孔(58)が水中に位置する状態に保たれる。従って、この発明によれば、水処理槽(50)の放電孔(58)において放電を確実に生起させることが可能となり、水処理槽(50)において殺菌成分を含んだ処理水を確実に生成することができる。
上記第5の発明では、第1導入側分岐通路(64a,65a)と上記第2導入側分岐通路(64b,65b)のそれぞれに導入側絶縁部(70,75)が設けられている。このため、水処理槽(50)において放電が生起している状態において、導入通路(60)を通じて水を水処理槽(50)へ供給することが可能となる。その結果、水処理槽(50)へ水を連続的に供給することが可能となる。
上記第6の発明において、導入側絶縁部(70,75)は、空気が封入された密閉容器状に形成される。このため、封入された空気を利用して流入する水と流出する水を電気的に絶縁できると同時に、導入側絶縁部(70,75)の内圧を大気圧よりも高い状態に保つことが可能となる。従って、この発明によれば、導入通路(60)の気密性を確保しつつ、水処理槽(50)の水を導入側集合通路(63)の水から電気的に絶縁することができる。
上記第7の発明では、第1導出側分岐通路(81a,85a)と上記第2導出側分岐通路(81b,85b)のそれぞれに導出側絶縁部(90,95)が設けられている。このため、水処理槽(50)において放電が生起している状態において、導出通路(80)を通じて水処理槽(50)から処理水を流出させることが可能となる。その結果、水処理槽(50)から処理水を連続的に取り出すことが可能となる。
上記第8の発明では、導出側絶縁部(90,95)は、空気が封入された密閉容器状に形成される。このため、封入された空気を利用して流入する水と流出する水を電気的に絶縁できると同時に、導出側絶縁部(90,95)の内圧を大気圧よりも高い状態に保つことが可能となる。従って、この発明によれば、導出通路(80)の気密性を確保しつつ、水処理槽(50)の水を導出側集合通路(84)の水から電気的に絶縁することができる。
上記第9の発明では、第1加湿エレメント(23a)の処理水は第1槽(54a)の処理水と導通し、第2加湿エレメント(23b)の処理水は第2槽(54b)の処理水と導通する。そして、交番型電源(42)が第1電極(55a)と第2電極(55b)に交番電圧を印加すると、第1加湿エレメント(23a)の水と第2加湿エレメント(23b)の水の電位差が、正と負に頻繁に入れ替わる。このため、各加湿エレメント(23a,23b)において、処理水に含まれるカルシウムの析出を抑制でき、加湿エレメント(23a,23b)の寿命を延ばすことができる。
図1は、実施形態1のエアハンドリングユニットの構成を示す概略断面図である。 図2は、実施形態1の水処理装置の構成を示す配管系統図である。 図3は、実施形態1の放電水槽の構成を示す概略断面図である。 図4は、実施形態1の放電水槽の要部の拡大図である。 図5は、実施形態1の放電板の要部の拡大図である。 図6は、実施形態1の絶縁部材の断面と加湿エレメントを示す図である。 図7は、実施形態1の絶縁部材の概略斜視図である。 図8は、実施形態1の変形例3の絶縁部材の断面と加湿エレメントを示す図である。 図9は、実施形態1の変形例3の絶縁部材の概略斜視図である。 図10は、実施形態1の変形例4の絶縁部材の断面と加湿エレメントを示す図である。 図11は、実施形態1の変形例4の絶縁部材の概略斜視図である。 図12は、実施形態1の変形例5の絶縁部材の断面と加湿エレメントを示す図である。 図13は、実施形態1の変形例5の絶縁部材の概略斜視図である。 図14は、実施形態2の水処理装置の構成を示す配管系統図である。 図15は、実施形態3の水処理装置の構成を示す配管系統図である。 図16は、その他の実施形態の第2変形例の水処理装置の構成を示す配管系統図である。 図17は、その他の実施形態の第3変形例の水処理装置の構成を示す配管系統図である。 図18は、その他の実施形態の第4変形例の水処理装置の構成を示す配管系統図である。 図19は、その他の実施形態の第5変形例の水処理装置の構成を示す配管系統図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施形態および変形例は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《実施形態1》
実施形態1について説明する。本実施形態のエアハンドリングユニット(1)は、加湿装置を構成しており、空気の温度調節と加湿とを行うように構成されている。また、本実施形態のエアハンドリングユニット(1)は、加湿用の処理水を生成する水処理装置(40)を備えている。
−エアハンドリングユニットの構成−
図1に示すように、エアハンドリングユニット(1)は、中空直方体状のケーシング(10)を備えている。ケーシング(10)の内部空間は、第1隔壁板(11)と第2隔壁板(12)とによって、入口室(13)と中間室(14)と出口室(15)とに仕切られている。ケーシング(10)では、その長手方向の一端から他端へ向かって順に、入口室(13)と中間室(14)と出口室(15)とが配置されている。
ケーシング(10)の天板は、入口室(13)に臨む部分に吸込口(16)が形成され、出口室(15)に臨む部分に吹出口(17)が形成されている。図示しないが、ケーシング(10)には、吸込口(16)と連通するように吸込ダクトが接続され、吹出口(17)と連通するように吹出ダクトが接続される。ケーシング(10)の底板(34)は、中間室(14)に臨む部分が下方へ窪んだドレンパン(18)を構成している。
第1隔壁板(11)には、第1開口(11a)が形成されている。入口室(13)は、この第1開口(11a)を介して中間室(14)に連通する。第2隔壁板(12)には、第2開口(12a)が形成されている。中間室(14)は、この第2開口(12a)を介して出口室(15)に連通する。
エアハンドリングユニット(1)は、エアフィルタ(21)と、熱交換器(22)と、第1加湿エレメント(23a)と、第2加湿エレメント(23b)と、ファンユニット(25)とを備えている。エアフィルタ(21)は、入口室(13)に配置されている。熱交換器(22)と加湿エレメント(23a,23b)とは、中間室(14)に配置されている。中間室(14)において、加湿エレメント(23a,23b)は、熱交換器(22)の下流側に配置されている。ファンユニット(25)は、出口室(15)に配置されている。
エアフィルタ(21)は、空気に含まれる塵埃等の異物を捕集するための部材である。このエアフィルタ(21)は、第1開口(11a)を覆うように設けられる。
熱交換器(22)は、いわゆるクロスフィン型のフィンアンドチューブ熱交換器である。この熱交換器(22)は、図外の熱源機器から供給された熱媒水を空気と熱交換させる。熱源機器は、例えば、冷凍サイクルを行って熱媒水を冷却し又は加熱するチラー装置によって構成される。
各加湿エレメント(23a,23b)は、供給された水を空気と接触させて気化させるための部材である。各加湿エレメント(23a,23b)は、スポンジ状または不織布状の樹脂からなり、ある程度の量の水を保持でき、且つ空気が通過できるように構成されている。第1加湿エレメント(23a)と第2加湿エレメント(23b)は、ケーシング(10)の奥行き方向(図1における紙面に垂直な方向)に並んで配置されている。
図2にも示すように、各加湿エレメント(23a,23b)の下方には、絶縁部材(30a,30b)が設けられている。第1絶縁部材(30a)は、第1加湿エレメント(23a)の下面と向かい合うように配置され、ドレンパン(18)の水を第1加湿エレメント(23a)の水から電気的に絶縁するように構成されている。第2絶縁部材(30b)は、第2加湿エレメント(23b)の下面と向かい合うように配置され、ドレンパン(18)の水を第2加湿エレメント(23b)の水から電気的に絶縁するように構成されている。絶縁部材(30a,30b)の構成と絶縁作用については、後述する。
図2に示すように、第1加湿エレメント(23a)と第2加湿エレメント(23b)の間には、絶縁板(24)が設けられている。絶縁板(24)は、各加湿エレメント(23a,23b)の側面と向かい合うように配置され、第1加湿エレメント(23a)の水と第2加湿エレメント(23b)の水を電気的に絶縁する。
図1に示すように、ファンユニット(25)は、羽根車(26)と、羽根車(26)を駆動するファンモータ(27)とを備えている。羽根車(26)は、その吸込口(16)が第2開口(12a)を覆うように配置され、吸込口(16)から吸い込んだ空気を周方向へ吹き出す。
水処理装置(40)は、本体ユニット(41)と電源ユニット(42)とを備えている。本体ユニット(41)は、殺菌成分を含んだ処理水を生成するように構成されている。この本体ユニット(41)は、中間室(14)に配置されて加湿エレメントに処理水を供給する。電源ユニット(42)は、入口室(13)に配置され、図外の配線を介して本体ユニット(41)に電気的に接続されている。水処理装置(40)の詳細な構成は、後述する。
−エアハンドリングユニットの運転動作−
エアハンドリングユニット(1)は、冷房運転と暖房運転を選択的に行う。
冷房運転において、熱交換器(22)には、熱源装置から低温(例えば5℃程度)の熱媒水が供給される。また、冷房運転において、水処理装置(40)は停止しており、加湿エレメント(23a,23b)への処理水の供給は行われない。
冷房運転において、吸込口(16)から入口室(13)へ流入した空気は、エアフィルタ(21)を通過後に中間室(14)へ流入し、熱交換器(22)を通過する際に熱媒水と熱交換して冷却される。その際、空気に含まれる水分が凝縮してドレン水となる。ドレン水は、ドレンパン(18)へと流れ落ち、ケーシング(10)の外部へ排出される。熱交換器(22)を通過する間に冷却され且つ除湿された空気は、加湿エレメント(23a,23b)を通過後に羽根車(26)へ吸い込まれる。羽根車(26)から吹き出された空気は、吹出口(17)を通って室内へ供給される。
暖房運転において、熱交換器(22)には、熱源装置から高温(例えば45℃程度)の熱媒水が供給される。また、暖房運転において、水処理装置(40)は、加湿エレメントへ処理水を供給する。水処理装置(40)の詳細な運転動作は、後述する。
暖房運転において、吸込口(16)から入口室(13)へ流入した空気は、エアフィルタ(21)を通過後に中間室(14)へ流入し、熱交換器(22)を通過する際に熱媒水と熱交換して加熱される。その後、空気は、加湿エレメント(23a,23b)を通過する。加湿エレメント(23a,23b)では、水処理装置(40)から供給された処理水が蒸発して空気に付与される。加湿エレメント(23a,23b)を通過する際に加湿された空気は、羽根車(26)へ吸い込まれる。羽根車(26)から吹き出された空気は、吹出口(17)を通って室内へ供給される。
加湿エレメント(23a,23b)において気化しなかった処理水は、加湿エレメント(23a,23b)の下端から流れ落ちる。加湿エレメント(23a,23b)から流れ落ちた処理水は、絶縁部材(30a,30b)を通過後にドレンパン(18)へ流れ落ち、ケーシング(10)の外部へ排出される。加湿エレメント(23a,23b)から流れ落ちた処理水が絶縁部材(30a,30b)を通過することによって、ドレンパン(18)の水が加湿エレメント(23a,23b)の水から電気的に絶縁される。絶縁部材(30a,30b)の絶縁作用については、後述する。
−水処理装置の構成−
図2に示すように、水処理装置(40)の本体ユニット(41)は、放電を生起させて処理水を生成する放電水槽(50)と、放電水槽(50)へ水道水を供給する導入通路(60)と、処理水を放電水槽(50)から導出して加湿エレメント(23a,23b)へ供給する導出通路(80)とを備えている。放電水槽(50)と導入通路(60)と導出通路(80)とは、水道管(5)から加湿エレメント(23a,23b)へ向かって水が流れる水通路(45)を構成している。
水道管(5)は、水道設備の管水路を構成する管である。水道設備は、ポンプによって加圧された水を、管水路を通じて供給する設備である。従って、水道管(5)は、“加圧された水を供給する給水設備”を構成する。
〈放電水槽〉
図3に示すように、水処理槽である放電水槽(50)は、水槽本体(51)を備えている。水槽本体(51)は、上面が閉塞された密閉容器状の部材である。この水槽本体(51)は、中空の直方体状に形成されている。水槽本体(51)には、中央隔壁(52)が設けられている。中央隔壁(52)は、水槽本体(51)の幅方向(図3における左右方向)の中央部に配置されている。水槽本体(51)の内部空間は、中央隔壁(52)によって、第1槽(54a)と第2槽(54b)に仕切られている。水槽本体(51)及び中央隔壁(52)の材質は、電気絶縁性の樹脂である。
中央隔壁(52)の下部には、中央隔壁(52)を厚さ方向に貫通する貫通孔(53)が形成されている。図4に示すように、貫通孔(53)の各端部は、中央隔壁(52)の表面に向かって次第に拡径するテーパー形状に形成されている。
中央隔壁(52)には、放電部材(56)が設けられている。放電部材(56)は、放電板(57)と、ホルダーリング(59)とを備えている。中央隔壁(52)と放電部材(56)は、第1槽(54a)と第2槽(54b)を仕切る電気絶縁性の仕切板を構成している。
放電板(57)は、例えばセラミックス等の電気絶縁材料で構成された円板状の部材である。なお、セラミックスは、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、ジルコニア又はアルミナである。放電板(57)には、その略中央に微小な放電孔(58)が形成されている。放電孔(58)は、直径が0.1mm程度の円形の貫通孔であって、放電中の電気抵抗が数MΩとなるように設計されている。
ホルダーリング(59)は、例えばシリコンゴム等の電気絶縁材料で構成されたリング状(あるいはドーナツ状)の部材である。ホルダーリング(59)は、放電板(57)の周囲を囲むように放電板(57)に取り付けられる。
放電部材(56)は、中央隔壁(52)の貫通孔(53)を横断するように配置される。具体的に、放電部材(56)は、ホルダーリング(59)が中央隔壁(52)に埋設され、放電板(57)が中央隔壁(52)の貫通孔(53)を横断する。つまり、中央隔壁(52)の貫通孔(53)は、放電部材(56)によって閉塞される。そして、中央隔壁(52)によって仕切られた第1槽(54a)と第2槽(54b)は、放電部材(56)の放電孔(58)だけを介して連通する。
放電水槽(50)は、第1槽(54a)に第1電極(55a)が設けられ、第2槽(54b)に第2電極(55b)が設けられている。第1電極(55a)及び第2電極(55b)は、例えば耐腐食性の高い金属材料からなる細長い長方形板状の部材である。第1電極(55a)及び第2電極(55b)は、それぞれの長手方向が上下方向となる姿勢で配置されている。第1電極(55a)及び第2電極(55b)は、電源ユニット(42)に電気的に接続されている。電源ユニット(42)については後述する。
〈導入通路〉
図2に示すように、導入通路(60)は、入口管(61)と、第1及び第2導入側絶縁部(70,75)と、第1及び第2導入側接続管(65a,65b)とによって構成されている。
入口管(61)は、集合管(63)と、第1分岐管(64a)と、第2分岐管(64b)とを備えている。集合管(63)は、一端が継手(6)を介して水道管(5)に接続されている。この集合管(63)には、電磁弁(62)が設けられている。集合管(63)の他端には、第1分岐管(64a)の一端と、第2分岐管(64b)の一端とが接続されている。第1分岐管(64a)の他端は、第1導入側絶縁部(70)に接続されている。第2分岐管(64b)の他端は、第2導入側絶縁部(75)に接続されている。
第1導入側接続管(65a)は、第1導入側絶縁部(70)を放電水槽(50)の第1槽(54a)に接続する配管である。第1導入側接続管(65a)は、放電水槽(50)の第1槽(54a)の底部に開口している。一方、第2導入側接続管(65b)は、第2導入側絶縁部(75)を放電水槽(50)の第2槽(54b)に接続する配管である。第2導入側接続管(65b)は、放電水槽(50)の第2槽(54b)の底部に開口している。
本実施形態の導入通路(60)では、入口管(61)の集合管(63)が、導入側集合通路を構成する。また、入口管(61)の第1分岐管(64a)と第1導入側接続管(65a)とが、第1導入側分岐通路を構成する。また、入口管(61)の第2分岐管(64b)と第2導入側接続管(65b)とが、第2導入側分岐通路を構成する。
各導入側絶縁部(70,75)は、本体容器(71,76)と、噴霧ノズル(72,77)とを備えている。本体容器(71,76)は、空気が封入された密閉容器である。
第1導入側絶縁部(70)において、入口管(61)の第1分岐管(64a)は、本体容器(71)を貫通し、本体容器(71)の内部空間の上部に開口している。噴霧ノズル(72)は、本体容器(71)の内部空間に開口する第1分岐管(64a)の端部に取り付けられている。この噴霧ノズル(72)は、第1分岐管(64a)から供給された水道水を噴霧する。また、第1導入側絶縁部(70)において、第1導入側接続管(65a)は、本体容器(71)の内部空間の下部(即ち、噴霧ノズル(72)よりも低い位置)に開口している。
第2導入側絶縁部(75)において、入口管(61)の第2分岐管(64b)は、本体容器(76)を貫通し、本体容器(76)の内部空間の上部に開口している。噴霧ノズル(77)は、本体容器(76)の内部空間に開口する第2分岐管(64b)の端部に取り付けられている。この噴霧ノズル(77)は、第2分岐管(64b)から供給された水道水を噴霧する。また、第2導入側絶縁部(75)において、第2導入側接続管(65b)は、本体容器(76)の内部空間の下部(即ち、噴霧ノズル(77)よりも低い位置)に開口している。
各導入側絶縁部(70,75)において、噴霧ノズル(72,77)から本体容器(71,76)の内部空間へ噴霧された水道水は、水滴となって落下して本体容器(71,76)に溜まり、その後に導入側接続管(65a,65b)へ流入する。本体容器(71,76)において、内部空間における水面の位置は、導入側接続管(65a,65b)の開口端の位置と概ね一致する。従って、各導入側絶縁部(70,75)では、本体容器(71,76)の内部空間における水面が、噴霧ノズル(72,77)よりも低くなる。このため、各導入側絶縁部(70,75)では、噴霧ノズル(72,77)から噴霧されて落下する水滴同士の間に空気が介在することになり、本体容器(71,76)へ流入する水が、本体容器(71,76)から流出する水と電気的に絶縁される。
〈導出通路〉
図2に示すように、導出通路(80)は、第1及び第2導出管(81a,81b)と、第1及び第2給水ヘッダ(82a,82b)とによって構成されている。
第1導出管(81a)は、一端が放電水槽(50)の第1槽(54a)に開口し、他端が第1給水ヘッダ(82a)に接続されている。放電水槽(50)の第1槽(54a)において、第1導出管(81a)の開口端は、第1電極(55a)の下端よりも上方で且つ放電孔(58)よりも上方に配置されている。一方、第2導出管(81b)は、一端が放電水槽(50)の第2槽(54b)に開口し、他端が第2給水ヘッダ(82b)に接続されている。放電水槽(50)の第2槽(54b)において、第2導出管(81b)の開口端は、第2電極(55b)の下端よりも上方で且つ放電孔(58)よりも上方に配置されている。
各給水ヘッダ(82a,82b)は、両端が閉塞された円筒状の部材である。第1給水ヘッダ(82a)は、第1加湿エレメント(23a)の上面と接するように配置されている。一方、第2給水ヘッダ(82b)は、第2加湿エレメント(23b)の上面と接するように配置されている。図示しないが、各給水ヘッダ(82a,82b)は、その下部に給水用開口が形成されている。各給水ヘッダ(82a,82b)は、導出通路(80)の終端部を構成しており、各給水ヘッダ(82a,82b)の内部空間は、給水用開口において大気に開放されている。
上述したように、各給水ヘッダ(82a,82b)は、対応する加湿エレメント(23a,23b)の上面と接するように配置されている。このため、第1給水ヘッダ(82a)から第1加湿エレメント(23a)へ水を供給する状態では、第1給水ヘッダ(82a)の水が第1加湿エレメント(23a)の水と電気的に導通する。また、第2給水ヘッダ(82b)から第2加湿エレメント(23b)へ水を供給する状態では、第2給水ヘッダ(82b)の水が第2加湿エレメント(23b)の水と電気的に導通する。
第1導出管(81a)及び第1給水ヘッダ(82a)は、第1槽(54a)の処理水を、第1加湿エレメント(23a)へ供給し且つ第1槽(54a)の処理水と電気的に導通させる第1供給通路を構成している。また、第2導出管(81b)及び第2給水ヘッダ(82b)は、第2槽(54b)の処理水を、第2加湿エレメント(23b)へ供給し且つ第2槽(54b)の処理水と電気的に導通させる第2供給通路を構成している。
〈水通路の気密構造〉
上述したように、水通路(45)では、水道管(5)が入口管(61)を介して導入側絶縁部(70,75)の本体容器(71,76)に接続され、導入側絶縁部(70,75)の本体容器(71,76)が導入側接続管(65a,65b)を介して放電水槽(50)の水槽本体(51)に接続され、放電水槽(50)の水槽本体(51)が導出管(81a,81b)を介して給水ヘッダ(82a,82b)に接続されている。また、各導入側絶縁部(70,75)の本体容器(71,76)と、放電水槽(50)の水槽本体(51)とは、それぞれに接続する配管だけを介して水と空気が出入りできる密閉容器となっている。従って、水通路(45)は、給水ヘッダ(82a,82b)の給水用開口だけにおいて大気に開放された気密構造となっている。
〈電源ユニット〉
電源ユニット(42)は、第1電極(55a)と第2電極(55b)に高電圧(例えば、6kV程度の電圧)を印加する交番型電源である。この電源ユニット(42)は、第1電極(55a)と第2電極(55b)に対して、正負が入れ替わる交番波形の電圧を印加する。電源ユニット(42)が第1電極(55a)と第2電極(55b)に印加する電圧の交番波形は、正極側と負極側の割合が等しい方形波である。
−水処理装置の運転動作−
水処理装置(40)の作動中には、電磁弁(62)が開状態となり、電源ユニット(42)が放電水槽(50)の第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧を印加する。
〈導入通路における水の流れ〉
水道管(5)から入口管(61)の集合管(63)へ流入した水道水は、その概ね半分が第1分岐管(64a)へ流入し、残りが第2分岐管(64b)へ流入する。
第1分岐管(64a)へ流入した水道水は、第1導入側絶縁部(70)へ流入し、噴霧ノズル(72)から本体容器(71)の内部空間へ噴霧され、水滴となって落下する。一方、第2分岐管(64b)へ流入した水道水は、第2導入側絶縁部(75)へ流入し、噴霧ノズル(77)から本体容器(76)の内部空間へ噴霧され、水滴となって落下する。
水道管(5)から各導入側絶縁部(70,75)へ供給される水道水は、加圧されており、その圧力が大気圧よりも高い値(例えば、0.2MPa〜0.4MPa程度)となっている。一方、各導入側絶縁部(70,75)の本体容器(71,76)は、密閉容器である。従って、各導入側絶縁部(70,75)の本体容器(71,76)の内圧は、大気圧よりも高くなる。このため、第1導入側絶縁部(70)の本体容器(71)に溜まった水道水は、第1導入側接続管(65a)へと流れ込み、第1導入側接続管(65a)を通って放電水槽(50)の第1槽(54a)へ流入する。また、第2導入側絶縁部(75)の本体容器(76)に溜まった水道水は、第2導入側接続管(65b)へと流れ込み、第2導入側接続管(65b)を通って放電水槽(50)の第2槽(54b)へ流入する。
〈放電水槽の運転動作〉
放電水槽(50)では、第1電極(55a)及び第2電極(55b)と、放電孔(58)とが水に浸かった状態となる。第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧が付与されると、放電部材(56)の放電孔(58)において電流密度が上昇し、発生したジュール熱によって水が気化する。その結果、放電孔(58)において気泡(C)が形成される。
図5に示すように、気泡(C)は、放電孔(58)の全体を占める。即ち、放電孔(58)は、その全域が気泡(C)に覆われた状態となる。この状態において、気泡(C)は、第1電極(55a)と第2電極(55b)との間における水を介した導電を阻止する抵抗として機能する。このため、第1槽(54a)の水は第1電極(55a)と実質的に同電位になり、第2槽(54b)の水は第2電極(55b)と実質的に同電位になる。その結果、気泡(C)と水との界面が電極となり、気泡(C)内で絶縁破壊が起こって放電(スパーク放電)が生起する。気泡(C)内で放電が生起すると、第1槽(54a)及び第2槽(54b)に溜まった水の中では、殺菌成分(例えば、水酸ラジカル等の活性種、過酸化水素)が発生する。そして、第1槽(54a)及び第2槽(54b)に溜まった水が、殺菌成分を含んだ処理水となる。
ここで、本実施形態では、放電ユニットが交番波形の電圧を第1電極(55a)と第2電極(55b)に印加する、各電極(55a,55b)に印加される電圧の正負が所定時間おきに交互に入れ替わる。そのため、放電孔(58)においてはグロー放電を生起させることなくスパーク放電を生起させることができる。
つまり、電極(55a,55b)に直流電源が接続されている場合、放電孔(58)における放電の形態は、電流の増加に伴ってスパーク放電からグロー放電に移行する。これに対し、本実施形態では、放電孔(58)における放電の形態がスパーク放電からグロー放電に移行する前に電極(55a,55b)に印加される電圧の正負が入れ替わるので、放電孔(58)ではグロー放電が発生せずにスパーク放電が発生し続ける。このため、放電孔(58)のグロー放電による熱的破壊が抑制され、放電孔(58)の孔径の拡大を抑制することが可能になる。
〈導出通路における水の流れ〉
上述したように、放電水槽(50)の水槽本体(51)は、密閉容器である。従って、第1導入側絶縁部(70)から水道水が流入する第1槽(54a)と、第2導入側絶縁部(75)から水道水が流入する第2槽(54b)とは、それぞれの内圧が大気圧よりも高くなる。このため、放電水槽(50)の第1槽(54a)に溜まった処理水は、第1導出管(81a)へと流れ込み、第1導出管(81a)を通って第1給水ヘッダ(82a)へ流入する。また、放電水槽(50)の第2槽(54b)に溜まった処理水は、第2導出管(81b)へと流れ込み、第2導出管(81b)を通って第2給水ヘッダ(82b)へ流入する。
第1給水ヘッダ(82a)に流入した処理水は、給水用開口を通って第1給水ヘッダ(82a)の外部へ流出し、第1加湿エレメント(23a)へ供給される。一方、第2給水ヘッダ(82b)に流入した処理水は、給水用開口を通って第2給水ヘッダ(82b)の外部へ流出し、第2加湿エレメント(23b)へ供給される。
上述したように、各加湿エレメント(23a,23b)の水は、対応する給水ヘッダ(82a,82b)の水と電気的に導通している。また、第1給水ヘッダ(82a)の水は、放電水槽(50)の第1槽(54a)の水と電気的に導通し、第2給水ヘッダ(82b)の水は、放電水槽(50)の第2槽(54b)の水と電気的に導通している。このため、第1加湿エレメント(23a)の水は、第1槽(54a)の水と実質的に同電位となり、第2加湿エレメント(23b)の水は、第2槽(54b)の水と実質的に同電位となる。
−絶縁部材−
上述したように、第1加湿エレメント(23a)の下方には第1絶縁部材(30a)が配置され、第2加湿エレメント(23b)の下方には第2絶縁部材(30b)が配置されている(図2を参照)。ここでは、この絶縁部材(30a,30b)について説明する。
図6及び図7に示すように、各絶縁部材(30a,30b)は、複数枚(本実施形態では3枚)の分散板(31)を備えている。各分散板(31)は、長方形状に形成されている。各分散板(31)の材質は、電気絶縁性の樹脂である。3枚の分散板(31)は、互いに向かい合う姿勢で、互いに所定の間隔をおいて上下に配列されている。各分散板(31)には、分散板(31)を厚さ方向に貫通する分散用孔(32)が多数形成されている。図6に示すように、各分散板(31)の分散用孔(32)は、隣り合う分散板(31)の分散用孔(32)と上下方向において重複しない位置に形成されている。
各絶縁部材(30a,30b)は、加湿エレメント(23a,23b)から流れ落ちた処理水を水滴化することによって、ドレンパン(18)の水を加湿エレメント(23a,23b)の水から電気的に絶縁するように構成されている。
具体的に、加湿エレメント(23a,23b)から分散板(31)へ流れ落ちた水は、分散用孔(32)を通って下方へ落下する。一方、上下に並んだ分散板(31)の間には、熱交換器(22)を通過した空気の一部が加湿エレメント(23a,23b)をバイパスして通過する。分散用孔(32)を通って流れ落ちた水は、分散板(31)の間を流れる空気によって吹き飛ばされて水滴化し、空気の流れに乗って飛散してドレンパン(18)へと落下してゆく。空気と共に流れる水滴の間には、空気が介在する。その結果、ドレンパン(18)の水は、加湿エレメント(23a,23b)の水から電気的に絶縁される。
なお、絶縁部材(30a,30b)において水滴化されて飛散した水は、その一部が空気と共に羽根車(26)に吸い込まれて室内へ供給されてもよい。この飛散した水は、空気と共に流れる間に気化する。
−実施形態1の効果−
本実施形態の水通路(45)において、入口管(61)の集合管(63)には、加圧された状態の水道水が水道管(5)から供給される。また、導出通路(80)の終端部である給水ヘッダ(82a,82b)が、その給水用開口において大気に開放されている。また、本実施形態の水通路(45)は、給水ヘッダ(82a,82b)だけにおいて大気に開放される気密構造となっている。このため、水通路(45)は、入口管(61)の集合管(63)から給水ヘッダ(82a,82b)に至るまでの全体において、内圧が大気圧よりも高い状態に保たれる。その結果、水通路(45)では、入口管(61)の集合管(63)と給水ヘッダ(82a,82b)の圧力差によって、入口管(61)の集合管(63)から給水ヘッダ(82a,82b)へ向かって水が流れる。
従って、本実施形態によれば、加湿エレメント(23a,23b)の上端部と放電水槽(50)の高低差が殆ど無い状態でも、ポンプを用いずに処理水を放電水槽(50)から加湿エレメント(23a,23b)へ供給することが可能となる。その結果、構成の複雑化や製造コストの上昇を抑えつつ、加湿エレメント(23a,23b)と放電水槽(50)の位置関係に関する制約を減らして、水処理装置(40)の使い勝手を向上させることができる。
また、本実施形態の放電水槽(50)では、第1導出管(81a)の開口端が第1電極(55a)の下端および放電孔(58)よりも上方に配置され、第2導出管(81b)の開口端が第2電極(55b)の下端および放電孔(58)よりも上方に配置されている。このため、本実施形態の放電水槽(50)では、第1電極(55a)と第2電極(55b)が水に浸かった状態に保たれると共に、放電孔(58)が水中に位置する状態に保たれる。従って、本実施形態によれば、放電水槽(50)の放電孔(58)において放電を確実に生起させることが可能となり、放電水槽(50)において殺菌成分を含んだ処理水を確実に生成することができる。
また、本実施形態の水処理装置(40)では、各導入側分岐通路(64a,65a,64b,65b)のそれぞれに導入側絶縁部(70,75)を設けて放電水槽(50)の水を水道管(5)の水と電気的に絶縁すると共に、各加湿エレメント(23a,23b)の下方に絶縁部材(30a,30b)を設けて放電水槽(50)の水をドレンパン(18)の水と電気的に絶縁している。このため、本実施形態によれば、水道水を放電水槽(50)へ連続的に供給して処理水を生成させることができると同時に、放電水槽(50)において生成した処理水を連続的に加湿エレメント(23a,23b)へ供給することが可能となる。
また、本実施形態の水処理装置(40)において、各導入側絶縁部(70,75)は、空気が封入された密閉容器である本体容器(76)の内部空間へ噴霧ノズル(77)から水を噴霧することによって、本体容器(76)へ流入する水と本体容器(76)から流出する水を電気的に絶縁する。従って、本実施形態によれば、導入通路(60)の気密性を確保しつつ、放電水槽(50)の水を水道管(5)の水から電気的に絶縁することができる。
また、本実施形態の水処理装置(40)では、第1加湿エレメント(23a)の水が放電水槽(50)の第1槽(54a)の水と実質的に同電位となり、第2加湿エレメント(23b)の水が放電水槽(50)の第2槽(54b)の水と実質的に同電位となる。従って、第1槽(54a)の水と第2槽(54b)の水の電位差が正と負に切り換わると、第1加湿エレメント(23a)の水と第2加湿エレメント(23b)の水の電位差も正と負に切り換わる。一方、第1加湿エレメント(23a)と第2加湿エレメント(23b)のうち水の電位が高い方では、カルシウムが析出せずにイオン化し、析出するスケール(例えば、炭酸カルシウム)の量が減少する。このため、本実施形態によれば、各加湿エレメント(23a,23b)において、処理水に含まれるカルシウムの析出を抑制でき、加湿エレメント(23a,23b)の寿命を延ばすことができる。
−実施形態1の変形例1−
本実施形態の絶縁部材(30a,30b)は、各分散板(31)の表面に多数の突起が形成されていてもよい。この場合は、分散板(31)の間を通過する空気の流れが突起によって乱され、分散用孔(32)から落下した水の水滴化が促進される。
−実施形態1の変形例2−
本実施形態の絶縁部材(30a,30b)において、各分散板(31)は、一対の樹脂製のパンチング板の間に繊維状の樹脂からなる不織布を挟み込んだ構造であってもよい。この場合、加湿エレメント(23a,23b)から分散板(31)へ落下した水が不織布に浸透するため、この水が分散板(31)の全体に分散される。
−実施形態1の変形例3−
本実施形態の絶縁部材(30a,30b)は、図8及び図9に示すようなトレイ状に形成されていてもよい。
本変形例の絶縁部材(30a,30b)は、二枚の側板(33)と、一枚の底板(34)と、一枚の覆い板(35)とを備えている。側板(33)と底板(34)と覆い板(35)とは、それぞれが長方形の平板状に形成されている。
底板(34)と覆い板(35)とは、対面する側板(33)の間に配置されている。底板(34)は、側板(33)の風上端(図8における右端)から風下端(図8における左端)に亘って設けられている。また、底板(34)は、風下端に近付くにつれて低くなるように傾斜している。覆い板(35)は、底板(34)の上方に、底板(34)と間隔をおいて配置されている。覆い板(35)は、側板(33)の風下端から側板(33)の長手方向の中央部に亘って設けられている。また、覆い板(35)は、風下端に近付くにつれて高くなるように傾斜している。覆い板(35)の風上端(図8における右端)と底板(34)の間には、空気を通過させるための隙間が形成される。
加湿エレメント(23a,23b)から落下した水は、一部が覆い板(35)の上に落下した後に底板(34)の上に落下し、残りが底板(34)の上に直接に落下する。覆い板(35)から底板(34)へ落下する水は、覆い板(35)と底板(34)の間へ流入する空気の流れに吹き飛ばされて水滴化する。また、底板(34)の上に落下した水は、底板(34)に沿って流れる空気の流れに吹き飛ばされて水滴化する。空気と共に流れる水滴の間には、空気が介在する。その結果、ドレンパン(18)の水は、加湿エレメント(23a,23b)の水から電気的に絶縁される。
なお、絶縁部材(30a,30b)において水滴化されて飛散した水は、その一部が空気と共に羽根車(26)に吸い込まれて室内へ供給されてもよい。この飛散した水は、空気と共に流れる間に気化する。
本変形例の絶縁部材(30a,30b)において、底板(34)の上面には、その上面を流れる水の流れと、その上面に沿って流れる空気の流れとを乱すために、多数の突起が設けられていてもよい。また、本変形例の絶縁部材(30a,30b)において、覆い板(35)は、波板状に形成されていてもよい。その場合、覆い板(35)は、波形状の稜線が空気の流れ方向に沿うように配置するのが望ましい。
−実施形態1の変形例4−
本実施形態の絶縁部材(30a,30b)は、図10及び図11に示すようなトレイ状に形成されていてもよい。
本変形例の絶縁部材(30a,30b)は、二枚の側板(33)と、一枚の底板(34)と、一枚の覆い板(35)とを備えている。側板(33)は、それぞれが長方形の平板状に形成されている。底板(34)は、中央部が最も低くなるように4つの傾斜面が配置された板状に形成されている。覆い板(35)は、概ね台形の平板状に形成されている。
底板(34)は、対面する側板(33)の間に配置されている。底板(34)は、最も高い位置の辺が側板(33)の上端に沿って延び、最も高い部分よりも低く中央部よりも高い位置の辺が側板(33)と直行する方向に延びている。覆い板(35)は、底板(34)の上方に、底板(34)と間隔をおいて配置されている。覆い板(35)は、側板(33)の風上端(図10における右端)から側板(33)の長手方向の中央部に亘って設けられている。また、覆い板(35)は、風下端(図10における左端)に近付くにつれて低くなるように傾斜している。覆い板(35)と底板(34)の間には、空気を通過させるための通路が形成される。この通路は、風下へ向かって断面積が次第に縮小する。
加湿エレメント(23a,23b)から落下した水は、一部が覆い板(35)の上に落下した後に底板(34)の上に落下し、残りが底板(34)の上に直接に落下する。底板(34)の上に落下した水は、底板(34)の最も低い部分である中央部付近に集まる。覆い板(35)と底板(34)の間の通路を流れる空気は、風下へ向かって次第に流速が上昇する。底板(34)の中央部付近に集まった水は、覆い板(35)と底板(34)の間の通路を通過して流速が高まった空気流によって吹き飛ばされて水滴化する。空気と共に流れる水滴の間には、空気が介在する。その結果、ドレンパン(18)の水は、加湿エレメント(23a,23b)の水から電気的に絶縁される。
なお、絶縁部材(30a,30b)において水滴化されて飛散した水は、その一部が空気と共に羽根車(26)に吸い込まれて室内へ供給されてもよい。この飛散した水は、空気と共に流れる間に気化する。
−実施形態1の変形例5−
本実施形態の絶縁部材(30a,30b)は、図12及び図13に示すようなトレイ状に形成されていてもよい。
本変形例の絶縁部材(30a,30b)は、トレイ状のトレイ本体(36)と、ベンチュリ管(37)とを備えている。トレイ本体(36)は、上面が開口した扁平な直方体状に形成されている。ベンチュリ管(37)は、断面が矩形の管状に形成されている。ベンチュリ管(37)は、その長手方向の中央部に位置する絞り部(38)の下面に、吸引口(39)が形成されている。ベンチュリ管(37)は、一端がトレイ本体(36)の風上側(図12の右側)の側板に開口し、他端がトレイ本体(36)の風下側(図12の左側)の側板に開口している。
加湿エレメント(23a,23b)から落下した水は、トレイ本体(36)の底部に溜まる。一方、ベンチュリ管(37)では、その内部を空気が流れ、絞り部(38)において空気の圧力が大気圧よりも低くなる。このため、トレイ本体(36)の底部に溜まった水は、吸引口(39)からベンチュリ管(37)の内部へ吸い込まれ、ベンチュリ管(37)の内部を流れる空気に吹き飛ばされて水滴化する。空気と共に流れる水滴の間には、空気が介在する。その結果、ドレンパン(18)の水は、加湿エレメント(23a,23b)の水から電気的に絶縁される。
なお、絶縁部材(30a,30b)において水滴化されて飛散した水は、その一部が空気と共に羽根車(26)に吸い込まれて室内へ供給されてもよい。この飛散した水は、空気と共に流れる間に気化する。
《実施形態2》
実施形態2について説明する。ここでは、本実施形態のエアハンドリングユニット(1)について、実施形態1のエアハンドリングユニット(1)と異なる点を説明する。
図14に示すように、本実施形態のエアハンドリングユニット(1)には、加湿エレメント(23)が1つだけ設けられている。また、このエアハンドリングユニット(1)では、絶縁部材(30a,30b)が省略されている。
−水処理装置の構成−
本実施形態の水処理装置(40)において、放電水槽(50)と導入通路(60)と導出通路(80)とは、水道管(5)から加湿エレメント(23)へ向かって水が流れる水通路(45)を構成している。
〈導出通路〉
本実施形態の水処理装置(40)は、導出通路(80)の構成が、実施形態1の水処理装置(40)と異なる。本実施形態の導出通路(80)は、第1及び第2導出管(91a,81b)と、第1及び第2導出側絶縁部(90,95)と、出口管(83)と、給水ヘッダ(82)とによって構成されている。
第1導出管(81a)は、一端が放電水槽(50)の第1槽(54a)に開口し、他端が第1導出側絶縁部(90)に接続されている。実施形態1と同様に、放電水槽(50)の第1槽(54a)において、第1導出管(81a)の開口端は、第1電極(55a)の下端よりも上方で且つ放電孔(58)よりも上方に配置されている。一方、第2導出管(81b)は、一端が放電水槽(50)の第2槽(54b)に開口し、他端が第2導出側絶縁部(95)に接続されている。実施形態1と同様に、放電水槽(50)の第2槽(54b)において、第2導出管(81b)の開口端は、第2電極(55b)の下端よりも上方で且つ放電孔(58)よりも上方に配置されている。
出口管(83)は、集合管(84)と、第1分岐管(85a)と、第2分岐管(85b)とを備えている。第1分岐管(85a)の一端は、第1導入側絶縁部(70)に接続されている。第2分岐管(85b)の一端は、第2導入側絶縁部(75)に接続されている。第1分岐管(85a)の他端と第2分岐管(85b)の他端とは、集合管(84)の一端に接続されている。集合管(84)の他端は、給水ヘッダ(82)に接続されている。
給水ヘッダ(82)は、両端が閉塞された円筒状の部材である。給水ヘッダ(82)は、加湿エレメント(23)の上方に配置されている。図示しないが、給水ヘッダ(82)の下部には、複数の給水用孔が形成されている。給水ヘッダ(82)へ流入した水は、この給水用孔を通って加湿エレメント(23)へ供給される。
本実施形態の導出通路(80)では、出口管(83)の集合管(84)が、導出側集合通路を構成する。また、第1導出管(81a)と出口管(83)の第1分岐管(85a)とが、第1導出側分岐通路を構成する。また、第2導出管(81b)と出口管(83)の第2分岐管(85b)とが、第2導出側分岐通路を構成する。
各導出側絶縁部(90,95)は、本体容器(91,96)と、噴霧ノズル(92,97)とを備えている。本体容器(91,96)は、空気が封入された密閉容器である。
第1導出側絶縁部(90)において、第1導出管(81a)は、本体容器(91)を貫通し、本体容器(91)の内部空間の上部に開口している。噴霧ノズル(92)は、本体容器(91)の内部空間に開口する第1導出管(81a)の端部に取り付けられている。この噴霧ノズル(92)は、第1導出管(81a)から供給された処理水を噴霧する。また、第1導出側絶縁部(90)において、出口管(83)の第1分岐管(85a)は、本体容器(71)の内部空間の下部(即ち、噴霧ノズル(92)よりも低い位置)に開口している。
第2導出側絶縁部(95)において、第2導出管(81b)は、本体容器(96)を貫通し、本体容器(96)の内部空間の上部に開口している。噴霧ノズル(97)は、本体容器(96)の内部空間に開口する第2導出管(81b)の端部に取り付けられている。この噴霧ノズル(77)は、第2導出管(81b)から供給された処理水を噴霧する。また、第2導入側絶縁部(75)において、出口管(83)の第2分岐管(85b)は、本体容器(96)の内部空間の下部(即ち、噴霧ノズル(97)よりも低い位置)に開口している。
各導出側絶縁部(90,95)において、噴霧ノズル(92,97)から本体容器(91,96)の内部空間へ噴霧された処理水は、水滴となって落下して本体容器(91,96)に溜まり、その後に出口管(83)の分岐管(85a,85b)へ流入する。本体容器(91,96)において、内部空間における水面の位置は、出口管(83)の分岐管(85a,85b)の開口端の位置と概ね一致する。従って、各導出側絶縁部(90,95)では、本体容器(91,96)の内部空間における水面が、噴霧ノズル(92,97)よりも低くなる。このため、各導出側絶縁部(90,95)では、噴霧ノズル(92,97)から噴霧されて落下する水滴同士の間に空気が介在することになり、本体容器(91,96)へ流入する水が、本体容器(91,96)から流出する水と電気的に絶縁される。
〈水通路の気密構造〉
本実施形態の水通路(45)では、水道管(5)が入口管(61)を介して導入側絶縁部(70,75)の本体容器(71,76)に接続され、導入側絶縁部(70,75)の本体容器(71,76)が導入側接続管(65a,65b)を介して放電水槽(50)の水槽本体(51)に接続され、放電水槽(50)の水槽本体(51)が導出管(81a,81b)を介して導出側絶縁部(90,95)に接続され、導出側絶縁部(90,95)が出口管(83)を介して給水ヘッダ(82)に接続されている。また、各導入側絶縁部(70,75)の本体容器(71,76)と、放電水槽(50)の水槽本体(51)と、各導出側絶縁部(90,95)の本体容器(91,96)とは、それぞれに接続する配管だけを介して水と空気が出入りできる密閉容器となっている。従って、水通路(45)は、給水ヘッダ(82)の給水用孔だけにおいて大気に開放された気密構造となっている。
−水処理装置の運転動作−
水処理装置(40)の作動中には、電磁弁(62)が開状態となり、電源ユニット(42)が放電水槽(50)の第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧を印加する。
導入通路(60)における水の流れと、放電水槽(50)の運転動作は、実施形態1と同じなので、説明を省略する。
〈導出通路における水の流れ〉
上述したように、放電水槽(50)の水槽本体(51)は、密閉容器である。従って、第1導入側絶縁部(70)から水道水が流入する第1槽(54a)と、第2導入側絶縁部(75)から水道水が流入する第2槽(54b)とは、それぞれの内圧が大気圧よりも高くなる。このため、放電水槽(50)の第1槽(54a)に溜まった処理水は、第1導出管(81a)へと流れ込み、放電水槽(50)の第2槽(54b)に溜まった処理水は、第2導出管(81b)へと流れ込む。
第1導出管(81a)へ流入した処理水は、第1導出側絶縁部(90)へ流入し、噴霧ノズル(92)から本体容器(91)の内部空間へ噴霧され、水滴となって落下する。一方、第2導出管(81b)へ流入した処理水は、第2導出側絶縁部(95)へ流入し、噴霧ノズル(97)から本体容器(96)の内部空間へ噴霧され、水滴となって落下する。
上述したように、各導出側絶縁部(90,95)の本体容器(91,96)は、密閉容器である。従って、各導出側絶縁部(90,95)の本体容器(91,96)は、それぞれの内圧が大気圧よりも高くなる。このため、第1導出側絶縁部(90)の本体容器(91)に溜まった処理水は、出口管(83)の第1分岐管(85a)へ流入し、第2導出側絶縁部(95)の本体容器(96)に溜まった処理水は、出口管(83)の第2分岐管(85b)へ流入する。第1分岐管(85a)の処理水と第2分岐管(85b)の処理水とは、出口管(83)の集合管(84)へ流入して合流し、その後に給水ヘッダ(82)へ流入する。給水ヘッダ(82)へ流入した処理水は、加湿エレメント(23)へ供給される。
《実施形態3》
実施形態3について説明する。本実施形態のエアハンドリングユニット(1)は、実施形態2のエアハンドリングユニット(1)において、水処理装置(40)の構成を変更したものである。ここでは、本実施形態の水処理装置(40)について、実施形態2の水処理装置(40)と異なる点を説明する。
図15に示すように、本実施形態の水処理装置(40)では、第1導入側絶縁部(70)及び第2導入側絶縁部(75)が省略されている。本実施形態の導入通路(60)では、入口管(61)の第1分岐管(64a)が第1導入側接続管(65a)に直接に接続され、入口管(61)の第2分岐管(64b)が第2導入側接続管(65b)に直接に接続されている。また、本実施形態の水処理装置(40)では、第1導出側絶縁部(90)及び第2導出側絶縁部(95)が省略されている。本実施形態の導出通路(80)では、第1導出管(81a)が出口管(83)の第1分岐管(85a)に直接に接続され、第2導出管(81b)が出口管(83)の第2分岐管(85b)に直接に接続されている。
本実施形態の水処理装置(40)は、処理水を加湿エレメント(23)へ間欠的に供給する。具体的に、本実施形態の水処理装置(40)は、放電水槽(50)において処理水を生成する生成動作と、放電水槽(50)の処理水を加湿エレメント(23)へ供給する供給動作とを、交互に行う。
生成動作では、電磁弁(62)が閉状態となり、放電水槽(50)の第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧が印加される。電磁弁(62)が閉状態となっているため、水通路(45)において水は流れない。また、第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧が印加されると、放電水槽(50)において放電が生起して殺菌成分が生じる。
一方、供給動作では、電磁弁(62)が開状態となり、放電水槽(50)の第1電極(55a)と第2電極(55b)に対する電圧の印加が停止する。第1電極(55a)と第2電極(55b)に対する電圧の印加が停止した状態では、放電水槽(50)の第1槽(54a)及び第2槽(54b)の水の電位が実質的にゼロ(即ち、接地電位)となる。また、電磁弁(62)が開状態になると、水道管(5)から水道水が第1槽(54a)及び第2槽(54b)へ供給されると共に、第1槽(54a)及び第2槽(54b)の処理水が給水ヘッダ(82)を介して加湿エレメント(23)へ供給される。
《その他の実施形態》
−第1変形例−
上記各実施形態の水処理装置(40)の用途は、加湿エレメント(23)に対する処理水の供給に限らない。例えば、水処理装置(40)で得られた処理水を、ミスト状にして浴室へ供給してもよい。
−第2変形例−
図16に示すように、上記各実施形態の水処理装置(40)は、入口管(61)の各分岐管(64a,64b)に流量調節弁(66a,66b)が設けられていてもよい。図16に示す水処理装置(40)は、実施形態1の水処理装置(40)に本変形例を適用したものである。本変形例の入口管(61)では、第1分岐管(64a)に第1流量調節弁(66a)が設けられ、第2分岐管(64b)に第2流量調節弁(66b)が設けられる。
入口管(61)に設けられた各流量調節弁(66a,66b)は、第1分岐管(64a)を流れる水道水の流量と、第2分岐管(64b)を流れる水道水の流量とが等しくなるように、それぞれの開度が調節される。
各分岐管(64a,64b)を流れる水道水の流量が実質的に一致すれば、各導入側絶縁部(70,75)の本体容器(71,76)内の水位が実質的に等しくなる。その結果、各導入側絶縁部(70,75)の本体容器(71,76)では、噴霧ノズル(72,77)から水面までの距離が実質的に等しくなり、入口管(61)を流れる水と本体容器(71,76)内に溜まった水とを確実に電気的に絶縁できる。
また、各分岐管(64a,64b)を流れる水道水の流量が実質的に一致すれば、第1槽(54a)において生成した処理水の殺菌成分の濃度と、第2槽(54b)において生成した処理水の殺菌成分の濃度とが、実質的に等しくなる。その結果、第1加湿エレメント(23a)と第2加湿エレメント(23b)に対して、殺菌成分の濃度が実質的に等しい処理水を供給することができる。
−第3変形例−
図17に示すように、上記各実施形態の水処理装置(40)は、水通路(45)から水を排出するための排水管(101〜107)及び排水弁(111〜117)を備えていてもよい。図17に示す水処理装置(40)は、実施形態2の水処理装置(40)に本変形例を適用したものである。
本変形例では、入口管(61)における電磁弁(62)の下流側に、第1排水弁(111)を備えた第1排水管(101)が接続される。図17において、第1排水管(101)は、第2分岐管(64b)に接続される。
本変形例では、第1導入側絶縁部(70)の本体容器(71)に、第2排水弁(112)を備えた第2排水管(102)が接続される。第2排水管(102)は、本体容器(71)の底部に接続される。また、本変形例では、第2導入側絶縁部(75)の本体容器(76)に、第3排水弁(113)を備えた第3排水管(103)が接続される。第3排水管(103)は、本体容器(76)の底部に接続される。
本変形例では、放電水槽(50)の第1槽(54a)に、第4排水弁(114)を備えた第4排水管(104)が接続される。第4排水管(104)は、第1槽(54a)の底部に接続される。また、本変形例では、放電水槽(50)の第2槽(54b)に、第5排水弁(115)を備えた第5排水管(105)が接続される。第5排水管(105)は、第2槽(54b)の底部に接続される。
本変形例では、導出通路(80)の第1導出管(81a)に、第6排水弁(116)を備えた第6排水管(106)が接続される。また、本変形例では、導出通路(80)の第2導出管(81b)に、第7排水弁(117)を備えた第7排水管(107)が接続される。
水処理装置(40)の停止中に水通路(45)に水が溜まったままだと、水通路(45)に溜まった水の中で雑菌が繁殖するおそれがある。そこで、本変形例の水処理装置(40)は、停止する際に排水弁(111〜117)を開き、水通路(45)から水を排出する。
−第4変形例−
図18に示すように、第3変形例の水処理装置(40)では、第2排水管(102)及び第2排水弁(112)と、第3排水管(103)及び第3排水弁(113)とが省略されていてもよい。
本変形例の水処理装置(40)では、導入通路(60)の第1導入側接続管(65a)及び第2導入側接続管(65b)の配置が、図17に示す第3変形例の水処理装置(40)と異なる。本変形例の第1導入側接続管(65a)は、一端が第1導入側絶縁部(70)の本体容器(71)の底部に接続し、他端が放電水槽(50)の第1槽(54a)の底部に接続する。一方、本変形例の第2導入側接続管(65b)は、一端が第2導入側絶縁部(75)の本体容器(76)の底部に接続し、他端が放電水槽(50)の第2槽(54b)の底部に接続する。
本変形例の水処理装置(40)において、第4排水管(104)は、第1導入側接続管(65a)に接続する。第4排水管(104)の第4排水弁(114)を開くと、第1導入側絶縁部(70)の本体容器(71)と、放電水槽(50)の第1槽(54a)との両方から水が排出される。また、本変形例の水処理装置(40)において、第5排水管(105)は、第2導入側接続管(65b)に接続する。第5排水管(105)の第5排水弁(115)を開くと、第2導入側絶縁部(75)の本体容器(76)と、放電水槽(50)の第2槽(54b)との両方から水が排出される。
−第5変形例−
図19に示すように、上記各実施形態の水処理装置(40)は、入口管(61)に三路弁(67)が設けられていてもよい。図19に示す水処理装置(40)は、実施形態2の水処理装置(40)に本変形例を適用したものである。本変形例の入口管(61)では、集合管(63)における電磁弁(62)と継手(6)の間に、三路弁(67)が配置される。
三路弁(67)は、第1のポートが電磁弁(62)に接続し、第2のポートが継手(6)に接続する。また、三路弁(67)の第3のポートは、図外のエアポンプを接続できるように構成されている。この三路弁(67)は、第1のポートが第2のポートに連通して第3のポートから遮断される状態と、第1のポートが第3のポートに連通して第2のポートから遮断される状態とに切り換わる。
第3変形例の説明において述べたように、水処理装置(40)の停止中に水通路(45)に水が溜まったままだと、水通路(45)に溜まった水の中で雑菌が繁殖するおそれがある。そこで、本変形例の水処理装置(40)を停止する際には、三路弁(67)にエアポンプが接続され、水通路(45)から水が排出される。
つまり、本変形例の水処理装置(40)が停止した場合、作業者は、三路弁(67)の第3のポートにエアポンプを接続し、三路弁(67)を第1のポートが第3のポートに連通する状態に切り換える。そして、作業者は、エアポンプによって加圧された空気を三路弁(67)から水通路(45)へ供給する。すると、水通路(45)内の水は、三路弁(67)から導入された空気によって押し流され、最終的に給水ヘッダ(82)から排出される。
以上説明したように、本発明は、放電によって生じた殺菌成分を含んだ処理水を生成させる水処理装置と、水処理装置を備えた加湿装置とについて有用である。
1 エアハンドリングユニット(加湿装置)
23a 第1加湿エレメント
23b 第2加湿エレメント
40 水処理装置
42 電源ユニット(交番型電源)
50 放電水槽
52 中央隔壁(仕切板)
54a 第1槽
54b 第2槽
55a 第1電極
55b 第2電極
56 放電部材(仕切板)
58 放電孔
60 導入通路
63 集合管(導入側集合通路)
64a 第1分岐管(第1導入側分岐通路)
64b 第2分岐管(第2導入側分岐通路)
65a 第1導入側接続管(第1導入側分岐通路)
65b 第2導入側接続管(第2導入側分岐通路)
70 第1導入側絶縁部
75 第2導入側絶縁部
80 導出通路
81a 第1導出管(第1導出側分岐通路)(第1供給通路)
81b 第2導出管(第2導出側分岐通路)(第2供給通路)
82a 第1給水ヘッダ(第1供給通路)
82b 第2給水ヘッダ(第2供給通路)
84 集合管(導出側集合通路)
85a 第1分岐管(第1導出側分岐通路)
85b 第2分岐管(第2導出側分岐通路)
90 第1導出側絶縁部
95 第2導出側絶縁部
C 気泡
本発明は、放電によって生じた殺菌成分を含んだ処理水を生成させる水処理装置と、水処理装置を備えた加湿装置とに関するものである。
従来より、放電によって殺菌成分を発生させ、その殺菌成分を利用した水の浄化や、その殺菌成分を含んだ処理水の生成を行う水処理装置が知られている。
特許文献1には、この種の水処理装置によって構成された殺菌水生成装置を備える加湿装置が開示されている。この殺菌水生成装置は、水中に形成した気泡中で放電を生起させて殺菌成分を発生させ、その殺菌成分を含んだ殺菌水(処理水)を生成する。殺菌水生成装置において生成した殺菌水は、重力によって加湿エレメントへ供給される。
特開2015−190702号公報
特許文献1に開示された殺菌水生成装置において、放電によって殺菌成分を発生させるための処理槽は、上面が開放されている。このため、処理槽において生成した殺菌水を加湿エレメントへ確実に供給するには、単に処理槽を加湿エレメントの上方に配置するだけでなく、処理槽から加湿エレメントまでの落差(距離)を充分に確保する必要がある。このように、特許文献1の殺菌水生成装置は、殺菌水の供給対象である加湿エレメントとの位置関係について制約があり、使い勝手の点で問題があった。
この問題の解決策としては、殺菌水生成装置で生成した殺菌水を、ポンプで加湿エレメント等の供給対象へ供給することが考えられる。しかし、ポンプが必要となるので、装置の構成の複雑化や製造コストの上昇を招く。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、殺菌成分を含んだ処理水を生成する水処理装置において、構成の複雑化や製造コストの上昇を抑えつつ、処理水の供給対象との位置関係に関する制約を減らして使い勝手を向上させることにある。
第1の発明は、水処理装置を対象とする。そして、密閉容器状に形成され、殺菌成分を含んだ処理水を生成させる水処理槽(50)と、加圧された水道水を供給する水道始端部が接続され、該水道から供給された水道水を上記水処理槽(50)へ導入する導入通路(60)と、上記水処理槽(50)に接続されて該水処理槽(50)から上記処理水を導出する導出通路(80)とを備え、上記導入通路(60)と上記水処理槽(50)と上記導出通路(80)とが水通路(45)を構成し、上記水通路(45)は、上記導出通路(80)の終端部だけにおいて大気に開放される気密構造となっており、上記導入通路(60)の始端部と上記導出通路(80)の終端部の圧力差によって、上記導入通路(60)の始端部から上記導出通路(80)の終端部にまで水を流すものである。
第1の発明の水通路(45)では、水道から供給された水道水が導入通路(60)を通って水処理槽(50)へ供給され、水処理槽(50)において生成した処理水が導出通路(80)を通って処理水の供給先へ送られる。水道から導入通路(60)へ流入する水道水は、加圧された状態(圧力が大気圧よりも高い状態)となっている。導入通路(60)の始端部の圧力は、水道から供給された水道水の圧力と実質的に等しい。一方、大気に開放された導出通路(80)の終端部は、その圧力が大気圧と実質的に等しい。また、水通路(45)は、導出通路(80)の終端部だけにおいて大気に開放される気密構造となっている。このため、水通路(45)は、導入通路(60)の始端部から導出通路(80)の終端部に至るまでの全体において、内圧が大気圧よりも高い状態に保たれる。そして、水通路(45)では、導入通路(60)の始端部と導出通路(80)の終端部の圧力差によって、導入通路(60)の始端部から導出通路(80)の終端部へ向かって水が流れる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記水処理槽(50)は、放電を生起させるための第1電極(55a)及び第2電極(55b)を有し、放電によって殺菌成分を生成するように構成されているものである。
第2の発明において、水処理槽(50)は、放電によって殺菌成分を生成し、給水設備から供給された水に殺菌成分を付与することによって処理水を生成する。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記水処理槽(50)は、該水処理槽(50)の内部空間を上記第1電極(55a)が配置される第1槽(54a)と上記第2電極(55b)が配置される第2槽(54b)に仕切る電気絶縁性の仕切板(52,56)を備え、上記仕切板(52,56)には、該仕切板(52,56)を貫通して水中に位置する放電孔(58)が形成され、上記水処理槽(50)は、上記放電孔(58)に形成された気泡(C)中で放電を生起させるように構成されるものである。
第3の発明において、第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧を印加すると、水中に位置する放電孔(58)において気泡(C)が形成され、第1槽(54a)の水と第2槽(54b)の水の間に電位差が生じる。そして、放電孔(58)に形成された気泡(C)において、第1槽(54a)側の気液界面と第2槽(54b)側の気液界面の間で絶縁破壊が生じると、気泡(C)内において放電が生起する。その結果、第1槽(54a)及び第2槽(54b)の水中において、水酸ラジカルや過酸化水素などの殺菌成分が生成する。
第4,第5,及び第7の各発明は、水処理装置を対象とする。そして、密閉容器状に形成され、殺菌成分を含んだ処理水を生成させる水処理槽(50)と、加圧された水を供給する給水設備に接続され、該給水設備から供給された水を上記水処理槽(50)へ導入する導入通路(60)と、上記水処理槽(50)に接続されて該水処理槽(50)から上記処理水を導出する導出通路(80)とを備え、上記導入通路(60)と上記水処理槽(50)と上記導出通路(80)とが水通路(45)を構成し、上記水通路(45)は、上記導出通路(80)の終端部だけにおいて大気に開放される気密構造となっているものである。
第4,第5,及び第7の各発明の水通路(45)では、給水設備から供給された水が導入通路(60)を通って水処理槽(50)へ供給され、水処理槽(50)において生成した処理水が導出通路(80)を通って処理水の供給先へ送られる。給水設備から導入通路(60)へ流入する水は、加圧された状態(圧力が大気圧よりも高い状態)となっている。導入通路(60)の始端部の圧力は、給水設備から供給された水の圧力と実質的に等しい。一方、大気に開放された導出通路(80)の終端部は、その圧力が大気圧と実質的に等しい。また、水通路(45)は、導出通路(80)の終端部だけにおいて大気に開放される気密構造となっている。このため、水通路(45)は、導入通路(60)の始端部から導出通路(80)の終端部に至るまでの全体において、内圧が大気圧よりも高い状態に保たれる。そして、水通路(45)では、導入通路(60)の始端部と導出通路(80)の終端部の圧力差によって、導入通路(60)の始端部から導出通路(80)の終端部へ向かって水が流れる。
第4の発明は、上記の構成に加えて、上記導出通路(80)は、上記水処理槽(50)の上記第1槽(54a)から上記処理水を導出する第1導出管(81a)と、上記水処理槽(50)の上記第2槽(54b)から上記処理水を導出する第2導出管(81b)とを備え、上記第1導出管(81a)は、上記第1槽(54a)に開口する始端が、上記第1電極(55a)の下端および上記放電孔(58)よりも上方に配置され、上記第2導出管(81b)は、上記第2槽(54b)に開口する始端が、上記第2電極(55b)の下端および上記放電孔(58)よりも上方に配置されるものである。
第4の発明の第1槽(54a)において、水面が第1導出管(81a)の始端に達するまでは、水が第1導出管(81a)へ流入しない。このため、第1槽(54a)の水面は、第1電極(55a)の下端および放電孔(58)よりも上方に位置する。また、この発明の第2槽(54b)において、水面が第2導出管(81b)の始端に達するまでは、水が第2導出管(81b)へ流入しない。このため、第2槽(54b)の水面は、第2電極(55b)の下端および放電孔(58)よりも上方に位置する。従って、この発明の水処理槽(50)では、常に第1電極(55a)と第2電極(55b)が水に浸かった状態になると共に、常に放電孔(58)が水中に位置する。
第5の発明は、上記の構成に加えて、上記導入通路(60)は、上記給水設備に接続する導入側集合通路(63)と、上記導入側集合通路(63)を上記水処理槽(50)の上記第1槽(54a)に接続する第1導入側分岐通路(64a,65a)と、上記導入側集合通路(63)を上記水処理槽(50)の上記第2槽(54b)に接続する第2導入側分岐通路(64b,65b)とを備え、上記第1導入側分岐通路(64a,65a)と上記第2導入側分岐通路(64b,65b)のそれぞれには、流入する水と流出する水を電気的に絶縁するように構成された導入側絶縁部(70,75)が設けられるものである。
ここで、第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧が印加された状態では、第1槽(54a)及び第2槽(54b)の水の電位が、給水設備から導入側集合通路(63)へ供給される水の電位と異なる。このため、第1槽(54a)及び第2槽(54b)の水が導入側集合通路(63)を流れる水と導通している場合は、第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧が印加された状態において、導入通路(60)を通じて水処理槽(50)へ水を供給できない。
これに対し、第5の発明では、第1導入側分岐通路(64a,65a)に第1導入側絶縁部(70)を設けることによって、第1槽(54a)の水が導入側集合通路(63)の水から電気的に絶縁される。また、この発明では、第2導入側分岐通路(64b,65b)に第2導入側絶縁部(75)を設けることによって、第2槽(54b)の水が導入側集合通路(63)の水から電気的に絶縁される。そのため、この発明では、第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧が印加されて水処理槽(50)において放電が生起している状態において、導入通路(60)を通じて水を水処理槽(50)へ供給することが可能となる。
第6の発明は、上記第5の発明において、上記導入側絶縁部(70,75)は、空気が封入された密閉容器状に形成され、流入する水と流出する水の間に空気を介在させることによって、流入する水と流出する水を電気的に絶縁するように構成されるものである。
第6の発明において、導入側絶縁部(70,75)は、その入口から出口に至る水の流れを分断し、分断された水の間に空気を介在させることによって、流入する水と流出する水を電気的に絶縁する。導入側絶縁部(70,75)は、密閉容器状に形成されている。そのため、圧力が大気圧よりも高い水が水通路(45)へ供給されている状態では、導入側絶縁部(70,75)の内圧が大気圧よりも高い状態に保たれる。
第7の発明は、上記の構成に加えて、上記導出通路(80)は、上記水処理槽(50)の上記第1槽(54a)に接続する第1導出側分岐通路(81a,85a)と、上記水処理槽(50)の上記第2槽(54b)に接続する第2導出側分岐通路(81b,85b)と、上記第1導出側分岐通路(81a,85a)及び上記第2導出側分岐通路(81b,85b)に接続する導出側集合通路(84)とを備え、上記第1導出側分岐通路(81a,85a)には、上記第1槽(54a)の水を上記導出側集合通路(84)の水から電気的に絶縁する第1導出側絶縁部(90)が設けられ、上記第2導出側分岐通路(81b,85b)には、上記第2槽(54b)の水を上記導出側集合通路(84)の水から電気的に絶縁する第2導出側絶縁部(95)が設けられるものである。
ここで、第1槽(54a)から流出した処理水と第2槽(54b)から流出した処理水が合流する導出側集合通路(84)の水の電位は、第1槽(54a)及び第2槽(54b)の水の電位と異なる。このため、第1槽(54a)及び第2槽(54b)の水が導出側集合通路(84)を流れる水と導通している場合は、第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧が印加された状態において、導出通路(80)を通じて水処理槽(50)から処理水を流出させることができない。
これに対し、第7の発明では、第1導出側分岐通路(81a,85a)に第1導出側絶縁部(90)を設けることによって、第1槽(54a)の水が導出側集合通路(84)の水から電気的に絶縁される。また、この発明では、第2導出側分岐通路(81b,85b)に第2導出側絶縁部(95)を設けることによって、第2槽(54b)の水が導出側集合通路(84)の水から電気的に絶縁される。そのため、この発明では、第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧が印加されて水処理槽(50)において放電が生起している状態において、導出通路(80)を通じて水処理槽(50)から処理水を流出させることが可能となる。
第8の発明は、上記第7の発明において、上記第1導出側絶縁部(90)と上記第2導出側絶縁部(95)のそれぞれは、空気が封入された密閉容器状に形成され、流入する水と流出する水の間に空気を介在させることによって、流入する水と流出する水を電気的に絶縁するように構成されるものである。
第8の発明では、導出側絶縁部(90,95)は、その入口から出口に至る水の流れを分断し、分断された水の間に空気を介在させることによって、流入する水と流出する水を電気的に絶縁する。導出側絶縁部(90,95)は、密閉容器状に形成されている。そのため、圧力が大気圧よりも高い水が水通路(45)へ供給されている状態では、導出側絶縁部(90,95)の内圧が大気圧よりも高い状態に保たれる。
第9の発明は、上記第3の発明の水処理装置(40)を備え、該水処理装置(40)の水処理槽(50)において生成した処理水を気化させて空気を加湿する加湿装置を対象とする。そして、上記水処理装置(40)は、密閉容器状に形成され、殺菌成分を含んだ処理水を生成させる水処理槽(50)と、加圧された水を供給する給水設備に接続され、該給水設備から供給された水を上記水処理槽(50)へ導入する導入通路(60)と、上記水処理槽(50)に接続されて該水処理槽(50)から上記処理水を導出する導出通路(80)とを備え、上記導入通路(60)と上記水処理槽(50)と上記導出通路(80)とが水通路(45)を構成し、上記水通路(45)は、上記導出通路(80)の終端部だけにおいて大気に開放される気密構造となっており、上記水処理槽(50)は、放電を生起させるための第1電極(55a)及び第2電極(55b)を有し、放電によって殺菌成分を生成するように構成され、上記水処理槽(50)は、該水処理槽(50)の内部空間を上記第1電極(55a)が配置される第1槽(54a)と上記第2電極(55b)が配置される第2槽(54b)に仕切る電気絶縁性の仕切板(52,56)を備え、上記仕切板(52,56)には、該仕切板(52,56)を貫通して水中に位置する放電孔(58)が形成され、上記水処理槽(50)は、上記放電孔(58)に形成された気泡(C)中で放電を生起させるように構成される一方、上記加湿装置は、上記水処理装置(40)の水処理槽(50)の第1槽(54a)から供給された上記処理水を空気と接触させて気化させるための第1加湿エレメント(23a)と、上記第1加湿エレメント(23a)から電気的に絶縁され、上記水処理装置(40)の水処理槽(50)の第2槽(54b)から供給された上記処理水を空気と接触させて気化させるための第2加湿エレメント(23b)とを備える一方、上記水処理装置(40)の上記導出通路(80)は、上記水処理槽(50)の上記第1槽(54a)の上記処理水を、上記第1加湿エレメント(23a)の処理水が上記第1槽(54a)の上記処理水と電気的に導通状態となるように、上記第1加湿エレメント(23a)へ供給する第1供給通路(81a,82a)と、上記水処理槽(50)の上記第2槽(54b)の上記処理水を、上記第2加湿エレメント(23b)の処理水が上記第2槽(54b)の上記処理水と電気的に導通状態となるように、上記第2加湿エレメント(23b)へ供給する第2供給通路(81b,82b)とを備え、更に、上記水処理装置(40)は、第1電極(55a)と第2電極(55b)に交番電圧を印加する交番型電源(42)を備えるものである。
第9の発明の水処理装置(40)の水通路(45)では、給水設備から供給された水が導入通路(60)を通って水処理槽(50)へ供給され、水処理槽(50)において生成した処理水が導出通路(80)を通って処理水の供給先へ送られる。給水設備から導入通路(60)へ流入する水は、加圧された状態(圧力が大気圧よりも高い状態)となっている。導入通路(60)の始端部の圧力は、給水設備から供給された水の圧力と実質的に等しい。一方、大気に開放された導出通路(80)の終端部は、その圧力が大気圧と実質的に等しい。また、水通路(45)は、導出通路(80)の終端部だけにおいて大気に開放される気密構造となっている。このため、水通路(45)は、導入通路(60)の始端部から導出通路(80)の終端部に至るまでの全体において、内圧が大気圧よりも高い状態に保たれる。そして、水通路(45)では、導入通路(60)の始端部と導出通路(80)の終端部の圧力差によって、導入通路(60)の始端部から導出通路(80)の終端部へ向かって水が流れる。
第9の発明では、加湿装置(1)に第1加湿エレメント(23a)と第2加湿エレメント(23b)とが設けられる。第1加湿エレメント(23a)には、第1供給通路(81a,82a)を通って水処理槽(50)の第1槽(54a)の処理水が供給される。第1加湿エレメント(23a)の処理水は、第1供給通路(81a,82a)を流れる処理水を介して、第1槽(54a)の処理水と導通する。また、第2加湿エレメント(23b)には、第2供給通路(81b,82b)を通って水処理槽(50)の第2槽(54b)の処理水が供給される。第2加湿エレメント(23b)の処理水は、第2供給通路(81b,82b)を流れる処理水を介して、第2槽(54b)の処理水と導通する。
第9の発明において、水処理装置(40)には、交番型電源(42)が設けられる。交番型電源(42)が第1電極(55a)と第2電極(55b)に交番電圧を印加すると、第1槽(54a)の水と第2槽(54b)の水の電位差が正と負に交互に切り換わる。上述したように、第1加湿エレメント(23a)の処理水は第1槽(54a)の処理水と導通し、第2加湿エレメント(23b)の処理水は第2槽(54b)の処理水と導通する。このため、第1加湿エレメント(23a)の水と第2加湿エレメント(23b)の水の電位差も、正と負に交互に切り換わる。
ここで、加湿エレメントにおいて水が気化すると、水に溶けていたカルシウムが析出して加湿エレメントに付着するおそれがある。一方、第9の発明において、第1加湿エレメント(23a)の水と第2加湿エレメント(23b)の水の電位差は、正と負に頻繁に入れ替わる。そして、第1加湿エレメント(23a)と第2加湿エレメント(23b)のうち水の電位が高い方では、カルシウムが析出せずにイオン化する。このため、加湿エレメントに付着するスケールの量が減少する。
本発明において、水通路(45)は、導出通路(80)の終端部だけにおいて大気に開放される気密構造となっている。このため、水通路(45)では、導入通路(60)の始端部と導出通路(80)の終端部の圧力差によって、導入通路(60)の始端部から導出通路(80)の終端部へ向かって水が流れる。従って、本発明によれば、処理水の供給対象と水処理槽(50)の高低差が殆ど無い状態でも、ポンプを用いずに処理水を水処理槽(50)から供給対象へ供給することが可能となる。その結果、構成の複雑化や製造コストの上昇を抑えつつ、処理水の供給対象と水処理槽(50)の位置関係に関する制約を減らして、水処理装置(40)の使い勝手を向上させることができる。
上記第4の発明では、第1導出管(81a)の始端の位置と、第2導出管(81b)の始端の位置とを適切に設定することによって、第1電極(55a)と第2電極(55b)が水に浸かった状態に保たれると共に、放電孔(58)が水中に位置する状態に保たれる。従って、この発明によれば、水処理槽(50)の放電孔(58)において放電を確実に生起させることが可能となり、水処理槽(50)において殺菌成分を含んだ処理水を確実に生成することができる。
上記第5の発明では、第1導入側分岐通路(64a,65a)と上記第2導入側分岐通路(64b,65b)のそれぞれに導入側絶縁部(70,75)が設けられている。このため、水処理槽(50)において放電が生起している状態において、導入通路(60)を通じて水を水処理槽(50)へ供給することが可能となる。その結果、水処理槽(50)へ水を連続的に供給することが可能となる。
上記第6の発明において、導入側絶縁部(70,75)は、空気が封入された密閉容器状に形成される。このため、封入された空気を利用して流入する水と流出する水を電気的に絶縁できると同時に、導入側絶縁部(70,75)の内圧を大気圧よりも高い状態に保つことが可能となる。従って、この発明によれば、導入通路(60)の気密性を確保しつつ、水処理槽(50)の水を導入側集合通路(63)の水から電気的に絶縁することができる。
上記第7の発明では、第1導出側分岐通路(81a,85a)と上記第2導出側分岐通路(81b,85b)のそれぞれに導出側絶縁部(90,95)が設けられている。このため、水処理槽(50)において放電が生起している状態において、導出通路(80)を通じて水処理槽(50)から処理水を流出させることが可能となる。その結果、水処理槽(50)から処理水を連続的に取り出すことが可能となる。
上記第8の発明では、導出側絶縁部(90,95)は、空気が封入された密閉容器状に形成される。このため、封入された空気を利用して流入する水と流出する水を電気的に絶縁できると同時に、導出側絶縁部(90,95)の内圧を大気圧よりも高い状態に保つことが可能となる。従って、この発明によれば、導出通路(80)の気密性を確保しつつ、水処理槽(50)の水を導出側集合通路(84)の水から電気的に絶縁することができる。
上記第9の発明では、第1加湿エレメント(23a)の処理水は第1槽(54a)の処理水と導通し、第2加湿エレメント(23b)の処理水は第2槽(54b)の処理水と導通する。そして、交番型電源(42)が第1電極(55a)と第2電極(55b)に交番電圧を印加すると、第1加湿エレメント(23a)の水と第2加湿エレメント(23b)の水の電位差が、正と負に頻繁に入れ替わる。このため、各加湿エレメント(23a,23b)において、処理水に含まれるカルシウムの析出を抑制でき、加湿エレメント(23a,23b)の寿命を延ばすことができる。
図1は、実施形態1のエアハンドリングユニットの構成を示す概略断面図である。 図2は、実施形態1の水処理装置の構成を示す配管系統図である。 図3は、実施形態1の放電水槽の構成を示す概略断面図である。 図4は、実施形態1の放電水槽の要部の拡大図である。 図5は、実施形態1の放電板の要部の拡大図である。 図6は、実施形態1の絶縁部材の断面と加湿エレメントを示す図である。 図7は、実施形態1の絶縁部材の概略斜視図である。 図8は、実施形態1の変形例3の絶縁部材の断面と加湿エレメントを示す図である。 図9は、実施形態1の変形例3の絶縁部材の概略斜視図である。 図10は、実施形態1の変形例4の絶縁部材の断面と加湿エレメントを示す図である。 図11は、実施形態1の変形例4の絶縁部材の概略斜視図である。 図12は、実施形態1の変形例5の絶縁部材の断面と加湿エレメントを示す図である。 図13は、実施形態1の変形例5の絶縁部材の概略斜視図である。 図14は、実施形態2の水処理装置の構成を示す配管系統図である。 図15は、実施形態3の水処理装置の構成を示す配管系統図である。 図16は、その他の実施形態の第2変形例の水処理装置の構成を示す配管系統図である。 図17は、その他の実施形態の第3変形例の水処理装置の構成を示す配管系統図である。 図18は、その他の実施形態の第4変形例の水処理装置の構成を示す配管系統図である。 図19は、その他の実施形態の第5変形例の水処理装置の構成を示す配管系統図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施形態および変形例は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《実施形態1》
実施形態1について説明する。本実施形態のエアハンドリングユニット(1)は、加湿装置を構成しており、空気の温度調節と加湿とを行うように構成されている。また、本実施形態のエアハンドリングユニット(1)は、加湿用の処理水を生成する水処理装置(40)を備えている。
−エアハンドリングユニットの構成−
図1に示すように、エアハンドリングユニット(1)は、中空直方体状のケーシング(10)を備えている。ケーシング(10)の内部空間は、第1隔壁板(11)と第2隔壁板(12)とによって、入口室(13)と中間室(14)と出口室(15)とに仕切られている。ケーシング(10)では、その長手方向の一端から他端へ向かって順に、入口室(13)と中間室(14)と出口室(15)とが配置されている。
ケーシング(10)の天板は、入口室(13)に臨む部分に吸込口(16)が形成され、出口室(15)に臨む部分に吹出口(17)が形成されている。図示しないが、ケーシング(10)には、吸込口(16)と連通するように吸込ダクトが接続され、吹出口(17)と連通するように吹出ダクトが接続される。ケーシング(10)の底板(34)は、中間室(14)に臨む部分が下方へ窪んだドレンパン(18)を構成している。
第1隔壁板(11)には、第1開口(11a)が形成されている。入口室(13)は、この第1開口(11a)を介して中間室(14)に連通する。第2隔壁板(12)には、第2開口(12a)が形成されている。中間室(14)は、この第2開口(12a)を介して出口室(15)に連通する。
エアハンドリングユニット(1)は、エアフィルタ(21)と、熱交換器(22)と、第1加湿エレメント(23a)と、第2加湿エレメント(23b)と、ファンユニット(25)とを備えている。エアフィルタ(21)は、入口室(13)に配置されている。熱交換器(22)と加湿エレメント(23a,23b)とは、中間室(14)に配置されている。中間室(14)において、加湿エレメント(23a,23b)は、熱交換器(22)の下流側に配置されている。ファンユニット(25)は、出口室(15)に配置されている。
エアフィルタ(21)は、空気に含まれる塵埃等の異物を捕集するための部材である。このエアフィルタ(21)は、第1開口(11a)を覆うように設けられる。
熱交換器(22)は、いわゆるクロスフィン型のフィンアンドチューブ熱交換器である。この熱交換器(22)は、図外の熱源機器から供給された熱媒水を空気と熱交換させる。熱源機器は、例えば、冷凍サイクルを行って熱媒水を冷却し又は加熱するチラー装置によって構成される。
各加湿エレメント(23a,23b)は、供給された水を空気と接触させて気化させるための部材である。各加湿エレメント(23a,23b)は、スポンジ状または不織布状の樹脂からなり、ある程度の量の水を保持でき、且つ空気が通過できるように構成されている。第1加湿エレメント(23a)と第2加湿エレメント(23b)は、ケーシング(10)の奥行き方向(図1における紙面に垂直な方向)に並んで配置されている。
図2にも示すように、各加湿エレメント(23a,23b)の下方には、絶縁部材(30a,30b)が設けられている。第1絶縁部材(30a)は、第1加湿エレメント(23a)の下面と向かい合うように配置され、ドレンパン(18)の水を第1加湿エレメント(23a)の水から電気的に絶縁するように構成されている。第2絶縁部材(30b)は、第2加湿エレメント(23b)の下面と向かい合うように配置され、ドレンパン(18)の水を第2加湿エレメント(23b)の水から電気的に絶縁するように構成されている。絶縁部材(30a,30b)の構成と絶縁作用については、後述する。
図2に示すように、第1加湿エレメント(23a)と第2加湿エレメント(23b)の間には、絶縁板(24)が設けられている。絶縁板(24)は、各加湿エレメント(23a,23b)の側面と向かい合うように配置され、第1加湿エレメント(23a)の水と第2加湿エレメント(23b)の水を電気的に絶縁する。
図1に示すように、ファンユニット(25)は、羽根車(26)と、羽根車(26)を駆動するファンモータ(27)とを備えている。羽根車(26)は、その吸込口(16)が第2開口(12a)を覆うように配置され、吸込口(16)から吸い込んだ空気を周方向へ吹き出す。
水処理装置(40)は、本体ユニット(41)と電源ユニット(42)とを備えている。本体ユニット(41)は、殺菌成分を含んだ処理水を生成するように構成されている。この本体ユニット(41)は、中間室(14)に配置されて加湿エレメントに処理水を供給する。電源ユニット(42)は、入口室(13)に配置され、図外の配線を介して本体ユニット(41)に電気的に接続されている。水処理装置(40)の詳細な構成は、後述する。
−エアハンドリングユニットの運転動作−
エアハンドリングユニット(1)は、冷房運転と暖房運転を選択的に行う。
冷房運転において、熱交換器(22)には、熱源装置から低温(例えば5℃程度)の熱媒水が供給される。また、冷房運転において、水処理装置(40)は停止しており、加湿エレメント(23a,23b)への処理水の供給は行われない。
冷房運転において、吸込口(16)から入口室(13)へ流入した空気は、エアフィルタ(21)を通過後に中間室(14)へ流入し、熱交換器(22)を通過する際に熱媒水と熱交換して冷却される。その際、空気に含まれる水分が凝縮してドレン水となる。ドレン水は、ドレンパン(18)へと流れ落ち、ケーシング(10)の外部へ排出される。熱交換器(22)を通過する間に冷却され且つ除湿された空気は、加湿エレメント(23a,23b)を通過後に羽根車(26)へ吸い込まれる。羽根車(26)から吹き出された空気は、吹出口(17)を通って室内へ供給される。
暖房運転において、熱交換器(22)には、熱源装置から高温(例えば45℃程度)の熱媒水が供給される。また、暖房運転において、水処理装置(40)は、加湿エレメントへ処理水を供給する。水処理装置(40)の詳細な運転動作は、後述する。
暖房運転において、吸込口(16)から入口室(13)へ流入した空気は、エアフィルタ(21)を通過後に中間室(14)へ流入し、熱交換器(22)を通過する際に熱媒水と熱交換して加熱される。その後、空気は、加湿エレメント(23a,23b)を通過する。加湿エレメント(23a,23b)では、水処理装置(40)から供給された処理水が蒸発して空気に付与される。加湿エレメント(23a,23b)を通過する際に加湿された空気は、羽根車(26)へ吸い込まれる。羽根車(26)から吹き出された空気は、吹出口(17)を通って室内へ供給される。
加湿エレメント(23a,23b)において気化しなかった処理水は、加湿エレメント(23a,23b)の下端から流れ落ちる。加湿エレメント(23a,23b)から流れ落ちた処理水は、絶縁部材(30a,30b)を通過後にドレンパン(18)へ流れ落ち、ケーシング(10)の外部へ排出される。加湿エレメント(23a,23b)から流れ落ちた処理水が絶縁部材(30a,30b)を通過することによって、ドレンパン(18)の水が加湿エレメント(23a,23b)の水から電気的に絶縁される。絶縁部材(30a,30b)の絶縁作用については、後述する。
−水処理装置の構成−
図2に示すように、水処理装置(40)の本体ユニット(41)は、放電を生起させて処理水を生成する放電水槽(50)と、放電水槽(50)へ水道水を供給する導入通路(60)と、処理水を放電水槽(50)から導出して加湿エレメント(23a,23b)へ供給する導出通路(80)とを備えている。放電水槽(50)と導入通路(60)と導出通路(80)とは、水道管(5)から加湿エレメント(23a,23b)へ向かって水が流れる水通路(45)を構成している。
水道管(5)は、水道設備の管水路を構成する管である。水道設備は、ポンプによって加圧された水を、管水路を通じて供給する設備である。従って、水道管(5)は、“加圧された水を供給する給水設備”を構成する。
〈放電水槽〉
図3に示すように、水処理槽である放電水槽(50)は、水槽本体(51)を備えている。水槽本体(51)は、上面が閉塞された密閉容器状の部材である。この水槽本体(51)は、中空の直方体状に形成されている。水槽本体(51)には、中央隔壁(52)が設けられている。中央隔壁(52)は、水槽本体(51)の幅方向(図3における左右方向)の中央部に配置されている。水槽本体(51)の内部空間は、中央隔壁(52)によって、第1槽(54a)と第2槽(54b)に仕切られている。水槽本体(51)及び中央隔壁(52)の材質は、電気絶縁性の樹脂である。
中央隔壁(52)の下部には、中央隔壁(52)を厚さ方向に貫通する貫通孔(53)が形成されている。図4に示すように、貫通孔(53)の各端部は、中央隔壁(52)の表面に向かって次第に拡径するテーパー形状に形成されている。
中央隔壁(52)には、放電部材(56)が設けられている。放電部材(56)は、放電板(57)と、ホルダーリング(59)とを備えている。中央隔壁(52)と放電部材(56)は、第1槽(54a)と第2槽(54b)を仕切る電気絶縁性の仕切板を構成している。
放電板(57)は、例えばセラミックス等の電気絶縁材料で構成された円板状の部材である。なお、セラミックスは、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、ジルコニア又はアルミナである。放電板(57)には、その略中央に微小な放電孔(58)が形成されている。放電孔(58)は、直径が0.1mm程度の円形の貫通孔であって、放電中の電気抵抗が数MΩとなるように設計されている。
ホルダーリング(59)は、例えばシリコンゴム等の電気絶縁材料で構成されたリング状(あるいはドーナツ状)の部材である。ホルダーリング(59)は、放電板(57)の周囲を囲むように放電板(57)に取り付けられる。
放電部材(56)は、中央隔壁(52)の貫通孔(53)を横断するように配置される。具体的に、放電部材(56)は、ホルダーリング(59)が中央隔壁(52)に埋設され、放電板(57)が中央隔壁(52)の貫通孔(53)を横断する。つまり、中央隔壁(52)の貫通孔(53)は、放電部材(56)によって閉塞される。そして、中央隔壁(52)によって仕切られた第1槽(54a)と第2槽(54b)は、放電部材(56)の放電孔(58)だけを介して連通する。
放電水槽(50)は、第1槽(54a)に第1電極(55a)が設けられ、第2槽(54b)に第2電極(55b)が設けられている。第1電極(55a)及び第2電極(55b)は、例えば耐腐食性の高い金属材料からなる細長い長方形板状の部材である。第1電極(55a)及び第2電極(55b)は、それぞれの長手方向が上下方向となる姿勢で配置されている。第1電極(55a)及び第2電極(55b)は、電源ユニット(42)に電気的に接続されている。電源ユニット(42)については後述する。
〈導入通路〉
図2に示すように、導入通路(60)は、入口管(61)と、第1及び第2導入側絶縁部(70,75)と、第1及び第2導入側接続管(65a,65b)とによって構成されている。
入口管(61)は、集合管(63)と、第1分岐管(64a)と、第2分岐管(64b)とを備えている。集合管(63)は、一端が継手(6)を介して水道管(5)に接続されている。この集合管(63)には、電磁弁(62)が設けられている。集合管(63)の他端には、第1分岐管(64a)の一端と、第2分岐管(64b)の一端とが接続されている。第1分岐管(64a)の他端は、第1導入側絶縁部(70)に接続されている。第2分岐管(64b)の他端は、第2導入側絶縁部(75)に接続されている。
第1導入側接続管(65a)は、第1導入側絶縁部(70)を放電水槽(50)の第1槽(54a)に接続する配管である。第1導入側接続管(65a)は、放電水槽(50)の第1槽(54a)の底部に開口している。一方、第2導入側接続管(65b)は、第2導入側絶縁部(75)を放電水槽(50)の第2槽(54b)に接続する配管である。第2導入側接続管(65b)は、放電水槽(50)の第2槽(54b)の底部に開口している。
本実施形態の導入通路(60)では、入口管(61)の集合管(63)が、導入側集合通路を構成する。また、入口管(61)の第1分岐管(64a)と第1導入側接続管(65a)とが、第1導入側分岐通路を構成する。また、入口管(61)の第2分岐管(64b)と第2導入側接続管(65b)とが、第2導入側分岐通路を構成する。
各導入側絶縁部(70,75)は、本体容器(71,76)と、噴霧ノズル(72,77)とを備えている。本体容器(71,76)は、空気が封入された密閉容器である。
第1導入側絶縁部(70)において、入口管(61)の第1分岐管(64a)は、本体容器(71)を貫通し、本体容器(71)の内部空間の上部に開口している。噴霧ノズル(72)は、本体容器(71)の内部空間に開口する第1分岐管(64a)の端部に取り付けられている。この噴霧ノズル(72)は、第1分岐管(64a)から供給された水道水を噴霧する。また、第1導入側絶縁部(70)において、第1導入側接続管(65a)は、本体容器(71)の内部空間の下部(即ち、噴霧ノズル(72)よりも低い位置)に開口している。
第2導入側絶縁部(75)において、入口管(61)の第2分岐管(64b)は、本体容器(76)を貫通し、本体容器(76)の内部空間の上部に開口している。噴霧ノズル(77)は、本体容器(76)の内部空間に開口する第2分岐管(64b)の端部に取り付けられている。この噴霧ノズル(77)は、第2分岐管(64b)から供給された水道水を噴霧する。また、第2導入側絶縁部(75)において、第2導入側接続管(65b)は、本体容器(76)の内部空間の下部(即ち、噴霧ノズル(77)よりも低い位置)に開口している。
各導入側絶縁部(70,75)において、噴霧ノズル(72,77)から本体容器(71,76)の内部空間へ噴霧された水道水は、水滴となって落下して本体容器(71,76)に溜まり、その後に導入側接続管(65a,65b)へ流入する。本体容器(71,76)において、内部空間における水面の位置は、導入側接続管(65a,65b)の開口端の位置と概ね一致する。従って、各導入側絶縁部(70,75)では、本体容器(71,76)の内部空間における水面が、噴霧ノズル(72,77)よりも低くなる。このため、各導入側絶縁部(70,75)では、噴霧ノズル(72,77)から噴霧されて落下する水滴同士の間に空気が介在することになり、本体容器(71,76)へ流入する水が、本体容器(71,76)から流出する水と電気的に絶縁される。
〈導出通路〉
図2に示すように、導出通路(80)は、第1及び第2導出管(81a,81b)と、第1及び第2給水ヘッダ(82a,82b)とによって構成されている。
第1導出管(81a)は、一端が放電水槽(50)の第1槽(54a)に開口し、他端が第1給水ヘッダ(82a)に接続されている。放電水槽(50)の第1槽(54a)において、第1導出管(81a)の開口端は、第1電極(55a)の下端よりも上方で且つ放電孔(58)よりも上方に配置されている。一方、第2導出管(81b)は、一端が放電水槽(50)の第2槽(54b)に開口し、他端が第2給水ヘッダ(82b)に接続されている。放電水槽(50)の第2槽(54b)において、第2導出管(81b)の開口端は、第2電極(55b)の下端よりも上方で且つ放電孔(58)よりも上方に配置されている。
各給水ヘッダ(82a,82b)は、両端が閉塞された円筒状の部材である。第1給水ヘッダ(82a)は、第1加湿エレメント(23a)の上面と接するように配置されている。一方、第2給水ヘッダ(82b)は、第2加湿エレメント(23b)の上面と接するように配置されている。図示しないが、各給水ヘッダ(82a,82b)は、その下部に給水用開口が形成されている。各給水ヘッダ(82a,82b)は、導出通路(80)の終端部を構成しており、各給水ヘッダ(82a,82b)の内部空間は、給水用開口において大気に開放されている。
上述したように、各給水ヘッダ(82a,82b)は、対応する加湿エレメント(23a,23b)の上面と接するように配置されている。このため、第1給水ヘッダ(82a)から第1加湿エレメント(23a)へ水を供給する状態では、第1給水ヘッダ(82a)の水が第1加湿エレメント(23a)の水と電気的に導通する。また、第2給水ヘッダ(82b)から第2加湿エレメント(23b)へ水を供給する状態では、第2給水ヘッダ(82b)の水が第2加湿エレメント(23b)の水と電気的に導通する。
第1導出管(81a)及び第1給水ヘッダ(82a)は、第1槽(54a)の処理水を、第1加湿エレメント(23a)へ供給し且つ第1槽(54a)の処理水と電気的に導通させる第1供給通路を構成している。また、第2導出管(81b)及び第2給水ヘッダ(82b)は、第2槽(54b)の処理水を、第2加湿エレメント(23b)へ供給し且つ第2槽(54b)の処理水と電気的に導通させる第2供給通路を構成している。
〈水通路の気密構造〉
上述したように、水通路(45)では、水道管(5)が入口管(61)を介して導入側絶縁部(70,75)の本体容器(71,76)に接続され、導入側絶縁部(70,75)の本体容器(71,76)が導入側接続管(65a,65b)を介して放電水槽(50)の水槽本体(51)に接続され、放電水槽(50)の水槽本体(51)が導出管(81a,81b)を介して給水ヘッダ(82a,82b)に接続されている。また、各導入側絶縁部(70,75)の本体容器(71,76)と、放電水槽(50)の水槽本体(51)とは、それぞれに接続する配管だけを介して水と空気が出入りできる密閉容器となっている。従って、水通路(45)は、給水ヘッダ(82a,82b)の給水用開口だけにおいて大気に開放された気密構造となっている。
〈電源ユニット〉
電源ユニット(42)は、第1電極(55a)と第2電極(55b)に高電圧(例えば、6kV程度の電圧)を印加する交番型電源である。この電源ユニット(42)は、第1電極(55a)と第2電極(55b)に対して、正負が入れ替わる交番波形の電圧を印加する。電源ユニット(42)が第1電極(55a)と第2電極(55b)に印加する電圧の交番波形は、正極側と負極側の割合が等しい方形波である。
−水処理装置の運転動作−
水処理装置(40)の作動中には、電磁弁(62)が開状態となり、電源ユニット(42)が放電水槽(50)の第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧を印加する。
〈導入通路における水の流れ〉
水道管(5)から入口管(61)の集合管(63)へ流入した水道水は、その概ね半分が第1分岐管(64a)へ流入し、残りが第2分岐管(64b)へ流入する。
第1分岐管(64a)へ流入した水道水は、第1導入側絶縁部(70)へ流入し、噴霧ノズル(72)から本体容器(71)の内部空間へ噴霧され、水滴となって落下する。一方、第2分岐管(64b)へ流入した水道水は、第2導入側絶縁部(75)へ流入し、噴霧ノズル(77)から本体容器(76)の内部空間へ噴霧され、水滴となって落下する。
水道管(5)から各導入側絶縁部(70,75)へ供給される水道水は、加圧されており、その圧力が大気圧よりも高い値(例えば、0.2MPa〜0.4MPa程度)となっている。一方、各導入側絶縁部(70,75)の本体容器(71,76)は、密閉容器である。従って、各導入側絶縁部(70,75)の本体容器(71,76)の内圧は、大気圧よりも高くなる。このため、第1導入側絶縁部(70)の本体容器(71)に溜まった水道水は、第1導入側接続管(65a)へと流れ込み、第1導入側接続管(65a)を通って放電水槽(50)の第1槽(54a)へ流入する。また、第2導入側絶縁部(75)の本体容器(76)に溜まった水道水は、第2導入側接続管(65b)へと流れ込み、第2導入側接続管(65b)を通って放電水槽(50)の第2槽(54b)へ流入する。
〈放電水槽の運転動作〉
放電水槽(50)では、第1電極(55a)及び第2電極(55b)と、放電孔(58)とが水に浸かった状態となる。第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧が付与されると、放電部材(56)の放電孔(58)において電流密度が上昇し、発生したジュール熱によって水が気化する。その結果、放電孔(58)において気泡(C)が形成される。
図5に示すように、気泡(C)は、放電孔(58)の全体を占める。即ち、放電孔(58)は、その全域が気泡(C)に覆われた状態となる。この状態において、気泡(C)は、第1電極(55a)と第2電極(55b)との間における水を介した導電を阻止する抵抗として機能する。このため、第1槽(54a)の水は第1電極(55a)と実質的に同電位になり、第2槽(54b)の水は第2電極(55b)と実質的に同電位になる。その結果、気泡(C)と水との界面が電極となり、気泡(C)内で絶縁破壊が起こって放電(スパーク放電)が生起する。気泡(C)内で放電が生起すると、第1槽(54a)及び第2槽(54b)に溜まった水の中では、殺菌成分(例えば、水酸ラジカル等の活性種、過酸化水素)が発生する。そして、第1槽(54a)及び第2槽(54b)に溜まった水が、殺菌成分を含んだ処理水となる。
ここで、本実施形態では、放電ユニットが交番波形の電圧を第1電極(55a)と第2電極(55b)に印加する、各電極(55a,55b)に印加される電圧の正負が所定時間おきに交互に入れ替わる。そのため、放電孔(58)においてはグロー放電を生起させることなくスパーク放電を生起させることができる。
つまり、電極(55a,55b)に直流電源が接続されている場合、放電孔(58)における放電の形態は、電流の増加に伴ってスパーク放電からグロー放電に移行する。これに対し、本実施形態では、放電孔(58)における放電の形態がスパーク放電からグロー放電に移行する前に電極(55a,55b)に印加される電圧の正負が入れ替わるので、放電孔(58)ではグロー放電が発生せずにスパーク放電が発生し続ける。このため、放電孔(58)のグロー放電による熱的破壊が抑制され、放電孔(58)の孔径の拡大を抑制することが可能になる。
〈導出通路における水の流れ〉
上述したように、放電水槽(50)の水槽本体(51)は、密閉容器である。従って、第1導入側絶縁部(70)から水道水が流入する第1槽(54a)と、第2導入側絶縁部(75)から水道水が流入する第2槽(54b)とは、それぞれの内圧が大気圧よりも高くなる。このため、放電水槽(50)の第1槽(54a)に溜まった処理水は、第1導出管(81a)へと流れ込み、第1導出管(81a)を通って第1給水ヘッダ(82a)へ流入する。また、放電水槽(50)の第2槽(54b)に溜まった処理水は、第2導出管(81b)へと流れ込み、第2導出管(81b)を通って第2給水ヘッダ(82b)へ流入する。
第1給水ヘッダ(82a)に流入した処理水は、給水用開口を通って第1給水ヘッダ(82a)の外部へ流出し、第1加湿エレメント(23a)へ供給される。一方、第2給水ヘッダ(82b)に流入した処理水は、給水用開口を通って第2給水ヘッダ(82b)の外部へ流出し、第2加湿エレメント(23b)へ供給される。
上述したように、各加湿エレメント(23a,23b)の水は、対応する給水ヘッダ(82a,82b)の水と電気的に導通している。また、第1給水ヘッダ(82a)の水は、放電水槽(50)の第1槽(54a)の水と電気的に導通し、第2給水ヘッダ(82b)の水は、放電水槽(50)の第2槽(54b)の水と電気的に導通している。このため、第1加湿エレメント(23a)の水は、第1槽(54a)の水と実質的に同電位となり、第2加湿エレメント(23b)の水は、第2槽(54b)の水と実質的に同電位となる。
−絶縁部材−
上述したように、第1加湿エレメント(23a)の下方には第1絶縁部材(30a)が配置され、第2加湿エレメント(23b)の下方には第2絶縁部材(30b)が配置されている(図2を参照)。ここでは、この絶縁部材(30a,30b)について説明する。
図6及び図7に示すように、各絶縁部材(30a,30b)は、複数枚(本実施形態では3枚)の分散板(31)を備えている。各分散板(31)は、長方形状に形成されている。各分散板(31)の材質は、電気絶縁性の樹脂である。3枚の分散板(31)は、互いに向かい合う姿勢で、互いに所定の間隔をおいて上下に配列されている。各分散板(31)には、分散板(31)を厚さ方向に貫通する分散用孔(32)が多数形成されている。図6に示すように、各分散板(31)の分散用孔(32)は、隣り合う分散板(31)の分散用孔(32)と上下方向において重複しない位置に形成されている。
各絶縁部材(30a,30b)は、加湿エレメント(23a,23b)から流れ落ちた処理水を水滴化することによって、ドレンパン(18)の水を加湿エレメント(23a,23b)の水から電気的に絶縁するように構成されている。
具体的に、加湿エレメント(23a,23b)から分散板(31)へ流れ落ちた水は、分散用孔(32)を通って下方へ落下する。一方、上下に並んだ分散板(31)の間には、熱交換器(22)を通過した空気の一部が加湿エレメント(23a,23b)をバイパスして通過する。分散用孔(32)を通って流れ落ちた水は、分散板(31)の間を流れる空気によって吹き飛ばされて水滴化し、空気の流れに乗って飛散してドレンパン(18)へと落下してゆく。空気と共に流れる水滴の間には、空気が介在する。その結果、ドレンパン(18)の水は、加湿エレメント(23a,23b)の水から電気的に絶縁される。
なお、絶縁部材(30a,30b)において水滴化されて飛散した水は、その一部が空気と共に羽根車(26)に吸い込まれて室内へ供給されてもよい。この飛散した水は、空気と共に流れる間に気化する。
−実施形態1の効果−
本実施形態の水通路(45)において、入口管(61)の集合管(63)には、加圧された状態の水道水が水道管(5)から供給される。また、導出通路(80)の終端部である給水ヘッダ(82a,82b)が、その給水用開口において大気に開放されている。また、本実施形態の水通路(45)は、給水ヘッダ(82a,82b)だけにおいて大気に開放される気密構造となっている。このため、水通路(45)は、入口管(61)の集合管(63)から給水ヘッダ(82a,82b)に至るまでの全体において、内圧が大気圧よりも高い状態に保たれる。その結果、水通路(45)では、入口管(61)の集合管(63)と給水ヘッダ(82a,82b)の圧力差によって、入口管(61)の集合管(63)から給水ヘッダ(82a,82b)へ向かって水が流れる。
従って、本実施形態によれば、加湿エレメント(23a,23b)の上端部と放電水槽(50)の高低差が殆ど無い状態でも、ポンプを用いずに処理水を放電水槽(50)から加湿エレメント(23a,23b)へ供給することが可能となる。その結果、構成の複雑化や製造コストの上昇を抑えつつ、加湿エレメント(23a,23b)と放電水槽(50)の位置関係に関する制約を減らして、水処理装置(40)の使い勝手を向上させることができる。
また、本実施形態の放電水槽(50)では、第1導出管(81a)の開口端が第1電極(55a)の下端および放電孔(58)よりも上方に配置され、第2導出管(81b)の開口端が第2電極(55b)の下端および放電孔(58)よりも上方に配置されている。このため、本実施形態の放電水槽(50)では、第1電極(55a)と第2電極(55b)が水に浸かった状態に保たれると共に、放電孔(58)が水中に位置する状態に保たれる。従って、本実施形態によれば、放電水槽(50)の放電孔(58)において放電を確実に生起させることが可能となり、放電水槽(50)において殺菌成分を含んだ処理水を確実に生成することができる。
また、本実施形態の水処理装置(40)では、各導入側分岐通路(64a,65a,64b,65b)のそれぞれに導入側絶縁部(70,75)を設けて放電水槽(50)の水を水道管(5)の水と電気的に絶縁すると共に、各加湿エレメント(23a,23b)の下方に絶縁部材(30a,30b)を設けて放電水槽(50)の水をドレンパン(18)の水と電気的に絶縁している。このため、本実施形態によれば、水道水を放電水槽(50)へ連続的に供給して処理水を生成させることができると同時に、放電水槽(50)において生成した処理水を連続的に加湿エレメント(23a,23b)へ供給することが可能となる。
また、本実施形態の水処理装置(40)において、各導入側絶縁部(70,75)は、空気が封入された密閉容器である本体容器(76)の内部空間へ噴霧ノズル(77)から水を噴霧することによって、本体容器(76)へ流入する水と本体容器(76)から流出する水を電気的に絶縁する。従って、本実施形態によれば、導入通路(60)の気密性を確保しつつ、放電水槽(50)の水を水道管(5)の水から電気的に絶縁することができる。
また、本実施形態の水処理装置(40)では、第1加湿エレメント(23a)の水が放電水槽(50)の第1槽(54a)の水と実質的に同電位となり、第2加湿エレメント(23b)の水が放電水槽(50)の第2槽(54b)の水と実質的に同電位となる。従って、第1槽(54a)の水と第2槽(54b)の水の電位差が正と負に切り換わると、第1加湿エレメント(23a)の水と第2加湿エレメント(23b)の水の電位差も正と負に切り換わる。一方、第1加湿エレメント(23a)と第2加湿エレメント(23b)のうち水の電位が高い方では、カルシウムが析出せずにイオン化し、析出するスケール(例えば、炭酸カルシウム)の量が減少する。このため、本実施形態によれば、各加湿エレメント(23a,23b)において、処理水に含まれるカルシウムの析出を抑制でき、加湿エレメント(23a,23b)の寿命を延ばすことができる。
−実施形態1の変形例1−
本実施形態の絶縁部材(30a,30b)は、各分散板(31)の表面に多数の突起が形成されていてもよい。この場合は、分散板(31)の間を通過する空気の流れが突起によって乱され、分散用孔(32)から落下した水の水滴化が促進される。
−実施形態1の変形例2−
本実施形態の絶縁部材(30a,30b)において、各分散板(31)は、一対の樹脂製のパンチング板の間に繊維状の樹脂からなる不織布を挟み込んだ構造であってもよい。この場合、加湿エレメント(23a,23b)から分散板(31)へ落下した水が不織布に浸透するため、この水が分散板(31)の全体に分散される。
−実施形態1の変形例3−
本実施形態の絶縁部材(30a,30b)は、図8及び図9に示すようなトレイ状に形成されていてもよい。
本変形例の絶縁部材(30a,30b)は、二枚の側板(33)と、一枚の底板(34)と、一枚の覆い板(35)とを備えている。側板(33)と底板(34)と覆い板(35)とは、それぞれが長方形の平板状に形成されている。
底板(34)と覆い板(35)とは、対面する側板(33)の間に配置されている。底板(34)は、側板(33)の風上端(図8における右端)から風下端(図8における左端)に亘って設けられている。また、底板(34)は、風下端に近付くにつれて低くなるように傾斜している。覆い板(35)は、底板(34)の上方に、底板(34)と間隔をおいて配置されている。覆い板(35)は、側板(33)の風下端から側板(33)の長手方向の中央部に亘って設けられている。また、覆い板(35)は、風下端に近付くにつれて高くなるように傾斜している。覆い板(35)の風上端(図8における右端)と底板(34)の間には、空気を通過させるための隙間が形成される。
加湿エレメント(23a,23b)から落下した水は、一部が覆い板(35)の上に落下した後に底板(34)の上に落下し、残りが底板(34)の上に直接に落下する。覆い板(35)から底板(34)へ落下する水は、覆い板(35)と底板(34)の間へ流入する空気の流れに吹き飛ばされて水滴化する。また、底板(34)の上に落下した水は、底板(34)に沿って流れる空気の流れに吹き飛ばされて水滴化する。空気と共に流れる水滴の間には、空気が介在する。その結果、ドレンパン(18)の水は、加湿エレメント(23a,23b)の水から電気的に絶縁される。
なお、絶縁部材(30a,30b)において水滴化されて飛散した水は、その一部が空気と共に羽根車(26)に吸い込まれて室内へ供給されてもよい。この飛散した水は、空気と共に流れる間に気化する。
本変形例の絶縁部材(30a,30b)において、底板(34)の上面には、その上面を流れる水の流れと、その上面に沿って流れる空気の流れとを乱すために、多数の突起が設けられていてもよい。また、本変形例の絶縁部材(30a,30b)において、覆い板(35)は、波板状に形成されていてもよい。その場合、覆い板(35)は、波形状の稜線が空気の流れ方向に沿うように配置するのが望ましい。
−実施形態1の変形例4−
本実施形態の絶縁部材(30a,30b)は、図10及び図11に示すようなトレイ状に形成されていてもよい。
本変形例の絶縁部材(30a,30b)は、二枚の側板(33)と、一枚の底板(34)と、一枚の覆い板(35)とを備えている。側板(33)は、それぞれが長方形の平板状に形成されている。底板(34)は、中央部が最も低くなるように4つの傾斜面が配置された板状に形成されている。覆い板(35)は、概ね台形の平板状に形成されている。
底板(34)は、対面する側板(33)の間に配置されている。底板(34)は、最も高い位置の辺が側板(33)の上端に沿って延び、最も高い部分よりも低く中央部よりも高い位置の辺が側板(33)と直行する方向に延びている。覆い板(35)は、底板(34)の上方に、底板(34)と間隔をおいて配置されている。覆い板(35)は、側板(33)の風上端(図10における右端)から側板(33)の長手方向の中央部に亘って設けられている。また、覆い板(35)は、風下端(図10における左端)に近付くにつれて低くなるように傾斜している。覆い板(35)と底板(34)の間には、空気を通過させるための通路が形成される。この通路は、風下へ向かって断面積が次第に縮小する。
加湿エレメント(23a,23b)から落下した水は、一部が覆い板(35)の上に落下した後に底板(34)の上に落下し、残りが底板(34)の上に直接に落下する。底板(34)の上に落下した水は、底板(34)の最も低い部分である中央部付近に集まる。覆い板(35)と底板(34)の間の通路を流れる空気は、風下へ向かって次第に流速が上昇する。底板(34)の中央部付近に集まった水は、覆い板(35)と底板(34)の間の通路を通過して流速が高まった空気流によって吹き飛ばされて水滴化する。空気と共に流れる水滴の間には、空気が介在する。その結果、ドレンパン(18)の水は、加湿エレメント(23a,23b)の水から電気的に絶縁される。
なお、絶縁部材(30a,30b)において水滴化されて飛散した水は、その一部が空気と共に羽根車(26)に吸い込まれて室内へ供給されてもよい。この飛散した水は、空気と共に流れる間に気化する。
−実施形態1の変形例5−
本実施形態の絶縁部材(30a,30b)は、図12及び図13に示すようなトレイ状に形成されていてもよい。
本変形例の絶縁部材(30a,30b)は、トレイ状のトレイ本体(36)と、ベンチュリ管(37)とを備えている。トレイ本体(36)は、上面が開口した扁平な直方体状に形成されている。ベンチュリ管(37)は、断面が矩形の管状に形成されている。ベンチュリ管(37)は、その長手方向の中央部に位置する絞り部(38)の下面に、吸引口(39)が形成されている。ベンチュリ管(37)は、一端がトレイ本体(36)の風上側(図12の右側)の側板に開口し、他端がトレイ本体(36)の風下側(図12の左側)の側板に開口している。
加湿エレメント(23a,23b)から落下した水は、トレイ本体(36)の底部に溜まる。一方、ベンチュリ管(37)では、その内部を空気が流れ、絞り部(38)において空気の圧力が大気圧よりも低くなる。このため、トレイ本体(36)の底部に溜まった水は、吸引口(39)からベンチュリ管(37)の内部へ吸い込まれ、ベンチュリ管(37)の内部を流れる空気に吹き飛ばされて水滴化する。空気と共に流れる水滴の間には、空気が介在する。その結果、ドレンパン(18)の水は、加湿エレメント(23a,23b)の水から電気的に絶縁される。
なお、絶縁部材(30a,30b)において水滴化されて飛散した水は、その一部が空気と共に羽根車(26)に吸い込まれて室内へ供給されてもよい。この飛散した水は、空気と共に流れる間に気化する。
《実施形態2》
実施形態2について説明する。ここでは、本実施形態のエアハンドリングユニット(1)について、実施形態1のエアハンドリングユニット(1)と異なる点を説明する。
図14に示すように、本実施形態のエアハンドリングユニット(1)には、加湿エレメント(23)が1つだけ設けられている。また、このエアハンドリングユニット(1)では、絶縁部材(30a,30b)が省略されている。
−水処理装置の構成−
本実施形態の水処理装置(40)において、放電水槽(50)と導入通路(60)と導出通路(80)とは、水道管(5)から加湿エレメント(23)へ向かって水が流れる水通路(45)を構成している。
〈導出通路〉
本実施形態の水処理装置(40)は、導出通路(80)の構成が、実施形態1の水処理装置(40)と異なる。本実施形態の導出通路(80)は、第1及び第2導出管(91a,81b)と、第1及び第2導出側絶縁部(90,95)と、出口管(83)と、給水ヘッダ(82)とによって構成されている。
第1導出管(81a)は、一端が放電水槽(50)の第1槽(54a)に開口し、他端が第1導出側絶縁部(90)に接続されている。実施形態1と同様に、放電水槽(50)の第1槽(54a)において、第1導出管(81a)の開口端は、第1電極(55a)の下端よりも上方で且つ放電孔(58)よりも上方に配置されている。一方、第2導出管(81b)は、一端が放電水槽(50)の第2槽(54b)に開口し、他端が第2導出側絶縁部(95)に接続されている。実施形態1と同様に、放電水槽(50)の第2槽(54b)において、第2導出管(81b)の開口端は、第2電極(55b)の下端よりも上方で且つ放電孔(58)よりも上方に配置されている。
出口管(83)は、集合管(84)と、第1分岐管(85a)と、第2分岐管(85b)とを備えている。第1分岐管(85a)の一端は、第1導入側絶縁部(70)に接続されている。第2分岐管(85b)の一端は、第2導入側絶縁部(75)に接続されている。第1分岐管(85a)の他端と第2分岐管(85b)の他端とは、集合管(84)の一端に接続されている。集合管(84)の他端は、給水ヘッダ(82)に接続されている。
給水ヘッダ(82)は、両端が閉塞された円筒状の部材である。給水ヘッダ(82)は、加湿エレメント(23)の上方に配置されている。図示しないが、給水ヘッダ(82)の下部には、複数の給水用孔が形成されている。給水ヘッダ(82)へ流入した水は、この給水用孔を通って加湿エレメント(23)へ供給される。
本実施形態の導出通路(80)では、出口管(83)の集合管(84)が、導出側集合通路を構成する。また、第1導出管(81a)と出口管(83)の第1分岐管(85a)とが、第1導出側分岐通路を構成する。また、第2導出管(81b)と出口管(83)の第2分岐管(85b)とが、第2導出側分岐通路を構成する。
各導出側絶縁部(90,95)は、本体容器(91,96)と、噴霧ノズル(92,97)とを備えている。本体容器(91,96)は、空気が封入された密閉容器である。
第1導出側絶縁部(90)において、第1導出管(81a)は、本体容器(91)を貫通し、本体容器(91)の内部空間の上部に開口している。噴霧ノズル(92)は、本体容器(91)の内部空間に開口する第1導出管(81a)の端部に取り付けられている。この噴霧ノズル(92)は、第1導出管(81a)から供給された処理水を噴霧する。また、第1導出側絶縁部(90)において、出口管(83)の第1分岐管(85a)は、本体容器(71)の内部空間の下部(即ち、噴霧ノズル(92)よりも低い位置)に開口している。
第2導出側絶縁部(95)において、第2導出管(81b)は、本体容器(96)を貫通し、本体容器(96)の内部空間の上部に開口している。噴霧ノズル(97)は、本体容器(96)の内部空間に開口する第2導出管(81b)の端部に取り付けられている。この噴霧ノズル(77)は、第2導出管(81b)から供給された処理水を噴霧する。また、第2導入側絶縁部(75)において、出口管(83)の第2分岐管(85b)は、本体容器(96)の内部空間の下部(即ち、噴霧ノズル(97)よりも低い位置)に開口している。
各導出側絶縁部(90,95)において、噴霧ノズル(92,97)から本体容器(91,96)の内部空間へ噴霧された処理水は、水滴となって落下して本体容器(91,96)に溜まり、その後に出口管(83)の分岐管(85a,85b)へ流入する。本体容器(91,96)において、内部空間における水面の位置は、出口管(83)の分岐管(85a,85b)の開口端の位置と概ね一致する。従って、各導出側絶縁部(90,95)では、本体容器(91,96)の内部空間における水面が、噴霧ノズル(92,97)よりも低くなる。このため、各導出側絶縁部(90,95)では、噴霧ノズル(92,97)から噴霧されて落下する水滴同士の間に空気が介在することになり、本体容器(91,96)へ流入する水が、本体容器(91,96)から流出する水と電気的に絶縁される。
〈水通路の気密構造〉
本実施形態の水通路(45)では、水道管(5)が入口管(61)を介して導入側絶縁部(70,75)の本体容器(71,76)に接続され、導入側絶縁部(70,75)の本体容器(71,76)が導入側接続管(65a,65b)を介して放電水槽(50)の水槽本体(51)に接続され、放電水槽(50)の水槽本体(51)が導出管(81a,81b)を介して導出側絶縁部(90,95)に接続され、導出側絶縁部(90,95)が出口管(83)を介して給水ヘッダ(82)に接続されている。また、各導入側絶縁部(70,75)の本体容器(71,76)と、放電水槽(50)の水槽本体(51)と、各導出側絶縁部(90,95)の本体容器(91,96)とは、それぞれに接続する配管だけを介して水と空気が出入りできる密閉容器となっている。従って、水通路(45)は、給水ヘッダ(82)の給水用孔だけにおいて大気に開放された気密構造となっている。
−水処理装置の運転動作−
水処理装置(40)の作動中には、電磁弁(62)が開状態となり、電源ユニット(42)が放電水槽(50)の第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧を印加する。
導入通路(60)における水の流れと、放電水槽(50)の運転動作は、実施形態1と同じなので、説明を省略する。
〈導出通路における水の流れ〉
上述したように、放電水槽(50)の水槽本体(51)は、密閉容器である。従って、第1導入側絶縁部(70)から水道水が流入する第1槽(54a)と、第2導入側絶縁部(75)から水道水が流入する第2槽(54b)とは、それぞれの内圧が大気圧よりも高くなる。このため、放電水槽(50)の第1槽(54a)に溜まった処理水は、第1導出管(81a)へと流れ込み、放電水槽(50)の第2槽(54b)に溜まった処理水は、第2導出管(81b)へと流れ込む。
第1導出管(81a)へ流入した処理水は、第1導出側絶縁部(90)へ流入し、噴霧ノズル(92)から本体容器(91)の内部空間へ噴霧され、水滴となって落下する。一方、第2導出管(81b)へ流入した処理水は、第2導出側絶縁部(95)へ流入し、噴霧ノズル(97)から本体容器(96)の内部空間へ噴霧され、水滴となって落下する。
上述したように、各導出側絶縁部(90,95)の本体容器(91,96)は、密閉容器である。従って、各導出側絶縁部(90,95)の本体容器(91,96)は、それぞれの内圧が大気圧よりも高くなる。このため、第1導出側絶縁部(90)の本体容器(91)に溜まった処理水は、出口管(83)の第1分岐管(85a)へ流入し、第2導出側絶縁部(95)の本体容器(96)に溜まった処理水は、出口管(83)の第2分岐管(85b)へ流入する。第1分岐管(85a)の処理水と第2分岐管(85b)の処理水とは、出口管(83)の集合管(84)へ流入して合流し、その後に給水ヘッダ(82)へ流入する。給水ヘッダ(82)へ流入した処理水は、加湿エレメント(23)へ供給される。
《実施形態3》
実施形態3について説明する。本実施形態のエアハンドリングユニット(1)は、実施形態2のエアハンドリングユニット(1)において、水処理装置(40)の構成を変更したものである。ここでは、本実施形態の水処理装置(40)について、実施形態2の水処理装置(40)と異なる点を説明する。
図15に示すように、本実施形態の水処理装置(40)では、第1導入側絶縁部(70)及び第2導入側絶縁部(75)が省略されている。本実施形態の導入通路(60)では、入口管(61)の第1分岐管(64a)が第1導入側接続管(65a)に直接に接続され、入口管(61)の第2分岐管(64b)が第2導入側接続管(65b)に直接に接続されている。また、本実施形態の水処理装置(40)では、第1導出側絶縁部(90)及び第2導出側絶縁部(95)が省略されている。本実施形態の導出通路(80)では、第1導出管(81a)が出口管(83)の第1分岐管(85a)に直接に接続され、第2導出管(81b)が出口管(83)の第2分岐管(85b)に直接に接続されている。
本実施形態の水処理装置(40)は、処理水を加湿エレメント(23)へ間欠的に供給する。具体的に、本実施形態の水処理装置(40)は、放電水槽(50)において処理水を生成する生成動作と、放電水槽(50)の処理水を加湿エレメント(23)へ供給する供給動作とを、交互に行う。
生成動作では、電磁弁(62)が閉状態となり、放電水槽(50)の第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧が印加される。電磁弁(62)が閉状態となっているため、水通路(45)において水は流れない。また、第1電極(55a)と第2電極(55b)に電圧が印加されると、放電水槽(50)において放電が生起して殺菌成分が生じる。
一方、供給動作では、電磁弁(62)が開状態となり、放電水槽(50)の第1電極(55a)と第2電極(55b)に対する電圧の印加が停止する。第1電極(55a)と第2電極(55b)に対する電圧の印加が停止した状態では、放電水槽(50)の第1槽(54a)及び第2槽(54b)の水の電位が実質的にゼロ(即ち、接地電位)となる。また、電磁弁(62)が開状態になると、水道管(5)から水道水が第1槽(54a)及び第2槽(54b)へ供給されると共に、第1槽(54a)及び第2槽(54b)の処理水が給水ヘッダ(82)を介して加湿エレメント(23)へ供給される。
《その他の実施形態》
−第1変形例−
上記各実施形態の水処理装置(40)の用途は、加湿エレメント(23)に対する処理水の供給に限らない。例えば、水処理装置(40)で得られた処理水を、ミスト状にして浴室へ供給してもよい。
−第2変形例−
図16に示すように、上記各実施形態の水処理装置(40)は、入口管(61)の各分岐管(64a,64b)に流量調節弁(66a,66b)が設けられていてもよい。図16に示す水処理装置(40)は、実施形態1の水処理装置(40)に本変形例を適用したものである。本変形例の入口管(61)では、第1分岐管(64a)に第1流量調節弁(66a)が設けられ、第2分岐管(64b)に第2流量調節弁(66b)が設けられる。
入口管(61)に設けられた各流量調節弁(66a,66b)は、第1分岐管(64a)を流れる水道水の流量と、第2分岐管(64b)を流れる水道水の流量とが等しくなるように、それぞれの開度が調節される。
各分岐管(64a,64b)を流れる水道水の流量が実質的に一致すれば、各導入側絶縁部(70,75)の本体容器(71,76)内の水位が実質的に等しくなる。その結果、各導入側絶縁部(70,75)の本体容器(71,76)では、噴霧ノズル(72,77)から水面までの距離が実質的に等しくなり、入口管(61)を流れる水と本体容器(71,76)内に溜まった水とを確実に電気的に絶縁できる。
また、各分岐管(64a,64b)を流れる水道水の流量が実質的に一致すれば、第1槽(54a)において生成した処理水の殺菌成分の濃度と、第2槽(54b)において生成した処理水の殺菌成分の濃度とが、実質的に等しくなる。その結果、第1加湿エレメント(23a)と第2加湿エレメント(23b)に対して、殺菌成分の濃度が実質的に等しい処理水を供給することができる。
−第3変形例−
図17に示すように、上記各実施形態の水処理装置(40)は、水通路(45)から水を排出するための排水管(101〜107)及び排水弁(111〜117)を備えていてもよい。図17に示す水処理装置(40)は、実施形態2の水処理装置(40)に本変形例を適用したものである。
本変形例では、入口管(61)における電磁弁(62)の下流側に、第1排水弁(111)を備えた第1排水管(101)が接続される。図17において、第1排水管(101)は、第2分岐管(64b)に接続される。
本変形例では、第1導入側絶縁部(70)の本体容器(71)に、第2排水弁(112)を備えた第2排水管(102)が接続される。第2排水管(102)は、本体容器(71)の底部に接続される。また、本変形例では、第2導入側絶縁部(75)の本体容器(76)に、第3排水弁(113)を備えた第3排水管(103)が接続される。第3排水管(103)は、本体容器(76)の底部に接続される。
本変形例では、放電水槽(50)の第1槽(54a)に、第4排水弁(114)を備えた第4排水管(104)が接続される。第4排水管(104)は、第1槽(54a)の底部に接続される。また、本変形例では、放電水槽(50)の第2槽(54b)に、第5排水弁(115)を備えた第5排水管(105)が接続される。第5排水管(105)は、第2槽(54b)の底部に接続される。
本変形例では、導出通路(80)の第1導出管(81a)に、第6排水弁(116)を備えた第6排水管(106)が接続される。また、本変形例では、導出通路(80)の第2導出管(81b)に、第7排水弁(117)を備えた第7排水管(107)が接続される。
水処理装置(40)の停止中に水通路(45)に水が溜まったままだと、水通路(45)に溜まった水の中で雑菌が繁殖するおそれがある。そこで、本変形例の水処理装置(40)は、停止する際に排水弁(111〜117)を開き、水通路(45)から水を排出する。
−第4変形例−
図18に示すように、第3変形例の水処理装置(40)では、第2排水管(102)及び第2排水弁(112)と、第3排水管(103)及び第3排水弁(113)とが省略されていてもよい。
本変形例の水処理装置(40)では、導入通路(60)の第1導入側接続管(65a)及び第2導入側接続管(65b)の配置が、図17に示す第3変形例の水処理装置(40)と異なる。本変形例の第1導入側接続管(65a)は、一端が第1導入側絶縁部(70)の本体容器(71)の底部に接続し、他端が放電水槽(50)の第1槽(54a)の底部に接続する。一方、本変形例の第2導入側接続管(65b)は、一端が第2導入側絶縁部(75)の本体容器(76)の底部に接続し、他端が放電水槽(50)の第2槽(54b)の底部に接続する。
本変形例の水処理装置(40)において、第4排水管(104)は、第1導入側接続管(65a)に接続する。第4排水管(104)の第4排水弁(114)を開くと、第1導入側絶縁部(70)の本体容器(71)と、放電水槽(50)の第1槽(54a)との両方から水が排出される。また、本変形例の水処理装置(40)において、第5排水管(105)は、第2導入側接続管(65b)に接続する。第5排水管(105)の第5排水弁(115)を開くと、第2導入側絶縁部(75)の本体容器(76)と、放電水槽(50)の第2槽(54b)との両方から水が排出される。
−第5変形例−
図19に示すように、上記各実施形態の水処理装置(40)は、入口管(61)に三路弁(67)が設けられていてもよい。図19に示す水処理装置(40)は、実施形態2の水処理装置(40)に本変形例を適用したものである。本変形例の入口管(61)では、集合管(63)における電磁弁(62)と継手(6)の間に、三路弁(67)が配置される。
三路弁(67)は、第1のポートが電磁弁(62)に接続し、第2のポートが継手(6)に接続する。また、三路弁(67)の第3のポートは、図外のエアポンプを接続できるように構成されている。この三路弁(67)は、第1のポートが第2のポートに連通して第3のポートから遮断される状態と、第1のポートが第3のポートに連通して第2のポートから遮断される状態とに切り換わる。
第3変形例の説明において述べたように、水処理装置(40)の停止中に水通路(45)に水が溜まったままだと、水通路(45)に溜まった水の中で雑菌が繁殖するおそれがある。そこで、本変形例の水処理装置(40)を停止する際には、三路弁(67)にエアポンプが接続され、水通路(45)から水が排出される。
つまり、本変形例の水処理装置(40)が停止した場合、作業者は、三路弁(67)の第3のポートにエアポンプを接続し、三路弁(67)を第1のポートが第3のポートに連通する状態に切り換える。そして、作業者は、エアポンプによって加圧された空気を三路弁(67)から水通路(45)へ供給する。すると、水通路(45)内の水は、三路弁(67)から導入された空気によって押し流され、最終的に給水ヘッダ(82)から排出される。
以上説明したように、本発明は、放電によって生じた殺菌成分を含んだ処理水を生成させる水処理装置と、水処理装置を備えた加湿装置とについて有用である。
1 エアハンドリングユニット(加湿装置)
23a 第1加湿エレメント
23b 第2加湿エレメント
40 水処理装置
42 電源ユニット(交番型電源)
50 放電水槽
52 中央隔壁(仕切板)
54a 第1槽
54b 第2槽
55a 第1電極
55b 第2電極
56 放電部材(仕切板)
58 放電孔
60 導入通路
63 集合管(導入側集合通路)
64a 第1分岐管(第1導入側分岐通路)
64b 第2分岐管(第2導入側分岐通路)
65a 第1導入側接続管(第1導入側分岐通路)
65b 第2導入側接続管(第2導入側分岐通路)
70 第1導入側絶縁部
75 第2導入側絶縁部
80 導出通路
81a 第1導出管(第1導出側分岐通路)(第1供給通路)
81b 第2導出管(第2導出側分岐通路)(第2供給通路)
82a 第1給水ヘッダ(第1供給通路)
82b 第2給水ヘッダ(第2供給通路)
84 集合管(導出側集合通路)
85a 第1分岐管(第1導出側分岐通路)
85b 第2分岐管(第2導出側分岐通路)
90 第1導出側絶縁部
95 第2導出側絶縁部
C 気泡

Claims (9)

  1. 密閉容器状に形成され、殺菌成分を含んだ処理水を生成させる水処理槽(50)と、
    加圧された水を供給する給水設備に接続され、該給水設備から供給された水を上記水処理槽(50)へ導入する導入通路(60)と、
    上記水処理槽(50)に接続されて該水処理槽(50)から上記処理水を導出する導出通路(80)とを備え、
    上記導入通路(60)と上記水処理槽(50)と上記導出通路(80)とが水通路(45)を構成し、
    上記水通路(45)は、上記導出通路(80)の終端部だけにおいて大気に開放される気密構造となっている
    ことを特徴とする水処理装置。
  2. 請求項1において、
    上記水処理槽(50)は、放電を生起させるための第1電極(55a)及び第2電極(55b)を有し、放電によって殺菌成分を生成するように構成されている
    ことを特徴とする水処理装置。
  3. 請求項2において、
    上記水処理槽(50)は、該水処理槽(50)の内部空間を上記第1電極(55a)が配置される第1槽(54a)と上記第2電極(55b)が配置される第2槽(54b)に仕切る電気絶縁性の仕切板(52,56)を備え、
    上記仕切板(52,56)には、該仕切板(52,56)を貫通して水中に位置する放電孔(58)が形成され、
    上記水処理槽(50)は、上記放電孔(58)に形成された気泡(C)中で放電を生起させるように構成されている
    ことを特徴とする水処理装置。
  4. 請求項3において、
    上記導出通路(80)は、上記水処理槽(50)の上記第1槽(54a)から上記処理水を導出する第1導出管(81a)と、上記水処理槽(50)の上記第2槽(54b)から上記処理水を導出する第2導出管(81b)とを備え、
    上記第1導出管(81a)は、上記第1槽(54a)に開口する始端が、上記第1電極(55a)の下端および上記放電孔(58)よりも上方に配置され、
    上記第2導出管(81b)は、上記第2槽(54b)に開口する始端が、上記第2電極(55b)の下端および上記放電孔(58)よりも上方に配置されている
    ことを特徴とする水処理装置。
  5. 請求項3において、
    上記導入通路(60)は、
    上記給水設備に接続する導入側集合通路(63)と、
    上記導入側集合通路(63)を上記水処理槽(50)の上記第1槽(54a)に接続する第1導入側分岐通路(64a,65a)と、
    上記導入側集合通路(63)を上記水処理槽(50)の上記第2槽(54b)に接続する第2導入側分岐通路(64b,65b)とを備え、
    上記第1導入側分岐通路(64a,65a)と上記第2導入側分岐通路(64b,65b)のそれぞれには、流入する水と流出する水を電気的に絶縁するように構成された導入側絶縁部(70,75)が設けられている
    ことを特徴とする水処理装置。
  6. 請求項5において、
    上記導入側絶縁部(70,75)は、空気が封入された密閉容器状に形成され、流入する水と流出する水の間に空気を介在させることによって、流入する水と流出する水を電気的に絶縁するように構成されている
    ことを特徴とする水処理装置。
  7. 請求項3において、
    上記導出通路(80)は、
    上記水処理槽(50)の上記第1槽(54a)に接続する第1導出側分岐通路(81a,85a)と、
    上記水処理槽(50)の上記第2槽(54b)に接続する第2導出側分岐通路(81b,85b)と、
    上記第1導出側分岐通路(81a,85a)及び上記第2導出側分岐通路(81b,85b)に接続する導出側集合通路(84)とを備え、
    上記第1導出側分岐通路(81a,85a)には、上記第1槽(54a)の水を上記導出側集合通路(84)の水から電気的に絶縁する第1導出側絶縁部(90)が設けられ、
    上記第2導出側分岐通路(81b,85b)には、上記第2槽(54b)の水を上記導出側集合通路(84)の水から電気的に絶縁する第2導出側絶縁部(95)が設けられている
    ことを特徴とする水処理装置。
  8. 請求項7において、
    上記第1導出側絶縁部(90)と上記第2導出側絶縁部(95)のそれぞれは、空気が封入された密閉容器状に形成され、流入する水と流出する水の間に空気を介在させることによって、流入する水と流出する水を電気的に絶縁するように構成されている
    ことを特徴とする水処理装置。
  9. 請求項3に記載の水処理装置(40)を備え、該水処理装置(40)の水処理槽(50)において生成した処理水を気化させて空気を加湿する加湿装置であって、
    上記水処理装置(40)の水処理槽(50)の第1槽(54a)から供給された上記処理水を空気と接触させて気化させるための第1加湿エレメント(23a)と、
    上記第1加湿エレメント(23a)から電気的に絶縁され、上記水処理装置(40)の水処理槽(50)の第2槽(54b)から供給された上記処理水を空気と接触させて気化させるための第2加湿エレメント(23b)とを備える一方、
    上記水処理装置(40)の上記導出通路(80)は、
    上記水処理槽(50)の上記第1槽(54a)の上記処理水を、上記第1加湿エレメント(23a)の処理水が上記第1槽(54a)の上記処理水と電気的に導通状態となるように、上記第1加湿エレメント(23a)へ供給する第1供給通路(81a,82a)と、
    上記水処理槽(50)の上記第2槽(54b)の上記処理水を、上記第2加湿エレメント(23b)の処理水が上記第2槽(54b)の上記処理水と電気的に導通状態となるように、上記第2加湿エレメント(23b)へ供給する第2供給通路(81b,82b)とを備え、
    更に、上記水処理装置(40)は、第1電極(55a)と第2電極(55b)に交番電圧を印加する交番型電源(42)を備えている
    ことを特徴とする加湿装置。
JP2018045162A 2017-03-17 2018-03-13 水処理装置および加湿装置 Active JP6512324B2 (ja)

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