JP2018149025A - 吸収性物品包装体 - Google Patents

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【課題】不織布製の包装シートを有する吸収性物品包装体において、包装シートに貼付されたリードテープの摘み部を剥がす際に、不織布の繊維が剥がれてしまうことを抑制する。【解決手段】吸収性物品(10)と包装シート(20)とが厚さ方向に重ねられた吸収性物品包装体(1)であって、前記包装シート(20)は、所定の密度及び所定の厚さを有する不織布であり、長手方向の一方側の端(20ef)を含む第1端縁部(20rf)と、他方側の端(20eb)を含む第2端縁部(20rb)とを有し、折り畳まれた状態において、前記第1端縁部(20rf)の表面にはリードテープ(50)の基端側が固定されており、前記リードテープ(50)の自由端側が、前記包装シート(20)の表面に剥離可能に貼付されており、前記包装シートは、前記リードテープの自由端側が貼付された領域の少なくとも一部において、前記所定の密度よりも密度が高く、前記所定の厚さよりも厚さが薄くなっている。【選択図】図5

Description

本発明は、吸収性物品包装体に関する。
生理用ナプキンや失禁パット等の吸収性物品を折り畳んだ状態で、包装シートによって個別に包装した吸収性物品包装体が知られている。このような吸収性物品包装体では、長手方向に折り畳まれた状態から展開する際に、指で摘んで引っ張るためのリードテープが包装シートに設けられている場合がある。例えば、特許文献1には、不織布性の包装シートの長手方向の一方側の端縁部が包装シートの表面に折り重ねられ、該端縁部を跨ぐようにリードテープが設けられた吸収性物品包装体において、端縁部を部分的に平滑化することで、該端縁部にリードテープを強い強度で固定(接合)できるようにする技術が開示されている。
特許第4426163号広報
リードテープが設けられている吸収性物品包装体では、リードテープのうち包装シートの端縁部から外側に突出した自由端部分が包装シートに剥離可能に貼付されている。そして、吸収性物品を使用する際には、リードテープの自由端部(すなわち、リードテープの摘み部)を包装シートから剥がし、剥がされた当該自由端部を指で摘んで引っ張ることによって個包装体が開封される。しかし、特許文献1のように不織布によって包装シートが形成されている場合、貼付されていたリードテープを剥がす際に不織布表面の繊維が剥がれてしまう場合がある。この場合、繊維が大きく剥がれることによって包装シートが破れたり、剥がれた繊維がリードテープの粘着部に付着することによって粘着性が失われたりしてしまうおそれがある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、不織布製の包装シートを有する吸収性物品包装体において、包装シートに貼付されたリードテープの摘み部を剥がす際に、不織布の繊維が剥がれてしまうことを抑制する、ことにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、互いに交差する縦方向と横方向と厚さ方向とを備え、吸収性物品と、包装シートと、前記縦方向に沿って設けられたリードテープとを有し、前記吸収性物品と前記包装シートとが前記厚さ方向に重ねられた吸収性物品包装体であって、前記包装シートは、所定の密度及び所定の厚さを有する不織布であり、展開した状態における長手方向の一方側の端を含む第1端縁部と、前記長手方向の他方側の端を含む第2端縁部とを有し、前記吸収性物品及び前記包装シートが折り畳まれた状態において、前記第1端縁部が前記第2端縁部よりも前記厚さ方向の外側に配置されており、前記第1端縁部の表面には前記リードテープの基端側が固定されており、前記縦方向において、前記第1端縁部よりも外側に突出した前記リードテープの自由端側が、前記包装シートの表面に剥離可能に貼付されており、前記包装シートは、前記リードテープの自由端側が貼付された領域の少なくとも一部において、前記所定の密度よりも密度が高く、前記所定の厚さよりも厚さが薄くなっている、ことを特徴とする吸収性物品包装体である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、不織布製の包装シートを有する吸収性物品包装体において、包装シートに貼付されたリードテープの摘み部を剥がす際に、不織布の繊維が剥がれてしまうことを抑制することができる。
折り畳まれた個包装状態のナプキン1の概略斜視図である。 展開した状態のナプキン1を肌側から見たときの概略平面図である。 展開した状態のナプキン1を非肌側から見たときの概略平面図である。 図2のA−A断面について表した概略断面図である。 折り畳まれた個包装状態のナプキン1の概略平面図である。 図5のB−B断面について表した概略断面図である。 図7Aは、包装シートに高密度部を有していない吸収性物品包装体100を開封する際の動作について説明する図である。図7Bは、個包装状態のナプキン1を開封する際の動作について説明する図である。 包装シート20の再利用方法の一例について説明する図である。 包装シート接合部132の配置について説明する概略平面図である。 展開した状態のナプキン2を肌側から見たときの概略平面図である。 展開状態のナプキン2を第1折り目F1にて縦方向に折り畳んだ状態について表す概略平面図である。 図11のC−C断面について表した概略断面図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
互いに交差する縦方向と横方向と厚さ方向とを備え、吸収性物品と、包装シートと、前記縦方向に沿って設けられたリードテープとを有し、前記吸収性物品と前記包装シートとが前記厚さ方向に重ねられた吸収性物品包装体であって、前記包装シートは、所定の密度及び所定の厚さを有する不織布であり、展開した状態における長手方向の一方側の端を含む第1端縁部と、前記長手方向の他方側の端を含む第2端縁部とを有し、前記吸収性物品及び前記包装シートが折り畳まれた状態において、前記第1端縁部が前記第2端縁部よりも前記厚さ方向の外側に配置されており、前記第1端縁部の表面には前記リードテープの基端側が固定されており、前記縦方向において、前記第1端縁部よりも外側に突出した前記リードテープの自由端側が、前記包装シートの表面に剥離可能に貼付されており、前記包装シートは、前記リードテープの自由端側が貼付された領域の少なくとも一部において、前記所定の密度よりも密度が高く、前記所定の厚さよりも厚さが薄くなっている、ことを特徴とする吸収性物品包装。
このような吸収性物品包装体によれば、包装シートのうちリードテープの自由端部と厚さ方向において重複する領域の繊維が押し固められ、不織布表面が平滑な状態となっているため、リードテープの自由端部を剥がす際に、包装シートの表面において繊維抜けや不織布の破れが生じ難い。また、剥がれた繊維がリードテープの接着層に付着することが抑制されるため、接着層の粘着性が維持されやすくなる。
かかる吸収性物品包装体であって、前記包装シートは、前記所定の密度よりも密度が高く、前記所定の厚さよりも厚さが薄くなった部分である高密度部が、前記横方向に沿って複数並んだ高密度領域を有し、前記リードテープの自由端側が貼付された領域は、前記縦方向において前記高密度領域と重複している、ことが望ましい。
このような吸収性物品包装体によれば、吸収性物品を折り畳んで個包装状態にする際に、リードテープの自由端部が貼付される位置が横方向においてずれたとしても、該自由端部が高密度部と重複して配置されやすくなる。これにより、リードテープを剥がす動作において、包装シートが破れたり、リードテープの粘着性が損なわれたりすることをより抑制しやすくなる。
かかる吸収性物品包装体であって、前記1端縁部を前記包装シートに接合する端部接着領域が前記横方向に沿って設けられており、前記縦方向において、前記端部接着領域は、前記高密度領域と重複している、ことが望ましい。
このような吸収性物品包装体によれば、吸収性物品包装体の開封時に端部接着領域を剥がす際に、包装シートの繊維抜けや不織布の破れを生じ難くすることができる。また、端部接着領域を形成する接着剤が、不織布に浸透することが抑制され、包装シートの裏側に接着剤が染み出して吸収性物品に付着してしまう等の問題が生じ難くなる。
かかる吸収性物品包装体であって、前記吸収性物品と前記包装シートとの間にセパレーターを有し、前記セパレーターは、包装シート接合部によって前記包装シートと接合されており、前記縦方向において、前記包装シート接合部は、前記高密度領域と重複している、ことが望ましい。
このような吸収性物品包装体によれば、包装シート接合部と高密度領域とが重複する部分において、包装シートとセパレーターとの接合強度を高くすることができる。これにより、リードテープが引っ張られた際に、包装シートだけがセパレーターから剥がれ、セパレーターが吸収性物品側に残ってしまうといった問題を生じ難くすることができる。また、包装シート接合部を形成している接着剤が包装シートの反対側の表面に染み出してしまうことを抑制することができる。
かかる吸収性物品包装体であって、前記包装シートの前記第2端縁部を前記縦方向の外側から内側に折り畳む際の折り曲げ基点となる第1折り目が、前記横方向に沿って設けられており、前記縦方向において、前記第1折り目は、前記高密度領域と重複している、ことが望ましい。
このような吸収性物品包装体によれば、第1折り目と縦方向において重複する領域では、不織布が薄くなっているため、該不織布を折り曲げやすく、また、一旦折り曲げられた不織布は元の形状に戻りにくい。したがって、吸収性物品を折り畳む際に第1折り目において包装シートが折れ曲がりやすくなり、個包装状態を維持しやすくすることができる。
かかる吸収性物品包装体であって、前記第1端縁部は、前記厚さ方向において前記リードテープの基端側と重複している部分のうち、前記縦方向において少なくとも前記一方側の端から所定の幅を有する領域において、前記所定の密度よりも密度が高く、前記所定の厚さよりも厚さが薄くなっている、ことが望ましい。
このような吸収性物品包装体によれば、包装シートのうちリードテープの基端部と厚さ方向において重複する領域の繊維が押し固められ、不織布表面が平滑な状態となっているため、リードテープ基端部の接合強度が強くなる。特に、リードテープが引っ張られる際に大きな力が作用する包装シートの長手方向端部において、リードテープ基端部の接合強度が強くなるため、リードテープが包装シートから外れ難くなる。
かかる吸収性物品包装体であって、前記包装シートは、前記リードテープと重複する部分の前記横方向の両端から外側に所定の幅を有する領域において、前記所定の密度よりも密度が高く、前記所定の厚さよりも厚さが薄くなっている、ことが望ましい。
このような吸収性物品包装体によれば、リードテープ基端部の横方向両端において、包装シートからリードテープを引き剥がす力が作用した場合であっても、リードテープが離脱し難い。また、製造時にリードテープを包装シートに接合する際に、接合位置が横方向にずれたとしても、包装シートの高密度部(高強度部)にリードテープの基端部を配置することができるため、リードテープの接合強度が弱くなることを抑制できる。
かかる吸収性物品包装体であって、前記吸収性物品は、前記横方向の両側にウイング部を有し、前記包装シートは、前記所定の密度よりも密度が高く、前記所定の厚さよりも厚さが薄くなった部分である高密度部が前記横方向に沿って複数並んだ第2端縁部高密度領域を、前記第2端縁部に有し、前記吸収性物品及び前記包装シートが折り畳まれた状態において、前記ウイング部と前記包装シートとの間にはウイングセパレーターが設けられており、前記ウイングセパレーターは、ウイング本体粘着部によって前記包装シートと接合されており、前記縦方向において、前記ウイング本体粘着部は、前記第2端縁部高密度領域有と重複している、ことが望ましい。
このような吸収性物品包装体によれば、ウイングセパレーターと包装シートとを接合するウイングセパレーター接合部の接合強度が高くなり、吸収性物品包装体の開封時等においてウイングセパレーターが包装シートから外れてしまうことが抑制される。また、ウイングセパレーターを形成している接着剤が包装シート(不織布)の厚さ方向の反対側に染み出しにくくなり、包装シートの表面がベタつくことを抑制できる。
===第1実施形態===
<吸収性物品包装体の構成>
第1実施形態に係る吸収性物品包装体(個包装体)の一例として、生理用ナプキン1(以下、単にナプキン1とも呼ぶ)について説明する。なお、以下ではナプキン1について説明するが、本実施形態の吸収性物品包装体には、所謂おりものシート(例えばパンティライナー)や失禁パット等も含まれており、生理用ナプキンに限定されるものではない。
図1は、折り畳まれた個包装状態のナプキン1の概略斜視図である。図2は、展開した状態のナプキン1を肌側から見たときの概略平面図である。図3は、展開した状態のナプキン1を非肌側から見たときの概略平面図である。図4は、図2のA−A断面について表した概略断面図である。
図1〜図4に示されるように、本実施形態のナプキン1は、吸収性物品10と、包装シート20と、とリードテープ50とを有する。また、吸収性物品10と包装シート20との厚さ方向の間には、セパレーター30が設けられている。
以下の説明では、図1〜図4に示すように各方向を定義する。すなわち、展開した状態のナプキン1(吸収性物品10,包装シート20)の製品長手方向に沿った方向を「縦方向」とする。縦方向は「前側」と「後側」を有する。この「前側」は吸収性物品10の使用時において使用者の腹側となる方向であり、「後側」は吸収性物品10の使用時において使用者の背側となる方向である。また、縦方向と直交する方向、すなわち製品幅方向に沿った方向を「横方向」とする。また、縦方向及び横方向と直交する方向を「厚さ方向」とし、吸収性物品10の使用時(着用時)に使用者(着用者)の肌と当接する側を「肌側」、その逆側を「非肌側」とする。
吸収性物品10は、液体を吸収する吸収性コア11と、使用者の肌側から吸収性コア11を覆うトップシート12と、使用者の非肌側から吸収性コア11を覆うバックシート13とを有する(図2,図4参照)。
吸収性コア11は、縦方向に沿って長い縦長の部材であり、親水性繊維やパルプ等を含み、体液等の液体を効率的に吸収・保持することができる。吸収性コア11は、親水性繊維又は紛体をエアレイド法によって積層して形成されても良いし、親水性繊維又は紛体をエアレイド法によってシート状に成形したエアレイドシートであっても良い。トップシート12は、吸収性コア11の肌側に重ねられたセンタートップシート12Aと、センタートップシート12Aの横方向の両側に重ねられたサイドトップシート12Bとを有する。センタートップシート12A及びサイドトップシート12Bは、共に体液等の液体を透過させる液透過性のシート部材であり、例えば不織布によって形成される。但し、液体を透過する構造のシート部材であり、かつ、ナプキン1の使用時において使用者の肌と当接する際に安全な部材であれば特に材料の制限はない。例えば、織布やメッシュシートであっても良い。バックシート13は、非液透過性のシート部材であり、例えばポリエチレンやプロピレン等を主体としたフィルム、通気性の樹脂フィルム、スパンボンド、又はスパンレース等の不織布に通気性の樹脂フィルムが接合されたシートなどによって形成される。バックシート13が非液透過性であることから、ナプキン1の使用時においてトップシート12(12A,12B)を透過して吸収性コア11によって吸収された液体が下着等の着衣側(非肌側)に染み出すことが抑制される。
包装シート20は、吸収性物品10を個別に包装するシート部材である。この包装シート20は、ナプキン1の使用前においては吸収性物品10と厚さ方向に重ね合わせられた状態で接合されており、ナプキン1を使用する際には、吸収性物品10から取り外される。本実施形態において、包装シート20は、長手方向(縦方向)に長辺を有する略長方形状のシート部材であり、吸収性物品10と包装シート20とは、セパレーター30を介してホットメルト接着剤等の接着剤が設けられた本体粘着部131及び包装シート接合部132によって接合されている(図4参照)。展開した状態の包装シート20のうち、長手方向において一方側(図2では縦方向の前側)の端20efを含む所定の幅の領域を第1端縁部20rfとし、長手方向において他方側(図2においては縦方向の後側)の端20ebを含む所定の幅の領域を第2端縁部20rbとする。また、横方向において包装シート20の端20esを含む所定の幅の領域を側端部20rsとする。
包装シート20の材料としては、不織布、例えばSMS(スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド)不織布が用いられる。従来の吸収性物品包装体(個包装体)では、樹脂製やフィルム製の包装シートが用いられる場合が多かった。一方、本実施形態のナプキン1では不織布製の包装シート20を用いることにより、開封時にガサガサというジッピング音が発生し難く、ナプキン1を使用する際に他者に気付かれ難くなる。また、不織布独特の柔らかな肌触りにより、使用者(着用者)に安心感を与えることができる。
包装シート20は、不織布表面の全領域に亘って、厚さ方向に所定のエンボス処理が施されている。例えば、スパンボンド不織布やメルトブローン不織布が積層された状態で、包装シート20の表面全体に細かいドット状に加圧され加熱された部分熱融着部(不図示)が多数形成されている。これにより、包装シートは所定の密度ρ20、及び所定の厚さt20を有している。なお、密度ρ20は、所定の大きさ(面積)に切り出した包装シート20の重量を測定することで算出される値である。また、厚さt20は、例えば、ミツトヨ(株)製のダイアルシックネスゲージID−C1012Cまたはそれと同等のものを使用し、接触子の面積を20cm、接触圧を3gf/cmに設定して不織布表面の複数箇所について測定した値の平均値である。
また、包装シート20の所定の領域には、上述したエンボス処理とは別に圧縮処理が施されることによって高密度部25が形成されている。高密度部25では、所定の密度ρ20よりも密度が高く、また、所定の厚さt20よりも厚さが薄くなっている。高密度部25を形成する圧縮処理は、包装シート20(不織布)の所定の領域にカレンダー処理やエンボス処理等の公知の加圧加工を施すことによって行われる。したがって、高密度部25では、不織布表面の繊維が押し固められることによって、高密度部25が形成されていない領域と比較して、表面の微細な凹凸が減少し、平滑な状態となっている。
本実施形態の包装シート20では、図3の黒塗り部で示されるに、それぞれ横方向に沿った第1高密度領域251、第2高密度領域252、第3高密度領域253、及び、第4高密度領域254の4つの高密度領域が縦方向に並んで配置されている。なお、図2では説明の便宜上、高密度領域251〜254の表示を省略している。各々の高密度領域251〜254は、所定の大きさ及び形状を有する高密度部25が横方向に間隔を空けて複数並ぶことによって形成されている。このうち、第1高密度領域251は包装シート20の第1端縁部20rfと重複する位置に形成されている。また、以下の説明では、第1高密度領域251を形成する複数の高密度部25のうち、横方向の中央においてリードテープ50(基端部50s)と重複する位置に設けられている面積の大きな高密度部25を中央高密度部251cとし、中央高密度部251cの横方向両側に設けられている複数の高密度部25を、両側高密度部251sとする。
包装シート20の第1端縁部20rf(端20ef)には、リードテープ50が設けられている。リードテープ50は、例えばポリプロピレンフィルムによって形成され、長手方向の他方側の端部である基端部50sが第1端縁部20rfの非肌側の表面に接合・固定されている。基端部50sの固定は、ホットメルト接着剤等の接着剤によって形成される接着層55を介して行われている。一方、リードテープ50の長手方向の一方側の端部は、包装シート20の第1端縁部20rf(端20ef)よりも長手方向の外側(縦方向の前側)に突出した自由端部50fを形成している。リードテープ50の構成や機能に関する詳細は後で説明する。
セパレーター30は、吸収性物品10のバックシート13と包装シート20との間に配置されるシート部材である(図4参照)。セパレーター30の肌側表面はシリコン樹脂等を用いて剥離加工が施されており、吸収性物品10との間に設けられた本体粘着部131に対して剥離可能に貼付されている。剥離加工については公知であるため説明を省略する。一方、セパレーター30の非肌側表面は、包装シート20との間に設けられた包装シート接合部132によって包装シートに固定(接合)されている。このようなセパレーター30が配置されることにより、吸収性物品10の使用前において本体粘着部131を形成する接着剤が包装シート20に付着することや、本体粘着部131の粘着性が弱くなることが抑制されると共に、該本体粘着部131が保護される。そして、吸収性物品10を使用する際には、セパレーター30が包装シート20と共に本体粘着部131から剥がされ、該本体粘着部131の粘着力によって吸収性物品10が使用者の下着等に固定される。
本実施形態において、個包装状態のナプキン1は、横方向に沿った複数の折り目によって、縦方向に折り畳まれている。具体的には、2つの折り目F1,F2によってナプキン1が縦方向に3つ折りとなるように折り畳まれている。第1折り目F1は、ナプキン1の縦方向における中央の位置よりも後側に配置されており、第2折り目F2は、ナプキン1の縦方向における中央の位置よりも前側に配置されている(図1、図2参照)。
<ナプキン1の個包装について>
次に、ナプキン1の個包装状態について説明する。図5は、折り畳まれた個包装状態のナプキン1の概略平面図である。図6は、図5のB−B断面について表した概略断面図である。なお、図6では説明の便宜上、セパレーター30を不図示としている。
上述したように、ナプキン1は、2つの折り目F1,F2にて折り畳まれることにより、吸収性物品10が包装シート20によって包装された個包装状態となる。ナプキン1を折り畳む際には、先ず、第1折り目F1を基点として吸収性物品10の肌側表面が内側となるように、包装シート20及び吸収性物品10(及びセパレーター30)が縦方向に折り曲げられる。すなわち、第1折り目F1を基点として包装シート20の第2端縁部20rb(端20eb)が縦方向(長手方向)の外側から内側に折り返される。続いて、第2折り目F2を基点として包装シート20及び吸収性物品10(及びセパレーター30)が縦方向に折り曲げられる。すなわち、第2折り目F2基点として包装シート20の第1端縁部20rf(端20ef)が縦方向(長手方向)の外側から内側に折り返される。これにより、ナプキン1では、包装シート20の第1端縁部20rfが、第2端縁部20rbよりも厚さ方向の外側(図6では上側)に配置された状態となる。
包装シート20の第1端縁部20rfが厚さ方向において包装シート20と重ねられている領域には、図5及び図6に示されるような端部接着領域27が形成されている。端部接着領域27は、包装シート20の横方向両側の側端部20rs,20rsの間において、横方向に沿って帯状に接着剤を塗布することによって形成され、図6のように、第1端縁部20rfの下側の面と、該第1端縁部20rfと重複している包装シート20の上側の面とを接合している。この端部接着領域27によって、第1端縁部20rfにおいて厚さ方向に重ねられた包装シート20同士が接着され、ナプキン1の使用開始前に、折り畳み状態が展開してしまうことが抑制される。すなわち、個包装状態のナプキン1が自然に開封してしまうこと等が抑制される。
また、包装シート20の横方向両側の側端部20rsにおいて、厚さ方向に重ねられた包装シート20同士を縦方向に沿って接合(シール)する、シール領域29が形成されている。シール領域29は、超音波溶着や熱溶着等の公知のシール手段を用いて形成される。これにより、折り畳まれた包装シート20同士が横方向両側の側端部20rsにて接合され、ナプキン1は図1及び図5のように折り畳まれた個包装状態で維持されやすくなる。
このように折り畳まれて個包装状態となったナプキン1に対して、包装シート20の第1端縁部20rfよりも縦方向の外側に突出したリードテープ50の自由端部50fが、接着層55を介して包装シート20の表面に貼付される。つまり、リードテープ50が、包装シート20の端20efを跨ぐようにして配置される(図6参照)。なお、リードテープ50の自由端部50fは、包装シート20の表面に剥離可能に貼付されており、ナプキン1の使用時には包装シート20の表面から簡単に剥がすことが可能である。一方、リードテープ50の基端部50sは、包装シート20に圧着されており接合強度が高いため、自由端部50fと比較して包装シート20の表面から剥がれ難い。
吸収性物品10の使用時は、第1折り目F1及び第2折り目F2にて折り曲げられていたナプキン1を図2のように展開し、包装シート20及びセパレーター30を吸収性物品10から離脱させる動作が行われる。ナプキン1を個包装状態から展開する際には、リードテープ50の自由端部50fが使用者等の指によって摘まれ、厚さ方向の内側から外側、かつ縦方向の一方側から他方側に引っ張られる。この動作により、先ず、リードテープ50の自由端部50fが包装シート20の表面から剥がされる。続いて、リードテープ50を介して包装シート20の第1端縁部20rfが引っ張られることにより、該第1端縁部20rfを接合していた端部接着領域27が剥がれてナプキン1が開封される。
図7Aは、比較例として、包装シートに高密度部を有していない吸収性物品包装体100を開封する際の動作について説明する図である。図7Bは、本実施形態において、個包装状態のナプキン1を開封する際の動作について説明する図である。図7A及び図7Bは、共に、不織布製の包装シートを有する吸収性物品包装体において、リードテープを引っ張る動作を横方向から見た場合の断面模式図である。
上述したように、吸収性物品包装体を開封する際には、リードテープの自由端側を厚さ方向の内側から外側、かつ縦方向の一方側から他方側に引っ張ることによって、厚さ方向に重ねられている包装シート同士を引き剥がす動作が行われる。具体的には、リードテープ150の自由端部150fが引っ張られ、該自由端部150fを包装シート120の表面に接合固定していた接着層155が包装シート120から剥がされる。
ここで、包装シート120が不織布によって形成されている場合、不織布の表面は、複数の繊維が複雑に絡まり合うことによって微細な凹凸が形成されており、微視的に見るとその表面は粗い状態である。このような不織布の表面に接合されていた接着層155が剥がされると、不織布の表面を構成していた繊維の一部が接着層155と共に不織布の表面から剥がれて離脱する。その結果、図7Aのように、不織布表面に所謂「繊維抜け」が発生したり、不織布自体が破れたりするおそれがある。また、剥がれた繊維が、リードテープ150の自由端部150fにおいて接着層155に付着し、当該自由端部150fにおいて接着層155の粘着性が失われる。
これに対して、本実施形態のナプキン1では、包装シート20のうちリードテープ50の自由端部50fと厚さ方向において重複する領域に第4高密度領域254が形成されている。すなわち、包装シート20は、リードテープ50の自由端部50fが貼付された領域の少なくとも一部において、所定の密度ρ20よりも密度が高く、所定の厚さt20よりも厚さが薄い高密度部25が形成されている。高密度部25では、包装シート20の表面に圧縮処理が施されることによって繊維が押し固められ、不織布表面の微細な凹凸が減少して表面が平滑な状態となっている。そのため、当該高密度部25では不織布の強度が高く、繊維が剥がれ難い。したがって、包装シート20の表面からリードテープ50の自由端部50fを引き剥がす動作を行っても、図7Bのように包装シート20の表面(第4高密度領域254)において繊維抜けや破れが生じ難い。また、剥がれた繊維がリードテープ50の接着層55に付着することが抑制され、接着層55の粘着性が維持されやすくなる。これにより、ナプキン1を展開した後でも、包装シート20の機能が損なわれ難くない、包装シート20を再利用することが可能となる。
図8は、包装シート20の再利用方法の一例について説明する図である。ナプキン1は、吸収性物品10を使用した後に、使用済みの吸収性物品10を包装シート20で包みつつ、図8のように包装シート20が外側になるように縦方向(長手方向)に丸め込んだ状態でリードテープ50を用いて固定することで、使用済みの吸収性物品が外部に露出していない状態で、コンパクトな形状として廃棄することができる。すなわち、図8のような使用態様を想定する場合、包装シート20は、ナプキン1の廃棄時にも吸収性物品10を包装する機能を有していることが望ましい。
本実施形態では、上述したようにナプキン1の展開時において、包装シート20の表面に貼付されていたリードテープ50の自由端部50fを剥がす動作を行った場合であっても、包装シート20が破れたり、リードテープ50(接着層55)の粘着性が失われたりすることが抑制される。したがって、使用後のナプキン1を廃棄する際に、図8のように吸収性物品10を包装シート20で包みつつ、リードテープ50をもちいて包装状態を固定することが可能となる。
また、包装シート20において第4高密度領域254は横方向に沿って形成されている。すなわち、包装シート20は、リードテープ50の自由端部50fが貼付された領域よりも横方向の広い領域において、所定の密度ρ20よりも密度が高く、所定の厚さt20よりも厚さが薄くなった部分を有している。したがって、ナプキン1を折り畳んで図1のような個包装状態にする際に、リードテープ50の自由端部50fが貼付される位置が横方向においてずれたとしても、自由端部50fを高密度部25と重複した位置に配置しやすくなる。これにより、貼付されていたリードテープ50を剥がす動作において、包装シート20が破れたり、リードテープ50の接着層55の粘着性が損なわれたりすることをより抑制しやすくなる。
また、個包装状態のナプキン1では、図6に示されるように、包装シート20の端部接着領域27が第4高密度領域254と縦方向(及び横方向)において重複した位置に配置されている。仮に、包装シート20に第4高密度領域254(高密度部25)が形成されていなかったとすると、上述したナプキン1の開封時に端部接着領域27が剥がされる際に、不織布の繊維が一緒に剥がれてしまうおそれがある。これに対して、本実施形態では、包装シート20の端部接着領域27と、所定の密度ρ20よりも密度が高く、所定の厚さt20よりも厚さが薄い高密度部25(第4高密度領域254)とが重複している。上述したように、高密度部25では繊維が押し固められ、不織布表面が平滑であることから、不織布の強度が高く、繊維が剥がれ難くなっている。したがって、端部接着領域27を剥がす際に繊維抜けや不織布の破れを生じ難くすることができる。
また、端部接着領域27と第4高密度領域254とが重複していることにより、端部接着領域27を形成する接着剤が、不織布に浸透し難くなる。すなわち、不織布表面のうち、高密度部25が形成され密度が高くなっている部分では、接着剤が不織布の反対側の面に染み出してしまうことが抑制される。したがって、端部接着領域27の接着剤が、包装シート20の裏側に染み出して吸収性物品10に付着してしまう等の問題が生じ難くなる。
また、ナプキン1では、個包装状態から展開する動作において、リードテープ50を引っ張ることにより、吸収性物品10から包装シート20をスムーズに剥がすことができるようになっている。図9は、包装シート接合部132の配置について説明する概略平面図である。
本実施形態の包装シート20には、複数の包装シート接合部132が縦方向に間隔を空けて並んで配置されている。図9では、横方向の中央部において、3つの包装シート接合部132a,132b,132cが縦方向の前側から後側に並んで配置されている。そして、包装シート接合部132aは縦方向において第2高密度領域252と重複している。同様に、包装シート接合部132bは縦方向において第3高密度領域253と重複し、包装シート接合部132cは縦方向において第4高密度領域254と重複している。したがって、各々の包装シート接合部132と高密度領域252〜254を構成している高密度部25とが重複する部分において、包装シート20とセパレーター30との接合強度を高くすることができる。これにより、リードテープ50が引っ張られた際に、包装シート20のみがセパレーター30から剥がれてしまい、セパレーター30は吸収性物品10側に残ってしまうといった問題を生じ難くすることができる。なお、包装シート接合部132a,132b,132cの形状や大きさは図9に表される限りではなく、包装シート20の大きさや形状等に応じて適宜変更可能である。
また、包装シート接合部132と高密度部25(高密度領域252〜254)とが重複していることにより、包装シート接合部132を形成している接着剤が包装シート20の反対側の表面に染み出してしまうことを効果的に抑制することができる。
また、本実施形態のナプキン1では、包装シート20の第1端縁部20rfにおいて、リードテープ50の基端部50sが配置されている領域に高密度部25(第1高密度領域251)が形成されている(図3参照)。したがって、当該領域においてリードテープ50の基端部50sと包装シート20との接合強度が高くなり、ナプキン1の開封時にリードテープ50が引っ張られる際に、リードテープ50が包装シート20から外れてしまうことを抑制することができる。
特に、第1高密度領域251の横方向中央部には、他の高密度部25よりも面積の大きい中央高密度部251cが形成されており、当該中央高密度部251cにおいてリードテープ50の基端部50sの全領域が重複している。つまり、包装シート120の第1端縁部20rfは、厚さ方向においてリードテープ50の基端部50sと重複している部分のうち、縦方向において端20efから所定の幅を有する領域において、所定の密度ρ20よりも密度が高く、所定の厚さt20よりも厚さが薄くなっている。これにより、リードテープ50が引っ張られる際に最も大きな力が作用する包装シートの端20efにおいて接着層55の剥離が発生し難く、リードテープ50が包装シート20から離脱することを効果的に抑制することができる。
また、包装シート20の第1端縁部20rfに形成されている高密度部25(中央高密度部251c)は、図5に示されるように、リードテープ50の基端部50sよりも横方向の両側に広い面積を有する領域となっている。言い換えると、包装シート20は、横方向においてリードテープ50と重複している領域の両端から外側に所定の幅を有する領域において、所定の密度ρ20よりも密度が高く、所定の厚さt20よりも厚さが薄くなっている。したがって、基端部50sの接着層55は横方向の全域において中央高密度部251cと重複して配置されているため、リードテープ50が引っ張られる際に横方向に力が作用した場合であっても接着層55の剥離は生じ難く、また、リードテープ50の両側部において包装シート20が破けてしまうことが抑制される。さらに、ナプキン1の製造時においてリードテープ50の基端部50sを包装シート20に接合固定する位置が横方向において多少ずれたとしても、基端部50sの接着層55を高密度部25と重複した位置に配置することができるため、リードテープ50の接合強度が弱くなることを抑制しやすくなる。
また、個包装状態のナプキン1では、図6に示されるように、リードテープ50の接着層55と、包装シート20の端部接着領域27とが、縦方向(及び横方向)について重複した位置に配置されている。すなわち、包装シート20の第1端縁部20rfを挟んで接着層55と端部接着領域27とが重複して配置されている。このような場合、仮に、第1端縁部20rfに高密度部25(中央高密度部251c)が形成されていなければ、接着層55及び端部接着領域27を形成している接着剤が不織布の厚さ方向の反対側に染み出してしまうおそれがある。これに対して、ナプキン1では、接着層55及び端部接着領域27が共に、繊維密度の高い高密度部25(中央高密度部251c)と重複して配置されている。したがって、該高密度部25では接着剤が染み出しにくくなり、個包装状態のナプキン1(包装シート20)の外側表面がベタつくことを抑制できる。
また、図3に示されるように、包装シート20の第1折り目F1は、縦方向(長手方向)において第4高密度領域254と重複した位置に設けられている。この第1折り目F1は、ナプキン1を折り畳む際に、はじめに折り曲げられる基点であり、ナプキン1が個包装状態を維持するためには、第1折り目F1にしっかりと折り目が付けられる必要がある。しかしながら、包装シート20が柔軟な不織布で形成されている場合、一時的に折り目が形成されたとしても、時間の経過とともに元の形状に戻りやすい。すなわち、不織布に「折り癖」が付き難い。
そこで、本実施形態の包装シート20では、第1折り目F1と縦方向に重複する領域において、所定の密度ρ20よりも密度が高く、所定の厚さt20よりも厚さが薄くなるようにしている。不織布が薄くなっているため、当該領域では不織布を折り曲げやすく、また、一旦折り曲げられた部分は元の形状に戻りにくい。これにより、ナプキン1を折り畳む際に第1折り目F1において包装シート20が折れ曲がりやすくなり、個包装状態を維持しやすくすることができる。また、第1折り目F1が設けられる部分の不織布の密度が高くなっているため、個包装状態のナプキン1において、第1折り目F1に沿って包装シート20が破れてしまう等の問題を生じにくくすることができる。これにより、個包装状態が崩れにくくなるため、使用者はナプキン1を鞄に入れて持ち歩く等の行動を安心して行うことができる。
===第2実施形態===
<吸収性物品包装体の構成>
第2実施形態では、吸収性物品包装体(個包装体)の一例として、ウイング部を備える生理用ナプキン2(以下、単にナプキン2とも呼ぶ)について説明する。図10は、展開した状態のナプキン2を肌側から見たときの概略平面図である。第2実施形態のナプキン2は、吸収性物品10の形状が第1実施形態のナプキン1とは異なる。また、ナプキン2の包装シート20には、後述するウイング部セパレーター35が設けられている。ナプキン2のその他の基本的な構成は、第1実施形態のナプキン1とほぼ同等である。
ナプキン2で、吸収性物品10はウイング部15を有する。ウイング部15は、吸収性物品10の縦方向中央部付近、すなわち製品長手方向の一方側の端と他方側の端との間において、トップシート12及びバックシート13の少なくともいずれかが横方向両端部から外側に延出することによって形成されている。ウイング部15の厚さ方向の非肌側表面には、本体粘着部131と同様にホットメルト接着剤の接着剤が塗布されたウイング粘着部151が設けられている。吸収性物品10を使用する際には、吸収性物品10の本体粘着部131を下着の股下部内側(肌側)に貼付した後、ウイング部15を非肌側に折り曲げてウイング粘着部151を下着の股下部外側(非肌側)に貼付する。これにより、本体粘着部131とウイング粘着部151とで下着の股下部を挟み込むようにして吸収性物品10が固定され、吸収性物品10着用時における位置ずれ等を抑制しやすくなる。
また、ナプキン2において、包装シート20の縦方向後側の第2端縁部20rbは、図10に示されるように吸収性物品10よりも縦方向の後側(長手方向の外側)に突出している。すなわち、包装シート20の縦方向における寸法は、吸収性物品10の縦方向における寸法よりも長い。そして、第2端縁部20rbには、横方向に沿って並ぶ複数の高密度部25によって第5高密度領域255(「第2端縁部高密度領域」とも呼ぶ)が形成されている。不織布の高密度部25では、第1実施形態と同様の圧縮処理が施されることによって、所定の密度ρ20よりも密度が高く、また、所定の厚さt20よりも厚さが薄くなっている。
そして、第2端縁部20rbの厚さ方向の肌側には、ホットメルト接着剤等の接着剤が塗布されることによってウイング本体粘着部135が形成されている。該ウイング本体粘着部135を介して包装シート20の厚さ方向の肌側にウイングセパレーター35が接合・固定されている。ウイングセパレーター35は、セパレーター30と同様に肌側表面がシリコン樹脂等を用いて剥離加工されたシート部材である。
図11は、展開状態のナプキン2を第1折り目F1にて縦方向に折り畳んだ状態について表す概略平面図である。図12は、図11のC−C断面について表した概略断面図である。
ナプキン2を図1のような個包装状態にする際には、先ず、吸収性物品10の横方向両側に突出したウイング部15が横方向の内側に折り返される。図11では、横方向の所定位置において縦方向に沿って配置された第1ウイング折り目FW1、及び第2ウイング折り目FW2を基点として吸収性物品10の肌側表面が内側となるように、横方向両側のウイング部15,15がそれぞれ横方向の外側から内側に折り畳まれる。この状態において、ウイング粘着部151は厚さ方向の上側に露出している。
続いて、第1折り目F1を基点として吸収性物品10の肌側表面が内側となるように、包装シート20及び吸収性物品10(及びセパレーター30)が縦方向に折り曲げられる。すなわち、第1折り目F1を基点として包装シート20の第2端縁部20rb(端20eb)が縦方向(長手方向)の外側から内側に折り返される。このとき、第2端縁部20rbに接合されているウイングセパレーター35のうち剥離加工された面(図11においては下側の面)がウイング粘着部151に対して剥離可能に貼付される。これにより、吸収性物品10の使用前においてウイング粘着部151を形成する接着剤が包装シート20に付着することが抑制されると共に、ウイング粘着部151が保護される。
第2実施形態のナプキン2において、ウイング本体粘着部135は、縦方向及び横方向において第5高密度領域255(第2端縁部高密度領域)と重複する位置に設けられている。上述したように、高密度部25(第5高密度領域255)では不織布の繊維が押し固められ、微細な凹凸が減少して表面が平滑な状態となっている。したがって、高密度部25が形成されていない領域と比較して、接着剤と不織布表面との接触面積が大きくなり、ウイング本体粘着部135と包装シート20との接着強度が。これにより、個包装状態のナプキン2を開封する際にウイング本体粘着部135が剥がれることによって、ウイングセパレーター35が包装シート20から離脱してしまったり、セパレーター35が収性物品10側に残ってしまったりすることが抑制される。
また、ウイング本体粘着部135と第5高密度領域255とが重複していることにより、当該領域ではウイング本体粘着部135を形成している接着剤が包装シート20(不織布)の厚さ方向の反対側に染み出しにくくなる。これにより、包装シート2の表面がベタつくことを抑制できる。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのは言うまでもない。例えば、以下に示すような変形が可能である。
<吸収性物品10について>
上述の実施形態では、図1に示されるような縦長の略楕円形状をした吸収性物品10について説明されていたが、吸収性物品10形状や構成はこの限りではない。例えば、吸収性物品10の縦方向中央部付近において、トップシート12及びバックシート13が横方向両端部から外側に延出することにより所謂ウイングが設けられていても良い。また、図1では、吸収性物品10の表面に線状の圧搾部が示されているが、他の形状の圧搾部が設けられていても良いし、線状圧搾部が設けられていなくても良い。
<ナプキン1の折り畳み方について>
上述の実施形態では、吸収性物品10及び包装シート20が、第1折り目F1及び第2折り目F2にて折り畳まれることにより、縦方向に三つ折りにされたナプキン1の個包装状態の例について説明されていたが、ナプキン1の折り畳み方はこの限りではない。例えば、ナプキン1が4つ折り以上に折り畳まれる構成であっても良い。
1 生理用ナプキン(ナプキン)、
10 吸収性物品、10ef 吸収性物品前端部、
11 吸収性コア、
12 トップシート、12A センタートップシート、12B サイドトップシート、
13 バックシート、
20 包装シート、
20ef 端(一方側)、20rf 第1端縁部、
20eb 端(他方側)、20rb 第2端縁部、
20rs 側端部、
25 高密度部、
251 第1高密度領域、251c 中央高密度部、
252 第2高密度領域、253 第3高密度領域、254 第4高密度領域、
255 第5高密度領域(第2端縁部高密度領域)、
27 端部接着領域、29 シール領域、
30 セパレーター、
50 リードテープ、50s 基端部、50f 自由端部、
55 接着層、
131 本体粘着部、
132 包装シート接合部、132a,132b,132c 包装シート接合部、
135ウイングセパレーター接合部、
151 ウイング粘着部、
t20 厚さ、ρ20 密度、
F1 第1折り目、F2 第2折り目

Claims (8)

  1. 互いに交差する縦方向と横方向と厚さ方向とを備え、
    吸収性物品と、包装シートと、前記縦方向に沿って設けられたリードテープとを有し、
    前記吸収性物品と前記包装シートとが前記厚さ方向に重ねられた吸収性物品包装体であって、
    前記包装シートは、所定の密度及び所定の厚さを有する不織布であり、展開した状態における長手方向の一方側の端を含む第1端縁部と、前記長手方向の他方側の端を含む第2端縁部とを有し、
    前記吸収性物品及び前記包装シートが折り畳まれた状態において、前記第1端縁部が前記第2端縁部よりも前記厚さ方向の外側に配置されており、
    前記第1端縁部の表面には前記リードテープの基端側が固定されており、
    前記縦方向において、前記第1端縁部よりも外側に突出した前記リードテープの自由端側が、前記包装シートの表面に剥離可能に貼付されており、
    前記包装シートは、前記リードテープの自由端側が貼付された領域の少なくとも一部において、前記所定の密度よりも密度が高く、前記所定の厚さよりも厚さが薄くなっている、ことを特徴とする吸収性物品包装体。
  2. 請求項1に記載の吸収性物品包装体であって、
    前記包装シートは、前記所定の密度よりも密度が高く、前記所定の厚さよりも厚さが薄くなった部分である高密度部が、前記横方向に沿って複数並んだ高密度領域を有し、
    前記リードテープの自由端側が貼付された領域は、前記縦方向において前記高密度領域と重複している、ことを特徴とする吸収性物品包装体。
  3. 請求項2に記載の吸収性物品包装体であって、
    前記1端縁部を前記包装シートに接合する端部接着領域が前記横方向に沿って設けられており、
    前記縦方向において、前記端部接着領域は、前記高密度領域と重複している、ことを特徴とする吸収性物品包装体。
  4. 請求項2または3に記載の吸収性物品包装体であって、
    前記吸収性物品と前記包装シートとの間にセパレーターを有し、
    前記セパレーターは、包装シート接合部によって前記包装シートと接合されており、
    前記縦方向において、前記包装シート接合部は、前記高密度領域と重複している、ことを特徴とする吸収性物品包装体。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品包装体であって、
    前記包装シートの前記第2端縁部を前記縦方向の外側から内側に折り畳む際の折り曲げ基点となる第1折り目が、前記横方向に沿って設けられており、
    前記縦方向において、前記第1折り目は、前記高密度領域と重複している、ことを特徴とする吸収性物品包装体。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品包装体であって、
    前記第1端縁部は、前記厚さ方向において前記リードテープの基端側と重複している部分のうち、前記縦方向において少なくとも前記一方側の端から所定の幅を有する領域において、前記所定の密度よりも密度が高く、前記所定の厚さよりも厚さが薄くなっている、ことを特徴とする吸収性物品包装体。
  7. 請求項6に記載の吸収性物品包装体であって、
    前記包装シートは、前記リードテープと重複する部分の前記横方向の両端から外側に所定の幅を有する領域において、前記所定の密度よりも密度が高く、前記所定の厚さよりも厚さが薄くなっている、ことを特徴とする吸収性物品包装体。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸収性物品包装体であって、
    前記吸収性物品は、前記横方向の両側にウイング部を有し、
    前記包装シートは、前記所定の密度よりも密度が高く、前記所定の厚さよりも厚さが薄くなった部分である高密度部が前記横方向に沿って複数並んだ第2端縁部高密度領域を、前記第2端縁部に有し、
    前記吸収性物品及び前記包装シートが折り畳まれた状態において、前記ウイング部と前記包装シートとの間にはウイングセパレーターが設けられており、
    前記ウイングセパレーターは、ウイング本体粘着部によって前記包装シートと接合されており、
    前記縦方向において、前記ウイング本体粘着部は、前記第2端縁部高密度領域有と重複している、ことを特徴とする吸収性物品包装体。
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