JP2018147821A - 絶縁構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】汚染粒子の堆積による絶縁性能の低下を抑制することが可能な絶縁構造を提供する。
【解決手段】イオン注入装置の真空領域内部に設けられる電極を他の部材から絶縁して支持する絶縁構造において、第1絶縁部材32は、電極を支持する。第2絶縁部材34は、第1絶縁部材32への汚染粒子18の付着を減らすために第1絶縁部材32に嵌合される。第2絶縁部材34は、第1絶縁部材32よりも硬度が低い材料で形成される。第2絶縁部材34の外表面のビッカース硬さは、5GPa以下である。第2絶縁部材34の曲げ強度は100MPa以下である。第2絶縁部材34は、窒化ホウ素と多孔質セラミックと樹脂との少なくともひとつを含む材料から形成される。
【選択図】図4

Description

本発明は、イオン注入装置内に設けられる電極に適する絶縁構造に関する。
イオン注入装置には、イオン源におけるイオンビームを引き出すための引出電極系をはじめとしていくつかの電極が設けられており、これらの電極は絶縁体により他の電極又は周囲の構造物に支持されている。例えば、特許文献1には針状電極と引出電極とを備えこれらの電極間に高電圧を印加してイオンを発生するイオン源が記載されている。
特開平2−72544号公報
本発明者は、イオン注入装置に設けられる電極の絶縁構造について以下の認識を得た。
電極の絶縁構造は、所望の強度で電極を支持しつつ、電極と他部材との間の絶縁性能を確保することが可能な絶縁体を備えることが望ましい。イオン注入装置では、イオンビームの原料やイオン源の構成によっては、導電性を有する汚染粒子がイオンビームとともに引き出され、引出電極系の絶縁体の表面に堆積することが考えられる。汚染粒子が堆積すると、絶縁体の表面に導電路が形成され、絶縁性能が低下してイオン注入装置の正常な運転が妨げられる可能性がある。汚染粒子が大量に生成される場合には、当該絶縁構造のメンテナンスを高い頻度で行うことが求められ、イオン注入装置の稼働率が低下する一因となりうる。このような課題は、引出電極系の絶縁構造に限られず、イオン注入装置内に設けられる他の種類の電極の絶縁構造についても生じうる。
これらから、本発明者は、イオン注入装置に設けられる電極の絶縁構造については、電極の支持強度を維持しつつ、汚染粒子の堆積による絶縁性能の低下を抑制する観点から改善すべき余地があることを認識した。
本発明は、こうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、電極の支持強度を維持しつつ、汚染粒子の堆積による絶縁性能の低下を抑制することが可能な絶縁構造を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の絶縁構造は、イオン注入装置の真空領域内部に設けられる電極を他の部材から絶縁して支持する絶縁構造であって、電極を支持する第1絶縁部材と、第1絶縁部材への汚染粒子の付着を減らすために第1絶縁部材に嵌合される第2絶縁部材と、を備える。第2絶縁部材は、第1絶縁部材よりも硬度が低い材料で形成される。
この態様によると、絶縁構造において、第2絶縁部材を嵌合することにより、第1絶縁部材への汚染粒子の付着を減らすことができる。
本発明によれば、電極の支持強度を維持しつつ、汚染粒子の堆積による絶縁性能の低下を抑制することが可能な絶縁構造を提供することができる。
本発明の実施形態に係る絶縁構造を備えるイオン注入装置を概略的に示す図である。 本発明の実施形態に係るイオン源装置を概略的に示す図である。 本発明の実施形態に係る引出電極部を概略的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る絶縁構造を概略的に示す断面図である。 比較例に係る絶縁構造を概略的に示す断面図である。 本発明の実施形態におけるサプレッション電流を例示するグラフである。 第1変形例に係る絶縁構造を概略的に示す断面図である。 第2変形例に係る絶縁構造が適用されたPレンズのレンズ電極の周辺を概略的に示す図である。 第2変形例に係る絶縁構造を概略的に示す断面図である。
本発明者は、イオン注入装置の内部に設けられる電極の絶縁構造について考察し、以下のような認識を得た。
イオン注入装置の内部には、イオンを引出すための引出電極系や、引出されたイオンビームを平行化するためのレンズ電極系や、イオンビームを偏向するための偏向電極系などにそれぞれ複数の電極が設けられる。これらの電極は、イオン注入装置内のイオンビームの進行経路内またはその近傍に設けられるのが一般的である。これらの電極は、例えば、0.5kV〜5kV(またはそれ以上)の高電圧が印加されるため、絶縁体によって他の電極又は周囲の構造物から絶縁された状態で支持されている。また、レンズ電極系、加速/減速電極、偏向電極系などの電極では、引出電極系よりさらに高い高電圧が印加される場合もありうる。イオン注入装置内では、イオンビームが引出される際に、導電性を有する汚染粒子が引き出されることがある。
特に、イオンソースガスとしてBFなどの腐食性または反応性を持つガスを使用すると、アークチャンバの内壁のグラファイトや、引出電極部(サプレッション電極、グランド電極、各電極の支持部材など)のグラファイトと作用することにより、汚染粒子が堆積しやすい。グランド電極とサプレッション電極の間を絶縁する絶縁体の表面に汚染粒子が堆積すると、絶縁体の表面に導電路が形成され絶縁性能が低下して、グランド電極からサプレッション電極へのリーク電流が増加する。リーク電流が増加すると、イオン注入装置の正常な動作を阻害するおそれがあるため、リーク電流が一定値を超えた場合に、電極のメンテナンスを行う。メンテナンス頻度を減らすために絶縁体として低強度の材料を用いて、堆積物による導電路の形成を抑制する構成も考えられるが、電極を支持するに足りる機械的強度が得られないおそれがある。
これらから、本発明者は、汚染粒子の堆積による絶縁性能の低下が、イオン注入装置のメンテナンス頻度を増加させ、その稼働率を低下させる要因となりうることを認識した。
そこで、本発明者は、電極の支持強度を維持しつつ、電極を絶縁する絶縁体への汚染粒子の付着を減らすために、強度が高い絶縁体に、硬度が低く脆い材料で形成された別の絶縁体を嵌合する構成を案出した。別の絶縁体の機械的強度を弱くすることで、汚染粒子が別の絶縁体に堆積した場合に微小放電が生じると、この微小放電による衝撃などによって別の絶縁体の表面に微小な変形または損傷を与え、汚染粒子とともに除去することが可能になる。つまり、別の絶縁体によって汚染粒子の自己除去機能が発揮されることが期待される。
実施形態はこのような思索に基づいて案出されたもので、以下にその具体的な構成を説明する。
以下、本発明を好適な実施形態をもとに各図面を参照しながら説明する。実施形態、比較例および変形例では、同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
また、第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
[実施形態]
図1は、本発明の実施形態に係る絶縁構造30を備えるイオン注入装置100を概略的に示す図である。イオン注入装置100は、被処理物Wの表面にイオン注入処理をするよう構成されている。被処理物Wは、例えば、基板であり、例えば、ウエハである。よって以下では説明の便宜のため被処理物Wを基板Wと呼ぶことがあるが、これは注入処理の対象を特定の物体に限定することを意図していない。
イオン注入装置100は、イオン源装置102と、ビームライン装置104と、注入処理室106と、を備える。イオン注入装置100は、ビームスキャン及びメカニカルスキャンの少なくとも一方により基板Wの全体にわたってイオンビームBを照射するよう構成されている。
イオン源装置102は、イオンビームBをビームライン装置104に与えるよう構成されている。イオン源装置102は、イオン源112と、イオン源112からイオンビームBを引き出すための引出電極部114と、を備える。また、イオン源装置102は、イオン源112に対する引出電極部114の位置及び/または向きを調整するための引出電極駆動機構115を備える。イオン源装置102については後述する。
ビームライン装置104は、イオン源装置102から注入処理室106へとイオンを輸送するよう構成されている。イオン源装置102の下流には質量分析装置108が設けられており、イオンビームBから必要なイオンを選別するよう構成されている。
ビームライン装置104は、質量分析装置108を経たイオンビームBに、例えば、偏向、加速、減速、整形、走査などを含む操作をする。ビームライン装置104は例えば、ビーム走査装置110と、平行化レンズ(以下、Pレンズという)104bと、加速/減速電極104dと、角度エネルギーフィルター104fと、を備えてもよい。ビーム走査装置110は、イオンビームBに電場と磁場の少なくともひとつを印加することによりイオンビームBを走査する。
Pレンズ104bは、レンズ電極104cを含み、レンズ電極104cに高電圧を印加することによって、イオンビームBに電場を印加して、ビーム走査装置110によって走査されたイオンビームBを平行化する。加速/減速電極104dは、イオンビームBを加速又は減速して角度エネルギーフィルター104fへ送る。角度エネルギーフィルター104fでは、偏向電極104gを含み、偏向電極104gに高電圧を印加することによって、イオンビームBに電場を印加して偏向させ、所定のエネルギーを持つイオンのみを基板Wに照射させる。このようにして、ビームライン装置104は、基板Wに照射されるべきイオンビームBを注入処理室106に供給する。なお、図1においては、理解を容易にするため、各部材の寸法は実際の比率とは異なって表示されている。他の図面についても同様である。
注入処理室106は、1または複数枚の基板Wを保持する物体保持部107を備える。物体保持部107は、イオンビームBに対する相対移動であるメカニカルスキャンを必要に応じて基板Wに提供するよう構成されている。
また、イオン注入装置100は、イオン源装置102、ビームライン装置104、及び注入処理室106に所望の真空環境を提供するための真空排気系(図示せず)を備える。
(イオン源装置)
図2は、絶縁構造30を備えるイオン源装置102を概略的に示す図である。イオン源装置102は、イオン源112及び引出電極部114を収容するためのイオン源真空容器116を備える。ここで図示されるイオン源112は傍熱型カソードイオン源であるが、本発明が適用可能であるイオン源はこの特定の傍熱型カソードイオン源には限られない。
プラズマ生成部であるアークチャンバー7には2つのカソード13が設けられている。一方のカソード13はアークチャンバー7の上部に配置され、他方のカソード13はアークチャンバー7の下部に配置されている。カソード13は、カソードキャップ1及びフィラメント3を備える。カソードキャップ1とフィラメント3は、アークチャンバー7の磁場方向に対称に配置されている。カソードキャップ1はサーマルブレイク9によって支持されている。サーマルブレイク9の周囲にはカソードリペラ8が設けられている。また、アークチャンバー7の一側にガス導入口12が設けられ、ガス導入口12に対面する他側に引出開口10が形成されている。
プラズマ生成部の内壁であるライナー16が、アークチャンバー7に設けられている。ライナー16は、炭素を含む材料、例えば、炭素材料(例えば、グラファイト、ガラス状カーボン等)で形成されている。アークチャンバー7の内面の全部(または少なくとも一部)がライナー16により被覆されている。これにより、イオンビームの金属汚染を低減することができる。ライナー16は、アークチャンバー7の内側の形状に沿うようにいくつかの部分に分割して成形されており、嵌め込みによりアークチャンバー7の内壁に装着される。
イオン源112は、アークチャンバー7に引出電圧を印加するための引出電源(図示せず)を備える。また、イオン源112は、フィラメント3のためのフィラメント電源、及び、カソード13のためのカソード電源を備える(いずれも図示せず)。
(引出電極部)
引出電極部114は、サプレッション電極である第1電極20と、グランド電極である第2電極22と、を含む複数の電極を備える。第1電極20及び第2電極22は、例えば、ステンレス鋼、グラファイト、モリブデン、またはタングステンで形成されている。第1電極20及び第2電極22にはそれぞれ、図示されるように、引出開口10に対応する開口がイオンビームBを通すために設けられている。これらの開口は例えば、上下長孔形状を有する。
第1電極20は、サプレッション電源24に接続されている。サプレッション電源24は、第2電極22に対して第1電極20に0.5〜5kV程度の負電位を印加するために設けられている。サプレッション電源24を介して第1電極20は接地されており、第1電極20から接地電位への電流経路にはサプレッション電流計26が設けられている。第2電極22は接地されている。
サプレッション電流計26は、第1電極20と接地電位との間の電子の流れであるサプレッション電流Iを監視するために設けられている。サプレッション電流Iは、絶縁部の表面に汚染粒子が堆積して絶縁性能が低下することによってリークする電流を含む。したがって、イオンビームBが正常に引き出されているとき、サプレッション電流Iは十分に小さい。サプレッション電流Iには予めある制限値(例えば、15mA)が設定されており、この制限値を超えるサプレッション電流Iが検出されると、イオン源112の運転が停止される。この場合、例えば、アークチャンバー7及び/または引出電極部114への高電圧の印加を停止して、装置のメンテナンスが行われる。
図3は、本発明の実施形態に係る引出電極部114を概略的に示す側面図である。第1電極20と第2電極22との絶縁のための絶縁構造30が第1電極20と第2電極22との間に設けられている。図3に示すように、絶縁構造30は、イオンビームBの進行路を囲むように周方向に複数(例えば、4個)配置されてもよい。図4は、本発明の実施形態に係る絶縁構造30を概略的に示す断面図である。
(絶縁構造)
絶縁構造30は、第1絶縁部材32と、第2絶縁部材34と、保護部材70、72と、を備える。第2絶縁部材34材は、第1絶縁部材32への汚染粒子18の付着を減らすための絶縁部材であり、第1絶縁部材32に嵌合される。保護部材70、72は、第2絶縁部材34を汚染粒子18から保護するための部材である。保護部材70、72は、例えば、第2絶縁部材34の少なくとも一部をカバーするカバー部材である。保護部材70、72については後述する。
(第1絶縁部材)
第1絶縁部材32は、第1電極20を第2電極22に支持するために設けられる絶縁部材である。第1絶縁部材32は、第1電極20と第2電極22の間に設置され、第1電極20と第2電極22を絶縁するとともに機械的に連結している。第1絶縁部材32は、第1電極20および第2電極22を支持できる程度の機械的強度を備えることが望ましい。第1絶縁部材32は、第2絶縁部材34より機械的強度に優れる材料で形成されることが望ましい。第1絶縁部材32は、例えば、アルミナ、シリカ、ジルコニア、窒化アルミニウム、窒化ケイ素またはステアタイトのような高強度のセラミックで形成されていてもよい。第1絶縁部材32を形成する材料は、複数の材料の混合物または複合材料であってもよい。
第1絶縁部材32は、多様な形状に形成することができる。実施形態の第1絶縁部材32は、一例として円筒状に形成される円筒部32bを含む。第1絶縁部材32の円筒部32bは、円筒状の外周面32eと、外周面32eの両端部に設けられた端面32c、32dと、端面32c、32dから軸方向に窪む締結凹部32f、32gと、を有する。第1絶縁部材32の端面32cには、保護部材70を挟んで第1電極20が固定される。締結部材51が、第1電極20および保護部材70を貫通して締結凹部32fに締結される。第1絶縁部材32の端面32dには、保護部材72を挟んで第2電極22が固定される。締結部材53が、第2電極22および保護部材72を貫通して締結凹部32gに締結される。このように構成することによって、第1電極20は第2電極22に支持される。
(第2絶縁部材)
第2絶縁部材34は、第1絶縁部材32への汚染粒子18の付着を減らすために第1絶縁部材32に嵌合される部材である。第2絶縁部材34は、第1絶縁部材32より機械的強度が劣る材料で形成されてもよい。第2絶縁部材34は、第1絶縁部材32より汚染粒子18の堆積が少ない材料で形成されてもよい。第2絶縁部材34は、第1絶縁部材32より、汚染粒子18が微小放電によって除去されやすく、導電路が形成されにくい材料で形成されることが望ましい。第2絶縁部材34は、第1絶縁部材32より硬さが低い材料で形成されてもよい。第2絶縁部材34は、第1絶縁部材32より脆いことが望ましい。例えば、第2絶縁部材34の外表面のビッカース硬さは、5GPa以下であってもよい。一例として、第2絶縁部材34の曲げ強度は100MPa以下であってもよい。
第2絶縁部材34は、例えば、窒化ホウ素と多孔質セラミックと樹脂との少なくともひとつを含むようにしてもよい。多孔質セラミックとは、例えば、多孔質アルミナ、多孔質シリカガラス、または多孔質ジルコニアなどを含む。第2絶縁部材34を形成する樹脂としては、150℃以上の高温に耐えることが望ましく、例えば、フッ素系の樹脂などを用いることができる。実施形態の第2絶縁部材34は、窒化ホウ素で形成されている。
第2絶縁部材34は、第1絶縁部材32に嵌合可能であれば形状に特別な制限はない。第2絶縁部材34は、第1絶縁部材32の少なくとも一部を環囲する筒状の部分を含んでもよい。実施形態の第2絶縁部材34は、一例として中空の円筒状に形成される。第2絶縁部材34は、中空の筒状部34bを含む。筒状部34bは、筒状部34bの両端に設けられる端面34c、34dと、外周面34eと、内周面34fと、を有する。筒状部34bは、第1絶縁部材32の円筒部32bの外周面32eを環囲する。
筒状部34bの内周面34fと第1絶縁部材32の外周面32eの隙間が大きすぎると、外周面32eに汚染粒子18が侵入して第1絶縁部材32の絶縁性能を低下させるおそれがある。このため、内周面34fと外周面32eの半径隙間は1mm以下に設定してもよい。この場合、汚染粒子18の侵入を減らすことができる。内周面34fと外周面32eの隙間が小さすぎると、熱膨張により隙間が小さくなり、第1絶縁部材32と第2絶縁部材34とに不要なストレスを与えるおそれがある。このため、内周面34fと外周面32eの半径隙間は、使用温度範囲における熱膨張による形状変化を吸収できる範囲で、なるべく小さく設定されることが望ましい。実施形態では、第2絶縁部材34は、第1絶縁部材32に対して遊びを有して嵌合される。第2絶縁部材34と第1絶縁部材32の遊びは、例えば、0.2mm以上であってもよい。
第2絶縁部材34は、端面34cが保護部材70に当接し、端面34dが保護部材72に当接する。つまり、第2絶縁部材34は、保護部材70、72を介して第1電極20および第2電極22に挟まれた状態で支持される。このため、第2絶縁部材34の端面34cから端面34dまでの軸方向距離は、第1絶縁部材32の端面32cから端面32dまでの軸方向距離より僅かに小さく設定されている。
(保護部材)
保護部材70、72は、第2絶縁部材34の少なくとも一部を汚染粒子18から保護するためのカバー部材である。保護部材70は、第2絶縁部材34の第1電極20に寄った部分を囲み、第1電極20に支持されている。保護部材72は、第2絶縁部材34の第2電極22に寄った部分を囲み、第2電極22に支持されている。保護部材70及び保護部材72は、導電性を有する材料(例えば、ステンレス鋼、グラファイト、モリブデン、またはタングステン)で形成されている。
保護部材70は、第2絶縁部材34を環囲可能であれば形状に特別な制限はない。実施形態では、保護部材70は、第2絶縁部材34を囲む略円筒状の円筒部70bと、円筒部70bから半径方向で内向きに延在する円盤部70cと、を含む、略カップ状の部材である。円盤部70cの中央付近には、締結部材51が通る貫通孔70dが設けられる。円盤部70cは、第1絶縁部材32の端面32cと第1電極20に挟まれて固定される。
保護部材72は、第2絶縁部材34を環囲可能であれば形状に特別な制限はない。実施形態では、保護部材72は、第2絶縁部材34を囲む略円筒状の円筒部72bと、円筒部72bから半径方向で内向きに延在する円盤部72cと、を含む、略カップ状の部材である。円盤部72cの中央付近には、締結部材53が通る貫通孔72dが設けられる。円盤部72cは、第1絶縁部材32の端面32dと第2電極22に挟まれて固定される。保護部材72の円筒部72bは、第2絶縁部材34を隙間を介して環囲し、保護部材70の円筒部70bは、円筒部72bを隙間を介して環囲する部分を含む。つまり、円筒部72bは、円筒部70bより小径に形成される。
次に、実施形態に係る絶縁構造30のサプレッション電流Iの一例について説明する。ここでは、比較例の絶縁構造300と比較して説明する。図5は、比較例に係る絶縁構造300を概略的に示す断面図であり、図4に対応する。絶縁構造300は、第2絶縁部材34を備えない点で絶縁構造30と異なり、その他の構成は絶縁構造30と同様である。図6は、絶縁構造30および比較例の絶縁構造300のサプレッション電流Iを例示するグラフである。図6は、イオン注入装置100が稼働開始してからの経過時間を横軸に示し、サプレッション電流Iを縦軸に示す。図6において、グラフ30Aは絶縁構造30のサプレッション電流Iの変化を示し、グラフ300Bは比較例の絶縁構造300のサプレッション電流の変化を示している。
第2絶縁部材34を備えていない比較例では、グラフ300Bに示すように、サプレッション電流は、稼働開始から時間の経過につれて徐々に増加し、20時間〜24時間の間で制限値である15mAを超えている。したがって、比較例では、20時間〜24時間でイオン注入装置100を停止して、装置のメンテナンスが行われる。第2絶縁部材34を備える絶縁構造30では、グラフ30Aに示すように、サプレッション電流Iは、1mA程度で殆ど変化せず、継続して7日間稼働させた結果でも、制限値である15mAを超えることはなかった。したがって、実施形態に係る絶縁構造30では、装置のメンテナンスの頻度を減らすことができる。
次に、このように構成された絶縁構造30の作用・効果を説明する。
実施形態に係る絶縁構造30は、イオン注入装置の真空領域内部に設けられる電極を他の部材から絶縁して支持する絶縁構造であって、第1電極20を支持する第1絶縁部材32と、第1絶縁部材32への汚染粒子の付着を減らすために第1絶縁部材32に嵌合される第2絶縁部材34と、を備え、第2絶縁部材34は、第1絶縁部材32よりも硬度が低い材料で形成される。第1絶縁部材32は、第2絶縁部材34で覆われているため汚染粒子18を堆積を抑制することができる。第2絶縁部材34は、硬度の低い材料で形成されているため、堆積した汚染粒子18が微小放電によって除去され易く、汚染粒子18が付着しても、絶縁性能の低下が抑制される。第1絶縁部材32は機械的強度に優れる材料で形成されるため、第1電極20は強固に支持される。また、第2絶縁部材34の素材の使用量を減らしてコストアップを抑制することができる。さらに、グラファイトから直接的に発生する汚染粒子に限られず、壁面がスパッタされることで二次的に放出される汚染粒子や、化学的な反応により生成される汚染粒子に対しても絶縁性能の低下を抑制することができる。これらから、電極を支持する機械的強度を確保しつつ、電極の絶縁を長時間維持することが可能になり、メンテナンス頻度が低くなり、稼働率および生産性を向上することができる。
実施形態に係る絶縁構造30では、第2絶縁部材34の外表面のビッカース硬さは、5GPa以下である。この構成によれば、第2絶縁部材34のビッカース硬さが5GPaを超える場合と比較して、汚染粒子18が微小放電によって除去されやすく、汚染粒子18が付着しても、絶縁性能の低下を抑制することができる。
実施形態に係る絶縁構造30では、第2絶縁部材34の曲げ強度は100MPa以下である。この構成によれば、第2絶縁部材34の曲げ強度が100MPaを超える場合と比較して、汚染粒子18が微小放電によって除去されやすく、汚染粒子18が付着しても、絶縁性能の低下を抑制することができる。
実施形態に係る絶縁構造30では、第2絶縁部材34は、窒化ホウ素と多孔質セラミックと樹脂との少なくともひとつを含む材料から形成される。この構成によれば、第2絶縁部材34の外表面の硬さを軟らかくすることができるので、汚染粒子18が微小放電によって除去されやすく、汚染粒子18が付着しても、絶縁性能の低下を一層抑制することができる。
実施形態に係る絶縁構造30では、第2絶縁部材34は、第1絶縁部材32の少なくとも一部を環囲する筒状の部分を含み、筒状の部分と第1絶縁部材32との間の隙間は、1mm以下である。この構成によれば、第2絶縁部材34と第1絶縁部材32との間の隙間が1mmを超える場合と比較して、この隙間への汚染粒子18の侵入を減らすことができる。
実施形態に係る絶縁構造30では、第2絶縁部材34は、第1絶縁部材32に対して遊びを有して嵌合される。この構成によれば、遊びを有しない場合に比べて、熱膨張による形状変化の影響を容易に吸収することができる。
実施形態に係る絶縁構造30では、遊びは0.2mm以上である。この構成によれば、遊びが0.2mm未満である場合に比べて、熱膨張による形状変化の影響を一層容易に吸収することができる。
実施形態に係る絶縁構造30では、第2絶縁部材34を汚染粒子から保護するために、第2絶縁部材34の少なくとも一部を環囲する保護部材70、72を備える。この構成によれば、保護部材70、72を備えない場合と比較して、第2絶縁部材34に飛来する汚染粒子を減らし、絶縁性能の低下を一層抑制することができる。
実施形態に係る絶縁構造30では、第1絶縁部材32および第2絶縁部材34は、プラズマ生成部からイオンビームを引き出すための複数の電極である第1電極20と第2電極22の間に設けられる。この構成によれば、機械的強度に優れる第1絶縁部材32によって、第1電極20と第2電極22とを強固に連結し、第2絶縁部材34に付着した汚染粒子は微小放電によって除去されるから、第1電極20と第2電極22の間の絶縁性能を長期間維持することができる。
以上、本発明の実施形態をもとに説明した。これらの実施形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本発明の特許請求の範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本発明の特許請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。従って、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。
以下、変形例について説明する。変形例の図面および説明では、実施形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。実施形態と重複する説明を適宜省略し、実施形態と相違する構成について重点的に説明する。
(第1変形例)
実施形態では、第2絶縁部材34が、軸方向に一体に形成される例について説明したが、これに限られない。第2絶縁部材は、分離可能な複数の部分を含み、複数の部分は、第1絶縁部材32のそれぞれ異なる箇所に嵌合されてもよい。つまり、第2絶縁部材は、複数のピースで構成することができる。図7は、第1変形例に係る絶縁構造304を説明する側面図であり、図4に対応する。絶縁構造304は、第2絶縁部材34の代わりに第2絶縁部材36を備える。第2絶縁部材36は、軸方向に2つの部分36bと部分36cに分かれており、それぞれの部分が、第1絶縁部材32に嵌合されている。
部分36bと部分36cの間には機械的な拘束はない。第1変形例に係る絶縁構造304は、実施形態に係る絶縁構造30と同様の作用・効果を奏する。
(第2変形例)
実施形態では、本発明に係る絶縁構造が引出電極部114の2つの電極間に適用される例について説明したが、これに限られない。本発明に係る絶縁構造は、イオン注入装置の真空領域内部に設けられる電極を他の部材から絶縁して支持する絶縁構造に適用することができる。特に、電極を、真空環境を包囲する壁部から絶縁して支持する絶縁構造に適用することができる。例えば、本発明に係る絶縁構造は、Pレンズ104bのレンズ電極104cと、加速/減速電極104dと、角度エネルギーフィルター104fの偏向電極104gと、の一部または全部に適用することができる。一例として、本発明に係る絶縁構造を、Pレンズのレンズ電極104cに適用した第2変形例に係る絶縁構造306について説明する。図8は、第2変形例に係る絶縁構造306が適用されたPレンズのレンズ電極104cの周辺を概略的に示す図である。図9は、第2変形例に係る絶縁構造306を概略的に示す断面図である。
Pレンズのレンズ電極104cは、ビームライン装置104の真空環境を包囲する壁部42にレール105bを介して設けられた架台105cの上に配置される。絶縁構造306は、イオン注入装置の真空領域内部に設けられるレンズ電極104cを架台105cから絶縁して支持する。絶縁構造306は、レンズ電極104cを支持する第1絶縁部材38と、第1絶縁部材38への汚染粒子18の付着を減らすために第1絶縁部材38に嵌合される第2絶縁部材40と、を備える。第1絶縁部材38は、締結部材105dによって架台105cに固定される。締結部材105dは、例えば、架台105cを貫通して第1絶縁部材38の中心付近に設けられた凹部に結合されてもよい。第1絶縁部材38は、締結部材105eによってレンズ電極104cに固定される。締結部材105eは、例えば、レンズ電極104cおよび第1絶縁部材38に設けられた凹部にそれぞれ結合されてもよい。第1絶縁部材38は、略円筒形状を有し、前述した第1絶縁部材32と同様の構成と特徴を備える。第2絶縁部材40は、略中空円筒形状を有し、前述した第2絶縁部材34と同様の構成と特徴を備える。第2変形例に係る絶縁構造は実施形態に係る絶縁構造30と同様の作用・効果を奏する。
(第3変形例)
実施形態では、第2絶縁部材34が環状に形成された例について説明したが、これに限られない。第2絶縁部材34は、例えば、円周方向の一部が切り欠かれてもよく、この場合、切り欠き部は汚染粒子が飛来して来る方向と反対側に配置されてもよい。第3変形例に係る絶縁構造は実施形態に係る絶縁構造30と同様の作用・効果を奏する。
説明に使用した図面では、部材の関係を明瞭にするために一部の部材の断面にハッチングを施しているが、当該ハッチングはこれらの部材の素材や材質を制限するものではない。
18・・汚染粒子、 20・・第1電極、 22・・第2電極、 30・・絶縁構造、 32・・第1絶縁部材、 34・・第2絶縁部材、 36・・第2絶縁部材、 38・・第1絶縁部材、 40・・第2絶縁部材、 42・・壁部、 70・・保護部材、 72・・保護部材、 100・・イオン注入装置、 114・・引出電極部。

Claims (10)

  1. イオン注入装置の真空領域内部に設けられる電極を他の部材から絶縁して支持する絶縁構造であって、
    前記電極を支持する第1絶縁部材と、
    前記第1絶縁部材への汚染粒子の付着を減らすために前記第1絶縁部材に嵌合される第2絶縁部材と、
    を備え、
    前記第2絶縁部材は、前記第1絶縁部材よりも硬度が低い材料で形成されることを特徴とする絶縁構造。
  2. 前記第2絶縁部材の外表面のビッカース硬さは、5GPa以下であることを特徴とする請求項1に記載の絶縁構造。
  3. 前記第2絶縁部材の曲げ強度は100MPa以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の絶縁構造。
  4. 前記第2絶縁部材は、窒化ホウ素と多孔質セラミックと樹脂との少なくともひとつを含む材料から形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の絶縁構造。
  5. 前記第2絶縁部材は、前記第1絶縁部材の少なくとも一部を環囲する筒状の部分を含み、
    前記筒状の部分と前記第1絶縁部材との間の隙間は、1mm以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の絶縁構造。
  6. 前記第2絶縁部材は、前記第1絶縁部材に対して遊びを有して嵌合されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の絶縁構造。
  7. 前記遊びは0.2mm以上であることを特徴とする請求項6に記載の絶縁構造。
  8. 前記第2絶縁部材は、分離可能な複数の部分を含み、
    前記複数の部分は、前記第1絶縁部材のそれぞれ異なる箇所に嵌合されることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の絶縁構造。
  9. 前記第2絶縁部材を汚染粒子から保護するために、前記第2絶縁部材の少なくとも一部を環囲する保護部材を備えることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の絶縁構造。
  10. 前記第1絶縁部材および前記第2絶縁部材は、プラズマ生成部からイオンビームを引き出すための複数の電極間に設けられることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の絶縁構造。
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