JP2005036300A - プラズマ成膜装置及びその防着シールド並びに防着シールドの構造設計方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プラズマ生成室1の内側の壁の表面は、上部防着シールド17、側部防着シールド、下部防着シールド19、及び底部防着シールド20によって全て覆われている。側部防着シールドを構成する石英の厚さを厚くすることによって応力が分散され、最大応力が低下し、寿命を大幅に延ばすことができる。側部防着シールドをA(18A)とB(18B)の2つに分割し、応力の大きい上部のみを厚くすることもできる。
【選択図】図5
Description
石英製の防着シールドの寿命は様々な条件によって変化し、その破損メカニズムは単純ではない。シミュレーションを利用して熱ストレスや付着膜の応力等について調査した結果、付着膜の真性応力が破損の主要因となっていることが判明した。
実施例1では、材質や構造が均質であるなど理想的な状態においてシミュレーションに近い長寿命が得られるものであるが、現実には僅かな欠陥部分に応力集中が生じるなどのために寿命がそれほど延びない場合がある。図6の構造は、そのような時でも長時間の使用に耐えるように工夫されたものである。本構造では、側部防着シールドの上部を厚さ10mmと厚くしたうえで高さ10mm程度に分割しており、付着膜厚が厚く軸方向応力が最大となり、また加熱にもさらされる部分が初めから不連続になっていることから、新たに全体が分割されるような破損は生じない。
防着シールド破損は真性応力が主要因であり、一定の膜厚が付着して全応力がある限界を超えたときに発生する現象であることから、同一の使用時間に対する防着シールドヘの付着膜厚を減らすことで寿命を延ばすことが可能である。図8は図6の分割構造に改良を加え、傾斜を付けることによって付着膜厚の低減を図ったものである。本装置のような固体表面のスパッタリング現象を利用した成膜法においては、ターゲット表面に垂直方向の密度が最大となるような余弦法則に従って粒子が放出される。成膜時の圧力が低いことから、放出した粒子は気体分子と多くの衝突がないまま、防着シールドまで飛来して付着する。このような方向性を有することから、付着膜厚は防着シールド表面の垂線に対する入射角度が大きくなるほど薄くなる。防着シールドヘの付着膜厚は、ターゲットの放出分布と距離、入射角度とから計算できるので、目的とする厚さになるようにシールド形状を自由に設計可能である。図8の構造は、リング(18H,18I)の最小内周以外の部分の付着量を1/2程度に抑えたものであり、それだけでも単純に寿命が2倍となる。最小内周の突起部では付着膜厚は従来と変わらないが、構造上、その部分の膜応力がリング全体に及ぼす影響は小さく、先端部の部分的な欠けによる応力緩和で留まることになる。図8では、付着膜厚低減効果のほか、石英を厚くし、さらには分割構造とするなど、大幅な長寿命化を実現できるものとなっている。リングの分割数や大きさ、角度などには多くのバリエーションが考えられ、ターゲットの構造も含めて最適設計することができる。
図9は本発明の第4の実施例を説明する図である。本実施例は、破損し易い部分を高純度アルミナで構成するものであり、上部及び下部の防着シールド17B,19Bと底部防着シールド20Bを全てアルミナとしているほか、側部防着シールドをJ(18J)とK(18K)の2つに分割し、破損しやすい上部(18K)を厚さ8mmのアルミナとしている。下方の材質は従来通りの石英を用いている。側部防着シールドを2分割した理由は高純度のアルミナ材料が高価なために破損しやすい部分のみに用いているものであり、場合によっては全部をアルミナとしてもよい。材料の純度も多くのグレードがあるが、真空中でガス放出が無く薄膜内に汚染が混入しないレベルの材料を選ぶ必要がある。少なくとも99.5%以上の純度が望ましく、ここでは99.99%のアルミナを用いている。このような構成とすることにより、上下及び底部の防着シールド(17B,19B,20B)は欠け破損などが無くなり、繰り返しの利用が可能となったほか、側部防着シールド(18J、18K)も2倍以上にまで寿命が延びた。アルミナの引っ張り強度は石英に比べて5倍程度と極めて高いが、プラズマ生成室内での破損は応力だけでなく発熱も影響する複雑な機構で発生することから、材料強度だけで寿命を予測することはできない。
実施例1−4は全て、プラズマ生成室の構造が円筒状の場合であって、ターゲットもリング状のものとなっている。しかしながら本発明は、ECRイオン源の形状を円筒に限ったものではなく、例えば直方体であっても同様な効果が得られる。その場合のECRイオン源の断面は、例えば図1と同様な配置であって、プラズマ領域は図面に垂直方向に長い直方体となる。この場合、ターゲットのほか、上部防着シールド、側部防着シールド、下部防着シールドは何れも左右2枚ずつの長方形の板で構成され、底部防着シールドも長方形状の板となる。これら防着シールドのなかで劣化が進みやすい部分も図2のA,B,C,Dの領域である。従って、実施例1−4は全て、直方体状のECRイオン源についてもそのまま適用することができる。
2 試料室
3 プラズマ引出し窓
4 試料台
5 試料基板
6 排気路
7 ガス導入口(A)
8 ガス導入口(B)
9 磁気コイル
10 矩形導波管
11 マイクロ波
12 マイクロ波導入窓
13 プラズマ流
14 スパッタ電源
15 ターゲット
16 プラズマ生成室内側の壁
17 上部防着シールド
18 側部防着シールド
19 下部防着シールド
20 底部防着シールド
18A 側部防着シールドA
18B 側部防着シールドB
18C 側部防着シールドC
18D 側部防着シールドD
18E 側部防着シールドE
18F 側部防着シールドF
18G 側部防着シールドG
18H 側部防着シールドH
18I 側部防着シールドI
18J 側部防着シールドJ
18K 側部防着シールドK
17B 上部防着シールドB
19B 下部防着シールドB
20B 底部防着シールドB
Claims (6)
- プラズマ生成室と、薄膜を形成すべき試料基板を設置するための試料台を具えた試料室と、前記プラズマ生成室と前記試料室との間に配置され前記プラズマ生成室からのプラズマ流を前記試料室に引き出すためのプラズマ引出し窓と、前記プラズマ生成室から前記試料室に向けて磁界強度が弱くなる発散磁界の磁界分布をもつ磁界発生手段と、スパッタリング材料からなり前記プラズマ引出し窓と前記試料台との間に前記プラズマ流を取り囲むように配置されたターゲットとを具え、
前記プラズマ生成室の内側が高強度構造を有する絶縁性の防着シールドによって覆われていることを特徴とするプラズマ成膜装置。 - 前記防着シールドは、少なくとも付着量に急峻な変化を有する部分が、その境界近傍で分割されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ成膜装置。
- 前記防着シールドは、少なくとも一部分が、付着膜厚が小さくなるように飛来粒子の入射角を制御した構造となっていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ成膜装置。
- 前記防着シールドは、少なくとも一部分が、アルミナ、ジルコニア、窒化シリコン、窒化アルミニウム、炭化珪素、またはこれらの材料を少なくとも2種類以上含むセラミック材料からなることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ成膜装置。
- 非金属材料からなる防着シールド上に付着した薄膜の真性応力をパラメータとして防着シールドの変形量をシミュレーションした結果に基づいて得られた破壊強度を越える部分を高強度構造としたことを特徴とする防着シールド。
- 非金属材料からなる防着シールド上に付着する薄膜の真性応力をパラメータとして防着シールドの変形量をシミュレーションし、当該シミュレーション結果に基づいて前記防着シールドの破壊強度を越える部分を高強度構造とすることを特徴とする防着シールドの構造設計方法。
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JP2003277117A JP2005036300A (ja) | 2003-07-18 | 2003-07-18 | プラズマ成膜装置及びその防着シールド並びに防着シールドの構造設計方法 |
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Cited By (1)
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WO2011158828A1 (ja) * | 2010-06-17 | 2011-12-22 | 株式会社アルバック | スパッタ成膜装置及び防着部材 |
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2003
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CN103038385A (zh) * | 2010-06-17 | 2013-04-10 | 株式会社爱发科 | 溅射成膜装置及防附着部件 |
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