JP2018147572A - リチウム空気電池の負極複合体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】充電及び放電性能が低下しにくいリチウム空気電池に用いる負極複合体構造を提供すること。
【手段】負極集電体と、金属リチウム、リチウムを主成分とする合金、またはリチウムを主成分とする化合物であって前記負極集電体に積層した負極層と、前記負極層に積層したセパレータとを有し、前記セパレータと前記負極集電体とにより前記負極層を封止してなり、負極層とセパレータの間には、充放電時に発生する微粉化リチウムを捕捉する補足手段を備えたリチウム空気電池の負極複合体構造を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウム空気電池に用いる負極複合体構造に関するものである。
近年、従来のリチウムイオン電池よりも高いエネルギー密度を得られる次世代の電池として、金属空気電池が提案されている。金属空気電池は、金属を負極活性物質とし、空気中の酸素を正極活性物質とする電池である。また、この金属空気電池においては、負極活性物質に金属リチウムを用いた場合、理論上の単位重量あたりの発生エネルギーがより大きくなると言われており、特に注目されている。このように、金属を負極活性物質に金属リチウムを用いた金属空気電池は、リチウム空気電池と呼ばれる。
リチウム空気電池は、内部に水溶液系電解質を用いたものと、非水溶系電解質を用いたものとの2種類に大別される。水溶液系電解質を用いたリチウム空気電池は、非水溶系電解質を用いたものと比べて、空気中の水分の影響を受けにくいという長所がある。ただし、負極活性物質に採用する金属リチウムは、酸素や水に接触すると化学反応を起こしてしまうため、大気や水溶液から隔離する必要がある。この隔離のために、リチウムイオン伝導性の固体電解質などを隔離層として設けるという方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、水溶液系電解質を採用したリチウム空気電池として、板状の金属リチウムの一面にポリマー電解質の緩衝層を形成し、リチウムイオン伝導性のガラスセラミックスで覆った負極複合体を有するリチウム空気電池が開示されている。
特開2010−192313号公報
ところで、特許文献1に開示されたようなリチウム空気電池を実用化する場合、負極活性物質に用いる金属リチウムは、負極端子となる金属(負極集電体)に設置することとなる。このような構造のリチウム空気電池について、複数回の充電及び放電を行うと、充電の際に負極端子の一部(例えば裏面)に金属リチウムのデンドライトが析出することがある。さらに、このデンドライトの先端が折れることで、微細なリチウム粉(デッドリチウム)が発生し、電解液中に分散してしまう場合がある。この分散したリチウム粉は、負極端子から離れて浮遊するため、充電及び放電に寄与しなくなる。この結果、デッドリチウムの増加と共に、リチウム空気電池の充電及び放電性能が徐々に低下してしまう。
以上のような事情に対して、本発明の目的は、充電及び放電性能が低下しにくいリチウム空気電池に用いる負極複合体構造を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係るリチウム空気電池の負極複合体構造は、その一形態として、負極集電体と、金属リチウム、リチウムを主成分とする合金、またはリチウムを主成分とする化合物であって前記負極集電体に積層した負極層と、前記負極層に積層したセパレータとを有し、前記セパレータと前記負極集電体とにより前記負極層を封止してなり、負極層とセパレータの間には、充放電時に発生する微粉化した金属リチウムを捕捉する微粉化リチウム捕捉層を備えている。なお、セパレータとしては、例えば、多孔質樹脂シート等であっても良い。
本発明によれば、負極集電体と、金属リチウム、リチウムを主成分とする合金、またはリチウムを主成分とする化合物であって前記負極集電体に積層した負極層と、前記負極層に積層したセパレータとを有し、前記セパレータと前記負極集電体とにより前記負極層を封止してなり、負極層とセパレータの間には、充放電時に発生する微粉化した金属リチウムを捕捉する微粉化リチウム捕捉層を備えた構成としているので、充放電で発生した微粉化した金属リチウムを前記微粉化リチウム捕捉層内に留めておくことができる。これにより、微粉化した金属リチウムが電解液中に分散することを防止できるため、充放電に寄与する金属リチウムがより多く得られて、金属リチウムの利用率を高めることが可能となるので、充電及び放電性能が低下しにくい上に多数回の充放電が可能となり、充放電特性を向上させることができる。
第1の実施形態に係るリチウム空気電池の負極複合体を示す断面図である。 第1の実施形態に係るリチウム空気電池の負極複合体を拡大して示す断面の拡大図である。 第1の実施形態に係るリチウム空気電池の負極を示す断面の拡大図である。 第1の実施形態に係るリチウム空気電池の負極の一例を示す平面図である。 第1の実施形態に係るリチウム空気電池の負極の他例を示すもので、(a)はその負極の平面図、(b)はその負極を収納する袋状のセパレータを広げた様子を示す平面図である。 第2の実施形態に係るリチウム空気電池の負極複合体を示す断面図である。 実施例1に係るリチウム空気電池の負極を示す平面図である。 実施例1に係るリチウム空気電池の負極を示す底面図である。 図7及び図8に示した負極と性能を比較するために用いた負極を示す平面図である。 図7及び図8に示した負極と性能を比較するために用いた負極を示す底面図である。 実施例1に係るリチウム空気電池の放電及び充電電圧と時間の関係を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係るリチウム空気電池の負極複合体構造の実施形態を詳細かつ具体的に説明する。
[第1の実施形態]
まず図1を用いて、第1の実施形態に係るリチウム空気電池の負極複合体構造について説明する。図1に示すように、第1の実施形態に係るリチウム空気電池の負極複合体1は、上下に設けられた金属箔ラミネートフィルム2、2の間に、負極を水分等から隔離する固体電解質8及び負極30を挟んだ積層構造となっている。図中上側の金属箔ラミネートフィルム2は、内部(図中下側)から外部(図中上側)に向けて、熱溶着性のあるPP樹脂シート等の樹脂層21、金属箔層22、耐熱性のあるPET樹脂シート等の樹脂層23の順に3つの層が積層されたシートとなっている。また、同様に、図中下側の金属箔ラミネートフィルム2は、内部(図中上側)から外部(図中下側)に向けて、樹脂層21、金属箔層22、樹脂層23の順に3つの層が積層されたシートとなっている。
図1における上側の金属箔ラミネートフィルム2には、中央又はほぼ中央に開口部4が設けられている。この開口部4は、図中上側から見ると、四角形となっている。また、金属箔ラミネートフィルム2の開口部4の下側には、ガラスセラミック等によって形成された負極を水分等から隔離する固体電解質8が設置されている。ここで言う固体電解質8とは、電圧を印可することによりイオン(リチウムイオン)を透過することができる固体の物質を言う。本実施形態においては、この固体電解質8は、比較的薄いプレート状となっている。また、この固体電解質8の上面の大きさは、金属箔ラミネートフィルム2の開口部4よりもやや大きくなっている。
上側の金属箔ラミネートフィルム2の開口部4の周縁部は、固体電解質8の上面に、直接または好ましくは溶着部材10を介して溶着されている(図2参照)。これにより、固体電解質8が、この開口部4を塞いでいる。開口部4が塞がれていることにより、リチウム空気電池が破損して負極内部に水等が侵入した場合に、急激に水等が侵入しないため、充放電で生じた反応性の高いリチウム粉の反応性を低減して、安全性を向上させることができる。
図1における、固体電解質8の下側には、負極30が配置されている。この負極30は、図中4辺の両端を、上下の金属箔ラミネートフィルム2に挟まれ、溶着されることで固定されている。また、上下の金属箔ラミネートフィルム2は、負極の上下対応する位置において溶着部材10,10を介して溶着されている。
図2は図1の負極複合体1を拡大して示し、図3は図1における負極30を拡大して示す。図1〜図3に示すように、負極30は、図中下側から上側に向かって、フィルム9、銅箔の負極集電体3、金属リチウムから成る負極層5、後述するように充放電時に発生する微粉化した金属リチウムを捕捉する微粉化リチウム捕捉層11、セパレータ7の順に5つの層が積層した構造となっている。ここで、フィルム9は、ポリプロピレン樹脂等のフィルムであり、負極集電体3の下面を溶着接合により覆っている。尚、図1及び図2は、断面図であるため表現されていないが、負極集電体3とセパレータ7とにより負極層5を封止している。この構造についての詳細は後述する。
微粉化リチウム捕捉層11は、例えば、導電性を有する発泡体、又は、金属繊維の成形体(銅等の導電性を持つ金属ウール、又は、フェルト状の成形体若しくは織物)等である。ここで、銅ウール等の導電性材料の金属ウールとしては、線径0.02mm以下のもので厚さ2mm以下のシート状に加工されたものが望ましい。
ここで、金属繊維の成形体の線径が0.02mmを超える場合には、金属繊維の成形体の線一本一本の表面がLi析出反応の反応場になると考えられるため、線径はより短い方がより反応場は多くなり、金属繊維の成形体による効果が十分に得られず、線径が大きくなると、金属繊維の成形体の重量増及び体積の増加になり、電池の小型化・軽量化(エネルギー密度)に影響がある。
また、金属繊維の成形体の厚さが2mmを超える場合には、次のような不具合がある。本構造は金属繊維の成形体を含め、Li金属負極全体を袋状のセパレータ7で覆った構造になっていることから、該成形体の厚さが2mmを越えると袋状のセパレータ7のサイズを拡大させる必要がある。また、金属繊維の成形体が同じ線径、重量で、厚さだけが異なる場合、該金属繊維の成形体内の空隙率が高くなる。この場合、複合負極の内部は有機電解液で満たされる必要があるが、セパレータ7のサイズが大きく(袋の内部の空間が大きい)、金属繊維の成形体の空隙率が高いと複合負極内に気泡が巻き込まれ、内部抵抗増加の原因となる。
微粉化リチウム捕捉層11は、導電性を持つ微細な繊維状の金属を絡ませたウール状や多孔質状の金属シート以外に、ウール状に解繊した後、ニードリング加工を施しフェルト状のシートにしたものでもよい。好ましくは負極集電体と同じ材質であればよいが、本電池の動作範囲で問題無く動作するものであれば良い。
ここで、微粉化リチウム捕捉層11として導電性を有する発泡体を用いた場合は、発泡体のシートの厚み制御が容易であり、充電時にリチウムが発泡体内部に充填され、厚み増加の抑制が可能である等の利点がある。

また、微粉化リチウム捕捉層11として金属繊維の成形体(ウール、若しくは、フェルト状の成形体又は織物)を用いた場合は、繊維状のため柔軟性があり、曲げても元の状態に戻り(塑性変形しない)、微細な繊維のため、比表面積が大きく、導電パスが取りやすく、繊維の量の増減がしやすく、空隙率を調整しやすく、抵抗溶接機等での溶接が容易である等の利点がある。
セパレータ7は、下記電解質を通し、リチウムイオンを伝導する特性を有している。また、このセパレータ7は、図中の左右両端面が負極集電体3に接合している(図1、図3参照)。さらに、セパレータ7は、図中手前側の端部と、図中奥側の端部の4辺の接合部分73のところで負極集電体3に接合している。このため、負極層5を負極集電体3の面上のセパレータ7と接合していない非接合部分74のところで封止している。尚、負極層5の大きさは、非接合部分74と同等か、やや小さいものとなっている。図1に示すように、この非接合部分74は、図1中の上部に設けている固体電解質8にほぼ対応する場所に位置している。このような構造によって、負極層5は、固体電解質8と隔離され、直接接触しないようになっている。尚、負極集電体3と、金属箔ラミネートフィルム2との間の空間には、少量の電解質(例えば、非水系電解液、有機電解液、ポリマー電解質など)が封入されている。
また、本実施形態によれば、セパレータ7内側の負極層5及び集電体3上に微粉化リチウム捕捉層11を配置し、端部1辺を接合して導通を持たせ、その上にセパレータ7で負極層5を完全に覆った構成としているので、充放電により微粉化したリチウム粉をセパレータ7と負極集電体3間に留めることができる。これにより、固体電解質8と負極30の直接の接触を防ぎながら、充放電サイクルで生じた微粉化したリチウムが負極複合体1内部で分散・漏洩させることも抑制し、充放電に寄与しない微粉化リチウムを減少させることができ、固体電解質8の劣化を防止でき、セル寿命が延び、安全性が向上する。さらに、セパレータ7の袋内に微粉化リチウム捕捉層11を接合して導通を持たせることで、充放電で発生した微粉化した金属リチウムの利用率を高めることが可能となり、より多くの充放電に寄与するリチウムが得られ、これらの効果により充放電特性を向上させることができる。
ここで、図1における負極複合体1を、リチウム空気電池に採用する場合について説明する。この場合は、図示しない空気極が、固体電解質8の図中上側に設置し、使用する。この負極複合体1を用いたリチウム空気電池が、放電を行う際、負極30に用いた負極層5(金属リチウム)は、式1に示すように、リチウムイオン(Li)と電子(e)となる。そして、リチウムイオン(Li)は電解液に溶解し、電子(e)は負極集電体3の集電部31を介して端子部32に供給される。したがって、負極層5の厚さや面積を変えることで、電池容量の設計値をコントロールすることができる。
Figure 2018147572
また、図示しない正極においては、電子が供給され、空気中の酸素と水が反応して水酸イオン(OH)が生じる(式2)。さらに、この水酸イオン(OH)が正極でリチウムイオン(Li)と反応し、水酸化リチウム(LiOH)となる。
Figure 2018147572
一方、このリチウム空気電池を充電する際には、負極30では、正極から供給されたリチウムイオンが固体電解質8及びセパレータ7を通り抜けて負極集電体3の集電部31の表面に達することで、金属リチウムの析出反応が生じる(式3)。
Figure 2018147572
この際、図3に示すように、セパレータ7は、接合部分73において集電部31と接合している。そのため、この接合部分73においては、集電部31の表面が露出しておらず、金属リチウムの析出反応が生じない。したがって、金属リチウムの析出反応は、図3における非接合部分74の部分のみで生じることとなる。
一方、図4に示すように、集電部31の裏面は、フィルム9で覆われている。そのため、この裏面においては電解液が集電部31の裏面に到達せず、結果として金属リチウムの析出反応が生じないこととなる。
このように、集電部31の裏面をフィルム9で覆わない場合は、この裏面にデンドライトが析出する。そして、このデンドライトの先端が折損することで発生する微細なリチウムが電解液中に分散する。この分散した微細なリチウムは、充電及び放電に寄与しないため、結果としてリチウム空気電池の充放電性能が低下してしまう。
これに対し、本実施形態に係る負極複合体構造によれば、このようなデッドリチウムの発生を抑制することで、高性能なリチウム空気電池を提供することができる。
また、正極においては、式4に示すような、酸素発生反応が生じる。
Figure 2018147572
ここで、本第1の実施形態に用いる部品を構成する材料について、以下に説明する。
金属箔ラミネートフィルム2における樹脂層21には、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂を用いることができる。これらの樹脂は、融点が低く、熱加工が容易でヒートシール(熱溶着)に適しており、負極複合体1の製造を容易とする。
また、金属箔ラミネートフィルム2は、ガスバリア性及び強度向上のため、金属箔層22を設けており、アルミ箔、SUS箔、銅箔等の金属箔を使用することができる。
そして、樹脂層23には、ポリエチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂や、ナイロン系樹脂を用いることができる。これらの樹脂材料は、耐熱性及び強度に優れている。そのため、負極複合体1の耐久性、耐熱性、強度等を向上することができる。
また、本第1の実施形態においては、金属箔ラミネートフィルム2は3層構造となっているが、各層の間に、例えばナイロンフィルム等の1層以上の樹脂フィルムが積層された4層以上の構造とすることもできる。
固体電解質8には、例えば、リチウムイオン伝導性に優れ不燃性であるガラスセラミック等を用いることができる。また特に、電解液に水溶液系の電解液を用いた場合には、耐水性の高いLATP系ガラスセラミック電解質を用いることができる。LATPとはNASICON型の結晶構造をもつLi、Ti、Al、P、Si、O等からなる酸化物である。
フィルム9には、例えば、ポリポロピレンやポリエチレン等の、電解液(有機電解液)に耐性のある樹脂シート等を用いることができる。尚、フィルム9は、負極集電体3の集電部31の裏面全体で接合する。もっとも、周縁部のみを接合してもよい。また、負極集電体3の裏面のみならず、側面(端部)までを覆うものであってもよい。
セパレータ7には、例えば、リチウムイオン電池等のセパレータとして使用されている多孔質のポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、セルロース等のシートが挙げられる。これらの材料以外に、多孔質構造を持つアラミド、ポリテトラフルオロエチレン等の材質が挙げられる。これらのセパレータに電解液(非水系電解液、有機電解液)又はポリマー電解質等を含浸させたものを用いることができる。
また、空孔率は約40%〜90%、厚みは約10〜300μm程度のものを用いることができ、約15〜100μmのものは、より好適に用いることができる。空孔の大きさは、約20nm〜500nm程度であればよく、より好ましくは約20〜70nm程度であればよい。また、セパレータ7自体にある程度の剛性、強度を有するものがより好ましい。
電解液には、例えば、非水溶液系電解液として、PC(プロピレンカーボネート)、EC(エチレンカーボネート)、DMC(ジメチルカーボネート)、EMC(エチルメチルカーボネート)等の炭酸エステル系の有機溶媒の混合溶媒や、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒に、電解質であるLiPF6(六フッ化リン酸リチウム)、LiClO4(過塩素酸リチウム)、LiBF4(テトラフルオロほう酸リチウム)、LiTFSI(リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)、LiFSI(リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド)、LiFSI(リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド)等を添加したものを用いることができる。また、水溶液系電解液には、水に溶解させるリチウム塩としては、例えば、LiCl(塩化リチウム)、LiOH(水酸化リチウム)、LiNO3(硝酸リチウム)、CH3COOLi(酢酸リチウム)が挙げられ、それらの混合溶液等を用いてもよい。
尚、図示しない正極としては、例えば、白金、金、イリジウム、ルテニウムなどの触媒活性を示す貴金属や、それらの酸化物、もしくは、触媒活性を示す高比表面積の二酸化マンガン等の触媒活性を示す金属酸化物等を、導電性の高いカーボン等の導電助剤、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンやポリテトラフルオロエチレン、スチレンブタジエンゴム等を混合して、導電性とガス拡散性有する空気極集電体に担持させたものを使用することができる。この空気極集電体には、例えば、カーボンペーパー、カーボンクロス、カーボン不織布、チタンメッシュ、ニッケルメッシュ、銅メッシュ、SUSメッシュ、多孔質ニッケル(ニッケルの金属発泡体)、ニッケルやチタン、ステンレス等の耐腐食性の高い金属を使用した金属メッシュ等を用いることができる。尚、ここでいうカーボンクロスとは、カーボンファイバー等で織られた布状のシートのことを指し、カーボン不織布は、カーボンファイバー等をランダムに絡み合わせたシート状のものを指す。尚、電解液に水溶液系の電解液を用いる場合には、空気極集電体には、電解液に対する耐腐食性も必要となる。そのため、導電性が高く、酸及びアルカリ水溶液にも耐腐食性が高く、軽量であるカーボンファイバー等は、好適に使用することができる。
図4は、第1の実施形態における負極30の一例を示すもので、該負極を、図2における上方向から見た図である。負極集電体3は、図中左側に位置する集電部31と、図中右側に位置する端子部32とを有している。集電部31は、端子部32よりも面積が大きい四角形の形状となっている。集電部31には、負極層5及びセパレータ7が積層している。負極30では、銅箔等によって形成された集電部31及び端子部32が一体化した構成の負極集電体3上に、該負極集電体の面積より小さい金属リチウムの負極層5の箔が接合されている。さらに、負極層5上には、該負極集電体の1辺に微粉化リチウム捕捉層11の端部1辺が接合部12で抵抗溶接機により接合されており、その上には、これらをカバーするようにリチウムイオン電池で使用されているような多孔質のポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性樹脂のセパレータ7が重ねられ、負極集電体3の表面に位置する負極層5及び微粉化リチウム捕捉層11が無い周辺端部の4辺部分の接合部分73のところでセパレータ7が溶着により接合されている。また、負極集電体3の集電部31の裏面は、全面がフィルム9に覆われている(図1参照)。このフィルム9も、電解液を通さず、かつに電解液に対して劣化しにくい、例えば、ポリプロピレンやポリエチレン等の有機電解液に耐性のある樹脂シート等であるのが好ましい。この例においては、微粉化リチウム捕捉層11は、負極集電体3の銅箔にスポットウェルダー等によって接合されている。この接合部は、符号12で示され、微粉化リチウム捕捉層11の一端部と負極集電体3の銅箔が重なり合う部分である。なお、図4のおいて、符号13は、セパレータ7と負極集電体3の銅箔とを熱溶着させるために使用した熱溶着シートを示す。
図5(a)(b)は、第1の実施形態における負極30の他例を示すものである。この例では、セパレータ7は、図5(b)に示すように、その両端の接合部75に熱溶着シート14,14が一部重ねられて接合された構成となっている。図5(a)に示した負極30は、図5(b)に示した1枚のセパレータ7をその中心付近の折り目7aで山折りに折り曲げ、周辺端部の2辺部分の熱溶着接合部分76のところで互いに熱溶着接合して、該セパレータを袋状にし、該袋中に負極層5及び負極集電体3が一体化したものを納め、その後、熱溶着接合部分76同士を溶着して、該袋を封じるとともに、セパレータ7を負極集電体3の銅箔に熱溶着するとともに、接合部75の隣の接合部77において熱溶着シート14,14同士を接合して該袋をさらに確実に封じて形成される。このような構成の負極30においても、図4の負極30と同様の効果が得られる。なお、セパレータ7と負極集電体3の銅箔との間に介在され、これらを接合のために使用する熱溶着シートとしては、酸変性ポリプロピレン系の熱溶着シートが好ましい。
[第2の実施形態]
図6を用いて、第2の実施形態に係るリチウム空気電池の負極複合体構造について説明する。尚、本第2の実施形態は、図1〜図4に示した第1の実施形態の変形例であるため、重複する説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
図6に示した負極複合体1は、該負極複合体の固体電解質8の開口部4を電池の両面に設けた構成としたものである。この第2の実施形態における負極複合体1においては、負極集電体3を境界に上下両面に、負極層5、微粉化リチウム捕捉層11、セパレータ7、固体電解質、金属箔ラミネートフィルム2を設けた構造となっている。
この様な構造とすることで、負極集電体3の裏面を覆うフィルム9や、負極複合体3の裏面を覆う金属箔ラミネートフィルム2を省くことができ、1つの空気極の一面を1つの負極複合体1の一面に正対させて容器に封入する構造よりも、負極複合体1及び、これを採用したリチウム空気電池の体積及び重量を小さくすることができる。
また、負極複合体1の固体電解質8の開口部4の上側外装材(上側の金属箔ラミネートフィルム2に相当)に対して、反対側(下側)の金属箔ラミネートフィルム2に相当)として、銅箔/PET樹脂の2層構造のラミネートフィルムの銅箔部分に、負極層5を接合し、本案の多孔質樹脂シートのセパレータ7で負極30を覆った構造としても良い。本構成により、外装材である金属箔ラミネートフィルム2の銅箔を負極集電体3とすることが可能となり、部品点数の削減、電池の薄肉化及び軽量化が可能となる。
[その他の態様]
前述した実施形態の説明は、本発明に係るリチウム空気電池の負極複合体構造を説明するための例示であって、特許請求の範囲に記載の発明を限定するものではない。また、本発明の各部構成は前述した実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、上記の実施形態において、微粉化リチウム捕捉層11、負極層5、負極集電体3、固体電解質8等は、必ずしも長方形や正方形である必要はなく、円形や多角形、用途に応じて様々な形に変形することができる。また、負極層5は、1つの負極複合体において必ずしも1つである必要はなく、複数の負極層を有していても良い。また、負極複合体は、必ずしも平面状である必要はなく、用途に応じて変形が可能であり、例えば立体的な形状であってもよい。
尚、微粉化リチウム捕捉層11は、負極集電体3と同材質、例えば、銅、SUS、Ni等を用いてウール状のシートに形成したものであっても良い。一般に異なる金属同士を接触させた場合、イオン化傾向の差により片方の金属(イオン化傾向が高い方の金属)の腐食が促進される現象(電食)がある。しかし、互いに同材質であると電食が発生することはないため、電池の劣化を防止できるメリットがある。尚、導通を確保するために微粉化リチウム捕捉層11と負極集電体3とをスポットウェルダー等による抵抗溶接の手段を用いて接合する必要があるが、このような溶接の手段を用いても異なる金属同士では接合し難い。しかし、微粉化リチウム捕捉層11と負極集電体3とが互いに同材質であると上記の課題が無くなり容易に接合できるため、生産性が向上するメリットがある。
ここで、第1の実施の形態に係る負極複合体構造1を採用したリチウム空気電池について、充電及び放電実験行った例を以下に示す。
まず、本実施例1において使用した負極複合体1(図1及び図7参照)、正極、及びこれらを用いたリチウム空気電池の作製方法について説明する。
本実施例では、樹脂層21にPP(ポリプロピレン)樹脂を、金属箔層22に、Al(アルミ)箔を、樹脂層23にPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂の金属箔ラミネートフィルム2を使用した。さらに、この金属箔ラミネートフィルム2の中心部分を2×2cm角に打ち抜いて開口部4を設けた。次に、金属箔ラミネートフィルム2の下側に、酸変性ポリプロピレンフィルム打ち抜き品(外周部3×3cm、内周2×2cm)、2.5×2.5cm角の固体電解質8(LATP)、酸変性ポリプロピレンフィルム打ち抜き品(外周部3×3cm、内周2×2cm)の順に重ねて、固体電解質8の4辺をヒートシーラーで熱溶着接合し、開口部4を塞ぐように積層させた。そして、各間に接着シート(酸変性ポリプロピレンフィルム打ち抜き品(外周部3×3cm、内周2×2cm))を入れて、固体電解質8の4辺をヒートシーラーで金属箔ラミネートフィルム2に熱溶着接合した。
一方、負極30(図3参照)を、アルゴン雰囲気下のグローブボックス内で作成した。まず、裏面に酸変性ポリプロピレンフィルムが接合された負極集電体3(銅箔厚さ:10μm、集電体サイズ:3×7cm)を準備した。そして、その先端部の3×3cm部分の表面中央部に銅ウールの微粉化リチウム捕捉層11(サイズ1.45×2cm、線径0.02mm以下のもので厚さ2mm以下のシート状に加工されたもの)を重ね、負極集電体3の端子側の端部と微粉化リチウム捕捉層11の1辺をマイクロスポットウェルダーで接合した。それをリチウムイオン電池用のポリプロピレン樹脂セパレ−タ−7で覆い、負極集電体3裏面のポリプロピレンが接合された部分とで端部4辺を熱溶着接合し、一体化して負極30とした(図7および図8)。なお、図1〜図3及び図6において、12は、微粉化リチウム捕捉層11と負極集電体3の銅箔とをスポットウェルダー等によって溶接した溶接部を示す。
そして、固体電解質8と負極集電体3上の負極層5が対応する位置となるように、上側の金属箔ラミネートフィルム2、負極30、下側の金属箔ラミネートフィルム2(固体電解質開口部4がないもの)を重ねた。そして、周辺部のうち、3辺をヒートシーラーにより熱溶着接合した。さらに、接合していない残りの1辺から、非水系電解液(4M(mol/l)LiFSI/EGDME)を負極複合体内部に1ml注入した。その後、内部のガスを出した後、最後に残りの1辺の端部(負極集電体30の端子部32)をヒートシーラーで接合させて密閉し、図3の負極複合体1を作製した。
尚、固体電解質にはLATP(株式会社オハラ製LICGC)を用いた。また、リチウムイオン電池用セパレータとしては、ポリプロピレン樹脂で、厚さ25μm、平均孔径0.03μm以下、空孔率44%、透気度450sec/100ccのものを使用した。
次に、正極(図示せず)を作成した。まず、正極触媒としてMnO(比表面積約300m/g)0.8gと、導電助剤としてケッチェンブラック(比表面積約800m/g)0.1gとを、バインダー(結着剤)としたポリテトラフルオロエチレン(PTFE)0.1gを準備した。そしてこれらを、メノウ乳鉢において、分散剤となるエタノールを5ml加えて混練し、正極材料とした。
そして、これらの正極材料を2等分し、2.5×2.5cmの圧着部と1×5.5cmの端子部とが一体となったTiメッシュの圧着部の両面に配置し、20kNの力でプレスすることで圧着した。その後、24時間自然乾燥し、正極構造体を作製した。その後、これらの負極複合体1及び正極を正対させ、リチウム空気電池を作成した。正極側の水系電解液は、LiOHとLiClの混合液を用い、pHが10以下になるように1.5M(mol/L)のLiOH水溶液と10M(mol/L)のLiCl水溶液を1:1で混合した水溶液系電解液を調製した。尚、水溶液系電解液を保持するため、3×3cmのポリアクリルアミドのシート上に1.5ml滴下し、負極複合体1及び正極の間に配置した。
図9及び図10は、図7及び図8に示した負極30と性能を比較するために用いた負極30を示し、図9はその平面図、図10はその底面図である。図9及び図10に示した負極30においては、図7及び図8に示した要素と同一機能を有するものについては同一符号を付して重複する説明を省略する。図9及び図10に示した負極30は、図7及び図8に示した負極30と比べて、微粉化リチウム捕捉層11を有しない点が異なるだけである。
次に、本実施例1における放電及び充電試験について説明する。
まず、上記のように作成したリチウム空気電池において、4mA(銅ウールの面積に換算すると電流密度2mA/cm相当)で5時間充電し、20mAh相当の負極容量に調整した。上記4mA(銅ウールの面積に換算すると電流密度2mA/cm相当)で1時間の充電、放電を繰り返した際の電圧の推移を25℃の温度にて北斗電工社製HJ1001SD8で測定した結果を図11に示した。その結果、図9及び図10に示した比較例は、15サイクル目で放電が停止したのに対し、図7及び図8に示した実施例1では56サイクル継続し、充放電サイクル特性が向上した。
1 負極複合体
2 金属箔ラミネートフィルム
3 負極集電体
4 開口部
5 負極層
7 セパレータ
8 固体電解質
9 フィルム
10 溶着部材(熱溶着シート)
11 微粉化リチウム捕捉層
12 接合部
13 溶着部材(熱溶着シート)
14 溶着部材(熱溶着シート)
21 樹脂層
22 金属箔層
23 樹脂層
24 樹脂層
30 負極
31 集電部
32 端子部
73 接合部分
74 非接合部分
75 接合部
76 熱溶着接合部分
77 接合部

Claims (7)

  1. 負極集電体と、
    金属リチウム、リチウムを主成分とする合金、またはリチウムを主成分とする化合物であって前記負極集電体に積層した負極層と、
    前記負極層に積層したセパレータと
    を有し、
    前記セパレータと前記負極集電体とにより前記負極層を封止してなり、
    負極層とセパレータの間には、充放電時に発生する微粉化した金属リチウムを捕捉する微粉化リチウム捕捉層を備えており、その1辺が接合され導通を持つ、
    リチウム空気電池の負極複合体構造。
  2. 前記微粉化リチウム補足手段は、導電性を有する発泡体、又は、金属繊維の成形体である、請求項1に記載のリチウム空気電池の負極複合体構造。
  3. 前記微粉化リチウム補足手段は、前記負極集電体と同材質である、請求項1または2に記載のリチウム空気電池の負極複合体構造。
  4. 前記金属繊維の成形体は、ウール、又はフェルト状の成形体若しくは織物である、請求項2に記載のリチウム空気電池の負極複合体構造。
  5. 前記セパレータは、前記負極層の周辺端部で前記前記負極集電体に接合している、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のリチウム空気電池の負極複合体構造。
  6. 前記負極集電体は箔状又は板状をしており、
    前記負極層は、前記負極集電体の一方の面上に配置されており、
    前記負極集電体の他方の面は、リチウムイオン不伝導性の物質で覆われている、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のリチウム空気電池の負極複合体構造。
  7. 前記負極層は、前記負極集電体の面上に、前記負極集電体の面積よりも狭い範囲に積層されている、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のリチウム空気電池の負極複合体構造。
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