JP2018145875A - ローラリフタ - Google Patents
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Abstract
【課題】寸法精度を向上させることができるとともに、寿命延長を図ることができるローラリフタを提供する。【解決手段】ローラリフタ10は、リフタガイド220を摺動可能な筒状のリフタ本体部21と、リフタ本体部21から一体に突出して互いに対向する一対のフォーク部22と、一対のフォーク部22に架け渡されるシャフト60と、シャフト60に回転可能に支持され、カム100に接触するローラ50と、を備える。一対のフォーク部22の、カム100に臨む端面には、シャフト60の外周を摺動可能に受ける軸受部33が開口している。【選択図】図6
Description
本発明は、ローラリフタに関する。
特許文献1には、自動車の燃料ポンプなどに用いられるローラリフタが開示されている。ローラリフタは、筒状のリフタ本体と、カムに接触するローラと、ローラを回転可能に支持する軸支ピンと、リフタ本体から一体に突出し、軸支ピンの両端部が貫通して外面にかしめ固定される一対の支持部とを備えている。カムの駆動力がローラを介してリフタ本体に伝達されると、リフタ本体がシリンダヘッド内(リフタガイド)を上下方向に往復摺動し、燃料がデリバリパイプなどに加圧して送油される。この場合に、リフタ本体の外周はシリンダヘッド内をガタ付きなく摺動できるように厳密な寸法精度が要求される。
しかるに上記の場合、軸支ピンの両端部が両支持部の外面にかしめ固定される際に、両支持部が互いに近づくように変形することがあり、さらに、かしめ固定力が両支持部に一体に連なるリフタ本体にも伝搬し、リフタ本体の外周の寸法精度に狂いが生じるおそれがあった。
また、上記の場合、軸支ピンが支持部に固定されることから、負荷圏(ラジアル荷重を受ける範囲)が軸支ピンのカム側の一定部分に偏るという事情があり、負荷圏の疲労が集中的に進行して寿命低下の要因にもなっていた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、寸法精度を向上させることができるとともに、寿命延長を図ることができるローラリフタを提供することを目的とする。
本発明のローラリフタは、リフタガイドを摺動可能な筒状のリフタ本体部と、前記リフタ本体部から一体に突出して互いに対向する一対のフォーク部と、前記一対のフォーク部に架け渡されるシャフトと、前記シャフトに回転可能に支持され、カムに接触するローラと、を備え、前記一対のフォーク部の、前記カムに臨む端面には、前記シャフトの外周を摺動可能に受ける軸受部が開口しているところに特徴を有する。
シャフトの外周が両フォーク部の端面に開口する軸受部に摺動可能に受けられるため、両フォーク部ひいてはリフタ本体部にかしめ固定力が作用することがなく、リフタ本体部の外周の寸法精度を正確に出すことができる。また、シャフトの外周が軸受部に摺動可能とされるため、負荷圏がシャフトの外周に随時変化して作用することとなり、寿命延長を図ることができる。
本発明の好ましい形態を以下に示す。
前記軸受部が前記シャフトの外周を受けた状態で、前記シャフトにその軸方向で当接可能に配置される飛び出し規制部を有しているとよい。シャフトの外周が軸受部に単に受けられるだけであると、シャフトがフォーク部から軸方向に飛び出す懸念があるものの、本構成の場合、シャフトにその軸方向で当接可能に配置される飛び出し規制部を有しているため、シャフトがフォーク部から飛び出すのを防止することができる。
前記軸受部が前記シャフトの外周を受けた状態で、前記シャフトにその軸方向で当接可能に配置される飛び出し規制部を有しているとよい。シャフトの外周が軸受部に単に受けられるだけであると、シャフトがフォーク部から軸方向に飛び出す懸念があるものの、本構成の場合、シャフトにその軸方向で当接可能に配置される飛び出し規制部を有しているため、シャフトがフォーク部から飛び出すのを防止することができる。
前記飛び出し規制部が前記一対のフォーク部の少なくとも一方に取り付けられるクリップに設けられているとよい。これによれば、フォーク部などに飛び出し規制部を新設する必要がなく、フォーク部などの構造を複雑化させずに済む。
前記クリップが板材の折り曲げによって成形される板状成形体からなるとよい。これによれば、クリップの製造が容易であるとともに、フォーク部への取り付け性に優れる。また、フォーク部に応じてクリップの形状を柔軟に変更することができる。
前記クリップが、前記一対のフォーク部にそれぞれ取り付けられる一対の取付部と、前記一対の取付部を連結する連結部とを有し、前記飛び出し規制部が前記一対の取付部のそれぞれに設けられているとよい。これによれば、クリップが一対のフォーク部に信頼性良く取り付けられるとともに、シャフトが軸方向両側のいずれの方向にも飛び出さないようにすることができる。
前記一対のフォーク部の、互いに反対側を向く外面に、前記一対の取付部にそれぞれ設けられた係止片を係止する係止凹部が設けられているとよい。これによれば、クリップが一対のフォーク部から脱落するのを効果的に防止することができる。また、係止凹部がフォーク部の外面に設けられているから、製造の容易性を担保することができる。
<実施例1>
本発明の実施例1を図1〜図6によって説明する。実施例1は、図1に示すように、自動車の燃料ポンプに設けられたローラリフタ10を例示する。このローラリフタ10は、リフタ本体部21及びリフタ本体部21と一体の一対のフォーク部22からなるリフタ20と、リフタ20とは別体のローラ50、シャフト60及びクリップ70とを備えている。
本発明の実施例1を図1〜図6によって説明する。実施例1は、図1に示すように、自動車の燃料ポンプに設けられたローラリフタ10を例示する。このローラリフタ10は、リフタ本体部21及びリフタ本体部21と一体の一対のフォーク部22からなるリフタ20と、リフタ20とは別体のローラ50、シャフト60及びクリップ70とを備えている。
ローラ50は、軸線を図3の左右方向(以下、軸方向)に向けた円筒状をなし、外周面がカム100と接触するように配置される。カム100は、略三角形状をなし、カムシャフト110に設けられている。カムシャフト110は軸線を軸方向と平行な方向に向けて配置される。
図1及び図3に示すように、シャフト60は、断面円形のピン状をなし、ローラ50の孔51を貫通し、両端部61がローラ50の端面から突出するように配置される。シャフト60の両端部61の外周は、一対のフォーク部22に摺動可能に受けられる。
シャフト60の中間部(両端部61を除く部分)の外周とローラ50の内周との間には、ニードル軸受などのベアリング55が周方向に複数並置されている。ローラ50は、カム100の回転に伴い各ベアリング55を介してシャフト60の軸回りに回転する。
図1に示すように、リフタ20は、シリンダヘッド200のハウジング210内に配置される。ハウジング210は、図示上下方向(軸方向と直交する方向)に延びる断面円形のリフタガイド220を有し、さらにリフタガイド220より小径で上下方向に延びるガイド部230を有している。ガイド部230の下端部は、リフタガイド220の奥面中央に開口し、ガイド部230の上端部は、図示しない圧力室に開口している。
リフタ本体部21は、円筒状をなし、リフタガイド220に上下方向に往復摺動可能に挿入される。リフタ本体部21の外周は、リフタガイド220の内周を摺動可能な摺動面23になっている。
リフタ本体部21は、内部を上下に仕切る径方向に沿った隔壁24を有している。リフタ本体部21内には、リテーナ25、付勢部材26及び棒状のプランジャ27の下端部(図示下端部)が収容されている。リテーナ25は、中心部28から外周部29にかけて段付き状に拡径する形態とされ、外周部29が隔壁24に当接して支持される。プランジャ27の下端部は、リテーナ25の中心部28に固定され、プランジャ27の上端部(図示上端部)は、圧力室に臨んでいる。付勢部材26は、圧縮コイルバネなどのバネ材からなり、下端部がリテーナ25の外周部29に当接して支持され、上端部がリフタガイド220の奥面に当接し、リテーナ25ひいてはリフタ20をリフタガイド220の奥面から離反する方向(カム100に押し付ける側)に付勢する。
ここで、カム100がカムシャフト110とともに回転すると、ローラ50が従動回転し、リフタ20がカムプロフィールに応じてリフタガイド220を往復摺動する。この場合に、リフタ20が付勢部材26で付勢されつつ下降すると、プランジャ27の上端部が圧力室から退避し、燃料が圧力室に吸入される。一方、リフタ20が付勢部材26の付勢力に抗して上昇すると、プランジャ27の上端部が圧力室に進入し、燃料が圧力室から吐出される。こうして吸入吐出工程を繰り返すことにより、燃料が燃料ポンプからデリバリパイプなどに圧送される。なお、リフタ20は、リフタ本体部21からカム100側に突出し、一対のフォーク部22と周方向に並んで配置される回り止め部31を有し、回り止め部31によってリフタガイド220での回転が規制されるようになっている。
さて、一対のフォーク部22は、図3に示すように、リフタ本体部21からカム100側(図3の上側であって、使用時の逆側)に突出する略矩形の板状部分とされ、互いにほぼ平行に対向して配置される。両フォーク部22の突出方向の端面(カム100に臨む端面)は、図5に示すように、前後方向(軸方向及び上下方向と直交する方向)にほぼ沿った側面視直線状のストレート面部32を有し、さらにストレート面部32の中間部に凹設された側面視弧状、詳細には半円弧状の軸受部33を有している。軸受部33は、フォーク部22を板厚方向(軸方向)に貫通し、且つフォーク部22の端面に開口している。軸受部33にはシャフト60の端部61の外周半部が挿入支持される。この場合に、シャフト60の端部61は、軸受部33に載せて受けられるに過ぎず、フォーク部22に固定されるわけではない。このため、シャフト60の端部61は、軸受部33に対して周方向に摺動変位するのが許容される。
図3に示すように、シャフト60の軸方向の長さは、両フォーク部22の内面(対向面)間の離間距離より長く、且つ両フォーク部22の外面(互いに反対側を向く面)間の離間距離より短くされている。このため、シャフト60の両端部61は、両フォーク部22の外面から突出することなく軸受部33の幅内に収まるように配置される。
両フォーク部22の外面には、係止凹部34が設けられている。係止凹部34は、フォーク部22におけるリフタ本体部21に近接する部分の外面において、前後方向の全長にわたって延出し、フォーク部22の前後端面に開口する断面角状の凹溝として構成されている。
続いて、クリップ70について説明する。クリップ70は、金属板を所定形状に曲げ加工などして形成される一体の板状成形体である。図2に示すように、クリップ70は、左右一対(軸方向に一対)の取付部71と、両取付部71を連結する左右方向に沿った連結部72とを有している。
取付部71は、板面を上下方向に向けつつ前後方向に沿って配置される前後一対の第1片部73と、両第1片部73の前後間における両第1片部73よりも一段高い位置にて両第1片部73と平行に配置される第2片部74と、板面を前後方向に向けつつ第2片部74と両第1片部73とをつないで上下方向に沿って配置される前後一対の第3片部75と、第2片部74の左右外端に連なり、板面を左右方向に向けつつ上下方向内側(第3片部75と隣接並置される側)に突出して配置される矩形板状の飛び出し規制部76とを有している。
さらに取付部71は、両第1片部73の前後端に連なり、板面を前後方向に向けつつ後述する締め付け力発生部77を除いて上下方向に沿って配置される前後一対の第4片部78と、両第4片部78の先端部(図示下端部)に連なり、板面を左右方向に向けつつ前後方向内側(互いに近づく側)に突出して配置される矩形板状の前後一対の係止片79と、両第4片部78の上下方向途中部位にて同部位を前後両側へ側面視三角形状に膨出させてなる前後一対の締め付け力発生部77とを有している。
第1片部73と第3片部75とが連なる部分、第2片部74と第3片部75とが連なる部分、第2片部74と飛び出し規制部76とが連なる部分、第1片部73と第4片部78とが連なる部分、第4片部78と係止片79とが連なる部分は、いずれも直角に屈曲している。このことから、取付部71は、締め付け力発生部77を含めて連続して折り曲げ加工される。
取付部71の幅寸法は、フォーク部22の幅寸法(厚さ)と同じか、あるいはフード部の幅寸法より少し小さくされている。締め付け力発生部77は、弾性的に伸縮可能とされている。締め付け力発生部77が自然状態(弾性変形していない状態)にあるとき、第1片部73と係止片79との間の上下寸法は、フォーク部22のストレート面部32と係止凹部34の溝縁との間の離間距離よりも少し小さくなっている。
連結部72は、両取付部71の前後夫々の第4片部78に連なり、板面を前後方向に向けつつ左右方向に沿って配置される前後一対の第5片部81を有している。第5片部81は、第4片部78において締め付け力発生部77よりも第1片部73に近い部位に連なり、前後両面が第4片部78の前後両面に段差なく連続している。クリップ70全体は、左右一対の取付部71と前後一対の第5片部81とにより、平面視長方形又は正方形の矩形枠状を呈するようになっている。
次に、実施例1の組み付け方法について説明する。
組み付けに際し、両フォーク部22が上方に向けて突出するように使用時とは上下逆さまにして配置される。また、シャフト60が各ベアリング55を介してローラ50に挿通され、シャフト60の両端部61がローラ50の端面から突き出た状態とされる。その状態で、シャフト60の両端部61の外周が両フォーク部22の軸受部33に上方から載せられる。すると、図3及び図5に示すように、シャフト60の外周半部が軸受部33に嵌合支持される。
組み付けに際し、両フォーク部22が上方に向けて突出するように使用時とは上下逆さまにして配置される。また、シャフト60が各ベアリング55を介してローラ50に挿通され、シャフト60の両端部61がローラ50の端面から突き出た状態とされる。その状態で、シャフト60の両端部61の外周が両フォーク部22の軸受部33に上方から載せられる。すると、図3及び図5に示すように、シャフト60の外周半部が軸受部33に嵌合支持される。
続いて、クリップ70が両フォーク部22に上方から取り付けられる。図4及び図6に示すように、前後夫々の係止片79が両フォーク部22の係止凹部34に弾性的に嵌まり込み、各係止片79が対応する係止凹部34の溝縁に引っ掛け係止される。これにより、クリップ70が両フォーク部22に抜け出しを規制された状態で取り付けられる。
クリップ70が両フォーク部22に取り付けられた状態では、第1片部73がフォーク部22のストレート面部32に沿って配置され、第4片部78がフォーク部22の前後端面に沿って配置される。また、第2片部74、飛び出し規制部76及び両第3片部75により区画される内側空間に、シャフト60の端部61が収容して配置される。この場合に、第2片部74及び両第3片部75がローラ50の外周面に近接し、飛び出し規制部76がシャフト60の端面を覆うように同端面に近接して対面配置される。シャフト60は、飛び出し規制部76に軸方向に当接することで、軸方向の変位が抑制され、フォーク部22からの飛び出しが阻止される。
また、係止片79が係止凹部34の溝縁に引っ掛け係止され、第1片部73がフォーク部22のストレート面部32に沿って配置された状態では、締め付け力発生部77が弾性的に伸ばされた状態となり、締め付け力発生部77に、係止片79と第1片部73とを互いに近づける方向に付勢する弾性力(締め付け力)が蓄勢される。これにより、係止片79が係止凹部34に係止され、且つ第1片部73がストレート面部32に当接する状態が良好に維持される。
図1に示すように、使用時は、ローラ50がカム100と接触するから、仮に、クリップ70が無くとも、シャフト60はフォーク部22から軸受部33の開口方向(図1の下方)に抜け落ちるのが防止される。もっとも、クリップ70が存在することで、シャフト60がフォーク部22から軸方向両側のいずれの方向に飛び出すのも防止することができる。
また、カム100の駆動時に、ローラ50がシャフト60の軸周りに回転するに加え、シャフト60の両端部61の外周もローラ50の回転力を受けて軸受部33を摺動変位する。このため、シャフト60に作用する負荷圏が周方向に変化するため、シャフト60ひいてはローラリフタ10全体の寿命を延ばすことができる。
以上説明したように、実施例1によれば、シャフト60の外周が両フォーク部22の端面に開口する軸受部33に摺動可能に受けられるため、両フォーク部22ひいてはリフタ本体部21にかしめ固定力が作用することがなく、リフタ本体部21の外周の寸法精度を正確に出すことができる。その結果、リフタ本体部21の摺動面23の真円精度が高められ、リフタ本体部21がリフタガイド220を摺動する際の信頼性を向上させることができる。しかも、シャフト60の外周が軸受部33に摺動可能とされるため、寿命延長を図ることができる。
また、実施例1の場合、軸受部33がシャフト60の外周を受けた状態で、シャフト60にその軸方向で当接可能に配置される飛び出し規制部76を有しているため、シャフト60がフォーク部22に固定されていないという事情があっても、シャフト60がフォーク部22から飛び出すのを防止することができる。
また、飛び出し規制部76がフォーク部22に取り付けられるクリップ70に設けられているため、フォーク部22などに飛び出し規制部76を新設する必要がなく、フォーク部22などの構造を複雑化させずに済む。しかも、このクリップ70が板材の折り曲げによって成形される板状成形体からなるため、製造が容易であるとともに、フォーク部22への取り付け性に優れ、且つ、フォーク部22の形状変更などに柔軟に対応することができる。
さらに、クリップ70が一対のフォーク部22にそれぞれ取り付けられる一対の取付部71と、両取付部71を連結する連結部72とを有し、飛び出し規制部76が両取付部71のそれぞれに設けられているため、クリップ70が両フォーク部22に信頼性良く取り付けられるとともに、シャフト60が軸方向両側のいずれの方向にも飛び出さないようにすることができる。
さらにまた、両フォーク部22の外面に両取付部71にそれぞれ設けられた係止片79を係止する係止凹部34が設けられているため、クリップ70が両フォーク部22から脱落するのを効果的に防止することができる。また、係止凹部34がフォーク部22の外面に設けられているから、製造の容易性を担保することができる。
<実施例2>
図7〜図11は、本発明の実施例2を示す。実施例2は、シャフト60A、クリップ70A及びフォーク部22Aの形状が実施例1とは異なるが、その他は実施例1とほぼ同様である。なお、以下の実施例2の説明において、実施例1と同一又は相当する構造については実施例1と同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図7〜図11は、本発明の実施例2を示す。実施例2は、シャフト60A、クリップ70A及びフォーク部22Aの形状が実施例1とは異なるが、その他は実施例1とほぼ同様である。なお、以下の実施例2の説明において、実施例1と同一又は相当する構造については実施例1と同一符号を付し、重複する説明を省略する。
シャフト60Aは、図9に示すように、ローラ50の両端面から突出する両端部61のうちの一方の端部61Aのみに、環状の凹状溝62を有している。
係止凹部34Aは、両フォーク部22Aのうちの一方のフォーク部22Aのみに設けられている。図7に示すように、係止凹部34Aは、一方のフォーク部22Aの前後端面に対をなして開口し、フォーク部22Aを板厚方向に貫通する形態になっている。
また、クリップ70Aは、板幅を左右方向に向けて形成される板状成形体であって、板面を上下方向に向けつつ前後方向に沿って配置される前後一対の第6片部82と、両第6片部82の前後間において両第6片部82に連続して図示上方へ側面視弧状、詳細には半円弧状に湾曲してなる湾曲片部83と、両第6片部82の前後端に連なり、板面を前後方向に向けつつ上下方向に沿って配置される前後一対の第7片部84とを有している。第6片部82と第7片部84とが連なる部分は直角に屈曲している。湾曲片部83は、シャフト60Aとほぼ同じ曲率半径で湾曲している。また、図8に示すように、クリップ70Aは、一方のフォーク部22Aに取り付けられた後、第7片部84の先端側を係止凹部34A側に折り曲げられてなる係止片79Aを有している。
湾曲片部83の内周面には、幅方向中央部にて板厚を増加させた飛び出し規制部76Aが設けられている。飛び出し規制部76Aは、前後方向に延びる側面視弦状のリブからなり、前後中央における上下寸法が凹状溝62の深さと同じか、あるいは凹状溝62の深さより少し小さくされている。
組み付けに際し、両フォーク部22Aが上方に向けて突出するように配置され、シャフト60Aの両端部61の外周が両フォーク部22Aの軸受部33に上方から載せられる。このとき、凹状溝62を有する側となるシャフト60Aの一方の端部61Aが、係止凹部34Aを有する側となる一方のフォーク部22Aの軸受部33に受けられるように配向される。
続いて、クリップ70Aが一方のフォーク部22Aに上方から取り付けられる。すると、第6片部82が一方のフォーク部22Aのストレート面部32に沿って配置され、第4片部78が一方のフォーク部22Aの前後端面に沿って配置される。また、湾曲片部83が一方のシャフト60Aの外周半部に沿って配置され、且つ飛び出し規制部76Aがシャフト60Aの凹状溝62に嵌合挿入される。その状態で、両第7片部84の先端部が対応する係止凹部34Aに向けて折り曲げられて係止片79Aが形成される。両係止片79Aが対応する係止凹部34Aの溝縁に引っ掛け係止されることにより、クリップ70Aが一方のフォーク部22Aに抜け出しを規制された状態に取り付けられ、飛び出し規制部76Aがシャフト60Aの凹状溝62に挿入された状態が良好に維持される。
図10に示すように、飛び出し規制部76Aは、凹状溝62の左右の溝縁に軸方向に当接可能に配置される。このため、シャフト60Aが軸方向両側のいずれの方向に変位しようとしても、その変位方向で飛び出し規制部76Aが凹状溝62の左右いずれかの溝縁に当接し、シャフト60Aの軸方向への変位が抑制される。これにより、シャフト60Aがフォーク部22Aから飛び出すのが防止される。特に、実施例2の場合、クリップ70Aが一方のフォーク部22Aのみに取り付けられるため、クリップ70A全体が大型になるのが回避され、且つクリップ70Aの構造も比較的簡単にすることができる。
<実施例3>
図11は、本発明の実施例3を示す。実施例3は、クリップ70を有さず、軸受部33Bの構造が実施例1とは異なる。その他は実施例1と同様であり、以下の実施例3の説明において、実施例1と同一又は相当する構造については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図11は、本発明の実施例3を示す。実施例3は、クリップ70を有さず、軸受部33Bの構造が実施例1とは異なる。その他は実施例1と同様であり、以下の実施例3の説明において、実施例1と同一又は相当する構造については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
軸受部33Bは、両フォーク部22の端面及び内面(対向面)に開口する一方、両フォーク部22の外面(互いに反対側を向く面)に開口せずに閉じている。両フォーク部22における軸受部33Bの閉塞面36間の左右離間距離は、シャフト60の軸方向の長さより少し大きくされている。
組み付けに際し、両フォーク部22が上方に向けて突出するように配置され、シャフト60の両端部61の外周が両フォーク部22の軸受部33Bに上方から載せられる。すると、シャフト60の両端部61の外周半部が両軸受部33Bに支持され、シャフト60の両端部61の端面半部が両軸受部33Bの閉塞面36に対面して配置される。
使用時はローラ50がカム100と接触するため、シャフト60は、軸受部33Bの開口方向となるカム100側に抜け落ちるのが防止される。また、シャフト60の両端部61の端面が両軸受部33Bの閉塞面36に軸方向で当接可能に配置されるため、シャフト60が軸方向両側のいずれの側に飛び出すこともない。つまり、両軸受部33Bの閉塞面36が飛び出し規制部として機能する。このため、実施例3によれば、クリップ70が無くとも、シャフト60が軸受部33Bに摺動可能に支持される状態が良好に維持される。
<他の実施例>
以下、他の実施例を簡単に説明する。
(1)本発明は、動弁装置のバルブリフタに適用可能である。この場合、リフタがバルブとカムとの間に配置され、上記実施例と同様、カムと接触するローラがシャフトに回転可能に支持され、シャフトの両端部の外周が一対のフォーク部の端面に開口する軸受部に受けられる構成になっていればよい。
(2)クリップは、両フォーク部に個別に取り付けられる構成であってもよい。
(3)飛び出し規制部は、一対のフォーク部の少なくとも一方に設けられるものであってもよい。この場合に、例えば、飛び出し規制部は、フォーク部の軸受部の内周面に周方向に延びるリブ状の形態で設けられ、シャフトの端部外周に凹設された凹溝に嵌合して挿入される構成であればよい。
(4)実施例2の場合、飛び出し規制部が板材の幅方向中央部をプレス加工により折り曲げて形成されるものであってもよい。
(5)実施例3の場合、シャフトが両フォーク部から離反するのを防止するため、シャフトの端部外周を覆うクリップがフォーク部に取り付けられる構成であってもよい。
(6)クリップがフォーク部に溶接などの化学的結合手段で取り付けられるものであってもよい。
(7)クリップは樹脂製であってもよい。
以下、他の実施例を簡単に説明する。
(1)本発明は、動弁装置のバルブリフタに適用可能である。この場合、リフタがバルブとカムとの間に配置され、上記実施例と同様、カムと接触するローラがシャフトに回転可能に支持され、シャフトの両端部の外周が一対のフォーク部の端面に開口する軸受部に受けられる構成になっていればよい。
(2)クリップは、両フォーク部に個別に取り付けられる構成であってもよい。
(3)飛び出し規制部は、一対のフォーク部の少なくとも一方に設けられるものであってもよい。この場合に、例えば、飛び出し規制部は、フォーク部の軸受部の内周面に周方向に延びるリブ状の形態で設けられ、シャフトの端部外周に凹設された凹溝に嵌合して挿入される構成であればよい。
(4)実施例2の場合、飛び出し規制部が板材の幅方向中央部をプレス加工により折り曲げて形成されるものであってもよい。
(5)実施例3の場合、シャフトが両フォーク部から離反するのを防止するため、シャフトの端部外周を覆うクリップがフォーク部に取り付けられる構成であってもよい。
(6)クリップがフォーク部に溶接などの化学的結合手段で取り付けられるものであってもよい。
(7)クリップは樹脂製であってもよい。
10…ローラリフタ
21…リフタ本体部
22、22A…フォーク部
33、33B…軸受部
34、34A…係止凹部
50…ローラ
60、60A…シャフト
70、70A…クリップ
71…取付部
72…連結部
76、76A…飛び出し規制部
79、79A…係止片
220…リフタガイド
21…リフタ本体部
22、22A…フォーク部
33、33B…軸受部
34、34A…係止凹部
50…ローラ
60、60A…シャフト
70、70A…クリップ
71…取付部
72…連結部
76、76A…飛び出し規制部
79、79A…係止片
220…リフタガイド
Claims (6)
- リフタガイドを摺動可能な筒状のリフタ本体部と、
前記リフタ本体部から一体に突出して互いに対向する一対のフォーク部と、
前記一対のフォーク部に架け渡されるシャフトと、
前記シャフトに回転可能に支持され、カムに接触するローラと、を備え、
前記一対のフォーク部の、前記カムに臨む端面には、前記シャフトの外周を摺動可能に受ける軸受部が開口していることを特徴とするローラリフタ。 - 前記軸受部が前記シャフトの外周を受けた状態で、前記シャフトにその軸方向で当接可能に配置される飛び出し規制部を有している請求項1記載のローラリフタ。
- 前記飛び出し規制部が前記一対のフォーク部の少なくとも一方に取り付けられるクリップに設けられている請求項2記載のローラリフタ。
- 前記クリップが板材の折り曲げによって成形される板状成形体からなる請求項3記載のローラリフタ。
- 前記クリップが、前記一対のフォーク部にそれぞれ取り付けられる一対の取付部と、前記一対の取付部を連結する連結部とを有し、前記飛び出し規制部が前記一対の取付部のそれぞれに設けられている請求項4記載のローラリフタ。
- 前記一対のフォーク部の、互いに反対側を向く外面に、前記一対の取付部にそれぞれ設けられた係止片を係止する係止凹部が設けられている請求項5記載のローラリフタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017041720A JP2018145875A (ja) | 2017-03-06 | 2017-03-06 | ローラリフタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017041720A JP2018145875A (ja) | 2017-03-06 | 2017-03-06 | ローラリフタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018145875A true JP2018145875A (ja) | 2018-09-20 |
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ID=63590885
Family Applications (1)
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JP2017041720A Pending JP2018145875A (ja) | 2017-03-06 | 2017-03-06 | ローラリフタ |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2018145875A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20210026125A (ko) * | 2019-08-29 | 2021-03-10 | 셰플러안산 유한책임회사 | 내연기관용 롤러 태핏 |
CN115123737A (zh) * | 2022-06-17 | 2022-09-30 | 东莞市我能精工设备有限公司 | 一种改变货物运动方向的传送系统及方法 |
CN115123737B (zh) * | 2022-06-17 | 2024-06-07 | 东莞市我能精工设备有限公司 | 一种改变货物运动方向的传送系统及方法 |
-
2017
- 2017-03-06 JP JP2017041720A patent/JP2018145875A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20210026125A (ko) * | 2019-08-29 | 2021-03-10 | 셰플러안산 유한책임회사 | 내연기관용 롤러 태핏 |
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CN115123737A (zh) * | 2022-06-17 | 2022-09-30 | 东莞市我能精工设备有限公司 | 一种改变货物运动方向的传送系统及方法 |
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