JP6589826B2 - チェーンテンショナ - Google Patents

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Description

本発明は、チェーンテンショナに関する。
特許文献1に記載されているチェーンテンショナは、テンショナボディを有している。テンショナボディには、一端が開口した収容穴が形成されている。収容穴には、プランジャが摺動可能に収容されている。プランジャは、有底筒状に形成されており、その底部が収容穴の開口側に配置されている。すなわち、プランジャの周壁は、プランジャの底部から収容穴の奥側に延びている。収容穴には、プランジャをテンショナボディから突出する方向に付勢する圧縮ばねも設けられている。プランジャは圧縮ばねの付勢力によってテンショナボディから突出する。内燃機関には、クランクシャフトの連結された駆動スプロケットとカムシャフトに連結された従動スプロケットとに巻き掛けられた伝動チェーンが設けられている。プランジャが突出して伝動チェーンを押圧することで、伝動チェーンの張力が適正に保持される。
テンショナボディには、収容穴が開口している開口部にプランジャの突出方向前方に延設された支持片が設けられている。支持片には、ピン孔が形成されている。内燃機関にチェーンテンショナを組付ける際には、プランジャを収容穴の奥側に配置した状態でピン孔に係止ピンを挿通し、プランジャの底部を係止ピンに当接させる。これにより、プランジャの突出が抑えられた状態でチェーンテンショナを内燃機関に組付けることが可能になる。
特開2014‐77465号公報
プランジャの周壁には、テンショナボディを介して内燃機関のオイル供給通路に接続されるオイル孔が設けられる場合がある。このオイル孔の位置など、チェーンテンショナを内燃機関に組付ける際には、プランジャの位相を所定の位置に合わせて配置することが必要になる場合がある。上記特許文献1に記載のチェーンテンショナでは、係止ピンによってプランジャの突出を抑えることはできるものの、プランジャがその軸線を中心として収容穴内で回転することまでは抑えることができない。そのため、チェーンテンショナを内燃機関に組付ける際に、その都度、プランジャの位相を調整する作業が必要になることもある。
上記課題を解決するためのチェーンテンショナは、一端が開口した収容穴を有するテンショナボディと、前記収容穴に摺動可能に収容されたプランジャと、前記収容穴に配置され、前記プランジャを前記テンショナボディから突出する方向に付勢する付勢部材とを備え、前記テンショナボディは、前記収容穴が開口している開口部に前記プランジャの突出方向前方に延設された支持片を有し、前記支持片には、ピン孔が形成されていて、前記ピン孔に挿通された係止ピンに前記プランジャの前面を当接させることにより、前記プランジャの突出を抑えた状態に保持可能なチェーンテンショナにおいて、前記プランジャの前面には、前記ピン孔に挿通された係止ピンが係止される係止溝が設けられている。
上記構成では、プランジャの前面にピン孔に挿通された係止ピンが係止される係止溝が形成されている。そのため、係止ピンによってプランジャの突出を抑えている状態において、プランジャがその軸線を中心として収容穴内で回転することも抑えることができる。したがって、上記構成によれば、チェーンテンショナの内燃機関への組付性向上に貢献できる。
チェーンテンショナの一実施形態を備える内燃機関の構成を示す模式図。 チェーンテンショナが内燃機関に組付けられた状態の構成を示す断面図。 プランジャが揺動ガイドを押圧している状態のチェーンテンショナの構成を示す断面図。 チェーンテンショナの正面図。 係止ピンがピン孔に挿通された状態のチェーンテンショナの正面図。 図5の6−6線に沿った断面図。 揺動ガイドの突設部とチェーンテンショナとを内燃機関に組付けたときの配置態様を示す断面図。 チェーンテンショナの内燃機関への組付け態様を示す断面図であって、チェーンテンショナを組付ける前の図。 チェーンテンショナの内燃機関への組付け態様を示す断面図であって、チェーンテンショナを組付けた後の図。
チェーンテンショナの一実施形態について、図1〜図9を参照して説明する。
図1に示すように、内燃機関には、クランクシャフトの一端に取り付けられた駆動スプロケット10と、吸気カムシャフトの一端に連結された吸気側従動スプロケット11と、排気カムシャフトの一端に取り付けられた排気側従動スプロケット12とが設けられている。これら駆動スプロケット10、吸気側従動スプロケット11、及び排気側従動スプロケット12には、伝動チェーン20が巻き掛けられている。内燃機関には、伝動チェーン20をその外周側からガイドする固定ガイド30及び揺動ガイド40が設けられている。固定ガイド30は、駆動スプロケット10から排気側従動スプロケット12に延びるように配置されている。固定ガイド30は、長手方向の中央部分が伝動チェーン20の内周側(図1の左側)に向けて湾曲した弓形形状に形成されているガイド壁31を有している。ガイド壁31は伝動チェーン20に当接している。ガイド壁31には、その短手方向において伝動チェーン20を挟んで互いに対向する1対の対向壁32が設けられている。一対の対向壁32のうち、図1の奥側に配置された対向壁32の上端部には、伝動チェーン20の内周側に向けて突出した上側固定フランジ33が連結されている。上側固定フランジ33は、三角板状に形成されており、第1ボルト35によって内燃機関の図示しないシリンダブロックに締結されている。また、ガイド壁31の下端部には、伝動チェーン20の外周側に向けて突出した下側固定フランジ34が連結されている。下側固定フランジ34は、三角板状に形成されており、第2ボルト36によって内燃機関のシリンダブロックに締結されている。
揺動ガイド40は、駆動スプロケット10から吸気側従動スプロケット11に延びるように配置されている。揺動ガイド40は、長手方向の中央部分が伝動チェーン20の内周側(図1の右側)に湾曲した弓形形状に形成されている揺動壁41を有している。揺動壁41は固定ガイド30のガイド壁31と対向しており、伝動チェーン20に当接している。揺動壁41とガイド壁31との隙間の長さは、長手方向の中央部分が一番短く、その上方ほど及びその下方ほど長くなる。これら揺動壁41及びガイド壁31に沿って伝動チェーン20が配置されることにより、該伝動チェーン20は、駆動スプロケット10と吸気側従動スプロケット11との間に位置する部分と、駆動スプロケット10と排気側従動スプロケット12との間に位置する部分との距離が部分的に短くなり、張った状態に維持されている。揺動壁41には、その短手方向において伝動チェーン20を挟んで互いに対向する1対の側壁42が設けられている。揺動壁41の下端部には、伝動チェーン20の外周側に向けて突出した揺動フランジ43が連結されている。揺動フランジ43は、三角板状に形成されており、回動軸44が挿通されている。回動軸44と揺動フランジ43とは互いに連結されている。回動軸44は、内燃機関のシリンダブロックに回動可能に支持されている。すなわち、揺動ガイド40は、回動軸44を中心として揺動可能な状態でシリンダブロックに取り付けられている。また、揺動壁41の上端部には、固定ガイド30から離間する方向に突設された突設部50が設けられている。
内燃機関には、クランクシャフトに連動して駆動されるオイルポンプ60も設けられている。オイルポンプ60にはオイル供給通路61が連結されている。オイルポンプ60から吐出されたオイルは、オイル供給通路61を通じて内燃機関の各部に供給される。
また、内燃機関には、揺動ガイド40の突設部50に当接しているチェーンテンショナ70も設けられている。チェーンテンショナ70は、テンショナボディ80を有している。テンショナボディ80は、四角柱状に形成されている収容部81と、該収容部81の上面に連結された上側フランジ82と、収容部81の下面に連結された下側フランジ83と、収容部81における揺動ガイド40側の端部に連結された支持片86とを有している。
図2に示すように、上側フランジ82は、板状に形成されていて、第1ボルト孔82Aが形成されている。また、下側フランジ83は、板状に形成されていて、第2ボルト孔83Aが形成されている。テンショナボディ80は、図1に示すように、第1ボルト孔82Aに挿通されたボルト71及び第2ボルト孔83Aに挿通されたボルト71によってシリンダブロックに締結されている。
図2に示すように、収容部81は、揺動ガイド40の突設部50側(図2の右側)ほど上方に位置するように水平方向(図2の左右方向)に対して傾いた状態で配置されている。収容部81には、該収容部81の軸線方向に沿って延びる収容穴84が形成されている。収容穴84は、円柱形状に形成されており、突設部50側の一端(図2の右端)が開口している。収容穴84は、その開口側の開口領域84Aと、該開口領域84Aよりも奥側、すなわち突設部50から離間する側に位置し、開口領域84Aよりも拡径された中間領域84Bと、該中間領域84Bの奥側に位置し、開口領域84Aと同径の奥領域84Cとからなる。すなわち、収容穴84は、その中央部分がその両端部分よりも拡径された形状を有している。
収容穴84には、プランジャ90が収容されている。プランジャ90は、有底円筒状に形成されている。プランジャ90は、その底部91が収容穴84の開口側、すなわち突設部50側に配置されており、その周壁92は底部91から収容穴84の奥側に延びている。プランジャ90の周壁92は、底部91の周縁に一端が連結されている厚肉部93と、該厚肉部93の他端に連結されており、厚肉部93よりも薄肉の薄肉部94とを有している。厚肉部93の外径と薄肉部94の外径とは同じであり、厚肉部93と薄肉部94とはそれらの外周面が面一である。周壁92の外径は、収容穴84の開口領域84Aの直径、及び奥領域84Cの直径と同じである。そのため、周壁92の外周面は、収容穴84の開口領域84Aの壁面及び奥領域84Cの壁面と接触しており、収容穴84の中間領域84Bの壁面とは接触していない。そのため、中間領域84Bの壁面と、プランジャ90の外周面とによって、チェーンテンショナ70にはオイル導入隙100が形成されている。オイル導入隙100は、プランジャ90の周方向の全周に亘って形成されている。オイル導入隙100には、テンショナボディ80に形成されたオイル導入孔87が連通している。オイル導入孔87は、上述したオイル供給通路61に連通している。そのため、オイル導入隙100には、オイル供給通路61からオイル導入孔87を通じてオイルが導入される。プランジャ90の厚肉部93には、オイル導入隙100と連通しているオイル孔93Aが形成されている。オイル孔93Aは、オイル導入隙100及びオイル導入孔87を介してオイル供給通路61に接続されている。オイル孔93Aは、プランジャ90の周方向において上側フランジ82側、すなわち鉛直上方側に配置されている。オイル導入孔87からオイル導入隙100に導入されたオイルは、オイル孔93Aを通じてプランジャ90の厚肉部93の内域に流れる。
プランジャ90の周壁92には、厚肉部93の上記他端から内方に突出した突出壁95も設けられている。突出壁95は、周方向全周に亘って円環状に形成されていて、その中心に貫通孔95Aが形成されている。プランジャ90の薄肉部94の内域には、逆止弁96が設けられている。逆止弁96は、突出壁95の貫通孔95Aを閉塞可能に配置された弁体97と、該弁体97の周囲を囲う保持体98とを有している。保持体98は、有底円筒状に形成されており、その底部98Aが収容穴84の奥側に配置されている。保持体98の底部98Aには複数の流動孔981Aが形成されている。保持体98の周壁98Bは、底部98Aから突出壁95側に延びており、その端部が外方に拡径している。保持体98は、その端部がプランジャ90の厚肉部93及び突出壁95に連結されている。逆止弁96には、保持体98の底部98Aと弁体97との間に圧縮状態で配置されたコイルばね99も設けられている。弁体97は、コイルばね99の付勢力によって突出壁95に押しつけられて貫通孔95Aを閉塞している。弁体97には、プランジャ90の厚肉部93の内域に流入したオイルの圧力が作用し、該油圧によって弁体97は収容穴84の奥側に付勢される。そのため、弁体97に作用するコイルばね99の付勢力よりも、厚肉部93の内域の油圧による付勢力が大きいときには弁体97が開弁して、突出壁95の貫通孔95Aを通じて保持体98の内域にもオイルが流入する。なお、コイルばね99の弾性力は、内燃機関の運転時における油圧によって弁体97が開弁可能なように設定されている。保持体98の内域に流れたオイルは、保持体98の底部98Aに形成されている流動孔981Aを通じて収容穴84の奥方へ流れる。
収容穴84の奥領域84Cには、その壁面とプランジャ90の内周面とによって油圧室85が構成されている。保持体98の流動孔981Aから排出されたオイルは、収容穴84の油圧室85に貯留される。油圧室85がオイルで満たされて、油圧室85の油圧とプランジャ90の厚肉部93の内域の油圧とが釣り合うと、コイルばね99の付勢力の分だけ弁体97を閉弁側に付勢する力が大きくなる。そのため、弁体97は閉弁する。このように、逆止弁96は、プランジャ90の厚肉部93の内域から油圧室85へのオイルの流動は許容する一方で、油圧室85から厚肉部93の内域へのオイルの流動を規制する。
収容穴84の油圧室85には、付勢部材としての付勢ばね110が配置されている。付勢ばね110は、収容穴84の奥壁とプランジャ90の厚肉部93との間に圧縮状態で配置されている。付勢ばね110は、プランジャ90をテンショナボディ80から突出する方向に付勢する。
図3に示すように、プランジャ90が突出すると、プランジャ90の底部91が揺動ガイド40の突設部50に当接する。なお、底部91における突設部50側の面をプランジャ90の前面91Aという。プランジャ90の前面91Aは、突設部50側に突出した湾曲形状に形成されている。また、突設部50においてプランジャ90の前面91Aと当接する当接面51は、プランジャ90の前面91Aの形状に沿って窪んだ湾曲形状に形成されている。これにより、プランジャ90は、突設部50と面接触した状態で揺動ガイド40を押圧する。揺動ガイド40が押圧されると、回動軸44を中心としてその上端部が固定ガイド30側に回動する。これにより、伝動チェーン20の張力が高められ、その張力が適正に保持される。
なお、プランジャ90が収容穴84から突出すると、油圧室85の容積が拡大して油圧が低下する。そのため、逆止弁96が開弁状態となり、プランジャ90の厚肉部93の内域から油圧室85へオイルが流入する。このため、油圧室85は所定の油圧に維持され、伝動チェーン20が振動したりして、伝動チェーン20からプランジャ90に瞬間的な力が作用したときに、プランジャ90が収容穴84に没入することが抑えられる。一方で、プランジャ90の突出量が過大になり、伝動チェーン20からプランジャ90に作用する力が適正値よりも大きい状態が継続している場合には、油圧室85のオイルが収容穴84の壁面とプランジャ90の外周面との間を通じて収容穴84の開口から外部に漏れ出る。これにより、プランジャ90の没入が許容され、伝動チェーン20の張力が適正な値まで減少する。
また、内燃機関が長時間停止しているときには伝動チェーン20の張力によってプランジャ90が収容穴84に没入し、油圧室85に貯留されているオイルが少なくなる。一方で、プランジャ90の厚肉部93に設けられているオイル孔93Aは鉛直上方に開口していることから、厚肉部93の内域にはオイルが貯留された状態が保持される。そのため、内燃機関を始動したときには、オイル供給通路61を通じてオイルが供給される前であっても、プランジャ90の内域から油圧室85にオイルを供給することができ、プランジャ90の動作が早期に適正になる。
図1及び図4に示すように、テンショナボディ80の支持片86は、収容部81において収容穴84が開口している開口部(図1の右端部)の外側面に連結されている。支持片86は、テンショナボディに80の収容部81において、シリンダブロック側(図4の右側)とは反対側の側面(図4の左側面)に連結されている。支持片86は、開口部からプランジャ90の突出方向前方、すなわち揺動ガイド40の突設部50側に延設されている。支持片86には、ピン孔86Aが形成されている。ピン孔86Aは、支持片86において収容穴84の開口よりも上記突出方向前方に配置されている。
図4に示すように、ピン孔86Aは、正面視において、その中心軸Lがプランジャ90の前面91Aにおける中心Cを通過するように形成されている。プランジャ90の前面91Aには、ピン孔86Aの中心軸Lに沿って延びる係止溝911Aが設けられている。係止溝911Aの長さは、プランジャ90の前面91Aの直径の長さと同じである。
図5に示すように、ピン孔86Aには、係止ピン120が挿通される。係止ピン120は円柱状のピン本体121と、該ピン本体121の一端に連結された持ち手部122とからなる。
図6に示すように、係止溝911Aの断面は、ピン本体121の外周面に沿った円弧状であり、係止溝911Aの深さd1は、ピン本体121の半径rの2/3の長さに設定されている(d1=2/3r)。図5に示すように、係止ピン120がピン孔86Aに挿通された状態では、係止ピン120が係止溝911Aと面接触して係止される。
図7に示すように、揺動ガイド40の突設部50には、一対の突壁52が設けられている。突壁52は、プランジャ90が当接する上記当接面51の端部からプランジャ90側に向けて突出している。一対の突壁52のうち、シリンダブロックから離間して配設されている一方(図7の右方)の突壁52Aは、支持片86とプランジャ90との間に位置している。この突壁52Aには、係止ピン120を通過させるための切欠き53が形成されている。この切欠き53の深さは、図7に示すようにチェーンテンショナ70がシリンダブロックに組付けられた状態において、ピン孔86Aの開口をその軸方向へ投影した投影領域Sに突壁52Aが配置されないように設定されている。また、一対の突壁52のうち他方の突壁52Bは、シリンダブロックと当接しており、プランジャ90よりもシリンダブロック側に配置されている。すなわち、チェーンテンショナ70が組付けられた状態において、プランジャ90は、一対の突壁52に挟まれた状態で配置されている。これにより、プランジャ90が揺動ガイド40を押圧する際に、突設部50から外れてしまうことが抑えられている。
チェーンテンショナ70のシリンダブロックへの組付け態様について説明する。
図8に示すように、シリンダブロックには、揺動ガイド40、すなわち突設部50が組付けられている。チェーンテンショナ70のピン孔86Aには係止ピン120が組付けられており、プランジャ90は収容穴84の奥方に収容された状態で保持されている。このとき、プランジャ90は、オイル孔93Aが上側フランジ82側に位置するようにテンショナボディ80に対して位置合わせされている。このチェーンテンショナ70を図1に示すような組付け姿勢に維持したまま、図8に矢印で示すように、突設部50に対して水平方向にスライド移動させる。
図9に示すように、こうして移動させることで、係止ピン120が組付けられた状態のまま、プランジャ90が一対の突壁52の間に配置され、支持片86とプランジャ90との間に一方の突壁52Aが配置される。そして、プランジャ90のオイル導入孔87がオイル供給通路61に接続されて、オイル供給通路61を通じてオイルがオイル孔93Aに提供可能になる。このように、チェーンテンショナ70をシリンダブロックの所定の組付け位置に配置してボルト締結することにより、チェーンテンショナ70をシリンダブロックに連結する。その後、係止ピン120をピン孔86Aから引き抜いて、チェーンテンショナ70を動作可能な状態にする。
本実施形態の作用効果について説明する。
(1)本実施形態では、プランジャ90の前面91Aにピン孔86Aに挿通された係止ピン120が係止される係止溝911Aが形成されている。そのため、係止ピン120によってプランジャ90の突出を抑えている状態において、プランジャ90がその軸線を中心として収容穴84内で回転することも抑えることができる。本実施形態では、チェーンテンショナ70においてプランジャ90に係止ピン120が係止されている状態において、オイル孔93Aが上側フランジ82側に保持される。そのため、内燃機関に組付けるときには、プランジャ90の位相を所定の位相に合わなくても、上側フランジ82及び下側フランジ83をシリンダブロックの所定の位置でボルト締結するだけで、オイル孔93Aを鉛直上方に配置することができる。したがって、チェーンテンショナ70の内燃機関への組付時に求められていたプランジャ90の位相合わせの作業を簡略化することができ、組付性向上に貢献できる。
(2)係止ピン120にプランジャ90の前面91Aを当接させることで該プランジャ90の突出を抑制している。例えばプランジャ90の周壁92に孔を形成し、該孔に係止ピン120を挿通することでプランジャ90の突出を抑えつつ回り止めを行う構成では、プランジャ90の肉厚を確保してある程度剛性を高める必要がある。本実施形態では、プランジャ90の周壁92に係止ピン120を挿通するための孔を設ける必要がないため、プランジャ90の設計自由度を向上させることができる。
(3)プランジャ90の前面91Aは、突設部50側に突出した湾曲形状に形成されており、突設部50の当接面51は、プランジャ90の前面91Aの形状に沿って窪んだ湾曲形状に形成されている。そのため、プランジャ90の前面91A及び突設部50の当接面51を湾曲させない場合に比して、プランジャ90と突設部50との接触面積を増大させることができる。したがって、プランジャ90の前面91Aに係止溝911Aを設けたとしても、プランジャ90の前面91Aに作用する面圧の増加を抑えることができ、プランジャ90の耐久性の低下が抑えられる。
(4)テンショナボディ80の開口部における一側面に支持片86を設けて、チェーンテンショナ70を突設部50に対して水平方向にスライド移動させることで、突設部50と接触せずに内燃機関に組付け可能にしている。そのため、チェーンテンショナ70の内燃機関への組付性が一層向上する。
上記実施形態は以下のように変更して実施することができる。
・テンショナボディ80の開口部における両側面にそれぞれ支持片86を設けて、これらの支持片86に設けられたピン孔86Aに係止ピン120を挿通する構成としてもよい。この場合、係止ピン120のピン本体121は、その両端部で支持片86に支持されることとなる。また、支持片86の連結位置は適宜変更が可能であり、例えばテンショナボディ80の下面や上面に連結することも可能である。さらには、テンショナボディ80の収容部81の突設部50側の端面に支持片86を連結してもよい。
・プランジャ90の前面91Aは、突設部50側に突出した湾曲形状でなくてもよい。例えば、プランジャ90の前面91Aが、収容穴84の奥側に窪んだ湾曲形状であってもよいし、湾曲していなくてもよい。なお、突設部50の当接面51は、プランジャ90の前面91Aに対応した形状とし、該前面91Aと面接触させることが望ましいが、プランジャ90の前面91Aに対応した形状となっていなくてもよい。
・ピン孔86Aに挿通された係止ピン120が係止溝911Aに係止可能であれば、これらピン孔86Aの構成や係止溝911Aの構成は適宜変更が可能である。例えば、係止溝911Aの延びる長さをプランジャ90の前面91Aの直径よりも短くしてもよい。また、ピン孔86Aは、正面視において、その中心軸Lがプランジャ90の前面91Aにおける中心Cを通過していなくてもよい。さらには、係止溝911Aの深さd1を、係止ピン120のピン本体121の半径rの2/3にしなくてもよい。例えば、係止溝911Aの深さd1を、ピン本体121の半径rと同じにしてもよい。
・係止ピン120のピン本体121の形状は、円柱状に限らず、例えば多角柱状であってもよい。こうした場合には、係止溝911Aの断面形状をピン本体121が係止可能な形状にすればよい。
・係止ピン120が係止溝911Aに係止された状態において、プランジャ90は、オイル孔93Aが上側フランジ82側に位置するようにテンショナボディ80に対して位置合わせされていたが、この構成は変更が可能である。要は、内燃機関が停止している状態においてプランジャ90の内域にオイルを貯留した状態に保持できるようにオイル孔93Aを配置すればよいのであって、例えばオイル孔93Aを下側フランジ83側、すなわち鉛直下方に開口するように配置することも可能である。この構成では、オイル孔93Aの開口がオイル導入隙100内のオイルによって油没した状態になるため、内燃機関の停止時にプランジャ90内部に空気は流入せず、その内域がオイルで満たされた状態に保持される。
10…駆動スプロケット、11…吸気側従動スプロケット、12…排気側従動スプロケット、20…伝動チェーン、30…固定ガイド、31…ガイド壁、32…対向壁、33…上側固定フランジ、34…下側固定フランジ、35…第1ボルト、36…第2ボルト、40…揺動ガイド、41…揺動壁、42…側壁、43…揺動フランジ、44…回動軸、50…突設部、51…当接面、52…一対の突壁、52A…一方の突壁、52B…他方の突壁、53…切欠き、60…オイルポンプ、61…オイル供給通路、70…チェーンテンショナ、71…ボルト、80…テンショナボディ、81…収容部、82…上側フランジ、82A…第1ボルト孔、83…下側フランジ、83A…第2ボルト孔、84…収容穴、84A…開口領域、84B…中間領域、84C…奥領域、85…油圧室、86…支持片、86A…ピン孔、87…オイル導入孔、90…プランジャ、91…底部、91A…前面、911A…係止溝、92…周壁、93…厚肉部、93A…オイル孔、94…薄肉部、95…突出壁、95A…貫通孔、96…逆止弁、97…弁体、98…保持体、98A…底部、981A…流動孔、98B…周壁、99…コイルばね、100…オイル導入隙、110…付勢ばね、120…係止ピン、121…ピン本体、122…持ち手部。

Claims (1)

  1. 一端が開口した収容穴を有するテンショナボディと、
    前記収容穴に摺動可能に収容されたプランジャと、
    前記収容穴に配置され、前記プランジャを前記テンショナボディから突出する方向に付勢する付勢部材とを備え、
    前記テンショナボディは、前記収容穴が開口している開口部に前記プランジャの突出方向前方に延設された支持片を有し、
    前記支持片には、ピン孔が形成されていて、
    前記ピン孔に挿通された係止ピンに前記プランジャの前面を当接させることにより、前記プランジャの突出を抑えた状態に保持可能なチェーンテンショナにおいて、
    前記プランジャの前面には、前記ピン孔に挿通された係止ピンが係止される係止溝が設けられているチェーンテンショナ。
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