JP2018144902A - 搬送装置、記録装置、斜行量算出方法及び搬送方法 - Google Patents

搬送装置、記録装置、斜行量算出方法及び搬送方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018144902A
JP2018144902A JP2017038484A JP2017038484A JP2018144902A JP 2018144902 A JP2018144902 A JP 2018144902A JP 2017038484 A JP2017038484 A JP 2017038484A JP 2017038484 A JP2017038484 A JP 2017038484A JP 2018144902 A JP2018144902 A JP 2018144902A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
roller
amount
skew
conveying
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017038484A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6891004B2 (ja
Inventor
隆晃 石田
Takaaki Ishida
隆晃 石田
勇気 江本
Yuki Emoto
勇気 江本
恭英 小沼
Kyoei Konuma
恭英 小沼
木山 耕太
Kota Kiyama
耕太 木山
有里 森
Yuri Mori
有里 森
紀生 櫻井
Akio Sakurai
櫻井  紀生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2017038484A priority Critical patent/JP6891004B2/ja
Publication of JP2018144902A publication Critical patent/JP2018144902A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6891004B2 publication Critical patent/JP6891004B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Controlling Sheets Or Webs (AREA)
  • Registering Or Overturning Sheets (AREA)

Abstract

【課題】シートのサイズに依存することなく、シートを搬送しつつシートの斜行を精度よく簡単な構成で検出できる搬送装置を提供する。【解決手段】搬送ローラの回転速度または回転量を検出する検出手段と、搬送ローラとピンチローラとの間に形成されるニップ部をシートの搬送方向の端部が通過する際の検出手段が検出した検出値の変動量に基づいて、シートの斜行量を算出する斜行量算出手段と、を設ける。【選択図】図4

Description

本発明は、搬送されるシートの斜行量を検出することができる搬送装置と、当該搬送装置を用いた記録装置と、当該搬送装置における斜行量算出方法及び搬送方法とに関する。
複写機やインクジェット記録装置といった記録装置は、搬送ローラなどの搬送部によって記録媒体であるシートを保持、搬送しつつ、これと連動して液体吐出ヘッドなどの記録部によって画像を形成することにより、シートの例えば全面に対して記録を行う。このとき、搬送部によって搬送されるシートが記録部に対して斜めに傾いていると、シートに記録される画像も傾くこととなって、画像不良となる。そこで、シートの幅方向の2ヶ所に検出センサを設けてシートを検出し、検出タイミング差からシートの傾きを検出し、記録を行う前に機械的な動作によってシートの傾きを矯正する技術が提案されている。シートの幅方向とは、記録部に向けたシートの搬送方向に対して直交する方向のことである。検出精度の観点から、センサのシートの幅方向での配置位置は、検出精度の観点から、シートの幅方向サイズでの両端に近い2ヶ所とするのが一般的である。このとき、検出センサを固定式のものとした場合、複数のサイズのシートに対応できなくなる。
特許文献1には、通紙されるシートの幅方向両端位置に合わせてセンサを移動させるセンサ移動手段を設け、シートサイズに応じてセンサの位置を変更する用紙搬送装置が開示されている。特許文献1の装置を用いれば、通紙されるシートのサイズが変わっても、2ヶ所のセンサを検出精度上有利な位置に配置することができ、傾き検出精度を向上させることができる。
特開2009−234691号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、センサの移動を案内する案内部のゆがみや、センサの取り付け部と案内部との間のガタツキなどによってセンサの位置精度が低下し、傾き検出精度を十分に確保できないという課題がある。また、センサを移動させるための機構を設けることによって記録装置の大型化を招いたり、移動機構に伴う部品点数の増加により装置のコストアップももたらされるという課題もある。
そこで本発明の目的は、シートのサイズに依存することなく、シートを搬送しつつシートの斜行を精度よく簡単な構成で検出できる搬送装置と、そのような搬送装置を用いる記録装置と、搬送装置における斜行量算出方法及び搬送方法とを提供することにある。
本発明の一態様の搬送装置は、シートを搬送する搬送ローラと、搬送ローラと対向した位置に配され、搬送ローラとの間でシートを挟持するピンチローラと、搬送ローラの回転速度または回転量を検出する検出手段と、搬送ローラとピンチローラとの間に形成されるニップ部をシートの搬送方向の端部が通過する際の検出手段が検出した検出値の変動量に基づいて、シートの斜行量を算出する斜行量算出手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の一態様の記録装置は、画像データに基づいてシートに記録を行う記録装置であって、本発明の搬送装置と、シートの斜行の方向を判定する方向判定手段と、シートに画像を記録する記録ヘッドと、斜行量算出手段が算出した斜行量と方向判定手段が判定した斜行方向とに基づいて画像データを回転して回転画像を生成する画像回転手段と、を備え、記録ヘッドは回転画像をシートに記録することを特徴とする。
本発明の一態様の斜行量算出方法は、シートを搬送する搬送ローラと、搬送ローラと対向した位置に配され、搬送ローラとの間でシートを挟持するピンチローラと、を備える搬送装置におけるシートの斜行量を算出する方法であって、搬送ローラの回転速度または回転量を検出し、搬送ローラとピンチローラとの間に形成されるニップ部をシートの搬送方向の端部が通過する際の回転速度または回転量についての検出値の変動量に基づいて、シートの斜行量を算出することを特徴とする。
本発明の一態様の搬送方法は、シートを搬送する搬送ローラと、搬送ローラに対向して備えられて、搬送ローラとの間でシートを挟持するピンチローラと、シートの搬送方向に関して搬送ローラの上流側に設けられ、シートを搬送する給送ローラと、とを有する搬送装置における搬送方法であって、搬送ローラの回転速度または回転量を検出し、搬送ローラとピンチローラとの間に形成されるニップ部をシートの先端が通過する際の回転速度または回転量についての検出値の変動量に基づいて、シートの斜行量を算出し、シートの斜行量を検出した後、給送ローラと搬送ローラとを逆回転させてシートを搬送方向の上流側に退避させ、次いで、給送ローラと搬送ローラによって行われるシートの斜行を矯正する矯正動作を実行し、実行する矯正動作を、検出した斜行量に基づいて変更することを特徴とする。
本発明によれば、搬送ローラの回転に関する量の変動からシートの斜行量を算出することができるので、シートサイズに合わせて可動する両端検知センサなどを設ける必要がなくなり、検知精度劣化を抑制し、高精度な傾き検出を実現することができる。
第1の実施形態の記録装置の機構部を示す斜視図である。 給送部及び搬送部を示す断面図である。 矯正動作を説明する模式断面図である。 図1に示す記録装置の制御構成を示すブロック図である。 シート先端に必要な搬送力を説明する模式断面図である。 斜行量に応じて必要な搬送力が変わることを示す説明図である。 搬送力とローラの回転速度との関係を示すグラフである。 斜行量とローラの回転速度の変動量との関係を示すグラフである。 回転速度の変動量を算出する方法を説明する図である。 回転速度の変動量の算出までの処理を示すフローチャートである。 相関テーブルを説明する図である。 シートと各部位の動作状態との関係を示す模式断面図である。 一連の記録動作を説明するフローチャートである。 第2の実施形態の記録装置の制御構成を示すブロック図である。 画像を回転して記録することを示す概念図である。 シートの傾き方向の検出を説明する概念図である。 一連の記録動作を説明するフローチャートである。 第2の実施形態の記録装置の制御構成を示すブロック図である。 一連の記録動作を説明するフローチャートである。
次に本発明の好ましい実施の形態について説明する。
本発明に基づく搬送装置は、シートを搬送する搬送ローラと、搬送ローラに対向して備えられて搬送ローラとの間でシートを挟持するピンチローラとを備え、さらに搬送ローラの回転に関する量を検出するようにしたものである。そして、搬送ローラとピンチローラとの間に形成されるニップ部をシートの搬送方向の端部(シートの先端または後端)が通過する際の、回転に関する量の検出値の変動量に基づいて、シートの斜行量を算出する。搬送ローラの回転に関する量とは、例えば、搬送ローラの回転速度または回転量である。搬送ローラの回転速度が変化すればシートの搬送速度なども変化するので、シートの搬送速度も搬送ローラの回転に関する量に含まれる。シートの斜行量が算出されれば、それに基づいてシートの斜行の矯正や、斜行に基づいた記録データの補正などを行うことができる。シートの斜行量の算出原理については後述する。以下では、シートに画像(文字等も含む)の記録を行う記録装置に対して本発明に基づく搬送装置を適用する場合を説明するが、本発明の適用対象は記録装置に限られるものではない。シートの斜行の矯正を必要とする種々の装置に対して本発明を適用することができる。例えば、シートである原稿を読み込むスキャナや、シートに対して穴開けを行う穿孔機などにも本発明の搬送装置を適用することができる。
(第1の実施形態)
第1の実施形態では、ニップ部にシートが噛み込まれたときに斜行量を算出し、その後、傾いているシートを矯正する矯正動作に使用する動作パラメータを斜行量の算出値に基づいて変更する記録装置の一例について説明する。シートの斜行などを矯正する矯正動作は、レジストレーション動作とも呼ばれる。まず、図1〜図4を使用して、本実施形態で説明する記録装置の主要な機構部について説明する。記録装置100は、大別すると、シート50に記録を行う記録部と、収容部(不図示)から1枚ずつシート50を取り出して記録部に向けて供給する給送部と、記録中のシート50を搬送する搬送部と、これらの機構の動作を制御する制御系とから構成されている。図1は、記録装置100の機構部(記録部、給送部及び搬送部)の全体を示し、図2は、記録装置100における給送部及び搬送部を示している。図3は矯正動作におけるシート50の状態を示しており、図4は、制御系の構成を示している。制御系は、記録装置100の全ての機構部の制御を行うものであるが、図1には示されていない。以下、これらの機構部及び制御系について説明する。
(A)記録部
記録部は、キャリッジ1に搭載された記録ヘッド(不図示)により、シート50に画像を記録するものである。搬送部により搬送されたシート50は、記録部において、プラテン30によって下方から支持され、プラテン30の上方に位置する記録ヘッドから記録液を吐出されることによって、記録画像情報すなわち画像データに基づいた画像が記録される。キャリッジ1は、シート50の搬送方向(図示X方向)と交差するキャリッジ走査方向(図示Y方向)へ移動可能になっており、走査方向に移動しながらシート幅方向の画像記録を行う。以下では、シート50の搬送方向を単に搬送方向と呼ぶ。
(B)給送部
給送部は記録部の搬送方向上流に設けられ、収容部(不図示)に収容されたシートの束から1枚ずつシート50を分離し、シートを搬送部に供給するものである。給送部は、シートを分離する分離機構部(不図示)と、その下流側に配置され、分離されたシートを搬送部に搬送する送り込み部とに分かれる。詳しくは後述するが、送り込み部は搬送部へのシートの搬送に加え、搬送部と協働して、傾いたシートの矯正を行う矯正動作を行うよう構成されている。送り込み部には、金属軸にゴムローラが挿通された給送ローラ2と、給送ローラ2に向けてばねによって付勢され、給送ローラ2の回転に応じて従動回転可能であるピンチローラ3とが設けられている。給送ローラ2とピンチローラ3とによって、これらの間にシート50が挟持されて搬送される給送側のローラニップが形成される。送り込み部には、給送ローラ2を駆動する給送モータ4と、給送モータ4から給送ローラ2に駆動を伝達するギア5及びモータギア6と、給送ローラ2の回転量を検出するコードホイール7とが設けられている。コードホイール7には、例えば25.4mmあたり150線のピッチでスリットが形成されている。このスリットが通過する回数とタイミングとがエンコーダセンサ8によって読み取られ、読み取られた回数とタイミングとから給送ローラ2の回転速度と回転量とが検出される。図2に示すように、送り込み部から搬送部に至るまでのシートの搬送経路には、シートをガイドするピンチローラホルダ9と給送ガイド10とが対向して設けられている。また、搬送経路内には、シートの先後端の通過を検知するための回動式のレバー11と、レバー11の回動を検知するPEセンサ12とが設けられている。
(C)搬送部
搬送部は、給送部から見て搬送方向下流に設けられ、送り込み部から送られてきたシートを高精度に搬送し、上述の記録部と共同して画像を形成するものである。搬送部の主な機構は、キャリッジ1の走査方向に延びる主側板13と、主側板13の両端部にそれぞれ接続して搬送方向に延びる右側板14及び左側板15とに取り付けられている。搬送部でのシートの搬送は、搬送ローラ16と排出ローラ17によって実施される。搬送ローラ16は、金属軸の表面にセラミックの微小粒をコーティングした構成になっており、その両端の金属部は、右側板14と左側板15にそれぞれ支持されている。ピンチローラ18は複数設けられており、ピンチローラホルダ9には、これらのピンチローラ18が架持されている。ピンチローラホルダ9は、ピンチローラばね19によって力を受け、搬送ローラ16に対してピンチローラ18を従動可能に圧接させている。上述したように、搬送ローラ16とピンチローラ18とによって搬送側のローラニップであるニップ部が形成される。
搬送ローラ16の回転力は、直流モータからなり駆動手段である搬送モータ20の駆動力が、モータプーリ21とタイミングベルト22を介して、搬送ローラ16の軸上に設けられたプーリギア23に伝達されることによって得られる。搬送ローラ16の同軸上には、送り込み部のコードホイール7と同様のコードホイール24が直結されており、コードホイール24に設けられたスリットは、左側板15に設けられたエンコーダセンサ25によって検知される。コードホイール24及びエンコーダセンサ25によって、搬送ローラ16の回転に関する量を検出する検出手段が構成される。プーリギア23は、プーリ部とギア部からなり、このギア部からの駆動がアイドラギア26を介して排出ローラギア27に伝達されることによって、排出ローラ17が駆動される。排出ローラ17は、金属軸と金属軸に挿通されたゴムローラにより構成されており、金属軸の両端は、右側板14と左側板15にそれぞれ支持されている。排出ローラ17と対向する位置に設けられた拍車ホルダ(不図示)には複数の拍車28が取り付けられており、これらの拍車28は、コイルバネを棒状に設けた拍車バネ29によって、排出ローラ17へ押圧されている。この記録装置100における記録動作の完了後には、シートは、排出ローラ17によって機外に排出される。
搬送されたシートの傾きを矯正する矯正動作は、本実施形態においては、図3に示すように、搬送ローラ16が搬送方向と逆方向に回転している状態で、給送ローラ2によってシート50の先端をニップ部に突き当てることで実施される。シートの突き当て動作に伴って、ピンチローラホルダ9と給送ガイド10で構成されたシート搬送経路内にシートのループが形成され、このループに捩じれが生じることでシート先端の整合すなわち矯正動作が行われる。
(D)制御系
図4は制御系の構成を示している。制御系400は、記録装置100に設けられる全ての機構部の動作を制御するものであって、記録装置100の筺体(不図示)に取り付けられた電子回路として構成されるものである。ここでは、制御系400に関し、本発明と関連する部位についてのみ説明する。
制御系400は、メモリ401と、コントローラ403と、給送モータ4及び搬送モータ20を駆動するモータドライバ404と、を備えている。メモリ401には、後述する回転速度の変動量と斜行量との相関関係を記した相関テーブル402が格納されている。コントローラ403は、モータドライバ404を介して給送モータ4及び搬送モータ20の回転速度及び位置の制御を行い、これによって各ローラの回転駆動を行う。具体的にはコントローラ403はモータ制御部410を備えており、制御手段であるモータ制御部410は、エンコーダセンサ8,25からの情報に基づき、例えばPID制御により各モータの制御を行う。搬送ローラ16は、搬送部のエンコーダセンサ25からの情報に基づいて搬送モータ20が制御されることによって、給送ローラ2は、給送部のエンコーダセンサ8の情報に基づいて給送モータ4が制御されることによって、所定回転速度、所定位置に制御される。コントローラ403には、PEセンサ12からの情報も入力しており、モータ制御部410は、コントローラ403に入力したPEセンサからの情報に基づいて、シートの搬送位置を判断し、各ローラの回転駆動のタイミングを制御する。
またコントローラ403は、後に詳述する矯正動作を実行するために、斜行量算出手段である斜行量算出部405と矯正制御手段である矯正制御部406とを備えている。斜行量算出部405は、搬送モータ20側のエンコーダセンサ25によって検出される搬送ローラ16の回転速度データとメモリ401内の相関テーブル402とから、シート50の斜行量を算出する。斜行量の具体的な算出方法については後述する。矯正制御部406は、斜行量算出部405によって算出された斜行量に基づき、モータドライバ404を介して搬送モータ16と給送モータ4とを制御することで、矯正動作を実行する。
本実施形態では、搬送ローラ16とピンチローラ18とによるニップ部をシート50の搬送方向先端が通過するときに、シート50の斜行量を算出する。以下、図5〜図8を用いて、シート50の斜行量を算出する仕組みを説明する。図5は、シート50の先端をニップ部において噛み込むために必要な搬送力を示している。図5に示すように、シート50の先端がニップ部に噛み込まれる際には、ピンチローラバネ19によって発生するピンチローラ圧Pprが、ピンチローラ18を介して、シート50に対して用紙圧接力Fcとして作用する。ここでは、ピンチローラ18はその回転方向に抵抗なく従動回転可能であると仮定している。シート50をニップ部に噛み込んでいくためには、シート10に接するもう一方の搬送ローラ16が、用紙圧接力Fcと釣り合うように圧接反力Frと噛込搬送力Fncとを発生させる必要がある。圧接反力Frは、用紙圧接力Fcに対する反力として搬送ローラ16の表面から半径方向外側に向いて発生する力である。また、噛込搬送力Fncは、シート50をニップ部に噛み込ませるために必要な、搬送ローラ16の表面の接線方向を向いた搬送力であり、搬送ローラ16を駆動させる搬送モータ20等の駆動系にとっては負荷であり外乱ともなる力である。ここで噛込搬送力Fncは、ピンチローラ18、LFローラ16及びシート50の幾何的な位置関係と、ピンチローラ圧Pprとから、理論的に算出することができる。また噛込搬送力Fncは、シート50の斜行量によって変化する。本実施形態では、シート50の斜行量は、シート50の先端辺におけるシート50の両側端の搬送方向でのずれ量とする。
図6は、シート50の斜行量の違いによって噛込搬送力Fncが変わることを示している。図6(a)は斜行なしでシート50が搬送される状態を示しており、図6(b)は、そのときのシート50の搬送方向での位置(搬送位置)と噛込搬送力Fnc(以下、単に搬送力とも記す)との関係を示している。図6(b)に示すように、斜行がないときには、シート50の先端がその全幅にわたって同時にニップ部に噛み込まれるので、搬送力が瞬間的に上昇し、その後、直線的に搬送力が低下し、搬送力の示すグラフは直角三角形状となる。一方、図6(c)は斜行してシート50が搬送される状態を示しており、図6(d)は、そのときのシート50の搬送位置と搬送力との関係を示している。図6(d)では、図6(b)と比べて、搬送力の変化を示すグラフが扁平な形になるとともに、細かい変動が表れている。これは、図6(c)に示すようにシート幅方向に複数配置されたピンチローラ18が個々にピンチローラ圧Pprを発生しているとき、斜行するシート50の場合にはこれらのピンチローラ18に対してタイミングがずれてシート50が噛み込まれるためである。その結果、搬送力のタイミングが各々ずれて積算されて、図6(d)に示すようなグラフとなる。
先にも述べたように噛込搬送力は駆動系にとっては外乱となる。一般的に、本実施形態のようにPID制御による回転速度制御、位置制御を行う駆動系において急激な外乱が加わった場合、一時的にローラの回転速度が低下することが知られている。この回転速度の低下は、発生する外乱の量に比例して発生するため、図7(a),(b)に示すように、斜行がある場合とない場合では回転速度の検出結果に有意な差が生じる。図7(a),(b)は、それぞれ、シート50の斜行がないときとあるときとにおける、搬送位置と搬送ローラ16の回転速度との関係を示している。搬送ローラ16の回転速度はエンコーダセンサ25を介して検出可能な値であるので、回転速度を検出することによってシート50の斜行量を類推することが可能となる。本実施形態では、噛み込み前の安定的な回転速度と噛み込み中の回転速度におけるピーク値との差分を回転速度の変動量ΔVとして算出し、ΔVを用いて斜行量を算出するよう構成している。先にも述べたように回転速度と斜行量との間には相関があるので、変動量ΔVと斜行量Sとの関係は、一例として図8のグラフのようになる。この関係は、シートの種類とサイズによって変化するが、事前に求めておくことが可能なものである。したがって、図7(a),(b)に示すように斜行量がそれぞれ異なる2つの状態において変動量ΔV1,ΔV2を算出できれば、図8に示す関係図を用いて、斜行量の違いS1、S2を定量的に算出することができる。
以上の説明は、ニップ部をシート50の先端が通過する際の状態に関するものであるが、シート50の後端が通過する際も同様に回転速度の変化が生じ、この変化に基づいて斜行量を算出することができる。ただし、シート50の後端がニップ部を通過する際には、前端が通過する場合と比べて搬送力の変化の方向が逆となり、回転速度における変動の方向も逆となる。
次に、本実施形態の搬送装置において斜行量算出部405がシート50の斜行量Sを算出する具体的な手順について、図9〜図11を用いて説明する。図9は、回転速度データから回転速度の変動量ΔVを算出する方法を説明し、図10は回転速度データから変動量ΔVを算出する手順(ステップ501〜505)を示している。図11は変動量ΔVと斜行量Sの関係を示した相関テーブル402の内容の一例を示している。斜行量算出部405は、図9に示すように、シートの噛み込み動作を伴う一連の動作中においてシート50が所定位置d1に到達したタイミングで、搬送ローラ16の回転速度情報すなわち搬送速度の収集を開始する(ステップ501)。回転速度情報の収集は所定位置d1からシート搬送量が所定搬送量Dとなるまで実施される。ここで所定位置d1と所定搬送量Dは、回転速度のデータ収集中に確実にニップ噛み込みがなされるよう設定されるパラメータである。例えば、搬送ローラ16の直径とピンチローラ18の直径がそれぞれ10mm及び5mmであって、シート50の厚みが0.3mmの場合、回転速度変動が発生する領域は1mm程度となる。この場合には、例えば、設計上の理想的な噛み込み位置手前5mmから収集を開始し、搬送量が10mmとなった時点で収集を終了するよう、所定位置d1と所定搬送量Dを設定すればよい。搬送ローラ16の回転速度情報の収集がなされた後、斜行量算出部405は、取得したデータに基づいて図9に示す最小速度Vpを算出して決定する(ステップ502)。ここでいう最小速度Vpとは、ニップ部での噛み込み動作中における回転速度の最小値のことである。最小速度Vpの決定においては、事前に速度データにおいて移動平均を求める等して特定のノイズを除去し、その後、最小速度Vpを決定してもよい。
次に斜行量算出部405は、最小速度Vpが検出された検出位置dpから所定距離L遡った搬送位置の回転速度を基準回転速度Vdとして算出し決定する(ステップ503)。基準回転速度Vdは、非噛み込み状態における搬送ローラ16の回転速度の基準となるものである。基準回転速度Vdは、ニップ部への噛み込みを伴わないデータ領域を平均化するなどして算出してもよいし、実測値を用いず設計値を用いてもよい。
次に斜行量算出部405は、シート50の斜行量Sを算出するために、回転速度の変動量ΔVを式(1)に従って算出する(ステップ504)。
ΔV=Vd−Vp (1)
その後、斜行量算出部405は、算出された変動量ΔVに基づいて、図11に示す相関テーブル402を用いてシートの斜行量Sを算出する(ステップ505)。相関テーブル402は、所定の斜行量Sに対する変動量ΔVを離散的に記録したテーブルであって、図11の(a)〜(d)に示すように、シート50の種類及びサイズごとに用意され、記録装置100の制御系400のメモリ401内に格納される。相関テーブル402をシート50の種類、サイズごとに用意する理由は、噛み込み時に必要な搬送力が、斜行量が同一である条件下であっても、シート50の厚みと幅によって異なるためである。斜行量算出部405は、図11に示す複数の相関テーブル402の中から、所定のシート種類、サイズに応じたテーブルを参照し、算出されたΔVと最も値の近い回転速度の変動量を割り出し、そのテーブル内に格納された斜行量Sを斜行量として決定する。なお斜行量の算出は、相関テーブル402内の複数のデータを用いて内挿により行ってもよい。また相関テーブル402は、先述した理論的に求められた噛み込み搬送力を元に理論的に算出した値に基づいてもよいし、予め実験によって決定された値に基づいてもよい。相関テーブル402を使用する代わりに、変動量ΔVと斜行量Sとの関係を表す関数を用意し、斜行量算出部405はこの関数を用いて斜行量Sを算出してもよい。
上記のように構成された斜行量算出部405によれば、シート50の先端が搬送ローラ16のニップ部を通過する際の負荷の変動量から斜行量Sを算出することができるので、シートサイズに合わせて可動する両端検知センサを設ける必要がなくなる。そのため、センサを可動式にすることに伴う傾きの検知精度劣化を抑制し、シートサイズによらない高精度な傾き検出を実現できる。
上述のようにシート50の斜行量Sを算出できれば、シート50の斜行の矯正を高精度に行うことが可能になる。以下、給送開始から排出終了までの一連の記録動作の中で、斜行量算出と算出結果に基づいて矯正動作を変更する処理について図12及び図13を用いて説明する。図12は一連の記録動作内の主要動作におけるシート50と記録装置100の各部位の動作状態の関係を模式断面図として示しており、図13は給送開始から排出終了までの一連の制御動作(ステップ511〜519)を示している。本実施形態では、矯正動作における変更として、シート50のループ量を変更する。ループ形成による矯正動作は、シートの傾きを矯正する効果がある一方、過大なループを形成してシートをニップ部に強く突き当てすぎると、シート先端に傷が発生する恐れがある。そこで本実施形態では、斜行量を算出してシートの傾きを検知し、それに基づいて必要最小限のループを生成するようにして、矯正動作を行うとともに記録済みシートの品質を向上させる。
記録装置100は、画像記録動作の信号を受けると、給送部において、分離機構部(不図示)が収容部(不図示)に複数束で積載されたシート50を1枚に分離し、給送ローラ2に向けて搬送する。給送ローラ2は、給送動作として、分離機構部からシート50を受け取り、搬送ローラ16に向けて搬送する(ステップ511)。この時点では、搬送ローラ16は回転していない。シート50は搬送部の搬送経路内を搬送され、図12(a)に示すように、シート50の先端が、搬送経路内に設けられたレバー11に到達し、シート50によってレバー11が回動する。これにより、シート50の先端が到達したことがPEセンサ12によって検出される(ステップ512)。
シート50の先端が検出されると斜行量の検出動作を開始する(ステップ513)。具体的には、図12(b)に示すように給送ローラ2の回転に加え、搬送ローラ16が搬送方向に回転を開始する。斜行量算出部405は、PEセンサ12の情報に基づいて、シートの搬送位置が所定位置d1に到達したことを検知すると、エンコーダセンサ25から回転速度情報の収集を開始する。そして斜行量算出部405は、図10を用いて説明した斜行量算出手順に基づいて斜行量Sを算出する(ステップ514)。
斜行量の算出が完了すると、次の矯正動作に移行するために、斜行量検出の完了動作として、ニップ部に噛み込んだシート50をニップ部の外に戻す作業を実施する(ステップ515)。斜行量の算出が完了した時点では、シート50の先端は搬送ローラ16よりも搬送方向の下流側に位置している。斜行量検出の完了動作では、具体的には、搬送ローラ16と給送ローラ2の回転方向を切り替え、図12(c)に示すように、搬送方向と逆方向への回転を開始させる。搬送ローラ16と給送ローラ2の逆回転により、図12(d)に示すように、シート50の先端は、搬送ローラ16のニップ部を抜け出て搬送方向上流側に移動し、ニップ部から退避したことになる。この処理は、シート50の先端がニップ部の位置から所定の距離kに到達するまで実施する。なお退避の距離kは、確実にシート50の先端が搬送ローラ16のニップ部を抜けるよう設定される任意のパラメータであり、例えば斜行量算出時に用いた所定搬送量Dと程度の値を設定すればよい。以上で斜行量検出の完了動作が終了し、次に矯正動作を開始する(ステップ516)。
矯正動作は、給送ローラ2の回転方向を搬送方向に切り替えることで実施される。これによってシート50は搬送方向への進行を再開する。なおこのとき、搬送ローラ16は搬送方向と逆方向に回転したままである。給送ローラ2の搬送方向回転と搬送ローラ16の逆回転とは、式(2)によって算出される回転量Rの分だけ実施される。
R=k+1.5×S (2)
このような回転動作を実施すれば、シート50の先端は、PFローラ2の搬送方向回転によって搬送ローラ16のニップ部に到達した後、搬送ローラ16が逆回転しているニップ部に対してシート傾き量(斜行量S)の1.5倍だけ押し込まれることになる。その結果、シート50には、図12(e)に示すようにループが形成され、シート50の先端の整合が行われる。
次に、画像記録動作に移行するため、噛み込み動作としてシート50を再びニップ部に噛み込ませ、シート50をキャリッジ1に搭載された記録ヘッドの下方に搬送する動作を実施する(ステップ517)。具体的には図12(f)に示すように、搬送ローラ16の回転方向を切り替えて搬送方向に回転を開始させる。これによってシート50は搬送方向への進行を再開する。シート50は搬送ローラ16のニップ部の搬送方向下流側にある記録ヘッドの位置に到達するまで搬送される。以上によってシート50の斜行の矯正が完了する。
次に画像記録を実施する。シート50の先端が記録ヘッドの位置に到達した後は、搬送ローラ16と排出ローラ17とで構成される搬送部による高精度搬送と、記録部による画像記録を相互に繰り返すことで、シート50に画像を形成する(ステップ518)。シート50への画像記録が完了すると、排出ローラ17によってシート50は搬送部から排出され、一連の記録動作が完了する(ステップ519)。
上述した説明では、搬送ローラ16の回転速度から噛込搬送力を類推し、斜行量Sを算出したが、搬送ローラ16にかかる負荷を検出できるものであれば、回転速度以外のパラメータを使用して斜行量Sを算出することができる。例えば、搬送ローラ16の回転速度の代わりに搬送ローラ16の回転量を用いることもできる。また、搬送ローラ16は、モータプーリ21、タイミングベルト22及びプーリギア23を介して搬送モータ20によって駆動されるから、搬送モータ20に流れる電流、電圧、パルス幅変調(PWM)におけるパルス幅の変動などから斜行量Sを求めてもよい。搬送モータ20のトルクにおける変動から斜行量Sを求めることもできる。したがって、駆動手段である搬送モータ20の入力電圧、入力電流、トルクの少なくとも1つを検出する検出手段を設け、検出手段が検出値の変動用に基づいて斜行量算出部405が斜行量Sを算出するようにしたものも、本実施形態の範疇に含まれる。
本実施形態では、基準回転速度Vdと噛み込み中のピーク回転速度の差分である回転速度の変動量ΔVを算出して斜行量Sを算出したが、回転速度の変動から斜行量Sを算出する方法であれば、その他の方法を用いてもよい。例えば、シートのニップ部への噛み込み時の回転速度変化に起因するシート搬送速度の変化を求めて斜行量Sを算出してもよい。
本実施形態では、矯正動作の変更としてループ量を変更したが、シート50の斜行量Sに応じて矯正動作そのものを変更してもよい。本実施形態では、矯正動作の形態、すなわち矯正モードとして、逆回転する搬送ローラ16のニップ部に対してシート50の先端を突き当てる逆回転矯正モード(逆転突き当て矯正ともいう)を用いたが、矯正モードには逆回転矯正モード以外のもののある。例えば、停止した搬送ローラのニップ部にシートの先端を突き当てる停止矯正モード(停止突き当て矯正ともいう)がある。また、搬送ローラを正転させ、いったんシートの先端を噛み込んだ後、送り込み側の給送ローラの回転を停止しつつ搬送ローラを逆回転させて搬送ローラのニップ部にシート先端を突き当てる噛み込み矯正モードがある。噛み込み矯正モードは噛み込み突き当て矯正とも呼ばれる。停止矯正モードと噛み込み矯正モードは、本実施形態で用いた逆回転矯正モードに比べて斜行矯正能力は劣るものの、シート先端の傷は発生しにくい。そこで斜行量Sに応じて矯正動作に用いる矯正モードを変更すれば、シートの品質を向上させることができる。さらなる変更例として、斜行量算出の結果、シートの斜行量Sが少なければ矯正動作そのものを実行せず記録動作に移るようにしてもよい。すなわち、斜行量Sに基づいて、矯正動作を行う場合と行わない場合のいずれかを選択するようにしてもよい。このように構成すれば記録速度を向上させることができる。
以上の説明では、シートを所定量搬送することと記録ヘッドをシート幅方向に走査させる画像記録を交互に実施する記録装置について述べたが、本発明が適用できる記録装置はこれに限られるものではない。例えば、シート幅方向に吐出口が配列したライン型あるいはページワイド型の記録ヘッドを用い、シートの搬送と画像の記録とを同時に行う記録装置にも本発明を適用することができる。
(第2の実施形態)
上述の第1の実施形態では、検出された斜行量に基づいてシートに対する矯正動作を変更することで、シートの品質向上や記録速度の向上を図ったが、検出された斜行量に合わせて記録画像自体を回転させても同様の効果を得ることができる。第2の実施形態では、検出されたシートの斜行量に合わせて画像を回転させてシートに記録する記録装置について説明する。本実施形態の記録装置は、機構部の構成については第1の実施形態のものと同様のものであり、制御系の構成とそれに伴う処理手順が第1の実施形態のものと異なっている。そこで、第2の実施形態について、第1の実施形態の記録装置との相違点を中心に説明する。
図14は、本実施形態の記録装置における制御系400の構成を示している。説明のため、図14には、説明のため、給送モータ4及び搬送モータ20を駆動するモータドライバ404と、各モータのPID制御を行うためのエンコーダセンサ8及びモータ制御部410は描かれていない。本実施形態での制御系400が第1の実施形態の装置の制御系と異なるところは、矯正制御部が設けられておらず、その代わりに画像回転部411と方向判定部412とがコントローラ403内に設けられていることである。画像回転部411及び方向判定部412は、それぞれ、画像回転手段及び方向判定手段に対応する。方向判定部412はシート50の斜行方向を判定する。本発明に基づく斜行量算出技術では、ニップ部への噛み込み時に発生する負荷は積分された形で搬送ローラに現れるので、原理的にシートの右端が先行しているのか左端が先行しているのか斜行方向を判定することはできない。そこで本実施形態では、キャリッジ1にシート端を検出する検知センサ413を新たに設け、検知センサ413からの情報とエンコーダセンサ25からの情報に基づいて、シート50の斜行方向を判定する。画像回転部411は、斜行量算出部405が算出したシート50の斜行量Sと、方向判定部412が判定した斜行方向に基づいて、シート50の斜行に対応した回転画像を画像データから生成する。生成された回転画像は、キャリッジ1に搭載された記録ヘッド414に出力される。図15は、斜行するシート50に対して画像を回転させて記録することを示す概念図である。図15(a)はシート50に斜行がない場合に生成される画像51、すなわち記録装置100に外部から供給される画像データそのものによる画像を示し、図15(b)は斜行がある場合に生成される画像すなわち回転画像52を示している。
次に、図16を用いて方向判定部412が斜行方向を判定する仕組みを説明する。図16(a)は搬送方向に向かってシートの左端が先行する場合、図16(b)はシートの右端が先行する場合を示している。第1の実施形態で説明したように、シートの先端が搬送ローラ16のニップ部に噛み込む際には、搬送ローラ16の回転速度は、シートの斜行に応じて図7(a),(b)に示すようなプロファイルで変化する。シートの先端がニップ部に完全に噛み込んだことは、低下していた搬送ローラ16の回転速度が所定の回転速度に戻ることで検知できる。この噛込完了判定は、シート50の斜行量によらず、図7(a)の場合でも図7(b)の場合でも判定可能である。図16において、符号50aは、噛込完了位置に到達したシートを示しており、符号50bは、検知センサ413によりシート端部が検出される位置にあるシートを示している。また、搬送ローラ16の回転軸と重なる位置が噛み込み位置Ljであり、検知センサ413の位置が検出位置Ldである。シートが噛込完了位置に到達したことを検知してから搬送ローラ16を回転させ、検知センサ413がシートの端部を検出するまでのシートの搬送距離をエンコーダセンサ25によって測定する。左端先行(図16(a))の場合のこの距離はf1であり、右端先行(図16(b))の場合はf2である。また、シートに斜行がない場合にはこの距離は、噛み込み位置Ljと検出位置Ldとの距離である理想距離mとなる。方向判定部412は、噛込完了位置から検出位置までのシートの搬送距離と理想距離mとを比較することにより、斜行方向を判定する。本実施形態では、キャリッジ1の移動によって検知センサ413を搬送方向右側に移動させるため、図16(a)に示す左端先行の場合には、検出距離f1と理想距離mは等しくなる。これに対し図16(b)に示す右端先行の場合には、検出距離f2は理想距離mよりも小さい値となる。
次に、図17を用いて、給送開始から排出終了までの一連の記録動作の中で斜行量を算出し、算出結果に基づいて記録画像を回転する処理を説明する。まず、図13を用いて説明したステップ511〜514を実施する。ステップ514が完了しシート50の斜行量Sが算出されると、次に、方向判定部412が上述した斜行方向の判定動作を開始する(ステップ525)。具体的には、シートの搬送方向右端を検出できる幅方向位置にキャリッジ1を移動するとともに、搬送ローラ16を搬送方向に回転させる。搬送ローラ16の回転は、シートの端部が検知センサ413の位置を通過し、記録ヘッド414の下となる位置に到達するまで実施される。検知センサ413によってシートの端部が検出されると、方向判定部412は、上述の手順にしたがってシートの斜行の向きを判定する(ステップ526)。
斜行量Sと斜行方向(右側先行か左側先行か)が算出された後、画像回転部411は算出値に基づき、シートの傾きに応じた回転画像を生成する(ステップ527)。シートの先端が記録ヘッド414の位置に到達し、回転画像が生成された後は、図13を用いて説明したステップ518を実施する。このとき記録される画像は、画像回転部411によって生成された、シートの傾きに適合した回転画像である。その後、シートが搬送部から排出され、一連の記録動作が完了するステップ519)。
本実施形態では、ニップ部への噛み込み時の回転速度の変動量ΔVから噛込完了位置を検出し、噛込完了位置から検知センサ413がシート端を検知するまでの距離を測定することで斜行方向の判定を行っている。しかしながら、斜行方向の判定には他の方法を用いることができる。例えば、シート端を検知するセンサをシート幅方向に2つ設けてもよい、2つのセンサのタイミング差を用いれば斜行の方向を判定できる。この場合、2つのセンサの位置を可変にする必要はなく、記録対象となる最小サイズのシートに対して端部を検出できる位置に2つのセンサを配置するのが適当である。
第2の実施形態によれば、シートの斜行に合わせてシートに画像を記録することが可能となるので、第1の実施形態で述べたような斜行を矯正する矯正動作を実行することなく、記録速度の向上とシートの品質の向上とを図ることができる。
(第3の実施形態)
第1及び第2の実施形態では、斜行したシートに対して記録品質を劣化させることなく画像記録を行うための構成について説明したが、シートの斜行が過大な場合、画像記録を続行した場合に紙詰まりが発生し、装置が故障するおそれがある。紙詰まりは、斜行したシートの端部が搬送経路内あるいは搬送経路の近傍にある構成物に衝突することによって発生する。第3の実施形態では、斜行量が所定量を超えた場合に記録動作を一旦停止させ、ユーザに紙詰まりを通知する記録装置について説明する。
第3の実施形態の記録装置は、上述の各実施形態の記録装置において、紙詰まりの有無を判定する機構と、紙詰まりの発生を通知する機構を追加することで実現できる。図18は、第1の実施形態の記録装置に対し、紙詰まりの有無を判定する機構と紙詰まりの発生を通知する機構とを追加した第3の実施形態の記録装置における、制御系400の構成を示している。図18に示すように、コントローラ403には、紙詰まり判定部421が新たに設けられ、また記録装置100におけるユーザーインタフェースとして、通知手段であって紙詰まりの状態を通知するユーザ通知部422が新たに設けられる。ユーザ通知部422としては、記録装置100内に設けられたモニタ(不図示)等を用いることもできる。紙詰まり判定部421は、斜行量算出部405が算出した斜行量Sと予め定められた紙詰まり判定値とを比較する。そして、斜行量Sの方が紙詰まり判定値よりも大きい場合には、搬送ローラ16の回転を中断させて搬送動作を停止し、紙詰まり状態をユーザ通知部422によってユーザに通知する。
図19は、第3の実施形態の記録装置における給送開始から排出終了までの一連の記録動作の中で、斜行量算出と紙詰まり判定とを行い、紙詰まりが発生したと判定したときに記録動作を停止してユーザーに通知する処理を示している。まず、図13を用いて説明したステップ511〜514を実施する。ステップ514が完了し、シート50の斜行量Sが算出されると、次に、紙詰まり判定部421による紙詰まり判定を実施する(ステップS545)。紙詰まりと判定すると、紙詰まり判定部421は、モータドライバ404を介して回転中の給送ローラ2と搬送ローラ16の回転を停止させ(ステップ546)、搬送動作を中断する。その後、紙詰まり判定部421は、ユーザ通知部422を介してユーザに紙詰まり状態などの異常状態であることを通知する(ステップ547)。これにより一連の記録動作が完了する。一方、ステップ545において紙詰まりと判定されなかった場合には、図13を用いて説明したステップ518,519を実行し、シート50に対する記録と記録後のシート50の排出とを行う。
上述の説明では、単一の紙詰まり判定値を用いて紙詰まり判定を行っている。しかしながら、シートの種類やサイズなどによって紙詰まりの発生可能性が異なるため、シートの種類やサイズごとに判定値を設定しておき、シートの種類、サイズごとに紙詰まり判定を行ってもよい。このように構成すればユーザの確認作業負担を低減することができる。
本実施形態では斜行量に基づく紙詰まり警告のみを行っているが、斜行量を増大させる主要因としてはシート束の積載崩れがあるので、ユーザ通知部422を介し、収容部(不図示)におけるシート束の整列状態の確認を促す通知を行ってもよい。このように構成することで、次回以降の警告発生確率を低減することができる。
本実施形態によれば、シートの斜行によって紙詰まりが発生する可能性がある場合に、紙詰まりの発生前にユーザに通知が可能となるので、装置故障の可能性を低減することができる。
2 給送ローラ
3,18 ピンチローラ
8,25 エンコーダセンサ
16 搬送ローラ
405 斜行量算出部

Claims (17)

  1. シートを搬送する搬送ローラと、
    前記搬送ローラと対向した位置に配され、前記搬送ローラとの間で前記シートを挟持するピンチローラと、
    前記搬送ローラの回転速度または回転量を検出する検出手段と、
    前記搬送ローラと前記ピンチローラとの間に形成されるニップ部を前記シートの搬送方向の端部が通過する際の前記検出手段が検出した検出値の変動量に基づいて、前記シートの斜行量を算出する斜行量算出手段と、
    を備えることを特徴とする搬送装置。
  2. 前記検出値の変動量は、前記端部が前記ニップ部を通過しているときの前記検出値のピーク値と前記シートの端部が前記ニップ部を通過していないときの検出値との差分であることを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
  3. 前記検出値の変動量とシートの斜行量との関係を示すデータを予め格納したテーブルを有し、
    前記斜行量算出手段は、前記検出手段が検出した検出値の変動量に基づいて前記テーブルを参照し、シートの斜行量を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の搬送装置。
  4. 前記テーブルは、シートの種類及びシートのサイズごとに設けられ、
    前記斜行量算出手段は、シートの種類及びサイズごとに関連づけられた前記テーブルを用いてシートの斜行量を決定することを特徴とする請求項3に記載の搬送装置。
  5. 前記ピンチローラは前記シートの幅方向に複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の搬送装置。
  6. 前記搬送ローラを駆動する駆動手段と、
    PID制御によって前記駆動手段を制御する制御手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の搬送装置。
  7. 前記シートの搬送方向において前記搬送ローラの上流側に配され、前記シートを搬送する給送ローラと、
    前記給送ローラと前記搬送ローラとによって行われる前記シートの斜行を矯正する矯正動作を制御する矯正制御手段と、
    をさらに備え、
    前記シートの搬送方向の端部は前記シートの先端であり、
    前記矯正制御手段は、前記斜行量算出手段が前記シートの先端が前記ニップ部を通過するときに斜行量を算出した後、前記給送ローラと前記搬送ローラとを逆回転させて前記シートを前記搬送方向の上流側に退避させ、次いで、前記検出した斜行量に基づいて矯正動作を変更して該矯正動作を実行することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の搬送装置。
  8. 前記矯正動作は、前記給送ローラにより搬送されるシートを前記ニップ部に突き当てて前記給送ローラと前記搬送ローラとの間で前記シートにループを形成する動作であり、
    前記矯正動作の変更は、形成される前記ループの大きさを変更することであることを特徴とする請求項7に記載の搬送装置。
  9. 前記矯正動作の変更は、前記搬送ローラを逆回転させながらシートを前記ニップ部に突き当てる逆回転矯正モードと、前記搬送ローラを停止させた状態でシートを前記ニップ部に突き当てる停止矯正モードと、シートを前記ニップ部に噛み込ませたのち前記給送ローラを停止しつつ前記搬送ローラを逆回転させて当該シートを前記ニップ部に突き当てる噛み込み矯正モードとのうちの複数の矯正モードの間での矯正モードの切り替えであることを特徴とする請求項7に記載の搬送装置。
  10. 前記矯正動作の変更は、矯正動作を行う場合と行わない場合のいずれかを選択することを含むことを特徴とする請求項8または9に記載の搬送装置。
  11. 搬送装置の異常状態を通知する通知手段を備え、
    前記斜行量算出手段が検出した斜行量が、予め定められた所定量を超えた場合、搬送動作を停止し、前記通知手段によって異常状態を通知することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の搬送装置。
  12. 複数のシートからなるシート束を収容する収容部と、
    前記シート束からシートを1枚ずつ分離して分離されたシートを搬送する給送部と、
    シート束の整列状態を確認することを促す通知手段と、を備え、
    前記斜行量算出手段が算出した斜行量が、予め定められた所定量を超えた場合、前記通知手段によって整列状態の確認を促す通知を行うことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の搬送装置。
  13. シートを搬送する搬送ローラと、
    前記搬送ローラと対向した位置に配され、前記搬送ローラとの間で前記シートを挟持するピンチローラと、
    前記搬送ローラを駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段の入力電圧、入力電流及びトルクの少なくとも1つを検出する検出手段と、
    前記搬送ローラと前記ピンチローラとの間に形成されるニップ部を前記シートの搬送方向の端部が通過する際の前記検出手段が検出した検出値の変動量に基づいて、前記シートの斜行量を算出する斜行量算出手段と、
    を備えることを特徴とする搬送装置。
  14. シートを搬送する搬送ローラと、
    前記搬送ローラと対向した位置に配され、前記搬送ローラとの間で前記シートを挟持するピンチローラと、
    前記搬送ローラを駆動する駆動手段と、
    前記搬送ローラの駆動を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記搬送ローラと前記ピンチローラとの間に形成されるニップ部を前記シートの搬送方向の端部が通過することを前記制御に対する外乱として、該外乱により変化する量に基づいて、前記シートの斜行量を決定することを特徴とする搬送装置。
  15. 画像データに基づいてシートに記録を行う記録装置であって、
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の搬送装置と、
    前記シートの斜行の方向を判定する方向判定手段と、
    前記シートに画像を記録する記録ヘッドと、
    前記斜行量算出手段が算出した斜行量と前記方向判定手段が判定した斜行方向とに基づいて前記画像データを回転して回転画像を生成する画像回転手段と、
    を備え、前記記録ヘッドは前記回転画像を前記シートに記録することを特徴とする記録装置。
  16. シートを搬送する搬送ローラと、前記搬送ローラと対向した位置に配され、前記搬送ローラとの間で前記シートを挟持するピンチローラと、を備える搬送装置におけるシートの斜行量を算出する方法であって、
    前記搬送ローラの回転速度または回転量を検出し、
    前記搬送ローラと前記ピンチローラとの間に形成されるニップ部を前記シートの搬送方向の端部が通過する際の前記回転速度または前記回転量についての検出値の変動量に基づいて、前記シートの斜行量を算出することを特徴とする斜行量算出方法。
  17. シートを搬送する搬送ローラと、前記搬送ローラに対向して備えられて、前記搬送ローラとの間で前記シートを挟持するピンチローラと、前記シートの搬送方向に関して前記搬送ローラの上流側に設けられ、前記シートを搬送する給送ローラと、とを有する搬送装置における搬送方法であって、
    前記搬送ローラの回転速度または回転量を検出し、
    前記搬送ローラと前記ピンチローラとの間に形成されるニップ部を前記シートの先端が通過する際の前記回転速度または前記回転量についての検出値の変動量に基づいて、前記シートの斜行量を算出し、
    前記シートの斜行量を検出した後、前記給送ローラと前記搬送ローラとを逆回転させて前記シートを前記搬送方向の上流側に退避させ、次いで、前記給送ローラと前記搬送ローラによって行われる前記シートの斜行を矯正する矯正動作を実行し、前記実行する矯正動作を、検出した斜行量に基づいて変更することを特徴とする搬送方法。
JP2017038484A 2017-03-01 2017-03-01 搬送装置、記録装置及び搬送方法 Active JP6891004B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017038484A JP6891004B2 (ja) 2017-03-01 2017-03-01 搬送装置、記録装置及び搬送方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017038484A JP6891004B2 (ja) 2017-03-01 2017-03-01 搬送装置、記録装置及び搬送方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018144902A true JP2018144902A (ja) 2018-09-20
JP6891004B2 JP6891004B2 (ja) 2021-06-18

Family

ID=63588716

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017038484A Active JP6891004B2 (ja) 2017-03-01 2017-03-01 搬送装置、記録装置及び搬送方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6891004B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04243761A (ja) * 1991-01-24 1992-08-31 Konica Corp 搬送状態検知装置
JPH05213490A (ja) * 1991-12-10 1993-08-24 Canon Inc 記録装置
JPH1032682A (ja) * 1996-07-17 1998-02-03 Canon Inc 複写装置及びその原稿斜行補正方法
JP2001097599A (ja) * 1999-09-29 2001-04-10 Seiko Epson Corp 給紙方法及び記録装置
JP6103121B1 (ja) * 2016-08-10 2017-03-29 富士ゼロックス株式会社 搬送監視制御装置、画像形成装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04243761A (ja) * 1991-01-24 1992-08-31 Konica Corp 搬送状態検知装置
JPH05213490A (ja) * 1991-12-10 1993-08-24 Canon Inc 記録装置
JPH1032682A (ja) * 1996-07-17 1998-02-03 Canon Inc 複写装置及びその原稿斜行補正方法
JP2001097599A (ja) * 1999-09-29 2001-04-10 Seiko Epson Corp 給紙方法及び記録装置
JP6103121B1 (ja) * 2016-08-10 2017-03-29 富士ゼロックス株式会社 搬送監視制御装置、画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6891004B2 (ja) 2021-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8909123B2 (en) Recording apparatus
US8430584B2 (en) Electronic device
JP4827634B2 (ja) 搬送装置及び記録装置
JP5183361B2 (ja) 記録装置および記録方法
US9550646B2 (en) Media conveyance control method and printer
JP6200228B2 (ja) 記録装置及び制御方法
US8720889B2 (en) Conveyor device
US20130043639A1 (en) Printing apparatus and method for conveying sheet
JP7480596B2 (ja) 画像記録装置
JP2009274865A (ja) 被記録媒体給送装置、記録装置
JP2018144902A (ja) 搬送装置、記録装置、斜行量算出方法及び搬送方法
JP2017001790A (ja) シート搬送装置及び画像形成システム
JP3872423B2 (ja) 給紙装置
JP4822984B2 (ja) 記録媒体の搬送装置、搬送方法、および記録装置
JP5049700B2 (ja) 記録装置
JP5854684B2 (ja) 記録装置
JP6891005B2 (ja) 記録装置
JP2018144904A (ja) 搬送装置とそれを含む記録装置、及び寸法検知方法とそれを含む搬送方法と記録方法
JP7009888B2 (ja) 画像記録装置
JP6939345B2 (ja) 画像記録装置
JP6213108B2 (ja) シート搬送装置及び画像形成システム
JP7327009B2 (ja) 画像記録装置
JP5949517B2 (ja) シート搬送装置及び画像形成システム
JP2011194711A (ja) 記録装置、制御プログラム
JP6355480B2 (ja) 搬送装置、記録装置及び補正方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201026

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210331

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210427

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210526

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6891004

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151