JP7009888B2 - 画像記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シートを搬送する2つの搬送ローラ対の間に記録ヘッドが位置する画像記録装置に関する。
シートを搬送する2つの搬送ローラ対と、2つの搬送ローラ対の間に位置する記録ヘッドとを備えた画像記録装置が知られている。画像記録装置は、記録ヘッドによって停止しているシートの所定範囲に画像を記録した後、搬送ローラ対によってシートを所定量だけ搬送する改行を実行し、所定範囲の画像記録と改行とを繰り返しながらシートに画像を記録する。
シートの搬送において、2つの搬送ローラ対のうち、シートの搬送方向の上流側に位置する一方の搬送ローラ対の挟持位置をシートの後端が通過したとき、シートの後端には一方の搬送ローラ対の挟持圧が作用する。その挟持圧はシートを搬送方向に送り出す送り出し力となってシートに作用するため、シートが搬送ローラ対の挟持位置を通過する瞬間、シートが搬送向きに押し出され、その結果、所定量の搬送量よりシートが多く搬送される、いわゆる蹴飛ばし現象が発生することがある。特許文献1に記載の記録装置は、搬送向きにおけるシートの上流端が上述の一方の搬送ローラ対を抜けるときのシートの搬送において、シートの搬送量を補正する。
他方、2つの搬送ローラ対を1つのモータで回転させる画像記録装置が知られている(特許文献2参照)。特許文献2に記載の画像記録装置は、モータの回転が一方の搬送ローラ対の駆動ローラに伝達され、一方の搬送ローラ対の駆動ローラの回転が、他方の搬送ローラ対の駆動ローラに伝達される。これら2つの駆動ローラにおける駆動伝達機構には、ワンウェイクラッチが設けられている。ワンウェイクラッチは、一方の搬送ローラ対の駆動ローラの一方の回転向きを他方の搬送ローラ対の駆動ローラへ伝達するが、一方の搬送ローラ対の駆動ローラの他方の回転向きに対して空転することによって、他方の搬送ローラ対の駆動ローラへ回転を伝達しない。
特開2011-194711号公報 特開2013-203503号公報
一方の搬送ローラ対の駆動ローラから他方の搬送ローラ対の駆動ローラへ回転を伝達する駆動伝達機構においては、ギアのバックラッシや、ワンウェイクラッチが回転向きによって状態が切り替わるために構造上設けられているクリアランスなどが存在する。前述したように、シートの後端が一方の搬送ローラ対を通過するときにシートが搬送向きに押し出されることによって、他方の搬送ローラ対の駆動ローラは、伝達された回転量以上に回転することがある。その結果、一方の搬送ローラ対の駆動ローラの回転が他方の搬送ローラ対の駆動ローラへ伝達されない状態が生じる。この場合、一方の搬送ローラ対の駆動ローラを回転させても、前述したバックラッシやクリアランスの分だけ、一方の搬送ローラ対の駆動ローラのみが回転し、他方の搬送ローラ対の駆動ローラは回転しない。そうすると、シートの上流端が一方の搬送ローラ対を抜けた後の搬送において、シートの搬送量が目標搬送量から外れることがある。
本発明は、前記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、シートの実際の搬送量と目標搬送量との間の誤差を低減する手段を提供することにある。
(1) 本発明に係る画像記録装置は、搬送経路と、上記搬送経路においてシートを挟持して搬送向きへ搬送する第1搬送ローラ対と、上記第1搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流に位置しており、上記搬送経路において上記シートを挟持して上記搬送向きへ搬送する第2搬送ローラ対と、上記第1搬送ローラ対と上記第2搬送ローラ対との間に位置する記録ヘッドと、モータと、上記モータの回転を上記第2搬送ローラ対の駆動ローラに伝達する伝達機構と、コントローラと、を備える。上記コントローラは、上記記録ヘッドを用いて上記シートへ画像記録を行う記録処理と、上記シートを目標搬送量で搬送して停止する搬送処理と、を繰り返し実行する画像記録処理と、上記シートの上流端が上記第1搬送ローラ対の挟持位置を通過した上記搬送処理を決定する第1決定処理と、上記目標搬送量を補正した補正搬送量を決定する補正処理と、を実行し、上記第1決定処理において決定した上記搬送処理の次の上記搬送処理において、上記シートを上記目標搬送量に代えて上記補正搬送量で搬送する。
コントローラは、モータを駆動して第1搬送ローラ対の駆動ローラを回転させ、シートを搬送する。コントローラは、シートが記録ヘッドに対向する位置に到達すると、記録ヘッドを駆動し、シートの所定範囲に画像を記録する記録処理を行う。その後、コントローラは、当該所定範囲に応じた目標搬送量だけ搬送する搬送処理を行う。コントローラは、記録処理及び搬送処理を繰り返し実行することにより、シートに画像を記録する。搬送処理において搬送されるシートの上流端が第1搬送ローラ対を抜ける際、シートは第1搬送ローラ対によって押し出される。押し出されたシートは第2搬送ローラ対の駆動ローラを回転させ、伝達機構に不整合状態を生じさせる。伝達機構に不整合状態が生じることにより、次の搬送処理において実際の搬送量と目標搬送量との間に誤差が生じる。コントローラは、シートの上流端が第1搬送ローラ対を抜けた時の搬送処理を決定することにより、伝達機構に不整合状態が生じた搬送処理を決定し、決定した搬送処理の次の搬送処理において、目標搬送量に代えて補正搬送量だけ上記シートを搬送する。その結果、実際の搬送量と目標搬送量との間に生じる誤差が低減する。
(2) 上記コントローラは、上記補正処理において、メモリに記憶された第1補正値を上記目標搬送量に加えて上記補正搬送量を決定してもよい。
第1補正値は、例えば、トライアンドエラーによって決められ、メモリに予め記憶される。メモリに記憶された第1補正値を用いて目標搬送量を補正することにより、コントローラにおける演算処理の負担を低減することができる。
(3) 上記コントローラは、上記搬送処理において、上記シートの上流端が上記第1搬送ローラ対の挟持位置を通過した後、停止するまでの上記シートの通過搬送量を決定する第2決定処理をさらに実行し、上記補正処理において、上記通過搬送量に応じて第1補正値を決定し、当該第1補正値を上記目標搬送量に加えて上記補正搬送量を決定してもよい。
シートの上流端が第1搬送ローラ対を抜けたことによってシートの実際の搬送量と目標搬送量との間に生じる誤差は、シートの上流端が第1搬送ローラ対を抜けてからシートの搬送を停止するまでのシートの搬送量(通過搬送量)に依存する。通過搬送量に応じて第1補正値を決定するから、シートの実際の搬送量と目標搬送量との間の誤差がさらに低減する。
(4) 上記モータは、直流モータである。上記コントローラは、上記第2搬送ローラ対の駆動ローラを停止状態に保持する保持電流を上記モータに供給する停止保持処理をさらに実行し、上記補正処理において、上記保持電流の電流値に応じて第1補正値を決定し、当該第1補正値を上記目標搬送量に加えて上記補正搬送量を決定してもよい。
シートの上流端が第1搬送ローラ対を抜けたことによってシートの実際の搬送量と目標搬送量との間に生じる誤差は、保持電流の電流値の大きさに依存する。保持電流の電流値に応じて第1補正値を決定するから、シートの実際の搬送量と目標搬送量との間の誤差がさらに低減する。
(5) 上記コントローラは、印刷データを受け付ける受付処理と、上記受付処理において受け付けた上記印刷データの解像度を決定する第3決定処理と、上記第3決定処理において決定した解像度に応じた第2補正値を決定する第4決定処理と、をさらに実行し、上記補正処理において、上記第2補正値を上記目標搬送量に加えて上記補正搬送量を決定してもよい。
例えば、解像度が高い場合、目標搬送量は小さく設定される。目標搬送量が小さいほど、モータの最高到達速度が遅くなる。すなわち、シートの搬送速度が遅くなる。シートの搬送速度が遅くなるほど、シートの上流端が第1搬送ローラ対を抜けたことによってシートの実際の搬送量と目標搬送量との間に生じる誤差は小さくなる。搬送速度に応じた第2補正値により目標搬送量をさらに補正するから、シートの実際の搬送量と目標搬送量との間の誤差をさらに低減することができる。
(6) 上記コントローラは、上記シートの種類の入力を受け付ける受付処理をさらに実行し、上記補正処理において、上記受付処理において受け付けた上記シートの種類に応じて第3補正値を決定し、当該第3補正値を上記目標搬送量に加えて上記補正搬送量を決定してもよい。
シートの種類とは、普通紙や厚紙や光沢紙などである。シートの上流端が第1搬送ローラ対を抜けたことによってシートの実際の搬送量と目標搬送量との間に生じる誤差は、シートの種類にも依存する。シートの種類に応じた第3補正値により目標搬送量をさらに補正するから、シートの実際の搬送量と目標搬送量との間の誤差をさらに低減することができる。
(7) 本発明に係る画像記録装置は、メモリと、第1センサと、上記第1搬送ローラ対よりも上記搬送向きの上流の検出位置に位置する第2センサと、をさらに備えていてもよい。上記コントローラは、上記検出位置に上記シートが有ることに応じた第1値を上記第2センサから受信した後、上記検出位置に上記シートが無いことに応じた第2値を上記第2センサから受信し、上記第2値を上記第2センサから受信した後に、上記第1搬送ローラ対の駆動ローラの回転量に応じた信号を上記第1センサから受信し、上記第1センサから受信した信号が、上記メモリに記憶された第1閾値に到達したことに応じて、上記シートの下流端が上記第1搬送ローラ対の挟持位置を通過した上記搬送処理を決定する。
第1センサ及び第2センサにより、シートの下流端が第1搬送ローラ対の挟持位置を通過したか否かを正確に判断することができる。
(8) 本発明に係る画像記録装置は、メモリと、第3センサと、をさらに備えていてもよい。上記第1搬送ローラ対は、駆動ローラと、上記駆動ローラに当接する当接位置と、上記駆動ローラから離間する離間位置との間で移動可能であって、上記離間位置から上記当接位置に向かって付勢部材によって付勢された従動ローラと、を有する。上記コントローラは、上記従動ローラが上記離間位置に位置することに応じた第3値を上記第3センサから受信した後、上記従動ローラが上記当接位置に位置することに応じた第4値を上記第3センサから受信し、上記第4値を上記第3センサから受信したことに応じて、上記シートの下流端が上記第1搬送ローラ対の挟持位置を通過した上記搬送処理を決定する。
第3センサにより、シートの下流端が第1搬送ローラ対の挟持位置を通過したか否かを正確に判断することができる。
本発明によれば、シートの実際の搬送量と目標搬送量との間の誤差を低減することができる。
図1は、複合機10の斜視図である。 図2は、プリンタ部11の模式断面図である。 図3は、第2伝達機構80の斜視図である。 図4は、ワンウェイクラッチ90の断面図である。 図5は、コントローラ130のブロック図である。 図6は、メイン処理のフローチャートである。 図7は、画像記録処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、複合機10が使用可能に水平面に設置された図1の姿勢を基準として上下方向7が定義され、複合機10の開口13が設けられている面を前面として前後方向8が定義され、複合機10を前面から見て左右方向9が定義される。
[複合機10]
図1に示される複合機10は、スキャン機能や、プリント機能や、コピー機能や、ファックス機能などの複数の機能を有する複合機である。ただし、複合機10は、プリント機能のみを有するプリンタであってもよい。以下では、プリント機能についてのみ説明がされる。複合機10は、画像記録装置の一例である。
複合機10は、直方体状である。複合機10は、プリント機能を実現するプリンタ部11を下部に備える。プリンタ部11は、正面に開口13を有している。開口13の奥には給紙トレイ20が設置されている。給紙トレイ20は、前後方向8に沿ってスライド可能である。ユーザは、給紙トレイ20を開口13から引き出して用紙12(図2)を給紙トレイ20に載置し、給紙トレイ20を開口13の奥に押し込んで給紙トレイ20を複合機10に取り付ける。プリンタ部11は、給紙トレイ20に載置された用紙12を搬送して画像を記録した後、画像を記録した用紙12を排出する。排出された用紙12は、給紙トレイ20の上に設置された排紙トレイ21に支持される。
図2及び図5に示されるように、プリンタ部11は、用紙が搬送される経路である搬送経路16と、用紙12を搬送する給送ローラ25、第1搬送ローラ対50、及び第2搬送ローラ対60と、搬送される用紙12に画像を記録する記録部24と、記録部24の駆動を制御するコントローラ130とを備える。
また、プリンタ部11は、駆動系として、給送モータ71、搬送モータ72、及びキャリッジモータ73と、給送モータ71の駆動力を給送ローラ25に伝達する不図示の第1伝達機構と、搬送モータ72の駆動力を第1搬送ローラ対50の駆動ローラ51及び第2搬送ローラ対60の駆動ローラ61に伝達する第2伝達機構80と、キャリッジモータ73の駆動力を記録部24に伝達する不図示の第3伝達機構とを備える。
[搬送経路16]
搬送経路16は、外側ガイド部材18、内側ガイド部材19、プラテン42、及び記録部24によって区画された空間である。詳しく説明すると、外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19は、円弧状である。外側ガイド部材18は、円弧における内側ガイド部材よりも外側に位置している。外側ガイド部材18と内側ガイド部材19とは、用紙12の厚みよりも大きな所定間隔を空けて離間されている。外側ガイド部材18と内側ガイド部材19との間の空間が、搬送経路16の一部である。
外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19の一端は、前後方向8における給紙トレイ20の後端(図2における左端)から円弧状に延びている。外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19の他端は、前後方向8における給紙トレイ20の後端の上方に位置している。
プラテン42は、上下方向7を厚みとする板状である。プラテン42は、給紙トレイ20の上方に位置している。また、前後方向8におけるプラテン42の後端(図2における左端)は、前後方向8における上述の内側ガイド部材19の他端の前方に位置している。
[記録部24]
記録部24は、プラテン42の上方に位置している。記録部24とプラテン42とは、用紙12の厚みよりも大きな所定間隔を空けて離間されている。記録部24とプラテン42との間の空間が、搬送経路16の一部である。
記録部24は、キャリッジ40と、キャリッジ40に搭載される記録ヘッド38とを有する。キャリッジ40は、不図示の一対のガイドレールによって左右方向9に沿って往復移動可能に支持されている。具体的に説明すると、一対のガイドレールは、左右方向9を長手とし、前後方向8を短手とし、上下方向7を厚みとする鋼板である。一対のガイドレールは、前後方向8において互いに離間しており、前後方向8におけるキャリッジ40の前端部及び後端部をそれぞれ支持している。ガイドレールには、キャリッジモータ73の回転駆動をキャリッジ40に伝達する不図示の第3伝達機構が設けられている。キャリッジ40は、第3伝達機構を介して、キャリッジモータ73によって左右方向9に沿って往復移動される。
また、一方のガイドレールには、リニアエンコーダストリップ(不図示)が設けられており、キャリッジ40には、光センサ(不図示)が設けられている。リニアエンコーダストリップと光センサとは、リニアエンコーダ108(図5)を構成する。キャリッジ40が左右方向9に沿って移動されると、リニアエンコーダ108は、パルス信号を出力する。出力されたパルス信号は、後述のコントローラ130に入力される。
記録ヘッド38は、インクを吐出させる複数の圧電素子と、各圧電素子と対向してそれぞれ設けられた複数のノズルとを備える。圧電素子は、駆動回路から電圧が供給されることによって変形し、ノズルからインクを吐出させる。駆動回路は、コントローラ130からの駆動信号に応じた駆動電圧を出力する。コントローラ130は、駆動信号を出力することにより、記録ヘッド38におけるインクの吐出タイミングや、吐出量を制御する。すなわち、複合機10は、いわゆるインクジェットプリンタである。
[給送ローラ25]
給送ローラ25は、給紙トレイ20の上方に位置している。給送ローラ25は、付勢部材や重力(自重)により、給紙トレイ20に載置された用紙12に圧接される。付勢部材は、例えば、給送ローラ25を下向きに付勢し、或いは、給紙トレイ20における用紙12が載置される部分を上向きに付勢する。給送ローラ25は、不図示の第1伝達機構を用いて伝達された給送モータ71の駆動力によって回転される。第1伝達機構は、例えば、給送モータ71によって回転されるギアと、当該ギアと連結されたギア列とを有する連結ギア機構や、給送モータ71によって回転される無端環状のベルトを有するベルト機構である。
[第1搬送ローラ対50]
第1搬送ローラ対50は、上述の外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19の他端と、プラテン42及び記録部24との間に位置している。すなわち、上述の記録ヘッド38は、第1搬送ローラ対50よりも搬送向き15の下流に位置している。
第1搬送ローラ対50は、駆動ローラ51と、付勢部材によって駆動ローラ51に圧接された従動ローラ54とを備える。付勢部材は、例えば、従動ローラ54を回転可能に支持する弾性軸部材である。弾性軸部材の軸方向の両端は、不図示のホルダによって支持される。なお、付勢部材は、従動ローラ54を回転可能に支持するホルダを付勢していてもよい。
駆動ローラ51は、回転軸52と、回転軸52に固着されたローラ部53とを有する。回転軸52は、軸線に沿う方向が左右方向9に一致する円柱状である。回転軸52は、例えば、左右方向9における両端部を不図示の左右一対のフレームにそれぞれ設けられた貫通孔にそれぞれ挿通されており、当該一対のフレームに回転可能に支持されている。回転軸52は、後述の第2伝達機構80によって搬送モータ72の回転を伝達されて回転される。ローラ部53は、軸線に沿う方向が左右方向9に一致する円筒状であり、回転軸52に外嵌され、かつ、回転軸52に固着されている。すなわち、ローラ部53は、回転軸52と一体に回転する。
[第2搬送ローラ対60]
第2搬送ローラ対60は、プラテン42及び記録部24よりも搬送向き15の下流に位置している。すなわち、第2搬送ローラ対60は、上述の第1搬送ローラ対50よりも搬送向き15の下流に位置しており、記録ヘッド38は、第1搬送ローラ対50と第2搬送ローラ対60との間に位置している。
第2搬送ローラ対60は、駆動ローラ61と、付勢部材によって駆動ローラ61に圧接された拍車64とを備える。付勢部材は、例えば、拍車64を回転可能に軸支する弾性軸部材である。弾性軸部材の軸方向の両端は、不図示のホルダによって支持される。ホルダは、上述のガイドレールなどに固定される。
駆動ローラ61は、回転軸62と、回転軸62に固着された複数のローラ部63とを有する。回転軸62は、軸線に沿う方向が左右方向9に一致する円柱状である。回転軸62は、左右方向9における両端部を不図示の左右一対のフレームにそれぞれ設けられた貫通孔にそれぞれ挿通されており、当該一対のフレームに回転可能に支持されている。回転軸62は、後述の第2伝達機構80によって搬送モータ72の回転を伝達されて回転される。ローラ部63は、軸線に沿う方向が左右方向9に一致する円筒状である。各ローラ部63は、回転軸62にそれぞれ外嵌され、左右方向9において並んでいる。また、各ローラ部63は、回転軸62にそれぞれ固着されている。すなわち、各ローラ部63は、回転軸62とそれぞれ一体に回転する。
[給送モータ71、搬送モータ72、キャリッジモータ73]
給送モータ71、搬送モータ72、及びキャリッジモータ73(以下、モータ71~73とも称する)は、直流モータである。モータ71~73は、それぞれ駆動回路から直流電圧を供給されて駆動する。駆動回路は、コントローラ130から入力される駆動信号によってそれぞれ駆動される。駆動回路は、例えば、スイッチングレギュレータである。後述のコントローラ130(図5)は、例えば、スイッチングレギュレータのスイッチング素子を駆動させる駆動信号を出力して、モータ71、72、73の駆動を制御する。コントローラ130は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)制御によってモータ71、72、73の駆動制御を行う。
また、駆動回路とモータ71~73との間には、切替回路が設けられる。切替回路は、各モータ71~73の2つの入力端と駆動回路の出力端との接続を切り替えるスイッチを有する。スイッチは、コントローラ130からの制御信号によってスイッチを動作させる。コントローラ130は、切替回路に出力する制御信号により、モータ71~73の回転の向きを切り替える。搬送モータ72は、モータの一例である。なお、モータ71~73の駆動を制御できるのであれば、他の制御方式が採用されてもよい。
[第2伝達機構80]
第2伝達機構80は、図3に示されるように、搬送モータ72の駆動力を第1搬送ローラ対50の回転軸52に伝達する第1伝達部81と、回転軸52の駆動力を第2搬送ローラ対60の回転軸62に伝達する第2伝達部82とを備える。第2伝達機構80は、伝達機構の一例である。
第1伝達部81は、搬送モータ72の不図示の駆動軸が挿通された不図示のモータプーリを備える。モータプーリは、搬送モータ72の駆動軸に固着されている、すなわち、モータプーリと搬送モータ72の駆動軸とは一体に回転する。他方、第1伝達部81は、第1搬送ローラ対50の回転軸52が挿通されたプーリ83を備える。プーリ83は、回転軸52に固着されている、すなわち、プーリ83と回転軸52とは一体に回転する。モータプーリとプーリ83とには、無端環状のベルト84が巻回されている。ベルト84は、モータプーリの回転をプーリ83に伝達する。搬送モータ72の駆動軸の回転は、モータプーリ、プーリ83、ベルト84によって回転軸52に伝達される。
第2伝達部82は、第1搬送ローラ対50の回転軸52が挿通されたギア85を備える。ギア85は、回転軸52に固着されている。すなわち、ギア85は回転軸52と一体に回転する。また、第2伝達部82は、ギア85と噛合するギア86を備える。すなわち、ギア86は、回転するギア85によって回転される。また、第2伝達部82は、ギア86と同軸であって、かつギア86に固着されたプーリ87を備える。すなわち、プーリ87は、ギア86と一体に回転する。プーリ87は、無端環状のベルト88を巻回されている。ベルト88は、プーリ89にも巻回されている。プーリ89は、ベルト88を介してプーリ87の回転が伝達されて回転される。プーリ89は、第2搬送ローラ対60の回転軸62を挿通されており、回転軸62に回転可能に支持されている。プーリ89は、ワンウェイクラッチ90の外輪91(図4)に固着されており、外輪91と一体に回転する。したがって、第1搬送ローラ対50の回転軸52が回転すると、ワンウェイクラッチ90の外輪91も回転する。以下、ワンウェイクラッチ90について詳しく説明がされる。
図4に示されるように、ワンウェイクラッチ90は、外輪91及び内輪92を備える。外輪91は、円筒状である。円筒状の外輪91の内側に円筒状の内輪92が配置されている。内輪92は、回転軸62を挿通されている。また、内輪92は、挿通された回転軸62に固着されている。すなわち、内輪92は回転軸62と一体に回転する。
ワンウェイクラッチ90は、外輪91の一方の回転を内輪92に伝達し、外輪91の他方の回転を内輪92に伝達しないカム機構93を備える。カム機構93は、外輪91の内周面から凹む複数のカム溝94と、各カム溝94にそれぞれ配置された複数の回転体95と、各回転体95をそれぞれ付勢する複数のバネ96とを有する。図示例では、カム溝94、回転体95、及びバネ96は、60度間隔でそれぞれ6個づつ設けられている。
回転体95は、カム溝94のカム面94Aに当接する第1位置(図4(A))と、カム面94Aから離間する第2位置(図4(B))との間で移動可能である。
以下、ワンウェイクラッチ90の動作について説明がされる。なお、回転体95は、最初、第2位置にあるものとする。図4(A)に示されるように、外輪91が一方の回転向きである第1向き98に回転されると、外輪91との間に働く摩擦力によって回転体95が回転する。回転する回転体95は、第2位置から第1位置に移動する。第1位置に移動した回転体95は、カム溝94のカム面94Aと内輪92の外周面とに挟まれる。カム面94Aと回転体95との間に働く摩擦力、及び、内輪92の外周面と回転体95との間に働く摩擦力により、外輪91と内輪92とが一体に回転する。
図4(B)に示されるように、外輪91が他方の回転向きである第2向き99に回転されると、外輪91との間に働く摩擦力によって回転体95が回転する。回転する回転体95は、カム面94Aから離間する。カム面94Aから離間した回転体95は、バネ96の付勢力により、第2位置に戻される。第2位置に戻された回転体95は、内輪92に対して滑る。すなわち、外輪91が第2向き99に回転しても、内輪92は回転しない。
上述のギア85、ギア86、プーリ87、ベルト88、及びプーリ89により、第1搬送ローラ対50の回転軸52の一方の向きの回転が外輪91に伝達され、外輪91が第1向き98に回転される。すなわち、第1搬送ローラ対50の回転軸52が一方の向きに回転されると、ワンウェイクラッチ90を介して駆動ローラ61の回転軸62も一方の向き(第1向き98)に回転される。ギア85、ギア86、プーリ87、ベルト88、及びプーリ89により、第1搬送ローラ対50の回転軸52の他方の向きの回転が外輪91に伝達され、外輪91が第2向き99に回転されても、第2駆動ローラ60の回転軸62は回転されない。
第1搬送ローラ対50の回転軸52の一方の向きは、用紙12を搬送向き15に搬送する回転向きである。また、第2搬送ローラ対60の回転軸62の一方の向きは、用紙12を搬送向き15に搬送する回転向きである。すなわち、第2搬送ローラ対60の回転軸62は、第1搬送ローラ対50の回転軸52が用紙12を搬送向き15に搬送する向きである一方の向きに回転すると、同じく用紙12を搬送向き15に搬送する一方の向きに回転する。第1搬送ローラ対50の回転軸52が他方の向きに回転すると、第2搬送ローラ対60の回転軸62は回転しない。第1搬送ローラ対50の回転軸52は、例えば、給送ローラ25によって搬送される用紙12の斜行を矯正する際に、他方の向きへ回転される。その際、第2搬送ローラ対60の回転軸62は回転しないから、第1搬送ローラ対50によって斜行を矯正されている用紙12に先行する用紙12が第2搬送ローラ対60によって誤って逆搬送されて紙詰まりが発生することが防止される。
複合機10は、用紙12の位置を検出するためのロータリエンコーダ101及びレジセンサ102を備える。ロータリエンコーダ101は、第1センサの一例である。レジセンサ102は、第2センサの一例である。
[ロータリエンコーダ101]
ロータリエンコーダ101は、エンコーダディスク106と、光センサ107とを備える。エンコーダディスク106は、円板状であり、第1搬送ローラ対50の回転軸52が挿通される挿通孔を中心軸部に有する。エンコーダディスク106は、回転軸52に固着され、回転軸52と一体に回転する。
エンコーダディスク106は、例えば、着色された樹脂などによって形成された樹脂成型品である。エンコーダディスク106は、光が通過する複数の貫通孔を備える。複数の貫通孔は、円板状であるエンコーダディスク106の周端部に周方向に沿って並んで設けられており、かつ、互いに離間している。
光センサ107は、例えばフォトインタラプタであり、光を照射する発光ダイオードなどの発光部と、発光部が照射した光を受光してハイレベルの信号電圧を出力するフォトダイオードなどの受光部とを有する。発光部と受光部とは、エンコーダディスク106の周端部を挟んで互いに対向して設けられる。
回転軸52と一体にエンコーダディスク106が回転すると、光センサ107の光路上をエンコーダディスク106に設けられた複数の貫通孔が順に通過する。その結果、光センサ107は、パルス信号を出力する。光センサ107が出力したパルス信号は、コントローラ130に入力される。なお、上述のロータリエンコーダ101の構成は一例であり、回転軸52の回転量を検出可能であれば、他の構成のロータリエンコーダ101が設けられていてもよい。
[レジセンサ102]
図2に示されるように、レジセンサ102は、搬送経路16における第1搬送ローラ対50よりも搬送向き15の上流に位置している。レジセンサ102は、検出子104と、フォトインタラプタなどの光センサ105とを備える。光センサ105は、光を照射する発光ダイオードなどの発光部と、左右方向9において発光部と対向するフォトダイオードなどの受光部とを有する。
検出子104は、回動軸103を有する。回動軸103の軸方向の両端は、内側ガイド部材19などによって回動可能に支持されている。検出子104は、一端部が搬送経路16に突出する第1姿勢と、一端部が搬送経路16から外れた第2姿勢との間で回動する。検出子104は、不図示の付勢部材により、或いは重力(自重)により、第1姿勢側に付勢されている。検出子104の他端部は、検出子104が第1姿勢にある場合、光センサ105の発光部と受光部との間の光路上に位置し、検出子104が第2姿勢にある場合、当該光路から外れる。すなわち、光センサ105の受光部は、検出子104が第1姿勢にある場合、発光部が照射した光を受光せず、ローレベルの信号電圧を出力する。また、受光部は、検出子104が第2姿勢にある場合、発光部が照射した光を受光し、ハイレベルの信号電圧を出力する。レジセンサ102が出力した信号電圧は、コントローラ130に入力される。
検出子104は、搬送経路16を搬送される用紙12に押されることにより、第1姿勢から第2姿勢に回動される。したがって、レジセンサ102は、搬送される用紙12の搬送向き15における下流端が検出子104に到達するまでは、ローレベルの信号電圧を出力し、用紙12の下流端が検出子104に到達した後、用紙12の上流端が検出子104を通過するまでの間、ハイレベルの信号電圧を出力し、用紙12の上流端が検出子104を通過した後、ローレベルの信号電圧を再び出力する。なお、上述のレジセンサ102の構成は一例であり、他の構成のレジセンサ102が設けられていてもよい。例えば、光センサ105の代わりに、第2姿勢にある検出子104の他端部によって押圧される押圧部を有するマイクロスイッチやタクトスイッチなどの機械センサが用いられてもよい。その他、既存のレジセンサをレジセンサ102として用いることができる。なお、図2における検出センサ109については、変形例5において説明される。
[コントローラ130]
コントローラ130は、図5に示されるように、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、ASIC135、及びこれらを相互に接続する内部バス137を備えている。ROM132は、CPU131で実行されるプログラムを記憶している。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータ等を一時記憶する記憶領域として使用される。EEPROM134は、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等を記憶する。また、EEPROM134は、後述される種々の補正値や関数を予め記憶する。ROM132、RAM133、及びEEPROM134は、メモリの一例である。
ASIC135は、モータ71、72、73を駆動させる駆動回路及び上述の切替回路とそれぞれ接続されている。コントローラ130は、制御信号を各駆動回路及び各切替回路にそれぞれ入力し、モータ71、72、73の回転の向きや回転速度などを制御する。
また、ASIC135は、ロータリエンコーダ101、レジセンサ102、及びリニアエンコーダ108と接続されている。すなわち、コントローラ130は、レジセンサ102が出力する信号、ロータリエンコーダ101及びリニアエンコーダ108が出力するパルス信号の入力を受け付ける。
[コントローラ130の動作]
以下、図6及び図7コントローラ130が実行する処理について説明がされる。なお、以下では、コントローラ130が駆動回路や切替回路に制御信号を出力してモータ71、72、73を駆動させることを、単にモータ71、72、73を駆動させると記載して説明がされる。また、以下では、第1搬送ローラ対50が用紙12を搬送向き15に搬送するときの第1搬送ローラ対50(詳細には回転軸52)及び搬送モータ72の回転の向きを正回転とし、正回転とは反対向きの回転を逆回転として説明がされる。回転軸52の正回転は、上述の一方の向きの回転であり、正回転する回転軸52の回転は、第2伝達部82によって第2搬送ローラ対60の回転軸62に伝達され、第2搬送ローラ対60(詳細には回転軸62)を正回転させる。また、以下では、ロータリエンコーダ101及びリニアエンコーダ108が出力するパルス信号の個数をエンコーダ量と記載して説明がされる。
コントローラ130は、印刷データの入力を監視する(S11:No)。ステップS11の処理は、受付処理の一例である。コントローラ130は、印刷データが入力されたと判断すると(S11:Yes)、給送モータ71を駆動させて、給送ローラ25に用紙12を給送させる(S12)。
また、コントローラ130は、搬送モータ72を逆回転で駆動させ、いわゆるレジストを行う(S13)。すなわち、コントローラ130は、給送ローラ25によって用紙12の先端を逆回転する第1搬送ローラ対50に突き当て、用紙12の斜行を矯正する。
次に、コントローラ130は、搬送モータ72を正回転で駆動して、用紙12を記録開始位置まで搬送する(S14)。具体的には、コントローラ130は、入力された印刷データから閾値量を決定し、ロータリエンコーダ101のエンコーダ量が当該閾値量に達するまで搬送モータ72を正回転で駆動させる。正回転で駆動された搬送モータ72は、第1搬送ローラ対50を正回転させる。正回転する第1搬送ローラ対50は、用紙12を搬送向き15に搬送する。搬送される用紙12が上述の閾値量に応じた所定位置に到達すると、搬送モータ72の駆動が停止される。すなわち、用紙12の搬送が停止される。
次に、コントローラ130は、用紙12に画像を記録する画像記録処理(S15)を行う。図7を参照して、画像記録処理について詳しく説明がされる。
まず、コントローラ130は、用紙12の所定範囲に画像を記録する記録処理を実行する(S21)。所定範囲は、搬送向き15における記録ヘッド38のノズル列の長さに応じた範囲である。具体的には、コントローラ130は、印刷データに基づいて、キャリッジモータ73の回転の向き及び供給する直流電圧の電圧値等を決定し、インクを吐出させるノズルの圧電素子を決定し、圧電素子に印可する電圧値を決定し、リニアエンコーダ108から入力されるエンコーダ量を監視しつつ制御信号を出力する。
記録処理が終了すると、コントローラ130は、用紙12の次の印刷領域が記録ヘッド38に対応する位置まで用紙12を搬送する搬送処理(S27)を実行する前に、ステップS22からステップS26までの処理を実行する。なお、前の印刷領域と次の印刷領域とは、一部が重複していてもよい。
まず、コントローラ130は、用紙12が搬送される距離に相当する目標搬送量を決定する(S22)。例えば、コントローラ130は、印刷データの解像度等に応じた目標搬送量をEEPROM134から読み出して、目標搬送量とする。或いは、コントローラ130は、EEPROM134から読み出した目標搬送量を補正して目標搬送量とする。
当該補正の例について説明する。駆動ローラ51を真円として形成することは極めて困難であり、駆動ローラ51は、通常偏心している。したがって、駆動ローラ51のローラ部53のどの円弧の部分によって用紙12が搬送されるかにより、同じ回転量であっても、用紙12の実際の搬送量が変化する。コントローラ130は、ローラ部53の所定の回転位置を原点位置とし、原点位置からの回転角度に応じて目標搬送量を補正する。すなわち、ステップS22で決定される目標搬送量は、EEPROM134から読み出した搬送量でもよいし、補正した搬送量でもよい。なお、以下では、当該補正を第1補正処理として説明がされる。
次に、コントローラ130は、搬送処理(S27)において用紙12の搬送向き15における上流端(以下、用紙12の後端とも称する)が第1搬送ローラ対50の挟持位置(以下、第1挟持位置とも称する)を通過するか否かを判断する(S23)。具体的には、コントローラ130は、レジセンサ102が出力する信号電圧がハイレベル「H」からローレベル「L」に変化したか否かを監視し、「H」から「L」に変化したと判断すると、レジセンサ102から第1挟持位置までの距離に相当する値が、第1補正処理実行後の目標搬送量より小さいか否かを判断する。コントローラ130は、小さいと判断すると、次の搬送処理(S27)において、用紙12の後端が第1挟持位置を通過すると判断する(S23:Yes)。ステップS23の処理は、第1決定処理の一例である。なお、図7のステップS23では、用紙12の後端が第1挟持位置を通過することを、「後端抜け」と表している。
なお、用紙12の後端が第1挟持位置を通過するまでに実行される搬送処理(S27)により、用紙12の先端が第2搬送ローラ対60の挟持位置に到達する。用紙12の先端が第2搬送ローラ対60の挟持位置に到達した後、用紙12は、第1搬送ローラ対50及び第2搬送ローラ対60によって搬送される。
コントローラ130は、搬送処理(S27)で用紙12の後端が第1挟持位置を通過すると判断すると(S23:Yes)、後端抜け時の補正処理を実行する(S24)。詳しく説明すると、用紙12の後端が第1挟持位置を通過する際、用紙12は、第1搬送ローラ対50によって搬送向き15に押し出される(後端飛び)。その結果、用紙12の実際の搬送量が、目標搬送量よりも大きくなる。コントローラ130は、用紙12の実際の搬送量が目標搬送量と同じになるように、目標搬送量を小さく補正する。
コントローラ130は、ロータリエンコーダ101のエンコーダ量が、後端抜け時の補正処理(S24)において補正した目標搬送量に応じた閾値量に達するまで、搬送モータ72を正回転で駆動させる搬送処理を実行する(S27)。
一方、コントローラ130は、搬送処理(S27)で用紙12の後端が第1挟持位置を通過しないと判断すると(S24:No)、搬送処理が、用紙12の後端が第1挟持位置を通過すると判断した次の搬送処理(以下、次搬送処理とも称する)か否かを判断する(S25)。
コントローラ130は、次搬送処理でないと判断すると(S25:No)、ステップS22で決定した目標搬送量を用いて搬送処理を実行する(S27)。
一方、コントローラ130は、次搬送処理であると判断すると(S25:Yes)、後端抜け後の補正処理を実行する。後端抜け後の補正処理は、用紙12の後端飛びによってワンウェイクラッチ90に生じる不整合状態によって、次搬送処理において用紙12の実際の搬送量と目標搬送量との間に生じる誤差を補正する処理である。
ワンウェイクラッチ90に生じる不整合状態とは、ワンウェイクラッチ90の回転体95が上述の第1位置(図4(A))にない状態を意味する。回転体95が第1位置にないと、外輪91が一方の向き98に回転しても、回転体95が第1位置に到達するまでは、外輪91と内輪92とが完全に一体で回転せず、内輪92の回転が外輪91の回転に対して遅れる。そうすると、内輪92と外輪91とが一体に回転する場合に比べ、用紙12の実際の搬送量が小さくなる。上述の後端飛びが生じると、用紙12によって内輪92が外輪91の回転量よりも大きく回転され、回転体95が第1位置から離間される。その結果、ワンウェイクラッチ90に上述の不整合状態が生じる。不整合状態にあるワンウェイクラッチ90は、後端飛びが生じた搬送処理の次の搬送処理(次搬送処理)において、用紙12の実際の搬送量と目標搬送量との間に誤差を生じさせる。後端抜け後の補正処理は、当該誤差を補正する処理である。後端抜け後の補正処理は、補正処理の一例である。
コントローラ130は、後端抜け後の補正処理において、第1補正処理で補正した後の目標搬送量に第1補正値を加えて補正搬送量とし、目標搬送量を補正する。第1補正値は、EEPROM134に予め記憶される。第1補正値は、例えば、トライアンドエラーによって決められる。すなわち、ワンウェイクラッチ90の不整合状態によって減少する搬送量を実測し、実測した搬送量に応じた補正値を決定する。
コントローラ130は、後端抜け後の補正処理において補正した補正搬送量により、搬送処理(S27)を実行する。具体的には、コントローラ130は、ロータリエンコーダ101のエンコーダ量が補正搬送量に達するまで、搬送モータ72を正回転で駆動させる。
搬送処理の実行後、コントローラ130は、印刷データに基づいて、実行した搬送処理が最後の搬送処理か否かを判断する(S28)。コントローラ130は、最後の搬送処理でないと判断すると(S28:No)、ステップS21からステップS27までの処理を再度実行する。コントローラ130は、最後の搬送処理であると判断すると(S28:Yes)、画像記録処理を終了する。
図6に示されるように、コントローラ130は、画像記録処理(S15)の実行後、排紙を行う(S16)。具体的には、コントローラ130は、搬送モータ72を正回転で回転させ、用紙12を排紙トレイ21まで搬送する。その後、コントローラ130は、次ページがあるか否かを判断し(S17)、次ページが有ると判断すると(S17:Yes)、ステップS12からステップS16までの処理を再度実行する。コントローラ130は、次ページがないと判断すると(S17:No)、メイン処理を終了する。なお、ステップS16の処理は、ステップS12の処理と同時に実行されてもよい。すなわち、先行する用紙12が排出されつつ、後続の用紙12が給送されてもよい。
[実施形態の効果]
本実施形態では、後端抜け後の補正処理(S26)を実行するから、用紙12の後端飛びが起こった搬送処理の次の搬送処理において用紙12の実際の搬送量が目標搬送量よりも小さくなることを抑制することができる。その結果、画像記録精度が良くなる。
また、EEPROM134に予め記憶された第1補正値を用いて後端抜け後の補正処理を行うから、CPU131の少ない演算回数で後端抜け後の補正処理を行うことができる。その結果、補正搬送量を迅速に算出することができる。
[変形例1]
上述の実施形態では、EEPROM134に予め記憶された第1補正値を用いて後端抜け後の補正処理が実行される例が説明された。本変形例1では、後端飛びが生じた搬送処理において、後端飛びが生じてから当該搬送処理が終了するまでの用紙12の搬送量に応じて第1補正値が決定され、決定された第1補正値によって後端抜け後の補正処理が実行される例が説明される。
ワンウェイクラッチ90(図4)の回転体95が第1位置にない状態(不整合状態)において、外輪91が一方の向き98に回転されると、回転体95は第1位置に近づく。回転体95が第1位置に近づくと、回転体95と内輪92との間に生じる摩擦力が増加し、内輪92の回転量が増加する。したがって、用紙12の後端飛びが生じた搬送処理において、後端飛びが生じてから当該搬送処理が終了するまでの用紙12の搬送量である通過搬送量が大きいほど、次搬送処理における用紙12の実際の搬送量と目標搬送量との間の誤差が小さくなる。実際に、当該誤差が小さくなるとの知見が得られた。
コントローラ130は、後端抜け後の補正処理において、用紙12の後端飛びが生じると判断した搬送処理において、通過搬送量を算出する。具体的には、レジセンサ102の設置位置から第1挟持位置までの距離に応じた値を、レジセンサ102が「H」から「L」に変化した後の残りの目標搬送量から減じて、後端飛びが生じた後の通過搬送量を算出する。通過搬送量を算出する処理は、第2決定処理の一例である。
コントローラ130は、算出した搬送量に応じた第1補正値を決定する。例えば、搬送量と第1補正値との対応が示された補正テーブルがEEPROM134に予め記憶され、或いは、搬送量から第1補正値を算出する関数がEEPROM134に予め記憶される。コントローラ130は、算出した補正量に対応する第1補正値を補正テーブルから選択し、或いは、関数によって第1補正値を算出することにより、第1補正値を決定する。
コントローラ130は、後端抜け後の補正処理(S26)において、決定した第1補正値を目標搬送量に加えて補正搬送量を算出する。その他の処理は、上述の実施形態と同じである。
[変形例1の効果]
本変形例では、後端飛びが生じた後の用紙12の搬送量に応じた第1補正値によって目標搬送量を補正するから、用紙12の実際の搬送量と目標搬送量との間の誤差を上述の実施形態よりも低減することができる。その結果、画像記録精度がさらに良くなる。
[変形例2]
本変形例では、さらに他の方法によって第1補正値が決定される例が説明される。具体的には、用紙12の後端飛びが生じた搬送処理(S27)が終了して、記録処理(S21)が実行される間に、第2搬送ローラ対60の回転軸62を強制的に停止させる停止保持処理を実行し、停止保持処理において得られたデータを元に、第1補正値が決定される。
停止保持処理は、第2搬送ローラ対60の回転軸62を強制的に停止させる処理である。具体的に説明すると、回転軸62は、用紙12などから受ける外力によって回転されることがある。保持停止処理は、搬送モータ72を回転駆動させる電流値よりも小さな電流値の直流電流を搬送モータ72に供給し、搬送モータ72の駆動軸にトルクを生じさせて、第2搬送ローラ対60の回転軸62を強制的に停止させる処理である。コントローラ130は、ロータリエンコーダ101のエンコーダ量を監視し、ロータリエンコーダ101のエンコーダ量が変化しないように、搬送モータ72に直流電流を供給する。停止保持処理において搬送モータ72に供給される直流電流は、保持電流の一例である。
次搬送処理の前に実行される停止保持処理において、搬送モータ72に供給される直流電流の電流値は、ワンウェイクラッチ90の不整合状態によって用紙12の実際の搬送量と目標搬送量との間に生じる誤差の量と対応しているとの知見が得られた。
EEPROM134は、上述の電流値と第1補正値との対応が示された補正テーブルを予め記憶する。或いは、EEPROM134は、上述の電流値から第1補正値を算出する関数を予め記憶する。コントローラ130は、第1補正値を補正テーブルから選択し、或いは、関数によって第1補正値を算出することにより、第1補正値を決定する。
コントローラ130は、後端抜け後の補正処理(S26)において、決定した第1補正値を目標搬送量に加えて補正搬送量を算出する。その他の処理は、第1実施形態と同じである。
[変形例2の効果]
本変形例では、上述の電流値に応じた第1補正値によって目標搬送量を補正するから、用紙12の実際の搬送量と目標搬送量との間の誤差を上述の実施形態よりも低減することができる。その結果、画像記録精度がさらに良くなる。
[変形例3]
本変形例では、印刷データの解像度に応じて目標搬送量をさらに補正する例が説明される。具体的に説明すると、解像度が良いほど、ステップS22において決定される目標搬送量は小さく設定される。目標搬送量が小さいと、搬送モータ72が最高速度に到達する前に搬送モータ72の減速を開始しなければ用紙12を目標位置に停止させることができなくなる。そうすると、解像度に応じて、用紙12の搬送速度が変化することになる。用紙12の搬送速度が変化すると、後端飛びが生じたときに第1搬送ローラ対50によって押し出される際の用紙12の速度(勢い)が変わる。速度が変わると、後端飛びが生じた用紙12によって移動される回転体95の位置も変わる。すなわち、解像度によって、ワンウェイクラッチ90の不整合状態が変わる。本変形例では、印刷データの解像度に応じて、目標搬送量をさらに補正する。
詳しく説明すると、コントローラ130は、ステップS11において印刷データを受け付けると、印刷データから解像度を決定する。解像度を決定する処理は、第3決定処理の一例である。
コントローラ130は、解像度を決定すると、ステップS22において、決定した解像度に応じた目標搬送量を決定する。例えば、コントローラ130は、印刷データが写真などであって解像度が良い場合の目標搬送量を、印刷データが文書である通常の場合の目標搬送量よりも小さく決定する。
また、コントローラ130は、決定した解像度に応じた第2補正値を決定する。例えば、EEPROM134は、解像度と第2補正値との対応を示す対応テーブルを予め記憶する。或いは、EEPROM134は、解像度から第2補正値を算出する関数を予め記憶する。コントローラ130は、決定した解像度に対応する第2補正値を対応テーブルから選択し、或いは決定した解像度から関数を用いて第2補正値を算出することにより、第2補正値を決定する。第2補正値を決定する処理は、第4決定処理の一例である。
コントローラ130は、後端抜け後の補正処理(S26)において、第1補正値及び第2補正値を目標搬送量に加えて補正搬送量とし、目標搬送量を補正する。なお、第2補正値は、基準とする解像度によって、正または負となる。その他の処理は、第1実施形態や、第1変形例や、第2変形例と同じである。
[変形例3の効果]
本変形例では、印刷データの解像度に応じて目標搬送量をさらに補正するから、用紙12の実際の搬送量と目標搬送量との間の誤差を上述の実施形態や変形例1や変形例2よりもさらに低減することができる。その結果、画像記録精度がさらに良くなる。
[変形例4]
本変形例では、用紙12の種類に応じて目標搬送量をさらに補正する例が説明される。用紙12の種類とは、普通紙や厚紙や光沢紙などである。用紙12の種類が変わると、後端飛びが生じた際に用紙12が第1搬送ローラ対50によって押し出される際の速度(勢い)が変わる。速度が変わると、後端飛びが生じた用紙12によって回転される内輪92の回転量も変わる。そうすると、用紙12の種類によって、ワンウェイクラッチ90の不整合状態が変わる。本変形例では、用紙12の種類に応じて、目標搬送量をさらに補正する。
詳しく説明すると、コントローラ130は、画像記録処理(S15)を実行する前に、用紙12の種類の入力を受け付ける。用紙12の種類は、例えば、ユーザが行った印刷設定に含まれ、印刷設定としてコントローラ130に入力される。或いは、用紙12の種類は、検出値としてコントローラ130に入力される。例えば、第1搬送ローラ対50の従動ローラ54の位置を検出するセンサが設けられ、当該センサが出力する検出値が用紙12の種類としてコントローラ130に入力される。用紙12の種類に対応して変化する検出値であれば、どのようなセンサからの入力であってもよい。
EEPROM134は、用紙12の種類と第3補正値との対応が示された対応テーブルを予め記憶する。コントローラ130は、受け付けた用紙12の種類に対応する第3補正値を選択し、第3補正値を決定する。コントローラ130は、後端抜け後の補正処理(S26)において、目標搬送量に第1補正値及び第3補正値を加えて補正搬送量とし、目標搬送量を補正する。或いは、コントローラ130は、後端抜け後の補正処理(S26)において、目標搬送量に第1補正値、第2補正値、及び第3補正値を加えて補正搬送量とし、目標搬送量を補正する。なお、第3補正値は、基準とする用紙12の種類によって、正または負となる。その他の処理は、第1実施形態や、第1変形例や、第2変形例や、第3変形例と同じである。
[変形例4の効果]
本変形例では、用紙12の種類に応じて目標搬送量をさらに補正するから、用紙12の実際の搬送量と目標搬送量との間の誤差を上述の実施形態や変形例1や変形例2や変形例3よりもさらに低減することができる。その結果、画像記録精度がさらに良くなる。
[変形例5]
上述の実施形態では、ロータリエンコーダ101及びレジセンサ102を用いて、用紙12の後端が第1挟持位置を通過したか否かを判断する例が説明された。本変形例では、図2に示される検出センサ109を用いて、用紙12の後端が第1挟持位置を通過したか否かを判断する例が説明される。
第1搬送ローラ対50の従動ローラ54は、不図示のホルダによって回転可能に支持されている。ホルダは、従動ローラ54が駆動ローラ51に当接する当接位置と、従動ローラ54が駆動ローラ51から離間する離間位置との間で移動可能に不図示のフレームなどによって直接或いは間接的に支持されている。ホルダは、バネなどの付勢部材によって当接位置側に付勢されている。
検出センサ109は、ホルダが当接する感圧部を有する感圧センサである。検出センサ109は、ホルダが感圧部に加える圧力に応じた電圧の信号を出力する。具体的には、検出センサ109は、従動ローラ54が駆動ローラ51に当接する当接位置にあるときに、ローレベルの信号電圧(第4値)を出力し、従動ローラ54が駆動ローラ51から離間する離間位置にあるときに、ハイレベルの信号電圧(第3値)を出力する。コントローラ130は、第3値を検出センサ109から受信した後、第4値を受信したと判断すると、用紙12の後端が第1挟持位置を通過したと判断する。その他の処理は、上述の実施形態と同じである。
なお、検出センサ109は、磁気を用いた近接センサであってもよい。上述のホルダには、検出センサ109と対向する金属片が設けられる。検出センサ109は、金属片の位置、すなわち、ホルダの位置に応じた電圧値の信号を出力する。コントローラ130は、検出センサ109の出力電圧と、EEPROM134に予め記憶された閾値とを比較することにより、用紙12の後端が第1挟持位置を通過したか否かを判断する(S23)。感圧センサや近接センサの他、従動ローラ54やホルダの位置を検出可能であれば、他のセンサが検出センサ109として用いられてもよい。検出センサ109は、第3センサの一例である。
[変形例5の効果]
上述の実施形態では、レジセンサ102及びロータリエンコーダ101の検出値を用いて、用紙12の後端が第1挟持位置を通過することを推定(演算)で判断する。本変形例では、検出センサ109を用いて従動ローラ54を支持するホルダの実際の移動を検出するから、用紙12の後端が第1挟持位置を通過することを、上述の実施形態よりも正確に判断することができる。その結果、画像記録精度がさらに良くなる。
[その他の変形例]
上述の実施形態では、ワンウェイクラッチ90を用いた例が説明された。しかしながら、ワンウェイクラッチ90に代えて、遊星ギア機構や連結ギア機構が用いられてもよい。遊星ギア機構や連結ギア機構においても、用紙12の後端飛びによって不整合状態が生じ、生じた不整合状態によって、次搬送処理における用紙12の実際の搬送量と目標搬送量との間に誤差が生じる。当該誤差は、後端抜け後の補正処理によって低減される。その結果、画像記録精度が良くなる。
上述の実施形態では、ロータリエンコーダ101及びレジセンサ102を用いて、用紙12の後端が第1挟持位置を通過したか否かを判断する例が説明された。しかしながら、ロータリエンコーダ101と用紙のサイズとを用いて、用紙12の後端が第1挟持位置を通過したか否かが判断されてもよい。具体的に説明すると、コントローラ130は、印刷設定などから、A4やB5などの用紙12のサイズを特定する。コントローラ130は、特定した用紙12のサイズから、閾値量を決定する。当該閾値量は、特定した用紙12の搬送向き15における長さに応じた量である。コントローラ130は、ステップS13のレジストの終了後、搬送モータ72を正回転で駆動し始めてからのロータリエンコーダ101のエンコーダ量をカウントする。コントローラ130は、カウント値が上述の閾値量に到達したことにより、用紙12の後端が第1挟持位置を通過したと判断する。
上述の実施形態では、次搬送処理における目標搬送量を後端抜け後の補正処理で補正する例が説明された。しかしながら、次搬送処理の次の搬送処理においても、後端抜け後の補正処理で目標搬送量が補正されてもよい。例えば、写真などの印刷において、目標搬送量が文書などの印刷の場合の目標搬送量の半分や3分の1などにされることがある。その場合、次搬送処理の次の搬送処理においても、ワンウェイクラッチ90の不整合状態に起因する誤差が生じることがある。その場合、次搬送処理だけでなく、次搬送処理の次の搬送処理においても、後端抜け後の補正処理を実行して当該誤差を低減してもよい。
上述の実施形態では、回転体95を用いたワンウェイクラッチ90が説明された。しかしながら、回転体95の代わりにスプラグを用いたスプラグ式のワンウェイクラッチが用いられてもよい。
上述の実施形態では、給送ローラ25が給送モータ71によって駆動される例が説明された。しかしならが、給送モータ71に代えて、搬送モータ72の逆回転の駆動を給送ローラ25に伝達する伝達機構が設けられていてもよい。
10・・・複合機
80・・・第2伝達機構
101・・・ロータリエンコーダ
102・・・レジセンサ
109・・・検出センサ

Claims (8)

  1. 搬送経路と、
    上記搬送経路においてシートを挟持して搬送向きへ搬送する第1搬送ローラ対と、
    上記第1搬送ローラ対よりも上記搬送向きの下流に位置しており、上記搬送経路において上記シートを挟持して上記搬送向きへ搬送する第2搬送ローラ対と、
    上記第1搬送ローラ対と上記第2搬送ローラ対との間に位置する記録ヘッドと、
    モータと、
    上記モータの回転を上記第2搬送ローラ対の駆動ローラに伝達する伝達機構と、
    コントローラと、を備えており、
    上記コントローラは、
    上記記録ヘッドを用いて上記シートへ画像記録を行う記録処理と、上記シートを目標搬送量で搬送して停止する搬送処理と、を繰り返し実行する画像記録処理と、
    上記シートの上流端が上記第1搬送ローラ対の挟持位置を通過した上記搬送処理を決定する第1決定処理と、
    上記目標搬送量を補正した補正搬送量を決定する補正処理と、を実行し、
    上記第1決定処理において決定した上記搬送処理の次の上記搬送処理において、上記シートを上記目標搬送量に代えて上記補正搬送量で搬送し、
    上記補正搬送量は、上記第1決定処理において決定した上記搬送処理の次の上記搬送処理以外では用いられない画像記録装置。
  2. 上記コントローラは、上記補正処理において、メモリに記憶された第1補正値を上記目標搬送量に加えて上記補正搬送量を決定する請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 上記コントローラは、上記搬送処理において、上記シートの上流端が上記第1搬送ローラ対の挟持位置を通過した後、停止するまでの上記シートの通過搬送量を決定する第2決定処理をさらに実行し、
    上記補正処理において、上記通過搬送量に応じて第1補正値を決定し、当該第1補正値を上記目標搬送量に加えて上記補正搬送量を決定する請求項1に記載の画像記録装置。
  4. 上記モータは、直流モータであり、
    上記コントローラは、
    上記第2搬送ローラ対の駆動ローラを停止状態に保持する保持電流を上記モータに供給する停止保持処理をさらに実行し、
    上記補正処理において、上記保持電流の電流値に応じて第1補正値を決定し、当該第1補正値を上記目標搬送量に加えて上記補正搬送量を決定する請求項1に記載の画像記録装置。
  5. 上記コントローラは、
    印刷データを受け付ける受付処理と、
    上記受付処理において受け付けた上記印刷データの解像度を決定する第3決定処理と、
    上記第3決定処理において決定した解像度に応じた第2補正値を決定する第4決定処理と、をさらに実行し、
    上記補正処理において、上記第2補正値を上記目標搬送量に加えて上記補正搬送量を決定する請求項2から4のいずれかに記載の画像記録装置。
  6. 上記コントローラは、
    上記シートの種類の入力を受け付ける受付処理をさらに実行し、
    上記補正処理において、上記受付処理において受け付けた上記シートの種類に応じて第3補正値を決定し、当該第3補正値を上記目標搬送量に加えて上記補正搬送量を決定する請求項2から5のいずれかに記載の画像記録装置。
  7. メモリと、
    第1センサと、
    上記第1搬送ローラ対よりも上記搬送向きの上流の検出位置に位置する第2センサと、をさらに備えており、
    上記コントローラは、
    上記検出位置に上記シートが有ることに応じた第1値を上記第2センサから受信した後、上記検出位置に上記シートが無いことに応じた第2値を上記第2センサから受信し、
    上記第2値を上記第2センサから受信した後に、上記第1搬送ローラ対の駆動ローラの回転量に応じた信号を上記第1センサから受信し、
    上記第1センサから受信した信号が、上記メモリに記憶された第1閾値に到達したことに応じて、上記シートの上流端が上記第1搬送ローラ対の挟持位置を通過した上記搬送処理を決定する請求項1から6のいずれかに記載の画像記録装置。
  8. メモリと、
    第3センサと、をさらに備えており、
    上記第1搬送ローラ対は、
    駆動ローラと、
    上記駆動ローラに当接する当接位置と、上記駆動ローラから離間する離間位置との間で移動可能であって、上記離間位置から上記当接位置に向かって付勢された従動ローラと、を有しており、
    上記コントローラは、
    上記従動ローラが上記離間位置に位置することに応じた第3値を上記第3センサから受信した後、上記従動ローラが上記当接位置に位置することに応じた第4値を上記第3センサから受信し、
    上記第4値を上記第3センサから受信したことに応じて、上記シートの上流端が上記第1搬送ローラ対の挟持位置を通過した上記搬送処理を決定する請求項1から6のいずれかに記載の画像記録装置。
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