以下、本発明のメダル投入アシスト装置やメダル計数機をパチンコホールやゲームセンター等の遊技施設に設備した遊技システムの実施形態について図を参照して説明する。なお、以下、重力方向のことを「下方」、「下側」または「下」といい、反重力方向のことを「上方」、「上側」または「上」という。また、スロットマシン10の正面方向のことを「前方」、「前側」または「前」といい、スロットマシン10の背面方向のことを「後方」、「後側」または「後」という。さらに、スロットマシン10で遊技をする遊技者の右手方向のことを「右側」または「右」といい、同遊技者の左手方向のことを「左側」または「左」という。さらにまた、スロットマシン10の正面左右方向のことを、単に「左右方向」や「水平方向」ということもある。また、スロットマシン10の正面上下方向のことを、単に「上下方向」や「垂直方向」ということもある。
[第1実施形態]
まず、本発明のメダル投入アシスト装置の実施形態を第1実施形態として図1〜図14に基づいて説明する。本第1実施形態に係るメダル投入アシスト装置15aを含む遊技システムの構成例を図1〜図3を参照して説明する。なお、以下、メダル投入アシスト装置15aのことをアシスト装置15aと表現する。
図1〜図3に示すように、遊技機島1は、主に、腰枠2、上枠3、島柱4により構成されている。遊技機島1には遊技機としての複数のスロットマシン10が背中合わせに列状に設備されており、これらのスロットマシン10が並ぶ遊技機島1の長手方向に島柱4が所定間隔ごとに床面Fに固定されている。島柱4は、上下方向に延びる2本の角パイプまたは角材を中心に構成されており、その下端部4aは、遊技機島1の短手方向両側、つまり背中合せに設置されるスロットマシン10の正面方向に向けて延びるように片仮名の「コ」の字を伏せた形状に形成されている。なお、図2には、島柱4のうち幅方向の半分が表されており、残りの半分が省略されていることに注意されたい。
腰枠2は、縦長矩形状の板厚が厚い板材であり、それぞれの島柱4の下端部4aに固定されるとともにその上端には天板5が取り付けられている。天板5は、遊技機島1の長手方向に架け渡される長板部材であり、この天板5の上にスロットマシン10が設置される。腰枠2は、腰板7に覆われて島柱4の下端部4a等が遊技者側から見えないように構成されている。
上枠3は、例えば、遊技機島1の短手方向の断面形状がL字形状に形成されており、その上下方向部分が島柱4の上端部4bに固定され、また下方部分が天板5に載置されるスロットマシン10の上部を屋根の軒天のように覆っている。この上枠3の下方部分(軒天相当部分)の上側に棚板6が取り付けられている。棚板6も、天板5と同様に遊技機島1の長手方向に架け渡される長板部材である。上枠3の上下方向部分は、背板8に覆われて遊技者側から見えないように構成されている。なお、図1においては、棚板6の一部(コンベア90が設けられている部分)が断面図になっていることに注意されたい。
このような遊技機島1に設備される複数のスロットマシン10のそれぞれの右側には、メダル貸出機11とアシスト装置15aがそれぞれ設けられている。アシスト装置15aとそれに隣接するスロットマシン10との間には、間柱9が介在している。間柱9は、例えば、短冊状の長板状であり、メダル貸出機11やアシスト装置15a等の台間サンドとスロットマシン10の間の隙間を塞ぐブランクパネルである。
メダル貸出機11は、遊技者が支払う所定金額に対して一定枚数のメダルMをレンタルする貸出機能と、遊技者がスロットマシン10から獲得したメダルMをカウントする計数機能(メダル計数機)と、を備えている。図1には、メダル貸出機11の主な外観を構成する、紙幣挿入口11a、カード挿入口11b、払出し口11cおよびメダル投入部11dが図示されている。メダル貸出機11のメダル計数機13は、図2に示すように、メダル投入部11dの後方に設けられている。なお、図1では、払出し口11cの先端がスロットマシン10の受け皿10aに向けられている。
本第1実施形態では、棚板6の一部分に開口部6aが形成されている。この開口部6aは、矩形状の角穴であり(図3(A),(B)参照)、棚板6を貫通している。開口部6aには、アシスト装置15aのメダルシュート20が取り付けられる。また本第1実施形態では、棚板6の下側に上枠3も位置している。そのため、この上枠3にも、棚板6の開口部6aと同様の角穴が形成されている。棚板6の上には、遊技者の必要に応じてメダル箱19等が置かれる(図1参照)。なお、図1〜図3には図示されていないが、スロットマシン10の正面には、床面Fに固定された椅子が設備されており、遊技者はこの椅子に座ってスロットマシン10を操作、つまり遊技を行う。
なお、棚板6や上枠3に設けられる開口部6a等の角穴の短手方向長さは、例えば、メダル箱19の短手方向幅と同等またはそれよりも僅かに大きく設定される。これにより、メダル箱19から開口部6aへのメダルMの投入が行い易くなる。開口部6a等の角穴の短手方向長さは、棚板6の短手方向幅未満に設定される。また、これら開口部6a等の角穴の長手方向長さは、最大でも、棚板6の下方に設けられるスロットマシン10の両側の間柱9の離隔距離を超えることはない。隣接するスロットマシン10の棚板6に同様に設けられる開口部6a等との抵触を避けるためである。
アシスト装置15aは、メダル貸出機11と間柱9の間に設けられており、メダルシュート20、排出ノズル30、演出ユニット40およびコンベア90により構成されている。
メダルシュート20は、演出ユニット40よりも上方に位置するホッパー形状の受入口20aを備えており、棚板6の開口部6aに取り付けられている。本第1実施形態では、メダルシュート20は、その受入口20aの開口形状が開口部6aの矩形よりもひと回り小さい矩形を成すように、4枚のパネルにより構成されている(図2、図3(A),(B)参照)。具体的には、メダルシュート20は、例えば、正面パネル21、背面パネル22、スロープパネル23および垂下パネル24により構成されている。なお、ここでいうホッパー形状とは、中空の角錐台形状のことであるが、他の形状例としては中空の円錐台形状であっても良い。
メダルシュート20の受入口20aは、後述する演出ユニット40のメダル入口40aよりも大きな開口面積で開口している。そのため、演出ユニット40に接続されるメダルMの下流側(以下「メダル下流側」という)は、遊技者によりメダルMが投入されるメダルMの上流側(以下「メダル上流側」という)よりも開口面積が小さな矩形状を成す。本第1実施形態では、このような上流と下流の開口部の大きさの違いをスロープパネル23により吸収可能なホッパー形状にメダルシュート20が構成されている。
即ち、スロープパネル23は、メダル上流側からメダル下流側に向けて下るように傾斜する傾斜面と、この傾斜面からメダル上流側に向けて立ち上がる垂直パネル23aと、傾斜面からメダル下流側に向けて立ち下がる垂下パネルと、により構成されている。これにより、メダルシュート20は、メダル上流側において、受入口20aの開口形状が開口部6aの矩形よりもひと回り小さい矩形を成すとともに、メダル下流側では演出ユニット40のメダル入口40aに接続可能な矩形の開口形状を成すように構成される。なお、メダル上流側は上方であり、メダル下流側は下方である。
演出ユニット40は、台間サンドとして上枠3から天板5までの間に設けられるアシスト装置15aの主要構成部であり、正面パネル41、側面パネル42,43、傾斜パネル46,47、案内パネル48により構成されている。これらのうち、正面パネル41と側面パネル42,43が、特許請求の範囲に記載の「通路部」に相当し得るものである。演出ユニット40は、図4にその構成例が図示されているので、ここからは図4も参照しながら説明する。
正面パネル41は、上枠3から排出ノズル30が固定されるメダル出口41aまでを閉塞する短冊状の長板部材であり、例えば、視覚的に無色透明のアクリル板である。正面パネル41は、視覚的に透明であれば、スモークグレー等の有色透明であっても良い。正面パネル41の幅方向(遊技機島1の長手方向)の長さは、例えば、メダルMの直径の2倍よりも大きく設定される。つまり、側面パネル42,43の対向間隔がメダルMの直径Dmの2倍よりも大きくなるように設定される。好ましくは、この正面パネル41の幅方向長さ(側面パネル42,43の対向間隔)を、メダルMの直径Dmの2倍とメダルMの厚さTmの2倍を加えた値(=Dm×2+Tm×2)よりも大きく設定しても良い。
これにより、2枚のメダルMが正面パネル41に平行にその径方向に並んだ状態で位置しても、対向する側面パネル42,43の間を通過することができるため、演出ユニット40内におけるメダルMの流れをスムースにすることができる。なお、側面パネル42,43の対向間隔は、メダルMの直径Dmの3倍に設定しても良い。
側面パネル42,43は、上枠3から天板5まで延びるやや幅広の短冊状の長板部材であり、正面パネル41、傾斜パネル46,47、案内パネル48を両側から挟み込むように挟持するものである。例えば、正面パネル41と同質のアクリル板である。色は、無色透明でも不透明でも良い。つまり、視覚的に透明である必要はない。側面パネル42,43の奥行方向(前後方向)の長さは、例えば、天板5から僅かにはみ出す程度に設定されている。この長さは、例えば、隣接するメダル貸出機11やスロットマシン10の奥行方向(前後方向)の長さに合わせて設定されたり、下方の空きスペースSに収容され得るアクセサリユニットの奥行方向(前後方向)の長さよりも僅かに大きく設定されたりする。なお、図2には、側面パネル42が表されており側面パネル43が図示されていないが、反対側の側面パネル43も側面パネル42と同様に構成されている。
傾斜パネル46,47は、演出ユニット40のメダル入口40aから入ったメダルMに対してその自由落下を妨げる緩衝プレートであり、特許請求の範囲に記載の「緩衝部」に相当し得るものである。傾斜パネル46,47には、後述するように、メダルMに不規則な動きや振る舞いをさせる役割のほかに、メダルMの落下速度を低下させて案内パネル48の破損を防ぐ役割もある。傾斜パネル46,47は、その幅方向(遊技機島1の長手方向)の長さが正面パネル41と同様に設定されている短冊状の長板部材である。これらは、いずれも前述したように側面パネル42,43により挟持されるように側面パネル42,43に固定されている(図4(A),(B)参照)。
本第1実施形態では、傾斜パネル46は前方から後方に向けて(前から後に向けて)下るように傾斜しており、それとは逆に傾斜パネル47は後方から前方に向けて(後から前に向けて)下るように傾斜している。即ち、メダルMの落下方向(メダル上流側からメダル下流側)に向かって片仮名の「ハ」の字形状を形成するように、側面パネル42と側面パネル43が交互に段違い状に位置している。例えば、傾斜パネル46は3枚、傾斜パネル47は2枚、設けられている。
傾斜パネル46,47の先端同士が向き合う位置は、演出ユニット40のほぼ中央に設定されている。本第1実施形態では、メダル出口41aは正面パネル41に形成されている。そのため、傾斜パネル46,47の長手方向の長さは、傾斜パネル46の方が傾斜パネル47よりも短くなるように設定されている。これにより、これらの傾斜パネル46,47を滑落したメダルMがメダル出口41aの方向に集まり易くしている。
案内パネル48も、傾斜パネル46,47と同様に構成される短冊状の長板部材であり、メダル出口41aに接続される排出ノズル30に向けてメダルMをガイドする役割を担う。そのため、案内パネル48は、傾斜パネル46,47のメダル下流側に位置して、それよりも下方の空間を区切るように側面パネル42,43に固定されている。本第1実施形態では、案内パネル48は、傾斜パネル47と同様の傾き方向と傾斜角度に設定されており、メダル出口41aに近い側の端部が排出ノズル30の下側に接続されている。
なお、傾斜パネル46,47の枚数や、傾斜パネル46,47および案内パネル48の傾斜角度は、メダルMが傾斜パネル46,47を転がり落ちたり滑り落ちたりすることによって、不規則な動きや振る舞いがメダルMに生じ得るような値に設定される。また、傾斜パネル46,47および案内パネル48において、メダルMが停滞したりメダル詰まりを起こしたりしない程度の角度や、排出ノズル30から良好にメダルMが排出され得る排出ノズル30への突入速度の範囲内にメダルMの滑落速度が収まる程度の角度に、傾斜パネル46,47、案内パネル48の傾斜角度が設定される。これらは、個別具体的な実験やコンピュータシミュレーションの結果に基づいて設定される。
なお、排出ノズル30の固定部分から天板5までの間、つまり案内パネル48により区切られる下方の空間(空きスペースS)は、本第1実施形態ではブランクパネルPにより閉塞されている。このようなブランクパネルPの代わりに、例えば、カップホルダーや分煙ボード等を備えるアクセサリユニットを設備しても良い。これにより、空きスペースSの有効活用が可能になる。なお、本第1実施形態では、このブランクパネルPには後述するコンベア90の動作を開始させる場合に遊技者が押すスイッチ99が設けられている。
排出ノズル30は、その詳細が図6に図示されている。そのため、ここでは図6を参照して説明する。排出ノズル30は、演出ユニット40のメダル出口41aから排出されたメダルMをメダル貸出機11のメダル投入部11dに向けて排出するもので、特許請求の範囲に記載の「排出部」に相当し得るものである。即ち、排出ノズル30は、演出ユニット40のメダル出口41aとメダル計数機13のメダル投入部11dとの位置関係が物理的に離れていても、メダル出口41aから出たメダルMをメダル投入部11dに投入可能にし得る。排出ノズル30は、主に、固定部31、管路部32、ノズル33、基端可動部35、先端可動部37により構成されている。これらは、例えば、難燃性の合成樹脂により形成されている。
固定部31は、前述した演出ユニット40の正面パネル41、側面パネル42,43に固定されており、メダル出口41aから排出されるメダルMがその導入口に入り得るように演出ユニット40に接続されている。管路部32は、L字形状に屈曲した開口形状が矩形の中空パイプであり、固定部31の導入口に連通可能に基端可動部35を介して固定部31に接続されている。管路部32の矩形開口は、メダルMが充分に通過し得るサイズに設定されている。ノズル33は、先端可動部37を介して管路部32に接続されており、その先端33aが、例えば2〜3枚積み重なった積層状態のメダルMでも排出可能な矩形開口に形成されている。基端可動部35は、固定部31および管路部32に対して上下方向に動くことができるように軸部36により軸支されている。また、先端可動部37は、管路部32およびノズル33に対して先端33aの矩形開口の短手方向(メダルMの積層方向)に動くことができるように軸部38により軸支されている。
このように排出ノズル30は、管路部32の両端が基端可動部35と先端可動部37に接続されている。そのため、図6(A)に示す管路部32’のように管路部32が可動したり、また図6(B)に示すノズル33’,33”のようにノズル33が可動したりする。これにより、ノズル33やその先端33aの位置が自由に変えられるため、例えば、メダル貸出機11の仕様が変更になりメダル投入部11dの位置が変わった場合であってもそのような変更に対応することが可能になる。また、スロットマシン10の前面扉等の開閉に際してノズル33が障害になり得る場合には、邪魔にならない位置にノズル33を動かすこともできる。なお、本第1実施形態では、管路部32を合成樹脂により構成したが、例えば、金属製のフレキシブルパイプや樹脂製のベローズジョイントにより管路部32を構成しても良い。これにより、管路部32自体も中空パイプの形状を維持したまま容易に変形し得るため、ノズル33やその先端33aの位置変更の自由度をさらに高めることができる。また固定部31に対して基端可動部35が左右方向に首を振るように構成しても良い。
コンベア90は、図3(B)や図7に示すように、主に、モータ91、搬送ベルト92、シャッターユニット97、図略の制御部により構成されている。このコンベア90は、特許請求の範囲に記載の「搬送部」および「第1搬送部」に相当し得るものである。コンベア90は、モータ91を駆動力源としたベルトコンベアであり、メダルシュート20に投入される予定のメダルMを、棚板6に設けられている凹部6b内において棚板6の長手方向(左右方向または水平方向)に受入口20aまで運ぶ搬送装置(搬送部)である。
本第1実施形態では、コンベア90の上方には、枠状のガイド101に位置決めされたストックバリア100が載置されている。ストックバリア100は、メダル箱19と同様に透明なアクリル樹脂等を成形したプラスチック成形品であり、その外観形状がメダル箱19に似ている。ストックバリア100は、例えば、内容積がメダル箱19の数倍(4倍〜8倍)に設定されている。そのため、遊技者は、メダルMが貯まったメダル箱19を何箱も積み上げることなく、このストックバリア100内にメダルMを貯めておくことができる。これにより、メダル箱19の使用数を削減できる。
また、ストックバリア100の上開口部100aは、下開口部100bに比べて開口幅および開口長さともに大きく設定されている。これにより、遊技者がメダル箱19からメダルMを移す作業を容易にするとともに、ストックバリア100からメダルMをこぼし難くしている。なお、このストックバリア100には底板がない。つまり、ストックバリア100の底は開口している(下開口部100b)。そのため、遊技者が意図したとき以外にストックバリア100からメダルMが排出されることのないように、メダルシュート20の受入口20aを閉鎖するシャッターユニット97がコンベア90に設けられている。
搬送ベルト92は、例えば、ウレタン樹脂等の柔軟性に富んだ帯状の無端環状部材であり、棚板6の短手方向に延びる2本のローラー96a,96bに架けられている。これらのローラー96a,96bは、いずれも矩形枠状に構成されたフレーム93に回動自在に設けられている。受入口20aから離れた方向に位置する駆動ローラー96aは、その軸部にプーリー94bが取り付けられており、このプーリー94bを介してモータ91からベルトドライブ等で伝達される駆動力を受ける。これに対して、受入口20aの近くに位置する従動ローラー96bは、自由に回転することが可能であり、搬送ベルト92の動きに合わせて回転する。
モータ91は、その出力軸にプーリー94aが取り付けられている。このプーリー94aは、例えば、駆動ベルト95に対して効率良く駆動力を伝達し得る歯付きのもの(タイミングプーリー)であり、駆動ベルト95を介して駆動ローラー96aに接続されているプーリー94bを回転可能に構成されている。モータ91は、図略のブラケット等を介してフレーム93または棚板6に固定されている。また、モータ91は、図略の制御部によりその動作が制御されている。例えば、ブランクパネルPに設けられているスイッチ99(タッチ型や押しボタン型)が遊技者等に押されてオフ状態からオン状態に移行することにより、所定期間中に図略の制御部がモータ91に駆動電力を供給する。
受入口20aは、通常、シャッターユニット97のシャッター98により閉鎖されている(図3(A)参照、図7;グレーで着色した部分)。即ち、ストックバリア100はその底が開口(下開口部100b)しているため、受入口20aが常に開放されていると、ストックバリア100に入ったメダルMが下開口部100bから受入口20a内に漏れ出る場合がある。そのため、本第1実施形態では、受入口20aを閉鎖可能なシャッターユニット97を設けることにより、ストックバリア100内にメダルMの貯留(蓄積)を可能にしている。なお、図3(B)には、開放時のシャッター98が図示されている(グレーで着色した部分)。
シャッターユニット97は、受入口20aを閉鎖可能な矩形の薄板状のシャッター98を備えており、図略の制御部により制御可能に構成されている。シャッターユニット97には、外部の直流電源装置から駆動電力が供給されている。シャッターユニット97は、受入口20aを挟んで、搬送ベルト92の従動ローラー96bに対向する位置に設けられている。シャッターユニット97から突出したシャッター98の先端が搬送ベルト92の端部(従動ローラー96b側端部)の上に載り得るように、シャッターユニット97の位置関係およびシャッター98の突出量が設定されている。
シャッター98の突出および退避(収容)は、例えば、シャッター98に設けられるラックギヤと、モータに取り付けられて回転するピニオンギアとを組み合わせた機構(ラック・アンド・ピニオン)をシャッターユニット97内に設けることにより実現可能である。磁石を用いたリニアモータをシャッターユニット97内に設けてシャッター98を突出させたり退避(収容)させたりしても良い。
図略の制御部には、外部の直流電源装置、モータ91、シャッターユニット97およびスイッチ99がそれぞれ電気的に接続されている。当該制御部は、例えば、スイッチ99のオン信号を受けてシャッターユニット97にシャッター98を退避(収容)させた後、タイマーをスタートさせて所定時間が経過するまで、直流電源装置からモータ91に駆動電力を供給する。そして、所定時間の経過後、モータ91への駆動電力の供給を停止した後に当該制御部がシャッターユニット97にシャッター98を突出させる制御を行う。これにより、所定時間が経過するまで、ストックバリア100内のメダルMが搬送ベルト92により搬送されて受入口20aに投入され続け、それが終わると受入口20aが閉鎖される。
また、受入口20aの直下付近に図略のメダルセンサーを設けそのセンサー出力を当該制御部に電気的に接続する構成を採っても良い。これにより、例えば、スイッチ99がオンされてシャッター98が退避した(開いた)後、受入口20aに入るメダルMを当該メダルセンサーが検出することがなくなるまで、直流電源装置からモータ91に駆動電力が供給されるように、当該制御部による制御を行うことが可能になる。図略のメダルセンサーは、例えば、磁気の変化や赤外線の遮断等を検出することによってメダルMがセンサー付近を通過したことを検出可能な検知手段(ホール素子、フォトインタラプタ等)が挙げられる。
本第1実施形態では、搬送ベルト92の長さおよび幅は、例えば、ストックバリア100の下開口部100bの大きさに合わせて設定されている。ここでいう搬送ベルト92の長さは、環状の全体ではなく、その1/2(半分)相当のものである(図7(B)に示すクロスハッチングの範囲が搬送ベルト92である)。ストックバリア100から排出されるメダルMを効率良くメダルシュート20の受入口20aに搬送することが可能なように、搬送ベルト92の幅は、下開口部100bの短手方向長さと同等または僅かに大きくなるように設定されている。下開口部100bの短手方向長さよりも搬送ベルト92の幅が小さい場合には、それにより形成される隙間にメダルMが挟まり搬送ベルト92の動作の妨げになり得る。また、受入口20aに投入できないメダルMが発生し得る。
また、搬送ベルト92の長さは、下開口部100bの長手方向長さから、下開口部100bと受入口20aが重なる(連通する)下開口部100bの長手方向の同重複長さを差し引いた値よりも僅かに大きくなるように設定されている。この値よりも搬送ベルト92の長さが小さい場合には、搬送ベルト92から排出されたメダルMが搬送ベルト92の裏側(棚板6の凹部6b内)に入り込んでしまう場合があり、受入口20aに投入できないメダルMが発生し得る。また、コンベア90内でのメダル詰まりの原因にもなり得る。
演出ユニット40およびコンベア90がこのように構成されることによって、例えば、図5(A),(B)に示すように、メダル入口40aから入ったメダルMは、傾斜パネル46,47を滑落等した後、案内パネル48によりメダル出口41aに案内されて排出ノズル30のノズル33の先端33a(図4参照)から排出される(図5に示すメダルM’)。これにより、ノズル33から排出されたメダルM’は、メダル計数機13のメダル投入部11dに投入可能になる。
即ち、図8に示すように、アシスト装置15aでは、例えば、遊技者は、スロットマシン10の受け皿10aに溜まったメダルMが満杯になったことを遊技途中で気づいた場合には、スロットマシン10の操作中であっても、空いている片方の手でメダルMを掴んで棚板6の上方のストックバリア100に投入する。そして、適当なタイミングで、スイッチ99に触れたり、スイッチ99を押したりする。これにより、ストックバリア100内に貯まったメダルMがコンベア90に運ばれて受入口20aに投入されるため、遊技者は、遊技を中止することなく、遊技の途中にメダルMを容易にメダル計数機13のメダル投入部11dに入れることが可能になる。ストックバリア100の上開口部100aは、メダルシュート20の受入口20aに比べて非常に大きいため、メダルMが入れ易い。
また、メダル箱19が用意されている場合には、遊技者は、スロットマシン10の操作中は空いている片方の手でスロットマシン10の受け皿10aからメダル箱19にメダルMを移した後、遊技の終了後にメダル箱19からメダルMを棚板6の上方のストックバリア100に投入し、その後、スイッチ99に触れたり、スイッチ99を押したりする。これにより、ストックバリア100内に貯まったメダルMがコンベア90に運ばれて受入口20aに投入されるため、遊技者は、遊技を中止することなく、遊技の終了後にメダルMを容易にメダル計数機13のメダル投入部11dに入れることが可能になる。
したがって、本第1実施形態のアシスト装置15aは、スロットマシン10の稼働率の低下を抑制することができ、またメダル計数機13のメダル投入部11dからこぼれ出て落下することによるメダルMの紛失も抑制することができる。なお、図8においては、図1と同様に、棚板6の一部(コンベア90が設けられている部分)が断面図になっていることに注意されたい。
また、演出ユニット40の正面パネル41は透明アクリル板で構成されているので、この正面パネル41を介して演出ユニット40内が遊技者から見える。これにより、遊技者は、メダルシュート20の受入口20aにメダルMを投入した際に、メダルMが傾斜パネル46,47により不規則な動きをしながら演出ユニット40内を落下する様子を透明アクリル板の正面パネル41を介して見ることができる。したがって、メダルMの計数に際して、遊技者が視覚的に興ずることができる。
なお、上述した演出ユニット40は、その改変例として、様々な構成例が考えられる。ここで、演出ユニットの他の構成例を図9〜図14に基づいて説明する。なお、これらの図において、前述したアシスト装置15aの演出ユニット40と実質的に同一の構成部分には、同一の符号を付して説明を省略する。
図9に示すように、アシスト装置15bの演出ユニット50は、緩衝部として、前述の演出ユニット40の傾斜パネル46,47に代えて、演出ユニット50の側面パネル42,43の内壁からメダルMの落下空間に向けて突出する複数のポール56を設けている。ポール56は、例えば、間隔Dbで等間隔に立設される。またポール56は、上下方向において正三角形の各頂点位置に設けられる。また、メダル入口50aの部分に、メダル上流側からメダル下流側に向けて片仮名の「ハ」の字形状を形成するように、2枚の導入パネル55を設ける。
導入パネル55の先端対向間隔Daおよびポール56同士の間隔Dbは、例えば、メダルMの直径の2倍よりも大きく設定される。好ましくは、これらの間隔Da,Dbは、メダルMの直径Dmの2倍にメダルMの厚さTmの2倍を加えた値(=Dm×2+Tm×2)に設定される。これにより、2枚のメダルMが側面パネル42,43に平行にその径方向に並んだ状態で位置しても、これらの間隔Da、Dbを通過することができるため、導入パネル55よりもメダル下流側へのメダルMの流れをスムースにすることができる。なお、間隔Da,Dbは、メダルMの直径Dmの3倍に設定しても良い。
このようにアシスト装置15bの演出ユニット50を構成することによって、図10に示すように、メダル入口50aから入ったメダルMは、その表裏が反転したり落下方向が不規則に変化したりするような演出態様で下方に落ちる。これにより、前述の演出ユニット40がメダルMが傾斜パネル46,47の傾斜面を転がり落ちたり滑り落ちたりするような演出態様で下方に落ちるのに対して、それとは全く異なる演出態様でメダルMがメダル下方に落ちる。したがって、様々な落下態様により遊技者が視覚的に興ずることができる。なお、これらのポール56も、メダルMの落下速度を低下させて案内パネル58の破損を防ぐ役割を担う。
なお、メダル上流側に2枚の導入パネル55と複数のポール56を設けて、その下流側に演出ユニット40の傾斜パネル46,47を設けても良い。これにより、メダルMは、傾斜パネル46,47による演出態様と、ポール56による演出態様との両方を振る舞うので、さらに様々な落下態様により遊技者が視覚的に興ずることができる。また、これとは逆に、メダル上流側に演出ユニット40の傾斜パネル46,47を設け、その下流側に2枚の導入パネル55と複数のポール56を設けても良い。
図11に示すように、アシスト装置15cの演出ユニット60は、緩衝部として、前述の演出ユニット40の傾斜パネル46,47に代えて、演出ユニット60の側面パネル42,43の内壁に固定された支軸67を中心にメダルMの落下方向側に傾くシーソー66を複数箇所に設けている。シーソー66は、プレート部66aと軸受部66bにより構成されている。プレート部66aの下面の長手方向中央に支軸67を受け得る軸受部66bが取り付けられている。なお、シーソー66の傾きを所定量で制限するため、シーソー66の下方両側にストッパ68がそれぞれ設けられている。
メダル入口60aには、前述した演出ユニット50の導入パネル55と同様に構成される導入パネル65が設けられている。演出ユニット60の構成例では、導入パネル65の先端対向間隔のほぼ中央メダル下流側に沿って、シーソー66が複数段に設けられている。1段目と3段目は、1つのシーソー66が設けられ、2段目には2つのシーソー66が並んで設けられている。なお、導入パネル65の先端対向間隔Daは、演出ユニット50の導入パネル55の先端対向間隔Daと同様に設定されている。
このようにアシスト装置15cの演出ユニット60を構成することによって、図12に示すように、メダル入口60aから入ったメダルMは、シーソー66を動作させながら落下するため、メダルMの落下がシーソー66を動作させて様々な演出をする。例えば、シーソー66に触れるメダルMの位置や枚数に従った傾きによる複数のシーソー66の演出態様が遊技者に対して視覚的な楽しさや面白さを提供する。したがって、複数のシーソー66の動作による演出により遊技者が視覚的に興ずることができる。なお、これらのシーソー66も、メダルMの落下速度を低下させて案内パネル69の破損を防ぐ役割を担う。
なお、メダル上流側に演出ユニット40の傾斜パネル46,47や演出ユニット50の複数のポール56等を設けて、その下流側に複数のシーソー66を設けても良い。また、逆に、メダル上流側に複数のシーソー66を設けて、その下流側に演出ユニット40の傾斜パネル46,47や演出ユニット50の複数のポール56等を設けても良い。これにより、メダルMは、その落下により多様な振る舞いをするので、様々な落下態様により遊技者が視覚的に興ずることができる。
図13に示すように、アシスト装置15dの演出ユニット70は、緩衝部として、前述の演出ユニット40の傾斜パネル46,47に代えて、演出ユニット70の側面パネル42,43の内壁に固定された支軸77を中心に回転する風車76を複数箇所に設けている。風車76は、円盤部76aと羽部76bにより構成されている。円盤部76aには、複数(例えば4枚)の羽部76bが支軸77を通る孔を中心に放射線状に立設されている。
メダル入口70aには、前述した演出ユニット50の導入パネル55と同様に構成される導入パネル75が設けられている。演出ユニット70の構成例では、導入パネル75の先端対向間隔のほぼ中央メダル下流側に沿って、風車76が複数段(2段)に設けられている。1段目は、1つの風車76が設けられ、2段目には2つの風車76が並んで設けられている。なお、導入パネル75の先端対向間隔Daは、演出ユニット50の導入パネル55の先端対向間隔Daと同様に設定されている。
このようにアシスト装置15dの演出ユニット70を構成することによって、図14に示すように、メダル入口70aから入ったメダルMは、風車76を回転させながら落下するため、メダルMの落下が風車76を回転させて様々な演出をする。例えば、風車76に触れるメダルMの位置に従った時計回り方向や反時計回り方向の回転による風車76の演出態様が遊技者に対して視覚的な楽しさや面白さを提供する。したがって、複数の風車76の回転による演出により遊技者が視覚的に興ずることができる。なお、これらの風車76も、メダルMの落下速度を低下させて案内パネル78の破損を防ぐ役割を担う。
なお、メダル上流側に前述した演出ユニット60のシーソー66を複数設け、その下流側に複数の風車76を設けても良い。また逆に、メダル上流側に複数の風車76を設け、その下流側に前述した演出ユニット60のシーソー66を複数設けても良い。これにより、メダルMは、シーソー66による演出態様と、風車76による演出態様との両方を振る舞うので、さらに様々な落下態様により遊技者が視覚的に興ずることができる。
また、メダル上流側に演出ユニット40の傾斜パネル46,47や演出ユニット50の複数のポール56等を設けて、その下流側に複数の風車76を設けても良い。また、逆に、メダル上流側に複数の風車76を設けて、その下流側に演出ユニット40の傾斜パネル46,47や演出ユニット50の複数のポール56等を設けても良い。これにより、メダルMは、その落下により多様な振る舞いをするので、様々な落下態様により遊技者が視覚的に興ずることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明のメダル投入アシスト装置の実施形態を第2実施形態として図15〜図19に基づいて説明する。本第2実施形態に係るメダル投入アシスト装置は、第1実施形態のアシスト装置15aに対してリフト110を付加したものである。そのため、これらの図において、前述したアシスト装置15aやメダル入口40a等と実質的に同一の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。また、説明の便宜上、本第2実施形態に係るメダル投入アシスト装置についても「15a」の符号を付す。なお、図15および図19においては、棚板6の一部(コンベア90が設けられている部分)が断面図になっていることに注意されたい。
第2実施形態のアシスト装置15aが備えるリフト110は、主に、モーター111、搬送ベルト112、タワー113、ボックス120、図略の制御部により構成されている。このリフト110は、特許請求の範囲に記載の「搬送部」および「第2搬送部」に相当し得るものである。リフト110は、モータ111を駆動力源としたメダル用のリフターであり、スロットマシン上方の棚板6に載置されるストックバリア103に投入される予定のメダルMを、スロットマシン下方の天板5の高さ位置から当該ストックバリア103まで運ぶ搬送装置(搬送部)である。
本第2実施形態では、第1実施形態のストックバリア100よりもさらに大型のストックバリア103を用いる。このストックバリア103も、第1実施形態のストックバリア100と同様に、コンベア90の上方で枠状のガイド104に位置決めされている。ストックバリア103も、メダル箱19と同様に透明なアクリル樹脂等を成形したプラスチック成形品であり、その外観形状がメダル箱19に似ている。ストックバリア103は、例えば、内容積がメダル箱19の6倍〜10倍に設定されている。そのため、遊技者は、メダルMが貯まったメダル箱19を何箱も積み上げることなく、このストックバリア103内にメダルMを貯めておくことができる。これにより、メダル箱19の使用数を削減できる。
また、ストックバリア103の上開口部103aは、ストックバリア100の上開口部100aに比べて長手方向長さが約1.5倍〜2倍に設定されている。これにより、リフト110から排出されるメダルMをこぼし難くしている。このストックバリア103も底板がなく、底が開口している(下開口部103b)。また、第1実施形態のストックバリア100に比べてストックバリア103の内壁は下開口部103bに向けて凹状の緩やかな曲線状に形成されている。緩やかな曲線状の内壁面を形成する必要から、ストックバリア100の下開口部100bに比べて、ストックバリア103の下開口部103bは短手方向長さが小さく(短く)設定されている。
搬送ベルト112は、例えば、ウレタン樹脂等の柔軟性に富んだ帯状の無端環状部材であり、外向きに突出する板状のフィン112aを所定間隔で有する。このフィン112aは、後述するように、縦構造部114の底部のメダル溜まり114xに停留するメダルMをすくい上げて保持する機能を有する。搬送ベルト112は、複数本のローラー118a,118bに架けられている。これらのローラー118a,118bは、次に説明するタワー113内において回動自在に設けられている。
タワー113は、その内部に搬送ベルト112やローラー118a,118bを収容してメダルMの搬送空間を形成するものである。本第2実施形態では、タワー113は、縦構造部114と横構造部115により構成されている。縦構造部114および横構造部115は、例えば、空調用の角ダクトのような中空の角棒形状に形成されている。例えば、視覚的に無色透明やスモークグレー等の有色透明のアクリル板等により構成されている。
縦構造部114は、その一端(下側端)が天板5に載置されて他端(上側端)が天板5から立ち上がるように棚板6を貫通している(図17に示す符号6cは、棚板6に形成される縦構造部114用の「貫通穴」を指している)。つまり、縦構造部114の他端(上側端)は棚板6の上方に位置している。縦構造部114の一端(下側端)には、後述するボックス120が連通可能に接続されている。
また、横構造部115は、その一端(左側端)が縦構造部114の他端(上側端)に連通しており、棚板6の上方において、同他端(右側端)がコンベア90側に延びている。本第2実施形態では、横構造部115の開口部115aの位置がストックバリア103の上方に達するまで横構造部115の他端(右側端)が延びている。開口部115aから排出されたメダルMがストックバリア103の上開口部103aの範囲から外れた位置に落下するのを防いでいる。横構造部115の他端(右側端)には、下方に開口する開口部115aが形成されている。この開口部115aからメダルMが外部に排出される。また、横構造部115内において、搬送ベルト112から落下したメダルMを開口部115aの方向に案内可能に下方に傾くスロープ板115bが横構造部115内の下方に設けられている。
タワー113の内部には、複数のローラー118a,118bが回動自在に設けられており、これらに搬送ベルト112が架けられている。本第2実施形態では、出力軸にプーリー116aが取り付けられたモーター111が縦構造部114の一端側付近に設けられている。モータ111は、図略のブラケット等を介して縦構造部114に固定されている。このモーター111よりもさらに縦構造部114の一端側に、駆動ローラー118aが設けられている。モーター111のプーリー116aは、例えば、駆動ベルト117に対して効率良く駆動力を伝達し得る歯付きのもの(タイミングプーリー)であり、駆動ベルト117を介して駆動ローラー118aに接続されているプーリー116bを回転可能に構成されている。
モーター111が回転すると、その回転力がプーリー116a、駆動ベルト117およびプーリー116bを介して駆動ローラー118aに伝わる。これにより、駆動ローラー118aと従動ローラー118bに架けられた搬送ベルト112が回転する。本第2実施形態では、駆動ローラー118aが時計回りに回転することにより、搬送ベルト112のフィン112aがメダル溜まり114xからメダルMをすくい上げて、縦構造部114内を通って棚板6の方向(上側、反重力方向)に当該メダルMを搬送し、さらに横構造部115を通りコンベア90の方向(スロットマシン10を正面に見て右側、水平方向)に当該メダルMを搬送する。
ボックス120は、主に本体部121と蓋部123により構成されている。これらは、ABS樹脂、PP樹脂やアクリル樹脂等を成形したプラスチック成形品である。本体部121は、例えば、30枚〜50枚程度のメダルMを収容可能な内容積に設定されたほぼ矩形状の箱体であり、長手方向一方側が遊技者の左手方向に向くように天板5に載置されている。これに対して、本体部121の長手方向他方側には、壁が存在せず、タワー113の縦構造部114に連通している。これにより、本体部121に投入されたメダルMを縦構造部114のメダル溜まり114xに送り込み得るように構成されている。
また、本体部121には、その底部に凹部121aが形成されている。この凹部121aは、壁のない長手方向他方側の右側寄りに形成されている(図18参照)。これにより、駆動ローラー118aが時計回りに回転する場合には、縦構造部114のメダル溜まり114xに入る前の位置(メダル溜まり114xの上流側)にメダルMが溜まり易くなるため、搬送ベルト112のフィン112aによるメダルMのすくい上げが容易になる。
蓋部123は、本体部121の上方開口部を閉塞する長板状のカバーである。本第2実施形態では、蓋部123のスロットマシン10側の辺が軸支されている。そのため、開く場合には、蓋部123は上方向に向かって跳ね上がるように可動する(図17に示す符号123’を参照)。
また、本第2実施形態では、スロットマシン10の表扉を同マシンに向かって左側に開く場合に表扉がボックス120に接触しないようにするため、ボックス120は、縦構造部114から取り外し可能に構成されている。なお、不必要なボックス120の取り外しを排除するため、縦構造部114の一端(下側端)には、取り外しを阻止するロック機構部119が設けられている。
図略の制御部には、外部の直流電源装置、モータ111および図略のスイッチまたはメダルセンサーがそれぞれ電気的に接続されている。当該制御部は、例えば、図略のスイッチのオン信号を受けた後、タイマーをスタートさせて所定時間が経過するまで、直流電源装置からモーター111に駆動電力を供給する。この所定時間は、例えば、メダルMが搬送ベルト112のフィン112aによりメダル溜まり114xからすくい上げられた後、縦構造部114と横構造部115を経由して開口部115aから排出されるまでに要する時間に相当する時間またはこれに数秒加えた時間である。つまり、搬送ベルト112が特定のメダルMの搬送を開始しほぼ確実に搬送を終了するまでにかかる時間である。
また、当該制御部は、例えば、本体部121の凹部121aまたはその付近に図略のメダルセンサーを設けそのセンサー出力を当該制御部に電気的に接続する構成を採っても良い。これにより、例えば、本体部121にメダルMが投入されて凹部121aに到達すると、そのメダルMの存在を図略のメダルセンサーが検出するため、当該センサーから出力されるセンサ信号をトリガにして、タイマーをスタートさせて所定時間が経過するまで、直流電源装置からモーター111に駆動電力を供給する。この構成では、遊技者が図略のスイッチを押す必要がないため、遊技者が当該スイッチ操作のために遊技を中止することを抑制することが可能になる。
また、図略のメダルセンサーがメダルMを検出する限り、つまりメダルMが凹部121aに存在する間は、所定時間を計測するタイマーが再スタートするため、搬送ベルト112に連続してメダルMを搬送させることが可能になる。図略のメダルセンサーは、例えば、磁気の変化や赤外線の遮断等を検出することによってメダルMがセンサー付近を通過したことを検出可能な検知手段(ホール素子、フォトインタラプタ等)が挙げられる。
さらに、当該制御部は、例えば、ストックバリア103の上方開口部に図略のレベルセンサーを設けそのセンサー出力を当該制御部に電気的に接続する構成を採っても良い。これにより、例えば、リフト110の開口部115aから排出されてストックバリア103内に入ったメダルMがストックバリア103の上方開口部に達する程度にストックバリア103内のメダルMが満杯状態になると、このようなメダルMの満杯を図略のレベルセンサーが検出する。そのため、当該センサーから出力されるセンサ信号をトリガにして、直流電源装置からモーター111に出力している駆動電力の供給を強制的に中止する。この構成では、ストックバリア103内のメダルMが満杯状態になると、モーター111が停止して搬送ベルト112によるメダルMの搬送がストップするので、ストックバリア103からメダルMが溢れ出ないようにすることが可能になる。このような図略のレベルセンサーは、例えば、対向する電極間の電気的な導通を検出したり、赤外線の反射等を検出したりすることによって、ストックバリア103内のメダルMの蓄積レベルがセンサー付近に到達したことを検出可能な検知手段(導通型メダルレベルセンサーや反射型赤外線センサ等)が挙げられる。
このように第2実施形態のアシスト装置15aが構成されることによって、例えば、図19に示すように、遊技者がスロットマシン10の受け皿10aからメダルMを掴んでボックス120の本体部121に投入すると、本体部121に入ったメダルMは、メダル溜まり114xでリフト110の搬送ベルト112によりすくい上げられる。そしてその後、メダルMは、フィン112aにより棚板6の上方に運ばれて開口部115aから排出される。これにより、ストックバリア103がスロットマシン10の上方の棚板6に存在しても、リフト110がスロットマシン10の下方からストックバリア103の高さ方向位置までメダルMを搬送した後、コンベア90がストックバリア103の下開口部103bから受入口20aの横方向位置までメダルMを搬送する。そのため、遊技者は、上方に手を伸ばしたり、立ち上がったりすることなく、メダルMをメダルシュート20の受入口20aに投入することが可能になる。また、遊技者は、貯まったメダルで重くなったメダル箱19を頭上近くまで持ち上げることなく、メダルMを受入口20aに投入することが可能になる。これにより、遊技者は、遊技を中止することなく、遊技の途中または遊技の終了後にメダルを容易にメダル計数機13の投入口に入れることができる。
なお、第2実施形態では、リフト110の開口部115aから排出されたメダルMを、ストックバリア103を介してメダルMを受入口20aに入れる構成を採ったが、ストックバリア103よりも上開口部等が小さいストックバリア100を介してメダルMを受入口20aに入れる構成を採っても良い。また、ストックバリア100やストックバリア103を介在させることなく、リフト110の開口部115aから排出されるメダルMを、直接、受入口20aに投入する構成を採っても良い。この場合、メダルMを受け入れる開口部がストックバリア100やストックバリア103に比べると、小さいためメダルMが外部にこぼれ出ることも予想されるが、例えば、リフト110の横構造部115の開口部115aとメダルシュート20の受入口20aを直結して外部にメダルMが漏れ出ない構成を採ることで、リフト110からメダルシュート20に直接的にメダルMを投入することが可能になる。
[第3実施形態]
次に、本発明のメダル計数機の実施形態を第3実施形態として図20〜図24に基づいて説明する。本第3実施形態に係るメダル計数機17aの構成例等を図20および図21を参照して説明する。なお、メダル計数機17aは、第1実施形態や第2実施形態で説明したアシスト装置15aから、排出ノズル30を除き、かつ、演出ユニット140にカウンタユニット80を収容した構成を採る。ここでは、第1実施形態の構成をベースにしたものを例示して説明するが、ストックバリア100は第2実施形態のストックバリア103でも良いし、また第2実施形態のコンベア90が付加されていても良い。そのため、これらの図において、前述したアシスト装置15a等と実質的に同一の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
メダル計数機17aは、メダルシュート20および演出ユニット140により構成されている(図21には、メダルシュート20は図示されていない)。メダルシュート20は、第1,第2実施形態のものと同様であるため、ここでは省略する。演出ユニット140は、第1実施形態の演出ユニット40と同様に、台間サンドとして上枠3から天板5までの間に設けられて、正面パネル141、側面パネル142,143、傾斜パネル46,47,146,147、案内パネル148により構成されている。これらのうち、正面パネル141と側面パネル142,143が、特許請求の範囲に記載の「通路部」に相当し得るものである。
正面パネル141は、カウンタユニット80が収容される下端空間の境界までを閉塞する短冊状の長板部材であり、例えば、視覚的に無色透明のアクリル板である。正面パネル141も、視覚的に透明であれば、スモークグレー等の有色透明であっても良い。正面パネル141の幅方向(遊技機島1の長手方向)の長さは、第1,第2実施形態の正面パネル41と同様の理由により、例えば、メダルMの直径の2倍よりも大きく設定されたり、メダルMの直径Dmの2倍とメダルMの厚さTmの2倍を加えた値(=Dm×2+Tm×2)よりも大きく設定されたりする。メダルMの直径3倍よりも大きく設定しても良い。
正面パネル141の下方には、メンテナンスパネル144が設けられている。即ち、正面パネル141の下端から天板5までの間には、短冊状のメンテナンスパネル144が設けられる。このメンテナンスパネル144は、カウンタユニット80が収容される案内パネル148の下方空間の正面側を閉塞する。メンテナンスパネル144には、ロック機構部145が設けられており、施錠時のメンテナンスパネル144の開放を阻止している。このメンテナンスパネル144も、例えば、視覚的に無色透明のアクリル板である。
傾斜パネル146は、複数設けられる傾斜パネル47のうちの最下部の下方部分に設けられて、傾斜パネル46,47から落下してくるメダルMを演出ユニット140の短手方向ほぼ中央に集めるものである。そのため、2枚の傾斜パネル146が、メダル上流側からメダル下流側に向けて片仮名の「ハ」の字形状を形成するように設けられる。
これに対して、「へ」の字形状に形成される傾斜パネル147は、その頂部がメダル上流側に向くように傾斜パネル146の下方部分に設けられる。傾斜パネル147は、カウンタユニット80の上方(メダル上流側)に位置して、演出ユニット140の短手方向ほぼ中央に集められたメダルMを同短手方向両側に二分するようにメダルMの落下方向を制御する。これにより、案内パネル148とともにカウンタユニット80のホッパー部81にメダルMを案内し易くしている。
案内パネル148は、傾斜パネル146と同様にメダル上流側からメダル下流側に向けて片仮名の「ハ」の字形状を形成するように、傾斜パネル147の下方部分に2枚設けられている。これらの案内パネル148の先端対向間隔は、カウンタユニット80のホッパー部81の入口開口幅よりも小さく設定されている。これにより、前述の傾斜パネル147と連携してホッパー部81内にメダルMが入り易くしている。
なお、傾斜パネル146,147および案内パネル148の傾斜角度は、メダルMが傾斜パネル146,147を転がり落ちたり滑り落ちたりすることによって、メダルMがカウンタユニット80やそのホッパー部81を破損しない値に設定される。また、傾斜パネル146,147および案内パネル148において、メダルMが停滞したりメダル詰まりを起こしたりしない程度の角度や、カウンタユニット80に対して良好にメダルMが排出され得るカウンタユニット80への突入速度の範囲内にメダルMの滑落速度が収まる程度の角度に、傾斜パネル146,147、案内パネル148の傾斜角度が設定される。これらは、個別具体的な実験やコンピュータシミュレーションの結果に基づいて設定される。
カウンタユニット80は、主に、ホッパー部81とカウンタ部83により構成されており、ホッパー部81に入ったメダルMがカウンタ部83によりカウント(計数)されてカウンタユニット80の外部に排出される。例えば、カウンタユニット80の後方に図略の排出口が設けられており、そこから計数後のメダルMが排出される。本第2実施形態では、案内パネル148に案内されたメダルMがホッパー部81に入り得るように、このようなカウンタユニット80が案内パネル148の下端空間に収容されている。なお、カウンタ部83がカウントしたメダルMの計数データは、スロットマシン10の上方等に設けられる図略の表示ユニットに出力されてカウント数がそれに表示されたり、また遊技システムのコンピュータに出力されて所定の情報処理に用いられる。
演出ユニット140は、このように構成されることによって、メダル入口140aから入ったメダルMは、傾斜パネル46,47,146,147を滑落等した後、案内パネル148により案内されてカウンタユニット80のホッパー部81に入る。これにより、メダルMは、カウンタ部83に計数されて外部に排出される。即ち、図21に示すように、第1実施形態のアシスト装置15aのようにも機能するメダル計数機17aでは、例えば、遊技者は、スロットマシン10の受け皿10aに溜まったメダルMが満杯になったことを遊技途中で気づいた場合には、スロットマシン10の操作中であっても、空いている片方の手でメダルMを掴んでメダルシュート20の受入口20aに投入する。これにより、遊技者は、遊技を中止することなく、遊技の途中にメダルMを容易にカウンタユニット80にカウントさせることが可能になる。
また、メダル箱19が用意されている場合には、遊技者は、スロットマシン10の操作中は空いている片方の手でスロットマシン10の受け皿10aからメダル箱19にメダルMを移した後、遊技の終了後にメダル箱19からメダルMをメダルシュート20の受入口20aに投入する。これにより、遊技者は、遊技を中止することなく、遊技の終了後にメダルMを容易にカウンタユニット80にカウントさせることが可能になる。
したがって、本第3実施形態のメダル計数機17aは、スロットマシン10の稼働率の低下を抑制することができるとともに、従来の各台計数機で生じていたような投入口からこぼれ出て落下することによるメダルMの紛失も抑制することができる。
また、演出ユニット140の正面パネル141は透明アクリル板で構成されているので、この正面パネル141を介して演出ユニット140内が遊技者から見える。これにより、遊技者は、メダルシュート20の受入口20aにメダルMを投入した際に、メダルMが傾斜パネル46,47,146,147により不規則な動きをしながら演出ユニット140内を落下する様子を透明アクリル板の正面パネル141を介して見ることができる。したがって、メダルMの計数に際して、遊技者が視覚的に興ずることができる。また、カウンタユニット80の収容空間の正面側を塞ぐメンテナンスパネル144も視覚的に無色透明のアクリル板で構成されている。そのため、遊技者は、メダルMがカウンタユニット80のホッパー部81に入る様子を目視確認することができる。したがって、遊技者に対してメダル計数の信頼性を高めることができる。
なお、上述した演出ユニット140についても、その改変例として、様々な構成例が考えられる。ここで、演出ユニットの他の構成例を図22〜図24に基づいて説明する。なお、これらの図において、前述したメダル計数機17aの演出ユニット140と実質的に同一の構成部分には、同一の符号を付して説明を省略する。
図22に示すように、第1実施形態のアシスト装置15bのようにも機能するメダル計数機17bの演出ユニット150は、第1実施形態で説明した演出ユニット50と前述の演出ユニット140とを組み合わせたものである。即ち、側面パネル142,143がメダル下流側に向けて長い分、第1実施形態の演出ユニット50よりもポール56の形成箇所が多い点と、傾斜パネル147、案内パネル148およびカウンタユニット80を備える点が演出ユニット50と異なる。
また、図23に示すように、第1実施形態のアシスト装置15cのようにも機能するメダル計数機17cの演出ユニット160は、第1実施形態で説明した演出ユニット60と前述の演出ユニット140とを組み合わせたものである。即ち、側面パネル142,143がメダル下流側に向けて長い分、第1実施形態の演出ユニット60よりもシーソー66の形成箇所が多い点と、傾斜パネル147、案内パネル148およびカウンタユニット80を備える点が演出ユニット60と異なる。
さらに、図24に示すように、第1実施形態のアシスト装置15dのようにも機能するメダル計数機17dの演出ユニット170は、第1実施形態で説明した演出ユニット70と前述の演出ユニット140とを組み合わせたものである。即ち、側面パネル142,143がメダル下流側に向けて長い分、第1実施形態の演出ユニット70よりも風車76の形成箇所が多い点と、傾斜パネル147、案内パネル148およびカウンタユニット80を備える点が演出ユニット70と異なる。
このようにこれらメダル計数機17a〜17dでは、演出ユニット40,50,60,70の側面パネル42,43に比べて、側面パネル142,143がメダル下流側に向けて長い。そのため、演出ユニット140,150,160,170におけるメダルMの演出距離が長くなる。したがって、遊技者は、様々な演出態様で落下するメダルMの様子を長時間に亘って視覚的に興ずることもできる。
また、上述した第1〜第3実施形態では、メダルシュート20として、受入口20aの一面だけにスロープパネル23を設けたが、上方から下方に向けて開口面積が小さくなるホッパー形状を成す構成であれば、スロープパネル23に対向する面やその他にもスロープパネルを設ける構成を採っても良い。これにより、スロープパネルの傾斜角を大きくしたり小さくしたりすることができるので、例えば、メダルMの滑落速度を最適値に設定したメダルシュート20を構成することが可能になる。また、演出ユニット40のメダル入口40aの任意形状に合わせたメダルシュート20を構成することも可能になる。
また、上述した第1〜第3実施形態では、緩衝部として、傾斜パネル46,47,146,147、ポール56、シーソー66、風車76等を用いたが、メダルMの自由落下を妨げるものであれば、例えば、正面パネル41や側面パネル42,43から突出するコイルスプリングや凹凸部材でも良い。また、側面パネル42,43の間に張られた金属製や樹脂性のワイヤーや繊維状の紐や糸でも良い。さらに、これらと傾斜パネル46,47,146,147、ポール56、シーソー66、風車76等の組み合わせでも良い。
また、上述した第1〜第3実施形態では、第1搬送部として、搬送ベルト92を備えるコンベア90(ベルトコンベア)を用いたが、メダルMを搬送できるものであれば、例えば、ローラコンベアでも良い。
また、上述した本実施形態では、傾斜面を有する傾斜部として、傾斜パネル46,47,146,147を用いたが、このような板状部材に限られない。傾斜面を有する傾斜部であれば、例えば、三角柱形状や台形状を有するブロック状の部材でも良い。これにより、機械的な強度を高めることが可能になる。
また、ストックバリア100,103は、メダルMをコンベア90に案内し得る形状であれば、ホッパー形状、中空の円錐台形状や中空の楕円錐台形状等であっても良い。ホッパー形状とは、中空の角錐台形状のことである。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、上述した具体例を様々に変形または変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。さらに、本明細書または図面に例示した技術は、複数の目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つ。なお、[符号の説明]の欄における括弧内の記載は、上述した各実施形態で用いた用語と、特許請求の範囲に記載の用語との対応関係を明示し得るものである。