JP2011103978A - 遊技機枠ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】第1枠体と第2枠体とのヒンジ接続部分における球噛みを防止することができる遊技機枠ユニットを提供すること。
【解決手段】この遊技機枠ユニットは、第2枠体を開位置と閉位置との間で揺動自在に支持する支持部材42を有し、支持部材42が装着された第1枠体4に対して第2枠体が回転軸42aを中心に揺動開閉されるように構成されており、支持部材42は、第2枠体の下方に配置されており、かつ第2枠体が開位置から閉位置に移動する際に支持部材42上の遊技球が侵入する遊技球穴部42bを有している。
【選択図】図7
【解決手段】この遊技機枠ユニットは、第2枠体を開位置と閉位置との間で揺動自在に支持する支持部材42を有し、支持部材42が装着された第1枠体4に対して第2枠体が回転軸42aを中心に揺動開閉されるように構成されており、支持部材42は、第2枠体の下方に配置されており、かつ第2枠体が開位置から閉位置に移動する際に支持部材42上の遊技球が侵入する遊技球穴部42bを有している。
【選択図】図7
Description
本発明は、第1枠体と第2枠体とを有し、第1枠体に対して第2枠体を揺動開閉自在にヒンジ接続する遊技機枠ユニットに関する。
パチンコ機においては、弾球された遊技球が遊技領域(遊技盤面上又はその近傍に形成された領域であって、遊技球の流下による遊技や演出を実現するための領域。)を流下して、その流下の過程で遊技球が遊技領域内の遊技釘(ゲージともいう。)や羽根車に衝突しつつ転回して流下方向が変化する。その結果、遊技領域上に配置された各種入賞口に遊技球が入賞すれば所定の賞球の払出しがされ、一方いずれの入賞口にも入賞せずアウト口に遊技球が流入すれば賞球の払出しはされない。遊技者は、弾球における自らの技量を発揮して、又は遊技球の流下における偶然性を利用しつつ遊技球の入賞及び賞球の払出しを期待し、遊技を楽しむのである。
このようなパチンコ機は、遊技領域が設けられた遊技盤や遊技球を遊技領域に発射する発射装置等の各種遊技部品を備えており、これらの遊技部品は、遊技機枠ユニットに装着される。例えば、遊技機枠ユニットは、パチンコ機の周囲を囲む外枠、その内側にヒンジによって前方開閉可能に揺動支持されて遊技盤を保持する前枠、及び前枠の前方にヒンジによって前方開閉可能に揺動支持されガラス及びその周囲を装飾する装飾部材を保持するガラス枠、を有して構成される。
ガラス枠の後方には、遊技盤を保持する前枠が配置されており、この遊技盤の前面側には遊技球が流下する遊技領域が配置されている。遊技領域には、各種入賞装置やゲート等が配置されており、遊技を行っている最中に遊技領域において遊技球の球詰まりが発生することがある。ガラス枠は、前枠に対してヒンジを介して揺動開閉に支持されており、例えば、遊技領域において球詰まりが発生した場合には、ガラス枠を揺動開閉することにより、遊技領域の前方を開放して球詰まりを解消する。
しかし、このガラス枠を前枠に対して揺動開開放した際に、遊技領域の遊技球が前枠の下部に落下してしまうことがある。前枠の下部に遊技球が落下した状態で、ガラス枠を閉鎖しようとすると、前枠とガラス枠との間に遊技球を挟み込んでしまい、ガラス枠や前枠が破損してしまうおそれがある。このような問題に鑑みて、前枠とガラス枠との間の遊技球の挟み込みを低減することができるパチンコ機が提供されている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。
特許文献1に記載のパチンコ機は、内枠の左端に皿枠が回動自在に支持されており、皿枠は内枠に対し閉鎖及び開放可能とされている。皿枠の左端縁と内枠の係止突起との間には、皿枠が内枠に対し所定範囲の角度に開放された際に遊技球が上方から侵入可能な隙間が形成されている。また、隙間に連通して排出口が設けられており、この排出口を介して隙間内に侵入した遊技球を排出することができるように構成されている。したがって、隙間内に遊技球が侵入した際には、隙間に連通する排出口から遊技球を排出することができ、皿枠と係止突起との間に遊技球を挟み込むことを防止できる。
また、特許文献2に記載のパチンコ機は、遊技盤を支持する遊技機本体と、遊技機本体の一側部にて開閉可能に支持され、閉鎖された際には遊技領域の手前側に配置されて遊技領域を落下する遊技球が手前に落下しないように被覆する前面扉と、を備えている。遊技機本体には、前面扉が閉鎖された状態で前面扉下端と対応する位置に手前側への段差部が形成されており、段差部は、その上面を手前に傾斜する傾斜面とされている。遊技機本体に対して前面扉を閉じる際、遊技球が各段差部に至っても傾斜面に沿って落下していくため、遊技機本体と前面扉との間で挟み込まれることを防止することができる。
しかし、特許文献1に記載のパチンコ機は、皿枠と内枠との隙間に侵入した遊技球が排出路に導かれない場合もあり、皿枠と内枠との隙間に侵入した遊技球を排除できないおそれがある。皿枠と内枠との間に遊技球が滞留していると、皿枠と内枠との間に遊技球が挟まって、皿枠又は内枠が破損してしまうことがある。
また、特許文献2に記載のパチンコ機は、遊技機本体に対して前面扉が開放した際に、段差部の傾斜面に沿って遊技球が落下するように構成されているが、前面扉の開放角度が小さく、傾斜面に沿って移動した遊技球の前方に前面扉が配置されていると、傾斜面に沿って移動した遊技球が落下せず、段差部上に残ることある。このように段差部に遊技球が残ると、前面扉が遊技機本体に対して閉鎖した際に、遊技機本体と前面扉との間に遊技球が挟まれ、遊技機本体又は前面扉が破損してしまうおそれがある。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、第1枠体に対して第2枠体を揺動開閉自在にヒンジ接続した遊技機枠ユニットにおいて、第2枠体の開放角度によらず、第1枠体と第2枠体とのヒンジ接続部分における遊技球の挟み込みを防止することができる遊技機枠ユニットを提供することを例示的課題とする。
本発明の例示的な側面としての遊技機枠ユニットは、第1枠体と第2枠体とを有し、第1枠体に対して第2枠体を揺動開閉自在にヒンジ接続する遊技機枠ユニットであって、遊技機枠ユニットは、遊技球の流下により遊技を実現する遊技盤を保持する保持部と、第1枠体に設けられ、第2枠体を開位置と閉位置との間で揺動自在に支持する支持部材と、支持部材と第2枠体のうち一方に形成された回転軸と、支持部材と第2枠体の他方に形成され、回転軸と係合する軸受部と、を有しており、回転軸と軸受部とが係合することによって、第2枠体が回転軸を中心に揺動開閉されるように構成されており、支持部材は、第2枠体の下方に配置されており、かつ第2枠体が開位置から閉位置に移動する際に支持部材上の遊技球が侵入する遊技球穴部を有している。
遊技機枠ユニットは、第1枠体と、この第1枠体に対して揺動開閉する第2枠体と、を有しており、第1枠体は、第2枠体の下方に位置し、開位置と閉位置との間で第2枠体を揺動自在に支持する支持部材を備えている。また、支持部材と第2枠体の一方には、回転軸が設けられ、他方には、回転軸と係合する軸受部が設けられている。第2枠体は、回転軸及び軸受部を介して、第1枠体に対して揺動開閉される。
更に、遊技機枠ユニットは、遊技盤を保持する保持部を有している。遊技盤の表面には、遊技球の流下により遊技を実現する遊技領域が形成されており、遊技領域を流下する遊技球が第1枠体の下部や第2枠体の下部等に落下することがある。このように、第1枠体と第2枠体の下部に遊技球が落下すると、第2枠体が揺動開閉する際に第1枠体と第2枠体との間に遊技球が挟まり、第1枠体や第2枠体が破損するおそれがある。
しかし、第2枠体を支持する支持部材には、第2枠体が開位置から閉位置に移動する際に支持部材上の遊技球が侵入する遊技球穴部が設けられているため、支持部材上の遊技球を遊技球穴部に侵入させて、支持部材上の遊技球と第2枠体との干渉を回避することができ、遊技球の挟み込みによる不具合の発生を防止することができる。
具体的には、支持部材の上方に揺動開閉する第2枠体を配置し、第2枠体が閉位置の状態において第2枠体の鉛直方向の投影領域内に支持部材が配置されるように構成する。第2枠体が開位置から閉位置に向かって移動する際に、閉位置に向かって移動する第2枠体の側面によって支持部材上の遊技球が遊技球穴部に向けて押圧されるように構成する。このような構成によれば、第2枠体が閉位置に向かって移動する過程で支持部材上の遊技球を遊技球穴部内に導くことができる。遊技球穴部に遊技球を導くことにより、支持部材上の遊技球と、支持部材よりも上方に位置する第2枠体と、の干渉を回避することができ、遊技球の挟み込みによる不具合の発生を防止することができる。
なお、遊技球穴部は、支持部材上に載置された遊技球が侵入可能に構成されていればよく、支持部材を貫通して形成され、侵入した遊技球を落下させるように構成されていてもよいし、遊技球を保持可能な深さで形成され、侵入した遊技球を第1枠体及び第2枠体から離間する方向に通過させる球通路に向けて導くように構成されていてもよい。
また、保持部は、遊技領域を有する遊技盤を保持するものであり、第1枠体又は第2枠体の一部として設けられていてもよいし、第1枠体及び第2枠体以外の他の枠体の一部として設けられていてもよい。
また、支持部材の遊技球穴部の近傍には、遊技球穴部に向かって下方に傾斜する傾斜構造が設けられていることが望ましい。支持部材の遊技球穴部の周囲に、遊技球穴部に向かって下方に傾斜する傾斜構造を設けることにより、第2枠体が開位置から閉位置に向かって移動する際に、支持部材上に載置された遊技球をより円滑かつ早急に遊技球穴部に導くことができる。したがって、より確実に支持部材上の遊技球と第2枠体との干渉を回避することができ、遊技球の挟み込みによる不具合の発生を防止することができる。
なお、傾斜構造は、支持部材の一部として支持部材と一体化して形成されていてもよいし、支持部材と別個の部材によって構成され、支持部材に装着されるように構成してもよいし、支持部材自体の傾斜面であってもよい。具体的な傾斜構造の構成としては、支持部材の表面に板バネを設け、第2枠体が開位置の状態では上方に突出し傾斜面を構成し、第2枠体が閉位置の状態では弾性変形して第2枠体等に干渉しないように収容される構成を例示できる。
遊技球穴部は、支持部材を貫通して形成されており、支持部材の遊技球穴部の近傍には、支持部材の強度を補強する補強構造が設けられていてもよい。遊技球穴部が支持部材を貫通して形成された構成にあっては、遊技球穴部によって支持部材の強度が低下するおそれがある。支持部材は、第2枠体を揺動開閉可能に支持しており、強度の低下により支持部材が歪んで第2枠体の位置ずれ等が生じたり、第2枠体の重さにより支持部材が破損したりするおそれがある。しかし、支持部材に強度を高めるための補強構造を設けることにより、強度の低下による支持部材の歪みを防止するとともに、支持部材の破損を防止することができる。
なお、補強構造は、支持部材と別個に設けられており、支持部材に装着されていてもよいし、支持部材と一体化して設けられていてもよい。具体的な補強構造の構成としては、遊技球穴部に隣接する支持部材の背面側にリブを設けて、遊技球穴部の近傍の強度を向上させる構成、遊技機穴部近傍の支持部材の厚みを厚くする構成を例示できる。
また、支持部材の外周面を構成する側端部と遊技球穴部との距離は、遊技球の半径未満となるように構成されてもよい。支持部材の外周面を構成する側端部と遊技球穴部との距離が遊技球の半径以上であると、この側面と遊技球穴部との間に遊技球が載置してしまうことがある。遊技球が載置した状態で、第2枠体が開位置から閉位置に移動すると、第2枠体と支持部材との間で球噛みが発生するおそれがある。
しかし、支持部材の外周面を構成する側端部と遊技球穴部との距離が遊技球の半径未満となるように構成することにより、支持部材上に落下した遊技球を遊技球穴部に導いて、支持部材と第2枠体との遊技球の挟み込みを効果的に防止することができる。
更に、支持部材の側方には、遊技機枠ユニットの左側面へ右側面において隣接した他の遊技機や球貸機が配置されていたり、第1枠体の一部が配置されていたりして、支持部材の側方が塞がれていることがある。このように側方が塞がれた支持部材において、支持部材上に遊技球が載置された状態で第2枠体が閉位置に向かって移動すると、支持部材の側方を塞ぐ他の遊技機等と第2枠体との間に遊技球が挟まれてしまうおそれがある。
しかし、支持部材の側端部と遊技球穴部との距離を遊技球の半径未満とすることにより、支持部材上の側端部と遊技球穴部との間に遊技球が落下した場合であっても、その遊技球は載置されず遊技球穴部に導かれる。したがって、支持部材の側方を塞ぐ他の遊技機等と第2枠体との間に遊技球が挟まれることを防止し、球噛みによる第2枠体等の破損を防止することができる。
なお、支持部材の側端部とは、支持部材の外周面となる側面を構成する端面である。例えば、平面視にて略矩形であって、その表面と裏面とが水平に配置された支持部材にあっては、左側面、右側面、前側面及び後側面が外周面であり、その側面と隣接する表面及び裏面の部分が端面となる。
支持部材の側端部のうち第2枠体が開位置から閉位置に向かって移動する際に第2枠体が近づくように配置された支持部材の側端部と、側端部に近づく第2枠体と、の距離は、第2枠体が閉位置の状態において遊技球の直径以上となるように構成されていてもよい。
支持部材上に遊技球が載置することがあり、この遊技球が載置した状態で、第2枠体が開位置から閉位置に向かって移動すると、近接してくる第2枠体と干渉してしまい、第2枠体と支持部材との間で球噛みが発生するおそれがある。更に、支持部材の側面には、遊技機枠ユニットの左側面へ右側面において隣接した他の遊技機や球貸機が配置されていたり、第1枠体の一部が配置されていたりして、支持部材の側方が塞がれることがある。このように側方が塞がれた支持部材において、支持部材上に遊技球が載置された状態で第2枠体が閉位置に向かって移動すると、第2枠体が開位置から閉位置に向かって移動する際に第2枠体が近づくように配置された支持部材の側面側に遊技球が押圧されて、支持部材の側方を塞ぐ他の遊技機等と第2枠体との間に遊技球が挟まれてしまうおそれがある。
しかし、第2枠体が開位置から閉位置に向かって移動する際に、支持部材の側端部のうち第2枠体が近づくように配置された支持部材の側端部と、第2枠体との距離を遊技球の直径以上とすることにより、支持部材の側方を塞ぐ他の遊技機等と第2枠体との間に遊技球1個分以上のスペースを確保することができ、支持部材の側方を塞ぐ他の遊技機等と第2枠体とによる球噛みを防止することができる。
第2枠体には、開位置から閉位置に向かって移動する際に、支持部材上に載置された遊技球と支持部材との間に侵入し、載置された遊技球を保持する爪部材が設けられていてもよい。
第2枠体は、支持部材の上方に配置されており、支持部材上に遊技球がある状態で開位置から閉位置に向かって移動すると、支持部材上の遊技球と球噛みするおそれがある。しかし、支持部材と、この支持部材上の遊技球と、の間に侵入し、支持部材上の遊技球を保持する爪部材を第2枠体に設けることにより、支持部材と第2枠体との球噛みを防止することができる。
具体的な爪部材の構成としては、第2枠体の先端に設けられた先細り形状の部材であって、第2枠体が開位置から閉位置に向かって移動する際に支持部材上の遊技球をすくい上げる構成を例示できる。爪部材によって支持部材上の遊技球をすくい上げて保持することにより、支持部材と第2枠体との間の遊技球を除去し、遊技球の挟み込みを回避することができる。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施の形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、第2枠体を支持する支持部材に、第2枠体が開位置から閉位置に移動する際に支持部材上の遊技球が侵入する遊技球穴部が設けられているため、第2枠体の開放角度によらず支持部材上の遊技球を遊技球穴部に侵入させて、支持部材上の遊技球と第2枠体との干渉を回避することができ、遊技球の挟み込みによる不具合の発生を防止することができる。更に、支持部材の遊技球穴部の近傍に、遊技球穴部に向かって下方に傾斜する傾斜構造を設けることにより、第2枠体が開位置から閉位置に向かって移動する際に、支持部材上に載置された遊技球をより円滑かつ早急に遊技球穴部に導くことができる。
<実施の形態1>
以下、本発明の実施の形態1について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る遊技機枠ユニット3を有するパチンコ機(遊技機)2の正面図であり、図2は、図1に示すパチンコ機2の背面図である。このパチンコ機2は、遊技機枠ユニット3、遊技盤ユニット5、ガラス10、発射ユニット50、球皿14等を有している。発射ユニット50は、1個ずつ遊技球23を遊技盤ユニット5に構成される遊技領域16に向けて発射可能に構成されている。
以下、本発明の実施の形態1について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る遊技機枠ユニット3を有するパチンコ機(遊技機)2の正面図であり、図2は、図1に示すパチンコ機2の背面図である。このパチンコ機2は、遊技機枠ユニット3、遊技盤ユニット5、ガラス10、発射ユニット50、球皿14等を有している。発射ユニット50は、1個ずつ遊技球23を遊技盤ユニット5に構成される遊技領域16に向けて発射可能に構成されている。
パチンコ機2は、遊技者が後述する発射装置ハンドル15を操作することによって、遊技領域16に向けて球が発射ユニット50によって発射され、球の流下による遊技が実現される。なお、遊技機は、パチンコ機2の他にパチンコ式スロットマシン機、コインゲーム機等のアーケードマシン、各種ゲーム機を概念することができ、要するに、遊技媒体の流下による遊技を実現する遊技領域を有するあらゆる遊技機が含まれる。
なお、パチンコ機においても、アレンジボール機、雀球機等の組合せ式パチンコ機、いわゆるデジパチタイプ(1種タイプ)やハネモノタイプ(2種タイプ)のパチンコ機等のあらゆるパチンコ機が概念できるが、本実施の形態においては、デジパチ遊技(1種遊技、図柄変動遊技ともいう。)を実現するいわゆる1種タイプのパチンコ機について例示説明する。なお、図柄変動遊技については後述する。
パチンコ機2の遊技機枠ユニット3は、後述する遊技盤ユニット5を保持するためのものであり、このパチンコ機2の周囲側面及び前方を囲むように構成されている。遊技機枠ユニット3の内部側には、遊技盤ユニット5の他にも後述する各種制御基板や遊技媒体用の経路、及び遊技球の発射装置等各種機構部品が配置され、遊技機枠ユニット3によって周囲側面及び前方からのパチンコ機2内部側への不正アクセスが防止されるようになっている。
パチンコ機2の周囲を囲む外枠(第1枠体)4、その内側に前方開閉可能に揺動支持されて遊技盤ユニット5を保持する前枠(第2枠体)9、前枠9の前方に前方開閉可能に揺動支持されガラス10及びその周囲を装飾する装飾部材32を保持するガラス枠12、を有して遊技機枠ユニット3が構成される。図3は、外枠4を右前方から見た斜視図であり、図4は、前枠9を右前方から見た斜視図である。なお、図4においては、説明の便宜上遊技盤6を省略して示している。
ガラス10は、遊技機枠ユニット3内部側に保持された遊技盤6を前方から遊技者が視認することができるようにするための透明部材である。ガラス10は、遊技盤6に対して一定距離以上離間して配置された透明板である。ガラス10は、2枚の透明平板ガラスで形成されてガラス枠12の裏面側に保持され、遊技盤6との間に遊技球23が流下する流下空間を形成する機能、遊技者がガラス10を通して遊技盤6を視認できるように視認性を確保する機能、遊技者が遊技盤6に不正にアクセス(接触)できないように不正アクセスを防止する機能、を発揮する。
球皿14は、遊技者の持ち球を貯留するためにパチンコ機2の前面に配置された皿部材であって、本実施の形態においては上球皿14aと下球皿14bとを有している。上球皿14aは、球抜き部材14cを有して遊技盤6の下方、すなわちガラス枠12の下方部分に配置され、下球皿14bは、その上球皿14aの更に下方に配置されている。
発射ユニット50は、球送り装置(不図示)によって球皿14の一部としての上球皿14aから発射位置に送り出された遊技球23を遊技領域16の上部に向けて発射(弾球)するためのものである。図5は、図4に示す前枠9の斜視図において発射ユニット50部分を拡大した拡大斜視図である。図4は、発射ユニット50部分を拡大した拡大正面図である。発射ユニット50は、前枠9の下部に取り付けられており、発射位置の遊技球23を弾球する発射杆51(図6にて点線にて図示する)、その発射杆51を駆動する発射モータ(図示せず)、発射杆51を付勢して弾球力を発生させる発射バネ(図示せず)、発射杆51、発射モータ及び発射バネを内包するカバー部材52を有している。
発射杆51は、発射位置の遊技球(図6に示すB1)を先端である杆先51aによって弾球するように構成されている。図示するT1は、発射杆51によって弾球され、遊技領域16に到達する遊技球23の通過軌跡を示している。遊技球23の弾球は、発射杆51の杆先51aによって行われるため、杆先51aに異物が付着したり、杆先51aが破損したりすると、発射精度が低下するおそれがある。また、発射杆51が不正に操作されると、発射強度が変化してしまい、安定した球飛びを実現できないおそれがある。
このような不具合を解消するために、カバー部材52によって発射杆51全体を覆っている。カバー部材によって杆先51aを保護することにより、破損等による発射精度の低下を抑制することができる。更に、発射杆51をカバー部材によって覆うことにより、発射杆51に対する不正な操作を防止し、安定した球飛びを実現することができる。
一方、発射杆51全体をカバー部材によって覆うと、発射位置に停留してしまった遊技球を除去する際や、発射杆51を掃除したりするために球抜きを行う際に、カバー部材52内の遊技球23を取り出すことができないおそれがある。このような不具合を解消するために、カバー部材52の右側面に発射杆51に触れるための開口部52aが形成されている。この開口部52aを介して発射杆51を手動で操作して、カバー部材52内の遊技球23を弾球してカバー部材52内からカバー部材52外へ出すことができる。
また、発射ユニットの左上方には、発射ユニット50によって弾球されたが、遊技領域16に到達しなかった遊技球23を回収するファール球回収ユニット53が設けられている。ファール球回収ユニット53は、図6に示すように、正面視にて前面を覆うカバー部材54を備えており、カバー部材54の裏面には、発射された遊技球23をガイドするガイド壁面(図6にて点線にて図示する)54aが立設されている。また、ガイド壁面54aの左側方には、ファール球(発射されたが、遊技領域16に到達しなかった遊技球23)を前枠9の後面に設けられた回収路(図示せず)に導く回収口(図6にて点線にて図示する)55が設けられている。
回収口55には、発射杆51によって弾球されたが、遊技領域に到達しなかった種々の遊技球23が流入するように構成されている。例えば、発射杆51を手動操作することによってカバー部材52外に出された遊技球23が導かれたり(図6に示す軌跡T2)、ガイド壁面54aに沿って遊技領域16に向かって移動したが、勢いが弱くガイド壁面54aの近傍にて落下した遊技球23が導かれたり(図6に示す軌跡T3)、ガイド壁面54aに沿って遊技盤6の近傍に到達したが、遊技領域16に到達せず落下した遊技球(図6に示す軌跡T4)が導かれるように構成されている。
このように、発射ユニット50の近傍にファール球回収ユニット53が設けられていることにより、種々の軌跡のファール球を発射ユニット50の近傍にて早急に回収することができる。例えば、遊技盤6の近傍にファール球回収路を配置すると、発射の勢いが比較的弱くファール球回収路に到達しないファール球は、発射ユニット50近傍に滞留し、この滞留したファール球によって後続の遊技球の発射が妨げられるおそれがある。しかし、発射の勢いが比較的弱いファール球をも早急に回収することにより、発射ユニット50近傍での遊技球の滞留を防止し、ファール球が発生した場合であっても迅速に復旧させることが可能となる。
遊技盤ユニット5は、遊技盤面(遊技盤の表面)6a側の略中央に遊技役物としてのセンター役物7が配置された遊技盤6を有しており、その遊技盤面6aには多数の遊技釘27も配置されている。センター役物7の中央部には、画像表示手段としての演出表示装置7aが配置されるとともに、この演出表示装置7aの表示部7bを露出させるための表示開口部7dが形成されている。
遊技盤6は、その表面側に遊技球23の流下による遊技を実現するための遊技領域16を構成するための盤状部材であり、遊技盤6を前方から遊技者にとって視認可能となるように遊技機枠ユニット3の一部としての前枠9に保持されている。すなわち、前枠9は、遊技盤6を保持する保持部として機能している。
遊技盤6の表面には略円形状に周囲を囲むようにレール飾り26が取り付けられており、レール飾り26の外レール26aが遊技盤に対して立設するように配置されている。そして、レール飾り26の外レール26aによって画定され、外レール26aに面した略円形状の領域が遊技領域16となっている。
遊技釘27は、遊技領域16を流下する遊技球23と衝突してその流下方向を変更させる流下変更部材であり、多数が遊技領域16内に配置されている。また、遊技領域16には、始動入賞口29、大入賞口31等の入球部材及びアウト口30が配置されている。更に、遊技領域16には、ゲート33、風車34等が配置されており、流下する遊技球23が各入球部材に流入したり、ゲート33を通過したり、風車34を回転させたりすることによって、遊技球23による流下遊技を楽しむことができるようになっている。
演出表示装置7aは、例えば、液晶表示装置・有機ELディスプレイ・LED等により構成されて遊技者が遊技盤面6a側から視認可能となるように配置され、その表示部7b上に映像表示を行うものである。この演出表示装置7aの表示部7bには、第1図柄に連動する第1装飾図柄の表示がなされる。第1装飾図柄は、第1抽選手段の抽選結果を視覚的に演出するための図柄であり、第1の遊技に対応する。また、例えば、キャラクター等によるストーリー仕立ての映像としての演出映像も表示部7b上に表示されるようになっている。演出表示装置7aには、遊技制御手段としての演出制御基板が中継基板を介して電気的に接続されており、演出制御基板によって画像表示が制御される。
遊技盤6の裏面側には、パチンコ機2の全体の制御を行う遊技制御手段としての主制御基板を収容した主制御基板ケース35と、演出表示装置7aの画像表示の制御等を行う演出制御基板を収容した演出制御基板ケース36と、賞球払出ユニット60による賞球の払出しを制御する払出制御基板(図示せず)を収容した払出制御基板ケース37と、電源基板(図示せず)を収容した電源基板ケース38と、が配置されている。この各制御基板ケースに収容された各制御基板によって遊技が実現される。更に、遊技盤6の裏面側には、パチンコ機2の遊技状態等の遊技情報を外部に出力するための外部出力端子板39が設けられている。
また、図2に示すように、パチンコ機2の背面には、パチンコ機2が設置されるホールの設備から供給された遊技球23を一時的に貯留するための球貯留タンク56と、球貯留タンク56からの遊技球23が流入し、この遊技球23を1球ずつ通過させる賞球払出ユニット60と、が設けられている。
賞球払出ユニット60は、払出制御手段によって駆動制御されるように構成されており、各種入賞口への遊技球23の入球や、遊技者からの遊技球23の貸出し要求に応じて、遊技者に遊技球23を供給するように構成されている。この賞球払出ユニット60については後述する。
発射ユニット50により遊技球23が発射されると、遊技球23はレール飾り26の外レール26aに沿いつつ進行して遊技領域16内の上部に至る。その後、遊技球23は、複数の通過軌跡に沿って移動し、あるものはレール飾り26の外レール26aに沿って右側に移動し、あるものはゲージに衝突しつつ遊技領域16内を下方に流下し、あるものは普通入賞口28に流入して一定数の賞球の払出しの契機となり、あるものはいずれの入球装置にも流入せずに遊技領域16内最下部に位置するアウト口30に流入してアウト球としてパチンコ機2の外部側へと排出される。
図柄変動遊技中に遊技球23が始動入賞口29に流入すると、その流入に起因して演出表示装置7aの表示図柄7cが回転表示(第1の特別遊技の抽選)を開始し、その表示図柄7cが所定の図柄(例えば、「7・7・7」。)で停止表示すれば、図柄変動遊技における大当り(第1の特別遊技。以下、図柄変動大当りという。)が発生する。そして、大入賞口31が開放して多量の入賞球を受け入れ、多量の賞球が球皿14へと払い出されるようになっている。
次いで、図7から図10に基づいて遊技機枠ユニット3における外枠4に対する前枠9の揺動開閉構造について詳細に説明する。図7は、図3に示す外枠4の斜視図における下ヒンジ部分を拡大した拡大斜視図である。図8は、前枠が閉位置の状態と前枠が開位置の状態とを模式的に示した下ヒンジ部分及び下係合部材部分の拡大平面図である。
外枠4は、パチンコ機2の上下及び左右を囲むフレーム部4aと、フレーム部4aの下部に設けられた幕板部4bと、を有しており、外枠4の左側部には、前枠9を揺動開閉自在に支持するヒンジ部材40が装着されている。フレーム部4aは、正面視にて略矩形であり、その内側に前枠9を収容する開口部4cが形成されている。
ヒンジ部材40は、平板形状であり、外枠4の上端に配置された上ヒンジ部材41と、外枠4の幕板部4bの上面に配置された下ヒンジ部材(支持部材)42と、を有している。ヒンジ部材40は、外枠4よりも前方に突出して配置されている。下ヒンジ部材42には、上方に突出した下回転軸(回転軸)42aが設けられており、上ヒンジ部材41には、下方に突出した上回転軸(図示せず)が設けられている。
下ヒンジ部材42には、上下方向に貫通した遊技球穴部42bが形成されている。遊技球穴部42bは、下ヒンジ部材42上の遊技球23を下方に落下させるように構成されている。遊技球穴部42bは、平面視にて三角形状であり、その一辺に隣接して上方に突出したリブ42cが設けられている。リブ42cは、下ヒンジ部材42の上面よりも上方に突出しており、下ヒンジ部材42の補強構造として機能している。
前枠9は、ヒンジ部材40を介して外枠4にヒンジ接続されており、外枠4の開口部4cを前方から塞ぐ閉位置と、外枠4の開口部4cを開放する開位置と、の間で揺動開閉される。前枠9は、後述する発射ユニット50等各種部品が装着され、外枠4の開口部4cを塞ぐように配置される前枠本体9a(図4参照)と、前枠本体9aの左側部に配置され、外枠4のヒンジ部材40と係合する係合部材43と、を有する。
係合部材43は、平板形状であり、前枠本体9aの上端に固定された上係合部材44と、前枠9の下端に固定された下係合部材45と、を有する。係合部材43は、前枠本体9aよりも前方に突出して配置されている。下係合部材45には、下回転軸42aを支持する下軸受部45aが設けられており、上係合部材44には、上回転軸と係合する上軸受部(図示せず)が設けられている。
下係合部材45は、下ヒンジ部材42の上方に配置されており、上係合部材44は、上ヒンジ部材の下方に配置されている。各係合部材に設けられた軸受部と、各ヒンジ部材に設けられた回転軸と、が係合することによって、前枠9が各回転軸を中心に揺動開閉される。
図8は、外枠4に対する前枠9の揺動態様を模式的に示した平面図である。(a)は、前枠9が閉位置の状態を示しており、(b)は、前枠9が開位置の状態を示している。なお、図8においては、説明の便宜上、外枠4及び下ヒンジ部分42を実線で示しており、前枠9を一点鎖線で示している。前枠9が閉位置の状態では、下ヒンジ部材42と下係合部材45とが上下方向において重なって配置されており、下ヒンジ部材42上に遊技球23が落下しても、下ヒンジ部材42と下係合部材45との間に遊技球23が挟まることがない。
一方、前枠9が開位置の状態では、閉位置にて下係合部材45が重なって配置される領域が開放されており、下ヒンジ部材42上に遊技球23が載置可能な状態である。この状態において下ヒンジ部材42上に落下した遊技球23は、下ヒンジ部材42に開口形成された遊技球穴部42bに流入する。また、開位置において下ヒンジ部材42上に遊技球23が載置された場合であっても、下係合部材45上の遊技球23は、開位置から閉位置に向かって前枠9が移動する際に、下係合部材45の左側面45bによって押圧され、遊技球穴部42bに向かって導かれるように構成されている。
このように、下ヒンジ部材42に遊技球穴部42bを設けることにより、前枠9が開位置の状態において下ヒンジ部材42上に落下した遊技球23を遊技球穴部42bに導くとともに、前枠9が閉位置に向かって移動する過程で下ヒンジ部材42上の遊技球23を遊技球穴部42b内に導くことができる。遊技球穴部42bに遊技球23を導くことにより、下ヒンジ部材42上の遊技球23と、下ヒンジ部材42よりも上方に位置する前枠9と、の干渉を回避することができ、遊技球23の挟み込みによる不具合の発生を防止することができる。
図9は、図8(a)に示す下ヒンジ部材42と下係合部材45とのA−A断面図である。前枠9が閉位置の状態において、下係合部材45は、下ヒンジ部材42のリブ42c上に載置されている。このように、下係合部材45を下ヒンジ部材42上に当接して配置することにより、下係合部材45の安定性を高めることができる。
なお、本実施の形態1においては、遊技球穴部42bに侵入した遊技球23が下方に落下するように構成しているが、例えば、遊技球穴部42bに侵入した遊技球23を幕板部4bの後方に導く球通路を設けて、遊技球穴部42bに侵入した遊技球23を前枠9の後面に導くように構成してもよい。また、本実施の形態1においては、外枠4を第1枠体とすると共に前枠9を第2枠体として構成しているが、例えば、前枠9を第1枠体とすると共にガラス枠12を第2枠体として構成してもよい。
更に、本実施の形態1の下ヒンジ部材42は、補強部材としてリブ42cが設けられており、その表面が水平方向に沿って配置されているが、他の構成を例示することができる。次いで、図10及び図11に基づいて変形例に係る下係合部材について説明する。図10及び図11は、変形例に係る下ヒンジ部材42A,42Bの拡大斜視図である。なお、実施の形態1に係る下ヒンジ部材42と同様の構成については同符号を用いて説明を省略する。
図10に示す下ヒンジ部材42Aは、遊技球穴部42bに隣接して板バネ42dが設けられている。板バネ42dは、下ヒンジ部材42の表面に装着されており、遊技球穴部42bに向かって下降する傾斜面を構成している。このように、板バネ42dによって傾斜面を設けることにより、下ヒンジ部材42A上に落下した遊技球23を円滑に遊技球穴部42bに導くことができる。
一方、板バネ42dは、下ヒンジ部材42Aの表面に対して傾斜した状態(図10に示した状態)において上方から押圧されることにより、下ヒンジ部材42Aの表面と略平行な状態に弾性変形するように構成されている。したがって、前枠9が閉位置に向かって移動した際に、前枠9の下部に板バネ42dを収容することが可能であり、閉位置の前枠9と板バネ42dとの干渉を回避することができる。
図11に示す下ヒンジ部材42Bは、遊技球穴部42bを隔成する部分に下方に延設した補強リブ42eが設けられている。補強リブ42eは、遊技球穴部42bを囲むように設けられている。このように補強リブ42eを設けることにより、遊技球穴部42b近傍の強度を保持することが可能となる。
次いで、図12から図16に基づいて係る賞球払出ユニット60について詳細に説明する。図12は、賞球払出ユニット60の斜視図である。図12(a)は、右前方から視認した状態を示しており、図12(b)は、左後方から視認した状態を示している。賞球払出ユニット60は、前枠9に対して着脱自在に装着されており、球貯留タンク56を通過した遊技球23が流入する球供給通路64と、球供給通路64を通過した遊技球23を1球ずつ送り出す球誘導ユニット70と、を備えている。
賞球払出ユニット60は、正面視における右側部分を構成する右構成部材61と、左側部分を構成する左構成部材62と、によって外周面が構成されている。図13は、左構成部材62を外した状態の賞球払出ユニット60の左側面図である。賞球払出ユニット60の上面には、球貯留タンク56から供給された遊技球23が流入する流入口63が形成されており、流入口63の下流には球供給通路64が配置されている。
球供給通路64は、上下方向に延設された球通路であり、その通路幅は、遊技球が略1球通過可能な幅である。図14は、球供給通路64の分解斜視図であり、図15は、図12(a)に示すB−B線において球供給通路の断面を示している。球供給通路64は、右構成部材61と左構成部材62とによって四方を囲まれた遊技球23が通過する空間を有する。球供給通路64を構成する壁面には、通路内側に向かって突出した突起部65が複数設けられている。突起部65は、球供給通路64の後側の内面から突出した後突起部65a、右側の内面から突出した右突起部65b、前側の内面から突出した前突起部65c、及び左側の内面から突出した左突起部65dによって構成されている。
後突起部65a、右突起部65b、前突起部65c、及び左突起部65dは、互いに隣接して上下方向にずれており、突起部65は螺旋状に配置されている。したがって、球供給通路64を通過する遊技球23は、後突起部65aによって前方に移動される状態と、右突起部65bによって左方に移動される状態と、前突起部65cによって後方に移動される状態と、左突起部65dによって右方に移動される状態と、を順次実現される。すなわち、遊技球23は、四方に順次移動しつつ下方に向かって通過する。
このような突起部65を有する球供給通路64は、突起部を有しない球供給通路と比較して、遊技球23を通過させる過程で複数の突起部65に遊技球23を衝突させて、遊技球23を減速することができる。更に、遊技球23を四方にずらして配置することができるため、限られた球供給通路64内の収容球数を多くして、スペース効率を向上させることができる。
球供給通路64を通過した遊技球23は、球誘導ユニット70に導かれる。図16は、図13に示す左側面図における球誘導ユニット部分の拡大図である。球誘導ユニット70の上面には、球供給通路64を通過した遊技球23が流入する流入口71が設けられている(例えば、図13参照)。球誘導ユニット70内には、流入口71に流入した遊技球23が通過する誘導通路72と、誘導通路72内の遊技球23を1球ずつ送り出す回転体73と、回転体73によって送り出された遊技球23をカウントする球検出センサ74と、が設けられている。
回転体73は、外周に遊技球23を1球ずつ保持可能な保持部73aと、回転中心となる回転軸73bと、有している。回転体73は、回転軸73bを中心に回転することにより、保持部73aによって遊技球23を1球ずつ保持して送り出すように構成されている。回転体73は、図示しない駆動手段としてのモータによって回転駆動される。
回転体73には、90度ずつ離間して4つの保持部73aが形成されており、90度回転する毎に誘導通路72内の遊技球23を下流に送り出す。また、遊技球23の通過を検出する球検出センサ74が設けられており、球検出センサ74の検出に基づいて賞球払出ユニット60によって払い出す賞球数を計数することができる。
誘導通路72の後方には、誘導通路72内の遊技球23をパチンコ機2外部に排出するための排出通路75が設けられている。誘導通路72と排出通路75との間には、誘導通路72の一部を構成し、誘導通路72の他部に対して離間するように揺動し、誘導通路72の遊技球23を回転体73に導く態様(図16(a)参照)と、排出通路75に導く態様(図16(b)参照)と、を実現する切替部材76が設けられている。
切替部材76は、回転軸76aを中心に揺動可能に構成されている。賞球払出ユニット60の前面に装着された操作部材78(図12(b)参照)によって誘導通路72の一部を構成する位置となるように押圧されている。切替部材76は、回転軸76aを中心に回転方向に移動自在である。操作部材78を操作すると、操作部材78による切替部材76の押圧が解除され、遊技球23の自重によって切替部材76が誘導通路72から離間する方向(図16(b)に示すY方向)に移動し、切替部材76よりも上流に位置する遊技球23が排出通路75に流入する。
切替部材76は、回転体73の直上に配置されており、回転体73の保持部73aに保持された遊技球23よりも上流の遊技球23を排出通路75に導くことができる。例えば、回転体73と切替部材76とが離間して配置されていると、回転体73と切替部材76との間にある遊技球23を排出通路75に導くことができず、メンテナンス等において球誘導ユニット70内の遊技球23を排出しようとしても完全に遊技球23を排出することができない。しかし、回転体73と切替部材76とを近接して配置することにより、回転体73によって保持されている遊技球23以外の遊技球23を球誘導ユニット70から排出することができ、メンテナンスの作業効率を向上させることができる。
また、球誘導ユニット70は、球供給通路64に対して着脱自在に構成されている。球誘導ユニット70は、球供給通路64の後方から前方に向かって移動して球供給通路64に装着される。球誘導ユニット70が球供給通路64に対して着脱自在に構成されていることにより、球誘導ユニット70を容易に取り外して点検等のメンテナンスを行うことができ、メンテナンスの作業効率を高めることができる。
賞球払出ユニット60は、球誘導ユニット70が球供給通路64から取り外された状態において球供給通路64から球誘導ユニット70への遊技球23の通過を阻止するとともに、球誘導ユニット70が球供給通路64に装着された状態において球供給通路64から球誘導ユニット70への遊技球23の通過を許容する球止め部材80を備えている。
球止め部材80は、回転軸81を中心に回転し、球供給通路64の一部を塞ぐ第1位置と球供給通路64を開放する第2位置とに移動する揺動部材82と、揺動部材82を第1位置に向けて押圧するバネ部材84と、を有している。
図16(a)は、球誘導ユニット70を球供給通路64に装着した状態を示しており、(b)は、球誘導ユニット70を球供給通路64から取り外す途中の状態を示している。揺動部材82は、球供給通路64に球誘導ユニット70が装着された状態において、球誘導ユニット70の上前端に位置する押圧部77によって押圧されて第2位置となる。一方、(a)に示す状態からX方向に球誘導ユニット70が移動すると、(b)に示すように球供給通路64から球誘導ユニット70が取り外された状態となる。この状態では、揺動部材82は、バネ部材84によって押圧されて、球供給通路64の一部を塞ぐ第1位置となる。
球誘導ユニット70は、球供給通路64を通過した遊技球23が流入するように構成されており、球供給通路64と球誘導ユニット70の球通路は連通している。また、球誘導ユニット70は、球供給通路64に対して着脱自在に構成されており、例えば球供給通路64内に遊技球23がある状態において球供給通路64から球誘導ユニット70が外れると、球供給通路64内の遊技球23がこぼれてしまうおそれがある。
しかし、球誘導ユニット70が球供給通路64から取り外された状態において球供給通路64から球誘導ユニット70への遊技球23の通過を阻止するとともに、球誘導ユニット70が球供給通路64に装着された状態において球供給通路64から球誘導ユニット70への遊技球23の通過を許容する球止め部材80を更に備えることにより、球誘導ユニット70を球供給通路64から取り外した状態において、球供給通路64から遊技球23がこぼれることを防ぐことができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態1を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。
<実施の形態2>
次いで、図17及び図18に基づいて実施の形態2に係る遊技機枠ユニットについて説明する。実施の形態1に係る遊技機枠ユニットは、前枠が開位置の状態において外枠に装着された下ヒンジ部材に遊技球が載置可能に構成されているが、実施の形態2に係る遊技機枠ユニットは、前枠が開位置の状態において下ヒンジ部材に遊技球が載置できないように構成されている。実施の形態2に係る遊技機枠ユニットは、実施の形態1に係る遊技機枠ユニットと下ヒンジ部材及び下係合部材の構成が異なっているが、他の構成については実施の形態1と同様である。同様の構成については、同符号を用いて説明を省略する。
次いで、図17及び図18に基づいて実施の形態2に係る遊技機枠ユニットについて説明する。実施の形態1に係る遊技機枠ユニットは、前枠が開位置の状態において外枠に装着された下ヒンジ部材に遊技球が載置可能に構成されているが、実施の形態2に係る遊技機枠ユニットは、前枠が開位置の状態において下ヒンジ部材に遊技球が載置できないように構成されている。実施の形態2に係る遊技機枠ユニットは、実施の形態1に係る遊技機枠ユニットと下ヒンジ部材及び下係合部材の構成が異なっているが、他の構成については実施の形態1と同様である。同様の構成については、同符号を用いて説明を省略する。
図17は、外枠4に装着された下ヒンジ部材(支持部材)142を拡大した拡大斜視図である。図18は、前枠9が閉位置の状態と前枠が開位置の状態とを模式的に示した下ヒンジ部分142及び下係合部材145の拡大平面図である。下ヒンジ部材142は、外枠4の左下部に装着されており、外枠4よりも前方に突出して配置されている。下ヒンジ部材142には、上方に突出した下回転軸(回転軸)142aと、上下方向に貫通した遊技球穴部142bと、が設けられている。遊技球穴部142bは、前枠9が閉位置の状態において下係合部材145が重なって配置される領域において、下ヒンジ部材142の外周面を構成する側端部との距離が遊技球の半径未満となるように配置されている。
下係合部材145が重なって配置される領域における下ヒンジ部材142の外周面を構成する側端部とは、具体的には、図17に示す左側端部142d、前側端部142e、右側端部142g、及び前側端部142eと右側端部142gとを繋ぐ前右側端部142fである。これらの側端部と遊技球穴部142bとの距離が遊技球23の半径未満であることにより、下係合部材145が重なって配置される領域において下ヒンジ部材142上に遊技球23が落下しても、その遊技球23は下ヒンジ部材142上に載置されず、遊技球穴部142bに流入する。したがって、下ヒンジ部材142と前枠に装着された下係合部材145との間に遊技球23が挟み込まれることを更に効果的に防止することができる。
下係合部材145は、下ヒンジ部材142の下回転軸142aと係合する下軸受部145aを有しており、下軸受部145aを中心に前枠9と共に回転方向に移動する。図18(b)に示す開位置から図18(a)に示す閉位置に前枠9が移動すると、下係合部材145の左側端部145bは、下ヒンジ部材142の左側端部142dに近づく。このとき、下係合部材145の左側端部145bと下ヒンジ部材142の左側端部142dとの間に遊技球23があると、下係合部材145と下ヒンジ部材142との間に球が挟み込まれるおそれがある。
このような不具合をより確実に解消するために、下係合部材145の左側端部145bは、下軸受部145aよりも右側にくぼんで形成されており、前枠9が閉位置の状態において、下ヒンジ部材142の左側端部142dとの距離が遊技球23の直径以上となるように構成されている。したがって、前枠9が閉位置の状態において下係合部材145の左側端部145bと下ヒンジ部材142の左側端部142dとの間に遊技球23を収容することができる。外枠4の左側面に球貸機等が配置されており、遊技球23が落下するスペースが確保できない場合であっても、下係合部材145と下ヒンジ部材142との間の遊技球23の挟み込みを防止することができる。
2:パチンコ機(遊技機)
3:遊技機枠ユニット
4:外枠(第1枠体)
4a:フレーム部
4b:幕板部
4c:開口部
5:遊技盤ユニット
6:遊技盤
6a:遊技盤面(遊技盤の表面)
7:センター役物
7a:演出表示装置
7b:表示部
7c:表示図柄
7d:表示開口部
9:前枠(第2枠体)
9a:前枠本体
10:ガラス
12:ガラス枠
14:球皿
14a:上球皿
14b:下球皿
14c:球抜き部材
15:発射装置ハンドル
16:遊技領域
23:遊技球
26:レール飾り
26a:外レール
27:遊技釘
28:普通入賞口
29:始動入賞口
30:アウト口
31:大入賞口
32:装飾部材
33:ゲート
34:風車
35:主制御基板ケース
36:演出制御基板ケース
37:払出制御基板ケース
38:電源基板ケース
39:外部出力端子板
40:ヒンジ部材
41:上ヒンジ部材
42,42A,42B:下ヒンジ部材(支持部材)
42a:下回転軸
42b:遊技球穴部
42c:リブ
42d:板バネ
42e:補強リブ
43:係合部材(前枠の一部)
44:上係合部材
45:下係合部材
45a:下軸受部
45b:左側面
50:発射ユニット
51:発射杆
51a:杆先
52:カバー部材
52a:開口部
53:ファール球回収ユニット
54:カバー部材
54a:ガイド壁面
55:回収口
56:球貯留タンク
60:賞球払出ユニット
61:右構成部材
62:左構成部材
63:流入口
64:球供給通路
65:突起部
65a:後突起部
65b:右突起部
65c:前突起部
65d:左突起部
70:球誘導ユニット
71:流入口
72:誘導通路
73:回転体
73a:保持部
73b:回転軸
74:球検出センサ
75:排出通路
76:切替部材
76a:回転軸
77:押圧部
78:操作部材
80:球止め部材
81:回転軸
82:揺動部材
84:バネ部材
142:下ヒンジ部材(支持部材)
142a:下回転軸(回転軸)
142b:遊技球穴部
142d:左側端部
142e:前側端部
142f:前右側端部
142g:右側端部
145:下係合部材
145a:下軸受部
145b:左側端部
3:遊技機枠ユニット
4:外枠(第1枠体)
4a:フレーム部
4b:幕板部
4c:開口部
5:遊技盤ユニット
6:遊技盤
6a:遊技盤面(遊技盤の表面)
7:センター役物
7a:演出表示装置
7b:表示部
7c:表示図柄
7d:表示開口部
9:前枠(第2枠体)
9a:前枠本体
10:ガラス
12:ガラス枠
14:球皿
14a:上球皿
14b:下球皿
14c:球抜き部材
15:発射装置ハンドル
16:遊技領域
23:遊技球
26:レール飾り
26a:外レール
27:遊技釘
28:普通入賞口
29:始動入賞口
30:アウト口
31:大入賞口
32:装飾部材
33:ゲート
34:風車
35:主制御基板ケース
36:演出制御基板ケース
37:払出制御基板ケース
38:電源基板ケース
39:外部出力端子板
40:ヒンジ部材
41:上ヒンジ部材
42,42A,42B:下ヒンジ部材(支持部材)
42a:下回転軸
42b:遊技球穴部
42c:リブ
42d:板バネ
42e:補強リブ
43:係合部材(前枠の一部)
44:上係合部材
45:下係合部材
45a:下軸受部
45b:左側面
50:発射ユニット
51:発射杆
51a:杆先
52:カバー部材
52a:開口部
53:ファール球回収ユニット
54:カバー部材
54a:ガイド壁面
55:回収口
56:球貯留タンク
60:賞球払出ユニット
61:右構成部材
62:左構成部材
63:流入口
64:球供給通路
65:突起部
65a:後突起部
65b:右突起部
65c:前突起部
65d:左突起部
70:球誘導ユニット
71:流入口
72:誘導通路
73:回転体
73a:保持部
73b:回転軸
74:球検出センサ
75:排出通路
76:切替部材
76a:回転軸
77:押圧部
78:操作部材
80:球止め部材
81:回転軸
82:揺動部材
84:バネ部材
142:下ヒンジ部材(支持部材)
142a:下回転軸(回転軸)
142b:遊技球穴部
142d:左側端部
142e:前側端部
142f:前右側端部
142g:右側端部
145:下係合部材
145a:下軸受部
145b:左側端部
Claims (5)
- 第1枠体と第2枠体とを有し、該第1枠体に対して該第2枠体を揺動開閉自在にヒンジ接続する遊技機枠ユニットであって、
該遊技機枠ユニットは、遊技球の流下により遊技を実現する遊技盤を保持する保持部と、
該第1枠体に設けられ、該第2枠体を開位置と閉位置との間で揺動自在に支持する支持部材と、
該支持部材と該第2枠体のうち一方に形成された回転軸と、
該支持部材と該第2枠体の他方に形成され、該回転軸と係合する軸受部と、を有しており、
該回転軸と該軸受部とが係合することによって、該第2枠体が該回転軸を中心に揺動開閉されるように構成されており、
該支持部材は、該第2枠体の下方に配置されており、かつ該第2枠体が該開位置から該閉位置に移動する際に該支持部材上の遊技球が侵入する遊技球穴部を有している、遊技機枠ユニット。 - 前記支持部材の前記遊技球穴部の近傍には、該遊技球穴部に向かって下方に傾斜する傾斜構造が設けられている、請求項1に記載の遊技機枠ユニット。
- 前記遊技球穴部は、前記支持部材を貫通して形成されており、
該支持部材の前記遊技球穴部の近傍には、該支持部材の強度を補強する補強構造が設けられている、請求項1又は請求項2に記載の遊技機枠ユニット。 - 前記支持部材の外周面を構成する側端部のうち前記第2枠体が前記開位置から前記閉位置に向かって移動する際に該第2枠体が近づくように配置された該支持部材の側端部と、該側端部に近づく該第2枠体と、の距離は、前記第2枠体が閉位置の状態において前記遊技球の直径以上となるように構成されている、請求項1から請求項3のいずれかに記載の遊技機枠ユニット。
- 前記第2枠体には、前記開位置から前記閉位置に向かって移動する際に前記支持部材上の遊技球と該支持部材との間に侵入する爪部が設けられている、請求項1から請求項4のいずれかに記載の遊技機枠ユニット。
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- 2009-11-13 JP JP2009259910A patent/JP2011103978A/ja not_active Withdrawn
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