JP2018142086A - 現金処理装置 - Google Patents

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武寿 山田
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Abstract

【課題】現金処理装置を提供する。
【解決手段】現金が入金される入金部と、前記現金が収納される現金収納部と、売上金が収納される売上回収部と、前記売上金の回収時に、前記売上金と共に釣銭準備金の回収をオペレータに促し、その後、予め定められた金種構成になっている釣銭準備金の入金を受け付ける売上回収洗い替え取引を実行する制御部と、を備える現金処理装置
【選択図】図1

Description

本発明は、現金処理装置に関する。
近年、例えば小売店やスーパーマーケットなどの商業施設、及び流通施設において、キャッシュレジスター等に保管される釣銭準備金を出金し、売上金を入金する現金処理装置が設置されている。
例えば、特許文献1に記載の現金処理装置は、現金収納部に収納された現金の中から釣銭準備金を出金し、現金収納部に残っている現金を売上金として売上回収庫に収納して、売上金の回収を促し、その後、出金された釣銭準備金の入金を受け付ける。
特開2015−125651号公報
上記のような売上金の回収方法では、釣銭準備金は再利用され、現金処理装置内の釣銭準備金の金額は一定であるものの、釣銭準備金の金種構成は変化する。その結果、現金処理装置内の釣銭準備金の金種構成が、釣銭準備金として不適な金種構成になってしまう場合がある。
そのため、現金処理装置内の釣銭準備金を適切な金種構成に戻すために交換する洗い替えと呼ばれる作業が、例えば定期的に行われている。例えば、洗い替えの作業は、予め定められた金種構成(釣銭準備金として適した金種構成)になっている釣銭準備金を用意し、現金処理装置内の釣銭準備金を出金して予め定められた金種構成の釣銭準備金を入金することで行われる。なお、出金された釣銭準備金は、例えば予め定められた金種構成の釣銭準備金の用意に用いられた金融機関等に入金される。上記のような作業を行うための担当者が必要となり、大きな人的負担が発生していた。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、洗い替えにかかる人的負担を抑制することが可能な、新規かつ改良された現金処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、現金が入金される入金部と、前記現金が収納される現金収納部と、売上金が収納される売上回収部と、前記売上金の回収時に、前記売上金と共に釣銭準備金の回収をオペレータに促し、その後、予め定められた金種構成になっている釣銭準備金の入金を受け付ける売上回収洗い替え取引を実行する制御部と、を備える現金処理装置が提供される。
前記売上回収部は着脱可能であり、前記制御部は、前記現金収納部に収納された現金の中から、前記売上金と前記釣銭準備金とを前記売上回収部に収納して、前記売上回収部の交換を前記オペレータに促すことで、前記売上金と共に前記釣銭準備金の回収を実行してもよい。
前記現金収納部、及び前記売上回収部は着脱可能であり、前記制御部は前記現金収納部、及び前記売上回収部の交換を前記オペレータに促すことで、前記売上金と共に前記釣銭準備金の回収を実行してもよい。
前記制御部は、前記現金収納部に収納された現金の中から、前記売上金と前記釣銭準備金とを全て前記売上回収部に収納することが出来た場合に、前記売上回収部の交換を前記オペレータに促し、前記売上金と前記釣銭準備金とを全て前記売上回収部に収納することが出来なかった場合に、前記現金収納部、及び前記売上回収部の交換を前記オペレータに促すことで、前記売上金と共に前記釣銭準備金の回収を実行してもよい。
前記制御部は、前記売上回収洗い替え取引において、出金済みの釣銭準備金がある場合に、前記出金済みの釣銭準備金の金額を管理してもよい。
前記オペレータの操作を受け付ける操作部をさらに備え、前記制御部は、前記売上金の回収と共に前記釣銭準備金の洗い替えを行うことが前記オペレータの操作により選択された場合に、前記売上回収洗い替え取引を実行してもよい。
以上説明したように本発明によれば、洗い替えにかかる人的負担を抑制することが可能である。
本発明の各実施形態に共通する現金処理装置10の構成を示した説明図である。 本発明の第1の実施形態による動作例を示すフローチャート図である。 同実施形態による他の動作例を示すフローチャート図である。 同実施形態によるさらに他の動作例を示すフローチャート図である。 本発明の第2の実施形態において、出金済みの釣銭準備金がある状態で複数回の売上回収洗い替え取引が実行された場合の回収金額の例を示す表である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<<1.現金処理装置の基本構成>>
<1−1.基本構成>
まず、図1を参照して、本発明の各実施形態に共通する現金処理装置10の基本構成について説明する。現金処理装置10は、釣銭準備金を出金したり、また、売上金を入金するための装置である。この現金処理装置10は、釣銭出金や売上入金などの各種の機能を有する。なお、以下では、現金処理装置10の操作を行う人物を総称してオペレータと呼ぶ。
図1は、各実施形態に共通する現金処理装置10の構成を示した説明図である。図1に示したように、現金処理装置10は、紙幣投入口101、紙幣一時保留部102、紙幣鑑別部104、第1カセット106、第2カセット108、第3カセット110、売上回収カセット112、リジェクト部114、硬貨投入口116、硬貨鑑別部118、硬貨一時保留部120、リジェクト口121、硬貨返却箱122、出金ホッパ124、硬貨回収庫126、硬貨出金箱128、カードリーダ部130、操作表示部132、及び、制御部150を備える。
紙幣投入口101は、現金(紙幣及び硬貨)が入金される入金部の一例であり、オペレータが紙幣を現金処理装置10に投入するための投入口である。また、紙幣投入口101は、紙幣の出金口でもある。例えば、釣銭出金により出金される紙幣、及び、後述する紙幣鑑別部104により正常ではないとしてリジェクトされた紙幣などが紙幣投入口101に排出される。
紙幣一時保留部102は、例えば入金計数時や売上金作成時などに、一時的に紙幣が集積される部分である。例えば、紙幣一時保留部102には、紙幣投入口101から投入された紙幣が一時的に集積される。
紙幣鑑別部104は、紙幣投入口101から投入された紙幣が正常な紙幣であるか否かを各種センサによって鑑別する。
第1カセット106、第2カセット108、及び第3カセット110(以下、各リサイクルカセットと称する場合がある)は、現金を収納する現金収納部の一例であり、紙幣を収納する。例えば、各リサイクルカセットは金種毎に紙幣を収納してもよく、第1カセット106、第2カセット108、及び第3カセット110がそれぞれ万券、五千券、及び千券の紙幣を収納してもよい。例えば、売上入金取引では、紙幣一時保留部102に一時的に集積された紙幣が各リサイクルカセットに搬送され、収納される。また、釣銭出金取引では、例えば出金額に相当する金種別の枚数の紙幣が各リサイクルカセットから取り出され、そして、紙幣投入口101へ搬送される。なお、各リサイクルカセットは着脱可能であってもよい。また、図1に示す例では、リサイクルカセットの数は3つであるが、リサイクルカセットの数は係る例に限定されず、任意の数であってよい。
売上回収カセット112は、売上金が収納される売上回収部の一例であり、売上回収のためのカセットである。例えば、後述する売上回収取引において、各リサイクルカセットに収納されている紙幣のうち、集計された売上金分の紙幣が売上回収カセット112へ搬送され、収納される。なお、売上回収カセット112は着脱可能であってもよい。
リジェクト部114は、例えば紙幣鑑別部104によって正常ではないと鑑別された紙幣などのリジェクト紙幣を集積する部分である。例えば、紙幣一時保留部102から各リサイクルカセットに紙幣を搬送する過程でリジェクトされた紙幣、各リサイクルカセットから釣銭出金を行う過程でリジェクトされた紙幣、及び、各リサイクルカセットから売上回収カセット112に紙幣を搬送する過程でリジェクトされた紙幣などをリジェクト部114は集積する。
硬貨投入口116は、現金が入金される入金部の一例であり、オペレータが硬貨を投入するための投入口である。
硬貨鑑別部118は、硬貨投入口116から投入された硬貨が正常な硬貨であるか否かを各種センサによって鑑別する。硬貨鑑別部118によって正常ではないと鑑別された硬貨は、リジェクト口121へ排出される。
硬貨一時保留部120には、入金計数時などに、一時的に硬貨が集積される部分である。例えば、硬貨一時保留部120には、硬貨投入口116から投入された硬貨が一時的に集積される。
硬貨返却箱122は、硬貨の返却口である。例えば、硬貨一時保留部120へ一時的に硬貨を集積したが入金を取消す場合に、硬貨一時保留部120内の硬貨は硬貨返却箱122に排出される。
出金ホッパ124は、現金を収納する現金収納部の一例であり、硬貨を収納する。例えば、売上入金取引では、硬貨一時保留部120に一時的に集積された硬貨が出金ホッパ124に搬送され、収納される。また、釣銭出金取引では、例えば出金額に相当する金種別の枚数の硬貨が出金ホッパ124から取り出され、そして、硬貨出金箱128へ搬送される。
硬貨回収庫126は、売上金が収納される売上回収部の一例であり、売上回収のための金庫である。例えば、後述する売上回収取引において、出金ホッパ124に収納されている硬貨のうち、集計された売上金分の硬貨が硬貨回収庫126へ搬送され、収納される。なお、硬貨回収庫126は、着脱可能であってもよい。
硬貨出金箱128は、釣銭出金時の硬貨の出金口である。例えば、硬貨出金箱128は、金種別の硬貨の収納エリアが設けられた引出式の箱である。また、出金対象の硬貨は、金種ごとに、対応する収納エリアに排出される。
カードリーダ部130は、レジカードやIDカードなどの所定のカードに書き込まれた情報を読み取る。例えば、所定のカードがオペレータによりカードリーダ部130にかざされると、カードリーダ部130は、該当のカードの使用者の識別情報や、該当のカードの使用者に許可されている取引の種類を示す情報などを該当のカードから読み取る。なお、現金処理装置10は、カードリーダ部130に加えて、あるいはカードリーダ部130に代えて、指紋認識を行う指紋認識部、または暗証番号の入力を受け付ける暗証番号入力部を有してもよい。
操作表示部132は、オペレータの操作を受け付ける操作部としての機能、及び各種画面を表示する表示部としての機能を包含する。表示部としての機能は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置などにより実現される。また、操作部としての機能は例えばタッチパネルにより実現される。なお、表示部及び操作部の機能は分離して構成されてもよい。
制御部150は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを用いて、現金処理装置10の動作を全般的に制御する。
例えば、制御部150は、カードリーダ部130により読み取られた情報と事前に登録されている情報との比較に基づいて、オペレータによる現金処理装置10の利用可否を判定する。また、制御部150は、各種の機能の利用をオペレータが選択するための各種画面を操作表示部132に表示させる。また、制御部150は、操作表示部132を介したオペレータの操作により選択される各種取引(処理)の実行を制御する。制御部150は、例えば釣銭出金取引、売上入金取引、回収取引等の各種取引を実行する。以下、制御部150により実行される各種取引の概要を説明する。
<1−2.制御部が実行する各種取引の概要>
(釣銭出金取引)
釣銭出金取引は、各リサイクルカセット及び出金ホッパ124から釣銭準備金を出金するための処理である。例えば、オペレータの操作により釣銭出金取引が選択されると、制御部150は、まず、事前に登録された「金種と枚数パターンの出金」、もしくは「任意の金種と枚数を指定する出金」を選択するための画面を操作表示部132に表示させる。そして、制御部150は、表示された画面におけるオペレータの操作に基づいて、各リサイクルカセット及び出金ホッパ124に収納されている現金(紙幣及び硬貨)を紙幣投入口101または硬貨出金箱128から出金する。
なお、制御部150は、オペレータごと、またはキャッシュレジスターごとに、釣銭出金取引に関する情報(出金した現金金額、金種、枚数等)を管理してもよい。
(売上入金取引)
売上入金取引は、例えばキャッシュレジスターから回収された現金を現金処理装置10に収納するための処理である。例えば、オペレータの操作により売上入金取引が選択されると、制御部150は、紙幣投入口101及び硬貨投入口116のシャッタを開放させ、そして、現金の投入を誘導する(促す)入金誘導画面を操作表示部132に表示させる。その後、制御部150は、紙幣投入口101及び硬貨投入口116から投入された紙幣及び硬貨を計数する。そして、紙幣鑑別部104により正常と判断された紙幣は紙幣一時保留部102に集積され、また、硬貨鑑別部118により正常と判断された硬貨は硬貨一時保留部120に集積される。
さらに、制御部150は、計数により得られた入金合計金額を操作表示部132に表示させる。そして、入金合計金額の確認操作がオペレータにより行われると、紙幣一時保留部102から各リサイクルカセットに紙幣が搬送され、収納される。同様に、硬貨一時保留部120から出金ホッパ124に硬貨が搬送され、収納される。
なお、制御部150は、オペレータごと、またはキャッシュレジスターごとに、売上入金に関する情報(入金した現金金額、金種、枚数等)を管理してもよい。
(回収取引)
回収取引は、現金処理装置内の現金をオペレータに回収させるための処理である。本発明の各実施形態において、回収取引は、売上金のみを回収させる売上回収取引と、売上金と共に釣銭準備金を回収させて、売上金の回収と洗い替えを同時に行う取引(以下、売上回収洗い替え取引と称する場合がある)との2種類を含む。
売上回収取引と、売上回収洗い替え取引のいずれを実行するかは、例えばオペレータの操作により選択されてもよい。売上回収取引と、売上回収洗い替え取引の詳細については後述する。
<<2.各実施形態の詳細な説明>>
以上、本発明の各実施形態に共通する現金処理装置10の基本構成について説明した。上述したように、本発明の各実施形態に共通する現金処理装置10は、売上金のみを回収させる売上回収取引と、売上金と共に釣銭準備金を回収させて、売上金の回収と洗い替えを同時に行う売上回収洗い替え取引とを、オペレータの選択に基づいて実行可能である。続いて、本発明の各実施形態について、順次詳細に説明する。
<2−1.第1の実施形態>
(構成)
まず、本発明の第1の実施形態による構成について詳細に説明する。本実施形態では、例えば1日の業務が終了して、出金した全ての釣銭準備金と売上金の入金が終了した際に、売上回収取引と、売上回収洗い替え取引のいずれかが行われる。なお、以下では、上記の説明と重複する内容については説明を省略する。
第1の実施形態による制御部150は、出金した釣銭準備金が全て入金されている場合に、回収取引を選択可能としてもよい。出金した釣銭準備金が全て入金されているか否かは、例えば、オペレータごとまたはキャッシュレジスターごとに管理される、釣銭出金取引に関する情報と、売上入金取引に関する情報とに基づいて判定することが出来る。例えば、制御部150は、その日に釣銭出金取引を行った全てのオペレータが、出金した金額よりも多い金額を売上入金取引において入金した場合に、出金した釣銭準備金が全て入金されていると判定してもよい。
オペレータの操作により回収取引が選択されると、制御部150は、売上金の回収と共に釣銭準備金の洗い替えを行うか否かを選択するための画面を操作表示部132に表示させる。そして、制御部150は、売上金の回収と共に釣銭準備金の洗い替えを行わないことがオペレータの操作により選択された場合に売上回収取引を実行し、売上金の回収と共に釣銭準備金の洗い替えを行うことがオペレータの操作により選択された場合に売上回収洗い替え取引を実行する。
売上金の回収と共に釣銭準備金の洗い替えを行わないことがオペレータの操作により選択されると、制御部150は、売上額に対応する紙幣の枚数と、売上額に対応する硬貨の枚数を搬送対象として算出する。
なお、売上額はオペレータごとまたはキャッシュレジスターごとに管理される、釣銭出金取引に関する情報と、売上入金取引に関する情報とに基づいて、売上入金取引が行われる度に逐次管理されていてもよいし、回収取引が選択された際に算出されてもよい。回収取引が選択された際に売上額が算出される場合、制御部150は、オペレータの操作により回収取引が選択された時点までの出金及び入金取引を集計して、売上額(入金合計−出金合計)を算出する。
そして、制御部150は、例えば高額券の紙幣を優先して、搬送対象の枚数の紙幣を各リサイクルカセットから売上回収カセット112に搬送させて収納する。また、制御部150は、搬送対象の枚数の硬貨を出金ホッパ124から硬貨回収庫126に搬送させて収納する。
そして、全額搬送が完了したら、制御部150は、現金処理装置10の筐体の扉の鍵を解錠し、硬貨回収庫126及び売上回収カセット112の交換を促す画面を操作表示部132に表示させる。そして、オペレータによる売上金の回収の終了が確認されたら、制御部150は、売上回収取引を終了する。なお、制御部150は、売上金額を操作表示部132に表示させたり、または、レシートに印字し、印字されたレシートを現金処理装置10外へ排出させたりしてもよい。また、オペレータは、回収した売上金を例えば金融機関などに入金する。
一方、売上金の回収と共に釣銭準備金の洗い替えを行うことがオペレータの操作により選択されると、制御部150は、売上金と共に釣銭準備金の回収をオペレータに促し、その後、予め定められた金種構成(釣銭準備金として適した金種構成)になっている釣銭準備金の入金を受け付ける。
例えば、制御部150は、現金収納部に収納された現金の中から、売上金と釣銭準備金とを、売上回収カセット112、及び硬貨回収庫126に搬送させて収納する。そして、全額搬送が完了したら、制御部150は、現金処理装置10の筐体の扉の鍵を解錠し、硬貨回収庫126及び売上回収カセット112の交換を促す画面を操作表示部132に表示させる。そして、オペレータによる売上金と釣銭準備金の回収の終了が確認されたら、制御部150は、予め定められた金種構成になっている釣銭準備金の入金を促す操作表示部132に表示させる。そして、オペレータによる予め定められた金種構成になっている釣銭準備金の入金が確認されたら、売上回収洗い替え取引を終了する。なお、制御部150は、売上金額と釣銭準備金額を操作表示部132に表示させたり、または、レシートに印字し、印字されたレシートを現金処理装置10外へ排出させたりしてもよい。
(動作例1)
以上、第1の実施形態の構成について説明した。続いて、第1の実施形態による動作例について、図2を参照して説明する。なお、以下では、オペレータにより回収取引が選択された後に、オペレータにより売上金の回収と共に釣銭準備金の洗い替えを行うか否かが選択される場面における動作例について説明する。また、以下では、紙幣が回収される場面における動作例について説明するが、硬貨が回収される場面に関しても概略同様な動作が適用可能である。
図2は、本実施形態による動作例を示すフローチャート図である。図2に示したように、まず現金処理装置10の操作表示部132に表示されている画面において、オペレータは売上金の回収と共に釣銭準備金の洗い替えを行うか否かを選択する(S102)。
売上金の回収と共に釣銭準備金の洗い替えを行わないことがオペレータの操作により選択される(S102においてNO)と、制御部150は、売上回収取引を実行する。具体的には、制御部150は、売上金に対応する紙幣を各リサイクルカセットから売上回収カセット112へ搬送し、収納する(S104)。続いて、制御部150が売上回収カセット112の交換を促す画面を操作表示部132に表示させ、オペレータにより売上回収カセット112が空の売上回収カセット112と交換される(S105)と、処理は終了する。
一方、売上金の回収と共に釣銭準備金の洗い替えを行うことがオペレータの操作により選択される(S102においてYES)と、制御部150は、売上回収洗い替え取引を実行する。具体的には、制御部150は、売上金と釣銭準備金に対応する紙幣(各リサイクルカセットに含まれる全紙幣)を各リサイクルカセットから売上回収カセット112へ搬送し、収納する(S106)。続いて、制御部150が売上回収カセット112の交換を促す画面を操作表示部132に表示させ、オペレータにより売上回収カセット112が空の売上回収カセット112と交換される(S108)。さらに、制御部150が、予め定められた金種構成になっている釣銭準備金の入金を促す操作表示部132に表示させ、予め定められた金種構成になっている釣銭準備金がオペレータにより入金され、対応する金種のリサイクルカセットに収納される(S110)と、処理は終了する。
(動作例2)
以上、第1の実施形態の動作例について説明した。上記では、売上回収洗い替え取引において、売上回収カセットの交換が行われる例を説明したが、本実施形態は係る例に限定されず、売上回収カセットに代えて、または加えて、各リサイクルカセットの交換が行われてもよい。以下、係る動作例について、図3を参照して説明する。
図3は、本実施形態による他の動作例を示すフローチャート図である。図3に示したように、まず現金処理装置10の操作表示部132に表示されている画面において、オペレータは売上金の回収と共に釣銭準備金の洗い替えを行うか否かを選択する(S202)。
売上金の回収と共に釣銭準備金の洗い替えを行わないことがオペレータの操作により選択される(S202においてNO)と、制御部150は、売上回収取引を実行する。なお、ステップS204〜S206の処理は、図2を参照して説明したステップS104〜S105の処理と同様であるため、ここでの説明を省略する。
一方、売上金の回収と共に釣銭準備金の洗い替えを行うことがオペレータの操作により選択される(S202においてYES)と、制御部150は、売上回収洗い替え取引を実行する。具体的には、制御部150は、全てのカセット(売上回収カセット112及び各リサイクルカセット)の交換を促す画面を操作表示部132に表示させ、オペレータにより全てのカセットが、それぞれ空のカセットと交換される(S208)。さらに、制御部150が、予め定められた金種構成になっている釣銭準備金の入金を促す操作表示部132に表示させ、予め定められた金種構成になっている釣銭準備金がオペレータにより入金され、対応する金種のリサイクルカセットに収納される(S210)と、処理は終了する。
図3を参照して説明した動作例では、制御部150は、売上回収カセット112(売上回収部)及び各リサイクルカセット(現金収納部)の交換をオペレータに促すことで、売上金と共に釣銭準備金に対応する紙幣の回収を実行する。係る動作により、例えば、売上金と釣銭準備金を売上回収カセット112に搬送しようとすると、売上回収カセット112が満杯になってしまい、売上金と釣銭準備金の全てを収納できないような場合であっても、売上金の回収と洗い替えを同時に行うことが可能である。また、制御部150は紙幣の搬送を行わずとも、売上金と共に釣銭準備金に対応する紙幣が回収される。
なお、図3を参照して説明した動作例では、全てのカセットを交換するため、カセットの交換に係る作業が図2を参照して説明した動作例よりも大きかった。そこで、制御部150は、各リサイクルカセットに収納された紙幣の中から、売上金と釣銭準備金に対応する紙幣を全て売上回収カセット112に収納することが出来た場合に、売上回収カセット112の交換をオペレータに促し、売上金と釣銭準備金に対応する紙幣を全て売上回収部に収納することが出来なかった場合に、売上回収カセット112及び各リサイクルカセットの交換をオペレータに促すことで、売上金と共に釣銭準備金の回収を実行してもよい。係る動作例について、図4を参照して説明する。
(動作例3)
図4は、本実施形態によるさらに他の動作例を示すフローチャート図である。図4に示したように、まず現金処理装置10の操作表示部132に表示されている画面において、オペレータは売上金の回収と共に釣銭準備金の洗い替えを行うか否かを選択する(S302)。
売上金の回収と共に釣銭準備金の洗い替えを行わないことがオペレータの操作により選択される(S302においてNO)と、制御部150は、売上回収取引を実行する。なお、ステップS304〜S306の処理は、図2を参照して説明したステップS104〜S105の処理と同様であるため、ここでの説明を省略する。
一方、売上金の回収と共に釣銭準備金の洗い替えを行うことがオペレータの操作により選択される(S302においてYES)と、制御部150は、売上回収洗い替え取引を実行する。具体的には、制御部150は、売上金と釣銭準備金に対応する紙幣を各リサイクルカセットから売上回収カセット112へ搬送する(S308)。
ここで、売上金と釣銭準備金に対応する紙幣を全て売上回収カセット112に収納することが出来た場合(S310においてNO)、制御部150は売上回収カセット112の交換を促す画面を操作表示部132に表示させ、オペレータにより売上回収カセット112が空の売上回収カセット112と交換される(S311)。
一方、売上回収カセット112への搬送途中で売上回収カセット112が満杯になってしまった場合(S310においてYES)、制御部150は、収納しきれなかった残りの紙幣を第1カセット106へ搬送する(S312)。残りの紙幣を全て第1カセット106に収納できた場合(S314においてNO)、制御部150は売上回収カセット112、及び第1カセット106の交換を促す画面を操作表示部132に表示させ、オペレータにより売上回収カセット112、及び第1カセット106が、それぞれ空の売上回収カセット112、及び第1カセット106と交換される(S316)。
一方、第1カセット106への搬送途中で第1カセット106が満杯になってしまった場合(S314においてYES)、制御部150は、収納しきれなかった残りの紙幣を第2カセット108へ搬送する(S318)。残りの紙幣を全て第2カセット108に収納できた場合(S320においてNO)、制御部150は売上回収カセット112、第1カセット106、及び第2カセット108の交換を促す画面を操作表示部132に表示させ、オペレータにより売上回収カセット112、第1カセット106、及び第2カセット108が、それぞれ空の売上回収カセット112、第1カセット106、及び第2カセット108と交換される(S322)。
一方、第2カセット108への搬送途中で第2カセット108が満杯になってしまった場合(S320においてYES)、制御部150は、制御部150は全てのカセット(売上回収カセット112及び各リサイクルカセット)の交換を促す画面を操作表示部132に表示させ、オペレータにより全てのカセットが、それぞれ空のカセットと交換される(S324)
続いて、制御部150が、予め定められた金種構成になっている釣銭準備金の入金を促す操作表示部132に表示させ、予め定められた金種構成になっている釣銭準備金がオペレータにより入金され、対応する金種のリサイクルカセットに収納される(S326)と、処理は終了する。
上述したように、図4を参照して説明した動作例によれば、売上回収カセット112、第1カセット106、第2カセット108、第3カセット110の優先度順で、紙幣を搬送することにより、図3を参照して説明した動作例に比べ、カセットの交換作業を抑制することが可能となる。
なお、図2〜図4で説明した、いずれの動作により売上回収洗い替え取引が行われるかは、例えば予め設定されていてもよい。
(効果)
以上、説明したように、第1の実施形態による現金処理装置10は、売上金と共に釣銭準備金の回収をオペレータに促し、その後、予め定められた金種構成になっている釣銭準備金の入金を受け付ける売上回収洗い替え取引を実行する。係る構成により、売上金の回収と同時に洗い替えを行うことが可能であり、洗い替えに係る人的負担が抑制され得る。
<2−2.第2の実施形態>
以上、第1の実施形態について説明した。次に、第2の実施形態について説明する。上述した第1の実施形態において、売上回収洗い替え取引は、出金した全ての釣銭準備金と売上金の入金が終了した際に行われた。一方、以下に説明する第2の実施形態では、出金した全ての釣銭準備金が現金処理装置10に戻っていない(出金済みの釣銭準備金がある)状態であっても、売上回収洗い替え取引を行うことが可能である。
(構成)
第2の実施形態による現金処理装置10に含まれる構成要素は、第1の実施形態と同様である。以下では、第1の実施形態と異なる機能を有する構成要素である制御部150についてのみ説明を行う。
第2の実施形態による制御部150は、出金済みの釣銭準備金がある場合であっても、売上回収取引、及び売上回収洗い替え取引を選択可能とする。制御部150は、出金済みの釣銭準備金がある場合であっても、売上回収取引を第1の実施形態と同様に実行することが可能であるため、売上回収取引の制御については説明を省略する。
一方、出金済みの釣銭準備金がある状態で売上回収洗い替え取引が実行される場合、回収される釣銭準備金額は、洗い替えのために用意されて入金される釣銭準備金(予め定められた適切な金種構成の釣銭準備金)の金額よりも、出金済みの釣銭準備金の金額だけ少なくなる。そのため、出金済みの釣銭準備金がある状態で売上回収洗い替え取引が実行された後に、現金処理装置10内の現金の精査を行うと、回収される釣銭準備金額と、洗い替えのために入金される釣銭準備金との差額分だけ差異が発生してしまう。
そこで、第2の実施形態による制御部150は、出金済みの釣銭準備金がある場合、出金済みの釣銭準備金の金額を未回収釣銭準備金額として管理する。例えば、出金済みの釣銭準備金の金額は、オペレータごとまたはキャッシュレジスターごとに管理される、釣銭出金取引に関する情報と、売上入金取引に関する情報とに基づいて特定することが可能となる。
また、制御部150は未回収釣銭準備金額を不図示の記憶部に記憶させたり、操作表示部132に表示させたり、または、レシートに印字し、印字されたレシートを現金処理装置10外へ排出させたりしてもよい。そして、精査が未回収釣銭準備金額に基づいて行われることにより、精査において、回収される釣銭準備金額と、洗い替えのために入金される釣銭準備金との差額による差異が発生しなくなる。
(動作例)
以上、第2の実施形態の構成について説明した。続いて、第2の実施形態による動作例について説明する。なお、第2の実施形態において、売上回収取引、及び売上回収洗い替え取引の1回分の動作例は、図2〜図4を参照して説明した動作例と概略同様であり、また、図2〜図4を参照して説明した動作例のいずれも適用されてよい。以下では、図5を参照して、出金済みの釣銭準備金がある状態で複数回の売上回収洗い替え取引が行われた場合の動作例について説明する。
図5は、出金済みの釣銭準備金がある状態で複数回の売上回収洗い替え取引が実行された場合の回収金額の例を示す表である。図5に示す例では、洗い替えのために用意されて入金される釣銭準備金(予め定められた適切な金種構成の釣銭準備金)の金額は30万円である。
図5に示すように、出金済みの釣銭準備金がある状態で売上回収洗い替え取引が実行される場合、今回の釣銭準備金の回収額は、入金される釣銭準備金である30万円よりも、今回の未回収釣銭準備金額(出金済みの釣銭準備金の金額)だけ少なくなる。制御部150は、図5に示すように、この今回の未回収釣銭準備金額を管理する。
また、制御部150は、図5に示すように、今回の回収金額のうち、売上金の回収額と、今回の釣銭準備金の回収額とを区別して管理する。制御部150は図5に示すように、前回の未回収釣銭準備金分の金額を管理しており、例えば洗い替えのために用意されて入金される釣銭準備金と、前回の未回収釣銭準備金分の金額とに基づいて、今回の釣銭準備金の回収額が得られる。
制御部150は、売上回収洗い替え取引の実行が終了する度に、図5に示す表に記載の情報を不図示の記憶部に記憶させたり、操作表示部132に表示させたり、または、レシートに印字し、印字されたレシートを現金処理装置10外へ排出させたりしてもよい。
そして、精査が図5に示す情報に基づいて行われることにより、精査において、回収される釣銭準備金額と、洗い替えのために入金される釣銭準備金との差額による差異が発生しなくなる。
(効果)
以上、説明したように、第2の実施形態による現金処理装置10は、第1の実施形態で説明した効果に加え、出金済みの釣銭準備金がある状態であっても、売上回収洗い替え取引を実行することが可能であるという効果を奏する。また、出金済みの釣銭準備金がある状態で、売上回収洗い替え取引を実行しても、精査において差異が発生しなくなる。
例えば、24時間営業の商業施設等で用いられる場合のように、出金した全ての釣銭準備金を現金処理装置10に入金することが困難な場合に、第2の実施形態は特に有効である。
<<3.むすび>>
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、洗い替えにかかる人的負担を抑制することが可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、売上金を売上回収取引の際に売上回収カセットへ搬送して収納する例を説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、売上入金取引の際に、随時売上金を売上回収カセットへ搬送して収納してもよい。
また、上記実施形態における各ステップは、必ずしもフローチャート図として記載された順序に沿って時系列に処理される必要はない。例えば、上記実施形態の処理における各ステップは、フローチャート図として記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
10 現金処理装置
101 紙幣投入口
102 紙幣一時保留部
104 紙幣鑑別部
106 第1カセット
108 第2カセット
110 第3カセット
112 売上回収カセット
114 リジェクト部
116 硬貨投入口
118 硬貨鑑別部
120 硬貨一時保留部
121 硬貨リジェクト口
122 硬貨返却箱
124 出金ホッパ
126 硬貨回収庫
128 硬貨出金箱
130 カードリーダ部
132 操作表示部
150 制御部

Claims (6)

  1. 現金が入金される入金部と、
    前記現金が収納される現金収納部と、
    売上金が収納される売上回収部と、
    前記売上金の回収時に、前記売上金と共に釣銭準備金の回収をオペレータに促し、その後、予め定められた金種構成になっている釣銭準備金の入金を受け付ける売上回収洗い替え取引を実行する制御部と、
    を備える現金処理装置。
  2. 前記売上回収部は着脱可能であり、
    前記制御部は、前記現金収納部に収納された現金の中から、前記売上金と前記釣銭準備金とを前記売上回収部に収納して、前記売上回収部の交換を前記オペレータに促すことで、前記売上金と共に前記釣銭準備金の回収を実行する、請求項1に記載の現金処理装置。
  3. 前記現金収納部、及び前記売上回収部は着脱可能であり、
    前記制御部は前記現金収納部、及び前記売上回収部の交換を前記オペレータに促すことで、前記売上金と共に前記釣銭準備金の回収を実行する、請求項1に記載の現金処理装置。
  4. 前記制御部は、前記現金収納部に収納された現金の中から、前記売上金と前記釣銭準備金とを全て前記売上回収部に収納することが出来た場合に、前記売上回収部の交換を前記オペレータに促し、前記売上金と前記釣銭準備金とを全て前記売上回収部に収納することが出来なかった場合に、前記現金収納部、及び前記売上回収部の交換を前記オペレータに促すことで、前記売上金と共に前記釣銭準備金の回収を実行する、請求項3に記載の現金処理装置。
  5. 前記制御部は、前記売上回収洗い替え取引において、出金済みの釣銭準備金がある場合に、前記出金済みの釣銭準備金の金額を管理する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の現金処理装置。
  6. 前記オペレータの操作を受け付ける操作部をさらに備え、
    前記制御部は、前記売上金の回収と共に前記釣銭準備金の洗い替えを行うことが前記オペレータの操作により選択された場合に、前記売上回収洗い替え取引を実行する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の現金処理装置。
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