JP2018141628A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】仕切板の断熱効果が高く、かつ冷却器の組み込みが容易な冷蔵庫の提供。【解決手段】野菜室8と冷凍室9を仕切る仕切板6を跨ぐように冷蔵庫本体の背面に形成され、内部下方に冷却器18、その上方に冷却ファン19を有する冷却室16を備え、前記野菜室と冷凍室を仕切る仕切板6は、冷蔵庫本体の内外箱間に連通する如く装着して冷蔵庫本体とともに発泡断熱材4を充填させ冷蔵庫本体と一体化するとともに、冷却室が位置する仕切板後方部分には開口を形成した構成としてある。これにより、仕切板は冷蔵庫本体と同程度の高い断熱性を持つようになり、しかも冷却器はその上部を仕切板の開口部に挿通させつつ狭い冷却室へと容易に組み込むことができる。【選択図】図10

Description

本発明は冷蔵庫本体の上下略中央部分に野菜室を設けた冷蔵庫に関するものである。
一般に家庭用冷蔵庫は、冷蔵庫本体内に温度帯域の異なる複数の貯蔵室、例えば、冷蔵室、野菜室、冷凍室等を設けて構成してある。そして、このような複数の貯蔵室を有する冷蔵庫の中には、ユーザが最も使用しやすい冷蔵庫本体の上下略中央部分に野菜室を配置したものが見られる(例えば、特許文献1参照)。
図28は特許文献1記載の冷蔵庫を示し、冷蔵庫本体100の上部に冷蔵室101、下部に冷凍室102を設け、これら両室の間となる冷蔵庫本100の上下略中央部分に野菜室103が配置してある。そして冷蔵庫本体100の冷凍室102と野菜室103とにまたがってその背面に冷却室104を設け、この冷却室104に冷却器105と冷却ファン106を配置して、当該冷却器105で生成した冷気を前記冷却ファン106により冷蔵室101、野菜室103、冷凍室102に供給し循環させ、これら各室に貯蔵されている食品を冷却保存するようになっている。なお、上記野菜室101は冷蔵室104を冷却した後の冷気が供給されて野菜室内に収納した野菜を冷却保存するようになっている。
特開平9−113109号公報
上記特許文献1に記載されている冷蔵庫、すなわち野菜室103が冷蔵庫本体100の上下略中央部に配置されている冷蔵庫は、真ん中野菜室タイプの冷蔵庫と称され、野菜の出し入れがしやすく、野菜を多用するユーザに重宝されている。
しかしながら、このような冷蔵庫は、野菜室103の背面にも冷却室104が位置していて、この冷却室104から強い冷輻射を受けるため、その下方に位置する冷凍室102からの冷輻射の影響が大きくなる。その結果、野菜室内に結露を発生させてしまうことがあり、そのためその断熱構成は強力なものとする必要がある。また、この真ん中野菜室タイプの冷蔵庫はその冷却能力を大きくしようとすると、冷却器106は冷却室の横幅一杯に設計してこれと一体化されているアキュームレータ(図示せず)を上方に配置する構造となるため大型化して野菜室103と冷凍室102との間の仕切板107を上下に跨ぐ、あるいは冷却器本体上端が仕切板107の下面直下まで位置することになって、冷却器106の組み込みが困難になるなどの問題があった。
本発明はこのような点に鑑みてなしたもので、冷却器が大きくなる大型の冷蔵庫であっても仕切板の断熱効果が高く、かつ、冷却器の組み込みが容易な冷蔵庫を提供することを目的としたものである。
本発明は、上記従来の課題を解決するために、内・外箱間に発泡断熱材を充填して構成した冷蔵庫本体と、前記冷蔵庫本体内を上方から、冷蔵室、野菜室、冷凍室とに仕切る仕切板と、前記野菜室と冷凍室を仕切る仕切板を跨ぐように冷蔵庫本体の背面に形成され、内部下方に冷却器、その上方に冷却ファンを有する冷却室とを備え、前記野菜室と冷凍室を仕切る仕切板は、冷蔵庫本体の内外箱間に連通する如く装着して冷蔵庫本体とともに発泡断熱材を充填させ冷蔵庫本体と一体化するとともに、冷却室が位置する仕切板後方部分には開口を形成し、前記仕切板は別個の上面部材と下面部材とを組み合わせた構成で、前記下面部材の開口背面部に前記上面部材の上方に突出する突片を備えた構成としてある。
これにより、野菜室と冷凍室とを仕切る仕切板は冷蔵庫本体と同程度の高い断熱性を持つようになり、発泡スチロール製等の仕切板に比べその断熱性は格段に高いものになると同時に、冷凍室下方に組み込む冷却器はアキュームレータを上方に配置して大型化していても冷凍室の内部からそのキュームレータを仕切板の開口部に挿通させつつ狭い冷却室へと組み込むことができ、冷却器の組み込みも容易に行えるようになる。
本発明の冷蔵庫は、上記構成により、野菜室と冷凍室との間の仕切板の断熱性が向上して冷凍室から野菜室への冷輻射を抑制することができるとともに、冷却器の冷却室への組み込みも容易に行うことができ、野菜室の結露発生を防止すると同時に生産性の高い冷蔵庫を提供することができる。
本発明の実施の形態1における冷蔵庫の正面図 同実施の形態1における冷蔵庫の扉を開いた時の正面図 同実施の形態1における冷蔵庫を示す図2のA−A断面図 同実施の形態1における冷蔵庫を示す図2のB−B断面図 同実施の形態1における冷蔵庫の半裁斜視図 同実施の形態1における冷蔵庫の冷気流れを説明するための概略断面図 同実施の形態1における冷蔵庫の冷気流れを説明する概略正面図 同実施の形態1における冷蔵庫の冷却室背面部分の冷気流れを説明する斜視図 同実施の形態1における冷蔵庫を示す図3の要部拡大断面図 同図9における冷気流れを説明するための概略断面図 同実施の形態1における冷蔵庫を示す図4の要部拡大断面図 同図11における冷気流れを説明するための概略断面図 同実施の形態1における冷蔵庫の野菜室と冷凍室を示す拡大正面図 同図13に示す冷蔵庫の野菜室と冷凍室の背面に設置された冷却ファンと冷却器を示す拡大正面図 同実施の形態1における冷蔵庫の野菜室と冷凍室の背面壁部分を示す拡大斜視図 同図15に示す冷蔵庫の野菜室の背面壁部分を構成する奥面仕切壁ブロックの斜視図 同図16に示す野菜室の背面壁部分を構成する奥面仕切壁ブロックの分解斜視図 同図16に示す冷凍室の背面壁部分を構成するブロックの分解斜視図 同実施の形態1における冷蔵庫の貯蔵室と野菜室を仕切る仕切板と冷却ファンの斜視図 同図19における仕切板と冷却ファンの分解斜視図 同実施の形態1における冷蔵庫の野菜室と冷凍室とを仕切る仕切板の開口背面部分を示す断面図 同図21に示す仕切板の開口背面部分の斜視図 同実施の形態1における冷蔵庫の野菜室と冷凍室とを仕切る仕切板の開口背面部分の斜視図 同実施の形態1における冷蔵庫の野菜室と冷凍室とを仕切る仕切板の開口背面部分における発泡断熱材の充填状況を示す断面図 同実施の形態1における冷蔵庫の野菜室と冷凍室とを仕切る仕切板を開口背面側から見た斜視図 同実施の形態1における冷蔵庫の野菜収納ケースを示す斜視図 同実施の形態1における冷蔵庫の制御ブロック図 従来の冷蔵庫の概略断面図
第1の発明は、内・外箱間に発泡断熱材を充填して構成した冷蔵庫本体と、前記冷蔵庫本体内を上方から、冷蔵室、野菜室、冷凍室とに仕切る仕切板と、前記野菜室と冷凍室とを仕切る仕切板を跨ぐように冷蔵庫本体の背面に形成され、内部下方に冷却器、その上方に冷却ファンを有する冷却室とを備え、前記野菜室と冷凍室を仕切る仕切板は、冷蔵庫本体の内・外箱間に連通する如く装着して冷蔵庫本体とともに発泡断熱材を充填させ冷蔵庫本体と一体化するとともに、冷却室が位置する仕切板後方部分には開口を形成し、前記仕切板は別個の上面部材と下面部材とを組み合わせた構成で、前記下面部材の開口背面部に前記上面部材の上方に突出する突片を備えた構成としてある。
これにより、野菜室と冷凍室とを仕切る仕切板は冷蔵庫本体と同程度の高い断熱性を持つようになり、発泡スチロール製等の仕切版に比べその断熱性は格段に高いものになると同時に、冷蔵庫本体成型時に仕切板を冷蔵庫本体に一体化できて生産性も向上し、かつ、冷凍室下方に組み込む冷却器はアキュームレータを上方に配置して大型化していても冷凍室の内部からそのキュームレータを仕切板の開口部に挿通させつつ狭い冷却室へと組み込むことができ、冷却器の組み込みも容易に行えるようになり、また仕切板の上面と下面との間で熱伝導が遮断され、冷凍室側に面していて低温化している下面部材の低温がそのまま上面部材に伝導して上面部材が低温化するのを防止でき、上面部材の低温化による結露発生をより効果的に防止することができ、また仕切板はその上面の上向き突片に治具を当ててそのまま冷蔵庫本体の内箱奥壁に押し当て、仕切板を位置決め固定した状態で冷蔵庫本体側から仕切板に発泡断熱材を充填して一体化することができ、仕切板を冷蔵庫本体に正確に一体化することができるとともに生産性も向上させることができる。また、開口を大型化しても発泡時の変形を最小限にできる。
第2の発明は、第1の発明において、仕切板後方部分に設けた開口は冷却器の上面投影面積より大きな開口とした構成としてある。
これにより、冷却器本体部分の上下寸法長が大きくてその上端が仕切板の下面直下あるいは仕切板下面を越えて上方に突出するような場合であっても、何ら支障なく冷却室に組み込むことができ、冷蔵庫のさらなる大型大能力化が可能となる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、仕切板を構成する下面部材の開口背面部に下方に突出する突片を備えた構成としてある。
これにより、前記仕切板はその下面の突片にも治具を当てて上下両面からそのまま冷蔵庫本体の内箱奥壁に押し当て、仕切板を位置決め固定した状態で冷蔵庫本体側から仕切板に発泡断熱材を充填して一体化することができ、仕切板を冷蔵庫本体に正確に一体化することができるとともに生産性も向上させることができる。また、開口を大型化しても発泡時の変形を最小限にできる。
第4の発明は、第1〜第3の発明において、前記仕切板はその開口背面部分に冷蔵庫本体の内・外箱間に連通する空間部を設け、この空間部に冷蔵庫本体の内・外箱間から発泡断熱材を充填した構成としてある。
これにより、仕切板の開口背面後方部はその剛性と寸法精度が高まり、冷却ファン等の振動源が近くに存在していても開口と冷却器やアキュームレータの配管パイプとの隙間距離を確実に設けることができるのでビビリ音等の発生を抑制することができ、静穏性が高く信頼性の高い冷蔵庫とすることができる。また、開口部の剛性が高まることにより、当該開口背面後方部分が接する冷却室構成部材との間を隙間なく密閉できる。
第5の発明は、第4の発明において、前記仕切板の開口を構成する下面部材の上向き突片に開口背面部の空間部側に突出するリブを設けた構成としてある。
これにより、上向き突片自体の強度も向上させることができ、空間部に充填する発泡断熱材の発泡圧力が加わってもこの発泡圧によって上向き突片が撓み開口形状が変形するのを防止することができる。
第6の発明は、第4または第5の発明において、前記発泡断熱材を充填した空間部はその上部を上面部材と下面部材との嵌合によって形成するとともに、下部は前記下面部材の上向き突片を冷蔵庫本体の内箱奥壁に接触させて形成した構成としてある。
これにより、仕切板の開口背面部に発泡断熱材を充填させる空間を形成して、前記第6の発明で説明したように当該仕切板の開口背面部の剛性と寸法精度を向上させ、野菜の良好な冷却保存とビビリ等の騒音のない静穏化を実現できる。
第7の発明は、第1〜第6の発明において、野菜室の背面に奥面仕切壁体を装着して野菜室と冷却室とを仕切るとともに、前記奥面仕切壁体の背面側の冷却室温度帯域に冷却ファンのコネクタ接続部を配置した構成としてある。
これにより、冷却室温度帯域に存在する冷却ファンは同じ冷却室温度帯域内で電気的接続を行うことができ、冷却ファンのリード線を冷却室温度帯域以外の部分に引き出して結線する場合に生じがちなリード線への結露発生をも防止することができる。
第8の発明は、第1〜第7の発明において、野菜室の背面に奥面仕切壁体を装着して野菜室と冷却室とを仕切るとともに、前記野菜室と冷凍室を仕切る仕切板の上部に冷却ファンを取り付けて当該冷却ファンが野菜室の背面に位置する構成としてある。
これにより、冷却ファンは奥面仕切壁体を装着する前に野菜室の内側から仕切板に取り付けることができるとともに、奥面仕切壁体を着脱すればこれのメンテナンスもすることもでき、組立及びメンテ性の良い冷蔵庫とすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。尚、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における冷蔵庫の正面図、図2は同実施の形態1における冷蔵庫の扉を開いた時の正面図、図3は同実施の形態1における冷蔵庫を示す図2のA−A断面図、図4は同実施の形態1における冷蔵庫を示す図2のB−B断面図、図5は同実施の形態1における冷蔵庫の半裁斜視図、図6は同実施の形態1における冷蔵庫の冷気流れを説明するための概略断面図、図7は同実施の形態1における冷蔵庫の冷気流れを説明する概略正面図、図8は同実施の形態1における冷蔵庫の冷却室背面部分の冷気流れを説明する斜視図、図9は同実施の形態1における冷蔵庫を示す図3の要部拡大断面図、図10は同図9における冷気流れを説明するための概略断面図、図11は同実施の形態1における冷蔵庫を示す図4の要部拡大断面図、図12は同図11における冷気流れを説明するための概略断面図、図13は同実施の形態1における冷蔵庫の野菜室と冷凍室を示す拡大正面図、図14は同図13に示す冷蔵庫の野菜室と冷凍室の背面に設置された冷却ファンと冷却器を示す拡大正面図、図15は同実施の形態1における冷蔵庫の野菜室と冷凍室の背面壁部分を示す拡大斜視図、図16は同図15に示す冷蔵庫の野菜室の背面壁部分を構成する奥面仕切壁ブロックの斜視図、図17は同図16に示す野菜室の背面壁部分を構成する奥面仕切壁ブロックの分解斜視図、図18は同図16に示す冷凍室の背面壁部分を構成するブロックの分解斜視図、図19は同実施の形態1における冷蔵庫の貯蔵室と野菜室を仕切る仕切板と冷却ファンの斜視図、図20は同図19における仕切板と冷却ファンの分解斜視図、図21は同実施の形態1における冷蔵庫の野菜室と冷凍室とを仕切る仕切板の開口背面部分を示す断面図、図22は図21に示す仕切板の開口背面部分の斜視図、図23は同実施の形態1における冷蔵庫の野菜室と冷凍室とを仕切る仕切板の開口背面部分の斜視図、図24は同実施の形態1における冷蔵庫の野菜室と冷凍室とを仕切る仕切板の開口背面部分における発泡断熱材の充填状況を示す断面図、図25は同実施の形態1における冷蔵庫の野菜室と冷凍室とを仕切る仕切板を開口背面側から見た斜視図、図26は同実施の形態1における冷蔵庫の野菜収納ケースを示す斜視図、図27は同実施の形態1における冷蔵庫の制御ブロック図である。
まず、冷蔵庫の全体構成について説明する。
<冷蔵庫本体構成>
図1〜図6において、本実施の形態に係る冷蔵庫は、前方を開口した冷蔵庫本体1を備え、この冷蔵庫本体1は、図3等に示すように主に鋼板を用いた外箱2と、ABSなどの硬質樹脂で成型された内箱3と、前記外箱2と内箱3との間に充填された硬質発泡ウレタン等の発泡断熱材4とから構成されている。冷蔵庫本体1は、仕切板5.6によって複数の貯蔵室に区分されており、冷蔵庫本体1の最上部には冷蔵室7、その冷蔵室7の下部に野菜室8、そして最下部に冷凍室9が配置されていて、真ん中野菜室タイプの冷蔵庫となっている。前記各貯蔵室の前面開口部は、扉10、扉11、扉12によって開閉可能に閉塞されている。
冷蔵庫本体1の上部後方領域には機械室14が設けられている。機械室14には、圧縮機15、水分除去を行うドライヤ(図示せず)等の冷凍サイクルの高圧側構成部品が収容されている。
また、冷蔵庫本体1の背面には冷気を生成する冷却室16が設けられている。この冷却室16は冷凍室9の背面から野菜室8の下部背面に渡って形成されており、野菜室8との間は発泡スチロール等によって断熱性を持たせた奥面仕切壁体17を設けて断熱仕切りしている。
冷却室16内には冷却器18が配設されており、冷却器18の上部には冷却ファン19が配置されている。前記冷却器18は、冷却室16の横幅略一杯に設計するとともに、アキュームレータ18a(図8、図20等参照)を上方に配置して大型化が図ってある。また、前記冷却ファン19は、冷却器18により冷却された冷気を冷蔵室7、野菜室8、冷凍室9に強制循環させて各室を冷却する。例えば、冷蔵室7は食品が凍らない程度の温度通常1℃〜5℃に冷却し、野菜室8は冷蔵室7と同等もしくは若干高めの温度2℃〜7℃に冷却している。また、冷凍室9は冷凍保存のために通常−22a℃〜−15℃の冷凍温度帯に冷却しており、場合によっては冷凍保存状態向上のために、例えば−30℃や−25℃の低温に冷却することもある。
上記冷却ファン19は図19に示すように野菜室8と冷凍室9とを仕切る仕切板6に組み付けてあり、この状態で冷却ファン19は図9に示すように野菜室8の背面と対向する部分に位置し、野菜室8との間を仕切る奥面仕切壁体17に向けて冷気を送風し、野菜室下部背面に強い冷輻射をもたらす。
上記仕切板6と冷却ファン19は図20の分解斜視図に示すように構成されている。すなわち、仕切板6は上面部材6aと下面部材6bとの間に発泡断熱材4(この図20では図示せず)を充填して構成されていて、奥部側に開口20が形成されている。この開口20の上部に前記した冷却ファン19が組み付けられており、下方には前記冷却室16の冷却器18が位置している。上記開口20はこの実施の形態ではその下方に位置する冷却器18の上面投影面積よりも大きく形成されるとともに、下面部材6bの開口背面側縁部分の下面には下方に突出する突片21が、また上面には上面部材6aの開口縁よりも上方に突出する上向き突片22aがそれぞれ形成されている。また、仕切板6には冷却ファン19よりも前方の野菜室底面となる部分にシーズヒータ等からなる結露防止用の第一のヒータ23が埋設されている。
なお、図中20は開口20の開口縁前方及び両側部分を覆う断熱性遮壁で、発泡スチロール等で構成されており、その一側部片には仕切板6に設けられている冷気戻り通路用開口25と対応する通路開口26が形成されている。また、仕切板6の冷気戻り通路用開口25と反対側部分には冷凍室9に設けられる製氷装置への水供給用のタンク設置部27が形成されている。
ここで、前記仕切板6は、図示しないが上面部材6aと下面部材6bとを組み合わせて中空板体状に形成し、冷蔵庫本体1の内・外箱2,3間に連通する如く装着して冷蔵庫本体1とともに発泡断熱材4を充填させ冷蔵庫本体1と一体化してある。また、この仕切板6を冷蔵庫本体1に一体化する際、図示しない治具を前記突片21及び上向き突片22aに押し当ててそのまま冷蔵庫本体1の内箱3奥壁に押し付けることにより仕切板6を所定位置に位置決め保持し、冷蔵庫本体1への発泡断熱材4の充填によって冷蔵庫本体側から上・下面部材6a、6b間に発泡断熱材4を充填発泡させることにより冷蔵庫本体1と一体化してある。この状態で仕切板6は冷却室16を上下に分断するようになるので、その後部に前記した開口20を設けて冷却ファン19が位置する冷却室上部と冷却器18が位置する冷却室下部とを連通させている。
また、図21〜図25に示すように、前記仕切板6はその開口20の背面側部分に冷蔵庫本体1の内箱3と外箱2との間に連通する空間部20aを形成し、この空間部20aに冷蔵庫本体1の内箱3と外箱2との間から発泡断熱材4の一部を充填して一体化してある。更に、前記空間部20aの下部を閉塞する如く設けた上向き突片22aからの垂下片22bの下部を冷蔵庫本体1の内箱3の奥壁3aに圧接固定した構成としてある。
詳述すると、まず仕切板6を構成する下面部材6bはその上向き突片22aの上側部分に図22等に示すように発泡断熱材充填用の空間部20aとなる凹部を有するとともに、その下側部分には内箱3の奥壁3aに沿って垂下する垂下片22bを有している。そして、上記下面部材6bに嵌合させた上面部材6aの開口背面外側に設けられている下向き突片22cが前記上向き突片22aの凹部を覆うように位置してこれら両者間に前記した発砲断熱材充填用の空間部20aを形成している。
一方、前記空間部20aと対向する内箱3の奥壁3a部分には複数の孔20bが列設してあり、この孔20bを介して前記空間部20aと冷蔵庫本体1の内箱3と外箱2との間が連通し、冷蔵庫本体1の内箱3と外箱2との間の発泡断熱材4の一部が充填されている。
また、前記内箱3の奥壁3aの背面左右両側と中央の3箇所には取付孔3b(図25参照)が形成してあり、この3箇所の取付孔3bに補強板3cを当てがって締結具3dにより前記補強板3cと下面部材6bの垂下片22bとを締結し、当該下面部材6bの上向き突片22aからの垂下片22bを内箱3の奥壁3aに圧接固定して前記空間部20aを閉塞している。
なお、図22において、22dは前記下面部材6bの上向き突片22aに発泡断熱材充填空間側に向けて一体形成した複数の凸条のリブで、空間部20aを構成する上面部材6aの下向き突片22cとの間には発泡断熱材流動用の間隙T(図24参照)を形成している。また、13は発泡断熱材充填用の空間部20aをシールするシール材、18bは冷媒循環パイプ、3eは下向き突片22cと奥壁3aの間に配置したパッキン(非圧縮状態で表示のため奥壁3aの外側まで表示)である。
なお、前記した冷却器18の下部空間には、図9等に示すように冷却器18やその周辺に付着する霜や氷を除霜する除霜ヒータ28が配置されている。除霜ヒータ28の下部には除霜時に生じる除霜水を受けるためのドレンパン29が配置され、除霜水はドレンパン29の最深部から図示しないドレンチューブを介して庫外の蒸発皿に排出するようになっている。
次に冷気循環構成について説明する。
<冷気循環通路構成>
冷気を生成する冷却室16は、図9等に示すように前記した奥面仕切壁体17と冷蔵庫本体1との間に形成されている冷却室冷気搬送路30に冷却ファン19の下流が開口しており、この冷却室冷気搬送路30を介して各室に冷気を送風する。
冷却室冷気搬送路30の上部は図7、図8、図10、特に図10に示すように冷蔵室ダンパ31を介して冷蔵室7の背面略中央部に形成されている冷蔵冷気往き通路32と連通している。冷蔵冷気往き通路32の側方には図7、図8に示すように冷蔵室7からの冷蔵冷気戻り通路33が隣接設置されていて、その下部は野菜室8、冷却室16に連通している。
冷蔵室7には図7に示すようにその奥壁上部適所に冷蔵冷気往き通路32の冷蔵冷気入口35が設けてあり、同奥壁下部適所には前記冷蔵冷気戻り通路33へ開口する冷蔵冷気戻り口36が設けられていて、冷却室16からの冷気は冷蔵室ダンパ31を介して冷蔵冷気往き通路32に供給され、その冷蔵冷気入口35から冷蔵室7に供給される。一方、冷蔵室冷却後の冷気は冷蔵冷気戻り口36から冷蔵冷気戻り通路33を介して野菜室8に供給され、かつ冷却室16へと循環する。また、この冷蔵室7には後述するようにその下部にパーシャル室が設けられていて、当該パーシャル室には図8に示すようにパーシャル室ダンパ31a、パーシャル室冷気往き通路32a、パーシャル室冷気入口35aを介して供給されるようになっている。
この実施の形態では、同図8から明らかなように、前記奥面仕切壁体17と仕切板6の背面に、前記冷却室冷気搬送路30と冷蔵冷気往き通路32及びパーシャル室冷気往き通路32aとを連絡する往き通路37と、冷蔵冷気戻り通路33と野菜室8、冷却室16とを連絡する戻り通路38が形成されていて、前記冷蔵室ダンパ31はこの往き通路37に設けられている。
そして、前記冷蔵冷気往き通路32と冷蔵冷気戻り通路33との間に連通路39が形成されていて、冷蔵冷気往き通路32を流れる低温冷気の一部が冷蔵冷気戻り通路33に混入するように構成されている。
また、冷凍室9の背面には図8に示すように前記冷却室16の冷却ファン19及び冷却器18の側方を下向きに延びる冷気戻りダクト40が設けられており、この冷気戻りダクト40の上部が上記戻り通路38を介して野菜室8に連通するとともにその下部が冷却室16の下部近傍に開口していて、前記野菜室8冷却後の冷気が冷気戻りダクト40を介してその下部開口から冷却室16へと循環するように構成されている。
一方、冷凍室9は図10に示すようにその背面壁体41の上部に前記奥面仕切壁体17背面の冷却室冷気搬送路30下部に連通する冷凍冷気入口42が、下部に前記冷却室16の下部に開口する冷凍冷気戻り口43が形成されていて、冷却室16からの冷気が冷却室冷気搬送路30下部から冷凍冷気入口42を介して供給され、冷凍室冷却後の冷気が冷凍冷気戻り口43を介して冷却室16へと循環する。
<野菜室構成>
野菜室8は図7、図12に示すように奥壁左右いずれか一方寄り部分、この実施の形態では正面から見て右側部分の下部であって前記冷蔵冷気戻り通路33からの戻り通路38部分に開口した野菜冷気入口44が設けられ、この野菜冷気入口44の略上方位置部分に前記戻り通路38に開口して冷却室16へとつながる野菜冷気戻り口46が設けられている。
さらにこの野菜室8には、特に図12に示すように当該野菜室8背面の奥面仕切壁体17を利用して前記冷気の戻り通路38の前面位置に上下方向に野菜室通路部50が縦設形成されている。この野菜室通路部50はその上部が前記野菜冷気戻り口46に連通し、下部は野菜冷気入口44と連通していて、この野菜冷気入口44と連通する部分にプロペラファン等からなる野菜室ファン53が配置してある。
さらにまた、この野菜室8には上記野菜室通路部50と野菜冷気戻り口46とにつながるよう野菜室上面に前方に向かって第一の通路47aが形成されていて、その前方部分には第一の野菜冷気吸込み口47が設けられている。
加えてこの実施の形態の野菜室8には図13、図16等に示すようにその奥の面となる奥面仕切壁体17の上部であって前記野菜冷気入口44の対角位置となる部分、この実施の形態では左奥側上部に、第二の野菜冷気吸込み口51が設けられており、この第二の野菜冷気吸込み口51を備えた第二の通路51aも図12に示すように前記野菜室通路部50の上部と野菜冷気戻り口46に連通している。
図17は上記野菜室通路部50を形成している奥面仕切壁体17の分解斜視図で、野菜室通路部50は発泡スチロール(図示せず)を介して重合させた前仕切板17aと後仕切板17bとの間に形成されており、その上端部分50aは図12に示すように前記野菜冷気戻り口46に開口している。さらにこの野菜室通路部50の下部には既に述べたように野菜室ファン53が組み込まれており、その吹出口54は野菜室8内に開口していて、野菜冷気入口44からの冷気と第一の野菜冷気吸込み口47及び第二の野菜冷気吸込み口51からの野菜室冷気を野菜室8内に送風するようになっている。上記野菜室ファン53の吹出口54は後述する下段野菜収納ケース49aの後面に向かって開口しており、当該野菜室ファン53と対向する前記下段野菜収納ケース49aの後下部は下方ほど前方に位置する傾斜面55となっていて、野菜室ファン53からの冷気が下段野菜収納ケース49aの下面空間へと集中的に流れる様に構成されている。
また、上記奥面仕切壁体17の前記冷却室16と対向する面には図10に示すようにシーズヒータ等からなる結露防止用の第二のヒータ56が埋設してある。この第二のヒータ56は前記冷却室16の上部と対向する位置であって冷却室16から冷蔵室7への冷気を開閉する冷蔵室ダンパ31よりも下方位置の低温の冷却室温度帯域に設置されている。すなわち、この第二のヒータ56は野菜室8の奥面全体を構成する奥面仕切壁体17のうち特に冷却室16から冷蔵室ダンパ31に至る間の冷却室温度帯域と対向する部分に設けて小型化を図っている。
更にこの低温の冷却室温度帯域となる冷却室冷気搬送路30内には前記冷却ファン19、仕切板6内の第一のヒータ23、奥面仕切壁体17内の第二のヒータ56等の電気部材のコネクタ接続部(ボックス57(図14参照))が設置されており、この冷却室温度帯域となる冷却室冷気搬送路30内で電気的接続がなされている。
なお、上記野菜室8には、図11等に示すように野菜収納ケース48が配置されており、この野菜収納ケース48は扉11のフレームに載置された下段野菜収納ケース49aと、下段野菜収納ケース49aの上に載置された上段野菜収納ケース49bとから構成されている。そして上記野菜室8は上記野菜収納ケース48とその下の仕切板6及び野菜室8の内周壁面との間に空間が設けられ、当該空間は前記野菜冷気入口44からの冷気が流れる風路を構成している。
また、上記野菜収納ケース48の上段野菜収納ケース49bの上部開口縁は野菜室8上部の仕切板6と近接した部分に位置するとともに前記野菜冷気入口44より上方部分に位置していて、野菜冷気入口44からの冷気が野菜収納ケース48の上段野菜収納ケース49b及び下段野菜収納ケース49a内に直接入り込むことがないように構成されている。上段野菜収納ケース49bの上部開口にこれを閉塞する蓋を設けて冷気の野菜収納ケース48内への侵入をより確実に防止するようにしてもよい。
また、下段野菜収納ケース49aは図26に示すようにケース仕切板58によって左右に分割されており、前記野菜冷気入口44と対向する側、この実施の形態では右側部分を一段深くしてペットボトルやパック等の非野菜収納部(以下、ペットボトル等収納部と称す)59としてある。なお、このペットボトル等収納部59は野菜室8内を前後に仕切ってその前側部分をペットボトル等収納部としてもよい。
<冷蔵室構成>
冷蔵室7は図4等に示すように内部に複数の収納棚60を有するとともに、準冷凍温度帯に冷却できるパーシャル室61を備え、それぞれの適所に既に述べた冷蔵冷気入口35及び冷蔵冷気戻り口36(いずれも図7参照)が設けられている。そして、冷蔵室7の側壁適所には各室の庫内温度設定や製氷および急速冷却などの設定を行う操作部62が配置されている。
<冷凍室構成>
また。冷凍室9は既に図10を用いて述べたようにその奥壁上部に前記奥面仕切壁体17背面の冷却室冷気搬送路30下部と連通する冷凍冷気入口42が形成され、さらに奥壁下部に前記冷凍室9に連通する冷凍冷気戻り口43が形成されている。そして構造図には図示していないが、冷却室16から冷凍室9への通路の適所にも冷凍室ダンパが組み込まれている。なお、この冷凍室9にも、図4等に示すようにその扉12のフレームに載置された冷凍室ケース63が設けられており、更にその冷凍室ケース63の上部には製氷装置64が組み込まれている。
次にこの冷蔵庫の制御構成について説明する。
<制御構成>
図27は本実施の形態の冷蔵庫における制御ブロック図を示し、65は冷蔵室温度検知手段、66は野菜室温度検知手段、67は冷凍室温度検知手段で、いずれもサーミスタで形成してあり、それぞれ冷蔵室7、野菜室8、冷凍室9の適所に設置されている。68は冷蔵庫全体を統括制御する制御部で、マイクロコンピュータ等によって構成してあり、前記冷蔵室温度検知手段65、冷凍室温度検知手段67からの出力に基づきあらかじめ組み込まれた制御ソフトにしたがって冷蔵室ダンパ31、冷凍室ダンパ34を開閉制御するとともに、圧縮機15、冷却ファン19を駆動して各室を設定温度に制御する。さらにこの制御部68は冷蔵室温度検知手段65及び野菜室温度検知手段66からの出力に基づき野菜室8の野菜室通路部50に組み込んだ野菜室ファン53の運転を制御するようになっている。具体的には冷蔵室温度検知手段65及び野菜室温度検知手段66が検出する温度がそれぞれの設定温度よりも高い温度をいずれか一方が検知すると野菜室ファン53を駆動するようになっている。さらにまた、上記制御部68は野菜室温度検知手段66からの出力に基づき第一、第二のヒータ23、56を駆動するようになっている。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
まず、冷凍サイクルの動作について説明する。
庫内の設定された温度に応じて制御部68からの信号により冷凍サイクルが動作し冷却運転が行われる。圧縮機15の動作により吐出された高温高圧の冷媒は、凝縮器(図示せず)である程度凝縮液化し、さらに冷蔵庫の側面や背面、また冷蔵庫の前面間口に配設された冷媒配管(図示せず)などを経由し冷蔵庫の結露を防止しながら凝縮液化し、キャピラリーチューブ(図示せず)に至る。その後、キャピラリーチューブでは圧縮機15への吸入管(図示せず)と熱交換しながら減圧されて低温低圧の液冷媒となって冷却室の冷却器18に至る。ここで、前記冷却器18内の冷媒は蒸発気化し、当該冷却器18を有する冷却室16で各貯蔵室を冷却するための冷気が生成される。
次に冷気循環による冷却動作について説明する。
冷却室16内で生成された低温の冷気は、冷却ファン19によって、冷却室冷気搬送路30から冷蔵室7と冷凍室9に送られ、冷蔵室7に供給された冷気は冷蔵室7を冷却した後、野菜室8に供給され、それぞれの室が設定温度に冷却される。そして、各室を冷却したのちの冷気は、再び冷却室16に戻って冷却器18により冷却され、冷却ファン19で各室に循環していく。また、上記各室への冷気供給は、制御部68が冷蔵室温度検知手段65及び冷凍室温度検知手段67の検出温度に基づき圧縮機15と冷却ファン19を運転/停止、及び冷蔵室ダンパ31、冷凍室ダンパ34を開・閉制御され、それぞれの室が設定温度帯に維持されるようになっている。
次に、野菜室8の冷却動作について説明する。
野菜室8は冷蔵冷気戻り通路33からの冷蔵室冷却後の冷気が図12に示すように冷気の戻り通路38に設けられている野菜冷気入口44から供給されて冷却される。この冷気は冷却ファン19の循環送風圧によって野菜冷気入口44から野菜室通路部50を介して緩やかに野菜室8に流れ込み、野菜収納ケース48の下段野菜収納ケース49a及び上段野菜収納ケース49bと野菜室8の内周壁との間の空間を流れ、この野菜収納ケース48内に収納されている野菜やペットボトル等をケース外周から間接的に冷却し、野菜冷気戻り口46から冷蔵冷気戻り通路33を経由して冷気戻りダクト40から冷却室16へと循環する。
ここで、この実施の形態で示す冷蔵庫では図12で示したように野菜室8の野菜室通路部50に野菜室ファン53が設けられており、野菜室ファン53が回転すると、戻り通路38を流れる戻り冷気の多くが前記野菜冷気入口44から野菜室通路部50内へと吸引され、野菜室ファン53の吹出口54より野菜室8内の下段野菜収納ケース49a後面に向かって供給されることになる。
野菜室8の下段野菜収納ケース49aに向かって供給された冷気は、下段野菜収納ケース49a及び上段野菜収納ケース49bと野菜室8の底面及び内周壁との間の空間を前記冷却ファン19の送風圧によって循環する際の流れよりも早く流れ、野菜冷気戻り口46から戻り通路38を介して冷却室16へと戻り循環する。その際、冷却室16へと戻り循環する冷気以外の冷気は野菜室8の上部に設けた第一の野菜冷気吸込み口47及び第二の野菜冷気吸込み口51より第一の通路47a及び第二の通路51aに吸引され、これらの通路と連通している野菜室通路部50の上部開口から野菜室ファン53に吸引されて当該野菜室ファン53の吹出口54から再び野菜室8内の下段野菜収納ケース49aに向けて供給され、野菜室8内を拡散または及び循環する。
次に、野菜室8の結露防止について説明する。
野菜室8は前記のようにして冷却されるが、その背面に位置している冷却室16及び下方に位置する冷凍室9からの冷輻射を受け、従来と同様その背面下部近傍が低温化しやすい。特に冷却室16からの冷輻射が強く、野菜室8背面への冷輻射は、冷却室16自体はもちろん冷却室16から冷蔵室ダンパ31に至るまでの冷却室冷気搬送路30帯域がこの冷却室16と同じ極低温帯の冷却室温度域となっていてこの冷蔵室ダンパ31までの冷却室温度帯域と対向する部分で強い冷輻射を受け、この部分が低温化しやすい。
この冷輻射による野菜室背面下部近傍の低温化は、この冷蔵庫では、まず、前記した野菜室ファン53の駆動によって野菜室8内を拡散または及び循環する冷気により温度が分散され、低温化を抑制する。すなわち、野菜室ファン53によって野菜室8内の冷気は拡散または及び循環され、この拡散または及び循環する冷気は、野菜室8の背面に位置する冷却室温度帯域からの冷輻射および下方に位置する冷凍室9からの冷輻射によって低温化しやすい野菜室背面下部付近の温度を野菜室8内に拡散させ、野菜室8内の温度を下げて野菜室8内を冷却すると同時に、野菜室背面下部付近に極端な低温化や温度差が生じるのを抑制し、結露発生を防止する。
このようにして野菜室8内の局部的な低温化を抑制しているものの、この状態が長時間続くと前記野菜室ファン53による冷気の拡散または及び循環では冷温化を抑制しきれず結露発生しやすい温度まで低下することがある。
このような場合、この冷蔵庫は制御部68が野菜室背面の冷却室温度帯域と対向する部分に設けた第二のヒータ56を発熱させる。これにより、冷却室温度帯域からの冷輻射による野菜室背面下部近傍の温度低下は確実に抑制され、結露発生に至るような事態を回避することができる。特にこの実施の形態では野菜室8と冷凍室9とを仕切る仕切板6に第一のヒータ23を設けて、前記第二のヒータ56とともに第一のヒータ23も発熱させるので、冷凍室9からの冷輻射も確実に抑制することができ、効率よく野菜室背面下部近傍の低温化を防止して結露発生による野菜の劣化等を防止することができる。
また、上記第二のヒータ56は野菜室8の背面壁となる奥面仕切壁体17のうち、冷却室16から冷蔵室ダンパ31に至る冷却室温度帯域に限定して設けてあるから、小型化でき、コストアップ及び消費電力を最小限に抑えつつ低温化しやすい部分の温度を上げて当該部分が低温化するのを確実に防止することができ、効率よく結露発生を抑制することができる。
以上のようにしてこの冷蔵庫は野菜室8の局部的な低温化による結露発生を防止するから、冷気生成用の冷却器18を大型化して冷却室16が冷凍室9と野菜室8にまたがる大きな大能力の大型冷蔵庫であっても、その冷却室16からの冷輻射に起因する結露を抑制することができる。したがって、小能力の小型冷蔵庫から大能力の大型冷蔵庫に至る全域の冷蔵庫において、その冷却室16からの冷輻射で生じる結露水による野菜劣化を抑制し、良好な状態で野菜を冷却保存することが可能となる。しかも、この冷蔵庫は、野菜室8を冷蔵室7と冷凍室9との間となる冷蔵庫本体1上下略中央部分に設けた真ん中野菜室タイプの冷蔵庫となっているから、前記した如く結露発生を防止して野菜を良好な状態に冷却保存しつつ、野菜等の出し入れを中心に使用されるユーザの使い勝手を高めることができ、効果的である。
次に本発明の特徴、すなわち前記野菜室8の結露発生原因の一つとなる仕切板6の低温化抑制とそれに関連して冷却室への冷却器18の取り付け容易化について説明する。
まず、上記野菜室8と冷凍室9とを仕切る仕切板6は、冷蔵庫本体1の内・外箱2,3間に連通する如く装着して冷蔵庫本体成型時に当該冷蔵庫本体1とともに発泡断熱材4を充填させ冷蔵庫本体1と一体化してあるから、当該仕切板6は冷蔵庫本体1と同様発泡ウレタン等の高い断熱性を持つことになる。しかも仕切板6は冷蔵庫本体成型時に冷蔵庫本体1に一体化できる。したがって、例えばこの仕切板6を、発泡スチロール等を用いた断熱仕切板として冷蔵庫本体成型後に後付するようにした場合に比べ、その断熱性は格段に優れたものとなって前記野菜室8での結露発生の原因となる冷凍室9からの冷輻射の量を大幅に低減でき、結露発生防止に大きく貢献できる。しかも、仕切板6を後付するような工程も不要となり、生産性も向上する。加えて仕切板6自体の厚みも薄くできて、その分野菜室8あるいは冷凍室9の容量を増大させることができる。
また、上記仕切板6はそれぞれ独立した別個の上面部材6aと下面部材6bとを組み合わせて構成してあるから、仕切板6の上面部材6aと下面部材6bとの間で熱伝導するようなことを抑制することができる。これにより、冷凍室側に面していて低温化している下面部材6bの低温がそのまま上面部材6aに伝導して上面部材6aが低温化するのを防止でき、上面部材6aの低温化による結露発生をさらに効率よく防止することができる。
加えて、この冷蔵庫では前記野菜室8の背面側の冷却室温度帯域に冷却ファン19のコネクタ接続部57を配置した構成としてあるから、冷却室温度帯域に存在する冷却ファン19のリード線を同じ温度帯の冷却室温度帯域内で電気的接続を行うことができ、冷却ファン19のリード線を冷却室温度帯域以外の部分に引き出して結線する場合に生じがちなリード線の引出部分での結露発生をも防止することができる。
また、上記仕切板6は冷蔵庫本体成型時に冷蔵庫本体1に一体化したことによって当該仕切板6の後部が野菜室8と冷凍室9の背面に位置する冷却室16を上下に分断するようになるが、その後部には開口20を設けているので、仕切板6を冷蔵庫本体1の成型時に一体化したものであっても、これを後付けする場合と同様、冷却室16は冷凍室背部から野菜室背部にかけて連続したものとなる。したがって、冷却器18の冷却室16への組み込みが容易に行えるようになる。
すなわち、まず冷却器18は冷凍室9の背面壁を外しその状態で冷凍室9の内側から冷却室16へと組み込むことになるが、その冷却器18を冷却室16の横幅略一杯に形成するとともにアキュームレータ18aを上方に配置して大型化していても、この上方に配置したアキュームレータ18aを仕切板6の開口20に挿通させつつ狭い冷却室16へと組み込むことができ、冷却器18の組み込みを容易にすることができるのである。
次に、上記開口20は冷却器18の上面投影面積よりも大きく開口させてあるから、冷却器18の本体部分の上下寸法長が大きくてその上端が仕切板6の下面直下あるいは仕切板下面を越えて上方に突出するような場合であっても、当該冷却器18の上部を仕切板6の開口20に挿通させつつ狭い冷却室16へと組み込むことができ、冷却器18の組み込みを容易にすることができるのである。
そして、これらのことによって、冷却器18のアキュームレータ18aや本体部分上部が仕切板6を跨いで野菜室背部にまで位置するような大型の冷却器を用いる場合であってもこれに対応することができ、冷蔵庫の大型化が可能となる。
また、上記仕切板6の開口20を冷却器18の上面投影面積よりも大きくしたことによって、冷凍室背部に位置する冷却器18で生成される冷気は、野菜室背部に位置することになる冷却ファン19へとスムーズに流れる様になる。これによって冷気の流れ抵抗を低減でき、ロスの少ない冷気循環を実現することもできる。
なお、この開口20は前記とは逆に冷却器18の上面投影面積よりも小さく設定してもよく、この場合は冷却室16を流れる冷気が冷却器18の外周を素通りするようなことなく確実に冷却器18内を通過して熱交換率を上げ冷却効率を向上させることができ、適用する冷蔵庫の特質に応じて開口20と冷却器18の上面投影面積との関係をいずれかに選択すればよい。
一方、前記仕切板6はその開口20の背面部から上面部材6aより上方に突出する上向き突片22a及び下面部材6bより下方に突出する突片21を設けてあるから、仕切板6を冷蔵庫本体1に一体化する際、仕切板6は既に述べたように図示しない治具を前記突片21及びまたは上向き突片22aに押し当ててそのまま冷蔵庫本体1の内箱3奥壁に押し付けることにより仕切板6を所定位置に位置決め保持し、冷蔵庫本体1側から上・下面部材6a、6b間に発泡断熱材4を充填発泡させて、冷蔵庫本体1の成型と同時に一体化でき、更に生産性が向上する。
加えて、野菜室8の奥面を構成する奥面仕切壁体17は冷蔵庫本体成型後に後付し、かつ、冷却ファン19は仕切板6の上部に取り付けて野菜室8の背面に位置する構成とてあるから、冷却ファン19は奥面仕切壁体17を装着する前に野菜室8の内側から仕切板6に取り付けることができるとともに、奥面仕切壁体17を着脱すれば冷却ファン19のメンテナンスもすることもでき、組立及びメンテ性の良い冷蔵庫とすることができる。なお、前記した冷却器18のアキュームレータ18aはこの奥面仕切壁体17を装着する前に冷媒配管の溶接を行うのであり、当該溶接も容易になる利点がある。
また、前記奥面仕切壁体17の取り付けによって冷却ファン19とともに覆われることになる仕切板6の開口20は、その開口20の背面部を構成する下面部材6bの上向き突片22aと上面部材6aの下向き突片22cとの間に空間部20aを形成し、この空間部20aに発泡断熱材4を充填した構成としてあるから、当該部分の寸法精度と剛性を高めることができる。したがって、上記開口20背部の空間部20aに発泡断熱材4を充填して仕切板6の開口20背面部の剛性を高めたことにより、冷却ファン19や冷却器18が近くに存在していても開口20と冷却器18やアキュームレータ18aの配管パイプとの隙間距離を確実に設けることができるのでこれを振動源としたビビリ音等の発生を抑制することができ、静穏性が高く信頼性の高い冷蔵庫とすることができる。
また、仕切板6の開口20を覆う如く取り付けた奥面仕切壁体17の下面及び内箱3の奥壁3aと仕切板6の開口20周囲部分との間で形成される冷却室16を隙間なく確実に密閉することができ、開口20を流れる冷却室16の低温冷気の一部が野菜室8に漏れ出ることを防止することができる。よって、冷却室16からの低温冷気が直接野菜室8に流入することによって生じる野菜の凍結等を防止でき、野菜の良好な冷却保存を保証することができる。
しかも上記仕切板6の開口20を形成する下面部材6bの上向き突片22aは発泡断熱材充填用の空間部20aに向かって複数のリブ22dを設けた構成としてあるから、上向き突片22a自体の強度も向上しており、発泡断熱材4の発泡圧力が加わっても、この発泡圧によって上向き突片22aが撓み、開口形状が変形するのを防止することができる。よって、仕切板6の開口20周囲部分に隙間等が生じるのをより確実に防止することができ、低温冷気漏れによる野菜の凍結等をより確実に防止できる。
加えて、この実施の形態では前記発泡断熱材充填用の空間部20aを形成する上向き突片22aには、その空間部20aの下部に垂下片22bを設けて、当該垂下片22bを内箱3の奥壁背面側から当てがった補強板3cに固定することによって内箱3の奥壁3aに圧接固定してあるから、この垂下片22bと内箱3の奥壁3aとの圧接を強力なものとすることができる。これによって、前記仕切板6上に取付けた冷却ファン19の振動が仕切板6に伝番したとしても、垂下片22bが内箱3の奥壁3aに対して微振動することを確実に防止することができる。したがって、冷蔵庫としての静穏性をより向上させることができる。
また、上記下面部材6bの上向き突片22aの内箱3の奥壁3aへの圧接は空間部20aの上下に設けたシール材13とともに当該空間部20aに充填した発泡断熱材4のはみ出しを防止するようにもなり、発泡断熱材4のはみ出しによる寸法精度の悪化やこれによる冷気漏れ等を確実に防止できることにもなり、効果的である。
以上のようにこの冷蔵庫は野菜室底面となる仕切板6の低温化を抑制できると同時に冷却器18の冷却室16への組み込み性も向上させて生産性を高めることができるものであるが、更にこの冷蔵庫は野菜室冷却に関しても種々の効果を有するものであるので、以下これを説明しておく。
まず、上記野菜室8に設けた野菜室ファン53は、野菜収納ケース48の下段野菜収納ケース49a及び上段野菜収納ケース49bの外周に向けて冷気を拡散または及び循環させる構成としてあるから、野菜室ファン53によって拡散または及び循環する冷気が下段野菜収納ケース49a及び上段野菜収納ケース49b内に入って野菜同士の間を流れることを抑制でき、野菜同士の間を冷気が流れることによって生じがちな野菜の乾燥劣化も防止して新鮮かつ良好な状態で野菜を冷却保存することができる。
特にこの実施の形態では上記下段野菜収納ケース49a及び上段野菜収納ケース49bで構成される野菜収納ケース48の上部に野菜室内を拡散または循環する冷気の吸込み口ともなる第一の野菜冷気吸込み口47及び第二の野菜冷気吸込み口51を設けているから、野菜室8内を拡散または及び循環する冷気は下段野菜収納ケース49a及び上段野菜収納ケース49bからなる野菜収納ケース48内に入り込むことなくそのまま第一の野菜冷気吸込み口47及び第二の野菜冷気吸込み口51へと流れる様になり、より確実に野菜の乾燥劣化を防止して新鮮かつ良好な状態で野菜を冷却保存することができる。これは上段野菜収納ケー49スの上面開口縁を野菜室天井面ともなる仕切板5に近接させることでより高めることができるとともに、当該上面面開口を覆う蓋を設ければさらに効果的に高めることができる。
加えて、上記野菜室ファン53は下段野菜収納ケース49a及び上段野菜収納ケース49bで構成される野菜収納ケース48の上部開口縁より下方部分に位置しているから、野菜室ファン53から送風される冷気は野菜収納ケース48のうち、特にその下段野菜収納ケース49aの底面及び下部外周付近を拡散または及び循環するようになる。したがって、この野菜室ファン53によって拡散または及び循環する冷気はさらに野菜収納ケース48内に入り込みにくいものとなり、野菜収納ケース48内に冷気が入り込んで循環することにより生じる野菜の乾燥劣化をこの点からも確実に防止することができ、より新鮮かつ良好な状態で野菜を冷却保存することができる。
また、上記野菜室8は野菜冷気入口44に連通する野菜室通路部50を有し、この野菜室通路部50の下部に野菜室ファン53を備えているから、野菜室通路部50がスロートのような機能を発揮して冷気を効率よく野菜室8に取り込み拡散または及び循環させることができ、これにより野菜室8内での結露発生をさらに効率よく抑制することができる。
加えて、この実施の形態では上記野菜収納ケース48はその下段野菜収納ケース49aの内部を左右に仕切ってその一方にペットボトルやパック等のペットボトル等収納部59を設け、このペットボトル等収納部59側の野菜室背面部分に野菜室ファン53を設けて、当該ペットボトル等収納部59に向けて野菜室内の冷気を拡散または及び循環させるように構成してあるから、野菜室ファン53からの冷気はペットボトル等収納部59の周りを集中的に循環するようになり、ペットボトル等収納部59に収納されているペットボトルやパック等を効率よく冷却することができる。特にペットボトル等収納部59に収納されているペットボトルやパック等の飲料水等は野菜よりも熱容量が大きくて冷えにくいことから効果的であり、これによってペットボトル等の収納による野菜室温度の上昇を効率よく抑制することができる。
またこの実施の形態では、野菜室ファン53とともに野菜室8に設けた第一の野菜冷気吸込み口47をも野菜収納ケース48のペットボトル等収納部59側の部分に設けた構成としてあるから、野菜室ファン53から野菜冷気戻り口46への冷気をペットボトル等収納部分にさらに効率よく集中的に循環させることができ、効果的である。
また、野菜室8内の冷気を循環させるためのもう一つの吸込み口ともなる第二の野菜冷気吸込み口51を野菜室ファン53と略対角位置の野菜室上部に設けた構成としてあるから、野菜室ファン53からの冷気は野菜収納ケース48のペットボトル等収納部59の底面部分を通って前方へと野菜室8内を斜めに縦断しながら拡散または及び循環して野菜室上部の第二の野菜冷気吸込み口51へと流れる様になるので、下段野菜収納ケース49a及び上段野菜収納ケース49bからなる野菜室ケース内への冷気の入り込みを防止しつつ下段野菜収納ケース49a及び上段野菜収納ケース49bからなる野菜ケースの外周に広範囲に冷気を拡散または及び循環させることができ、野菜及びペットボトル等を効果的に冷却することができる。
また、この冷蔵庫は、冷蔵冷気往き通路32と冷蔵冷気戻り通路33との間に連通路39が形成してあり、野菜室ファン53が回転するとその吸引力によって冷蔵冷気往き通路32内の低温な新鮮冷気が冷蔵冷気戻り通路33内に混入して戻り通路38を介し野菜冷気入口44から野菜室8内に供給される。すなわち、野菜室8は、冷蔵室7からの冷蔵室冷却後の比較的温度が高くなっている戻り冷気によって冷却されるが、この冷蔵庫では野菜室ファン53の回転により前記冷蔵室冷却後の冷気に低温の新鮮冷気が混入して低温化された冷気で野菜室8を冷却することになる。したがって野菜室8を効果的に冷却することができ、例えば、野菜やペットボトル等が一時的に多く収納された時などのように冷却負荷条件が悪いときでも、野菜室8を確実に冷却することができる。また、上記連通路39を介して取り込む低温の新鮮冷気の量は野菜室ファン53の回転数を上げることによって増加させることができ、夏場で熱容量の大きい常温のペットボトル等が大量に収納された時でも、これを確実に冷却することができる。しかも野菜室8を確実に冷却できるので、冷却室16からの冷輻射による結露発生も効率よく抑制でき、野菜を良好な状態で冷却保存することができる。
上記野菜室ファン53は、冷蔵室温度検知手段65からの出力によって冷蔵室ダンパ31を開いて冷蔵室7及び野菜室8を冷却しているときに作動し野菜室8内の冷気を拡散または及び循環させるが、この実施の形態では野菜室8に設けた野菜室温度検知手段66の検出温度に基づいても制御するようにしてあるから、冷蔵室7の温度が高くて冷却動作を行なっていないときでも野菜室8の温度が設定温度以上になると回転し始め、野菜室8内に冷気を拡散または及び循環させるようになる。したがって、野菜室温度が高くなって冷却室16からの冷輻射により大きな温度差が生じ結露が発生しやすい条件になると、野菜室ファン53が回転してこれを解消し、効果的に結露発生を防止することができる。
また、上記野菜室8の温度が、野菜室ファン53の回転にもかかわらず前記設定温度よりも若干高い温度に設定している第二設定温度より高くなるようなことがあれば、野菜室ファン53の回転数を上げて冷気の拡散または及び循環量を増強し、更には低温の新鮮冷気の取り込み混入量を増加させることができ、野菜室8を確実に冷却することができる。よって、夏場における冷却不足を解消し野菜等の良好な冷却保存を確実に実現して冷蔵庫の信頼性を高めることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、上記実施の形態で説明した構成は本発明を実施する一例として示したものであり、本発明の目的を達成する範囲で種々変更可能なことは言うまでもない。
本発明にかかる冷蔵庫は、野菜室と冷凍室との間の仕切板の断熱性が向上して冷凍室から野菜室への冷輻射を抑制することができるとともに、冷却器の冷却室への組み込みも容易に行うことができ、野菜室の結露発生を防止すると同時に生産性の高い冷蔵庫を提供できるから、家庭用はもちろん業務用冷蔵庫にも幅広く適用することができる。
1 冷蔵庫本体
2 外箱
3 内箱
3a 奥壁
3b 取付孔
3c 補強板
3d 締結具
3e パッキン
4 発泡断熱材
5,6 仕切板
6a 上面部材
6b 下面部材
7 冷蔵室
8 野菜室
9 冷凍室
10,11,12 扉
13 シール材
14 機械室
15 圧縮機
16 冷却室
17 奥面仕切壁体
18 冷却器
18a アキュームレータ
18b 冷媒パイプ
19 冷却ファン
20 開口
20a 空間部
20b 孔
21 突片
22a 上向き突片
22b 垂下片
22c 下向き突片
22d リブ
23 第一のヒータ
24 断熱性遮壁
25 冷気戻り通路用開口
26 通路開口
27 タンク設置部
28 除霜ヒータ
29 ドレンパン
30 冷却室冷気搬送路
31 冷蔵室ダンパ
32 冷蔵冷気往き通路
33 冷蔵冷気戻り通路
34 冷凍室ダンパ
35 冷蔵冷気入口
36 冷蔵冷気戻り口
37 往き通路
38 戻り通路
39 連通路
40 冷気戻りダクト
41 背面壁体
42 冷凍冷気入口
43 冷凍冷気戻り口
44 野菜冷気入口
46 野菜冷気戻り口
47 第一の野菜冷気吸込み口
47a 第一の通路
48 野菜収納ケース
49a 下段野菜収納ケース
49b 上段野菜収納ケース
50 野菜室通路部
51 第二の野菜冷気吸込み口
51a 第二の通路
52 第二の冷気循環路
53 野菜室ファン
54 吹出口
55 傾斜面
56 第二のヒータ
57 コネクタ接続部
58 ケース仕切板
59 非野菜収納部(ペットボトル等収納部)
60 収納棚
61 パーシャル室
62 操作部
63 冷凍室ケース
64 製氷装置
65 冷蔵室温度検知手段
66 野菜室温度検知手段
67 冷凍室温度検知手段
68 制御部
本発明は野菜室を有する冷蔵庫に関するものである。
本発明は、野菜室内で極端な温度差が生じることを抑制する冷蔵庫を提供することを目的としたものである。
本発明の冷蔵庫は、少なくとも野菜室を有する冷蔵庫であって、前記野菜室の背面に設けられている、前記野菜室に冷気を供給する吹出口と、前記野菜室の背面に設けられている、前記野菜室内の冷気を循環させるための野菜室ファンとを備え、前記吹出口と前記野菜室ファンは、前記冷蔵庫を正面から見た際に重畳する位置に設けられていることを特徴とする
本発明の冷蔵庫は、野菜室内で極端な温度差が生じることを抑制することができる。

Claims (8)

  1. 内・外箱間に発泡断熱材を充填して構成した冷蔵庫本体と、前記冷蔵庫本体内を上方から、冷蔵室、野菜室、冷凍室とに仕切る仕切板と、前記野菜室と冷凍室とを仕切る仕切板を跨ぐように冷蔵庫本体の背面に形成され、内部下方に冷却器、その上方に冷却ファンを有する冷却室とを備え、前記野菜室と冷凍室を仕切る仕切板は、冷蔵庫本体の内・外箱間に連通する如く装着して冷蔵庫本体とともに発泡断熱材を充填させ冷蔵庫本体と一体化するとともに、冷却室が位置する仕切板後方部分には開口を形成し、前記仕切板は別個の上面部材と下面部材とを組み合わせた構成で、前記下面部材の開口背面部に前記上面部材の上方に突出する突片を備えた冷蔵庫。
  2. 仕切板後方部分に設けた開口は冷却器の上面投影面積より大きな開口とした請求項1記載の冷蔵庫。
  3. 仕切板を構成する下面部材の開口背面部に下方に突出する突片を備えた請求項1または2記載の冷蔵庫。
  4. 仕切板はその開口背面部分に冷蔵庫本体の内・外箱間に連通する空間部を設け、この空間部に冷蔵庫本体の内・外箱間から発泡断熱材を充填した請求項1〜3のいずれか1項記載の冷蔵庫。
  5. 仕切板の開口を構成する下面部材の上向き突片に開口背面部の空間部側に突出するリブを設けた請求項4記載の冷蔵庫。
  6. 発泡断熱材を充填した空間部はその上部を上面部材と下面部材との嵌合によって形成するとともに、下部は前記下面部材の上向き突片を冷蔵庫本体の内箱奥壁に接触させて形成した請求項4または5記載の冷蔵庫。
  7. 野菜室の背面に奥面仕切壁体を装着して野菜室と冷却室とを仕切るとともに、前記奥面仕切壁体の背面側の冷却室温度帯域に冷却ファンのコネクタ接続部を配置した請求項1〜6のいずれか1項記載の冷蔵庫。
  8. 野菜室の背面に奥面仕切壁体を装着して野菜室と冷却室とを仕切るとともに、前記野菜室と冷凍室を仕切る仕切板の上部に冷却ファンを取り付けて当該冷却ファンが野菜室の背面に位置する構成とした請求項1〜7のいずれか1項記載の冷蔵庫。
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