JP2018138646A - 重合性化合物およびそれを含む硬化性樹脂組成物、および重合性化合物の製造方法 - Google Patents

重合性化合物およびそれを含む硬化性樹脂組成物、および重合性化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】硬化時の収縮が小さく、簡便な方法により製造することができる重合性化合物を提供する。【解決手段】重合性化合物は、ハイパーブランチ構造を有するポリエステルポリオール骨格、重合性不飽和結合を有する重合性ユニット、および前記ポリエステルポリオール骨格と前記重合性ユニットとを連結する連結基を備える。前記連結基は、ウレタン結合またはアセタール結合である。前記ポリエステルポリオール骨格の分岐度は、例えば、0.10〜0.96である。【選択図】図1

Description

本発明は、ハイパーブランチ構造を有する重合性化合物またはそれを含む硬化性樹脂組成物、及び重合性化合物の製造方法に関する。
複数の重合性基を導入したデンドリマーやハイパーブランチポリマーを、硬化性樹脂組成物の原料として用いることが検討されている。これらの原料は、多くの重合性基を導入できるとともに、樹状分岐構造の部分が架橋構造のような状態であるため、硬度が高い硬化樹脂が得られると期待される。
特許文献1では、重合性組成物に、ビニル基などの重合性基を有するデンドリマーを添加することが提案されている。特許文献2では、ハイパーブランチ構造に不飽和結合が導入された樹脂をレジストに用いることが提案されている。
特開平8−231864号公報 特開2006−016534号公報
デンドリマーやハイパーブランチポリマーは、樹脂の架橋構造のような樹状分岐した構造を有しており、その3次元構造は、鎖状ポリマーに比べてコンパクトである。そのため、多数の重合性基が導入されたデンドリマーやハイパーブランチポリマーでは、重合性基間の距離が短く、硬化時における収縮を小さく出来ると期待されている。しかし、これらのデンドリマーおよびハイパーブランチポリマーは、合成が難しく、工業的な生産には適していない。
より具体的に説明すると、特許文献1に記載されるようなデンドリマーでは、その立体的な混み合いから、樹状分岐構造中の全ての反応部位を均等に成長させることが難しく、且つ、触媒等の除去も困難であるため、合成的な難易度が非常に高い。また、ハイパーブランチポリマーでは、デンドリマー程の構造規則性が追求されず、デンドリマーに比べて合成の難易度は下がる代わりに、キャラクタリゼーションも含め、構造制御が課題となる。更に反応性官能基を導入する場合は、特許文献2のように、縮合反応を用いることが一般的だが、触媒の存在下や100℃を超える加熱下で反応を行う必要がある。そのため、合成物の単離が難しく、また導入する際の反応制御が難しい。
本発明の目的は、硬化時の収縮が小さく、簡便な方法により製造することができる重合性化合物およびそれを含む硬化性樹脂組成物、ならびに重合性化合物の製造方法を提供することである。
本発明の一局面は、ハイパーブランチ構造を有するポリエステルポリオール骨格、重合性不飽和結合を有する重合性ユニット、および前記ポリエステルポリオール骨格と前記重合性ユニットとを連結する連結基を備え、
前記連結基は、ウレタン結合またはアセタール結合である、重合性化合物に関する。
本発明の他の一局面は、上記の重合性化合物を含む硬化性樹脂組成物に関する。
本発明のさらに他の一局面は、ハイパーブランチ構造を有するポリエステルポリオールと、重合性不飽和結合およびイソシアネート基もしくはビニルエーテル基を有する化合物とを反応させて、ウレタン結合またはアセタール結合を形成することにより、ハイパーブランチ構造を有するポリエステルポリオール骨格、前記重合性不飽和結合を有する重合性ユニット、および前記ポリエステルポリオール骨格と前記重合性ユニットとを連結する連結基を備え、前記連結基は、前記ウレタン結合または前記アセタール結合である、重合性化合物を生成させる工程を備える、重合性化合物の製造方法に関する。
本発明に係る重合性化合物およびそれを含む硬化性樹脂組成物は、硬化させる際の硬化収縮が小さい。また、重合性化合物は、反応の制御が比較的容易であり、簡便な方法により製造することができる。
合成例1のポリエステルポリオール(1)の13C−核磁気共鳴(NMR)スペクトルの一部である。
[重合性化合物およびその製造方法]
本実施形態に係る重合性化合物は、ハイパーブランチ構造を有するポリエステルポリオール骨格、重合性不飽和結合を有する重合性ユニット、およびこれらのポリエステルポリオール骨格と重合性ユニットとを連結する連結基(第1連結基)を備える。第1連結基は、ウレタン結合(−NH−C(=O)−O−)またはアセタール結合(−O−CH(−CH3)−O−)である。
本発明の実施形態に係る重合性化合物の製造方法は、ハイパーブランチ構造を有するポリエステルポリオールと、重合性不飽和結合およびイソシアネート基もしくはビニルエーテル基を有する化合物とを反応させて、ウレタン結合またはアセタール結合を形成することにより、上記の重合性化合物を生成させる工程を備える。
デンドリマーは、完全に樹状分岐したポリマー構造を有し、分岐度が1である。これに対し、ハイパーブランチ構造は、不完全に樹状分岐したポリマー構造であり、デンドリマーよりも分岐度が低い。
本実施形態によれば、重合性化合物に含まれるポリエステルポリオール骨格がハイパーブランチ構造を有することで、硬化(または重合)時の収縮を低減できる。また、構造の制御が容易である。また、重合性化合物は、重合性不飽和結合を有する重合性ユニットをウレタン結合またはアセタール結合を介して導入するため、例えば、触媒の存在下や100℃を超える加熱下でなくても、反応を進行させることができ、反応の制御が容易である。このように、本実施形態によれば、簡便な方法により重合性化合物を製造することができる。
本実施形態に係る重合性化合物は、結晶性が低くまたは非晶質であり、溶媒に対する溶解性だけでなく、他の化合物を溶解させる性質にも優れている。よって、硬化(または重合)反応を行い易く、反応の制御も容易である。
以下、本実施形態に係る重合性化合物およびその製造方法について、より詳細に説明する。
ポリエステルポリオール骨格は、重合性化合物のハイパーブランチ構造の基本骨格を構成している。ポリエステルポリオール骨格は、複数のポリオキシカルボン酸ユニットが連結して樹状分岐した構造を含む。
一般に、複数のヒドロキシ基を有するポリオキシカルボン酸などのAB型モノマー(mは、2以上の整数である。)が連結することで形成されるハイパーブランチ構造を有するポリエステルポリオールでは、AB型モノマーの残基は、m個のB基が残存した状態のターミナルユニット(末端部分)と、1つのB基の残基を介して連結し、残る(m−1)個のB基が残存しているリニアユニット(未分岐部分)と、m個のうち2個以上のB基の残基をそれぞれ介して連結している状態のデンドリティックユニット(分岐部分)との3種類のユニットに分類される。このように、ハイパーブランチ構造では、リニアユニットが存在する点でデンドリマーと異なる。
このようなポリエステルポリオールにおいて、重合性ユニットは、残存するB基(具体的には、ヒドロキシ基)のうち少なくとも一部に、第1連結基を介して導入される。つまり、重合性化合物において、ポリエステルポリオール骨格が有する複数のオキシ基(−O−)のうち、少なくとも一部には、第1連結基を介して重合性ユニットが導入されている。
重合性ユニットは、第1連結基を介して、分岐部分、末端部分、および未分岐部分のいずれのポリオキシカルボン酸ユニットのオキシ基に導入されていてもよい。分岐部分や未分岐部分において、重合性ユニットが導入されている場合には、硬化時における収縮をより小さくすることが期待できる。なお、分岐部分のポリオキシカルボン酸ユニットがm個全てのB基(つまり、ヒドロキシ基)の残基(つまり、オキシ基)を介してポリオキシカルボン酸ユニットと連結している場合には、末端部分および/または未分岐部分のポリオキシカルボン酸ユニットのオキシ基が第1連結基を介して重合性ユニットに結合している。
複数のオキシ基の残部(つまり、複数のオキシ基のうち、第1連結基を介して重合性ユニットと結合しているオキシ基以外のオキシ基)は、水素原子と結合していてもよく、炭化水素基が導入されていてもよい。炭化水素基は、オキシ基に直接結合していてもよく、連結基(第2連結基)を介してオキシ基に導入されていてもよい。この場合、ポリエステルポリオール骨格と炭化水素基とは、上記のオキシ基を含む第2連結基で連結されている。第2連結基としては、エーテル結合(−O−)、シリルエーテル結合(−O−(Si−)3)、エステル結合(−O−C(=O)−)、またはカーボネート結合(−O−C(=O)−O−)などが挙げられる。
各ポリオキシカルボン酸ユニットは、ヒドロキシ基の残基であるオキシ基を2個以上含んでいればよく、オキシ基の個数は、例えば、2〜6個であり、2〜4個であることが好ましく、2個または3個がさらに好ましい。ポリオキシカルボン酸ユニットは、カルボキシ基の残基を少なくとも1つ含んでいればよく、カルボキシ基の残基の個数は、例えば、1〜4個であり、1個または2個が好ましい。
ポリオキシカルボン酸ユニットのうち、ジオキシカルボン酸ユニットは、例えば、下記式(I)で表すことができる。
Figure 2018138646
(式中、R1は、炭化水素基である。)
なお、式中、結合手には、*を付している。
ポリエステルポリオール骨格では、重合性ユニットは、末端部分、未分岐部分、および/または分岐部分のポリオキシカルボン酸ユニットのオキシ残基の部分に、第1連結基を介して導入されている。なお、第1連結基には、ポリオキシカルボン酸ユニットのオキシ基も含まれる。
1で表される炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基および芳香族炭化水素基のいずれであってもよく、脂環族炭化水素環や芳香族炭化水素環を有する脂肪族炭化水素基であってもよい。脂肪族炭化水素基に対応する脂肪族炭化水素としては、メタン、エタン、プロパン、ブタン、2−メチルプロパン、2−メチルブタン、ヘキサン、オクタンなどのC1-10脂肪族炭化水素が例示される。
脂環族炭化水素基または脂環族炭化水素環に対応する脂環族炭化水素としては、例えば、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロノナン、シクロデカンなどのC1-12脂環族炭化水素が例示される。芳香族炭化水素基または芳香族炭化水素環に対応する芳香族炭化水素としては、ベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、ビフェニル、ジフェニルメタン、ジフェニルプロパンなどのC6-20芳香族炭化水素が例示される。
好ましい実施形態では、ポリオキシカルボン酸ユニットは、下記式(i):
Figure 2018138646
(式中、R2は、アルキル基であり、R3およびR4は、それぞれ、脂肪族炭化水素基である。)
で表される。なお、式中、結合手には、*を付している。
2で表されるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチルなどのC1-6アルキル基が好ましく、C1-4アルキル基がさらに好ましい。対応するジヒドロキシカルボン酸の入手が容易である観点からは、特に、R2がメチル基またはエチル基であることが好ましい。
3およびR4で表される脂肪族炭化水素基は、アルキレン基などの飽和脂肪族炭化水素基であってもよく、アルケニレン基などの不飽和脂肪族炭化水素基であってもよい。アルキレン基としては、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、プロピレン、テトラメチレンなどのC1-6アルキレン基が挙げられる。不飽和脂肪族炭化水素基としては、ビニレン、1−プロペン−1,3−ジイル、ブタ−2−エン−1,4−ジイル、ペンタ−3−エン−1,4−ジイルなどのC2-6アルケニレン基、エチニレンなどのC2-6アルキニレン基などが挙げられる。R3およびR4は、同じであってもよく、異なっていてもよい。対応するジヒドロキシカルボン酸の入手が容易である観点からは、R3およびR4は、それぞれ、メチレン基であることが好ましい。
ポリオキシカルボン酸ユニットが連結したポリエステルポリオール骨格において、オキシ基に第2連結基を介して導入される炭化水素基(R5)としては、重合性化合物に付与したい特性に応じて、適宜選択すればよく、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基および芳香族炭化水素基のいずれであってもよい。また、脂環族炭化水素環や芳香族炭化水素環を有する脂肪族炭化水素基であってもよい。これらの炭化水素基や炭化水素環に対応する炭化水素としては、例えば、R1について例示したものが挙げられる。脂肪族炭化水素であれば、C4-10脂肪族炭化水素が好ましく、C4-8脂肪族炭化水素がさらに好ましい。
ポリエステルポリオール骨格は、複数のポリオキシカルボン酸ユニットが連結した枝を少なくとも1つ有していればよく、2つ以上有していてもよい。このような枝を2つ以上有する場合には、各枝は同じ構造であってもよく、分岐の状態および/またはポリオキシカルボン酸ユニットの繰り返し数が異なっていてもよい。また、ポリエステルポリオール骨格は、連結していないポリオキシカルボン酸ユニット(1つのポリオキシカルボン酸ユニット)を有していてもよい。ポリエステルポリオール骨格は、通常、コアユニットを有しており、このコアユニットに、ポリオキシカルボン酸ユニットが連結した枝が結合しており、連結していないポリオキシカルボン酸ユニット(1つのポリオキシカルボン酸ユニット)が結合していてもよい。
各枝において、ポリオキシカルボン酸ユニットの繰り返し数は、例えば、1〜60の範囲から適宜選択できる。ポリオキシカルボン酸ユニットが連結した枝では、繰り返し数nは、例えば、2〜60であり、2〜30であることが好ましい。
重合性化合物の基本骨格となるハイパーブランチ構造を有するポリエーテルポリオール骨格(または原料であるポリエーテルポリオール)における分岐度は、1未満であり、0.10〜0.96であることが好ましい。
分岐度は、下記式で表されるように、上記ユニット全体に対するデンドリティックユニットおよびターミナルユニットの個数比である。
分岐度=(D+T)/(D+T+L)
(式中、Dは、デンドリティックユニット数を示し、Tは、ターミナルユニット数を示し、Lは、リニアユニット数を示す。)
分岐度は、例えば、基本骨格に対応するポリエステルポリオールの13C−NMRスペクトルに基づいて算出することができる。より具体的に説明すると、ポリエステルポリオールの13C−NMRスペクトルでは、化学シフトが40ppm〜60ppmの範囲に、デンドリティックユニット、リニアユニット、およびターミナルユニットのそれぞれの4級炭素原子に帰属される3つのピークが存在する。各ユニットのピークを13C−NMRスペクトルから同定し、各ピークの積分比(面積比)を算出し、これらの値を各ユニット数として、上記式より分岐度を求めることができる。
13C−NMRスペクトルにおいて、例えば、2つのヒドロキシ基を持つターミナルユニット(最も外側のジオキシカルボン酸ユニット)の4級炭素原子のピークは、低磁場側(多くの場合、49ppm以上)に特徴的に現れる。また、ターミナルユニットの2つのヒドロキシ基に重合性ユニットが第1連結基を介して導入されている場合や、第2連結基を介して炭化水素基などの官能基によりさらに修飾されている場合も、ターミナルユニットの4級炭素元素のピークは、低磁場側に現れる。一方、ヒドロキシ基を持たないデンドリティックユニットの4級炭素原子のピークは、ターミナルユニットの4級炭素原子よりも、高磁場側(多くの場合、40〜47ppm)に出現する。式(i)のように、4級炭素原子を含み、ジオキシカルボン酸ユニットが1つの遊離ヒドロキシ基を有する場合(つまり、リニアユニットの場合)、13C−NMRスペクトルにおいて、4級炭素原子のピークは、多くの場合、ターミナルユニットおよびデンドリティックユニットの4級炭素原子のピークよりも高磁場側に出現する。なお、上述のように、13C−NMRスペクトルにおいて、ターミナルユニット、デンドリティックユニットおよびリニアユニットの4級炭素原子のピークは、40〜60ppm付近に現れる。そのため、この範囲のピークの化学シフトの違いにより、各ユニットのピークを同定することができる。
ポリエステルポリオール骨格(または原料のポリエステルポリオール)の分岐度は、0.10〜0.96であることが好ましく、0.3〜0.8であることがさらに好ましい。分岐度がこのような範囲である場合、ポリエステルポリオールのヒドロキシ基の数が多くなり、重合性ユニットとともに、官能基を導入し易くなる。なお、重合性ユニットと他の官能基とで導入の順序は特に制限されない。
重合性化合物において、重合性ユニットは、原料のポリエステルポリオールの少なくとも一部のヒドロキシ基に導入される。ポリエステルポリオールのヒドロキシ基には、他の官能基などを導入(修飾)してもよく、例えば、第2連結基を介して炭化水素基を導入してもよい。この場合、重合性化合物の物性を制御し易い。
ポリエステルポリオールのコアユニットとしては、特に制限されず、例えば、ポリオールユニットが挙げられる。ポリオールユニットに対応するポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、キシリトール、マンニトール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサントリオール、シクロヘキサンジメタノール、デカリンジオール、ジヒドロキシベンゼン、ベンゼントリオール、ジヒドロキシナフタレン、テトラヒドロキシナフタレン、トリヒドロキシフェナントレン、ビフェノール、ビスフェノール類、キシリレングリコールなどが挙げられる。ポリオールにおけるヒドロキシ基の個数は、特に制限されず、例えば、2〜10個であり、2〜8個または2〜6個であることが好ましい。ポリオールは、脂肪族ポリオール、脂環族ポリオール、芳香族ポリオールのいずれであってもよく、脂肪族ポリオールは、脂肪族環(シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素環など)やベンゼンなどの芳香環を有してもよい。
ジオキシカルボン酸ユニットが連結したポリエステルポリオール骨格において、リニアユニットはそれぞれ1つずつ、ターミナルユニットはそれぞれ2つずつオキシ基を有している。本実施形態に係る重合性化合物では、リニアユニット、ターミナルユニットのオキシ基の全てのうち、少なくとも一部に、第1連結基を介して重合性ユニットが導入されていればよい。そして、残りのオキシ基には、水素原子が導入されていてもよく、第2連結基を介して炭化水素基などの官能基が導入されていてもよい。
重合性化合物は、重合性ユニットを少なくとも1つ有していればよいが、2つ以上有していることが好ましい。重合性化合物1分子中の重合性ユニットの数は、例えば、2〜25個であることが好ましく、2〜20個であることがさらに好ましく、2〜15個または2〜10個であってもよい。重合性ユニットの数がこのような範囲である場合、用途に応じて、重合性を調節し易い。
重合性ユニットが有する重合性不飽和結合としては、CH2=CHやCH2=C(CH3)などの炭素−炭素二重結合が挙げられる。このような重合性不飽和結合を有する重合性ユニットは、例えば、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基などの重合性基を含んでいる。これらの重合性基は、必要に応じてアルキル基(メチル基、エチル基など)、アリール基(フェニル基など)、ハロゲン原子(塩素原子など)などの置換基を有してもよい。
重合性ユニットは、重合性基を1つ含んでいてもよく、2つ以上含んでもよい。重合性ユニットが2つ以上の重合性基を有する場合、重合性基の種類は同じであってもよく、少なくとも一部が異なっていてもよく、置換基の種類や個数が異なっていてもよい。重合性ユニットが有する重合性基の個数pは、例えば、1〜4個であり、1〜3個であってもよく、1〜2個であってもよい。
重合性ユニットは、重合性基と連結基とを連結する有機基を含んでもよい。このような有機基としては、アルキレン基(R6)、−(R7−O)q−R8−で表されるアルキレンオキシアルキレン基またはポリ(アルキレンオキシ)アルキレン基などが挙げられる。R6で表されるアルキレン基としては、例えば、R1で例示した脂肪族炭化水素に対応する2価基が挙げられる。R7およびR8で表されるアルキレン基としては、それぞれ、例えば、エチレン、プロピレン、トリメチレン基などのC2-3アルキレン基が挙げられる。アルキレンオキシ基の繰り返し数qは、例えば、0〜2である。また、重合性ユニットが複数の重合性基を含む場合には、有機基は、例えば、3価以上の炭化水素基(R9)などである。炭化水素基R9に対応する炭化水素としては、R1について例示したものが挙げられ、脂肪族炭化水素、中でも、C1-6脂肪族炭化水素が好ましい。
重合性化合物において、第1連結基および重合性ユニット(さらに、有機基を有する場合には有機基)を含む部分(重合性セグメント)の原子数は、例えば、8〜50であり、10〜40であることが好ましく、13〜35であることがさらに好ましい。重合性セグメントの原子数がこのような範囲である場合、硬化収縮率を低減し易くなる。なお、重合性セグメントは、分岐鎖を有していてもよい。重合性セグメントが分岐鎖を有する場合には、重合性セグメントの主鎖(最長鎖)の原子数が上記の範囲であればよい。
連結基は、ウレタン結合(−NH−C(=O)−O−)またはアセタール結合(−O−C(−CH3)−O−)である。ウレタン結合では、通常、窒素原子が重合性ユニット(または有機基を介して重合性ユニット)に結合し、酸素原子は、ポリエステルポリオール骨格のオキシ基に相当する(つまり、原料のポリエステルポリオールのヒドロキシ基の残基である)。アセタール結合においても、ポリエステルポリオール骨格と結合する酸素原子は、ポリエステルポリオール骨格のオキシ基に相当する(つまり、原料のポリエステルポリオールのヒドロキシ基の残基である)。
重合性化合物の分子量(計算値または数平均分子量Mn)は、例えば、1,000〜20,000であり、2,000〜15,000であることが好ましい。重合性化合物の分子量分布Mw/Mnは、例えば、1.1〜1.8であり、1.2〜1.5であることが好ましい。また、重合性化合物は、比較的粘度が低く、25℃における粘度は、例えば、100Pa・s以下であり、50Pa・s以下または20Pa・s以下とすることもできる。粘度の下限は特に制限されないが、例えば、1Pa・s以上である。なお、粘度は、例えば、コーンプレート型のE型粘度計を用いて、5rpmの回転速度で測定したものとすることができる。
重合性化合物は、ポリエステルポリオールと、重合性不飽和結合およびイソシアネート基もしくはビニルエーテル基を有する化合物とを反応させることにより得ることができる。ポリエステルポリオールのヒドロキシ基と、イソシアネート基とが反応することで、ウレタン結合が形成される。また、ポリエステルポリオールのヒドロキシ基と、ビニルエーテル基とが反応することで、アセタール結合が形成される。このような反応により、ポリエステルポリオール骨格と、重合性不飽和結合を有する重合性ユニットとが、ウレタン結合またはアセタール結合である連結基で連結され、上述の重合性化合物が生成する。
このような反応は、ヒドロキシ基とカルボキシ基との縮合反応やヒドロキシ基に対する酸無水物基の付加反応とは異なり、温和な条件で進行し、高収率で目的とする重合性化合物を得ることができる。触媒を用いる必要もなく、室温などの比較的低温で反応が進行するため、加熱する必要もない。よって、反応の制御が極めて容易である。
ポリエステルポリオールとしては、上述のポリエステルポリオール骨格に対応するものが使用される。ポリエステルポリオールでは、一部のヒドロキシ基に炭化水素基(R5)が導入され、−O−R5基を形成していてもよい。−O−R5基を有するポリエステルポリオールは、液状であり、重合性不飽和結合およびイソシアネート基もしくはビニルエーテル基を有する化合物と混合し易いため、有利である。
重合性不飽和結合およびイソシアネート基もしくはビニルエーテル基を有する化合物としては、上記の重合性ユニットに対応し、かつイソシアネート基またはビニルエーテル基を有するものが使用される。このような化合物としては、例えば、(R10−)p11−NCOで表されるイソシアネート化合物、(R10−)p11−O−CH=CH2で表されるビニルエーテル化合物などが挙げられる。R10は、上述の重合性基であり、pは重合性基の個数であり、R11は、上述の重合性基と連結基とを連結する有機基である。これらの化合物は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
イソシアネート化合物の具体例としては、例えば、下記式で表されるアクリロイルオキシエチルイソシアネート(AOI)、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)、メタクリロイルオキシエチルオキシエチルイソシアネート(MOI−EG)、1,1−(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート(BEI)などが挙げられる。ビニルエーテル化合物の具体例としては、例えば、下記式で表されるアクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(VEEA)の他、メタクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルなどが挙げられる。
Figure 2018138646
ポリエステルポリオールの遊離のヒドロキシ基と、イソシアネート基またはビニルエーテル基とは、1:1のモル比で反応する。従って、ポリエステルポリオールと、重合性不飽和結合およびイソシアネート基もしくはビニルエーテル基を有する化合物との比率は、ポリエステルポリオール骨格への重合性ユニットの導入量に応じて適宜決定すればよい。
反応は、触媒の非存在下で行ってもよいが、必要に応じて触媒の存在下で行ってもよい。触媒の非存在下で反応を行うと、触媒を除去する工程を省略できるため簡便である。また、反応は、例えば、40℃以下といった比較的低い温度でも進行し、室温(例えば、20〜30℃)で行うこともできる。また、反応は、大気中で行うことができる。
反応は、溶媒の存在下で行ってもよく、非存在下で行ってもよい。ポリエステルポリオールが液状である場合には、重合性不飽和結合およびイソシアネート基もしくはビニルエーテル基を有する化合物を溶解させることができるため、溶媒を用いなくても反応を行うことができる。溶媒を用いる場合には、ポリエステルポリオールや重合性不飽和結合およびイソシアネート基もしくはビニルエーテル基を有する化合物の溶解性などに応じて適宜選択すればよい。溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン(THF)などエーテル類、アセトンなどのケトン類、ジメチルホルムアミド(DMF)などのアミド類、ジメチルスルホキシド(DMSO)などのスルホキシド類などの有機溶媒が用いられる。
[硬化性樹脂組成物]
本実施形態に係る重合性化合物は、このように極めて簡便な方法により得ることができる。また、重合性不飽和結合が導入されているため、例えば、紫外線や可視光線などの活性エネルギー線の作用により重合(または硬化)する。そのため、硬化樹脂を与えることができる硬化性樹脂組成物として利用することができる。重合性化合物は、コンパクトでありながらも3次元的な樹状分岐構造を有するため、硬化時の収縮が小さい。よって、硬化性樹脂組成物は、例えば、3次元光造形用のパターニング材料としての利用にも適している。
重合性化合物は、活性エネルギー線の作用により自己重合可能であるため、硬化性樹脂組成物は、少なくとも重合性化合物を含んでいればよい。重合性化合物以外に、重合性モノマーおよび/または重合性オリゴマーなどを含んでもよい。
重合性モノマーとしては、例えば、活性エネルギー線により発生したラジカルやカチオンの作用により硬化または重合可能なモノマーが好ましい。重合性モノマーとしては、重合性の官能基を複数有する多官能性モノマーが好ましい。光硬化性モノマーにおける重合性官能基の個数は、例えば、2〜8個である。重合性官能基としては、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などの重合性炭素−炭素不飽和結合を有する基、エポキシ基などが例示できる。
より具体的には、重合性モノマーとしては、例えば、アクリル系モノマーなどのラジカル重合性モノマー、エポキシ系モノマー、ビニル系モノマー、ジエン系モノマーなどのカチオン重合性モノマーなどが挙げられる。重合性モノマーは、一種を単独で使用してもよく、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
アクリル系モノマーとしては、例えば、ポリオールの(メタ)アクリル酸エステルが使用される。ポリオールは、例えば、脂肪族ポリオールであってもよく、芳香環または脂肪族環を有してもよい。なお、本明細書中、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルを、(メタ)アクリル酸エステルまたは(メタ)アクリレートと総称する。
ビニル系モノマーとしては、ポリオールポリ(ビニルエーテル)などのビニルエーテル、スチレンなどの芳香族ビニルモノマー、ビニルアルコキシシランなどが例示できる。ポリオールポリ(ビニルエーテル)を構成するポリオールとしては、アクリル系モノマーについて例示したポリオールが例示される。
ジエン系モノマーとしては、例えば、イソプレン、ブタジエンなどが挙げられる。
エポキシ系モノマーとしては、分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物を挙げることができる。エポキシ系モノマーは、例えば、エポキシシクロヘキサン環または2,3−エポキシプロピロキシ基を含むものであってよい。
重合性オリゴマー(またはプレポリマー)としては、前記例示の重合性モノマーのオリゴマー、ウレタンアクリレート系オリゴマー、ジアリルフタレートプレポリマーなどが例示できる。これらは、重合によりさらに高分子量化が可能である。
ジアリルフタレートプレポリマーは、複数のジアリルフタレートユニットが連なったオリゴマーまたはポリマーである。ジアリルフタレートプレポリマーは、一種のジアリルフタレートユニットを含んでもよく、二種以上のジアリルフタレートユニットを含んでもよい。二種以上のジアリルフタレートユニットとは、例えば、アリルオキシカルボニル基の置換位置が異なる複数のジアリルフタレートユニットが挙げられる。なお、o−ジアリルフタレートユニットの連結鎖を含むオルソ型ジアリルフタレートプレポリマー、m−ジアリルフタレートユニットの連結鎖を含むイソ型ジアリルフタレートプレポリマーなどを用いてもよい。
重合性オリゴマーの重量平均分子量は、例えば、5,000〜150,000であり、10,000〜150,000または30,000〜150,000であってもよい。
硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、重合開始剤を含んでもよい。重合性化合物以外に、重合性モノマーや重合性オリゴマーを含む場合には、重合性開始剤を用いることが望ましい。重合開始剤は、活性エネルギー線の作用により活性化して、重合性化合物、重合性モノマーおよび/または重合性オリゴマーの重合を開始させる。重合開始剤としては、例えば、活性エネルギー線の作用によりラジカルを発生するラジカル重合開始剤のほか、活性エネルギー線の作用により塩基(またはアニオン)や酸(またはカチオン)を生成するもの(具体的には、アニオン発生剤、カチオン発生剤)が挙げられる。重合開始剤は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。重合開始剤は、重合性化合物、重合性モノマー、および/または重合性オリゴマーのタイプ、例えば、ラジカル重合性であるか、イオン重合性であるかなどに応じて選択してもよい。ラジカル重合開始剤としては、例えば、アルキルフェノン系光重合開始剤、アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤などの光ラジカル重合開始剤などが好ましい。
また、硬化性樹脂組成物は、公知の添加剤を含むことができる。
本実施形態に係る硬化性樹脂組成物は、活性エネルギー線源(具体的には光源)としては、光硬化などに使用される公知の活性エネルギー線源が使用できる。硬化性樹脂組成物は、例えば、点露光方式や面露光方式の光源を用いてパターニングすることができる。照射する活性エネルギー線の波長は、硬化性樹脂組成物の構成成分(特に、重合性化合物や重合開始剤の種類)に応じて適宜選択できる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
《合成例1 ポリエステルポリオール(1)の合成》
2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸(124g)、2−エチル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール(7.5g)、およびp−トルエンスルホン酸(0.7g)を、ディーンスターク管を連結した丸底フラスコ中、140℃で5時間加熱撹拌し、ハイパーブランチ型ポリエステルポリオール(1)を合成した(収量:115g)。ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)分析より、数平均分子量(Mn)は1850、分子量分布(Mw/Mn)は1.39であった。
ポリエステルポリオール(1)の13C−NMRスペクトルを図1に示す。図1中の46ppm付近にあるピークがデンドリティックユニットに由来し、48ppm付近にあるピークがリニアユニットに由来し、50ppm付近にあるピークがターミナルユニットに由来する。それぞれのピークの積分比(面積比)から、既述の手順で分岐度を算出したところ、分岐度は0.45であった。
なお、ポリエステルポリオール(1)は、2−エチル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール骨格に、下記式(i−Et)で表される2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸ユニットが連結した構造を有している。
Figure 2018138646
なお、結合手には*を付している。
また、13C−NMRおよびフーリエ変換赤外分光(FT−IR)測定より、ポリエステルポリオール(1)におけるヒドロキシ基の残存数は、20個であった。
《合成例2 ポリエステルポリオール(2)の合成》
2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸の代わりに、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸を用いたこと以外は、合成例1と同様の方法で、ハイパーブランチ型ポリエステルポリオール(2)を合成した(収量:103g)。GPC分析より、Mnは1750、Mw/Mnは1.37であった。また、合成例1の場合に準じて、13C−NMR測定データをもとに算出した分岐度は0.75であった。
なお、ポリエステルポリオール(2)は、2−エチル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオールに、下記式(i−Mt)で表される2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸ユニットが連結した構造を有している。
Figure 2018138646
なお、結合手には*を付している。
《合成例3 ポリエステルポリオール(3)の合成》
2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸(163g)、ジ(トリメチロールプロパン)(14g)、およびp−トルエンスルホン酸(0.7g)を、ディーンスターク管を連結した丸底フラスコ中、140℃で7時間加熱撹拌し、ハイパーブランチ型ポリエステルポリオール(3)を合成した(収量:157g)。GPC測定より、Mnは2650、Mw/Mnは1.42であった。また、合成例1の場合に準じて、13C−NMR測定データをもとに算出した分岐度は0.60であった。
《合成例4 ポリエステルポリオール(4)の合成》
2−エチル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオールの代わりに、1,3,5−トリス(ヒドロキシメチル)ベンゼンを用いたこと以外は、合成例1と同様の方法で、ハイパーブランチ型ポリエステルポリオール(4)を合成した(収量:117g)。GPC分析より、Mnは1980、Mw/Mnは1.44であった。また、合成例1の場合に準じて、13C−NMR測定データをもとに算出した分岐度は0.55であった。
《合成例5 ポリエステルポリオール(5)の合成、OH基の部分エステル化》
合成例1にて合成したハイパーブランチ型ポリエステルポリオール(1)21gと、2−エチルヘキサン酸15gとを、ディーンスターク管を連結した丸底フラスコに入れ、混合物を140℃で5時間加熱撹拌した。これにより、OH基を部分的にエステル化したハイパーブランチ型ポリエステルポリオール(5)を合成した(収量:34g)。GPC分析より、Mnは2670、Mw/Mnは1.36であった。また、13C−NMRおよびFT−IR測定より、ポリエステルポリオール(5)におけるヒドロキシ基の残存数は、6個であった。
《合成例6 ポリエステルポリオール(6)の合成、OH基の部分シリルエーテル化》
DMF中、合成例2で合成したポリエステルポリオール(2)19g、t−ブチルジメチルシリルクロライド15g、およびイミダゾール14gを混合し、室温で反応させた。反応混合物を、抽出処理し、溶媒を留去することにより、OH基を部分シリル化したハイパーブランチ型ポリエステルポリオール(6)を得た(収量:26g)。GPC分析より、Mnは2320、Mw/Mnは1.44であった。また、13C−NMRおよびFT−IR測定より、ポリエステルポリオール(6)におけるヒドロキシ基の残存数は、10個であった。
《合成例7 ポリエステルポリオール(7)の合成、OH基の部分エーテル化》
DMF中、合成例3にて合成したポリエステルポリオール(3)18g、ヨウ化メチル45mL、および酸化銀15gを混合し、85℃で1晩加熱撹拌した。その後、反応混合物をろ過して、ろ液から溶媒を留去した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、OH基を部分メチルエーテル化したハイパーブランチ型ポリエステルポリオール(7)を得た(収量:15g)。GPC分析より、Mnは2390、Mw/Mnは1.42であった。
《合成例8 ポリエステルポリオールの合成、OH基の部分カーボネート化》
THF中、合成例4にて合成したポリエステルポリオール(4)21gと、クロロ蟻酸メチル7.6gとを混合し、0℃〜室温にて1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、OH基を部分メチルカーボネート化したハイパーブランチ型ポリエステルポリオール(8)を得た(収量:25g)。GPC分析より、Mnは2270、Mw/Mnは1.47であった。
《実施例1》
(1)重合性化合物(I−A−1)の合成
反応容器中で、合成例5で得られたポリエステルポリオール(5)34gとアクリロイルオキシエチルイソシアネート(AOI)9gとを混合し、室温で2日間反応させた。得られた液状の反応混合物を、FT−IR、およびNMRにより分析したところ、AOIのイソシアネート基が、OH基と反応し、ポリエステルポリオール骨格に下記式で表されるアクリロイルオキシエチルイミノカルボニル基(AOI−基)が導入された重合性化合物(I−A−1)が生成していることが確認された。また、同分析により、重合性化合物1分子中のAOI−基の個数は2個であった。GPC分析より、Mnは2920、Mw/Mnは1.36であった。
Figure 2018138646
式中、ポリエステルポリオールのヒドロキシ基の残基であるオキシ基との結合手には、*を付している。
(2)評価
上記(1)で得られた重合性化合物(I−A−1)(硬化性樹脂組成物)を用いて、下記の評価を行った。
(a)粘度
E型粘度計(TVE−20H、東機産業(株))を用いて、25℃にて、5rpmの回転速度で重合性化合物の粘度を測定した。
(b)硬化収縮率
重合性化合物100質量部に対して、3質量部のラジカル開始剤(Lamberti社製、Esacure KTO)を混合した。混合物を、離型処理した2枚のガラス板の間に挟み、高圧Hgランプで2分間照射することにより、厚み800μmの硬化物を作製した。硬化前の重合性化合物の密度d1および得られた硬化物の密度d2を、それぞれ、乾式密度計を用いて測定し、下記式から硬化収縮率(%)を求めた。
硬化収縮率(%)=(d2−d1)/d2×100
《実施例2》
AOIに代えて、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、下記式で表されるメタクリロイルオキシエチルイミノカルボニル基(MOI−基)が、原料であるポリエステルポリオール(5)に導入された重合性化合物(I−M−1)を合成した。実施例1と同様の分析により、重合性化合物1分子中のMOI−基の個数は2個であった。また、GPC分析より、Mnは3040、Mw/Mnは1.39であった。得られた重合性化合物(I−M−1)を用いて実施例1と同様の評価を行った。
Figure 2018138646
式中、ポリエステルポリオールのヒドロキシ基の残基であるオキシ基との結合手には、*を付している。
《実施例3》
AOIに代えて、メタクリロイルオキシエチルオキシエチルイソシアネート(MOI−EG)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、下記式で表されるメタクリロイルオキシエチルオキシエチルイミノカルボニル基(MOI−EG−基)が、原料であるポリエステルポリオール(5)に導入された重合性化合物(I−ME−1)を合成した。実施例1と同様の分析により、重合性化合物1分子中のMOI−EG−基の個数は2個であった。また、GPC分析より、Mnは3430、Mw/Mnは1.31であった。得られた重合性化合物(I−ME−1)を用いて実施例1と同様の評価を行った。
Figure 2018138646
式中、ポリエステルポリオールのヒドロキシ基の残基であるオキシ基との結合手には、*を付している。
《実施例4》
AOIの量および反応時間をそれぞれ1.5倍にした以外は、実施例1と同様にして、AOI−基が、原料であるポリエステルポリオール(5)に導入された重合性化合物(I−A−2)を合成した。実施例1と同様の分析により、重合性化合物1分子中のAOI−基の個数は3個であった。また、GPC分析より、Mnは3010、Mw/Mnは1.27であった。得られた重合性化合物(I−A−2)を用いて実施例1と同様の評価を行った。
《実施例5》
MOIの量および反応時間をそれぞれ1.5倍にした以外は、実施例2と同様にして、MOI−基が、原料であるポリエステルポリオール(5)に導入された重合性化合物(I−M−2)を合成した。実施例2と同様の分析により、重合性化合物1分子中のMOI−基の個数は3個であった。また、GPC分析では、Mnは2840、Mw/Mnは1.32であった。得られた重合性化合物(I−M−2)を用いて実施例1と同様の評価を行った。
《実施例6》
MOI−EGの量および反応時間をそれぞれ1.5倍にした以外は、実施例3と同様にして、MOI−EG−基が原料であるポリエステルポリオール(5)に導入された重合性化合物(I−ME−2)を合成した。実施例3と同様の分析により、重合性化合物1分子中のMOI−EG−基の個数は3個であった。また、GPC分析より、Mnは3080、Mw/Mnは1.29であった。得られた重合性化合物(I−ME−2)を用いて実施例1と同様の評価を行った。
《実施例7》
AOIの量および反応時間をそれぞれ2倍にした以外は、実施例1と同様にして、AOI−基が原料であるポリエステルポリオール(5)に導入された重合性化合物(I−A−3)を合成した。実施例1と同様の分析により、重合性化合物1分子中のAOI−基の個数は4個であった。また、GPC分析より、Mnは3020、Mw/Mnは1.30であった。得られた重合性化合物(I−A−3)を用いて実施例1と同様の評価を行った。
《実施例8》
MOIの量および反応時間をそれぞれ2倍にした以外は、実施例2と同様にして、MOI−基が原料であるポリエステルポリオール(5)へと導入された重合性化合物(I−M−3)を合成した。実施例2と同様の分析により、重合性化合物1分子中のMOI−基の個数は4個であった。また、GPC分析より、Mnは3110、Mw/Mnは1.30であった。得られた重合性化合物(I−M−3)を用いて実施例1と同様の評価を行った。
《実施例9》
MOI−EGの量および反応時間をそれぞれ2倍にした以外は、実施例3と同様にして、MOI−EG−基が原料であるポリエステルポリオール(5)に導入された重合性化合物(I−ME−3)を合成した。実施例3と同様の分析により、重合性化合物1分子中のMOI−EG−基の個数は4個であった。また、GPC分析より、Mnは3350、Mw/Mnは1.31であった。得られた重合性化合物(I−ME−3)を用いて実施例1と同様の評価を行った。
《実施例10》
AOIの量および反応時間をそれぞれ3倍にした以外は、実施例1と同様にして、AOI−基が原料であるポリエステルポリオール(5)へと導入された重合性化合物(I−A−4)を合成した。実施例1と同様の分析により、重合性化合物1分子中のAOI−基の個数は6個であった。また、GPC分析より、Mnは3050、Mw/Mnは1.32であった。得られた重合性化合物(I−A−4)を用いて実施例1と同様の評価を行った。
《実施例11》
MOIの量および反応時間をそれぞれ3倍にした以外は、実施例2と同様にして、MOI−基が原料であるポリエステルポリオール(5)に導入された重合性化合物(I−M−4)を合成した。実施例2と同様の分析により、重合性化合物1分子中のMOI−基の個数は6個であった。また、GPC分析より、Mnは3120、Mw/Mnは1.33であった。得られた重合性化合物(I−M−4)を用いて実施例1と同様の評価を行った。
《実施例12》
MOI−EGの量および反応時間をそれぞれ3倍にした以外は、実施例3と同様にして、MOI−EG−基が原料であるポリエステルポリオール(5)に導入された重合性化合物(I−ME−4)を合成した。実施例3と同様の分析により、重合性化合物1分子中のMOI−EG−基の個数は6個であった。また、GPC分析より、Mnは3560、Mw/Mnは1.32であった。得られた重合性化合物(I−ME−4)を用いて実施例1と同様の評価を行った。
《実施例13》
反応容器中で、合成例1で得られたポリエステルポリオール(1)18gをTHF50mLに溶かし、混合物を氷浴で冷却しながら、撹拌下でアクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(VEEA)24gを滴下した。1時間撹拌した後、反応混合物を、減圧下で濃縮した。得られた反応混合物をFT−IR、およびNMRにより分析したところ、VEEAのビニルエーテル基が、OH基と反応し、下記式で表されるVEEA−基に変換された重合性化合物(II−VA)の生成が確認された。また、同分析により、重合性化合物1分子中のVEEA−基の個数は16個であった。GPC分析より、Mnは4030、Mw/Mnは1.40であった。得られた重合性化合物(II−VA)を用いて実施例1と同様の評価を行った。
Figure 2018138646
式中、ポリエステルポリオールのヒドロキシ基の残基であるオキシ基との結合手には、*を付している。
《実施例14》
実施例4で得られた重合性化合物22gと、MOI−EG3gとを混合し、混合物を室温で5日間撹拌した。得られた反応混合物をFT−IR、およびNMRにより分析したところ、重合性化合物1分子中のAOI−基およびMOI−EG−基の個数がそれぞれ3個である重合性化合物(I−A/ME)の生成を確認した。GPC分析より、Mnは3150、Mw/Mnは1.34であった。得られた重合性化合物(I−A/ME--)を用いて実施例1と同様の評価を行った。
《実施例15》
重合性化合物として、実施例5で得られた重合性化合物を用いた以外は、実施例14と同様にして、重合性化合物1分子中のMOI−基およびMOI−EG−基の個数がそれぞれ3個である重合性化合物(I−M/ME)を合成した。GPC分析より、Mnは3240、Mw/Mnは1.32であった。得られた重合性化合物(I−M/ME)を用いて実施例1と同様の評価を行った。
《実施例16》
実施例3で得られた重合性化合物19gと、VEEA3gとを混合し、混合物を室温で5日間撹拌した。得られた反応混合物を、FT−IR、およびNMRにより分析したところ、重合性化合物1分子中のMOI−EG−基およびVEEA−基の個数がそれぞれ2個および4個である重合性化合物(I−ME/VA)が得られた。GPC分析より、Mnは3380、Mw/Mnは1.39であった。得られた重合性化合物(I−ME/VA)を用いて実施例1と同様の評価を行った。
《実施例17》
合成例5で得られたポリエステルポリオール(5)20gと、1,1−(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート(BEI)4.2gとを混合し、混合物を室温で4日間撹拌した。その後、混合物に、VEEA3.3gを添加し、室温でさらに4日間撹拌した。得られた反応混合物を、FT−IR、および、NMRにより分析したところ、重合性化合物1分子中の下記式で表されるBEI−基およびVEEA−基の個数がそれぞれ6個および3個である重合性化合物(I−B/VA)の生成を確認した。GPC分析より、Mnは3410、Mw/Mnは1.28であった。得られた重合性化合物(I−B/VA)を用いて実施例1と同様の評価を行った。
Figure 2018138646
式中、ポリエステルポリオールのヒドロキシ基の残基であるオキシ基との結合手には、*を付している。
《実施例18》
AOIに代えてBEIを用いたこと以外、実施例10と同様にして、BEI−基が原料であるポリエステルポリオール(5)に導入された重合性化合物(I−B)を合成した。実施例10と同様の分析により、重合性化合物1分子中のBEI−基の個数は12個であった。また、GPC分析より、Mnは4270、Mw/Mnは1.33であった。得られた重合性化合物(I−B)を用いて実施例1と同様の評価を行った。
《実施例19》
反応容器中で、合成例6で得られたポリエステルポリオール(6)21gとAOI6gとを混合し、室温で5日間反応させた。得られた反応混合物を、FT−IR、およびNMRにより分析したところ、AOIがOH基と反応し、AOI−基が導入された重合性化合物(III−A)の生成が確認された。また、同分析により、重合性化合物1分子中のAOI−基の個数は約7個であった。GPC分析より、Mnは3080、Mw/Mnは1.37であった。得られた重合性化合物(III−A)を用いて実施例1と同様の評価を行った。
《実施例20》
反応容器中で、合成例7で得られたポリエステルポリオール(7)15gとMOI6gとを混合し、室温で5日間反応させた。得られた反応混合物を、FT−IR、およびNMRにより分析したところ、MOI−基が導入された重合性化合物(IV−M)の生成が確認された。また、同分析により、重合性化合物1分子中のMOI−基の個数は約7個であった。GPC分析より、Mnは3550、Mw/Mnは1.38であった。得られた重合性化合物(IV−M)を用いて実施例1と同様の評価を行った。
《実施例21》
反応容器中で、合成例8で得られたポリエステルポリオール(8)25gとMOI−EG12gとを混合し、室温で4日間反応させた。得られた反応混合物を、FT−IR、およびNMRにより分析したところ、MOI−EG−基が導入された重合性化合物(V−ME)の生成が確認された。また、同分析により、重合性化合物1分子中のMOI−EG−基の個数は約10個であった。GPC分析より、Mnは3020、Mw/Mnは1.42であった。得られた重合性化合物(V−ME)を用いて実施例1と同様の評価を行った。
比較例1
実施例1の重合性化合物に代えて、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)を用いて、実施例1と同様の評価を行った。
表1には、実施例および比較例で用いた重合性化合物をまとめた。表1中の分岐度は、ポリエステルポリオールの分岐度である。実施例および比較例の結果を表2に示す。
Figure 2018138646
Figure 2018138646
表1に示されるように、実施例の重合性化合物の硬化収縮率は、DPHAを用いた比較例1の硬化収縮率の半分以下と、極めて低い値を示した。実施例の重合性化合物は、いずれも液状であり、硬化収縮率も低いため、三次元光造形パターンを形成するための材料にも適していると言える。
本発明の実施形態に係る重合性化合物は、構造が制御されており、硬化時の収縮を抑制することができるとともに、極めて簡便な方法により製造できる。よって、様々な硬化物を得るための硬化性樹脂組成物、特に、三次元光造形用のパターニング材料に適しており、工業的な製造にも利用できる。

Claims (9)

  1. ハイパーブランチ構造を有するポリエステルポリオール骨格、重合性不飽和結合を有する重合性ユニット、および前記ポリエステルポリオール骨格と前記重合性ユニットとを連結する連結基を備え、
    前記連結基は、ウレタン結合またはアセタール結合である、重合性化合物。
  2. 前記ポリエステルポリオール骨格の分岐度は、0.10〜0.96である、請求項1に記載の重合性化合物。
  3. 前記ポリエステルポリオール骨格は、複数のポリオキシカルボン酸ユニットが連結して樹状分岐した構造を含み、
    前記ポリオキシカルボン酸ユニットは、下記式(i):
    Figure 2018138646
    (式中、R2は、アルキル基であり、R3およびR4は、それぞれ、脂肪族炭化水素基である。)
    で表される、請求項1または2に記載の重合性化合物。
  4. 前記連結基および前記重合性ユニットを含む重合性セグメントの原子数が、8〜50である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の重合性化合物。
  5. 前記重合性ユニットが、ビニル基、アリル基、および(メタ)アクリロイル基からなる群より選択される少なくとも一種を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の重合性化合物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の重合性化合物を含む硬化性樹脂組成物。
  7. さらに重合開始剤を含む、請求項6に記載の硬化性樹脂組成物。
  8. 三次元光造形用のパターニング材料である、請求項6または7に記載の硬化性樹脂組成物。
  9. ハイパーブランチ構造を有するポリエステルポリオールと、重合性不飽和結合およびイソシアネート基もしくはビニルエーテル基を有する化合物とを反応させて、ウレタン結合またはアセタール結合を形成することにより、ハイパーブランチ構造を有するポリエステルポリオール骨格、前記重合性不飽和結合を有する重合性ユニット、および前記ポリエステルポリオール骨格と前記重合性ユニットとを連結する連結基を備え、前記連結基は、前記ウレタン結合または前記アセタール結合である重合性化合物を生成させる工程を備える、重合性化合物の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112390925A (zh) * 2020-10-09 2021-02-23 东莞理工学院 光固化树脂及其制备方法
CN112625188A (zh) * 2020-12-09 2021-04-09 东莞理工学院 应用于精密铸造的3d打印光固化树脂及其制备方法

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