JP2018135653A - 物品収納庫 - Google Patents

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【課題】開放された扉をハンドルの操作なしに閉成する場合に、扉に設けたラッチを筐体の嵌入口まで確実に移動させて扉を閉成位置でロックし得る物品収納庫を提供する。【解決手段】物品収納庫は、内部に物品収納室を備える筐体の開口を開閉自在に閉成する扉50に、ロック機構をなすラッチ56Uが設けられている。筐体の開口周縁部には、扉50の閉成時にラッチ56Uが進入する嵌入口88と、嵌入口88から離間するにつれてラッチ56Uの突出方向へ傾斜する誘導面86とが設けられ、誘導面86は扉50の閉成時にラッチ56Uが嵌入口88に到る経路に位置しており、誘導面86の傾斜によりラッチ56Uが誘導されて嵌入口88へ進入する構成とした。【選択図】図4

Description

本発明は、物品収納室を内部に備える筐体と、前記筐体の開口を開閉自在に閉成する扉と、前記扉に進退自在に設けられたラッチと、前記扉に進退自在に設けたロック用のラッチを操作するハンドルと、前記扉の閉成時に前記ラッチが進入する嵌入口とを備え、前記ハンドルを操作してラッチを動作させることにより扉の開放が可能で、扉を閉成するには該扉を押すだけで前記ラッチが前記嵌入口に進入して扉をロックする物品収納庫の改良に関するものである。
各種の物品を内部に収納する物品収納庫の一形態として、洗浄後の濡れた状態の食器を収納して消毒・乾燥を行った後に保管する消毒保管庫が、病院や学校の給食設備その他大規模のレストランで使用されている。図9(a)に示す消毒保管庫110は、その本体をなす筐体112の内部に、皿等の食器類を収納する通気カゴ122を配置した物品収納室116が画成されている。そして、ヒータで加熱した空気(熱風)を送風ファンで物品収納室116内に強制循環させて該物品収納室116の内部を高温に加熱することにより、通気カゴ122に収納した食器類を消毒・乾燥させるようになっている。
前記筐体112には、物品収納室116に連通する開口112aを閉成する観音開き式(2枚扉式)または1枚扉式の扉150が開閉自在に配設されている。扉150には、図9(b)に示すように、該扉150のロック機構をなすラッチ156が進退自在に設けられて、常には扉150の下面や開放端面から突出している。また、前記開口112aを画成する筐体112の開口周縁部には、前記ラッチ156の進入を受け入れる嵌入口188が開設されており、該嵌入口188にラッチ156が進入すると、扉150は閉成位置でロックされる。前記ラッチ156は、扉150の前面に設けたハンドル152(図9(a)参照)に連動するよう構成され、該ハンドル152の操作に応じて突出位置から退避するようになっている。従って扉150を開放する場合は、ハンドル152を操作してラッチ156による扉150のロックを解除する。これにより扉150が開放可能になり、該扉150を手前側に引張ると物品収納室116が露出するので、該物品収納室116への通気カゴ122に対する食器類の出し入れをすることができる。
前記ラッチ156はバネにより突出方向へ弾力付勢されており、ハンドル操作に連動して該ラッチ156は前記バネの弾力に抗しつつ前記嵌入口188から退出する。また、扉150を閉める際は、ハンドル152の操作に関係なく前記バネの復帰弾力によりラッチ156は該嵌入口188へ進入可能になっている。すなわち、前記ラッチ156の後面には傾斜面156aが設けられており、該ラッチ156が正常位置(図9(b)に二点鎖線a1で示す)にあれば、扉150の閉成時に該ラッチ156の傾斜面156aが筐体開口112aの周縁部に接触することで次第に退避する(図9(b)に二点鎖線a2で示す)。このように、扉150を閉成する際、ラッチ156は筐体112と接触することで突出位置から退避動作した後に、該ラッチ156が前記嵌入口188に到るとバネ弾力により前進して該嵌入口188へ進入するに到る。従って、ハンドル152を操作することなしに前記扉150を閉成位置まで移動させることができ、該扉150が完全に閉じると前記ラッチ156がバネ弾力により前進し、前記嵌入口188へ進入してロックがなされる。
特開2002−129783号公報
図9(b)に示すように、一般的な消毒保管庫110では、前記開口112a周縁部のうちで、ラッチ156と接触する前端部186が略直角に設けられている。これに対し、消毒保管庫110は、扉150の取付状態に異常があったり、何等かの原因で扉150やヒンジ金具に変形を来たしたりすると、当該扉150が正常位置に対し偏倚した(ずれた)状態で開閉することになる。そして、このように扉150が正常位置からずれた状態で開閉すると、ラッチ156は正常位置からずれる(図9(b)に二点鎖線a3で示す)ことになり、該ラッチ156の傾斜面156aと前記前端部186との前後位置が整合しなくなる。このため、扉150を閉成する際、ラッチ156が筐体112における開口112a周縁部の前面で停止することになり、該扉150を正常にロックすることが困難になり庫内を密閉できないという不都合を招く。このような問題は、消毒保管庫110のみならず、同じような扉構造を有する他の物品収納庫(例えば、冷蔵庫)にも内在している。
そこで本発明は、従来の物品収納庫に内在する前記問題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、開放された扉をハンドルの操作なしに閉成する場合に、該扉に設けたラッチを筐体の嵌入口まで確実に移動させて該扉を閉成位置でロックし得る物品収納庫を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、請求項1の発明に係る物品収納庫は、
内部に物品収納室を備える筐体と、前記筐体の開口を開閉自在に閉成する扉と、前記扉に進退自在に設けられ、その突出端部に傾斜面を有するラッチと、前記扉に設けられて、前記ラッチを進退移動させるハンドルと、前記筐体の開口周縁部に設けられて、前記扉の閉成時に前記ラッチが進入して該扉をロックさせる嵌入口とを備え、前記ハンドルを操作すると前記ラッチが前記嵌入口から退出して前記扉のロックが解除され、前記扉を閉成させるにつれて前記ラッチの傾斜面が前記筐体の開口周縁部に接触して該ラッチを退避動作させる物品収納庫において、
前記筐体の開口周縁部であって、かつ前記扉を閉成する際に前記ラッチが前記嵌入口へ到る経路には、該嵌入口から外方へ離間するにつれて該ラッチの突出方向へ傾斜した誘導面が設けられ、該誘導面の傾斜により該ラッチが誘導されて該嵌入口へ進入し得るようになっていることを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、扉の位置ずれに応じて該扉を閉成する際にラッチの傾斜面が正常位置よりも該ラッチの突出方向に位置していても、該下ラッチの傾斜面を誘導面によって確実に嵌入口側へ誘導することができる。
請求項2に係る発明では、
前記誘導面は、前記開口周縁部に配設した別部材に設けられていることを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、誘導面が扉等との接触により変形・破損した場合には、別部材に交換することができる。
本発明に係る物品収納庫によれば、開放された扉をハンドルの操作なしに閉成する場合に、該扉に設けたラッチを筐体の嵌入口まで確実に移動させて該扉を閉成位置でロックすることができる。
実施例1に係る消毒保管庫の内部を示す概略構成図である。 実施例1に係る消毒保管庫の正面図である。 (a)は、図2のA−A線断面図であり、(b)は、図2のB−B線断面図である。 開放位置から閉成位置へ移動する右扉の動作説明図である。(a)は、右扉の下ラッチが下フレームの誘導面に接触する直前の状態を示しており、下ラッチは突出位置にある。(b)は、下ラッチが誘導面を摺動した後に下フレームの前部上面に接触した状態を示しており、下ラッチは退避位置にある。(c)は、下ラッチが前部上面を摺動した後に下フレームの下嵌入口に進入した状態を示しており、下ラッチは突出位置にある。 (a)は、左扉の正面視におけるハンドルの設置領域の一部を拡大した正面図であり、(b)は、(a)のC−C線断面図であって、左ハンドルのみ示してある。 実施例2に係る消毒保管庫であって、(a)は、筐体および受け部材の縦断側面図、(b)は、筐体および受け部材の分解斜視図である。 実施例3に係る消毒保管庫の縦断側面図である。 実施例4に係る消毒保管庫であって、筐体および受け部材の縦断側面図である。 (a)は、従来の消毒保管庫を示す正面図であり、扉開放時に前側から視認可能となる内部構造を破線で示してある。(b)は、従来の消毒保管庫における下ラッチと、筐体の開口下縁部との関係を示す説明図である。
次に、本発明に係る物品収納庫につき、消毒保管庫を実施例として挙げて説明する。
図1は、実施例に係る消毒保管庫10の内部を示す概略図であり、図2は、扉50,60を閉成した消毒保管庫10の正面図である。なお、以下の説明では、消毒保管庫10を正面から見た状態において、「左」、「右」、「上」、「下」、「前(手前側)」および「後(奥側)」の位置表現を使用する。
(消毒保管庫の概略構成について)
図1および図2に示す消毒保管庫10は、外装と内装との間に断熱材を充填した断熱構造の筐体12の内部に、該筐体12の内部空間を外方の熱風循環路14と内方の物品収納室(食器等収納室)16とに区画する隔壁18,24が配設されている。物品収納室16は、隔壁18,24のうち水平部分(上板)18の中央部に熱風流出口18aが形成されている。また物品収納室16の内部には、複数の通気棚20が上下に所定間隔離間して多段的に配置され、各通気棚20に、食器等(図示せず)を収容する通気カゴ22が載置されている。
前記熱風循環路14は、図1に示すように、前記水平部分18の上面側に画成される上部空間14aと、隔壁18,24をなす両側板24,24の外面側に画成されて上部空間14aの左右端に連通する側部空間14b,14bと、物品収納室16の下方に臨む底部空間14cとで構成され、該底部空間14cは、両側部空間14b,14bの下端に形成された吹出口26,26に連通している。また物品収納室16は、上部空間14aに前記熱風流出口18aを介して連通すると共に、両側板24,24の下端間に開口する熱風流入口16aを介して底部空間14cに連通し、更には側板24,24に形成した複数の通孔(図示せず)を介して側部空間14b,14bと連通する。
前記上部空間14aには、送風ファン(シロッコファン)28が配設されると共に、該送風ファン28に近接してヒータ30が配設されている。送風ファン28は、前記物品収納室16の空気を前記熱風流出口18aから上部空間14aに吸込み、該空気をヒータ30に向けて送風する。従って、送風ファン28を運転することで物品収納室16から吸込んだ空気は、ヒータ30に接触して加熱されて熱風とされた後、両側部空間14b,14bに流れ込む。そしてこの熱風が、前記熱風流入口16aおよび側板24,24の通孔から物品収納室16内に吹込まれ、収納されている食器を加熱するようになっている。
図2に示すように、前記筐体12には、前記物品収納室16を露出する開口12aが前記内部空間の前側に形成されている。具体的には、筐体12の上辺部32T、下辺部32Uおよび側辺部32Sの内側に開口12aを画成するよう構成され、この開口12aを通じて物品収納室16の通気カゴ22に食器等を出し入れできるようになっている。また、筐体12の側辺部32Sには、開口12aを開閉可能に閉成する観音開き式の扉(断熱扉)50,60が配設されている。この左右の扉50,60の前面には、その各開放端側に偏った位置にハンドル52,62が設けられている。
なお、詳しくは後述するが、右側の扉(以下、「右扉」という)50の内部には、該右扉50に設けたハンドル(以下、「右ハンドル」という)52の回動に連動する一対のロッド54T,54Uと、各ロッド54T,54Uに連繋されたラッチ56T,56Uとを含むロック機構54T,54U,56T,56Uが配設されている(図3参照)。一方で、左側の扉(以下、「左扉」という)60にはロック機構が設けられておらず、該左扉60のハンドル(以下、「左ハンドル」という)62はロック機構に連結されていない。すなわち、実施例1の消毒保管庫10は、右ハンドル52を操作することでロック機構54T,54U,56T,56Uによる右扉50のロックを解除した状態で、右扉50を開放し、これにより左扉60の開放が可能となる構成が採用されている。そこで以下、右扉50に設けられる右ハンドル52およびロック機構54T,54U, 56T,56Uについて説明する。
(右ハンドルについて)
前記右ハンドル52は、図2に示すように、右扉50の前面に固定される右ベース部52aと、この右ベース部52aの前面に回動可能に配設された別部材の右グリップ部52bとから基本的に構成される。このうち右ベース部52aは、耐熱性を有しかつ熱伝導性の低い材料(例えば耐熱性合成樹脂)からなる皿状部材であって、その前面側から観察した形状が所謂砲弾型に形成されている。右グリップ部52bは、右ベース部52aの前側に位置しており、右ベース部52aに対して回動自在に連結する軸部52cと、この軸部52cの前端から右ベース部52aの長手方向に沿って延在し、右扉50の開閉時に手指等で把持する把持部52dとにより構成されている。そして、右グリップ部52bは、把持部52dが略水平に延在する原位置と、軸部52cを中心に原位置から下方へ向けて所定角度(例えば約45度)回動した回動位置とに変位可能とされている。この右グリップ部52bは、軸部52cの外周面に配置されるバネ(図示せず)により回動位置側から原位置側へ向けて付勢されている。また、右扉50の内部には、右ハンドル52の後方に位置して右グリップ部52bと共に回動する作動部(図示せず)が設けられている。
(ロック機構のロッドについて)
図3に示すように、右扉50の内部には、上下に延在して一端側が前記作動部に連繋すると共に他端側がラッチ56T,56U(後述)に連繋する一対のロッド54T,54Uが上下移動可能に配設されている。前記作動部から右扉50の上端近傍まで延在する上ロッド54Tは、右グリップ部52bを原位置から回動位置に回動操作することに伴い、前記作動部に連動して下方へ移動する。そして、右グリップ部52bがバネの付勢力に応じて回動位置から原位置に復帰すると、前記作動部に連動して上方へ移動するよう構成されている。また、前記作動部から右扉50の下端近傍まで延在する下ロッド54Uは、右グリップ部52bを原位置から回動位置に回動操作することに伴い前記作動部に連動して上方へ移動すると共に、右グリップ部52bがバネの付勢力に応じて回動位置から原位置に復帰すると前記作動部に連動して下方へ移動するよう構成されている。すなわち、右扉50に配設されるロック機構は、右ハンドル52の右グリップ部52bを水平状態から下方へ向けて回動操作することで、上ロッド54Tが後述する上ラッチ56Tを下方(右扉50側)へ引き下げると共に、下ロッド54Uが後述する下ラッチ56Uを上方(右扉50側)へ引き上げるように構成されている。
(ロック機構のラッチについて)
図3および図4に示すように、前記右扉50の上面には上連通口50aが形成されている。そして、上ロッド54Tに連繋する前記上ラッチ56Tが、上連通口50aから上方へ突出する突出位置と、該突出位置より下方(右扉50の内部)に退避した退避位置とに移動し得るように構成されている。また、前記右扉50の下面には下連通口50bが形成され、下ロッド54Uに連繋する前記下ラッチ56Uが、下連通口50bから下方へ突出する突出位置(図4(a)および図4(c)参照)と、該突出位置より上方(右扉50の内部)に退避した退避位置(図4(b)参照)とに移動し得るよう構成されている。上ラッチ56Tおよび下ラッチ56Uは、右扉50の内部に取り付けられた取付部材58(図3参照)により移動方向が上下方向となるよう遊嵌支持されると共に、図示しないバネによって各ロッド54T,54Uに対し離間する側へ付勢されている。これにより、上ラッチ56Tは、上ロッド54Tと一体的に上下動すると共に、上ロッド54Tとは別に単独で下方(上ロッド54T側)に移動し得るよう構成される。また、下ラッチ56Uは、下ロッド54Uと一体的に上下動すると共に、下ロッド54Uとは別に単独で上方(下ロッド54U側)に移動し得るよう構成されている。
図3および図4に示すように、上ラッチ56Tおよび下ラッチ56Uの前面は、右扉50の前面と平行な平面に形成されている。一方で、上ラッチ56Tおよび下ラッチ56Uの各後面は、突出端から後方へ向けて傾斜する傾斜面56aを有している。すなわち、右扉50を閉成する際、上ラッチ56Tおよび下ラッチ56Uの各傾斜面56a,56aは、開口12aを画成する筐体12の開口周縁部(具体的には、上辺部32Tおよび下辺部32U)との接触による前方への押圧力を、右扉50側(ロッド54T,54U側)へ退避する上下方向への力に変換するよう機能している。
(筐体の上辺部について)
図3(a)に示すように、筐体12の上辺部32Tは、閉成位置にある扉50,60の上面に下面が対向するブラケット76と、閉成位置にある扉50,60の後面に前面が対向する上フレーム74とを備えている。上フレーム74の前面は、閉成位置にある扉50,60の後面に対し所要の隙間を介して前後に近接するよう設定されており、この隙間は、各扉50,60の後面の外周縁部に取り付けられたパッキン70により塞がれるようになっている。
ブラケット76の下面には、閉成位置にある右扉50の上連通口50aと対向する位置に、上ラッチ56Tが進入して右扉50をロックさせる上嵌入口78が開設されている。この上嵌入口78の前縁は、右扉50が閉成位置にありかつ上ラッチ56Tが突出位置にある状態で上ラッチ56Tの前面と対向し、該上ラッチ56Tの前方への移動を規制する(すなわち、右扉50を閉成位置にロックする)よう機能している。なお、実施例1では、ブラケット76が筐体12の左右方向に大きく延在し、左右の扉50,60の各上面に対向している。これに対し、ブラケット76を右扉50の上面の一部(上連通口50a)のみに対向するよう構成してもよい。
前記ブラケット76の下面は、突出位置にある上ラッチ56Tの傾斜面56aと同じ高さ位置に位置している。すなわち、上ラッチ56Tが突出位置にある状態で右扉50を閉成する際に、後方へ向けて水平移動する上ラッチ56Tの傾斜面56aがブラケット76の下面前端部(前面下端部)76aに接触し、該ブラケット76の下面前端部76aが上ラッチ56Tをバネの付勢力に抗して退避位置側に押し下げる。これにより、上ラッチ56Tがその突出端をブラケット76の下面に摺接させながら上嵌入口78まで移動し得るようになっている。
(筐体の下辺部について)
図3(b)に示すように、筐体12の下辺部32Uは、左右に延在する金属製の下フレーム80により構成されている。この下フレーム80には、閉成位置にある扉50,60の下面に対向する前部上面82と、該扉50,60の後面に対向する立壁面84とが設けられている。下フレーム80の立壁面84は、閉成位置にある扉50,60の後面に対し所要の隙間を介して前後に近接するよう設定されており、この隙間は、各扉50,60の後面の外周縁部に取り付けられたパッキン70により塞がれるようになっている。なお下フレーム80は、合成樹脂等により形成されるものであってもよい。
下フレーム80の前部上面82には、図3(b)および図4に示すように、閉成位置にある右扉50の下連通口50bと対向する位置に、下ラッチ56Uが進入して右扉50をロックさせる下嵌入口88が開設されている。この下嵌入口88の前縁は、右扉50が閉成位置にありかつ下ラッチ56Uが突出位置にある状態で下ラッチ56Uの前面と対向し、該下ラッチ56Uの前方への移動を規制する(すなわち、右扉50を閉成位置にロックする)よう機能している。また、下フレーム80の前部上面82は、突出位置にある下ラッチ56Uの傾斜面56aと同じ高さに位置している。すなわち、下ラッチ56Uが突出位置にある状態で右扉50を閉成する際に、後方へ向けて水平移動する下ラッチ56Uの傾斜面56aが下フレーム80における前部上面82の前端部(後述する誘導面86)に接触し、該前部上面82の前端部が下ラッチ56Uをバネの付勢力に抗して退避位置側に押し上げる。これにより、下ラッチ56Uがその突出端を下フレーム80の前部上面82に摺接させながら下嵌入口88まで移動し得るようになっている。
なお、消毒保管庫10は、右扉50の筐体12に対する取付状態に異常があったり、右扉50やヒンジ金具に変形が生じたりすると、右扉50がその自重に応じて正常位置より下側に落ち込んだり、または開放端側が下側に傾いたりすることで、右扉50の下面が前部上面82の高さ位置に近づく状態(図4(a)に一点鎖線Yで示す位置に下がる状態)が発生し得る。この場合に、下ラッチ56Uは、傾斜面56aより上側が筐体12の下辺部32Uと接触する高さ位置となり、該下辺部32Uによる傾斜面56aの誘導が困難になるという問題がある。そこで、図3(b)および図4に示すように、下フレーム80における前部上面82の前端部(下フレーム80の前面上端部)には、下嵌入口88から前側へ離間するにつれて下方傾斜する誘導面86が設けられている。
ここで、前記誘導面86は、下嵌入口88から前側へ離間するにつれて勾配が大きくなる傾斜曲面状に形成されている。すなわち、下ラッチ56Uに設けられた平面状の前記傾斜面56aが、誘導面86との接触面積を小さく維持しながら当該誘導面86の上を下嵌入口88へ向けて摺動するよう構成されている。なお、この誘導面86の高低差(傾斜上端と傾斜下端との高さ位置の差)x1は、図4(a)に示すように、下ラッチ56Uが突出位置にある場合における傾斜面56aの上端から下連通口50bまでの寸法x2と比較して、大きく設定されている。このように、下ラッチ56Uを突出位置から退避位置へ向けて移動させる誘導面86は、右扉50を閉成する際に下ラッチ56Uが下嵌入口88へ到る経路であって、かつ右扉50を閉成する際に下ラッチ56Uが最初に接触する部分に位置するよう設けられている。
なお、右扉50が前述したように正常位置より下側に落ち込み、または開放端側が下側に傾いた場合に、右扉50の上面はブラケット76に対し離間する。このため、上ラッチ56Tの傾斜面56aについては、下ラッチ56Uに前述の如く生じ得る問題は生じない。そこで、実施例1では、筐体12の上辺部32Tのうち上ラッチ56Tと接触するブラケット76の下面前端部76aを、該ブラケット76の前面下端部に対し略直角となるよう構成してある。
(左ハンドルについて)
次に、左ハンドル62について説明する。前記左ハンドル62は、図5に示すように、左扉60の前面に固定される左ベース部62aと、左扉60の開閉時に手指等で把持する左グリップ部(把持部)62bとから基本的に構成されている。このうち左ベース部62aは、その前面側から観察した形状が所謂砲弾型に形成されており、当該左ベース部62aの前側に左グリップ部62bが位置している。ここで、左ハンドル62(左ベース部62a)は、図2に示すように、右ハンドル52(右ベース部52a)よりも外形(上下寸法および左右寸法)が小さく構成されている。すなわち、実施例1では、左右の扉50,60を開放する際に先ず右グリップ部52bを回動操作することが必要となるため、左ハンドル62よりも右ハンドル52を大きくして視覚的に目立たせることにより、回動操作する対象が右ハンドル52であって左ハンドル62ではないことを感覚的に理解できるようにしてある。
左ハンドル62および右ハンドル52は、図2および図5(a)に示すように、相互に近接する側端縁で上下寸法が最も大きく、左右方向へ相互に離間するにつれて上辺および下辺が次第に近づく形状とされている。なお、左ハンドル62および右ハンドル52における相互に離間する側端縁は略円弧状とされ、相互に近接する側端縁は略直線状とされている。ここで、左ハンドル62の右側端縁の上下寸法は100mmであり、これに近接して対向する右ハンドル52の左側端縁(上下寸法は104mm)が位置する高さ範囲の中間に位置している。すなわち、左ハンドル62の右側端縁の上端は、右ハンドル52の左側端縁の上端よりも2mm低い位置とされ、かつ左ハンドル62の右側端縁の下端は、右ハンドル52の左側端縁の下端よりも2mm高い位置とされている。これにより、左ハンドル62や右ハンドル52の取付位置が上下方向に多少ずれたとしても扉50,60前面における外観の一体感が損なわれないようになっている。
なお、左ハンドル62は、前述したようにロック機構とは無関係に設けられ、左グリップ部62bが把持される機会が少ないことから、一旦付着したゴミ等はそのまま表面に蓄積され易い。そこで、左ハンドル62における左ベース部62aおよび左グリップ部62bを、耐熱性合成樹脂等により一体的かつ固定的に成形してある。これにより左ハンドル62は、左ベース部62aおよび左グリップ部62bの間にゴミ等が詰まって清掃作業に余分な手間がかかるといった問題を解消している。また、左グリップ部62bが左ベース部62aと同じ部品に設けられ、しかも左グリップ部62bを回動させる機構を省略することで、部品点数を削減している。
図5(b)に示すように、左ベース部62aの前面には、緩やかな凸状の起伏が設けられており、左グリップ部62bの後方位置を頂部とする山状をなしている。すなわち、左ベース部62aの前面には、左グリップ部62bの後方位置から上下方向に離れるにつれて後方へ下がる一対の斜面が設けられており、各斜面は左グリップ部62bの後方に位置する前端同士が曲面状に連なっている。これにより、左グリップ部62bとの間に上下方向から布を差し込んで各斜面に付着したゴミ等の汚れを拭き取る等の作業が行い易く、清掃作業性が向上している。なお、右ハンドル52の右ベース部52aについても、左ベース部62aと同様の前面形状を採用することができる。
〔実施例1の作用〕
次に、実施例1に係る消毒保管庫10の作用について、図3および図4(a)〜図4(c)を参照して説明する。
実施例1の消毒保管庫10において、筐体12の内部に設けられた物品収納室16の通気カゴ22に対し作業者が食器等を出し入れする場合には先ず、物品収納室16に連通する筐体12の開口12aを閉成している扉50,60を開放する。この場合には、右ハンドル52の右グリップ部52b(把持部52d)を把持して下方へ回動操作した状態で該右グリップ部52bを手前に引っ張ることにより、右扉50を開放状態とし、続いて、左ハンドル62の左グリップ部62bを把持して手前に引っ張ることで、左扉60を開放状態とする。
右扉50が閉成位置にあり、かつ右グリップ部52bが操作されていない場合には、図3に示すように、上ラッチ56Tが上嵌入口78に進入し、かつ、下ラッチ56Uが下嵌入口88に進入した状態となっている。このとき、右扉50は、上嵌入口78の開口前縁により上ラッチ56Tの前方への移動が規制され、かつ下嵌入口88の開口前縁により下ラッチ56Uの前方への移動が規制されたロック状態にある。これに対し、作業者が右グリップ部52bを原位置から回動位置へ向けて回動操作すると、右ハンドル52の後方に設けられた作動部(図示せず)に連動して上ロッド54Tが下方へ移動することに応じて、上ラッチ56Tが突出位置から退避位置に退避すると共に、作動部に連動して下ロッド54Uが上方へ移動することに応じて、下ラッチ56Uが突出位置から退避位置に退避する。これにより、右扉50のロック状態が解除される。なお、作業者が右グリップ部52bを把持している手指を離すと、右ハンドル52に設けたバネの付勢力に応じて右グリップ部52bが回動位置から原位置に復帰する。これに応じて、上ラッチ56Tおよび下ラッチ56Uは、退避位置から突出位置へと移動する。
物品収納室16(通気カゴ22)に対する食器等の出し入れが終了し、作業者が右扉50を閉成する場合には、該右扉50を筐体12の開口12aに押し込むようにして閉成位置まで移動させる。この場合に作業者は、右グリップ部52bを回動操作することなしに右扉50を開放位置から閉成位置まで移動させてロック状態とすることができる。すなわち、開放位置にある右扉50(図4(a)参照)を筐体12の開口12aに押し込むようにする場合には、突出位置にある上ラッチ56Tの傾斜面56aが上辺部32T(ブラケット76)の下面前端部76aに前から接触し、この下面前端部76aから前方へ向けた押圧力を傾斜面56aが下方へ退避する力に変換する結果、上ラッチ56Tが突出位置から退避位置側に退避する。また、突出位置にある下ラッチ56Uの傾斜面56aが下辺部32U(下フレーム80)の前部上面82の前端部(誘導面86)に前から接触し、この前部上面82の前端部(誘導面86)から前方へ向けた押圧力を傾斜面56aが上方へ退避する力に変換する結果、下ラッチ56Uが突出位置から退避位置側に退避する。これにより上ラッチ56Tおよび下ラッチ56Uは、その突出端がブラケット76の下面および下フレーム80の前部上面82を摺動して(図4(b)参照)、右扉50が閉成位置に達すると上嵌入口78および下嵌入口88に進入する(図4(c)参照)。これにより、右扉50がロック状態に復帰する。
ここで、消毒保管庫10は、例えば、右扉50を筐体12に枢支するヒンジ金具のネジが緩んでいたり(右扉50の取付状態にぐらつきがあったり)、右扉50やヒンジ金具に変形が生じたりすると、当該右扉50の自重に応じて、正常位置よりも落ち込んだり、またはその開放端側が下がって傾いたりすることが想定され、このように正常位置からずれた状態で開閉することがある。そしてこの場合には、図4(a)に示すように、右扉50の下面が前部上面82の高さ位置近くまで下がった状態Yとなることも考えられる。これに対し、実施例1では、筐体12の開口周縁部(下フレーム80の前部上面82)であって、かつ右扉50の閉成時に下ラッチ56Uが下嵌入口88へ到る経路に、該下嵌入口88から前方(外方)へ離間するにつれて下方傾斜する(下ラッチ56Uの突出方向へ偏倚する)誘導面86が設けられている。ここで、誘導面86における傾斜上端と傾斜下端との高低差x1(図4(a)参照)は、右扉50の下面が前部上面82の高さ位置近くまで下がったときに下ラッチ56Uの傾斜面56aが位置する範囲を含むように設定されている(図4(a)に示す傾斜面56a上端から下連通口50bまでの寸法x2より大きな寸法に設定されている)。従って、右扉50の下面が前部上面82の高さ位置近くまで下がった状態で開放位置から閉成位置へ向けて移動する場合にも、誘導面86によって下ラッチ56Uが誘導されて該下嵌入口88へ進入する。すなわち、実施例1の消毒保管庫10は、右扉50の位置ずれに応じて該右扉50を閉成する際に下ラッチ56Uの傾斜面56aが正常位置より下側に位置していても、該下ラッチ56Uの傾斜面56aを誘導面86によって確実に下嵌入口88側へ誘導することができる。
なお、下ラッチ56Uは、右扉50にその自重に応じた位置ずれが生じても、傾斜面56aが筐体12の下辺部32Uと接触しなくなることはない。このため、実施例1では、筐体12の上辺部32T(ブラケット76)における上ラッチ56Tと接触する部分を傾斜状としないことで、筐体12の形状を簡素化している。
また、誘導面86は、下嵌入口88から前側へ離間するにつれて勾配が大きくなる傾斜曲面状に形成されているから、下ラッチ56Uに設けられた平面状の傾斜面56aが当該誘導面86の上を下嵌入口88へ向けて摺動する際に、該傾斜面56aが誘導面86に面接触せず、接触面積を小さくして摩擦抵抗を低減することができる。これにより、右扉50を閉成位置までスムーズに移動させることができる。
次に、実施例2に係る消毒保管庫10について、図6を参照して以下説明する。なお、実施例1と相違する構成について基本的に説明を行い、実施例1と同じ構成には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
前述した実施例1では、誘導面86および下嵌入口88を、筐体12の下辺部(開口下縁部)32Uを構成する下フレーム80の前部上面82に形成した。これに対し、実施例2の消毒保管庫10は、下フレーム80に配設される受け部材(別部材)90に誘導面86および下嵌入口88を設ける点が異なっている。なお、実施例2では受け部材90として金属製の部材を採用しているが、合成樹脂等により形成されるものであってもよい。
実施例2の消毒保管庫10は、図6に示すように、下フレーム80のうち閉成位置にある右扉50の下連通口50bと対向する位置に、上方および前方に開口する設置凹部95が形成されている。そしてこの設置凹部95に、下フレーム80とは別部材として設けられた受け部材90が配設されている。受け部材90には、下ラッチ56Uの進入を許容する下嵌入口88を形成する本体部91が、上方へ開口する箱状に形成されている。そして、この本体部91における上方開口の前縁から前方に延在する誘導片92の上面が、下嵌入口88から前側へ離間するにつれて下がる(下ラッチ56Uの突出方向へ偏倚する)誘導面86とされている。この誘導面86は、下嵌入口88から前側へ離間するにつれて勾配が大きくなる傾斜曲面状に形成されている。なお、受け部材90は、下嵌入口88の開口前縁が該下嵌入口88の開口後縁よりも下側に位置すると共に、この下嵌入口88の開口前縁から前側へ向けて誘導面86が下方傾斜するように構成されている。
また受け部材90には、本体部91における上方開口の左右縁および後縁から外方へ水平に延在するフランジ93が設けられ、該フランジ93の左右側部に上下に貫通するネジ挿通孔94が夫々形成されている。これに対し、下フレーム80の前部上面82における設置凹部95の周縁部(以下、「部材支持面96」という)には、ネジを螺合可能なネジ固定孔97が形成されている。すなわち、受け部材90は、フランジ93を部材支持面96に載置し、ネジ挿通孔94に挿通したネジをネジ固定孔97に螺合することで、下フレーム80に取り付けられ、取付状態において本体部91が設置凹部95の内側に位置するよう構成されている。
〔実施例2の作用〕
実施例2の消毒保管庫10は、筐体12の開口周縁部(下フレーム80の前部上面82)とは別部材の受け部材90に誘導面86が形成されており、受け部材90を下フレーム80の設置凹部95に配設することで、筐体12の開口周縁部に対して誘導面86を設けることができる。このため、誘導面86が右扉50等との接触により変形・破損した場合には、同形状をなす別の受け部材に交換することで右扉50の開閉状態を正常に保つことができる。なお、受け部材90には下嵌入口88が形成されていることから、該下嵌入口88に変形や破損が生じた場合にも、別の受け部材に交換することができる。受け部材90は、下フレーム80に対しネジにより固定されているから、下フレーム80に対し容易に着脱することができる。
また、受け部材90における下嵌入口88の開口後縁は、誘導面86の後端に連なる下嵌入口88の開口前縁より高い位置に設けられている。従って、右扉50を閉成する際に下ラッチ56Uが下嵌入口88を越えて後方まで移動するのを確実に防ぐことができる。
次に、実施例3に係る消毒保管庫10について、図7を参照して以下説明する。なお、実施例1と相違する構成について基本的に説明を行い、実施例1と同じ構成には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
前述した実施例1では、右扉50に設けられる下ラッチ56Uを突出位置から退避位置へ向けて移動させる誘導面86を、下嵌入口88から離間するにつれて下がる(下ラッチ56Uの突出方向に変位する)傾斜状であって、かつ下嵌入口88から離間するにつれて勾配が大きくなる傾斜状に形成した。これに対し、実施例3の消毒保管庫10は、誘導面86を勾配が一定の傾斜平面状に形成してある点が異なっている。
ここで、実施例3の消毒保管庫10は、図7に示すように、平面をなす誘導面86の傾斜角度が、下ラッチ56Uにおける平面をなす傾斜面56aの傾斜角度より小さくなるよう設定されている。また、この誘導面86における傾斜上端と傾斜下端との高低差は、右扉50の下面が前部上面82の高さ位置近くまで下がったときに下ラッチ56Uの傾斜面56aが位置する範囲を含むように設定されている。
〔実施例3の作用〕
実施例3の消毒保管庫10は、右扉50を閉成する際、右扉50の下面が前部上面82の高さ位置近くまで下がった状態で開放位置から閉成位置へ向けて移動する場合にも、誘導面86によって下ラッチ56Uが誘導されて該下嵌入口88へ進入する。すなわち、右扉50の位置ずれに応じて該右扉50を閉成する際に下ラッチ56Uの傾斜面56aが正常位置より下側に位置していても、該下ラッチ56Uの傾斜面56aを誘導面86によって確実に下嵌入口88側へ誘導することができる。
また、誘導面86は、勾配が一定であり、かつ下ラッチ56Uの傾斜面56aよりも傾斜角度が小さい平面状に形成されているから、下ラッチ56Uに設けられた平面状の傾斜面56aが当該誘導面86の上を下嵌入口88へ向けて摺動する際に、該傾斜面56aが誘導面86に面接触せず、接触面積を小さくして摩擦抵抗を低減することができる。これにより、右扉50を閉成位置までスムーズに移動させることができる。
次に、実施例4に係る消毒保管庫10について、図8を参照して以下説明する。なお、実施例1〜3と相違する構成について基本的に説明を行い、実施例1〜3と同じ構成には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
前述した実施例1では、誘導面86を、下嵌入口88から離間するにつれて下がる(下ラッチ56Uの突出方向に変位する)傾斜状であって、かつ下嵌入口88から離間するにつれて勾配が大きくなる傾斜状に形成した。また、誘導面86および下嵌入口88を、筐体12の下辺部(開口下縁部)32Uを構成する下フレーム80の前部上面82に形成した。これに対し、実施例4の消毒保管庫10は、図8に示すように、誘導面86を勾配が一定の傾斜平面状に形成してある点、および、下フレーム80に配設される受け部材90に誘導面86および下嵌入口88を設ける点が、異なっている。
〔実施例4の作用〕
実施例4の消毒保管庫10において、誘導面86は、勾配が一定であり、かつ下ラッチ56Uの傾斜面56aよりも傾斜角度が小さい平面状に形成されている。このため、下ラッチ56Uに設けられた平面状の傾斜面56aが当該誘導面86の上を下嵌入口88へ向けて摺動する際に、該傾斜面56aが誘導面86に面接触せず、接触面積を小さくして摩擦抵抗を低減することができ、右扉50を閉成位置までスムーズに移動させることができる。また、筐体12の開口周縁部(下フレーム80の前部上面82)とは別部材の受け部材90に誘導面86および下嵌入口88が形成されており、誘導面86または下嵌入口88が右扉50等との接触により変形・破損した場合には、同形状をなす別の受け部材に交換することで右扉50の開閉状態を正常に保つことができる。更に、受け部材90は、下フレーム80に対しネジにより固定されているから、下フレーム80に対し容易に着脱することができる。
〔変更例〕
本願は前述した実施例の構成に限定されるものではなく、例えば以下の構成を適宜に採用することができる。
(1) 実施例1〜4では、筐体の開口側縁部に沿う鉛直方向に延在する軸を中心に開閉するよう、観音開き式の2枚扉(左扉および右扉)を筐体に組み付けた。これに対し、扉は1枚のみで筐体の開口を開閉するものであってもよいし、筐体の開口上縁部に沿う水平な軸を中心に開閉するものであってもよい。
例えば、筐体の開口上縁部に沿う水平な軸を中心に開閉するよう筐体に組み付けた1枚扉で筐体の開口を開閉するよう構成すると共に、該扉の開放端面をなす下面に対して上下方向に進退するラッチを設け、このラッチにより扉を閉成位置にロックし得るようにしてもよい。この場合は、扉の取付状態のぐらつきや扉またはヒンジ金具の変形により、扉がその自重に応じて正常位置より下がった状態で開閉する状態になり得る。そこで、筐体の開口下縁部(下辺部をなす下フレームの前部上面)のうち、扉の閉成時にラッチが嵌入口へ到る経路に位置するよう、誘導面を設けることにより、前述した実施例1と同様の効果を奏し得る。
(2) 実施例1〜4では、筐体の開口側辺に沿う鉛直方向に延在する軸を中心に開閉するよう構成された扉に対し、その上面および下面に対して上下方向に進退する上下のラッチを設けると共に、各ラッチが進入する嵌入口を筐体の開口上縁部および開口下縁部に夫々設けた。これに対し、上側のラッチおよび嵌入口を省略して、下側のラッチおよび嵌入口により扉を閉成位置にロックするよう構成してもよい。また、下側のラッチおよび嵌入口を省略して、上側のラッチおよび嵌入口により扉を閉成位置にロックするよう構成してもよい。
(3) 実施例1〜4では、筐体の開口側縁部に沿う鉛直方向の軸を中心に開閉する扉の上面および下面に対して上下方向に進退する上下のラッチに対応して、嵌入口および誘導面を筐体の開口上縁部および開口下縁部に夫々設けたが、ラッチを扉の開放端面に対して左右方向に進退するよう設けてもよい。この場合は、扉の取付状態のぐらつきや扉またはヒンジ金具の変形により扉の開放端側が下がって傾くことで、扉の開放端側が筐体の開口側縁部に近づく方向へずれた状態で開閉し得る。そこで、筐体の開口側縁部のうち内側面に、扉の閉成時にラッチが嵌入口へ到る経路に位置するよう誘導面を設けることにより、前述した実施例1と同様の効果を奏し得る。
(4) 実施例1〜4では、観音開き式の2枚扉(左扉および右扉)のうち一方だけに、ロッドおよびラッチを備えるロック機構を配設した。これに対し、各扉にロック機構を配設するようにしてもよい。なお、開口12aを1つの扉で開閉する1枚扉式を採用する場合には、該1つの扉に対してロック機構を配設すればよい。
(5) 実施例1および3では、誘導面の後端(傾斜上端)に連なる嵌入口の開口前縁を、該嵌入口の開口後縁と前後に揃う位置(同じ高さ位置)としたが、実施例2および4において開口周縁部に配設される別部材(受け部材)のように、嵌入口の開口後縁よりもラッチの突出方向に偏倚した位置に嵌入口の開口前縁(誘導面の後端)が位置するようにしてもよい。
(6) 実施例2および4では、開口周縁部に配設される別部材(受け部材)において、誘導面の後端(傾斜上端)に連なる嵌入口の開口前縁を、該嵌入口の開口後縁よりもラッチの突出方向に偏倚した位置に設けたが、実施例1および3における筐体の開口周縁部のように、嵌入口の開口後縁と前後に揃う位置(同じ高さ位置)に嵌入口の開口前縁(誘導面の後端)が位置するようにしてもよい。
(7) 実施例2および4では、開口周縁部に配設される別部材(受け部材)に誘導面および下嵌入口を設けたが、当該別部材(受け部材)には誘導面および下嵌入口のうち一方だけを設け、他方を筐体の開口周縁部をなす下フレームの前部上面に直接形成してもよい。
(8) 実施例2および4では、開口周縁部に対して別部材(受け部材)をネジで固定するようにしたが、ネジ以外の固定手段で固定するようにしてもよい。
例えば、別部材(受け部材)および筐体の開口周縁部のうち一方に設けた係合突起を他方に設けた係合孔に係合させることで別部材(受け部材)を配設してもよいし、筐体の開口周縁部に対して溶接により別部材(受け部材)を配設するようにしてもよい。
12 筐体,12a 開口,16 物品収納室,32U 下辺部(開口周縁部),
50 右扉(扉),52 右ハンドル(ハンドル),56a 傾斜面,
56U 下ラッチ(ラッチ),86 誘導面,88 下嵌入口(嵌入口),
90 受け部材(別部材)

Claims (2)

  1. 内部に物品収納室(16)を備える筐体(12)と、前記筐体(12)の開口(12a)を開閉自在に閉成する扉(50)と、前記扉(50)に進退自在に設けられ、その突出端部に傾斜面(56a)を有するラッチ(56U)と、前記扉(50)に設けられて、前記ラッチ(56U)を進退移動させるハンドル(52)と、前記筐体(12)の開口周縁部(32U)に設けられて、前記扉(50)の閉成時に前記ラッチ(56U)が進入して該扉(50)をロックさせる嵌入口(88)とを備え、前記ハンドル(52)を操作すると前記ラッチ(56U)が前記嵌入口(88)から退出して前記扉(50)のロックが解除され、前記扉(50)を閉成させるにつれて前記ラッチ(56U)の傾斜面(56a)が前記筐体(12)の開口周縁部(32U)に接触して該ラッチ(56U)を退避動作させる物品収納庫において、
    前記筐体(12)の開口周縁部(32U)であって、かつ前記扉(50)を閉成する際に前記ラッチ(56U)が前記嵌入口(88)へ到る経路には、該嵌入口(88)から外方へ離間するにつれて該ラッチ(56U)の突出方向へ傾斜した誘導面(86)が設けられ、該誘導面(86)の傾斜により該ラッチ(56U)が誘導されて該嵌入口(88)へ進入し得るようになっている
    ことを特徴とする物品収納庫。
  2. 前記誘導面(86)は、前記開口周縁部(32U)に配設した別部材(90)に設けられている請求項1記載の物品収納庫。
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