JP2018135605A - 蓄熱繊維および蓄熱ペレット - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄熱材料として使用されるパラフィン系炭化水素のブリードを抑制できる蓄熱繊維の提供。
【解決手段】本発明の蓄熱繊維は、
ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー、および炭素数12以上50以下のパラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含み、前記熱可塑性エラストマーおよび/または前記ポリオレフィン系樹脂が、側鎖に環状酸無水物基を有する、芯部と、
末端にアミノ基を有する樹脂を含む、最外層を形成する鞘部と、
を備える芯鞘構造を含む蓄熱繊維であって、
前記芯部中の前記熱可塑性エラストマーおよび/または前記ポリオレフィン系樹脂の環状酸無水物基と、前記鞘部中の前記末端にアミノ基を有する樹脂のアミノ基とが、脱水縮合により架橋構造を形成している。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱可塑性エラストマー、パラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含む芯部と、末端にアミノ基を有する樹脂を含む、最外層を形成する鞘部とを備える芯鞘構造を含む蓄熱繊維に関する。また、本発明は、熱可塑性エラストマー、パラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含むコア部と、末端にアミノ基を有する樹脂を含む、最外層を形成する表層部とを含む蓄熱ペレットに関する。
従来から、物質の相転移潜熱を蓄熱に利用する技術が知られている。その中でも、パラフィン系炭化水素の相転移潜熱を利用する技術は、炭素数12以上50以下のn−パラフィンから適切な選択を行うことにより、広範な生活環境温度(−10℃〜100℃程度)に対応した相転移温度が利用可能である。さらに、このようなパラフィン系炭化水素は、蓄熱密度が高く、相変化を繰り返しても特性が劣化しない、腐食性がない等の優れた特徴を有している。
現在までに、パラフィン系炭化水素の蓄熱材料としての優れた特性を生かして、パラフィン系炭化水素を使用したゲル状の蓄熱体が開発されている。しかし、蓄熱体がゲル状の場合、ブロー成形容器やプラスチックフィルムに充填パッキングが必要であり、用途が限られるため、より使いやすい形態に加工することが求められていた。そこで、パラフィン系炭化水素を熱可塑性エラストマーに配合したシート状の蓄熱体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、パラフィン系炭化水素の融点・凝固点を跨ぐ温度変化を加えると、パラフィン系炭化水素のブリードが発生するという技術的課題が存在した。
上記の技術的課題に対する解決手段としては、パラフィン系炭化水素を含む蓄熱材料を他の素材で被覆することが挙げられる。ここで、特定の材料を他の素材で被覆する方法としては、芯鞘繊維や多層ペレットが知られている(例えば、特許文献2〜4参照)。
特開平3−66788号公報 特開2002−317329号公報 特開2004−3087号公報 特開2016−179576号公報
本発明者らは、上記の技術的課題を解決するために、パラフィン系炭化水素を含む蓄熱材料を耐油性の高い樹脂材料であるナイロンを用いて被覆した蓄熱体の製造を試みた。しかし、蓄熱体の内部においてパラフィン系炭化水素が剥離剤として作用して最外層を形成するナイロンと一体化せず、蓄熱体の機械的強度が低いために損傷・剥落してしまう恐れがあった。このような損傷・剥落は、蓄熱材料であるパラフィン系炭化水素のブリードに繋がり、蓄熱体としての性能が損なわれるという技術的課題を見出した。
本発明は、上記の技術的課題に鑑みてなされたものであって、蓄熱材料として使用されるパラフィン系炭化水素のブリードを抑制できる、蓄熱繊維および蓄熱ペレット等の蓄熱体を提供することにある。
本発明者らは、上記の技術的課題を解決するため、鋭意検討した結果、蓄熱繊維の芯鞘構造において、鞘部に存在する末端にアミノ基を有する樹脂と、鞘部に接する芯部または中間部に存在する側鎖に環状酸無水物基を有する熱可塑性エラストマーおよび/またはポリオレフィン系樹脂とを反応させて、鞘部とそれに接する芯部または中間部との界面で脱水縮合により架橋構造を形成させることで、耐油性の高い鞘部を芯部または中間部と一体化し、芯部中に存在するパラフィン系炭化水素の外部へのブリードを抑制できることを知見した。
すなわち、本発明の第1の態様によれば、
ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー、および炭素数12以上50以下のパラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含み、前記熱可塑性エラストマーおよび/または前記ポリオレフィン系樹脂が、側鎖に環状酸無水物基を有する、芯部と、
末端にアミノ基を有する樹脂を含む、最外層を形成する鞘部と、
を備える芯鞘構造を含む蓄熱繊維であって、
前記芯部中の前記熱可塑性エラストマーおよび/または前記ポリオレフィン系樹脂の環状酸無水物基と、前記鞘部中の前記末端にアミノ基を有する樹脂のアミノ基とが、脱水縮合により架橋構造を形成している、蓄熱繊維が提供される。
すなわち、本発明の第2の態様によれば、
ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー、炭素数12以上50以下のパラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含む、芯部と、
側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂を含む、前記芯部を被覆する中間部と、
末端にアミノ基を有する樹脂を含む、最外層を形成する鞘部と、
を備える三重芯鞘構造を含む蓄熱繊維であって、
前記中間部中の前記ポリオレフィン系樹脂の環状酸無水物基と、前記鞘部中の前記末端にアミノ基を有する樹脂のアミノ基とが、脱水縮合により架橋構造を形成している、蓄熱繊維が提供される。
本発明の第1および第2の態様においては、前記環状酸無水物基が、無水マレイン酸基であることが好ましい。
本発明の第1および第2の態様においては、前記末端にアミノ基を有する樹脂が、ポリアミドを含むことが好ましい。
本発明の第1および第2の態様においては、前記熱可塑性エラストマーが、アルケニル芳香族化合物および共役ジエン化合物のブロック共重合体、アルケニル芳香族化合物−オレフィン結晶系ブロック共重合体、オレフィン結晶系ブロック共重合体、およびこれらの重合体の環状酸無水物変性体からなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
本発明の第1および第2の態様においては、前記熱可塑性エラストマーが、ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリスチレンブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)−ポリスチレンブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)ブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリオレフィン結晶ブロック共重合体、ポリオレフィン結晶−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリオレフィン結晶ブロック共重合体、およびこれらの重合体の環状酸無水物変性体からなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
本発明の第1および第2の態様においては、前記パラフィン系炭化水素が、n−ドデカン、n−トリデカン、n−テトラデカン、n−ペンタデカン、n−ヘキサデカン、n−ヘプタデカン、n−オクタデカン、n−ノナデカン、n−エイコサン、およびこれらの混合物からなる群から選択されることが好ましい。
本発明の別の態様によれば、上記の蓄熱繊維を含む、衣類が提供される。
本発明の第1の態様の蓄熱繊維の製造方法としては、
ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー、および炭素数12以上50以下のパラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含み、前記熱可塑性エラストマーおよび/または前記ポリオレフィン系樹脂が、側鎖に環状酸無水物基を有する芯部用組成物と、末端にアミノ基を有する樹脂を含む鞘部用組成物とを用いて複合紡糸する方法が挙げられる。
本発明の第2の態様の蓄熱繊維の製造方法としては、
ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー、および炭素数12以上50以下のパラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含む芯部用組成物と、側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂を含む中間部用組成物と、末端にアミノ基を有する樹脂を含む鞘部用組成物とを用いて複合紡糸する方法が挙げられる。
また、本発明者らは、上記の技術的課題を解決するため、鋭意検討した結果、蓄熱ペレットにおいて、表層部に存在する末端にアミノ基を有する樹脂と、表層部に接するコア部または中間部に存在する側鎖に環状酸無水物基を有する熱可塑性エラストマーおよび/またはポリオレフィン系樹脂とを反応させて、表層部とそれに接するコア部または中間部との界面で脱水縮合により架橋構造を形成させることで、耐油性の高い表層部をコア部または中間部と一体化し、コア部中に存在するパラフィン系炭化水素の外部へのブリードを抑制できることを知見した。
すなわち、本発明の第3の態様によれば、
ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー、および炭素数12以上50以下のパラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含み、前記熱可塑性エラストマーおよび/または前記ポリオレフィン系樹脂が、側鎖に環状酸無水物基を有する、コア部と、
末端にアミノ基を有する樹脂を含む、最外層を形成する表層部と、
を含む蓄熱ペレットであって、
前記コア部中の前記熱可塑性エラストマーおよび/または前記ポリオレフィン系樹脂の環状酸無水物基と、前記表層部中の前記末端にアミノ基を有する樹脂のアミノ基とが、脱水縮合により架橋構造を形成している、蓄熱ペレットが提供される。
すなわち、本発明の第4の態様によれば、
ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー、炭素数12以上50以下のパラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含む、コア部と、
側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂を含む、前記芯部を被覆する中間部と、
末端にアミノ基を有する樹脂を含む、最外層を形成する表層部と、
を含む蓄熱ペレットであって、
前記中間部中の前記ポリオレフィン系樹脂の環状酸無水物基と、前記表層部中の前記末端にアミノ基を有する樹脂のアミノ基とが、脱水縮合により架橋構造を形成している、蓄熱ペレットが提供される。
本発明の第3の態様の蓄熱ペレットの製造方法としては、
第1の押出装置によって、ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー、および炭素数12以上50以下のパラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含み、前記熱可塑性エラストマーおよび/または前記ポリオレフィン系樹脂が、側鎖に環状酸無水物基を有するコア部用組成物を押出し、同時に、第2の押出装置によって、末端にアミノ基を有する樹脂を含む表層部用組成物を押出して、コア部を被覆するように表層部を形成させる方法が挙げられる。
本発明の第4の態様の蓄熱ペレットの製造方法としては、
第1の押出装置によって、ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー、および炭素数12以上50以下のパラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含み、前記熱可塑性エラストマーおよび/または前記ポリオレフィン系樹脂が、側鎖に環状酸無水物基を有するコア部用組成物を押出し、同時に、第2の押出装置によって、側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂を含む中間部用組成物を押出して、コア部を被覆するように中間部を形成させ、
同時にまたは続いて、第3の押出装置によって、末端にアミノ基を有する樹脂を含む表層部用組成物を押出し、中間部を被覆するように表層部を形成させる方法が挙げられる。
本発明の別の態様によれば、上記の蓄熱ペレットを含む、建築材料が提供される。
本発明の蓄熱繊維および蓄熱ペレットは、蓄熱材料として使用されるパラフィン系炭化水素のブリードを抑制でき、長期間に渡って蓄熱体としての性能を維持できる。
本発明の第1の態様(芯鞘構造)の蓄熱繊維の模式断面図を示した図である。 本発明の第2の態様(三重芯鞘構造)の蓄熱繊維の模式断面図を示した図である。 本発明の第3の態様の蓄熱ペレットの模式断面図を示した図である。 本発明の第4の態様の蓄熱ペレットの模式断面図を示した図である。
<蓄熱繊維>
本発明の蓄熱繊維は、下記の熱可塑性エラストマー、下記のパラフィン系炭化水素、および下記のポリオレフィン系樹脂を含む芯部と、末端にアミノ基を有する樹脂を含む、最外層を形成する鞘部とを備える芯鞘構造を含むものである。本発明の蓄熱繊維は、芯部と鞘部の間に、芯部を被覆する中間部を備えた三重芯鞘構造を含むものでもよい。本発明では、蓄熱材料であるパラフィン系炭化水素を蓄熱繊維の外周面から露出することなく封入することで、蓄熱材料が外部から隔離された状態となり、ブリードを抑制し、長期間安定した蓄熱性が得られる。また、取扱が容易で製造性および歩留まりの向上が得られ、例えば織物、編物、不織布等への加工も容易となる。
上記のような芯鞘構造または三重芯鞘構造を備える蓄熱繊維においては、芯部または中間部中の熱可塑性エラストマーおよび/またはポリオレフィン系樹脂の環状酸無水物基と、鞘部中の末端にアミノ基を有する樹脂のアミノ基とが、脱水縮合により架橋構造を形成している。鞘部とそれに接する芯部または中間部との界面において架橋構造を形成することで、鞘部とそれに接する芯部または中間部との接着性を向上させることができる。また、鞘部に末端にアミノ基を有する樹脂を用いることで、芯部中に封入されたパラフィン系炭化水素のブリードを十分に抑制することができる。
本発明の一態様として、環状酸無水物基が無水マレイン酸基である場合、下記式(I)の反応(脱水縮合)により生成した架橋構造を形成している。
Figure 2018135605
(式中、Rは、熱可塑性エラストマーまたはポリオレフィン系樹脂の主鎖を示し、Rは、末端にアミノ基を有する樹脂の主鎖を示す。)
本発明による蓄熱繊維の構造を、図面を参照しながら説明する。図1に示す本発明の第1の態様の蓄熱繊維10は、芯部11と、該芯部を被覆する最外層の鞘部12とを備える芯鞘構造からなるものである。また、図2に示す本発明の第2の態様の蓄熱繊維20は、芯部21と、該芯部を被覆する中間部23と、最外層を形成する鞘部22とを備える三重芯鞘構造からなるものである。以下、本発明の蓄熱繊維を構成する各部について説明する。
[芯部]
本発明の蓄熱繊維を構成する芯部は、少なくとも、下記の熱可塑性エラストマー、下記のパラフィン系炭化水素、および下記のポリオレフィン系樹脂を含むものである。以下、各成分について詳述する。
(熱可塑性エラストマー)
本発明で用いる熱可塑性エラストマーは、ブロック共重合体を含むものである。ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマーを芯部の母材(マトリックス)として用いることで、パラフィン系炭化水素を封入することができる。熱可塑性エラストマーは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
ブロック共重合体としては、例えば、ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリスチレンブロック共重合体(SEBS)、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)−ポリスチレンブロック共重合体(SEPS)、ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)ブロック共重合体(SEB)、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック共重合体(SEP)等のアルケニル芳香族化合物および共役ジエン化合物のブロック共重合体;ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリオレフィン結晶ブロック共重合体(SEBC)等のアルケニル芳香族化合物−オレフィン結晶系ブロック(共)重合体;ポリオレフィン結晶−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリオレフィン結晶ブロック共重合体(CEBC)等のオレフィン結晶系ブロック(共)重合体が挙げられる。また、これらのブロック共重合体は市販品を用いることができる。ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック共重合体(SEP)としては、例えば、クレイトンポリマージャパン(株)からクレイトン(登録商標)G(SEPタイプ)、「1701EU」、「1702HU」の商品名で販売されるものが例示される。ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリスチレンブロック共重合体(SEBS)としては、例えば、クレイトンポリマージャパン(株)からクレイトン(登録商標)G「1651HU」の商品名で販売されるものが例示される。
熱可塑性エラストマーは、側鎖に環状酸無水物基を有してもよく、環状酸無水物基としては、無水マレイン酸基、無水コハク酸基、無水フタル酸基、無水グルタル酸基等が挙げられ、無水マレイン酸基が好ましい。側鎖に環状酸無水物基を有する熱可塑性エラストマーの市販品としては、例えば、タフテック(無水マレイン酸変性SEBS、M1913(旭化成ケミカルズ社製))、タフテック(無水マレイン酸変性SEBS、M1943(旭化成ケミカルズ社製))、クレイトン(無水マレイン酸変性SEBS、FG1901X(クレイトンポリマー社製))、タフプレン(無水マレイン酸変性SBS、912(旭化成社製))、セプトン(無水マレイン酸変性SEPS(クラレ社製))等が挙げられる。
芯部中の熱可塑性エラストマーの含有量は、好ましくは1質量%以上70質量%以下であり、より好ましくは5質量%以上50質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以上40質量%以下である。芯部中の熱可塑性エラストマーの含有量が上記範囲程度であれば、蓄熱材料として使用されるパラフィン系炭化水素のブリードを抑制でき、長期間に渡って蓄熱体としての性能を維持できる。
(パラフィン系炭化水素)
本発明で用いるパラフィン系炭化水素は、好ましくは相転移温度が−10℃〜100℃である、炭素数12以上50以下のn−パラフィンである。これらのn−パラフィンは、通常、石油留分から精留によって得られる。精製技術の制約から、それぞれの炭素数のn−パラフィンには、数質量%の隣接した炭素数のn−パラフィンを含有することがある。なお、n−パラフィンは、合成したものを使用してもよいが、石油留分由来のものを用いる方が、簡便かつ安価である。以下、本明細書では、精留によって得られた数質量%程度の不純物を含むn−パラフィン、または合成により得られた純度が高いn−パラフィンを、特に区別することなく、特定の炭素数を有するn−パラフィンとして記載する。
潜熱蓄熱材料として有用なパラフィン系炭化水素は、相転移温度が、保冷〜住居環境温度範囲の−10℃〜35℃の範囲にある、炭素数が12以上20以下のn−パラフィンである。具体的には、n−ドデカン、n−トリデカン、n−テトラデカン、n−ペンタデカン、n−ヘキサデカン、n−ヘプタデカン、n−オクタデカン、n−ノナデカン、およびn−エイコサンを用いることが好ましい。潜熱蓄熱材料として特に好ましいのは、相転移潜熱量の大きい、炭素数が偶数のn−テトラデカン、n−ヘキサデカン、n−オクタデカン、n−エイコサンを主として含むものである。パラフィン系炭化水素は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
芯部中では、パラフィン系炭化水素をコアとし、該熱可塑性エラストマーをシェルとするコアシェル型構造体が形成されていてもよい。このコアシェル型構造体により、内部にパラフィン系炭化水素を封入することで、パラフィン系炭化水素の耐ブリード性を向上させることができる。コアシェル型構造体の平均粒径は、10〜500nmであることが好ましく、40〜200nmがさらに好ましい。コアシェル型構造体の平均粒径は、小角X線散乱(SAXS)から測定することができる。
芯部中のパラフィン系炭化水素の含有量は、好ましくは10質量%以上80質量%以下であり、より好ましくは10質量%以上70質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以上60質量%以下である。芯部中のパラフィン系炭化水素の含有量が上記範囲程度であれば、耐油性の高い鞘部により蓄熱材料として使用されるパラフィン系炭化水素の外部へのブリードを抑制でき、長期間に渡って蓄熱体としての性能を維持できる。
(ポリオレフィン系樹脂)
本発明で用いるポリオレフィン系樹脂は、側鎖に環状酸無水物基を有してもよい。環状酸無水物基としては、無水マレイン酸基、無水コハク酸基、無水フタル酸基、無水グルタル酸基等が挙げられ、無水マレイン酸基が好ましい。また、ポリオレフィン系樹脂は、側鎖に環状酸無水物基以外の他の置換基を有してもよい。他の置換基としては、例えば、アルキル基およびアルキレン基等が挙げられ、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であるが、n−パラフィンの潜熱量や融点・凝固点に影響しないものであることが好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては、無水マレイン酸変性ポリオレフィン系樹脂を用いることが好ましい。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン(PE)およびポリプロピレン(PP)等を用いることができる。また、側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィンの市販品としては、例えば、モディック(無水マレイン酸変性PP、三菱化学製)等が挙げられる。ポリオレフィン系樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
芯部中のポリオレフィン系樹脂の含有量は、好ましくは10質量%以上89質量%以下であり、より好ましくは10質量%以上80質量%以下である。芯部中のポリオレフィン系樹脂の含有量が上記範囲程度であれば、鞘部中の末端にアミノ基を有する樹脂との反応により鞘部との界面に架橋構造を形成し易く、接着性をより向上させることができる。
[中間部]
本発明の蓄熱繊維は、芯部と鞘部の間に中間部を備えてもよい。蓄熱繊維が中間部を備える場合、中間部は上記の側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂を含む。芯部に側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂を用いるよりも中間部に側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂を用いる方が、中間部の薄層化等の方法で側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂の使用量を低減させて、コストを抑制することもできる。
中間部には、側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂以外のポリオレフィン系樹脂を含んでもよい。側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂以外のポリオレフィン系樹脂には、ポリオレフィンだけでなく、側鎖に無水マレイン酸基以外の他の置換基を有する変性ポリオレフィンも含まれる。中間部が側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂以外のポリオレフィン系樹脂を含むことで、ポリオレフィン系樹脂の使用量を低減させてコストを抑制したり、側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂以外のポリオレフィン系樹脂に目的に応じて他の機能を持たせたりすることもできる。
中間部中のポリオレフィン系樹脂の含有量は、好ましくは10質量%以上100質量%以下であり、より好ましくは20質量%以上100質量%以下であり、さらに好ましくは50質量%以上100質量%以下である。中間部中のポリオレフィン系樹脂の含有量が上記範囲程度であれば、鞘部中の末端にアミノ基を有する樹脂との反応により鞘部との界面に架橋構造を形成し易く、接着性をより向上させることができる。
[鞘部]
本発明の蓄熱繊維を構成する鞘部は、少なくとも、末端にアミノ基を有する樹脂を含むものであり、末端にアミノ基を有する樹脂以外の他の樹脂を含んでもよい。以下、各成分について詳述する。
(末端にアミノ基を有する樹脂)
本発明で用いる末端にアミノ基を有する樹脂は、末端にアミノ基を有する樹脂であればよく、主鎖は特に限定されず、例えばアミド結合等を有する樹脂等を用いることができる。末端のアミノ基は、各種変性により導入してもよい。末端にアミノ基を有する樹脂としては、ポリアミドを含むことが好ましい。ポリアミドとしては、ナイロン−6、ナイロン−11、およびナイロン−12等のn−ナイロン、ナイロン−66、ナイロン−6T等のn,m−ナイロン、芳香族ポリアミド、およびナイロンエラストマー等が挙げられる。末端にアミノ基を有する樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
鞘部中の末端にアミノ基を有する樹脂の含有量は、好ましくは10質量%以上100質量%以下であり、より好ましくは20質量%以上100質量%以下であり、さらに好ましくは50質量%以上100質量%以下である。鞘部中の末端にアミノ基を有する樹脂の含有量が上記範囲程度であれば、鞘部に接する芯部または中間部中の側鎖に環状酸無水物基を有する熱可塑性エラストマーおよび/またはポリオレフィン系樹脂との反応により界面に架橋構造を形成し易く、接着性をより向上させることができる。
<蓄熱繊維の製造方法>
本発明の蓄熱繊維の製造方法について説明する。例えば、本発明の第1の態様の蓄熱繊維の製造方法としては、ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー、および炭素数12以上50以下のパラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含み、前記熱可塑性エラストマーおよび/または前記ポリオレフィン系樹脂が、側鎖に環状酸無水物基を有する芯部用組成物と、末端にアミノ基を有する樹脂を含む鞘部用組成物とを用いて複合紡糸することを特徴とする。また、本発明の第2の態様の蓄熱繊維の製造方法としては、ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー、および炭素数12以上50以下のパラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含む芯部用組成物と、側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂を含む中間部用組成物と、末端にアミノ基を有する樹脂を含む鞘部用組成物とを用いて複合紡糸することを特徴とする。
より詳細には、従来公知の溶融紡糸装置を用いて、紡糸原料としてそれぞれの組成物を別々に溶融して、芯鞘型紡糸用口金から複合繊維として紡糸して、芯鞘構造または三重芯鞘構造からなる蓄熱繊維を得ることができる。
蓄熱繊維の製造において、芯部用組成物、中間部組成物、および鞘部用組成物には、その特性を損なわない範囲で、適宜、吸湿剤、湿潤剤、着色剤、安定剤、難燃剤、静電剤、老化防止剤、酸化防止剤、抗菌剤、防カビ剤、顔料、帯電防止剤、難燃剤、加工助剤、可塑剤、架橋剤、反応促進剤、発泡剤等を添加してもよい。
<蓄熱繊維の用途>
本発明の蓄熱繊維は、織物、編物、不織布等に加工して、衣類、布製品、家具、包装材、建築材料等の各種用途に用いることができる。蓄熱繊維は、各種用途に応じて、従来公知の成形加工方法により好適なサイズ・形状に加工して使用することができる。特に、本発明の蓄熱繊維およびそれを用いた加工品は、温度調整機能を有するため、体の周囲に接触又は非接触して用いて、体温に対して温度調節するのに適したものである。
<蓄熱ペレット>
本発明の蓄熱ペレットは、上記の熱可塑性エラストマー、上記のパラフィン系炭化水素、および上記のポリオレフィン系樹脂を含むコア部と、末端にアミノ基を有する樹脂を含む、最外層を形成する表層部とを含むものである。本発明の蓄熱ペレットは、コア部と表層部の間に、コア部を被覆する中間部を含むものでもよい。本発明では、蓄熱材料であるパラフィン系炭化水素を蓄熱ペレットの外周面から露出することなく封入することで、蓄熱材料が外部から隔離された状態となり、ブリードを抑制し、長期間安定した蓄熱性が得られる。また、取扱が容易で製造性および歩留まりの向上が得られ、各種材料への加工も容易となる。
上記のような蓄熱ペレットにおいては、コア部または中間部中の熱可塑性エラストマーおよび/またはポリオレフィン系樹脂の環状酸無水物基と、表層部中の末端にアミノ基を有する樹脂のアミノ基とが、脱水縮合により架橋構造を形成している。表層部とそれに接するコア部または中間部との界面において架橋構造を形成することで、表層部とそれに接するコア部または中間部との接着性を向上させることができる。また、表層部に末端にアミノ基を有する樹脂を用いることで、コア部中に封入されたパラフィン系炭化水素のブリードを十分に抑制することができる。
本発明による蓄熱ペレットの構造を、図面を参照しながら説明する。図3に示す本発明の第3の態様の蓄熱ペレット30は、コア部31と、該コア部を被覆する最外層の表層部32とを含むものである。また、図4に示す本発明の第4の態様の蓄熱ペレット40は、コア部41と、該コア部を被覆する中間部43と、最外層を形成する表層部42とを含むものである。以下、本発明の蓄熱ペレットを構成する各部について説明する。
[コア部]
本発明の蓄熱ペレットを構成するコア部は、少なくとも、上記の熱可塑性エラストマー、上記のパラフィン系炭化水素、および上記のポリオレフィン系樹脂を含むものである。なお、コア部を構成する各成分は、上記蓄熱繊維の芯部を構成する各成分と同様であるため説明を省略する。
[中間部]
本発明の蓄熱ペレットは、コア部と表面部の間に中間部を備えてもよい。蓄熱ペレットが中間部を備える場合、中間部は上記の側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂を含む。コア部に側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂を用いるよりも中間部に側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂を用いる方が、中間部の薄層化等の方法で側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂の使用量を低減させて、コストを抑制することもできる。なお、中間部を構成する各成分は、上記蓄熱繊維の中間部を構成する各成分と同様であるため説明を省略する。
[表面部]
本発明の蓄熱ペレットを構成する表面部は、少なくとも、末端にアミノ基を有する樹脂を含むものであり、末端にアミノ基を有する樹脂以外の他の樹脂を含んでもよい。なお、表面部を構成する各成分は、上記蓄熱繊維の鞘部を構成する各成分と同様であるため説明を省略する。
<蓄熱ペレットの製造方法>
本発明の蓄熱ペレットの製造方法について説明する。例えば、本発明の第3の態様の蓄熱ペレットの製造方法としては、第1の押出装置によって、ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー、および炭素数12以上50以下のパラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含み、前記熱可塑性エラストマーおよび/または前記ポリオレフィン系樹脂が、側鎖に環状酸無水物基を有するコア部用組成物を押出し、同時に、第2の押出装置によって、末端にアミノ基を有する樹脂を含む表層部用組成物を押出して、コア部を被覆するように表層部を形成させることを特徴とする。また、本発明の第4の態様の蓄熱ペレットの製造方法としては、第1の押出装置によって、ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー、および炭素数12以上50以下のパラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含み、前記熱可塑性エラストマーおよび/または前記ポリオレフィン系樹脂が、側鎖に環状酸無水物基を有するコア部用組成物を押出し、同時に、第2の押出装置によって、側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂を含む中間部用組成物を押出して、コア部を被覆するように中間部を形成させ、同時にまたは続いて、第3の押出装置によって、末端にアミノ基を有する樹脂を含む表層部用組成物を押出し、中間部を被覆するように表層部を形成させることを特徴とする。
より詳細には、従来公知の押出加工用ダイス装置を用いて、押出装置によってそれぞれの組成物を別々に溶融して同心円状に押出して、得られた樹脂成形体を外部から押し潰しながらカッティングすることで、蓄熱ペレットを得ることができる。このようなプロセスにより、樹脂成形体の切断面も表層部により被覆されるため、得られた蓄熱ペレットのコア部や中間部の外部への露出を防ぐことができる。
溶融押出の際には、第3の態様の蓄熱ペレットの製造の場合、コア部と表層部を溶融状態で融合した後に、さらにその融合体の外周面を表層部で被覆してもよい。また、溶融押出の際には、第4の態様の蓄熱ペレットの製造の場合、コア部と中間部を溶融状態で融合した後に、さらにその融合体の外周面を表層部で被覆してもよい。このようなペレットの製造方法としては、例えば、特開2016−179576号公報に記載の方法および装置を用いることができる。
蓄熱ペレットの製造において、コア部用組成物、中間部組成物、および表層部用組成物には、その特性を損なわない範囲で、適宜、吸湿剤、湿潤剤、着色剤、安定剤、難燃剤、静電剤、老化防止剤、酸化防止剤、抗菌剤、防カビ剤、顔料、帯電防止剤、難燃剤、加工助剤、可塑剤、架橋剤、反応促進剤、発泡剤等を添加してもよい。
<蓄熱ペレットの用途>
本発明の蓄熱ペレットは、住宅や建物の建築材料等の各種用途に用いることができる。蓄熱ペレットのサイズや形状は、各種用途に応じて、適宜決定することが好ましい。特に、本発明の蓄熱ペレットおよびそれを用いた加工品は、温度調整機能を有するため、住宅や建築物の室内空間を温度調節するのに適したものである。
以下、実施例と比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定解釈されるものではない。
実施例および比較例で使用した各化学品は、市場から入手したものをそのまま使用した。以下、実施例および比較例に使用した熱可塑性エラストマー、パラフィン系炭化水素、ポリオレフィン系樹脂、ならびに末端にアミノ基を有する樹脂を示す。
<熱可塑性エラストマー>
・ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック共重合体(「SEP」、クレイトンポリマー社製、商品名:クレイトンG1701EU)
・ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリスチレンブロック共重合体(「SEBS」、クレイトンポリマー社製、商品名:クレイトンG1651HU)
・無水マレイン酸変性ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリスチレンブロック共重合体(「MA−SEBS」、クレイトンポリマー社製、商品名:クレイトンFG1901X)
<パラフィン系炭化水素>
・n−ヘプタデカン(C17)(JXエネルギー社製、商品名:エコジュールTS−7)
<ポリオレフィン系樹脂>
・ポリプロピレン(「PP」、サンアロマー社製、商品名:PL400A)
・無水マレイン酸変性ポリプロピレン(「MA−PP」、三菱化学社製、商品名:モディック)
<末端にアミノ基を有する樹脂>
・ナイロン12(アルケマ社製、商品名:RILSAMID)
<蓄熱繊維の製造>
[実施例1]
ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック共重合体(SEP)30質量部と、n−ヘプタデカン(TS−7)40質量部と、無水マレイン酸変性ポリプロピレン(「MA−PP」)30質量部とを混練押出機に投入して溶融混練して、芯部用の樹脂ペレットを得た。また、鞘部用のナイロン12ペレットを準備した。続いて、溶融紡糸押出機を用いて、紡糸原料としてこれらのペレットをそれぞれ別々に溶融し、芯鞘型紡糸用口金から複合繊維として紡糸して、芯鞘構造からなる蓄熱繊維を得た。
[比較例1]
芯部の無水マレイン酸変性ポリプロピレン(「MA−PP」)の代わりに、ポリプロピレン(「PP」)を用いた以外は、実施例1と同様にして、芯鞘構造からなる蓄熱繊維を得た。
[実施例2]
無水マレイン酸変性ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリスチレンブロック共重合体(「MA−SEBS」)30質量部と、n−ヘプタデカン(TS−7)40質量部と、ポリプロピレン(「PP」)30質量部とを混練押出機に投入して溶融混練して、芯部用の樹脂ペレットを得た。また、鞘部用のナイロン12ペレットを準備した。続いて、溶融紡糸押出機を用いて、紡糸原料としてこれらのペレットをそれぞれ別々に溶融し、芯鞘型紡糸用口金から複合繊維として紡糸して、芯鞘構造からなる蓄熱繊維を得た。
[比較例2]
芯部の無水マレイン酸変性ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリスチレンブロック共重合体(「MA−SEBS」)の代わりに、ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリスチレンブロック共重合体(「SEBS」)を用いた以外は、実施例2と同様にして、芯鞘構造からなる蓄熱繊維を得た。
[実施例3]
ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリスチレンブロック共重合体(「SEBS」)30質量部と、n−ヘプタデカン(TS−7)40質量部と、ポリプロピレン(「PP」)30質量部とを混練押出機に投入して溶融混練して、芯部用の樹脂ペレットを得た。また、中間部用の無水マレイン酸変性ポリプロピレン(「MA−PP」)ペレットを準備した。さらに、鞘部用のナイロン12ペレットを準備した。続いて、溶融紡糸押出機を用いて、紡糸原料としてこれらのペレットをそれぞれ別々に溶融し、芯鞘型紡糸用口金から複合繊維として紡糸して、三重芯鞘構造からなる蓄熱繊維を得た。
[比較例3]
中間部用の無水マレイン酸変性ポリプロピレン(「MA−PP」)ペレットの代わりに、ポリプロピレン(「PP」)ペレットを用いた以外は、実施例3と同様にして、三重芯鞘構造からなる蓄熱繊維を得た。
<蓄熱繊維の評価>
実施例および比較例で得た蓄熱繊維について、層間の接着性の評価およびブリード評価を下記の通り行った。
<接着性評価>
実施例および比較例で得られた蓄熱繊維について、鞘部と、鞘部に接する芯部または中間部との界面の接着性を下記の基準で評価した。
[評価基準]
○:鞘部と、鞘部に接する芯部または中間部とは、強固に接着していた。
×:鞘部と、鞘部に接する芯部または中間部とは、接着性が悪く、容易に剥離した。
<長期ブリード評価>
各実施例および比較例で得られた蓄熱繊維について、相変化サイクル試験中にブリード・揮発したパラフィン系炭化水素量を以下の方法により測定した。
各実施例および比較例で得られた蓄熱繊維1gを15℃⇔25℃で順次変化する恒温恒湿槽中に静置し、相変化サイクル試験を所定回数繰り返した。その間表面から揮発するパラフィン系炭化水素の量をガスクロマトグラフにより測定した。相変化サイクル数は、実施例1〜3が99サイクルであった。比較例1〜3については鞘部が芯部または中間部から剥離し、初期からパラフィン系炭化水素のブリードが観察されたため、5サイクルで打ち切った。測定結果を表1に示した。
各実施例および比較例の結果から、実施例の蓄熱繊維は長期間の相変化サイクル試験後でもブリードが全く発生していなかった。一方、比較例の蓄熱繊維は、芯部または中間部が外部に露出しており、多量のブリードが発生していた。ブリード量は測定不可のため、表1中では「−」とした。したがって、本発明の蓄熱繊維は、長期間の耐ブリード性にも優れていることが分かった。
Figure 2018135605
<蓄熱ペレットの製造>
[実施例4]
ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック共重合体(SEP)30質量部と、n−ヘプタデカン(TS−7)40質量部と、無水マレイン酸変性ポリプロピレン(「MA−PP」)30質量部とを混練押出機に投入して溶融混練して、コア部用の樹脂ペレットを得た。また、表層部用のナイロン12ペレットを準備した。続いて、押出加工用ダイス装置を用いて、これらのペレットをそれぞれ別々に溶融状態で押出してコア部を被覆するように表層部を形成させて、蓄熱ペレットを得た。
[比較例4]
コア部の無水マレイン酸変性ポリプロピレン(「MA−PP」)の代わりに、ポリプロピレン(「PP」)を用いた以外は、実施例4と同様にして、蓄熱ペレットを得た。
[実施例5]
無水マレイン酸変性ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリスチレンブロック共重合体(「MA−SEBS」)30質量部と、n−ヘプタデカン(TS−7)40質量部と、ポリプロピレン(「PP」)30質量部とを混練押出機に投入して溶融混練して、コア部用の樹脂ペレットを得た。また、表層部用のナイロン12ペレットを準備した。続いて、押出加工用ダイス装置を用いて、これらのペレットをそれぞれ別々に溶融状態で押出してコア部を被覆するように表層部を形成させて、蓄熱ペレットを得た。
[比較例5]
コア部の無水マレイン酸変性ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリスチレンブロック共重合体(「MA−SEBS」)の代わりに、ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリスチレンブロック共重合体(「SEBS」)を用いた以外は、実施例5と同様にして、蓄熱ペレットを得た。
[実施例6]
ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリスチレンブロック共重合体(「SEBS」)30質量部と、n−ヘプタデカン(TS−7)40質量部と、ポリプロピレン(「PP」)30質量部とを混練押出機に投入して溶融混練して、コア部用の樹脂ペレットを得た。また、中間部用の無水マレイン酸変性ポリプロピレン(「MA−PP」)ペレットを準備した。さらに、表層部用のナイロン12ペレットを準備した。続いて、押出加工用ダイス装置を用いて、これらのペレットをそれぞれ別々に溶融状態で押出してコア部を被覆するように中間部を形成させ、さらに中間部を被覆するように表層部を形成させて、蓄熱ペレットを得た。
[比較例6]
中間部用の無水マレイン酸変性ポリプロピレン(「MA−PP」)ペレットの代わりに、ポリプロピレン(「PP」)ペレットを用いた以外は、実施例6と同様にして、蓄熱ペレットを得た。
<蓄熱ペレットの評価>
実施例および比較例で得た蓄熱ペレットについて、層間の接着性の評価およびブリード評価を下記の通り行った。
<接着性評価>
実施例および比較例で得られた蓄熱ペレットについて、表層部と、表層部に接するコア部または中間部との界面の接着性を下記の基準で評価した。
[評価基準]
○:表層部と、表層部に接するコア部または中間部とは、強固に接着していた。
×:表層部と、表層部に接するコア部または中間部とは、接着性が悪く、容易に剥離した。
<長期ブリード評価>
各実施例および比較例で得られた蓄熱ペレットについて、相変化サイクル試験中にブリード・揮発したパラフィン系炭化水素量を以下の方法により測定した。
各実施例および比較例で得られた蓄熱ペレット1gを15℃⇔25℃で順次変化する恒温恒湿槽中に静置し、相変化サイクル試験を所定回数繰り返した。その間表面から揮発するパラフィン系炭化水素の量をガスクロマトグラフにより測定した。相変化サイクル数は、実施例4〜6が99サイクルであった。比較例4〜6については表層部がコア部または中間部から剥離し、初期からパラフィン系炭化水素のブリードが観察されたため、5サイクルで打ち切った。測定結果を表2に示した。
各実施例および比較例の結果から、実施例の蓄熱ペレットは長期間の相変化サイクル試験後でもブリードが全く発生していなかった。一方、比較例の蓄熱ペレットは、コア部または中間部が外部に露出しており、多量のブリードが発生していた。ブリード量は測定不可のため、表2中では「−」とした。したがって、本発明の蓄熱ペレットは、長期間の耐ブリード性にも優れていることが分かった。
Figure 2018135605
10、20 蓄熱繊維
11、21 芯部
12、22 鞘部
23 中間部
30、40 蓄熱ペレット
31、41 コア部
32、42 表層部
43 中間部

Claims (15)

  1. ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー、および炭素数12以上50以下のパラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含み、前記熱可塑性エラストマーおよび/または前記ポリオレフィン系樹脂が、側鎖に環状酸無水物基を有する、芯部と、
    末端にアミノ基を有する樹脂を含む、最外層を形成する鞘部と、
    を備える芯鞘構造を含む蓄熱繊維であって、
    前記芯部中の前記熱可塑性エラストマーおよび/または前記ポリオレフィン系樹脂の環状酸無水物基と、前記鞘部中の前記末端にアミノ基を有する樹脂のアミノ基とが、脱水縮合により架橋構造を形成している、蓄熱繊維。
  2. ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー、炭素数12以上50以下のパラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含む、芯部と、
    側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂を含む、前記芯部を被覆する中間部と、
    末端にアミノ基を有する樹脂を含む、最外層を形成する鞘部と、
    を備える三重芯鞘構造を含む蓄熱繊維であって、
    前記中間部中の前記ポリオレフィン系樹脂の環状酸無水物基と、前記鞘部中の前記末端にアミノ基を有する樹脂のアミノ基とが、脱水縮合により架橋構造を形成している、蓄熱繊維。
  3. 前記環状酸無水物基が、無水マレイン酸基である、請求項1または2に記載の蓄熱繊維。
  4. 前記末端にアミノ基を有する樹脂が、ポリアミドを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓄熱繊維。
  5. 前記熱可塑性エラストマーが、アルケニル芳香族化合物および共役ジエン化合物のブロック共重合体、アルケニル芳香族化合物−オレフィン結晶系ブロック共重合体、オレフィン結晶系ブロック共重合体、およびこれらの重合体の環状酸無水物変性体からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の蓄熱繊維。
  6. 前記熱可塑性エラストマーが、ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリスチレンブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)−ポリスチレンブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)ブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリオレフィン結晶ブロック共重合体、ポリオレフィン結晶−ポリ(エチレン/ブチレン)−ポリオレフィン結晶ブロック共重合体、およびこれらの重合体の環状酸無水物変性体からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項5に記載の蓄熱繊維。
  7. 前記パラフィン系炭化水素が、n−ドデカン、n−トリデカン、n−テトラデカン、n−ペンタデカン、n−ヘキサデカン、n−ヘプタデカン、n−オクタデカン、n−ノナデカン、n−エイコサン、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の蓄熱繊維。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の蓄熱繊維を含む、衣類。
  9. 請求項1に記載の蓄熱繊維の製造方法であって、
    ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー、および炭素数12以上50以下のパラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含み、前記熱可塑性エラストマーおよび/または前記ポリオレフィン系樹脂が、側鎖に環状酸無水物基を有する芯部用組成物と、末端にアミノ基を有する樹脂を含む鞘部用組成物とを用いて複合紡糸する、蓄熱繊維の製造方法。
  10. 請求項2に記載の蓄熱繊維の製造方法であって、
    ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー、および炭素数12以上50以下のパラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含む芯部用組成物と、側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂を含む中間部用組成物と、末端にアミノ基を有する樹脂を含む鞘部用組成物とを用いて複合紡糸する、蓄熱繊維の製造方法。
  11. ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー、および炭素数12以上50以下のパラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含み、前記熱可塑性エラストマーおよび/または前記ポリオレフィン系樹脂が、側鎖に環状酸無水物基を有する、コア部と、
    末端にアミノ基を有する樹脂を含む、最外層を形成する表層部と、
    を含む蓄熱ペレットであって、
    前記コア部中の前記熱可塑性エラストマーおよび/または前記ポリオレフィン系樹脂の環状酸無水物基と、前記表層部中の前記末端にアミノ基を有する樹脂のアミノ基とが、脱水縮合により架橋構造を形成している、蓄熱ペレット。
  12. ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー、炭素数12以上50以下のパラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含む、コア部と、
    側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂を含む、前記芯部を被覆する中間部と、
    末端にアミノ基を有する樹脂を含む、最外層を形成する表層部と、
    を含む蓄熱ペレットであって、
    前記中間部中の前記ポリオレフィン系樹脂の環状酸無水物基と、前記表層部中の前記末端にアミノ基を有する樹脂のアミノ基とが、脱水縮合により架橋構造を形成している、蓄熱ペレット。
  13. 請求項11または12に記載の蓄熱ペレットを含む、建築材料。
  14. 請求項11に記載の蓄熱ペレットの製造方法であって、
    第1の押出装置によって、ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー、および炭素数12以上50以下のパラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含み、前記熱可塑性エラストマーおよび/または前記ポリオレフィン系樹脂が、側鎖に環状酸無水物基を有するコア部用組成物を押出し、同時に、第2の押出装置によって、末端にアミノ基を有する樹脂を含む表層部用組成物を押出して、コア部を被覆するように表層部を形成させる、蓄熱ペレットの製造方法。
  15. 請求項12に記載の蓄熱ペレットの製造方法であって、
    第1の押出装置によって、ブロック共重合体を含む熱可塑性エラストマー、および炭素数12以上50以下のパラフィン系炭化水素、およびポリオレフィン系樹脂を含み、前記熱可塑性エラストマーおよび/または前記ポリオレフィン系樹脂が、側鎖に環状酸無水物基を有するコア部用組成物を押出し、同時に、第2の押出装置によって、側鎖に環状酸無水物基を有するポリオレフィン系樹脂を含む中間部用組成物を押出して、コア部を被覆するように中間部を形成させ、
    同時にまたは続いて、第3の押出装置によって、末端にアミノ基を有する樹脂を含む表層部用組成物を押出し、中間部を被覆するように表層部を形成させる、蓄熱ペレットの製造方法。
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