JP2018133897A - モータ制御装置およびモータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置およびモータ制御方法 Download PDF

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智也 高木
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Abstract

【課題】角度センサのオフセット量を容易に検出することができるモータ制御装置およびモータ制御方法を提供すること。【解決手段】実施形態に係るモータ制御装置は、永久磁石型の同期モータの制御を行う。モータ制御装置は、電流制御部と、位相検出部と、算出部と、を備える。電流制御部は、同期モータに流れる電流のd軸電流値を変化させる。位相検出部は、電流制御部がd軸電流値を変化させた場合の、d軸電流値およびq軸電流値に基づき、電流が最小で同期モータの正トルクが最大となる電流の第1位相、および、電流が最小で同期モータの負トルクが最小となる電流の第2位相をそれぞれ検出する。算出部は、位相検出部が検出した第1、第2位相に基づいて同期モータの角度位置を検出する角度センサのオフセット量を算出する。【選択図】図1A

Description

本発明は、モータ制御装置およびモータ制御方法に関する。
従来、永久磁石型の同期モータを使用した動作機構が様々な分野で利用されている。永久磁石型の同期モータを動作させる場合、かかる同期モータの角度位置を検出するために、角度センサが設けられる。
例えば設置位置の誤差によって角度センサの基準位置が同期モータの基準位置からずれると、ずれに応じたオフセットが、角度センサが検出する角度位置に含まれてしまう。そこで、かかるオフセットの影響を小さくするために、例えば、特許文献1では、センサの出力信号が所定の波形形状になるように、出力信号をオフセット補正値に基づいて補正している。
特開2008−17678号公報
しかしながら、従来技術では、かかるオフセット補正値を算出するために、モータを駆動させる駆動回路とは別のキャリブレーション用の駆動回路を接続したり、モータの角度位置を手動で決定したりする必要がある。このように、上述した従来技術は、角度センサのオフセットの量をより容易に検出するという点で改善の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、角度センサのオフセット量を容易に検出することができるモータ制御装置およびモータ制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るモータ制御装置は、永久磁石型の同期モータの制御を行う。モータ制御装置は、電流制御部と、位相検出部と、算出部と、を備える。電流制御部は、同期モータに流れる電流のd軸電流値を変化させる。位相検出部は、電流制御部がd軸電流値を変化させた場合の、d軸電流値およびq軸電流値に基づき、電流が最小で同期モータの正トルクが最大となる電流の第1位相、および、電流が最小で同期モータの負トルクが最小となる電流の第2位相をそれぞれ検出する。算出部は、位相検出部が検出した第1、第2位相に基づいて同期モータの角度位置を検出する角度センサのオフセット量を算出する。
本発明によれば、角度センサのオフセット量を容易に検出することができる。
図1Aは、実施形態に係るモータシステムを説明する図である。 図1Bは、実施形態に係るモータシステムを説明する図である。 図1Cは、実施形態に係るモータシステムを説明する図である。 図2は、実施形態に係るモータシステムの構成を示すブロック図である。 図3は、実施形態に係るモータに流れる電流のq軸電流値の変化を説明するための図である。 図4は、実施形態に係るモータに流れる電流の変化を説明する図である。 図5は、実施形態に係るモータ制御装置が実行する算出処理の処理手順を示すフローチャートである。 図6は、実施形態の変形例に係るモータシステムの構成を示すブロック図である。 図7は、実施形態の変形例に係るモータの出力トルクの変化を説明するための図である。 図8は、実施形態の変形例に係るモータ制御装置が実行する算出処理の処理手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本願の開示するモータ制御装置およびモータ制御方法の実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
以下では、実施形態に係るモータ制御装置を備えるモータシステムの概要について図1A〜図1Cを参照して説明した後に、モータシステムの詳細について図2〜図5を参照して説明することとする。なお、実施形態に係るモータシステムの適用先としては、例えば電気自動車やハイブリッド車、エレベータ、電車等があげられる。
(1.モータシステムの概要)
まず、モータシステム100の概要について図1A〜図1Cを参照して説明する。図1A〜図1Cは、実施形態に係るモータシステム100を説明する図である。
図1Aに示すモータシステム100は、モータ制御装置1と、モータ2と、角度センサ3と、インバータ4と、を備える。
モータ2は、例えば永久磁石をロータ内に埋め込んだ埋め込み磁石型(IPM:Interior Permanent Magnet)の同期モータであり、例えば負荷5に接続される。角度センサ3は、モータ2に設けられ、モータ2が基準位置からどれだけ回転したかを示す角度位置を検出する。
モータ制御装置1は、電流ベクトル制御によってモータ2の制御を行う。例えばモータ制御装置1は、d-q座標系において電流制御を実施し、3相座標系に変換した電圧を、インバータ4を介してモータ2に出力することでモータ2の制御を行い、2相(d、q)の電流を3相(U、V、W)の電流に変換している。なお、ここでは、モータ制御装置1は、一定の負荷5が接続されたモータ2を一定の回転数で回転するよう制御する、すなわち回転数制御を行うものとする。
また、モータ制御装置1は、角度センサ3が検出した角度位置に基づいてモータ2の制御を行う。ここで、例えば角度センサ3の取り付け誤差によって、角度センサ3の設置位置が基準位置からずれてしまう場合がある。この場合、角度センサ3の設置位置のずれ量に応じたオフセット量が、角度センサ3の検出結果に含まれてしまう。
そこで、本実施形態では、図1Bに示すように、埋め込み磁石型のモータ2の場合、正トルクの定トルク曲線L01と負トルクの定トルク曲線L02とがd軸に対して線対称である点に着目し、角度センサ3の検出結果に含まれるオフセット量を検出する。
ここで、定トルク曲線L01、L02とは、モータ2に流れる電流を変化させた場合であっても、モータ2の出力トルクが一定になる曲線である。換言すると、例えば定トルク曲線L01に沿ってモータ2に流れる電流を変化させてもモータ2の出力トルクは一定となる。
また、モータ2が埋め込み磁石型の同期モータであって角度センサ3のオフセット量がゼロである場合、図1Bに示すように、正トルクの定トルク曲線L01と負トルクの定トルク曲線L02とがd軸を対称軸として線対称になる。
一方、角度センサ3のオフセット量がゼロでない場合、すなわち角度センサ3の設置位置がずれている場合、図1Cに示すように、正トルクの定トルク曲線L01と負トルクの定トルク曲線L02とがd軸に対して線対称とならない。
そこで、本実施形態に係るモータ制御装置1は、定トルク曲線L01、L02が線対称になっているか否かに応じて、オフセット量を算出する。
具体的に、モータ制御装置1は、定トルク曲線L01、L02に沿ってモータ2に流れる電流Iを変化させる。例えば、モータ2に対して回転数制御を行っている場合、モータ制御装置1は、モータ2に流れる電流Iのd軸電流値を変化させる。
具体的に、モータ制御装置1は、例えば、一定の負荷5において、モータ2が正方向に回転する回転数が一定になるように、すなわちモータ2の正トルクが一定になるように、電流Iを制御する。この場合においてd軸電流値を変化させると例えばモータ2のトルクが大きくなるため、モータ制御装置1は、q軸電流値を変化させることで、正トルクを一定に保とうとする。
このように、d軸電流値を変化させると、定トルク曲線L01に沿ってq軸電流値も変化し、電流Iの大きさが変化する。そこで、モータ制御装置1は、d軸電流値を変化させながら電流Iの大きさを検出し、一定の正トルクで大きさが最小となる電流I1を検出する。
同様に、モータ制御装置1は、例えば、一定の負荷5において、モータ2が負方向に回転する回転数が一定になるように、すなわちモータ2の負トルクが一定になるように、電流Iを制御する。この場合において、モータ制御装置1は、d軸電流値を変化させながら電流Iの大きさを検出し、一定の負トルクで大きさが最小となる電流I2を検出する。
ここで、図1Bに示すように、オフセット量がゼロの場合、正トルクおよび負トルクの定トルク曲線L01、L02はd軸に対して線対称となるため、大きさが最小となる電流I1、I2もd軸に対して線対称となる。すなわち、電流I1の位相(以下、第1位相θ1と記載する)が電流I2の位相(以下、第2位相θ2と記載する)の逆相(θ1=−θ2)となる。
一方、角度センサ3の設置位置のずれによってオフセット量がゼロでない場合、正トルクおよび負トルクの定トルク曲線L01、L02が、モータ制御装置1が認識するd軸に対して線対称にならない。
これは、図1Cに示すように、モータ制御装置1が、オフセット量がゼロである場合のd軸、q軸(以下、真d軸、真q軸と記載する)と異なるd軸、q軸を回転座標系の座標軸として認識し、モータ2の回転制御を行うためである。
例えば、角度センサ3の基準位置がモータ2の基準位置から角度θずれて設置された場合、すなわち、オフセット量がθである場合、オフセット量θだけ真d軸、真q軸が回転した座標軸が、モータ制御装置1が認識するd軸、q軸となる。
したがって、例えば図1Cに示すように、正トルクおよび負トルクの定トルク曲線L01、L02は真d軸に対して線対称となるため、かかる真d軸とは異なるd軸に対しては線対称とならない。
すなわち、一定の正トルク、負トルクで最小となる電流I1、I2がd軸に対して線対称にならず、d軸に対する電流I1の第1位相θ1が電流I2の第2位相θ2の逆相にならない(θ1≠−θ2)。
そこで、モータ制御装置1は、第1位相θ1と第2位相θ2に基づいてオフセット量θを検出する。例えばモータ制御装置1は、第1、第2位相θ1、θ2の平均値を算出することで、オフセット量θを検出する。
具体的に、図1Cに示すように、電流I1の真d軸に対する位相をθ01とし、電流I2の真q軸に対する位相をθ02とする。この場合、オフセット量θは、θ=θ1−θ01、θ=θ2−θ02で表される。また位相θ01は、位相θ02の逆相、すなわちθ01=−θ02である。これらに基づいてオフセット量θを第1、第2位相θ1、θ2で表すと、θ=(θ1+θ2)/2と、第1、第2位相θ1、θ2の平均値となる。
このように、モータ制御装置1は、正または負トルク一定で大きさが最小となる電流I1、I2の第1、第2位相θ1、θ2に基づいてオフセット量θを算出することができる。これにより、オフセット量θを検出するための回路をモータ制御装置1以外に備えずとも、オフセット量θを容易に検出することができる。また、人間によるモータ2の角度位置の調整等を行う必要がなく、オフセット量θを容易に検出することができる。
(2.モータシステムの詳細)
以下、モータシステム100の詳細な構成について、図2〜図4を参照して説明する。図2は、実施形態に係るモータシステム100の構成を示すブロック図である。なお、図2では、実施形態の特徴を説明するために必要な構成要素のみを機能ブロックで表しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。
換言すれば、図2に図示される各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。例えば、各機能ブロックの分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することが可能である。
図2に示すようにモータシステム100は、モータ制御装置1と、モータ2と、角度センサ3と、インバータ4と、を備える。
(2−1.モータ)
モータ2は、埋め込み磁石型の3相同期モータであり、例えば負荷トルクが一定の負荷5に接続される。モータ2は、モータ制御装置1からの制御に基づいて流れる3相(U、V、W)の電流に応じて回転する。
(2−2.角度センサ)
角度センサ3は、モータ2に設けられ、モータ2の角度位置を検出する。角度センサ3は、例えば磁気式角度センサである。角度センサ3は、例えばモータ2のロータ(図示せず)に取り付けられた2極磁石(図示せず)の角度位置をモータ2の角度位置として検出する。
ここで、角度センサ3の基準位置が例えば2極磁石のN極であり、このN極がモータ2のロータに複数配置された2極磁石の位置関係と一致している場合、すなわち角度センサ3の基準位置がモータ2のロータの基準位置と一致している場合、角度センサ3は、モータ2の角度位置をオフセットなし、すなわちオフセット量θ=0として検出することができる。
しかしながら、一般的に、角度センサ3の2極磁石がロータの基準位置に一致するように取り付けられないことが多く、2極磁石のN極と基準位置との間にずれが発生することが多い。そのため、角度センサ3が検出する角度位置は、絶対角度の保証がされていない場合がほとんどである。
なお、以下、角度センサ3の2極磁石のN極とロータの基準位置との間のずれ量を角度センサ3のオフセット量θとする。後述するモータ制御装置1は、かかるオフセット量θを検出し、検出結果に基づいて角度位置を補正することで、モータ2の絶対角度を検出する。オフセット量θの検出方法については、図3および図4を用いて後述する。
また、ここでは、角度センサ3が磁気式角度センサであるとしたが、これに限定されない。例えば、角度センサ3がレゾルバであってもよい。
(2−3.インバータ)
インバータ4は、電源41からモータ2の各相コイル(図示せず)へ流れる電流を制御するスイッチング素子(図示せず)を有する。インバータ4は、モータ制御装置1が出力するPWM制御信号に従ってスイッチング素子を駆動することで、モータ2の各相コイルに電流を流す。
(2−4.モータ制御装置)
モータ制御装置1は、電流ベクトル制御に基づき、モータ2が一定の回転数で回転するように回転数制御を行う。例えばモータシステム100が電気自動車の動力源や電気自動車に搭載されるファンやポンプである場合、モータ制御装置1は、運転状態に応じた回転数でモータ2が回転するよう回転数制御を行う。また、モータ制御装置1は、角度センサ3のオフセット量θを算出する場合、モータ制御装置1は、予め決められた回転数でモータ2が回転するように回転数制御を行う。
モータ制御装置1は、モータ2の回転数に応じてPWM制御信号を生成し、インバータに出力する。
モータ制御装置1は、CPU(Central Processing Unit)や記憶部(図示せず)などを備えたマイクロコンピュータであり、モータシステム100全体を制御する。モータ制御装置1は、回転数制御部110と、電流制御部120と、第1座標変換部130と、PWM信号生成部131と、電流検出部150と、オフセット算出部160と、補正部170と、を備える。
モータ制御装置1のCPUは、例えばROMに記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、電流制御部120、第1座標変換部130、PWM信号生成部131、電流検出部150、オフセット算出部160および補正部170として機能する。
また、電流制御部120、第1座標変換部130、PWM信号生成部131、電流検出部150、オフセット算出部160および補正部170の少なくともいずれか一つまたは全部をASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで構成することもできる。
(2−4−1.回転数制御部)
回転数制御部110は、例えば電気自動車の運転状態に応じた回転数や予め決められた回転数でモータ2が回転するように、例えばq軸電流値を制御する。回転数制御部110は、例えばモータ2を正方向に回転させる場合に正のq軸電流値を決定し、負方向に回転させる場合に負のq軸電流値を決定する。
回転数制御部110は、回転数検出部111と回転数決定部112とを備える。
(回転数検出部)
回転数検出部111は、角度センサ3の角度位置に基づいて一定期間にモータ2が回転する回転数を検出する。回転数検出部111は、検出した回転数を回転数決定部112に出力する。
(回転数決定部)
回転数決定部112は、回転数検出部111が検出した回転数に応じて、モータ2の回転数を増加させるか減少させるか決定する。例えば、回転数決定部112は、正方向にモータ2を回転させている場合において、検出した回転数が予め定めた回転数未満の場合、回転数を増加させるためにq軸電流値を増加させるように決定する。
また、回転数決定部112は、予め定めた回転数より検出した回転数が大きい場合、回転数を減少させるためにq軸電流値を減少させるように決定する。検出した回転数が一定回転数である場合、回転数決定部は、回転数を維持するため、q軸電流値を維持するように決定する。
回転数決定部112は、決定したq軸電流値を電流制御部120に出力する。
(2−4−2.電流制御部)
電流制御部120は、回転数決定部112およびオフセット算出部160からの指示にしたがって、q軸電流値およびd軸電流値を制御する。電流制御部120は、q軸電流設定部121とd軸電流設定部122とを備える。
(q軸電流設定部)
q軸電流設定部121は、回転数決定部112からの指示に基づいてq軸電流値を設定する。例えば回転数決定部112がq軸電流値を増加させるように指示した場合、q軸電流設定部121は、現在のq軸電流値に所定の値を加算した電流値を次のq軸電流値に設定する。q軸電流設定部121は設定したq軸電流値を第1座標変換部130に出力する。
(d軸電流設定部)
d軸電流設定部122は、オフセット算出部160からの指示に基づいてd軸電流値を設定する。例えばオフセット算出部160がd軸電流値を増加させるように指示した場合、d軸設定部122は、現在のd軸電流値に所定の値を加算した電流値を次のd軸電流値に設定する。d軸電流設定部122は設定したd軸電流値を第1座標変換部130に出力する。なお、オフセット算出部160が行う指示については、図4を用いて後述する。
(2−4−3.第1座標変換部)
第1座標変換部130は、電流制御部120が出力するd軸電流値およびq軸電流値を、角度センサ3が検出する角度位置に基づいて座標変換し、3相の電流値を生成する。第1座標変換部130は、生成した3相の電流値をPWM信号生成部131に出力する。
(2−4−4.PWM信号生成部)
PWM信号生成部131は、第1座標変換部130から入力される3相の電流値に基づき、インバータ4のスイッチング素子(図示せず)をオン・オフさせるPWM制御信号を生成する。PWM信号生成部131は、インバータ4のスイッチング素子のオン・オフを切り替えることで、電源41からモータ2へ流れる3相電流を制御する。
(2−4−5.電流検出部)
電流検出部150は、モータ2に流れる電流Iを検出する。電流検出部150は、モータ2に流れる3相電流を検出し、d軸電流値およびq軸電流値を検出する。
電流検出部150は、検出部151と第2座標変換部140とを備える。
(検出部)
検出部151は、インバータ4からモータ2に流れる3相電流を検出し、第2座標変換部140に出力する。
(第2座標変換部)
第2座標変換部140は、モータ2に流れる3相電流を、角度センサ3が検出する角度位置に基づいて座標変換し、d-q座標系の電流値を生成し、オフセット算出部160および電流制御部120に出力する。
(2−4−6.補正部)
補正部170は、オフセット算出部160が算出したオフセット量θに基づいて角度センサ3の検出結果である角度位置を補正する。補正部170は、例えば角度センサ3が検出した角度位置にオフセット量θを加算して、角度位置を補正する。補正部170は、補正後の角度位置を回転数制御部110および第1、第2座標変換部130、140に出力する。
なお、ここでは、補正部170をモータ制御装置1が備えるとしたが、これに限定されない。例えば、角度センサ3が補正部170を備えていてもよい。すなわち、角度センサ3が、モータ制御装置1が算出するオフセット量θに基づいて角度位置を補正するようにしてもよい。
(2−4−7.オフセット算出部)
オフセット算出部160は、d軸電流値を所定範囲で変化させた場合に大きさが最小となる電流Iの位相θ1、θ2に基づいてオフセット量θを算出する。なお、オフセット算出部160は、オフセット量θの算出を行う場合、補正部170による補正を中止する。すなわち、補正部170の補正に用いるオフセット量θを「θ=0」としてオフセット量θの算出を行うものとする。なお、「θ=0」に限定する必要は無く、仮にθ=θaとしてオフセットθbが得られればオフセットをθ=θa+θbに更新するようにしても良い。
オフセット算出部160は、方向決定部161と、d軸電流決定部162と、位相検出部163と、算出部164と、を備える。
(方向決定部)
方向決定部161は、オフセット量θを算出する場合に、モータ2の出力トルクの方向を決定する。例えば方向決定部161は、モータ2の回転方向を正方向に決定することで、モータ2が正トルクを出力するように制御する。また、方向決定部161は、モータ2の回転方向を負方向に決定することで、モータ2が負トルクを出力するように制御する。
方向決定部161は、決定したモータ2の回転方向を、回転数制御部110、d軸電流決定部162および位相検出部163に出力する。
(d軸電流決定部)
d軸電流決定部162は、オフセット量θを算出する場合に、モータ2に流す電流のd軸電流値を決定する。d軸電流決定部162は、d軸電流値が所定範囲Rで変化するように決定する。d軸電流決定部162は、例えば所定範囲R内においてd軸電流値が所定間隔で小さくなるようにd軸電流値を決定する。d軸電流決定部162は、決定したd軸電流値を電流制御部120に出力する。
なお、d軸電流決定部162がd軸電流値を変化させる所定範囲Rについては図4を用いて後述する。
(位相検出部)
位相検出部163は、d軸電流決定部162がd軸電流値を所定範囲Rで変化させた場合のq軸電流値の変化に基づき、一定の正または負トルクで大きさが最小となる電流I1、I2の第1、第2位相θ1、θ2を検出する。
ここで、まず、図3を用いて、d軸電流値を変化させた場合のq軸電流値の変化について説明する。図3は、実施形態に係るモータ2に流れる電流のq軸電流値の変化を説明するための図である。なお、以下、説明を簡略化するために、モータ2が正方向に回転している場合について説明する。モータ2が負方向に回転している場合は、q軸電流値が負の値になる点を除き、モータ2が正方向に回転している場合と同じであるため説明を省略する。
図3に示すように、d軸電流値がゼロでq軸電流値がIqである電流I3がモータ2に流れているとする。この場合、d軸電流決定部162がd軸電流値をゼロからIdに変化させると、モータ2にはd軸電流値がId、q軸電流値がIqである電流I4が流れる。
電流I4は、正方向の定トルク曲線L01より下回っているため、モータ2の出力トルクが低下し、回転数が減少する。この場合、回転数制御部110は、予め定められた回転数を維持するためにq軸電流値を増加させる。これにより、q軸電流値はIq2まで増加し、モータ2に電流I5が流れる。
このように、d軸電流決定部162がd軸電流値を変化させると、モータ2に流れる電流Iが定トルク曲線L01に沿って変化するため、q軸電流値も変化する。
例えば、図4に示すように、d軸電流決定部162が、d軸電流値をゼロからId1までの所定範囲R内で変化させると、電流I1、I6、I7に示すように、モータ2に流れる電流は定トルク曲線L01に沿って変化し、q軸電流値も範囲Rqで変化する。なお、図4は、実施形態に係るモータ2に流れる電流の変化を説明する図である。
位相検出部163は、d軸電流値が所定範囲Rで変化したときのq軸電流値を電流検出部150から取得し、モータ2に流れる電流I1、I6、I7の大きさを検出する。
位相検出部163は、検出結果に基づいて大きさが最小となる電流I1を決定し、電流I1の位相θ1を検出する。
位相検出部163は、同様に負トルク曲線L02に沿って電流を変化させ、大きさが最小となる電流I2(図1C参照)の位相θ2を検出し、検出した位相θ1、θ2を算出部164に出力する。
(算出部)
算出部164は、例えば位相検出部163が検出した位相θ1、θ2の平均値をオフセット量θとして算出する。算出部164は、算出したオフセット量θを補正部170に出力する。
(3.算出処理)
次に、図5を用いて、実施形態に係るモータ制御装置1が実行する算出処理の処理手順について説明する。図5は、実施形態に係るモータ制御装置1が実行する算出処理の処理手順を示すフローチャートである。
モータ制御装置1は、例えばモータシステム100の組み立て後であって出荷前に図5の算出処理手順を実行する。
図5に示すように、モータ制御装置1は、算出処理実行時に使用するパラメータ等を初期化する(ステップS101)。モータ制御装置1は、例えば補正部170での補正に用いるオフセット量θをゼロに初期化する。また、モータ制御装置1は、d軸電流値を所定範囲Rの最大値に設定する。
次に、モータ制御装置1は、モータ2が一定の回転数で回転するように回転数制御を行う(ステップS102)。なお、ここでは、モータ2が正方向に回転するように制御するものとする。
モータ制御装置1は、モータ2の回転数が一定になった場合のq軸電流値を検出し(ステップS103)、モータ2に流れる電流の大きさを算出する(ステップS104)。
モータ制御装置1は、所定範囲Rで全てのd軸電流値を変更したか否かを判定する(ステップS105)。
所定範囲Rで変更していないd軸電流値がある場合(ステップS105のNo)、モータ制御装置1は、d軸電流値を変更する(ステップS106)。モータ制御装置1は、例えばd軸電流値から所定値を減算することでd軸電流値を変更する。変更後、モータ制御装置1はステップS102に戻る。
一方、所定範囲Rで全てのd軸電流値を変更した場合(ステップS105のYes)、モータ制御装置1は、ステップS104で算出した電流の大きさに基づき、最小電流の位相θ1を検出する(ステップS107)。
次に、モータ制御装置1は、正負両方向の回転で最小電流の位相θ1、θ2を検出したか否かを判定する(ステップS108)。検出していない位相θ2がある場合(ステップS108のNo)、モータ制御装置1は、モータ2の回転方向を反転させて(ステップS109)、ステップS102に戻り、位相θ2を検出する。
両方の位相θ1、θ2を検出した場合(ステップS108のYes)、モータ制御装置1は、検出した位相θ1、θ2の平均値を算出することで、オフセット量θを算出する(ステップS110)。
なお、ここでは、ステップS103でq軸電流値を検出するとしたが、q軸電流値に加えd軸電流値を検出するようにしてもよい。この場合、モータ制御装置1は、ステップS104において検出したd軸電流値およびq軸電流値に基づいて電流の大きさを算出する。
また、ここでは、d軸電流値を所定範囲Rの最大値から所定間隔で小さくするようにしているが、これに限定されない。例えばd軸電流値を最大値から所定間隔で大きくするようにしてもよい。また、最小電流を決定する方法として、山登り法や三分探索法など、関数の極小値を求める探索アルゴリズムなど種々の方法を用いてもよい。
また、d軸電流値の変化量は、所定間隔に限定されない。例えばd軸電流値を変更するごとに加算あるいは減算する変化量を変更するようにしてもよく、例えばd軸電流値をランダムに変更してもよい。
また、ここでは、図5に示す算出処理手順を出荷前に実行するとしたが、これに限定されない。例えば、モータ制御装置1が数ヶ月や数年ごと等所定期間ごとにオフセット量θを算出するようにしてもよい。この場合、モータ制御装置1は、負荷5が一定であってモータ2の回転数制御を行っている場合に、d軸電流値を変化させてオフセット量θを算出する。
また、図5に示す算出処理手順を一度に実行する必要はなく、複数回にわけて実行するようにしてもよい。すなわち、モータ制御装置1が異なるd軸電流値を複数回にわけて設定し、それぞれ対応するq軸電流値を検出するようにしてもよい。また、モータ制御装置1は、d軸電流値を変更したときのq軸電流値が所定回数検出できた場合に、オフセット量θを算出するようにしてもよい。このように、モータ制御装置1がq軸電流値を検出する時期とオフセット量θを算出する時期とが異なっていてもよい。
以上のように、実施形態に係るモータ制御装置1は、正または負トルク一定で大きさが最小となる電流I1、I2の第1、第2位相θ1、θ2に基づいてオフセット量θを算出する。これにより、オフセット量θを検出するための回路をモータ制御装置1以外に備えずとも、オフセット量θを容易に検出することができる。また、人間によるモータ2の角度位置の調整等を行う必要がなく、オフセット量θを容易に検出することができる。
(4.変形例)
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。以下では、このような変形例について説明する。上記実施形態および以下で説明する形態を含む全ての形態は、適宜に組み合わせ可能である。
(4−1.変形例1)
上記実施形態では、モータ制御装置1が正または負トルク一定で大きさが最小となる電流I1、I2を検出するが、これに限定されない。正トルクおよび負トルクの定トルク曲線L01、L02に沿った電流の中から大きさが最小となる電流I1、I2を検出できればよい。例えば、本変形例に係るモータシステム100aのモータ制御装置1aように、電流の大きさを一定として、d軸電流値を変化させたときにトルクが最大または最小となる電流I1、I2を検出するようにしてもよい。
換言すると、モータ制御装置1は、電流の大きさが最小でモータ2の正トルクが最大または負トルクが最小となる電流を検出する。例えば実施形態に係るモータ制御装置1は、所定の回転数を維持するために必要な最大トルクで、大きさが最小の電流を検出する。一方、変形例に係るモータ制御装置1aは、モータ2に流れる電流が最大値で一定となっている状態で、モータ2の出力トルクが最大(負トルクの場合は最小)となる電流を検出する。
このように、本変形例に係るモータ制御装置1aは、モータ2に流れる電流が一定になるよう制御している場合であっても角度センサ3のオフセット量θを検出することができる。
以下、図6〜図8を用いて、変形例に係るモータシステム100aについて詳細に説明する。図6は、実施形態の変形例に係るモータシステム100aの構成を示すブロック図である。なお、図2に示すモータシステム100と同一の構成には同一符号を付し説明を省略する。
図6に示すモータシステム100aは、図2のモータシステム100が有する回転数制御部110を有していない。また、モータシステム100aは、モータ2の出力トルクを検出するトルクメータ6を備える。トルクメータ6は、モータ2の出力トルクを検出すると、モータ制御装置1aに出力する。
図6に示すモータシステム100aのモータ2は、一定の回転数で回転する負荷5aに接続される。負荷5aは、例えば回転数制御によって一定の回転数で回転するモータである。
このように、負荷5aが所定の回転数で回転することで、モータ2も同様に所定の回転数で回転する。これにより、モータ2には、所定の電流指令(トルク指令)に応じた電流が流れる。
モータ制御装置1aのオフセット算出部160aは、モータ2に流れる電流の大きさが一定になるように制御された状態で、電流のd軸電流値を変化させたときのモータ2の出力トルクの変化に応じて、角度センサ3のオフセット量θを算出する。
ここで、図7を用いて、電流のd軸電流値を変化させた場合の出力トルクの変化について説明する。図7は、変形例に係るモータ2の出力トルクの変化を説明するための図である。なお、以下、説明を簡略化するために、モータ2が正方向に回転している場合について説明する。モータ2が負方向に回転している場合は、q軸電流値が負の値になる点を除き、モータ2が正方向に回転している場合と同じであるため説明を省略する。
例えば図7に示すように、モータ2にd軸電流値がId0、q軸電流値がIq0の電流I1が流れている場合に、d軸電流決定部162がd軸電流値をId1に変化させたとする。この場合、モータ2は、大きさ一定、すなわち図7に示す円弧Dに沿った電流が流れるように制御されているため、モータ2には、d軸電流値がId1、q軸電流値がIq4の電流I9が流れる。
ここで、図7に示すように、電流I1は定トルク曲線L01に沿った電流であり、電流I9は定トルク曲線L11に沿った電流である。なお、定トルク曲線L01は、定トルク曲線L11よりも出力トルクが大きいものとする。
このように、一定の電流がモータ2に流れるように制御する定電流制御が行われている状態で、d軸電流値が変化すると、モータ2に流れる電流は、回転座標系の原点を中心とし一定の電流の大きさを半径とする円弧D上に沿って変化する。したがって、d軸電流決定部162は、d軸電流値を変化させることで、電流Iの位相を変化させているとも言える。d軸電流決定部162が、電流Iの位相を変化させることでモータ2の出力トルクも変化する。
位相検出部163aは、d軸電流決定部162がd軸電流値を変化させたときのモータ2の出力トルクをトルクメータ6から取得する。位相検出部163aは、トルクメータ6から取得した出力トルクに基づき、d軸電流値を所定範囲Rで変化させた場合に正トルクが最大となる電流I1の第1位相θ1を検出する。
同様に、位相検出部163aは、d軸電流値を所定範囲Rで変化させた場合に負トルクが最小となる電流I2の第2位相θ2を検出する。なお、電流I1、I2の第1、第2位相θ1、θ2は、図1Cに示す実施形態の電流I1、I2の第1、第2位相θ1、θ2と同じであるため、モータ制御装置1aは、実施形態のモータ制御装置1と同様に、第1、第2位相θ1、θ2の平均値を算出することで、オフセット量θを算出することができる。
続いて、図8を用いて、変形例に係るモータ制御装置1aが実行する算出処理の処理手順について説明する。図8は、実施形態の変形例に係るモータ制御装置1aが実行する算出処理の処理手順を示すフローチャートである。
なお、図5に示す処理手順と同じ処理手順については同一符号を付し説明を省略する。
図8に示すように、モータ制御装置1aは、ステップS101の後に、モータ2に流れる電流が一定になるように定電流制御を行う(ステップS201)。次に、モータ制御装置1aは、モータ2のトルクを検出する(ステップS202)。
モータ制御装置1aは、所定範囲で全てのd軸電流値を変更した場合(ステップS105のYes)、ステップS202で検出した正トルクが最大(負トルクの場合は最小)となる電流の位相を検出する。以降の処理は、図5と同じである。
以上のように、本変形例に係るモータ制御装置1aは、モータ2に流れる電流が最大値で一定となっている状態で、モータ2の出力トルクが最大(負トルクの場合は最小)となる電流I1、I2の第1、第2位相θ1、θ2に基づいてオフセット量θを算出する。これにより、オフセット量θを検出するための回路をモータ制御装置1a以外に備えずとも、オフセット量θを容易に検出することができる。また、人間によるモータ2の角度位置の調整等を行う必要がなく、オフセット量θを容易に検出することができる。
(4−2.その他の変形例)
なお、上記変形例では、トルクメータ6の検出結果を用いて、大きさが一定である電流の位相を変化させながらトルクの大きさが最大となる電流I1、I2の第1、第2位相θ1、θ2を検出するとしたが、これに限定されない。
例えば、モータ2の回転数を検出し、回転数が最大となる電流I1、I2の第1、第2位相θ1、θ2を検出するようにしてもよい。この場合、負荷5aとしてモータの代わりに、例えば摩擦のある負荷など、回転数が大きいほど負荷トルクが大きくなる負荷を用いる。
これにより、大きさが一定である電流の位相を変化させると、モータ2の出力トルクが変化し、回転数が変化する。モータ制御装置1aは、回転数が最大となる電流I1、I2の位相を検出することで、トルクの大きさが最大となる電流I1、I2の第1、第2位相θ1、θ2を検出することができる。
また、上記実施形態および変形例では、モータ2を埋め込み磁石型の同期モータとしたが、これに限定されない。例えば表面磁石型の同期モータであってもよい。この場合、定トルク曲線L01、L02は、真d軸と平行な直線となるため、本実施形態および変形例と同様にしてオフセット量θを算出することができる。
(5.効果)
上記実施形態に係るモータ制御装置1は、永久磁石型の同期モータ2の制御を行う。モータ制御装置1は、電流制御部120と、位相検出部163と、算出部164と、を備える。電流制御部120は、同期モータ2に流れる電流のd軸電流値を変化させる。位相検出部163は、電流制御部120がd軸電流値を変化させた場合の、d軸電流値およびq軸電流値に基づき、電流が最小で同期モータ2の正トルクが最大となる電流I1の第1位相θ1、および、電流が最小で同期モータ2の負トルクが最小となる電流I2の第2位相θ2をそれぞれ検出する。算出部164は、位相検出部163が検出した第1、第2位相θ1、θ2に基づいて同期モータ2の角度位置を検出する角度センサ3のオフセット量θを算出する。
これにより、モータ制御装置1は、角度センサ3のオフセット量θを容易に検出することができる。
上記実施形態に係るモータ制御装置1の電流制御部120は、負荷一定で同期モータ2の回転数が一定になるように制御された状態でd軸電流値を変化させる。位相検出部163は、電流制御部120がd軸電流値を変化させた場合に、電流の大きさが最小となる電流I1、I2の位相を第1、第2位相θ1、θ2としてそれぞれ検出する。
このように回転数制御を行っている場合であっても、モータ制御装置1は、角度センサ3のオフセット量θを容易に検出することができる。
上記実施形態に係るモータ制御装置1の位相検出部163は、同期モータ2が一定の正トルクを出力するように制御された状態で電流制御部120がd軸電流値を変化させた場合に、大きさが最小となる電流I1の位相を第1位相θ1として検出する。また、位相検出部163は、同期モータ2が一定の負トルクを出力するように制御された状態で電流制御部120がd軸電流値を変化させた場合に、大きさが最小となる電流I2の位相を第2位相θ2として検出する。
このように出力トルクが一定の場合、最小電流の位相を検出することでオフセット量θを算出することができ、モータ制御装置1は、角度センサ3のオフセット量θを容易に検出することができる。
上記実施形態に係るモータ制御装置1の電流制御部120は、同期モータ2に流れる電流の大きさが一定になるように制御された状態でd軸電流値を変化させる。位相検出部163は、電流制御部120がd軸電流値を変化させた場合に、正トルクが最大となる電流I1の位相を第1位相θ1として検出し、負トルクが最小となる電流I2の位相を第2位相θ2として検出する。
このように定電流制御を行っている場合であっても、モータ制御装置1は、角度センサ3のオフセット量θを容易に検出することができる。
上記実施形態に係るモータ制御装置1の算出部164は、第1、第2位相θ1、θ2の平均値をオフセット量θとして算出する。
このように、モータ制御装置1は、簡易な計算でオフセット量θを算出することができる。
上記実施形態に係るモータ制御装置1は、算出部164が算出したオフセット量θに基づいて角度センサ3が検出した角度位置を補正する補正部170をさらに備える。
これにより、モータ制御装置1は、同期モータ2の角度位置をより精度よく検出することができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 モータ制御装置
2 モータ
3 角度センサ
110 回転数制御部
120 電流制御部
150 電流検出部
160 オフセット算出部
161 方向決定部
163 位相検出部
164 算出部

Claims (7)

  1. 永久磁石型の同期モータの制御を行うモータ制御装置であって、
    前記同期モータに流れる電流のd軸電流値を変化させる電流制御部と、
    前記電流制御部が前記d軸電流値を変化させた場合の、前記d軸電流値およびq軸電流値に基づき、前記電流が最小で前記同期モータの正トルクが最大となる前記電流の第1位相、および、前記電流が最小で前記同期モータの負トルクが最小となる前記電流の第2位相をそれぞれ検出する位相検出部と、
    前記位相検出部が検出した前記第1、第2位相に基づいて前記同期モータの角度位置を検出する角度センサのオフセット量を算出する算出部と、
    を備えることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記電流制御部は、
    負荷一定で前記同期モータの回転数が一定になるように制御された状態で前記d軸電流値を変化させ、
    前記位相検出部は、
    前記電流制御部が前記d軸電流値を変化させた場合に、前記電流の大きさが最小となる前記電流の位相を前記第1、第2位相としてそれぞれ検出すること
    を特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記位相検出部は、
    前記同期モータが一定の正トルクを出力するように制御された状態で前記電流制御部が前記d軸電流値を変化させた場合に、前記電流の大きさが最小となる電流の位相を前記第1位相として検出し、
    前記同期モータが一定の負トルクを出力するように制御された状態で前記電流制御部が前記d軸電流値を変化させた場合に、前記電流の大きさが最小となる電流の位相を前記第2位相として検出する
    ことを特徴とする請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記電流制御部は、
    前記同期モータに流れる前記電流の大きさが一定になるように制御された状態で前記d軸電流値を変化させ、
    前記位相検出部は、
    前記電流制御部が前記d軸電流値を変化させた場合に、前記正トルクが最大となる前記電流の位相を前記第1位相として検出し、前記負トルクが最小となる前記電流の位相を前記第2位相として検出すること
    を特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  5. 前記算出部は、
    前記第1、第2位相の平均値を前記オフセット量として算出すること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  6. 前記算出部が算出した前記オフセット量に基づいて前記角度センサが検出した前記角度位置を補正する補正部をさらに備えること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  7. 永久磁石型の同期モータの制御を行うモータ制御方法であって、
    前記同期モータに流れる電流のd軸電流値を変化させる工程と、
    前記d軸電流値を変化させた場合の、前記d軸電流値およびq軸電流値に基づき、前記電流が最小で前記同期モータの正トルクが最大となる前記電流の第1位相、および、前記電流が最小で前記同期モータの負トルクが最小となる前記電流の第2位相をそれぞれ検出する工程と、
    前記第1、第2位相に基づいて前記同期モータの角度位置を検出する角度センサのオフセット量を算出する工程と、
    を含むことを特徴とするモータ制御方法。
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