JP2018132662A - 画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造を簡略化することができる、量子ドットを用いた画像表示装置を提供する。【解決手段】発光素子23よりも観察者側に配置され、発光素子23に対応する位置に開口30Aを有する遮光層30と、開口30A内に配置され、かつ光波長変換粒子41およびバインダ樹脂42を含む光波長変換層40と、開口30内かつ光波長変換層40よりも観察者側に配置され、光波長変換粒子41によって波長変換された光を透過し、かつ発光素子23からの光を吸収する着色層60と、を備え、光波長変換粒子41が、硫黄、リン、および窒素からなる群から選択される1以上の元素およびカルボン酸の少なくともいずれかを含む光透過性の樹脂粒子に内包された量子ドットとを含む第1の光波長変換粒子および光透過性のバリア粒子と、前記バリア粒子に内包された量子ドットとを含む第2の光波長変換粒子の少なくともいずれかである、画像表示装置。【選択図】図1

Description

本発明は、画像表示装置に関する。
近年、画像表示装置としては、主に、液晶表示装置が用いられている。液晶表示装置においては、バックライト装置から出射する光を、液晶セルのシャッタ機能を用いることにより、画像の表示を行っている。
現在、色再現性を高めるために、量子ドットを画像表示装置に組み込むことが検討されている。量子ドットは、光(一次光)を吸収して異なる波長の光(二次光)を放出するものである。量子ドットが放出する光の波長は、主として量子ドットの粒子径に依存する。このため、量子ドットを用いれば、単一の波長域の光を投射する光源を用いながら、種々の色を再現することができる。例えば、青色光を発する光源を用いる場合、量子ドットが青色光を吸収して緑色光および赤色光を放出することもできる。
画像表示装置に量子ドットを組み込む場合、量子ドットは、バックライト装置に組み込まれることが多い(特許文献1参照)。量子ドットをバックライト装置に組み込む方式としては、光源中に量子ドットを組み込むオンチップ方式、量子ドットを封入したガラスチューブを光源と導光板との間に配置するオンエッジ方式、および導光板の出光側に量子ドットを含むシートを配置するオンサーフェス方式が知られている。
特開2013−218953号公報
現在、量子ドットを用いた画像表示装置において、構造を簡略化することが検討されているが、バックライト装置に量子ドットを組み込む場合、シャッタ機能を付与する液晶セルを用いることが前提となっているので、液晶セルを用いずに、画像表示を行うことは実質上困難である。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものである。すなわち、構造を簡略化することができる、量子ドットを用いた画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に対して鋭意研究を重ねたところ、サブ画素毎に発光素子を配置するとともに、発光素子に対応する位置に量子ドットを含む光波長変換層を配置して、発光素子のオン/オフでシャッタ機能を行うことで、液晶セルを用いなくとも画像表示が可能となることを見出した。本発明は、このような知見に基づき完成されたものである。
本発明の一の態様によれば、1以上の発光素子を備える光源と、前記発光素子よりも観察者側に配置され、かつ前記発光素子に対応する位置に開口を有する遮光層と、前記開口内に配置され、かつ光波長変換粒子およびバインダ樹脂を含む光波長変換層と、前記開口内かつ前記光波長変換層よりも観察者側に配置され、前記光波長変換粒子によって波長変換された光を透過し、かつ前記発光素子からの光を吸収する着色層と、を備え、前記光波長変換粒子が、硫黄、リン、および窒素からなる群から選択される1以上の元素およびカルボン酸の少なくともいずれかを含む光透過性の樹脂粒子と、前記樹脂粒子に内包された量子ドットとを含む第1の光波長変換粒子、および光透過性のバリア粒子と、前記バリア粒子に内包された量子ドットとを含む第2の光波長変換粒子の少なくともいずれかである、画像表示装置が提供される。
上記画像表示装置において、前記第1の光波長変換粒子が、前記樹脂粒子の表面を覆うバリア層をさらに備えていてもよい。
上記画像表示装置において、前記バリア粒子が、無機酸化物粒子であってもよい。
上記画像表示装置において、前記光源が、凹部を有する1以上のパッケージをさらに備え、前記発光素子が、前記凹部内に配置され、前記遮光層から前記遮光層に対応する前記パッケージの部分までの距離が10μm以下であってもよい。
本発明の他の態様によれば、凹部を有するパッケージおよび前記凹部内に配置された発光素子を備える光源と、前記発光素子よりも観察者側に配置され、かつ前記発光素子に対応する位置に開口を有する遮光層と、前記開口内に配置され、かつ量子ドットおよびバインダ樹脂を含む光波長変換層と、前記開口内かつ前記光波長変換層よりも観察者側に配置され、前記量子ドットによって波長変換された光を透過し、かつ前記発光素子からの光を吸収する着色層と、を備え、前記遮光層から前記遮光層に対応する前記パッケージの部分までの距離が10μm以下である、画像表示装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、1以上の発光素子を備える光源と、前記発光素子よりも観察者側に互いに対向して配置された一対のバリア部材と、前記バリア部材間に配置され、かつ前記発光素子に対応する位置に開口を有する遮光層と、前記開口内に配置され、かつ量子ドットおよびバインダ樹脂を含む光波長変換層と、前記開口内かつ前記光波長変換層よりも観察者側に配置され、前記量子ドットによって波長変換された光を透過し、かつ前記発光素子からの光を吸収する第1の着色層と、を備える、画像表示装置が提供される。
上記画像表示装置において、前記光源側の前記バリア部材と前記光波長変換層との間に設けられ、前記発光素子からの光を透過し、かつ前記量子ドットによって波長変換された光を吸収する第2の着色層をさらに備えていてもよい。
本発明の一の態様および他の態様によれば、構造を簡略化することができる、量子ドットを用いた画像表示装置を提供することができる。
第1の実施形態に係る画像表示装置の概略構成図である。 図1に示される光波長変換粒子の概略構成図である。 第1の実施形態に係る他の画像表示装置の概略構成図である。 図3に示される光波長変換粒子の概略構成図である。 第1の実施形態に係る他の画像表示装置の概略構成図である。 第2の実施形態に係る画像表示装置の概略構成図である。
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態に係る画像表示装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る画像表示装置の概略構成図であり、図2は、図1に示される光波長変換粒子の概略構成図であり、図3、5は本実施形態に係る他の画像表示装置の概略構成図であり、図4は図3に示される光波長変換粒子の概略構成図である。
<<<<画像表示装置>>>>
図1に示される画像表示装置10は、1以上の発光素子23を備える光源20と、発光素子23よりも観察者側に配置され、発光素子23に対応する位置に開口30A、30B、30Cを有する遮光層30と、開口30A、30B内に配置された光波長変換層40、45と、開口30C内に配置された光拡散層50と、開口30A、30B内かつ光波長変換層40、45よりも観察者側に配置された着色層60、65と、開口30C内かつ光拡散層50よりも観察者側に配置された着色層70とを備えている。画像表示装置10は、着色層60、70よりも観察者側に向けて、バリア部材80および円偏光板90をこの順に備えている。画像表示装置10は、光拡散層50、着色層70、バリア部材80および円偏光板90を備えていなくともよい。また、本実施形態においては、光波長変換層40、45を用いているが、いずれか一方でもよい。さらに、遮光層30には、開口30A、30B、30Cが設けられているが、開口としては、開口30A、30Bのいずれか一方が存在すればよい。光源20は、遮光層30および光波長変換層40、45等と、光透過性接着層95を介して一体化されている。
<<光源>>
光源20は、1以上の発光素子パッケージ21と、発光素子パッケージ21を搭載する基板22とを備えている。発光素子パッケージ21は、サブ画素毎に配置されている。サブ画素とは、例えば、赤色、緑色、青色でカラー表示を行う場合、赤色、緑色、青色に対応する各表示部分のことであり、この場合、赤色のサブ画素、緑色のサブ画素、青色のサブ画素の3つを単位として、1画素となる。発光素子パッケージ21は、発光素子23と、凹部24Aを有するパッケージ24とを備えている。
<発光素子>
発光素子23としては、例えば、発光ダイオード素子(LED素子)やレーザーダイオード素子(LD素子)等が挙げられる。発光素子は、単一の波長域の光を放出する発光素子を用いることができる。本実施形態では、発光素子23は、青色光を発する青色発光ダイオード(青色LED)となっている。
<パッケージ>
パッケージ24は、凹部24Aを有しており、凹部24A内に発光素子23が配置されている。パッケージ24は、パッケージ本体24Bと、電極層24Cおよびワイヤ24Dを備えている。発光素子24は、ワイヤ24Dを介して電極層24Cと電気的に接続されている。
<<遮光層>>
遮光層30は、サブ画素毎に区分けするブラックマトリクス層とも呼ばれるものである。遮光層30は、黒色色材およびバインダ樹脂を含んでいる。遮光層30は、バリア部材80における光源20側の面に設けられており、光源20側に向かって伸びている。遮光層30は、格子状に形成されている。本明細書における「格子状」とは、遮光層の平面視において、複数の開口がマトリクス状に配置された構造を意味するものとする。遮光層の平面視における開口の形状としては、四角形状等の多角形状、楕円形状、円形状等が挙げられる。上記四角形状としては、正方形状、長方形状等が挙げられる。
遮光層30の膜厚は、1μm以上100μm以下となっていることが好ましい。遮光層30の膜厚が1μm以上であれば、隣接するサブ画素との混色を抑制することでき、また100μm以下であれば、微細なパターンを形成することが容易となる。遮光層30の膜厚は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、遮光層30の断面を撮影し、その断面の画像において遮光層30の膜厚を20箇所測定し、その20箇所の膜厚の平均値とする。遮光層30の膜厚の下限は2μm以上であることがより好ましく、上限は20μm以下であることがより好ましい。
図1に示される、遮光層30から遮光層30に対応するパッケージ24の部分までの距離dは10μm以下であることが好ましい。この距離dが10μm以下であれば、後述する量子ドット41A、46Aによって波長変換された光が、他のサブ画素に進入することを抑制できるので、混色を抑制することができる。距離dは、0μmであることがより好ましい。距離dが0μmである場合、遮光層30がパッケージ24と接している。なお、本実施形態においては、光波長変換粒子41、46を用いているが、遮光層から遮光層に対応するパッケージの部分までの距離を10μm以下にする場合には、光波長変換層は、量子ドットおよびバインダ樹脂を含んでいればよく、必ずしも、光波長変換粒子を用いなくともよい。
<黒色色材>
黒色色材としては、カラーフィルタの遮光層30に一般に使用されるものを挙げることができ、顔料および染料のいずれも用いることができる。例えば、カーボンブラック、チタンブラック等が挙げられる。遮光層中の黒色色材の含有量としては、所望の遮光性が得られればよく、カラーフィルタにおける一般的な遮光層と同様とすることができる。
<バインダ樹脂>
バインダ樹脂は、遮光層30の形成方法に応じて適宜選択される。フォトリソグラフィ法の場合、バインダ樹脂としては、例えばアクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が用いられる。また、印刷法やインクジェット法の場合、バインダ樹脂としては、例えばポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、カルボキシメチルセルロース樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
<<光波長変換層>>
光波長変換層40、45は、入射する光の波長を他の波長に変換する機能を有する。本実施形態においては、光波長変換層40は、青色光を緑色光に変換する機能を有しており、光波長変換層45は青色光を赤色光に変換する機能を有している。光波長変換層40は、光波長変換粒子41と、バインダ樹脂42とを含んでおり、光波長変換層45は、光波長変換粒子46と、バインダ樹脂47とを含んでいる。光波長変換層40、45は、光波長変換粒子41、46およびバインダ樹脂42、47の他、光散乱性粒子を含んでいてもよい。
光波長変換層40、45の膜厚は、それぞれ1μm以上50μm以下となっていることが好ましい。光波長変換層40、45の膜厚が1μm以上であれば、十分な光波長変換効率を得ることができ、また50μm以下であれば、画像表示装置の薄型化に適している。光波長変換層40、45の膜厚は、遮光層30の膜厚と同様の方法によって測定することができる。光波長変換層40、45の下限は2μm以上であることがより好ましく、上限は20μm以下であることがより好ましい。
<光波長変換粒子>
光波長変換粒子41、46は、図2(A)および図2(B)に示されるように、硫黄、リン、および窒素からなる群から選択される1以上の元素(以下、この元素を「特定の元素」と称する。)およびカルボン酸の少なくともいずれかを含む樹脂粒子41B、46Bと、樹脂粒子41Bに内包された1以上の量子ドット41A、46Aとを含む。図2(A)および図2(B)に示される光波長変換粒子41、46は、樹脂粒子41B、46Bの表面を覆う被覆層41C、46Cをさらに備えている。光波長変換粒子41、46は、量子ドット41A、46Aおよび樹脂粒子41B、46Bを備えていれば、被覆層41C、46Cを備えていなくともよい。
光波長変換粒子41、46においては、蛍光X線分析(XRF)により測定される光波長変換粒子41、46中の特定の元素の含有量は、0.5質量%以上となっていることが好ましい。特定の元素の含有量が0.5質量%以上であれば、量子ドット41A、46Aの劣化をより抑制できる。特定の元素の含有量の測定は、蛍光X線分析装置(製品名「EDX−800HS」、島津製作所製)を用いることにより行うことができる。特定の元素の含有量は、3回測定して得られた値の平均値とする。蛍光X線分析(XRF)により測定される光波長変換粒子41、46中の特定の元素の含有量の下限は、1質量%以上であることがより好ましく、特定の元素の含有量の上限は20質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることがさらに好ましい。特定の元素の含有量が20質量%以下であれば、光波長変換粒子の形成時に充分な硬化を行うことができる。なお、光波長変換粒子が2種以上の特定の元素を含む場合には、上記含有量は特定の元素の合計の含有量を意味するものとする。
光波長変換粒子41、46の平均粒子径は、量子ドット41A、46Aの平均粒子径の2倍以上であることが好ましい。光波長変換粒子41、46の平均粒子径が、量子ドット41A、46Aの平均粒子径の2倍以上であると、量子ドット41A、46Aからの光波長変換粒子41、46の表面までの距離を充分に確保できるので、水分や酸素による量子ドット41A、46Aの劣化をより抑制できる。光波長変換粒子41、46の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)または走査透過型電子顕微鏡(STEM)による光波長変換粒子の観察において光波長変換粒子20個の粒子径を測定し、その平均値を算出することで求めることができる。また、量子ドット41A、46Aの平均粒子径は、透過型電子顕微鏡または走査透過型電子顕微鏡による光波長変換粒子の断面観察において量子ドット20個の粒子径を測定し、その平均値を算出することで求めることができる。
光波長変換粒子41、46の平均粒子径は、10nm以上100μm以下であることが好ましい。光波長変換粒子の平均粒子径が、10nm以上であれば、量子ドットの劣化をより抑制でき、また100μm以下であれば、分散性の悪化や光波長変換部材の加工時に欠点となることもない。光波長変換粒子41、46の平均粒子径の下限は、20nm以上であることが好ましく、光波長変換粒子41、46の平均粒子径の上限は30μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがより好ましい。
光波長変換粒子41、46の形状は特に限定されず、例えば、球状(真球状、略真球状、楕円球状等)、多面体状、棒状(円柱状、角柱状等)、平板状、りん片状、不定形状等が挙げられる。なお、光波長変換粒子41、46の粒子径は、光波長変換粒子1の形状が球状でない場合、同体積を有する真球状の値とすることができる。
光波長変換粒子41、46は、1個あたり1個以上の量子ドット41A、46Aを含んでいることが好ましい。光波長変換粒子1個に含まれる量子ドットの数が1個以上であれば、輝度が低くなることもない。1個の光波長変換粒子に含まれる量子ドットの個数は、透過型電子顕微鏡または走査透過型電子顕微鏡を用いてランダムに20個の光波長変換粒子の断面を10万倍〜50万倍の倍率で撮影し、得られた断面の画像から1個の光波長変換粒子に含まれる量子ドットの個数を算出し、算出した量子ドットの個数の平均値を算出することにより求めるものとする。
光波長変換粒子41、46は、1個あたり2個以上の量子ドット41A、46Aを含んでおり、かつ1個の光波長変換粒子41、46に含まれる量子ドット41A、46Aにおける量子ドット41A、46A間の平均距離が1nm以上であることが好ましい。量子ドット間の平均距離が1nm以上であれば、量子ドット間のエネルギー移動に起因してクエンチングを起こす濃度消光により、発光効率が低下するおそれもない。量子ドット間の平均距離は、透過型電子顕微鏡または走査透過型電子顕微鏡を用いてランダムに20個の光波長変換粒子の断面を10万倍〜50万倍の倍率で撮影し、得られた断面の画像から量子ドット間の距離を算出し、算出した量子ドット間の距離の平均値を算出することにより求めるものとする。量子ドット41A、46A間の平均距離の上限は100nm以下であることがより好ましい。
<量子ドット>
量子ドット41A、46Aは、量子閉じ込め効果(quantum confinement effect)を有するナノサイズの半導体粒子である。量子ドット41A、46Aの粒子径および平均粒子径は、例えば、1nm以上20nm以下となっている。量子ドット41A、46Aは、励起源から光を吸収してエネルギー励起状態に達すると、量子ドット41A、46Aのエネルギーバンドギャップに該当するエネルギーを放出する。よって、量子ドット41A、46Aの粒子径又は物質の組成を調節すると、エネルギーバンドギャップを調節することができ、様々なレベルの波長帯のエネルギーを得ることができる。とりわけ、量子ドット41A、46Aは、狭い波長帯で強い蛍光を発生することができる。
具体的には、量子ドットは粒子径が小さくなるに従い、エネルギーバンドギャップが大きくなる。すなわち、結晶サイズが小さくなるにつれて、量子ドット41A、46Aの発光は青色側へ、つまり、高エネルギー側へとシフトする。そのため、量子ドット41A、46Aの粒子径を変化させることにより、紫外領域、可視領域、赤外領域のスペクトルの波長全域にわたって、その発光波長を調節することができる。例えば、量子ドットが後述するCdSe/ZnSから構成されている場合には、量子ドットの粒子径が2.0nm以上4.0nm以下の場合は青色光を発し、量子ドットの粒子径が3.0nm以上6.0nm以下の場合は緑色光を発し、量子ドットの粒子径が4.5nm以上10.0nm以下の場合は赤色光を発する。本明細書における「青色光」とは、380nm以上480nm未満の波長域を有する光であり、「緑色光」とは、480nm以上590nm未満の波長域を有する光であり、「赤色光」とは、590nm以上750nm以下の波長域を有する光である。また、上記各光の光強度は、分光放射輝度計(例えば、製品名「CS2000」、コニカミノルタ社製)を用いて測定することができる。なお、上記においては、青色光を発する量子ドットの粒子径と緑色光を発する量子ドットの粒子径の範囲は一部において重複しており、また緑色光を発する量子ドットの粒子径と赤色光を発する量子ドットの粒子径の範囲は一部において重複しているが、同じ粒子径を有する量子ドットであっても、量子ドットのコアの大きさによっても発光色が異なる場合があるので、何ら矛盾するものではない。
量子ドット41A、46Aは、所望の狭い波長域で強い蛍光を発生することができる。このため、光波長変換シートを用いたバックライト装置は、色純度の優れた三原色の光で、表示パネルを照明することができる。この場合、表示パネルは、優れた色再現性を有することになる。本実施形態においては、量子ドット41Aは、青色光を緑色光に変換するものであり、量子ドット46Aは、青色光を赤色色光に変換するものである。
量子ドット41A、46Aは、例えば、第1の半導体化合物からなるコアと、およびこのコアを覆い、かつ第1の半導体化合物と異なる第2の半導体化合物からなるシェルと、シェルの表面に結合したリガンドとから構成されている。
コアを構成する第1の半導体化合物としては、例えば、MgS、MgSe、MgTe、CaS、CaSe、CaTe、SrS、SrSe、SrTe、BaS、BaSe、BaTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、HgS、HgSe及びHgTeのようなII−VI族半導体化合物、AlN、AlP、AlAs、AlSb、GaAs、GaP、GaN、GaSb、InN、InAs、InP、InSb、TiN、TiP、TiAs及びTiSbのようなIII−V族半導体化合物、Si、Ge及びPbのようなIV族半導体、等の半導体化合物又は半導体を含有する半導体結晶が挙げられる。また、InGaPのような3元素以上を含んだ半導体化合物を含む半導体結晶を用いることもできる。これらの中でも、作製の容易性、可視域での発光を得られる粒子径の制御性等の観点から、CdS、CdSe、CdTe、InP、InGaP等の半導体結晶が好適である。
シェルを構成する第2の半導体化合物としては、励起子がコアに閉じ込められるように、コアを構成する第1の半導体化合物よりもバンドギャップの高い半導体化合物を用いることが好ましい。これにより、量子ドットの発光効率を高めることができる。シェルを構成する第2の半導体化合物としては、例えば、ZnS、ZnSe、CdS、GaN、CdSSe、ZnSeTe、AlP、ZnSTe、ZnSSe等が挙げられる。
コアとシェルからなるコアシェル構造(コア/シェル)の具体的な組み合わせとしては、例えば、CdSe/ZnS、CdSe/ZnSe、CdSe/CdS、CdTe/CdS、InP/ZnS、Gap/ZnS、Si/ZnS、InN/GaN、InP/CdSSe、InP/ZnSeTe、InGaP/ZnSe、InGaP/ZnS、Si/AlP、InP/ZnSTe、InP/ZnSSe、InGaP/ZnSTe、InGaP/ZnSSe等が挙げられる。
リガンドは、不安定な量子ドットを安定化させるためのものである。リガンドとしては、チオール等の硫黄系化合物、ホスフィン系化合物またはホスフィン酸化物等のリン系化合物、アミン等の窒素系化合物、カルボキシル基含有化合物等が挙げられる。
量子ドットの形状は特に限定されず、例えば、球状、棒状、円盤状、その他の形状であってもよい。量子ドットの粒子径は、量子ドットの形状が球状でない場合、同体積を有する真球状の値とすることができる。
量子ドットの粒子径、平均粒子径、形状、分散状態等の情報については、透過型電子顕微鏡または走査透過型電子顕微鏡により得ることができる。また、量子ドットは粒子径によって発光色が変化するので、量子ドットの発光色の確認から量子ドットの粒子径を求めることも可能である。また、量子ドットの結晶構造、結晶子サイズについては、X線結晶回折(XRD)により知ることができる。さらには、紫外−可視(UV−Vis)吸収スペクトルによって、量子ドットの粒子径等に関する情報を得ることもできる。
<樹脂粒子>
樹脂粒子41B、46Bは、特定の元素およびカルボン酸の少なくともいずれかを含むものである。樹脂粒子41B、46Bは、2種以上の特定の元素を含んでいてもよく、また特定の元素とカルボン酸の両方を含んでいてもよい。特定の元素やカルボン酸は、樹脂粒子41B、46B中に固定されていなくともよいが、特定の元素やカルボン酸の溶出を防ぐ観点から、樹脂粒子41B、46Bを構成する樹脂との結合によって樹脂粒子41B、46B中に固定されていることが好ましい。樹脂粒子41B、46Bを構成する樹脂に特定の元素およびカルボン酸の少なくともいずれかを固定する場合には、特定の元素を含む化合物(以下、この化合物を「特定の化合物」と称する。)およびカルボン酸の少なくともいずれかが、重合性官能基を有することが好ましい。重合性官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和基、エポキシ基、イソシアネート基、または水酸基が挙げられる。特定の化合物およびカルボン酸の少なくともいずれかが、重合性官能基としてイソシアネート基を含む場合、樹脂粒子41B、46Bを構成する樹脂の形成に用いられる重合性化合物は水酸基を含み、また特定の化合物およびカルボン酸の少なくともいずれかが、重合性官能基として水酸基を含む場合、樹脂粒子41B、46Bを構成する樹脂の形成に用いられる重合性化合物はイソシアネート基を含むことが好ましい。特定の化合物およびカルボン酸の少なくともいずれかが重合性官能基を含むことにより、重合性化合物と重合し、樹脂粒子41B、46B中に特定の元素およびカルボン酸の少なくともいずれかを固定することができる。特定の化合物およびカルボン酸の少なくともいずれかが重合性官能基を含む場合、特定の化合物およびカルボン酸の少なくともいずれかは重合性官能基を1以上含んでいればよいが、2以上含んでいてもよい。
樹脂粒子41B、46Bが、特定の元素やカルボン酸を含んでいるか否かは、以下のようにして確認することができる。まず、後述するように量子ドットのシェルの表面には、硫黄系化合物、リン系化合物、窒素系化合物、またはカルボキシル基含有化合物等からなるリガンドが結合しているので、光波長変換粒子から特定の元素やカルボン酸が検出された場合であっても、検出された特定の元素やカルボン酸は、樹脂粒子に含まれる特定の元素やカルボン酸であるとは限らない。一方で、量子ドットのリガンドはシェルの表面に結合しており、またリガンドの配位部位の大きさは通常1nm以内程度であるので、シェルの表面から3nm以上離れた位置には存在しない。したがって、量子ドットのシェルの表面から3nm以上離れた樹脂粒子の表面または内部の任意の位置において、X線光電子分光分析(XPS)やエネルギー分散型X線分析(EDS)によって特定の元素が検出されれば、または顕微赤外分光分析(IR)によってカルボン酸が検出されれば、樹脂粒子が特定の元素やカルボン酸を含んでいると判断できる。
樹脂粒子41B、46Bは、特定の元素およびカルボン酸の少なくともいずれかと、重合性化合物とを含む混合物の硬化物の粒子である。特定の元素は、硫黄、リン、および窒素からなる群から選択される1以上の元素であるが、特定の元素を組み込む場合には、特定の化合物を用いることが好ましい。特定の化合物としては、例えば、硫黄系化合物、リン系化合物、窒素系化合物、またはこれらの混合物が挙げられる。
(硫黄系化合物)
硫黄系化合物は、硫黄を含む化合物である。硫黄系化合物としては、特に限定されないが、チオール化合物、チオエーテル化合物、ジスルフィド化合物、チオフェン化合物等が挙げられる。硫黄化合物として、チオール化合物を用いた場合には、樹脂粒子中においては、チオール化合物と重合性化合物は、チオール−エン反応により共重合体を形成していることが好ましい。チオールと重合性化合物が共重合することにより、チオール化合物を樹脂粒子中に固定することができる。なお、本実施形態では、チオール化合物と重合性化合物は別々の化合物であるが、1分子中にチオール基とラジカル重合性官能基を有するチオール化合物を用いてもよい。チオール化合物を用いる場合には、塗工時のポットライフや臭気抑制の観点から、特に2級チオール化合物または3級チオール化合物を用いるのが好ましい。
2級チオール化合物とは、チオール基が結合している炭素に2つの炭化水素基が結合している化合物をいう。3級チオール化合物とは、チオール基が結合している炭素に3つの炭化水素基が結合している化合物をいう。2級チオール化合物および3級チオール化合物においては、1分子中にチオール基が1以上であればよいが、量子ドットの耐熱性および耐湿熱性向上の観点から、2以上であることが好ましい。
2級チオール化合物または3級チオール化合物としては、特に限定されないが、光波長変換層の形成の際の硬化性や量子ドットの耐熱性および耐湿熱性向上の観点から、下記一般式(1)で示される化合物が好ましい。
Figure 2018132662
式中、Rは置換されていてもよい炭素原子数1〜10のアルキル基であり、Rは置換されていてもよい炭素原子数1〜10のアルキレン基であり、Rは炭素原子以外の原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜15のn価の脂肪族基であり、mは1〜20の整数であり、nは1〜30の整数である。
のアルキル基は直鎖状でも分岐状でもよい。Rのアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。
のアルキレン基は、直鎖状または分岐鎖状のいずれであってもよい。Rのアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、イソプロピリデン基等が挙げられる。
のアルキル基やRのアルキレン基が置換されている場合、置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、およびフェニル基等から選択される基が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、および臭素原子が挙げられる。
のアルキル基中またはRのアルキレン基中の1つのメチレン基または隣接しない2以上のメチレン基は、−O−、−S−、−SO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NR−、−CONR−、−NRCO−、−N=CH−および−CH=CH−からなる群から選択された少なくとも1つの基で置換されていてもよい(式中、Rはそれぞれ独立して水素又は炭素原子数1〜5のアルキル基を表す。)
の脂肪族基に含まれても良い炭素原子以外の原子としては、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等が挙げられる。
これらのうち、光波長変換粒子の形成の際の硬化性や量子ドットの耐熱性および耐湿熱性向上の観点から、Rが置換されていてもよい炭素原子数1〜5のアルキル基であり、Rが置換されていてもよい炭素原子数1〜5のアルキレン基であり、Rが炭素原子数1〜10の脂肪族基であり、mが1〜10であり、nが1〜15である2級チオール化合物が好ましい。ここでのRのアルキレン基中の1つのメチレン基または隣接しない2以上のメチレン基も、上記と同様の基によって置換されていてもよい。
2級チオール化合物の具体例としては、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールエタントリス(3−メルカプトブチレート)等が挙げられる。3級チオール化合物の具体例としては、tert−ブチルメルカプタン等が挙げられる。
(リン系化合物)
リン系化合物は、リンを含む化合物である。リン系化合物としては、特に限定されないが、ホスホン酸系化合物、ホスフィン酸系化合物、ホスフィンオキサイド系化合物、亜ホスホン酸系化合物、亜ホスフィン酸系化合物、およびホスフィン系化合物が挙げられる。これらの中でも、光波長変換粒子の形成の際の硬化性や量子ドットの耐熱性および耐湿熱性向上の観点から、下記一般式(2)で示される化合物が好ましい。
Figure 2018132662
式中、qは0または1の整数であり、R〜Rは、それぞれ独立して、水素、水酸基、置換されていてもよい炭素原子数1〜30の直鎖または分岐のアルキル基、置換されていてもよい炭素数1〜30の直鎖または分岐のアルコキシ基、置換されていてもよい炭素数1〜30の直鎖または分岐のアルケニル基、置換されていてもよい炭素数1〜30の直鎖または分岐のアルキニル基、置換されていてもよい炭素数3〜6のシクロアルキル基、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいビフェニル基、置換されていてもよいナフチル基、置換されていてもよいフェノキシ基、または置換されていてもよい複素環基、または水酸基を表す。
〜Rのいずれかが置換基を有している場合、置換基としては、ハロゲン原子(F、Cl、Br)、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のアルキニル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、炭素数1〜6のアルキルアミノ基、ニトロ基、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フェノキシ基、または複素環基等が挙げられる。
複素環基としては、ピリジル基、ピリミジニル基、ピリダジル基、ピラジル基、フリル基、チエニル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、オキサジアゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、ピロール基、ピラゾリル基、またはテトラゾリル基が挙げられる。
リン化合物としては、具体的には、トリス(2-エチルヘキシル)ホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリス(トリデシル)ホスファイト、ビス(デシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、ブチルアシッドホスフェート、オレイルアシッドホスフェート、テトラコシルアシッドホスフェート、2-ヒドロキシエチルメタクリレートアシッドホスフェート、ジブチルホスフェート、ジメチルビニルホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルハイドロゼンホスファイト、ジオレイルハイドロゼンホスファイト等が挙げられる。
(窒素系化合物)
窒素系化合物は、窒素を含む化合物である。窒素系化合物としては、特に限定されないが、光波長変換粒子の形成の際の硬化性や量子ドットの耐熱性および耐湿熱性向上の観点から、アミン化合物が好ましい。アミン化合物としては、1級アミン化合物、2級アミン化合物および3級アミン化合物、ジアミン化合物のいずれであってもよい。
アミン化合物としては、具体的には、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、ベヘニルアミン、ジステアリルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルミリスチルアミン、ジメチルステアリルアミン、ジラウリルモノメチルアミン、トリオクチルアミン、オレイルプロピレンジアミン等が挙げられる。
(カルボン酸)
カルボン酸は、カルボキシル基を少なくとも1以上含む化合物である。カルボン酸は、カルボキシル基を2以上含んでいてもよく、また重合性官能基を含んでいてもよい。
上記カルボン酸の重量平均分子量は、揮発性し難く、分散性に優れ、また作業性が容易である観点から、150以上50000以下であることが好ましい。本明細書において、「重量平均分子量」は、テトラヒドロフラン(THF)等の溶媒に溶解して、従来公知のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によるポリスチレン換算により得られる値である。上記カルボン酸の重量平均分子量の下限は300以上であることがより好ましく、上限は10000以下であることがより好ましい。
上記カルボン酸のカルボキシル基当量(重量平均分子量/カルボキシル基数)は、量子ドットの周囲にカルボン酸を存在させやすくする観点から、150以上50000以下であることが好ましい。上記カルボン酸のカルボキシル基当量の下限は300以上であることがより好ましく、上限は10000以下であることがより好ましい。
上記カルボン酸の具体例としては、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、ペンタエリスリトールとアクリル酸の反応物と無水コハク酸の反応物、3−ブテン酸、10−ウンデセン酸、n−オクタン酸、ステアリン酸、アジピン酸、ドデカニン酸、47‘−ジカルボキシジフェニルエーテル、オクタデカンニ酸等が挙げられる。これらの中でも、樹脂粒子41B、46Bを構成する樹脂中へのカルボン酸の固定および量子ドットの周囲にカルボン酸を存在させやすくする観点から、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートや2−アクリロイルオキシエチルコハク酸が好ましい。
(重合性化合物)
重合性化合物(硬化性化合物)は、重合可能な化合物であり、例えば、電離放射線重合性化合物(電離放射線硬化性化合物)や熱重合性化合物(熱硬化性化合物)が挙げられる。本明細書における電離放射線としては、可視光線、並びに紫外線、X線、電子線、α線、β線、およびγ線が挙げられる。
電離放射線重合性化合物は、分子内に電離放射線重合性官能基を少なくとも1つ有するものである。電離放射線重合性官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和基が挙げられる。なお、「(メタ)アクリロイル基」とは、「アクリロイル基」および「メタクリロイル基」の両方を含む意味である。
電離放射線重合性化合物としては、電離放射線重合性モノマー、電離放射線重合性オリゴマー、または電離放射線重合性プレポリマーが挙げられ、これらを適宜調整して、用いることができる。電離放射線重合性化合物としては、電離放射線重合性モノマーと、電離放射線重合性オリゴマーまたは電離放射線重合性プレポリマーとの組み合わせが好ましい。
電離放射線重合性モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を含むモノマーや、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられる。
電離放射線重合性オリゴマーとしては、2官能以上の多官能オリゴマーが好ましく、電離放射線重合性官能基が3つ(3官能)以上の多官能オリゴマーがより好ましい。上記多官能オリゴマーとしては、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル−ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、イソシアヌレート(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
電離放射線重合性プレポリマーは、重量平均分子量が1万を超えるものであり、重量平均分子量としては1万以上8万以下が好ましく、1万以上4万以下がより好ましい。重量平均分子量が8万を超える場合は、粘度が高いため塗工適性が低下してしまい、得られる光波長変換部材の外観が悪化するおそれがある。このため、重量平均分子量が8万を超える電離放射線重合性プレポリマーを用いている場合には、上記重合性モノマーや上記重合性オリゴマーを混合して用いることが好ましい。多官能重合性プレポリマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、イソシアヌレート(メタ)アクリレート、ポリエステル−ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
熱重合性化合物は、分子内に熱重合性官能基を少なくとも1つ有するものである。熱重合性官能基としては、例えば、エポキシ基やオキセタニル基等の環状エーテル基、ビニルエーテル基等が挙げられる。
エポキシ化合物は、分子内に1個以上のエポキシ基を有する化合物である。エポキシ化合物としては、特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、フルオレン型エポキシ化合物、ノボラックフェノール型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、これらの変性物等の芳香族系、あるいは、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル又は1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、及びアルキレンオキサイド等の脂肪族系が挙げられる。ここで、アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等の脂肪族系エポキシ化合物、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレート等の分子内に1個以上のエポキシ基と1個以上のエステル基を含有する脂環式エポキシ化合物等が挙げられる。
<被覆層>
被覆層41C、46Cは、樹脂粒子41B、46Bの表面を被覆するものである。被覆層41C、46Cは、容易に樹脂粒子41B、46Bの表面全体を覆うことができる点から、コート層であることが好ましい。被覆層41の機能は、特に限定されないが、例えば、被覆層41C、46Cは、樹脂粒子の形状保持機能、樹脂粒子中の成分の粒子外への溶出防止機能、樹脂粒子内への分散液や組成物中の成分の浸透防止機能、酸素や水蒸気に対するバリア性付与機能、樹脂粒子に入射する励起光の反射防止機能、および分散液や組成物としたときの樹脂粒子分散性付与機能の少なくともいずれかの機能を有する。
被覆層41C、46Cの膜厚は、被覆層41C、46Cが発揮する機能にもよるが、製造のしやすさおよび樹脂粒子を適度な大きさとする観点から、10nm以上5000nm以下となっていることが好ましく、20nm以上1000nm以下がより好ましい。特に被覆層41C、46Cがバリア性付与機能を発揮する場合には、バリア性を保ちつつ、被覆層のクラック等を防止する観点から被覆層41C、46Cの膜厚は50nm以上1000nm以下となっていることがより好ましい。また、被覆層41C、46Cが反射防止機能を発揮し、かつ屈折率が後述するバインダ樹脂<被覆層<樹脂粒子の関係またはバインダ樹脂>被覆層>樹脂粒子の関係を満たす場合には、光波長変換粒子41、46表面での反射を抑制し、励起光を効率よく樹脂粒子41B、46B内に取り込む観点から被覆層41C、46Cの膜厚は50nm以上300nm以下となっていることがより好ましい。被覆層41C、46Cの膜厚は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、光波長変換粒子41、46の断面を撮影し、その断面の画像において光波長変換粒子41、46の膜厚を20箇所測定し、その20箇所の膜厚の平均値とする。
被覆層41C、46Cの機能にもよるが、被覆層41C、46Cが樹脂粒子の形状保持機能を有する場合には、被覆層41C、46Cは、例えば、重合性化合物を含む被覆層用組成物を用いて形成することが可能である。重合性化合物は、樹脂粒子41B、46Bの形成に用いる重合性化合物と同様であるので、ここでは説明を省略するものとする。これらの中でも、樹脂粒子と被覆層の密着性向上の観点から、例えば、樹脂粒子を電離放射線重合性化合物から形成する場合には電離放射線重合性化合物を含む被覆層用組成物を用いて形成することが好ましく、樹脂粒子を熱重合性化合物で形成する場合には熱重合性化合物を含む被覆層用組成物を用いて形成することが好ましい。
被覆層41C、46Cとして、水分や酸素の透過を抑制するバリア層を形成する場合には、バリア層の構成材料としては、例えば、無機酸化物が挙げられる。具体的には、上記無機酸化物としては、例えば、シリカ等の酸化ケイ素(SiO)、アルミナ等の酸化アルミニウム(Al)、酸化チタン(TiO)、酸化イットリウム、酸化ホウ素(B)、酸化カルシウム(CaO)、酸化窒化炭化ケイ素(SiO)等が挙げられ、これらの中でも、酸素や水蒸気の透過性が低いという観点からガラス等のシリカまたはアルミナが好ましい。これらの材料は、単独で用いられてもよく2種以上を組み合わせて用いられてもよい。また、酸化物半導体を除く無機酸化物を用いることも可能である。
バリア層は、バインダ樹脂42、47との密着性を向上させる観点から、シランカップリング剤で表面修飾されていることが好ましい。シランカップリング剤としては、硬化後にバインダ樹脂16となる重合性化合物の種類にもよるが、ビニル基、エポキシ基、スチリル基、メタクリル基、アクリル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、スルフィド基およびイソシアネート基からなる群から選択される1種以上の反応性官能基を有するものを使用することが可能である。重合性化合物として(メタ)アクリロイル基を有する化合物を用いる場合には、カップリング剤は、メルカプト基、(メタ)アクリロイル基、ビニル基およびスチリル基からなる群から選択される少なくとも1種の反応性官能基を有することが好ましい。また、重合性化合物としてエポキシ基、イソシアネート基、および水酸基からなる群から選択される少なくとも1種の基を有する化合物を用いる場合には、シランカップリング剤はエポキシ基、イソシアネート基、メルカプト基およびアミノ基からなる群から選択される少なくとも1種の反応性官能基を有することが好ましい。
光波長変換粒子の表面が樹脂粒子の表面である場合、光波長変換層用組成物において光波長変換粒子は凝集しやすいので、分散性に劣るおそれがあるが、光波長変換粒子の表面がバリア層の表面である場合、光波長変換層用組成物中において光波長変換粒子は凝集しにくいので、分散性を向上させることができる。
光波長変換粒子41、46は、例えば、以下の方法によって作製することができる。まず、量子ドット、上記特定の化合物およびカルボン酸の少なくともいずれか、および上記重合性化合物を含む光波長変換粒子用組成物を硬化させて、光波長変換粒子用組成物の硬化物を得る。そして、この硬化物を、例えば、ビーズミルによって、粉砕する。これにより、表面が樹脂粒子の表面となった光波長変換粒子を得ることができる。光波長変換粒子用組成物は、重合開始剤を含んでいることが好ましい。なお、被覆層を備える光波長変換粒子は、上記樹脂粒子の表面に被覆層を形成することによって、得ることができる。
光波長変換粒子41、46は、以下の方法によっても作製することもできる。まず、量子ドット、上記特定の化合物およびカルボン酸の少なくともいずれか、および上記重合性化合物を含む光波長変換粒子用組成物を、水等の貧溶媒中で粒状に分散させる。そして、光波長変換粒子用組成物を粒状に分散させた状態で、光波長変換粒子用組成物中の重合性化合物を、例えば懸濁重合または乳化重合などによって重合させて、表面が樹脂粒子の表面となった光波長変換粒子を得ることができる。「貧溶媒」とは、光波長変換粒子用組成物がほぼ溶解しない溶媒を意味し、水等の極性溶媒が挙げられる。光波長変換粒子用組成物は、重合開始剤を含んでいることが好ましい。なお、この場合も、被覆層を備える光波長変換粒子は、上記と同様に上記樹脂粒子の表面に被覆層を形成することによって、得ることができる。
上記樹脂粒子41B、46Bの表面に被覆層41C、46Cとしてバリア層を形成する場合、バリア層はゾルゲル法を用いて作製することができる。具体的には、まず、樹脂粒子に、適量の例えばテトラエトキシシラン等の金属アルコキシド(1)を添加して、適度に加水分解させることで、樹脂粒子の表面を金属アルコキシド(1)の加水分解物で置換する。このような液体を有機溶剤Aとする。一方で、水溶液中に例えば3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の金属アルコキシド(2)を分散させ、部分的に加水分解することで水溶液Bを得る。ここで、金属アルコキシド(2)は金属アルコキシド(1)よりも加水分解速度が遅いものを選択する。そして、有機溶液Aと水溶液Bを混合することで、金属アルコキシド(1)が覆われた樹脂粒子の表面にさらに金属アルコキシド(2)の層が形成される。樹脂粒子は、水相に沈殿する。表面付近にある金属アルコキシド(2)は金属アルコキシド(1)よりも加水分解の速度が遅いので、水相に沈殿したときに樹脂粒子の表面のアルコキシドが一気に脱水縮合し、大きな塊となることを防ぐ。水相中の樹脂粒子にさらにシリカガラス層等の無機酸化物層を堆積させる。これは、通常のストーバー法により、アルカリ性領域でわずかな量の金属アルコキシド(3)を、大量の水とアルコールで加水分解し、核となる樹脂粒子に堆積させることで行える。これにより、バリア層を形成することができる。
<<バインダ樹脂>>
バインダ樹脂42、47としては、特に限定されないが、遮光層30のバインダ樹脂と同様であるので、ここでは説明を省略するものとする。
<<光散乱性粒子>>
光散乱性粒子は、光波長変換層に進入した光を散乱させることによって光の進行方向を変化させる作用を有する粒子である。
光散乱性粒子の平均粒子径は、量子ドットの平均粒子径の20倍以上2000倍以下であることが好ましく、50倍以上1000倍以下であることがより好ましい。光散乱性粒子の平均粒子径が量子ドットの平均粒子径の20倍以上であれば、光波長変換層において充分な光散乱性能を得ることができ、光散乱性粒子の平均粒子径が量子ドットの平均粒子径の2000倍以下であれば、2000倍を超える場合よりも、添加量が同じ場合に光散乱性粒子の数が多くなるため、散乱点の数が多くなり、充分な光散乱効果を得ることができる。なお、光散乱性粒子の平均粒子径は、上述した量子ドットの平均粒子径と同様の方法で測定することができる。
また、光散乱性粒子の平均粒子径は、光波長変換層の平均膜厚の1/300以上1/20以下であることが好ましく、1/200以上1/30以下であることがより好ましい。光散乱性粒子の平均粒子径が光波長変換層の平均膜厚の1/300以上であれば、光波長変換層において充分な光散乱性能が得ることができ、光散乱性粒子の平均粒子径が光波長変換層の平均膜厚の1/20以下であれば、1/20を超える場合よりも、添加量が同じ場合に、光波長変換層に対する光散乱性粒子の割合が多くなるため、散乱点の数が多く、充分な光散乱効果を得ることができる。
具体的には、光散乱性粒子の平均粒子径は、例えば、0.1μm以上10μm以下であることが好ましく、0.3μm以上5μm以下であることがより好ましい。光散乱性粒子の平均粒子径が0.1μm以上であれば、光波長変換部材の光波長変換効率が充分となる。一方、光散乱性粒子の平均粒子径が10μm以下であれば、光散乱性粒子の平均粒子径が10μmを超える場合よりも、添加量(質量%)が同じ場合に光散乱粒子の数が多くなるため、散乱点の数が多くなり、充分な光散乱効果を得ることができる。
光散乱性粒子の形状は特に限定されず、例えば、球状(真球状、略真球状、楕円球状等)、多面体状、棒状(円柱状、角柱状等)、平板状、りん片状、不定形状等が挙げられる。なお、光散乱性粒子の粒子径は、光散乱性粒子の形状が球状でない場合、同体積を有する真球状の値とすることができる。
光散乱性粒子は、光散乱性粒子をバインダ樹脂中に強固に固定する観点から、シランカップリング剤で表面処理されていることが好ましい。シランカップリング剤で表面処理されることによって、後述するバインダ樹脂と化学結合させることができる。
シランカップリング剤としては、用いる重合性化合物の種類にもよるが、ビニル基、エポキシ基、スチリル基、メタクリル基、アクリル基、アミノ基、ウレイド基、チオール基、スルフィド基およびイソシアネート基からなる群から選択される1種以上の反応性官能基を有するものを使用することが可能である。重合性化合物として(メタ)アクリロイル基を有する化合物を用いる場合には、カップリング剤は、チオール基、(メタ)アクリロイル基、ビニル基およびスチリル基からなる群から選択される少なくとも1種の反応性官能基を有することが好ましい。また、重合性化合物としてエポキシ基、イソシアネート基、および水酸基からなる群から選択される少なくとも1種の基を有する化合物を用いる場合には、シランカップリング剤はエポキシ基、イソシアネート基、チオール基およびアミノ基からなる群から選択される少なくとも1種の反応性官能基を有することが好ましい。
光散乱性粒子は、アクリル樹脂粒子、スチレン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、およびウレタン樹脂粒子等の有機粒子であってもよいが、耐熱性試験の前後における輝度変化率を小さくことができ、また光波長変換層への入射光を好適に散乱させることが可能となり、この入射光に対する光波長変換効率の向上を好適に図ることできることから、無機粒子が好ましい。
無機粒子は、Al等のアルミニウム含有化合物、ZrO等のジルコニウム含有化合物、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)や酸化インジウムスズ(ITO)等のスズ含有化合物、MgOやMgF等のマグネシウム含有化合物、TiOやBaTiO等のチタン含有化合物、Sb等のアンチモン含有化合物、SiO等のケイ素含有化合物、およびZnO等の亜鉛含有化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物の粒子が挙げられる。これらの無機粒子は、バインダ樹脂との屈折率差を大きくすることができるので、大きなミー散乱強度を得ることができる観点からも好ましい。光波長変換層による入射光に対する光波長変換効率の向上をより好適に図ることができることから、光散乱性粒子は、2種以上の材料からなるものであってもよい。
<<光拡散層>>
光拡散層50は、発光素子23からの光を拡散させる機能を有する。発光素子としてLED素子を用いた場合、LED素子は指向性が強いので、LED素子からの光を拡散させるために光拡散層50を配置している。
光拡散層50は、光散乱性粒子と、バインダ樹脂とを含む。光散乱性粒子およびバインダ樹脂は、光波長変換層40、45の欄で説明した光散乱性粒子およびバインダ樹脂42、47と同様であるので、ここでは説明を省略するものとする。
光拡散層50の膜厚は、特に限定されないが、0.5μm以上50μm以下であることが好ましい。光拡散層50の膜厚が0.5μm以上であれば、十分な光拡散性能を得ることができ、また50μm以下であれば、画像表示装置の薄型化に適している。光拡散層50の膜厚の下限は2μmであることがより好ましく、上限は20μm以下であることがより好ましい。光拡散層50の膜厚は、遮光層30の膜厚と同様の方法で測定することができる。
<<着色層>>
着色層60、65は、量子ドット41A、46Aによって波長変換された光を透過し、かつ発光素子23からの光を吸収する機能を有している。本実施形態においては、量子ドット41Aは、青色光を緑色光に変換するものであるので、着色層60は、量子ドット41Aによって波長変換された緑色光を透過し、かつ発光素子23からの青色光を吸収する緑色着色層となっている。また、量子ドット46Aは、青色光を赤色光に変換するものであるので、着色層65は、量子ドット46Aによって波長変換された赤色光を透過し、かつ発光素子23からの青色光を吸収する赤色着色層となっている。
着色層70は、光拡散層50によって拡散された光を含む所定の波長域の光を透過し、それ以外の波長域の光を吸収する機能を有している。本実施形態においては、光拡散層50によって拡散された光は青色光であるので、着色層70は、青色光を透過し、かつ青色光以外の光を吸収する青色着色層となっている。
着色層60、65、70は、色材と、バインダ樹脂とを含んでいる。着色層60、65、70の膜厚は、カラーフィルタにおける一般的な着色層の膜厚と同様とすることができ、例えば1μm以上5μm以下であってもよい。
<色材>
色材としては、特に限定されないが、各色の顔料や染料等を挙げることができる。緑色着色層に用いられる緑色色材としては、例えば、ハロゲン多置換フタロシアニン系顔料もしくはハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料等のフタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料等が挙げられる。赤色着色層に用いられる赤色色材としては、例えば、ペリレン系顔料、レーキ顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、イソインドリン系顔料等が挙げられる。青色着色層に用いられる青色色材としては、例えば、銅フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、インダンスレン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、ジオキサジン系顔料等が挙げられる。これらの顔料や染料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
<バインダ樹脂>
バインダ樹脂としては、遮光層30の欄で説明したバインダ樹脂と同様のものを用いることができるので、ここでは、説明を省略するものとする。
<<バリア部材>>
バリア部材80は、水分や酸素の透過を抑制して、量子ドット41A、46Aを水分や酸素から保護するための部材である。ここで、本明細書における「バリア部材」とは、部材単体で、40℃、相対湿度90%での水蒸気透過率が0.1g/(m・24h)未満となり、かつ23℃、相対湿度90%での酸素透過率が0.1cm/(m・24h・atm)未満となる部材を意味するものとする。バリア部材には、単層構造の部材のみならず、多層構造の部材も含まれる。光波長変換層を挟持する状態でバリア部材を設置することで、量子ドットの劣化を抑制できる。
バリア部材80の水蒸気透過率(WVTR:Water Vapor Transmission Rate)は、40℃、相対湿度90%の条件下において、1.0×10−2g/(m・24h)以下であることが更に好ましい。なお、上記水蒸気透過率は、水蒸気透過率測定装置(製品名「PERMATRAN−W3/31」、MOCON社製)を用いて測定することができる。水蒸気透過率は、3回測定して得られた値の算術平均値とする。
バリア部材80の酸素透過率(OTR: Oxygen Transmission Rate)は、23℃、相対湿度90%の条件下において、1.0×10−2cm/(m・24h・atm)以下であることが更に好ましい。なお、上記酸素透過率は、酸素ガス透過率測定装置(製品名「OX−TRAN 2/21」、MOCON社製)を用いて測定することができる。酸素透過率は、3回測定して得られた値の算術平均値とする。
図1に示されるバリア部材80は、ガラスから構成されている。バリア部材80は、バリア性を有しない光透過性基材と、光透過性基材における光波長変換部層側に設けられ、かつ水分や酸素の透過を抑制する機能を有するバリア層とから構成されていてもよい。
バリア層は、水分や酸素の透過を抑制する機能を有する蒸着層から構成されている。蒸着層は、例えば、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理気相成長(PVD)法や化学気相成長(CVD)法等の蒸着法で形成された層である。蒸着層は、バリア性を高めることができるという利点を有する。
蒸着層の形成材料としては、蒸着法によって蒸着でき、かつバリア性が得られるものであれば特に限定されないが、例えば、酸化ケイ素や酸化アルミニウム等の無機酸化物や金属等が挙げられる。
蒸着層の膜厚は、特に限定されないが、0.01μm以上1μm以下であることが好ましい。蒸着層の膜厚が0.01μm以上であれば、蒸着層のバリア性能が十分であり、また1μm以下であれば、蒸着層のクラック等が生じにくい。蒸着層の膜厚の下限は0.03μm以上であることがより好ましく、上限は0.5μm以下であることがより好ましい。蒸着層の膜厚は、遮光層の膜厚と同様の方法で測定することができる。
<<円偏光板>>
円偏光板90は、外光反射を抑制する機能を有している。具体的には、外光が画像表示装置10に入射すると、外光に含まれる緑色光が着色層60を透過し、外光に含まれる赤色光が着色層65を透過し、外光に含まれる青色光が着色層70を透過するので、パッケージ24で反射されて、画像表示装置10外に出射されるおそれがあるが、着色層60、65、70よりも観察者側に円偏光板90を設けることにより、パッケージ24で反射された外光が円偏光板90によって吸収される。
<<<<他の画像表示装置>>>>
図1に示される画像表示装置10においては、光波長変換粒子41、46を用いているが、光波長変換粒子41、46に代えて、または光波長変換粒子41、46とともに、水分および酸素の透過を抑制する光透過性のバリア粒子と、バリア粒子に内包された量子ドットとを含む光波長変換粒子を用いてもよい。
図3に示される画像表示装置100においては、光波長変換層40、45の代わりに、光波長変換層110、115を用いている。なお、図3およびそれ以降の図面に示される部材のうち、図1に示される部材と同じ符号を付してあるものは、図1に示される部材と同様のものであるので、説明を省略するものとする。
<<<光波長変換層>>>
光波長変換層110、115は入射する光の波長を他の波長に変換する機能を有する。本実施形態においては、光波長変換層110は、青色光を緑色光に変換する機能を有しており、光波長変換層115は青色光を赤色光に変換する機能を有している。光波長変換層110は、光波長変換粒子111と、バインダ樹脂42とを含んでおり、光波長変換層115は、光波長変換粒子112と、バインダ樹脂47とを含んでいる。光波長変換層111115は、光波長変換粒子111、116およびバインダ樹脂42、47の他、光散乱性粒子を含んでいてもよい。
<<光波長変換粒子>>
光波長変換粒子111、116も、入射する光の波長を他の波長に変換する粒子である。光波長変換粒子111、116は、図4(A)および図4(B)に示されるように、水分および酸素の透過を抑制する光透過性のバリア粒子111A、116Aと、バリア粒子111A、116Aに内包された量子ドット41A、46Aとを含んでいる。量子ドット41A、46Aとバリア粒子111A、116Aとの間には空気層は存在せず、量子ドット41A、46Aの表面はバリア粒子111A、116Aに密着している。
光波長変換粒子111、116は、1個あたり1個以上50個以下の量子ドット41A、46Aを含んでいることが好ましく、1個あたり1個以上40個以下または1個以上35個以下の量子ドット41A、46Aを含んでいることがより好ましい。光波長変換粒子1個に含まれる量子ドットの数が1個を下回ると、輝度が低くなるおそれがあり、また光波長変換粒子1個に含まれる量子ドットの数が50個を上回ると、量子ドット間のエネルギー移動に起因してクエンチングを起こす濃度消光により、発光効率が低下するおそれがある。1個の光波長変換粒子に含まれる量子ドットの個数は、透過型電子顕微鏡(TEM)または走査透過型電子顕微鏡(STEM)を用いてランダムに20個の光波長変換粒子の断面を10万倍〜50万倍の倍率で撮影し、得られた断面の画像から1個の光波長変換粒子に含まれる量子ドットの個数を算出し、算出した量子ドットの個数の平均値を算出することで求めることができる。
光波長変換粒子111、116の平均粒子径は、10nm以上500nm以下であることが好ましい。光波長変換粒子の平均粒子径が、10nm以上であれば、量子ドットに対し充分にバリア性を付与することができ、また500nm以下であれば、理由は定かではないがバリア粒子のバリア性が不安定になるおそれもない。光波長変換粒子の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡または走査透過型電子顕微鏡による光波長変換シートの断面観察において光波長変換粒子20個の粒子径を測定し、その平均値を算出することで求めることができる。光波長変換粒子111、116の平均粒子径の下限は、20nm以上であることが好ましく、光波長変換粒子111、116の平均粒子径の上限は200nm以下であることが好ましく、100nm以下であることがより好ましい。
<バリア粒子>
バリア粒子111A、116Aは、量子ドット41A、46Aを内包し、光透過性を有し、かつ水分および酸素の透過を抑制するバリア性を有するものである。量子ドット41A、46Aをバリア粒子111A、116Aで包むことにより、量子ドット41A、46Aが水分や酸素に接触することを抑制できるので、量子ドット41A、46Aが水分や酸素によって劣化することを抑制できる。これにより、バリア層を設けなくとも量子ドット41A、46Aの発光効率の低下を抑制できる。本明細書において、「光透過性」とは、光を透過させる性質を有することを意味し、「光透過性」には透明も含まれる。本発明においては量子ドットがバリア粒子に内包されているので、光波長変換シートから出射される量子ドットからの発光を確認することができれば、バリア粒子は光透過性を有すると言える。量子ドットの発光は蛍光光度計を用いて確認することができる。
バリア粒子111A、116Aの形成材料としては、光透過性を有し、かつバリア性が得られるものであれば特に限定されないが、例えば、無機酸化物が挙げられる。具体的には、上記無機酸化物としては、例えば、シリカ等の酸化ケイ素(SiO)、アルミナ等の酸化アルミニウム(Al)、酸化チタン(TiO)、酸化イットリウム、酸化ホウ素(B)、酸化カルシウム(CaO)、酸化窒化炭化ケイ素(SiO)等が挙げられ、これらの中でも、酸素や水蒸気の透過性が低いという観点からガラス等のシリカまたはアルミナが好ましい。これらの材料は、単独で用いられてもよく2種以上を組み合わせて用いられてもよい。また、酸化物半導体を除く無機酸化物を用いることも可能である。
量子ドット41A、46AがCdを含んでいる場合、量子ドット41A、46Aに含まれるCdの溶出を防ぐために、バリア粒子111A、116Aの厚み(量子ドットの表面からバリア粒子の外表面までの距離)が2nm以上であることが好ましく、4nm以上であることがより好ましい。光波長変換粒子41、46の平均粒子径が50nm程度である場合には、バリア粒子111A、116Aの厚みは10nm以上とすることも可能である。また、光波長変換粒子41、46の平均粒子径が100nm程度である場合には、バリア粒子111A、116Aの厚みは20nm以上とすることも可能である。バリア粒子の厚みは、透過型電子顕微鏡観察において量子ドットを含まない外側の部分として容易に測定できる。バリア粒子の周縁の位置によって厚みが異なる場合には、バリア粒子周縁全体の平均によりバリア粒子の厚みとする。
バリア粒子111A、116Aは、バインダ樹脂42、47との密着性を向上させる観点から、バインダ樹脂42、47と化学結合していることが好ましい。この化学結合は、シランカップリング剤で表面修飾されたバリア粒子111A、116Aによって行うことが可能である。
シランカップリング剤としては、用いる硬化性バインダ樹脂前駆体の種類にもよるが、ビニル基、エポキシ基、スチリル基、メタクリル基、アクリル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、スルフィド基およびイソシアネート基からなる群から選択される1種以上の反応性官能基を有するものを使用することが可能である。硬化性バインダ樹脂前駆体として(メタ)アクリロイル基を有する化合物を用いる場合には、カップリング剤は、メルカプト基、(メタ)アクリロイル基、ビニル基およびスチリル基からなる群から選択される少なくとも1種の反応性官能基を有することが好ましい。また、硬化性バインダ樹脂前駆体としてエポキシ基、イソシアネート基、および水酸基からなる群から選択される少なくとも1種の基を有する化合物を用いる場合には、シランカップリング剤はエポキシ基、イソシアネート基、メルカプト基およびアミノ基からなる群から選択される少なくとも1種の反応性官能基を有することが好ましい。
バリア粒子111A、116Aをシランカップリング剤で表面処理する方法としては、バリア粒子111A、116Aにシランカップリング剤をスプレーする乾式法や、バリア粒子111A、116Aを溶剤に分散させてからシランカップリング剤を加えて反応させる湿式法等が挙げられる。
光波長変換粒子111、116は、例えば、ゾルゲル法を用いて作製することができる(特許第5682069号参照)。具体的には、まず、量子ドットを用意し、量子ドットに、適量の例えばテトラエトキシシラン等の金属アルコキシド(1)を添加して、適度に加水分解させることで、量子ドットの表面を金属アルコキシド(1)の加水分解物で置換する。このような液体を有機溶剤Aとする。一方で、水溶液中に例えば3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の金属アルコキシド(2)を分散させ、部分的に加水分解することで水溶液Bを得る。ここで、金属アルコキシド(2)は金属アルコキシド(1)よりも加水分解速度が遅いものを選択する。そして、有機溶液Aと水溶液Bを混合することで、金属アルコキシド(1)が覆われた量子ドットの表面にさらに金属アルコキシド(2)の層が形成される。水に触れた量子ドットは、その表面の金属アルコキシドの加水分解が進むので親水性となり、水相に移動する。このとき、量子ドット同士が集合体を作る。表面付近にある金属アルコキシド(2)は金属アルコキシド(1)よりも加水分解の速度が遅いので、水相に移動したときに量子ドットの表面のアルコキシドが一気に脱水縮合し、大きな塊となることを防ぐ。水相中の集合体にさらにシリカガラス層等の無機酸化物層を堆積させる。これは、通常のストーバー法により、アルカリ性領域でわずかな量の金属アルコキシド(3)を、大量の水とアルコールで加水分解し、核となる量子ドットの集合体に堆積させることで行える。これにより、光波長変換粒子111、116を得ることができる。
<<<<他の画像表示装置>>>>
画像表示装置10、100においては、量子ドット41A、46Aの劣化を抑制できる樹脂粒子41B、46Bやバリア粒子111A、116Aで量子ドット41A、46Aを内包しているので、発光素子24と光波長変換層40、45との間にバリア層を形成していないが、樹脂粒子やバリア粒子で量子ドットを包まない場合には、発光素子と光波長変換層との間にバリア層を形成することが好ましい。
図5に示される画像表示装置120においては、発光素子23と光波長変換層130、135との間にバリア層140、145が形成されている。
<<光波長変換層>>
図5に示される光波長変換層130、135は、量子ドット41A、46Aおよびバインダ樹脂42、47を含むものであるが、量子ドット41A、46Aは樹脂粒子やバリア粒子に内包されていない。
<<バリア層>>
バリア層140、145は、水分や酸素の透過を抑制する機能を有するものであり、バリア部材80の欄で説明したバリア層と同様であるので、ここでは説明を省略するものとする。
<<<画像表示装置の製造方法>>>
画像表示装置10は、例えば、以下のようにして作製することができる。まず、バリア部材80の一方の面側に、遮光層用組成物を塗布し、乾燥させて、遮光層用組成物の塗膜を形成する。
塗膜を形成した後、開口が形成されるように露光し、現像し、加熱処理して、開口30A、30B、30Cを有する遮光層30を形成する。
次いで、各着色層用組成物を用いて、遮光層30と同様の方法で、遮光層30の開口30A、30B、30C内に、着色層60、65、70を形成する。着色層60、65、770を形成した後、光拡散層用組成物を用いて、遮光層30と同様の方法にて、開口30C内に光拡散層50を形成する。
光拡散層50を形成した後、光波長変換層用組成物を用いて、遮光層30と同様の方法で、開口30A、30B内に光波長変換層40、45を形成する。
光波長変換層用組成物の粘度は、10mPa・s以上10000mPa・s以下であることが好ましい。光波長変換層用組成物の粘度が、10mPa・s未満であると、充分な膜厚を形成することが困難な場合があり、また10000mPa・sを超えると、光波長変換層用組成物を塗布する際に塗出が困難となり、レベリング性が悪くなるおそれがある。光波長変換層用組成物の粘度の下限は10mPa・s以上であることが好ましく、光波長変換層用組成物の粘度の上限は10000mPa・s以下であることが好ましい。
光波長変換層用組成物の全固形分質量に対する量子ドットの含有量は、1質量%以上40質量%以下であることが好ましく、3質量%以上30質量%以下であることがより好ましい。量子ドットの含有量が1質量%以上であれば、充分な発光強度が得られ、また、量子ドットの含有量が40質量%以下であれば、製膜時の加工が容易となる。
光波長変換層用組成物の全固形分質量に対する重合性化合物の含有量は、30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上99質量%以下であることが好ましい。重合性化合物の含有量が30質量%以上であれば、光波長変換層用組成物を硬化させる際に充分な硬化性が得られる。
光波長変換層40、45を形成した後、発光素子23が光波長変換層40、45側となるように、発光素子23を有する発光素子パッケージ21をOCA(Optical Clear Adhesive)等の接着層によって、遮光層30および光波長変換層40、45に貼り付ける。最後に、バリア部材80の他方の面側に円偏光板90を貼り付ける。これにより、図1に示される画像表示装置10が得られる。
本実施形態によれば、サブ画素毎に発光素子23を配置するとともに、発光素子23に対応する位置に量子ドット41A、46Aを含む光波長変換層40、45や光波長変換層110、115を配置して、各発光素子23のオン/オフによって、液晶セルのシャッタ機能と同様の機能を得ることができるので、液晶セルを用いなくとも、画像表示を行うことができる。これにより、液晶セルを省略することができるので、構造が簡略化された、量子ドット41A、46Aを用いた画像表示装置10、100を得ることができる。
本実施形態によれば、光波長変換層40、45よりも観察者側に着色層60、65を配置しているので、着色層60、65で、量子ドット41A、43Aによって波長変換された光を透過する一方で、量子ドット41A、43Aによって波長変換されずに光波長変換層40、45から出射する発光素子23からの光を吸収することができる。これにより、画像表示装置10から色純度の高い光を出射させることができる。
外光が光波長変換層40、45に入射すると、外光に含まれる青色光によって光波長変換層が発光するおそれがあるが、光波長変換層40、45よりも観察者側に着色層60、65を配置しているので、青色光を着色層60、65によって吸収できる。これにより、外光による発光を抑制することができる。
量子ドットが水分や酸素によって劣化するのは、以下のことが原因であると考えられる。まず、上記したように、量子ドットの表面には硫黄系化合物やリン系化合物等からなるリガンドが配位しているが、このリガンドは光や熱で脱離しやすい。リガンドが量子ドットから脱離すると、量子ドットに水分や酸素が付着しやすくなるので、量子ドットは、酸化され、劣化してしまう。これにより、量子ドットが劣化してしまうものと考えられる。これに対し、本実施形態においては、光波長変換層40、45に、硫黄、リン、および窒素からなる群から選択される1以上の元素およびカルボン酸の少なくともいずれかを含む樹脂粒子41B、46Bに量子ドット41A、46Aを内包された光波長変換粒子41、46を用いているので、量子ドット41A、46Aの近傍に硫黄成分、リン成分、窒素成分およびカルボン酸の少なくともいずれかを存在させることができ、これにより量子ドット41A、46Aの劣化を抑制することができる。これは、リガンドが量子ドットから脱離した場合であっても、樹脂粒子41B、46B中に存在する硫黄成分、リン成分、窒素成分およびカルボン酸の少なくともいずれかがリガンドの役割を補助するような機能(例えば、リガンドの代わりに量子ドットに結合して、リガンドを代替する機能および酸素を捕捉する機能の少なくともいずれかの機能)を発揮するためであると考えられる。また、光波長変換層110、115においては、バリア粒子111A、116Aに量子ドット41A、46Aが内包された光波長変換粒子111、116を用いているので、バリア粒子111A、116Aによって量子ドット41A、46Aを水分や酸素から保護することができ、量子ドット41A、46Aの劣化を抑制することができる。したがって、いずれの場合も、光波長変換層40、45の両面側をバリア部材で覆わなくとも、量子ドット41A、46Aの劣化を抑制できる。
上述したように、本実施形態においては、量子ドット41A、46Aを内包する樹脂粒子41B、46Bが硫黄、リン、および窒素からなる群から選択される1以上の元素およびカルボン酸の少なくともいずれかを含むので、このような元素やカルボン酸を含まない樹脂粒子に比べて、量子ドット41A、46Aの劣化を抑制することができるが、量子ドットの中には、量子ドットの表面の一部が樹脂粒子の表面に露出しているものも存在する。被覆層41C、46Cが、水分や酸素の透過を抑制するバリア層である場合には、量子ドット41A、46Aの一部が樹脂粒子41B、46Bの表面に露出している場合であっても、バリア層によって樹脂粒子41B、46Bから一部が露出している量子ドット41A、46Aと水分や酸素との接触を抑制することができるので、量子ドット41A、46Aの劣化をより抑制できる。
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態に係る画像表示装置について、図面を参照しながら説明する。図6は、本実施形態に係る画像表示装置の概略構成図である。
<<<<画像表示装置>>>>
図6に示される画像表示装置150は、1以上の発光素子23を備える光源20と、発光素子23よりも観察者側に配置され、発光素子23に対応する位置に開口30A、30B、30Cを有する遮光層30と、開口30A、30B内に配置された光波長変換層160、165と、開口30C内に配置された光拡散層50と、開口30A、30B内かつ光波長変換層160、165よりも観察者側に配置された第1の着色層としての着色層60、65と、開口30C内かつ光拡散層50よりも観察者側に配置された着色層70と、開口30A、30B内かつ光波長変換層160、165よりも発光素子23側に配置された第2の着色層としての着色層170、175とを備えている。画像表示装置150は、着色層60、70よりも観察者側に向けて、バリア部材80および円偏光板90をこの順に備えている。また、画像表示装置150は、遮光層30および着色層170、175よりも発光素子23側に、バリア部材90と互いに対向して配置されたバリア部材180を備えている。遮光層30は、バリア部材180に接している。なお、光源20は、バリア部材180と、光透過性接着層95を介して一体化されている。
<<光波長変換層>>
図6に示される光波長変換層160、165は、量子ドット41A、46Aおよびバインダ樹脂42、47を含むものであるが、量子ドット41A、46Aは樹脂粒子やバリア粒子に内包されていない。
<<着色層>>
着色層170、175は、発光素子23からの光を透過し、量子ドット41A、46Aによって波長変換された光を吸収する機能を有している。具体的には、量子ドット41Aは、青色光を緑色光に変換するものであるので、着色層170は、発光素子23からの青色光を透過し、かつ量子ドット41Aによって波長変換された緑色光を吸収する青色着色層となっている。また、量子ドット46Aは、青色光を赤色光に変換するものであるので、着色層175は、発光素子23からの青色光を透過し、かつ量子ドット46Aによって波長変換された赤色光を吸収する青色着色層となっている。
着色層170、175は、色材と、バインダ樹脂とを含んでいる。着色層170、175の色材やバインダ樹脂は、着色層70と同様となっているので、ここでは説明を省略するものとする。
<<バリア部材>>
バリア部材180は、バリア部材90と同様であるので、ここでは説明を省略するものとする。
本実施形態によれば、サブ画素毎に発光素子23を配置するとともに、発光素子23に対応する位置に量子ドット41A、46Aを含む光波長変換層160、165を配置して、各発光素子23のオン/オフによって、液晶セルのシャッタ機能と同様の機能を得ることができるので、液晶セルを用いなくとも、画像表示を行うことができる。これにより、液晶セルを省略することができるので、構造が簡略化された、量子ドット41A、46Aを用いた画像表示装置150を得ることができる。
本実施形態によれば、バリア部材80、180によって光波長変換層160、165を挟んでいるので、バリア部材80、180によって量子ドット41A、46Aの水分や酸素による劣化を抑制することができる。
外光が着色層60、65に入射すると、外光に含まれる緑色光が着色層60を透過し、外光に含まれる赤色光が着色層65を透過するが、さらにバリア部材180を透過して、光源20側に到達すると、パッケージ24で反射されて、迷光となって、他のサブ画素に進入するおそれがある。本実施形態によれば、光波長変換層160よりも発光素子23側に着色層170が配置されているので、着色層60を透過した緑色光を着色層170で吸収することができ、また光波長変換層165よりも発光素子23側に着色層175が配置されているので、着色層65を透過した赤色光を着色層175で吸収することができる。これにより、迷光の発生を抑制できる。
本発明を詳細に説明するために、以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの記載に限定されない。
<光波長変換粒子の製造>
下記の手順に従って、光波長変換粒子を得た。
(光波長変換粒子G1)
攪拌装置を有する重合容器内に、まず、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(製品名「A−DCP」、新中村化学工業社製)50質量部、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)(製品名「EGMP−4」、SC有機化学社製)50質量部、緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm)1.0質量部、および熱ラジカル重合開始剤(2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、東京化成工業社製)1質量部からなる光波長変換粒子用組成物G1を調整し、そこに貧溶媒として、分散剤であるポリビニルアルコール10質量部をイオン交換水900質量部に溶解させたものを投入した。その後、撹拌装置によって攪拌速度400rpmで10分間攪拌して、光波長変換粒子用組成物G1を貧溶媒中に液滴として微分散させた。続いて、攪拌装置による攪拌を攪拌速度400rpmで継続させ、光波長変換粒子用組成物G1および貧溶媒を含む反応液の温度を50℃になるまで昇温し、反応液の温度が50℃の状態で3時間かけて懸濁重合を行い、その後、熱ラジカル開始剤を完全に失活させるため、反応液の温度を80℃になるまで昇温し、反応液の温度が80℃の状態で3時間撹拌して、粒子状の重合物を得た。その後、重合容器内の重合物を含む反応液を攪拌装置により攪拌しながら室温まで冷却した。次いで、反応液を吸引ろ過し、ろ過の残渣をイオン交換水で洗浄し、その後脱液して、光波長変換粒子1を得た。光波長変換粒子1においては緑色発光量子ドットが樹脂粒子中に内包され、また光波長変換粒子1の平均粒子径は3μmであった。光波長変換粒子A1の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡により20個の光波長変換粒子G1の粒子径を測定し、その平均値を算出することによって求めた。なお、以下の光波長変換粒子2〜12の平均粒子径も、光波長変換粒子1と同様の方法と求めた。
(光波長変換粒子R1)
光波長変換粒子B1においては、緑色発光量子ドットの代わりに、赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm)1.0質量部を含む光波長波長変換粒子用組成物R1を用いたこと以外、光波長変換粒子G1と同様の手順によって、光波長変換粒子R1を得た。光波長変換粒子R1においては赤色発光量子ドットが樹脂粒子中に内包され、また光波長変換粒子R1の平均粒子径は3μmであった。
(光波長変換粒子G2)
光波長変換粒子G1の樹脂粒子の表面にバリア層としてのシリカガラス層を形成して、光波長変換粒子2を得た。バリア層の形成は以下のようにして行われた。まず、光波長変換粒子1の表面をドデシルアミンで覆った後、トルエン(0.4mL)と混合した。次いで、この混合液にテトラエトキシシラン(TEOS、10μL)を添加し、3時間攪拌して、有機混合液1を作製した。一方で、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPS、1μL)をエタノール(25mL)とアンモニア水(4mL、アンモニア濃度10wt%)に混合して水溶液2を作製した。そして、有機混合液1と水溶液2を混合し、3時間攪拌したところ、樹脂粒子は水相に沈殿した。この樹脂粒子を遠心分離によって取り出した。最後に、上記の樹脂粒子を含む水溶液0.5mLを取り出し、エタノール(8mL)とアンモニア水(0.1mL、25wt%)を加え、さらにTEOS(14μL)を添加した。これにより、光波長変換粒子G1の樹脂粒子の表面を膜厚50nmのシリカガラス層で覆った光波長変換粒子G2を得た。光波長変換粒子G2の平均粒子径は3.1μmであった。
(光波長変換粒子R2)
光波長変換粒子R2においては、光波長変換粒子G1の代わりに、光波長変換粒子R1を用いたこと以外、光波長変換粒子G2と同様の手順によって、光波長変換粒子R2を得た。光波長変換粒子R2の平均粒子径は3.1μmであった。
(光波長変換粒子G3)
光波長変換粒子用組成物G1の代わりに、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(製品名「A−DCP」、新中村化学工業社製)90質量部、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)(製品名「EGMP−4」、SC有機化学社製)10質量部、緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm)1.0質量部、および熱ラジカル重合開始剤(2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、東京化成工業社製)1質量部からなる光波長変換粒子用組成物G2を用いたこと以外は、光波長変換粒子G1と同様の手順によって、光波長変換粒子G3を得た。光波長変換粒子3においては緑色発光量子ドットが樹脂粒子中に内包され、また光波長変換粒子G3の平均粒子径は3μmであった。
(光波長変換粒子R3)
光波長変換粒子R3においては、緑色発光量子ドットの代わりに、赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm)1.0質量部を含む光波長波長変換粒子用組成物R2を用いたこと以外、光波長変換粒子G3と同様の手順によって、光波長変換粒子R3を得た。光波長変換粒子R3においては赤色発光量子ドットが樹脂粒子中に内包され、また光波長変換粒子R3の平均粒子径は3μmであった。
(光波長変換粒子G4)
光波長変換粒子用組成物G1の代わりに、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(製品名「A−DCP」、新中村化学工業社製)50質量部、tert−ブチルメルカプタン50質量部、緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm)1.0質量部、および熱ラジカル重合開始剤(2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、東京化成工業社製)1質量部からなる光波長変換粒子用組成物G3を用いたこと以外は、光波長変換粒子G1と同様の手順によって、光波長変換粒子G4を得た。光波長変換粒子4においては緑色発光量子ドットおよび赤色発光量子ドットが樹脂粒子中に内包され、また光波長変換粒子G4の平均粒子径は3μmであった。
(光波長変換粒子R4)
光波長変換粒子R4においては、緑色発光量子ドットの代わりに、赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm)1.0質量部を含む光波長波長変換粒子用組成物R3を用いたこと以外、光波長変換粒子G4と同様の手順によって、光波長変換粒子R4を得た。光波長変換粒子R4においては赤色発光量子ドットが樹脂粒子中に内包され、また光波長変換粒子R4の平均粒子径は3μmであった。
(光波長変換粒子G5)
光波長変換粒子用組成物G1の代わりに、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(製品名「A−DCP」、新中村化学工業社製)50質量部、2−メタクロイロキシエチルアシッドホスフェート(製品名「ライトエステルP−2M」、共栄社化学社製)50質量部、緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm)1.0質量部、および熱ラジカル重合開始剤(2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、東京化成工業社製)1質量部からなる光波長変換粒子用組成物G4を用いたこと以外は、光波長変換粒子G1と同様の手順によって、光波長変換粒子G5を得た。光波長変換粒子G5においては緑色発光量子ドットが樹脂粒子中に内包され、また光波長変換粒子G5の平均粒子径は3μmであった。
(光波長変換粒子R5)
光波長変換粒子R5においては、緑色発光量子ドットの代わりに、赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm)1.0質量部を含む光波長波長変換粒子用組成物R4を用いたこと以外、光波長変換粒子G5と同様の手順によって、光波長変換粒子R5を得た。光波長変換粒子R5においては赤色発光量子ドットが樹脂粒子中に内包され、また光波長変換粒子R5の平均粒子径は3μmであった。
(光波長変換粒子G6)
光波長変換粒子用組成物G1の代わりに、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(製品名「A−DCP」、新中村化学工業社製)50質量部、トリフェニルホスフィン(製品名「JC−263」、城北化学工業社製)50質量部、緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm)1.0質量部、および熱ラジカル重合開始剤(2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、東京化成工業社製)1質量部からなる光波長変換粒子用組成物G5を用いたこと以外は、光波長変換粒子G1と同様の手順によって、光波長変換粒子G6を得た。光波長変換粒子G6においては緑色発光量子ドットが樹脂粒子中に内包され、また光波長変換粒子G6の平均粒子径は3μmであった。
(光波長変換粒子R6)
光波長変換粒子R6においては、緑色発光量子ドットの代わりに、赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm)1.0質量部を含む光波長波長変換粒子用組成物R5を用いたこと以外、光波長変換粒子G6と同様の手順によって、光波長変換粒子R6を得た。光波長変換粒子R6においては赤色発光量子ドットが樹脂粒子中に内包され、また光波長変換粒子R6の平均粒子径は3μmであった。
(光波長変換粒子G7)
光波長変換粒子用組成物G1の代わりに、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(製品名「A−DCP」、新中村化学工業社製)50質量部、ステアリルアミン(製品名「ファーミン80」、花王社製)50質量部、緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm)1.0質量部、および熱ラジカル重合開始剤(2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、東京化成工業社製)1質量部からなる光波長変換粒子用組成物G6を用いたこと以外は、光波長変換粒子G1と同様の手順によって、光波長変換粒子G7を得た。光波長変換粒子G7においては緑色発光量子ドットが樹脂粒子中に内包され、また光波長変換粒子G7の平均粒子径は3μmであった。
(光波長変換粒子R7)
光波長変換粒子R7においては、緑色発光量子ドットの代わりに、赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm)1.0質量部を含む光波長波長変換粒子用組成物R6を用いたこと以外、光波長変換粒子G7と同様の手順によって、光波長変換粒子R7を得た。光波長変換粒子R7においては赤色発光量子ドットが樹脂粒子中に内包され、また光波長変換粒子R7の平均粒子径は3μmであった。
(光波長変換粒子G8)
光波長変換粒子用組成物1の代わりに、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(製品名「A−DCP」、新中村化学工業社製)50質量部、オレイルアミン(製品名「アミンOB」、日油社製)50質量部、緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm)1.0質量部、および熱ラジカル重合開始剤(2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、東京化成工業社製)1質量部からなる光波長変換粒子用組成物G7を用いたこと以外は、光波長変換粒子G1と同様の手順によって、光波長変換粒子G8を得た。光波長変換粒子G8においては緑色発光量子ドットが樹脂粒子中に内包され、また光波長変換粒子G8の平均粒子径は3μmであった。
(光波長変換粒子R8)
光波長変換粒子R8においては、緑色発光量子ドットの代わりに、赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm)1.0質量部を含む光波長波長変換粒子用組成物R7を用いたこと以外、光波長変換粒子G8と同様の手順によって、光波長変換粒子R8を得た。光波長変換粒子R8においては赤色発光量子ドットが樹脂粒子中に内包され、また光波長変換粒子R8の平均粒子径は3μmであった。
(光波長変換粒子G9)
光波長変換粒子用組成物G1の代わりに、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(製品名「A−DCP」、新中村化学工業社製)50質量部、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート(製品名「M−5300」、東亞合成社製)50質量部、緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm)1.0質量部、および熱ラジカル重合開始剤(2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、東京化成工業社製)1質量部からなる光波長変換粒子用組成物G8を用いたこと以外は、光波長変換粒子G1と同様の手順によって、光波長変換粒子G9を得た。光波長変換粒子G9においては緑色発光量子ドットが樹脂粒子中に内包され、また光波長変換粒子G9の平均粒子径は3μmであった。
(光波長変換粒子R9)
光波長変換粒子R9においては、緑色発光量子ドットの代わりに、赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm)1.0質量部を含む光波長波長変換粒子用組成物R8を用いたこと以外、光波長変換粒子G9と同様の手順によって、光波長変換粒子R9を得た。光波長変換粒子R9においては赤色発光量子ドットが樹脂粒子中に内包され、また光波長変換粒子R9の平均粒子径は3μmであった。
(光波長変換粒子G10)
光波長変換粒子用組成物G1の代わりに、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(製品名「A−DCP」、新中村化学工業社製)50質量部、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸(製品名「NKエステル A−SA」、新中村化学工業社製)50質量部、緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm)1.0質量部、および熱ラジカル重合開始剤(2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、東京化成工業社製)1質量部からなる光波長変換粒子用組成物G9を用いたこと以外は、光波長変換粒子G1と同様の手順によって、光波長変換粒子G10を得た。光波長変換粒子G10においては緑色発光量子ドットが樹脂粒子中に内包され、また光波長変換粒子G10の平均粒子径は3μmであった。
(光波長変換粒子R10)
光波長変換粒子R10においては、緑色発光量子ドットの代わりに、赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm)1.0質量部を含む光波長波長変換粒子用組成物R9を用いたこと以外、光波長変換粒子G10と同様の手順によって、光波長変換粒子R10を得た。光波長変換粒子R10においては赤色発光量子ドットが樹脂粒子中に内包され、また光波長変換粒子R10の平均粒子径は3μmであった。
(光波長変換粒子G11)
まず、0.2質量部の緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒子径3.3nm)を用意した。緑色発光量子ドットを用意した後、緑色発光量子ドットの表面をドデシルアミンで覆い、これらの量子ドットをトルエン溶液(0.4mL、1.5μM/L)に分散させた。次いで、この溶液にテトラエトキシシラン(TEOS、10μL)を添加し、3時間攪拌して、有機溶液1を作製した。
一方で、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPS、1μL)をエタノール(25mL)とアンモニア水(4mL、アンモニア濃度10wt%)に混合して水溶液2を作製した。
そして、有機溶液1と水溶液2を混合し、3時間攪拌したところ、緑色発光量子ドットおよび赤色発光量子ドットは水相に移動し、さらに水相で緑色発光量子ドットおよび赤色発光量子ドットの集合体が形成された。この集合体を遠心分離によって取り出した。
最後に、上記の集合体が分散した水溶液0.5mLを取り出し、エタノール(8mL)とアンモニア水(0.1mL、25wt%)を加え、さらにTEOS(14μL)を添加した。これにより、緑色発光量子ドットからなる集合体がシリカガラスで包まれ、平均粒子径50nmの光波長変換粒子11を得た。
(光波長変換粒子R11)
光波長変換粒子R11においては、緑色発光量子ドットの代わりに、赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm)0.2質量部を用いたこと以外、光波長変換粒子G11と同様の手順によって、光波長変換粒子R11を得た。光波長変換粒子R11においては赤色発光量子ドットがシリカガラスで包まれ、また光波長変換粒子R11の平均粒子径は50nmであった。
(光波長変換粒子G12)
光波長変換粒子用組成物G1の代わりに、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(製品名「A−DCP」、新中村化学工業社製)100質量部、緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm)1.0質量部、および熱ラジカル重合開始剤(2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、東京化成工業社製)1質量部からなる光波長変換粒子用組成物G10を用いたこと以外は、光波長変換粒子G1と同様の手順によって、光波長変換粒子G12を得た。光波長変換粒子G12においては緑色発光量子ドットが樹脂粒子中に内包され、また光波長変換粒子G12の平均粒子径は12μmであった。
(光波長変換粒子R12)
光波長変換粒子R12においては、緑色発光量子ドットの代わりに、赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm)1.0質量部を含む光波長波長変換粒子用組成物R10を用いたこと以外、光波長変換粒子G12と同様の手順によって、光波長変換粒子R12を得た。光波長変換粒子R12においては赤色発光量子ドットが樹脂粒子中に内包され、また光波長変換粒子R12の平均粒子径は12μmであった。
<硬化性樹脂組成物の調整>
下記の手順に従って、硬化性樹脂組成物を得た。まず、重合槽中にメタクリル酸メチル(MMA)を63質量部、アクリル酸(AA)を12質量部、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEMA)を6質量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)を88質量部仕込み、攪拌し溶解させた後、2、2’ーアゾビス(2−メチルブチロニトリル)を7質量部添加し、均一に溶解させた。その後、窒素気流下、85℃で2時間攪拌し、更に100℃で1時間反応させた。得られた溶液に、更にメタクリル酸グリシジル(GMA)を7質量部、トリエチルアミンを0.4質量部、及びハイドロキノンを0.2質量部添加し、100℃で5時間攪拌し、エチレン性不飽和基を有するアルカリ可溶性樹脂溶液1(固形分50%)を得た。
次いで、上記アルカリ可溶性樹脂溶液1を用いて、以下の組成の硬化性樹脂組成物1を得た。
(硬化性樹脂組成物1)
・アルカリ可溶性樹脂溶液1(固形分50%):58質量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(製品名「SR399」、サートマー社製):17質量部
・重合開始剤(製品名「Irgacure(登録商標)907」、BASFジャパン社製):4質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:21質量部
<光波長変換層用組成物の調整>
下記に示す組成となるように各成分を配合して、光波長変換層用組成物を得た。
(光波長変換層用組成物G1)
・テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)(製品名「EGMP−4」、SC有機化学社製):10質量部
・硬化性樹脂組成物1(固形分50%):20質量部
・光波長変換粒子G1:5質量部
・酢酸−3−メトキシブチル:70質量部
(光波長変換層用組成物G2〜G12、R1〜R12)
光波長変換層用組成物G2〜G12、R1〜R12においては、光波長変換粒子G1の代わりに、表2に示される光波長変換粒子を5質量部用いたこと以外は、光波長変換組成物G1と同様に組成物を調整した。
(光波長変換層用組成物G13)
・テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)(製品名「EGMP−4」、SC有機化学社製):10質量部
・硬化性樹脂組成物1(固形分50%):20質量部
・緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm):0.2質量部
・酢酸−3−メトキシブチル:70質量部
(光波長変換層用組成物R13)
・テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)(製品名「EGMP−4」、SC有機化学社製):10質量部
・硬化性樹脂組成物1(固形分50%):20質量部
・赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm):0.2質量部
・酢酸−3−メトキシブチル:70質量部
<遮光層用組成物の調整>
まず、下記に示す組成となるように各成分を配合して、黒色顔料分散液1を得た。
(黒色顔料分散液1)
・黒色顔料:23質量部
・高分子分散材(製品名「Disperbyk111」、ビックケミー・ジャパン社製):2質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:75質量部
次に、下記に示す組成となるように各成分を配合して、遮光層用組成物1を得た。
(遮光層用組成物1)
・黒色顔料分散液1:61質量部
・硬化性樹脂組成物1:20質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:30質量部
<青色着色層用組成物の調整>
まず、下記に示す組成となるように各成分を配合して、青色顔料分散液1を得た。
(青色顔料分散液1)
・青色顔料(C.I.ピグメントブルー15:6):23質量部
・高分子分散材(製品名「Disperbyk111」、ビックケミー・ジャパン社製):2質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:75質量部
次に、下記に示す組成となるように各成分を配合して、青色着色層用組成物1を得た。
(青色着色層用組成物1)
・青色顔料分散液1:61質量部
・硬化性樹脂組成物1:20質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:30質量部
<緑色着色層用組成物の調整>
まず、下記に示す組成となるように各成分を配合して、緑色顔料分散液1を得た。
(緑色顔料分散液1)
・緑色顔料(C.I.ピグメントグリーン58):23質量部
・高分子分散材(製品名「Disperbyk111」、ビックケミー・ジャパン社製):2質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:75質量部
次に、下記に示す組成となるように各成分を配合して、緑色着色層用組成物1を得た。
(緑色着色層用組成物1)
・緑色顔料分散液1:61質量部
・硬化性樹脂組成物1:20質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:30質量部
<赤色着色層用組成物の調整>
まず、下記に示す組成となるように各成分を配合して、赤色顔料分散液1を得た。
(赤色顔料分散液1)
・赤色顔料(C.I.ピグメントレッド254):23質量部
・高分子分散材(製品名「Disperbyk111」、ビックケミー・ジャパン社製):2質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:75質量部
次に、下記に示す組成となるように各成分を配合して、赤色着色層用組成物1を得た。
(赤色着色層用組成物1)
・赤色顔料分散液1:61質量部
・硬化性樹脂組成物1:20質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:30質量部
<光拡散層用組成物の調製>
下記に示す組成となるように各成分を配合して、光拡散層用組成物1を得た。
(光拡散層用組成物1)
・テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)(製品名「EGMP−4」、SC有機化学社製):10質量部
・硬化性樹脂組成物1(固形分50%):20質量部
・光散乱性粒子(架橋ポリスチレン樹脂粒子、製品名「SBX−4」、積水化成品工業株式会社製、平均粒子径4μm):2質量部
・酢酸−3−メトキシブチル:70質量部
<実施例1>
まず、厚み0.7mmのガラス基板(製品名「AN100」、旭硝子社製)上に遮光層用組成物1をスピンコーターで塗布し、100℃で3分間乾燥させ、膜厚約2.5μmの塗膜を形成した。そして、この塗膜を、超高圧水銀ランプで所定の形状に露光した後、0.05wt%水酸化カリウム水溶液で現像し、その後、基板を180℃の雰囲気下に30分間放置することにより加熱処理を施して、複数の開口を有する遮光層を形成した。
遮光層を形成した基板上に、青色着色層用組成物1を遮光層の開口内に入るようにスピンコーティング法により塗布し、その後、70℃のオーブン中で3分間乾燥した。次いで、青色着色層用組成物1の塗膜から100μmの距離にフォトマスクを配置してプロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いて青色サブ画素を形成すべき開口のみに紫外線を10秒間照射した。次いで、0.05質量%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、この塗膜の未硬化部分のみを除去した。その後、基板を180℃の雰囲気下に30分間放置することにより、加熱処理を施して青色サブ画素を形成すべき開口内に膜厚0.3μmの青色着色層を形成した。
次いで、緑色着色層用組成物1を用いて、青色着色層の形成工程と同様の工程で、緑色サブ画素を形成すべき開口内に膜厚0.3μmの緑色着色層を形成した。さらに、赤色着色層用組成物1を用いて、青色着色層の形成工程と同様の工程で、赤色サブ画素を形成すべき開口内に膜厚0.3μmの赤色着色層を形成した。
赤色着色層等の着色層を形成した後、光拡散層用組成物1を用いて、青色着色層の形成工程と同様の工程で、青色サブ画素を形成すべき開口内かつ青色着色層上に膜厚1.9μmの光拡散層を形成した。
次いで、光波長変換層用組成物G1を用いて、青色着色層の形成工程と同様の工程で、緑色サブ画素を形成すべき開口内かつ緑色着色層上に膜厚1.9μmの光波長変換層G1を形成した。
その後、光波長変換層用組成物R1を用いて、青色着色層の形成工程と同様の工程で、赤色サブ画素を形成すべき開口内かつ赤色着色層上に膜厚1.9μmの光波長変換層R1を形成した。
最後に、各サブ画素に対応する位置に、発光ピーク波長が450nmの青色LEDが凹部に配置された複数のLEDパッケージを有する基板をOCA層(製品名「高透明性接着性転写テープ8146−2」、3M社製)を介して、光拡散層、光波長変換層G1、光波長変換層R1に貼り付けた。これにより、実施例1に係る画像表示装置を得た。遮光層は、LEDパッケージと接していた。
<実施例2〜11および比較例1、2>
実施例2〜11および比較例1、2においては、光波長変換層用組成物G1、R1の代わりに表2に示される各光波長変換層用組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、画像表示装置を作製した。なお、比較例1、2に係る画像表示装置においては、遮光層とLEDパッケージの距離が、20μm以上となるように距離を調整した。
<実施例12>
実施例12においては、光拡散層の形成までは、実施例1と同様であったが、光拡散層を形成した後、光波長変換層用組成物G13を用いて、青色着色層の形成工程と同様の工程で、緑色サブ画素を形成すべき開口内かつ緑色着色層上に膜厚1.9μmの光波長変換層G13を形成した。その後、光波長変換層用組成物R13を用いて、青色着色層の形成工程と同様の工程で、赤色サブ画素を形成すべき開口内かつ赤色着色層上に膜厚1.9μmの光波長変換層R13を形成した。次いで、光波長変換層R13を形成した後、青色着色層用組成物1を用いて、青色着色層の形成工程と同様の工程で、緑色サブ画素を形成すべき開口内かつ光波長変換層G1上に、また赤色サブ画素を形成すべき開口内かつ光波長変換層R1上に、膜厚0.3μmの青色着色層を形成した。そして、光拡散層、光波長変換層G1上の青色着色層、光波長変換層R1上の青色着色層に接するように、厚み0.7mmのガラス基板(製品名「AN100」、旭硝子社製)を貼り付けた。
最後に、各サブ画素に対応する位置に、発光ピーク波長が450nmの青色LEDが凹部に配置された複数のLEDパッケージを有する基板をOCA層(製品名「高透明性接着性転写テープ8146−2」、3M社製)を介して、ガラス基板に貼り付けた。これにより、実施例12に係る画像表示装置を得た。
<樹脂粒子中の特定の元素およびカルボン酸の確認>
光波長変換粒子G1〜G10、G12、R1〜R10、R12において、樹脂粒子から上記特定の元素またはカルボン酸が検出されるか否か確認した。具体的には、光波長変換粒子G1〜G8、G12、R1〜R8、R12においては、エネルギー分散型X線分析装置(製品名「JEM−2800」(100mmシリコンドリフト検出器(SDD)搭載)、日本電子社製)を用いて、加速電圧100kVおよび測定時間30秒の条件下で、量子ドットのシェルの表面から3nm以上離れた樹脂粒子の表面または内部の任意の位置において、硫黄元素、リン元素、および窒素元素の少なくともいずれかが検出されるか否か確認した。また、光波長変換粒子G9、G10、G12、R9、R10、R12においては、赤外顕微鏡(製品名「Nicolet iN10」、Thermo Fisher Scientific社製)を用いて、量子ドットのシェルの表面から3nm以上離れた樹脂粒子の表面または内部の任意の位置において、カルボン酸が検出されるか否か確認した。確認基準は以下の通りとした。
○:硫黄元素、リン元素、窒素元素およびカルボン酸のいずれかが検出された。
×:硫黄元素、リン元素、窒素元素およびカルボン酸のいずれも検出されなかった。
<特定の元素の含有量測定>
光波長変換粒子G1〜G8、G12、R1〜R8、R12において、光波長変換粒子に含まれる特定の元素の含有量を、蛍光X線分析装置(製品名「EDX−800HS」、島津製作所製)を用いて測定した。特定の元素の含有量は、3回測定して得られた値の平均値とした。
<耐熱性試験後における輝度維持率測定>
上記実施例および比較例に係る画像表示装置において、画像表示装置を80℃の環境下に500時間放置する耐熱性試験を行い、画像表示装置における耐熱性試験前の輝度に対する耐熱性試験後における輝度の維持率を調べた。具体的には、まず、耐熱試験前の画像表示装置の青色LEDを点灯させて、画像表示装置の表示面から出射する光の輝度を、画像表示装置の厚み方向における画像表示装置の表示面の発光面から400mm離れた位置において、分光放射輝度計(製品名「CS2000」、コニカミノルタ社製)を用いて、測定角1°の条件で、測定した。
次いで、この画像表示装置に、画像表示装置を80℃の環境下に500時間放置する耐熱性試験を行った。そして、耐熱性試験後の画像表示装置の青色LEDを点灯させて、画像表示装置の表示面から出射する光の輝度を、画像表示装置の厚み方向における画像表示装置の表示面の発光面から400mm離れた位置において、分光放射輝度計(製品名「CS2000」、コニカミノルタ社製)を用いて、測定角1°の条件で、測定した。
測定したこれらの輝度から、耐熱性試験前の輝度に対する耐熱性試験後の輝度の維持率をそれぞれ求めた。輝度維持率は、輝度維持率をAとし、耐熱性試験前の画像表示装置の表示面から出射する光の輝度をBとし、耐熱性試験後の画像表示装置の表示面から出射する光の輝度をCとし、下記式によって求めた。
A=C/B×100
以下、結果を表1および表2に示す。
Figure 2018132662
Figure 2018132662
以下、結果について述べる。表2から分かるように、実施例1〜11に係る画像表示装置においては、特定の元素およびカルボン酸の少なくともいずれかを含む樹脂粒子中に量子ドットが内包された光波長変換粒子1〜10やバリア粒子中に量子ドットが内包された光波長変換粒子11を用いているので、樹脂粒子自体やバリア粒子自体を用いていない比較例1に係る画像表示装置や量子ドットを内包する樹脂粒子を用いているが、樹脂粒子が特定の元素およびカルボン酸のいずれも含まない比較例2に係る画像表示装置に比べて、耐熱性試験後の輝度維持率が高かった。また、実施例12に係る画像表示装置においては、樹脂粒子やバリア粒子を用いていないが、光波長変換層の両面にガラス基板を配置したので、耐熱性試験後の輝度維持率が高かった。
光波長変換粒子G1〜8、R1〜8においては、蛍光X線分析により測定された特定の元素の含有量が、0.5質量%以上であった。これに対し、光波長変換粒子12においては、蛍光X線分析により測定された特定の元素の含有量が、0.5質量%未満であった。なお、光波長変換粒子G12、R12において、光波長変換粒子G12、R12を形成する際に用いた光波長変換粒子用組成物G10、R10に特定の元素が含まれていないにも関わらず、特定の元素の含有量がそれぞれ0.17質量%、0.15質量%となっているのは、量子ドット自体に硫黄成分が含まれていたためであると考えられる。
上記実施例においては、緑色発光量子ドットや赤色発光量子ドットのコア材料としてCdSeを用いているが、コア材料としてInP、InAs等の非Cd系材料を用いても、上記実施例と同様の結果が得られた。
10、100、120、150…画像表示装置
20…光源
23…発光素子
24…パッケージ
24A…凹部
30…遮光層
30A…開口
40、45、110、115、130、135、160、165…光波長変換層
41、46、111、116…光波長変換粒子
41A、46A…量子ドット
41B、46B…樹脂粒子
60、65、170、175…着色層
111A、116A…バリア粒子

Claims (7)

  1. 1以上の発光素子を備える光源と、
    前記発光素子よりも観察者側に配置され、かつ前記発光素子に対応する位置に開口を有する遮光層と、
    前記開口内に配置され、かつ光波長変換粒子およびバインダ樹脂を含む光波長変換層と、
    前記開口内かつ前記光波長変換層よりも観察者側に配置され、前記光波長変換粒子によって波長変換された光を透過し、かつ前記発光素子からの光を吸収する着色層と、を備え、
    前記光波長変換粒子が、硫黄、リン、および窒素からなる群から選択される1以上の元素およびカルボン酸の少なくともいずれかを含む光透過性の樹脂粒子と、前記樹脂粒子に内包された量子ドットとを含む第1の光波長変換粒子、および光透過性のバリア粒子と、前記バリア粒子に内包された量子ドットとを含む第2の光波長変換粒子の少なくともいずれかである、画像表示装置。
  2. 前記第1の光波長変換粒子が、前記樹脂粒子の表面を覆うバリア層をさらに備える、請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記バリア粒子が、無機酸化物粒子である、請求項1に記載の画像表示装置。
  4. 前記光源が、凹部を有する1以上のパッケージをさらに備え、
    前記発光素子が、前記凹部内に配置され、
    前記遮光層から前記遮光層に対応する前記パッケージの部分までの距離が10μm以下である、請求項1に記載の画像表示装置。
  5. 凹部を有するパッケージおよび前記凹部内に配置された発光素子を備える光源と、
    前記発光素子よりも観察者側に配置され、かつ前記発光素子に対応する位置に開口を有する遮光層と、
    前記開口内に配置され、かつ量子ドットおよびバインダ樹脂を含む光波長変換層と、
    前記開口内かつ前記光波長変換層よりも観察者側に配置され、前記量子ドットによって波長変換された光を透過し、かつ前記発光素子からの光を吸収する着色層と、を備え、
    前記遮光層から前記遮光層に対応する前記パッケージの部分までの距離が10μm以下である、画像表示装置。
  6. 1以上の発光素子を備える光源と、
    前記発光素子よりも観察者側に互いに対向して配置された一対のバリア部材と、
    前記バリア部材間に配置され、かつ前記発光素子に対応する位置に開口を有する遮光層と、
    前記開口内に配置され、かつ量子ドットおよびバインダ樹脂を含む光波長変換層と、
    前記開口内かつ前記光波長変換層よりも観察者側に配置され、前記量子ドットによって波長変換された光を透過し、かつ前記発光素子からの光を吸収する第1の着色層と、
    を備える、画像表示装置。
  7. 前記光源側の前記バリア部材と前記光波長変換層との間に設けられ、前記発光素子からの光を透過し、かつ前記量子ドットによって波長変換された光を吸収する第2の着色層をさらに備える、請求項6に記載の画像表示装置。
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