JP2018131438A - ネズミ用誘引剤、ネズミ用毒餌剤およびネズミ用トラップ。 - Google Patents

ネズミ用誘引剤、ネズミ用毒餌剤およびネズミ用トラップ。 Download PDF

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Abstract

【課題】長期間にわたり優れたネズミの誘引性を有するネズミ用誘引剤の提供。【解決手段】式(I)に示す化合物またはその誘導体等の1種のビタミン類と、ジブチルヒドロキシトルエン等のフェノール誘導体と、ネズミの嗜好品とを含有するネズミ用誘引剤。【選択図】なし

Description

本発明は、ネズミ用誘引剤、ネズミ用毒餌剤およびネズミ用トラップに関する。
従来、ネズミを駆除するために、誘引剤を備えるネズミ用トラップや、殺鼠成分を含有する毒餌剤などが広く用いられている。誘引剤の誘引性または毒餌剤の誘引性および喫食性を向上させるために、例えば特許文献1には、米糠や米糠由来成分を使用することが記載されている。誘引性または喫食性を向上させる方法として、芋類、豆類、魚類、畜肉類などのネズミの嗜好成分を用いる方法、所定の植物油やシーズニングオイル、あるいは海藻類を用いる方法も知られている。
特開2008−137928号公報
従来の方法は、誘引剤の誘引性または毒餌剤の誘引性および喫食性を向上させることができる。しかし、従来の方法は、長期間にわたり誘引性または喫食性を維持できない。すなわち、経時的に誘引剤の誘引性または毒餌剤の誘引性および喫食性が低下するため、ネズミを誘引させることができなくなる、あるいはネズミが毒餌剤を十分に摂取しなくなるという問題があり、ネズミを十分に駆除できない。
本発明の課題は、長期間にわたり優れたネズミの誘引性を有するネズミ用誘引剤を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)ネズミ用誘引剤であって、下記式(I)に示す化合物またはその誘導体、下記式(II)に示す化合物、および下記式(III)に示す化合物からなる群より選択される少なくとも1種のビタミン類と、下記式(IV)に示すフェノール誘導体と、ネズミの嗜好品とを含有することを特徴とするネズミ用誘引剤。
Figure 2018131438
式(II)および(III)中、R1〜R6はそれぞれ独立して水素原子または1〜4の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキル基を示し、R1〜R3のうち少なくとも1つはアルキル基であり、R4〜R6のうち少なくとも1つはアルキル基である。
Figure 2018131438
式(IV)中、R7はメチル基またはメトキシ基を示し、R8〜R11はそれぞれ独立して水素原子または1〜4の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキル基を示す。
(2)ビタミン類が、アスコルビン酸エステル、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩およびトコフェロールの少なくとも1種である上記(1)に記載のネズミ用誘引剤。
(3)フェノール誘導体がジブチルヒドロキシトルエンである上記(1)または(2)に記載のネズミ用誘引剤。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載のネズミ用誘引剤と殺鼠成分とを含有するネズミ用毒餌剤。
(5)上記(1)〜(3)のいずれかに記載のネズミ用誘引剤または上記(4)に記載のネズミ用毒餌剤と、捕獲手段とを備えるネズミ用トラップ。
本発明のネズミ用誘引剤によれば、長期間にわたり優れたネズミの誘引性が発揮される。例えば、本発明のネズミ用誘引剤と殺鼠成分とを含有するネズミ用毒餌剤は、設置してから長期間経過してもネズミの誘引性および喫食性が低下しない。すなわち、ネズミ用毒餌剤の喫食性が低下せずに、誘引されたネズミに十分な量の毒餌剤を摂取させることができる。さらに、本発明のネズミ用誘引剤またはネズミ用毒餌剤を備えるネズミ用トラップは、設置してから長期間経過してもネズミの誘引性が低下しない。その結果、本発明のネズミ用トラップは、設置してから長期間経過してもネズミを捕獲しやすい。
本発明のネズミ用誘引剤は、上記式(I)に示す化合物またはその誘導体、上記式(II)に示す化合物、および上記式(III)に示す化合物からなる群より選択される少なくとも1種のビタミン類(以下、「特定のビタミン類」と記載する場合がある)と、上記式(IV)に示すフェノール誘導体(以下、「特定のフェノール誘導体」と記載する場合がある)と、ネズミの嗜好品とを含有する。以下、本発明の一実施形態に係るネズミ用誘引剤について詳細に説明する。
一実施形態に係るネズミ用誘引剤に含まれる特定のビタミン類は、下記式(I)に示す化合物またはその誘導体、下記式(II)に示す化合物、および下記式(III)に示す化合物からなる群より選択される少なくとも1種である。
Figure 2018131438
式(I)に示す化合物としては、アスコルビン酸(ビタミンC)、その立体異性体であるエリソルビン酸などが挙げられる。さらに、式(I)に示す化合物の誘導体としては、例えば、エステル、配糖体、塩などの形態が挙げられる。
エステルの形態としては、式(I)に示す化合物に存在する水酸基の少なくとも1つにおいて、水素原子(H)がアシル基で置換された化合物(アスコルビン酸脂肪酸エステル)が挙げられ、例えば、6位の炭素原子に結合した水酸基の水素原子がアシル基で置換されたアスコルビン酸エステルが挙げられる。6位の炭素原子は下記に示すとおりである。アシル基の炭素数は特に限定されず、炭素数が12〜20程度のアシル基が好ましい。このようなアスコルビン酸エステルとしては、具体的には、アスコルビン酸パルミチン酸エステル(パルミチン酸アスコルビル)、アスコルビン酸ステアリン酸エステル(ステアリン酸アスコルビル)などが挙げられる。
Figure 2018131438
配糖体の形態としては、式(I)に示す化合物に存在する水酸基の少なくとも1つと、糖類に存在する水酸基とが脱水縮合して得られる化合物が挙げられ、例えば、2位の炭素原子に結合した水酸基と糖類に存在する水酸基とが脱水縮合して得られる化合物が挙げられる。2位の炭素原子は上記に示すとおりである。糖類としては、グルコース、フルクトース、マルトース、スクロースなどが挙げられる。このような配糖体としては、具体的には、アスコルビン酸2−グルコシドなどが挙げられる。アスコルビン酸2−グルコシドは、通常、式(I)に示す化合物において2位の炭素原子に結合した水酸基と、グルコースのヘミアセタール構造部分に存在する水酸基とを脱水縮合させて得られる。
塩の形態としては、式(I)に示す化合物に存在する水酸基の少なくとも1つにおいて、水素原子(H)が金属で置換された化合物(アスコルビン酸塩)が挙げられ、例えば、3位の炭素原子に結合した水酸基の水素原子が金属で置換されたアスコルビン酸塩が挙げられる。3位の炭素原子は上記に示すとおりである。金属としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが挙げられる。このようなアスコルビン酸塩としては、具体的には、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウムなどが挙げられる。
式(II)中のR1〜R3はそれぞれ独立して水素原子または1〜4の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキル基を示し、少なくとも1つはアルキル基である。1〜4の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基およびその異性体、ならびにブチル基およびその異性体が挙げられ、これらの中でもメチル基が好ましい。
1〜R3のうち、R1がメチル基でありR2およびR3がそれぞれ独立して水素原子またはメチル基である化合物はトコフェロール(ビタミンE)と称される。トコフェロールは、R1〜R3のメチル基の位置によって、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロールおよびδ−トコフェロールの4種類が存在する。トコフェロールは、それぞれ単独でも市販され、混合物としても市販されている。これら4種類のトコフェロールを含む混合物(ミックストコフェロール)は、例えば「Covi−ox T−50(BASF社製)」などが市販されている。
式(III)中のR4〜R6はそれぞれ独立して水素原子または1〜4の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキル基を示し、少なくとも1つはアルキル基である。1〜4の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基およびその異性体、ならびにブチル基およびその異性体が挙げられ、これらの中でもメチル基が好ましい。R4〜R6のうち、R4がメチル基でありR5およびR6がそれぞれ独立して水素原子またはメチル基である化合物はトコトリエノールと称される。トコトリエノールも、R4〜R6のメチル基の位置によって4種類存在する。
これら特定のビタミン類の中でも、誘引性をより向上させることができる点で、アスコルビン酸およびトコフェロールが好ましい。
一実施形態に係るネズミ用誘引剤に含まれる特定のフェノール誘導体は、下記式(IV)に示す化合物である。
Figure 2018131438
式(IV)中、R7はメチル基またはメトキシ基を示し、R8〜R11はそれぞれ独立して水素原子、1〜4の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキル基、または1〜4の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルコキシ基を示す。R8〜R11は全てが水素原子であってもよく、少なくとも1つがアルキル基またはアルコキシ基であってもよい。1〜4の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基およびその異性体、ならびにブチル基およびその異性体が挙げられる。1〜4の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基などが挙げられる。このようなアルキル基またはアルコキシ基としては、tert−ブチル基が好ましい。
例えば、R7がメチル基であり、R8およびR9がtert−ブチル基であり、R10およびR11が水素原子である化合物は、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)である。R7がメトキシ基であり、R8〜R11のいずれか1つがtert−ブチル基であり、残りが水素原子である化合物は、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)である。これら特定のフェノール誘導体の中でも、誘引性をより向上させることができる点で、ジブチルヒドロキシトルエンが好ましい。
一実施形態に係るネズミ用誘引剤に含まれるネズミの嗜好品は、ネズミの餌となり得るものであれば、特に限定されない。このようなネズミの嗜好品としては、例えば、芋類、豆類、魚類、穀類、畜肉類、油脂類、糖類(例えば、ショ糖、ブドウ糖、果糖、乳糖、黒砂糖、赤砂糖、三温糖など)、木の実(例えば、クルミなど)、油揚、サツマ揚、ソーセージ、パン、バナナ、リンゴ、海藻類、ハチミツ、マヨネーズ、醤油、水あめ、めんつゆ、焼肉のたれ、すりごま、ふりかけ、黒酢などの食品が挙げられる。これらの食物は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
芋類としては、例えば、サツマイモ、ジャガイモ、ヤマイモなどが挙げられる。芋類は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。芋類は生のまま用いてもよく、加熱処理(例えば、焼く、煮る、蒸すなど)を施して用いてもよい。芋類の使用形態は特に限定されず、流動性を有する状態で用いてもよく、固形状態で用いてもよい。流動性を有する状態としては、例えば、溶液状(ペースト状など)、すりおろし状などが挙げられる。固形状態としては、例えば、そのままの形態や、粉状、顆粒状、みじん切り状、ブロック状、粗切り状など粉砕した形態が挙げられる。固形状態で用いる場合、乾燥させて用いてもよい。乾燥させることによって、腐敗しにくくすることができる。
豆類としては、例えば、ピーナッツ、大豆、インゲンマメなどが挙げられる。豆類は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。豆類は生のまま用いてもよく、加熱処理(例えば、焼く、煮る、蒸すなど)を施して用いてもよい。豆類の使用形態は特に限定されず、流動性を有する状態で用いてもよく、固形状態で用いてもよい。流動性を有する状態としては、例えば、溶液状(ペースト状など)、すりおろし状などが挙げられる。固形状態としては、例えば、そのままの形態や、粉状、顆粒状、みじん切り状、粗切り状など粉砕した形態が挙げられる。固形状態で用いる場合、芋類と同様、乾燥させて用いてもよい。
魚類としては、例えば、カツオ、イワシ、マグロ、サンマ、アジ、サバなどが挙げられる。魚類は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。魚類は生のまま用いてもよく、加熱処理(例えば、焼く、煮る、蒸すなど)を施して用いてもよく、乾燥処理を施して用いてもよい。魚類の使用形態は特に限定されず、流動性を有する状態で用いてもよく、固形状態で用いてもよい。流動性を有する状態としては、例えば、魚類の煮汁、出汁、ペースト状のような溶液状などが挙げられる。固形状態としては、例えば、そのままの形態や、粉状、顆粒状、ブロック状、ぶつ切り状など粉砕した形態が挙げられる。保存性を考慮すると、乾燥処理を施した形態が好ましい。このような形態としては、例えば、カツオブシ、ニボシ(カタクチイワシ)、マグロブシなどが挙げられ、カツオブシが好ましい。例えば、カツオ出汁のように、乾燥形態の魚類から得られる煮汁や出汁を用いてもよい。
穀類としては、例えば、玄米、白米、小麦、トウモロコシ、コメ、そばなどが挙げられる。穀類は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。穀類は生のまま用いてもよく、加熱処理(例えば、焼く、煮る、蒸すなど)を施して用いてもよい。穀類の使用形態は特に限定されず、流動性を有する状態で用いてもよく、固形状態で用いてもよい。流動性を有する状態としては、例えば、ペースト状、粥状などが挙げられる。固形状態としては、例えば、そのままの形態や、粉状、顆粒状など粉砕した形態が挙げられる。固形状態で用いる場合、芋類や豆類と同様、乾燥させて用いてもよい。
特定のビタミン類は、一実施形態に係るネズミ用誘引剤に、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、さらに好ましくは0.03質量%以上の割合で含有される。特定のフェノール誘導体は、一実施形態に係るネズミ用誘引剤に、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、さらに好ましくは0.03質量%以上の割合で含有される。特定のビタミン類および特定のフェノール誘導体は、合計で好ましくは0.02〜0.9質量%、より好ましくは0.04〜0.5質量%、さらに好ましくは0.06〜0.2質量%の割合で含有される。ネズミの嗜好品の含有量は、ネズミ用誘引剤の剤形、対象とするネズミの種類などに応じて適宜設定される。特定のビタミン類と特定のフェノール誘導体との質量比は特に限定されず、3:7〜7:3程度が好ましい。
一実施形態に係るネズミ用誘引剤には、必要に応じて他の添加剤が含まれていてもよい。このような添加剤としては、例えば、溶剤、賦形剤、結合剤、香料、安定化剤、保存剤、誤食防止剤、着色剤、矯味剤、喫食向上剤、増粘剤などが挙げられる。このような添加剤の含有量は、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、特に限定されない。
溶剤としては、コーン油、米ヌカ油、大豆油、オリーブ油、綿実油などのような植物油;魚油、豚油、牛油などのような動物油;紹興酒、ビール、日本酒、赤ワインなどのような酒類;エタノール、グリセリンなどのようなアルコール類;シーズニングオイル;水などが挙げられる。植物油および動物油は、上述のネズミの嗜好品で挙げている油脂類として使用してもよい。
賦形剤としては、例えば、小麦粉、コーンスターチ、パラフィンワックスなどの炭素原子を20個以上有する炭化水素、ラウリン酸などの高級脂肪酸などが挙げられる。
結合剤としては、例えば、グァーガム、ジャガーガム、カラギーナン、アラビアガム、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、コーンスターチ、α化デンプンなどが挙げられる。
香料としては、例えば、チーズ香料、バター香料、ピーナッツ香料、ピーチ香料、ストロベリー香料、ミルク香料などが挙げられる。安定化剤としては、例えば、ノルジヒドログアヤレチック酸、没食子酸プロピル、グアヤク脂、L−システィン塩酸塩などが挙げられる。保存剤としては、例えば、安息香酸、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、ジフェニル、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸ナトリウムなどが挙げられる。誤食防止剤としては、例えばトウガラシ粉末などが挙げられる。
着色剤としては、例えば、アマランス、アマランスアルミニウムレーキ、エリスロシン、エリスロシンアルミニウムレーキ、ニューコクシン、フロキシン、ローズベンガル、アシドレッド、タートラジン、タートラジンアルミニウムレーキ、サンセットイエローFCF、サンセットイエローFCFアルミニウムレーキ、ファストグリーンFCF、ファストグリーンFCFアルミニウムレーキ、ブリリアントブルーFCF、ブリリアントブルーFCFアルミニウムレーキ、インジゴカルミン、インジゴカルミンアルミニウムレーキ、β−カロチン、銅クロロフィルなどが挙げられる。
一実施形態に係るネズミ用誘引剤は殺鼠成分と混合し、ネズミ用毒餌剤に加工して使用してもよい。殺鼠成分としては、ワルファリン、フマリン、クマテトラリル、ジフェチアロール、ブロマジオロンなどのようなクマリン系化合物;ダイファシノン、クロロファシノンなどのようなインダンジオン系化合物;α−ナフチルチオウレア、硫酸タリウム、シリロシド、ノルボルマイド、モノフルオロ酢酸塩、黄リン、リン化亜鉛などのような急性中毒殺鼠剤などが挙げられる。これらの殺鼠成分は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。一実施形態に係るネズミ用毒餌剤中に殺鼠成分は、通常0.001〜2質量%程度含まれ、好ましくは、対象となるネズミの種類やネズミの抵抗性、使用する殺鼠成分の種類などによって異なる。例えば、一実施形態に係るネズミ用毒餌剤中に、ワルファリンであれば好ましくは0.02〜1.5質量%、ジフェチアロールであれば好ましくは0.001〜0.01質量%、シリロシドであれば好ましくは0.01〜2質量%の割合で含有される。
一実施形態に係るネズミ用毒餌剤の剤形は特に限定されず、液剤、粉剤、顆粒剤、錠剤、ペースト状、ブロック状、ゲル状、ビスケット状、ダンゴ状などが挙げられる。
一実施形態に係るネズミ用誘引剤またはネズミ用毒餌剤は、捕獲手段と併用してもよい。ネズミ用誘引剤またはネズミ用毒餌剤と捕獲手段とを備えるネズミ用トラップを使用することによって、誘引されたネズミを捕獲することができる。捕獲手段としては、粘着シートタイプ、カゴ(檻)タイプ、バネタイプなどが挙げられる。ネズミ用毒餌剤を使用する場合は、捕獲したネズミを致死させることができる。
粘着シートタイプの捕獲手段を使用したネズミ用トラップは、ネズミ用誘引剤またはネズミ用毒餌剤が、例えば粘着シートのほぼ中央部に取り付けられている。誘引されたネズミは粘着シートと接触すると、動けなくなり捕獲することができる。
カゴタイプの捕獲手段を使用したネズミ用トラップは、ネズミ用誘引剤またはネズミ用毒餌剤がカゴの内部に取り付けられている。すなわち、ネズミが、カゴ内に侵入してネズミ用誘引剤またはネズミ用毒餌剤を引っ張ると、侵入口が閉じるように、ネズミ用誘引剤またはネズミ用毒餌剤が取り付けられている。カゴ内に侵入したネズミは、外部に逃げることができずに捕獲することができる。
バネタイプの捕獲手段を使用したネズミ用トラップは、ネズミ用誘引剤またはネズミ用毒餌剤をネズミが引っ張ると、ネズミの体の一部をバネの力で挟むことができるように、ネズミ用誘引剤またはネズミ用毒餌剤が取り付けられている。体の一部が挟まれたネズミは、逃げることができずに捕獲することができる。
一実施形態に係るネズミ用誘引剤によれば、長期間にわたり優れたネズミの誘引性が発揮される。したがって、このネズミ用誘引剤を含有するネズミ用毒餌剤は、設置してから長期間経過してもネズミの誘引性および喫食性が低下しない。すなわち、ネズミ用毒餌剤の喫食性が低下せずに、誘引されたネズミに十分な量の毒餌剤を摂取させることができる。さらに、一実施形態に係るネズミ用トラップは、設置してから長期間経過してもネズミの誘引性が低下しない。その結果、一実施形態に係るネズミ用トラップは、設置してから長期間経過してもネズミを捕獲しやすい。
一実施形態に係るネズミ用誘引剤によって誘引されるネズミの種類は特に限定されない。対象となるネズミの種類としては、例えば、ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミ、ハタネズミ、アカネズミ、ヒメネズミ、カヤネズミなどが挙げられる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(調製例1)
表1に示すように、小麦粉を25質量%、ピーナッツ粉を20質量%、コーンスターチを54.9質量%、パルミチン酸アスコルビルを0.02質量%、およびジブチルヒドロキシトルエンを0.08質量%の割合で配合し、適量の水を添加して混合した。得られた混合物を、棒状の顆粒(直径約5mm、長さ約15mm)に成形して乾燥し、顆粒状の検体1を得た。
(調製例2〜5)
表1に示す成分を表1に示す割合で用いた以外は調製例1と同様の手順で、それぞれ顆粒状の検体2〜5を得た。
(比較調製例1〜5)
表1に示す成分を表1に示す割合で用いた以外は調製例1と同様の手順で、それぞれ顆粒状の比較検体1〜5を得た。
Figure 2018131438
(実施例1)
調製例1で得られた検体1を約30g秤量してトレイに入れた。検体1を入れたトレイをケージ(縦24cm、横38cm、高さ20cm)の床のほぼ中央に置いた。このケージを試験室(室温25℃、湿度60%)に置いて、生後3ヶ月以上の雌のドブネズミを1頭、ケージ内に入れた。ドブネズミに検体1を自由に摂取させて、試験開始から6時間の摂取量(g)を測定した。次いで、検体1の代わりに検体1を経時劣化させた検体1’を用いた以外は上記と同様の手順で、同じドブネズミに検体1’を自由に摂取させた。試験開始から6時間の摂取量(g)を測定した。検体1’は、検体1を屋外に設置されているサンルームに13日間放置して得た。サンルームとは、壁面および天井がガラス張りであり、日光を多く取り入れることができる部屋である。13日間の合計日長時間は約140時間であり、検体1’は検体1と比べて臭気の変化が大きかった。
同様の試験を、生後3ヶ月以上の他のドブネズミ2頭でも行った。検体1および検体1’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を下記の式で算出した。結果を表2に示す。
摂取量変化率(%)=100−{(検体1’の摂取量/検体1の摂取量)×100}
(実施例2〜4)
検体1および検体1’の代わりに、検体2、4および5ならびに検体2、4および5をそれぞれ経時劣化させた検体2’、4’および5’を用いた以外は、実施例1と同様の手順で試験を行った。検体2、4および5ならびに検体2’、4’および5’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表2に示す。
(比較例1〜5)
検体1および検体1’の代わりに、比較検体1〜5および比較検体1〜5をそれぞれ経時劣化させた比較検体1’〜5’を用いた以外は、実施例1と同様の手順で試験を行った。比較検体1〜5および比較検体1’〜5’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表2に示す。
Figure 2018131438
(実施例5)
生後3ヶ月以上の雌のドブネズミの代わりに、生後3ヶ月以上の雄のドブネズミを用いた以外は、実施例1と同様の手順で試験を行った。検体1および検体1’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表3に示す。
(実施例6〜9)
検体1および検体1’の代わりに、検体2〜5および検体2〜5をそれぞれ経時劣化させた検体2’〜5’を用いた以外は、実施例5と同様の手順で試験を行った。検体2〜5および検体2’〜5’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表3に示す。
(比較例6〜10)
検体1および検体1’の代わりに、比較検体1〜5および比較検体1〜5をそれぞれ経時劣化させた比較検体1’〜5’を用いた以外は、実施例5と同様の手順で試験を行った。比較検体1〜5および比較検体1’〜5’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表3に示す。
Figure 2018131438
表2および表3から明らかなように、パルミチン酸アスコルビル(特定のビタミン類)およびジブチルヒドロキシトルエン(特定のフェノール誘導体)を含有する検体を用いた実施例1〜9は、摂取量変化率が小さい(0%に近い)ことがわかる。この結果は、経時劣化した検体も、劣化していない検体と同様に摂取されていることを示している。すなわち、特定のビタミン類および特定のフェノール誘導体を用いることによって、ネズミは経時劣化した検体にも誘引され検体を摂取していることがわかる。摂取量変化率の負の値は、劣化していない検体よりも経時劣化した検体の方が多く摂取されていることを示す。
一方、パルミチン酸アスコルビルおよびジブチルヒドロキシトルエンの少なくとも一方を含まない比較検体を用いた比較例1〜10は、摂取量変化率が大きいことがわかる。この結果は、経時劣化した比較検体は、劣化していない比較検体と比べて摂取されていないことを示している。すなわち、ネズミは経時劣化した比較検体に誘引されにくく、比較検体の摂取量が少なくなったことを示す。
特に、比較例4および9は、パルミチン酸アスコルビルを単独で1質量%含む比較検体4および比較検体4’を用い、比較例5および10は、ジブチルヒドロキシトルエンを単独で1質量%含む比較検体5および比較検体5’を用いている。これに対し、実施例1〜9は、パルミチン酸アスコルビルおよびジブチルヒドロキシトルエンを併用して合計で0.1質量%含む検体1〜5および検体1’〜5’をそれぞれ用いている。併用した場合、それぞれを単独で使用した場合のわずか1/10の使用量にもかかわらず、併用による相乗効果によって優れた効果が発揮されていることは明らかである。なお、一般的な製品において、パルミチン酸アスコルビルやジブチルヒドロキシトルエンが、1質量%のような高濃度で配合されることは、ほとんどない。パルミチン酸アスコルビルとジブチルヒドロキシトルエンとを併用した場合の相乗効果が特に優れていることを示すためだけに、このような高濃度で添加した場合の結果も記載している。
(調製例6)
パルミチン酸アスコルビルの代わりにアスコルビン酸を0.02質量%の割合で用いた以外は調製例1と同様の手順で、顆粒状の検体6を得た。
(調製例7〜10)
表4に示す成分を表4に示す割合で用いた以外は調製例6と同様の手順で、それぞれ顆粒状の検体7〜10を得た。
(比較調製例6)
表4に示す成分を表4に示す割合で用いた以外は調製例6と同様の手順で、顆粒状の比較検体6を得た。
Figure 2018131438
(実施例10〜14)
検体1および検体1’の代わりに、検体6〜10および検体6〜10をそれぞれ経時劣化させた検体6’〜10’を用いた以外は、実施例1と同様の手順で試験を行った。検体6〜10および検体6’〜10’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表5に示す。
(比較例11)
検体1および検体1’の代わりに、比較検体6および比較検体6を経時劣化させた比較検体6’を用いた以外は、実施例1と同様の手順で試験を行った。比較検体6および比較検体6’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表5に示す。
Figure 2018131438
(実施例15)
生後3ヶ月以上の雌のドブネズミの代わりに、生後3ヶ月以上の雄のドブネズミを用いた以外は、実施例10と同様の手順で試験を行った。検体6および検体6’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表6に示す。
(実施例16〜19)
検体6および検体6’の代わりに、検体7〜10および検体7〜10をそれぞれ経時劣化させた検体7’〜10’を用いた以外は、実施例15と同様の手順で試験を行った。検体7〜10および検体7’〜10’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表6に示す。
(比較例12)
検体6および検体6’の代わりに、比較検体6および比較検体6を経時劣化させた比較検体6’を用いた以外は、実施例15と同様の手順で試験を行った。比較検体6および比較検体6’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表6に示す。
Figure 2018131438
表5および表6から明らかなように、アスコルビン酸(特定のビタミン類)およびジブチルヒドロキシトルエン(特定のフェノール誘導体)を合計で0.1質量%の割合で含有する検体を用いた実施例10〜19は、アスコルビン酸を単独で0.1質量%の割合で含有する検体を用いた比較例11および12、ならびに上述のジブチルヒドロキシトルエンを単独で0.1質量%の割合で含有する検体を用いた比較例3および8と比べて、摂取量変化率が小さいことがわかる。この結果は、経時劣化した検体も、劣化していない検体と同様に摂取されていることを示している。
すなわち、アスコルビン酸およびジブチルヒドロキシトルエンをそれぞれ単独で使用するよりもこれらを併用することによって、ネズミは経時劣化した検体にもより誘引されやすく、より多くの検体を摂取していることがわかる。
(調製例11)
パルミチン酸アスコルビルの代わりにアスコルビン酸ナトリウムを0.02質量%の割合で用いた以外は調製例1と同様の手順で、顆粒状の検体11を得た。
(調製例12〜15)
表7に示す成分を表7に示す割合で用いた以外は調製例11と同様の手順で、それぞれ顆粒状の検体12〜15を得た。
(比較調製例7)
表7に示す成分を表7に示す割合で用いた以外は調製例11と同様の手順で、顆粒状の比較検体7を得た。
Figure 2018131438
(実施例20〜24)
検体1および検体1’の代わりに、検体11〜15および検体11〜15をそれぞれ経時劣化させた検体11’〜15’を用いた以外は、実施例1と同様の手順で試験を行った。検体11〜15および検体11’〜15’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表8に示す。
(比較例13)
検体1および検体1’の代わりに、比較検体7および比較検体7を経時劣化させた比較検体7’を用いた以外は、実施例1と同様の手順で試験を行った。比較検体7および比較検体7’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表8に示す。
Figure 2018131438
(実施例25)
生後3ヶ月以上の雌のドブネズミの代わりに、生後3ヶ月以上の雄のドブネズミを用いた以外は、実施例20と同様の手順で試験を行った。検体11および検体11’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表9に示す。
(実施例26〜29)
検体11および検体11’の代わりに、検体12〜15および検体12〜15をそれぞれ経時劣化させた検体12’〜15’を用いた以外は、実施例25と同様の手順で試験を行った。検体12〜15および検体12’〜15’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表9に示す。
(比較例14)
検体11および検体11’の代わりに、比較検体7および比較検体7を経時劣化させた比較検体7’を用いた以外は、実施例25と同様の手順で試験を行った。比較検体7および比較検体7’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表9に示す。
Figure 2018131438
表8および表9から明らかなように、アスコルビン酸ナトリウム(特定のビタミン類)およびジブチルヒドロキシトルエン(特定のフェノール誘導体)を合計で0.1質量%の割合で含有する検体を用いた実施例20〜29は、アスコルビン酸ナトリウムを単独で0.1質量%の割合で含有する検体を用いた比較例13および14、ならびに上述のジブチルヒドロキシトルエンを単独で0.1質量%の割合で含有する検体を用いた比較例3および8と比べて、摂取量変化率が小さいことがわかる。この結果は、経時劣化した検体も、劣化していない検体と同様に摂取されていることを示している。
すなわち、アスコルビン酸ナトリウムおよびジブチルヒドロキシトルエンをそれぞれ単独で使用するよりもこれらを併用することによって、ネズミは経時劣化した検体にもより誘引されやすく、より多くの検体を摂取していることがわかる。摂取量変化率の負の値は、劣化していない検体よりも経時劣化した検体の方が多く摂取されていることを示す。
(調製例16)
パルミチン酸アスコルビルの代わりにα−トコフェロールを0.02質量%の割合で用いた以外は調製例1と同様の手順で、顆粒状の検体16を得た。
(調製例17〜20)
表10に示す成分を表10に示す割合で用いた以外は調製例16と同様の手順で、それぞれ顆粒状の検体17〜20を得た。
(比較調製例8)
表10に示す成分を表10に示す割合で用いた以外は調製例16と同様の手順で、顆粒状の比較検体8を得た。
Figure 2018131438
(実施例30〜34)
検体1および検体1’の代わりに、検体16〜20および検体16〜20をそれぞれ経時劣化させた検体16’〜20’を用いた以外は、実施例1と同様の手順で試験を行った。検体16〜20および検体16’〜20’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表11に示す。
(比較例15)
検体1および検体1’の代わりに、比較検体8および比較検体8を経時劣化させた比較検体8’を用いた以外は、実施例1と同様の手順で試験を行った。比較検体8および比較検体8’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表11に示す。
Figure 2018131438
(実施例35)
生後3ヶ月以上の雌のドブネズミの代わりに、生後3ヶ月以上の雄のドブネズミを用いた以外は、実施例30と同様の手順で試験を行った。検体16および検体16’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表12に示す。
(実施例36〜39)
検体16および検体16’の代わりに、検体17〜20および検体17〜20をそれぞれ経時劣化させた検体17’〜20’を用いた以外は、実施例35と同様の手順で試験を行った。検体17〜20および検体17’〜20’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表12に示す。
(比較例14)
検体16および検体16’の代わりに、比較検体8および比較検体8を経時劣化させた比較検体8’を用いた以外は、実施例35と同様の手順で試験を行った。比較検体8および比較検体8’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表12に示す。
Figure 2018131438
表11および表12から明らかなように、α−トコフェロール(特定のビタミン類)およびジブチルヒドロキシトルエン(特定のフェノール誘導体)を合計で0.1質量%の割合で含有する検体を用いた実施例30〜39は、α−トコフェロールを単独で0.1質量%の割合で含有する検体を用いた比較例15および16、ならびに上述のジブチルヒドロキシトルエンを単独で0.1質量%の割合で含有する検体を用いた比較例3および8と比べて、摂取量変化率が小さいことがわかる。この結果は、経時劣化した検体も、劣化していない検体と同様に摂取されていることを示している。
すなわち、α−トコフェロールおよびジブチルヒドロキシトルエンをそれぞれ単独で使用するよりもこれらを併用することによって、ネズミは経時劣化した検体にもより誘引されやすく、より多くの検体を摂取していることがわかる。摂取量変化率の負の値は、劣化していない検体よりも経時劣化した検体の方が多く摂取されていることを示す。
(調製例21)
パルミチン酸アスコルビルの代わりにミックストコフェロール(Covi−ox T−50、トコフェロールの総量:約53質量%、BASF社製)を0.02質量%の割合で用いた以外は調製例1と同様の手順で、顆粒状の検体21を得た。
(調製例22〜25)
表13に示す成分を表13に示す割合で用いた以外は調製例21と同様の手順で、それぞれ顆粒状の検体22〜25を得た。
(比較調製例9)
表13に示す成分を表13に示す割合で用いた以外は調製例21と同様の手順で、顆粒状の比較検体9を得た。
Figure 2018131438
(実施例40〜44)
検体1および検体1’の代わりに、検体21〜25および検体21〜25をそれぞれ経時劣化させた検体21’〜25’を用いた以外は、実施例1と同様の手順で試験を行った。検体21〜25および検体21’〜25’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表14に示す。
(比較例17)
検体1および検体1’の代わりに、比較検体9および比較検体9を経時劣化させた比較検体9’を用いた以外は、実施例1と同様の手順で試験を行った。比較検体9および比較検体9’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表14に示す。
Figure 2018131438
(実施例45)
生後3ヶ月以上の雌のドブネズミの代わりに、生後3ヶ月以上の雄のドブネズミを用いた以外は、実施例40と同様の手順で試験を行った。検体21および検体21’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表15に示す。
(実施例46〜49)
検体21および検体21’の代わりに、検体22〜25および検体22〜25をそれぞれ経時劣化させた検体22’〜25’を用いた以外は、実施例45と同様の手順で試験を行った。検体22〜25および検体22’〜25’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表15に示す。
(比較例18)
検体21および検体21’の代わりに、比較検体9および比較検体9を経時劣化させた比較検体9’を用いた以外は、実施例40と同様の手順で試験を行った。比較検体9および比較検体9’の摂取量の3頭の平均を求め、この平均摂取量から摂取量変化率を上記の式で算出した。結果を表15に示す。
Figure 2018131438
表14および表15から明らかなように、ミックストコフェロール(特定のビタミン類)およびジブチルヒドロキシトルエン(特定のフェノール誘導体)を合計で0.1質量%の割合で含有する検体を用いた実施例40〜49は、ミックストコフェロールを単独で0.1質量%の割合で含有する検体を用いた比較例17および18、ならびに上述のジブチルヒドロキシトルエンを単独で0.1質量%の割合で含有する検体を用いた比較例3および8と比べて、摂取量変化率が小さいことがわかる。この結果は、経時劣化した検体も、劣化していない検体と同様に摂取されていることを示している。
すなわち、ミックストコフェロールおよびジブチルヒドロキシトルエンをそれぞれ単独で使用するよりもこれらを併用することによって、ネズミは経時劣化した検体にもより誘引されやすく、より多くの検体を摂取していることがわかる。

Claims (5)

  1. ネズミ用誘引剤であって、
    下記式(I)に示す化合物またはその誘導体、下記式(II)に示す化合物、および下記式(III)に示す化合物からなる群より選択される少なくとも1種のビタミン類と、
    下記式(IV)に示すフェノール誘導体と、
    ネズミの嗜好品と、
    を含有することを特徴とするネズミ用誘引剤。
    Figure 2018131438
    式(II)および(III)中、R1〜R6はそれぞれ独立して水素原子または1〜4の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキル基を示し、R1〜R3のうち少なくとも1つはアルキル基であり、R4〜R6のうち少なくとも1つはアルキル基である。
    Figure 2018131438
    式(IV)中、R7はメチル基またはメトキシ基を示し、R8〜R11はそれぞれ独立して水素原子、1〜4の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキル基、または1〜4の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルコキシ基を示す。
  2. 前記ビタミン類が、アスコルビン酸エステル、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩およびトコフェロールの少なくとも1種である請求項1に記載のネズミ用誘引剤。
  3. 前記フェノール誘導体がジブチルヒドロキシトルエンである請求項1または2に記載のネズミ用誘引剤。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のネズミ用誘引剤と殺鼠成分とを含有するネズミ用毒餌剤。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載のネズミ用誘引剤または請求項4に記載のネズミ用毒餌剤と、捕獲手段とを備えるネズミ用トラップ。
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