JP6165208B2 - ネズミ用毒餌剤及びネズミ用トラップ - Google Patents
ネズミ用毒餌剤及びネズミ用トラップInfo
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Description
そのため喫食量の低下を防止すべく、殺鼠成分と共に、適宜嗜好物質が毒餌剤に添加されている。
このような問題を解消するために、ネズミ用誘引・喫食向上剤の検討が種々行われており、例えば、炭素数20以下の脂肪酸エステルを主成分とする植物油を添加することでネズミの毒餌剤に対する喫食性を向上させること(例えば、特許文献1参照)、シーズニングオイルや海藻類がネズミに対して優れた誘引、喫食向上効果を奏すること(例えば、特許文献2参照)、等が知られている。
また、ネズミ用誘引・喫食性向上剤として米糠及び/又は米糠由来成分を用いる技術(例えば、特許文献3参照)も提案されている。
一方、駆除対象のネズミは、ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミ、ハタネズミ等の多種にわたり、その誘引性や喫食性は種類により異なることから、多種のネズミに対し同等の誘引・喫食効果を発揮させることは難しいのが現状である。
(1)芋類、豆類及び魚類からなる群から選択される少なくとも2種の混合物であることを特徴とするネズミ用誘引・喫食向上剤。
(2)芋類、豆類及び魚類からなる混合物であることを特徴とする前記(1)に記載のネズミ用誘引・喫食向上剤。
(3)前記(1)又は(2)に記載のネズミ用誘引・喫食向上剤を含有することを特徴とするネズミ用毒餌剤。
(4)前記(1)又は(2)に記載のネズミ用誘引・喫食向上剤又は前記(3)に記載のネズミ用毒餌剤をセットしたことを特徴とするネズミ用トラップ。
本発明のネズミ用誘引・喫食向上剤は、ネズミの誘引・喫食性を高めるために用いられるものであり、対象としては、例えば、ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミ、ハタネズミ、アカネズミ、ヒメネズミ、カヤネズミ等を含む。
結合剤としては、例えば、グァーガム、ジャガーガム、カラギーナン、アラビアガム、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、コーンスターチ、α化デンプン等を用いることができる。
本発明のネズミ用誘引・喫食向上剤をネズミ用毒餌剤に配合する場合、その配合量は、ネズミ用毒餌剤全量に対し、5質量%以上とするのがよく、10〜50質量%が好ましい。
本発明のネズミ用誘引・喫食向上剤がネズミ用毒餌剤に対し上記範囲であると、十分なネズミの誘引効果及び喫食効果を得ることができ、また殺鼠成分の効果を妨げることはない。
中でも、ジフェチアロール、ワルファリン等のクマリン系化合物を用いた毒餌剤において、本発明の誘引・喫食向上剤の効果が顕著に発揮される。
サツマイモ粉:仙波糖化工業株式会社製「さつまパウダー100DE」(14メッシュを通過したもの)
ピーナッツ粉:株式会社千葉加豆屋製「ピーナッツ粉末」(12メッシュを通過したもの)
カツオブシ粉:ヤマヒデ食品株式会社製「本ぶし粉」(12.7メッシュを通過したもの)
(検体の作製)
表1に記載の配合成分を、表に記載の割合(質量%)で混合し、対照検体、検体1〜4を作製した。
小麦粉、トウモロコシデンプン、精製白糖及び誘引成分(サツマイモ粉、ピーナッツ粉、カツオブシ粉)を均一に混合し、混合物Aを得た。混合物Aに、プロピレングリコール/ポリエチレングリコール混合物を添加し、混合物Bを得た。混合物Bに安息香酸デナトニウムを溶かした常水を混合し、直径約5mmの棒状の顆粒物を成形した。その後、乾燥させて各検体を作製した。
検体1と対照検体をそれぞれ約30gずつトレイに取り、縦24cm×横38cm×高さ20cmのゲージ内の中央付近に並べて設置した。ゲージを室温25℃、湿度60%に設定した試験室に載置し、ドブネズミ(雌、生後3ヶ月以上の成獣)を1頭入れて自由に喫食させ、検体1と対照検体の3日間の総喫食量(g)をそれぞれ計測した。餌が少なくなったときは適宜追加した。なお、試験室の明暗条件は7:00〜19:00点灯とした。
対照検体の3日間の総喫食量に対する検体1の3日間の総喫食量の比率を求め、表2及び図1(a)に示した。
検体1に代えて検体2〜4を用いたこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を表2及び図1(a)に示す。
別のドブネズミ(雌、生後3ヶ月以上の成獣)を用い、実施例1と同様に喫食量を調べた。結果を表2及び図1(b)に示す。
別のドブネズミ(雌、生後3ヶ月以上の成獣)を用いた以外は、比較例1〜3と同様の試験を行った。結果を表2及び図1(b)に示す。
被験ネズミとしてクマネズミ(雄、生後3ヶ月以上の成獣)を用いたこと以外は、上記実施例1及び比較例1〜3と同様の試験を行った。結果を表3及び図2(a)に示す。
被験ネズミとしてクマネズミ(雌、生後3ヶ月以上の成獣)を用いたこと以外は、上記実施例1及び比較例1〜3と同様の試験を行った。結果を表3及び図2(b)に示す。
試験例1で作製した検体1〜4と対照検体を用いて、以下の喫食試験を行った。
表4に記載したように、検体と対照検体をそれぞれ約30gずつトレイに取り、縦24cm×横38cm×高さ20cmのゲージ内の中央付近に並べて設置した。ゲージを室温25℃、湿度60%に設定した試験室に載置し、1頭のクマネズミ(雄又は雌の何れか1頭、生後3ヶ月以上の成獣)を入れて自由に喫食させ、検体と対照検体の3日間の総喫食量(g)をそれぞれ計測した。餌が少なくなったときは適宜追加した。なお、試験室の明暗条件は7:00〜19:00点灯とした。
試験は2回繰り返して行い、検体と対照検体の3日間の総喫食量の平均値を求めた。なお、各例において、使用したクマネズミの性別は同一である。
対照検体の3日間の総喫食量(平均値)に対する検体の3日間の総喫食量(平均値)の比率を求め、表4及び図3に示した。
(検体の作製)
下記表5に記載の配合成分を、表に記載の割合(質量%)で混合し、対照検体及び検体1〜7を作製した。
小麦粉、トウモロコシデンプン、精製白糖及び誘引成分(サツマイモ粉、ピーナッツ粉、カツオブシ粉)を均一に混合し、混合物Aを得た。混合物Aに、プロピレングリコール/ポリエチレングリコール混合物を添加し、混合物Bを得た。混合物Bに安息香酸デナトニウムを溶かした常水を混合し、直径約5mmの棒状の顆粒物を成形した。その後、乾燥させて各検体を作製した。
表6に記載したように、検体と対照検体をそれぞれ約30gずつトレイに取り、縦24cm×横38cm×高さ20cmのゲージ内の中央付近に並べて設置した。ゲージを室温25℃、湿度60%に設定した試験室に載置し、1頭のドブネズミ(雄又は雌の何れか1頭、生後3ヶ月以上の成獣)を入れて自由に喫食させ、検体と対照検体の3日間の総喫食量(g)をそれぞれ計測した。餌が少なくなったときは適宜追加した。なお、試験室の明暗条件は7:00〜19:00点灯とした。
試験は3回繰り返して行い、検体と対照検体の3日間の総喫食量の平均値を求めた。なお、各例において、使用したドブネズミの性別は同一である。
対照検体の3日間の総喫食量(平均値)に対する検体の3日間の総喫食量(平均値)の比率を求め、表6及び図4に示した。
(検体の作製)
下記表7に記載の配合成分を、表に記載の割合(質量%)で混合し、対照検体及び検体8を作製した。
小麦粉、トウモロコシデンプン、精製白糖及び誘引成分(サツマイモ粉、ピーナッツ粉、カツオブシ粉)を均一に混合し、混合物Aを得た。混合物Aに、ジフェチアロールを溶解したプロピレングリコール/ポリエチレングリコール混合物を添加し、混合物Bを得た。混合物Bに安息香酸デナトニウムを溶かした常水を混合し、直径約5mmの棒状の顆粒物を成形した。その後、乾燥させて各検体を作製した。
検体8と対照検体をそれぞれ約30gずつトレイに取り、縦24cm×横38cm×高さ20cmのゲージ内の中央付近に並べて設置した。ゲージを室温25℃、湿度60%に設定した試験室に載置し、ドブネズミ(雌、生後3ヶ月以上の成獣)を1頭入れて自由に喫食させ、検体8と対照検体の1日目、2日目及び3日目の喫食量(g)をそれぞれ計測した。餌が少なくなったときは適宜追加した。なお、試験室の明暗条件は7:00〜19:00点灯とした。
試験は2回繰り返して行い、その平均値を求めた。各試験日における喫食量(喫食前後の各検体の質量の差)と総喫食量を、下記表8に示す。
Claims (2)
- サツマイモ、ピーナッツ及びカツオブシを含有するネズミ用毒餌剤であって、
前記サツマイモ、前記ピーナッツ及び前記カツオブシはそれぞれ5〜30質量%の範囲で含有され、
前記サツマイモ、前記ピーナッツ及び前記カツオブシの合計量が、毒餌剤中、15〜50質量%であることを特徴とするネズミ用毒餌剤。 - 請求項1に記載のネズミ用毒餌剤をセットしたことを特徴とするネズミ用トラップ。
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JP2014191195 | 2014-09-19 | ||
JP2014191195 | 2014-09-19 |
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