JP2018130797A - ワイヤソー及びワイヤソーの運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワイヤの繰り出し角度を適正に維持できて、高精度加工を可能にするワイヤソーを提供すること。【解決手段】ワイヤソーにおいて、複数の加工用ローラ間に周回されたワイヤ101を一対のボビン間において往復走行させるとともに、ボビン11,12の軸方向に沿って往復移動されるトラバースローラ19,20ボビンに対するワイヤ101の巻き取りとボビンからの繰り出しとを案内させる。ワークの切断加工開始前に、ワイヤソーを運転させて、ワイヤ巻き取り中のボビン11,12と同ボビン側のトラバースローラ19,20との間のワイヤ101の角度を検出してそのデータを記憶する。ワイヤソーの加工運転中において、ワイヤ101の角度が前記検出角度から外れた場合は、ワイヤ101が前記検出角度側に移行するようにトラバースローラ19,20の動作が制御される。【選択図】図3

Description

本発明は、半導体材料、磁性材料、セラミックス等の脆性材料よりなるワークをワイヤにより切断加工するためのワイヤソー及びワイヤソーの運転方法に関するものである。
従来、この種のワイヤソーにおいては、ワーク加工用のワイヤが巻き回される一対のボビンと、両ボビン間においてワイヤが架設状態で周回される複数の加工用ローラとが備えられている。各ボビンには、ボビンの軸線方向に沿って往復動されて、ボビンに対するワイヤの巻き取り及びボビンからの繰り出しを案内するためのトラバース装置が対向配置されている。そして、ワイヤが所定のサイクルで往復走行される状態で、ワイヤに対して前記ワークが押し付けられて、ワイヤに供給されるスラリ内の遊離砥粒またはワイヤ上の固定砥粒によりワークに切断加工が施される。
このような構成においては、ワイヤがボビンの軸線に対して直角方向に繰り出されない場合は、言い換えれば、トラバーサによるワイヤの案内位置が適正でない場合は、ワイヤの張力が大きく変動したり、場合によっては、ワイヤが切断されたりして、ワークの加工に悪影響が及ぶおそれがある。
このような問題点を解消するために、特許文献1や特許文献2に開示された技術が提案されている。
特許文献1においては、ボビンの軸方向に沿って移動されるトラバーサによってボビンから繰り出されたワイヤを案内するものである。このような構成において、ワイヤの案内速度を適正な速度に制御するために、ワイヤの繰り出し角の変位に応じて変動するワイヤの負荷をロードセルよりなる検出部によって連続的に検出する。そして、検出した負荷が所定値となるように、トラバーサのローラの案内速度を連続的に制御してワイヤの変位を調整する。
特許文献2においては、ワイヤの走行方向反転時においてボビンの軸線に対するボビンとトラバーサとの間におけるワイヤの角度を検出するセンサを設け、ワイヤの角度が90度以外のときには、その角度が90度となるようにボビンに対してトラバーサを移動させる。
特開平9−29611号公報 特開2013−22653号公報
前記特許文献1及び特許文献2においては、周囲温度の変化等によって検出部やセンサの特性が変化したり、トラバーサのローラが交換されたりして、ワイヤソーの加工条件が変動すると、たとえ検出信号の出力レベルが同じであっても、その出力レベルに対応する実際のワイヤの角度が変化して、ワイヤ角度が誤認識されるおそれがある。従って、ワイヤの角度を修正するためのトラバーサの動作が誤動作されて、ワイヤの角度を適正に維持できず、このため、ワイヤの張力が適正値から外れて、加工精度が低下するおそれがある。
本発明の目的は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、ワイヤソーの加工条件が変動しても、ボビンに対するワイヤの角度を適正に維持できて、高精度加工を支障なく行うことができるワイヤソーを提供することにある。
以上の目的を達成するために、ワイヤソーに係る発明においては、ワークを切断加工するためのワイヤが架設状態で周回される複数の加工用ローラと、前記ワイヤ用の一対のボビンの軸線と平行に往復動され、その往復動に伴い、一方のボビンに対するワイヤの巻き取り及び他方のボビンからのワイヤの繰り出しをそれぞれ案内するトラバーサと、前記加工用ローラと前記ボビンとの間のワイヤの角度を検出するためのワイヤ角度検出手段とを備え、前記加工用ローラ及び前記ボビンの往復回転にともなって前記ワイヤが往復走行されて、前記加工用ローラ間の位置において前記ワイヤにより前記ワークに切断加工を施すようにしたワイヤソーにおいて、前記ワークに対する切断加工開始前における前記ボビンの巻き取り側のワイヤの角度検出に基づき、前記ワイヤの適正角度を示す基準値を設定する設定手段と、前記ワークの切断加工時に、そのワイヤが前記適正角度から外れたことが検出された場合に、前記基準値に従って前記トラバーサの位置を調整する制御手段とを備えたことを特徴とする。
また、ワイヤソーの運転方法に関する発明においては、複数の加工用ローラ間に周回されたワイヤを一対のボビン間において往復走行させるとともに、ボビンの軸方向に沿って往復移動されるトラバーサによりボビンに対するワイヤの巻き取りとボビンからの繰り出しとを案内させ、前記加工用ローラ間においてワイヤによってワークに対して切断加工を施すワイヤソーの運転方法において、前記ワークの切断加工開始前に、ワイヤソーを運転させて、ワイヤ巻き取り中のボビンと同ボビン側のトラバーサとの間のワイヤの角度を検出してそのデータを記憶し、ワイヤソーの加工運転中において、ワイヤの角度が前記検出角度から外れた場合は、ワイヤが前記検出角度側に移行するように前記トラバーサの動作を制御することを特徴とする。
本発明においては、前記ワークの切断加工開始前に、ワイヤソーがワークを加工することなく運転される。そして、この切断加工開始前の非加工運転中において、ワイヤ巻き取り中のボビンと同ボビン側のトラバーサとの間のワイヤの角度が検出されて、角度を示す基準値が記憶される。そして、ワークを切断加工するワイヤソーの加工運転中において、ワイヤの角度が変動した場合は、ワイヤの角度が修正されるようにトラバーサの移動位置が制御される。このため、ワイヤの繰り出しによる張力変動を抑えることができる。従って、例えば、ワイヤを案内するローラが交換されたとしても、ワイヤソーの非加工運転に際して検出されたワイヤの適正な角度を基準として、ワーク加工中のワイヤの角度が検出されて修正されるため、ワイヤをボビンに対して適切な角度関係を維持しながら案内することができる。
本発明においては、ワイヤソーの加工条件が変動しても、ワイヤとボビンとの間のワイヤの角度を適正に維持できるため、ワイヤの張力変動などを抑えて、ワークに対して高精度な切断加工を施すことができる効果を得ることができる。
実施形態のワイヤソーの簡略図。 ワイヤソーの電気的構成を示すブロック図。 ボビンとワイヤとの関係を示す簡略図。 ワイヤの角度と荷重との関係を示すグラフ。 実施形態の動作を示すフローチャート。
以下に、この発明を具体化したワイヤソー及びワイヤソーの運転方法の実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、この実施形態のワイヤソーにおいては、一対のボビン11,12が、ワイヤソーの図示しないフレームに相互間隔をおいて回転可能に支持される。それらのボビン11,12には、ワーク100を切断加工するためワイヤ101が巻き回される。各ボビン11,12は、ボビン回転用モータ13,14により所定タイミングで回転方向が切り換えられて、その往復回転が連続されて、いずれか一方のボビン11,12からワイヤ101が繰り出されるとともに、他方のボビン12,11にワイヤ101が巻き取られ、所定のタイミングごとに繰り出しと巻き取りとの動作が交互に行なわれる。従って、ワイヤ101は所定のサイクルで往復走行される。この場合、ワイヤ101の往復走行のストロークに差が設けられていて、ワイヤ101はトータルとして一方向に移動される。
前記ワイヤ101は、その外周にダイヤモンド等の砥粒を保持する砥粒固定タイプである。
前記両ボビン11,12間の位置においてワイヤソーのフレームには、複数(実施形態では一対)の加工用ローラ15,16が間隔をおいて回転可能に支持されている。両加工用ローラ15,16の外周面には複数の環状溝(図示しない)がローラ軸方向に沿って所定のピッチで形成され、その加工用ローラ15,16の環状溝間に前記ワイヤ101が架設状態で周回されている。そして、このワイヤ101の架設状態で、両加工用ローラ15,16が図2に示す加工用ローラ回転用モータ34により、前記ボビン11,12と同一のタイミングで往復回転されて、加工用ローラ15,16間において架設状態のワイヤ101が往復走行される。
前記両加工用ローラ15,16間のワイヤ101の上方にはサドル35が昇降可能に配置され、そのサドル35の下面にはワーク100が支持板102に貼着した状態で着脱可能に装着される。そして、サドル35の下降により、ワーク100が走行するワイヤ101に押し付けられて、そのワイヤ101の外周の固定砥粒のラッピング作用により、ワーク100がスライス状に切断加工される。
前記両ボビン11,12の近傍位置においてワイヤソーのフレームには、トラバーサ17,18がボビン11,12の軸線方向に沿って往復動可能に配置されている。各トラバーサ17,18には、ボビン11,12に対するワイヤ101を周回支持するトラバースローラ19,20が自由回転可能に支持されている。そして、前記ワイヤ101の走行時には、図2に示すトラバーサ移動用モータ36,37により、図示しないボールネジ等を介してトラバーサ17,18がボビン11,12の往復回転と同期して同ボビン11,12の軸方向に沿って往復動される。これによって、トラバースローラ19,20によりボビン11,12に対するワイヤ101の巻き取り及び繰り出しが案内される。
前記両加工用ローラ15,16とトラバーサ17,18との間においてワイヤソーのフレームには、ダンサ手段を構成するダンサアーム23,24が揺動可能に支持されている。各ダンサアーム23,24の先端部には、ワイヤ101を周回支持するダンサローラ25,26が自由回転可能に支持されている。各ダンサアーム23,24の基端部には、ダンサアーム23,24を回動させて、ダンサローラ25,26を介してワイヤ101の張力を変更するためのダンサアーム回動用モータ38,39が接続されている。
ダンサアーム23,24、ダンサアーム回動用モータ38,39、ダンサローラ25,26により張力付与手段が構成されている。
各ダンサローラ25,26と両加工用ローラ15,16との間において加工用ローラ15,16の近傍位置には、ワイヤ101をガイドするためのガイドローラ27が回転可能に配置されている。
なお、本実施形態において、前記各モータ13,14、34,36,37,38,39はサーボモータよりなる。
前記各トラバースローラ19,20には、そのトラバースローラ19,20に作用するワイヤ101の張力に起因した荷重(以下、張力荷重という)を検出するためのロードセルなどよりなる第1センサ28,29が設けられている。各ダンサローラ25,26には、そのダンサローラ25,26に作用するワイヤ101の張力荷重を検出するためのロードセルなどよりなる第2センサ30,31が設けられている。そして、第1センサ28,29及び第2センサ30,31から、ワイヤ101によってトラバースローラ19,20及びダンサローラ25,26に作用する張力荷重を示す検出信号が出力される。
第1センサ28,29及び第2センサ30,31によりワイヤ位置検出手段及び張力荷重検出手段が構成されている。
次に、前記のように構成されたワイヤソーの電気的構成について説明する。
図2に示すように、制御装置41は、設定手段及び制御手段を構成している。そして、制御装置41は、各種のデータを記憶する記憶部を有し、その記憶部にはワイヤソー全体の動作を制御するためのプログラムが記憶されている。制御装置41には、前記第1センサ28,29及び第2センサ30,31からの検出信号が入力される。制御装置41からは、前記ボビン回転用モータ13,14、加工用ローラ回転用モータ34、トラバーサ移動用モータ36,37及びダンサアーム回動用モータ38,39に対して作動または停止信号が出力される。
そして、前記制御装置41は、ワイヤ101の走行中に第1センサ28,29及び第2センサ30,31から、トラバースローラ19,20及びダンサローラ25,26に作用する張力荷重を示す検出信号を入力する。制御装置41は、その検出信号に基づいてトラバーサ移動用モータ36,37に対して作動信号を出力して、トラバーサ17,18の移動速度を調整する。また、制御装置41は、ワイヤ101の走行中に第2センサ30,31から、ダンサローラ25,26に作用する張力荷重に関する検出信号を入力したとき、その検出信号に基づいてダンサアーム回動用モータ38,39に作動信号を出力し、ダンサアーム23,24を回動させて、ワイヤ101の張力を調節する。
さらに、制御装置41は、加工用ローラ回転用モータ34の回転量をカウントし、そのカウント値からワイヤ101の走行量,すなわち走行ストロークを判断して、ワイヤ101の走行方向の切り換えタイミングを制御する。
次に、前記のように構成された本実施形態のワイヤソーについて、主としてトラバーサ17,18について作用を説明する。
本実施形態のワイヤソーにおいては、前記制御装置41の制御により、前記プログラムに基づく図5に示すフローチャートの各ステップ(以下、単にSという)の動作が実行される。
すなわち、ワーク100の加工開始に先立って、S1において、ワーク100が加工用ローラ15,16間に供給されることなく、ワイヤソーが非加工運転される。従って、ダンサローラ25,26により、ワイヤ101に所定の張力が付与された状態で、加工用ローラ15,16が所定サイクルで往復回転されるとともに、ボビン回転用モータ13,14の駆動により、ボビン11,12が加工用ローラ15,16と同期して同方向に往復回転されて、ワイヤ101が往復走行される。また、加工用ローラ15,16と同期して、トラバーサ移動用モータ36,37の駆動により、トラバーサ17,18がボビン11,12の軸線に沿って往復動されて、トラバース動作が実行される。これらの動作により、ワイヤ101が一方のボビン11,12から繰り出され、加工用ローラ15,16間を走行された後、他方のボビン12,11に巻き取られる。
このとき、S2において、ボビン11,12が巻き取り動作中であるか否かが判断される。そして、S3において、巻き取り動作中のボビン11,12側における第1センサ28または29及び第2センサ30または31からの検出値が読み取られて、ワイヤ101の張力による荷重が検出される。
すなわち、ワイヤ101のボビン11,12からの繰り出しに際して、ボビン11,12の軸線に対するワイヤ101の角度は、ボビン11,12上の繰り出し始点及びトラバースローラ19,20の外周面の2箇所の位置に従って決定されるため、ボビン11,12の軸線に対する角度が90度以外の角度になりやすい。これに対し、ワイヤ101の巻き取りに際して、ワイヤ101はトラバースローラ19,20のトラバース動作のみに従って、つまりトラバースローラ19,20の位置のみに従ってボビン11,12に対する巻き取り位置が決定されるため、ボビン11,12の軸線に対するワイヤ101の角度は90度に維持される。
そして、ボビン11,12の軸線に対するワイヤ101の角度が90度の場合は、ボビン11,12と加工用ローラ15,16との間において、ワイヤ101に作用している張力荷重をtN(ニュートン)とすると、ダンサローラ25,26には2tNの張力荷重が作用し、トラバースローラ19,20には√(2)tNの張力荷重が作用する。そして、それらの張力荷重が前記のように第1センサ28または29と、第2センサ30または31の2箇所においてそれぞれ検出される。
そして、S4において、前記ダンサローラ25,26側及びトラバースローラ19,20側の両張力荷重の比が演算されて、その値が基準値αとして制御装置41の記憶部に記憶される。このようにして、図3に示すように、両ボビン11,12の非加工運転における巻き取り時,つまりトラバースローラ19,20とボビン11,12との間のワイヤ101がボビン11,12の軸線に対して直角をなすときに、両ボビン11,12側の張力荷重にそれぞれ対応する基準値αが演算されて記憶される。この基準値αは、ボビン11,12の軸線に対するワイヤ101の角度が90度であることを示す。
次いで、S5において、ワイヤ走行が停止され、ワイヤソーの非加工運転が停止される。この場合、トラバーサ17,18の作動は継続される。
次のS6においては、運転停止状態において、図2に2点鎖線で示すように、トラバースローラ19,20が一方向,例えば、ワイヤ101がボビン11,12の軸線δに対して鋭角θ1になる方向に規定量だけ移動される。この移動量は、ごく僅かでよく、例えば5mm(ミリメートル)でよい。このようにすれば、トラバースローラ19,20に対するワイヤ101の周回長さが前記非加工運転時とは異なる。このとき、ダンサアーム回動用モータ38,39が稼働状態にあって、ダンサローラ25,26により、ワイヤ101に対して所定の張力が付与される。そして、ワイヤ101に対する張力付与の力が変動することなく一定であっても、前記周回長さが異なることにより、トラバースローラ19,20に作用する張力荷重が変動する。
次に、S7において、トラバースローラ19,20の一方向移動時における前記第1センサ28または29と、第2センサ30または31との出力が検出される。そして、S8において、これらのセンサの出力の値に基づいて、前記と同様にダンサローラ25,26とトラバースローラ19,20との2箇所において検出された出力値の比が演算され、その比を示す値が変動値α1として制御装置41の記憶領域に記憶される。
次いで、S9において、前記と同様に、ワイヤソーの運転が停止するとともに、ダンサアーム回動用モータ38,39が稼働した状態において、トラバースローラ19,20が他方向,例えば、ワイヤ101がボビン11,12の軸線δに対して鈍角θ2になる方向に向かって、前記と同様に規定量だけ移動される。この移動量は、S6の場合と同量である。なお、非加工運転停止状態におけるトラバースローラ19,20の鋭角方向及び鈍角方向への移動は、どちらが先でもよい。
そして、S10において、トラバースローラ19,20の他方向移動時における前記第1センサ28または29と、第2センサ30または31の2箇所の出力値が検出される。そして、S11において、センサの出力値に基づいて、その比が演算され、その値が他の変動値α2として制御装置41の記憶領域に記憶される。
このようにすれば、制御装置41は、両ボビン11,12側において、それぞれ図4のグラフに示す基準値αと変動値α1,α2との関係を把握する。これに基づき、S12において、制御装置41により、基準値α及び2つの変動値α1,α2からマップが作成される。このマップは、図4から明らかなように、トラバースローラ19,20の移動量、すなわちボビン11,12の軸線に対するワイヤ101の角度と、第1センサ28,29と第2センサ30,31との出力値の比との関係を示す。このようにして、双方のボビン11,12側の張力荷重とトラバースローラ19,20との位置関係を示すマップがそれぞれ設定される。
そして、この状態でS13においてワーク100の加工が開始される。
ワーク100の加工中においては、S14において、各センサ28〜31の値に基づく変動値の有無が常時監視される。そして、ワイヤ角度が90度から外れて、変動値が検出された場合は、S15において、マップが参照されて、基準値に対する変動値の差が演算され、その差がゼロになるトラバースローラ19,20の移動量が演算される。そして、S17において、演算された移動量に従ってトラバースローラ19,20が移動されて、そのトラバースローラ19,20の位置が調整される。そのため、ワイヤ101の角度が90度に修正される。
そして、S18のワイヤソー停止か否かの判断を経て、プログラムがS14に戻る。このようにして、修正が完了するまで、このS14〜S18を巡る動作が継続され、ワーク100の加工運転中は、S14からS18を巡るルーチンが絶え間なく実行される。
以上のように、ボビン11,12の軸線に対するワイヤ101の角度が90度から変位した場合は、その変位がただちに解消される。
従って、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態においては、ワーク100の加工開始前において、ワイヤ101をボビン11,12に所定時間巻き取って、ワイヤ101をボビン11,12に対して90度をなすようにし、その状態において第1センサ28,29及び第2センサ30,31に作用する張力荷重の比を検出して、その比を基準値αとして登録する。
そして、ワーク100の加工が開始され、その加工中にトラバースローラ19,20が適正位置から変位して、ワイヤ101の角度が90度から変位した場合は、変動値が演算され、その変動値と基準値との差が演算されて、その差がなくなるようにトラバーサ17,18が動作されて、前記変位がただちに修正される。よって、その後のワーク加工時におけるワイヤ101の走行時に、ボビン12,11から繰り出されるワイヤ101に張力のバラつきが生じたりすることを回避して、ワーク100に対する高精度加工を達成できる。
(2)前記のように、ワーク100の加工開始前において、ワイヤ101の適切な角度を示す基準値のデータが作成される。従って、ガイドローラ27が交換されたり、ワイヤ101のボビン11,12が交換されたり、あるいはセンサ28〜31の周囲温度が変化して、張力荷重の大小に関係なく同センサ28〜31の出力レベルが変動してしたりして、ワイヤ101の巻き取り条件やワイヤソーの装置状態が変化しても、それに応じて基準値を自動的に定めることができる。以上のように、環境変化やワイヤソーの状態変化などの状況変化に応じて常に適正な基準値を設定できて、高精度加工を支障なく行なうことができる。
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・前記実施形態において、ワイヤ101の角度あるいはトラバースローラ19,20の位置を検出するための検出手段として、例えばワイヤ101の位置を光学的に検出するデバイスを用いること。
・前記実施形態においては、トラバースローラ19,20及びワイヤ101が適正角度から変位した場合、マップを参照して変位を解消するように構成したが、マップを用いることなく、制御装置41が有する計算式のみに従って変位を解消するように構成すること。
11…ボビン、12…ボビン、15,16…加工用ローラ、17,18…トラバーサ、19,20…トラバースローラ、25,26…ダンサローラ、28…第1センサ、29…第1センサ、30…第2センサ、31…第2センサ、41…制御装置、100…ワーク、101…ワイヤ、α…基準値、α1…変動値、α2…変動値、δ…軸線。

Claims (6)

  1. ワークを切断加工するためのワイヤが架設状態で周回される複数の加工用ローラと、
    前記ワイヤ用の一対のボビンの軸線と平行に往復動され、その往復動に伴い、一方のボビンに対するワイヤの巻き取り及び他方のボビンからのワイヤの繰り出しをそれぞれ案内するトラバーサと、
    前記加工用ローラと前記ボビンとの間のワイヤの角度を検出するためのワイヤ角度検出手段とを備え、
    前記加工用ローラ及び前記ボビンの往復回転にともなって前記ワイヤが往復走行されて、前記加工用ローラ間の位置において前記ワイヤにより前記ワークに切断加工を施すようにしたワイヤソーにおいて、
    前記ワークに対する切断加工開始前における前記ボビンの巻き取り側のワイヤの角度検出に基づき、前記ワイヤの適正角度を示す基準値を設定する設定手段と、
    前記ワークの切断加工時に、そのワイヤが前記適正角度から外れたことが検出された場合に、前記基準値に従って前記トラバーサの位置を調整する制御手段と
    を備えたことを特徴とするワイヤソー。
  2. 前記加工用ローラと前記トラバーサとの間においてワイヤに対して張力を付与する張力付与手段を備え、
    前記ワイヤ角度検出手段は、前記加工用ローラとボビンとの間のワイヤの張力荷重を検出するための張力荷重検出手段よりなり、
    前記制御手段は、前記張力荷重検出によってボビンの巻き取り側のワイヤの張力荷重を検出させるとともに、その張力荷重に基づいて基準値を設定するとともに、ワークの切断加工時に前記張力荷重検出手段によって基準値を外れた変動値が検出された場合に、その変動値が基準値となるように前記トラバーサの位置を調整する
    ことを特徴とする請求項1に記載のワイヤソー。
  3. 前記張力荷重検出手段は、前記張力付与手段及びトラバーサにそれぞれ設けられ、前記制御手段は、両張力荷重検出手段によって検出された張力荷重の比に基づいて前記基準値及び変動値を演算する請求項2に記載のワイヤソー。
  4. 複数の加工用ローラ間に周回されたワイヤを一対のボビン間において往復走行させるとともに、ボビンの軸方向に沿って往復移動されるトラバーサによりボビンに対するワイヤの巻き取りとボビンからの繰り出しとを案内させ、前記加工用ローラ間においてワイヤによってワークに対して切断加工を施すワイヤソーの運転方法において、
    前記ワークの切断加工開始前に、ワイヤソーを運転させて、ワイヤ巻き取り中のボビンと同ボビン側のトラバーサとの間のワイヤの角度を検出してそのデータを記憶し、ワイヤソーの加工運転中において、ワイヤの角度が検出角度から外れた場合は、ワイヤが前記検出角度側に移行するように前記トラバーサの動作を制御するワイヤソーの運転方法。
  5. 前記ワークの切断加工開始前のワイヤソーを運転において、ワイヤ巻き取り中のボビンと同ボビン側のトラバーサとの間のワイヤの張力荷重を検出し、その張力荷重に関連した基準値を演算し、ワイヤソーの加工運転中において、ワイヤ張力変動によって前記基準値から外れた変動値が検出された場合は、前記変動値が前記基準値側に移行するように前記トラバーサの移動を制御する請求項4に記載のワイヤソーの運転方法。
  6. 前記トラバーサと前記加工用ローラとの間に設けられたダンサ手段におけるワイヤの張力荷重と、前記トラバーサにおけるワイヤの張力荷重とから前記基準値及び変動値を演算する請求項5に記載のワイヤソーの運転方法。
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