JP2018130456A - ミシン - Google Patents

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Abstract

【課題】縫針に向けた空気の噴出量が低下し難く、且つ簡易な構成を有するミシンを提供する。【解決手段】ミシンは針棒11と縫針冷却機構100を備える。針棒11は上下動可能であり、縫針を装着する。縫針冷却機構100は針棒11の上下動で縫針を冷却する。縫針冷却機構100はピストン120、蓋部130、シリンダ部、輸送管160を備える。ピストン120は針棒11の上端部13に設ける。シリンダ部は内側に収容するピストン120の上下動を案内する。蓋部130はシリンダ部の上端部を閉塞する。輸送管160は蓋部130に連結する。蓋部130は、貫通孔139を囲む内壁部138を有する。内壁部138は、傾斜内壁部133と連結内壁部132を備える。傾斜内壁部133は、シリンダ部の上端部に連結し、上方に向かう程縮径する。連結内壁部132は、傾斜内壁部133の上端部から上方に延び、輸送管160に連結する。【選択図】図8

Description

本発明はミシンに関する。
縫針を冷却する縫針冷却機構を備えるミシンが公知である。特許文献1に開示のミシンは針棒と縫針冷却機構を備える。針棒は上下動可能である。針棒の下端部は縫針を装着する。縫針冷却機構はピストン、シリンダ部、蓋部、輸送管、弁体を備える。ピストンは針棒の上端部に設ける。シリンダ部は、上下方向に延びる筒状でピストンを内側に収容する。シリンダ部はピストンの上下動を案内する。蓋部は、上部が閉じた筒状であり、シリンダ部の上端部を塞ぐ。蓋部の上部は円柱状である。蓋部の上部は吸気口、排気口を備える。吸気口と排気口は、蓋部の上部を上下方向に貫通する。蓋部の下部は円筒状である。蓋部の下部に形成した筒孔は、吸気口と排気口に連通する。蓋部の下部の筒孔は、シリンダ部の上端部に嵌る。輸送管は吸気口に連結し、且つ、縫針に向けて空気を噴出可能である。弁体は、蓋部の下部の筒孔に、上下動可能に収容する。弁体は流通口を有する。流通口は平面視で吸気口と同心の円形状である。可動範囲の上端位置にある弁体は、蓋部の上部の下面に当接して排気口を塞ぐ。可動範囲の下端位置にある弁体は、シリンダ部の上端に接触し、蓋部の上部から下方に離隔する。
ピストンが針棒と共に下方に移動すると、弁体は下端位置に移動する。該場合、蓋部の外側から吸気口と排気口に流入する空気は、流通口を通過してシリンダ部へ流れる。ピストンが、針棒と共に上方に移動すると、弁体は上端位置に移動する。シリンダ部から蓋部の内部に流入する空気は、流通口と排気口を通過して、輸送管へ流れる。輸送管は、縫針に向けて空気を噴出する。
特開2016−123534号公報
しかし、針棒が高速で上下動すると、弁体がピストンに追従できない可能性がある。該場合、弁体の往復移動回数が、針棒の往復移動回数を下回り、輸送管から縫針へ噴出する空気の噴出量は、低下する可能性がある。また、ピストンの上方への移動時、シリンダ部から蓋部の下部へ流れた空気が、弁体の下面を伝うと、弁体の下側で空気の滞留が発生する。該場合、空気が流通口を通過し難くなるので、輸送管から縫針へ噴出する空気の噴出量は、低下する可能性がある。また、上記縫針冷却機構が弁体を備える分、ミシンの構成は複雑になる可能性がある。
本発明の目的は、縫針に向けた空気の噴出量が低下し難く、且つ簡易な構成を有するミシンを提供することである。
本発明の第一の態様に係るミシンは、上下方向に延び、下端部が縫針を装着する針棒と、前記針棒を上下動する針棒上下動機構と、前記針棒上下動機構を駆動するミシンモータと、前記針棒が上下動することで前記縫針を冷却する縫針冷却機構とを備え、前記縫針冷却機構は、前記針棒の上端部に設けたピストンと、上下方向に延びる筒状で、前記針棒の上下動を案内する案内部と、前記案内部の上部に設け、上下方向に延びる筒状で、前記ピストンの上下動を案内するシリンダ部とを有する支持部材と、前記シリンダ部の上端部を閉塞する蓋部と、前記蓋部に連結する一端部と、前記縫針の移動経路に向けて開口する他端部とを有し、空気を輸送する輸送管とを備えるミシンにおいて、前記蓋部は、上下方向に延び且つ前記輸送管に連通する貫通孔を囲む内壁部を有し、前記内壁部は、前記シリンダ部の上端部に連結し、上方に向かう程前記貫通孔の中心側へと延びる傾斜内壁部と、前記傾斜内壁部の上端部から上方に延び、前記輸送管に連結する連結内壁部とを備え、前記ピストンの下方への移動で前記輸送管から前記貫通孔へ流れる空気は前記シリンダ部に流れ、前記ピストンの上方への移動で前記シリンダ部から前記貫通孔へ流れる空気は前記輸送管に流れることを特徴とする。
針棒上下動機構は、ミシンモータの駆動力によって針棒を上下動する。針棒の上下動によって、縫針冷却機構は、縫針に対して空気を噴出して縫針を冷却する。針棒の上下動に伴い、空気は傾斜内壁部に沿って流れる。故に、輸送管の空気の輸送時、貫通孔で水平方向に流れる空気が生じ難いので、貫通孔での空気の滞留は生じ難い。故に輸送管の他端部からの空気の噴出量は、低下し難い。縫針冷却機構は、ピストンの上下動に追従して貫通孔にて上下動する弁体を備えない。故に、針棒が高速で上下動しても、輸送管の他端部からの空気の噴出量は、低下し難い。また、縫針冷却機構が弁体を備えないので、ミシンの構成は簡易になる。故に、縫針に向けた空気の噴出量が低下し難く、且つ簡易な構成を有するミシンが実現できる。
本発明のミシンは、前記輸送管の前記他端部の位置を上下方向に変更する変更手段を備えてもよい。ミシンは、輸送管の他端部からの噴出空気に触れる縫針の上下方向位置を、調整できる。故に、輸送管の他端部からの空気の噴出量が最大になる時機で、輸送管は縫針に空気を噴出し易い。故にミシンは縫針を冷却し易い。
本発明のミシンは、ベッドと、前記ベッドから上方に延びる脚柱部と、前記脚柱部の上部から前記ベッドと対向して延び、前記針棒、前記針棒上下動機構、前記ミシンモータ、及び前記縫針冷却機構を支持するアーム部とを備え、前記変更手段は、前記輸送管の前記他端部を保持する輸送管保持部材と、前記輸送管保持部材に設け、上下方向に長い挿通孔と、前記アーム部に設け、前記挿通孔の一部と対向する締結穴と、前記挿通孔に挿通し、前記締結穴に締結した螺子部材とを備えてもよい。作業者は、締結穴に締結した螺子部材を緩めれば、輸送管保持部材の上下方向位置を調整できる。故に、ミシンは、輸送管の他端部の上下方向位置を調整する作業を簡略化できる。
本発明のミシンでは、前記変更手段は、前記アーム部に固定し、且つ前記アーム部の延設方向に沿って前記脚柱部から離隔する方向へ、前記アーム部よりも延出する延出部材を備え、前記締結穴は、前記延出部材の前記離隔する方向側の部位に設けてもよい。輸送管保持部材は、アーム部と接触し難い。故にミシンは、輸送管保持部材の移動範囲を確保し易い。
本発明のミシンでは、前記蓋部は、前記アーム部から上方に突出し、前記輸送管は、前記一端部と前記他端部の間で延びる延設部を備え、前記アーム部の外表面に固定し、前記延設部を保持する固定部材を備え、前記延設部は、前記アーム部の前記外表面に沿ってもよい。延設部は、アーム部の外表面に沿う姿勢で、固定部材に保持する。延設部は、アーム部の外表面に近接した状態で固定部材にて保持するので、作業者に接触し難い。故にミシンは安全性を向上できる。
本発明のミシンは、前記アーム部の内部と外部を連通する第一連通孔と、前記アーム部の内部と外部を連通し、前記第一連通孔よりも下側に設けた第二連通孔とを備え、前記蓋部は、前記アーム部から上方に突出し、前記輸送管は、前記一端部と前記他端部の間で延び、前記第一連通孔と前記第二連通孔とに挿通した延設部を備えてもよい。延設部が作業者に接触し難いので、ミシンは安全性を向上できる。アーム部の内部にある延設部は、視認困難である。故に、ミシンは外観を良好にできる。
本発明のミシンでは、前記ピストンは、前記針棒に対して着脱可能でもよい。ピストンの交換時、作業者は、ピストンと共に針棒を交換する必要がない。故にミシンは省資源化できる。
ミシン1の斜視図。 ミシン1の左側面図。 ミシン1の内部の斜視図。 先端部5の断面図。 縫針冷却機構100の分解斜視図。 輸送管保持部材220が下端位置にある変更機構200の左側面図。 空気がシリンダ部112に流入する支持部材110の断面図。 空気がシリンダ部112から流出する支持部材110の断面図。 輸送管保持部材220が上端位置にある変更機構200の左側面図。 ミシン1の変形例であるミシン201の斜視図。 針棒11、ピストン120の変形例である針棒61、ピストン320の分解斜視図。
以下、本発明の実施形態を説明する。以下説明は、図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。図1に示すミシン1は、布に閂止縫目を形成する閂止ミシンである。
図1〜図3を参照し、ミシン1の概略構造を説明する。ミシン1はベッド部2、脚柱部3、アーム部4を備える。ベッド部2はミシン1の土台である。ベッド部2は、ベッド本体部7とシリンダベッド部8を備える。ベッド本体部7は略箱状である。シリンダベッド部8は、ベッド本体部7から前方に延びる。ベッド本体部7とシリンダベッド部8の内部は連通する。シリンダベッド部8は前端部の上面に針板26を備える。針板26は針穴を備える。脚柱部3はベッド本体部7の後部から上方に延びる。アーム部4は、脚柱部3の上部から前方に延び、ベッド部2と対向する。アーム部4は、内部にミシンモータ16と上軸54を備える。ミシンモータ16はアーム部4後部にて支持する。上軸54は、ミシンモータ16の前方で前後方向に延びる。上軸54の後端部は、継手17を介してミシンモータ16の駆動軸に連結する。上軸54は、ミシンモータ16の駆動で回転する。上軸54の前端部と後端部は、互いに同軸である。上軸54は、後端部近傍にクランク部57を備える。クランク部57は、上軸54の前端部と後端部に対して偏心する。脚柱部3は内部に連桿59を備える。連桿59は上下方向に延びる。連桿59上端部は、クランク部57に対して回動可能に連結する。
アーム部4の前端部は先端部5である。先端部5の左壁部27の上部は、左側に向けて緩やかに湾曲する。先端部5は左壁部27の下部に、板部28を備える。板部28は、上下方向に延びる。板部28は、左壁部27の上部よりも右側に位置する。先端部5は、天秤機構50と針棒上下動機構10を支持する。天秤機構50は、天秤クランク52と天秤51を備える。天秤クランク52は上軸54の前端部に連結する。天秤51は天秤クランク52に設ける。天秤クランク52が上軸54と共に回転することで、天秤51は上下動する。天秤51は挿通孔51Aを有する。天秤51は、挿通孔51Aに挿通した上糸を保持する。
針棒上下動機構10は針棒クランクロッド43、針棒抱き19、針棒11、支持筒18等を備える。針棒クランクロッド43は、天秤クランク52に回動可能に連結し、上下方向に延びる。針棒抱き19は、針棒クランクロッド43の下端部に回動可能に連結する。針棒抱き19は上下方向を軸方向とする円筒状である。針棒11は、上下方向に延びる円筒状であり、針棒抱き19に挿通して針棒抱き19にて保持する。針棒クランクロッド43が天秤クランク52の回転により往復運動することで、針棒抱き19は針棒11を上下動する。支持筒18は、針棒抱き19下方且つ先端部5の内部で固定する。支持筒18は、上下方向を軸方向とする円筒状であり、針棒11を挿通する。支持筒18は針棒11の上下動を案内する。
針棒11の上端部13(図4参照)は、開口する。上端部13は内周面に雌螺子を形成する。針棒11の下端部12は先端部5から下側に突出し、針板26上方にある。下端部12は縫針6を装着する。縫針6は下端部に目孔14(図4参照)を備える。縫針6は目孔14に挿通した上糸を保持する。縫針6は、針棒11と一体的に上下動し、針板26の針穴を通過する。下端部12は、縫針6に代えて縫針46を装着可能である(図9参照)。縫針46は縫針6よりも長さが短い。縫針46は下端部に目孔44を備える。作業者は、例えば縫製対象となる布の厚さに応じて、縫針6,46の何れかを、下端部12に装着する。以下、縫針6,46を総称する場合、縫針96と称し、目孔14,44を総称する場合、目孔94と称す。
図1、図3に示すように、ベッド部2は内部に回動軸31、連結部材40、下軸33、下軸ギヤ34、釜39を備える。回動軸31は、ベッド本体部7にて支持し、ベッド本体部7の内部で前後方向に延びる。回動軸31は上軸54の右下方にある。連結部材40は回動軸31に固定する。連結部材40は腕部41、ギヤ部42を備える。腕部41は回動軸31から右側へ突出する。腕部41右端部は、連桿59下端部に対して回動可能に連結する。ギヤ部42は、腕部41の後方に設けた斜歯ギヤであり、回動軸31を中心として扇形状である。上軸54の回転に伴い往復運動する連桿59は、腕部41の右端部を、回動軸31の右側で往復揺動する。故に、回動軸31とギヤ部42は一体的に往復回動する。
下軸33は、ベッド部2にて支持し、ベッド本体部7とシリンダベッド部8の内部で前後方向に延びる。下軸33は、回動軸31の左方、且つ上軸54の下方に設ける。下軸ギヤ34は、下軸33の後端部に設けた斜歯ギヤであり、ギヤ部42と噛み合う。下軸ギヤ34は下軸33と一体的に往復回動可能である。釜39は、下軸33の前端部に設け、針板26下方に配置する。釜39は、下糸を巻回したボビンを内部に収容する。下軸33は、回動軸31に従動して往復回動し、釜39は下軸33を中心に往復揺動する。
図2に示すように、ミシン1は布送り装置20を備える。布送り装置20は、可動体、揺動軸、送り台、揺動モータ、送り板21、ラック軸22、移動モータ、押え腕23、レバー部25、布押えモータを備える。可動体は、ベッド本体部7の内部で前後動可能に設ける。揺動軸は、可動体に固定した上下方向に延びる軸であり、ベッド本体部7から上方に突出する。送り台は、ベッド本体部7の内部で可動体と連結し、且つ揺動軸に揺動可能に設ける。故に、送り台は、可動体と共に前後動可能であり、且つ揺動軸を中心に左右方向に揺動可能である。揺動モータは、送り台に連結する。揺動モータが駆動することで、送り台は揺動軸を中心に揺動する。送り板21は、ベッド部2上面に配置する。送り板21は布を支持する。送り板21は、送り台と一体的に、前後動し且つ揺動する。送り板21は前端部に孔を有する。上下動する縫針96は、送り板21の孔を通過して針板26の針穴に達する。
ラック軸22は、ベッド本体部7上方で前後方向に延び、且つ前後動可能である。ラック軸22の前端部は、揺動軸の上端部に連結する。ラック軸22の後端部は、脚柱部3の内部に配置する。ラック軸22は後端部に前後方向に延びる歯部を備える。移動モータは脚柱部3内部に設ける。移動モータの駆動軸に固定した歯車は、ラック軸22の歯部と噛み合う。移動モータが駆動することで、ラック軸22は前後動する。該場合、送り台、送り板21、揺動軸、可動体は、ラック軸22と一体的に前後動する。
押え腕23は、送り台から上方に延び、且つベッド部2の上方で前方へ延びる。押え腕23は、送り台と一体的に、前後動可能且つ揺動可能である。押え腕23は、押え足24、軸部29、レバー部25を備える。押え足24は、押え腕23の前端部に上下動可能に設ける。押え足24は送り板21の上方に配置する。軸部29は、左右方向を軸方向とし、押え腕23の前後方向略中央部に設ける。レバー部25は、押え腕23の左面と右面の夫々に設け、軸部29を中心に回動可能である。レバー部25の前端部は、押え足24に連結する。押えモータは、脚柱部3の内部に設ける。押えモータは、アーム部4の内部に設けたリンク機構を介して、レバー部25の後端部に連結する。レバー部25が、押えモータの駆動に伴い軸部29を中心に回動することで、押え足24は上下動する。押え足24は、送り板21との間で布を押圧可能である。
図4〜図6を参照し、縫針冷却機構100を説明する。縫針冷却機構100は、縫針6に対して空気を噴出して縫針6を冷却する機構である。縫針冷却機構100は先端部5にて支持する。尚、図6は、図2の二点鎖線W1で囲んだ領域の拡大図である(図9も同様)。
図4、図5に示すように、縫針冷却機構100は、支持部材110、ピストン120、蓋部130、継手150、輸送管160、固定部材170、変更機構200を備える。支持部材110は、上下方向に延びる円筒状であり、先端部5の内部にて固定する。支持部材110は金属製である。支持部材110は針棒11を挿通する。支持部材110は、下側から順に案内部111、拡径部113、シリンダ部112を有する。案内部111は、針棒11を上下動可能に支持する。案内部111の内径は、針棒11の外径よりも僅かに大きい。案内部111は針棒11の上下動を案内する。拡径部113は、案内部111上端の上側に設ける。拡径部113は、上方に向かうに従い拡径する。シリンダ部112は、拡径部113上端から上方に延びる円筒状であり、先端部5から上方に突出する。シリンダ部112の上端部は、開口する。シリンダ部112は、針棒11の上端部13を収容する。シリンダ部112は、上端部の外周面に雄螺子115を形成する。
ピストン120は、針棒11の上端部13に固定し、シリンダ部112内に配置する。ピストン120は樹脂製である。ピストン120は円板部123、接続部122を備える。円板部123は、上下方向に厚みを有する円板状である。円板部123の外径は、シリンダ部112の内径よりも僅かに小さい。円板部123の外周面は、シリンダ部112の内周面に対して摺動可能である。円板部123は、外周面に凹部121を備える。凹部121は、円板部123の中心側に向けて凹み、円板部123の周方向の全周に亘って延びる。凹部121は、内部に潤滑剤を充填する。潤滑剤は例えばグリスである。凹部121内の潤滑剤は、シリンダ部112の内周面とピストン120の外周面の間を封止する。接続部122は、円板部123の下面中心部から下方に突出する円筒状である。接続部122は外周面に雄螺子124を形成する。雄螺子124が針棒11の上端部13の雌螺子に締結することで、ピストン120は針棒11に固定する。雄螺子124を針棒11の上端部13の雌螺子において緩めれば、ピストン120は針棒11から取り外せる。故にピストン120は針棒11に対して着脱可能である。以下、シリンダ部112の内側空間のうち、ピストン120の上方となる空間を、シリンダ室114(図7参照)と称す。
蓋部130は金属製の円筒状である。蓋部130は、シリンダ部112の上端部に固定して、シリンダ部112の上端部の開口を塞ぐ。蓋部130は、先端部5から上方に突出する。蓋部130は内壁部138を備える。内壁部138は、上下方向に延びる貫通孔139を囲む。貫通孔139は、平面視で蓋部130と同軸の円形状である。貫通孔139は、シリンダ室114に連通する。
内壁部138は、下内壁部137、延設内壁部131、傾斜内壁部133、連結内壁部132を備える。下内壁部137は上下方向に延びる。下内壁部137の下端部は、蓋部130の下端部である。下内壁部137の上端部は、上方に向かうに従い縮径するテーパ状である。延設内壁部131は、下内壁部137の上端から上方に延びる。延設内壁部131の内径は、シリンダ部112の外径よりも僅かに大きい。延設内壁部131は雌螺子を形成する。延設内壁部131の雌螺子が、シリンダ部112の雄螺子115に締結することで、内壁部138はシリンダ部112の上端部に嵌め込む。傾斜内壁部133は、延設内壁部131上端から上側へ延びる。換言すると、傾斜内壁部133は、シリンダ部112の上端部に連結する。傾斜内壁部133は、上方に向かうに従い縮径するテーパ状である。換言すると、傾斜内壁部133は、上方に向かう程貫通孔139の中心側へと延びる。連結内壁部132は、傾斜内壁部133の上端から上方に延びる。連結内壁部132の内径は、延設内壁部131の内径よりも小さい。連結内壁部132は、雌螺子を形成する。
継手150は、下方から上方に延び更に左方へ折れ曲がる円筒状であり、蓋部130と輸送管160を互いに連結する。継手150下端部の外径は、連結内壁部132の内径よりも僅かに小さい。継手150は下端部に雄螺子154を形成する。雄螺子154が、連結内壁部132の雌螺子に締結することで、継手150の下端部は、蓋部130に固定して貫通孔139を閉塞する。継手150の内側空間は貫通孔139に連通する。
輸送管160は可撓性を有する管である。輸送管160は一端部161、延設部163、他端部162を備える。一端部161は、継手150の左端部の内側に嵌め込む。故に、一端部161は連結内壁部132に連結する。輸送管160の内側空間は、継手150の内側空間に連通する。延設部163は、一端部161から下側に延びる。他端部162は、延設部163の下端部から下側に延び、縫針96に対して左前方に配置する。他端部162は、縫針96の移動経路9に向けて開口する。本実施形態では、他端部162は、縫針96が特定位置(図4参照)にある時の目孔94に向けて、開口する。特定位置は、縫針96の可動範囲の上端よりも僅かに下方となる上下方向位置である。
固定部材170は、例えばコードクランプである。固定部材170は、左壁部27に形成した穴に嵌め込んで固定する。換言すると、固定部材170は先端部5の外表面に固定する。本実施形態では、二つの固定部材170が、上下方向に間隔を空けて並ぶ。固定部材170は、延設部163を挿通して保持する。故に延設部163は左壁部27に沿う。
図6に示す変更機構200は、輸送管保持部材220(後述)が保持する他端部162の上下方向位置を変更可能な機構である。変更機構200は延出部材210、二つの螺子219、輸送管保持部材220、二つの螺子部材230を備える。延出部材210は、前後方向に厚さを有する板状の金具である。延出部材210は固定部211、延出部214を備える。固定部211は、左壁部27の板部28に対向する。固定部211は、上下方向に並ぶ二つの挿通孔を備える。二つの挿通孔は、夫々、板部28に設けた二つの螺子穴と対向する。延出部214は、固定部211前端から前方へ延出する。延出部214前端は、先端部5よりも前方に配置する。二つの螺子219の一方は、固定部211の上側の挿通孔に挿通して、板部28の上側の螺子穴に締結する。二つの螺子219の他方は、固定部211の下側の挿通孔に挿通して、板部28の下側の螺子穴に締結する。故に、延出部材210は板部28に固定する。二つの螺子219の前後方向位置は、縫針96の前後方向位置と略一致する。延出部214は、二つの締結穴216を備える。換言すると、二つの締結穴216は先端部5に設ける。二つの締結穴216は、螺子219の前下方で、上下方向に並ぶ。締結穴216の前後方向位置は、縫針96の前後方向位置よりも前側である。
輸送管保持部材220は、板状の金具であり、後述の螺子部材230で延出部材210に固定する。輸送管保持部材220は、平板部221、一対の対向壁部223を備える。平板部221は、延出部214に対して左方から対向する。平板部221は挿通孔226を備える。挿通孔226は、上下方向に長径を有し、前後方向に短径を有する。挿通孔226の長径は、締結穴216の内径よりも小さい。挿通孔226の短径は、締結穴216の内径よりも僅かに大きい。一対の対向壁部223は、平板部221の前下方に設ける。一対の対向壁部223は、左斜め上方から右下方向かう方向に沿って、互いに対向する。一対の対向壁部223は、夫々、円形状の保持孔229を有する。二つの保持孔229は互いに同軸である。保持孔229の内径は、輸送管160の外径と略同じである。二つの保持孔229は、輸送管160の他端部162を挿通する。
二つの螺子部材230は、上下方向に並び、挿通孔226に挿通する。挿通孔226に挿通した二つの螺子部材230は、夫々、延出部材210の二つの締結穴216に締結する。故に輸送管保持部材220は延出部材210に固定し、変更機構200は他端部162を保持する。
上側の螺子部材230の軸部の上端と、下側の螺子部材230の軸部の下端との上下方向の距離を、軸部距離と称す。挿通孔226長径から軸部距離を差し引いた距離を、第一距離L1と称す。縫針6と縫針46の寸法差を、第二距離L2と称す(図9参照)。本実施形態では、第一距離L1と第二距離L2は、互いに略同じである(図9参照)。
図1〜図3を参照し、ミシン1の動作概要を説明する。布は送り板21に載置する。布押えモータが駆動することで、押え足24は、下降して送り板21との間で布を押える。ミシンモータ16、移動モータ、揺動モータは、互いに同期して駆動する。上軸54が、ミシンモータ16の駆動に伴い回転することで、針棒上下動機構10、天秤機構50は夫々駆動し、連桿59は往復運動する。針棒11と天秤51は上下動し、釜39は、針棒11に同期して下軸33を中心に往復揺動する。針棒11と共に下降する縫針96は、布を貫通して針穴を通過した後、釜39に達する。釜39は、縫針96が保持する上糸に、ボビンケースから引き出した下糸を絡める。天秤51は、下糸に絡んだ上糸を針板26上方に引き上げ布に縫目を形成する。縫針96は、釜39に到達した後、布の上側まで上昇する。押え腕23と送り板21は、移動モータの駆動に伴い前後動し、且つ、揺動モータの駆動に伴い左右方向に往復揺動する。故に、布送り装置20は、布を前後動し、且つ左右方向に往復揺動する。ミシン1は、上記動作を繰り返すことで、布に閂止縫目を形成する。
図4、図6〜図8を参照し、縫針冷却機構100の動作を説明する。尚、図8は図4の二点鎖線W2で囲んだ領域の拡大図である(図7も同様)。針棒11は下端部12に縫針6を装着する(図6参照)。縫針冷却機構100の動作前、縫針6は特定位置にある(図4、図6参照)。輸送管保持部材220は、下端位置にある(図6参照)。下端位置は、輸送管保持部材220の上下動可能な範囲の下端となる位置である。輸送管保持部材220が下端位置にある場合、挿通孔226の上端部が、上側の螺子部材230の軸部の上端に接触する。
図4に示すように、ミシンモータ16の駆動で、ピストン120は針棒11と共に下降する(矢印A)。ピストン120の円板部123の外周面が、シリンダ部112の内周面に対して摺動しながら下降することで、シリンダ部112はピストン120の下降を案内する。該場合、凹部121(図5参照)にある潤滑剤は、シリンダ部112とピストン120の間を潤滑する。故に、縫針冷却機構100は、シリンダ部112内周面とピストン120外周面との摩擦抵抗を、低減する。シリンダ室114の圧力は、ピストン120の下降に伴い、ミシン1の外部の気圧よりも低下する。輸送管160は他端部162から空気を吸入する(矢印B)。輸送管160は吸入した空気を一端部161へ輸送する。
図7に示すように、輸送管160は、一端部161を介して継手150に空気を送る。継手150に流入した空気は、貫通孔139を経由してシリンダ室114に流れる(矢印C)。以下、内壁部138に沿ってシリンダ室114へ流れる空気を、特定吸入空気(矢印D)と称す。特定吸入空気は、連結内壁部132、傾斜内壁部133、延設内壁部131を順に伝う。傾斜内壁部133がテーパ状なので、特定吸入空気は、水平方向(即ち、蓋部130の軸線と直交する方向)に流れ難い。故に貫通孔139を流れる空気は、シリンダ室114へ流れ易い。縫針6が釜39に達した後、ピストン120は針棒11と共に上昇する。シリンダ部112は、ピストン120の上昇を案内する。
図8に示すように、シリンダ室114の圧力が、ピストン120の上昇に伴い、ミシン1の外部の気圧よりも上昇する。シリンダ室114の空気は、貫通孔139を経由して、継手150、輸送管160を順に流れる(矢印E)。以下、内壁部138に沿って継手150へ流れる空気を、特定排出空気(矢印F)と称す。特定排出空気は、延設内壁部131、傾斜内壁部133、連結内壁部132を順に伝う。傾斜内壁部133がテーパ状なので、特定排出空気は、水平方向に流れ難い。故に貫通孔139を流れる空気は、継手150に流れ易い。輸送管160は、一端部161から流入した空気を他端部162へ輸送する。故に他端部162は空気を噴出する(図6の矢印E)。針棒11、ピストン120は、可動範囲の上端に到達する。ピストン120が可動範囲の上端に達した時、貫通孔139を流れる空気の流量は、最大となる。針棒11とピストン120は下降する。シリンダ部112は、ピストン120の下降を案内する。縫針6は、特定位置に向けて下降する。
輸送管160が空気を輸送する分、他端部162からの噴出空気の流量が最大になる時機は、貫通孔139の空気流量が最大になる時機よりも、僅かに後となる。故に、縫針6が特定位置に到達した時、輸送管160は他端部162から最も多量な空気を、目孔14に向けて噴出できる。故にミシン1は、縫針6下端、目孔14、上糸を、効率良く冷却できる。針棒11が高速で上下動すると、縫針6と布との摺動により生じる摩擦熱は、過大になる。該場合、布が溶解し、上糸と下糸は糸切れを生じる可能性がある。本実施形態では、ミシン1は、縫針6下端、目孔14、上糸を効率良く冷却することで、布の溶解、上糸と下糸の糸切れを抑制できる。
図6、図9を参照し、作業者が輸送管160の他端部162の上下方向位置を調整する方法を説明する。作業者は、例えば縫針6に代えて縫針46を下端部12に装着する時、他端部162の上下方向位置を調整する。上下方向位置の調整前、輸送管保持部材220は、下端位置にある(図6参照)。
作業者は、二つの螺子部材230を脱落しない程度に緩める。挿通孔226が二つの締結穴216に対向する範囲で、輸送管保持部材220は上下動可能となる。作業者は、輸送管保持部材220を上端位置(図9参照)に移動する。上端位置は、輸送管保持部材220の上下動可能な範囲の上端となる位置である。輸送管保持部材220が上端位置にある場合、挿通孔226の下端は、下側の螺子部材230の軸部下端に当たる。故に、作業者は、上方へ移動する輸送管保持部材220を、上端位置にて位置決めできる。作業者は、位置決めした輸送管保持部材220を保持し、二つの螺子部材230を締結する。輸送管保持部材220が上端位置にある場合、他端部162は、特定位置にある時の縫針46の目孔44に向けて開口する。故に、作業者が縫針6に代えて縫針46を下端部12に装着すれば、ミシン1は、縫針46の下端、目孔44、上糸を効率良く冷却できる。
尚、作業者は、二つの螺子部材230を再び緩めた後、輸送管保持部材220を上端位置から下端位置に移動できる。挿通孔226の上端が、上側の螺子部材230の軸部上端が当たれば、作業者は、輸送管保持部材220を下端位置にて位置決めできる。作業者は、二つの螺子部材230を締結することで、輸送管保持部材220を下端位置にて固定できる。
以上説明したように、針棒上下動機構10は、ミシンモータ16の駆動力によって針棒11を上下動する。針棒11の上下動によって、縫針冷却機構100は、縫針6に対して空気を噴出して縫針6を冷却する。針棒11の昇降に伴い、特定吸入空気、特定排出空気は、テーパ状に形成した傾斜内壁部133に沿って流れる。故に、輸送管160の空気の輸送時、貫通孔139で水平方向に流れる空気が生じ難いので、貫通孔139での空気の滞留は生じ難い。故に他端部162からの空気の噴出量は、低下し難い。本実施形態では、内壁部138が、シリンダ部112の上端部と連結する傾斜内壁部133を備えるので、縫針冷却機構100は、ピストン120の上下動に追従して貫通孔139にて上下動する弁体を備えない。故に、針棒11が高速で上下動しても、輸送管160の他端部162からの空気の噴出量は、低下し難い。また、縫針冷却機構100が弁体を備えないので、ミシン1の構成は簡易になる。故に、縫針96に向けた空気の噴出量が低下し難く、且つ簡易な構成を有するミシン1が実現できる。
変更機構200は、輸送管保持部材220の上下方向位置を変更する。ミシン1は、輸送管160の他端部162からの噴出空気に触れる縫針96の上下方向位置を、調整できる。故に、輸送管160の他端部162からの空気の噴出量が最大になる時機で、輸送管160は縫針96に空気を噴出し易い。故にミシン1は縫針96を冷却し易い。
作業者は、締結穴216に締結した螺子部材230を緩めれば、輸送管保持部材220の上下方向位置を調整できる。故に、ミシン1は、輸送管160の他端部162の上下方向位置を調整する作業を簡略化できる。輸送管保持部材220が下端位置にある場合、他端部162は、特定位置にある時の縫針6の目孔14に向けて開口する。輸送管保持部材220が上端位置にある場合、他端部162は、特定位置にある時の縫針46の目孔44に向けて開口する。作業者が輸送管保持部材220を、下端位置と上端位置の夫々の位置にて位置決めできるので、ミシン1は、他端部162の上下方向位置を調整する作業を更に簡略化できる。本実施形態では、第一距離L1と第二距離L2は、互いに略同じである。故に、作業者が輸送管保持部材220を位置決めすれば、他端部162は、特定位置にある縫針96の目孔94に向けて開口する。故に、ミシン1は、他端部162の上下方向位置を調整する作業を簡略化し、且つ、縫針96の冷却を効率良く実行できる。
締結穴216は、延出部材210の前側に設ける。換言すると、締結穴216は、延出部材210のうちで、アーム部4の延設方向に沿って脚柱部3から離隔する方向側の部位に設ける。故に輸送管保持部材220は、アーム部4と接触し難い。故にミシン1は、輸送管保持部材220の移動範囲を確保し易い。
輸送管160の延設部163は、一端部161と他端部162の間で延びる。延設部163は、左壁部27の外表面に沿う姿勢で、固定部材170に保持する。延設部163は、左壁部27に近接した状態で固定部材170にて保持するので、作業者に接触し難い。故にミシン1は安全性を向上できる。延設部163は、左壁部27に沿うので、縫針96の前側に存在し難い。延設部163が、ミシン1の前側から縫針96と布を見る作業者の視界に入り難いので、作業者は、縫針96と布を視認し易い。故にミシン1は、作業者による布の取り扱いを容易化できる。
ミシン1の動作に伴って、ピストン120は劣化する。例えば、糸屑、埃、粉塵等の異物がピストン120の円板部123と、シリンダ部112との間に進入する場合がある。該場合、ピストン120と円板部123との間に異物が挟まった状態で、ピストン120は上下動するので、ピストン120の劣化は早まる。ピストン120が劣化すると、作業者は、劣化したピストン120を別のピストン120に交換する必要がある。本実施形態では、ピストン120は針棒11に対して着脱可能である。ピストン120の交換時、作業者はピストン120と共に針棒11を交換する必要がない。故にミシン1は省資源化できる。また、作業者は、ピストン120を針棒11から外して、凹部121に潤滑剤を補充できる。故にミシン1は、ピストン120の保守作業を容易化できる。
以上説明にて、変更機構200は本発明の変更手段の一例である。前方向は本発明の脚柱部から離隔する方向の一例である。
本発明は上記実施例に限定しない。送り板21は、揺動軸を中心に左右方向に揺動する代わりに、左右方向に直線移動してもよい。ミシン1は、複数の縫針96を有する多針ミシンでもよい。ミシン1は、布送り装置20を備える代わりに、例えば送り歯を備えてもよい。該場合、ミシン1は、送り歯の往復揺動により移動する布に対して縫製動作を実行する。支持部材110は、上下方向に延びる円筒状である代わりに、上下方向に延びる角筒状でもよい。該場合、ピストン120は、円板部123を備える代わりに、多角形状の板部材を備えればよい。板部材は、平面視で支持部材110の形状に略一致する。
延出部材210は、左壁部27に固定する代わりに、例えば、先端部5の前壁部、右壁部に固定してもよい。該場合、固定部材170は、延出部材210を固定した先端部5の壁部に、固定してもよい。変更機構200は延出部材210を備えなくてもよい。該場合、締結穴216は例えば左壁部27に設けてもよい。変更機構200は、螺子部材230を備える代わりに、ボルトとナットを備えてもよい。該場合、延出部材210は、締結穴216に代えて孔を備える。作業者は、ボルトを、挿通孔226と孔とに挿通し、挿通したボルトにナットを締結する。故に、輸送管保持部材220は、延出部材210に固定する。
図10を参照し、ミシン1の変形例であるミシン201を説明する。尚、ミシン1と同一の構成については、図中で同一の符号を付与し、詳細な説明を省略する。ミシン201は、縫針冷却機構100に代えて縫針冷却機構101を備える。縫針冷却機構101は、固定部材170に代えて、第一連通孔181と第二連通孔182を備える。第一連通孔181は、先端部5の上壁部の前部を上下方向に貫通する。第二連通孔182は、先端部5の左壁部27の前部を左右方向に貫通する。第二連通孔182は第一連通孔181よりも下側に設ける。第一連通孔181と第二連通孔182は、何れも、アーム部4の内部と外部を連通する。輸送管160の延設部163は、第一連通孔181と第二連通孔182に挿通する。即ち、第一連通孔181と第二連通孔182の間にある延設部163は、先端部5の内部に配置する。延設部163が作業者に接触し難いので、ミシン201は安全性を向上できる。延設部163は縫針96の前側に存在し難い。故に、延設部163が、ミシン201の前側から縫針96と布を見る作業者の視界に入り難いので、作業者は、縫針96と布を視認し易い。先端部5の内部にある延設部163は、視認困難である。故に、ミシン201は外観を良好にできる。
ピストン120が針棒11に対して着脱可能となる構成は、ミシン1の説明で示した構成に限定しない。即ち、接続部122(図5参照)は外周面に雄螺子124を形成しなくてもよく、針棒11(図5参照)の上端部13は内周面に雌螺子を形成しなくてもよい。以下、図11を参照し、針棒11の変形例である針棒61と、ピストン120の変形例であるピストン320を説明する。尚、ミシン1と同様の構成については、図中で同一の符号を付与し、詳細な説明を省略する。
針棒61は、上端部13(図5参照)に代えて上端部63を備える。上端部63は、側面に円形状の穴部66を有する。穴部66は、針棒61の上端部63を水平方向に貫通する。ピストン320は、接続部122(図5参照)に代えて接続部322を備える。接続部322は、円板部123の下面中心部から下方に突出する円筒状である。接続部322は、側面に円形状の穴部325を開口する。穴部325は、接続部322を水平方向に貫通する。ピストン320の穴部325は、針棒61の穴部66に対して同軸となる。本変形例では、ピン324が、穴部66、325に挿通することで、ピストン320は針棒61の上端部63に固定する。ピン324を穴部66、325から取り外せば、ピストン320は針棒61から取り外せる。故にピストン320は針棒61に対して着脱可能である。
1,201 ミシン
2 ベッド部
3 脚柱部
4 アーム部
6,46,96 縫針
9 移動経路
10 針棒上下動機構
11、61 針棒
12 下端部
13、63 上端部
16 ミシンモータ
100,101 縫針冷却機構
110 支持部材
111 案内部
112 シリンダ部
120、320 ピストン
130 蓋部
132 連結内壁部
133 傾斜内壁部
138 内壁部
139 貫通孔
160 輸送管
161 一端部
162 他端部
163 延設部
170 固定部材
181 第一連通孔
182 第二連通孔
200 変更機構
210 延出部材
216 締結穴
220 輸送管保持部材
226 挿通孔
230 螺子部材

Claims (7)

  1. 上下方向に延び、下端部が縫針を装着する針棒と、
    前記針棒を上下動する針棒上下動機構と、
    前記針棒上下動機構を駆動するミシンモータと、
    前記針棒が上下動することで前記縫針を冷却する縫針冷却機構と
    を備え、
    前記縫針冷却機構は、
    前記針棒の上端部に設けたピストンと、
    上下方向に延びる筒状で、前記針棒の上下動を案内する案内部と、前記案内部の上部に設け、上下方向に延びる筒状で、前記ピストンの上下動を案内するシリンダ部とを有する支持部材と、
    前記シリンダ部の上端部を閉塞する蓋部と、
    前記蓋部に連結する一端部と、前記縫針の移動経路に向けて開口する他端部とを有し、空気を輸送する輸送管と
    を備えるミシンにおいて、
    前記蓋部は、上下方向に延び且つ前記輸送管に連通する貫通孔を囲む内壁部を有し、
    前記内壁部は、
    前記シリンダ部の上端部に連結し、上方に向かう程前記貫通孔の中心側へと延びる傾斜内壁部と、
    前記傾斜内壁部の上端部から上方に延び、前記輸送管に連結する連結内壁部と
    を備え、
    前記ピストンの下方への移動で前記輸送管から前記貫通孔へ流れる空気は前記シリンダ部に流れ、前記ピストンの上方への移動で前記シリンダ部から前記貫通孔へ流れる空気は前記輸送管に流れることを特徴とするミシン。
  2. 前記輸送管の前記他端部の位置を上下方向に変更する変更手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. ベッドと、
    前記ベッドから上方に延びる脚柱部と、
    前記脚柱部の上部から前記ベッドと対向して延び、前記針棒、前記針棒上下動機構、前記ミシンモータ、及び前記縫針冷却機構を支持するアーム部と
    を備え、
    前記変更手段は、
    前記輸送管の前記他端部を保持する輸送管保持部材と、
    前記輸送管保持部材に設け、上下方向に長い挿通孔と、
    前記アーム部に設け、前記挿通孔の一部と対向する締結穴と、
    前記挿通孔に挿通し、前記締結穴に締結した螺子部材と
    を備えることを特徴とする請求項2に記載のミシン。
  4. 前記変更手段は、前記アーム部に固定し、且つ前記アーム部の延設方向に沿って前記脚柱部から離隔する方向へ、前記アーム部よりも延出する延出部材を備え、
    前記締結穴は、前記延出部材の前記離隔する方向側の部位に設けたことを特徴とする請求項3に記載のミシン。
  5. 前記蓋部は、前記アーム部から上方に突出し、
    前記輸送管は、前記一端部と前記他端部の間で延びる延設部を備え、
    前記アーム部の外表面に固定し、前記延設部を保持する固定部材を備え、
    前記延設部は、前記アーム部の前記外表面に沿うことを特徴とする請求項3又は4に記載のミシン。
  6. 前記アーム部の内部と外部を連通する第一連通孔と、
    前記アーム部の内部と外部を連通し、前記第一連通孔よりも下側に設けた第二連通孔と
    を備え、
    前記蓋部は、前記アーム部から上方に突出し、
    前記輸送管は、前記一端部と前記他端部の間で延び、前記第一連通孔と前記第二連通孔とに挿通した延設部を備えることを特徴とする請求項3又は4に記載に記載のミシン。
  7. 前記ピストンは、前記針棒に対して着脱可能であることを特徴とする請求項1〜6の何れか一つに記載のミシン。
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