JP2018127359A - 給送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】分離ローラの寿命状態を精度よく判断すること。【解決手段】ピックアップローラ103と、フィードローラ106と、分離ローラ105と、エンコーダ203と、エンコーダ203からの信号によって表される分離ローラ105の回転速度に基づいて、ピックアップローラ103による記録材の給送動作を制御し、第2の記録材の先端が分離ニップ部に到達した状態で停止するように制御するエンジン制御部201と、を有する給送装置において、エンジン制御部201は、第1の記録材が分離ニップ部に給送された状態で、分離ローラ105が所定の方向へ回転させられている所定の期間におけるエンコーダ203からの信号によって表される分離ローラ105の回転速度のばらつきに基づいて、分離ローラ105の寿命を判断する(S201、S206〜S209)。【選択図】図9

Description

本発明は、複写機、プリンタ等で用いられる給送装置における記録材の給送制御を行う画像形成装置に関する。
従来、複写機、プリンタ等の画像形成装置においては、給紙部に積載されている記録材を1枚ずつ分離して給送する給紙機構が備えられている。給紙機構には種々の方式のものが採用されているが、その中の1つに、分離ローラを用いたリタード分離方式がある。リタード分離方式の給紙機構において、分離ローラの回転数が、所定の回数連続して予め定められている所定の値以下となった場合に、分離ローラの寿命と判断する手法が考案されている(例えば、特許文献1参照)。また、分離ローラを駆動しない状態でフィードローラのみ駆動し、フィードローラの回転により分離ローラを回転させた際の分離ローラの回転数をエンコーダで監視する。監視したエンコーダ信号の位相差が予め設定された基準値の範囲外となった場合、分離ローラの偏摩耗を報知する手法が考案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−035183号公報 特許第4176551号公報
分離ローラの回転速度は、分離ローラの摩耗が進むと、速いときと遅いときとが混在する不安定状態になり、その後さらに摩耗が進み分離ローラの搬送性能が低下すると、回転速度が連続的に低下する。すなわち、分離ローラの回転速度が連続的に低下する前の不安定状態が、分離ローラが寿命に達する予兆である。従来の分離ローラの寿命を判断する方法によれば、分離ローラの回転数が連続的に所定値を下回ったときに分離ローラの寿命と判断できる。しかしながら、前述した分離ローラが寿命に達する予兆を検知することは難しい。さらに、使用時間の経過に伴い分離ローラの径が摩耗により小さくなることで分離ローラの回転速度は上がっていく。その後、さらに分離ローラが摩耗することで、紙との追従性が低下して微小なスリップを繰り返しながら徐々に分離ローラの回転速度が下がっていく。そのため、分離ローラの径や表面の摩擦係数の生産時のばらつき、摩耗による回転速度の変化が検知精度に影響を与えてしまう。
また、他の従来例によれば、分離ローラの偏摩耗を判断することができる。しかしながら、フィードローラと分離ローラの駆動又は非駆動をそれぞれ独立して切り替える機構が必要である。また、分離ニップ部で1枚の用紙を搬送しているときの分離ローラの回転は、搬送される用紙の紙種によって変化する。一般的に、同じ分離ローラであっても、用紙の摩擦係数が低い方が分離ローラの用紙に対する追従性は低下し、搬送不良が発生しやすい。他の従来例では、フィードローラの摩擦力により分離ローラが回転している際の分離ローラの回転数を監視しているため、用紙による搬送性能に与える影響を考慮することが難しい。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、分離ローラの寿命状態を精度よく判断することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)載置部に載置された複数枚の記録材を一枚ずつ給送する給送回転体であって、前記載置部の最上位の第1の記録材を給送し、前記第1の記録材の後端の通過に続けて、前記第1の記録材の下位の第2の記録材を前記第1の記録材と一部重ねて給送する給送回転体と、前記給送回転体により給送された記録材を搬送する搬送回転体と、前記搬送回転体とニップ部を形成する分離回転体であって、前記第1の記録材が前記ニップ部に給送された場合には、前記第1の記録材によって所定の方向へ回転させられ、前記第1の記録材と前記第2の記録材が重なって前記ニップ部に給送された場合には、前記第1の記録材と前記第2の記録材を分離するために回転を停止又は前記所定の方向とは反対の方向へ回転する分離回転体と、前記分離回転体の回転状態に応じた信号を出力する出力手段と、前記出力手段からの信号によって表される前記分離回転体の回転速度に基づいて、前記給送回転体による記録材の給送動作を制御し、前記第2の記録材の先端が前記ニップ部に到達した状態で停止するように制御する制御手段と、を有する給送装置において、前記制御手段は、前記第1の記録材が前記ニップ部に給送された状態で、前記分離回転体が前記所定の方向へ回転させられている所定の期間における前記出力手段からの信号によって表される前記分離回転体の回転速度のばらつきに基づいて、前記分離回転体の寿命を判断することを特徴とする給送装置。
(2)載置部に載置された複数枚の記録材を一枚ずつ給送する給送回転体であって、前記載置部の最上位の第1の記録材を給送し、前記第1の記録材の後端の通過に続けて、前記第1の記録材の下位の第2の記録材を前記第1の記録材と一部重ねて給送する給送回転体と、前記給送回転体により給送された記録材を搬送する搬送回転体と、前記搬送回転体とニップ部を形成する分離回転体であって、前記第1の記録材が前記ニップ部に給送された場合には、前記第1の記録材によって所定の方向へ回転させられ、前記第1の記録材と前記第2の記録材が重なって前記ニップ部に給送された場合には、前記第1の記録材と前記第2の記録材を分離するために回転を停止又は前記所定の方向とは反対の方向へ回転する分離回転体と、前記分離回転体の回転状態に応じた信号を出力する出力手段と、前記出力手段から出力された信号によって表される前記分離回転体の回転速度に基づいて、前記給送回転体による記録材の給送動作を制御し、前記第2の記録材の先端が前記ニップ部に到達した状態で停止するように制御する制御手段と、を有する給送装置において、前記制御手段は、前記出力手段から出力された信号によって表される前記分離回転体の回転速度に基づいて、前記分離回転体の寿命を判断することを特徴とする給送装置。
本発明によれば、分離ローラの寿命状態を精度よく判断することができる。
実施例1、2の画像形成装置の構成図 実施例1、2の画像形成装置の制御ブロック図 実施例1、2の画像形成装置の制御ブロック図 実施例1の給紙制御の動作を説明する図 実施例1の給紙制御を実行した場合のタイミングチャート 実施例1の総給紙枚数P1〜P3における分離ローラの回転を示すグラフ 実施例1の分離ローラの総給紙枚数と回転速度の関係を示すグラフ 実施例1の分離ローラの寿命判断処理を示すフローチャート 実施例1の分離ローラの寿命判断処理を示すフローチャート 実施例2の給紙制御の動作を説明する図 実施例2の給紙制御を実行した場合のタイミングチャート 実施例2の分離ローラの寿命判断処理を示すフローチャート 実施例2の分離ローラの寿命判断処理を示すフローチャート
以下、本発明を実施するための形態を、実施例により図面を参照しながら詳しく説明する。
<画像形成装置の構成の説明>
実施例1では、画像形成装置(給送装置)として電子写真方式のレーザビームプリンタ101(以下、プリンタ101と表記する)を示す。図1は、プリンタ101の概略構成図である。カセット102は記録材である用紙Sを収容する収容部であり、プリンタ101の本体に対して着脱可能である。カセット102は用紙Sが載置される載置部ともいう。カセット102に設けられた後端規制板126は、カセット102に収容された用紙Sの後端を規制する。ここで、用紙Sの後端とは、用紙Sの給送方向における上流側の端部をいう。後端規制板126は給送方向において移動可能であり、用紙Sのサイズ(給送方向における長さ)に応じた正規の位置に配置されることで、用紙Sが適切な位置にセットされる。
カセット102がプリンタ101の本体に装着されている状態で、給送回転体であるピックアップローラ103(以下、ピックローラ103と表記する)がカセット102に収容されている用紙Sを給紙(給送)する。ピックローラ103によって給紙された用紙Sは、搬送回転体であるフィードローラ106によってさらに用紙Sの搬送方向における下流側へと給紙される。そして、用紙Sは、レジストレーションローラ対107(以下、レジローラ対107と表記する)を介してトップセンサ108に到達する。分離回転体である分離ローラ105はフィードローラ106と分離ニップ部を形成し、複数枚(2枚以上)の用紙Sがともに分離ニップ部よりも下流側へ給紙されることを防ぐ。分離ローラ105の動作について詳しくは後述する。これにより、カセット102に収容された用紙Sのうち、カセット102の底面に対して直交する方向において最上位に位置する用紙Sのみがレジローラ対107へ給紙される。
検知手段であるトップセンサ108によって検知された用紙Sは、次に画像形成部へと搬送される。画像形成部は、感光ドラム109、帯電ローラ111、レーザスキャナ113、現像装置112、転写ローラ110、定着装置114を備えている。感光ドラム109は帯電ローラ111によって均一な帯電がなされた後、レーザスキャナ113よりレーザ光Lが照射され、表面に静電潜像が形成される。このように形成された静電潜像は、現像装置112からトナーが供給されることによってトナー像として可視化される。感光ドラム109と転写ローラ110は転写ニップ部を形成し、用紙Sは感光ドラム109の回転と同期するように転写ニップ部へ搬送される。感光ドラム109に形成されたトナー像は転写ニップ部において用紙Sに転写される。トナー像を転写するために転写ローラ110にはトナー像と逆極性の電圧が印加されている。トナー像が転写された用紙Sは、定着装置114へ搬送され、そこで加熱、加圧される。その結果、用紙Sに転写された未定着のトナー像が用紙Sに定着される。トナー像が定着された用紙Sは、三連ローラ116、中間排出ローラ117、排出ローラ118によって搬送され、排出トレイ121へと排出される。以上で一連のプリント動作が終了する。
また、用紙Sの両面にプリントを行う場合、片面へのプリントが終了した用紙Sを排出トレイ121に排出せず、用紙Sの後端が三連ローラ116を抜けた後に、三連ローラ116、中間排出ローラ117、排出ローラ118を逆回転させる。用紙Sは両面搬送路125へと搬送され、更に両面搬送ローラ122によって再び画像形成部へと搬送される。これによって用紙Sの両面にプリントを行うことができる。
また、図1において定着排出センサ115、両面搬送センサ123は用紙Sが正常に搬送されているかを判断するために設けられている。また、紙有無センサ104はカセット102の中に用紙Sが収容されているか否かを検知するために設けられている。プリンタ101には表示部であるオペレーションパネル211(以下、パネル211と表記する)が設けられており、ユーザに対して様々な情報を表示する。プリンタ101は制御部200を備えており、制御部200について以下、詳しく説明する。
<制御部>
図2は、プリンタ101の制御部200のブロック図である。制御部200はエンジン制御部201とビデオコントローラ202によって構成され、それら2つが互いに通信を行うことによって、上述したプリント動作が実現される。例えばパーソナルコンピュータ等の外部機器(不図示)からプリント指示が通知されると、ビデオコントローラ202によって画像データの解析が行われ、その解析結果に応じてエンジン制御部201がプリンタ101の各機構を制御する。エンジン制御部201は、計測部206、判断部207、出力部208、記憶部209、駆動制御部210を有している。計測部206は、ピックローラ103によって用紙Sの給紙を開始してからの経過時間を計測する。また、計測部206は、エンコーダ203により検知された分離ローラ105の回転状態に基づいて、分離ローラ105の回転速度を計測する。計測部206は、計測した時間の情報と、計測した分離ローラ105の回転速度の情報とを判断部207に出力する。
判断部207は、計測部206によって計測された分離ローラ105の回転速度に基づいて、分離ローラ105の寿命判断を実施する。判断部207は、判断した結果を出力部208に出力する。出力部208は、判断部207から出力された分離ローラ105の寿命に関する情報を、パネル211又は外部機器を介してユーザに通知する。記憶部209は、ビデオコントローラ202から通知されたプリント要求の情報や、過去に計測部206によって計測された時間等を記憶する。駆動制御部210は、後述する各種センサの検知結果に応じて、給紙機構の起動及び停止を制御する。
また、エンジン制御部201には、分離ローラ105の回転状態に応じた信号を出力する出力手段であるエンコーダ203とトップセンサ108が接続されている。駆動制御部210は、これらのセンサの検知結果を用いてピックローラ103の駆動を制御する。ここで、エンコーダ203としては、例えば分離ローラ105と同軸上に設けられたコードホイールを用いる。また、必要な精度、配置する場所に応じて、他に光学式ロータリーエンコーダ、磁気ロータリーエンコーダ、フォトインタラプタ等を用いることができる。さらに、エンジン制御部201には、出力部208が情報を出力するためのパネル211が接続されている。
図3は、詳細な給紙機構を示したブロック図である。図3において、モータ300はピックローラ103、フィードローラ106、分離ローラ105、レジローラ対107を駆動する駆動源である。電磁クラッチ301は、モータ300の駆動力をピックローラ103、フィードローラ106、分離ローラ105へと伝達または遮断する。駆動制御部210は、モータ300及び電磁クラッチ301を制御することによって、各部材への駆動のオン/オフを切り替えることができる。詳しくは後述するが、ピックローラ103及びフィードローラ106には用紙Sを給紙する方向へ駆動が伝達されるのに対し、分離ローラ105には用紙Sの給紙を妨げる方向へ駆動が伝達される。さらに、電磁クラッチ301と分離ローラ105の間にはトルクリミッタ302が設けられている。分離ローラ105の回転状態を検知するため、プリンタ101には上述したエンコーダ203が設けられており、エンコーダ203により検知された情報は、計測部206へと入力される。ここで、エンコーダ203により検知される情報としては、例えば分離ローラ105の回転速度、すなわち単位時間当たりの分離ローラ105の回転数が挙げられる。なお、本実施例においては、分離ローラ105として用紙Sの給紙を妨げる方向に駆動が伝達される所謂リタードローラを例に説明を行うが、駆動が伝達されないローラであっても適用できる。
<給紙制御の説明>
次に、実施例1のプリンタ101の給紙制御について、図4と図5を用いて説明する。なお、図4では、分離ニップ部からトップセンサ108までの搬送経路の形状が図1とは異なるように描画されているが、これは説明を容易にするためであり、他の実施例における図4に対応する図面においても同様とする。図4(a)は、カセット102に収容された最上位に位置する用紙S1を給紙するタイミングにおけるカセット102の断面図を示している。給紙制御が開始されると、ピックローラ103、フィードローラ106、分離ローラ105がそれぞれ回転し、図4(a)において右方向(給紙方向)へ用紙S1が給紙される。ここで、給紙制御の開始とは、駆動制御部210がモータ300を回転させ、さらに電磁クラッチ301をオンにし、モータ300の駆動力をピックローラ103、フィードローラ106、分離ローラ105へと伝達させることを示す。
図5のグラフは、横軸が経過時間t、縦軸は、(i)はピックローラ103の駆動のオン又はオフ(ON/OFF)の状態、(ii)はトップセンサ108の信号波形(オン又はオフ)、(iii)は分離ローラ105の回転速度Vを示している。回転速度Va1については後述する。図5のタイミングTaは図4(a)が示す状態と対応している。タイミングTaにおいて、ピックローラ103の駆動がオフからオンに切り替わり、その後分離ローラ105が回転を開始している。図4(a)において、位置Psは後端規制板126によって位置決めされる用紙Sの先端位置である。ここで用紙Sの先端とは、用紙Sの給紙方向における下流側の端部を指す。位置Ppはピックローラ103が用紙Sと当接する(用紙をニップする)位置である。位置Pfrはフィードローラ106と分離ローラ105によって形成される分離ニップ部の位置である。
分離ローラ105には用紙Sの給紙を妨げる方向(図4(a)の反時計回り方向)へ駆動が伝達されているとともに、トルクリミッタ302(図3に記載)が設けられている。ここで、フィードローラ106が用紙Sを給紙する方向(図4(a)の反時計回り方向)へ回転を開始すると、分離ローラ105はトルクリミッタ302によって以下のように動作する。まず、分離ニップ部に用紙Sが存在しない場合、分離ローラ105がフィードローラ106との摩擦によって受ける力はトルクリミッタ302の回転負荷に勝る設定となっている。このため、分離ローラ105は、用紙Sを給紙する方向(図4(a)の時計回り方向)へ回転する。分離ニップ部に1枚の用紙Sが搬送されてきた場合、分離ローラ105が1枚の用紙Sとの摩擦によって受ける力はトルクリミッタ302の回転負荷に勝る設定となっている。このため、分離ローラ105は用紙Sを所定の方向である給紙する方向へ従動回転する。一方、トルクリミッタ302の回転負荷は、分離ニップ部に2枚以上の用紙Sが搬送されてきた場合の用紙Sによる搬送力には勝る設定となっている。このため、分離ローラ105は、搬送力と回転負荷が拮抗して停止するか、さらにトルクリミッタ302の回転負荷が勝って所定の方向とは反対の方向である給紙を妨げる方向へ回転を開始する。
次に、図4(b)は用紙S1の先端がレジローラ対107及びトップセンサ108に到達したタイミングにおけるカセット102の断面図を示している。図5のグラフのタイミングTbは図4(b)を示す状態と対応している。タイミングTbにおいて、用紙S1の先端がレジローラ対107に接触した後、レジローラ対107によって用紙S1は搬送される。このとき、用紙S1の搬送速度は、レジローラ対107に接触した振動や、レジローラ対107から用紙S1へ搬送力が伝わることで、変動する場合がある。したがって用紙S1に従動回転している分離ローラ105の回転も、図5(iii)のグラフのタイミングTbに示すように変動する場合がある。
次に、図4(c)は用紙S1の後端(給紙方向における上流側)がピックローラ103のニップ部の位置Ppに到達したタイミングにおけるカセット102の断面図を示している。プリンタ101では、用紙S2が分離ニップ部に押し込まれて紙詰まりとなることを防ぐために、次のような制御が行われる。すなわち、用紙S1がピックローラ103のニップ部の位置Ppに到達する前に、タイミングt2でピックローラ103の駆動がオンからオフに切り替わる。ここで、ピックローラ103の駆動をオンからオフに切り替えるとは、駆動制御部210がモータ300の回転は継続させる一方で、電磁クラッチ301をオンからオフに切替え、モータ300の駆動力を遮断させることを示す。タイミングt1については後述する。
また、このとき、ピックローラ103と同じ駆動源により駆動されているフィードローラ106の駆動もオフされる。しかし、用紙S1はレジローラ対107によって給紙方向に搬送されるため、用紙S1に追従してフィードローラ106及び分離ローラ105も従動回転している。図5のタイミングTcは図4(c)が示す状態と対応している。タイミングt2においてピックローラ103の駆動はオンからオフに切り替わったが、分離ローラ105はレジローラ対107によって搬送されている用紙S1に追従して従動回転を続ける。また、ピックローラ103のニップ部の位置Ppを用紙S1が通過する際、ピックローラ103により用紙S1にかかっていた摩擦力がなくなるため、用紙S1に振動が発生し、図5(iii)のグラフのように分離ローラ105の回転が変動する場合がある。
次に、図4(d)は用紙S1の後端がフィードローラ106と分離ローラ105の分離ニップ部の位置Pfrを通過したタイミングにおけるカセット102の断面図を示している。図5のグラフのタイミングTdは図4(d)が示す状態と対応している。用紙S1が分離ニップ部の位置Pfrを通過したので、フィードローラ106及び分離ローラ105の回転が停止している。用紙S1はレジローラ対107によって、給紙方向の下流側に搬送される。また、用紙S1の後端がトップセンサ108を通過すると、トップセンサ108の信号はオンからオフへ変化する。
<分離ローラの寿命検知>
次に、分離ローラ105の搬送性能が摩耗等によって低下し、搬送性能の低下に伴う分離ローラ105の回転速度の変化について、図6、図7を用いて説明する。図6(A)(a)、図6(B)(a)、及び図6(C)(a)の(i)〜(iii)は、図5(i)〜(iii)と同様のグラフである。これらの図面は、図4で示した給紙制御に従って用紙Sを1枚給紙した場合に、図7で後述する分離ローラ105の総給紙枚数P1〜P3に対応したピックローラ103とトップセンサ108のオン又はオフ状態、分離ローラ105の回転速度を示している。ここで、予め設定したタイミングt1からタイミングt2までの期間の、分離ローラ105の回転速度の平均値をVa1とする。そうすると、用紙Sを1枚給紙する毎にタイミングt1からタイミングt2の間の平均値Va1を得ることができるため、用紙Sを1枚給紙する毎に1つのデータを得ることができる。
ここで、分離ローラ105の回転速度の平均値Va1を求める期間は、前述したタイミングTbやタイミングTc等の、分離ローラ105の回転が変動しやすいタイミングを避けて設定される。実施例1では、給紙された用紙Sの先端がレジローラ対107に突入した後、レジローラ対107によって給紙方向に搬送されている用紙Sに追従して分離ローラ105が従動回転している期間に平均値Va1を求めるための期間を設定している。予め設定されたタイミングt1は、平均値Va1を求めるための期間の開始タイミングであり、平均値Va1が分離ローラ105の回転が変動しやすいタイミングを避けて求められるように設定されている。ここで、用紙Sの先端がトップセンサ108に到達してからタイミングt1までを時間T1、用紙Sの先端がトップセンサ108に到達してからタイミングt2までを時間T2とする(図5参照)。
図7のグラフは、横軸が総給紙枚数、縦軸が分離ローラ105の回転速度の平均値Va1を示している。分離ローラ105の回転速度は、総給紙枚数が増加するにつれ分離ローラ105の径が摩耗により小さくなっていることに起因して、所定の給紙枚数までは徐々に回転速度が速くなっていく。図6(A)は、図7の総給紙枚数P1における分離ローラ105の回転を示すグラフである。図6(A)(a)に示すように、総給紙枚数P1における用紙Sによって従動回転中の分離ローラ105の回転速度は、分離ローラ105の新品時同様、比較的安定している。なお、分離ローラ105の回転速度の平均値Va1は、分離ローラ105の径が摩耗により小さくなったことにより、分離ローラ105の新品時より速くなっている。図6(A)(b)は、用紙Sを10枚給紙した場合の、分離ローラ105の回転速度の平均値Va1のばらつきを示している。図6(A)(b)の横軸は給紙枚数、縦軸は分離ローラ105の回転速度の平均値Va1を示している。ここで、用紙Sを10枚給紙した場合、分離ローラ105の回転速度の平均値Va1として10個のデータを取得することができる。10個の平均値Va1の最大値をVa1_max、最小値をVa1_minとする。そうすると、分離ローラ105の平均値Va1の最大値Va1_maxと最小値Va1_minとの差を、分離ローラ105の回転速度の平均値Va1のばらつきと考えることができる。図6(A)(a)で示したように、総給紙枚数P1の時期では、用紙Sの搬送中の分離ローラ105の回転速度が安定している。このため、タイミングt1からタイミングt2までの所定の期間(T2−T1の期間)の分離ローラ105の回転速度の平均値Va1の給紙毎のばらつきも、分離ローラ105の新品時同様少ない。
図6(B)は、図7の総給紙枚数P2における分離ローラ105の回転を示すグラフである。総給紙枚数がP1からP2に増えると、分離ローラ105の摩耗がさらに進み、分離ローラ105の回転速度の平均値Va1は総給紙枚数P1よりさらに速くなる。一方、ローラの摩耗と用紙Sから発生した紙粉の付着等、分離ローラ105の表面状態を変化させる要因により、用紙Sに対しての摩擦力が低下する。これにより、分離ローラ105の回転速度は給紙方向に搬送中の用紙Sに対して追従して従動回転することができなくなる。そして、図6(B)(a)に示すように、用紙Sに対する分離ローラ105の微小なスリップによる回転速度の乱れが発生し始める。この微小なスリップによる分離ローラ105の回転速度の乱れにより、分離ローラ105の回転速度の平均値Va1のばらつき、すなわち最大値Va1_maxと最小値Va1_minとの差は総給紙枚数P2のときより大きくなる。
図6(B)(b)は図6(A)(b)と同様のグラフである。図6(B)(b)に示すように、分離ローラ105の平均値Va1のばらつきが、総給紙枚数がゼロからP1までのときに比べて大きくなっている。総給紙枚数がP2のとき、分離ローラ105の寿命状態は、まだ搬送性能の低下による搬送不良が多発するレベルではない、寿命手前の状態である。総給紙枚数がP2のときのような分離ローラ105の状態を、寿命状態Lowレベルとする。
図6(C)は、図7の総給紙枚数P3における分離ローラ105の回転を示すグラフである。総給紙枚数がP2からP3になると、分離ローラ105の摩耗や紙粉の付着がさらに進み、分離ローラ105は用紙Sに対して摩擦力が著しく低下し、搬送性能が低下する。すると、分離ローラ105が用紙Sに対して正しく従動回転できなくなる。そして、図6(C)(a)に示すように、用紙Sの搬送中に回転速度が大きく低下したり、乱れたりする。場合によっては、分離ローラ105の回転はトルクリミッタ302の回転負荷が用紙Sとの摩擦によって受ける力に勝り、停止又は給紙を妨げる方向に回転することもある。
一方、分離ローラ105の回転速度の平均値Va1は、分離ローラ105の径が総給紙枚数P2のときより小さくなっている。これにより、分離ローラ105の回転速度は、速くなる場合もあれば、分離ローラ105の摩擦力が低下した影響を受けて分離ローラ105の新品時よりも遅くなる場合もある。このとき、分離ローラ105の回転速度の平均値Va1のばらつきは、図6(C)(b)に示すように、給紙枚数がP2までのときに比べて大きくなっている。図6(C)(b)は図6(A)(b)と同様のグラフである。このとき、分離ローラ105の寿命状態は、搬送性能の低下による搬送不良が多発する、分離ローラ105が寿命に達している状態である。この分離ローラ105の状態を、寿命状態Outレベルとする。
したがって、分離ローラ105の回転速度の平均値Va1のばらつきを見ることによって、分離ローラ105の寿命状態を判断することができる。また、分離ローラ105のばらつきを見ることで、分離ローラ105が寿命に達する予兆(寿命状態Lowレベル)を精度よく検知することができる。これは、分離ローラ105の寿命状態が図6(B)に示すLowレベルのような、分離ローラ105の径が小さくなる影響で、分離ローラ105が新品よりも分離ローラ105の回転速度が速くなっている場合おいても、同様である。
加えて、分離ローラ105の回転速度が予め設定した閾値より低下したかどうかで分離ローラ105の寿命を判断する方法に比べて、分離ローラ105の回転速度のばらつきに基づき判断する方法では、環境や部品のばらつき等の影響を少なくすることができる。温湿度等の環境や部品のばらつきで分離ローラ105の平均的な回転速度が異なる場合でも、実際に分離ローラ105の用紙Sに対する追従性の安定度を示すばらつきの大きさを見ることで、平均的な回転速度の違いによる影響を極小化できる。
さらに、用紙Sの紙種によって用紙の表面の摩擦係数や重さ等が異なり、分離ローラ105の回転速度の挙動が変化する。この影響を考慮するため、分離ローラ105がフィードローラ106によって回転している期間ではなく、用紙Sとの摩擦によって従動している期間の分離ローラ105の回転を監視する。これにより、紙種による搬送性能に与える影響も考慮し、より精度よく分離ローラ105の寿命状態を判断することができる。
また、分離ローラ105とフィードローラ106が接触している状態と、分離ローラ105とフィードローラ106の間で1枚の用紙が搬送されている状態を比較すると、後者の方が分離ローラ105はスリップしやすい。そのため、分離ローラ105とフィードローラ106が接触して分離ローラ105が回転している期間における分離ローラ105の回転速度から、分離ローラ105の寿命を判断する方法に比べて、本実施例の方法はより早期に分離ローラ105が寿命に達する予兆を検知することができる。
さらに、分離ローラ105とフィードローラ106が接触して分離ローラ105が回転している期間における分離ローラ105の回転速度から、分離ローラ105の寿命を判断する方法では、早期に分離ローラ105が寿命に達する予兆を検知することができず、摩擦係数が低い用紙が搬送された場合に搬送不良が発生する可能性がある。本実施例によれば、実際に用紙を搬送させた状態で検知を行うため、摩擦係数が低い用紙、摩擦係数が高い用紙のいずれが搬送された場合であったとしても、将来的に搬送不良が発生しないように、早期に分離ローラ105が寿命に達する予兆を検知することができる。
<寿命状態の判断処理>
実施例1における分離ローラ105の寿命状態の判断方法について、図8、図9のフローチャートを用いて説明する。図8、図9のフローチャートに基づく制御は、制御部200に搭載された、エンジン制御部201がROM等の記憶部209に記憶されているプログラムに基づいて実行する。
まず、図8から説明する。ステップ(以下、Sとする)101でエンジン制御部201は、駆動制御部210に給紙開始の指示を送信し、給紙動作を開始させる。また、エンジン制御部201は、計測部206によって給紙時間の計測を開始する。S102でエンジン制御部201は、トップセンサ108により用紙Sの先端を検知したか否かを判断する。エンジン制御部201は、トップセンサ108から出力された信号がオフからオンに変化したことに応じて、用紙Sの先端を検知したと判断する。S102でエンジン制御部201は、トップセンサ108により用紙Sの先端を検知したと判断した場合、処理をS103に進める。S102でエンジン制御部201は、トップセンサ108により用紙Sの先端を検知していないと判断した場合、処理をS110に進める。
S103でエンジン制御部201は、計測部206により、トップセンサ108に用紙Sが到達したタイミングからの経過時間の計測を開始する。S104でエンジン制御部201は、計測部206により計測している、トップセンサ108に用紙Sの先端が到達してからの経過時間が、時間T1を経過したか否かを判断する。S104でエンジン制御部201は、時間T1が経過していないと判断した場合、処理をS104に戻し、計測部206によってトップセンサ108に用紙Sの先端が到達してからの経過時間を引き続き計測する。S104でエンジン制御部201は、時間T1が経過したと判断した場合、処理をS105に進める。
S105でエンジン制御部201は、計測部206により、エンコーダ203により検知した分離ローラ105の回転状態に基づいて分離ローラ105の回転速度の計測を開始する。S106でエンジン制御部201は、計測部206によって計測中である、S103のトップセンサ108に用紙Sの先端が到達してからの経過時間が、時間T2を経過したか否かを判断する。S106でエンジン制御部201は、時間T2が経過していないと判断した場合、処理をS106に戻し、計測部206によってトップセンサ108に用紙Sの先端が到達してからの経過時間を引き続き計測する。S106でエンジン制御部201は、時間T2が経過したと判断した場合、処理をS107に進める。
S107でエンジン制御部201は、駆動制御部210によってピックローラ103の駆動を停止させ、給紙動作を終了させて、計測部206による分離ローラ105の回転速度の計測、経過時間の計測を終了する。S108でエンジン制御部201は、計測部206によって計測した分離ローラ105の回転速度を記憶部209に記憶する。S109でエンジン制御部201は、判断部207により計測部206によって測定された分離ローラ105の回転速度に基づいて、分離ローラ105の寿命状態を判断し、処理を終了する。S109の処理について詳しくは後述する。
S110でエンジン制御部201は、計測部206によって計測中の給紙時間が、給送不良であることを判断するために設定された閾値時間Teを超えたか否かを判断する。S110でエンジン制御部201は、経過時間が閾値時間Teを超えていないと判断した場合、処理をS102に戻し、駆動制御部210によってピックローラ103の駆動を維持し給紙動作を継続させる。S110でエンジン制御部201は、経過時間が閾値時間Teを超えたと判断した場合、処理をS111に進める。S111でエンジン制御部201は、駆動制御部210によってピックローラ103の駆動を停止させ給紙動作を終了させて、計測部206による給紙時間の計測を終了させる。S112でエンジン制御部201は、例えば遅延ミスプリント等の搬送不良が発生したと判断し、搬送不良が発生したことをパネル211又は外部機器を介してユーザに通知し、処理を終了する。
(分離ローラ105の寿命判断処理)
次に、図9を用いてS109の分離ローラ105の寿命判断処理について説明する。S201でエンジン制御部201は、記憶部209に記憶された分離ローラ105の回転速度の情報を読み出す。エンジン制御部201は、トップセンサ108に用紙Sの先端が到達してから時間T1が経過し、それから時間T2が経過するまでの期間の分離ローラ105の回転速度の平均値Va1を算出する。S202でエンジン制御部201は、S201で算出した分離ローラ105の回転速度の平均値Va1が、予め設定された平均値Va1の上限値と下限値の範囲内(以下、上下限値範囲内という)であるか否かを判断する。S202でエンジン制御部201は、算出した分離ローラ105の回転速度の平均値Va1が上下限値範囲外であると判断した場合、分離ローラ105の寿命判断を終了する。
S202でエンジン制御部201は、分離ローラ105の回転速度の平均値Va1が、予め設定した上下限値範囲内であると判断した場合、処理をS203に進める。S203でエンジン制御部201は、S201で算出した分離ローラ105の回転速度の平均値Va1を記憶部209に記憶する。なお、分離ローラ105の回転速度の平均値Va1を記憶部209に記憶する際には、記憶した時間の情報とともに記憶するものとする。S204でエンジン制御部201は、記憶部209に記憶されている分離ローラ105の回転速度の平均値Va1のデータ数が、所定の数、例えば11個以上であるか否かを判断する。ここで、記憶部209に記憶されるデータ数は、11個に限定されない。
S204でエンジン制御部201は、記憶部209に記憶されているデータ数が11個未満であると判断した場合、分離ローラ105の寿命判断を終了する。S204でエンジン制御部201は、記憶部209に記憶されているデータ数が11個以上であると判断した場合、処理をS205に進める。S205でエンジン制御部201は、記憶部209に記憶された分離ローラ105の回転速度の平均値Va1の11個のデータのうち、最も古いデータを1つ削除する。S206でエンジン制御部201は、分離ローラ105の寿命状態が前述したLowレベルか否かを判断する。エンジン制御部201は、記憶部209に記憶された10個の平均値Va1のデータの中から、最大値Va1_maxと最小値Va1_minを抽出し、最大値Va1_maxと最小値Va1_minとの差を求める。エンジン制御部201は、最大値Va1_maxと最小値Va1_minとの差、すなわち分離ローラ105の回転速度の平均値Va1のばらつきが、Lowレベル状態を判断するための第1の閾値である寿命閾値Lowより大きいか否かを判断する。
S206でエンジン制御部201は、最大値Va1_maxと最小値Va1_minとの差が寿命閾値Low以下(第1の閾値以下)であり、平均値Va1のばらつきが寿命閾値Lowよりも小さいと判断した場合、分離ローラ105の寿命判断を終了する。S206でエンジン制御部201は、最大値Va1_maxと最小値Va1_minとの差が寿命閾値Lowより大きい、すなわち、平均値Va1のばらつきが寿命閾値Lowより大きいと判断した場合、処理をS207に進める。
S207でエンジン制御部201は、最大値Va1_maxと最小値Va1_minとの差が、前述したOutレベル状態を判断するための第2の閾値である寿命閾値Outより大きいか否かを判断する。寿命閾値Outは、寿命閾値Lowよりも大きい。S207でエンジン制御部201は、最大値Va1_maxと最小値Va1_minとの差、すなわち、平均値Va1のばらつきが寿命閾値Out以下(第2の閾値以下)であると判断した場合、処理をS209に進める。S209でエンジン制御部201は、分離ローラ105の寿命状態をLowレベル状態であると判断し、出力部208によりパネル211を用いてユーザに報知して、分離ローラ105の寿命判断を終了する。S207でエンジン制御部201は、最大値Va1_maxと最小値Va1_minとの差が寿命閾値Outより大きい、すなわち、平均値Va1のばらつきが寿命閾値Outより大きいと判断した場合、処理をS208に進める。S208でエンジン制御部201は、分離ローラ105の寿命状態をOutレベル状態であると判断し、出力部208によりパネル211を用いてユーザに報知して、分離ローラ105の寿命判断を終了する。
ここで、分離ローラ105の回転速度の平均値Va1のばらつきは、記憶部209に記録されたデータの最大値と最小値の差としたが、記憶部209に記録されたデータから標準偏差や平均値を算出して導いてもよい。記憶部209に記憶する回転速度の平均値Va1のデータ数においても、ばらつきの算出方法によって適切なデータ数に変更してもよい。また、分離ローラ105の寿命状態は、突発的な異常データによる誤検知を防ぐため、分離ローラ105の回転速度の平均値Va1のばらつきが、所定期間内に複数回閾値を超えた場合に、寿命状態のLowレベル及びOutレベルを判断してもよい。
このように、分離ローラ105の径や表面の摩擦係数のばらつき、用紙Sの紙種による影響を極小化し、搬送不良が発生する手前の段階で、寿命に達する予兆を含めた分離ローラ105の寿命状態をより精度よく判断することができる。分離ローラ105の寿命判断の結果をユーザに報知し、分離ローラ105の交換を促すことで、将来的なミスプリント等の搬送不良を未然に防ぐことができる。また、分離ローラ105がまだ寿命に達していない場合には、分離ローラ105の不要な交換を防ぎ、コストを低減することができる。以上、実施例1によれば、分離ローラの寿命状態を精度よく判断することができる。
実施例2について説明する。主な部分の説明は実施例1と同様であり、ここでは実施例1と異なる部分のみを説明する。
<実施例2における給紙制御の説明>
まず、実施例2におけるプリンタ101の給紙制御について、図10と図11を用いて説明する。図10及び図11はそれぞれ実施例1の図4及び図5に対応している。図10(a)についての説明は、図4(a)と同様であり、図11(A)のタイミングTaに対応している。
次に、図10(b)は用紙S1の後端(給紙方向における上流側の端部)がピックローラ103のニップ部の位置Ppに到達したタイミングにおけるカセット102の断面図を示している。実施例2のプリンタ101では、用紙S1の下に位置する用紙S2を一部用紙S1と重ねて給紙する給紙方法を採用する。このため、実施例2では、用紙S1の後端がピックローラ103のニップ部の位置Ppに到達したタイミングでも、ピックローラ103の駆動はオンのまま維持される。用紙S1の後端がピックローラ103を通過すると、ピックローラ103は用紙S2と接触し用紙S2を右方向へ給紙する。図11(A)のグラフのタイミングTbは図10(b)が示す状態と対応している。タイミングTbにおいて、ピックローラ103の駆動はオンのままであり、分離ローラ105は搬送されている用紙S1に追従して回転している。
次に、図10(c)は、ピックローラ103によって給紙されている用紙S2の先端がフィードローラ106と分離ローラ105の分離ニップ部の位置Pfrに到達したタイミングにおけるカセット102の断面図を示している。分離ローラ105は上述した通り、1枚の用紙Sが搬送されてきた場合には、時計回りの方向に回転して1枚の用紙Sを給紙する。しかし、2枚以上の用紙Sが搬送されてきた場合には、分離ローラ105は回転を停止又は反時計回りの方向に回転して2枚以上の用紙Sを1枚の用紙Sが搬送されるように分離する。つまり、分離ローラ105の回転状態が変化する。図11のグラフのタイミングTcは図10(c)が示す状態と対応している。タイミングTcにおいては、用紙S2の先端が分離ニップ部の位置Pfrに到達したため、分離ローラ105の回転が停止している。用紙S2の先端が分離ニップ部の位置Pfrに到達すると、さらに用紙S2が分離ニップ部に押し込まれて紙詰まりとなるのを防ぐために、ピックローラ103の駆動はオンからオフに切り替わる。また、このときフィードローラ106の駆動もオフとなるが、用紙S1に追従して回転している。
次に、図10(d)は用紙S1の後端がフィードローラ106と分離ローラ105の分離ニップ部の位置Pfrを通過した後のタイミングにおけるカセット102の断面図を示している。図11(A)のグラフのタイミングTdは、図10(d)が示す状態と対応している。用紙S1が分離ニップ部の位置Pfrを通過したので、フィードローラ106の回転が停止している。
上述の通り、実施例2におけるプリンタ101では、用紙S2の先端が分離ニップ部の位置Pfrに到達して、分離ローラ105の回転が停止又は逆方向に回転したことを条件に、ピックローラ103の駆動をオフにする。なお、分離ローラ105の回転速度がある閾値速度よりも遅くなったことを条件に、分離ローラ105の回転が停止する前にピックローラ103の駆動をオフにしてもよい。用紙S2を用紙S1と重ねて予め給紙を行うので、用紙S2の先端位置を分離ニップ部の位置Pfrにそろえることが可能となる。このような給紙方法を、以下、連れ出し給紙と表記する。連れ出し給紙を行うことによって、連続して給紙動作を行う場合に用紙S1の後端と用紙S2の先端の間の距離(以下、紙間と表記する)を短くすることができる。つまり、単位時間当たりにプリントする枚数、プリンタ101の生産性を向上させることができる。
<実施例2における分離ローラの寿命検知>
次に、分離ローラ105の摩耗等による搬送性能の低下に伴う給紙制御への影響について、図11(B)を用いて説明する。図11(B)は、図11(A)のグラフにおいて、分離ローラ105の搬送性能が低下した状態を示す。分離ローラ105の用紙Sに対する摩擦力が低下し、分離ローラ105が用紙Sに対して正しく従動回転できなくなると、フィードローラ106と分離ローラ105の分離ニップ部に用紙Sを1枚搬送中においても、分離ローラ105の回転が停止する場合がある。タイミングTcで、分離ローラ105の搬送性能が低下したことにより分離ローラ105の回転停止が発生すると、エンジン制御部201は、用紙S2の先端が分離ニップ部の位置Pfrに到達したため分離ローラ105の回転が停止したと判断してしまう。そうすると、エンジン制御部201は、ピックローラ103の駆動をオフにする。なお、タイミングTcにおいて、ピックローラ103の駆動がオフされてしまったため、用紙S2はこれ以上給紙されなくなる。すなわち、この場合、用紙S2の先端が分離ニップ部の位置Pfrまで給紙されることはない。
このように、用紙S2の先端は分離ニップ部の位置Pfrには到達していないため、分離ローラ105は、ピックローラ103の駆動がオフされた後も、レジローラ対107によって搬送される用紙S1に追従して従動回転を続ける。タイミングTdにおいて、用紙S1が分離ニップ部の位置Pfrを通過すると、分離ローラ105は従動回転を停止する。この場合、用紙S1と用紙S2の紙間を短くすることができないため、プリンタ101の生産性が低下する。
以上をまとめると、用紙S2の先端が分離ニップ部の位置Pfrに到達したことによりピックローラ103の駆動がオフされて、連れ出し給紙に成功した状態が図11(A)である。図11(A)では、タイミングTcの後は、分離ローラ105の回転が停止している。また、分離ローラ105の搬送性能の低下によりピックローラ103の駆動がオフされて、連れ出し給紙に失敗した状態が図11(B)である。図11(B)では、タイミングTcの後は、分離ローラ105の回転が維持されている。すなわち、ピックローラ103の駆動がオフされた後に分離ローラ105の回転が継続しているか否かを監視することにより、連れ出し給紙に成功したのか、連れ出し給紙に失敗したのかを判断することができる。したがって、分離ローラ105の回転速度の平均値Va1のばらつきに加えて、分離ローラ105の搬送性能の低下により用紙S2の連れ出し給紙に失敗した回数を監視することで、分離ローラ105の寿命状態をより精度よく判断することができる。
<寿命状態の判断処理>
実施例2における分離ローラ105の寿命状態の判断方法について、図12、図13のフローチャートを用いて説明する。図12において、S301〜S306の処理は図8のS101〜S106の処理と同様であり、説明を省略する。S306で計測時間が時間T2を経過した場合、S307でエンジン制御部201は、計測部206による経過時間の計測を終了する。実施例1と同様に、実施例2においても、分離ローラ105の回転が変動しやすいタイミングを避けて分離ローラ105の回転速度を計測することができる。分離ローラ105の回転速度の平均値Va1を求めるための分離ローラ105の回転速度の計測は、計測時間が時間T2を経過したことに応じて終了する。しかし、実施例2では、分離ローラ105の回転が継続されているか停止されたかを監視するために、計測時間が時間T2を経過した後も、計測部206による分離ローラ105の回転速度の計測は継続される。
S308でエンジン制御部201は、計測部206によって計測中の分離ローラ105の回転速度に基づいて、分離ローラ105の回転が停止したか否かを判断する。S308で分離ローラ105の回転が停止しておらず回転が継続されていると判断した場合、処理をS308に戻し、引き続き分離ローラ105の回転速度の計測を続ける。S308でエンジン制御部201は、分離ローラ105の回転が停止したと判断した場合、処理をS309に進める。S309でエンジン制御部201は、駆動制御部210によってピックローラ103の駆動を停止させ、給送動作を終了させる。
S310でエンジン制御部201は、分離ローラ105の回転が給送動作を終了した後も継続しているか否かを判断する。S310でエンジン制御部201は、分離ローラ105の回転が継続していない、すなわち、停止したままであると判断した場合、処理をS312に進める。S310でエンジン制御部201は、分離ローラ105の回転が継続していると判断した場合、後続の用紙S2の連れ出し給紙に失敗したと判断し、処理をS311に進める。S311でエンジン制御部201は、後続の用紙S2の連れ出し給紙に失敗した旨の情報を記憶部209に記憶する。S312でエンジン制御部201は、計測部206による分離ローラ105の回転速度の計測を終了する。S313の処理は、図8のS108と同様の処理であり、説明を省略する。S314でエンジン制御部201は、判断部207により計測部206によって計測された分離ローラ105の回転速度に基づいて、分離ローラ105の寿命状態を判断する。S314の処理について詳しくは後述する。なお、図12のS315〜S317の処理は、図8のS110〜S112の処理と同様であり、説明を省略する。
(分離ローラ105の寿命判断処理)
次に、図13を用いてS314の分離ローラ105の寿命判断処理について説明する。図13のS401〜S406の処理は、図9のS201〜S206の処理と同様であり、説明を省略する。S406でエンジン制御部201は、平均値Va1のばらつきが寿命閾値Lowより大きいと判断した場合、処理をS407に進める。S407でエンジン制御部201は、記憶部209に記憶した連れ出し失敗の情報を読み出す。エンジン制御部201は、読み出した連れ出し失敗の情報に基づき、給紙動作を実施した所定の回数であるX回の中で、用紙S2の連れ出し給紙に失敗した回数が所定の頻度である閾値回数A(≦X)以上(所定の頻度以上)であったか否かを判断する。
S407でエンジン制御部201は、連れ出し給紙に失敗した回数が閾値回数Aよりも少ないと判断した場合、処理をS410に進める。S410でエンジン制御部201は、分離ローラ105の寿命状態を第2の状態であるLow1レベル状態であると判断し、ユーザに報知した後、分離ローラ105の寿命判断を終了する。なお、寿命状態Low1レベルとは、実施例1で説明したLowレベル状態をさらに細分化した状態である。Low1レベルは、Low2レベルに至る前の段階の状態で、まだ分離ローラ105の搬送性能の低下による搬送不良が多発するレベルではなく、生産性も低下していない状態である。
S407でエンジン制御部201は、連れ出し給紙に失敗した回数が閾値回数A以上であると判断した場合、処理をS408に進める。S408でエンジン制御部201は、分離ローラ105の寿命状態が前述したOutレベル状態か否かを判断する。S408でエンジン制御部201は、分離ローラ105の回転速度の平均値Va1のばらつきが寿命閾値Out以下であると判断した場合、処理をS411に進める。S411でエンジン制御部201は、分離ローラ105の寿命状態を第1の状態であるLow2レベル状態であると判断し、ユーザに報知した後、分離ローラ105の寿命判断を終了する。なおLow2レベルとは、まだ、分離ローラ105の搬送性能の低下による搬送不良が多発するレベルではないが、連れ出し給紙の失敗が発生し生産性が低下している状態である。
S408でエンジン制御部201は、分離ローラ105の回転速度の平均値Va1のばらつきが寿命閾値Outより大きいと判断した場合、処理をS409に進める。S409でエンジン制御部201は、分離ローラ105の寿命状態をOutレベル状態であると判断し、ユーザに報知した後、分離ローラ105の寿命判断を終了する。なお、実施例2において、例えば、Low1レベル状態とLow2レベル状態とを切り分けるために、例えばX=10、A=2と設定している。すなわち、給紙動作を10回行ったときに、記憶部209に記憶されている連れ出し給紙の失敗の回数が2回以上か否かに応じて、Low1レベル状態とLow2レベル状態とを切り分ける。実施例2では、複数回の給送を行ったときに、分離ローラ105が停止した後に再び回転しているという現象が起きた頻度に基づいて、分離ローラ105の寿命を判断する。
以上より、実施例2によれば、実施例1の効果に加えて次の効果がある。実施例2では、後続の用紙S2の先端位置を分離ニップ部にそろえる先行給紙(連れ出し給紙)を行う給紙制御を備えた画像形成装置において、分離ローラ105の回転速度の平均値Va1のばらつきに応じて分離ローラ105の寿命状態を判断する。実施例2では、さらに、分離ローラ105の搬送性能の低下に起因する連れ出し給紙の失敗を監視することで、分離ローラ105の搬送性能の低下による生産性への影響も含めて、より精度よく分離ローラ105の寿命状態を判断することができる。なお、実施例2の給紙構成において、連れ出し給紙の失敗回数に関する処理を省略し、実施例1と同様の制御を行うようにしてもよい。
なお、上記の実施例1及び2においては、異なる紙種の用紙を搬送させる場合に用紙の搬送速度(プロセススピード)が変化しない前提で説明を行った。しかし、用紙の搬送速度が変化する構成であってもよい。例えば、普通紙は1分の1速、厚紙は3分の1速のスピードで搬送させるとする。この場合、カセット102に収容する用紙を途中で普通紙から厚紙に変えると、分離ローラ105が寿命に達していないにも関わらず、分離ローラ105の回転速度が用紙の搬送速度に合わせて変化し、見かけ上分離ローラ105の回転速度がばらつくことになる。その結果、誤って分離ローラ105が寿命に達したと判断される可能性がある。そのため、用紙の搬送速度が変化する場合は、検知された分離ローラ105の回転速度を基準となる速度に合わせて補正する。例えば、3分の1速で用紙を搬送させている場合に検知された分離ローラ105の回転速度は、基準となる速度(1分の1速)に合わせて3倍に補正する。
103 ピックアップローラ
105 分離ローラ
106 フィードローラ
201 エンジン制御部
203 エンコーダ

Claims (15)

  1. 載置部に載置された複数枚の記録材を一枚ずつ給送する給送回転体であって、前記載置部の最上位の第1の記録材を給送し、前記第1の記録材の後端の通過に続けて、前記第1の記録材の下位の第2の記録材を前記第1の記録材と一部重ねて給送する給送回転体と、
    前記給送回転体により給送された記録材を搬送する搬送回転体と、
    前記搬送回転体とニップ部を形成する分離回転体であって、前記第1の記録材が前記ニップ部に給送された場合には、前記第1の記録材によって所定の方向へ回転させられ、前記第1の記録材と前記第2の記録材が重なって前記ニップ部に給送された場合には、前記第1の記録材と前記第2の記録材を分離するために回転を停止又は前記所定の方向とは反対の方向へ回転する分離回転体と、
    前記分離回転体の回転状態に応じた信号を出力する出力手段と、
    前記出力手段からの信号によって表される前記分離回転体の回転速度に基づいて、前記給送回転体による記録材の給送動作を制御し、前記第2の記録材の先端が前記ニップ部に到達した状態で停止するように制御する制御手段と、
    を有する給送装置において、
    前記制御手段は、前記第1の記録材が前記ニップ部に給送された状態で、前記分離回転体が前記所定の方向へ回転させられている所定の期間における前記出力手段からの信号によって表される前記分離回転体の回転速度のばらつきに基づいて、前記分離回転体の寿命を判断することを特徴とする給送装置。
  2. 前記制御手段は、前記出力手段からの信号によって表される前記分離回転体の回転速度が閾値速度よりも速い場合、前記給送回転体による給送動作を継続させることで前記第1の記録材の給送動作に続けて前記第2の記録材の給送動作を行わせ、前記出力手段からの信号によって表される前記分離回転体の回転速度が前記閾値速度よりも遅くなった場合、前記分離回転体が回転を停止する前に前記給送回転体による前記第2の記録材の給送動作の停止を指示することで、前記第2の記録材の先端が前記ニップ部に到達した状態で停止するように制御することを特徴とする請求項1に記載の給送装置。
  3. 前記制御手段は、前記給送回転体による前記第2の記録材の給送動作の停止を指示した後、前記分離回転体の回転が継続する現象が起きた頻度に基づいて、前記分離回転体の寿命を判断することを特徴とする請求項2に記載の給送装置。
  4. 前記搬送回転体により搬送された記録材を検知する検知手段をさらに有し、
    前記所定の期間は、前記検知手段が前記第1の記録材の先端を検知したタイミングに基づいて設定されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の給送装置。
  5. 情報を記憶する記憶部をさらに有し、
    前記制御手段は、前記所定の期間における前記分離回転体の回転速度の平均値を求め、前記給送回転体による記録材の給送が行われる度に前記平均値を前記記憶部に記憶し、前記記憶部に記憶された複数の前記平均値の中から、前記平均値の最大値と前記平均値の最小値とを求め、前記最大値と前記最小値との差を前記分離回転体の回転速度のばらつきとすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の給送装置。
  6. 前記制御手段は、前記差が第1の閾値以下である場合には、前記分離回転体の寿命を判断しないことを特徴とする請求項5に記載の給送装置。
  7. 前記制御手段は、前記差が前記第1の閾値よりも大きい第2の閾値よりも大きい場合には、前記分離回転体が寿命に達したと判断することを特徴とする請求項6に記載の給送装置。
  8. 前記制御手段は、前記差が前記第1の閾値よりも大きく、前記第2の閾値以下である場合には、前記分離回転体が寿命に達する前の状態であると判断することを特徴とする請求項7に記載の給送装置。
  9. 前記制御手段は、前記平均値が所定の範囲外となったときには、前記分離回転体の寿命を判断しないことを特徴とする請求項5に記載の給送装置。
  10. 前記制御手段は、前記記憶部に記憶された前記平均値の数が所定の数に到達するまで、前記分離回転体の寿命を判断しないことを特徴とする請求項5に記載の給送装置。
  11. 載置部に載置された複数枚の記録材を一枚ずつ給送する給送回転体であって、前記載置部の最上位の第1の記録材を給送し、前記第1の記録材の後端の通過に続けて、前記第1の記録材の下位の第2の記録材を前記第1の記録材と一部重ねて給送する給送回転体と、
    前記給送回転体により給送された記録材を搬送する搬送回転体と、
    前記搬送回転体とニップ部を形成する分離回転体であって、前記第1の記録材が前記ニップ部に給送された場合には、前記第1の記録材によって所定の方向へ回転させられ、前記第1の記録材と前記第2の記録材が重なって前記ニップ部に給送された場合には、前記第1の記録材と前記第2の記録材を分離するために回転を停止又は前記所定の方向とは反対の方向へ回転する分離回転体と、
    前記分離回転体の回転状態に応じた信号を出力する出力手段と、
    前記出力手段から出力された信号によって表される前記分離回転体の回転速度に基づいて、前記給送回転体による記録材の給送動作を制御し、前記第2の記録材の先端が前記ニップ部に到達した状態で停止するように制御する制御手段と、
    を有する給送装置において、
    前記制御手段は、前記出力手段から出力された信号によって表される前記分離回転体の回転速度に基づいて、前記分離回転体の寿命を判断することを特徴とする給送装置。
  12. 前記制御手段により判断した結果を表示する表示部を備えることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の給送装置。
  13. 前記出力手段は、前記分離回転体と同軸上に配置され、前記分離回転体とともに回転するコードホイールを含み、前記コードホイールの回転状態に応じて信号を出力することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の給送装置。
  14. モータと、前記モータからの駆動力を前記給送回転体と前記搬送回転体に対して伝達または遮断する電磁クラッチをさらに有し、
    前記制御手段が前記給送回転体による給送動作の開始を指示した場合、前記電磁クラッチは前記モータからの駆動力をそれぞれの回転体に伝達させ、前記制御手段が前記給送回転体による給送動作の停止を指示した場合、前記電磁クラッチは前記モータからの駆動力をそれぞれの回転体に対して遮断することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の給送装置。
  15. 他端が固定され、前記分離回転体に負荷を与えるトルクリミッタをさらに有し、
    前記負荷は、前記第1の記録材が前記ニップ部に給送された場合に前記第1の記録材から受ける力には負け、前記第1の記録材と前記第2の記録材が重なって前記ニップ部に給送された場合に前記第2の記録材から受ける力には勝るように設定されていることを特徴とする請求項14に記載の給送装置。
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