JP2018125363A - 液浸冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却システムの運用を容易なものとすることを課題とする。【解決手段】液浸冷却装置は、電子機器を浸すシリコーン油系絶縁性冷媒を貯留する冷媒槽と、前記冷媒槽と冷媒冷却装置との間に設けられている前記シリコーン油系絶縁性冷媒の循環路と、前記循環路に配置され、前記シリコーン油系絶縁性冷媒を前記冷媒槽と冷媒冷却装置との間で循環させるポンプと、を備える。前記シリコーン油系絶縁性冷媒は、0℃以上である。また、前記シリコーン油系絶縁性冷媒の引火点は、250℃以上である。【選択図】図1

Description

本明細書開示の発明は、液浸冷却装置に関する。
従来、フッ化炭素系冷却液を用いた電子機器の冷却システムが知られている(特開2016−46431号公報)。
特開2016−46431号公報
特許文献1で用いられているフッ化炭素系冷却液等のフッ素系絶縁性冷媒は、一般的に浸透性が高く、軸流ポンプ等に用いられているシール材を侵食し、冷媒漏れを生じさせる可能性がある。このため、使用できるポンプが制限される。また、運用実績のある冷却システムで用いられているフッ素系絶縁性冷媒の密度は、例えば、1.8g/cm程度と高く、冷却システム全体の重量は非常に重くなり、冷却システムの設置床の耐荷重を高めなければならない。さらに、フッ素系絶縁性冷媒は、蒸発しやすいため、その補充が必要であったり、蒸発を抑制する構造が求められたりすることがあり、コスト高となる。また、フッ素系絶縁性冷媒自体が高価である。このように、フッ素系絶縁性冷媒を用いた冷却システムの運用において、配慮すべき事項は多岐にわたる。これらは、いずれも冷媒の性質に起因している。
1つの側面では、本明細書開示の液浸冷却装置は、冷却システムの運用を容易なものとすることを課題とする。
本明細書開示の液浸冷却装置は、電子機器を浸すシリコーン油系絶縁性冷媒を貯留する冷媒槽と、前記冷媒槽と冷媒冷却装置との間に設けられている前記シリコーン油系絶縁性冷媒の循環路と、前記循環路に配置され、前記シリコーン油系絶縁性冷媒を前記冷媒槽と冷媒冷却装置との間で循環させるポンプと、を備える。
本明細書開示の液浸冷却装置によれば、冷却システムの運用を容易なものとすることができる。
図1は実施形態の液浸冷却装置が組み込まれた液浸冷却システムを示すシステム構成図である。 図2は実施形態の液浸冷却装置に用いられる冷媒液の特性を比較例の冷媒液の特性と共に示す表である。 図3(A)は実施形態の液浸冷却装置に用いられる冷媒のアイパターン例を示す説明図であり、図3(B)〜図3(E)は、比較例のアイパターン例と共に示す説明図である。 図4は実施形態の液浸冷却装置に用いられる冷媒液と比較例の冷媒液の動粘度及び流量を纏めた表である。 図5は実施形態の液浸冷却装置に用いられる冷媒液の温度と流量の関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。ただし、図面中、各部の寸法、比率等は、実際のものと完全に一致するようには図示されていない場合がある。また、図面によっては、説明の都合上、実際には存在する構成要素が省略されていたり、寸法が実際よりも誇張されて描かれていたりする場合がある。
(実施形態)
まず、図1を参照して、実施形態の液浸冷却装置12を含む液浸冷却システム10の概略構成について説明する。図1は実施形態の液浸冷却装置が組み込まれた液浸冷却システムを示すシステム構成図である。
(液浸冷却システム)
図1に示されるように、実施形態に係る液浸冷却システム10は、液浸冷却装置12と、冷媒冷却装置40とを備える。液浸冷却装置12は、後に詳説するように冷媒槽20を備え、この冷媒槽20と冷媒冷却装置40との間を接続する循環路16備えている。
(液浸冷却装置)
図2に示されるように、液浸冷却装置12は、冷媒槽20を備える。冷媒槽20は、シリコーン油系絶縁性冷媒(以下、冷媒液という)14を収容する容器である。また、冷媒槽20内には、冷却対象物としての電子機器32が収容される。電子機器32は、冷媒槽20内で冷媒液14に浸された状態となる。
電子機器32は、例えば、複数の電子部品が実装されたプリント基板と、プリント基板を収容する筐体とを有するサーバである。電子機器32のプリント基板には、ケーブル34が電気的に接続される。
冷媒槽20は、上縁が開口している冷媒槽本体部22と、この冷媒槽本体部22の上縁部に開閉可能に設けられた冷媒槽蓋部26とを有する。冷媒槽本体部22の外周壁には、ケーブル導出口24が形成されている。電子機器32に接続されたケーブル34は、ケーブル導出口24を通じて冷媒槽20の外部へ導出される。なお、運用実績のあるフッ素系絶縁性冷媒を用いた液浸冷却装置では、フッ素系絶縁性冷媒が蒸発しやすいことを考慮して冷媒槽を気密容器とすることがあるが、本実施形態の冷媒槽20は、厳密な気密状態とすることは求められない。本実施形態で用いられる冷媒液14は、フッ素系絶縁性冷媒と比較して蒸発量が少ないからである。
冷媒槽本体部22には、冷媒液14が収容(貯留)される。冷媒液14は、接続口24から漏れないように、冷媒槽本体部22に収容される。冷媒液14は、電気絶縁性及び熱伝導性を有する。本実施形態では、松村石油株式会社製のバーレルシリコーンフルードM−20E(以下、「M−20E」という)を用いる。冷媒液14は、電気絶縁性を有することから、電子機器32を浸漬させて冷却する用途に用いることができる。冷媒液14については、後に詳説する。
冷媒槽蓋部26は、冷媒槽本体部22の上端部に、ヒンジ部28を介して取り付けられる。冷媒槽蓋部26が冷媒槽本体部22に対してヒンジ部28を中心として回動することにより、冷媒槽本体部22の上縁に設けられた開口が開閉される。
冷媒槽20には、循環路16を介して冷媒冷却装置40が接続される。循環路16は、冷媒槽20と冷媒冷却装置40との間で冷媒液14を循環させる。このため、循環路16は、内部に冷媒液14が流れる配管等で形成されている。また、循環路16には、ポンプ17が設けられる。このポンプ17が駆動されると、冷媒槽20と冷媒冷却装置40との間で冷媒液14が循環される。なお、図1に示される矢印aは、冷媒液14の循環方向を示す。
本実施形態におけるポンプ17は、軸流ポンプであるが、他の一般的に流通している延伸ポンプや斜流ポンプを用いてもよい。すなわち、本実施形態では、ポンプの選択幅が広く、液浸冷却システム10に求められる性能に応じて適切なポンプを採用することができる。なお、これに対し、フッ素系絶縁性冷媒を用いる場合は、ポンプの選択範囲が狭まる。これは、フッ素系絶縁性冷媒の浸透性が高く、冷媒液の流通領域にシール材を備えたポンプを採用するとシール材を侵食し、冷媒漏れを生じさせる可能性があるためである。このため、フッ素系絶縁性冷媒を冷媒液として用いる場合は、例えば、マグネットポンプやキャンドポンプといったシール材の侵食の恐れがないポンプの使用が推奨される。しかしながら、これらのポンプは、軸流ポンプ等と比較して駆動力が弱く、冷媒液の単位時間流量を得難いという課題がある。本実施形態の液浸冷却装置12であれば、冷媒液の性質に起因するポンプ選択の制限を受けることなく、ポンプの選択幅が広い。
(冷媒冷却装置)
冷媒冷却装置40は、例えば、冷凍サイクルを利用して冷媒液14を冷却する冷凍機とされる。この冷媒冷却装置40によって冷却された冷媒液14と電子機器32とが熱交換することにより、電子機器32が冷却される。
具体的には、冷媒冷却装置40は、凝縮器42及び熱交換器44を備える。凝縮器42及び熱交換器44は、冷媒循環路46を介して互いに接続される。冷媒循環路46は、例えば、内部に冷媒が流れる配管等によって形成される。なお、図1に示される矢印bは、冷媒の循環方向を示す。
また、冷媒循環路46には、圧縮機(コンプレッサ)48が設けられる。圧縮機48は、熱交換器44から凝縮器42へ流れる気相状態の冷媒を圧縮する。凝縮器42は、圧縮機48で圧縮された気相状態の冷媒を冷却する図示しない冷却ファンを有する。この冷却ファンによって気相状態の冷媒を冷却することにより、冷媒が凝縮される。
また、冷媒循環路46には、膨張弁49が設けられる。膨張弁49は、凝縮器42から熱交換器44へ流れる液相状態の冷媒を膨張し、減圧させる。熱交換器44は、膨張弁49で減圧された液相状態の冷媒と、循環路16を流れる冷媒液14とを熱交換させ、冷媒を気化させる。これにより、冷媒の気化潜熱が冷媒液14から奪われ、冷媒液14が冷却される。
熱交換器44で気化された冷媒は、圧縮機48によって圧縮された後、前述した凝縮器42で凝縮される。このように圧縮機48、凝縮器42、膨張弁49、及び熱交換器44に冷媒を循環させることにより、冷媒液14が冷却される。
なお、冷媒冷却装置40は、冷媒液14を冷却することができるものであれば、他の構成であってもよい。
以上が、本実施形態の液浸冷却システム10の概略構成である。ここで、本実施形態に用いられている冷媒液14について詳細に説明する。本実施形態における冷媒液14は、シリコーン油系絶縁性冷媒である。冷媒液14は、液浸冷却システム10を稼働させる際に、冷媒槽20内での温度が0℃以上とされていることが望ましい。なお、実際に液浸冷却システム10を稼働させる際は、電子機器32の動作保証温度が実現できるように冷媒液14の温度を管理する。例えば、電子機器32の動作保証温度が5℃〜40℃の範囲に設定されている場合には、冷媒液14の温度を0℃〜40℃の範囲で管理することで、電子機器32を適切な温度環境下で稼働させることができる。
ここで、冷媒液14の選定について比較例と対比しつつ説明する。比較例となるのは、まず、液浸冷却システムでの運用実績があるフッ素系絶縁性冷媒である。具体的には、3M社製のフロリナートFC−3283(以下、「FC−3283」という。)である。また、植物油系絶縁性冷媒として植物油Aと植物油Bを比較例とする。植物油系絶縁性冷媒は、浸透性の面でフッ素系絶縁性冷媒と比較して有利であり、このため、シリコーン油系絶縁性冷媒と同様にポンプの選択幅が広い。
図2に示す表を参照すると、FC−3283の密度は、1.83g/cmであり、非常に重い。このため、FC−3283を冷媒液として採用すると、冷却システムの設置床の耐荷重を高めなければならず、運用コストが嵩む。これに対し、M−20Eの密度は、0.96g/cmであり、FC−3283よりも軽い。また、植物油Aの密度は、0.86g/cmであり、植物油Bの密度も0.921g/cmであって、これらの植物油系絶縁性冷媒も、質量の点でFC−3283よりも有利である。
また、電子機器32の動作保証温度内となる25℃時の熱伝達率に着目すると、植物油Aは、0.132w/m・Kであり、植物油Bは0.176w/m・Kであって、M−20Eの0.149w/m・Kと大差はないといえる。なお、FC−3283は0.067w/m・Kであった。
つぎに、電子機器32の動作保証温度内となる25℃時の動粘度に着目すると、M−20Eは、20cSt、植物油Aは、5.1cSt、植物油Bは、34.81cStであった。これらの値は、いずれもFC−3283の25℃における動粘度0.8cStよりも高い。FC−3283の場合、ポンプの選択幅に制限があり、例えば、マグネットポンプを採用した場合、その駆動力が小さいため、動粘度が小さいことは、必要な流量を確保する点で都合がよい。M−20Eや植物油A及び植物油Bにおいても動粘度が低いと、流量を向上させやすい。しかしながら、M−20Eや植物油A及び植物油Bは、駆動力の大きいポンプを選択する余地があり、必要な流量を確保することは可能である。従って、M−20Eや植物油A及び植物油Bは、FC−3283よりも動粘度が高くても、必要な流量を確保することができる。
以上の考察では、M−20E、植物油A及び植物油Bのいずれも冷媒液の候補とすることができる。
つぎに、図3(A)〜図3(E)を参照しつつ、各冷媒液も用いた場合の伝送波形(アイパターン)を比較する。図3(A)〜図3(E)はいずれもある周波数で伝送を行う電子機器も用いて取得したアイパターンの例である。図3(A)は空気中におけるアイパターン例である。図3(B)はM−20E中に電子機器を浸漬した状態でのアイパターン例である。図3(C)は植物油Aに電子機器を浸漬した状態でのアイパターン例である。図3(D)は植物油Bに電子機器を浸漬した状態でのアイパターン例である。図3(E)はFC−3283に電子機器を浸漬した状態でのアイパターン例である。
FC−3283を用いた場合は、概ね空気中の場合と近いアイパターンを得ることができている。また、M−20Eを用いた場合も空気中の場合と比較して5%程度の変化率であり、電子機器の性能は確保できている。これに対し、植物油Aや植物油Bでは、変化率が大きく、電子機器の性能の低下がみられる。これらの評価に基づけば、植物油Aや植物油Bは、冷媒液として採用しづらい。
そこで、本実施形態では、シリコーン油系絶縁性冷媒であるM−20Eを冷媒液14としている。
つぎに、シリコーン油系絶縁性冷媒の温度について考察する。図4を参照すると、FC−3283の25℃における動粘度は0.8cStであり、あるポンプ(マグネットポンプ)が装備された装置における流量は100L/minであった。同様の装置を用い、冷媒液をM−20Eに変更した場合、0℃における動粘度は36.0cStであり、流量は、86L/minであった。また、20℃における動粘度は21.9cStであり、流量は、91L/minであった。さらに、40℃における動粘度は14.5cStであり、流量は、96L/minであった。
電子機器32は−5℃〜50℃でも動作可能だが、高い信頼性が求められる電子機器32は0℃〜40℃が実用領域となる。そこで、本実施形態における冷媒液14の温度は、電子機器32の動作保証温度を守るために、0℃〜40℃に管理される。このような温度範囲におけるM−20Eは、FC−3283と比較して多少の流量の低下がみられるものの、概ねFC−3283に近い流量を確保することができることがわかる。また、この比較は、いずれも駆動力が小さいマグネットポンプを用いて行ったものであるため、M−20Eを採用した場合に駆動力の大きい軸流ポンプ等を採用すれば、FC−3283と同等の流量を確保することは可能である。
図5は、M−20Eの温度と流量の関係を示すグラフである。このグラフの温度範囲には、図4に示す表に掲載された温度範囲も含まれている。図5を参照すると、0℃よりも低い温度域となると、流量の低下の割合が大きくなることがわかる。冷媒液14の性質に起因して流量が低下する場合、その低下分を補うようにポンプ17の出力を向上させることは可能である。しかしながら、ポンプ17の出力を向上させると、それだけポンプの駆動に要する消費エネルギが上昇することとなる。このように、効率よく流量を確保する観点からも、冷媒液14の温度を0℃以上として液浸冷却システム10を稼働させることが望ましい。
このように、M−20Eであれば、液浸冷却システム10の運用を容易なものとすることができる。
ここで、シリコーン油系絶縁性冷媒は、冷媒槽20内に大量に貯留されるものである。このため、安全性の確保の観点から、引火し難いことが求められる。冷媒液の引火点は、高ければ高いほど、引火し難く、安全であるといえるが、通常、液浸冷却システム10が設置される環境を考慮すると、引火点が250℃以上であれば、安全性の確保ができると考えられる。本実施形態のM−20Eは、引火点が268℃であり、この条件を満たしている。なお、日本国内における消防に関する法律においても、引火点が250℃以上の物品は、危険物の指定から外れ、可燃性液体類に分類されている。従って、引火点が250℃以上のシリコーン油系絶縁性冷媒を採用すれば、既に設置されている水冷式電子機器との置換が容易となり、液浸冷却システム10の運用において、法律上の認可も得やすくなる。
以上の考察により、本実施形態では、引火点が250℃以上であるシリコーン油系絶縁性冷媒を採用し、0℃以上で運用するようにしている。
なお、シリコーン油系絶縁性冷媒は、フッ素系絶縁性冷媒が用いられていた液浸冷却システムを転用することができる。すなわち、フッ素系絶縁性冷媒に代えて原子間の結合が強いシリコーン油系絶縁性冷媒を充填し、液浸冷却システムを運用することもできる。すなわち、シリコーン油系絶縁性冷媒は、液浸冷却装置への汎用性が高い。
本実施形態の液浸冷却装置12によれば、冷媒液としてシリコーン油系絶縁性冷媒を採用したことで、液浸冷却システム10の重量を軽減することができるため、設置が容易となる。また、ポンプの選択幅が広くなる。この結果、設計の自由度が広がる。また、シリコーン油系絶縁性冷媒は、蒸発しにくいため、冷媒槽20等に高い気密性は不要である。また、シリコーン油系絶縁性冷媒は、フッ素系絶縁性冷媒と比較して価格が安く、システム導入時やランニングコストを抑えることができる。これらの理由により、本実施形態の液浸冷却装置12は、液浸冷却システム10の運用を容易なものとすることができる。
なお、上記の説明では、シリコーン油系絶縁性冷媒の一例として、M−20Eについて説明したが、他のシリコーン油系絶縁性冷媒を用いてもよい。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
10 液浸冷却システム
12 液浸冷却装置
14 冷媒液
16 循環路
17 ポンプ
20 冷媒槽
32 電子機器
40 冷媒冷却装置

Claims (3)

  1. 電子機器を浸すシリコーン油系絶縁性冷媒を貯留する冷媒槽と、
    前記冷媒槽と冷媒冷却装置との間に設けられている前記シリコーン油系絶縁性冷媒の循環路と、
    前記循環路に配置され、前記シリコーン油系絶縁性冷媒を前記冷媒槽と冷媒冷却装置との間で循環させるポンプと、
    を備えた液浸冷却装置。
  2. 前記シリコーン油系絶縁性冷媒は、0℃以上である請求項1に記載の液浸冷却装置。
  3. 前記シリコーン油系絶縁性冷媒の引火点は、250℃以上である請求項1又は2に記載の液浸冷却装置。
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