JP2018123057A - 爪化粧料、及び、ネイルアートキット - Google Patents

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Abstract

【課題】硬化物の密着性に優れ、かつ、剥離性にも優れる爪化粧料、及び、上記爪化粧料を含むネイルアートキットを提供すること。
【解決手段】成分1として、メタクリルアミドと、成分2として、イソボルニルメタクリレート、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、及び、ブトキシジエチレングリコールメタクリレートよりなる群から選ばれた、少なくとも1つの化合物と、を含むことを特徴とする爪化粧料。
【選択図】なし

Description

本発明は、爪化粧料、及び、ネイルアートキットに関する。
近年、手や足の爪にデザインを施すネイルアートに対する人気が高まり、爪(自爪)に合成樹脂製の人工爪(付け爪、ネイルチップ等)を形成する技術が発展している。特に最近、ウレタン系樹脂と光重合性モノマーとを含むジェル状の装飾用硬化性組成物を爪に塗布した後、紫外線を照射して硬化させた人工爪と呼ばれる爪装飾が、仕上がりがクリアである、爪との密着性が高く長持ちする、アクリル系樹脂のような臭いがない、等の理由から注目を集めている。
従来の人工爪及び人工爪の形成に用いられる組成物(爪化粧料)としては、特許文献1〜3に記載されたものが知られている。
特許文献1には、様々な指の大きさ及び形状に合うように適合された人工爪であって、(a)上面及び下面を有し、爪の形状を備えるポリマーの本体と、(b)上記下面の少なくとも一部に取り付けられる変形可能な材料の層とを有し、上記層が、自爪に取り付けられるとき、自爪の上面と合うように適合される人工爪が記載されている。
特許文献2には、1以上の付加重合可能なエチレン性不飽和モノマーを含んでなる液状人工爪組成物において、該組成物が、更に、2以上のカルボニル基を含有するモノエチレン性不飽和ビニルモノマーを含むことを特徴とする組成物が記載されている。
特許文献3には、下記(A)〜(F)成分を含有することを特徴とする光硬化型ジェルネイル用下地剤が記載されている。
(A)ポリエーテル骨格ウレタンメタアクリレートオリゴマー 100重量部、(B)脂環式(メタ)アクリレートモノマー 20〜60重量部、(C)25℃において液体であるアクリルアミド系モノマー 5〜20重量部、(D)分子内にエチレンオキサイドを有する2官能(メタ)アクリレートモノマー、 20〜40重量部、(E)3官能以上の多官能モノマー 0重量部又は0〜1重量部(但し、0重量部は含まない。)、(F)光重合開始剤 5〜20重量部
特開2004−275736号公報 特表2002−505915号公報 特許第4981184号公報
本発明が解決しようとする課題は、硬化物の密着性に優れ、かつ、剥離性にも優れる爪化粧料、及び、上記爪化粧料を含むネイルアートキットを提供することである。
上記課題は、下記<1>又は<12>に記載の手段により達成された。好ましい実施態様である<2>〜<11>と共に以下に示す。
<1> 成分1として、メタクリルアミドと、成分2として、イソボルニルメタクリレート、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、及び、ブトキシジエチレングリコールメタクリレートよりなる群から選ばれた、少なくとも1種の化合物と、を含むことを特徴とする爪化粧料、
<2> 成分3として、ヒドロキシエチルアクリルアミドを更に含有する、<1>に記載の爪化粧料、
<3> 成分2として、イソボルニルメタクリレート、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、及び、ブトキシジエチレングリコールメタクリレートよりなる群から選ばれた、少なくとも2種の化合物を含む、<1>又は<2>に記載の爪化粧料、
<4> 光重合開始剤を更に含む、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の爪化粧料、
<5> ポリマー及び/又はオリゴマーを更に含む、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の爪化粧料、
<6> 上記ポリマー及び/又は上記オリゴマーが、ウレタン結合を有するポリマー及び/又はオリゴマーである、<5>に記載の爪化粧料、
<7> 上記ポリマー及び/又は上記オリゴマーが、(メタ)アクリロイル基を有する、<5>又は<6>に記載の爪化粧料、
<8> 上記ポリマー及び/又は上記オリゴマーの含有量が、爪化粧料100質量部に対し、10〜60質量部である、<5>〜<7>のいずれか1つに記載の爪化粧料、
<9> 成分1の含有量が、爪化粧料100質量部に対し、1〜25質量部である、<1>〜<8>のいずれか1つに記載の爪化粧料、
<10> 成分2の含有量が、爪化粧料100質量部に対し、1〜50質量部である、<1>〜<9>のいずれか1つに記載の爪化粧料、
<11> 溶剤を更に含む、<1>〜<10>のいずれか1つに記載の爪化粧料、
<12> <1>〜<11>のいずれか1つに記載の爪化粧料を含むことを特徴とするネイルアートキット。
本発明によれば、硬化物の密着性に優れ、かつ、剥離性に優れる爪化粧料、及び、上記爪化粧料を含むネイルアートキットを提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
なお、本明細書中、「xx〜yy」の記載は、xx及びyyを含む数値範囲を表す。また、「メタクリルアミド」等を、単に「成分1」等ともいう。
また、本発明において、「質量%」と「重量%」とは同義であり、「質量部」と「重量部」とは同義である。
また、本発明においては、好ましい態様の2以上の組み合わせは、より好ましい態様である。
本明細書中、式で表される化合物における基の表記に関して、置換あるいは無置換を記していない場合、当該基が更に置換基を有することが可能な場合には、他に特に規定がない限り、無置換の基のみならず置換基を有する基も包含する。例えば、式の説明において、「Rはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基を表す」との記載があれば、「Rは無置換アルキル基、置換アルキル基、無置換シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、無置換アリール基又は置換アリール基を表す」ことを意味する。また、本明細書中、(メタ)アクリルは、アクリルとメタクリルとを共に含む概念を表し、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド等についても同様である。
また、本明細書におけるポリマーには、コポリマーを含むものとする。
(爪化粧料)
本発明の爪化粧料は、成分1として、メタクリルアミドと、成分2として、イソボルニルメタクリレート、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、及び、ブトキシジエチレングリコールメタクリレートよりなる群から選ばれた、少なくとも1種の化合物と、を含むことを特徴とする。
本発明者等は詳細な検討を行った結果、成分1及び成分2を含有することにより、本発明の爪化粧料は、密着性に優れ、かつ、剥離性に優れることを見出した。
上記効果が得られる詳細なメカニズムは不明であるが、高いガラス転移温度(Tg)と水素結合性を有する成分1と、高いTg又は高い疎水性を有する成分2とを組み合わせることにより、協奏的に効果が発現していると推定している。
また、本明細書において、モノマーのTgと記載した場合には、そのモノマーを重合させたホモポリマーのTgをいう。具体的には、モノマーのホモポリマー(単独重合体)のガラス転移温度(Tg)は、動的粘弾性測定器(DMA)によって測定される。なお、ホモポリマーのガラス転移温度は、重合度に左右される場合があるが、重量平均分子量(Mw)10,000を超えるホモポリマーを作製して測定すれば、重合度による影響は無視できる。本発明では、重合度による影響が無視できるまで重合させた試料を用いて測定した値を、ガラス転移温度(Tg)とする。
なお、本発明において、モノマーとは分子量が2,000未満の化合物であり、オリゴマーとは、一般に有限個(一般的には5〜100個)のモノマーが結合した重合体であり、重量平均分子量が2,000以上5,000未満の化合物であり、ポリマーとは重量平均分子量が5,000を超える化合物をいう。本発明におけるポリマー及びオリゴマーの重量平均分子量の測定方法は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法によりポリスチレン標準又はポリエチレンオキサイド標準で測定するものとする。
本発明の爪化粧料は、マニキュア、ペディキュア等のネイルポリッシュや、ジェルネイルを形成する組成物としてだけでなく、ネイルコート等の爪保護剤としても好適に用いることができる。
本発明の爪化粧料は、人工爪におけるプライマー層、ベース層、カラー層、及び/又は、トップ層のいずれにも好適に用いることができる。中でも、プライマー層又はベース層用爪化粧料として好適に用いることができ、ベース層用爪化粧料としてより好適に用いることができる。
また、本発明の爪化粧料は、光硬化性組成物であることが好ましい。
<成分1:メタクリルアミド>
本発明の爪化粧料は、成分1としてメタクリルアミドを含む。
本発明の爪化粧料がメタクリルアミドを含むことにより、メタクリルアミドの持つ高いガラス転移温度(Tg)と高い水素結合性ゆえに、硬化物の膜強度が増し、更に爪と相互作用することで優れた密着性を維持でき、更に、剥離性を向上させることができると推定している。
〔成分1の含有量〕
本発明の爪化粧料におけるメタクリルアミドの含有量は、爪化粧料100質量部に対して、0.5〜30質量部であることが好ましく、1〜25質量部であることがより好ましく、3〜15質量部であることが更に好ましい。
メタクリルアミドをこの範囲で含有する場合、硬化物の高い膜強度と耐水性を両立することができる。
<成分2:イソボルニルメタクリレート、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、及び、ブトキシジエチレングリコールメタクリレートよりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物>
本発明の爪化粧料は、成分2としてイソボルニルメタクリレート、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、及び、ブトキシジエチレングリコールメタクリレートよりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物を含む。
この中でも、硬化物の硬度、密着性及び剥離性の観点から、イソボルニルメタクリレート、ジメチルアクリルアミド、及び、アクリロイルモルホリンよりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物を含むことが特に好ましい。
また、硬化物の密着性、耐久性及び剥離性の観点から、本発明の爪化粧料は、成分2としてイソボルニルメタクリレート、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、及び、ブトキシジエチレングリコールメタクリレートよりなる群から選ばれた少なくとも2種の化合物を含むことが好ましい。
上記のように、2種以上の成分2を含有する場合、少なくともイソボルニルメタクリレートを含むか、ジメチルアクリルアミドとブトキシジエチレングリコールメタクリレートを含むことが好ましい。
上記態様によれば、硬化物の密着性及び剥離性に優れた爪化粧料を得ることができる。
イソボルニルメタクリレートとメタクリルアミドとを併用することにより、Tgが高く、水素結合性があり、硬化収縮が小さく、耐水性の高い組成物設計が可能である。
またジメチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリンは、各種極性の異なるモノマーとの相溶性が高く、かつ高Tgなモノマーであるため、メタクリルアミドと併用することにより、Tgが高く、水素結合性が高い広範な組成物設計が可能である。
〔成分2の含有量〕
成分2の総含有量はイソボルニルメタクリレート、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ブトキシジエチレングリコールメタクリレートの配合量は、爪化粧料100質量部に対して、1〜50質量部の範囲内、更に好ましくは5〜30質量部の値とすることが好ましい。
イソボルニルメタクリレート、ブトキシジエチレングリコールメタクリレート、ジエチルアクリルアミドを上記範囲内の含有量で含むことにより、耐水性が向上し、ジメチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリンを上記範囲内の含有量で含むことにより、膜強度が向上する効果があるためである。上記膜強度向上効果は、水素結合等によるものであると推定している。
<成分3:ヒドロキシエチルアクリルアミド>
本発明の爪化粧料は、成分3として、ヒドロキシエチルアクリルアミドを更に含むことが好ましい。
成分3を含有することにより、硬化物と爪との密着性が向上する。また、成分3は成分1との相溶性がよい。これらの効果は、ヒドロキシエチルアクリルアミドの持つ高い水素結合性と親水性、25℃で液状であるという特性によると考えられる。
〔成分3の含有量〕
ヒドロキシエチルアクリルアミドの含有量は、爪化粧料100質量部に対して、1〜50質量部であることが好ましく、5〜20質量部であることがより好ましい。
含有量が上記範囲内であれば、爪に対する高い密着性と耐水性を両立できる。
<各成分の好ましい組合せ>
爪への密着性の観点から、本発明の爪化粧料が、ヒドロキシエチルアクリルアミドを含有する場合、成分2としてジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ブトキシジエチレングリコールメタクリレートと組み合わせて用いることが好ましい。
理由は定かではないが、上記に挙げた化合物はヒドロキシエチルアクリルアミドと相溶でき、かつ低粘度なモノマーであることから、ヒドロキシエチルアクリルアミドが爪へ浸透することを促進し、密着性を向上させる効果があると推測される。
<その他のエチレン性不飽和化合物>
本発明の爪化粧料は、メタクリルアミド、イソボルニルメタクリレート、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ブトキシジエチレングリコールメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリルアミド以外のエチレン性不飽和化合物を含んでもよい。
エチレン性不飽和化合物の具体例としては、(メタ)アクリル酸;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノメタクリレート、イソボルニルアクリレート等の単官能(メタ)アクリル酸エステル類;N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のN−ビニルアミド類;スチレン、4−アセトキシスチレン、4−カルボキシスチレン等のスチレン類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、カルドエポキシジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、等の多官能(メタ)アクリル酸エステル類;ジイソシアネートとヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸誘導体と任意にジオール類とからなるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また本発明の爪化粧料は、硬化性成分としてジアセトンアクリルアミドを含まないことが好ましい。
上記のエチレン性不飽和化合物の中でも、イソボルニルアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、及び、グリセリンモノメタクリレートが好ましく、イソボルニルアクリレート、アクリル酸、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、及び、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートがより好ましい。
上記のエチレン性不飽和化合物は、1種類のみを使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明の爪化粧料におけるその他のエチレン性不飽和化合物の含有量は、爪化粧料100質量部に対し、0質量部〜50質量部が好ましく、5〜40質量部がより好ましく、10〜30質量部が更に好ましい。
上記範囲であると、硬化物の密着性及び剥離性により優れ、また、爪化粧料の製造が容易になる。
<モノマー成分の含有量>
本発明の爪化粧料は、爪化粧料100質量部に対し、成分1を0.5〜25質量部含有し、かつ、成分2を1〜50質量部含有することが好ましい。
また、本発明の爪化粧料は、爪化粧料100質量部に対し、成分1、成分2、成分3及びその他のエチレン性不飽和化合物を合計して10〜80質量部含有することが好ましく、20〜70質量部含有することがより好ましい。
<光重合開始剤>
本発明の爪化粧料は、光重合開始剤を含有することが好ましく、光ラジカル重合開始剤を含有することがより好ましい。
光重合開始剤としては、公知の光重合開始剤であれば好適に使用することができる。以下に光重合開始剤の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
アセトフェノン化合物(例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、1−[4−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等);
ベンゾフェノン化合物(例えば、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、3,3−ジメチル−4−メトキシ−ベンゾフェノン等);
アントラキノン化合物(例えば、アントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、tert−ブチルアントラキノン等);
チオキサントン化合物(例えば、2−クロロチオキサントン、ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジイソプロピルチオキサントン等);
トリハロアルキル化合物(例えば、2,4,6−(トリクロロメチル)トリアジン、2,4−トリクロロメチル−6−(4−メトキシフェニル)トリアジン、トリブロモメチルフェニルスルホン等);
ロフィンダイマー化合物(例えば、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体);
アクリジン化合物(例えば、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン、1,5−ビス(9−アクリジニル)ペンタン、1,3−ビス(9−アクリジニル)プロパン);
ホスフィンオキシド化合物(例えば、トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド等);
メタロセン化合物(例えば、ビスシクロペンタジエニルビス(ジフルオロピリルフェニル)チタニウム等);
オニウム塩化合物(例えば、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトシレート、トリフェニルスルホニウムトシレート等)。
光重合開始剤としては、露光に使用する光源が発する光の波長に合わせて適宜選択することができるが、アセトフェノン化合物、ベンゾフェノン化合物、チオキサントン化合物、ホスフィンオキシド化合物、メタロセン化合物、及び、ロフィンダイマー化合物よりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物であることが好ましく、アセトフェノン化合物、ベンゾフェノン化合物、チオキサントン化合物、及び、ホスフィンオキシド化合物よりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物であることがより好ましい。
また、光重合開始剤としては、爪化粧料の組成に合わせて適宜選択することができる。具体的には、使用する光重合開始剤を、特定化合物、下記記載の特定化合物以外のエチレン性不飽和化合物、及び/又は、溶剤に溶解するように選択することが好ましい。
これら光重合開始剤は、1種類のみを使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明の爪化粧料における光重合開始剤の含有量は、爪化粧料100質量部に対し、0.1〜20質量部が好ましく、0.5〜15質量部がより好ましく、1〜10質量部が特に好ましい。上記範囲であると、硬化物の密着性により優れる。
<ポリマー及び/又はオリゴマー>
本発明の爪化粧料は、ポリマー及び/又はオリゴマーを含有することが好ましい。
特に、本発明の爪化粧料が、成分2としてイソボルニルメタクリレートを含有する場合、成分1とイソボルニルメタクリレートの相溶性を向上させる観点から、ポリマー及び/又はオリゴマーを含有することが好ましい。
本発明に用いられるポリマー及び/又はオリゴマーの重量平均分子量は、2,000以上300,000以下であることが好ましく、3,000以上200,000以下がより好ましく、4,000以上150,000以下であることが更に好ましく、5,000以上100,000以下であることが特に好ましい。上記範囲であると、得られる硬化物の密着性及び経時安定性に優れる。
本発明に用いることができるポリマー及び/又はオリゴマーの構造については、特に制限はなく、任意の構造であればよい。例えば、鎖状構造、枝分かれ(分岐)構造、星型構造、架橋構造、網状構造などが挙げられる。
ポリマー及び/又はオリゴマーの種類については、特に制限はなく、公知のポリマー種(ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリ(メタ)アクリル酸アミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレア、ポリカーボネート、ポリアミド、及び、ポリスチレン、ポリアルキレン、ポリビニル等)が使用できる。
上記ポリマー及び/又はオリゴマーは、ラジカル重合可能な、エチレン性不飽和基を有していることが好ましく、(メタ)アクリロイル基を有するポリマー及び/又はオリゴマーであることが好ましい。
上記ポリマー及び/又はオリゴマーは、以下の式C−1で表される構造を有するポリマー及び/又はオリゴマーであることが好ましく、式C−1で表される構造をポリマー主鎖中に有するポリマー及び/又はオリゴマーであることが特に好ましい。上記態様であると、密着性が特に優れる。
上記ポリマー及び/又はオリゴマーは、ウレタン結合を有するポリマー及び/又はオリゴマーであることがより好ましく、ウレタン結合をポリマー主鎖中に有するポリマー及び/又はオリゴマーであることが特に好ましい。上記態様であると、密着性が特に優れる。
Figure 2018123057
式C−1中、波線部分はそれぞれ独立に、他の構造との結合位置を表す。
本発明に用いられるポリマー及び/又はオリゴマーの具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるわけではない。
Figure 2018123057
表1におけるユニット−1〜ユニット−5の欄に記載の数値は、各ユニットを形成する化合物由来のモノマー単位のモル比を表す。
ユニット−3〜ユニット−5の欄の「−」の記載は、該当するユニットを含まないことを示している。
表1に記載の各ユニットを形成する化合物の詳細を、以下に示す。
TDI:トリレンジイソシアネート
Diol−9:2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン
Diol−5:ポリテトラメチレンオキシド(ポリテトラメチレンエーテルグリコール、Mw:2,000)
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
HPMA:2−ヒドロキシプロピルメタクリレート
MDI:ビス(4−イソシアナトフェニル)メタン
HDI:ヘキサメチレンジイソシアネート
Diol−6:ポリプロピレングリコール(Mw:1,000)
Diol−10:グリセリンモノメタクリレート
MMA:メチルメタクリレート
BMA:n−ブチルメタクリレート
ADPA:アジピン酸ジクロリド
Diol−8:1,4−ブタンジオール
ニトロセルロース:DHX40−70(稲畑産業(株)製)
Diamine−2:ポリプロピレングリコールジアミン(Mw:2,000)
また、本発明に用いられるポリマー及び/又はオリゴマーとしては、U−6LPA及びU−15HA(いずれも新中村化学(株)製)も好ましく例示される。
本発明に用いられるポリマー及び/又はオリゴマーとしては、アミノ基を有するポリマー及び/又はオリゴマーであることも好ましい。
アミノ基としては、1級、2級、3級のいずれのアミノ基でも使用することができるが、ポリマー及び/又はオリゴマーの製造しやすさ、得られる硬化膜の密着性及び剥離性、並びに、経時安定性の観点から、3級アミノ基であることが好ましい。
ポリマー及び/又はオリゴマーにおけるアミノ基、特に3級アミノ基の導入位置としては、側鎖、主鎖内部、主鎖末端のいずれでもよく、2種以上の位置に導入されていてもよい。
3級アミノ基としては、以下の式C−2又は式C−3で表される基であることが好ましい。
Figure 2018123057
式C−2中、RC1及びRC2はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表し、LC1は二価の連結基を表し、RC1、RC2及びLC1よりなる群から選ばれた少なくとも2つが互いに連結して環を形成してもよく、波線部分は他の構造との結合位置を表す。
式C−3中、RC3は、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表し、LC2及びLC3はそれぞれ独立に、二価の連結基を表し、RC3、LC2及びLC3よりなる群から選ばれた少なくとも2つが互いに連結して環を形成してもよく、波線部分はそれぞれ独立に、他の構造との結合位置を表す。
式C−2におけるRC1及びRC2はそれぞれ独立に、酸水溶液への溶解性と耐水性とのバランスの観点から、炭素数1〜10のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜6のアルキル基であることがより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基であることが更に好ましく、炭素数1又は2のアルキル基であることが特に好ましい。
式C−2におけるLC1としては、単結合、炭素数1〜20のアルキレン基(置換基を有してもよく、一部の炭素原子がヘテロ原子で置き換えられてもよい。)、炭素数1〜20のアリーレン基(置換基を有してもよく、一部の炭素原子がヘテロ原子で置き換えられてもよい。)が挙げられ、単結合、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数2〜20のオキシアルキレン基又は炭素数2〜20のポリオキシアルキレン基であることが好ましく、炭素数1〜20のアルキレン基又は炭素数2〜20のポリオキシアルキレン基であることが更に好ましく、炭素数1〜20のアルキレン基であることが特に好ましく、炭素数1〜10のアルキレン基であることが最も好ましい。
式C−2において、RC1、RC2及びLC1よりなる群から選ばれた少なくとも2つは互いに連結して環を形成してもよい。
式C−3におけるRC3は、酸水溶液への溶解性と耐水性とのバランスの観点から、炭素数1〜10のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜6のアルキル基であることがより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基であることが更に好ましい。
式C−3におけるLC2及びLC3としてはそれぞれ独立に、単結合、炭素数1〜20のアルキレン基(置換基を有してもよく、一部の炭素原子がヘテロ原子で置き換えられてもよい。)、炭素数1〜20のアリーレン基(置換基を有してもよく、一部の炭素原子がヘテロ原子で置き換えられてもよい。)が挙げられ、単結合、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数2〜20のオキシアルキレン基又は炭素数2〜20のポリオキシアルキレン基であることが好ましく、炭素数1〜20のアルキレン基又は炭素数2〜20のポリオキシアルキレン基であることが更に好ましく、炭素数1〜20のアルキレン基であることが特に好ましく、炭素数1〜10のアルキレン基であることが最も好ましい。
式C−3において、RC3、LC2及びLC3よりなる群から選ばれた少なくとも2つは互いに連結して環を形成してもよい。
本発明に用いられるポリマー及び/又はオリゴマーのアミン価は、0.1〜10mmol/gであることが好ましく、0.25〜9mmol/gであることがより好ましく、0.5〜8mmol/gであることが更に好ましい。上記範囲であると、密着性と剥離性により優れる。
なお、アミン価の測定方法としては、例えば、試料をビーカーにはかりとり、酢酸を加え、撹拌して溶解させて、測定温度を25℃に調整後、滴定試薬として0.1N過塩素酸酢酸溶液を用いて、滴定装置で滴定することにより、求めることができる。アミン価は、滴定した際に消費される過塩素酸の量を、試料(固形分)1g当たりのモル数で表したものである。
本発明に用いられるアミノ基を有するポリマー及び/又はオリゴマーの具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2018123057
表2における各ユニット欄に記載の数値は、各ユニットを形成する化合物由来のモノマー単位のモル比を表す。
ユニット−3〜ユニット−5の欄の「−」の記載は、該当するユニットを含まないことを示している。
表2に記載の各ユニットを形成する化合物の詳細を、以下に示す。
IPDI:イソホロンジイソシアネート
TDI:トリレンジイソシアネート
HDI:ヘキサメチレンジイソシアネート
MDI:ビス(4−イソシアナトフェニル)メタン
Diol−1:3−ジメチルアミノ−1,2−プロパンジオール
Diol−2:1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとからなるポリカーボネートジオール(Mw:2,000)
Diol−3:N−ブチルジエタノールアミン
Diol−4:1,5−ペンタンジオール
Diol−5:ポリテトラブチレングリコール(Mw:2,000)
Diol−6:ポリプロピレングリコール(Mw:1,000)
Diol−7:3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオール
Diol−8:1,4−ブタンジオール
Diamine−1:3,3−ジアミノ−N−メチルジプロピルアミン
Diamine−2:ポリプロピレングリコールジアミン(Mw:2,000)
ADPA:アジピン酸ジクロリド
DMAPAm:3−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド
CHAm:N−シクロヘキシルアクリルアミド
DMAEM:2−ジメチルアミノエチルメタクリレート
BMA:n−ブチルメタクリレート
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
IPA:2−ヒドロキシプロパン
DMPA:3−ジメチルアミノプロピルアミン
本発明に用いられるポリマー及び/又はオリゴマーは、公知の方法(例:ラジカル重合、重縮合等)により製造することができる。
これらポリマー及び/又はオリゴマーは、1種類のみを使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明に用いられる爪化粧料におけるポリマー及び/又はオリゴマーの含有量は、爪化粧料100質量部に対し、0質量部を超え90質量部が好ましく、5〜80質量部がより好ましく、10〜60質量部が更に好ましい。上記範囲であると、硬化物の密着性及び剥離性により優れる。
本発明に用いられるポリマー及び/又はオリゴマーとしては、水溶性のポリマー及び/又はオリゴマーも好適に使用することができる。
水溶性のポリマー及び/又はオリゴマーとしては、蒸留水100gに対して0.1g以上溶解するポリマー及び/又はオリゴマーが好ましく、0.2g以上溶解するポリマー及び/又はオリゴマーがより好ましく、0.5g以上溶解するポリマー及び/又はオリゴマーが特に好ましい。上記範囲の水溶性を有することにより、水を使用した爪化粧料を製造することが容易になる。
本発明に用いられる水溶性のポリマー及び/又はオリゴマーとしては、カルボン酸(塩)基、スルホン酸(塩)基、リン酸(塩)基、ホスホン酸(塩)基、4級アンモニウム塩基、ヒドロキシル基、カルボン酸アミド基、及び、ポリエチレングリコール鎖よりなる群から選ばれる官能基を有するポリマー及び/又はオリゴマーであることが好ましい。
カルボン酸(塩)基、スルホン酸(塩)基、リン酸(塩)基、ホスホン酸(塩)基の対カチオンとしては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属カチオン、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属カチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオンが好ましく、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属カチオンが特に好ましい。
4級アンモニウム塩基のアンモニウム基のアルキル基としては、メチル基、エチル基が好ましい。また、対アニオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオン、硫酸アニオン、硝酸アニオン、リン酸アニオン、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、炭酸アニオンが好ましく、ハロゲン化物イオン、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオンが特に好ましい。
カルボン酸アミド基の窒素上の置換基としては、炭素数8以下のアルキル基であることが好ましく、炭素数6以下のアルキル基であることが特に好ましい。
ポリエチレングリコール鎖の連結鎖長としては、2以上が好ましく、4以上が特に好ましい。
本発明に用いられる水溶性のポリマー及び/又はオリゴマーの具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2018123057
表3における各ユニット欄に記載の数値は、各ユニットを形成する化合物由来のモノマー単位のモル比を表す。
ユニット−5の欄の「−」の記載は、該当するユニットを含まないことを示している。
表3に記載の各ユニットを形成する化合物の詳細を、以下に示す。
MDI:ビス(4−イソシアナトフェニル)メタン
Diol−6:ポリプロピレングリコール(Mw:1,000)
Diol−11:2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸ナトリウム
Diol−10:グリセリンモノメタクリレート
TDI:トリレンジイソシアネート
Diol−12:ポリエチレングリコール(Mw:2,000)
Diol−9:2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
Figure 2018123057
なお、式C’で表されるポリマーにおける括弧の右下の数字は、モル比を表す。
本発明に用いられるポリマー及び/又はオリゴマーは、公知の方法(例:ラジカル重合、重縮合等)により製造することができる。
これらポリマー及び/又はオリゴマーは、1種類のみを使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明に用いられる爪化粧料におけるポリマー及び/又はオリゴマーの含有量は、爪化粧料100質量部に対し、0質量部を超え90質量部が好ましく、5〜80質量部がより好ましく、10〜60質量部が更に好ましい。上記範囲であると、硬化物の密着性及び剥離性により優れる。
<溶剤>
本発明の爪化粧料においては、爪化粧料に含まれる成分、特に成分1を溶解させるため、又は、爪化粧料の塗布性を向上させるために、溶剤を含有してもよい。
溶剤としては、1気圧(1013.25hPa)における沸点が50〜150℃である溶剤が好ましく、1気圧における沸点が60〜140℃である溶剤がより好ましい。上記範囲の沸点を有する溶剤を使用することにより、爪化粧料の濃度変動が抑制でき、塗布後の乾燥が良好になる。
溶剤としては、水;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール(2−プロパノール)、1−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブチルアルコール、2−メチル−1−プロパノール、1−メトキシ−2−プロピルアルコール等のアルコール類;ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジフェニルエーテル等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等のアミド類;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート類;テトラメチルウレア、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のウレア類;クロロホルム、ジクロロメタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;トリエチルアミン、酢酸、アセトニトリル、ニトロメタン、ジメチルスルホキシド等の公知の溶剤が挙げられる。
これら溶剤の中でも、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、1−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブチルアルコール、2−メチル−1−プロパノール、1−メトキシ−2−プロピルアルコール、酢酸、及び/又は、アセトニトリルが好ましく、水、エタノール、イソプロピルアルコール、及び/又は、酢酸がより好ましい。上記溶剤を使用することにより、本発明の成分1の溶解が容易となり、爪化粧料中の成分1の含有量を高くすることが可能となる。
溶剤は、1種単独で含有していても、2種以上を含有していてもよい。
本発明の爪化粧料は、溶剤を含む場合、本発明の爪化粧料における溶剤の含有量は、爪化粧料100質量部に対し、1質量部を超え60質量部が好ましく、5〜50質量部がより好ましく、10〜40質量部が更に好ましい。上記範囲であると、爪化粧料の塗布性と乾燥性が良好になる。
また、メタアクリルアミドと溶剤との混合比率は、溶剤100質量部に対して、メタクリルアミドが5〜200質量部であることが好ましく、7〜150質量部であることがより好ましく、10〜100質量部であることが更に好ましい。上記範囲であると、爪化粧料の製造が容易になる。
<その他の成分>
本発明の爪化粧料には、上記成分の他に、必要に応じて、公知の化合物を添加することができる。具体的には、増感剤、重合禁止剤、顔料、染料、香料、紫外線(UV)吸収剤、抗酸化剤、充填剤、各種エラストマー、可塑剤、増粘剤、チクソトロピー付与剤、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、キレート化剤、難燃剤、界面活性剤等の添加剤が挙げられる。
<爪化粧料の施術方法>
本発明の爪化粧料を用いた爪化粧料の施術方法は、爪、他の爪化粧料が施された爪、人工爪等の対象物上に本発明の爪化粧料を塗布した後、光照射して硬化物を形成する方法が好ましく挙げられる。
本発明の爪化粧料を対象物上に塗布する方法としては、特に制限はなく、公知の方法により行えばよいが、刷毛や筆等を使用して塗布する方法、スプレー塗布、インクジェット塗布、バーコーター塗布、回転塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等が挙げられる。
本発明の爪化粧料の対象物上の塗布厚は、用途によって異なるが、1nm〜1mmが好ましく、10nm〜0.5mmがより好ましく、100nm〜0.25mmが更に好ましい。上記範囲であると、より良好な硬化物の密着性と剥離性とが実現される。
本発明の爪化粧料を対象物に塗布した後、光照射する方法としては、特に制限はなく、公知の光源(例えば、太陽光、高圧水銀灯、蛍光灯、UVランプ、LEDランプ、LEDレーザー等)を用いた公知の光照射方法(例えば、全面露光、走査露光等)が使用できる。光照射時間は、本発明の爪化粧料が硬化する限り特に制限はない。
対象物上に爪化粧料の硬化物を形成する方法としては、上記の方法を繰り返し実施することもできる。
本発明の爪化粧料を硬化した硬化膜の除去方法は、公知の方法により除去することができる。具体的には、ヤスリ等により研磨する方法、彫刻刀やナイフ等により削る方法、アセトンを湿らせた綿により硬化膜を覆い数分間放置して脆化させた後に棒等で剥離又は砕く方法、特定のpHを有する水溶液に数分間浸漬して脆化させた後にピンセット等で剥離したり棒で押しはがしたりする方法、及び、それらを組み合わせた方法が挙げられる。
特に、本発明の爪化粧料を硬化した硬化膜の爪からの除去方法は、アセトンを湿らせた綿により硬化膜を覆い数分間放置して脆化させた後に棒等で剥離又は砕く方法、特定のpHを有する水溶液に数分間浸漬して脆化させた後にピンセット等で剥離したり棒で押しはがしたりする方法、及び、それらを組み合わせた方法が好ましく挙げられ、特定のpHを有する水溶液に数分間浸漬して脆化させた後にピンセット等で剥離したり棒で押しはがしたりする方法がより好ましく挙げられる。
(ネイルアートキット)
本発明のネイルアートキットは、本発明の爪化粧料と、それらを爪に施術するための1種以上の道具とを含む。
本発明のネイルアートキットにおける本発明の爪化粧料の好ましい態様は、上述したものと同様である。
爪に施術するための道具の具体例としては、カラー用又はトップ用等の本発明の爪化粧料以外の爪化粧料、ファイル等の爪用やすり、爪化粧料を塗布するための平筆等の筆や刷毛、UVライト等の露光装置、拭き取り又は洗浄用液、拭き取り用ワイプ、ネイルブラシ、ダストブラシ、爪の長さ出しに使用するネイルフォーム、アクリル製、ガラス製、金属製又は天然石製等の装飾用ストーン、ネイルシール、グリッターやホログラム等の装飾用パウダー、カッター、へら、スティック、ピンセット、爪同士の接触を防ぐため指の間隔を広げるセパレーター等が挙げられるが、これらに制限されない。
以下実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例における形態に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」及び「%」は重量基準である。
また、実施例で使用したポリマーP−16及びP−17は、上述したポリマーP−16及びP−17と、それぞれ同じポリマーである。
(実施例1〜20、比較例1〜10)
1.爪化粧料の調製
〔モノマー単独溶解性〕
実施例1〜20及び比較例1〜10において、撹拌装置を備えた容器内に、表4〜表8に記載のモノマーを収容した後、加熱撹拌装置を用いて、モノマーを55℃まで加温し、均一になるまで混合し、モノマー混合液を調製した。
表4〜表8中、モノマーの欄に記載した数値は、各モノマーの添加量(質量部)を示しており、「−」が記載された欄は、該当する化合物を含有していないことを示している。
実施例1〜20及び比較例1〜10におけるモノマー単独での溶解性(モノマー単独溶解性)を下記評価基準により評価し、評価結果を表4〜表8に記載した。
−評価基準−
A:加温、室温で溶解。
B:加温で溶解、室温で固形物が析出または相分離する。
C:溶解しない。
〔モノマー+ポリマー溶解性〕
次に、別容器に表4〜表8に記載のポリマー、光重合開始剤、及び、上記モノマー単独溶解性の評価において調製した、各モノマー混合液を表4〜表8に記載の量で秤量して混合し、実施例1〜20及び比較例1〜10における爪化粧料を得た。
表4〜表8中、成分1、成分2、成分3、その他のエチレン性不飽和化合物、ポリマー、及び、光重合開始剤の欄に記載の数値は、爪化粧料中の各成分の含有量(質量部)を示している。
実施例1〜20及び比較例1〜10における爪化粧料の、各モノマー混合液にポリマーを添加した際の溶解性(モノマー+ポリマー溶解性)を下記評価基準により評価し、評価結果を表4〜表8に記載した。
−評価基準−
A:加温、室温で溶解。
B:加温で溶解、室温で固形物が析出または相分離する。
C:溶解しない。
2.サンプル作製
実施例1〜20及び比較例1〜10において得られた爪化粧料をポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に膜厚100μm、縦4cm、横4cmで塗布し、紫外線ランプ(36W)を2分間照射し、サンプルを作成した。
〔膜強度の評価〕
〔ゲル化率〕
各爪化粧料から得られた上記サンプルをテトラヒドロフラン(THF)30g中に24時間浸漬した。これにより、サンプル中のゲル成分以外の成分を、溶媒中に溶解させた。そして、浸漬したサンプルを取り出し、乾燥し、その質量を測定した。そして、以下の式から、サンプル中のゲル化率を算出した。
「ゲル化率」=(浸漬後の粘着シートの質量)/(浸漬前の粘着シートの質量)×100(%)
ゲル化率を下記評価基準により評価することにより、膜強度の評価とした。評価結果を表9に記載した。
−評価基準−
A:ゲル化率が80%以上。
B:ゲル化率が70%以上、80%未満。
C:ゲル化率が70%未満。
3.下地層(ベース層)の形成
手の爪に対し、実施例1〜20、比較例1〜10における爪化粧料を刷毛にて塗布した後、ジェルネイル専用UV装置(36W)を用いて光硬化(60秒露光)させて、下地層をそれぞれ形成した。形成した下地層の厚さはそれぞれ、約100μmであった。
4.ジェルネイル層の形成
次いで、得られた下地層に対し、市販のカルジェル#CG−03 フレッシュピンク(モガブルック社製)を刷毛で塗布した後、ジェルネイル専用UV装置紫外線ランプ(36W)で1分間照射した。その後、トップ層として市販のトップジェル(モガブルック社製)を刷毛で塗布し、同様に紫外線ランプ(36W)で2分間照射した。形成したジェルネイル層を目視で観察したところ、完全に固化していた。カラー層とトップ層とを合わせた膜厚はそれぞれ、約250μmであった。
〔密着性の評価〕
(1)耐外力
実施例1〜20及び比較例1〜10において、得られた爪/下地層/ジェルネイル層の積層体における密着性を、耐外力の観点から評価した。すなわち、下地層及びジェルネイル層を備えた爪の先端部を、市販のゴムシート上に30回こすり付けた後の先端部の変化を、下記基準に沿って評価した。評価結果を表9に示す。なお、全ての実施例及び比較例において、下地層とジェルネイル層との間における剥離は確認されなかった。
なお、表9中、「評価値の合計値」と記載された欄には、耐外力の観点から評価した密着性、耐温水の観点から評価した密着性、及び、剥離性の評価値の合計値を記載した。
−評価基準−
4:外観に変化が確認されなかった。
3:爪と下地層との間に、若干の剥離が確認された。
2:爪と下地層との間に、一部の剥離が確認され、外観の一部に白化が確認された。
1:爪と下地層との間に、顕著な剥離が確認され、外観の全体に白化が確認された。
(2)耐温水
また、実施例1〜20及び比較例1〜10において、得られた爪/下地層/ジェルネイル層の積層体における密着性を、耐温水の観点から評価した。すなわち、爪に対して下地層及びジェルネイル層が形成された状態の手を、約40℃の温水で、石鹸を用いずに普通に洗い、洗い終わった後、タオル性素材により拭きとる作業を1日に30回行い、これを7日間継続した後の外観変化を、下記基準に沿って評価した。得られた結果を表9に示す。なお、全ての実施例及び比較例において、下地層とジェルネイル層との間における剥離はいずれも確認されなかった。
−評価基準−
4:外観に変化が確認されなかった。
3:爪と下地層との間に、若干の剥離が確認された。
2:爪と下地層との間に、一部の剥離が確認され、外観の一部に白化が確認された。
1:爪と下地層との間に、顕著な剥離が確認され、外観の全体に白化が確認された。
〔剥離性の評価〕
実施例1〜20及び比較例1〜10において、得られた爪/下地層/ジェルネイル層の積層体における剥離性を評価した。すなわち、下地層及びジェルネイル層が形成された爪に対して、アセトンを含んだ布を巻き付けて15分放置した後、市販のオレンジスティックにて軽く擦り、剥離できるかどうかを確認した。同作業を1サイクルとして、剥離できない場合は、同様のサイクルを繰り返し実施し、剥離するまでに必要なサイクルにて下記基準で評価した。得られた結果を表9に示す。
−評価基準−
4:1回のサイクルで、爪から下地層及びジェルネイル層の積層体が剥離した。
3:2回のサイクルで、爪から下地層及びジェルネイル層の積層体が剥離した。
2:3回のサイクルで、爪から下地層及びジェルネイル層の積層体が剥離した。
1:3回のサイクルでも、爪から下地層及びジェルネイル層の積層体が剥離しなかった。
Figure 2018123057
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Figure 2018123057
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表4〜表8に記載の化合物及び略称の詳細は、以下の通りである。
MAm:メタクリルアミド(三井化学(株)製)
IBXMA:イソボルニルメタクリレート(共栄社化学(株)製)
DMAA:ジメチルアクリルアミド(KJケミカルズ(株)製)
DEAA:ジエチルアクリルアミド(KJケミカルズ(株)製)
ACMO:アクリロイルモルホリン(KJケミカルズ(株)製)
ライトエステルBC:ブトキシジエチレングリコールメタクリレート(共栄社化学(株)製)
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート(共栄社化学(株)製)
IBXA:イソボルニルアクリレート(共栄社化学(株)製)
アクリル酸:アクリル酸(日本触媒(株)製)
P−16:上記ポリマー(合成品)
P−17:上記ポリマー(合成品)
TPO:ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド(光重合開始剤、BASF社製、ルシリンTPO)
Irg184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(光重合開始剤、BASF社製)
<合成例1>
3口フラスコに、ポリテトラメチレンオキシド111.90部(和光純薬工業(株)製、平均分子量2,000)、2,2’−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン(水素化ビスフェノールAともいう。)9.6部(東京化成工業(株)製)、テトラヒドロフラン349.85部(和光純薬工業(株)製)を入れ、25℃で1時間撹拌した。次に、トリレンジイソシアネート18.1部(東京化成工業(株)製)を添加し、更にネオスタンU−600 0.15部(無機ビスマス系触媒、日東化成(株)製)を添加し、40℃で5時間撹拌した。次に、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル10.4部(和光純薬工業(株)製)を添加し、40℃で1時間撹拌した。25℃まで冷却し、ポリマー反応液を得た。沈殿物を取り出し、乾燥させ、ポリマーP−16を得た。
GPCで測定したP−16のポリマー全体の重量平均分子量(ポリスチレン換算)は20,000であった。
P−17については、使用するモノマーを表1に記載のように変更し、同様に合成を行った。
(実施例21〜37、及び比較例11〜17)
1.爪化粧料の調製
〔モノマー単独溶解性〕
使用するモノマーの種類及び添加量を表10に記載のように変更した以外は、実施例1〜20及び比較例1〜10と同様にして、実施例21〜37及び比較例11〜17におけるモノマー混合液を調製した。
表10中、モノマーの欄に記載した数値は、各モノマーの添加量(質量部)を示しており、「−」が記載された欄は、該当する化合物を含有していないことを示している。
実施例21〜37及び比較例11〜17におけるモノマー単独での溶解性(モノマー単独溶解性)を、実施例1〜20及び比較例1〜10と同様に評価し、評価結果を表10に記載した。
〔モノマー+ポリマー溶解性〕
次に、別容器に表10に記載のポリマー、光重合開始剤、及び、上記モノマー単独溶解性の評価において調製した、各モノマー混合液を表10に記載の量で秤量して混合し、実施例21〜37及び比較例11〜17における爪化粧料を得た。
表10中、成分1、成分2、成分3、その他のエチレン性不飽和化合物、ポリマー、及び、光重合開始剤の欄に記載の数値は、爪化粧料中の各成分の含有量(質量部)を示している。
実施例1〜20及び比較例1〜10における爪化粧料の、各モノマー混合液にポリマーを添加した際の溶解性(モノマー+ポリマー溶解性)を実施例1〜20及び比較例1〜10と同様に評価し、評価結果を表10に記載した。
2.サンプル作製
実施例21〜37及び比較例11〜17において得られた爪化粧料を用い、実施例1〜20及び比較例1〜10と同様にサンプルを作製し、膜強度を評価した。
評価結果は表11に記載した。
3.下地層(ベース層)の形成
手の爪に対し、実施例21〜37、比較例11〜17における爪化粧料を刷毛にて塗布した後、ジェルネイル専用UV装置(36W)を用いて光硬化(60秒露光)させて、下地層をそれぞれ形成した。形成した下地層の厚さはそれぞれ、約120μmであった。
4.ジェルネイル層の形成
次いで、得られた下地層に対し、カラー層として市販のカルジェル#CG−03 フレッシュピンク(モガブルック社製)を刷毛で塗布・紫外線ランプ(36W)で1分間照射した。その後、トップ層として市販のバイオジェル(タカラベルモント(株)製)を刷毛で塗布し、同様に紫外線ランプ(36W)で2分間照射した。形成したジェルネイル層を目視で観察したところ、完全に固化していた。カラー層とトップ層とを合わせた膜厚は約250μmであった。
〔密着性の評価〕
実施例21〜37及び比較例11〜17において、得られた爪/下地層/ジェルネイル層の積層体における密着性を、実施例1〜20及び比較例1〜10と同様に耐外力及び耐温水の観点から評価した。評価結果を表11に示す。なお、全ての実施例及び比較例において、下地層とジェルネイル層との間における剥離は確認されなかった。
〔剥離性の評価〕
実施例21〜37及び比較例11〜17において、得られた爪/下地層/ジェルネイル層の積層体における剥離性を実施例1〜20及び比較例1〜10と同様に評価した。得られた結果を表11に示す。
Figure 2018123057
Figure 2018123057
上述した以外の、表10中の化合物及び略称の詳細は、以下の通りである。
HEAA:ヒドロキシエチルアクリルアミド(KJケミカルズ(株)製)
NVP:N−ビニル−2−ピロリドン(日本触媒(株)製)
MDEGM:メトキシジエチレングリコールメタクリレート(東京化成(株)製)
U−6LPA:ウレタンアクリレートオリゴマー(新中村化学工業(株)製NKオリゴ U−6LPA、理論分子量760)
U−15HA:ウレタンアクリレートオリゴマー(新中村化学工業(株)製NKオリゴ U−15HA、理論分子量2,300)
(実施例38及び比較例18)
1.爪化粧料の調製
〔モノマー+ポリマー溶解性〕
使用するモノマーの種類及び添加量を下記に記載のように変更した以外は、実施例1〜20及び比較例1〜10と同様にして、実施例38及び比較例18におけるモノマー混合液を調製した。
次に、別容器に下記に記載のポリマー、光重合開始剤、及び、上記モノマー混合液を下記に記載の量で秤量して混合し、実施例38及び比較例18における爪化粧料を得た。
実施例38及び比較例18における爪化粧料の、各モノマー混合液にポリマーを添加した際の溶解性(モノマー+ポリマー溶解性、相溶性ともいう。)を実施例1〜20及び比較例1〜10と同様に評価し、評価結果を表12に記載した。
<実施例38>
〔モノマー〕
メタクリルアミド(三井化学(株)製):10質量部
イソボルニルメタクリレート(共栄社化学(株)製):20質量部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート(共栄社化学(株)製):10質量部
ヒドロキシエチルアクリルアミド(KJケミカルズ(株)製):10質量部
〔ポリマー〕
ウレタンメタクリレートポリマー(P−17)(上記合成品):40質量部
〔光重合開始剤〕
ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド(光重合開始剤、BASF社製、ルシリンTPO):4.0質量部
〔溶剤〕
2−プロパノール:10質量部
<比較例18>
〔モノマー〕
イソボルニルメタクリレート(共栄社化学(株)製):25質量部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート(共栄社化学(株)製):15質量部
ヒドロキシエチルアクリルアミド(KJケミカルズ(株)製):10質量部
〔ポリマー〕
ウレタンメタクリレートポリマー(P−17)(上記合成品):40質量部
〔光重合開始剤〕
ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド(光重合開始剤、BASF社製、ルシリンTPO):4.0質量部
〔溶剤〕
2−プロパノール:10質量部
2.サンプル作製
実施例38及び比較例18において得られた爪化粧料を用い、実施例1〜20及び比較例1〜10と同様にサンプルを作製し、膜強度を評価した。
評価結果は表12に記載した。
3.下地層(ベース層)の形成
得られた実施例38又は比較例18における爪化粧料を0.20g、爪状に型取りしたアルミ基材上に刷毛を使って塗布し、紫外線ランプ(36W)を2分間照射した。こうして下地層を形成したアルミ基材を作製した。
硬化膜厚を測定するためにエタノールで下地層表面を洗浄した後、形成した被膜を目視で観察したところ、完全に固化していた。また、この時の膜厚は、約80μm(±10μm)であった。
4.ジェルネイル層の形成
下地層を形成したアルミ基材上に、カラー層として市販のカルジェル#CG−03 フレッシュピンク(モガブルック社製)を刷毛で塗布・紫外線ランプ(36W)で1分間照射した。その後、トップ層として市販のトップジェル(モガブルック社製)を刷毛で塗布し、同様に紫外線ランプ(36W)で2分間照射した。こうして実施例38における爪化粧料の硬化物を下地層に有するジェルネイル層を備えたアルミ基材1を作製した。形成したジェルネイル層を目視で観察したところ、完全に固化していた。カラー層とトップ層とを合わせた膜厚は約250μmであった。
同様にして比較例18における爪化粧料の硬化物を下地層に用いた以外は実施例38と同様にして、アルミ基材2を作製した。
〔密着性及び剥離性の評価〕
得られたアルミ基剤1及びアルミ基剤2を用いて、実施例1〜20及び比較例1〜10と同様の方法により密着性と剥離性を評価した。結果を表12に示す。なお、密着性の評価においては、実施例38及び比較例18のいずれにおいても、下地層とジェルネイル層との間における剥離は確認されなかった。
Figure 2018123057

Claims (12)

  1. 成分1として、メタクリルアミドと、
    成分2として、イソボルニルメタクリレート、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、及び、ブトキシジエチレングリコールメタクリレートよりなる群から選ばれた、少なくとも1種の化合物と、を含むことを特徴とする
    爪化粧料。
  2. 成分3として、ヒドロキシエチルアクリルアミドを更に含有する、請求項1に記載の爪化粧料。
  3. 成分2として、イソボルニルメタクリレート、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、及び、ブトキシジエチレングリコールメタクリレートよりなる群から選ばれた、少なくとも2種の化合物を含む、請求項1又は2に記載の爪化粧料。
  4. 光重合開始剤を更に含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の爪化粧料。
  5. ポリマー及び/又はオリゴマーを更に含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の爪化粧料。
  6. 前記ポリマー及び/又は前記オリゴマーが、ウレタン結合を有するポリマー及び/又はオリゴマーである、請求項5に記載の爪化粧料。
  7. 前記ポリマー及び/又は前記オリゴマーが、(メタ)アクリロイル基を有する、請求項5又は6に記載の爪化粧料。
  8. 前記ポリマー及び/又は前記オリゴマーの含有量が、爪化粧料100質量部に対し、10〜60質量部である、請求項5〜7のいずれか1項に記載の爪化粧料。
  9. 成分1の含有量が、爪化粧料100質量部に対し、1〜25質量部である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の爪化粧料。
  10. 成分2の含有量が、爪化粧料100質量部に対し、1〜50質量部である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の爪化粧料。
  11. 溶剤を更に含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の爪化粧料。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の爪化粧料を含むことを特徴とするネイルアートキット。
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