JP2018118839A - エレベーター非常止め装置の動作試験方法および動作試験用短絡装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】動作試験用短絡装置を複数のエレベーターに簡単に用いることができるエレベーター非常止め装置の動作試験方法を得る。
【解決手段】エレベーター制御盤5に動作試験用短絡装置8を取り付ける短絡装置取付工程と、調速機6における非常止めスイッチが動作するように調速機6をセットする調速機セット工程と、短絡装置取付工程および調速機セット工程の後、エレベーター非常止め装置7の動作を検査する非常止め動作検査工程と、非常止め動作検査工程の後、エレベーター制御盤5から動作試験用短絡装置8を取り外す短絡装置取外工程とを備えている。
【選択図】図7

Description

この発明は、エレベーター非常止め装置の動作試験を行うエレベーター非常止め装置の動作試験方法およびエレベーター非常止め装置の動作試験を行う際に用いられる動作試験用短絡装置に関する。
従来、非常止めスイッチが動作することを阻止する非常止めスイッチ短絡リレーと、非常止めスイッチ短絡リレーが動作するための非常止め動作試験スイッチとを備えた動作試験用短絡装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平4−317970号公報
しかしながら、動作試験用短絡装置がエレベーターに固定されており、動作試験用短絡装置がエレベーターから取り外すことが困難であるので、動作試験用短絡装置を複数のエレベーターに用いることが困難であるという問題点があった。
この発明は、動作試験用短絡装置を複数のエレベーターに簡単に用いることができるエレベーター非常止め装置の動作試験方法および複数のエレベーターに簡単に用いることができる動作試験用短絡装置を提供するものである。
この発明に係るエレベーター非常止め装置の動作試験方法は、エレベーター制御盤に動作試験用短絡装置を取り付ける短絡装置取付工程と、調速機における非常止めスイッチが動作するように調速機をセットする調速機セット工程と、短絡装置取付工程および調速機セット工程の後、エレベーター非常止め装置の動作を検査する非常止め動作検査工程と、非常止め動作検査工程の後、エレベーター制御盤から動作試験用短絡装置を取り外す短絡装置取外工程とを備えている。
を備えている。
この発明に係るエレベーター非常止め装置の動作試験方法によれば、エレベーター制御盤に動作試験用短絡装置を取り付ける短絡装置取付工程と、非常止め動作検査工程の後、エレベーター制御盤から動作試験用短絡装置を取り外す短絡装置取外工程とを備えているので、動作試験用短絡装置を複数のエレベーターに簡単に用いることができる。
この発明の実施の形態1に係るエレベーター非常止め装置の動作試験方法が行われるエレベーターを示す構成図である。 図1のエレベーター制御盤の要部を示す正面図である。 図1のエレベーター制御盤に取り付けられる動作試験用短絡装置を示す正面図である。 図3の動作試験用短絡装置を示す背面図である。 図3の動作試験用短絡装置がエレベーター制御盤に取り付けられた状態を示す図である。 図3の動作試験用短絡装置を示すブロック図である。 図1のエレベーター非常止め装置の動作試験方法を示すフローチャートである。 図7の非常止め動作検査工程を示すフローチャートである。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るエレベーター非常止め装置の動作試験方法が行われるエレベーターを示す構成図である。図において、エレベーターは、昇降路を昇降するかご1と、かご1に対して反対の方向に昇降路を昇降するつり合いおもり2と、一端部がかご1に接続され、他端部がつり合いおもり2に接続されたロープ3と、ロープ3が巻き掛けられ、駆動することによってロープ3を移動させる巻上機4と、巻上機4の駆動を制御するエレベーター制御盤5と、かご1の速度が予め設定された値を超えることを検出する調速機6と、かご1に設けられ、かご1の速度が予め設定された値を超えた場合にかご1を機械的に非常停止させるエレベーター非常止め装置7とを備えている。
かご1は、かご本体11と、かご本体11の上部に設けられ、保守点検作業者に操作されるかご上装置12とを有している。かご上装置12は、かご1を昇降させるための図示しない操作装置を有している。
エレベーター制御盤5には、かご1の速度が予め設定された値を超えたことを調速機6が検出した場合に、検出結果が入力されるようになっている。エレベーター制御盤5は、かご1の速度が予め設定された値を超えた場合に、巻上機4の駆動を停止させて、かご1を電気的に非常停止させるようになっている。
調速機6は、かご1およびつり合いおもり2の移動とともに循環移動する調速機ロープ61と、調速機ロープ61が巻き掛けられ、調速機ロープ61の循環移動とともに回転する調速機シーブ62とを有している。また、調速機6は、調速機シーブ62に設けられかご1の速度が予め設定された値を超えることを検出する非常止めスイッチと、かご1の速度が予め設定された値を超えた場合に調速機シーブ62の回転を停止させて、調速機ロープ61の循環移動を停止させる調速機ロープ停止部とを有している。図1には非常止めスイッチおよび調速機ロープ停止部を示していない。
エレベーター非常止め装置7は、かご本体11と調速機ロープ61とに渡って設けられている。調速機ロープ61は、調速機シーブ62の回転が停止されてない場合に、かご1の昇降とともに循環移動する。エレベーター非常止め装置7は、調速機シーブ62の回転が停止されている状態、言い換えれば、調速機ロープ61の循環移動が停止されている状態で、かご1が降下する場合に、かご1を案内する図示しないガイドレールを把持することによって、かご1を機械的に非常停止させる。
図2は図1のエレベーター制御盤5の要部を示す正面図である。エレベーター制御盤5は、エレベーター非常止め装置7の動作試験を行う場合に用いられる一対の非常止めスイッチ短絡接点51と、一対の非常止めスイッチ短絡接点51が短絡されていない場合に点灯するスイッチ確認用ランプ52とを有している。
調速機6の非常止めスイッチの検出信号は、エレベーター制御盤5に入力されるようになっている。一対の非常止めスイッチ短絡接点51は、かご1の速度が予め設定された値を超える場合に開放され、かご1の速度が予め設定された値を超えていない場合に短絡されるようになっている。スイッチ確認用ランプ52は、一対の非常止めスイッチ短絡接点51が短絡されている場合に点灯し、一対の非常止めスイッチ短絡接点51が開放されている場合に消灯するようになっている。したがって、保守点検作業者は、スイッチ確認用ランプ52を目視することによって、一対の非常止めスイッチ短絡接点51の短絡および開放を確認することができる。
かご1の速度が予め設定された値を超えることを調速機6の非常止めスイッチが検出する場合に、巻上機4の駆動が停止し、一対の非常止めスイッチ短絡接点51が開放し、スイッチ確認用ランプ52が消灯する。一方、かご1の速度が予め設定された値を超えることを調速機6の非常止めスイッチが検出することによって巻上機4の駆動が停止している場合に、一対の非常止めスイッチ短絡接点51が外部から短絡されることによって、巻上機4の駆動が可能となるとともに、スイッチ確認用ランプ52が点灯する。
次に、エレベーター非常止め装置7の動作試験方法を行う際に用いられる動作試験用短絡装置について説明する。図3は図1のエレベーター制御盤5に取り付けられる動作試験用短絡装置を示す正面図、図4は図3の動作試験用短絡装置を示す背面図、図5は図3の動作試験用短絡装置がエレベーター制御盤5に取り付けられた状態を示す図である。動作試験用短絡装置8は、筐体81と、一対の非常止めスイッチ短絡接点51に着脱される一対の端子部82と、筐体81に設けられ、一対の端子部82に電気的に接続され、操作されることによって一対の端子部82の短絡および開放を行うスイッチ部83と、筐体81の背面に設けられ、磁力を用いてエレベーター制御盤5に取り付けられる磁石部84とを備えている。端子部82は、ワニ口クリップを有している。これにより、端子部82は、より確実に非常止めスイッチ短絡接点51に着脱することができる。なお、端子部82は、ワニ口クリップを有さず、磁力を用いて非常止めスイッチ短絡接点51に着脱される磁石を有してもよい。この場合であっても、より確実に非常止めスイッチ短絡接点51に着脱することができる。
図6は図3の動作試験用短絡装置8を示すブロック図である。動作試験用短絡装置8は、スイッチ部83が一対の端子部82を短絡した状態で一対の端子部82が一対の非常止めスイッチ短絡接点51に接続されることを検出する不正接続検出装置85と、不正接続検出装置85の検出によって不正接続を報知する不正接続報知装置86とをさらに備えている。
次に、エレベーター非常止め装置7の動作試験方法について説明する。図7は図1のエレベーター非常止め装置7の動作試験方法を示すフローチャートである。まず、ステップS101において、短絡装置取付工程を行う。短絡装置取付工程では、動作試験用短絡装置8をエレベーター制御盤5に取り付ける。この時、一対の端子部82を一対の非常止めスイッチ短絡接点51に接続し、さらに、筐体81をエレベーター制御盤5に取り付ける。
その後、ステップS102において、かご位置設定工程を行う。かご位置設定工程では、かご1を最上階の乗場に停止させる。なお、かご位置設定工程では、最上階の乗場に限らず、その他の階の乗場に停止させてもよい。
その後、ステップS103において、マーキング工程を行う。マーキング工程では、かご1を案内するガイドレールにおけるかご1の位置に対応する部分にマーキングを行う。
その後、ステップS104において、調速機セット工程とを行う。調速機セット工程では、調速機6における非常止めスイッチが動作するように調速機6をセットする。
その後、ステップS105において、非常止め動作検査工程を行う。図8は図7の非常止め動作検査工程を示すフローチャートである。非常止め動作検査工程では、まず、ステップS201において、第1降下工程を行う。第1降下工程では、調速機6における非常止めスイッチが動作するように調速機6がセットされた状態でかご1が降下するので、調速機6における非常止めスイッチが動作する。これにより、非常止めスイッチの検出信号がエレベーター制御盤5に入力される。その結果、エレベーター制御盤5はかご1を電気的に非常停止させ、一対の非常止めスイッチ短絡接点51が開放され、スイッチ確認用ランプ52が消灯する。
その後、ステップS202において、第1降下距離測定工程を行う。第1降下距離測定工程では、第1下降工程によってかご1が降下した距離を測定する。また、第1降下距離測定工程では、かご1の傾きも測定する。
その後、ステップS203において、短絡工程を行う。短絡工程では、動作試験用短絡装置8を用いて、エレベーター制御盤5における一対の非常止めスイッチ短絡接点51を短絡させる。短絡工程では、保守点検作業者は、スイッチ確認用ランプが消灯していることを確認して、一対の非常止めスイッチ短絡接点51を短絡させる。これにより、かご1の降下が可能となる。
その後、ステップS204において、第2降下工程を行う。第2降下工程では、かご1を降下させる。第2降下工程では、調速機ロープ61の循環移動が停止された状態でかご1が降下するので、エレベーター非常止め装置7がかご1を機械的に非常停止させる。
その後、ステップS205において、第2降下距離測定工程を行う。第2降下距離測定工程では、第2下降工程によってかご1が降下した距離を測定する。また、第2降下距離測定工程では、かご1の傾きも測定する。以上により、非常止め動作検査工程が終了する。
その後、図7に示すように、ステップS106において、短絡装置取外工程を行う。短絡装置取外工程では、エレベーター制御盤5から動作試験用短絡装置8を取り外す。動作試験用短絡装置8のエレベーター制御盤5からの取り外しは、スイッチ部83を操作して、一対の端子部82が開放された後に行う。これにより、次のエレベーター非常止め装置7の動作試験を行う際に、一対の端子部82が短絡された状態でエレベーター制御盤5に取り付けられることが防止される。以上により、エレベーター非常止め装置7の動作試験方法が終了する。
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係るエレベーター非常止め装置7の動作試験方法によれば、エレベーター制御盤5に動作試験用短絡装置8を取り付ける短絡装置取付工程と、調速機6における非常止めスイッチが動作するように調速機6をセットする調速機セット工程と、短絡装置取付工程および調速機セット工程の後、エレベーター非常止め装置7の動作を検査する非常止め動作検査工程と、非常止め動作検査工程の後、エレベーター制御盤5から動作試験用短絡装置8を取り外す短絡装置取外工程とを備えているので、動作試験用短絡装置8を複数のエレベーターに簡単に用いることができる。
また、非常止め動作検査工程は、かご1を下降させる第1下降工程と、第1下降工程の後、第1下降工程によってかご1が降下した距離を測定する第1下降距離測定工程と、第1下降距離測定工程の後、動作試験用短絡装置8を用いて、エレベーター制御盤5における一対の非常止めスイッチ短絡接点51を短絡させる短絡工程と、短絡工程の後、かご1を下降させる第2下降工程と、第2下降工程の後、第2下降工程によってかご1が降下した距離を測定する第2下降距離測定工程とを有しているので、かご1を電気的に非常停止させた場合の降下距離およびかご1を電気的に非常停止させた場合の降下距離の両方を測定することができる。
また、短絡工程では、スイッチ確認用ランプ52が消灯していることを確認して、一対の非常止めスイッチ短絡接点51を短絡させるので、より確実に、かご1が非常停止している状態で一対の非常止めスイッチ短絡接点51を短絡させることができる。
また、この発明の実施の形態1に係る動作試験用短絡装置8によれば、エレベーター制御盤5における一対の非常止めスイッチ短絡接点51のそれぞれに接続される一対の端子部82と、一対の端子部82に電気的に接続され、操作されることによって一対の端子部82の短絡および開放を行うスイッチ部83とを備えているので、動作試験用短絡装置8を複数のエレベーターに簡単に用いることができる。
また、動作試験用短絡装置8は、スイッチ部83が一対の端子部82を短絡させた状態で一対の端子部82が非常止めスイッチ短絡接点51に接続されることを検出する不正接続検出装置85と、不正接続検出装置85の検出に基づいて、不正接続を報知する不正接続報知装置86とを備えているので、より確実に、かご1が非常停止している状態で一対の非常止めスイッチ短絡接点51を短絡させることができる。
なお、上記実施の形態1では、一対の端子部82および1つのスイッチ部83を備えた動作試験用短絡装置8の構成について説明したが、複数対の端子部および複数のスイッチ部を備えた動作試験用短絡装置の構成であってもよい。この場合、複数対の非常止めスイッチ短絡接点の短絡および開放を簡単に行うことができる。
また、上記実施の形態1では、巻上機4を備えたエレベーターにおけるエレベーター非常止め装置7の動作確認を行うエレベーター非常止め装置の動作確認方法および動作試験用短絡装置について説明したが、これに限らず、例えば、油圧エレベーターにおけるエレベーター非常止め装置の動作確認を行うエレベーター非常止め装置の動作確認方法および動作試験用短絡装置であってもよい。
1 かご、2 つり合いおもり、3 ロープ、4 巻上機、5 エレベーター制御盤、6 調速機、7 エレベーター非常止め装置、8 動作試験用短絡装置、11 かご本体、12 かご上装置、51 非常止めスイッチ短絡接点、52 スイッチ確認用ランプ、61 調速機ロープ、62 調速機シーブ、81 筐体、82 端子部、83 スイッチ部、84 磁石部、85 不正接続検出装置、86 不正接続報知装置。

Claims (5)

  1. エレベーター制御盤に動作試験用短絡装置を取り付ける短絡装置取付工程と、
    調速機における非常止めスイッチが動作するように前記調速機をセットする調速機セット工程と、
    前記短絡装置取付工程および前記調速機セット工程の後、エレベーター非常止め装置の動作を検査する非常止め動作検査工程と、
    前記非常止め動作検査工程の後、前記エレベーター制御盤から前記動作試験用短絡装置を取り外す短絡装置取外工程と
    を備えたエレベーター非常止め装置の動作試験方法。
  2. 前記非常止め動作検査工程は、
    かごを下降させる第1下降工程と、
    前記第1下降工程の後、前記第1下降工程によって前記かごが降下した距離を測定する第1下降距離測定工程と、
    前記第1下降距離測定工程の後、前記動作試験用短絡装置を用いて、前記エレベーター制御盤における一対の非常止めスイッチ短絡接点を短絡させる短絡工程と、
    前記短絡工程の後、前記かごを下降させる第2下降工程と、
    前記第2下降工程の後、前記第2下降工程によって前記かごが降下した距離を測定する第2下降距離測定工程と
    を有している請求項1に記載のエレベーター非常止め装置の動作試験方法。
  3. 前記短絡工程では、前記非常止めスイッチ短絡接点が短絡している場合に点灯するスイッチ確認用ランプが消灯していることを確認して、一対の前記非常止めスイッチ短絡接点を短絡させる請求項2に記載のエレベーター非常止め装置の動作試験方法。
  4. エレベーター制御盤に取り付けられ、エレベーター非常止め装置の動作試験を行う際に用いられる動作試験用短絡装置であって、
    前記エレベーター制御盤における一対の非常止めスイッチ短絡接点のそれぞれに接続される一対の端子部と、
    前記一対の端子部に電気的に接続され、操作されることによって前記一対の端子部の短絡および開放を行うスイッチ部と
    を備えている動作試験用短絡装置。
  5. 前記スイッチ部が前記一対の端子部を短絡させた状態で前記一対の端子部が前記非常止めスイッチ短絡接点に接続されることを検出する不正接続検出装置と、
    前記不正接続検出装置の検出に基づいて、不正接続を報知する不正接続報知装置と
    をさらに備えている請求項4に記載の動作試験用短絡装置。
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