JP2018118631A - 車両用シート構造 - Google Patents

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【課題】簡単な構成で、車両前後方向のスライド量を確保しつつ、スライドしたときにシートバック部及びヘッドレスト部を自動的に適切な角度に固定できる車両用シート構造を提供する。【解決手段】車両用シート構造1は、シートクッション部2と、シートバック部3と、ヘッドレスト部4と、シートバックロック部5と、車室後壁100に非接触でロック状態、押圧されてロック解除状態になるヘッドレストロック部6と、ヘッドレスト部4に突設されるスライダ部7とを備える。ヘッドレストロック部6は、シートクッション部2を車両後方にスライドしたとき、スライダ部7が走行直前に車室後壁100に押圧されてロック解除状態になる。これに伴ってスライダ部7はガイドレール部8に沿って上方に走行し、シートバックロック部5はロック解除状態になる。ヘッドレスト部4及びシートバック部3は、車室後壁100に沿った直立状態に維持される。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車といった車両に備えられるシート構造に関する。
特許文献1は、車両前後方向にスライド可能なシートクッションと、シートクッションの後端にヒンジ結合されるシートバックと、上記のスライドに伴ってシートバックの傾斜状態を変えるリンク機構とを備える車両用シートを開示する。このリンク機構は、車体背パネルとシートバックとを連結し、シートクッションを車両前方にスライドすると、シートバックを後傾状態に維持し、シートクッションを車両最後方位置までスライドすると、シートバックを車体背パネルに沿った起立状態に維持するように設けられている。
実開平01−150033号公報
上述の特許文献1の車両用シートでは、シートバックがリンク機構によって車両背パネルに連結されるため、シートのスライド量を十分に確保できないという問題がある。特に、特許文献1の第4図に示すようにシートバックにヘッドレストが傾動不可能に固定され、かつシートバックが後傾状態にあるとき、ヘッドレスト部が車体背パネルに接する構成では、ヘッドレストの配置位置を確保するために車両前方へのスライド量がより少なくなる。
また、上述の特許文献1の車両用シートでは、第2図に示す車両最前方位置にあるとき、第1図に示す車両最後方位置にあるときと比較してシートバックの後傾角度が大きく、シートバックが寝過ぎた状態にあり、運転者が運転し難い。
そこで、本発明の目的の一つは、簡単な構成で、車両前後方向のシートのスライド量を確保しつつ、スライドしたときにシートバック部及びヘッドレスト部を自動的に適切な角度に固定できる車両用シート構造を提供することにある。
本発明の一態様に係る車両用シート構造は、
車両前後方向にスライド可能に取り付けられたシートクッション部と、
前記シートクッション部に対して傾動可能に取り付けられたシートバック部と、
前記シートバック部に対して傾動可能に取り付けられたヘッドレスト部とを備える。
また、この車両用シート構造は、
前記シートクッション部が車両前方の着座位置にあるとき、前記シートバック部を所定の後傾状態にロックし、前記シートクッション部が車室後壁の近傍の着座位置にあるとき、前記ロックを解除するシートバックロック部と、
前記シートクッション部が車両前方の着座位置にあるとき、前記車室後壁に非接触になることで前記ヘッドレスト部を前記シートバック部に対して所定の角度にロックし、前記シートクッション部が前記車室後壁の近傍の着座位置にあるとき、前記車室後壁に押圧されることで、前記ロックを解除するヘッドレストロック部と、
前記ヘッドレスト部から車両後方に突出し、前記車室後壁にその上下方向に延設されるガイドレール部に嵌め込まれることで走行可能に設けられるスライダ部とを備える。
前記ヘッドレストロック部は、
前記シートクッション部を車両後方にスライドしたとき、前記スライダ部が前記ガイドレール部に嵌め込まれて走行する直前に、前記車室後壁に押圧されるように設けられる。
前記スライダ部は、
前記ヘッドレストロック部のロック解除状態に伴って、前記ガイドレール部に沿って上方に走行し、前記ヘッドレスト部を前記車室後壁に沿った直立状態に維持するように設けられる。
前記シートバックロック部は、
前記スライダ部の上方への走行に伴って前記ヘッドレスト部に連なる前記シートバック部が車両前方に傾動することでロック解除状態になり、前記シートバック部を前記所定の後傾状態から前記車室後壁に沿った直立状態に動作させる。
上記の車両用シート構造は、簡単な構成でありながら、車両前後方向のスライド量をより多く確保できる。
シートクッション部が車両最後方の着座位置(以下、後退限と呼ぶことがある)にあり、スライダ部がガイドレール部に嵌合しているときを除いて、シートクッション部及びシートバック部並びにヘッドレスト部を主体とするシート本体の車両前後方向の移動が規制されないからである。
また、上記の車両用シート構造は、シートクッション部が任意の着座位置にあるときに運転者が運転し易い。
シートクッション部が後退限にあるときには、スライダ部がガイドレール部に嵌合した状態にあることなどによって、シートバック部及びヘッドレスト部が車室後壁に沿った直立状態に維持されるからである。また、後退限よりも車両前方の着座位置にあるときには、シートバックロック部及びヘッドレストロック部がロックされていることによって、シートバック部及びヘッドレスト部が所定の角度に維持されるからである。
更に、上記の車両用シート構造は、シートクッション部を車両前後方向にスライドすることで、シートバックロック部及びヘッドレストロック部のロック及びロック解除を容易にかつ自動的に行えて、操作性に優れる。
実施形態1の車両用シート構造の概略構成図であり、車両前方の着座位置にある場合を示す。 実施形態1の車両用シート構造の概略構成図であり、ヘッドレストロック部がロック解除状態になる場合を示す。 実施形態1の車両用シート構造の概略構成図であり、車両後方の着座位置にある場合を示す。 実施形態1の車両用シート構造に備えるヘッドレストロック部を示す概略構成図である。 実施形態1の車両用シート構造に備えるスライダ部及びガイドレール部を示す概略構成図である。
以下、図面を参照して、本発明の車両用シート構造を具体的に説明する。図中、同一符号は同一名称物を示す。
[実施形態1]
図1〜図5を参照して、実施形態1の車両用シート構造1を説明する。図1〜図3では、紙面の左側を車両前方(FR)、右側を車両後方(RR)とし、紙面に直交する方向を車幅方向とする。図5では、紙面の上側を車両前方(FR)、下側を車両後方(RR)、左斜め前を下方(LWR)、右斜め後ろを前方(UP)、斜め手前から斜め奥を車幅方向(RH,LH)とする。図1〜図3は、車両用シート構造1を車幅方向に見た状態を示す。また、図1〜図3では、ヘッドレストロック部6の内部構造が分かり易いように、一方の取付壁部36(図4)を取り外した状態を示す。
(全体構成)
実施形態1の車両用シート構造1は、図1に示すようにシートクッション部2と、シートバック部3と、ヘッドレスト部4とを備え、これらを主体とするシート本体10が自動車といった車両(図示せず)に搭載されて利用される。シートクッション部2は、車両前後方向にスライド可能に取り付けられ、車両最後方の着座位置(後退限)にあるとき(図3)、シートバック部3の背面近傍に車室後壁100が位置する。シートバック部3は、シートクッション部2に対して傾動可能に取り付けられる。ヘッドレスト部4は、シートバック部3に対して傾動可能に取り付けられる。更に、この車両用シート構造1は、シートバック部3における所定の後傾状態でのロックとこのロックの解除とを行うシートバックロック部5と、ヘッドレスト部4におけるシートバック部3に対する所定の角度でのロックとこのロックの解除とを行うヘッドレストロック部6とを備える。車室後壁100にはその上下方向にガイドレール部8が延設されており、ヘッドレスト部4には、その背面側にガイドレール部8に嵌め込まれることで走行するスライダ部7が突設される。
実施形態1の車両用シート構造1は、乗員(図示せず)などが車両前後方向にシートクッション部2をスライドさせることで、シートバックロック部5及びヘッドレストロック部6のロック及びロック解除を自動的に行えるように構成されている。シートバックロック部5及びヘッドレストロック部6は、シートクッション部2が車両前方の着座位置にあるとき、ロック状態であり(図1)、シートクッション部2が車室後壁100の近傍の着座位置、即ち後退限にあるときにロック解除状態である(図3)。ヘッドレストロック部6は、車室後壁100に非接触になることでロック状態になり、車室後壁100に押圧されることでロック解除状態になる。スライダ部7は、ヘッドレストロック部6のロック解除状態に伴って、ガイドレール部8に沿って上方に走行し、ヘッドレスト部4を車室後壁100に沿った直立状態に維持するように設けられている。シートクッション部2及びヘッドレスト部4が後退限に固定されることで、シートバック部3は、車室後壁100に沿った直立状態に維持される(図3)。
特に、実施形態1の車両用シート構造1では、ヘッドレストロック部6は、シートクッション部2を車両後方にスライドしたとき、車室後壁100に近接したスライダ部7がガイドレール部8に嵌め込まれて走行する直前に、車室後壁100に押圧されて(図2)、ロック解除状態になるように設けられている。かつ、実施形態1の車両用シート構造1では、シートバックロック部5は、スライダ部7の上方への走行に伴ってヘッドレスト部4に連なるシートバック部3が車両前方に傾動することでロック解除状態になり、シートバック部3を所定の後傾状態から車室後壁100に沿った直立状態に動作させるように設けられている。
以下、構成要素ごとに詳細に説明する。
(シートクッション部)
この例のシートクッション部2は、パッド部20と、パッド部20が取り付けられるフレーム部21と、スライド機構(図示せず)とを備える。この例のスライド機構は、車室のフロア110に車両前後方向に延設されるスライドレール120を走行するスライダ(図示せず)と、シートクッション部2をスライド位置にロック及びロック解除するロック部(図示せず)とを含む。スライド機構には公知の構造が利用できる。
この例では、フレーム部21の車両後方側にシートバック部3を傾動可能に軸支する取付軸部23が設けられる。また、フレーム部21の車両後端近くには、シートバック部3に取り付けられたシートバックロック部5のフック部52を掛止するロックピン25が設けられる。
(シートバック部)
この例のシートバック部3は、パッド部30と、パッド部30が取り付けられるフレーム部31とを備える。シートバック部3は、フレーム部31の下端部が取付軸部23に軸支されることで、シートクッション部2に対して傾動できる。また、この例では、シートバック部3の下方側にシートバックロック部5が設けられている。シートバック部3は、シートバックロック部5がロック状態にあるとき、所定の後傾状態を維持され(図1)、シートバックロック部5がロック解除状態にあるとき、フロア110に対して直交するような直立状態に維持されたり(図3)、シートクッション部2に接するように二つ折りに折り畳み可能となったりする(後述参照)。
この例のフレーム部31は、下端部が上端部よりも車両前方側に位置するように屈曲したJ字状の部材である。この屈曲角度は、上述のようにシートバックロック部5がロック状態にあるとき(図1)、シートバック部3が所定の後傾状態となり、ロック解除状態にあり、スライダ部7がガイドレール部8に嵌合してヘッドレスト部4が車室後壁100に沿った直立状態に維持されるとき(図3)、シートバック部3が車室後壁100に沿った直立状態になることが可能な大きさである。
更に、この例のシートバック部3は、その上端側に車両後方に突出する一対の取付壁部36,36が設けられている(図1の破線円内の拡大図、図4参照)。各取付壁部36,36は、同一形状、同一の大きさの平板状の部材であり、車幅方向に離間されて突設される。両取付壁部36,36を渡るように二つの取付軸部33,63が固定される(詳細は後述、図4)。一方の取付軸部33は、ヘッドレスト部4の脚部410の下端部を軸支する。他方の取付軸部63は、ヘッドレストロック部6のフック部62が設けられる本体部60を軸支する。
各取付壁部36,36の形状、大きさは、ヘッドレストロック部6がロック状態及びロック解除状態にあるとき、本体部60が取付壁部36,36から車両後方に突出するように調整する(図1〜図3)。取付壁部36における取付軸部33などの配置箇所は、部分的に厚くしておくと(図示せず)、強度に優れる。
(シートバックロック部)
シートバックロック部5は、ロック状態にあるとき、シートクッション部2に対してシートバック部3を所定の後傾状態に維持し、ロック解除状態にあるとき、シートバック部3を傾動可能な状態にする。
この例のシートバックロック部5は、一端側にフック部52が設けられ、他端側をシートバック部3に対して回転可能に軸支される軸支部とする平板状の部材である。シートバックロック部5は、フック部52がシートクッション部2に突設されたロックピン25に掛止されるとロック状態となり、フック部52がロックピン25から外れるとロック解除状態となる。フック部52は、図1に示す状態から所定の回り止め位置(図3)に至るまで右回りに回転するようにばね(図示せず)によって付勢されている。シートバックロック部5は、シートバック部3の前傾に伴ってフック部52がロックピン25から外れると、上記付勢力によって自動的にロック解除状態になり、シートバック部3の後傾に伴ってフック部52がロックピン25に掛かると、自動的にロック状態になるように構成される。
更に、この例のシートバックロック部5には、乗員などが意図的にロック解除状態にできるようにレバー部59を備える。シートクッション部2が車両前方の着座位置にあるとき、レバー部59を操作して、上述の付勢力に抗して左回りに回転させてシートバックロック部5をロック解除状態にすると、シート本体10を二つ折りに折り畳める(図示せず)。
(ヘッドレスト部)
この例のヘッドレスト部4は、パッド部40と、パッド部40が取り付けられるフレーム部41とを備える。ヘッドレスト部4は、フレーム部41の上方部分をパッド部40の取付箇所とし、この取付箇所よりも下方に向かって延びる脚部410の下端部を取付軸部33に軸支される軸支箇所とし、シートバック部3に対して傾動できる。また、この例では、ヘッドレスト部4の脚部410の下端部近くにヘッドレストロック部6が設けられ、パッド部40の取付箇所の背面側にはスライダ部7が突設される。ヘッドレスト部4は、ヘッドレストロック部6がロック状態にあるとき、所定の角度に維持され(図1)、ヘッドレストロック部6がロック解除状態にあり、スライダ部7がガイドレール部8に嵌合しているとき、車室後壁100に沿った直立状態に維持される(図3)。
この例のフレーム部41は、下端部が上端部よりも車両前方側に位置するように屈曲したJ字状の部材である。この屈曲角度は、上述のようにヘッドレストロック部6がロック状態にあるとき(図1)、ヘッドレスト部4が所定の角度の後傾状態となり、ロック解除状態にあるとき(図3)、ヘッドレスト部4が車室後壁100に沿った直立状態になることが可能な大きさである。
(スライダ部及びガイドレール部)
スライダ部7及びガイドレール部8の組は、ヘッドレスト部4を所定の後傾状態から車室後壁100に沿った直立状態に移行させると共に、この直立状態を維持する。この例では、上下方向に離間して二つのスライダ部7a,7bを備える。スライダ部7a,7bに対応して、車室後壁100には上下方向に離間して二つのガイドレール部8a,8bが突設される。スライダ部7及びガイドレール部8の組を複数備えることで、ヘッドレスト部4における直立状態の支持箇所を複数とすることができ、ヘッドレスト部4をより安定して支持できる。
この例のスライダ部7a,7bはいずれも、同一形状、同一の大きさであり、ヘッドレスト部4(フレーム部41)から車両後方に突出する本体部70と、本体部70に固定され、ガイドレール部8に嵌め込まれるガイドピン71とを備える。本体部70は舌片状の平板材であり、ガイドピン71は丸棒材である。各スライダ部7a,7bは図5に示すように、T字状であり、ガイドピン71が本体部70の厚さ方向に貫通状態で固定される。
スライダ部7の形状、大きさ(本体部70におけるフレーム部41からの突出量、ガイドピン71の軸長さなど)、後述するガイドレール部8の形状、大きさ(後述する分割片80の大きさ、分割片80,80間の距離、上下方向に沿った長さ、車室後壁100からの突出高さなど)は、ヘッドレストロック部6のロック解除に伴って、スライダ部7がガイドレール部8に嵌め込まれてガイドレール部8を走行可能な範囲で適宜変更できる。
この例のガイドレール部8a,8bはいずれも、同一形状、同一の大きさであり、車幅方向に離間して配置され、図5に示すように端面形状がL字状であって組み合わせて門型となる一対の分割片80,80を備える。ガイドピン71は、分割片80,80と車室後壁100とでつくる筒体内に入って、この筒体内を走行し、本体部70は、分割片80,80間の隙間に入って、この隙間を走行する。ガイドピン71の走行路を上記筒体内とすることで、スライダ部7はガイドレール部8から離脱することなく、確実に走行できる。また、ガイドピン71が上記筒体内に入った状態では、車両前方側を分割片80によって規制され、車両後方側を車室後壁100に規制される。そのため、ヘッドレスト部4は、実質的に前傾も後傾もできず、上述の直立状態に維持される。即ち、ガイドレール部8(分割片80,80)における車両前方側に配置される前壁はガイドピン71の抜け止め部材として機能する。
両分割片80,80は車両前方からみると台形状であり(図5)、車幅方向からみると直角台形状である(図1など)。この台形状の筒体の内部空間は、スライダ部7a,7bが入る下端近傍が最も大きく、下方から上方に向かって車幅方向にも車両前後方向にも徐々に小さくなり、上端近傍が最も小さい。上記内部空間における最大部分の大きさをガイドピン71よりも大きくなるように分割片80,80の大きさを調整すると、スライダ部7は、ガイドレール部8に嵌め込まれ易い。上記内部空間における最小部分の大きさをガイドピン71と同程度又はそれ以下となるように分割片80,80の大きさを調整すると、スライダ部7がガイドレール部8から離脱することを防止できる。なお、図5では、分割片80を簡略化して示すが、図1〜図3に示すように、分割片80の前壁を湾曲面とすると、ガイドピン71が上述の筒体内に滑らかに入り易い。上述の台形状の筒体として、本体部70が走行する直線状のスリットを形成したものをガイドレール部8に利用すると、分割片80,80の位置合わせなどが不要であり、車室後壁100に容易に取り付けられる。
後述するようにヘッドレストロック部6のロック解除直前にスライダ部7a,7bがガイドレール部8a,8bに入るようにガイドレール部8a,8bの設置位置を調整する。
(ヘッドレストロック部)
ヘッドレストロック部6は、ロック状態にあるとき、シートバック部3に対してヘッドレスト部4を所定の後傾状態に維持し、ロック解除状態にあるとき、ヘッドレスト部4を傾動可能な状態にする。この例では、ヘッドレストロック部6は、主として、シートバック部3の背面かつ上方端側に設けられている。
この例のヘッドレストロック部6は、図4に示すようにフック部62が設けられた本体部60と、本体部60を回転可能に軸支する取付軸部63と、フック部62が掛止される外れ止め部64と、この掛止した状態、即ちロック状態に付勢するばね部61とを備える。
この例の本体部60は、一枚の金属板を折り曲げた成形体である。図1,図3の破線円内に拡大して示すように、本体部60を車幅方向にみると、車両前方側に開口するフック部62が設けられ、車両後方側が閉じた平板状にみえる。本体部60の車両後方側は、フック部62を形成する上下二つの突出部62u,62dのうち、下方側の突出部62dから車両後方側かつ上方側に向かって滑らかに湾曲している。図4に示すように、このような平板が車幅方向に離間して二つ並び、下方側の突出部62d,62dが車幅方向に繋がっている。上記二つの平板における上方側の突出部62u,62uには、取付軸部63が貫通状態で固定される。
この例の取付軸部63は、上述のようにシートバック部3(フレーム部31)に突設される取付壁部36,36間を渡るように固定されて、本体部60を回転可能に軸支する。ここでは本体部60は時計回りに回転することで(図1の破線円内の黒矢印参照)、フック部62は外れ止め部64に掛かり、ヘッドレストロック部6はロック状態となり、反時計回りに回転することで(図3の破線円内の黒矢印参照)、フック部62は外れ止め部64から外れ、ヘッドレストロック部6はロック解除状態となる。
この例の外れ止め部64は、車両前方側に取付軸部33が貫通状態で固定される軸支箇所を備え、車両後方側にフック部62の掛止箇所を備える平板状の部材である。掛止箇所は、フック部62の大きさ、形状に対応して適宜調整する。外れ止め部64は、フック部62が掛止されているとき、図1に示すように突出部62u,62u間を渡る取付軸部63と突出部62d,62dを繋ぐ連結箇所とに上下を挟まれており、上述のロック状態では、フック部62が外れ難い。
この例では、二つのばね部61,61を備えており、各ばね部61,61は捻じりばねである。各捻じりばねの一端が各本体部60,60の上方側に固定され、その他端が各取付壁部36,36に固定される。捻じりばねを一つとすることもできる。
ばね部61は、フック部62が外れ止め部64に掛止された状態を維持するように付勢しており(図1の破線円内の白抜き矢印参照)、シートバック部3が後退限にある場合を除いて、ヘッドレストロック部6のロック状態を維持する。シートバック部3が後退限にある場合、本体部60が車室後壁100に押圧されることでばね部61の付勢力に抗して回転すると(図2,図3の黒矢印)、フック部62が外れ止め部64から外れて、ヘッドレストロック部6をロック解除状態にできる。
(動作説明)
以下、実施形態1の車両用シート構造1について、シート本体10のスライド位置とシートバック部3及びヘッドレスト部4の配置状態について説明する。
((前方位置))
図1に示すように、シートクッション部2が車室後壁100から離れた車両前方の任意のスライド位置にあるとき、シートクッション部2は、スライド機構のロック部によってそのスライド位置がロックされる。シートバックロック部5は、フック部52がロックピン25に掛止されてロック状態にあり、シートバック部3は、シートクッション部2に対して所定の後傾状態、具体的には上述のフレーム部31の屈曲角度に応じた後傾状態に維持される。ヘッドレストロック部6は、フック部62が外れ止め部64に掛止されてロック状態にあり、ヘッドレスト部4は、シートバック部3に対して所定の角度、具体的にはフレーム部41の屈曲角度に応じた後傾状態に維持される。
シートバックロック部5及びヘッドレストロック部6のロック状態は、シートクッション部2を車室後壁100に近接するまでの間、乗員などが意図的にロック解除状態にする場合(上述のシート本体10を折り畳む場合など)を除いて維持される。
((車両最後方の着座位置への移行))
シートクッション部2を車両後方にスライドして、シートバック部3及びヘッドレスト部4を車室後壁100に近接させると、図2に示すように二つのスライダ部7a,7bはそれぞれ、車室後壁100に突設されるガイドレール部8a,8bの下方側の開口部近傍に位置して、走行直前の状態になる。
一方、ヘッドレストロック部6の本体部60は、シートバック部3の取付壁部36よりも車両後方に突出しているため、この突出部分が車室後壁100に接触する。更にシートクッション部2を車両後方にスライドしたとき、本体部60は、車室後壁100に押圧されることで、ばね部61の付勢力に抗して、取付軸部63を中心として本体部60の湾曲形状に沿って回転する(黒矢印参照)。この回転に伴って、本体部60のフック部62が外れ止め部64から外れる。ヘッドレストロック部6は、スライダ部7の走行直前にこのように車室後壁100に押圧されてロック解除状態になる。
ヘッドレストロック部6がロック解除状態になると、取付軸部33に軸支されるヘッドレスト部4のフレーム部41は所定の後傾状態から車両前方に傾動する。その結果、フレーム部41におけるパッド部40の取付箇所は、最終的に車室後壁100に沿った直立状態になるように立ち上がることが可能になる。
ヘッドレストロック部6のロック解除状態に伴って、スライダ部7はガイドレール部8に嵌め込まれてガイドレール部8に沿って上方に走行する。詳しくは、スライダ部7のガイドピン71はガイドレール部8の分割片80,80内に進入し、本体部70は分割片80,80間に進入する。この例では、上述のように分割片80,80と車室後壁100とがつくる台形状の筒体において下方側の開口部が大きいため、ガイドピン71は、上記筒体内に容易にかつ確実に進入できる。スライダ部7が走行を開始すると、ヘッドレスト部4が車室後壁100に沿って立ち上がっていき、最終的に図3に示す直立状態になる。
上述のスライダ部7の上方への走行に伴って、ヘッドレスト部4に連なるシートバック部3は上述の後傾状態から車両前方に傾動する。詳しくは、上述のように本体部60が車室後壁100に押圧されることで、結果としてシートバック部3の上端部も押圧されて、シートバック部3は前傾する。シートバック部3の前傾動作によって、シートバックロック部5はロック解除状態になり、シートバック部3の更なる傾動を可能にする。ここでは、シートバック部3は、ヘッドレスト部4と同様に車室後壁100に沿った直立状態に動作する。
(最後方位置)
シートクッション部2を後退限までスライドしたら、シートクッション部2はスライド機構のロック部によってロックされる。このロックによって、ガイドピン71が上述の筒体内から抜けずに筒体内に保持される。このようなスライダ部7及びガイドレール部8によって、図3に示すようにヘッドレスト部4を車室後壁100に沿った直立状態に維持できる。シートクッション部2及びヘッドレスト部4の位置が固定されることで、両者間に介在するシートバック部3も、その位置及び傾動状態が固定される。即ち、シートバック部3は、上述の車室後壁100に沿った直立状態に維持される。
(最後方位置からスライド開始)
後退限から車両前方にシートクッション部2をスライドする場合には、シートクッション部2のスライド機構のロック部をロック解除して、シートクッション部2を車両前方にスライドさせる。シートクッション部2の車両前方へのスライドに伴って、スライダ部7は、ガイドレール部8を下方に向かって走行して、最終的にガイドレール部8から外れる。
また、シートクッション部2の車両前方へのスライドに伴って、ヘッドレストロック部6の本体部60は車室後壁100と非接触になり、車室後壁100からの押圧が解除される。そのため、ばね部61の付勢力によって、本体部60は取付軸部63を中心として回転して、フック部62が外れ止め部64に掛かり、ヘッドレストロック部6はロック状態になる。ヘッドレストロック部6がロック状態になることで、ヘッドレスト部4は、シートバック部3に対して所定の角度に維持される(図1)。
シートバック部3は後退限にある場合に傾動可能である。この状態から、シートクッション部2の車両前方へのスライドに伴って、シートバック部3の下端側はシートクッション部2と共に車両前方側に移動しようとし、シートバック部3の上端側は上述のようにスライダ部7がガイドレール部8を外れてヘッドレストロック部6がロック状態となるまでの間、車室後壁100に保持されている。その結果、シートバック部3は、相対的に後傾する。この後傾動作によって、シートバックロック部5は、ロックピン25に掛止される。シートバックロック部5がロック状態になることで、シートバック部3は、所定の後傾状態に維持される(図1)。
(適用例)
実施形態1の車両用シート構造1は、シートバック部の背面に車室後壁が設けられている車両、例えば、小型トラックなどのツーシーターの自動車に利用することができる。
(効果)
実施形態1の車両用シート構造1は、以下の効果を奏する。
(1)シート本体10に加えて、車両前後方向のスライドに伴って自動的にロック及びロック解除を行うシートバックロック部5及びヘッドレストロック部6、自動的に走行するスライダ部7及びガイドレール部8を備えるという簡単な構成であり、構築し易い。
(2)ヘッドレスト部4の車両前方への移動が規制される後退限にある場合を除いて、シート本体10をスライドでき、シートのスライド量をより多く確保できる。
(3)シート本体10が後退限にあるとき、シートバック部3及びヘッドレスト部4が車室後壁100に沿った直立状態に維持され、それ以外の着座位置にあるときには、所定の後傾状態に維持されており、運転者は、任意の着座位置において運転し易い。特に、シートバック部3が後傾状態にあるときのシートクッション部2とシートバック部3とがつくる角度、シートバック部3とヘッドレスト部4とがつくる角度が不適切にならないように上述の屈曲角度が調整される。そのため、ある程度のリクライニング効果も期待できる。
(4)シートクッション部2を車両前後方向にスライドすることで、シートバックロック部5及びヘッドレストロック部6のロック及びロック解除を容易にかつ自動的に行えて、操作性に優れる。
更に、この例の車両用シート構造1は、以下の効果も奏する。
(5)スライダ部7及びガイドレール部8の組を複数備えると共に、ガイドピン71が上述の筒体内に保持されるため、後退限にあるとき、ヘッドレスト部4を傾動しないように保持できる。車両前方の着座位置にあるとき、ヘッドレスト部4をヘッドレストロック部6によって傾動しないように保持できる。
(6)ガイドレール部8を、下方側の開口部が大きい台形状の筒体とすることで、スライダ部7を容易に、かつ確実に嵌め合わせられる。
(7)ヘッドレストロック部6をシートバック部3の背面側に備えるため、ヘッドレストロック部6をシートバック部3の背面に隠すことができ、美観に優れる。
本発明は上述の実施形態1に限定されず、例えば、以下の少なくとも一つの変更が可能である。
(a)ヘッドレストロック部6の取付壁部36,36をシートバック部3の背面ではなく上端面に突設する。
(b)スライダ部7及びガイドレール部8の組を一つ又は三つ以上にする。
(c)スライダ部7は、ガイドピン71に回転可能に軸支されるローラ(図示せず)を備える。この場合、更にスライドが容易である。
1 車両用シート構造
10 シート本体
2 シートクッション部
20 パッド部、21 フレーム部、23 取付軸部、25 ロックピン
3 シートバック部
30 パッド部、31 フレーム部、33 取付軸部、36 取付壁部
4 ヘッドレスト部
40 パッド部、41 フレーム部、410 脚部
5 シートバックロック部
52 フック部、59 レバー部
6 ヘッドレストロック部
60 本体部、61 ばね部、62 フック部、62u,62d 突出部
63 取付軸部、64 外れ止め部
7,7a,7b スライダ部
70 本体部、71 ガイドピン
8,8a,8b ガイドレール部
80 分割片
100 車室後壁、110 フロア、120 スライドレール

Claims (1)

  1. 車両前後方向にスライド可能に取り付けられたシートクッション部と、
    前記シートクッション部に対して傾動可能に取り付けられたシートバック部と、
    前記シートバック部に対して傾動可能に取り付けられたヘッドレスト部と、
    前記シートクッション部が車両前方の着座位置にあるとき、前記シートバック部を所定の後傾状態にロックし、前記シートクッション部が車室後壁の近傍の着座位置にあるとき、前記ロックを解除するシートバックロック部と、
    前記シートクッション部が車両前方の着座位置にあるとき、前記車室後壁に非接触になることで前記ヘッドレスト部を前記シートバック部に対して所定の角度にロックし、前記シートクッション部が前記車室後壁の近傍の着座位置にあるとき、前記車室後壁に押圧されることで、前記ロックを解除するヘッドレストロック部と、
    前記ヘッドレスト部から車両後方に突出し、前記車室後壁にその上下方向に延設されるガイドレール部に嵌め込まれることで走行可能に設けられるスライダ部とを備え、
    前記ヘッドレストロック部は、
    前記シートクッション部を車両後方にスライドしたとき、前記スライダ部が前記ガイドレール部に嵌め込まれて走行する直前に、前記車室後壁に押圧されるように設けられ、
    前記スライダ部は、
    前記ヘッドレストロック部のロック解除状態に伴って、前記ガイドレール部に沿って上方に走行し、前記ヘッドレスト部を前記車室後壁に沿った直立状態に維持するように設けられ、
    前記シートバックロック部は、
    前記スライダ部の上方への走行に伴って前記ヘッドレスト部に連なる前記シートバック部が車両前方に傾動することでロック解除状態になり、前記シートバック部を前記所定の後傾状態から前記車室後壁に沿った直立状態に動作させる車両用シート構造。
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