JP2018114991A - ブランクシート、製函前ブランク及び包装箱 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1の包装容器は、箱体の正面部又は背面部に、下側重合部及び上側重合部の2つのシートを重ね合わせ、上側重合部の一部又は全部を下側重合部から剥離可能にしている。そして、商品情報が上側重合部の重合面及び/又は下側重合部の露出可能な露出面に印刷され又は記載可能に構成されている。
また、特許文献2に記載の包装用箱は、正面部の一部である表示片部をその周囲から切り離して表示片の下辺に沿って折り曲げて手前側に前傾させ、印刷がされた表示片の表面が上面を向くように折り畳むことによって表示部を掲示させる構成になっている。
また、特許文献2に記載の包装用箱は、正面部から引き起こした表示部分を半分に折り畳んで表示するものであるため、正面部に表示する内容がポップ表示させたい内容に拘束されてしまうという課題があった。また、この包装用箱は、ポップ表示の大きさを正面部から切り離した表示部の半分程度に制限してしまうという課題があった。
そこで本発明は、ブランクシートの片面に情報を印刷するだけで、正面部の表面に表示された内容及び正面部の切り取り面積に拘束されずにポップ表示をすることができるブランクシート、製函前ブランク及び包装箱を提供する。
この構成によれば、一枚からなるブランクシートの一面に印刷をし、ポップ表示部を底フラップに分離可能に連結させるとともに、正面部に貼着させるだけで、簡単にポップ表示部を形成することができる。
この構成によれば、ブランクシートからのポップ表示部の不用意な分離を防止することができる。
この構成によれば、接合代を確実にポップ表示に固定させることができるとともに、ポップ表示部を連接させた底フラップを確実に他の底フラップと連結させるための十分な面積を取りやすくなる。
この構成によれば、接合代が前面保持部の内側に貼着されるため、前面保持部に形成する破断線をシンプルにすることができ、ポップ表示部の前傾前の外観性を向上させることができる。
この構成によれば、製函時に正面部等の上部を取り除くことなく開口窓から商品の一部を露出させることができ、かつこの開口窓からポップ表示部を突出させて掲示することができる。
この構成によれば、ポップ表示部の印刷領域を大きくすることができるとともに、開口窓の側方にポップ表示部を係止させることができる。
前記複数の底フラップの少なくともいずれか一つは、前記下辺において折り畳まれた際に、前記正面部の内側面又は前記正面部の側辺に重なり得る一辺を有し、更に前記下辺において折り畳まれた際に前記正面部に重なって貼着可能なポップ表示部を前記一辺を介して連接させており、前記一辺は、前記ポップ表示部を有した底フラップから前記ポップ表示部を分離可能とするポップ破断線となっており、前記複数の底フラップを内側に折り畳んだ状態で、筒状に連接させた前記正面部、前記一対の側面部及び前記背面部を平坦に折り畳んでおき、この際前記ポップ表示部を前記正面部の内面側に貼着させておくことにより、前記正面部、前記一対の側面部及び前記背面部、並びに前記複数の底フラップを立体の筒形状に引き起して製函した際に、前記ポップ表示部を連接させた前記底フラップから分離させ、前記正面部の開口端から前記ポップ表示部を前傾させ得る。
この構成によれば、一枚からなるブランクシートの一面に印刷をし、ポップ表示部を底フラップに分離可能に連結させるとともに、正面部に貼着させるだけで、簡単にポップ表示部を形成することができる。
この構成によれば、前記したブランクシートと同様の作用を発揮し得る。
この構成によれば、製函前ブランクによる包装箱の形成工程をシンプルにすることができる。
この構成によれば、上記いずれかの作用を奏する。
なお、本明細書において、上下左右とは、包装箱を底面部が下面となるように載置し包装箱を正面部から視た場合の相対的な位置関係を指すものであり、正面側を手前側又は前側、背面側を奥側又は後側ということもある。
図1,図3,図9,図10,図13及び図18は、ブランクシート1Aを内面側から視た図であるため、後述する右側面部が正面部の左側に、左側面部が正面部の右側に表れている。
図1に示すように、第1の破断線20は、正面部3の両側辺3s,3sから内側に向かって略水平方向に延びた後、湾曲しつつ少し下方に延びた線20aと、台形の両傾斜辺及び上辺を成す接合代形成線20bとを備えている。
接合代形成線20bと折り目線21とに囲まれた台形の部分は、正面部3の下部35の一部として設けられた接合代22であり、内側面3aに接着材Dを設けてポップ表示部15を接合させるようになっている。
詳細には、前面保持部23は、商品の前面下側を支持する下方支持部23kと、下方支持部23kの両側から上方に延び、商品の前面両側部の一部を支持する側方支持部23hとを有している。本実施形態では、側方支持部23hは小さく形成されている。
正面部3の上辺3tには、略台形の短フラップ24が設けられている。
一対の側面部4,5のうちの一方(本実施形態では右側面部4)の上端には、幅方向の中央部に、蓋部16の開閉を容易にするための台形の切欠部26を形成する切欠き用破断線26Lが形成されている。
蓋部16は、図2に示す筒状体2の上側開口部の全体を覆い得る面積を有する矩形に形成されている。
蓋部16には、製函時に右側面部4の内側面4aに沿って差し込まれる差し込み片27が形成されている。差し込み片27の先端角部は、製函時に筒状体2内への差し込みを容易にするようアールが形成されている。
本実施形態では、接合代28は、台形で小幅に形成されている。
背面部6の上下方向中間部(本実施形態ではやや上方寄りの位置)には、製函時に2つの第2の破断線25の端部25e,25eと連続する第3の破断線29が形成されている。
背面部6の下部65の上端には、背面部6の内側面6a側に向かって折り曲げられ、開口部を形成可能とする折り曲げ片部30が、背面部6の中央又は左右いずれか寄り(本実施形態では右寄りの箇所)に設けられている。
背面部6は、製函時には右側面部4の側辺4s及び左側面部5の側辺5sの双方に連接し、正面部3と対向する面を構成する。
以下、説明の便宜の点から、第2底フラップ8から順に説明する。
連結部45は、外側傾斜辺41mの先端辺41t側においてポップ表示部15に向けてわずかに突出するように形成されている。連結部45の側辺45sは、連結点p,p・・を介して連結部45を有する第2底フラップ8とポップ表示部15と連結又は分離させる連結部破断線45sとなっている。
連結部45の連結部破断線45sは、第2底フラップ8が右側面部4に折り重ねられた際に正面部3の内側面3a又は側辺3sと重なり得る一辺を構成している。
第3底フラップ9は、第2底フラップ8のベース部41よりもやや小さい台形で、下辺6cからの突出が第2底フラップ8よりも小さくなるように形成されている。
先端辺7tは、第1底フラップ7側にやや湾曲して凹む形状を成している。この先端辺7t上には、ポップ表示部15を第1底フラップ7から分離させるポップ破断線50が形成されている。このポップ破断線50は、正面部3に折り重ねられた際に正面部3の内側面3aと重なり得る一辺を構成している。
ブランクシート1Aを製函前の折り畳んだ状態にするには、図3に示すように、ブランクシート1Aの内側面3a―6aに向けて第1底フラップ7から第3底フラップ9を折り畳む。そして、第2底フラップ8の連動接合部42を更に谷折りし、ベース部41に折り重ねる。
製函前ブランクYを包装箱X1にするには、図4に示す折り畳まれた筒状体2の角部をなす両側部を互いに接近させるように押す。そうすると、連動接合部42が隣り合う第1底フラップ7又は第3底フラップ9に接合しているために,第1底フラップ7及び第2底フラップ8並びに第3底フラップ9と第2底フラップ8とが筒状体2の開口に伴って互いに引っ張り合って、筒状体2の下辺3c−6cから立ち上がり始める。
以上のようにして、蓋部16が開口した状態の包装箱X1が完成する。
以上により、ポップ表示をした状態で包装箱X1を陳列に使用することができる。
このような構成とすることで、連結部45を設けることによる第1底フラップ7と、ポップ表示部15と、第2底フラップ8との間の開口を打ち抜く作業を回避することができ、ブランクシート1Aの製造をより容易にすることが可能となる。また、第1の実施形態のブランクシート1A及び製函前ブランクYが有する作用、機能及び効果を発揮することができる。
また、ブランクシート1Aは、連結部45がなく、連結部破断線45sが、正面部3の側編3sに重なった構成であってもよい。
また、本実施形態では、背面部6に第3の破断線29が形成され、背面部6が上下方向に分離できるようになっているが、背面部6は必ずしも第3の破断線29を有していなくてもよい。この場合、一対の側面部4,5に形成された第2の破断線25,25はそれぞれ、一対の側面部4,5の上端に至らせる等して一対の側面部4,5を上下部に分けるように形成されていればよい。
詳細には、ポップ表示部15と第1底フラップ7との間に略楕円形状の接合代80が形成されている。そして、接合代80の周及びポップ表示部15と第1底フラップ7との間に破断線81が形成されている。
折り曲げ線86,86同士の間には切込み82が形成されている。
一方、第1の破断線20には、上方に僅かに突出した形状の係止凸部83が形成されている。係止凸部83は、接合代80に形成された切込み82に対応する位置に形成されている。
図11に示す包装箱X2において、ポップ表示部15を手前側に折り畳み前傾させた場合には、図12に示すように係止凸部83を切込み82に挿入させる。また、罫線84において軽い折り癖を付ける。
また、ポップ表示部15に形成した接合代80の係止凸部83を切込み82に挿入することができるため、ポップ表示部15の前傾を容易に固定することができるという効果を奏する。
また、折り曲げ線86,86に加え罫線84において、ポップ表示部15を更に前傾方向に折り曲げることができるため、ポップ表示部15の前傾をより安定させることができるという効果を奏する。
ポップ表示部15を接合させる接合代22は、開口窓90の幅よりも小さく形成する必要があるため、図1に示す第1の実施形態における接合代22の幅寸法よりも小さく形成されている。
包装箱X3と第1の実施形態の包装箱X1とは、正面部3に開口窓90を形成することにより図14に示す筒状体2の上部を除去しなくても収容された商品の前面を見せることが可能であるとともに、図14及び図15に示すように、開口窓90からポップ表示部15を前傾させることができる点で相違している。この点以外については、ブランクシート1C、製函前ブランクY及び包装箱X3は、第1の実施形態と同一の作用、機能及び効果を奏する。
図16に示すように、包装箱X3の筒状体2の上部を取り除いた状態は、第1の実施形態と略同様である。
一方、ポップ表示部15は、接合代96に対向させることができる幅及び形状で形成されているとともに、幅方向中央部に折り曲げ線98が形成されている。更にポップ表示部15は、折り曲げ線98において折り曲げた際に切込み97に挿入可能な係止凸部99が形成されている。
具体的に本発明は、正面部3、一対の側面部4,5及び背面部6の縦(高さ)寸法を各実施形態で例示したものよりも小さく形成した、いわゆる蓋部16を有しないトレイ形状の包装箱又はこれを形成するブランクシート及び製函前ブランクに応用することもできる。
以上、本発明の主要な実施形態について説明したが、本発明は前述した各実施形態及びその変形例又は応用例に限定されるものではなく、係止凸部の差し込み、開口窓90の形成その他の各要素を適宜組み合わせて更に応用することができる。
2…筒状体
3…正面部
4…右側面部(側面部)
5…左側面部(側面部)
6…背面部
7…第1底フラップ(底フラップ)
8…第2底フラップ(底フラップ)
9…第3底フラップ(底フラップ)
15…ポップ表示部
16…蓋部
20…第1の破断線
25…第2の破断線
29…第3の破断線
40…底面部
45…連結部
45s…連結部破断線
50…ポップ破断線
60…窓形成破断線
Claims (10)
- 正面部と、
前記正面部の両側辺のそれぞれに連接される一対の側面部と、
前記一対の側面部に連接される背面部と、
前記正面部、前記一対の側面部及び前記背面部の少なくともいずれかの下辺に連なって設けられ、底面部を形成可能な複数の底フラップと、を備え、
前記正面部には、この正面部を上下部に分離可能な第1の破断線が形成され、前記一対の側面部には前記第1の破断線に連続する第2の破断線が形成され、
前記複数の底フラップの少なくともいずれか一つは、前記下辺において折り畳まれた際に、前記正面部の内側面又は前記正面部の側辺に重なり得る一辺を有し、更に前記下辺において折り畳まれた際に前記正面部に重なって貼着可能なポップ表示部を前記一辺を介して連接させており、
前記一辺は、前記ポップ表示部を有した底フラップから前記ポップ表示部を分離可能とするポップ破断線となっており、
前記複数の底フラップを内側に折り畳んだ状態で、筒状に連接させた前記正面部、前記一対の側面部及び前記背面部を平坦に折り畳んでおき、この際前記ポップ表示部を前記正面部の内面側に貼着させておくことにより、前記正面部、前記一対の側面部及び前記背面部、並びに前記複数の底フラップを立体の筒形状に引き起して製函した際に、前記ポップ表示部を連接させた前記底フラップから分離させ、前記第1の破断線の上側を除去した前記正面部の開口端から前記ポップ表示部を前傾させ得るブランクシート。 - 前記複数の底フラップは、少なくとも前記正面部の下辺及び前記側面部の一方の下辺のそれぞれに設けられ、
前記正面部の下辺に設けられた底フラップ及び前記側面部の一方の下辺に設けられた底フラップの双方に、前記正面部の内側面もしくは前記正面部の側辺に重なり得る前記一辺を有し、
前記ポップ表示部は、前記正面部の下辺に設けられた底フラップと、前記側面部の一方の下辺に設けられた底フラップとの双方に、異なる方向から連接している請求項1に記載のブランクシート。 - 前記第1の破断線を境として分けられる前記正面部の下部は、前記ポップ表示部を貼着させるとともに、前記ポップ表示部と共に正面側に折れ曲がって前記ポップ表示部を前傾させる接合代と、製函後に収容される商品の前面を支持する前面保持部とを有し、
前記ポップ表示部は、前記接合代の内側面に貼着されている請求項1又は2に記載のブランクシート。 - 前記第1の破断線を境として分けられる前記正面部の下部は、製函後に収容される商品の前面を支持する前面保持部を構成し、
前記ポップ表示部は、前記前面保持部の内側に貼着される接合代を有するとともに、この接合代の上端に折り曲げ線を有している請求項1又は2に記載のブランクシート。 - 前記正面部には、開口窓を形成可能で、前記第1の破断線と連続する窓形成破断線が形成され、
前記ポップ表示部は、前記窓形成破断線において前記正面部の一部を除去し形成される開口窓よりも手前側に突出可能な請求項1から4のいずれか一項に記載のブランクシート。 - 前記ポップ表示部の幅寸法が、側方支持部どうしの間又は前記開口窓の幅寸法よりも大きく形成されている請求項5に記載のブランクシート。
- 正面部と、
前記正面部の両側辺のそれぞれに連接される一対の側面部と、
前記一対の側面部に連接される背面部と、
前記正面部、前記一対の側面部及び前記背面部の少なくともいずれかの下辺に連なって設けられ、底面部を形成可能な複数の底フラップと、を備え、
前記複数の底フラップの少なくともいずれか一つは、前記下辺において折り畳まれた際に、前記正面部の内側面又は前記正面部の側辺に重なり得る一辺を有し、更に前記下辺において折り畳まれた際に前記正面部に重なって貼着可能なポップ表示部を前記一辺を介して連接させており、
前記一辺は、前記ポップ表示部を有した底フラップから前記ポップ表示部を分離可能とするポップ破断線となっており、
前記複数の底フラップを内側に折り畳んだ状態で、筒状に連接させた前記正面部、前記一対の側面部及び前記背面部を平坦に折り畳んでおき、この際前記ポップ表示部を前記正面部の内面側に貼着させておくことにより、前記正面部、前記一対の側面部及び前記背面部、並びに前記複数の底フラップを立体の筒形状に引き起して製函した際に、前記ポップ表示部を連接させた前記底フラップから分離させ、前記正面部の開口端から前記ポップ表示部を前傾させ得るブランクシート。 - 請求項1から7のいずれか一項に記載のブランクシートを備え、
前記ブランクシートの複数の底フラップが、筒状に連接した正面部、一対の側面部及び背面部の内側に折り畳まれるとともにポップ表示部が正面部の内面側に貼着した状態で、筒状の前記正面部、前記一対の側面部及び前記背面部が平坦に折り畳まれた製函前ブランク。 - 前記複数の底フラップは、前記正面部の下辺に連接した第1底フラップと、前記一対の側面部の下辺のそれぞれに連接した一対の第2底フラップと、前記背面部の下辺に連接した第3底フラップとを有し、
一対の第2底フラップはそれぞれ、第1底フラップ及び第3底フラップのいずれか一方の一部と接合し、平坦に折り畳まれた状態の筒状の正面部、一対の側面部及び背面部を立体の筒形状に引き起こす動作に伴って、第2底フラップと第1底フラップとを連動させるとともに、第2底フラップと第3底フラップとを連動させて底面部を形成可能な連動接合部を有している請求項8に記載の製函前ブランク。 - 請求項8又は9に記載の製函前ブランクを用いて製函された包装箱。
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