JP2018114687A - 多層フィルム及び包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】カールの発生を低減することができる多層フィルムを提供する。
【解決手段】一方の最表層となるように設けられた外層2と、熱可塑性樹脂を含む第1樹脂層9aと、接着性樹脂を含む第2樹脂層9bと、が交互に8層以上積層された積層体層4Aと、他方の最表層となるように設けられたシーラント層8とを備え、外層2の、23℃80%RHの環境下で50時間経過した際の寸法変化率が、0.1%以下である、多層フィルム1を選択する。
【選択図】図1

Description

本発明は、多層フィルム及び包装体に関する。
食品や医薬品などは、販売の際に、包装袋や包装容器などの包装体によって包装されるのが一般的である。このような包装体には、内容物の保護などのため、耐屈曲性や耐衝撃性(耐ピンホール性)等の様々な性能が要求されている。そのため、一部の包装体では、複合化(多層化)された多層フィルムが用いられている。
包装体に用いられる多層フィルムとしては、様々な汎用多層フィルムが提案されている。例えば、特許文献1では、小さいボイル用深絞り底材フィルムに適した共押出複合フィルムが開示されている。また、特許文献2では、軟質多層フィルムからなるスキンパック包装用底材として機能する多層フィルムが開示されている。また、特許文献3では、食品のピロー包装用の積層された共押出フィルムが開示されている。また、特許文献4では、2つの積層体と、この2つの積層体の間に配置されたコア層とを有する多層フィルムが開示されている。
スキンパック包装は、台紙(蓋材)と加熱軟化性のフィルムの間に各種被包装体又は内容物を置き、台紙及びフィルム間を脱気してフィルムを被包装体又は内容物の形状に沿って密着させると共に、台紙に塗布した接着剤とシール、又は周辺部をヒートシールすることによって包装体を形成する包装形態である。
特開平10−76616号公報 特開平11−310265号公報 特開2005−289399号公報 特開2013−111822号公報
ところで、スキンパック包装は、上述の通り、台紙上に被包装体を配置し、その上にフィルムを被せて加熱しつつフィルムと台紙との間を脱気することによってフィルムを被包装体と密着させて行う包装形態である。
しかしながら、特許文献1〜4に開示された多層フィルムでは、スキンパック包装を行った後、台紙とフィルムの密着部分においてカールが発生し、それによりフィルムの剥がれが発生するといった問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、耐屈曲性及び耐衝撃性を有し、且つカールの発生を低減することが可能な多層フィルム及び包装体を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
[1] 一方の最表層となるように設けられた外層と、
熱可塑性樹脂を含む第1樹脂層と、接着性樹脂を含む第2樹脂層と、が交互に8層以上積層された積層体層と、
他方の最表層となるように設けられたシーラント層と、を備え、
前記外層は、23℃80%RHの環境下で50時間経過した際の寸法変化率が、0.1%以下である、多層フィルム。
[2] 前記外層の厚みの割合が、当該多層フィルムの総厚の10%以上、50%以下である、[1]に記載の多層フィルム。
[3] 前記第1樹脂層の総厚の割合が、前記積層体層の総厚の1%以上、50%以下である、[1]に記載の多層フィルム。
[4] 2以上の前記積層体層と、
前記積層体層の間に設けられた酸素バリア層と、を備える、[1]乃至[3]のいずれか一項に記載の多層フィルム。
[5] [1]の多層フィルムを備える、包装体。
本発明の多層フィルムは、外層が23℃80%RHの環境下で50時間経過した際の寸法変化率が、0.1%以下であるため、当該多層フィルムのカール発生を低減することができる。また、熱可塑性樹脂を含む1以上の第1樹脂層と、接着性樹脂を含む1以上の接着層とが交互に8層以上積層された積層体層を1つ以上備える構成であるため、耐屈曲性及び耐衝撃性(耐ピンホール性)に優れる。
本発明の包装体は、上記多層フィルムを備えるため、カール発生を低減し、フィルムの剥がれを抑制することができる。また、穴開きやピンホールの発生数が少ない。
本発明を適用した一実施形態である多層フィルムの断面模式図である。
以下、本発明を適用した一実施形態である多層フィルム及び包装体について詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
<多層フィルム>
先ず、本発明を適用した一実施形態である多層フィルムの構成の一例について説明する。図1は、本発明を適用した一実施形態である多層フィルム1の断面模式図である。
図1に示すように、本実施形態の多層フィルム1は、外層2、接着層3、積層体層4A、酸素バリア層5、積層体層4B、接着層6、柔軟層7、及びシーラント層8を備えており、これらの各層がこの順に積層されて概略構成されている。また、積層体層4A,4Bは、それぞれ、耐ピンホール層9a,9bと、接着層10a,10bと、が交互に9層ずつ積層されている。したがって、本実施形態の多層フィルム1は、24層が積層されたフィルムである。
外層2は、多層フィルム1の最表層の一方側となるように設けられている。外層2は、23℃80%RHの環境下で50時間経過した際の寸法変化率が0.1%以下となる樹脂層である。ここで、上記寸法変化率は、市販の精密寸法測定装置(例えば、Nikon社製、「DP−301」等)を用い、測定することができる。
外層2に適用することが可能な樹脂としては、具体的には、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂が好ましく、ポリプロピレン系樹脂が特に好ましい。ポリプロピレン系樹脂は、吸湿性がほとんどないため、外層2の23℃80%RHの環境下で50時間経過した際の寸法変化率を低くすることができ、ひいては多層フィルム1におけるカールの発生を抑制することができる。また、外層2は、上記樹脂のうち1種類含むものであってもよいし、2種類以上を含むものであってもよい。
ポリエチレン系樹脂としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、及び上述したポリエチレン系共重合体等が挙げられる。
ポリプロピレン系樹脂としては、特に限定されないが、結晶性ポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。結晶性ポリプロピレン系樹脂としては、特に限定されないが、結晶性プロピレン単独重合体、結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体、結晶性プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、エチレン及びα−オレフィンの少なくとも一方とプロピレンとの結晶性ブロック共重合体等が挙げられる。α−オレフィンとしては、特に限定されないが、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン等の炭素数4〜10のα−オレフィン等が挙げられる。これらα−オレフィンは、任意の比率で共重合されてもよい。
外層2の層厚は、特に限定されるものではないが、7μm以上、250μm以下であることが好ましく、10μm以上、200μm以下であることがより好ましい。ここで、外層2の層厚が、上記好ましい範囲であれば、カール発生の低減およびコスト低減の観点から好ましい。
外層2の厚みの割合は、特に限定されるものではないが、例えば、多層フィルム1の総厚の10%以上、50%以下であることが好ましく、15%以上、40%以下であることがより好ましい。厚さの割合が10%以上であることにより、カール抑制効果が得られる。また、厚さの割合が50%以下であることにより、耐衝撃性の観点から好ましい。
接着層3は、外層2と積層体層4Aとの間に隣接するようにして積層されている。接着層3により、外層2と積層体層4Aとの層間の接着力が高まり、この層間での剥離を防止することができる。
接着層3は、接着性樹脂を含む樹脂層であり、外層2と積層体層4Aとの間に設けられて、これらに互いに隣接した状態で積層されている。
接着層3に適用することが可能な接着性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。また、ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン系共重合体、ポリプロピレン系共重合体、ブテン系共重合体が挙げられる。これらの中でも、ポリエチレン系共重合体を用いることが好ましい。また、これら共重合体の形態としては、接着性を向上できる観点から、ランダム共重合体、グラフト共重合体、ブロック共重合体が用いられる。
ポリエチレン系共重合体としては、特に限定されないが、エチレンとビニル基含有モノマーとの共重合体等が挙げられる。エチレンとビニル基含有モノマーとの共重合体としては、特に限定されないが、無水マレイン酸グラフト変性直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、アイオノマー等のエチレン共重合体が挙げられる。
ポリプロピレン系共重合体としては、特に限定されないが、プロピレンとビニル基含有モノマーとの共重合体が挙げられる。プロピレンとビニル基含有モノマーとの共重合体としては、特に制限されないが、無水マレイン酸グラフト変性直鎖状低密度ポリプロピレン、プロピレン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
ブテン系共重合体としては、特に限定されないが、1−ブテンとビニル基含有モノマーとの共重合体、2−ブテンとビニル基含有モノマーとの共重合体等が挙げられる。
接着層3の層厚は、特に限定されるものではないが、1μm以上、50μm以下であることが好ましく、2μm以上、40μm以下であることがより好ましい。ここで、接着層3の層厚が、上記好ましい範囲であれば、接着性およびコスト低減の観点から好ましい。
積層体層4Aは、熱可塑性樹脂を含む1以上の耐ピンホール層(第1樹脂層)9aと、接着性樹脂を含む1以上の接着層(第2樹脂層)10aと、が交互に8層以上積層された樹脂層であり、接着層3と酸素バリア層5との間に設けられて、これらに互いに隣接した状態で積層されている。積層体層4Aを設けることにより、多層フィルム1に優れた耐ピンホール性を付与することができる。ここで、本実施形態の多層フィルム1では、積層体層4Aの構成として、図1に示すように、5層の耐ピンホール層9aと、4層の接着層10aと、が交互に積層された9層構造を一例として説明する。
積層体層4Aの層厚は、特に限定されるものではないが、4μm以上、250μm以下であることが好ましく、10μm以上、150μm以下であることがより好ましい。ここで、積層体層4Aの層厚が、上記好ましい範囲であれば、耐ピンポール性および製膜性の観点から好ましい。
耐ピンホール層9aに適用可能な熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらの中でも、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂が好ましく、ポリアミド系樹脂が特に好ましい。ポリアミド系樹脂は、優れた機械特性、伸度、及び剛性を有するため、耐ピンホール層9aの耐ピンホール性能を向上させることができる。また、耐ピンホール層9aは、上記樹脂のうち1種類含むものであってもよいし、2種類以上を含むものであってもよい。
ポリアミド系樹脂としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,10、ナノコンポジットナイロン6、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸とからなるナイロン−6T、ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸とからなるナイロン−6I、ノナンジアミンとテレフタル酸とからなるナイロン−9T、メチルペンタジアミンとテレフタル酸とからなるナイロン−M5T、カプロラクタムとラウリルラクタムとからなるナイロン−6,12等が挙げられる。さらに、これらの樹脂のいずれかと、ナイロン−6、ナイロン−11、及びナイロン−12からなる群から選択される少なくとも1種との共重合体を用いてもよい。これらは、1種を単独で又は2種以上を併用して使用してもよい。また、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミンと、テレフタル酸、イソフタル酸等のジカルボン酸又はその誘導体との重縮合反応で得られる非晶性芳香族ポリアミド(アモルファスナイロン)を用いてもよい。
ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂としては、特に限定されるものではなく、上述した外層2に含まれる熱可塑性樹脂と同様の成分を用いることができる。
耐ピンホール層9aの一層あたりの層厚は、特に限定されるものではないが、0.5μm以上、60μm以下であることが好ましく、1μm以上、45μm以下であることがより好ましい。ここで、一層あたりの層厚が、上記好ましい範囲であれば、耐衝撃性および製膜性の観点から好ましい。
接着層10aに適用可能な接着性樹脂としては、具体的には、上述した接着層3に含まれる接着性樹脂と同様の成分を用いることができる。接着層10aの一層あたりの層厚は、特に限定されるものではないが、0.5μm以上、60μm以下であることが好ましく、1μm以上、45μm以下であることがより好ましい。ここで、一層あたりの層厚が、上記好ましい範囲であれば、耐屈曲性および製膜性の観点から好ましい。
酸素バリア層5は、酸素バリア性を有する樹脂層であり、積層体層4Aと積層体層4Bとの間に、これらに互いに隣接した状態で積層されている。酸素バリア層5を設けることにより、多層フィルム1に優れた酸素バリア性を付与することができる。したがって、本実施形態の多層フィルム1を用いて包装体を形成した場合、外層2側から包装体の内部への酸素の侵入を抑制することができる。
酸素バリア層5に適用することが可能な酸素バリア性を有する樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン等が挙げられる。酸素バリア層5は、上記樹脂を1種類含むものでもよいし、2種類以上を含むものでもよい。また、酸素バリア層5として酸素吸収材を用いる構成であってもよい。
酸素バリア層5の層厚は、特に限定されるものではないが、2μm以上、50μm以下であることが好ましく、5μm以上、40μm以下であることがより好ましい。ここで、酸素バリア層5の層厚が、上記好ましい範囲であれば、酸素バリア性およびコスト低減の観点から好ましい。
積層体層4Bは、熱可塑性樹脂を含む1以上の耐ピンホール層(第1樹脂層)9bと、接着性樹脂を含む1以上の接着層(第2樹脂層)10bと、が交互に8層以上積層された樹脂層であり、酸素バリア層5と接着層6との間に設けられて、これらに互いに隣接した状態で積層されている。積層体層4Bを設けることにより、多層フィルム1に優れた耐ピンホール性を付与することができる。ここで、本実施形態の多層フィルム1では、積層体層4Bの構成として、図1に示すように、5層の耐ピンホール層9bと、4層の接着層10bと、が交互に積層された9層構造を一例として説明する。なお、積層体層4Bの構成は、上述した積層体層4Aと同一の構成としてもよいし、異なる構成としてもよい。
積層体層4Bの層厚は、特に限定されるものではないが、4μm以上、250μm以下であることが好ましく、10μm以上、150μm以下であることがより好ましい。ここで、積層体層4Bの層厚が、上記好ましい範囲であれば、耐ピンポール性および製膜性の観点から好ましい。なお、積層体層4Bの層厚は、上述した積層体層4Aと同一の層厚としてもよいし、異なる層厚としてもよい。
耐ピンホール層9bに適用可能な熱可塑性樹脂としては、具体的には、上述した耐ピンホール層9aに適用可能な熱可塑性樹脂と同様の成分を用いることができる。なお、耐ピンホール層9bの樹脂成分は、上述した耐ピンホール層9aと同一の成分としてもよいし、異なる成分としてもよい。
また、耐ピンホール層9bの一層あたりの層厚は、特に限定されるものではないが、0.5μm以上、60μm以下であることが好ましく、1μm以上、45μm以下であることがより好ましい。ここで、一層あたりの層厚が、上記好ましい範囲であれば、耐衝撃性および製膜性の観点から好ましい。なお、耐ピンホール層9bの1層あたりの層厚は、上述した耐ピンホール層9aと同一の層厚としてもよいし、異なる層厚としてもよい。
接着層10bに適用可能な接着性樹脂としては、具体的には、上述した接着層10aに適用可能な接着性樹脂と同様の成分を用いることができる。なお、接着層10bの樹脂成分は、上述した接着層10aと同一の成分としてもよいし、異なる成分としてもよい。
また、接着層10bの一層あたりの層厚は、特に限定されるものではないが、0.5μm以上、60μm以下であることが好ましく、1μm以上、45μm以下であることがより好ましい。ここで、一層あたりの層厚が、上記好ましい範囲であれば、耐屈曲性および製膜性の観点から好ましい。なお、接着層10bの1層あたりの層厚は、上述した接着層10aと同一の層厚としてもよいし、異なる層厚としてもよい。
接着層6は、接着性樹脂を含む樹脂層であり、積層体層4Bと柔軟層7との間に設けられて、これらに互いに隣接した状態で積層されている。接着層6を設けることにより、積層体層4Bと柔軟層7との層間の接着力が高まるため、これらの層間での剥離を防止することができる。
接着層6に適用可能な接着性樹脂としては、具体的には、例えば、上述した接着層3に含まれる接着性樹脂と同様のものを用いることができる。
接着層6の層厚は、特に限定されるものではないが、1μm以上、50μm以下であることが好ましく、2μm以上、40μm以下であることがより好ましい。ここで、接着層3の層厚が、上記好ましい範囲であれば、接着性およびコスト低減の観点から好ましい。
柔軟層7は、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂層であり、接着層6とシーラント層8との間に設けられて、これらに互いに隣接した状態で積層されている。柔軟層7を設けることにより、多層フィルム1に優れた柔軟性を付与することができる。柔軟層7に適用することが可能なポリオレフィン系樹脂としては、具体的には、例えば、ポリエチレン系樹脂等が挙げられる。
柔軟層7に適用することが可能なポリエチレン系樹脂としては、具体的には、例えば、上述した外層2で説明したものと同様のポリエチレン系樹脂を用いることができる。
柔軟層7の層厚は、特に限定されるものではないが、1μm以上、100μm以下であることが好ましく、2μm以上、80μm以下であることがより好ましい。ここで、柔軟層7の層厚が、上記好ましい範囲であれば、製膜性および耐ピンホール性の観点から好ましい。
シーラント層8は、シール材となる樹脂層であり、多層フィルム1の最表層の他方側(すなわち、外層2の反対側)となるように設けられている。シーラント層8を設けることにより、シーラント層8同士を、又は他の部材と容易に接着することができる。シーラント層8の接着方法としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、ヒートシール、超音波シール、高周波シール、インパルスシール等が挙げられる。このように、本実施形態の多層フィルム1同士(すなわち、シーラント層8同士)を接着することにより、包装体を形成することができる。
シーラント層8に適用することが可能な樹脂材料としては、接着機能を有しており、包装体とした際に、その内容物に悪影響(非吸着性等)を及ぼさないものであれば、特に限定されるものではなく、従来からシール材として用いられている一般的な樹脂材料を適宜選択して用いることができる。このような材料としては、具体的には、例えば、上述したポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂が挙げられる。シーラント層8は、上記樹脂を1種類含むものでもよいし、2種類以上を含むものでもよい。
また、シーラント層8は、イージーピール機能をさらに有してもよい。これにより、多層フィルム1を包装体等に用いた際に、簡便に開封することができる。イージーピール機能を付与するために、シーラント層8を形成する樹脂原料としては、例えば、EMAA樹脂又はEMMA樹脂等のエチレン共重合体:10重量部以上90重量部以下と、PP樹脂:10重量部以上90重量部以下とを含有させたものが挙げられる。エチレン共重合体を10重量部以上とすることで、シーラント層8は良好なイージーピール性を有する。エチレン共重合体を90重量部以下とすることで、シーラント層8のピール強度のばらつきが小さくなる。
シーラント層8には、添加剤が含まれていてもよい。添加剤としては、具体的には、例えば、酸化防止剤、帯電防止剤、結晶核剤、無機粒子、有機粒子、減粘剤、増粘剤、熱安定化剤、滑剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
シーラント層8の層厚は、特に限定されるものではないが、2μm以上、80μm以下であることが好ましく、3μm以上、70μm以下であることがより好ましい。ここで、シーラント層8の層厚が、上記好ましい範囲であれば、シール性およびコスト低減の観点から好ましい。
本実施形態の多層フィルム1は、食品などを包装するための包装袋や、包装容器のような包装体の材料として好適に用いることができる。
本実施形態の多層フィルム1のカール性は、フィルムを平滑な面に置いたときにフィルムの端がその面から浮いた高さを測定することにより反り量を評価することができる。具体的には、本実施形態の多層フィルム1は、95℃、30分間ボイルした後の反り量によって評価することができる。
具体的には、本実施形態の多層フィルム1を95℃、30分間ボイルした後の反り量は、23℃において、5mm以下であることが好ましく、3mm以下であることがより好ましい。
また、本実施形態の多層フィルム1の耐屈曲性は、「ASTMF392」に準拠するゲルボフレックステスター(例えば、テスター産業社製、「BE−1006」等)により、当該多層フィルムを複数回屈曲した際の穴空き個数を数えることによって評価することができる。具体的には、本実施形態の多層フィルム1は、各試験温度において500回屈曲した際の穴空き個数によって評価することができる。
具体的には、本実施形態の多層フィルム1を500回屈曲した際の穴空き個数は、23℃において、0個以上、10個以下であることが好ましく、0個以上、5個以下であることがより好ましい。
ところで、本実施形態の多層フィルム1は、耐ピンホール層9a,9bのように、熱可塑性樹脂を含む樹脂層を有する構成となっている。ここで、多層フィルム1の総厚に対する熱可塑性樹脂を含む樹脂層(第1樹脂層)の総厚の比率としては、1%以上、50%以下であることが好ましい。上記比率が1%以上であれば、耐衝撃性に優れる多層フィルム1を得ることができる。また、上記比率が50%以下であれば、製膜性を向上できる。
本実施形態の多層フィルム1の耐衝撃性(耐ピンホール性)は、「JIS K7124−2」に準拠する衝撃試験により、当該多層フィルム1の全貫通エネルギーを測定することによって評価することができる。具体的には、本実施形態の多層フィルム1の全貫通エネルギーは、シーラント層8の反対側の最表層となる外層2側からの測定によって評価することができる。
ここで、本実施形態の多層フィルム1の全貫通エネルギーは、23℃において、0.7J以上であることが好ましく、0.8J以上であることがより好ましい。
本実施形態の多層フィルム1の総厚は、特に限定されるものではないが、30μm以上、500μm以下であることが好ましく、60μm以上、300μm以下であることがより好ましい。ここで、多層フィルム1の総厚が、上記好ましい範囲であれば、カール性、耐屈曲性及び耐衝撃性(耐ピンホール性)が優れるため、好ましい。
<多層フィルムの製造方法>
次に、上述した多層フィルム1の製造方法の一例について説明する。
上述した多層フィルム1の製造方法は、特に限定されるものではないが、数台の押出機により、原料となる樹脂等を溶融押出するフィードブロック法やマルチマニホールド法等の共押出Tダイ法、空冷式又は水冷式共押出インフレーション法、及びラミネート法が挙げられる、この中でも、共押出Tダイ法で製膜する方法が各層の厚さ制御に優れる点で特に好ましい。
その後の工程として、各層を形成する単層のシート又はフィルムを適当な接着剤を用いて貼り合せるドライラミネート法、押出ラミネート法、ホットメルトラミネート法、ウエットラミネート法、サーマル(熱)ラミネート法等、及びそれらの方法を組み合わせて用いられる。また、コーティングによる方法で積層してもよい。
<包装体>
次に、本発明を適用した一実施形態である包装体の構成の一例について説明する。本実施形態の包装体は、上述した多層フィルム1を軟化させ、これを真空成型又は圧空成型することにより成型された包装体である。本実施形態の包装体は、具体的には、例えば、スキンパック包装体、深絞り包装体等が挙げられる。
深絞り包装とは、包装容器に用いる一対のフィルムのうち一方のフィルムを深絞り包装機の容器形成部で製品に適した形に凹み成形して底材とし、成形した底材の中に製品を収容した後、蓋材となる他方のフィルムをかけて脱気すると共に、一対の上記フィルムの当接部分を加熱によりシールしてなる包装形態である。
本実施形態の包装体は、上述した多層フィルム1を底材として用いることができる。
次に、上述した包装体の製造方法の一例について説明する。
上述した包装体の製造方法は、特に限定されるものではないが、具体的には、先ず、蓋材に被包装物を載置する。次に、上述した多層フィルム1を軟化させ、これを用いてシーラント層8が蓋材と対向するように、被包装物を被覆する。次に、吸引により多層フィルム1を被包装物の外形に沿って伸展させ、その後、蓋材と多層フィルム1とを接着させる。以上の製造方法によって、本実施形態の包装体を製造することができる。なお、上述した包装体の構成は一例であり、これに限定されるものではない。具体的には、例えば、深絞り成形によって収納部を形成した包装体としてもよい。
ところで、従来の包装体の構成では、深絞り包装を行った後、蓋材と多層フィルム1との密着部分においてカールが発生し、それによりフィルムの剥がれが発生するといった問題があった。
これに対して本実施形態の包装体は、23℃80%RHの環境下で50時間経過した際の寸法変化率が、0.1%以下である外層2を備えた多層フィルム1を底材として用いる構成であるため、底材のカールの発生が低減されて、結果、深絞り包装を行った後のフィルムの剥がれが抑制される。
以上説明したように、本実施形態の多層フィルム1によれば、23℃80%RHの環境下で50時間経過した際の寸法変化率が0.1%以下の外層を備えているため、当該多層フィルム1のカール発生を低減することができる。
また、本実施形態の多層フィルム1によれば、熱可塑性樹脂を含む1以上の耐ピンホール層(第1樹脂層)9aと、接着性樹脂を含む1以上の接着層(第2樹脂層)10aと、が交互に8層以上積層された積層体層4Aを1つ以上備える構成であるため、耐屈曲性及び耐衝撃性(耐ピンホール性)に優れている。
また、本実施形態の包装体によれば、23℃80%RHの環境下で50時間経過した際の寸法変化率が、0.1%以下である外層2を備えた多層フィルム1を底材として用いる構成であるため、底材のカールの発生が低減されて、結果、深絞り包装を行った後のフィルムの剥がれが抑制される。また、穴開きやピンホールの発生数が少ない。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、上述した実施形態の多層フィルム1では、積層構造中に2つの積層体層4A,4Bを備える構成を一例として説明したが、これに限られるものではない。本発明の多層フィルムは、その積層構造中に積層体層を1層のみ有する構成であってもよいし、3層以上有する構成であってもよい。
また、上述した実施形態の多層フィルム1では、積層体層4A,4Bがそれぞれ耐ピンホール層9a,9bと接着層10a,10bとが交互に9層積層された構成を一例として説明したが、8層以上積層されるものであればよい。
また、上述した多層フィルム1では、外層2、接着層3、積層体層4A、酸素バリア層5、積層体層4B、接着層6、柔軟層7、及びシーラント層8を備え、これらの各層がこの順に積層された構成を一例として説明したが、本発明の多層フィルムはこれに限定されない。具体的には、例えば、多層フィルムを構成するいずれかの層を複数有する構成であってもよいし、いずれかの層を有さない構成であってもよい。さらに、積層される順序も限定されるものではない。
以下、本発明の効果を実施例及び比較例を用いて詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
<多層シートの作製>
(実施例1)
実施例1の多層フィルムとして、上述した図1に示す構成の多層フィルムを作製した。
外層に含まれる樹脂として、ポリプロピレン系樹脂(住友化学社製、品番:ノーブレンWF836DG)を用意した。
積層体層の耐ピンホール層に含まれる樹脂として、ポリアミド系樹脂(宇部興産社製、品番:1022B)を用意した。
また、外層側接着層に含まれる樹脂としてポリオレフィン系樹脂(三井化学社製社製、品番:QF551)を用意した。
積層体層の接着層及びシーラント層側接着層に含まれる樹脂として、ポリオレフィン系樹脂(三井化学社製社製、品番:NF536)を用意した。
また、酸素バリア層に含まれる樹脂として、エチレン−ビニルアルコール共重合体(クラレ社製、品番:J171B)を用意した。
また、柔軟層及びシーラント層に含まれる樹脂として、ポリエチレン樹脂(プライムポリマー社製、品番:2022L)を用意した。
次に、外層、接着層、積層体層、酸素バリア層、積層体層、接着層、柔軟層、及びシーラント層を、図1に示す順番で共押出成形して、24層の多層フィルムを作製した。
なお、多層フィルムの総厚は、150μmであった。多層フィルムの総厚に対する、各層の厚さの比率について、外層側から順番に、外層が19%、接着層が5%、積層体層が21%、酸素バリア層が6%、積層体層が21%、接着層が5%、柔軟層が20%、シーラント層が3%であった。また、2層ある積層体層の構成は同じであり、耐ピンホール層を5層有し、5層の総厚が11.5%であり、接着層を4層有し、4層の総厚が9.5%であった。
(実施例2)
実施例2は、外層の厚さの比率が異なること以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを作製した。
多層フィルムの総厚は、150μmであった。多層フィルムの総厚に対する、各層の厚さの比率について、外層側から順番に、外層が40%、接着層が5%、積層体層が10.5%、酸素バリア層が6%、積層体層が10.5%、接着層が5%、柔軟層が20%、シーラント層が3%であった。2層ある積層体層の構成は同じであり、耐ピンホール層を5層有し、5層の総厚が6%であり、接着層を4層有し、4層の総厚が4.5%であった。
(実施例3)
実施例3は、外層の厚さの比率が異なること以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを作製した。
多層フィルムの総厚は、150μmであった。多層フィルムの総厚に対する、各層の厚さの比率について、外層側から順番に、外層が10%、接着層が5%、積層体層が25.5%、酸素バリア層が6%、積層体層が25.5%、接着層が5%、柔軟層が20%、シーラント層が3%であった。2層ある積層体層の構成は同じであり、耐ピンホール層を5層有し、5層の総厚が14%であり、接着層を4層有し、4層の総厚が11.5%であった。
(実施例4)
実施例4は、酸素バリア層に換えて中間層(接着層)を設けた以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを作製した。
なお、中間層に含まれる樹脂として、ポリオレフィン系樹脂(三井化学社製社製、品番:NF536)を用意した。
多層フィルムの総厚は、150μmであった。多層フィルムの総厚に対する、各層の厚さの比率について、外層側から順番に、外層が19%、接着層が5%、積層体層が21%、中間層が6%、積層体層が21%、接着層が5%、柔軟層が20%、シーラント層が3%であった。また、2層ある積層体層の構成は同じであり、耐ピンホール層を5層有し、5層の総厚が11.5%であり、接着層を4層有し、4層の総厚が9.5%であった。
(実施例5)
実施例5は、外層に含まれる樹脂として、ポリエチレン系樹脂(宇部興産社製、品番:F222NH)を用いた以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを作製した。
多層フィルムの総厚は、150μmであった。多層フィルムの総厚に対する、各層の厚さの比率について、外層側から順番に、外層が19%、接着層が5%、積層体層が21%、酸素バリア層が6%、積層体層が21%、接着層が5%、柔軟層が20%、シーラント層が3%であった。また、2層ある積層体層の構成は同じであり、耐ピンホール層を5層有し、5層の総厚が11.5%であり、接着層を4層有し、4層の総厚が9.5%であった。
(比較例1)
比較例1は、外層に含まれる樹脂として、ポリアミド系樹脂(宇部興産社製、品番:1022B)を用いた以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを作製した。
多層フィルムの総厚は、150μmであった。多層フィルムの総厚に対する、各層の厚さの比率について、外層側から順番に、外層が19%、接着層が5%、積層体層が21%、酸素バリア層が6%、積層体層が21%、接着層が5%、柔軟層が20%、シーラント層が3%であった。また、2層ある積層体層の構成は同じであり、耐ピンホール層を5層有し、5層の総厚が11.5%であり、接着層を4層有し、4層の総厚が9.5%であった。
(比較例2)
比較例2は、2層の積層体層に換えて、単層の強度保持層を設けた以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを作製した。
なお、強度保持層に含まれる樹脂として、ポリアミド系樹脂(宇部興産社製、品番:1022B)を用意した。
次に、外層、接着層、酸素バリア層、強度保持層、接着層、柔軟層、及びシーラント層の順番で共押出成形して、7層の多層フィルムを作製した。
なお、多層フィルムの総厚は、150μmであった。多層フィルムの総厚に対する、各層の厚さの比率について、外層側から順番に、外層が20%、接着層が7%、酸素バリア層が6%、強度保持層が23%、接着層が7%、柔軟層が30%、シーラント層が7%であった。
<外層の評価>
(寸法変化率)
実施例及び比較例の多層フィルムを構成する外層について、外層単体での寸法変化率をそれぞれ測定した。外層単体の、23℃80%RHの環境下で50時間経過した際の寸法変化率は、市販の精密寸法測定装置(例えば、Nikon社製、「DP−301」等)を用い、測定した。結果を下記表1に示す。
<多層シートの評価>
(カール性)
実施例及び比較例で作製した多層フィルムについて、カール性の評価を行った。カール性の評価は、フィルムを平滑な面に置いたときにフィルムの端がその面から浮いた高さを測定することによって行った。反り量の測定は、95℃、30分間ボイルした後の多層フィルムについて行った。結果を表1に示す。
なお、表1に示す判定の基準は、以下の通りとした。
・○判定:5mm未満
・×判定:5mm以上
(耐屈曲性)
実施例及び比較例で作製した多層フィルムについて、耐屈曲性の評価を行った。耐屈曲性の評価は、ASTMF392に準拠したゲルボフレックステスター(テスター産業社製、「BE−1006」)により、複数回屈曲した際の穴空き個数を数えることによって行った。屈曲テストの測定は、23℃において500回屈曲を行った。結果を表1に示す。
なお、表1に示す判定の基準は、以下の通りとした。
・○判定:穴開き個数が、0個以上、10個未満
・△判定:穴開き個数が、10個以上、20個未満
・×判定:穴開き個数が、20個以上
(耐衝撃性)
実施例及び比較例で作製した多層フィルムについて、耐衝撃性の評価を行った。耐衝撃性の評価は、JIS K7124−2に準拠する衝撃試験により、全貫通エネルギーを測定することにより行った。なお、全貫通エネルギーの測定は、23℃において、多層フィルムの外層側から行った。結果を表1に示す。
なお、表1に示す判定の基準は、以下の通りとした。
・○判定:1.2J以上
・△判定:0.8J以上、1.2J未満
・×判定:0.8J未満
Figure 2018114687
表1に示すように、実施例1〜5の多層フィルムでは、単体での寸法変化率が0.1%以下の外層を備える構成であるため、95℃、30分間ボイルした後の反り量が5mm未満であった。また、実施例1〜5の多層フィルムは、熱可塑性樹脂を含む1以上の耐ピンホール層(第1樹脂層)と、接着性樹脂を含む1以上の接着層(第2樹脂層)と、が交互に8層以上積層された積層体層を1つ以上備える構成であるため、耐屈曲性及び耐衝撃性に優れることを確認した。
これに対して、比較例1の多層フィルムでは、外層単体での寸法変化率が0.1%を超えるため、95℃、30分間ボイルした後の反り量が5mm以上であることを確認した。
また、比較例2の多層フィルムは、熱可塑性樹脂を含む1以上の耐ピンホール層(第1樹脂層)と、接着性樹脂を含む1以上の接着層(第2樹脂層)と、が交互に8層以上積層された積層体層を含まない構成であるため、耐屈曲性及び耐衝撃性に劣ることを確認した。
本発明の多層フィルムは、包装体などの材料として利用可能性がある。また、本発明の包装体は、食品などを包装するための包装袋、包装容器などへの利用可能性がある。
1…多層フィルム
2…外層
3…接着層
4A,4B…積層体層
5…酸素バリア層
6…接着層
7…柔軟層
8…シーラント層
9a,9b…耐ピンホール層(第1樹脂層)
10a,10b…接着層(第2樹脂層)

Claims (5)

  1. 一方の最表層となるように設けられた外層と、
    熱可塑性樹脂を含む第1樹脂層と、接着性樹脂を含む第2樹脂層と、が交互に8層以上積層された積層体層と、
    他方の最表層となるように設けられたシーラント層と、を備え、
    前記外層は、23℃80%RHの環境下で50時間経過した際の寸法変化率が、0.1%以下である、多層フィルム。
  2. 前記外層の厚みの割合が、当該多層フィルムの総厚の10%以上、50%以下である、請求項1に記載の多層フィルム。
  3. 前記第1樹脂層の総厚の割合が、前記積層体層の総厚の1%以上、50%以下である、請求項1に記載の多層フィルム。
  4. 2以上の前記積層体層と、
    前記積層体層の間に設けられた酸素バリア層と、を備える、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の多層フィルム。
  5. 請求項1の多層フィルムを備える、包装体。
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